JP2009104969A - 発光装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】より大きな開口率を持ちうる発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置は、カラーフィルタ51の上に遮光膜591を備えている。したがって、遮光膜591の膜表面は、カラーフィルタ51の膜厚分だけ、第1基板10の側に接近可能である。これにより、ある有機EL素子12から発した光が、隣の隣接する有機EL素子12に入射したとしても、それは全反射するか、あるいは第2基板50内に留まる。つまり、好適な視野角特性が維持されつつ、遮光膜591の幅を狭小化することが可能である。よって、開口率の増大がもたらされる。
【選択図】図2
【解決手段】発光装置は、カラーフィルタ51の上に遮光膜591を備えている。したがって、遮光膜591の膜表面は、カラーフィルタ51の膜厚分だけ、第1基板10の側に接近可能である。これにより、ある有機EL素子12から発した光が、隣の隣接する有機EL素子12に入射したとしても、それは全反射するか、あるいは第2基板50内に留まる。つまり、好適な視野角特性が維持されつつ、遮光膜591の幅を狭小化することが可能である。よって、開口率の増大がもたらされる。
【選択図】図2
Description
本発明は、エレクトロルミネセンスにより発光する発光装置及び電子機器に関する。
薄型で軽量な発光源として、OLED(organic light emitting diode)、すなわち有機EL(electro luminescent)素子が注目を集めており、多数の有機EL素子を備える画像表示装置が開発されている。有機EL素子は、有機材料で形成された少なくとも一層の有機薄膜を画素電極と対向電極とで挟んだ構造を有する。
前述の画像表示装置は、典型的には例えば、素子基板、この素子基板の上にマトリクス状に配列された有機EL素子、素子基板に対向するように配置された対向基板、この対向基板の上に、有機EL素子の配列に対応するようマトリクス状に配列されたカラーフィルタ等からなる構造を有する。この場合、有機EL素子から発した光は、素子基板及び対向基板の間を通って、カラーフィルタを透過して出射する。このような場合、有機EL素子を中心に見て、素子基板側とは反対側へ光が出射されることから、トップエミッション型と呼ばれることがある。なお、前記カラーフィルタ間には、隣接する有機EL素子からの光を混合させないためのブラックマトリクスが通常設けられる。
このような画像表示装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
特開2005−293946号公報
ところで、上述のような画像表示装置においては、開口率の増大という一般的な課題がある。ここで開口率とは、定性的にいえば、光の不透過領域に対する、光の透過領域の割合を意味する。前記の構造でいえば、ブラックマトリクスの占有領域の面積に対する、カラーフィルタの占有領域の面積の割合ということになる。
このような開口率の増大を図るなら、単純には、カラーフィルタに挟まれたブラックマトリクスの幅を狭小化すればよい。しかし、これが過ぎると、ブラックマトリクスを設けた意義が失われかねない。というのも、ブラックマトリクスを狭小化してしまえば、複数の有機EL素子のうち相隣接する有機EL素子に由来する光が、混合してしまうおそれが高まるからである。これはつまり、視野角特性の劣化を意味する。
そうすると、開口率の増大と視野角特性の向上(ないし隣接する有機EL素子間の光混合の防止)とは、一種相反する課題と捉えうることになる。
このような開口率の増大を図るなら、単純には、カラーフィルタに挟まれたブラックマトリクスの幅を狭小化すればよい。しかし、これが過ぎると、ブラックマトリクスを設けた意義が失われかねない。というのも、ブラックマトリクスを狭小化してしまえば、複数の有機EL素子のうち相隣接する有機EL素子に由来する光が、混合してしまうおそれが高まるからである。これはつまり、視野角特性の劣化を意味する。
そうすると、開口率の増大と視野角特性の向上(ないし隣接する有機EL素子間の光混合の防止)とは、一種相反する課題と捉えうることになる。
このような背反する課題に対処するため、従来、様々な方策が提案されている。
例えば第1に、前述の素子基板と対向基板との間の間隔(以下、「セルギャップ」ということがある。)を狭める方法が考えられる。このセルギャップには通常、充填材が設けられることから、その設置量を減少させれば、当該セルギャップの狭小化は比較的簡単に可能である。
しかし、この方法では、その狭小化されたセルギャップに異物が挟み込まれる等した場合に、装置全体に与える影響が極めて大きいという問題がある。セルギャップが狭小化されているために、当該の異物が有機EL素子の前記有機薄膜を傷つけるおそれが高まり、また、当該の異物が導電性をもつ場合には、素子基板上に形成された駆動回路間等のショートをもたらすおそれが高まるのである。要するに、この方法では、製造上の歩留まりを低下させるおそれが高くなってしまうのである。
例えば第1に、前述の素子基板と対向基板との間の間隔(以下、「セルギャップ」ということがある。)を狭める方法が考えられる。このセルギャップには通常、充填材が設けられることから、その設置量を減少させれば、当該セルギャップの狭小化は比較的簡単に可能である。
しかし、この方法では、その狭小化されたセルギャップに異物が挟み込まれる等した場合に、装置全体に与える影響が極めて大きいという問題がある。セルギャップが狭小化されているために、当該の異物が有機EL素子の前記有機薄膜を傷つけるおそれが高まり、また、当該の異物が導電性をもつ場合には、素子基板上に形成された駆動回路間等のショートをもたらすおそれが高まるのである。要するに、この方法では、製造上の歩留まりを低下させるおそれが高くなってしまうのである。
あるいは第2に、前述の特許文献1に記載のように、ブラックマトリクスの膜厚を大きくする方法が考えられる(特許文献1の〔図5〕及び〔0037〕以降等参照)。これによると、たしかに、ブラックマトリクスの先端が素子基板により近づくことになるから、ある有機EL素子から発した光が、それに隣接する有機EL素子に対応するカラーフィルタに入射することは比較的に困難となる。
しかし、この方法では、素子基板面(あるいは、対向基板面)内各所におけるセルギャップの大きさのばらつきが大きくなってしまう。そうすると、ブラックマトリクスの膜厚を増大することによってせっかく改善された視野角特性の向上分が、セルギャップのばらつきを原因とする視野角特性の劣化分に相殺されてしまうことになりかねない。
しかし、この方法では、素子基板面(あるいは、対向基板面)内各所におけるセルギャップの大きさのばらつきが大きくなってしまう。そうすると、ブラックマトリクスの膜厚を増大することによってせっかく改善された視野角特性の向上分が、セルギャップのばらつきを原因とする視野角特性の劣化分に相殺されてしまうことになりかねない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、より大きな開口率をもちうる発光装置及び電子機器を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記課題をよりよく解決するため、視野角特性を一定の好適なレベルに保持しながらも、より大きな開口率をもちうる発光装置及び電子機器を提供することを課題とする。
なお、開口率の増大は、より少ない電流密度でより明るい画像表示を可能とするので、有機EL素子等の発光素子の長寿命化をもたらすが、本発明は、この発光素子の長寿命化という単独的課題についても配慮がなされた発光装置及び電子機器を提供することをも課題とする。
