JP2015120205A - ロボットおよびロボットのメンテナンス方法 - Google Patents

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    • Y10T74/20207Multiple controlling elements for single controlled element
    • Y10T74/20305Robotic arm

Abstract

【課題】メンテナンスを安全に行うこと。
【解決手段】実施形態に係るロボットは、基台と、旋回ベースと、アームと、バランサと、第1取付部と、複数の第2取付部とを備える。前記旋回ベースは、前記基台に対して旋回可能に連結される。前記アームは、前記旋回ベースに対して基端部が回動可能に連結される。前記バランサは、前記旋回ベースおよび前記アームに連結され、旋回ベースとアームとの間に力を付与する。前記第1取付部は、前記バランサの軸方向の変位を規制する治具の一端が取り付けられ、前記バランサと前記アームとの連結部分に設けられる。前記複数の第2取付部は、前記治具の他端がいずれか1つに取り付けられ、前記旋回ベースに所定間隔をあけて設けられる。
【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、ロボットおよびロボットのメンテナンス方法に関する。
従来、スポット溶接用途などに用いられるロボットが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるロボットは、例えば、床面などに固定される基台部に対して略水平に旋回可能に設けられる旋回ベースと、旋回ベースに対して略垂直に回動可能に設けられるアームとを備えている。また、旋回ベースには、重力補償用のバランサが連結される。
ここで、ロボットが故障などで停止した場合、停止したロボットのアームは、アームの回動軸にトルクを付与するモータのロック機能により、旋回ベースに対して任意の回動姿勢を維持したままである。作業者等は、このようなアームの姿勢のままモータ交換などのメンテナンスを行うことになるが、モータが取り出されるとロックが解除されてしまう。
モータによるロックが解除されると、アームの自重とバランサの引張力との関係から、アームが回動方向のいずれかへと倒れることが考えられる。したがって、ロボットのメンテナンスを行うにあたっては、まず、バランサを軸方向に治具で固定してから作業を開始する必要がある。
特開2011−200989号公報
しかしながら、上記したようにバランサを固定した場合でも、停止したロボットのアームの姿勢によっては、治具の引張力が十分にアームに作用せずにアームの姿勢が変化してしまうという問題があった。このため、ロボットのメンテナンスを安全に行う観点からは改善の余地があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、メンテナンスを安全に行うことができるロボットおよびロボットのメンテナンス方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るロボットは、基台と、旋回ベースと、アームと、バランサと、第1取付部と、複数の第2取付部とを備える。前記旋回ベースは、前記基台に対して所定の旋回軸まわりに旋回可能に連結される。前記アームは、前記旋回ベースに対して前記旋回軸に略垂直な回動軸まわりに基端部が回動可能に連結される。前記バランサは、前記旋回ベースおよび前記アームのそれぞれに連結され、旋回ベースとアームとの間に力を付与する。また、前記第1取付部は、前記バランサの軸方向の変位を規制する治具の一端が取り付けられるとともに、バランサと前記アームとの連結部分に設けられる。さらに、前記複数の第2取付部は、前記治具の他端がいずれか1つに取り付けられるとともに、前記旋回ベースに所定間隔をあけて設けられる。
実施形態の一態様によれば、ロボットのメンテナンスを安全に行うことができる。
図1は、実施形態に係るロボットの模式的な正面図である。 図2Aは、治具を取り付けたロボットの正面図である。 図2Bは、図2Aと同じ位置に治具を取り付けたロボットの右側面図である。 図3Aは、図2Aとは異なる位置に治具を取り付けたロボットの正面図である。 図3Bは、図3Aと同じ位置に治具を取り付けたロボットの左側面図である。 図4Aは、治具の他端および第2取付部の概略斜視図である。 図4Bは、治具の他端および他の第2取付部の概略斜視図である。 図5Aは、治具が正常に作用する場合の説明図である。 図5Bは、図5Aにおける第2取付部の拡大図である。 図6Aは、治具が正常に作用しない場合の説明図である。 図6Bは、図6Aにおける第2取付部の拡大図である。 図7Aは、治具が正常に作用する場合の説明図である。 図7Bは、図7Aにおける他の第2取付部の拡大図である。 図8Aは、治具が正常に作用しない場合の説明図である。 図8Bは、図8Aにおける他の第2取付部の拡大図である。 図9は、実施形態に係るロボットにおける治具の取付設定の説明図である。 図10は、実施形態に係るロボットのメンテナンス方法の処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するロボットおよびロボットのメンテナンス方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本願発明が限定されるものではない。
