JP2015112026A - 乗用作業機 - Google Patents

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秀史 土岡
Hideshi Tsuchioka
秀史 土岡
奈 中村
Na Nakamura
奈 中村
孝式 清水
Takanori Shimizu
孝式 清水
中川 善清
Yoshikiyo Nakagawa
善清 中川
達弥 橋爪
Tatsuya Hashizume
達弥 橋爪
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Abstract

【課題】補給作業を容易に行えるようにしながら、走行時などにおける機体の安定性を向上させる。
【解決手段】走行車体1に備えた後部ステップ14の上方に貯留部21を配備した供給装置B、予備の圃場供給物を貯留する左右の予備貯留部30、左右の予備貯留部30を、左右の予備貯留部30が走行車体1の前後方向に沿う縦長姿勢で運転座席13の左右の横外側に分散して位置する第1状態と、左右の予備貯留部30が走行車体1の前後方向に直交する横長姿勢で貯留部21の上方に位置する第2状態とに切り替え可能に支持する支持機構31、及び、左右の予備貯留部30を第1状態にて固定する固定状態と、その固定を解除する固定解除状態とに切り替えるロック機構とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、運転座席の後方箇所に後部ステップを備えた乗用型の走行車体と、圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の貯留部を前記後部ステップの上方に配備した供給装置とを備えた乗用作業機に関する。
上記のような乗用作業機としては、例えば、乗用型の自走機体(走行車体)の後部に苗植付装置を連結し、自走機体の運転席と苗植付装置との間に、施肥装置(供給装置)の肥料貯留用の肥料ホッパー(貯留部)を配備し、この肥料ホッパーの上方に予備苗のせ台を配備したものがある(例えば特許文献1参照)。
特開平10−248317号公報
上記の構成では、走行車体の後部に苗植付装置を連結し、かつ、走行車体の後部に供給装置の貯留部を配備した上で、その貯留部の上方に予備苗のせ台を配備することから、乗用作業機全体としての機体重心が走行車体に対して後寄りになっている。そのため、例えば、畦越え走行などのように機体が後下がり姿勢になる場合などにおいては、機体の安定性が低下し易くなっており、機体の安定性を向上させる上において改善の余地がある。
ここで、機体の安定性を向上させるために、例えば、予備苗のせ台を走行車体の前側に配備することも考えられるが、この場合には、予備苗のせ台が後部の苗植付装置から離れるため、予備苗のせ台に載置した予備苗を苗植付装置に補給する補給作業に要する労力が大きくなる。又、仮に、この予備苗のせ台を、貯留部に対する予備の圃場供給物を載置する載置台として利用した場合においても同様に、予備苗のせ台が後部の貯留部から離れるため、予備苗のせ台に載置した予備の圃場供給物を貯留部に補給する補給作業に要する労力が大きくなる。
本発明の目的は、補給作業を容易に行えるようにしながら、走行時などにおける機体の安定性を向上させることにある。
本発明の課題解決手段は、
運転座席の後方箇所に後部ステップを備えた乗用型の走行車体と、圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の貯留部を前記後部ステップの上方に配備した供給装置と、予備の圃場供給物を貯留する左右の予備貯留部とを備え、
前記走行車体は、前記左右の予備貯留部を第1状態と第2状態とに切り替え可能に支持する支持機構と、前記左右の予備貯留部の固定状態と固定解除状態との切り替えを可能にするロック機構とを備え、
前記支持機構は、前記第1状態では、前記左右の予備貯留部が前記走行車体の前後方向に沿う縦長姿勢で前記運転座席の左右の横外側に分散して位置する状態となるように、又、前記第2状態では、前記左右の予備貯留部が前記走行車体の前後方向に直交する横長姿勢で前記貯留部の上方に位置する状態になるように、前記左右の予備貯留部を支持し、
前記ロック機構は、前記固定状態では前記左右の予備貯留部を前記第1状態にて固定し、又、前記固定解除状態では前記左右の予備貯留部の前記第1状態での固定を解除するように構成している。
この手段によると、供給装置の貯留部に対する予備の圃場供給物を貯留した左右の予備貯留部を第2状態から第1状態に切り替えることにより、走行車体に対する機体重心を前寄りに変更することができる。これにより、機体の安定性を向上させることができる。
逆に、供給装置の貯留部に対する予備の圃場供給物を貯留した左右の予備貯留部を第1状態から第2状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部とともに予備の圃場供給物を貯留部の上方に位置させることができる。これにより、左右の予備貯留部に貯留した予備の圃場供給物を供給装置の貯留部に補給する補給作業を容易に行うことができる。
又、ロック機構により左右の予備貯留部を第1状態にて固定することができ、これにより、走行中の振動などに起因して、左右の予備貯留部が第1状態から変位して機体の安定性が低下する虞を回避することができる。
従って、供給装置の貯留部に対する補給作業を容易に行えるようにしながら、走行時などにおける機体の安定性を向上させることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記支持機構は、対応する前記予備貯留部を左右方向に揺動可能に支持する左右の支軸を備えて、前記左右の予備貯留部が対応する前記支軸を支点にした左右方向への揺動変位によって前記第1状態と前記第2状態とに切り替わるように構成している。
この手段によると、左右の予備貯留部を、左右の支軸を支点にした左右方向への揺動変位によって第1状態と第2状態とに容易に切り替えることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記走行車体は、左右の手摺を前記後部ステップの左右両端側に分散して立設装備し、
前記支持機構は、前記左右の支軸を対応する前記手摺の上部に備えている。
この手段によると、左右の手摺を、左右の予備貯留部を支持する支持フレームに兼用することができる。これにより、予備貯留部専用の支持フレームを設ける場合に比較して支持構造の簡素化を図ることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記貯留部は、上端部に補給口を有するホッパと、前記補給口を上下揺動によって開閉する上下揺動式の蓋体とを備え、
前記支持機構は、前記第2状態の前記左右の予備貯留部と前記貯留部との間に前記蓋体の上下揺動を許容する空間を確保する高さ位置にて前記左右の予備貯留部を支持している。
