JP6261448B2 - 乗用田植機 - Google Patents

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Description

本発明は、走行車体の後部に苗植付装置を昇降揺動可能に連結した乗用田植機に関する。
上記のような乗用田植機としては、走行車体に向けて前上がり姿勢で延出する苗載台の上部側を下方から受け止め支持するように苗植付装置に立設装備した左右の支柱を利用して、走行車体の後部に苗植付装置を昇降揺動可能に連結するリンク機構の近くから左右の支柱を越えて苗載台の左右外端近くまで延出する左右幅を有する泥除カバーを、その全体が左右の支柱よりも走行車体側に位置する配置で苗植付装置に備えるように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。
又、上記のような乗用田植機としては、苗植付装置に備えた整地フロートの上下揺動に連動して昇降用の制御弁の作動状態が切り換わって苗植付装置が昇降するように整地フロートと制御弁とを連係することにより、植付機構による苗の植え付け深さを、苗植付装置に備えた植付深さ調節レバーにより設定した植え付け深さに維持する機械式連係機構を備えたものがある。機械式連係機構は、連係ワイヤと、連係ワイヤにおけるアウタワイヤの一端部と整地フロートの遊端部とを連係する縦向きの連係部材と、連係ワイヤにおけるインナワイヤの一端部を苗植付装置に対する所定位置に固定する固定機構部とを備えている。そして、この固定機構部に、苗植付装置の固定部に固定した固定部材と、固定部材に対して左右向きの支軸を支点にして上下揺動する前後向きの天秤揺動部材と、連係部材の長孔を挿通してインナワイヤの一端部を天秤揺動部材の前端部に連結する左右向きの連結軸と、天秤揺動部材の後端部を植付深さ調節レバーに連係する連係ロッドとを備えて、植付深さ調節レバーによる苗の植え付け深さ調節に伴う整地フロートの基準高さの変更にかかわらず、アウタワイヤの一端部からのインナワイヤの突出量を一定に維持することにより、整地フロートの上下揺動に連動して苗植付装置を自動的に昇降揺動させる昇降制御での制御感度を一定に維持するように構成している。
ところで、このような機械式連係機構を備えた乗用田植機においては、連係ロッドを、その両端部が互いに左右反対方向に向けて延出するクランク形状に形成したものがある(例えば特許文献2参照)。
特開2007−75067号公報(段落番号0030〜0031、図1〜2、図10) 特開2000−295909号公報(段落番号0025、図2、図4、図5)
乗用田植機においては、苗植付装置のメンテナンスを行う場合や乗用田植機を納屋などに格納した場合に、苗植付装置を、左右の後輪の接地高さ位置にて苗植付装置の整地フロートが水平姿勢で接地する下限位置まで下降揺動させることがある。そして、このように苗植付装置を下限位置まで下降揺動させた場合には、苗植付装置の上部側が左右の後輪に最接近するようになっており、そのため、苗植付装置の上部側が左右の後輪に接触する虞がある。
そこで、乗用田植機においては、苗植付装置を下限位置まで下降揺動させた苗植付装置の下限下降状態において最接近する苗植付装置の上部側と左右の後輪との間に、それらの接触を回避する程度の小さい隙間を確保することにより、走行車体と苗植付装置との離間距離が不必要に大きくなることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体から苗植付装置の苗載台に苗補給する際の作業性の低下などを阻止しながら、苗植付装置の上部側が左右の後輪に接触する虞を回避するようにしている。
しかしながら、このような乗用田植機において、前記特許文献1に記載した構成の泥除カバーを苗植付装置に備えるようにすると、苗植付装置の上部側と左右の後輪との間に確保する接触回避用の隙間を、泥除カバーの装備を許容するために大きくする必要がある。そのため、走行車体と苗植付装置との離間距離が大きくなって、それに起因した乗用田植機の大型化や走行車体から苗載台への苗補給作業性の低下などを招く虞がある。
一方、前述した機械式連係機構を備えた乗用田植機において、特許文献2に記載の構成を採用すると、連係ロッドの両端部が互いに左右反対方向に向けて延出していることにより、連係ロッドによって天秤揺動部材の後端部を植付深さ調節レバーに連係する場合には、連係ロッドを、苗植付装置の左右一側方から天秤揺動部材及び植付深さ調節レバーに向けて差し入れた後、連係ロッドの一端部を天秤揺動部材の後端部に挿通係合するための左右一方側への挿通係合操作と、連係ロッドの他端部を植付深さ調節レバーに挿通係合するための左右他方側への挿通係合操作とを行う必要がある。
その結果、連係ロッドによる天秤揺動部材と植付深さ調節レバーとの連係に手間取り易くなっており、機械式連係機構における連係ロッドの組み付け性の向上を図る上において改善の余地がある。
本発明の第1の目的は、走行車体の後輪が苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止める泥除カバーを、走行車体と苗植付装置との離間距離を大きくすることなく、苗植付装置に備えられるようにすることにある。
本発明の第2の目的は、整地フロートの上下揺動に連動して苗植付装置が自動的に昇降揺動するように整地フロートと制御弁とを連係する機械式連係機構における連係ロッドの組み付け性の向上を図れるようにすることにある。
本発明の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記苗植付装置は、苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部及び前記泥除カバーの下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材を備え、
前記泥除カバーの下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備を許容する第1切欠部と、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する第2切欠部とを備え、
前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカを前記苗植付装置の左右に起伏揺動可能に配備し、
起立姿勢に切り替えた前記マーカの遊端側を係止保持する係止部材を、前記苗植付装置の横外側端に配置する左右の前記支柱と前記クロスメンバとを連結する連結部材に取り付け、
前記係止部材は、一端部にマーカ係止用のフック部を有し、かつ、他端部に前記連結部材に対するJ字状の取付部を有する形状に曲げ形成し、
前記連結部材は、前記係止部材における取付部側の端面を受け止めることによって前記係止部材の左右方向での位置決めを行う受止部と、前記取付部との係合によって前記係止部材の左右方向と直交する方向での位置決めを行う係合部と、前記取付部を係止部材取り付け用の締結具との間に挟持することによって左右方向と前記係合部の位置決め方向とに直交する方向での前記係止部材の位置決めを行う挟持部とを備えている。
この手段によると、下記〔1〕〜〔6〕の作用効果を得ることができる。
〔1〕泥除カバーにおける後輪との対向箇所に後輪用の切欠部を備えることにより、泥除カバーに後輪用の切欠部を備えない場合のように、苗植付装置の下限下降状態において最接近する後輪と各支柱の上部との間に確保する隙間を、泥除カバーの装備を許容するために大きくしなくても、苗植付装置の下限下降状態において後輪が泥除カバーに接触する虞を回避することができる。
その結果、泥除カバーを走行車体と苗植付装置との間に備える構成でありながら、そのために走行車体と苗植付装置との離間距離を大きくする必要がないことから、走行車体と苗植付装置との離間距離を大きくすることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体から苗載台への苗補給作業性の低下などを回避することができる。
そして、苗植付装置の下限下降状態は、前述したように、苗植付装置のメンテナンスを行う場合や乗用田植機を納屋などに格納した場合に実施する状態であり、機体を走行させない状態であることから、後輪が泥除カバーの切欠部に係入していても、苗植付装置の裏面側への泥の付着を防止する上において支障を来すことはない。
〔2〕泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させていることにより、泥除カバーの上方への延出長さを短くしながら、泥除カバーの後輪側への延出量を大きくすることができる。
その結果、泥除カバーの小型軽量化を図りながら、後輪が苗植付装置に向けて撥ね上げた泥の泥除カバーによる受け止めを良好にすることができ、苗植付装置の裏面側への泥の付着を効果的に抑制することができる。
〔3〕支持部材に被係合部材を備えることにより、支持部材に対する泥除カバーの下縁部の連結を容易にすることができる。その結果、泥除カバーの組み付け性を向上させることができる。
〔4〕泥除カバーの下端部に操作具用の第1切欠部と支柱用の第2切欠部とを備えることにより、苗植付装置の前方からの支持部材に対する各支柱及び操作具の着脱作業、及び、走行車体側からの操作具の揺動操作を可能にしながら、泥除カバーを横幅が広く泥受け面積の大きい形状に形成することができる。
その結果、各支柱及び操作具の着脱性、並びに、操作具の操作性を損なうことなく、泥受け面積の大きい泥除カバーを備えることができ、苗植付装置の裏面側への泥の付着をより効果的に抑制することができる。
〔5〕泥除カバーの苗植付装置に対する取り付けは、泥除カバーの下縁部を被係合部材に差し込み連結した後、泥除カバーの上部を各連結部材にノブ付きボルトにて連結することにより、工具を用いることなく、泥除カバーを苗植付装置に簡単に取り付けることができる。
逆に、泥除カバーの苗植付装置からの取り外しは、ノブ付きボルトによる泥除カバーの上部と各連結部材との連結を解除した後、被係合部材に対する泥除カバー下縁部の差し込み連結を解除することにより、工具を用いることなく、泥除カバーを苗植付装置から簡単に取り外すことができる。
これにより、苗植付装置から泥除カバーを取り外して行う泥除カバーの清掃や苗植付装置のメンテナンスなどを容易にすることができる。
〔6〕起立姿勢に切り替えたマーカの遊端側を係止保持する係止部材を備えることにより、路上走行時やトラックなどによる輸送時あるいは納屋などへの格納時などにおいては、各マーカの遊端側を対応する係止部材のフック部に人為操作によって係止させることにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの機体の振動などに起因した横揺れなどを防止することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの横揺れなどに起因した他物との接触を防止することができる。
又、左右の連結部材によって左右の係止部材を苗植付装置の所定位置に位置ズレなく適正に取り付けることができ、これにより、各係止部材のフック部に係止した左右のマーカを苗植付装置の適正位置に係止保持することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの横揺れなどに起因した他物との接触をより確実に防止することができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記苗植付装置は、苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部及び前記泥除カバーの下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材を備え、
前記泥除カバーの下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備を許容する第1切欠部と、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する第2切欠部とを備え、
前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結している。
この手段によると、前記〔1〕〜〔5〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記苗植付装置は、苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部及び前記泥除カバーの下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材を備え、
前記泥除カバーの下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備を許容する第1切欠部と、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する第2切欠部とを備えている。
この手段によると、前記〔1〕〜〔4〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記苗植付装置は、前記泥除カバーの下端部を支持する左右に長い支持部材を備え、
