JP2015110464A - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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宗久 布田
Munehisa Fuda
宗久 布田
高橋 秀明
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
康夫 新倉
Yasuo Niikura
康夫 新倉
久芳 菅原
Hisayoshi Sugawara
久芳 菅原
清雄 中村
Kiyoo Nakamura
清雄 中村
俊宏 奥津
Toshihiro Okutsu
俊宏 奥津
達也 菅原
Tatsuya Sugawara
達也 菅原
和法 紺野
Kazunori Konno
和法 紺野
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宏次郎 芳賀
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Abstract

【課題】シート材の幅方向の移動を規制する部材が上部構造部材と干渉することを防止しつつ、シート材の幅方向の移動を抑制することができる給紙装置及びこの給紙装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙装置200に給紙トレイ6をセットすると底板61が上昇する構成で、用紙Pの幅方向の移動を規制するサイドフェンス23に対して用紙Pの幅方向の移動を規制する範囲を上方に延長する回動式用紙押え部材230を備え、回動式用紙押え部材230は、底板61が上昇することによって、用紙Pに押し上げられ、回動式用紙押え部材230の上端部のサイドフェンス23に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に備えられた給紙装置に関するものである。詳しくは、シート材収容部に積載されたシート材を画像形成部等の次工程にシート材を給紙する給紙装置、及びこの給紙装置を備えた画像形成装置に関するものである。
画像形成装置あるいは画像形成部に用紙を一枚ずつ給紙する給紙装置として、用紙を載置する給紙トレイの上方に用紙を吸引する吸引ベルトを備えたエア吸引式の給紙装置が既に知られている(特許文献1等)。この方式の給紙装置では、給紙トレイに載置された用紙の束の最上部の一枚を空気の吸引によって吸引ベルトに吸着させて搬送する。
特許文献1に記載のエア吸引式の給紙装置は、給紙トレイの底板上に載置された複数枚の用紙の前端面及び側端面に向かってブロワなどの送風機構からのエアを送風口から吹き付け、このエアによって用紙間に空気を送り込む。用紙間に空気を送り込むことで、用紙を吸引ベルトの高さまで浮上させ、用紙の束の最上面の一枚を吸引ベルトによって吸着させる。吸引ベルトに吸着した用紙は吸引ベルトの搬送により画像形成部へと搬送され、画像形成が行われる。
一般に給紙トレイは、給紙装置本体に対して引き出し可能となっており、用紙の束が載置された給紙トレイを給紙装置本体にセットすると底板が上昇し、用紙の束の最上部の用紙が吸引ベルトによって吸引できる所定位置に到達すると底板の上昇が停止する。また、給紙トレイには、用紙の束の幅方向(用紙の面における搬送方向に直交する方向)の移動を規制するシート端部規制部材であるサイドフェンスが配置されている。このようなサイドフェンスを備えることで底板上に載置された複数枚の用紙の束の幅方向に位置を規制でき、幅方向の所定の位置から吸引ベルトに向けて用紙を供給することができる。
しかしながら、エア吸引式の給紙装置では、エア吹き付けにより用紙が空中に浮上して、吸引ベルトに向けて供給されるが、浮上した用紙がサイドフェンスの上端よりも高い位置に到達すると用紙の幅方向の移動を規制するものがない。吸引ベルトに吸着されると、吸着ベルトに対する位置が固定され、用紙の幅方向の位置も固定される。
このため、浮上した用紙が、サイドフェンスの上端よりも高い位置に到達した後、吸引ベルトに吸着される前までの間は、用紙の幅方向の移動を規制するものがなく、用紙が幅方向に移動する、いわゆる、スキューが発生する問題があった。
このような問題の発生を抑制する方法として、サイドフェンスの上端の高さを吸引ベルトの下端の位置に近づけることが考えられる。
しかしながら、給紙トレイは、給紙装置の給紙動作によって積載されていた用紙が無くなると、給紙装置本体に対して水平方向に引き出され、新たな用紙の束がセットされる。一般に、給紙トレイはユーザーの手によって引き出されるため、水平方向への引き出し動作であっても給紙トレイは上下方向に多少移動しながら引き出される。この引き出し動作の際に、吸引ベルトの下方をサイドフェンスが通過する構成であると、サイドフェンスと吸引ベルトとの干渉を防止するため、サイドフェンスの上端から吸引ベルトの下端までの高さ方向の距離をある程度広く設定する必要がある。
よって、サイドフェンスの上端の高さを吸引ベルトの下端の位置に近づけるには限界がある。
このような問題は、給紙トレイの上方に吸引ベルトが配置された構成に限らず、サイドフェンス等のシート端部規制部材を給紙トレイが備える構成であれば、同様の問題が生じ得る。すなわち、給紙トレイに載置された用紙等のシート材の幅方向の移動を規制するシート端部規制部材の上端部が高い位置にあるほど、給紙時のシート材の幅方向の移動を抑制できる。しかし、吸引ベルトのような給紙トレイの上方の上部構造部材とシート端部規制部材とが給紙トレイの引き出し動作の際に干渉しない構造とするためには、シート端部規制部材の上端部を高くするには限界がある。
また、給紙トレイの引き出し方向としては水平方向が一般的であるが、斜め方向に引き出すものであっても同様の問題は生じ得る。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、以下の通りである。すなわち、シート材の幅方向の移動を規制する部材が上部構造部材と干渉することを防止しつつ、シート材の幅方向の移動を抑制することができる給紙装置及びこの給紙装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、複数枚のシート材を水平な上面に載置可能な底板部材と、該底板部材に載置されたシート材の幅方向端部に規制面が接触して該シート材の幅方向の移動を規制するシート端部規制部材とを備え、給紙装置本体に対して引き出すことが可能なシート材収容部と、該シート材収容部に載置されたシート材のうち最上部にある最上面シート材を次工程に向けて搬送するシート材搬送手段と、該シート材収容部が該給紙装置本体にセットされた状態で、該底板部材に載置された該シート材の最上面が所定位置に到達するまで、該シート材の最上面を、該シート材搬送手段及び該シート端部規制部材に対して相対的に上昇させるシート材上昇手段と、を有する給紙装置において、上記シート端部規制部材に対して上記シート材の幅方向の移動を規制する範囲を上方に延長するシート端部規制範囲延長部材を備え、該シート端部規制範囲延長部材は、該シート材の最上面が上昇することによって、該シート材または該シート材とともに上昇する部材に押し上げられ、該シート端部規制範囲延長部材の上端部の該シート端部規制部材に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなることを特徴とするものである。
本発明によれば、シート材の幅方向の移動を規制する部材が上部構造部材と干渉することを防止しつつ、シート材の幅方向の移動を抑制することができるという優れた効果がある。
本実施形態の給紙装置で、給紙トレイをにセットした後に、底板がイニシャル動作で上昇し、停止した状態の説明図。 本実施形態の画像形成装置本体である複写機の説明図。 給紙装置の給紙トレイ近傍の概略説明図。 図3に示す給紙トレイ近傍の斜視説明図。 図4に示す状態から給紙ユニットを取り外した状態の給紙トレイ近傍の斜視説明図。 給紙ユニットを下方から見た斜視説明図。 用紙高さ非検出状態の給紙ユニットの後端近傍の斜視拡大図。 用紙高さ検出状態の給紙ユニットの後端近傍の斜視拡大図。 用紙上面センサの概略図。 最上面用紙の上面の高さが正規の状態の説明図。 最上面用紙の上面の高さが正規の位置から下がった状態の説明図。 図11の状態から底板を上昇させた状態の説明図。 本実施形態に係るサイドフェンスの説明図。 給紙トレイに用紙の束をセットするときの説明図。 用紙の束をセットした給紙トレイを給紙装置にセットした状態の説明図。 回動式用紙押え部材の拡大説明図。 給紙トレイから用紙の束を取り出すときの説明図。 従来の給紙装置の一つ目の例を模式的に示す説明図、(a)は、図3と同じ方向から見た説明図、(b)は、(a)中の矢印α方向から給紙装置を見た説明図。 従来の給紙装置の二つ目の例を模式的に示す説明図、(a)は、図3と同じ方向から見た説明図、(b)は、(a)中の矢印α方向から給紙装置を見た説明図。 従来の給紙装置の二つ目の例に、搬送方向の長さが短い用紙をセットしたときの説明図。