この手段によると、貯留部の上部に備える蓋体を、着脱式に比較して開閉操作が容易な上下揺動式としながらも、左右の予備貯留部が貯留部の上方に位置する第2状態であっても蓋体の開閉操作を容易に行うことができる。これにより、左右の予備貯留部に貯留した予備の圃場供給物を供給装置の貯留部に補給する補給作業を容易に行うことができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記左右の予備貯留部は、予備の圃場供給物を載置する載置面を前記予備貯留部の全域にわたって備えている。
この手段によると、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えると、それらの載置面が供給装置の貯留部の上方に位置して平面視で貯留部を覆う状態になる。つまり、降雨時には、第2状態に切り替えた各予備貯留部の載置面が、供給装置の貯留部に対する補給作業時の貯留部に対する雨除けとして機能することになる。これにより、供給装置の貯留部に対する補給作業時に雨水が貯留部に降り込むことを防止することができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記載置面のそれぞれは、前記第2状態において前記貯留部の上端部に備えた補給口に対向する開口を備えている。
この手段によると、例えば、各予備貯留部の載置面に予備の圃場供給物として袋入りの肥料又は薬剤あるいは種子などを載置した場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えて、それらの開口を貯留部の補給口に対向させた後、各開口を利用して、予備の圃場供給物が入った袋を下方から切り裂くことにより、その切り口から漏れ出す予備の圃場供給物を、各開口から貯留部の内部に容易かつ速やかに補給することができる。これにより、供給装置の貯留部に対する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記載置面のそれぞれを漏斗状に形成している。
この手段によると、例えば、各開口を利用して予備の圃場供給物が入った袋を下方から切り裂いた場合には、その袋に入った予備の圃場供給物を各開口に位置する切り口に向けて流下案内することができる。これにより、各載置面の開口を利用した供給装置の貯留部に対する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記走行車体は、その後部に昇降揺動可能に連結したリンク機構を介して苗植付装置を装備し、
前記苗植付装置は、その上部に後下がり姿勢で備えた苗載台の前端が、前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後方に位置するように構成している。
この手段によると、左右の予備貯留部に予備の圃場供給物として予備苗を載置した場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部とともに予備苗を苗植付装置の苗載台に近づけることができる。これにより、左右の予備貯留部に載置した予備苗を苗植付装置の苗載台に補給する補給作業を容易に行うことができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記支持機構は、前記第1状態では前記左右の予備貯留部が前記貯留部の上方から外れて前記貯留部の上方を開放するように構成している。
この手段によると、例えば、上部に点検口などを備えた貯留部の内部に対する清掃などのメンテナンスを行う場合には、左右の予備貯留部を第1状態に切り替えることにより、貯留部の上方を開放することができる。これにより、供給装置の貯留部に対する内部清掃などのメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記走行車体は、その後部に昇降揺動可能に連結したリンク機構を介して苗植付装置を装備し、
前記苗植付装置は、その上部に後下がり姿勢で備えた苗載台の前端が、前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後方に位置するように構成し、
前記左右の予備貯留部は、前記苗載台に補給する複数の予備苗を予備の圃場供給物として載置する載置式の上側貯留部位と、前記貯留部に補給する予備の圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の下側貯留部位とを備える上下二層式に構成し、
前記下側貯留部位のそれぞれは、前記第2状態において前記貯留部の上端部に備えた補給口に対向する排出口と、前記排出口を開閉する開閉部材とを備えている。
この手段によると、左右の上側貯留部位に載置した予備苗を苗植付装置の苗載台に補給する場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部とともに予備苗を苗植付装置の苗載台に近づけることができる。これにより、苗植付装置の苗載台に予備苗を補給する補給作業を容易にすることができる。
一方、左右の下側貯留部位に貯留した予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物を供給装置の貯留部に補給する場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えて各下側貯留部位の排出口を貯留部の補給口に対向させた後、各開閉部材を開き操作することにより、左右の下側貯留部位に貯留した予備の圃場供給物を各排出口から貯留部の内部に補給することができる。これにより、供給装置の貯留部に予備の圃場供給物を補給する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記下側貯留部位は、上端部に補給口を有する予備ホッパと、前記予備ホッパの前記補給口を開閉する予備ホッパ用の蓋体とを備え、
前記上側貯留部位は、前記予備ホッパ用の蓋体の上面に形成している。
この手段によると、左右の下側貯留部位に対する予備の圃場供給物の補給は、各予備ホッパ用の蓋体を開き操作して予備ホッパの補給口を開放することにより、左右の下側貯留部位に予備の圃場供給物を補給することができる。これにより、左右の下側貯留部位に予備の圃場供給物を補給する補給作業を容易にすることができる。
又、各予備ホッパ用の蓋体を上側貯留部位として機能させることができる。これにより、各予備ホッパ用の蓋体とは別構造の専用の上側貯留部位を設ける場合に比較して、貯留構造の簡素化を図ることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記苗載台は、前記苗植付装置を上限位置まで上昇させた場合に、前記苗載台の前端が前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後端に近接するように前記苗植付装置に装備している。
