JP2015117314A - 塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を達成する塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物及び塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法に関し、特に、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の特性の向上に関する。
塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体は、例えば、インストルメントパネル等の自動車の内装部品に好ましく使用される(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−173974号公報 特開2012−007026号公報
しかしながら、従来の塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体においては、例えば、比較的高い温度に曝されることにより柔軟性が損なわれるといった問題や、その表面を布で拭いた際に繊維が付着したり摩擦跡が残るといった問題があった。特に、前者の問題を抑制すると後者の問題が顕著になり、また、後者の問題を抑制すると前者の問題が顕著になっていた。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を達成する塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法を提供することを目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を含むことを特徴とする。本発明によれば、パウダースラッシュ成形体に優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を付与する塩化ビニル系樹脂組成物を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を含むことを特徴とする。本発明によれば、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を備えた塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る樹脂積層体は、前記塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体からなる塩化ビニル系樹脂層と、前記塩化ビニル系樹脂層に積層された発泡ポリウレタン層と、を含むことを特徴とする。本発明によれば、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を備えた塩化ビニル系樹脂層を含む樹脂積層体を提供することができる。また、前記樹脂積層体は、車両用内装材であることとしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を混合することを含むことを特徴とする。本発明によれば、パウダースラッシュ成形体に優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を付与する塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の製造方法は、前記塩化ビニル系樹脂組成物のパウダースラッシュ成形を行うことを含むことを特徴とする。本発明によれば、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を備えた塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の製造方法を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る樹脂積層体の製造方法は、前記塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体からなる塩化ビニル系樹脂層に、発泡ポリウレタン層を積層することを含むことを特徴とする。本発明によれば、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を備えた塩化ビニル系樹脂層を含む樹脂積層体の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を達成する塩化ビニル系樹脂組成物、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体、樹脂積層体及びこれらの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る実施例において使用した塩化ビニル系樹脂組成物の配合及び当該塩化ビニル系樹脂組成物から製造されたパウダースラッシュ成形体の特性を評価した結果の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る比較例において使用した塩化ビニル系樹脂組成物の配合及び当該塩化ビニル系樹脂組成物から製造されたパウダースラッシュ成形体の特性を評価した結果の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は、本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に係る塩化ビニル系樹脂組成物(本組成物)は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって当該塩化ビニル系樹脂粒子の当該平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を含む。