以下、本発明を適用可能な給紙装置の一実施形態について説明する。まず、本実施形態の給紙装置を接続可能な画像形成装置本体の全体構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置本体である複写機100の概略構成図である。
複写機100は、原稿を走査して読み取り、デジタル化してシートに複写する、いわゆるデジタルカラー複写機としての機能を有している。
図2に示すように、複写機100は、画像形成部101、読取部102、定着部103及び排紙部104等の構成を備えている。また、複写機100の下部には、多段状の給紙部105が設けられている。給紙部105の各段には、普通紙、コート紙のような塗工紙、OHPシート等のシート状の記録媒体(以下、シート材と呼ぶ)を積載した複数の本体給紙トレイ106が設置されている。
各本体給紙トレイ106には、本体トレイ底板125、ピックアップローラ108、フィードローラ109、リバースローラ110及び給紙ローラ126が配置されている。本体トレイ底板125は、本体給紙トレイ106内に積載したシート材の残量に合わせて、水平面に直交する鉛直方向(上下方向)に昇降可能な構成である。ピックアップローラ108は、載置したシート材の最上部のシート材に搬送力を付与してフィードローラ109及びリバースローラ110からなるローラ対に向けてシート材を搬送する。
フィードローラ109及びリバースローラ110は、ピックアップローラ108によって複数枚のシート材が搬送されてきた場合に、その最上部の一枚のシート材のみを給紙ローラ126に向けて搬送する分離部を構成する。
このような分離部の構成により、本体給紙トレイ106の最上部の一枚のシート材がピックアップローラ108の回転により供給されて、リバースローラ110により一枚ずつに分離される。
そして、分離されたシート材は、フィードローラ109及び給紙ローラ126の回転により、本体給紙トレイ106から送り出されて、その搬送方向下流側に配置されている画像形成部101内のレジストローラ対111へと搬送される。このように、分離搬送されたシート材は、レジストローラ対111のニップに突き当たることにより、搬送が一時止められて待機される。その後、画像形成のために、二次転写ニップへと送られる。
読取部102には、原稿の読取面と上面が接触するコンタクトガラス131、原稿画像を画像情報として読み取るためのレンズ134やCCDカメラ135を備える。また、光源や反射ミラーを備え原稿の読取位置に合わせて移動する第一走行体132と、第一走行体132の反射ミラーからCCDカメラ135までの光路の距離を一定にするように第一走行体132の移動に合わせて移動する第二走行体133とを備える。さらに、読取部102の上部には、自動原稿搬送装置136が配置されている。
画像形成部101の略中央部には中間転写ベルト121が配置されており、中間転写ベルト121の上方には、各色に対応した感光体138上に各色トナー像を形成する四つの作像部122が配置されている。
各作像部122の感光体138の周りには、帯電装置139、現像装置140、感光体クリーニング装置141等が配置されている。帯電装置139は、感光体138の表面を一様帯電し、現像装置140は、感光体138の表面上に形成された潜像を現像してトナー像とする。また、感光体クリーニング装置141は、中間転写ベルト121にトナー像を転写した後の感光体138の表面に残留するトナー像を除去する。四つの作像部122の上方には、各色に対応した露光光を各作像部122の感光体に照射し、感光体上に潜像を形成する露光装置123が配置されている。
中間転写ベルト121の下方には、中間転写ベルト121との間に二次転写ニップを形成する二次転写ローラ137が配置されている。二次転写ニップに対して中間転写ベルト121の表面移動方向下流側には、二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト121の表面上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置130が配置されている。
中間転写ベルト121の下方に配置された定着部103のさらに下方には、定着部103でおもて面に画像が形成されたシート材の裏面が上面となるようにシート材を転写位置に向かって搬送する両面装置124が配置されている。定着部103の図中左側には定着部103でおもて面に画像が形成されたシート材を排紙部104に向かって排出する排紙ローラ127が配置されている。さらにその下方には、画像が形成されたシート材のおもて面が下方となるように排紙部104にシート材を排出する反転排紙ローラ128が配置されている。また、定着部103と排紙ローラ127との間には、定着部103を通過したシート材の搬送路を、排紙ローラ127に向かう搬送路、または、反転排紙ローラ128や両面装置124に向かう搬送路に切り換える分岐爪129が配置されている。
本実施形態の複写機100は、給紙部105とは別の給紙手段として給紙装置200を備え、その上方に手差しトレイ300を備える。そして、画像形成が行なわれるときには、給紙部105の選択された本体給紙トレイ106、手差しトレイ300または給紙装置200からシート材が一枚ずつ順次分離供給される。
次に、本実施形態の給紙装置200について説明する。
図3は、上述した複写機100にシート材を順次供給する給紙装置200の説明図であり、図4は、給紙装置200の斜視説明図である。
給紙装置200は、シート材である用紙Pを略水平に複数枚積載するシート材収容部である給紙トレイ6、内部に吸引装置40が配置された吸引ベルト2を備える。さらに、給紙トレイ6内に載置された用紙Pのうち最上部にある最上面用紙P1の搬送方向(図中矢印D方向)前端近傍に対して図中矢印Aで示すように空気を吹き付ける送風装置1を備える。また、吸引装置40を作動させることで図中矢印Bで示す空気の流れが生じるように負圧が発生し、吸引ベルト2の下方の外周面に用紙Pを吸着する作用が生じる。
図3及び図4に示すように給紙装置200は、シート材である用紙Pの束を略水平な上面に積載する底板61を備えるシート材収容部である給紙トレイ6を備える。また、給紙トレイ6の上方には、吸引ベルト2と吸引装置40とを備える給紙ユニット22が配置されている。吸引ベルト2はベルトのおもて面側から裏面側まで貫通する吸引孔が周方向の全域に設けられており、吸引装置40が下方に負圧を発生させることで、吸引ベルト2の下面に用紙Pを吸着させるように作用する。このような給紙ユニット22が、給紙トレイ6内に載置された用紙Pの束の最上部の用紙Pを一枚ずつ取り出して画像形成装置本体である複写機100本体側へ給紙するシート材搬送手段を構成する。
図5は、図4に示す状態から給紙ユニット22を取り外した状態の給紙装置の斜視説明図であり、図6は、給紙ユニット22を下方から見た斜視説明図である。
図5及び図4に示すように、給紙トレイ6内には、底板61に積載された用紙Pの束の幅方向(給紙方向と直交する方向)側面をガイドするサイドフェンス23を両側に設け、用紙Pの束の給紙方向後方には後端面を押えるエンドフェンス24を設けている。
サイドフェンス23には用紙Pの浮上および用紙サバキを行うための送風手段からの空気の吐出口であるサイドエア吐出口71を設けている。また、本実施形態の給紙装置200は、二つのサイドフェンス23の両方を用紙サイズにあわせて移動させるセンター基準である。このため、用紙サイズに関係無く、センターエア吐出口11から吐出される空気を用紙Pの中央に吹き付けることができる。
また、給紙装置200は、吸引ベルト2に対して用紙搬送方向(図3中の右から左に向かう方向)の上流側に、用紙上面センサ3を備えている。給紙装置200では、給紙によって枚数が減少する給紙トレイ6内の用紙Pの最上面用紙P1の上面と吸引ベルト2の下面との距離hを一定の範囲内とする必要がある。このため、用紙上面センサ3によって最上面用紙P1の上面の高さを検出し、この用紙上面センサ3の検出信号に基づいて、給紙トレイ6の底板61を上下に移動させる不図示の昇降機構の駆動源である底板昇降モータM1の駆動を制御する。これにより、底板61の高さを調節し、底板61上に載置された用紙Pの最上面用紙P1の上面と吸引ベルト2の下面との距離hが一定の範囲内となるように制御する。本実施形態の給紙装置200では、用紙上面センサ3を給紙ユニット22のフレームに取り付けている。