この手段によると、左右の予備貯留部に載置した予備苗を苗植付装置の苗載台に補給する場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替え、かつ、苗植付装置を上限位置まで上昇させることにより、左右の予備貯留部と苗植付装置の苗載台とを更に接近させることができる。これにより、苗植付装置の苗載台に予備苗を補給する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記苗載台は、マット状苗を載置する複数の苗載置部を左右方向に一定間隔で整列形成し、
前記左右の予備貯留部は、前記第2状態では予備の圃場供給物としての複数のマット状苗を前記苗載置部での載置姿勢と同じ向きで載置する載置面を備えている。
この手段によると、各予備貯留部の載置面に載置したマット状苗を苗植付装置の苗載台に補給する場合には、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部とともに各マット状苗を苗植付装置の苗載台に近づけることができるだけでなく、各予備貯留部の載置面に載置したマット状苗の向きを、苗植付装置の苗載置部での載置姿勢と同じ向きに変更することができる。
これにより、各マット状苗を各予備貯留部の載置面から苗植付装置の苗載台に移載する際に、マット状苗の向きを変更するなどの手間を不要にすることができ、その分、苗植付装置の苗載台にマット状苗を補給する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記支持機構は、前記左右の予備貯留部を、前記載置面が水平又は略水平になるマット状苗載置用の載置姿勢と、前記第2状態において前記載置面が前記載置姿勢よりも大きい角度で後下がり傾斜するマット状苗補給用の補給姿勢とに、姿勢切り替え可能に支持している。
この手段によると、各予備貯留部の載置面に載置したマット状苗を苗植付装置の苗載台に補給しない場合には、左右の予備貯留部をマット状苗載置用の載置姿勢に切り替えることにより、それらのマット状苗が左右の予備貯留部から不測に脱落することを防止することができる。
又、各予備貯留部の載置面に載置したマット状苗を苗植付装置の苗載台に補給する場合には、先ず、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部とともに各マット状苗を苗植付装置の苗載台に近づけることができ、かつ、それらのマット状苗の向きを苗植付装置の苗載置部での載置姿勢と同じ向きに変更することができる。その後、左右の予備貯留部をマット状苗載置用の載置姿勢に切り替えることにより、各マット状苗の姿勢を苗植付装置の苗載置部での載置姿勢に近づけることができる。
これにより、各マット状苗を各予備貯留部の載置面から苗植付装置の苗載台に移載する際に、マット状苗の向き及び姿勢を変更するなどの手間を不要にすることができ、その分、苗植付装置の苗載台にマット状苗を補給する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記左右の予備貯留部は、それらの前記第2状態での後端部に、その後端部の外側への予備のマット状苗の移動を阻止するストッパを装備している。
この手段によると、左右の予備貯留部をマット状苗載置用の載置姿勢に切り替えた場合などにおいて、各マット状苗が各予備貯留部の下端部(第2状態での後端部)から不測に脱落する虞を回避することができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記ストッパは、前記後端部の外側への予備のマット状苗の移動を阻止する阻止状態と移動を許容する許容状態とに切り替え可能に構成している。
この手段によると、ストッパを阻止状態に切り替えることにより、左右の予備貯留部をマット状苗載置用の載置姿勢に切り替えた場合などにおいて、各マット状苗が各予備貯留部の下端部(第2状態での後端部)から不測に脱落する虞を回避することができる。
又、左右の予備貯留部をマット状苗載置用の載置姿勢に切り替えた場合に、ストッパを許容状態に切り替えることにより、各予備貯留部の下端部(第2状態での後端部)からの各マット状苗の取り出しが行い易くなり、その分、苗植付装置の苗載台にマット状苗を補給する補給作業を容易にすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記左右の予備貯留部は、前記第2状態では予備の圃場供給物を後下がり傾斜又は後上がり傾斜で載置保持するように構成している。
この手段によると、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えた場合での予備の圃場供給物の前後長さを短くすることができ、これにより、各予備貯留部の第2状態での前後長さを短くすることができる。
その結果、左右の予備貯留部を第2状態に切り替えた場合に、後部ステップの上方空間において左右の予備貯留部が占める領域の前後長さを短くすることができ、その分、後部ステップ上の前側領域において確保する必要のある補給作業用の作業空間を拡張し易くなる。そして、この作業空間の拡張によって補給作業を行い易くすることができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記ロック機構は、前記固定状態として、前記左右の予備貯留部を前記第1状態にて固定する第1固定状態と前記第2状態にて固定する第2固定状態とを有し、又、前記固定解除状態として、前記左右の予備貯留部の前記第1状態での固定を解除する第1解除状態と前記第2状態での固定を解除する第2解除状態とを有している。
この手段によると、ロック機構によって左右の予備貯留部を第1状態だけでなく、第2状態においても固定することができる。これにより、走行中の振動などに起因して、左右の予備貯留部が第2状態から変位して補給作業が行い難くなる虞を回避することができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記走行車体は、左右の手摺を前記後部ステップの左右両端側に分散して立設装備し、
前記手摺のそれぞれは、前記手摺から横外方に延出する載置台を備えている。
この手段によると、予備苗あるいは袋入りの肥料又は薬剤などの予備の圃場供給物を、左右の予備貯留部だけでなく、各載置台にも貯留することができる。これにより、作業走行を中断して畦際への移動走行を行って予備の圃場供給物を補充することに起因した作業効率の低下を抑制することができる。
本発明をより好適なものにするための手段の一つとして、
前記載置台のそれぞれは、前記手摺から横外方に延出する載置姿勢と、前記手摺に沿う上下向きの格納姿勢とに姿勢切り替え可能に構成している。
この手段によると、予備の圃場供給物を貯留していない載置台を格納姿勢に切り替えることにより、載置台の横方向への張り出し量を小さくすることができる。これにより、載置台が不必要に横方向に大きく張り出していることに起因した、載置台の他物との接触、あるいは、載置台による搭乗空間の制限、などを回避することができる。