また、本発明は、上記課題をよりよく解決するため、視野角特性を一定の好適なレベルに保持しながらも、より大きな開口率をもちうる発光装置及び電子機器を提供することを課題とする。
なお、開口率の増大は、より少ない電流密度でより明るい画像表示を可能とするので、有機EL素子等の発光素子の長寿命化をもたらすが、本発明は、この発光素子の長寿命化という単独的課題についても配慮がなされた発光装置及び電子機器を提供することをも課題とする。
本発明に係る発光装置は、上述した課題を解決するため、第1基板及び第2基板と、前記第1基板上に形成された複数の発光素子と、前記第2基板上に形成されたカラーフィルタと、前記複数の発光素子の間の領域の少なくとも一部の領域において、前記カラーフィルタからみて前記第2基板の断面方向に沿った当該第2基板とは反対側に、当該カラーフィルタと重なるように形成された遮光膜と、を備え、前記第1基板及び前記第2基板は、前記遮光膜が前記第1基板に対向するようにして接合されている。
本発明によれば、遮光膜がカラーフィルタの上に形成されており、かつ、この遮光膜が第1基板に対向するように当該第1基板及び第2基板が接合されているので、遮光膜は、カラーフィルタの膜厚分、第1基板側により接近することが可能となっている。したがって、例えば、複数の発光素子のうち、ある一の発光素子から発した光が、第1基板あるいは第2基板の表面にたつ法線に対して斜めとなる方向に進行することは、より困難になる。なぜなら、前述のように、遮光膜の膜表面が第1基板側により接近しているために、前記光が、前記斜めとなる方向に進行するとすれば、当該膜表面と第1基板との間を進行する以外にないからである(この場合の光の進行方向と前記法線とのなす角度はπ/2〔rad〕に近づき、「斜め」というよりは、「真横」とも言い得る状態になり得る。)。
このようであると、相互に隣接する第1及び第2の発光素子があるとして、第1の発光素子から発した光が、第2の発光素子に対向するカラーフィルタに入射するのは困難である。このことは、遮光膜の幅をより狭く設定することを可能とする。そして、実際に遮光膜の幅を狭く設定すれば、開口率の増大がもたらされることになる。
以上のようにして、本発明によれば、複数の発光素子間の光の混合を防止しながらも、十分に大きな開口率を確保することができる。
このようであると、相互に隣接する第1及び第2の発光素子があるとして、第1の発光素子から発した光が、第2の発光素子に対向するカラーフィルタに入射するのは困難である。このことは、遮光膜の幅をより狭く設定することを可能とする。そして、実際に遮光膜の幅を狭く設定すれば、開口率の増大がもたらされることになる。
以上のようにして、本発明によれば、複数の発光素子間の光の混合を防止しながらも、十分に大きな開口率を確保することができる。
この発明の発光装置では、前記複数の発光素子は、前記第1基板の上でマトリクス状の配列に従って形成されており、前記カラーフィルタは、前記マトリクス状の配列に対応する配列に従って並ぶ複数の色別フィルタを含み、前記複数の色別フィルタのうち隣接しあう色別フィルタは、それらの各一部が重なり合うように形成されており、前記遮光膜は、前記隣接しあう色別フィルタの前記各一部の上に形成されている、ように構成してもよい。
この態様によれば、遮光膜は、重なり合う色別フィルタの各一部の上に形成されているので、当該遮光膜は、それら2つの色別フィルタの膜厚分、第1基板側により接近することが可能となっている。したがって、この態様では、前述した本発明に係る作用効果と本質的に相違のない作用効果が奏される。
また、本態様では、当該作用効果をより実効的に享受することが可能である。なぜなら、本態様では、遮光膜の膜表面が、いわばカラーフィルタ2層分だけ、第1基板側に近づくからである。
この態様によれば、遮光膜は、重なり合う色別フィルタの各一部の上に形成されているので、当該遮光膜は、それら2つの色別フィルタの膜厚分、第1基板側により接近することが可能となっている。したがって、この態様では、前述した本発明に係る作用効果と本質的に相違のない作用効果が奏される。
また、本態様では、当該作用効果をより実効的に享受することが可能である。なぜなら、本態様では、遮光膜の膜表面が、いわばカラーフィルタ2層分だけ、第1基板側に近づくからである。
また、本発明の発光装置では、前記第2基板の上、かつ、前記カラーフィルタの下に形成された下地遮光膜を更に備え、前記遮光膜は、前記下地遮光膜の形成領域に対応するように形成されている、ように構成してもよい。
この態様によれば、遮光膜は、下地遮光膜の形成領域に対応するように形成されているので、当該遮光膜は、当該下地遮光膜及び前記カラーフィルタの膜厚分、第1基板側により接近することが可能となっている。したがって、この態様では、前述した本発明に係る作用効果と本質的に相違のない作用効果が奏される。
また、本態様では、カラーフィルタを通して、下地遮光膜の端部を視認しながら(あるいは、検出しながら)、本発明に係る遮光膜の形成を行うことが可能である。これによると、本発明に係る遮光膜は、下地遮光膜の形成領域に対応する領域に関する極めて正確な位置決めを伴った上で、形成され得ることになる。
したがって、本態様によれば、当初に予定した開口率が遮光膜の形成を原因として損なわれるという事態の発生が極力抑制されることになる。
この態様によれば、遮光膜は、下地遮光膜の形成領域に対応するように形成されているので、当該遮光膜は、当該下地遮光膜及び前記カラーフィルタの膜厚分、第1基板側により接近することが可能となっている。したがって、この態様では、前述した本発明に係る作用効果と本質的に相違のない作用効果が奏される。
また、本態様では、カラーフィルタを通して、下地遮光膜の端部を視認しながら(あるいは、検出しながら)、本発明に係る遮光膜の形成を行うことが可能である。これによると、本発明に係る遮光膜は、下地遮光膜の形成領域に対応する領域に関する極めて正確な位置決めを伴った上で、形成され得ることになる。
したがって、本態様によれば、当初に予定した開口率が遮光膜の形成を原因として損なわれるという事態の発生が極力抑制されることになる。
また、本発明の発光装置では、前記カラーフィルタ及び前記遮光膜を覆うように前記第2基板の上に形成されたオーバーコート層を更に備える、ように構成してもよい。
この態様によれば、前記オーバーコート層が、カラーフィルタ及び遮光膜からなる積層構造物の表面の凸凹をならす平坦化膜として機能しうる。この場合、第1基板及び第2基板間の接着容易性(あるいは、当該発光装置自体の製造容易性)が向上し、あるいは、両基板全面に関するセルギャップの均一化等が図られる。
この態様によれば、前記オーバーコート層が、カラーフィルタ及び遮光膜からなる積層構造物の表面の凸凹をならす平坦化膜として機能しうる。この場合、第1基板及び第2基板間の接着容易性(あるいは、当該発光装置自体の製造容易性)が向上し、あるいは、両基板全面に関するセルギャップの均一化等が図られる。
また、本発明の発光装置では、前記発光素子を覆うように前記第1基板の上に形成され、酸素及び水分の少なくとも一方が前記発光素子に進入するのを防止する封止膜を更に備える、
ように構成してもよい。
この態様によれば、封止膜が、酸素及び水分の少なくとも一方が発光素子に進入するのを防止するので、当該発光素子の長寿命化が図られる。
ように構成してもよい。
この態様によれば、封止膜が、酸素及び水分の少なくとも一方が発光素子に進入するのを防止するので、当該発光素子の長寿命化が図られる。
この態様では、前記発光素子を覆うように、前記第1基板の上に形成された平坦化膜を更に備え、前記封止膜は、前記平坦化膜の上に形成されている、ように構成してもよい。
これによれば、平坦化膜が形成されているので、第1基板上に構築される積層構造物の表面を比較的平坦にすることが可能になる。したがって、第1基板及び第2基板間の接着容易性(あるいは、当該発光装置自体の製造容易性)が向上し、あるいは、両基板全面に関するセルギャップの均一化等が図られる。