図5に示すように、給紙ユニット22の直下の用紙せき止め部材7の上方には、センターエア吐出口11から空気を吹き付けることで用紙の浮上および用紙サバキを行う送風装置1が配置されている。
給紙装置200は、給紙トレイ6に複数枚積載された用紙Pの前端面および側端面に向かってブロワなどの送風装置1から空気を吹き付ける。この空気の吹き付けによって用紙P同士の間に空気を送り込んで最上面用紙P1を吸引ベルト2の高さまで浮上させる。吸引ベルト2の高さに到達した最上面用紙P1は吸引装置40が発する負圧の作用によって吸引ベルト2の下方の外周面に吸着される。
最上面用紙P1が吸引ベルト2に吸着した状態で、ベルト駆動モータ26を駆動し、吸引ベルト2を図3中の矢印Cで示す方向(時計回り方向)に無端移動させる。これにより、無端移動する吸引ベルト2に吸着された最上面用紙P1が図3中の矢印Dで示す方向に搬送され次工程である複写機100本体へと搬送され、その後画像形成が行われる。
送風装置1は、用紙P同士の間に空気を送り込んで最上面用紙P1を吸引ベルト2に吸着される高さに浮上させるだけでなく、所定の高さ方向の領域に風を吹き付けて用紙さばきも行っている。すなわち、用紙P同士の間に空気を送り込むことで、用紙P同士の前端部側をさばくことを行っている。前端部をさばいた状態の用紙Pの最上面用紙P1を吸引ベルト2に吸着させて搬送することで、最上面用紙P1と他の用紙Pとを分離し、最上面用紙P1のみを給紙することができる。
送風装置1と用紙Pとの間には用紙せき止め部材7が配置されており、用紙Pの束の前端部をせき止め、最上面用紙P1以外の用紙が搬送されるのを防いでいる。
また、給紙装置200は、用紙Pを給紙することによって枚数が減少する用紙Pの束の最上面位置と吸引ベルト2の距離hが常時一定となるように、用紙Pの束の最上面に当接して最上面用紙P1の上面の高さを検出する用紙上面センサ3を備える。用紙上面センサ3は、アクチュエータ4とアクチュエータ4の位置を検知するフォトセンサ5とを有する。
給紙装置200では、用紙Pの枚数減少によってアクチュエータ4が揺動し、この揺動による位置の変化をフォトセンサ5が検知する。アクチュエータ4が下がり、フォトセンサ5がアクチュエータ4を非検知状態となると、底板昇降モータM1を駆動して不図示の昇降機構を作動させて、底板61を図3中の矢印Fで示すように上昇させる。フォトセンサ5の検知信号に基づいて底板昇降モータM1の駆動を制御し、不図示の昇降機構によって底板61を上昇させて、底板61上に載置された用紙Pの最上面用紙P1の上面と吸引ベルト2の下面との距離hが一定の範囲内となるように制御する。
用紙Pの束は、給紙トレイ6内で用紙サイズに合わせるように、前端面を基準面として揃えている。
吸引ベルト2に対して搬送方向下流側には搬送ローラ対8が配置されており、吸引ベルト2によって搬送されて二つのローラの間に到達した用紙Pを、さらに下流側に向けて搬送する。この搬送ローラ対8の搬送力は、吸引ベルト2の搬送力より大きく設定される。また、搬送ローラ対8に対して搬送方向下流側には用紙Pの通過を検知する給紙センサ9が設けられている。
次に、図3に示す給紙装置200の給紙動作について説明する。
複写機100本体の不図示の制御部からの給紙開始の命令が来ると、図7に示すように、吸引ベルト2を停止した状態で送風装置1の送風及び吸引装置40の吸引を開始する。送風装置1の送風を開始することで図中矢印Aで示すように用紙Pの前端部に空気が吹き付けられて、積載された用紙Pの最上面用紙P1が浮上する。吸引装置40が吸引を開始することで、図中矢印Bで示すように吸引装置40の下方に負圧が発生し、浮上した最上面用紙P1が吸引ベルト2に吸着する。
送風装置1の送風及び吸引装置40の吸引が開始してから所定時間(例えば3秒)経過後に、図8で示すように、送風装置1及び吸引装置40を作動させたままの状態で、吸引ベルト2及び搬送ローラ対8の駆動を開始する。吸引ベルト2に駆動が伝達され、吸引ベルト2が図中の矢印C方向(時計回り方向)に表面移動することで吸引ベルト2の下面に吸着した最上面用紙P1が搬送方向下流側に向けて搬送される。そして、搬送ローラ対8に到達し、搬送ローラ対8が図中矢印G方向に回動することによって、最上面用紙P1がさらに下流側に向けて搬送される。
図9に示すように、吸引ベルト2と搬送ローラ対8とによって搬送された最上面用紙P1の先端が給紙センサ9によって検知されると吸引ベルト2の駆動を停止する。
このように吸引ベルト2の駆動を停止させる制御を行うのは次の理由による。すなわち、吸引ベルト2を駆動させ続けると、最上面用紙P1が搬送されて吸引装置40による吸引領域を抜け始めた段階で、その下の用紙Pである次最上面用紙P2も吸引ベルト2に吸着される。このとき、吸引ベルト2が駆動していると、最上面用紙P1と共に次最上面用紙P2も一緒に搬送されてしまい、重送となるおそれがあるためである。
このため、最上面用紙P1の先端が給紙センサ9によって検知されると吸引ベルト2の駆動を停止するが、この時点で、最上面用紙P1は搬送ローラ対8の二つのローラに挾持された状態となっている。そして、吸引ベルト2の駆動を停止したあとも搬送ローラ対8の駆動を続けるため最上面用紙P1の搬送は継続される。このとき、搬送ローラ対8による搬送力が吸引ベルト2による搬送力よりも小さいと最上面用紙P1が吸引ベルト2に貼り付いた状態で停止し、最上面用紙P1の搬送は停止してしまう。このため、搬送ローラ対8の搬送力が吸引ベルト2の搬送力より大きくなるように設定されている。
吸引ベルト2の駆動を停止した後も搬送ローラ対8を駆動させることで、最上面用紙P1の搬送を継続する。
ここで、最上面用紙P1の次に用紙Pの最上部となる用紙を次最上面用紙P2とする。図7〜図9に示すように、最上面用紙P1が吸引ベルト2に吸着されている間は、次最上面用紙P2の前端部は送風装置1からの送風を受けて最上面用紙P1の下方でばたついた状態となる。これにより、次最上面用紙P2はそれよりも下方の用紙Pに対して前端側がさばかれた状態となる。
その後、最上面用紙P1の後端部が吸引装置40による吸引領域を通過すると、その直後に、図10に示すように、送風装置1と吸引装置40との間に形成される空気の流れによって次最上面用紙P2は浮上し、吸引ベルト2に吸着される。
その後、設定した給紙間隔に応じて、図9に示した最上面用紙P1の先端を給紙センサ9が検知したタイミングから所定時間経過後に吸引ベルト2の駆動を再開する。これにより、図8に示す最上面用紙P1と同様に、次最上面用紙P2が吸引ベルト2によって搬送方向下流側に向けて搬送され、搬送ローラ対8に到達し、搬送ローラ対8によってさらに下流側に向けて搬送される。
その後、送風装置1、吸引装置40及び搬送ローラ対8は作動させた状態で、吸引ベルト2の駆動のON/OFFを制御する。詳しくは、給紙センサ9が用紙Pの先端を検知したときに吸引ベルト2の駆動をOFFにし、給紙センサ9が用紙Pの先端を検知したタイミングから所定時間経過後に吸引ベルト2の駆動をONにする制御を繰り返す。このような制御を行うことで、給紙トレイ6内の用紙Pが複写機100に向かって一枚ずつ順次給紙される。
図6に示すように、給紙ユニット22には、周方向全域に吸引孔が開けられた吸引ベルト2と、それに連結されたベルト駆動モータ26とを備える。予め設定されたそれぞれのタイミングでベルト駆動モータ26を駆動させることで、吸引ベルト2を回転駆動することができる。
また、吸引ベルト2の内部には吸引チャンバー41が設けられ、この吸引チャンバー41には吸引ダクト27によって吸引ブロワ28が接続され、吸引チャンバー41の不図示の開口部に適正な吸引静圧を保つ構成となっている。このように、給紙装置200では、吸引チャンバー41、吸引ダクト27及び吸引ブロワ28によって吸引装置40を構成している。吸引ブロワ28を駆動することにより、吸引チャンバー41の不図示の開口部と対向する位置の吸引ベルト2の吸引孔から吸引が行われる。
用紙上面センサ3のアクチュエータ4は、給紙ユニット22のフレームに支軸31を介して、図3中の矢印Eで示すように、支軸31を中心に回動可能に取り付けられている。アクチュエータ4の一端が用紙Pの上面と接触してアクチュエータ4が回動して、支軸31を挟んだ他方の端部のフォトセンサ5に対する位置が変位することで、最上面用紙P1の上面の高さを検出する。