本実施形態に係る塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体(本成形体)は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって当該塩化ビニル系樹脂粒子の当該平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を含む。
本組成物は、パウダースラッシュ成形に使用される塩化ビニル系樹脂組成物である。また、本成形体は、塩化ビニル系樹脂組成物のパウダースラッシュ成形により製造される塩化ビニル系樹脂成形体である。
なお、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体(例えば、塩化ビニル系樹脂組成物のパウダースラッシュ成形により製造されたシート)の断面を観察すると、その製造時のパウダースラッシュ成形に使用された塩化ビニル系樹脂粒子間の界面が確認されることに
より、当該成形体がパウダースラッシュ成形により製造されたものであること(当該成形
体がパウダースラッシュ成形体であること)を確認することができる。
また、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の断面を観察すると、例えば、その製造時のパウダースラッシュ成形に使用された塩化ビニル系樹脂粒子及び当該塩化ビニル系樹脂粒子の表面に付着した変性ポリオルガノシロキサン粒子の存在を確認することもできる。
塩化ビニル系樹脂粒子(PVC粒子)を構成する塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1500以上のものであれば特に限られない。すなわち、この塩化ビニル系樹脂は、平均重合度が1500以上である、塩化ビニルのホモポリマー及び/又はコポリマーである。
塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、1500以上であれば特に限られないが、例えば、1700以上であることとしてもよい。塩化ビニル系樹脂の平均重合度の上限値は特に限られないが、当該平均重合度は、例えば、4000以下(例えば、1500〜4000又は1700〜4000)であることとしてもよく、3000以下(例えば、1500〜3000又は1700〜3000)であることとしてもよい。PVC粒子を構成する塩化ビニル系樹脂の平均重合度が上述の範囲であることは、特に、本成形体が優れた柔軟性を備えることに寄与する。
また、PVC粒子を構成する塩化ビニル系樹脂は、テトラヒドロフランに不溶なゲル分の含有量が5重量%未満であることとしてもよい。塩化ビニル系樹脂に含まれるゲル分の量は、3重量%以下であることとしてもよく、1重量%以下であることとしてもよい。また、塩化ビニル系樹脂に含まれるゲル分の量は、0重量%であることとしてもよい。すなわち、この場合、塩化ビニル系樹脂は、未架橋の塩化ビニル系樹脂である。PVC粒子を構成する塩化ビニル系樹脂に含まれるゲル分が上述の範囲であることは、特に、本成形体が優れた柔軟性を備えることに寄与する。
PVC粒子の平均粒径は、50〜500μmの範囲内であれば特に限られないが、例えば、100μm以上(例えば、100〜500μm)であることとしてもよく、150μm以上(例えば、150〜500μm)であることとしてもよい。また、PVC粒子の平均粒径は、例えば、300μm以下(例えば、50〜300μm)であることとしてもよく、200μm以下(例えば、50〜200μm)であることとしてもよい。また、PVC粒子の平均粒径は、例えば、100〜300μmであることとしてもよく、100〜200μmであることとしてもよい。PVC粒子の平均粒径は、JIS K7369:2009に準じて測定される。
また、PVC粒子は、例えば、上述のような平均粒径を有し、且つ粒径が500μm以下の粒子であることとしてもよい。また、PVC粒子は、多孔性粒子である。PVC粒子は、例えば、懸濁重合により製造される。
本組成物及び本成形体に含まれるPVC粒子の量は、特に限られないが、例えば、25重量%以上であることとしてもよく、30重量%以上であることとしてもよい。また、本組成物及び本成形体に含まれるPVC粒子の量の上限値は特に限られないが、当該PVC粒子の量は、例えば、60重量%以下であることとしてもよい。すなわち、本組成物及び本成形体は、例えば、PVC粒子を25〜60重量%含むこととしてもよく、30〜60重量%含むこととしてもよい。