施肥装置付き乗用田植機の左側面図である。 施肥装置付き乗用田植機の要部の平面図である。 施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断正面図である。 施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断左側面図である。 左右の予備貯留部を上下二層式に構成した別実施形態を示す施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断正面図である。 左右の予備貯留部を上下二層式に構成した別実施形態を示す施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断左側面図である。 左右の予備貯留部を第2状態では予備の圃場供給物を後下がり傾斜で載置するように構成した別実施形態を示す施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断左側面図である。 左右の手摺に予備の圃場供給物載置用の載置台を備えるように構成した別実施形態を示す施肥装置付き乗用田植機の左側面図である。 左右の手摺に予備の圃場供給物載置用の載置台を備えるように構成した別実施形態を示す施肥装置付き乗用田植機の要部の縦断正面図である。
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明を乗用作業機の一例である施肥装置付き乗用田植機に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態で例示する施肥装置付き乗用田植機は、乗用型の4輪駆動形式に構成した走行車体1の後部に、単動型の油圧シリンダを採用した昇降シリンダ2の作動によって上下揺動する上下揺動式のリンク機構3を介して、苗植付装置4を主作業装置Aとして昇降可能に連結して構成している。そして、走行車体1の後部と苗植付装置4とにわたるように構成したミッドマウント式の施肥装置5を供給装置Bとして備えている。
走行車体1は、その前部に防振搭載したエンジン6からの動力を、主変速装置として備えた静油圧式無段変速装置(図示せず)、及び、副変速装置として備えたギア式変速装置(図示せず)、などを介して、その前部に配備した左右の前輪7、及び、その後部に配備した左右の後輪8に伝達するように構成している。そして、その後部側に搭乗運転部9を備えている。
搭乗運転部9は、搭乗面を形成する搭乗ステップ10、搭乗面積を左右に拡張する左右の拡張ステップ11、前輪操舵用のステアリングホイール12、及び、前後方向に位置調節可能な運転座席13、などを備えている。
走行車体1における運転座席13の後方箇所には、リンク機構3及び左右の後輪8などの上方において走行車体1の後部から苗植付装置4に向けて延出する後部ステップ14を備えている。そして、後部ステップ14に対する移動などの際に使用する左右の手摺15を、後部ステップ14の左右両端側に分散した状態で立設配備している。
苗植付装置4は、8条分のマット状苗を圃場供給物として載置する苗載台16、苗載台16を一定ストロークで左右方向に往復移動させる横送り機構(図示せず)、苗載台16が左右のストローク端に達するごとに苗載台上の各マット状苗を苗載台16の下端に向けて所定ピッチで縦送りするベルト式の縦送り機構17、苗載台16に載置した各マット状苗の下端から所定量ずつの苗を切り取って圃場の泥土部に植え付ける8基のロータリ式の植付機構18、及び、作業走行時に苗植え付け予定箇所などの圃場泥面を整地する複数の整地フロート19、などを植付フレーム20に装備して最大8条の苗の植え付けを行う8条用に構成している。
苗載台16は、最大8条分のマット状苗を載置することが可能となるように、8条分の苗載置部16Aを左右方向に一定間隔をあけた状態で整列形成している。8基の植付機構18は、対応する苗載置部16Aに載置したマット状苗の下端から所定量ずつの苗を切り取って圃場の泥土部に植え付けるように、左右方向に一定間隔をあけた状態で整列配備している。
図1〜4に示すように、施肥装置5は、粒状の肥料を圃場供給物として内部に貯留する内蔵式の貯留部21、貯留部21から2条分の肥料を所定量ずつ間欠的に繰り出す4つの繰出部22、各繰出部22が繰り出した肥料を搬送する搬送風を起こすブロワ23、対応する繰出部22が繰り出した肥料を案内する8本の施肥ホース24、及び、対応する施肥ホース24が案内した肥料を圃場に供給する8つの作溝器25、などを備えて最大8条の施肥を行う8条用に構成している。
貯留部21は、上端部に補給口26Aを有するホッパ26と、後側を支点にした上下揺動によってホッパ26の補給口26Aを開閉する上下揺動式の蓋体27とを備えている。ホッパ26は、貯留した肥料を対応する繰出部22に案内する4つの漏斗部分26Bを、その下部において左右方向に連続して並べた状態で形成している。そして、それらの漏斗部分26Bの下端部を対応する繰出部22の上端部に接続している。
4つの繰出部22は、走行車体1の後端部に立設した門型の支持フレーム28に、左右方向に一定間隔をあけて整列配置した状態で固定して、それらの上端部に接続する貯留部21とともに後部ステップ14の後部上方に位置するように構成している。これにより、運転座席13と貯留部21及び各繰出部22との間に、後部ステップ14の前部側を踏面とした作業空間29を確保している。又、各繰出部22は、それらの下部に備えた左右の肥料取出口22Aに対応する施肥ホース24を接続している。
8つの作溝器25は、後方を開放する平面視U字状に形成して、対応する整地フロート19の所定位置に配備している。そして、作業走行時には、整地後の圃場泥面における対応する苗植え付け予定箇所から横方向に所定距離をあけた施肥予定箇所を作溝して、その溝内に肥料を供給するように構成している。
図1〜4に示すように、走行車体1は、その後部における貯留部21の上方箇所に、長手方向をロール状に巻いた予備のマット状苗又は袋入り肥料を予備の圃場供給物として載置貯留する載置式に構成した左右の予備貯留部30、左右の予備貯留部30を第1状態と第2状態とに切り替え可能に支持する支持機構31、及び、左右の予備貯留部30の固定状態と固定解除状態との切り替えを可能にするロック機構32を備えている。
左右の予備貯留部30は、板金製で、予備のマット状苗又は袋入り肥料の載置用として予備貯留部30の全域にわたる水平で矩形状の載置面30Aと、載置面30Aからの予備のマット状苗又は袋入り肥料の脱落を防止する周壁30Bとを備えるように形成している。各載置面30Aは、その短辺の長さが予備のマット状苗の短辺の長さに相当するように形成している。