本実施形態の給紙装置200では、給紙ユニット22は給紙装置200本体の構造体に固定されており、給紙トレイ6は給紙装置200本体に対して図3中の手前側(図4及び図5中の矢印β方向)に引き出すことが可能となっている。図5に示す取っ手部68をユーザーが握って図中の矢印矢印β方向に引っ張ることで、給紙トレイ6を引き出すことができる。給紙トレイ6を引き出すことで、二つのサイドフェンス23と、用紙せき止め部材7と、エンドフェンス24とによって囲まれた領域の上方から用紙Pの積載や取り出しが可能となる。
次に、本発明の特徴的な構成を備えない従来の給紙装置の課題について説明する。
図18は、従来の給紙装置200の一つ目の例を模式的に示す説明図である。図18(a)は、図3と同じ方向から見た説明図であり、図18(b)は、図18(a)中の矢印α方向から給紙装置200を見た説明図である。図18では、用紙せき止め部材7と、エンドフェンス24との記載は省略している。
給紙装置200は、吸引ベルト2は構造体に固定であり、サイドフェンス23を有する給紙トレイ6はユーザー側(図18(a)中の手前方向、図18(b)中の矢印β方向)に引き出す構成となっている。このため、サイドフェンス23と吸引ベルト2とが干渉することを防止するため、サイドフェンス23は吸引ベルト2の下面より上に配置できない。また、ユーザーが給紙トレイ6を引き出す際には、給紙トレイ6がある程度上下方向に変位する。このため、この変位が生じてもサイドフェンス23が吸引ベルト2に干渉しないように、サイドフェンス23の上端と、吸引ベルト2の下面との間には、十分な大きさ隙間「d1」を設ける必要があった。
エア吹き付けにより最上面用紙P1が空中に浮上したときに、隙間「d1」と同じ高さにある間は、サイドフェンス23による幅方向の規制がなく、吸引ベルト2に吸着されることによる位置固定も無いため、最上面用紙P1の幅方向の位置が不安定になる。このため、十分な大きさ隙間「d1」を設けると、浮上した最上面用紙P1がサイドフェンス23の上端よりも上方に到達した後、吸引ベルト2に吸着される前に、用紙Pの幅方向に移動してスキューを起こすという問題があった。
次に、本発明の特徴的な構成を備えない従来の給紙装置の課題について説明する。
図19は、従来の給紙装置200の二つ目の例を模式的に示す説明図である。図19(a)は、図3と同じ方向から見た説明図であり、図19(b)は、図19(a)中の矢印α方向から給紙装置200を見た説明図である。図19でも、用紙せき止め部材7と、エンドフェンス24との記載は省略している。
図19に示す給紙装置200は、図18に示す給紙装置200と比較して、サイドフェンス23の上端の一部が吸引ベルト2の下面よりも高い位置となるサイドフェンス上方規制部23aを設けた構成である。図19では、便宜上、サイドフェンス上方規制部23aを斜線部としている。
図19(a)及び図19(b)に示すように、エア吹き付けにより最上面用紙P1が空中に浮上し、隙間「d1」と同じ高さに位置していても、サイドフェンス上方規制部23aによって幅方向に移動が規制され、スキューが防止される。また、サイドフェンス上方規制部23aは、ユーザー側から見たときの配置(図19(a))が、吸引ベルト2と重なっていないため、ユーザーが給紙トレイ6を引き出してもサイドフェンス23が吸引ベルト2に干渉しない。
図20は、従来の給紙装置200の二つ目の例に、搬送方向の長さが短い用紙Pをセットしたときの説明図であり、図3と同じ方向から見た図である。
従来の給紙装置200の二つ目の例で、サイドフェンス上方規制部23aと領域がかぶらない小サイズの用紙Pについては、用紙側端の規制ができず、スキューが発生していた。
以下、本発明を適用した給紙装置200について説明する。
図11は、本実施形態の給紙装置200におけるサイドフェンス23の上端部近傍の拡大説明図である。
図11に示すように、サイドフェンス23における搬送方向下流側端部近傍に、回動式用紙押え部材230を備える。回動式用紙押え部材230を設けた部分は、給紙トレイ6を給紙装置200にセットしたときに、吸引ベルト2の下面の下方に位置する部分である。
図12は、回動式用紙押え部材230近傍の拡大斜視図である。
図11及び図12に示すように、本実施形態の給紙装置200は、給紙トレイ6の出し入れ時に吸引ベルト2に干渉することがなく、また用紙Pのセット時、用紙取り出し時にも邪魔にならないような回動式用紙押え部材230を設ける。
図13は、図12中の一点鎖線で示す位置におけるサイドフェンス23の断面を図中の矢印α方向から見たサイドフェンス23の説明図である。
図13に示す状態は、用紙Pをセットする前の状態であり、以下の説明図では、簡略化のため、片側のサイドフェンス23のみを記載する。
回動式用紙押え部材230は、回動軸235を中心に回動可能となっている。回動軸235は、板バネ240の回動軸支持部242に取り付けられている。ここで、回動式用紙押え部材230が図13の状態から図中の時計回り方向に回動したとする。すると後述する図1で示すように、回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233が板バネ240の長手方向と平行になる位置で、板バネ240に対する回動が止まる構成となっている。詳しくは、回動部材規制面233が板バネ240の長手方向と平行になる位置まで回動式用紙押え部材230が回動すると、回動式用紙押え部材230の幅方向外側の上部の面である回動部材背面236の一部が板バネ240の上端部近傍に突き当たる。
この突き当たりにより、板バネ240の長手方向が水平方向に対して垂直となる状態を保っている状態では、回動式用紙押え部材230は回動部材規制面233が水平方向に対して垂直となる位置よりも時計回り方向に回動しない構成となっている。回動部材背面236の一部が板バネ240の上端部近傍に突き当たる構成としては、回動部材背面236に突き当て用の突起部を設けても良い。
そして、図13に示すように、板バネ240の長手方向が水平方向に対して垂直の状態では、回動部材背面236の下端部または不図示の突起部が板バネ240に突き当たる位置にあっても、回動式用紙押え部材230は自重によって矢印I方向に回動する。これは、回動部材規制面233が水平方向に対して垂直の状態では、回動式用紙押え部材230の重心が回動軸235よりも幅方向内側に位置するためである。
図11〜図13に示すように、自重によって図13中の矢印I方向に回動した回動式用紙押え部材230は、サイドフェンス23の規制面23fの内側に倒れこんだ状態となる。このように倒れこんだ回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233の角度は、回動式用紙押え部材230の回動部材下面237の図中右側端部の突き当て端部237aが板バネ240における幅方向内側の面に突き当たることで決まる。
板バネ240は、下端部がバネ固定部241によってサイドフェンス23に固定されており、上端部側はバネガイド部材243によって移動方向が規制されているが、固定はされておらず、バネ固定部241を中心に揺動可能となっている。また、板バネ240は、図13中の矢印H方向に付勢力作用する構成となっており、その上端部側が、サイドフェンス23に固定された板バネ突き当て部244に突き当たる。これにより、板バネ240の長手方向が水平方向に対して垂直となる状態を保っている。
図14は、給紙トレイ6に用紙Pの束をセットするときの説明図である。
用紙Pの束をセットする前は、図13に示すように、回動式用紙押え部材230がサイドフェンス23の規制面23fよりも内側に倒れこんだ状態なっている。しかし、用紙Pの束をセットする際は、図14に示すように、板バネ240が図中矢印K方向に撓み、回動式用紙押え部材230が幅方向外側に逃げるので、用紙Pのセットの妨げにならない。これは以下の理由による。
すなわち、図13に示すように、回動式用紙押え部材230の上部には、幅方向内側ほど低くなるように傾斜したテーパー面231が形成されている。また、テーパー面231の下端部となる回動部材ひさし部234は、図13に示す状態では、サイドフェンス23の規制面23fよりも幅方向内側に突き出している。さらに、テーパー面231の上端部となる回動部材頂点部232は、図13に示す状態では、サイドフェンス23の規制面23fよりも幅方向外側に位置する。