まず、図1を参照して、実施形態に係るロボット10の構成を簡単に説明する。図1は、ロボット10の模式的な正面図である。
図1に示すように、ロボット10は、いわゆる垂直多関節型のロボットであり、基台11と、旋回ベース12と、アーム13と、揺動部14と、フランジ部15と、バランサ16とを備える。
基台11は、床面などに固定される支持ベースである。旋回ベース12は、かかる基台11上に旋回可能に設けられる。アーム13は、旋回ベース12に対して回転可能に設けられる。
アーム13の先端部には揺動部14が揺動可能に設けられる。また、揺動部14の先端部には、この揺動部14に対して回転可能にフランジ部15が設けられる。
さらに、ロボット10は、バランサ16を備える。バランサ16は、旋回ベース12およびアーム13のそれぞれに回動可能に連結される。バランサ16は、旋回ベース12とアーム13との間に引張力を付与する。なお、この実施形態では、旋回ベース12とアーム13との間に引張力を付与するタイプのバランサを例に説明するが、バランサは流体圧またはバネ力等によりバランサの軸方向の力をベース12とアーム13とに付与するものであればよく、例えば旋回ベース12とアーム13とにそれぞれ圧縮力(引張力と逆向きの力)を付与するものでもよい。その場合、バランサの取り付け位置は、バランサの特性に応じて変更されることとなる。
ところで、かかるロボット10には、部品交換などのメンテナンスを行う場合に、安全性を確保するため、バランサ16の伸縮を規制する治具が取り付けられる。ここで、治具の一端は、バランサ16のアーム13側に設けられた第1取付部17に、治具の他端は、バランサ16の旋回ベース12側に設けられた第2取付部18aに、それぞれ取り付けられる。
しかし、アーム13が所定の姿勢で停止した場合、つまり、治具の引張力が旋回ベース12およびアーム13に対して十分に作用しない姿勢でロボット10が停止した場合には、治具を取り付けた状態であってもわずかな外力やロボット10の自重等により、アーム13の姿勢が変化してしまうことがあった。ここで、所定の姿勢とは、例えば、アーム13の回動中心である回動軸Lと、バランサ16の回動中心O3および回動中心O4を結ぶ線とが重なる姿勢付近の回動範囲200を指す。なお、回動中心O3および回動中心O4は、治具の回動中心でもある。
そこで、実施形態に係るロボット10では、上記した第2取付部18aとは別に、第2取付部18bを設けることとした。図1に示すように、第2取付部18bは、第2取付部18aから所定間隔おいて設けられる。
このように、複数の第2取付部18を設けることにより、アーム13の姿勢に応じて第2取付部18を使い分けることが可能となる。例えば、アーム13が上記した回動範囲200にある場合には、第2取付部18aではなく、第2取付部18bを用いることでアーム13の姿勢変化を抑制することができる。この結果、ロボット10のメンテナンスを安全に行うことができるようになる。
なお、実施形態に係るロボット10では、アーム13が所定の姿勢の場合に、治具を取付可能な第2取付部18を1つに制限する機構を設けることとしたが、この点については図4A、図4B等を用いて後述する。
また、図1では、第2取付部18(18a,18b)を2つ設けた場合について例示したが、第2取付部18を3つ以上設け、そのうちの1つに治具を取り付けることとしてもよい。なお、第2取付部18を3つ以上設けた構成でも、アーム13が所定の姿勢の場合には取付可能な第2取付部18を1つに制限しておくことが望ましい。
以下では、実施形態に係るロボット10の構成についてさらに詳しく説明する。図1に示すように、旋回ベース12は、基台11に対し、所定の旋回軸Sまわりに旋回可能に連結される。なお、図中の矢印100は、旋回ベース12の旋回方向である。
アーム13は、下部アーム13aと、上部アーム13bとを備える。下部アーム13aは、旋回ベース12に対し、基端部が旋回軸Sに略垂直な回動軸Lまわりに回動可能に連結される。なお、図中の矢印101aおよび101bは、下部アーム13aの回動方向である。以下では、説明の便宜上、矢印101aの向きをロボット10の前方、矢印101bの向きをロボット10の後方という。
また、図1には、バランサ16のアーム13側における回動中心O3、バランサ16の旋回ベース12側における回動中心O4をそれぞれ示している。
上部アーム13bは、下部アーム13aの先端部に対し、基端部が回動軸Lに略平行な回動軸Uまわりに回動可能に連結される。なお、図中の矢印102は、上部アーム13bの回動方向である。
また、上部アーム13bは、回動軸Uに略垂直な回転軸Rまわりに回転可能に設けられる。なお、図中の矢印103は、上部アーム13bの回転方向である。
揺動部14は、上部アーム13bの先端部に対し、回転軸Rに略垂直な揺動軸Bまわりに揺動可能に連結される。なお、図中の矢印104は、揺動部14の揺動方向である。
フランジ部15は、揺動部14に対し、揺動軸Bに略垂直な回転軸Tまわりに回転可能に連結される。フランジ部15には、例えば、スポット溶接ガンやワーク保持機構等のエンドエフェクタを取り付け可能とするエンドエフェクタ取付部が設けられる。なお、図中の矢印105は、フランジ部15の回転方向である。