前記支持部材は、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材を備えている。
この手段によると、前記〔1〕〜〔3〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させている。
この手段によると、前記〔1〕〜〔2〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備えている。
この手段によると、前記〔1〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
前記泥除カバーとして、前記苗載台の左半側に対向する左用の泥除カバーと、前記苗載台の右半側に対向する右用の泥除カバーとを備え、
左右の前記泥除カバーを左右対称形状の左右兼用部品に構成し、
走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカを前記苗植付装置の左右に起伏揺動可能に配備し、
起立姿勢に切り替えた前記マーカの遊端側を係止保持する係止部材を、前記苗植付装置の横外側端に配置する左右の前記支柱と前記クロスメンバとを連結する連結部材に取り付け、
前記係止部材は、一端部にマーカ係止用のフック部を有し、かつ、他端部に前記連結部材に対するJ字状の取付部を有する形状に曲げ形成し、
前記連結部材は、前記係止部材における取付部側の端面を受け止めることによって前記係止部材の左右方向での位置決めを行う受止部と、前記取付部との係合によって前記係止部材の左右方向と直交する方向での位置決めを行う係合部と、前記取付部を係止部材取り付け用の締結具との間に挟持することによって左右方向と前記係合部の位置決め方向とに直交する方向での前記係止部材の位置決めを行う挟持部とを備えている。
この手段によると、下記〔7〕〜〔14〕の作用効果を得ることができる。
〔7〕各支柱の前縁よりも後側に位置する泥除カバーの板状カバー部が左右の後輪と対向するようになることから、後輪と泥除カバーとの間に、苗植付装置の上部側が後輪に最接近する苗植付装置の下限下降状態での後輪と泥除カバーとの接触を回避する隙間を確保しながらも、例えば、泥除カバーを、その全体が各支柱の前縁よりも前側に位置するように構成する場合に比較して、泥除カバーとともに苗植付装置を走行車体側に寄せた状態で備えることができる。
つまり、泥除カバーを走行車体と苗植付装置との間に備える構成でありながら、そのために走行車体と苗植付装置との離間距離を大きくする必要がないことから、走行車体と苗植付装置との離間距離を大きくすることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体から苗載台への苗補給作業性の低下などを回避することができる。
〔8〕泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させていることにより、泥除カバーの上方への延出長さを短くしながら、泥除カバーの後輪側への延出量を大きくすることができる。
その結果、泥除カバーの小型軽量化を図りながら、後輪が苗植付装置に向けて撥ね上げた泥の泥除カバーによる受け止めを良好にすることができ、苗植付装置の裏面側への泥の付着を効果的に抑制することができる。
〔9〕支持部材に備えるフロートカバーに被係合部を備えることにより、フロートカバーを、泥除カバーの下縁部を支持部材に連結する連結部材に兼用しながら、支持部材に対する泥除カバーの下縁部の連結を容易にすることができる。
その結果、部品点数の削減による構成の簡素化及びコストの削減などを図りながら、泥除カバーの組み付け性を向上させることができる。
〔10〕泥除カバーに膨出部を備えることにより、整地具と支持部材との連結箇所を泥除カバーの膨出部により前方から覆い隠すことができ、後輪が跳ね上げた泥の整地具と支持部材との連結箇所への付着を防止することができる。そして、このように、整地具と支持部材との連結箇所を泥除カバーの膨出部により覆い隠す構成でありながら、泥除カバーを支持部材から取り外すことなく、支持部材に対して整地具を着脱することができる。
その結果、整地具の交換などのメンテナンスを容易に行うことができる。
〔11〕泥除カバーの下端部に操作具用又は支柱用の切欠部を備えることにより、苗植付装置の前方からの支持部材に対する各支柱又は操作具の着脱作業、及び、走行車体側からの操作具の揺動操作を可能にしながら、泥除カバーを横幅が広く泥受け面積の大きい形状に形成することができる。
その結果、各支柱及び操作具の着脱性、並びに、操作具の操作性を損なうことなく、泥受け面積の大きい泥除カバーを備えることができ、苗植付装置の裏面側への泥の付着をより効果的に抑制することができる。
〔12〕泥除カバーの苗植付装置に対する取り付けは、泥除カバーの下縁部を被係合部に差し込み連結した後、泥除カバーの上部を各連結部材にノブ付きボルトにて連結することにより、工具を用いることなく、泥除カバーを苗植付装置に簡単に取り付けることができる。
逆に、泥除カバーの苗植付装置からの取り外しは、ノブ付きボルトによる泥除カバーの上部と各連結部材との連結を解除した後、被係合部に対する泥除カバー下縁部の差し込み連結を解除することにより、工具を用いることなく、泥除カバーを苗植付装置から簡単に取り外すことができる。
これにより、苗植付装置から泥除カバーを取り外して行う泥除カバーの清掃や苗植付装置のメンテナンスなどを容易にすることができる。
〔13〕左右の泥除カバーを備えることにより、単一の泥除カバーを備える場合に比較して、泥除カバーを面積の小さい扱い易いものにすることができる。その結果、苗植付装置に対して泥除カバーを着脱する際の作業性を向上させることができる。
そして、左右の泥除カバーを左右対称形状の左右兼用部品に構成することにより、左右の泥除カバーを備える構成でありながら、それらの形成に要する金型の兼用化によるコストの削減、及び、部品管理の容易化などを図ることができる。
〔14〕起立姿勢に切り替えたマーカの遊端側を係止保持する係止部材を備えることにより、路上走行時やトラックなどによる輸送時あるいは納屋などへの格納時などにおいては、各マーカの遊端側を対応する係止部材のフック部に人為操作によって係止させることにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの機体の振動などに起因した横揺れなどを防止することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの横揺れなどに起因した他物との接触を防止することができる。
又、左右の連結部材によって左右の係止部材を苗植付装置の所定位置に位置ズレなく適正に取り付けることができ、これにより、各係止部材のフック部に係止した左右のマーカを苗植付装置の適正位置に係止保持することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカの横揺れなどに起因した他物との接触をより確実に防止することができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
前記泥除カバーとして、前記苗載台の左半側に対向する左用の泥除カバーと、前記苗載台の右半側に対向する右用の泥除カバーとを備え、
左右の前記泥除カバーを左右対称形状の左右兼用部品に構成している。
この手段によると、前記〔7〕〜〔13〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結している。
この手段によると、前記〔7〕〜〔12〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備えている。
この手段によると、前記〔7〕〜〔11〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備えている。
この手段によると、前記〔7〕〜〔10〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーを備え、
前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備えている。
この手段によると、前記〔7〕〜〔9〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して対応する前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させている。
この手段によると、前記〔7〕〜〔8〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
前記苗植付装置は、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱とを備え、
前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して対応する前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備えている。
この手段によると、前記〔7〕の作用効果を得ることができる。
本発明の別の課題解決手段は、
走行車体の後部に昇降揺動可能に連結した苗植付装置と、前記苗植付装置を昇降駆動する油圧シリンダと、前記油圧シリンダに対するオイルの流れを制御する制御弁とを備え、
前記苗植付装置は、左右向きの支軸を支点して上下揺動する整地フロートと、前記整地フロートによる整地後の圃場泥土に所定量の苗を植え付ける植付機構と、前記植付機構に対する前記整地フロートの高さ位置を変更して前記植付機構による苗の植え付け深さを調節する植付深さ調節レバーとを備え、
前記整地フロートの上下揺動に連動して前記制御弁の作動状態が切り換わって前記苗植付装置が昇降するように前記整地フロートと前記制御弁とを連係することにより、前記植付機構による苗の植え付け深さを一定に維持する機械式連係機構を備え、
前記機械式連係機構は、連係ワイヤと、前記連係ワイヤにおけるアウタワイヤの一端部と前記整地フロートの遊端部とを連係する縦向きの連係部材と、前記連係ワイヤにおけるインナワイヤの一端部を前記苗植付装置に対する所定位置に固定する固定機構部とを備え、
前記連係部材は縦向きの長孔を備え、
前記固定機構部は、前記苗植付装置の固定部に固定した固定部材と、前記固定部材に対して左右向きの支軸を支点にして上下揺動する前後向きの天秤揺動部材と、前記連係部材の前記長孔を挿通して前記インナワイヤの一端部を前記天秤揺動部材の前端部に連結する左右向きの連結軸と、前記天秤揺動部材の後端部を前記植付深さ調節レバーに連係する連係ロッドとを備えて、前記植付深さ調節レバーによる苗の植え付け深さ調節に伴う前記整地フロートの基準高さの変更にかかわらず、前記アウタワイヤの一端部からの前記インナワイヤの突出量が一定になるように構成し、
前記連係ロッドを、その両端部が同じ左右一側方に向けて延出する形状に形成して、その一端部の前記天秤揺動部材の後端部に対する組み付けと、その他端部の前記植付深さ調節レバーに対する組み付けとを、前記苗植付装置の左右一側方から行えるように構成している。
この手段によると、連係ロッドを、その両端部が同じ左右一側方に向けて延出する形状に形成することにより、連係ロッドによって天秤揺動部材の後端部を植付深さ調節レバーに連係する場合には、連係ロッドを、苗植付装置の左右一側方から天秤揺動部材及び植付深さ調節レバーに向けて差し入れることにより、その一端部の天秤揺動部材の後端部に対する例えば挿通係合などによる連係と、その他端部の植付深さ調節レバーに対する例えば挿通係合などによる連係とを一挙に行うことができる。
その結果、連係ロッドによる天秤揺動部材と植付深さ調節レバーとの連係を、苗植付装置の左右一側方から容易に行うことができ、機械式連係機構における連係ロッドの組み付け性の向上を図ることができる。