図13に示す状態の給紙トレイ6に対して、図14中の矢印Jで示すように、上方から用紙Pの束がセットされようとすると、回動部材ひさし部234と回動部材頂点部232との間のテーパー面231に用紙Pの束の下端が接触する。接触した状態からさらに用紙Pの束を下方に移動させると、重力によって用紙Pが下方に向かう力がテーパー面231に作用する。このとき、テーパー面231の傾斜によって、用紙Pが下方に向かう力の分力がテーパー面231を幅方向外側に移動させるように作用する。テーパー面231に作用した幅方向外側に向かう上記分力は、突き当て端部237aの板バネ240に対する突き当たりや、回動軸235を介して板バネ240の上端部側に作用する。
これにより、図14に示すように、板バネ240が図中矢印K方向に撓み、回動式用紙押え部材230がスムーズに幅方向外側に逃げることとなる。
なお、本実施形態では、回動式用紙押え部材230の回動軸235を支持する部材(回動軸支持部242)を幅方向外側に移動させる弾性部材を板バネとしている。このような弾性部材としては、板バネを用いるものに限らず、ねじりコイルバネ等のスプリングでも成立可能である。
図15は、用紙Pの束をセットした給紙トレイ6を給紙装置200の構造体にセットした状態の説明図である。
用紙Pの束をセットした後は、回動式用紙押え部材230を外側に移動させる力が作用しなくなるため、板バネ240はその弾性力によって長手方向が水平方向に対して垂直となる位置に戻る。そして、回動式用紙押え部材230は、図13に示す状態と同様にサイドフェンス23の規制面23fの内側に倒れこんだ状態となる。この状態では、回動式用紙押え部材230と吸引ベルト2との間はクリアランスとして隙間「d2」を保っているので、給紙トレイ6を給紙装置200の構造体にセットするときに、回動式用紙押え部材230と吸引ベルト2とが干渉することがない。これにより、回動式用紙押え部材230が給紙トレイ6の挿入時及び引き出し時の妨げとならない。
図1は、給紙トレイ6を給紙装置200の構造体にセットした後に、底板61がイニシャル動作で上昇し、停止した状態の説明図である。
給紙トレイ6をセットすると、給紙装置200はイニシャル動作を開始し、用紙Pの上面が給紙を行う所定の高さに到達したことを用紙上面センサ3(図3等参照)が検出するまで、底板61を図1中の矢印Fで示すように上昇させる。
図15に示す状態から底板61が上昇すると、用紙Pの上面が所定の高さに到達する前に、用紙Pが回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233に接触する。この接触の後、底板61がさらに上昇することで用紙Pの上面が回動部材規制面233を押し上げ、回動式用紙押え部材230が回動軸235を中心に図1中の矢印M方向に回動する。
この回動により、回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233が水平方向に対して垂直になる位置まで回動すると、図1に示すように、回動式用紙押え部材230の突き当て端部237aが板バネ突き当て部244の上面に突き当たる。この突き当たりにより、回動式用紙押え部材230は回動部材規制面233が水平方向に対して垂直となる状態以上に図1中の矢印M方向に回動しない。
これにより、サイドフェンス23の規制面23fよりも内側に倒れこんでいた回動部材規制面233が、水平方向に対して垂直となるように、回動式用紙押え部材230が立った状態となる。
吸引ベルト2の下方に位置する回動式用紙押え部材230が立った状態となり、回動部材規制面233が水平方向に対して垂直に立った状態となることにより、吸引ベルト2の下方でも用紙の側端を押えることができる。よって、小サイズの用紙Pであってもその側端を回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233で押えることができ、スキューを防止できる。
スキューの発生を防止することで、用紙Pに対して適切な位置に画像形成を行うことが出来る。
また、回動式用紙押え部材230が回動して回動部材規制面233が水平方向に対して垂直に立った状態となることにより、吸引ベルト2の近傍まで用紙Pの側端を押えることができる。
また、回動部材規制面233が垂直方向に対して垂直に立った状態となったときには、回動式用紙押え部材230の回動部材ひさし部234が回動部材規制面233よりも幅方向内側に突き出した状態となる。これにより、回動部材ひさし部234が用紙Pの上面を押えることができる。回動部材ひさし部234は、用紙Pが浮上した際、用紙Pが回動部材規制面233から外れないようにするための形状である。
図16は、回動式用紙押え部材230の拡大説明図である。
上述したように回動式用紙押え部材230が回動して、回動部材規制面233が水平方向に対して垂直に立った状態となることで、吸引ベルト2の近傍まで用紙Pの側端を押えることができる理由は以下のとおりである。
すなわち、回動軸235から回動式用紙押え部材230の上端部までの高さは、回動部材規制面233がサイドフェンス23の規制面23fの内側に倒れこんだ状態では、図16中の「L1」となる。一方、回動部材規制面233が水平方向に対して垂直に立った状態では、回動軸235から回動式用紙押え部材230の上端部までの高さが図16中の「L2」となる。このとき、「L1」よりも「L2」が長いので、回動式用紙押え部材230が回動して回動部材規制面233が水平方向に対して垂直に立った状態では、回動式用紙押え部材230が「L2−L1」分だけ高く配置されるからである。
回動式用紙押え部材230が「L2−L1」分だけ高く配置されることで、図1中の隙間「d3」は、図15に示す隙間「d2」よりも「L2−L1」分だけ狭くなる。すなわち、サイドフェンス23に取り付けられた回動式用紙押え部材230と吸引ベルト2とのクリアランスを、給紙トレイ6をセットするときよりも、給紙動作を行うときの方が狭くなるようにすることができる。
これにより、給紙トレイ6の出し入れ時に用紙Pの側端を規制する部材が吸引ベルト2に干渉することを防止しつつ、給紙動作時には、より吸引ベルト2に近い位置まで用紙Pの側端を規制することが可能となる。よって、用紙Pにスキューが発生することをより効果的に抑制することができる。
図1に示す状態では、用紙Pの上面と吸引ベルト2との間に回動部材ひさし部234が存在する状態である。吸引ベルト2に用紙Pが吸引されると、回動部材ひさし部234が位置する幅方向端部よりも幅方向中央部側で用紙Pが吸引ベルト2に吸着され、回動部材ひさし部234が位置する部分は浮いた状態となるが、吸引ベルト2による搬送は行うことができる。
図17は、給紙トレイ6から用紙Pの束を取り出すときの説明図である。
図17に示すように、用紙Pを取り出すときには、図17中の矢印Qで示すように、イニシャル動作で底板61が上昇したときよりも、ユーザーが用紙Pを高い位置に持ち上げる。これにより、用紙Pの上面が回動部材ひさし部234に接触し、上方に向かう力を作用させる。幅方向内側に突き出した回動部材ひさし部234に上方に向かう力が作用することで、回動式用紙押え部材230が回動軸235を中心に図1中の矢印Mで示す方向に回動しようとする。このとき、突き当て端部237aが板バネ突き当て部244の上面に突き当たり、回動軸235の位置が固定のままでは回動式用紙押え部材230は幅方向外側に逃げるように変位することができない。
本実施形態では、回動軸235を支持する板バネ240が、図17中の矢印Kで示す方向に撓むことで、回動式用紙押え部材230は幅方向外側に逃げるように変位することができ、用紙Pの取り出しの妨げにならない。
本実施形態では、回動式用紙押え部材230の回動軸235を幅方向外側に逃がす構成として、回動軸235を支持する部分(回動軸支持部242)を弾性部材によって幅方向内側に付勢する構成によって実現している。詳しくは、用紙Pをセットするときや用紙Pを取り出すときなど、弾性部材の付勢力を上回る力が作用するときには、回動軸235を支持する部分(回動軸支持部242)に作用するときには、弾性部材の付勢力に抗する方向に弾性部材を変形させる。これにより、回動軸235を幅方向外側に逃がすことができる。そして、弾性部材の付勢力を上回る力が作用しなくなると、回動軸235を支持する部分(回動軸支持部242)を弾性部材によって幅方向内側に移動させる。そして、弾性部材の付勢力と突き当たりとによって回動軸235を支持する部分(回動軸支持部242)の位置を固定している。
このように、弾性部材を用いた構成であれば、ユーザーは、用紙Pの出し入れ動作を行うだけで、回動軸235の位置は自動的に変位するため、操作性に優れている。