また、ロボット10の各回転軸(旋回軸S、回動軸L、回動軸U、回転軸R、揺動軸B、回転軸T)には、それぞれの軸まわりに回転駆動力を付与するサーボモータMLが取り付けられている(図2B等参照)。
バランサ16は、窒素ガス等の流体が封入されたシリンダ部16aと、かかる流体の圧力によって伸縮するロッド部16bとを備える。なお、シリンダ部16aに封入される流体としては、その他の気体やオイル等の液体を用いた流体圧シリンダでもよい。また、バランサ16は、流体を用いたものの他、圧縮バネまたは引張バネによりロッド部16bに作用力を付与するものであってもよい。
また、バランサ16は、旋回ベース12および下部アーム13aにそれぞれ連結される。具体的には、バランサ16は、シリンダ部16aの基端側が下部アーム13aに取り付けられ、ロッド部16bの先端側が旋回ベース12に取り付けられる。かかるバランサ16は、旋回ベース12と下部アーム13aとの間に適度な引張力を付与するものである。
さらに、バランサ16は、旋回ベース12側の取付部においては、回動軸Lに略平行な所定の回転軸まわりに回転可能に取り付けられる。また、バランサ16は、下部アーム13a側の取付部においても、回動軸Lに略平行な所定の回転軸まわりに回転可能に取り付けられる。
なお、旋回ベース12におけるバランサ16の取付部は、旋回ベース12の旋回軸Sから離れた位置で、かつ、下部アーム13aの回動軸Lよりも基台11側に配置される。すなわち、旋回ベース12におけるバランサ16の取付部は、旋回ベース12よりもロボット10の前方でバランサ16の基端部を取り付けられるように構成されている。
このように取り付けられたバランサ16によれば、バランサ16が、旋回ベース12側の取付部を介し、バランサ16の基端側が旋回ベース12よりもロボット10の前方にあることで、下部アーム13aを後方へより広範囲に倒すことが可能となる。これは、後方へと倒れる下部アーム13aに対して、バランサ16により、下方から支持する力が作用するためである。
これにより、スポット溶接作業等に際して、ロボット10がとることのできる姿勢の自由度を向上させることができる。また、ロボット10を運搬するのに際して、ロボット10によりコンパクトな姿勢をとらせる、言うなればコンパクトにたたむことができるので、運搬容積を小さくすることができる。
また、このようにバランサ16が取り付けられることによって、バランサが無い場合と比較して、ロボット10に搭載するサーボモータ、減速機、ブレーキ等の駆動系の機構がより小型(低出力)のものでよいため、フットプリントを肥大化させにくい。すなわち、フットプリントを小型化させ、これにより、省スペース化を図ることができる。
なお、図示しないが、バランサ16のロッド部16bは、ロッド部16bの伸縮に追従して伸縮するジャバラ状のカバー部材によって覆われている。これは、溶接用途に用いられる場合においては、スパッタ等の熱片による焼損を防ぐうえで効果的である。また、カバー部材は必ずしもジャバラ形状である必要はなく、ロッド部16bを筒状に覆うものであればよい。
また、図示しないが、ロボット10は、艤装ケーブルを備える。艤装ケーブルは、溶接装備用のケーブル類やホース類等である。艤装ケーブルは、例えば、上記したバランサ16によって支持されつつ、バランサ16の外側に下部アーム13aに沿わせて配索される。さらに、艤装ケーブルは、上部アーム13bに対してこの上部アーム13bの基端部外側から回り込ませながら、上部アーム13bの先端部へ向けて配索される。
また、ロボット10には、バランサ16の軸方向の変位を規制するために後述する治具が取り付けられる。ロボット10は、この治具の一端が取り付けられる第1取付部17と、治具の他端が取り付けられる第2取付部18とを備える。
第1取付部17は、下部アーム13aとバランサ16の基端側との連結部分に設けられる。具体的には、第1取付部17は、下部アーム13aに取り付けられたバランサ16の外側において、バランサ16の回転軸上に設けられる。
第2取付部18(18a,18b)は、旋回ベース12に所定間隔をあけて複数(この実施形態では2つ)設けられる。また、第2取付部18のうちの1つ(第2取付部18a)は、旋回ベース12とバランサ16との連結部分に設けられる。具体的には、第2取付部18aは、旋回ベース12に取り付けられたバランサ16の外側において、バランサ16の回転軸上に設けられる。
また、第2取付部18のうちの他の1つ(第2取付部18b)は、旋回ベース12上において、第2取付部18aとは所定間隔をあけて、かつ、第2取付部18aと略平行に設けられる。
次に、図2Aおよび図2Bを参照して、実施形態に係るロボット10に取り付けられる治具20について説明する。図2Aは、治具20を取り付けたロボット10の正面図であり、図2Bは、図2Aと同じ位置に治具20を取り付けたロボット10の右側面図である。なお、図2Aには、治具20の一端21aの回動中心O3および他端21bの回動中心O4(O5)をそれぞれ示している。また、図2Aには、治具20の軸線A2を示している。
図2Aおよび図2Bに示すように、治具20は、ロッド状の本体22と、本体22の両端21a,21bに設けられる取付け部材23a,23bとを備える。
本体22は、円筒状の接続部材24と、2本のロッド部材25,25とを備える。接続部材24の内周面にはねじ切り加工が施されている。また、各ロッド部材25,25の外周面にもねじ切り加工が施されている。各ロッド部材25,25は、接続部材24の両端からそれぞれ接続部材24に螺合される。かかる構成により、治具20は軸方向に伸縮可能となり、治具20の長さを調整するための調整部60が形成される。