支持機構31は、前述した左右の手摺15、各手摺15の上部後端箇所に縦向きに備えた左右の支軸33、及び、左右の予備貯留部30における対応する支軸33との対向箇所に縦向きに備えた左右のボス部材34、などにより構成している。そして、左右の支軸33に左右のボス部材34を外嵌することにより、左右の予備貯留部30を、対応する支軸33を支点にした左右方向への揺動変位によって前述した第1状態と第2状態とに切り替わるように支持している。そして、第1状態では、左右の予備貯留部30が走行車体1の前後方向に沿う縦長姿勢で運転座席13の左右の横外側に分散して位置する状態となり、これにより、左右の予備貯留部30が貯留部21の上方から外れて貯留部21の上方を開放するように構成している。又、第2状態では、左右の予備貯留部30が走行車体1の前後方向に直交する横長姿勢で連接して貯留部21の上方に位置する状態、言い換えると、平面視で貯留部21の全体を覆う状態になるように構成している。そして、第2状態の左右の予備貯留部30と貯留部21との間に蓋体27の上下揺動を許容する空間35を確保する高さ位置にて左右の予備貯留部30を支持するように構成している。
ロック機構32は、左右の支軸33に左右向きに形成した貫通孔33A、予備貯留部30の第1状態において支軸33の貫通孔33Aと対向するように左右のボス部材34に形成した一対の第1貫通孔34A、予備貯留部30の第2状態において支軸33の貫通孔33Aと対向するように左右のボス部材34に形成した一対の第2貫通孔34B、及び、それらの貫通孔33A,34A,34Bに抜き差し可能に挿通する固定ピン36、などにより構成している。そして、これにより、前述した固定状態として、左右の予備貯留部30を第1状態にて固定する第1固定状態と第2状態にて固定する第2固定状態とを有するように構成している。又、前述した固定解除状態として、左右の予備貯留部30の第1状態での固定を解除する第1解除状態と第2状態での固定を解除する第2解除状態とを有するように構成している。
左右の予備貯留部30において、それらの載置面30Aは、第2状態において貯留部21の補給口26Aに対向するとともに、貯留部21の対応する漏斗部分26Bに対向する2つずつの開口30Cを備えている。
苗植付装置4は、その上部に後下がり姿勢で備えた苗載台16の前端が、第2状態に切り替えた左右の予備貯留部30の後方に位置するように構成している。苗載台16は、苗植付装置4を上限位置まで上昇させた場合に、苗載台16の前端が第2状態に切り替えた左右の予備貯留部30の後端に近接するように苗植付装置4に装備している。
以上の構成から、作業走行時には、予備のマット状苗又は袋入り肥料を載置した左右の予備貯留部30を第1状態にて固定することにより、後部に苗植付装置4及び施肥装置5を装備することによって走行車体1に対して後寄りになっている乗用田植機全体としての機体重心を走行車体1に対して前寄りに変更することができる。これにより、作業走行時などにおける機体の安定性を向上させることができる。
又、走行車体1の左右両側部に備えた補助ステップ37を使用して、機体横方向での搭乗運転部9に対する乗降を行う場合には、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定することにより、各予備貯留部30の遊端部を左右の補助ステップ37などから離間させることができ、搭乗運転部9に対する機体横方向での乗降経路を容易に確保することができる。これにより、機体横方向での搭乗運転部9に対する乗降を、左右の予備貯留部30によって阻害されることなく良好に行うことができる。
そして、左右の予備貯留部30に載置した予備のマット状苗を苗植付装置4の苗載台16に補給する場合には、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、苗植付装置4を上限位置まで上昇させることにより、第2状態に切り替えた左右の予備貯留部30の後端に苗載台16の前端を近接させることができる。これにより、苗植付装置4の苗載台16に予備のマット状苗を補給する苗補給作業を容易かつ速やかに行うことができ、苗補給作業に要する労力の軽減、及び、苗補給作業に要する時間の短縮による作業効率の向上、などを図ることができる。
一方、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料を肥料袋から取り出して施肥装置5の貯留部21に補給する場合には、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、貯留部21の蓋体27を開き操作してホッパ26の補給口26Aを開放した後、左右の予備貯留部30における各載置面30Aの各開口30Cを利用して、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料の肥料袋を下方から切り裂くことにより、その切り口から漏れ出す肥料袋内の肥料を、各開口30Cからホッパ26の内部に容易かつ速やかに補給することができる。これにより、施肥装置5の貯留部21に肥料袋内の肥料を補給する肥料補給作業に要する労力の軽減、及び、肥料補給作業に要する時間の短縮による作業効率の向上、などを図ることができる。
又、袋入り肥料を左右の予備貯留部30に載置した状態で予備のマット状苗を苗植付装置4の苗載台16に補給する場合には、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料の高さが苗載台16への苗補給に邪魔にならない高さであれば、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、苗植付装置4を上限位置まで上昇させることにより、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料を載置台に利用した状態で、苗植付装置4の苗載台16に予備のマット状苗を容易かつ速やかに補給することができる。又、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料の高さが苗載台16への苗補給に邪魔になる高さであれば、左右の予備貯留部30を第1状態にて固定し、かつ、苗植付装置4を上限位置まで上昇させることにより、苗植付装置4の苗載台16に対する苗補給を、左右の予備貯留部30に載置した袋入り肥料によって邪魔されることなく、容易かつ速やかに行うことができる。
更に、貯留部21の内部に対する清掃などのメンテナンスを行う場合には、左右の予備貯留部30を第1状態にて固定することにより、貯留部21の上方を開放することができ、貯留部21の上部に備えた補給口26Aを点検口として利用することができる。これにより、貯留部21の内部に対するメンテナンスを容易に行うことができる。
〔別実施形態〕
〔1〕乗用作業機は、供給装置Bとして施肥装置5のみを備えた乗用施肥機、供給装置Bとして施薬装置のみを備えた乗用施薬機、又は、供給装置Bとして直播装置のみを備えた乗用直播機、などであってもよい。