これによれば、平坦化膜が形成されているので、第1基板上に構築される積層構造物の表面を比較的平坦にすることが可能になる。したがって、第1基板及び第2基板間の接着容易性(あるいは、当該発光装置自体の製造容易性)が向上し、あるいは、両基板全面に関するセルギャップの均一化等が図られる。
また、本発明の発光装置では、前記カラーフィルタは、無色透明の透明フィルタを含む、ように構成してもよい。
この態様によれば、発光素子が白色発光する発光機能層を含むならば、白色発光を行う場合には、前記透明フィルタに対応する発光素子のみ発光させればよい。
この場合更に、カラーフィルタが、例えば赤色、緑色及び青色フィルタ等の色別フィルタを含むならば、画像上の一画素は、これら色別フィルタの一組と前記透明フィルタとの組み合わせによって構成され得る。
そして、このような態様によると、白色発光なら透明フィルタに対応する発光素子のみ、色付き発光なら色別フィルタに対応する発光素子のみ、発光させるという態様をとり得る。
したがって、この態様によれば、装置の全体的観点からみた、発光素子の寿命の長期化がもたらされる。というのも、本態様は、前記透明フィルタが存在せず、例えば、赤色、緑色及び青色フィルタのみが存在し、白色発光を行う場合においてはこれら3種のフィルタ全部に対応する発光素子のすべてを発光させなければならない態様に比べて、全発光素子が経験する休止期間を長期化し得るからである。
この態様によれば、発光素子が白色発光する発光機能層を含むならば、白色発光を行う場合には、前記透明フィルタに対応する発光素子のみ発光させればよい。
この場合更に、カラーフィルタが、例えば赤色、緑色及び青色フィルタ等の色別フィルタを含むならば、画像上の一画素は、これら色別フィルタの一組と前記透明フィルタとの組み合わせによって構成され得る。
そして、このような態様によると、白色発光なら透明フィルタに対応する発光素子のみ、色付き発光なら色別フィルタに対応する発光素子のみ、発光させるという態様をとり得る。
したがって、この態様によれば、装置の全体的観点からみた、発光素子の寿命の長期化がもたらされる。というのも、本態様は、前記透明フィルタが存在せず、例えば、赤色、緑色及び青色フィルタのみが存在し、白色発光を行う場合においてはこれら3種のフィルタ全部に対応する発光素子のすべてを発光させなければならない態様に比べて、全発光素子が経験する休止期間を長期化し得るからである。
また、本発明の発光装置では、前記複数の発光素子を相互に区分するように前記第1基板上に形成された隔壁を更に備える、ように構成してもよい。
この態様によれば、隔壁が、複数の発光素子のうち一の発光素子から発した光が、隣接する発光素子に対応するカラーフィルタに進行するのを規制しうる。
この態様によれば、隔壁が、複数の発光素子のうち一の発光素子から発した光が、隣接する発光素子に対応するカラーフィルタに進行するのを規制しうる。
また、本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した各種の発光装置を備える。
本発明によれば、上述した各種の発光装置を備えてなるので、より大きな開口率が確保されえ、より明るい画像をより少ない発光量で表示することが可能となる。
本発明によれば、上述した各種の発光装置を備えてなるので、より大きな開口率が確保されえ、より明るい画像をより少ない発光量で表示することが可能となる。
以下では、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る有機EL装置101の概要を示す斜視図であり、図2は、図1に示すAA´線における断面図である。なお、図1においては、図2に示された要素のうちいくつかの要素についての図示が省略されている。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る有機EL装置101の概要を示す斜視図であり、図2は、図1に示すAA´線における断面図である。なお、図1においては、図2に示された要素のうちいくつかの要素についての図示が省略されている。
有機EL装置101は、第1基板10と、この第1基板10上に形成された複数の有機EL素子(発光素子)12とを備える。第1基板10の上には、この有機EL素子12を含む積層構造物が構築されている。この積層構築物は、図2に示すように、図中下から順に、駆動回路32、絶縁膜30、反射層34、画素電極16、発光機能層18、対向電極20、及び充填材60からなる。
駆動回路32は、有機EL素子12それぞれに給電して発光させるための複数のTFT(薄膜トランジスタ)を含む。また、この駆動回路32は、前記TFTのほか、容量素子や配線等の各種の回路素子を含む。
絶縁膜30は、前述の駆動回路32の上に形成されている。これにより、当該駆動回路32間、あるいは反射層34と駆動回路32との間等の所定の要素間で短絡が生じるのが防止される。このような絶縁膜30は、例えばSiO2、あるいはSiN等から作られる。
反射層34は、前述の絶縁膜30の上に形成されている。この反射層34は、発光機能層18から発せられた光を反射する。この反射光は、図2に示すように、図中上方に向かって進行する。このように、発光機能層18から発せられた光は、第1基板10が存在する側とは反対側に進行するようになっているので、第1実施形態の有機EL装置101は、いわゆるトップエミッション型である。このため、第1基板10は、必ずしも、透光性材料から作られている必要はない。具体的には、セラミックスや金属等の不透明材料であってよい。ただし、ガラス等の透光性材料であってはいけないという理由は特にない。
また、反射層34は、上述の反射機能をよりよく発揮するため、光反射性能の比較的高い材料から作られているとよい。例えば、アルミニウムや銀等を利用することができる。
また、反射層34は、上述の反射機能をよりよく発揮するため、光反射性能の比較的高い材料から作られているとよい。例えば、アルミニウムや銀等を利用することができる。
前述の有機EL素子12の各々は、画素電極16、発光機能層18及び対向電極20から構成される。
画素電極16は、反射層34上にマトリクス状に配列するように形成されている。「有機EL素子12」がマトリクス状に配列されているということは、このように画素電極16がマトリクス状に配列されているということに基づいている(図1及び図2参照)。
この画素電極16は、コンタクトホール36を介して、前述の駆動回路32と電気的に接続されている。これにより、この画素電極16は、発光機能層18に所定の電流を印加可能である。
このような画素電極16は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性かつ導電性の材料から作られている。
画素電極16は、反射層34上にマトリクス状に配列するように形成されている。「有機EL素子12」がマトリクス状に配列されているということは、このように画素電極16がマトリクス状に配列されているということに基づいている(図1及び図2参照)。
この画素電極16は、コンタクトホール36を介して、前述の駆動回路32と電気的に接続されている。これにより、この画素電極16は、発光機能層18に所定の電流を印加可能である。
このような画素電極16は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性かつ導電性の材料から作られている。
平面視して、隣接する画素電極16間の領域には、図2に示すように、隔壁(バンク)14が形成されている。
このような隔壁14は、例えば絶縁性の透明樹脂材料、例えばアクリル、エポキシ、あるいはポリイミドなどにより形成されている。
このような隔壁14は、例えば絶縁性の透明樹脂材料、例えばアクリル、エポキシ、あるいはポリイミドなどにより形成されている。