取付け部材23a,23bは、接続部材24により2本のロッド部材25,25が1本のロッド状に接続されたものの両端、すなわち、本体22の一端21aおよび他端21bに設けられる。取付け部材23a,23bは、第1取付部17および第2取付部18に対してそれぞれ上記した下部アーム13a等と略平行に回転可能に取り付けられる。なお、取付け部材23a,23bについては後にさらに詳述する。
かかる治具20は、ロボット10が故障などで停止した場合に、バランサ16の軸方向の変位を規制することで、旋回ベース12とアーム13との間において引張力を安定させるためにロボット10の所定位置に取り付けられる。以下では、この治具20の用途と機能について説明する。
例えば、作業者等は、ロボット10が停止した場合に部品交換などのメンテナンス作業を行う。この場合、アーム13(下部アーム13a)は、旋回ベース12に対して任意の回動角度で停止することがある。それでも、作業者等は、下部アーム13aの姿勢にかかわらず作業を行うことがある。
ここで、メンテナンス作業時の問題点について具体例を挙げて説明する。通常、このようなロボット10は、下部アーム13aを回動軸Lまわりに回動させる駆動力を付与するためにサーボモータMLを備える。サーボモータMLは、減速機GLに回転力を入力し、減速機GLの回転によりアーム13(下部アーム13a)が旋回ベース12に対して回動軸Lまわりに回転するようになっている。
また、サーボモータMLには、回転位置を検出するエンコーダENおよび回転制動力を付与させるブレーキBLが連結されている。ブレーキBLは、その制動力によりロボット10の自重などの力に抗して回動軸Lまわりに回転を規制するようになっており、ロボット10が停止した場合には、回動軸Lの回動をロックする機能を有する。
かかるロック機能により、ロボット10が停止しても、下部アーム13aは停止姿勢を維持することができる。ところが、サーボモータMLを交換するために回動軸Lとの連結を解除してこのモータMLをロボット10から取り外すと、回動軸Lに対するロックが解除される。これにより、それまで停止姿勢を維持していた下部アーム13aは無負荷状態となる。
サーボモータML(ブレーキBL)による回動軸Lのロックが解除されると、下部アーム13aは、その姿勢によってはアーム13の自重とバランサ16の引張力とのうちいずれか勝る方へと傾倒することがある。すなわち、下部アーム13aがロボット10の前方または後方のいずれかへ倒れる危険性がある。そして、アーム13が倒れる方向は、作業者等にとっても予測しにくいことがある。
したがって、サーボモータMLを取り外す場合は、危険防止のためにも、まず、バランサ16の軸方向の変位を規制して、バランサ16の引張力を安定させてから作業を行う必要がある。
なお、バネ式のバランサであれば、一方端部を旋回ベースの内壁に固定することにより、バランサの軸方向の変位を規制することができた。ところが、上記したバランサ16は、シリンダ部16aに流体が封入されたいわゆるガスバランサであり、シリンダ部16aを気密に保つ必要がある。例えば、シリンダ部16aに対して伸縮するロッド部16bを直接把持してバランサ16を軸方向に固定しようとすれば、ロッド部16bの外周面が損傷する可能性がある。そうなると、本来はシールされたシリンダ部16aとの間に隙間が生じてしまい、シリンダ部16aの気密を維持することができない。
これらのことから、実施形態に係るロボット10では、バランサ16の軸方向の変位を規制するために、上述したように、第1取付部17と、複数の第2取付部18(18a,18b)とをロボット10に設けることとした。以下、図2A〜図4Bを参照して、第1取付部17および第2取付部18a,18bの構成について詳細に説明する。
図3Aは、図2Aとは異なる位置に治具20を取り付けたロボット10の正面図であり、図3Bは、図3Aと同じ位置に治具20を取り付けたロボット10の左側面図である。また、図4Aは、治具20の他端21bおよび第2取付部18aを示す概略斜視図であり、図4Bは、治具20の他端21bおよび他の第2取付部18bを示す概略斜視図である。なお、図3Aには、治具20の一端21aの回動中心O3および他端21bの回動中心O5(O4)をそれぞれ示している。また、図3Aには、治具20の軸線A2を示している。
図2Bおよび図3Bに示すように、第1取付部17は、受け部材30を備える。受け部材30は、略中央に円形の凹部31aが設けられた短い円筒状の受け部31と、短い円柱状のはめ込み部32とを備える。また、受け部31は、はめ込み部32の一端部に設けられ、はめ込み部32よりも大径に形成される。なお、受け部材30は、例えば、金属製の一体成形品である。
治具20の一端21aには、受け部材30と連結される取付け部材23aが設けられる。取付け部材23aは、嵌入部33と、ロッド保持部36とを備える。嵌入部33は、フランジ部34と、フランジ部34の一方面に設けられ、受け部材30の凹部31aに対して嵌入可能に形成された円板状の凸部35とを備える。
ロッド保持部36は、矩形ブロック状に形成される。また、ロッド保持部36の略中央には治具20のロッド部材25が挿通可能に貫通した挿通穴36aが設けられる。挿通穴36aの内周面にはねじ切り加工が施されている。なお、取付け部材23aは、受け部材30と同様、金属製の一体成形品等である。