一方、回動式用紙押え部材230の回動軸235を幅方向外側に逃がす回動軸移動手段の構成としては、弾性部材を用いて自動的に回動軸235の位置を変位させる構成に限らない。
回動軸235の位置を変位させることを要するのは、用紙Pの出し入れ動作のときだけであり、ユーザーが給紙トレイ6に配置された回動式用紙押え部材230の近傍にアクセス可能な状態である。よって、回動式用紙押え部材230の回動軸235を手動で変位させ、用紙Pの出し入れ動作のときには、回動軸235を手動により幅方向外側に移動させる機構を設けてもよい。
また、本発明の特徴を備えた給紙装置を有する画像形成装置として、図2を用いて説明した電子写真方式の画像形成装置に限るものではない。インクジェット方式等、他の方式の画像形成装置であっても適用可能である。
特許文献2には、スキューを防止する目的で、サイドフェンスから水平方向から上下45[°]以内で揺動するプレートを設けている構成が開示されている。本実施形態の構成とは確かに揺動部材にて用紙の側端を押えることによりスキューを防止するという点では似ている点がある。しかし、スキュー防止に関し、揺動部材が用紙の側端を直角に押えられていないという点でスキュー防止は不十分である。さらに、サイドフェンスの上端から揺動部材までの間に隙間があり、隙間の高さに位置する用紙の側端を押えることが出来ず、スキュー防止は不十分である。
また、ユーザーが用紙セットまた用紙取り出しを行う際に揺動部材自体が邪魔となってしまう。
一方、本実施形態の給紙装置200では、回動式用紙押え部材230は回動部材規制面233によって用紙Pの側端を直角に押えることが出来る。さらに、回動部材規制面233と規制面23fとは連続した面を形成し、回動式用紙押え部材230はサイドフェンス23の規制範囲を延長する構成となっている。このため、サイドフェンス23で幅方向の移動が規制されていた用紙Pは、回動式用紙押え部材230の回動部材規制面233の上端に到達するまで、続的に幅方向の移動が規制されるため、効果的にスキューを防止できる。
また、本実施形態の給紙装置200では、回動式用紙押え部材230が規制面23fよりも幅方向外側に逃げる構成を備えているため、ユーザーが用紙セットまた用紙取り出しを行う際に回動式用紙押え部材230が邪魔になることを防止できる。
本実施形態では、用紙Pの幅方向の両端のそれぞれを規制する二つのサイドフェンス23のそれぞれに回動式用紙押え部材230を備える構成について説明したが、用紙Pの幅方向の一方の端部のみに規制範囲を延長する回動式用紙押え部材230を設けてもよい。しかし、本実施形態のように、幅方向の両端部をそれぞれ規制するように回動式用紙押え部材230を設けることで、より効果的に用紙Pのスキューを防止することができる。
一方、本実施形態の給紙装置200の回動式用紙押え部材230は、用紙Pのセット時に幅方向外側に逃げるようテーパー面231を設けている。また、回動式用紙押え部材230は板バネ240等の弾性部材により用紙P側(幅方向内側)に付勢されているので、用紙Pセット時に幅方向外側に逃げた回動式用紙押え部材230は元の位置に戻る。用紙Pの取り出し時も、回動式用紙押え部材230が幅方向外側に逃げるため、用紙Pの取り出し時に回動式用紙押え部材230が邪魔になることはない。
このような構成により、用紙セット時および用紙取り出し時についてもユーザビリティが高い給紙装置を実現できる。
また、本実施形態では、シート端部規制範囲延長部材として、サイドフェンス23の上端部近傍に設けられた回動軸235を中心に回動可能な回動部材である回動式用紙押え部材230を用いる構成である。シート端部規制範囲延長部材としては、回動部材に限るものではない。例えば、板状の弾性部材を用いてもよい。詳しくは、板状の弾性部材の端部をサイドフェンス23の上部に固定し、外力が作用していない状態では、板状の弾性部材の固定されていない側の端部が規制面23fよりも幅方向内側に倒れ込むように配置する。このように配置することで、底板61が上昇したときに、用紙Pの束が板状の弾性部材を押し上げ、サイドフェンス23の規制範囲よりも上方では弾性部材によって幅方向の移動が規制される構成を実現できる。
また、本実施形態では、底板61を上昇させることで、底板61に積載された用紙Pの最上面をシート材搬送手段である吸引ベルト2及びシート端部規制部材であるサイドフェンス23に対して相対的に上昇する構成である。用紙Pの最上面をシート材搬送手段及びシート端部規制部材に対して相対的に上昇する構成としては、シート材搬送手段及びシート端部規制部材を下降させる構成としてもよい。このような構成であっても、シート端部規制部材に配置されたシート端部規制範囲延長部材の上端部のシート端部規制部材に対する位置を高くすることができる。
また、本実施形態では、底板61が上昇することで上昇するシート材である用紙Pがシート端部規制範囲延長部材である回動式用紙押え部材230を押し上げる構成である。シート端部規制範囲延長部材を押し上げるものはシート材に限るものではなく、シート材ともに上昇する部材を底板61に設け、この部材がシート端部規制範囲延長部材を押し上げる構成としてもよい。
さらに、本実施形態では、底板部材である底板61が上昇することでシート材である用紙Pの最上面が給紙を行う所定の位置まで上昇する構成であるが、シート材の最上面を上昇させる構成としては底板部材を上昇させる構成に限らない。シート材収容部をセットした状態で底板部材の位置は変化しないまま、シート材収容部に載置されたシート材のうち少なくとも最上部にあるシート材を所定の位置まで上昇させ、その上昇動作によってシート端部規制範囲延長部材を押し上げる構成であればよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
複数枚の用紙P等のシート材を水平な上面に載置可能な底板61等の底板部材と、底板部材に載置されたシート材の幅方向端部に規制面23f等の規制面が接触してシート材の幅方向の移動を規制するサイドフェンス23等のシート端部規制部材とを備え、給紙装置200等の給紙装置本体に対して引き出すことが可能な給紙トレイ等のシート材収容部と、該シート材収容部に載置されたシート材のうち最上部にある最上面用紙P1等の最上面シート材を次工程に向けて給紙ユニット22等の搬送するシート材搬送手段と、シート材収容部が給紙装置本体にセットされた状態で、底板部材に載置されたシート材の最上面が所定位置に到達するまで、シート材の最上面をシート材搬送手段及びシート端部規制部材に対して相対的に上昇させる不図示の昇降機構等のシート材上昇手段と、を有する給紙装置において、シート端部規制部材に対してシート材の幅方向の移動を規制する範囲を上方に延長する回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材を備え、シート端部規制範囲延長部材は、シート材の最上面が上昇することによって、シート材またはシート材とともに上昇する部材に押し上げられ、シート端部規制範囲延長部材の上端部のシート端部規制部材に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シート材収容部を給紙装置本体に対して引き出すときには、シート端部規制範囲延長部材は押し上げられていない状態である。この状態では、シート端部規制範囲延長部材は、その上端部のシート端部規制部材に対する位置が下がった状態となる。これにより、給紙装置本体におけるシート材収容部の上方の吸引ベルト2等の上部構造部材とシート端部規制範囲延長部材とがシート材収容部の引き出し動作の際に干渉しない構造を実現することができる。
また、シート材収容部が給紙装置本体にセットされた状態で、シート材上昇手段が底板部材に載置されたシート材の最上面が所定位置に到達するまで底板部材を上昇させる。これにより、底板部材に載置されたシート材またはシート材とともに上昇する部材にシート端部規制範囲延長部材が押し上げられて、その上端部のシート端部規制部材に対する位置は、押し上げられていない状態よりも高くなる。すなわち、シート端部規制範囲延長部材を押し上げていない状態であるシート材収容部の引き出し動作のときよりも、シート材を上昇させたときの方がシート端部規制範囲延長部材の上端部の位置が高くなる。よって、シート材収容部を引き出す際には、給紙トレイの上方の上部構造部材と、シート材の幅方向の移動を規制する部材との干渉を防止できる。そして、シート材収容部を給紙装置本体にセットした状態では干渉を防止できる位置よりもシート材の幅方向の移動を規制する部材の上端部を高くできる。シート材の幅方向の移動を規制する部材の上端部を高くすることで、高くしない構成よりも給紙時のシート材の幅方向の移動を抑制できる。