6条植え用の乗用田植機の左側面図である。 6条植え用の乗用田植機における苗植付装置などの左側面図である。 6条植え用の乗用田植機における苗植付装置及び泥除カバーなどの正面図である。 6条植え用の乗用田植機における苗植付装置の概略平面図である。 6条植え用の乗用田植機における泥除カバーを備えた苗植付装置の要部の斜視図である。 6条植え用の乗用田植機における泥除カバー及びフロートカバーの取り付け構造などを示す要部の縦断左側面図である。 6条植え用の乗用田植機における泥除カバー及びフロートカバーの取り付け構造などを示す要部の分解斜視図である。 整地フロートと制御弁とを連係する機械式連係機構の整地フロート側の構成を示す要部の横断平面図である。 整地フロートと制御弁とを連係する機械式連係機構の整地フロート側の構成を示す要部の縦断左側面図である。 整地フロートと制御弁とを連係する機械式連係機構における整地フロート側の構成を示す要部の斜視図である。 6条植え用の乗用田植機におけるマーカ用の係止部材の取り付け構造を示す要部の斜視図である。 6条植え用の乗用田植機における泥除カバーの下端部の取り付け構造を示す要部の縦断左側面図である。 6条植え用の乗用田植機における泥除カバーの後輪用の切欠部の作用を示す要部の横断平面図である。 8条植え用の乗用田植機における苗植付装置などの左側面図である。である。 8条植え用の乗用田植機における苗植付装置及び泥除カバーなどの正面図である。 8条植え用の乗用田植機における泥除カバー及び整地具の取り付け構造などを示す要部の分解斜視図である。 8条植え用の乗用田植機における泥除カバーの下端部の取り付け構造を示す要部の縦断左側面図である。 8条植え用の乗用田植機における泥除カバーの後輪との接触回避作用を示す要部の横断平面図である。 別実施形態における泥除カバーの正面形状を示す苗植付装置及び泥除カバーなどの正面図である。 別実施形態における整地フロートと制御弁とを連係する機械式連係機構の整地フロート側の構成を示す要部の斜視図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明を、乗用田植機の一例である6条植え用の乗用田植機に適用した第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本第1実施形態で例示する6条植え用の乗用田植機は、乗用型の4輪駆動形式に構成した走行車体1の後部に、単動型の油圧シリンダを採用した昇降シリンダ2の作動によって上下揺動する平行四連リンク式のリンク機構3を連結している。そして、このリンク機構3の後端下部に、前後向きの支軸(図示せず)を介して、6条植え用の苗植付装置4をローリング可能に連結している。これにより、走行車体1の後部に苗植付装置4を昇降揺動可能かつローリング可能に装備している。
走行車体1は、その前部に空冷式のエンジン5を防振搭載している。そして、エンジン5からの動力を、ベルト式伝動装置6、主変速装置として備えた静油圧式無段変速装置(図示せず)、及び、トランスミッションケース7に副変速装置として内蔵したギア式変速装置(図示せず)、などを介して、左右の前輪8及び左右の後輪9に伝達している。又、その後部側に搭乗運転部10を備えている。搭乗運転部10は、搭乗ステップ11、前輪操舵用のステアリングホイール12、前後方向に位置調節可能な運転座席13、及び、苗植付装置4への苗補給時に踏み台として使用可能な後部ステップ14、などを備えている。
図1〜6に示すように、苗植付装置4は、その骨組みを形成する植付フレーム15に、走行車体1の走行に伴って圃場を滑走することで苗植え付け予定箇所などの圃場泥面を整地する3つの整地フロート16、6条分のマット状苗を載置可能に形成した苗載台17、苗載台17を左右方向に一定ストロークで往復移動させる横送り機構18、苗載台17が左右のストローク端に達するごとに苗載台上の各マット状苗を苗載台17の下端に向けて所定ピッチで縦送りする縦送り機構19、苗載台17に載置した各マット状苗の下端から所定量ずつの苗を切り取って整地後の圃場泥土に植え付ける6基のロータリ式の植付機構20、及び、各機構18〜20に走行車体1からの動力を分配する動力分配機構(図示せず)などを内蔵した動力分配ケース21、などを備えて最大6条の苗の植え付けを行うように構成している。
図2〜7に示すように、植付フレーム15は、苗植付装置4の前下部に配備した左右に長い角パイプ状の支持部材22、支持部材22の左右両端側に前傾姿勢で立設した左右の支柱23、左右の支柱23の上部にわたって架設するクロスメンバ24、及び、左右方向に一定間隔をあけて並ぶ配置で支持部材22から後方に向けて延出する3つの伝動ケース25、などを備えている。そして、支持部材22の左右中間部に、前後向きの支軸を介してリンク機構3に連結する動力分配ケース21を備えることにより、支持部材22が、左右の支柱23及び各伝動ケース25などを支持する主部材として機能するように構成している。又、各伝動ケース25における後端部の左右両側に植付機構20を配備している。
左右の支柱23は、それらの下部に、支持部材22とのボルト連結を可能にする下部用の連結部材26を溶接している。又、それらの上部に、クロスメンバ24とのボルト連結を可能にする上部用の連結部材27を溶接している。そして、6条用の苗載台17を支持するのに適した左右間隔をあけて配備することにより、左右の後輪9の真後ろに位置している。
図2、図3、図5、図6及び図8〜10に示すように、各整地フロート16は、それらの後部側を、左右向きのフロート支点軸28から後下向きに延設した3組の支持アーム29のうちの対応する支持アーム29の遊端部(後端部)に、左右向きの支軸30を介して、その支軸30を支点にした上下揺動が可能となるように連結している。フロート支点軸28には、フロート支点軸28を介して各支持アーム29と一体揺動する植付深さ調節レバー31を、フロート支点軸28から前上向きに延出する状態で装備している。植付深さ調節レバー31は、支持部材22に立設したレバーガイド32との係合により、任意の操作位置にて保持することができる。
この構成から、植付深さ調節レバー31を上下方向に揺動操作することにより、各植付機構20に対する各整地フロート16の高さ位置を一体的に変更することができ、これにより、各植付機構20による圃場への苗の植え付け深さを調節することができる。そして、この調節後に植付深さ調節レバー31を任意の操作位置にてレバーガイド32に係合することにより、各植付機構20による圃場への苗の植え付け深さを、そのときの係合位置に対応する植え付け深さに設定保持することができる。
図1〜4に示すように、苗載台17は、苗植付装置4の後下部から走行車体1の搭乗運転部10に向けて延出する前上がり姿勢で苗植付装置4に備えている。そして、その裏面の下端部に、苗載台17の左右両端部にわたる横長の下側摺動部材33を備えている。又、その裏面の上部側に、苗載台17の左右両端部にわたる横長の上側摺動部材34を備えている。下側摺動部材33は、左右向きの摺動レール35に左右方向に摺動可能に載置している。摺動レール35は、各伝動ケース25の前後中間部に苗取り量調節機構36を介して取り付けている。上側摺動部材34は、側面視の形状が下向きU字状の嵌合レール部を備えている。そして、その嵌合レール部を、左右方向に所定間隔をあけて並べた状態でクロスメンバ24に備えた4つのガイドローラ37に、上方から左右方向に相対摺動可能に外嵌している。
つまり、苗載台17の下部側を摺動レール35により下方から受け止め支持し、かつ、苗載台17の上部側を、クロスメンバ24及び4つのガイドローラ37などを介して、左右の支柱23により下方から受け止め支持することにより、苗植付装置4に前上がり姿勢の苗載台17を左右方向に摺動可能に装備している。
図3及び図5に示すように、苗取り量調節機構36は、植付深さ調節レバー31の右隣に上下揺動可能に配備した苗取り量調節レバー38に連係している。そして、この連係により、苗取り量調節レバー38の上下揺動操作に連動して、各伝動ケース25に対する摺動レール35の高さ位置を変更するように構成している。苗取り量調節レバー38は、前述したレバーガイド32との係合により、任意の操作位置にて保持することができる。
この構成から、苗取り量調節レバー38を上下方向に揺動操作することにより、各伝動ケース25に備えた各植付機構20に対する苗載台17の高さ位置を変更することができ、これにより、各植付機構20による苗載台17に載置した各マット状苗からの苗取り量を調節することができる。そして、この調節後に苗取り量調節レバー38を任意の操作位置にてレバーガイド32に係合することにより、各植付機構20による各マット状苗からの苗取り量を、そのときの係合位置に対応する苗取り量に設定保持することができる。
図3〜5に示すように、横送り機構18は、苗載台17の横送り速度を変更するギア式の横送り変速部(図示せず)、左右方向への摺動操作によって横送り変速部を変速する変速操作軸39、及び、変速操作軸39を任意の操作位置にて係合保持するデテント部(図示せず)、などを備えている。横送り変速部及びデテント部は動力分配ケース21に内蔵している。変速操作軸39は、動力分配ケース21から左方に延出している。そして、その左端部に、変速操作軸39の走行車体側からの操作を可能にする横送り量調節レバー40を連係している。横送り量調節レバー40は、前述した支持部材22にボルト連結したレバー支持部材41に、苗植付装置4から走行車体1に向けて延出する前後向き姿勢で左右揺動可能に装備している。そして、その後端部を変速操作軸39の左端部に連係している。
この構成から、横送り量調節レバー40を左右方向に揺動操作することにより、各植付機構20の苗植え付け速度に対する苗載台17の横送り速度を有段階に変更することができ、これにより、苗載台17に載置した各マット状苗の横幅に対する各植付機構20の苗取り回数を変更することができる。
図示は省略するが、走行車体1は、搭乗運転部10に作業用の操作レバーを備えている。この操作レバーは、上昇位置と中立位置と下降位置と植え付け位置とに位置切り替え保持可能に構成している。そして、昇降シリンダ2に対するオイルの流れを制御する昇降用の制御弁に手動昇降用の機械式連係機構を介して連係している。又、苗植付装置4への伝動を断続する植付クラッチにクラッチ操作用の機械式連係機構を介して連係している。更に、リンク機構3に中立復帰用の機械式連係機構を介して連係している。昇降用の制御弁は、圃場耕盤の起伏などに起因した圃場の泥土深さの変化を感知するセンサフロートとして機能する左右中央の整地フロート16に自動昇降用の機械式連係機構42(図2、図3、図5及び図7〜9参照)を介して連係している。
この構成から、操作レバーを上昇位置に操作すると、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2にオイルを供給する供給状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が収縮作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動する。
この上昇揺動によってリンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置に到達すると、中立復帰用の機械式連係機構の作用によって操作レバーが上昇位置から中立位置に復帰揺動するとともに、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2に対するオイルの給排を停止する停止状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が作動を停止し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置にて自動的に停止する。
操作レバーを中立位置から下降位置に操作すると、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2からオイルを排出する排出状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が伸長作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が下降揺動する。
この下降揺動により、左右中央の整地フロート16が接地すると、手動昇降用の機械式連係機構に優先する自動昇降用の機械式連係機構42の作用により、制御弁が、左右中央の整地フロート16の接地姿勢に応じて排出状態と停止状態と供給状態とに自動的に切り替わる。
具体的には、左右中央の整地フロート16が基準姿勢よりも前下がりになると、制御弁が自動的に排出状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が伸長作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が下降揺動する。
逆に、左右中央の整地フロート16が基準姿勢よりも前上がりになると、制御弁が自動的に供給状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が収縮作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動する。
そして、左右中央の整地フロート16が基準姿勢に達すると、制御弁が自動的に停止状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が作動を停止してリンク機構3とともに苗植付装置4が昇降揺動を停止する。
操作レバーを下降位置から植え付け位置に操作すると、自動昇降用の機械式連係機構42が作用する状態を維持したまま、植付クラッチを遮断状態から接続状態に切り替えることができ、各植付機構20を作動させることができる。
操作レバーを植え付け位置から下降位置に操作すると、自動昇降用の機械式連係機構42が作用する状態を維持したまま、植付クラッチを接続状態から遮断状態に切り替えることができ、各植付機構20の作動を停止させることができる。
そして、操作レバーを下降位置から上昇位置に操作すると、前述したように、リンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置に到達すると、操作レバーが上昇位置から中立位置に復帰揺動し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置にて自動的に停止する。