また、治具20は、取付け部材23aのさらに外側に、金属製等の矩形ブロック状の抜止め部材37を備える。抜止め部材37の略中央には、内周面にねじ切り加工が施された穴37aが設けられる。抜止め部材37は、ロッド保持部36の外周面に形成されたねじ山に螺合させることで、このロッド保持部36に取り付けられる。
図2B、図3Bおよび図4Aに示すように、第2取付部材18aは、受け部材40を備える。受け部材40は、略中央に円形の凹部41aが設けられた短い円筒状の受け部41と、短い円柱状のはめ込み部42とを備える。また、受け部41は、はめ込み部42の一端部に設けられ、はめ込み部42よりも大径に形成される。
また、受け部41の凹部41aにおける所定の位相には突起43が設けられる。具体的には、図4Aに示すように、突起43は、凹部41aの内周面におけるいずれかの位置に凹部41aの中心方向に向けて突出して設けられる。なお、受け部材40は、例えば、金属製の一体成形品である。
さらに、治具20の他端21bには、受け部材40と連結される取付け部材23bが設けられる。取付け部材23bは、嵌入部44と、ロッド保持部47とを備える。嵌入部44は、フランジ部45と、フランジ部45の一方面に設けられ、受け部材40の凹部41aに対して嵌入可能に形成された円板状の凸部46とを備える。
また、凸部46には所定の位相範囲にわたって切欠き46aが設けられる。具体的には、図4Aに示すように、切欠き46aは、凸部46の外周面におけるいずれかの位置に、凸部46が凹部41aに嵌入された状態でこの凹部41aに設けられた突起43を収容するように設けられる。そして、突起43と切欠き46aは、凸部46が面方向に回転した場合に、その回転を所定角度に規制するように設けられる。また、これら突起43と切欠き46aとによって、後述する制限部の制限機能が実現される。
ロッド保持部47は、矩形ブロック状に形成される。また、ロッド保持部47の略中央には治具20のロッド部材25が挿通可能に貫通した挿通穴47aが設けられる。挿通穴47aの内周面にはねじ切り加工が施されている。なお、取付け部材23bは、受け部材40と同様、金属製の一体成形品等である。
また、治具20は、取付け部材23bのさらに外側に、金属製等の矩形ブロック状の抜止め部材48を備える。抜止め部材48の略中央には、内周面にねじ切り加工が施された穴48aが設けられる。抜止め部材48は、ロッド保持部47の外周面に形成されたねじ山に螺合させることで、このロッド保持部47に取り付けられる。
図2B、図3Bおよび図4Bに示すように、第2取付部材18bは、受け部材50を備える。受け部材50は、略中央に円形の凹部51aが設けられた短い円筒状の受け部51と、受け部51に延設された略矩形の固定部52とを備える。固定部52は、図3Bに示すように、受け部51の下方に延出し、旋回ベース12の取付け位置の形状にあわせて屈曲形成される。固定部52は、ボルトなどで旋回ベース12に固定される。
また、受け部51の凹部51aにおける所定の位相には突起53が設けられる。具体的には、図4Bに示すように、突起53は、凹部51aの内周面におけるいずれかの位置に凹部51aの中心方向に向けて突出して設けられる。なお、受け部材50は、例えば、金属製の一体成形品である。
図2Aおよび図3Aに示すように、治具20は、アーム13の姿勢に応じて、2つの第2取付部18a,18bのうちのいずれか1つに取り付けられる。そして、治具20は、2つの第2取付部18a,18bのいずれに取り付けられる場合でも同じものが用いられる。
そのため、治具20は、第1取付部17から2つの第2取付部18a,18bまでの距離に応じて、一端21aと他端21bとの間の長さを調整するための調整部60を備える。調整部60は、上述したように、2本のロッド部材25,25が接続部材24に螺合されることで、治具20を伸縮可能とする。
さらに、2つの第2取付部18a,18bは、アーム13が所定の姿勢である場合に、治具20の他端21bを取付可能な2つの第2取付部18a,18bをいずれか1つに制限する制限部を備える。
制限部には、治具20の他端21bにおける取付け部材23bと接触する面(2つの第2取付部18a,18bにおけるそれぞれの受け部41,51の凹部41a,51a)の所定位置に突起43,53が設けられる。また、治具20には、制限部と接触する面(他端21bにおける取付け部材23bの凸部46)の所定位置に切欠き46aが設けられる。制限部では、これら各突起43,53および切欠き46aにより、治具20の取付けの制限を実現させる。
なお、この実施形態では、制限部側に突起43,53を設け、治具20側に切欠き46aを設ける構成としたが、例えば、制限部側に切欠きを設け、治具20側に突起を設ける構成としてもよい。
次に、図5A〜図8Bを参照して、制限部70における治具20の取付け制限について詳細に説明する。制限部70は、アーム13が所定の姿勢である場合に、治具20の他端21bを取付可能な2つの第2取付部18a,18bをいずれか1つに制限する機能を有する。
まず、図5A〜図6Bを用いて、治具20が第2取付部18aに取り付けられる場合に、制限部70に関連する各部の動作について説明する。図5Aは、治具が正常に作用する場合の説明図であり、図5Bは、図5Aにおける第2取付部の拡大図である。また、図6Aは、治具が正常に作用しない場合の説明図であり、図6Bは、図6Aにおける第2取付部の拡大図である。