発光機能層18は、図2に示すように、画素電極16上に、第1基板10の全面を覆うようにして形成されている。
発光機能層18は、少なくとも有機発光層を含み、有機発光層は正孔と電子が結合して発光する有機EL物質から構成されている。図2では、有機EL物質は低分子で単色の有機EL物質を一面に成膜しているが、他の場合として有機EL物質は、インクジェット法、ディスペンサ法などの液体供給方法で、特に隔壁14で区画された各空間内に、供給することもできる(高分子の場合の画素部断面図は図示せず)。発光機能層18を構成する他の層として、電子ブロック層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及び正孔ブロック層の一部又は全部を備えていてもよい。
第1実施形態では、この発光機能層18は、一様に白色光を発する。
発光機能層18は、少なくとも有機発光層を含み、有機発光層は正孔と電子が結合して発光する有機EL物質から構成されている。図2では、有機EL物質は低分子で単色の有機EL物質を一面に成膜しているが、他の場合として有機EL物質は、インクジェット法、ディスペンサ法などの液体供給方法で、特に隔壁14で区画された各空間内に、供給することもできる(高分子の場合の画素部断面図は図示せず)。発光機能層18を構成する他の層として、電子ブロック層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及び正孔ブロック層の一部又は全部を備えていてもよい。
第1実施形態では、この発光機能層18は、一様に白色光を発する。
対向電極20は、複数の有機EL素子12の発光機能層18に接触している。つまり、対向電極20は、複数の画素電極16に共通するように、隔壁14で画定された発光機能層18の区域及び隔壁14上に広がっている。この実施の形態では、画素電極16は陽極で、対向電極20は陰極だが、その逆であってもよい。
このような対向電極20は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性かつ導電性の材料から作られている。
このような対向電極20は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性かつ導電性の材料から作られている。
充填材60は、対向電極20の上に、第1基板10の全面を覆うようにして形成されている。この充填材60は、例えばエポキシ樹脂等の材料から作られる。
なお、前記隔壁14は、上述のように、発光機能層18が第1基板10の全面を覆うようにして形成されており当該全面に関して一様に白色光を発するようになっている第1実施形態では、必ずしも設ける必要はない。ただ、このような隔壁14は、例えば絶縁膜30に適宜形成されたコンタクトホール等の穴埋めを目的とした成膜を実行する結果、半ば必然的に形成される場合もある(これにより、第1基板10上の積層構造物の表面を平坦化することが可能となる。)。
また、このような隔壁14は、発光機能層18から発した光が隣の有機EL素子12の方向へと進行するのを、規制する機能を発揮することが期待できる(例えば、当該光が、隣の有機EL素子12へと進行する際には、隔壁14を透過する場合があるから、その場合、当該光のエネルギは、少なくともその透過に応じた分減少する等)。その意味において、当該隔壁14は有用ということができる。
一方、前記隔壁14が存在すると、発光機能層18を、色毎に、区別して設けることができる。すなわち、当該隔壁14で区画された空間ごとに、例えば、赤色光、緑色光及び青色光それぞれ専用の有機EL物質を含む発光機能層を形成することが可能となるのである。この場合、今度は、後述するカラーフィルタ51を設ける必要が必ずしもなくなるが、このような場合においても、カラーフィルタ51はそのまま設けておいてもよい。かかる形態では、各表示色の色純度が高められるという効果が得られる。
また、このような隔壁14は、発光機能層18から発した光が隣の有機EL素子12の方向へと進行するのを、規制する機能を発揮することが期待できる(例えば、当該光が、隣の有機EL素子12へと進行する際には、隔壁14を透過する場合があるから、その場合、当該光のエネルギは、少なくともその透過に応じた分減少する等)。その意味において、当該隔壁14は有用ということができる。
一方、前記隔壁14が存在すると、発光機能層18を、色毎に、区別して設けることができる。すなわち、当該隔壁14で区画された空間ごとに、例えば、赤色光、緑色光及び青色光それぞれ専用の有機EL物質を含む発光機能層を形成することが可能となるのである。この場合、今度は、後述するカラーフィルタ51を設ける必要が必ずしもなくなるが、このような場合においても、カラーフィルタ51はそのまま設けておいてもよい。かかる形態では、各表示色の色純度が高められるという効果が得られる。
以上が、第1基板10側の積層構造物であるが、有機EL装置101は、このような積層構造物に加えて、第2基板50を備え、更に、この第2基板50の上に前記とは別の積層構造物を備えている。この積層構造物は、図2に示すように、第2基板50を基準として、その図中下側に向かって順に、カラーフィルタ51、遮光膜591及オーバーコート層70からなる。
なお、先に、「第2基板50の上」という表現を用いたが、図2では「下」を意味する。以下、第2基板50側の各要素の説明に関しては、図においては「下」に位置するとしても、第2基板50を中心とした積層構造物に関する説明を行うという観点から、「上」という用語を用いることがある。その逆(図では「上」だが、「下」という用語を用いること)もまたあり得る。
なお、先に、「第2基板50の上」という表現を用いたが、図2では「下」を意味する。以下、第2基板50側の各要素の説明に関しては、図においては「下」に位置するとしても、第2基板50を中心とした積層構造物に関する説明を行うという観点から、「上」という用語を用いることがある。その逆(図では「上」だが、「下」という用語を用いること)もまたあり得る。
まず、第2基板50は、例えばガラスや石英、プラスチックなどの透光性材料で作られる。
また、オーバーコート層70は、図2に示すように、すぐ後に述べるカラーフィルタ51及び遮光膜591を覆うようにして形成されている。第2基板50側の積層構造物と、第1基板10側の積層構造物とは、このオーバーコート層70及び前記の充填材60間を接着することによって、一体化される。なお、このことは同時に、第1実施形態に係る第1基板10及び第2基板50は、第2基板50側の遮光膜591が第1基板10に対向するようにして接合されることを当然ながら意味する。
このようなオーバーコート層70は、例えばアクリル樹脂等の透明な樹脂材料で作られる。
このオーバーコート層70は、平坦化膜としても機能する。すなわち、後に詳しく述べるように、第1実施形態では、カラーフィルタ51の上に遮光膜591が形成されるが、その場合、それらのみからなる積層構造物の表面は、比較的凹凸が激しい状態になり得る。オーバーコート層70は、そのような比較的激しい凹凸を平坦にならす機能を持ちうるのである。
これによると、前述した第2基板50及び第1基板10間の接着容易性が向上し、あるいは加えて、第2基板50の全面(又は第1基板10の全面)に関するセルギャップの均一化が図られる、という効果が得られる。
また、オーバーコート層70は、図2に示すように、すぐ後に述べるカラーフィルタ51及び遮光膜591を覆うようにして形成されている。第2基板50側の積層構造物と、第1基板10側の積層構造物とは、このオーバーコート層70及び前記の充填材60間を接着することによって、一体化される。なお、このことは同時に、第1実施形態に係る第1基板10及び第2基板50は、第2基板50側の遮光膜591が第1基板10に対向するようにして接合されることを当然ながら意味する。