つまり、操作レバーを植え付け位置に操作した植え付け作業時には、自動昇降用の機械式連係機構42の作用により、圃場耕盤の起伏などに起因して変化する圃場の泥土深さに応じて苗植付装置4を自動的に昇降揺動させることができ、これにより、各整地フロート16を基準姿勢に維持することができ、結果、圃場耕盤の起伏などに起因して変化する圃場の泥土深さにかかわらず、各植付機構20による苗の植付深さを一定に維持することができる。
図2、図3、図5及び図8〜10に示すように、自動昇降用の機械式連係機構42は、連係ワイヤ43、連係ワイヤ43におけるアウタワイヤ43Aの一端部と左右中央の整地フロート16の遊端部(前端部)とを連係する縦向きの連係部材44、及び、連係ワイヤ43におけるインナワイヤ43Bの一端部を苗植付装置4に対する所定位置に固定する固定機構部45、などを備えている。
連係部材44は、前後方向視において下向きU字状に曲げ形成した帯板鋼材により構成している。そして、その左右両側部に縦向きの長孔44Aを備えている。
固定機構部45は、苗植付装置4の固定部である支持部材22に固定した固定部材46、固定部材46に対して左右向きの支軸47を支点にして上下揺動する前後向きの天秤揺動部材48、連係部材44の長孔44Aを挿通してインナワイヤ43Bの一端部を天秤揺動部材48の前端部に連結する左右向きの連結軸49、及び、天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31に連係する連係ロッド50、などを備えている。そして、植付深さ調節レバー31による苗の植え付け深さ調節に伴う各整地フロート16の基準高さの変更にかかわらず、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量が一定になるように構成している。
自動昇降用の機械式連係機構42は、搭乗運転部10に備えた感度調節レバー(図示せず)の揺動操作により、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を変更することができる。そして、この突出量の変更により、左右中央の整地フロート16の基準姿勢を変更することができ、左右中央の整地フロート16の感知感度を変更することができる。左右中央の整地フロート16は、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を長くして基準姿勢を前下がり方向に変更するほど感知感度が敏感になる。逆に、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を短くして基準姿勢を前上がり方向に変更するほど感知感度が鈍感になる。
つまり、前述した固定機構部45の作用により、植付深さ調節レバー31による苗の植え付け深さ調節に伴う各整地フロート16の基準高さの変更にかかわらず、左右中央の整地フロート16の基準姿勢を一定にすることができ、左右中央の整地フロート16の感知感度を一定に維持することができる。
図3、図5及び図8〜10に示すように、連係ロッド50は、その両端部50A,50Bが中間部50Cから左向きに延出する横向きJ字状に形成している。そして、その一端部50Aを天秤揺動部材48の後端部に挿通係合し、又、その他端部50Bを植付深さ調節レバー31の基端側に挿通係合することにより、天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31に連係している。
つまり、連係ロッド50を、その両端部50A,50Bが中間部50Cから左向きに延出する横向きJ字状に形成することにより、連係ロッド50によって天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31の基端側に連係する場合には、連係ロッド50を、苗植付装置4の右側方から天秤揺動部材48及び植付深さ調節レバー31に向けて差し入れることにより、その一端部50Aの天秤揺動部材48の後端部に対する挿通係合と、その他端部50Bの植付深さ調節レバー31に対する挿通係合とを一挙に行うことができる。
その結果、連係ロッド50による天秤揺動部材48と植付深さ調節レバー31との連係を、苗植付装置4の右側方から容易に行うことができ、自動昇降用の機械式連係機構42における連係ロッド50の組み付け性の向上を図ることができる。
連係ロッド50は、その一端部50Aと中間部50Cとの間に、外上がり傾斜する傾斜部50Dを備えている。これにより、左右中央の整地フロート16が大きく上昇揺動した場合に、その遊端部周縁の上向き膨出部16aが連係ロッド50に接触し難くなるように構成している。
図1〜3及び図5に示すように、苗植付装置4は、その左右両側部に、次行程の走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカ51を備えている。左右のマーカ51は、苗植付装置4の支持部材22における左右の対応する端部に、苗植付装置4に沿って起立する格納用の起立姿勢と苗植付装置4から横外方に張り出す指標形成用の倒伏姿勢とにわたって起伏揺動可能に連結している。
図示は省略するが、この乗用田植機は、左右のマーカ51を倒伏姿勢に向けて下降付勢する左右の引っ張りバネ、左右のマーカ51をリンク機構3に連係する左右の第1ワイヤ式連係機構、左右のマーカ51が起立姿勢に達するのに伴って対応するマーカ51の基端部に係止するように係止付勢された左右の揺動係止具、及び、前述した作業用の操作レバーと左右の揺動係止具とを連係する左右の第2ワイヤ式連係機構、などを備えている。
これにより、左右いずれか一方のマーカ51を倒伏姿勢に切り替えた作業走行中において、作業レバーを上昇位置に操作して苗植付装置4を上限位置に向けて上昇揺動させると、左右の対応する第1ワイヤ式連係機構の作用により、苗植付装置4の非作業高さ領域での上昇揺動に連動して倒伏姿勢のマーカ51を起立姿勢に向けて起立揺動させることができる。そして、この起立揺動によりマーカ51が起立姿勢に達すると、左右の対応する揺動係止具の作用により、起立姿勢に達したマーカ51を起立姿勢にて固定保持することができる。その後、作業レバーを下降位置に操作して、各整地フロート16が接地する作業高さ位置まで苗植付装置4を下降させた後、作業レバーを植え付け位置に操作して左右いずれか一方の未植え側に揺動操作すると、左右の対応する第2ワイヤ式連係機構の作用により、未植え側に位置するマーカ51の起立姿勢での固定保持を解除することができ、左右の対応する引っ張りバネの作用により、起立姿勢での固定保持を解除した未植え側のマーカ51を倒伏姿勢に向けて倒伏揺動させることができる。
図2、図3、図5及び図11に示すように、苗植付装置4は、起立姿勢に切り替えた左右のマーカ51の遊端側を係止保持する左右の係止部材52を備えている。各係止部材52は、一端部にマーカ係止用のフック部52Aを有し、かつ、他端部に前述した上部用の連結部材27に対するJ字状の取付部52Bを有する形状に曲げ形成した丸棒鋼材により構成している。各上部用の連結部材27は、係止部材52における取付部側の端面52Cを受け止めることによって係止部材52の左右方向での位置決めを行う受止部27A、係止部材52の取付部52Bとの係合によって係止部材52の前後方向での位置決めを行う係合部27B、及び、係止部材52の取付部52Bを係止部材取り付け用の締結具53としてのボルトとの間に挟持することによって係止部材52の上下方向での位置決めを行う挟持部27C、などを備えている。
この構成により、路上走行時やトラックなどによる輸送時あるいは納屋などへの格納時などにおいては、各マーカ51の遊端側を対応する係止部材52のフック部52Aに人為操作によって係止させることにより、起立姿勢に切り替えた各マーカ51の機体の振動などに起因した横揺れなどを防止することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカ51の横揺れなどに起因した他物との接触を防止することができる。又、左右の係止部材52を苗植付装置4の所定位置に位置ズレなく適正に取り付けることができ、これにより、各係止部材52のフック部52Aに係止した左右のマーカ51を苗植付装置4の適正位置に係止保持することができる。
図1〜3に示すように、リンク機構3は、その後端上部に電動モータからなるローリングモータ54を配備している。ローリングモータ54は、左右の連係ワイヤ55を背反的に出退操作することにより、各連係ワイヤ55とクロスメンバ24とにわたって架設した緩衝バネ56を介して、苗植付装置4のローリング操作を行うように構成している。そして、苗植付装置4のローリング角度を設定する角度設定器(図示せず)の出力と、苗植付装置4のローリング角度を検出するローリングセンサ(図示せず)の出力とに基づいて、角度設定器の設定角度にローリングセンサの検出角度が一致する(設定角度の不感帯幅内にローリングセンサの検出角度が収まる)ように苗植付装置4のローリング操作を行うことにより、圃場耕盤の起伏などにかかわらず、苗植付装置4のローリング角度を角度設定器の設定角度に維持するように構成している。
苗植付装置4は、リンク機構3の後端上部と上側摺動部材34の左右両端部とにわたって掛け渡した左右のバランスバネ57を備えている。これにより、苗載台17の左右方向への摺動による左右バランスの変化に起因して、走行車体1に対して苗植付装置4が不必要にローリングすることを防止している。
図1〜3、図5〜7、図12及び図13に示すように、この乗用田植機は、苗植付装置4の下部から上部側にわたる上下長さを有して左右の後輪9が苗植付装置4に向けて撥ね上げた泥を受け止める左右の泥除カバー58を備えている。
左右の泥除カバー58は、それらの下端部を植付フレーム15の前下部に連結している。又、それらの上部を植付フレーム15の上部側に連結している。具体的には、各泥除カバー58の下端部を、植付フレーム15の前下部を形成する支持部材22に、この支持部材22にボルト連結した被係合部材59を介して連結している。又、各泥除カバー58の上部を、植付フレーム15の上部側を形成する各支柱23の上部とクロスメンバ24とに、左右の支柱23の上部に左右向き姿勢で固定した左右の第1連結部材60、及び、クロスメンバ24の左右中央側に支柱23と平行な垂下姿勢で固定した左右の第2連結部材61を介して連結している。
つまり、植付フレーム15は、各泥除カバー58の下端部を、左右の被係合部材59を介して支持部材22により支持している。又、各泥除カバー58の上部を、左右の第1連結部材60及び左右の第2連結部材61を介して、左右の支柱23及びクロスメンバ24により支持している。
左右の被係合部材59は、対応する泥除カバー58における下縁部の上方からの差し込み連結を可能にする被係合部59Aを備えている。左右の第1連結部材60は、それらの機体外端側を支柱23に溶接し、それらの機体内端側に、対応する泥除カバー58の上部とのノブ付きボルト62による連結を可能にする螺合部60Aを備えている。左右の第2連結部材61は、それらの上端部をクロスメンバ24に溶接し、それらの下端部に、対応する泥除カバー58の上部とのノブ付きボルト62による連結を可能にする螺合部61Aを、各第1連結部材60の螺合部60Aと同じ高さ位置に位置する状態で備えている。
つまり、左右の泥除カバー58は、それらの下縁部を左右の被係合部材59に差し込み連結した後、それらの上部を対応する連結部材60,61にノブ付きボルト62にて連結することにより、苗植付装置4の植付フレーム15に簡単に取り付けることができる。又、各泥除カバー58の清掃や苗植付装置4のメンテナンスを行う場合には、ノブ付きボルト62による各連結部材60,61との連結を解除した後、左右の被係合部材59への差し込み連結を解除することにより、苗植付装置4の植付フレーム15から簡単に取り外すことができる。
図2、図3、図5〜7、図12及び図13に示すように、左右の泥除カバー58は、各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置して苗載台17の裏面側に対向する板状カバー部58Aと、板状カバー部58Aから前側に膨出して対応する支柱23を前側から覆う縦長の膨出カバー部58Bとを備えている。そして、板状カバー部58Aの下縁部に、被係合部材59の被係合部59Aに対する差し込み連結箇所を備え、板状カバー部58Aの上部に、第1連結部材60及び第2連結部材61とのボルト連結箇所を備えている。
つまり、各泥除カバー58を、左右両端側の支柱23をも覆う幅広に形成しながらも、苗植付装置4に取り付けた状態では、板状カバー部58Aが各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置することにより、走行車体側と板状カバー部58Aとの間の空間が広くなるように構成している。そして、その板状カバー部58Aに苗植付装置4に対する連結箇所を備えることにより、例えば、各泥除カバー58を、それらの全体が各支柱23の前縁23Aよりも前側に位置するように構成する場合に比較して、苗植付装置4に対する各泥除カバー58の着脱を容易にすることができる。
図1〜3及び図5〜7に示すように、左右の泥除カバー58は、苗植付装置4を各整地フロート16が圃場の泥面に接地する作業高さに位置させた状態では、各泥除カバー58の上端が各後輪9の回転中心よりも上方に位置し、かつ、走行車体1の後部ステップ14よりも下方に位置するように構成している。そして、苗植付装置4に対する取り付け姿勢を、各後輪9の上半後部に対向する前傾姿勢に設定している。又、それらの上端部58Cを下部側よりも大きく前傾させている。