図5Aに示すように、アーム13が、アーム13の回動軸Lと治具20の軸線A2とが離れるような姿勢の場合、治具20は、下部アーム13aに対して正常に作用する。すなわち、治具20は、アーム13の姿勢変化を抑制するのに十分な引張力を付与する。
なお、治具20の軸線A2とは、治具20の一端21aの回動中心O3と他端21bの回動中心O4とを結んだ線である。また、回動中心O3および回動中心O4は、治具20の一端21aおよび他端21bの回動中心であるとともに、上記したバランサ16の各端部の回動中心でもある。
そして、このようなアーム姿勢の場合、第2取付部18aでは、図5Bに示すように、制限部70の突起43が治具20の切欠き46aに収容された状態で凸部46が凹部41aに嵌入される。すなわち、図5Aに示すようなアーム姿勢の場合には、治具20の他端21bを第2取付部18aに取り付けることが可能となる。
また、図6Aに示すように、アーム13が所定の姿勢、すなわち、アーム13が、アーム13の回動軸Lと治具20の軸線A2とが重なるような姿勢の場合、治具20は、下部アーム13aに対して正常に作用しない。治具20は、図示の状態では引張力が低下しており、アーム13の姿勢変化を抑えられない。さらに、治具20は、この場合の軸線A2の角度から前方および後方に同等の角度(例えば、前方に+D°、後方に−D°)の回動範囲200でアーム13の姿勢変化を抑えられない。
このようなアーム姿勢の場合、第2取付部18aでは、図6Bに示すように、治具20がアーム13の回動に伴って回動中心O4を中心点に所定角度回転している。したがって、治具20の他端21bを第2取付部18aに取り付けようとしても、制限部70の突起43と治具20側の切欠き46aとが一致していないため、凸部46が凹部41aに嵌入されない。すなわち、図6Aに示すようなアーム姿勢の場合には、治具20の他端21bを第2取付部18aに取り付けることができない。
次に、図7A〜図8Bを用いて、治具20が他の第2取付部18bに取り付けられる場合に、制限部70に関連する各部の動作について説明する。図7Aは、治具が正常に作用する場合の説明図であり、図7Bは、図7Aにおける他の第2取付部の拡大図である。また、図8Aは、治具が正常に作用しない場合の説明図であり、図8Bは、図8Aにおける第2取付部の拡大図である。
図7Aに示すように、他の第2取付部18bの場合も第2取付部18aの場合と同様に、アーム13が、アーム13の回動軸Lと治具20の軸線A2とが離れるような姿勢の場合、治具20は、下部アーム13aに対して正常に作用する。すなわち、治具20は、アーム13の姿勢変化を抑制するのに十分な引張力を付与する。
なお、治具20の軸線A2とは、治具20の一端21aの回動中心O3と他端21bの回動中心O5とを結んだ線である。
そして、このようなアーム姿勢の場合、他の第2取付部18bでは、図7Bに示すように、制限部70の突起53が治具20の切欠き46aに収容された状態で凸部46が凹部51aに嵌入される。すなわち、図7Aに示すようなアーム姿勢の場合には、治具20の他端21bを他の第2取付部18bに取り付けることが可能となる。
また、図8Aに示すように、アーム13が所定の姿勢、すなわち、アーム13が、アーム13の回動軸Lと治具20の軸線A2とが重なるような姿勢の場合、治具20は、下部アーム13aに対して正常に作用しない。治具20は、図示の状態では引張力が低下しており、アーム13の姿勢変化を抑えられない。さらに、治具20は、この場合の軸線A2の角度から前方および後方に同等の角度(例えば、前方に+d°、後方に−d°)の回動範囲201でアーム13の姿勢変化を抑えられない。
このようなアーム姿勢の場合、他の第2取付部18bでは、図8Bに示すように、治具20がアーム13の回動に伴って回動中心O5を中心点に所定角度回転している。したがって、治具20の他端21bを他の第2取付部18bに取り付けようとしても、制限部70の突起53と治具20側の切欠き46aとが一致していないため、凸部46が凹部51aに嵌入されない。すなわち、図8Aに示すようなアーム姿勢の場合には、治具20の他端21bを他の第2取付部18bに取り付けることができない。
そして、かかる2つの第2取付部18a,18bでは、治具20を取り付けられない場合のアーム13の所定の姿勢がそれぞれ異なるため、いずれか一方が取付不可能である場合には他方が取付可能となる。すなわち、制限部70は、アーム13が所定の姿勢の場合に、2つの第2取付部18a,18bをいずれか1つに制限することができる。
また、制限部70では、切欠き46aによって、2つの第2取付部18a,18bにそれぞれ取り付けられた治具20の他端21bの回動範囲が設定される。これにより、例えば、アーム13の回動可能な範囲のうち、ある角度からある角度までは第2取付部18の1つ(第2取付部18a)に治具20を取付可能にして、それ以外の範囲は他の第2取付部18bに治具20を取付可能にするという取付設定が可能となる。
以下では、実施形態に係るロボット10において、制限部70によるアーム13の姿勢に対応した治具20の取付設定について説明する。図9は、ロボット10における治具20の取付設定の説明図である。なお、図9では、上記したアーム13は、回動軸Lを回動中心として、およそ0°〜180°の範囲で回動可能に設けられたものとする。また、図9では、アーム13を軸線A1で示している。