又、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての苗植付装置4を装備した上で供給装置Bとして施薬装置を備えた施薬装置付き乗用田植機、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての苗植付装置4とともに施肥装置と施薬装置とを装備した施肥施薬装置付き乗用田植機、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての苗植付装置4とともに施肥装置を装備した上で供給装置Bとして施薬装置を備えた施薬装置付き乗用田植機、又は、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての苗植付装置4を装備した上で供給装置Bとして直播装置を備えた乗用田植直播兼用機、などであってもよい。
更に、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての直播装置を装備した上で供給装置Bとして施肥装置5を備えた施肥装置付き乗用直播機、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての直播装置を装備した上で供給装置Bとして施薬装置を備えた施薬装置付き乗用直播機、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての直播装置とともに施肥装置5を装備した上で供給装置Bとして施薬装置を備えた施肥施薬装置付き乗用直播機、又は、走行車体1の後部にリンク機構3を介して主作業装置Aとしての直播装置とともに施薬装置を装備した上で供給装置Bとして施肥装置5を備えた施肥施薬装置付き乗用直播機、などであってもよい。
〔2〕乗用作業機は、主作業装置Aや供給装置Bなどにより、8条以外の例えば6条又は10条などの複数条の供給作業を行うように構成したものであってもよい。
〔3〕供給装置Bは、貯留部21に粉状又は液状の肥料あるいは粉粒状又は液状の薬剤などを貯留するように構成したものであってもよい。又、複数の貯留部21を備えるように構成したものであってもよい。更に、貯留部21が、上端部に補給口26Aを有するホッパ26と、このホッパ26に対する着脱又はスライド操作などによって補給口26Aを開閉する蓋体27とを備えるように構成したものであってもよい。
〔4〕左右の予備貯留部30は、それらの載置面30Aに、前述した第2状態において貯留部21の補給口26Aに対向する1つ又は3つ以上の開口30Cを備えるように構成したものであってもよい。又、第2状態においては、それらの開口30Cが、貯留部21において左右に連なる漏斗部分26Bの境界部位に対向するように構成したものであってもよい。
〔5〕左右の予備貯留部30は、それらの載置面30Aを、それらに載置した予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物を対応する開口30Cに案内する漏斗状に形成したものであってもよい。
〔6〕左右の予備貯留部30は、予備のマット状苗あるいは袋入り肥料又は袋入り薬剤などの予備の圃場供給物を載置することが可能な格子状又は梯子状に形成したものであってもよい。
〔7〕左右の予備貯留部30は、前述した第1状態においては、それらが縦長姿勢で左右の拡張ステップ11の上方に位置するように構成したものであってもよい。
〔8〕左右の予備貯留部30は、前述した第2状態においては、それらが横長姿勢で左右の手摺15の間に収まるように構成したものであってもよい。
〔9〕左右の予備貯留部30は、前述した第2状態においては、それらが横長姿勢で連接せずに隙間を有する状態で左右に並ぶように構成したものであってもよい。
〔10〕図5及び図6に示すように、左右の予備貯留部30は、苗植付装置4の苗載台16に補給する複数の予備苗(マット状苗)を予備の圃場供給物として載置する載置式の上側貯留部位40と、供給装置Bの貯留部21に補給する予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の下側貯留部位41とを備える上下二層式に構成したものであってもよい。
そして、この構成においては、同図に示すように、左右の下側貯留部位41は、上端部に補給口42Aを有する予備ホッパ42と、後側を支点にした上下揺動によって予備ホッパ42の補給口42Aを開閉する上下揺動式の蓋体43とを備えている。又、左右の予備ホッパ42は、それらの下端部に、前述した第2状態において供給装置Bにおけるホッパ26の上端部に備えた補給口26Aに対向する排出口42Bと、この排出口42Bを開閉する開閉部材44としてのシャッタ44とを備えている。一方、左右の上側貯留部位40は、対応する予備ホッパ用の蓋体43の上面に一体形成している。
これらの構成から、左右の上側貯留部位40に載置した予備のマット状苗を苗植付装置4の苗載台16に補給する場合には、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、苗植付装置4を上限位置まで上昇させることにより、第2状態に切り替えた左右の予備貯留部30の後端に苗載台16の前端を近接させることができる。これにより、苗植付装置4の苗載台16に予備のマット状苗を補給する苗補給作業を容易かつ速やかに行うことができ、苗補給作業に要する労力の軽減、及び、苗補給作業に要する時間の短縮による作業効率の向上、などを図ることができる。
一方、左右の下側貯留部位41に貯留した予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物を供給装置Bの貯留部21に補給する場合には、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、貯留部21の蓋体27を開き操作してホッパ26の補給口26Aを開放した後、各シャッタ44を開き操作することにより、左右の下側貯留部位41に貯留した予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物を、各排出口42Bからホッパ26の内部に容易かつ速やかに補給することができる。これにより、供給装置Bの貯留部21に対する肥料補給作業に要する労力の軽減、及び、肥料補給作業に要する時間の短縮による作業効率の向上、などを図ることができる。
そして、左右の下側貯留部位41に対する予備の肥料又は薬剤などの圃場供給物の補給は、左右の予備貯留部30を第2状態にて固定し、かつ、各蓋体43を開き操作して予備ホッパ42の補給口42Aを開放することにより、予備ホッパ42の補給口42Aから予備ホッパ内への予備の圃場供給物の補給を容易かつ速やかに行うことができる。
尚、この構成においては、図示は省略するが、左右の予備貯留部30は、それらの下側貯留部位41が、上端部に補給口42Aを有する予備ホッパ42と、この予備ホッパ42に対する着脱又はスライド操作などによって補給口42Aを開閉する蓋体43とを備えるように構成してもよい。又、開閉部材44として、予備ホッパ42の排出口42Bに対して着脱可能なキャップなどを備えるように構成してもよい。更に、予備ホッパ42の排出口42Bから下方の貯留部21にわたって予備の圃場供給物を流下案内する補給ホースを備えるように構成してもよい。