これにより、左右の泥除カバー58を、それらの上方への延出長さを短くしながら、後輪側への延出量を大きくすることができる。その結果、各泥除カバー58の小型軽量化を図りながら、各後輪9が苗植付装置4に向けて撥ね上げた泥の各泥除カバー58による受け止めを良好にすることができ、苗植付装置4の裏面側への泥の付着を効果的に抑制することができる。
ところで、乗用田植機においては、苗植付装置4のメンテナンスを行う場合や乗用田植機を納屋などに格納した場合に、リンク機構3の下降揺動によって、苗植付装置4を、各後輪9の接地高さ位置にて各整地フロート16が水平姿勢で接地する下限位置まで下降揺動させることがある。そして、このように苗植付装置4を下限位置まで下降揺動させた場合には、苗植付装置4の上部側が左右の後輪9に最接近するようになっており、そのため、苗植付装置4の上部側が左右の後輪9に接触する虞がある。
そこで、乗用田植機においては、苗植付装置4を下限位置まで下降揺動させた苗植付装置4の下限下降状態において最接近する苗植付装置4の上部側と左右の後輪9との間に、それらの接触を回避する程度の小さい隙間を確保することにより、走行車体1と苗植付装置4との離間距離が不必要に大きくなることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体1から苗植付装置4の苗載台17に苗補給する際の作業性の低下などを阻止しながら、苗植付装置4の上部側が左右の後輪9に接触する虞を回避するようにしている。
しかしながら、このような乗用田植機において、前述した泥除カバー58を単純に左右の後輪9と苗植付装置4との間に備えるようにすると、苗植付装置4の上部側と左右の後輪9との間に確保する接触回避用の隙間を、泥除カバー58の装備を許容するために大きくする必要がある。そのため、走行車体1と苗植付装置4との離間距離が大きくなって、それに起因した乗用田植機の大型化や走行車体1から苗載台17への苗補給作業性の低下などを招く虞がある。
この点を考慮して、この乗用田植機においては、苗植付装置4に取り付ける左右の泥除カバー58を以下のように構成している。
図3、図5〜7及び図13に示すように、左右の泥除カバー58は、対応する後輪9との対向箇所である膨出カバー部58Bに、苗植付装置4の上部側が左右の後輪9に最接近する下限位置まで苗植付装置4を下降させた下限下降状態において左右の後輪9との接触を回避する後輪用の切欠部58Dを備えている。具体的には、苗植付装置4の下限下降状態においては、苗植付装置4の上部側として各後輪9の真後ろに位置する各支柱23の上部が左右の後輪9に最接近することから、左右の泥除カバー58において最接近する後輪9と支柱23の上部との間に位置する膨出カバー部58Bの上端部分を切り欠くことにより、後輪用の切欠部58Dを形成している。
これにより、左右の泥除カバー58に後輪用の切欠部58Dを備えない場合のように、苗植付装置4の下限下降状態において最接近する左右の後輪9と各支柱23の上部との間に確保する隙間を、泥除カバー58の装備を許容するために大きくしなくても、苗植付装置4の下限下降状態において左右の後輪9が左右の泥除カバー58に接触する虞を回避することができる。
その結果、左右の泥除カバー58を走行車体1と苗植付装置4との間に備える構成でありながら、そのために走行車体1と苗植付装置4との離間距離を大きくする必要がないことから、走行車体1と苗植付装置4との離間距離を大きくすることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体1から苗載台17への苗補給作業性の低下などを回避することができる。
そして、苗植付装置4の下限下降状態は、前述したように、苗植付装置4のメンテナンスを行う場合や乗用田植機を納屋などに格納した場合に実施する状態であり、機体を走行させない状態であることから、各後輪9が各泥除カバー58の切欠部58Dに係入していても、苗植付装置4の裏面側への泥の付着を防止する上において支障を来すことはない。
図3及び図5〜7に示すように、左側の泥除カバー58は、その下端部における機体内端側部分に、苗植付装置4から走行車体1に向けて延出する操作具Aの一例である横送り量調節レバー40の装備を許容する操作具用の第1切欠部58Eを備えている。又、左右の泥除カバー58は、その下端部における機体外端側部分に、支持部材22に対する各支柱23の連結を許容する支柱用の第2切欠部58Fを備えている。
左側の泥除カバー58において、操作具用の第1切欠部58Eは、横送り量調節レバー40の左右方向への揺動操作を許容し、かつ、横送り量調節レバー40を支持するレバー支持部材41の全体を苗植付装置4の前方に開放して、支持部材22にレバー支持部材41を連結するボルト63の苗植付装置4の前方からの操作を可能にする横幅を有するように形成している。
左右の泥除カバー58において、支柱用の第2切欠部58Fは、支柱23の下部に溶接した下部用の連結部材26の全体を苗植付装置4の前方に開放して、支持部材22に下部用の連結部材26をボルト連結する際の苗植付装置4の前方からの連結操作を可能にする横幅を有するように形成している。
左右の下部用の連結部材26は、それらの上部に、左右の後輪9が左右の整地フロート16に向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバー65の苗植付装置4の前方からの前後向きのボルト64による連結を可能にする連結部26Aを備えている。
つまり、左右の泥除カバー58は、苗植付装置4の前方からの支持部材22に対する各支柱23及びレバー支持部材41の着脱作業と、各下部用の連結部材26に対するフロートカバー65の着脱作業とを可能にしながら、更に、左側の泥除カバー58は、苗植付装置4の前方からの支持部材22に対するレバー支持部材41の着脱作業とレバー支持部材41に対する横送り量調節レバー40の着脱作業、及び、走行車体側からの横送り量調節レバー40の揺動操作をも可能にしながら、横幅が広く泥受け面積の大きい形状に形成している。
その結果、各支柱23及びレバー支持部材41などの着脱性、並びに、横送り量調節レバー40の操作性を損なうことなく、泥受け面積の大きい左右の泥除カバー58を備えることができ、苗植付装置4の裏面側への泥の付着をより効果的に抑制することができる。
図2及び図5に示すように、左右のマーカ51は、それらを起立姿勢に切り替えた場合に、それらの揺動アーム部51Aの中間部が後上方に向けて突出する状態となるように、それらの揺動アーム部51AをV字状に屈曲させている。これにより、左右の後輪9の横外側に補助の後輪(図示せず)を取り付けた状態において、左右のマーカ51を起立姿勢に切り替えて苗植付装置4を下限位置まで下降揺動させた場合には、左右のマーカ51が、左右の補助の後輪に対して後側に迂回する状態になって左右の補助の後輪に接触しないように構成している。
〔第2実施形態〕
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明を、乗用田植機の一例である8条植え用の乗用田植機に適用した第2実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、本第2実施形態にて説明する8条植え用の乗用田植機は、上記第1実施形態にて説明した6条植え用の乗用田植機とは苗植付装置の一部及び泥除カバーなどの苗植付装置側の構成が異なることから、以下、苗植付装置側の構成についてのみ説明する。又、本第2実施形態にて説明する8条植え用の苗植付装置において、上記第1実施形態にて説明した6条植え用の苗植付装置と同じ構成のものに関しては、上記第1実施形態において使用した図面(6条植え用のもの)を流用して説明する。
図1、図14及び図15に示すように、6条植え用の乗用田植機と同じ構成で走行車体1の後部に昇降揺動可能かつローリング可能に装備する8条植え用の苗植付装置4は、その骨組みを形成する植付フレーム15に、走行車体1の走行に伴って圃場を滑走することで苗植え付け予定箇所などの圃場泥面を整地する5つの整地フロート16、8条分のマット状苗を載置可能に形成した苗載台17、苗載台17を左右方向に一定ストロークで往復移動させる横送り機構18、苗載台17が左右のストローク端に達するごとに苗載台上の各マット状苗を苗載台17の下端に向けて所定ピッチで縦送りする縦送り機構19、苗載台17に載置した各マット状苗の下端から所定量ずつの苗を切り取って整地後の圃場泥土に植え付ける8基のロータリ式の植付機構20、及び、各機構18〜20に走行車体1からの動力を分配する動力分配機構(図示せず)などを内蔵した動力分配ケース21、などを備えて最大8条の苗の植え付けを行うように構成している。
図14〜16に示すように、植付フレーム15は、苗植付装置4の前下部に配備した左右に長い角パイプ状の支持部材22、支持部材22の左右両端側と左右中央右側とに前傾姿勢で立設した3本の支柱23、それらの支柱23の上部にわたって架設するクロスメンバ24、及び、左右方向に一定間隔をあけて並ぶ配置で支持部材22から後方に向けて延出する4つの伝動ケース25、などを備えている。そして、支持部材22の左右中間部に、前後向きの支軸(図示せず)を介してリンク機構3に連結する動力分配ケース21を備えることにより、支持部材22が、各支柱23及び各伝動ケース25などを支持する主部材として機能するように構成している。又、各伝動ケース25における後端部の左右両側に植付機構20を配備している。
各支柱23は、それらの下部に、支持部材22とのボルト連結を可能にする下部用の連結部材26を溶接している。又、それらの上部に、クロスメンバ24とのボルト連結を可能にする上部用の連結部材27を溶接している。そして、8条用の苗載台17を支持するのに適した左右間隔をあけて配備することにより、左右の後輪9の真後ろから左右方向に外れた位置に配備している。
図14及び図15に示すように、各整地フロート16は、それらの後部側を、左右向きのフロート支点軸28から後下向きに延設した5組の支持アーム29のうちの対応する支持アーム29の遊端部(後端部)に、左右向きの支軸30を介して、その支軸30を支点にした上下揺動が可能となるように連結している。フロート支点軸28には、フロート支点軸28を介して各支持アーム29と一体揺動する植付深さ調節レバー31を、フロート支点軸28から前上向きに延出する状態で装備している。植付深さ調節レバー31は、支持部材22に立設したレバーガイド32との係合により、任意の操作位置にて保持することができる。
この構成から、植付深さ調節レバー31を上下方向に揺動操作することにより、各植付機構20に対する各整地フロート16の高さ位置を一体的に変更することができ、これにより、各植付機構20による圃場への苗の植え付け深さを調節することができる。そして、この調節後に植付深さ調節レバー31を任意の操作位置にてレバーガイド32に係合することにより、各植付機構20による圃場への苗の植え付け深さを、そのときの係合位置に対応する植え付け深さに設定保持することができる。
図14及び図15に示すように、苗載台17は、苗植付装置4の後下部から走行車体1の搭乗運転部10に向けて延出する前上がり姿勢で苗植付装置4に備えている。そして、その裏面の下端部に、苗載台17の左右両端部にわたる横長の下側摺動部材33を備えている。又、その裏面の上部側に、苗載台17の左右両端部にわたる横長の上側摺動部材34を備えている。下側摺動部材33は、左右向きの摺動レール35に左右方向に摺動可能に載置している。摺動レール35は、各伝動ケース25の前後中間部に苗取り量調節機構36を介して取り付けている。上側摺動部材34は、側面視の形状が下向きU字状の嵌合レール部を備えている。そして、その嵌合レール部を、左右方向に所定間隔をあけて並べた状態でクロスメンバ24に備えた6つのガイドローラ37に、上方から左右方向に相対摺動可能に外嵌している。
つまり、苗載台17の下部側を摺動レール35により下方から受け止め支持し、かつ、苗載台17の上部側を、クロスメンバ24及び4つのガイドローラ37などを介して、左右の支柱23により下方から受け止め支持することにより、苗植付装置4に前上がり姿勢の苗載台17を左右方向に摺動可能に装備している。
図14に示すように、苗取り量調節機構36は、植付深さ調節レバー31の右隣に上下揺動可能に配備した苗取り量調節レバー38に連係している。そして、この連係により、苗取り量調節レバー38の上下揺動操作に連動して、各伝動ケース25に対する摺動レール35の高さ位置を変更するように構成している。苗取り量調節レバー38は、前述したレバーガイド32との係合により、任意の操作位置にて保持することができる。
この構成から、苗取り量調節レバー38を上下方向に揺動操作することにより、各伝動ケース25に備えた各植付機構20に対する苗載台17の高さ位置を変更することができ、これにより、各植付機構20による苗載台17に載置した各マット状苗からの苗取り量を調節することができる。そして、この調節後に苗取り量調節レバー38を任意の操作位置にてレバーガイド32に係合することにより、各植付機構20による各マット状苗からの苗取り量を、そのときの係合位置に対応する苗取り量に設定保持することができる。