可塑剤は、塩化ビニル系樹脂の可塑剤として使用されるものであれば、特に限られない。すなわち、可塑剤は、例えば、トリメリット酸系可塑剤、脂肪族系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、フタル酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤及びリン酸系可塑剤からなる群より選択される1種以上であることとしてもよい。
本組成物及び本成形体に含まれる可塑剤の量は、PVC粒子100重量部に対して110〜150重量部の範囲内であれば特に限られないが、例えば、120〜150重量部であることとしてもよく、120重量部以上、150重量部未満であることとしてもよく、120〜145重量部であることとしてもよい。可塑剤の含有量が、上述の下限値以上であることは、特に、本成形体が優れた柔軟性を備えることに寄与する。また、可塑剤の含有量が、上述の上限値以下であることは、特に、本成形体が優れた表面特性を備えることに寄与する。
塩化ビニル系樹脂微粒子(ペーストPVC)は、塩化ビニル系樹脂からなる微粒子である。ペーストPVCを構成する塩化ビニル系樹脂は、特に限られず、塩化ビニルのホモポ
リマー及び/又はコポリマーである。この塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限られず、例えば、500以上であることとしてもよく、800以上であることとしてもよい。また、この塩化ビニル系樹脂の平均重合度の上限値は特に限られないが、当該平均重合度は、例えば、2000以下であることとしてもよく、1500以下であることとしてもよい。より具体的に、この塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、例えば、500〜2000であることとしてもよく、800〜1500であることとしてもよい。また、ペーストPVCを構成する塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、PVC粒子を構成する塩化ビニル系樹脂の平均重合度より小さいこととしてもよい。
ペーストPVCの平均粒径は、0.01〜50μmの範囲内であってPVC粒子の平均粒径より小さければ特に限られないが、例えば、0.1μm以上(例えば、0.1〜50μm)であることとしてもよく、0.5μm以上(例えば、0.5〜50μm)であることとしてもよい。また、ペーストPVCの平均粒径は、例えば、20μm以下(例えば、0.01〜20μm)であることとしてもよく、10μm以下(例えば、0.01〜20μm)であることとしてもよい。また、ペーストPVCの平均粒径は、例えば、0.1〜20μmであることとしてもよく、0.5〜10μmであることとしてもよい。ペーストPVCの平均粒径は、JIS K7369:2009に準じて測定される。
ペーストPVCの平均粒径は、PVC粒子の平均粒径より小さいため、当該ペーストPVCは、当該PVC粒子の表面の一部を被覆するように配置される。ペーストPVCは、例えば、上述のような平均粒径を有し、且つ粒径が50μm以下の微粒子であることとしてもよい。ペーストPVCは、非多孔性粒子であることとしてもよい。ペーストPVCは、例えば、懸濁重合、マイクロサスペンジョン重合、乳化重合等により製造される。
本組成物及び本成形体に含まれるペーストPVCの量は、特に限られないが、例えば、PVC粒子100重量部に対して、5重量部以上であることとしてもよく、10重量部以上であることとしてもよい。また、本組成物及び本成形体に含まれるペーストPVCの量は、例えば、PVC粒子100重量部に対して、40重量部以下であることとしてもよく、30重量部以下であることとしてもよい。より具体的に、本組成物及び本成形体は、例えば、PVC粒子100重量部に対して、ペーストPVCを5〜40重量部含むこととしてもよく、10〜30重量部含むこととしてもよい。
変性ポリオルガノシロキサン粒子(変性POS粒子)を構成する変性ポリオルガノシロキサンは、官能基の導入により化学的に修飾されたポリオルガノシロキサンであれば特に限られない。
すなわち、変性POS粒子を構成する変性ポリオルガノシロキサンは、例えば、アクリル変性ポリオルガノシロキサン、エポキシ変性ポリオルガノシロキサン、アミノ変性ポリオルガノシロキサン、カルボキシル変性ポリオルガノシロキサン、及びアルコール変性ポリオルガノシロキサンからなる群より選択される1種以上であることとしてもよく、好ましくはアクリル変性ポリオルガノシロキサン、カルボキシル変性ポリオルガノシロキサン及びアルコール変性ポリオルガノシロキサンからなる群より選択される1種以上であり、特に好ましくはアクリル変性ポリオルガノシロキサンである。
アクリル変性ポリオルガノシロキサン、カルボキシル変性ポリオルガノシロキサン及びアルコール変性ポリオルガノシロキサンは、例えば、塩化ビニルのハロゲン基と同様の極性を有し、塩化ビニルとの親和性(相溶性)が比較的高いことから好ましい。アクリル変性ポリオルガノシロキサンは、反応性を有しないために塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の引張伸び特性等の柔軟性に好ましくない影響を与えにくいことから、特に好ましい。
具体的に、変性POS粒子を構成する変性ポリオルガノシロキサンは、例えば、下記(a)と下記(b)とを乳化グラフト共重合して得られたアクリル変性ポリオルガノシロキサンであることとしてもよい。