このようなオーバーコート層70は、例えばアクリル樹脂等の透明な樹脂材料で作られる。
このオーバーコート層70は、平坦化膜としても機能する。すなわち、後に詳しく述べるように、第1実施形態では、カラーフィルタ51の上に遮光膜591が形成されるが、その場合、それらのみからなる積層構造物の表面は、比較的凹凸が激しい状態になり得る。オーバーコート層70は、そのような比較的激しい凹凸を平坦にならす機能を持ちうるのである。
これによると、前述した第2基板50及び第1基板10間の接着容易性が向上し、あるいは加えて、第2基板50の全面(又は第1基板10の全面)に関するセルギャップの均一化が図られる、という効果が得られる。
カラーフィルタ51は、平面視して画素電極16の形成領域に対応する領域に形成されている。カラーフィルタ51は、赤色フィルタ51R、緑色フィルタ51G及び青色フィルタ51Bを含む。これら各色のフィルタ(51R,51G,51B)はマトリクス状に配列されているが、第1実施形態では、図1に示すように、各色のフィルタ(51R,51G,51B)は、図1に示すX方向に従っては、この順に配列され、かつ、図1に示すY方向に従っては、同一色のフィルタが一列に並ぶように配列されている。
カラーフィルタ51は、発光機能層18から届く光のうち、所定の波長域の光だけを透過させる。すなわち、赤色フィルタ51Rは、例えばピーク波長610nm及びその付近の波長域の光を透過させ、緑色フィルタ51Gは、ピーク波長520nm及びその付近の波長域の光を透過させ、青色フィルタ51Bは、ピーク波長470nm及びその付近の波長域の光を透過させる。なお、ここに挙げたピーク波長の具体的数値は、単なる一例である。
このようなカラーフィルタ51は、光透過性の樹脂材料等から作られる。当該樹脂材料は、各色に対応する顔料等を含みうる。
カラーフィルタ51は、発光機能層18から届く光のうち、所定の波長域の光だけを透過させる。すなわち、赤色フィルタ51Rは、例えばピーク波長610nm及びその付近の波長域の光を透過させ、緑色フィルタ51Gは、ピーク波長520nm及びその付近の波長域の光を透過させ、青色フィルタ51Bは、ピーク波長470nm及びその付近の波長域の光を透過させる。なお、ここに挙げたピーク波長の具体的数値は、単なる一例である。
このようなカラーフィルタ51は、光透過性の樹脂材料等から作られる。当該樹脂材料は、各色に対応する顔料等を含みうる。
遮光膜591は、平面視して画素電極16の形成領域を縁取るように、あるいは当該形成領域以外の領域に対応するように形成されている。あるいは、第2基板50側の要素だけでいえば、遮光膜591は、マトリクス状に配列されたカラーフィルタ51間の間隙を埋めるようにして形成されている。
第1実施形態では特に、この遮光膜591が、前述のカラーフィルタ51の上に形成されていることに特徴がある。これにより、遮光膜591は、カラーフィルタ51の膜厚分だけ第1基板10の方に接近することになる。つまり、遮光膜591自体の膜厚は大きくすることなく、当該遮光膜591を第1基板10の側に近づけさせることが可能となっているのである。
このような遮光膜591は、光吸収性、あるいは光反射性の金属、樹脂等の適当な遮光性材料で作られる。金属材料に関して特に具体的に例示すれば、Cr等が好適に挙げられる。
なお、遮光膜591は、図1において直接には図示されていないが、当該遮光膜591が位置すべき場所について、符号591を付しておいた。
第1実施形態では特に、この遮光膜591が、前述のカラーフィルタ51の上に形成されていることに特徴がある。これにより、遮光膜591は、カラーフィルタ51の膜厚分だけ第1基板10の方に接近することになる。つまり、遮光膜591自体の膜厚は大きくすることなく、当該遮光膜591を第1基板10の側に近づけさせることが可能となっているのである。
このような遮光膜591は、光吸収性、あるいは光反射性の金属、樹脂等の適当な遮光性材料で作られる。金属材料に関して特に具体的に例示すれば、Cr等が好適に挙げられる。
なお、遮光膜591は、図1において直接には図示されていないが、当該遮光膜591が位置すべき場所について、符号591を付しておいた。
このような特性を備える遮光膜591によれば、隣接する有機EL素子12間で光が混じり合うことが好適に防止される。加えて、第1実施形態によれば、この本来的な遮光膜591の作用効果に加えて、開口率の値が比較的に大きくなるという効果が奏される。この効果は、遮光膜591が、カラーフィルタ51の上に形成されていることの結果得られるのであるが、その点については、従来例たる図3との対比を通じて、より明瞭に把握される。
図3は、従来典型的にみられた有機EL装置の断面構造を示している。この図3では、第2基板50の上に、まず遮光膜599が形成され、次いでカラーフィルタ59(図3に示されている赤色フィルタ59R、緑色フィルタ59G及び青色フィルタ59Bの総称である。以下同じ。)が形成されている。図2とは、順番が逆となっている。
この図3と、第1実施形態に係る図2とに示す断面構造ではともに、隣接する有機EL素子12間で光が混じり合うことがない。すなわち、これらの断面構造では、その遮光膜591又は599の幅が好適に定められている結果、ある有機EL素子12から発した光が、隣の隣接する有機EL素子12に入射したとしても、それは全反射するか、あるいは第2基板50内に留まる。
例えば、図2において、その全姿が示されている有機EL素子12のうち、図中左側の有機EL素子12から発した光が、その図中右隣に位置するカラーフィルタ51Gに入射したとしても、その入射角は、図示する“θ”を下ることはない。これは、図から明らかな通り、入射角θをもつ光が、遮光膜591の隅部をかすめて進行するように、当該遮光膜591の幅が決定されているからである。このようにして、θ以下の入射角をもつ光は、遮光膜591によってその進行が遮られるため、外部に出射することは殆どない。
一方、前述の入射角θをもつ光は、第2基板50を屈折角θ´で出射する。この屈折角θ´は、図示するとおり、ほぼπ/2〔rad〕に等しい。つまり、第2基板50及び空気900の界面に入射角θで入射した光は、当該界面で、全反射するようになっているのである。なお、θとθ´は、図に示すように、第2基板50の面に立てられた法線を基準として計られる。また、これらθとθ´との間には、周知の通り、スネルの法則が成り立つ。
以上の事項は、図3でもあてはまる。
例えば、図2において、その全姿が示されている有機EL素子12のうち、図中左側の有機EL素子12から発した光が、その図中右隣に位置するカラーフィルタ51Gに入射したとしても、その入射角は、図示する“θ”を下ることはない。これは、図から明らかな通り、入射角θをもつ光が、遮光膜591の隅部をかすめて進行するように、当該遮光膜591の幅が決定されているからである。このようにして、θ以下の入射角をもつ光は、遮光膜591によってその進行が遮られるため、外部に出射することは殆どない。
一方、前述の入射角θをもつ光は、第2基板50を屈折角θ´で出射する。この屈折角θ´は、図示するとおり、ほぼπ/2〔rad〕に等しい。つまり、第2基板50及び空気900の界面に入射角θで入射した光は、当該界面で、全反射するようになっているのである。なお、θとθ´は、図に示すように、第2基板50の面に立てられた法線を基準として計られる。また、これらθとθ´との間には、周知の通り、スネルの法則が成り立つ。
以上の事項は、図3でもあてはまる。
このように、図2及び図3ともに、隣接する有機EL素子12間で光が混合することはないが、両者間には、大きな相違点がある。それが、両者の開口率の差である。