〔11〕図7に示すように、左右の予備貯留部30は、前述した第2状態においては、予備のマット状苗あるいは袋入り肥料又は袋入り薬剤などの予備の圃場供給物を後下がり傾斜(又は後上がり傾斜)で載置するように構成してもよい。又、同図に示すように、左右の予備貯留部30における第2状態での後端部に、その後端部の外側への予備の圃場供給物の移動を阻止するストッパ45を装備するように構成してもよい。
尚、この構成においては、同図に示すように、各予備貯留部30の載置面30Aが第2状態において後下がり傾斜(又は後上がり傾斜)するように構成してもよい。又、各予備貯留部30が、第2状態での予備の圃場供給物の前後一端側を高い位置で支持する第1支持部材と前後他端側を低い位置で支持する第2支持部材とを備えるように構成してもよい。
〔12〕左右の予備貯留部30は、前述した第2状態において、予備の圃場供給物としての複数のマット状苗を、苗植付装置4に備えた苗載台16の各苗載置部16Aでの載置姿勢と同じ向きで載置する載置面を備えるように構成したものであってもよい。
〔13〕支持機構31は、左右の手摺15とは別構造の予備貯留部専用の支持フレームを備えるように構成したものであってもよい。
〔14〕支持機構31は、左右の支軸33を支点にして左右方向に揺動変位する左右の予備貯留部30の遊端側を第1状態にて支持する第1支持部材と第2状態にて支持する第2支持部材とのいずれか一方又は双方を備えるように構成したものであってもよい。
〔15〕支持機構31は、左右の予備貯留部30を第1状態にて支持する第1支持部材と第2状態にて支持する第2支持部材とを備えて、左右の予備貯留部30を、第1支持部材による支持状態と第2支持部材による支持状態との付け替えによって第1状態と第2状態とに切り替え可能に支持するように構成したものであってもよい。
〔16〕支持機構31は、左右の予備貯留部30を第1状態と第2状態とにわたってスライド移動可能に案内支持する案内部材などを備えて、左右の予備貯留部30を、案内部材に沿ったスライド移動による第1状態と第2状態との切り替えが可能な状態に支持するように構成したものであってもよい。
〔17〕支持機構31は、左右の予備貯留部30を、それら載置面30Aが水平又は略水平になるマット状苗載置用の載置姿勢と、前述した第2状態において各載置面30Aが載置姿勢よりも大きい角度で後下がり傾斜する苗植付装置4に対するマット状苗補給用の補給姿勢とに、姿勢切り替え可能に支持するように構成したものであってもよい。
この構成においては、左右の予備貯留部30が、それらの第2状態での後端部を支点にした上下揺動によって姿勢が切り替わるように構成することが好ましい。
又、この構成においては、左右の予備貯留部30における第2状態での後端部に、その後端部の外側への予備のマット状苗の移動を阻止するストッパを装備するように構成してもよい。更に、そのストッパを、予備のマット状苗の移動を阻止する阻止状態と移動を許容する許容状態とに切り替え可能に構成してもよい。
〔18〕支持機構31は、第2状態の左右の予備貯留部30と貯留部21との間に前述した空間35を確保しない低い位置で左右の予備貯留部30を支持するように構成したものであってもよい。
〔19〕ロック機構32は、左右の支軸33に横向きに突設した固定ピン、各予備貯留部30の第1状態において固定ピンに係合するように左右のボス部材34の下縁に形成した第1凹部、及び、各予備貯留部30の第2状態において固定ピンに係合するように左右のボス部材34の下縁に形成した第2凹部、などによって構成したものであってもよい。
〔20〕ロック機構32は、例えば、左右の支軸33に左右向きに形成した貫通孔、各予備貯留部30の第1状態において支軸33の貫通孔33Aと対向するように左右のボス部材34に形成した一対の貫通孔、及び、それらの貫通孔33A,34Aに抜き差し可能に挿通する固定ピン、などにより、左右の予備貯留部30を第1状態にて固定する固定状態と、第1状態での固定を解除する固定解除状態とを有するように構成したものであってもよい。
〔21〕ロック機構32は、左右の予備貯留部30の前述した第2状態での固定を、左右の予備貯留部30を連結することによって行うように構成したものであってもよい。
〔22〕ロック機構32は、デテント機構などによって左右の予備貯留部30の固定状態と固定解除状態との切り替えを可能にするように構成したものであってもよい。
〔23〕図8及び図9に示すように、左右の手摺15は、手摺15から横外方として走行車体1の横外方に延出する予備の圃場供給物載置用の載置台46を備えるように構成したものであってもよい。
この構成においては、同図に示すように、各載置台47を、それらの上下揺動によって、手摺15から走行車体1の横外方に延出する載置姿勢と、手摺15に沿う上向きの格納姿勢とに姿勢切り替え可能に構成してもよい。
又、図示は省略するが、各載置台47を、それらの手摺15に対する着脱によって、手摺15から横外方に延出する載置姿勢と、手摺15に沿う上下向きの格納姿勢とに姿勢切り替え可能に構成してもよい。
尚、図8及び図9においては、左右の手摺15に2つずつの載置台46を装備する構成を例示したが、左右の手摺15に対する載置台46の装備数量は種々の変更が可能である。例えば、左右の各手摺15に1つ又は3つ以上の載置台46を備えるように構成してもよい。
〔24〕左右の手摺15は、手摺15から横外方として走行車体1の内方に延出する単一又は複数の載置台46を備えるように構成したものであってもよい。又は、手摺15から横外方として走行車体1の横外方に延出する単一又は複数の載置台46と、手摺15から横外方として走行車体1の内方に延出する単一又は複数の載置台46とを備えるように構成したものであってもよい。
〔25〕左右の手摺15に備える載置台46は、複数の予備の圃場供給物を前後方向に並べた状態で載置することが可能な長さを有するように構成したものであってもよい。又、載置面を備える平板状に形成したもの、又は、前後向きの姿勢で左右に並ぶ複数本のレール状部材を有するように構成したものであってもよい。
本発明は、走行車体における後部ステップの上方に圃場供給物を内部に貯留する貯留部を配備した乗用直播機又は乗用田植機などの乗用作業機に適用することができる。
1 走行車体
3 リンク機構
4 苗植付装置
13 運転座席
14 後部ステップ
15 手摺
16 苗載台
16A 苗載置部
21 貯留部
26 ホッパ
26A 補給口
27 蓋体
30 予備貯留部
30A 載置面
30C 開口
31 支持機構
32 ロック機構
33 支軸
35 空間
40 上側貯留部位
41 下側貯留部位
42 予備ホッパ
42A 補給口
42B 排出口
43 予備ホッパ用の蓋体
44 開閉部材
46 載置台
B 供給装置

Claims (20)

  1. 運転座席の後方箇所に後部ステップを備えた乗用型の走行車体と、圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の貯留部を前記後部ステップの上方に配備した供給装置と、予備の圃場供給物を貯留する左右の予備貯留部とを備え、