(a)下記一般式(I)で表される化合物(ポリオルガノシロキサン)。
Figure 2015117314
上記一般式(I)において、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なる炭素数1〜20の炭化水素基(例えば、アルキル基又はアリール基(例えば、炭素数6〜10のアリール基))又はハロゲン化炭化水素基(例えば、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン化アリール基(例えば、炭素数6〜10のハロゲン化アリール基))であり、Yは、ラジカル反応性基(例えば、ビニル基、アリル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基又はγ−メルカプトプロピル基)、SH基、又は当該ラジカル反応性基及びSH基を含む有機基であり、Z及びZは、それぞれ同一又は異なる水素原子、低級アルキル基(例えば、炭素数1〜4のアルキル基)又はトリオルガノシリル基(例えば、下記一般式(II)で表されるトリオルガノシリル基(当該一般式(II)において、R及びRは、それぞれ同一または異なる炭素数1〜20の炭化水素基(例えば、アルキル基又はアリール基(例えば、炭素数6〜10のアリール基))又はハロゲン化炭化水素基(例えば、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン化アリール基(例えば、炭素数6〜10のハロゲン化アリール基))、Rは炭素数1〜20の炭化水素基(例えば、アルキル基又はアリール基(例えば、炭素数6〜10のアリール基))、ハロゲン化炭化水素基(例えば、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン化アリール基(例えば、炭素数6〜10のハロゲン化アリール基))、ラジカル反応性基(例えば、ビニル基、アリル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基又はγ−メルカプトプロピル基)、SH基、又は当該ラジカル有機基及びSH基を含む有機基である。))であり、mは10000以下の正の整数(例えば、500〜8000)であり、nは1以上(例えば、1〜500)の整数である。
Figure 2015117314
(b)下記一般式(III)で表される(メタ)アクリル酸エステル(例えば、アルキル(メタ)アクリレート(例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート及びステアリル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上)、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート(例えば、メトキシエチル(メタ)アクリレート及び/又はブトキシエチル(メタ)アクリレート)、シクロアルキル(メタ)アクリレート(例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート)及びアリール(メタ)アクリレート(例えば、フェニル(メタ)アクリレート及び/又はベンジルアクリレート)からなる群より選択される1種以上)、又は当該(メタ)アクリル酸エステル及び当該(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な単量体(例えば、ヒドロキシル基含有不飽和単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート)を含む混合物。
Figure 2015117314
上記一般式(III)において、Rは水素原子又はメチル基であり、Rはアルキル基(例えば、炭素数1〜18のアルキル基)、アルコキシ置換アルキル基(例えば、炭素数3〜6のアルコキシ置換アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、炭素数6又は7のシクロアルキル基)又はアリール基(例えば、炭素数6〜10のアリール基)である。
変性POS粒子を構成する変性ポリオルガノシロキサンの分子量は、当該変性ポリオルガノシロキサンが粒子に成形される範囲であれば特に限られないが、例えば、当該変性ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量は、0.5×10以上であることとしてもよく、1×10以上であることとしてもよい。変性ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量の上限値は特に限られないが、当該重量平均分子量は、例えば、0.5×10〜5×10であることとしてもよく、1×10〜5×10であることとしてもよく、1×10〜4×10であることとしてもよい。
変性POS粒子の平均粒径は、0.1〜100μmの範囲内であれば特に限られないが、例えば、1μm以上(例えば、1〜100μm)であることとしてもよく、5μm以上(例えば、5〜100μm)であることとしてもよい。また、変性POS粒子の平均粒径は、例えば、80μm以下(例えば、0.1〜80μm)であることとしてもよく、50μm以下(例えば、0.1〜50μm)であることとしてもよい。また、変性POS粒子の平均粒径は、例えば、1〜80μmであることとしてもよく、5〜50μmであることとしてもよい。