すなわち、図2に示す断面構造をとる有機EL装置101の開口率は、同図に示す符号Rbm及びRpを用いて、一応、簡単にRp/Rbmと表すことができる。ここでRbmは、図2の断面でみた場合における遮光膜591の幅であり、Rpは、同断面でみた場合における開口部分(隣接する遮光膜591間に挟まれたカラーフィルタ51設置部分)の幅である。
なお、Rp/Rbmは開口率そのものではないが、開口率を示唆する値(即ち、当該Rp/Rbmと開口率の値それ自体とを関係付ける式は簡単に導出され得る。)ではある。以下では、説明の便宜上、このRp/Rbmを単に開口率を呼ぶことにする。
図3においても、前記と同趣旨の開口率Rp/Rbmが求められる(同図参照)。
すなわち、図2に示す断面構造をとる有機EL装置101の開口率は、同図に示す符号Rbm及びRpを用いて、一応、簡単にRp/Rbmと表すことができる。ここでRbmは、図2の断面でみた場合における遮光膜591の幅であり、Rpは、同断面でみた場合における開口部分(隣接する遮光膜591間に挟まれたカラーフィルタ51設置部分)の幅である。
なお、Rp/Rbmは開口率そのものではないが、開口率を示唆する値(即ち、当該Rp/Rbmと開口率の値それ自体とを関係付ける式は簡単に導出され得る。)ではある。以下では、説明の便宜上、このRp/Rbmを単に開口率を呼ぶことにする。
図3においても、前記と同趣旨の開口率Rp/Rbmが求められる(同図参照)。
そして、これら図2及び図3それぞれにおけるRp及びRbmを見比べれば明らかなように、前者のRp/Rbmの方が、後者のそれよりも遥かに大きくなる。これは、第1実施形態において、遮光膜591がカラーフィルタ51の上に形成されていることの直接的な効果である。つまり、第1実施形態では、遮光膜591は、カラーフィルタ51の上に形成されているため、当該遮光膜591は、図3に比べて、第1基板10の側により接近することが可能となっている。これにより、前述したような全反射効果を同様に得るにしても、図2の場合における遮光膜591は、図3の場合における遮光膜599よりも、その幅が小さく設定され得るようになっているのである。
しかも、第1実施形態においては、従来のように、セルギャップを殊更小さくする必要がなく、また、遮光膜の膜厚を殊更大きくする必要もない。このようなことがいえるのも、遮光膜591がカラーフィルタ51の上に形成されていて、第1基板10側に接近していることによっている。これらの手法においては、既述のような、歩留まり低下、視野角特性の劣化等の弊害があることを鑑みるに、第1実施形態の優位性はなお際立つ。
以上述べたように、第1実施形態の有機EL装置101によれば、遮光膜591がカラーフィルタ51の上に形成されていることから、当該遮光膜591は、当該カラーフィルタ51の膜厚分だけ、第1基板10の側に接近することが可能となっている。したがって、第1実施形態によれば、隣接する有機EL素子12間における光の混合を防止しながらも、十分に大きな開口率を確保することができる。
なお、この第1実施形態では、前述のように、セルギャップの狭小化、遮光膜の厚膜化等を行う必要は必ずしもない。ただし、本発明は、これらの手法を積極的に排除するものではない。例えば、第1実施形態の手法(カラーフィルタ51上に遮光膜591を形成すること)に加えて、これらセルギャップの狭小化及び遮光膜の厚膜化の少なくとも一方の手法を併せ用いる形態も、本発明の範囲内である。
このような場合には、例えば、セルギャップの狭小化、遮光膜の厚膜化に伴う前述した弊害が生じない程度に、これらの手法を用いつつ、それによって不足する分を、第1実施形態の手法を用いることによって補う、等といった総合的な対策を施すことが可能となる。
いずれによせ、このような合わせ技によれば、光混合の防止と開口率増大という効果を更に実効的に享受することが可能となることは言うまでもない。
このような場合には、例えば、セルギャップの狭小化、遮光膜の厚膜化に伴う前述した弊害が生じない程度に、これらの手法を用いつつ、それによって不足する分を、第1実施形態の手法を用いることによって補う、等といった総合的な対策を施すことが可能となる。
いずれによせ、このような合わせ技によれば、光混合の防止と開口率増大という効果を更に実効的に享受することが可能となることは言うまでもない。
いま述べた事項は、後述する第2実施形態以降の実施形態についてもあてはまる。
<第2実施形態>
以下では、本発明の第2の実施の形態に係る有機EL装置102について、図4を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態における有機EL装置102の基本的な構成は、第1実施形態の有機EL装置101と実質的に同じである。したがって、以下では、両者で共通する部分に関する図面の符号は共通に用いることとし、また、その説明は省略することとする。
以下では、本発明の第2の実施の形態に係る有機EL装置102について、図4を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態における有機EL装置102の基本的な構成は、第1実施形態の有機EL装置101と実質的に同じである。したがって、以下では、両者で共通する部分に関する図面の符号は共通に用いることとし、また、その説明は省略することとする。
第2実施形態の有機EL装置102は、図4に示すように、第2基板50上のカラーフィルタ52(図4に示されている赤色フィルタ52R、緑色フィルタ52G及び青色フィルタ52Bの総称である。以下同じ。)及び遮光膜592の形態が、図2とは異なる。すなわち、図4では、カラーフィルタ52のうち隣接しあう各色フィルタ(52R,52G又は52B)の各一部が、相互に重なり合うようにして形成されている。例えば、赤色フィルタ52Rの図中右端の上には、緑色フィルタ52Gの図中左端が重なるように、また、当該緑色フィルタ52Gの図中右端の上には、青色フィルタ52Bの図中左端が重なるようにして、形成されている。
そして、遮光膜592は、上述のように各色フィルタ(52R,52G,52B)が重なり合っている部分の上に、形成されているのである。
そして、遮光膜592は、上述のように各色フィルタ(52R,52G,52B)が重なり合っている部分の上に、形成されているのである。
このような第2実施形態によっても、前述の第1実施形態によって奏された効果と、本質的に相違のない効果が奏されることは明白である。というのも、この第2実施形態において、各色フィルタ(52R,52G,52B)が重なり合っている部分は、図に示すように、その下側(即ち、第2基板50により近い側)に位置するフィルタ(52R,52G又は52B)の膜厚の分だけ、自然に、膜厚が大きくなっており、かつ、遮光膜592は、この重なり合っている部分の上に形成されていることから、その膜厚増大分によって、当該遮光膜592は、自然に第1基板10の方に接近するようになっているからである。
しかも、この第2実施形態では、第1実施形態の場合よりも、遮光膜592が、第1基板10の側に近づき得る。というのも、第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、遮光膜592は、2層分の厚さをもつカラーフィルタ52の上に形成されることになるからである。したがって、第2実施形態では、第1実施形態において述べた効果が、より実効的に享受され得る。
<第3実施形態>
以下では、本発明の第3の実施の形態に係る有機EL装置103について、図5を参照しながら説明する。なお、この第3実施形態における有機EL装置103の基本的な構成は、第1実施形態の有機EL装置101と実質的に同じである。したがって、以下では、両者で共通する部分に関する図面の符号は共通に用いることとし、また、その説明は省略することとする。
以下では、本発明の第3の実施の形態に係る有機EL装置103について、図5を参照しながら説明する。なお、この第3実施形態における有機EL装置103の基本的な構成は、第1実施形態の有機EL装置101と実質的に同じである。したがって、以下では、両者で共通する部分に関する図面の符号は共通に用いることとし、また、その説明は省略することとする。