図4及び図15に示すように、横送り機構18は、苗載台17の横送り速度を変更するギア式の横送り変速部(図示せず)、左右方向への摺動操作によって横送り変速部を変速する変速操作軸39、及び、変速操作軸39を任意の操作位置にて係合保持するデテント部(図示せず)、などを備えている。横送り変速部及びデテント部は動力分配ケース21に内蔵している。変速操作軸39は、動力分配ケース21から左方に延出している。そして、その左端部に、変速操作軸39の走行車体側からの操作を可能にする横送り量調節レバー40を連係している。横送り量調節レバー40は、前述した支持部材22にボルト連結したレバー支持部材41に、苗植付装置4から走行車体1に向けて延出する前後向き姿勢で左右揺動可能に装備している。そして、その後端部を変速操作軸39の左端部に連係している。
この構成から、横送り量調節レバー40を左右方向に揺動操作することにより、各植付機構20の苗植え付け速度に対する苗載台17の横送り速度を有段階に変更することができ、これにより、苗載台17に載置した各マット状苗の横幅に対する各植付機構20の苗取り回数を変更することができる。
図14及び図15に示すように、苗植付装置4は、整地フロート16として、左右中央に配備する2条整地用のT字形のセンタフロート16A、センタフロート16Aの左右に所定間隔をあけて配備する1条整地用のU字形のサイドフロート16B、及び、これらのサイドフロート16Bの機体横外側に所定間隔をあけて配備する2条整地用のT字形のサイドフロート16Cを備えている。
図示は省略するが、走行車体1は、搭乗運転部10に作業用の操作レバーを備えている。この操作レバーは、上昇位置と中立位置と下降位置と植え付け位置とに位置切り替え保持可能に構成している。そして、昇降シリンダ2に対するオイルの流れを制御する昇降用の制御弁に手動昇降用の機械式連係機構を介して連係している。又、苗植付装置4への伝動を断続する植付クラッチにクラッチ操作用の機械式連係機構を介して連係している。更に、リンク機構3に中立復帰用の機械式連係機構を介して連係している。昇降用の制御弁は、圃場耕盤の起伏などに起因した圃場の泥土深さの変化を感知するセンサフロートとして機能するセンタフロート16Aに自動昇降用の機械式連係機構42(図14参照)を介して連係している。
この構成から、操作レバーを上昇位置に操作すると、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2にオイルを供給する供給状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が収縮作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動する。
この上昇揺動によってリンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置に到達すると、中立復帰用の機械式連係機構の作用によって操作レバーが上昇位置から中立位置に復帰揺動するとともに、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2に対するオイルの給排を停止する停止状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が作動を停止し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置にて自動的に停止する。
操作レバーを中立位置から下降位置に操作すると、手動昇降用の機械式連係機構の作用によって制御弁が昇降シリンダ2からオイルを排出する排出状態に切り替わる。これにより、昇降シリンダ2が伸長作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が下降揺動する。
この下降揺動により、センタフロート16Aが接地すると、手動昇降用の機械式連係機構に優先する自動昇降用の機械式連係機構42の作用により、制御弁が、センタフロート16Aの接地姿勢に応じて排出状態と停止状態と供給状態とに自動的に切り替わる。
具体的には、センタフロート16Aが基準姿勢よりも前下がりになると、制御弁が自動的に排出状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が伸長作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が下降揺動する。
逆に、センタフロート16Aが基準姿勢よりも前上がりになると、制御弁が自動的に供給状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が収縮作動してリンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動する。
そして、センタフロート16Aが基準姿勢に達すると、制御弁が自動的に停止状態に切り替わり、これにより、昇降シリンダ2が作動を停止してリンク機構3とともに苗植付装置4が昇降揺動を停止する。
操作レバーを下降位置から植え付け位置に操作すると、自動昇降用の機械式連係機構42が作用する状態を維持したまま、植付クラッチを遮断状態から接続状態に切り替えることができ、各植付機構20を作動させることができる。
操作レバーを植え付け位置から下降位置に操作すると、自動昇降用の機械式連係機構42が作用する状態を維持したまま、植付クラッチを接続状態から遮断状態に切り替えることができ、各植付機構20の作動を停止させることができる。
そして、操作レバーを下降位置から上昇位置に操作すると、前述したように、リンク機構3とともに苗植付装置4が上昇揺動し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置に到達すると、操作レバーが上昇位置から中立位置に復帰揺動し、リンク機構3とともに苗植付装置4が上限位置にて自動的に停止する。
つまり、操作レバーを植え付け位置に操作した植え付け作業時には、自動昇降用の機械式連係機構42の作用により、圃場耕盤の起伏などに起因して変化する圃場の泥土深さに応じて苗植付装置4を自動的に昇降揺動させることができ、これにより、各整地フロート16を基準姿勢に維持することができ、結果、圃場耕盤の起伏などに起因して変化する圃場の泥土深さにかかわらず、各植付機構20による苗の植付深さを一定に維持することができる。
図8〜10及び図14に示すように、自動昇降用の機械式連係機構42は、連係ワイヤ43、連係ワイヤ43におけるアウタワイヤ43Aの一端部と左右中央の整地フロート16の遊端部(前端部)とを連係する縦向きの連係部材44、及び、連係ワイヤ43におけるインナワイヤ43Bの一端部を苗植付装置4に対する所定位置に固定する固定機構部45、などを備えている。
連係部材44は、前後方向視において下向きU字状に曲げ形成した帯板鋼材により構成している。そして、その左右両側部に縦向きの長孔44Aを備えている。
固定機構部45は、苗植付装置4の固定部である支持部材22に固定した固定部材46、固定部材46に対して左右向きの支軸47を支点にして上下揺動する前後向きの天秤揺動部材48、連係部材44の長孔44Aを挿通してインナワイヤ43Bの一端部を天秤揺動部材48の前端部に連結する左右向きの連結軸49、及び、天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31に連係する連係ロッド50、などを備えている。そして、植付深さ調節レバー31による苗の植え付け深さ調節に伴う各整地フロート16の基準高さの変更にかかわらず、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量が一定になるように構成している。
自動昇降用の機械式連係機構42は、搭乗運転部10に備えた感度調節レバー(図示せず)の揺動操作により、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を変更することができる。そして、この突出量の変更により、左右中央の整地フロート16の基準姿勢を変更することができ、左右中央の整地フロート16の感知感度を変更することができる。左右中央の整地フロート16は、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を長くして基準姿勢を前下がり方向に変更するほど感知感度が敏感になる。逆に、連係部材44に連結するアウタワイヤ43Aの一端部からのインナワイヤ43Bの突出量を短くして基準姿勢を前上がり方向に変更するほど感知感度が鈍感になる。
つまり、前述した固定機構部45の作用により、植付深さ調節レバー31による苗の植え付け深さ調節に伴う各整地フロート16の基準高さの変更にかかわらず、左右中央の整地フロート16の基準姿勢を一定にすることができ、左右中央の整地フロート16の感知感度を一定に維持することができる。
図8〜10に示すように、連係ロッド50は、その両端部50A,50Bが中間部50Cから左向きに延出する横向きJ字状に形成している。そして、その一端部50Aを天秤揺動部材48の後端部に挿通係合し、又、その他端部50Bを植付深さ調節レバー31の基端側に挿通係合することにより、天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31に連係している。
つまり、連係ロッド50を、その両端部50A,50Bが中間部50Cから左向きに延出する横向きJ字状に形成することにより、連係ロッド50によって天秤揺動部材48の後端部を植付深さ調節レバー31の基端側に連係する場合には、連係ロッド50を、苗植付装置4の右側方から天秤揺動部材48及び植付深さ調節レバー31に向けて差し入れることにより、その一端部50Aの天秤揺動部材48の後端部に対する挿通係合と、その他端部50Bの植付深さ調節レバー31に対する挿通係合とを一挙に行うことができる。
その結果、連係ロッド50による天秤揺動部材48と植付深さ調節レバー31との連係を、苗植付装置4の右側方から容易に行うことができ、自動昇降用の機械式連係機構42における連係ロッド50の組み付け性の向上を図ることができる。
連係ロッド50は、その一端部50Aと中間部50Cとの間に、外上がり傾斜する傾斜部50Dを備えている。これにより、左右中央の整地フロート16が大きく上昇揺動した場合に、その遊端部周縁の上向き膨出部16aが連係ロッド50に接触し難くなるように構成している。
図14に示すように、苗植付装置4は、その左右両側部に、次行程の走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカ51を備えている。左右のマーカ51は、苗植付装置4の支持部材22における左右の対応する端部に、苗植付装置4に沿って起立する格納用の起立姿勢と苗植付装置4から横外方に張り出す指標形成用の倒伏姿勢とにわたって起伏揺動可能に連結している。
図示は省略するが、この乗用田植機は、左右のマーカ51を倒伏姿勢に向けて下降付勢する左右の引っ張りバネ、左右のマーカ51をリンク機構3に連係する左右の第1ワイヤ式連係機構、左右のマーカ51が起立姿勢に達するのに伴って対応するマーカ51の基端部に係止するように係止付勢された左右の揺動係止具、及び、前述した作業用の操作レバーと左右の揺動係止具とを連係する左右の第2ワイヤ式連係機構、などを備えている。
これにより、左右いずれか一方のマーカ51を倒伏姿勢に切り替えた作業走行中において、作業レバーを上昇位置に操作して苗植付装置4を上限位置に向けて上昇揺動させると、左右の対応する第1ワイヤ式連係機構の作用により、苗植付装置4の非作業高さ領域での上昇揺動に連動して倒伏姿勢のマーカ51を起立姿勢に向けて起立揺動させることができる。そして、この起立揺動によりマーカ51が起立姿勢に達すると、左右の対応する揺動係止具の作用により、起立姿勢に達したマーカ51を起立姿勢にて固定保持することができる。その後、作業レバーを下降位置に操作して、各整地フロート16が接地する作業高さ位置まで苗植付装置4を下降させた後、作業レバーを植え付け位置に操作して左右いずれか一方の未植え側に揺動操作すると、左右の対応する第2ワイヤ式連係機構の作用により、未植え側に位置するマーカ51の起立姿勢での固定保持を解除することができ、左右の対応する引っ張りバネの作用により、起立姿勢での固定保持を解除した未植え側のマーカ51を倒伏姿勢に向けて倒伏揺動させることができる。
図11及び図14〜16に示すように、苗植付装置4は、起立姿勢に切り替えた左右のマーカ51の遊端側を係止保持する左右の係止部材52を備えている。各係止部材52は、一端部にマーカ係止用のフック部52Aを有し、かつ、他端部に前述した上部用の連結部材27に対するJ字状の取付部52Bを有する形状に曲げ形成した丸棒鋼材により構成している。各上部用の連結部材27は、係止部材52における取付部側の端面52Cを受け止めることによって係止部材52の左右方向での位置決めを行う受止部27A、係止部材52の取付部52Bとの係合によって係止部材52の前後方向での位置決めを行う係合部27B、及び、係止部材52の取付部52Bを係止部材取り付け用の締結具53としてのボルトとの間に挟持することによって係止部材52の上下方向での位置決めを行う挟持部27C、などを備えている。