変性POS粒子の平均粒径は、上述の範囲であって、PVC粒子の平均粒径より小さいこととしてもよい。また、変性POS粒子の平均粒径は、上述の範囲であって、ペーストPVCの平均粒径より大きいこととしてもよい。さらに、変性POS粒子の平均粒径は、上述の範囲であって、PVC粒子の平均粒径より小さく、且つペーストPVCの平均粒径より大きいこととしてもよい。変性POS粒子の平均粒径は、JIS K7369:2009に準じて測定される。
なお、変性POS粒子の平均粒径が、PVC粒子の平均粒径より小さい場合、当該変性POS粒子は、当該PVC粒子の表面の一部を被覆するように配置される。すなわち、この場合、ペーストPVC及び変性POS粒子は、PVC粒子の表面の一部を被覆するように配置される。
本組成物及び本成形体に含まれる変性POS粒子の量は、PVC粒子100重量部に対して0.5〜8重量部の範囲内であれば特に限られないが、例えば、0.5〜5重量部であることとしてもよく、0.5重量部以上、5重量部未満であることとしてもよく、0.5〜4重量部であることとしてもよい。
また、本組成物及び本成形体に含まれる変性POS粒子の量は、例えば、PVC粒子100重量部に対して、1〜8重量部であることとしてもよく、1〜5重量部であることとしてもよく、1重量部以上、5重量部未満であることとしてもよく、1〜4重量部であることとしてもよい。本組成物及び本成形体に含まれる変性POS粒子の量が上述の範囲であることは、本成形体が優れた表面特性及び優れた柔軟性の両方を備えることに寄与する。
本組成物及び本成形体に含まれる各成分の量は、上述の範囲内であればとくに限られないが、例えば、可塑剤の量に対する変性POS粒子の量の比(変性POS粒子/可塑剤の重量比)は、例えば、0.005以上であることとしてもよく、0.007以上であることとしてもよい。また、変性POS粒子/可塑剤の重量比は、例えば、0.062以下であることとしてもよく、0.050以下であることとしてもよい。より具体的に、変性POS粒子/可塑剤の重量比は、例えば、0.005〜0.062であることとしてもよく、0.007〜0.062であることとしてもよい。また、変性POS粒子/可塑剤の重量比は、例えば、0.005〜0.050であることとしてもよい。
本組成物及び本成形体は、他の成分を含むこととしてもよい。この場合、他の成分は、例えば、安定剤、滑剤及び顔料からなる群より選択される1種以上を含むこととしてもよい。これら他の成分としては、パウダースラッシュ成形に適した成分が適宜選択され使用される。
本組成物は、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、平均粒径が0.01〜50μmであって当該塩化ビニル系樹脂粒子の当該平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、を混合することを含む方法により製造される。
すなわち、本組成物は、PVC粒子と、可塑剤と、ペーストPVCと、変性ポリオルガノシロキサンとを上述の条件で混合することにより製造される。なお、本組成物が上述の他の成分(例えば、安定剤、滑剤及び顔料からなる群より選択される1種以上)をさらに含む場合には、本組成物は、PVC粒子と、トリメリット酸系可塑剤と、ペーストPVCと、変性ポリオルガノシロキサンと、当該他の成分とを混合することにより製造される。こうして製造される本組成物は、上述したPVC粒子と、可塑剤と、ペーストPVCと、変性ポリオルガノシロキサンとを含む粉体組成物である。
本成形体は、上述した塩化ビニル系樹脂組成物(本組成物)のパウダースラッシュ成形を行うことを含む方法により製造される。すなわち、本成形体は、例えば、パウダーボックスとスラッシュ成形用金型とを備えたスラッシュ成形機において、当該パウダーボックスに本組成物を投入するとともに、当該金型を所定の温度(例えば、230〜280℃)に加熱し、次いで、当該スラッシュ成形機を反転させて、当該所定の温度に加熱された金型の表面に本組成物を接触させて所定時間(例えば、3〜15秒)保持しその後、当該スラッシュ成形機を再び反転させて当該金型を冷却する方法により、冷却された当該金型から剥がされた成形体として製造される。
本成形体の形状は特に限られないが、本成形体は、例えば、シート状であることとしてもよい。本成形体がシート状である場合、その厚さは、特に限られないが、例えば、3.0mm以下であることとしてもよく、2.0mm以下であることとしてもよく、1.6mm以下であることとしてもよい。また、シート状の本成形体の厚さは、例えば、0.5mm以上であることとしてもよく、0.6mm以上であることとしてもよく、0.8mm以上であることとしてもよい。より具体的に、シート状の本成形体の厚さは、例えば、0.5〜3.0mmであることとしてもよく、0.6〜2.0mmであることとしてもよく、0.8〜1.6mmであることとしてもよい。