第3実施形態の有機EL装置103は、図5に示すように、第2基板50上に遮光膜593が形成されている点について特徴がある。
図5ではまず、当該遮光膜593からみて図中上側(即ち、第2基板50により近い側)の構造は、図3を参照して説明した従来典型的な有機EL装置の構造と同じである。つまり、第2基板50の上には、第1に遮光膜599が、第2にカラーフィルタ59が形成されている。この場合、遮光膜599の図中両端部は、各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)の端部が重なるように形成されている。そして、遮光膜593は、この遮光膜599と各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)とが重なり合っている部分の上に、形成されているのである。
図5ではまず、当該遮光膜593からみて図中上側(即ち、第2基板50により近い側)の構造は、図3を参照して説明した従来典型的な有機EL装置の構造と同じである。つまり、第2基板50の上には、第1に遮光膜599が、第2にカラーフィルタ59が形成されている。この場合、遮光膜599の図中両端部は、各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)の端部が重なるように形成されている。そして、遮光膜593は、この遮光膜599と各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)とが重なり合っている部分の上に、形成されているのである。
このような第3実施形態によっても、前述の第1実施形態によって奏された効果と、本質的に相違のない効果が奏されることは明白である。というのも、この第3実施形態においては、従来典型的な構造をもつ遮光膜599及びカラーフィルタ59の上に、更に、遮光膜593が形成されていることから、当然、当該遮光膜593は、第1基板10の方により接近するようになっているからである。また、この場合、図では示されていないが、遮光膜593は、第1実施形態に比べて、遮光膜599の膜厚分だけ、第1基板10の側により接近しうる可能性もある。
しかも、この第3実施形態では、次のような固有の効果もまた得られる。すなわち、第3実施形態では、遮光膜593は、遮光膜599と各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)とが重なり合っている部分の上に位置することを目指して形成されることになるが、その際、遮光膜599の端部は、カラーフィルタ59を通して、極めて視認し易い、ないしは検出しやすい状況にある。つまり、遮光膜593を形成する際に、そのアライメント(位置合わせ)を非常に行いやすいのである。
したがって、遮光膜593は、極めて正確に、遮光膜599と各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)とが重なり合う部分の上に形成され得る。より積極的に言えば、遮光膜593は、殆ど当該部分の上にのみ形成され得ることになる。よって、第3実施形態の構造によれば、当初に予定した開口率が遮光膜の形成を原因として損なわれるという事態の発生が極力抑制され得ることになる。
したがって、遮光膜593は、極めて正確に、遮光膜599と各色のカラーフィルタ(59R,59G,59B)とが重なり合う部分の上に形成され得る。より積極的に言えば、遮光膜593は、殆ど当該部分の上にのみ形成され得ることになる。よって、第3実施形態の構造によれば、当初に予定した開口率が遮光膜の形成を原因として損なわれるという事態の発生が極力抑制され得ることになる。
以上、本発明に係る各実施形態について説明したが、本発明に係る発光装置は、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
(1) 上述した各実施形態では、そのいずれにおいても、オーバーコート層70が備えられているが、場合によっては、これは設けなくともよい。その場合には、第1基板10と第2基板50とは、充填材60を介して、より直接的に接合されることになる。オーバーコート層70を設けることによる効果は既に述べたが、これを設けない場合においても、その分の成膜工程の簡略化が図られ、また、セルギャップの狭小化を図ることができるという、それ相応の効果が奏される。
(1) 上述した各実施形態では、そのいずれにおいても、オーバーコート層70が備えられているが、場合によっては、これは設けなくともよい。その場合には、第1基板10と第2基板50とは、充填材60を介して、より直接的に接合されることになる。オーバーコート層70を設けることによる効果は既に述べたが、これを設けない場合においても、その分の成膜工程の簡略化が図られ、また、セルギャップの狭小化を図ることができるという、それ相応の効果が奏される。
(2) 上述した各実施形態においては、上に説明した各要素のほか、例えば次に述べるような要素を併せ備えることができる。
例えば第1に、図6に示すように、対向電極20の上を覆うように、封止膜40を形成してもよい。この封止膜40は、例えばSiON、SiO2等からなり、有機EL素子12の発光機能層18を水分及び酸素から保護する。
この場合、封止膜の形成態様は、図6に示す態様に限られない。例えば、図7に示すように、対向電極20の上には、これを覆うように平坦化膜65が設けられ、封止膜41は、この平坦化膜65の上を覆うように形成されるようにしてもよい。ここで、平坦化膜65を構成する材料としては、例えばエポキシ樹脂等が好適に利用される。
いずれにせよ、これら図6及び図7に示すように、封止膜40又は41を設ける形態によれば、発光機能層18の長寿命化を図ることができる。また、図7に示す態様によれば、第1基板10の側も、その積層構造物の表面の平坦化が図られることになるから、前述のオーバーコート層70に関する効果と併せて、第1基板10及び第2基板50間のセルギャップの調整はより厳密に行われ得、また、製造工程の簡略化も図られる。
例えば第1に、図6に示すように、対向電極20の上を覆うように、封止膜40を形成してもよい。この封止膜40は、例えばSiON、SiO2等からなり、有機EL素子12の発光機能層18を水分及び酸素から保護する。
この場合、封止膜の形成態様は、図6に示す態様に限られない。例えば、図7に示すように、対向電極20の上には、これを覆うように平坦化膜65が設けられ、封止膜41は、この平坦化膜65の上を覆うように形成されるようにしてもよい。ここで、平坦化膜65を構成する材料としては、例えばエポキシ樹脂等が好適に利用される。
いずれにせよ、これら図6及び図7に示すように、封止膜40又は41を設ける形態によれば、発光機能層18の長寿命化を図ることができる。また、図7に示す態様によれば、第1基板10の側も、その積層構造物の表面の平坦化が図られることになるから、前述のオーバーコート層70に関する効果と併せて、第1基板10及び第2基板50間のセルギャップの調整はより厳密に行われ得、また、製造工程の簡略化も図られる。
また第2に、図8に示すように、カラーフィルタ52には、赤色フィルタ52R、緑色フィルタ52G及び青色フィルタ52Bのほかに、透明フィルタ52Tを含ませてもよい。この透明フィルタ52Tは、前述の顔料等を含まない、無色透明のフィルタである。画像上の一画素は、この透明フィルタ52Tと、従前までの説明における各色フィルタ(52R,52G,52B)の一組分との双方によって構成される。