    前記走行車体は、前記左右の予備貯留部を第1状態と第2状態とに切り替え可能に支持する支持機構と、前記左右の予備貯留部の固定状態と固定解除状態との切り替えを可能にするロック機構とを備え、
    前記支持機構は、前記第1状態では、前記左右の予備貯留部が前記走行車体の前後方向に沿う縦長姿勢で前記運転座席の左右の横外側に分散して位置する状態となるように、又、前記第2状態では、前記左右の予備貯留部が前記走行車体の前後方向に直交する横長姿勢で前記貯留部の上方に位置する状態になるように、前記左右の予備貯留部を支持し、
    前記ロック機構は、前記固定状態では前記左右の予備貯留部を前記第1状態にて固定し、又、前記固定解除状態では前記左右の予備貯留部の前記第1状態での固定を解除するように構成している乗用作業機。
  2. 前記支持機構は、対応する前記予備貯留部を左右方向に揺動可能に支持する左右の支軸を備えて、前記左右の予備貯留部が対応する前記支軸を支点にした左右方向への揺動変位によって前記第1状態と前記第2状態とに切り替わるように構成している請求項1に記載の乗用作業機。
  3. 前記走行車体は、左右の手摺を前記後部ステップの左右両端側に分散して立設装備し、
    前記支持機構は、前記左右の支軸を対応する前記手摺の上部に備えている請求項2に記載の乗用作業機。
  4. 前記貯留部は、上端部に補給口を有するホッパと、前記補給口を上下揺動によって開閉する上下揺動式の蓋体とを備え、
    前記支持機構は、前記第2状態の前記左右の予備貯留部と前記貯留部との間に前記蓋体の上下揺動を許容する空間を確保する高さ位置にて前記左右の予備貯留部を支持している請求項1〜3のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  5. 前記左右の予備貯留部は、予備の圃場供給物を載置する載置面を前記予備貯留部の全域にわたって備えている請求項1〜4のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  6. 前記載置面のそれぞれは、前記第2状態において前記貯留部の上端部に備えた補給口に対向する開口を備えている請求項5に記載の乗用作業機。
  7. 前記載置面のそれぞれを漏斗状に形成している請求項6に記載の乗用作業機。
  8. 前記走行車体は、その後部に昇降揺動可能に連結したリンク機構を介して苗植付装置を装備し、
    前記苗植付装置は、その上部に後下がり姿勢で備えた苗載台の前端が、前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後方に位置するように構成している請求項1〜7のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  9. 前記支持機構は、前記第1状態では前記左右の予備貯留部が前記貯留部の上方から外れて前記貯留部の上方を開放するように構成している請求項8に記載の乗用作業機。
  10. 前記走行車体は、その後部に昇降揺動可能に連結したリンク機構を介して苗植付装置を装備し、
    前記苗植付装置は、その上部に後下がり姿勢で備えた苗載台の前端が、前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後方に位置するように構成し、
    前記左右の予備貯留部は、前記苗載台に補給する複数の予備苗を予備の圃場供給物として載置する載置式の上側貯留部位と、前記貯留部に補給する予備の圃場供給物を内部に貯留する内蔵式の下側貯留部位とを備える上下二層式に構成し、
    前記下側貯留部位のそれぞれは、前記第2状態において前記貯留部の上端部に備えた補給口に対向する排出口と、前記排出口を開閉する開閉部材とを備えている請求項1〜4のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  11. 前記下側貯留部位は、上端部に補給口を有する予備ホッパと、前記予備ホッパの前記補給口を開閉する予備ホッパ用の蓋体とを備え、
    前記上側貯留部位は、前記予備ホッパ用の蓋体の上面に形成している請求項10に記載の乗用作業機。
  12. 前記苗載台は、前記苗植付装置を上限位置まで上昇させた場合に、前記苗載台の前端が前記第2状態に切り替えた前記左右の予備貯留部の後端に近接するように前記苗植付装置に装備している請求項8〜11のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  13. 前記苗載台は、マット状苗を載置する複数の苗載置部を左右方向に一定間隔で整列形成し、
    前記左右の予備貯留部は、前記第2状態では予備の圃場供給物としての複数のマット状苗を前記苗載置部での載置姿勢と同じ向きで載置する載置面を備えている請求項8〜12のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  14. 前記支持機構は、前記左右の予備貯留部を、前記載置面が水平又は略水平になるマット状苗載置用の載置姿勢と、前記第2状態において前記載置面が前記載置姿勢よりも大きい角度で後下がり傾斜するマット状苗補給用の補給姿勢とに、姿勢切り替え可能に支持している請求項13に記載の乗用作業機。
  15. 前記左右の予備貯留部は、それらの前記第2状態での後端部に、その後端部の外側への予備のマット状苗の移動を阻止するストッパを装備している請求項13又は14に記載の乗用作業機。
  16. 前記ストッパは、前記後端部の外側への予備のマット状苗の移動を阻止する阻止状態と移動を許容する許容状態とに切り替え可能に構成している請求項15に記載の乗用作業機。
  17. 前記左右の予備貯留部は、前記第2状態では予備の圃場供給物を後下がり傾斜又は後上がり傾斜で載置保持するように構成している請求項1〜16のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  18. 前記ロック機構は、前記固定状態として、前記左右の予備貯留部を前記第1状態にて固定する第1固定状態と前記第2状態にて固定する第2固定状態とを有し、又、前記固定解除状態として、前記左右の予備貯留部の前記第1状態での固定を解除する第1解除状態と前記第2状態での固定を解除する第2解除状態とを有している請求項1〜17のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  19. 前記走行車体は、左右の手摺を前記後部ステップの左右両端側に分散して立設装備し、
    前記手摺のそれぞれは、前記手摺から横外方に延出する載置台を備えている請求項1〜18のいずれか一つに記載の乗用作業機。
  20. 前記載置台のそれぞれは、前記手摺から横外方に延出する載置姿勢と、前記手摺に沿う上下向きの格納姿勢とに姿勢切り替え可能に構成している請求項19に記載の乗用作業機。
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