また、125℃で500時間加熱された後の本成形体の、JIS K6251において、標線間距離に代えて、試料を保持する一対のチャック間の距離を採用するよう改変した方法により測定される、−10℃における引張伸び(熱老化後引張伸び)は、例えば、140%以上であることが好ましく、145%以上であることがより好ましく、150%以上であることがさらに好ましい。上述した範囲の熱老化後引張伸びを示す本成形体は、優れた柔軟性を備えていると評価される。
本実施形態に係る樹脂積層体は、上述した塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体(本成形体)からなる塩化ビニル系樹脂層と、当該塩化ビニル系樹脂層に積層された発泡ポリウレタン層と、を含む。
この樹脂積層体は、上述した塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体(本成形体)からなる塩化ビニル系樹脂層に、発泡ポリウレタン層を積層することを含む方法により製造される。すなわち、例えば、本成形体からなる塩化ビニル系樹脂層の表面でポリウレタンの発泡成形を行うことにより、樹脂積層体を製造することができる。
より具体的に、例えば、ポリオールを含む第一液と、ポリイソシアネートを含む第二液とを混合して調製された原料液を、本成形体からなるシート状の塩化ビニル系樹脂層の表面上で発泡成形することにより、当該塩化ビニル系樹脂層と、当該発泡成形により形成された発泡ポリウレタン層とを有する樹脂積層体を製造することができる。
また、樹脂積層体は、発泡ポリウレタン層と、当該発泡ポリウレタン層の一方の表面に積層された本成形体からなる塩化ビニル系樹脂層と、当該発泡ポリウレタン層の他方の表面に積層された他の樹脂層とを有することとしてもよい。
この他の樹脂層は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン及び/又はポリエチレン−ポリプロピレン共重合体)の層又はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂の層であることとしてもよい。
塩化ビニル系樹脂層と、発泡ポリウレタン層と、他の樹脂層とを有する樹脂積層体は、例えば、当該塩化ビニル系樹脂層と、当該他の樹脂層との間で、上述したようなポリウレタンの発泡成形を行うことにより製造される。
また、樹脂積層体は、車両用内装材であることとしてもよい。すなわち、この場合、樹脂積層体は、例えば、自動車等の車両の、インストルメントパネル、ドアトリム等の内装材に使用される。
車両用内装材である樹脂積層体は、例えば、シート状の塩化ビニル系樹脂層(本成形体)と、当該塩化ビニル系樹脂層の一方の表面にのみ形成された発泡ポリウレタン層とを含むこととしてもよい。また、車両用内装材である樹脂積層体は、上述の塩化ビニル系樹脂層と、発泡ポリウレタン層と、他の樹脂層とを含むことしてもよい。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
[塩化ビニル系樹脂組成物の製造]
PVC粒子としては、平均重合度が1300、2500又は3000である未架橋の塩化ビニル系樹脂(塩化ビニルのホモポリマー)からなる平均粒径が80〜180μmの塩化ビニル系樹脂粒子、又は平均重合度が2500である部分的に架橋された(ゲル分20重量%)塩化ビニル系樹脂(塩化ビニルのホモポリマー)からなる平均粒径が80〜200μmの塩化ビニル系樹脂粒子を使用した。また、ペーストPVCとしては、平均重合度が1000の塩化ビニル系樹脂(塩化ビニルのホモポリマー)からなる平均粒径が10μmである塩化ビニル系樹脂微粒子を使用した。
可塑剤としては、トリメリット酸トリ(n−オクチル)を含むトリメリット酸系可塑剤(トリメリット酸系−A)、又はトリメリット酸トリ(n−オクチル)を含み、当該トリメリット酸系可塑剤Aより粘度が大きいトリメリット酸系可塑剤(トリメリット酸系−B)を使用した。また、一部の例では、セバシン酸ジ2−エチルヘキシルを含むセバシン酸系可塑剤及びピロメリット酸アルキルエステルを含むピロメリット酸系可塑剤もさらに使用した。
添加剤の一部として、ポリオルガノシロキサン粒子(POS粒子)を使用した。すなわち、変性POS粒子として、平均粒径が30μmであるアクリル変性POS粒子(R−170S、日信化学工業株式会社製)を使用した。また、未変性POS粒子として、平均粒径が5μmであり、表面がシリコーン樹脂で被覆された球状シリコーンゴムパウダーである未変性POS粒子(未変性POS粒子−A)、又は平均粒径が5μmであり、直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を有するシリコーンゴムパウダーである未変性POS粒子(未変性POS粒子−B)を使用した。また、添加剤の他の一部として、パウダースラッシュ成形用塩化ビニル系樹脂組成物の製造で一般に使用される安定剤及び滑剤等も使用した。
上述の成分を使用して、パウダースラッシュ成形用塩化ビニル系樹脂組成物(PVC組成物)を製造した。すなわち、まず、PVC粒子に、可塑剤及び添加剤の一部(安定剤等)を添加し、スーパーミキサーにて70℃で混合した。次に、得られた混合物をドライアップした後、50℃以下に冷却し、ペーストPVC及び他の添加剤(POS粒子等)を添加し、混合した。こうしてPVC粒子と可塑剤とペーストPVCとPOS粒子とを含み、互いに組成が異なる23種類(実施例1〜11、比較例1〜11)の粉末状のPVC組成物を製造した。
[塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の製造]
上述のようにして得られたPVC組成物のパウダースラッシュ成形により、塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体(PVCパウダースラッシュ成形体)を製造した。すなわち、シボ付平板(29.4cm×20.4cm)を有するスラッシュ成形用金型とパウダーボックスとを備えた箱型スラッシュ成形機を使用して、パウダースラッシュ成形を行った。
具体的に、まず、パウダーボックスにPVC組成物2kgを投入するとともに、280℃に加熱したスラッシュ成形用金型をスラッシュ成形機にセットした。次いで、金型が250℃となった時点で、スラッシュ成形機を反転させ、PVC組成物を当該金型内に約6秒間保持した。
その後、スラッシュ成形機を反転させた。60秒間経過した時点で金型を冷却水で50℃になるまで冷却した。こうして形成された塩化ビニル系樹脂シート(PVCシート)(厚さ1.0mm)を金型から剥がし、PVCパウダースラッシュ成形体として得た。
[非付着性及び耐摩耗性の評価]
上述のようにして得られたPVCシートから、30mm×250mm×1mmの試験片を切り取り、学振型磨耗試験機(スガ試験機株式会社製)のテーブル上に固定した。また、200gの荷重となる摩耗子の先端に4cm×4cmの医療ガーゼ(白十字株式会社製、純綿単糸、規格:タイプ1)を4枚重ねで取り付けた。その後、このガーゼを試験片の表面に接触させて30往復させた。
試験後の試験片の表面に付着したガーゼの繊維の量に基づき、当該試験片の非付着性を5段階で評価した。すなわち、試験片の表面に繊維が付着していない場合には「5点」、極微量の繊維が付着した場合には「4点」、少量の繊維が付着した場合には「3点」、多量の繊維が付着した場合には「2点」、極めて多量の繊維が付着した場合には「1点」がそれぞれ付与された。
また、試験後の試験片の表面が摩耗した程度に基づき、当該試験片の耐摩耗性を5段階で評価した。すなわち、試験片の表面に摩耗跡が形成されなかった場合には「5点」、極微量の摩耗跡が形成された場合には「4点」、少量の摩耗跡が形成された場合には「3点」、多量の摩耗跡が形成された場合には「2点」、極めて多量の摩耗跡が形成された場合には「1点」がそれぞれ付与された。非付着性及び耐摩耗性のいずれについても、「3点」以上の点数が付与されたPVCシートは、好ましい表面特性を有していると評価された。
[樹脂積層体の製造]
上述のようにして得られたPVCシートからなる塩化ビニル系樹脂層と、当該PVCシートに積層された発泡ポリウレタン層とを有する樹脂積層体を製造した。すなわち、まず、発泡成形用金型(190mm×240mm×11mm)の片側の内面に、ポリプロピレンの射出成形により得られたポリプロピレン製樹脂板(厚さ2mm)を貼り付けるとともに、当該金型の反対側の内面には、上述のようにしてパウダースラッシュ成形により製造されたPVCシートを敷いた。
そして、このPVCシートの上に、4,4´−ジフェニルメタンージイソシアネートを含むA液36gと、ポリエーテルポリオールを含むB液(トリエチレンジアミン1.0重量%、水1.6重量%含有)78gとを混合して調製された原料液を注ぎ、金型を密閉した。
こうして、厚さ1mmのPVCシート(表皮)と、当該PVCシートに積層された厚さ7mmの発泡ポリウレタン層(裏打ち材)と、当該発泡ポリウレタン層に積層された厚さ2mmのポリプロピレン製樹脂板(基材)とからなる樹脂積層体を製造した。
[熱老化後引張伸びの評価]
PVCシートの引張伸び特性として、PVCシートの低温における引張伸び特性を評価した。すなわち、JIS K6251において、標線間距離に代えて、試料を保持する一対のチャック間の距離を採用するよう改変した方法により、熱老化後のPVCシートの−10℃における引張伸び特性を評価した。
具体的に、まず、上述のようにして得られた樹脂積層体をオーブンに入れ、125℃で500時間加熱することにより、当該樹脂積層体を熱老化させた。その後、樹脂積層体からPVCシート(塩化ビニル系樹脂層)を剥がした。そして、この剥がされたPVCシートを1号ダンベル形状に打ち抜いて、当該1号ダンベル形状の試験片を得た。そして、−10℃のチャンバー内において、試験片を3分間保持した後、引張速度200mm/分にて、当該試験片の引張伸び(熱老化後引張伸び(%))を測定した。実用上の特性として、熱老化後引張伸びが140%以上のPVCシートは、好ましい柔軟性を有していると評価された。
[結果]
図1(実施例1〜11)及び図2(比較例1〜11)には、PVC組成物の配合と、当該PVC組成物から製造されたPVCシートの特性を評価した結果とを示す。図1に示すように、PVC組成物及びPVCシートが、平均重合度1500以上の塩化ビニル系樹脂からなるPVC粒子100重量部と、可塑剤110〜150重量部と、ペーストPVCと、アクリル変性POS粒子0.5〜8重量部とを含む場合には、当該PVCシートは、3点以上の点数が付与される優れた表面特性と、熱老化後引張伸び140%以上を示す優れた柔軟性とを有することが確認された。