本態様によれば、シート端部規制部材が上部構造部材と干渉することを防止しつつ、シート材の横方向の移動を抑制することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、不図示の昇降機構等のシート材上昇手段は、底板61等の底板部材を上昇することによって、底板に載置された用紙P等のシート材を上昇させ、シート材の最上面を所定の位置まで上昇させる底板上昇手段であり、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材は、サイドフェンス23等のシート端部規制部材に対して回動軸235等の支持部を中心に揺動可能に配置され、外力が作用していない状態では、シート端部規制部材の規制面23f等の規制面よりも幅方向内側に倒れ込んでおり、規制面よりも幅方向内側に倒れ込んだ状態のシート端部規制範囲延長部材は、底板部材が上昇することによって上昇するシート材に押し上げられ、支持部を中心に起き上がるように揺動し、シート端部規制範囲延長部材の上端部のシート端部規制部材に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シート端部規制範囲延長部材は、シート端部規制部材の規制面よりも幅方向内側に倒れ込んでおり、その上端部が下がった状態となる。これにより、給紙装置本体におけるシート材収容部の上方の吸引ベルト2等の上部構造部材とシート端部規制範囲延長部材とがシート材収容部の引き出し動作の際に干渉しない構造を実現することができる。
また、シート材収容部が給紙装置本体にセットされた状態で、底板上昇手段が底板部材に載置されたシート材の最上面が所定位置に到達するまで底板部材を上昇させる。これにより、底板部材に載置されたシート材にシート端部規制範囲延長部材が押し上げられて支持部を中心に揺動し、その上端部は押し上げられていない状態よりも高くなる。すなわち、シート端部規制範囲延長部材に外力が作用していない状態であるシート材収容部の引き出し動作のときよりも、底板部材を上昇させたときの方がシート端部規制範囲延長部材の上端部の位置が高くなる。よって、シート材収容部の引き出し動作を行うときには、シート材の幅方向の移動を規制するシート端部規制部材及びシート端部規制範囲延長部材と、給紙トレイの上方の上部構造部材との干渉を防止することができる。そして、シート材収容部が給紙装置本体にセットされた状態では干渉を防止できる位置よりもシート端部規制範囲延長部材の上端部を高くできる。シート端部規制範囲延長部材の上端部を高くすることで、高くしない構成よりも給紙時のシート材の幅方向の移動を抑制できる。
本態様によれば、シート端部規制部材が上部構造部材と干渉することを防止しつつ、シート材の横方向の移動を抑制する構成を実現することができる。
また、底板部材で上昇するシート材によってシート端部規制範囲延長部材を押し上げる構成であるため、シート端部規制範囲延長部材を揺動させるための押し上げ部材が別途不要であり、簡易な構成とすることができる。
(態様C)
態様Bにおいて、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材は、支持部としての回動軸235等の回動軸を中心に回動可能な回動部材である。
これによれば、シート材の押し上げによって上端の位置が上方に移動するシート端部規制範囲延長部材を実現することができる。
(態様D)
態様Cにおいて、給紙装置200等の給紙装置本体に対して給紙トレイ6等のシート材収容部を引き出した状態で、サイドフェンス23等のシート端部規制部材に対して回動軸235等の回動軸を規制面よりも幅方向外側に移動させる板バネ240等の回動軸移動手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、シート端部規制部材の規制面よりも幅方向内側に倒れ込んでいる回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材を回動軸とともに規制面よりも幅方向外側に移動させることができる。外力が作用していない状態では、シート端部規制範囲延長部材は規制面よりも幅方向内側、すなわち、用紙P等のシート材が載置される側に倒れ込んでいるため、このままでは、シート材収容部にシート材をセットする際の邪魔になる。しかし、本態様では、シート端部規制範囲延長部材を回動軸とともに規制面よりも幅方向外側に移動させることで、シート端部規制範囲延長部材がシート材収容部にシート材をセットする際の邪魔になることを防止できる。
(態様E)
態様Dにおいて、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材に外力が作用していない状態で、サイドフェンス23等のシート端部規制部材の規制面23f等の規制面よりも幅方向内側に倒れ込んだ状態のシート端部規制範囲延長部材の上部となる表面に幅方向内側ほど低くなるテーパー面231等の傾斜面を備え、傾斜面の回動部材ひさし部234等の下端部は規制面に対して幅方向内側に位置し、傾斜面の回動部材頂点部232等の上端部は規制面に対して幅方向外側に位置する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、給紙トレイ6等のシート材収容部に用紙P等のシート材をセットするときに、シート材の下面が傾斜面を下方向に向けて押圧する構成を実現できる。傾斜面を下方向に向けて押圧することで、その押圧力の分力が傾斜面を備えるシート端部規制範囲延長部材に対して幅方向外側に向かう力を作用させる。これにより、シート端部規制範囲延長部材を回動軸とともに幅方向外側に移動させる構成を実現することができる。
(態様F)
態様DまたはEの何れかの態様において、回動軸移動手段は、回動軸235等の回動軸を支持する回動軸支持部242等の回動軸支持部を幅方向内側に付勢する板バネ240等の付勢手段を備え、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材に外力が作用していない状態では、付勢手段の付勢とサイドフェンス23等のシート端部規制部材に固定された板バネ突き当て部244等の突き当たり部材に対する突き当たりとによって回動軸支持部の位置決めを行い、シート端部規制範囲延長部材に幅方向外側に向かう外力が作用すると、付勢手段が付勢する力に抗して回動軸を幅方向外側に移動させる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、幅方向外側に移動したシート端部規制範囲延長部材が付勢手段の付勢力によって規制面よりも幅方向内側に倒れ込んだ位置に自動的に戻る構成を実現できる。これにより、ユーザーは、用紙P等のシート材を給紙トレイ6等のシート材収容部にセットした後に、シート端部規制範囲延長部材の位置を戻す作業を行う必要がなく、ユーザーの操作性が向上する。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材は、外力が作用してその上端部の高さが高くなった状態で、規制面23f等の規制面よりも幅方向内側に突き出した回動部材ひさし部234等の突き出し部を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、用紙P等のシート材が浮上した際、シート材が回動部材規制面233等のシート端部規制範囲延長部材の規制範囲から外れることを防止できる。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかの態様において、給紙トレイ6等のシート材収容部に積載された用紙P等のシート材のうち最上部にある最上面用紙P1等の最上面シート材の上面に対向し、シート材収容部に積載されたシート材の給紙を行わない状態では最上面シート材の上面との間に隙間を有するように配置された吸引ベルト2等の無端状のベルト部材、及び、ベルト部材の内部に配置されたと吸引装置40等の吸引手段とを備え、吸引手段に負圧を発生させることで最上面シート材をベルト部材の外周面に吸着させ、ベルト部材を無端移動させることで吸着させた最上面シート材を次工程に向けて搬送する給紙ユニット22等のシート材搬送手段を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、給紙の際にシート材が浮上する構成に適用することで、浮上したシート材の横方向の移動を抑制することができる。
(態様I)