この構成により、路上走行時やトラックなどによる輸送時あるいは納屋などへの格納時などにおいては、各マーカ51の遊端側を対応する係止部材52のフック部52Aに人為操作によって係止させることにより、起立姿勢に切り替えた各マーカ51の機体の振動などに起因した横揺れなどを防止することができる。これにより、起立姿勢に切り替えた各マーカ51の横揺れなどに起因した他物との接触を防止することができる。又、左右の係止部材52を苗植付装置4の所定位置に位置ズレなく適正に取り付けることができ、これにより、各係止部材52のフック部52Aに係止した左右のマーカ51を苗植付装置4の適正位置に係止保持することができる。
図14及び図15に示すように、リンク機構3は、その後端上部に電動モータからなるローリングモータ54を配備している。ローリングモータ54は、左右の連係ワイヤ55を背反的に出退操作することにより、各連係ワイヤ55とクロスメンバ24とにわたって架設した緩衝バネ56を介して、苗植付装置4のローリング操作を行うように構成している。そして、苗植付装置4のローリング角度を設定する角度設定器(図示せず)の出力と、苗植付装置4のローリング角度を検出するローリングセンサ(図示せず)の出力とに基づいて、角度設定器の設定角度にローリングセンサの検出角度が一致する(設定角度の不感帯幅内にローリングセンサの検出角度が収まる)ように苗植付装置4のローリング操作を行うことにより、圃場耕盤の起伏などにかかわらず、苗植付装置4のローリング角度を角度設定器の設定角度に維持するように構成している。
苗植付装置4は、リンク機構3の後端上部と上側摺動部材34の左右両端部とにわたって掛け渡した左右のバランスバネ57を備えている。これにより、苗載台17の左右方向への摺動による左右バランスの変化に起因して、走行車体1に対して苗植付装置4が不必要にローリングすることを防止している。
図14〜18に示すように、この乗用田植機は、苗植付装置4の下部から上部側にわたる上下長さを有して左右の後輪9が苗植付装置4に向けて撥ね上げた泥を受け止める左右の泥除カバー58を備えている。
図15〜17に示すように、左右の泥除カバー58は、それらの下端部を植付フレーム15の前下部に連結している。又、それらの上部を植付フレーム15の上部側に連結している。具体的には、各泥除カバー58の下端部を、植付フレーム15の前下部を形成する支持部材22に、この支持部材22にボルト連結した被係合部材59を介して連結している。そして、左側の泥除カバー58の上部を、植付フレーム15の上部側を形成する左端側の支柱23の上部とクロスメンバ24とに、左端側の支柱23の上部に左右向き姿勢で固定した左側の第1連結部材60、及び、クロスメンバ24の左右中央左側に支柱23と平行な垂下姿勢で固定した第2連結部材61を介して連結している。又、右側の泥除カバー58の上部を、植付フレーム15の上部側を形成する右端側の支柱23の上部と左右中央右側の支柱23の上部とに、それらの支柱23の上部に左右向き姿勢で固定した2つの第1連結部材60を介して連結している。
つまり、植付フレーム15は、各泥除カバー58の下端部を、左右の被係合部材59を介して支持部材22により支持している。そして、左側の泥除カバー58の上部を、左側の第1連結部材60及び第2連結部材61を介して左右の支柱23により支持している。又、右側の泥除カバー58の上部を、右側の2つの第1連結部材60を介して右側の2本の支柱23により支持している。
左右の被係合部材59は、対応する泥除カバー58における下縁部の上方からの差し込み連結を可能にする被係合部59Aを備えている。各第1連結部材60は、それらの左右一端側を支柱23に溶接し、それらの左右他端側に、対応する泥除カバー58の上部とのノブ付きボルト62による連結を可能にする螺合部60Aを備えている。第2連結部材61は、その上端部をクロスメンバ24に溶接し、その下端部に、左側の泥除カバー58の上部とのノブ付きボルト62による連結を可能にする螺合部61Aを、各第1連結部材60の螺合部60Aと同じ高さ位置に位置する状態で備えている。
つまり、左右の泥除カバー58は、それらの下縁部を左右の被係合部材59に差し込み連結した後、それらの上部を対応する連結部材60,61にノブ付きボルト62にて連結することにより、苗植付装置4の植付フレーム15に簡単に取り付けることができる。又、各泥除カバー58の清掃や苗植付装置4のメンテナンスを行う場合には、ノブ付きボルト62による各連結部材60,61との連結を解除した後、左右の被係合部材59への差し込み連結を解除することにより、苗植付装置4の植付フレーム15から簡単に取り外すことができる。
図14〜16及び18に示すように、左右の泥除カバー58は、各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置して苗載台17の裏面側に対向する板状カバー部58Aと、板状カバー部58Aから前側に膨出して対応する支柱23を前側から覆う縦長の膨出カバー部58Bとを備えている。
この構成から、各泥除カバー58を苗植付装置4に取り付けた状態では、各泥除カバー58の大部分を占める板状カバー部58Aが各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置するようになる。そして、前述したように、この8条植え用の苗植付装置4においては、各支柱23を左右の後輪9の真後ろから左右方向に外れた位置に配備していることから、各支柱23を覆う各膨出カバー部58Bも左右の後輪9の真後ろから左右方向に外れて、各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置する板状カバー部58Aが左右の後輪9と対向するようになる。
これにより、左右の後輪9と左右の泥除カバー58との間に、苗植付装置4の上部側が左右の後輪9に最接近する下限位置まで苗植付装置4を下降させた下限下降状態において生じる虞のある左右の後輪9と左右の泥除カバー58との接触を回避する隙間を確保しながらも、例えば、左右の泥除カバー58を、それらの全体が各支柱23の前縁23Aよりも前側に位置するように構成する場合に比較して、左右の泥除カバー58とともに苗植付装置4を走行車体側に寄せて装備することができる。
その結果、左右の泥除カバー58を走行車体1と苗植付装置4との間に備える構成でありながら、そのために走行車体1と苗植付装置4との離間距離を大きくする必要がないことから、走行車体1と苗植付装置4との離間距離を大きくすることに起因した乗用田植機の大型化や走行車体1から苗載台17への苗補給作業性の低下などを回避することができる。
尚、苗植付装置4の下限下降状態は、苗植付装置4のメンテナンスを行う場合や乗用田植機を納屋などに格納した場合に実施する状態あり、この状態では、各整地フロート16が、各後輪9の接地高さ位置にて水平姿勢で接地するように設定している。
図15〜18に示すように、左右の泥除カバー58は、板状カバー部58Aの下縁部に、被係合部材59の被係合部59Aに対する差し込み連結箇所を備え、板状カバー部58Aの上部に、第1連結部材60又は第2連結部材61とのボルト連結箇所を備えている。
つまり、左右の泥除カバー58においては、苗植付装置4に取り付けた場合に各支柱23の前縁23Aよりも後側に位置して走行車体側との間の空間が広くなる板状カバー部58Aに、苗植付装置4に対する連結箇所を備えることから、各泥除カバー58を、それらの全体が各支柱23の前縁23Aよりも前側に位置するように構成する場合に比較して、苗植付装置4に対する各泥除カバー58の着脱を容易にすることができる。
図1及び図14〜16に示すように、左右の泥除カバー58は、苗植付装置4を各整地フロート16が圃場の泥面に接地する作業高さに位置させた状態では、各泥除カバー58の上端が各後輪9の回転中心よりも上方に位置し、かつ、走行車体1の後部ステップ14よりも下方に位置するように構成している。そして、苗植付装置4に対する取り付け姿勢を、各後輪9の上半後部に対向する前傾姿勢に設定している。又、それらの上端部58Cを下部側よりも大きく前傾させている。
これにより、左右の泥除カバー58を、それらの上方への延出長さを短くしながら、後輪側への延出量を大きくすることができる。その結果、各泥除カバー58の小型軽量化を図りながら、各後輪9が苗植付装置4に向けて撥ね上げた泥の各泥除カバー58による受け止めを良好にすることができ、苗植付装置4の裏面側への泥の付着を効果的に抑制することができる。
図15及び図16に示すように、左側の泥除カバー58は、その下端部における機体内端側部分に、苗植付装置4から走行車体1に向けて延出する操作具Aの一例である横送り量調節レバー40の装備を許容する操作具用の第1切欠部58Eを備えている。又、その下端部における機体外端側部分に、支持部材22に対する左端側の支柱23の連結を許容する支柱用の第2切欠部58Fを備えている。右側の泥除カバー58は、その下端部の左右両端側部分に、支持部材22に対する各支柱23の連結を許容する支柱用の第2切欠部58Fを備えている。第1切欠部58E及び第2切欠部58Fは、それらの泥除カバー58の横側端から横方向への切り込み長さが同じになり、又、それらの泥除カバー58の下端から上方への切り込み長さが同じになるように形成している。
左側の泥除カバー58において、操作具用の第1切欠部58Eは、横送り量調節レバー40の左右方向への揺動操作を許容し、かつ、横送り量調節レバー40を支持するレバー支持部材41の全体を苗植付装置4の前方に開放して、支持部材22にレバー支持部材41を連結するボルト63の苗植付装置4の前方からの操作を可能にする横幅を有するように形成している。
左右の泥除カバー58において、支柱用の第2切欠部58Fは、支柱23の下部に溶接した下部用の連結部材26の全体を苗植付装置4の前方に開放して、支持部材22に下部用の連結部材26をボルト連結する際の苗植付装置4の前方からの連結操作を可能にする横幅を有するように形成している。
左右両端側の下部用の連結部材26は、それらの上端部に、左右の後輪9が左右両端側のサイドフロート16Cに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバー65の縦向きのボルト64による連結を可能にする連結部26Aを備えている。
つまり、左右の泥除カバー58は、苗植付装置4の前方からの支持部材22に対する各支柱23及びレバー支持部材41の着脱作業と、左右両端側の下部用の連結部材26に対するフロートカバー65の着脱作業とを可能にしながら、更に、左側の泥除カバー58は、苗植付装置4の前方からの支持部材22に対するレバー支持部材41の着脱作業とレバー支持部材41に対する横送り量調節レバー40の着脱作業、及び、走行車体側からの横送り量調節レバー40の揺動操作をも可能にしながら、横幅が広く泥受け面積の大きい形状に形成している。
その結果、各支柱23及びレバー支持部材41などの着脱性、並びに、横送り量調節レバー40の操作性を損なうことなく、泥受け面積の大きい左右の泥除カバー58を備えることができ、苗植付装置4の裏面側への泥の付着をより効果的に抑制することができる。
図15〜17に示すように、対応する泥除カバー58の下縁部が差し込み連結される左右の被係合部材59は、センタフロート16Aの左右に隣接する左右のサイドフロート16Bに向けて左右の後輪9が撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーとして機能するように構成している。これにより、左右の被係合部材59を左右のフロートカバーに兼用して部品点数を削減することによる構成の簡素化及びコストの削減を図ることができる。
図15及び図16に示すように、苗植付装置4は、その左右両側において、支持部材22の前端から延出して、隣接するサイドフロート16B,16Cの間を整地する左右の整地具66を備えている。左右の整地具66は、それらの後端に支持部材22の前端にボルト連結する連結部66Aを備えている。
左右の泥除カバー58は、それらの下端部と支持部材22の前端との間に、支持部材22の前端に対する各整地具66の連結部66Aの下方からの連結及び連結解除を許容する空間を確保する前向きの膨出部58Gを備えている。
これにより、左右の整地具66と支持部材22との連結箇所を各泥除カバー58の膨出部58Gにより前方から覆い隠すことができ、左右の後輪9が跳ね上げた泥の各整地具66と支持部材22との連結箇所への付着を防止することができる。そして、このように、左右の整地具66と支持部材22との連結箇所を各泥除カバー58の膨出部58Gにより覆い隠す構成でありながら、各泥除カバー58を支持部材22から取り外すことなく、支持部材22に対して左右の整地具66を着脱することができる。その結果、各整地具66の交換などのメンテナンスを容易に行うことができる。
図15に示すように、左右の泥除カバー58は、板状カバー部58Aの左右両端部に膨出カバー部58Bを備え、又、板状カバー部58Aの左右両端下部に左右対称形状の切欠部58E,58Fを備え、更に、板状カバー部58Aの左右中間下部に膨出部58Gを備えることなどにより、左右対称形状の左右兼用部品に構成している。これにより、左右の泥除カバー58を左右非対称の左右専用部品に構成する場合に比較して、泥除カバー58の組み付け性の向上及びコストの削減を図ることができる。