図9に示すように、アーム(軸線A1)は、その回動可能な範囲のうち、任意の基準姿勢Fから前方の回動範囲300にあるときは第2取付部の1つに治具が取付可能に設定される。また、アーム(軸線A1)が基準姿勢Fから後方の回動範囲301にあるときは他の第2取付部に治具が取付可能に設定される。
ここで、アーム(軸線A1)が回動範囲300にあるときは、他の第2取付部において治具が取り付けられない回動範囲201を含むため、治具を他の第2取付部に取り付けることができない。同様に、アーム(軸線A1)が回動範囲301にあるときは、第2取付部の1つにおいて治具が取り付けられない回動範囲200を含むため、治具をこの第2取付部に取り付けることができない。
2つの第2取付部において治具の取付けをこのように設定することにより、取付不可の第2取付部に治具を誤って取り付けることを確実に防止できる。
なお、図9に示す取付設定の例では、アームの基準姿勢Fから前後の所定の回動範囲302において第2取付部がいずれも取付可能に設定される。これにより、例えば、アームが基準姿勢Fにある場合に治具をどちらの第2取付部にも取り付けられるという効果が得られる。すなわち、図4Aおよび図4Bに示すような突起43,53や切欠き46aを厳密に設計しなくて済むようになる。
実施形態に係るロボット10によれば、アーム13の姿勢に応じて2つの第2取付部18a,18bを使い分けることが可能となる。例えば、第2取付部18aに取り付けられた治具20がアーム13(下部アーム13a)に対して作用しないようなアーム13の姿勢の場合には、治具20は他の第2取付部18bに取り付けられる。このとき、アーム13は、第2取付部18bに対して所定の姿勢ではない。これにより、アーム13が所定の姿勢となることを回避することができる。この結果、メンテナンスを安全に行えるようになる。
また、実施形態に係るロボット10によれば、第2取付部18の1つ(第2取付部18a)がバランサ16と旋回ベース12の連結部分に設けられることで、アーム13が所定の姿勢(治具20が下部アーム13aに対して作用しない姿勢)であることを容易に判別することができる。
さらに、実施形態に係るロボット10によれば、制限部70によってアーム13が所定の姿勢の場合には治具20を取付可能な第2取付部18を1つに制限するため、治具20の誤取付を防止できる。
また、実施形態に係るロボット10によれば、第2取付部18a,18bにおいて、制限部70が治具20の取付けを突起43,53および切欠き46aによってメカニカルに規制するため、治具20の誤取付を簡素な構成で確実に防止できる。
さらに、実施形態に係るロボット10によれば、制限機能を実現させる切欠き46aが凸部46における所定の位相範囲にわたって設けられることで、制限部70において制限範囲と非制限範囲とを設定することができる。
また、実施形態に係るロボット10によれば、治具20が、この治具20の長さを調整する調整部60を備えることで、共通の治具20を第1取付部17からの距離が異なる2つの第2取付部18a,18bに対して用いることができる。
なお、実施形態に係るロボット10では、図9に示すように、第2取付部18a,18bごとに取付可能な範囲を設定する構成としている。しかし、これに限定されず、例えば、治具20が、通常は第2取付部18のいずれか1つ(例えば、第2取付部18a)に取り付けられ、この第2取付部18aの取付不可な範囲のみ他の第2取付部18bに取り付けられるように設定する構成としてもよい。
次に、図10を参照して、実施形態に係るロボット10のメンテナンス方法について説明する。図10は、実施形態に係るロボット10のメンテナンス方法の処理手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図1を共に参照して説明を行う。
図1および図10に示すように、ロボット10のメンテナンスを行う場合、まず、アーム13を停止させる(ステップS101)。このときアーム13は、旋回ベース12に対して任意の姿勢で停止する。この場合のアーム13の姿勢とは、具体的には、旋回ベース12に対する下部アーム13aの姿勢のことをいう。
アーム13が停止すると、バランサ16の軸方向の変位を規制するために、第1取付部17に治具の一端の取付けを行う(ステップS102)。
次いで、アーム13が所定の姿勢か否かの判別を行う(ステップS103)。なお、アーム13の所定の姿勢とは、アーム13、バランサ16および治具の配置が、アーム13の回動軸Lと治具の一端の回動中心O3および他端の回動中心O4を結んだ線とが重なるような配置となるアーム13の姿勢のことをいう。そして、アーム13が所定の姿勢の場合には、治具は下部アーム13aに対して作用しないため、治具の引張力が低下する。したがって、アーム13が所定の姿勢にあるときは、治具が取り付けられていてもアーム13の姿勢変化を抑えることができない。
ステップS103における判別の結果、アーム13が所定の姿勢である場合(ステップS103,Yes)には、複数(この実施形態では2つ)の第2取付部18のうち、制限部によって1つに制限された第2取付部18(例えば、第2取付部18b)に治具の他端の取付けを行う(ステップS104)。