態様Hにおいて、給紙トレイ6等のシート材収容部が給紙装置200等の給紙装置本体にセットされた状態では、回動式用紙押え部材230等のシート端部規制範囲延長部材は吸引ベルト2等のベルト部材の下方に位置する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト部材とシート端部規制部材との干渉を防止しつつ、シート端部規制範囲延長部材の上端部をベルト部材に近づけることが可能となり、シート材の横方向の移動を抑制することができる。
(態様J)
記録媒体である用紙P等のシート材に画像を形成する画像形成部101等の画像形成部と、画像形成部にシート材を給紙するシート材給紙手段とを備えた複写機100等の画像形成装置において、シート材給紙手段として、態様A乃至Iの何れかの態様の給紙装置200等の給紙装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、給紙装置におけるシート材の幅方向の移動を防止することで、用紙Pに対して適切な位置に画像形成を行うことが出来る。
1 送風装置
2 吸引ベルト
3 用紙上面センサ
4 アクチュエータ
5 フォトセンサ
6 給紙トレイ
7 用紙せき止め部材
8 搬送ローラ対
9 給紙センサ
11 センターエア吐出口
22 給紙ユニット
23 サイドフェンス
23a サイドフェンス上方規制部
23f 規制面
24 エンドフェンス
26 ベルト駆動モータ
27 吸引ダクト
28 吸引ブロワ
31 支軸
40 吸引装置
41 吸引チャンバー
61 底板
68 取っ手部
71 サイドエア吐出口
100 複写機
101 画像形成部
102 読取部
103 定着部
104 排紙部
105 給紙部
106 本体給紙トレイ
108 ピックアップローラ
109 フィードローラ
110 リバースローラ
111 レジストローラ対
121 中間転写ベルト
122 作像部
123 露光装置
124 両面装置
125 本体トレイ底板
126 給紙ローラ
127 排紙ローラ
128 反転排紙ローラ
129 分岐爪
130 中間転写ベルトクリーニング装置
131 コンタクトガラス
132 第一走行体
133 第二走行体
134 レンズ
135 カメラ
136 自動原稿搬送装置
137 二次転写ローラ
138 感光体
139 帯電装置
140 現像装置
141 感光体クリーニング装置
200 給紙装置
230 回動式用紙押え部材
231 テーパー面
232 回動部材頂点部
233 回動部材規制面
234 回動部材ひさし部
235 回動軸
236 回動部材背面
237 回動部材下面
237a 突き当て端部
240 板バネ
241 バネ固定部
242 回動軸支持部
243 バネガイド部材
244 板バネ突き当て部
300 手差しトレイ
M1 底板昇降モータ
P 用紙
P1 最上面用紙
P2 次最上面用紙
特開2012−116610号公報 特開2009−120284号公報

Claims (10)

  1. 複数枚のシート材を水平な上面に載置可能な底板部材と、該底板部材に載置されたシート材の幅方向端部に規制面が接触して該シート材の幅方向の移動を規制するシート端部規制部材とを備え、給紙装置本体に対して引き出すことが可能なシート材収容部と、
    該シート材収容部に載置されたシート材のうち最上部にある最上面シート材を次工程に向けて搬送するシート材搬送手段と、
    該シート材収容部が該給紙装置本体にセットされた状態で、該底板部材に載置された該シート材の最上面が所定位置に到達するまで該シート材の最上面を、該シート材搬送手段及び該シート端部規制部材に対して相対的に上昇させるシート材上昇手段と、を有する給紙装置において、
    上記シート端部規制部材に対して上記シート材の幅方向の移動を規制する範囲を上方に延長するシート端部規制範囲延長部材を備え、
    該シート端部規制範囲延長部材は、該シート材の最上面が上昇することによって、該シート材または該シート材とともに上昇する部材に押し上げられ、該シート端部規制範囲延長部材の上端部の該シート端部規制部材に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1の給紙装置において、
    上記シート材上昇手段は、上記底板部材を上昇することによって、該底板に載置された上記シート材を上昇させ、該シート材の最上面を所定の位置まで上昇させる底板上昇手段であり、
    上記シート端部規制範囲延長部材は、上記シート端部規制部材に対して支持部を中心に揺動可能に配置され、外力が作用していない状態では、該シート端部規制部材の上記規制面よりも幅方向内側に倒れ込んでおり、
    該規制面よりも幅方向内側に倒れ込んだ状態の該シート端部規制範囲延長部材は、該底板部材が上昇することによって上昇する該シート材に押し上げられ、該支持部を中心に起き上がるように揺動し、
    該シート端部規制範囲延長部材の上端部の該シート端部規制部材に対する位置が押し上げられていない状態よりも高くなることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項2の給紙装置おいて、
    上記シート端部規制範囲延長部材は、上記支持部としての回動軸を中心に回動可能な回動部材であることを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項3の給紙装置において、
    上記給紙装置本体に対して上記シート材収容部を引き出した状態で、上記シート端部規制部材に対して上記回動軸を上記規制面よりも幅方向外側に移動させる回動軸移動手段を備えることを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項4の給紙装置において、
    上記シート端部規制範囲延長部材に外力が作用していない状態で、上記シート端部規制部材の上記規制面よりも幅方向内側に倒れ込んだ状態の該シート端部規制範囲延長部材の上部となる表面に幅方向内側ほど低くなる傾斜面を備え、
    該傾斜面の下端部は該規制面に対して幅方向内側に位置し、該傾斜面の上端部は該規制面に対して幅方向外側に位置することを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項4または5の何れかに記載の給紙装置において、
    上記回動軸移動手段は、上記回動軸を支持する回動軸支持部を幅方向内側に付勢する付勢手段を備え、
    上記シート端部規制範囲延長部材に外力が作用していない状態では、該付勢手段の付勢と上記シート端部規制部材に固定された突き当たり部材に対する突き当たりとによって該回動軸支持部の位置決めを行い、
    該シート端部規制範囲延長部材に幅方向外側に向かう外力が作用すると、該付勢手段が付勢する力に抗して該回動軸を幅方向外側に移動させることを特徴とする給紙装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の給紙装置において、
    上記シート端部規制範囲延長部材は、外力が作用してその上端部の高さが高くなった状態で、上記規制面よりも幅方向内側に突き出した突き出し部を有することを特徴とする給紙装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか給紙装置において、
    上記シート材収容部に積載されたシート材のうち最上部にある最上面シート材の上面に対向し、該シート材収容部に積載された該シート材の給紙を行わない状態では該最上面シート材の上面との間に隙間を有するように配置された無端状のベルト部材、及び、該ベルト部材の内部に配置されたと吸引手段とを備え、該吸引手段に負圧を発生させることで該最上面シート材を該ベルト部材の外周面に吸着させ、該ベルト部材を無端移動させることで吸着させた該最上面シート材を次工程に向けて搬送するシート材搬送手段を有することを特徴とする給紙装置。
  9. 請求項8の給紙装置において、
    上記シート材収容部が上記給紙装置本体にセットされた状態では、上記シート端部規制範囲延長部材は上記ベルト部材の下方に位置することを特徴とする給紙装置。
  10. 記録媒体であるシート材に画像を形成する画像形成部と、
    該画像形成部に該シート材を給紙するシート材給紙手段とを備えた画像形成装置において、
    上記シート材給紙手段として、請求項1乃至9の何れかに記載の給紙装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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