〔別実施形態〕
〔1〕乗用田植機は、4条植え用の苗植付装置4を備えたもの、又は、10条植え用の苗植付装置4を備えたものなどであってもよい。又、施肥装置又は薬剤散布装置などの副作業装置を備えたものであってもよい。
〔2〕走行車体1は、左右の後輪9として、左右の主車輪に加えて、各主車輪の機体横外側に隣接配置する外側補助車輪と各主車輪の機体横内側に隣接配置する内側補助車輪とのいずれか一方又は双方を備えるものであってもよい。
〔3〕苗植付装置4は、ロータリ式の植付機構20に代えてクランク式の植付機構を備えたものであってもよい。
〔4〕苗植付装置4に備える整地フロート16の数量及び形状は、走行車体1に左右の後輪9として備える車輪の数量や苗植付装置4の植え付け条数などに応じて種々の変更が可能である。例えば、左右の各後輪9として、主車輪と内外の補助車輪との3つを備える場合には、それらの車輪跡を整地する整地フロート16として幅広に形成した3条整地用のものなどを備えるようにしてもよい。
〔5〕泥除カバー58は、リンク機構3を跨いで左右両端の支柱23にわたるように構成したものであってもよい。
〔6〕6条用などの泥除カバー58を、8条用の泥除カバー58と同様に左右対称形状の左右兼用部品に構成してもよい。又、8条用などの泥除カバー58を、6条用の泥除カバー58と同様に左右非対称形状の左右専用部品に構成してもよい。
〔7〕8条用の泥除カバー58などにおいても、後輪9との対向箇所に、苗植付装置4の上部側が後輪9に最接近する下限位置まで苗植付装置4を下降させた下限下降状態において後輪9との接触を回避する切欠部(後輪用の切欠部)58Dを備えるようにしてもよい。
〔8〕泥除カバー58に形成する後輪用の切欠部58Dの形状は種々の変更が可能である。例えば、泥除カバー58の上方への延出長さが長い場合には、後輪用の切欠部58Dを矩形状の開口に形成してもよい。
〔9〕泥除カバー58は、その上端部58Cを下部側と同じ傾斜角で前傾させるように構成してもよい。
〔10〕泥除カバー58を幅広に形成して、泥除カバー58の下端部に、苗植付装置4から走行車体1に向けて延出する操作具Aの一つである植付深さ調節レバー31又は苗取り量調節レバー38の装備を許容する切欠部(第1切欠部)58Eを備えるようにしてもよい。
〔11〕図19に示すように、支柱23の下部に溶接した下部用の連結部材26を、その上端部に、後輪9が左右両端側の整地フロート16に向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバー65の縦向きのボルト64による連結を可能にする連結部26Aを備えるように構成し、6条用の泥除カバー58の下端部に形成する支柱用の第2切欠部58Fを、苗植付装置4の前方からの下部用の連結部材26の上端部に対するフロートカバー65の縦向きのボルト64による連結を可能にする大きさを有するように形成してもよい。
〔12〕6条植え用の苗植付装置4などにおいても、8条植え用の苗植付装置4と同様に、支持部材22に備えるフロートカバー59に、泥除カバー58における下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部59Aを備えて、フロートカバー59を被係合部材59に兼用するように構成してもよい。
〔13〕8条植え用の苗植付装置4などにおいても、6条植え用の苗植付装置4と同様に、支持部材22に、泥除カバー58における下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材59を備えるように構成してもよい。
〔14〕整地具66は、センタフロート16(16A)とセンタフロート16Aの左右に隣接するサイドフロート16(16B)との間を整地するように苗植付装置4に装備したものであってもよい。
〔15〕マーカ51の遊端側を係止保持する係止部材52の位置決めを行う連結部材27は、その係合部27Bと係止部材52の取付部52Bとの係合によって係止部材52の上下方向での位置決めを行い、又、その挟持部27Cと締結具53との間に係止部材52の取付部52Bを挟持することによって係止部材52の前後方向での位置決めを行うように構成してもよい。
〔16〕図20に示すように、機械式連係機構42における固定機構部45の連係ロッド50を、その両端部50A,50Bが中間部50Cから左向きに延出する横向きU字状に形成して、その一端部50Aと中間部50Cとの間において外上がり傾斜する傾斜部50Dを備えないようにしてもよい。
本発明は、走行車体の後部に苗植付装置を昇降揺動可能に連結した乗用田植機に適用することができる。
1 走行車体
2 油圧シリンダ
4 苗植付装置
9 後輪
16 整地フロート
16A センタフロート
16B サイドフロート
16C サイドフロート
17 苗載台
20 植付機構
22 支持部材(固定部)
23 支柱
23A 前縁
24 クロスメンバ
27 連結部材
27A 受止部
27B 係合部
27C 挟持部
30 支軸
31 植付深さ調節レバー
42 機械式連係機構
43 連係ワイヤ
43A アウタワイヤ
43B インナワイヤ
44 連係部材
44A 長孔
45 固定機構部
46 固定部材
48 天秤揺動部材
49 連結軸
50 連係ロッド
50A 一端部
50B 他端部
51 マーカ
52 係止部材
52A フック部
52B 取付部
52C 端面
53 締結具
58 泥除カバー
58A 板状カバー部
58B 膨出カバー部
58C 上端部
58D 切欠部
58E 第1切欠部
58F 第2切欠部
58G 膨出部
59 フロートカバー(被係合部材)
59A 被係合部
60 第1連結部材
61 第2連結部材
62 ノブ付きボルト
66 整地具
A 操作具

Claims (7)

  1. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記泥除カバーは、前記後輪との対向箇所に、前記苗植付装置の上部側が前記後輪に最接近する下限位置まで前記苗植付装置を下降させた下限下降状態において前記後輪との接触を回避する切欠部を備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記苗植付装置は、苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部及び前記泥除カバーの下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部材を備え、
    前記泥除カバーの下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備を許容する第1切欠部と、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する第2切欠部とを備え、
    前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
    走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカを前記苗植付装置の左右に起伏揺動可能に配備し、
    起立姿勢に切り替えた前記マーカの遊端側を係止保持する係止部材を、前記苗植付装置の横外側端に配置する左右の前記支柱と前記クロスメンバとを連結する連結部材に取り付け、
    前記係止部材は、一端部にマーカ係止用のフック部を有し、かつ、他端部に前記連結部材に対するJ字状の取付部を有する形状に曲げ形成し、
    前記連結部材は、前記係止部材における取付部側の端面を受け止めることによって前記係止部材の左右方向での位置決めを行う受止部と、前記取付部との係合によって前記係止部材の左右方向と直交する方向での位置決めを行う係合部と、前記取付部を係止部材取り付け用の締結具との間に挟持することによって左右方向と前記係合部の位置決め方向とに直交する方向での前記係止部材の位置決めを行う挟持部とを備えている乗用田植機。
  2. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
    前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
    前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
    前記泥除カバーとして、前記苗載台の左半側に対向する左用の泥除カバーと、前記苗載台の右半側に対向する右用の泥除カバーとを備え、
    左右の前記泥除カバーを左右対称形状の左右兼用部品に構成し、
    走行基準指標を圃場の泥面に形成するマーカを前記苗植付装置の左右に起伏揺動可能に配備し、
    起立姿勢に切り替えた前記マーカの遊端側を係止保持する係止部材を、前記苗植付装置の横外側端に配置する左右の前記支柱と前記クロスメンバとを連結する連結部材に取り付け、
    前記係止部材は、一端部にマーカ係止用のフック部を有し、かつ、他端部に前記連結部材に対するJ字状の取付部を有する形状に曲げ形成し、
    前記連結部材は、前記係止部材における取付部側の端面を受け止めることによって前記係止部材の左右方向での位置決めを行う受止部と、前記取付部との係合によって前記係止部材の左右方向と直交する方向での位置決めを行う係合部と、前記取付部を係止部材取り付け用の締結具との間に挟持することによって左右方向と前記係合部の位置決め方向とに直交する方向での前記係止部材の位置決めを行う挟持部とを備えている乗用田植機。
  3. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
    前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
    前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結し、
    前記泥除カバーとして、前記苗載台の左半側に対向する左用の泥除カバーと、前記苗載台の右半側に対向する右用の泥除カバーとを備え、
    左右の前記泥除カバーを左右対称形状の左右兼用部品に構成している乗用田植機。
  4. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
    前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備え、
    前記泥除カバーの上部を、前記支柱の上部に固定した第1連結部材と該第1連結部材に螺合するノブ付きボルト、及び、複数の前記支柱の上部にわたって架設するクロスメンバに固定した第2連結部材と該第2連結部材に螺合するノブ付きボルトにより、前記支柱及び前記クロスメンバに連結している乗用田植機。
  5. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
    前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備え、かつ、その下端部に、前記苗植付装置から前記走行車体に向けて延出する操作具の装備、又は、前記支持部材に対する前記支柱の連結を許容する切欠部を備えている乗用田植機。
  6. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記整地フロートとして、前記苗植付装置の左右中央に配備するセンタフロートと、前記センタフロートの左右に配備するサイドフロートとを備え、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーと、前記支持部材の前端から延出してフロート間を整地する複数の整地具とを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備え、
    前記泥除カバーは、その下端部と前記支持部材の前端との間において前記支持部材の前端に対する前記整地具の下方からの連結を許容する空間を確保する前向きの膨出部を備えている乗用田植機。
  7. 走行車体の後部に昇降揺動可能に連結する苗植付装置と、前記苗植付装置の下部から上部側にわたる上下長さを有して前記走行車体の後輪が前記苗植付装置に向けて撥ね上げた泥を受け止めるように前記苗植付装置に取り付けた泥除カバーとを備え、
    前記苗植付装置は、圃場の泥面を整地する整地フロートと、前記走行車体に向けて延出する前上がり姿勢の苗載台と、前記後輪の真後ろから左右方向に外れた配置で前記苗載台の上部側を下方から受け止め支持する複数の支柱と、該支柱の下端部を支持する左右に長い支持部材とを備え、
    前記泥除カバーは、前記支柱の前縁よりも後側に位置して前記苗載台の裏面側に対向する板状カバー部と、前記板状カバー部から前側に膨出して前記支柱を前側から覆う縦長の膨出カバー部とを備え、かつ、前記泥除カバーにおける上端部を下部側よりも大きく前傾させ、
    前記支持部材は、前記後輪が前記整地フロートに向けて撥ね上げた泥を受け止めるフロートカバーを備え、
    前記フロートカバーは、前記泥除カバーにおける下縁部の差し込み連結を可能にする被係合部を備えている乗用田植機。
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