そして、サーボモータなどの部品の交換を行う(ステップS105)。その際、治具が下部アーム13aに対して正常に作用しているため、アーム13が倒れるなどの危険性はない。したがって、交換部品がアーム13の姿勢を保持するためのロック機能を有するサーボモータ等であっても、安全にロボット10から取り外すことができる。
また、ステップS103における判別の結果、アーム13が所定の姿勢でない場合(ステップS103,No)には、予め決められた第2取付部18(例えば、第2取付部18a)に対して治具の他端の取付けを行う(ステップS106)。この場合は、アーム13の姿勢が変化することはない。そして、サーボモータなどの部品の交換を行う(ステップS105)。
実施形態に係るロボット10のメンテナンス方法によれば、アーム13が所定の姿勢の場合には、制限部によって2つの第2取付部18(18a,18b)のうち取付可能な第2取付部18が1つに制限されるため、治具の誤取付けを確実に防ぐことができる。
なお、実施形態に係るロボット10のメンテナンス方法では、第1取付部17への取付けを先行して行う構成としている。しかし、これに限定されず、第2取付部18から先に取付けを行うように構成してもよい。この場合、アーム13が所定の姿勢であるか否かの判別は、第2取付部18の取付けよりも先に行う。
また、実施形態に係るロボット10のメンテナンス方法では、かかるメンテナンス作業を実行するものが作業者等であることを想定しているが、作業者等に限定されず、例えば、他のロボットに上記手順を実行させるように構成することも可能である。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
10 ロボット
11 基台
12 旋回ベース
13 アーム
13a 下部アーム
16 バランサ
17 第1取付部
18 第2取付部
20 治具
21a 一端
21b 他端
41a 円形の凹部
43 突起
46 円形の凸部
46a 切欠き
51a 円形の凹部
53 突起
60 調整部
70 制限部
100 旋回方向
101a 回動方向
101b 回動方向
S 旋回軸
L 回動軸
A1 軸線
A2 軸線

Claims (7)

  1. 基台と、
    前記基台に対して所定の旋回軸まわりに旋回可能に連結される旋回ベースと、
    前記旋回ベースに対して前記旋回軸に略垂直な回動軸まわりに基端部が回動可能に連結されるアームと、
    前記旋回ベースおよび前記アームのそれぞれに連結され、前記旋回ベースと前記アームとの間に力を付与するバランサと、
    前記バランサの軸方向の変位を規制する治具の一端が取り付けられるとともに、前記バランサと前記アームとの連結部分に設けられる第1取付部と、
    前記治具の他端が取り付けられるとともに、前記旋回ベースに所定間隔をあけて設けられる複数の第2取付部と
    を備えることを特徴とするロボット。
  2. 前記第2取付部のうちいずれか1つは、
    前記バランサと前記旋回ベースとの連結部分に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 前記第2取付部は、
    前記アームが所定の姿勢である場合に、前記治具の他端を取付可能な前記第2取付部を1つに制限する制限部
    をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1または2に記載のロボット。
  4. 前記制限部は、
    前記治具と接触する面の所定位置に設けられる突起または切欠きを備え、
    前記治具は、
    前記制限部と接触する面の所定位置に設けられる切欠きまたは突起を備えること
    を特徴とする請求項3に記載のロボット。
  5. 前記突起は、
    円形の凹部における所定の位相に設けられ、
    前記切欠きは、
    前記凹部と嵌合する円形の凸部における所定の位相範囲にわたって設けられること
    を特徴とする請求項4に記載のロボット。
  6. 前記治具は、
    前記第1取付部と前記第2取付部との間の距離に応じて前記一端と前記他端との間の長さを調整する調整部を備えること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のロボット。
  7. 基台と、前記基台に対して所定の旋回軸まわりに旋回可能に連結される旋回ベースと、前記旋回ベースに対して前記旋回軸に略垂直な回動軸まわりに基端部が回動可能に連結されるアームと、前記旋回ベースおよび前記アームのそれぞれに連結され、前記旋回ベースと前記アームとの間に力を付与するバランサと、前記バランサの軸方向の変位を規制する治具の一端が取り付けられるとともに、前記バランサと前記アームとの連結部分に設けられる第1取付部と、前記治具の他端が取り付けられるとともに、前記旋回ベースに所定間隔をあけて設けられる複数の第2取付部とを備えるロボットにおける前記アームを所定の姿勢で停止させる停止工程と、
    前記治具が、前記第1取付部に取り付けられるとともに、前記第2取付部のうち当該治具が取付可能な1つに取り付けられる取付工程と、
    前記ロボットにおける部品の交換が行われる交換工程と
    を含むことを特徴とするロボットのメンテナンス方法。
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