このような透明フィルタ52Tがあれば、白色画像表示を行う際、各色フィルタ(52R,52G,52B)全部に対応する有機EL素子12全部について発光を行わせるのではなく、透明フィルタ52Tに対応する有機EL素子12についてのみ発光を行わせればよい。したがって、この場合、前者の有機EL素子12はその間休止することが可能となる。逆に、何らかの色が着く画像表示を行う場合には、透明フィルタ52Tに対応する有機EL素子12はその間休止することが可能になる。つまり、このような透明フィルタ52Tの存在により、装置の全体的観点からみた、有機EL素子12の寿命は長期化され得るのである。
このような透明フィルタ52Tがあれば、白色画像表示を行う際、各色フィルタ(52R,52G,52B)全部に対応する有機EL素子12全部について発光を行わせるのではなく、透明フィルタ52Tに対応する有機EL素子12についてのみ発光を行わせればよい。したがって、この場合、前者の有機EL素子12はその間休止することが可能となる。逆に、何らかの色が着く画像表示を行う場合には、透明フィルタ52Tに対応する有機EL素子12はその間休止することが可能になる。つまり、このような透明フィルタ52Tの存在により、装置の全体的観点からみた、有機EL素子12の寿命は長期化され得るのである。
なお、上述の図6乃至図8はいずれも、たまたま、第2実施形態をベースとした各種の変形例を図示したものになっているが、当該の変形は、上記第1、あるいは第3実施形態に対しても適用可能であることは言うまでもない。
また、前述した封止膜40又は平坦化膜65及び封止膜41と透明フィルタ52Tとの組み合わせもまた、本発明の範囲内にあることも言うまでもない。
また、前述した封止膜40又は平坦化膜65及び封止膜41と透明フィルタ52Tとの組み合わせもまた、本発明の範囲内にあることも言うまでもない。
(3) 上述した各実施形態に係る発光装置は、トップエミッションタイプであるが、本発明に係る発光装置は、ボトムエミッションタイプであってもよい。あるいは、デュアルエミッションタイプであってもよい。
(4) 上述した各実施形態に係る発光装置は、有機EL装置であるが、本発明に係る発光装置は、無機EL装置であってもよい。
(4) 上述した各実施形態に係る発光装置は、有機EL装置であるが、本発明に係る発光装置は、無機EL装置であってもよい。
<応用>
次に、本発明に係る有機EL装置を適用した電子機器について説明する。図9は、上記実施形態に係る発光装置を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての有機EL装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。
図10に、上記実施形態に係る発光装置を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての有機EL装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、有機EL装置1に表示される画面がスクロールされる。
図11に、上記実施形態に係る発光装置を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての有機EL装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置1に表示される。
次に、本発明に係る有機EL装置を適用した電子機器について説明する。図9は、上記実施形態に係る発光装置を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての有機EL装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。
図10に、上記実施形態に係る発光装置を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての有機EL装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、有機EL装置1に表示される画面がスクロールされる。
図11に、上記実施形態に係る発光装置を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての有機EL装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置1に表示される。
本発明に係る有機EL装置が適用される電子機器としては、図9から図11に示したもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
101,102,103……有機EL装置(発光装置)、10……第1基板、30……絶縁膜、32……駆動回路、34……反射層、36……コンタクトホール、12……有機EL素子(発光素子)、16……画素電極、18……発光機能層、20……対向電極、14……隔壁、50……第2基板、40,41……封止膜、65……平坦化膜、60……充填材、70……オーバーコート層、51,52,53,59……カラーフィルタ、51R,52R,53R,59R……赤色フィルタ、51G,52G,53G,59G……緑色フィルタ、51B,52B,53B,59B……青色フィルタ、52T……透明フィルタ、591,592,593,599……遮光膜
Claims (9)
- 第1基板及び第2基板と、
前記第1基板上に形成された複数の発光素子と、
前記第2基板上に形成されたカラーフィルタと、
前記複数の発光素子の間の領域の少なくとも一部の領域において、前記カラーフィルタからみて前記第2基板の断面方向に沿った当該第2基板とは反対側に、当該カラーフィルタと重なるように形成された遮光膜と、
を備え、
前記第1基板及び前記第2基板は、前記遮光膜が前記第1基板に対向するようにして接合されていることを特徴とする発光装置。 - 前記複数の発光素子は、前記第1基板の上でマトリクス状の配列に従って形成されており、
前記カラーフィルタは、前記マトリクス状の配列に対応する配列に従って並ぶ複数の色別フィルタを含み、
前記複数の色別フィルタのうち隣接しあう色別フィルタは、それらの各一部が重なり合うように形成されており、
前記遮光膜は、
前記隣接しあう色別フィルタの前記各一部の上に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 前記第2基板の上、かつ、前記カラーフィルタの下に形成された下地遮光膜を更に備え、
前記遮光膜は、
前記下地遮光膜の形成領域に対応するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。 - 前記カラーフィルタ及び前記遮光膜を覆うように前記第2基板の上に形成されたオーバーコート層を更に備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記発光素子を覆うように前記第1基板の上に形成され、酸素及び水分の少なくとも一方が前記発光素子に進入するのを防止する封止膜を更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記発光素子を覆うように、前記第1基板の上に形成された平坦化膜を更に備え、
前記封止膜は、前記平坦化膜の上に形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。 - 前記カラーフィルタは、無色透明の透明フィルタを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記複数の発光素子を相互に区分するように前記第1基板上に形成された隔壁を更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置を備える、
ことを特徴とする電子機器。
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