また、アクリル変性POS粒子の含有量が0.5重量部超、POS粒子/可塑剤の重量比が0.005超である場合(実施例1、3〜11)において、PVCシートは、より優れた表面特性及び柔軟性を有することが確認された。
また、アクリル変性POS粒子の含有量が3〜8重量部の範囲においては、いずれも特に優れた表面特性及び柔軟性が達成された。したがって、例えば、アクリル変性POS粒子の含有量が1重量部以上であって、8重量部未満、5重量部以下又は5重量部未満である場合には、より低コストで、特に優れた表面特性及び柔軟性が達成されることが確認された。
一方、図2に示すように、PVC組成物及びPVCシートがアクリル変性POS粒子を含まない場合(例えば、比較例4〜6)においては、当該PVCシートの表面特性が十分でなかった。すなわち、PVC組成物及びPVCシートがアクリル変性POS粒子及び未変性POS粒子を含まない比較例4、アクリル変性POS粒子を含まず未変性POS粒子を含む比較例5及び6においては、当該PVCシートの表面特性が十分でなかった。
また、比較例1においては、アクリル変性POS粒子及び未変性POS粒子を含まないPVC組成物及びPVCシートの可塑剤含有量を100重量部に低減することで、当該PVCシートの表面特性が改善されたが、当該PVCシートの柔軟性は十分でなかった。
また、PVC組成物及びPVCシートのアクリル変性POS粒子含有量が0.3重量部であった比較例2においては、当該PVCシートの表面特性が十分でなかった。また、PVC組成物及びPVCシートのアクリル変性POS粒子含有量が10重量部であった比較例3においては、当該PVCシートの柔軟性が十分でなかった。
また、PVC組成物及びPVCシートの可塑剤含有量が160重量部であった比較例7においては、当該PVCシートの表面特性が十分でなかった。また、PVC粒子の平均重合度が1300であった比較例8及び9においては、PVCシートが成形できないか(比較例10)、又はPVCシートの柔軟性が十分でなかった。
また、PVC粒子が部分的に架橋された塩化ビニル系樹脂から構成されていた比較例10(ゲル分5重量%)及び比較例11(ゲル分10重量%)では、PVCシートが成形できないか(比較例11)、又はPVCシートの柔軟性が十分でなかった(比較例10)。
また、結果は図示していないが、PVC組成物及びPVCシートがアクリル変性POS粒子及び未変性POS粒子を含まず、PVC粒子100重量部に対してカルビノール変性シリコーンオイルを1.2重量部含む場合には、当該PVCシートの非付着性は2点、及び摩耗性は3点と評価され、その表面特性は十分でなかった。

Claims (7)

  1. 平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、
    可塑剤110〜150重量部と、
    平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、
    平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、
    を含む
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、
    可塑剤110〜150重量部と、
    平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、
    平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、
    を含む
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体。
  3. 請求項2に記載の塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体からなる塩化ビニル系樹脂層と、
    前記塩化ビニル系樹脂層に積層された発泡ポリウレタン層と、
    を含む
    ことを特徴とする樹脂積層体。
  4. 車両用内装材である
    ことを特徴とする請求項3に記載の樹脂積層体。
  5. 平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる平均粒径が50〜500μmである塩化ビニル系樹脂粒子100重量部と、
    可塑剤110〜150重量部と、
    平均粒径が0.01〜50μmであって前記塩化ビニル系樹脂粒子の前記平均粒径より小さい塩化ビニル系樹脂微粒子と、
    平均粒径が0.1〜100μmである変性ポリオルガノシロキサン粒子0.5〜8重量部と、
    を混合することを含む
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂組成物のパウダースラッシュ成形を行うことを含む
    ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体の製造方法。
  7. 請求項2に記載の塩化ビニル系樹脂パウダースラッシュ成形体からなる塩化ビニル系樹脂層に、発泡ポリウレタン層を積層することを含む
    ことを特徴とする樹脂積層体の製造方法。
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