JP2018076164A - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙積載トレイに用紙が積載量の上限を超えてセットされるのを抑制することができ、用紙積載トレイの上部側に位置する用紙の位置規制が適切に行えるようにする。【解決手段】給紙装置4の本体に出し入れ可能に設けられる給紙カセット40と、積載された用紙Sの位置を規制する規制板44と、前記規制板44の上面よりも上に位置できるように可動に設けられ、前記上面よりも上に位置するときに前記用紙の位置を規制する補助規制部45と、を備えており、用紙を規制する高さが、前記給紙カセット40が本体内から引き出された状態では、前記規制板44の高さとなる一方、前記給紙カセット40が本体内に挿入された状態では、前記補助規制部45によって前記規制板44の高さよりも高くされる。【選択図】 図3

Description

本発明は、用紙を供給する給紙装置及びこの給紙装置を備えた画像形成装置に関する。
従来から、複写機,プリンター,ファクシミリ及びこれらの複合機などの画像形成装置においては、像保持部材の表面上に保持されているトナー画像を、給紙装置から供給された用紙に転写させた後に、定着装置によって前記転写された未定着トナー画像を用紙に固着させることが行われている。
ところで、このような画像形成装置における給紙装置においては、給紙カセットの用紙積載トレイに積載できる用紙の積載量に上限が設けられることになるが、ユーザーがこの上限を超えて用紙をセットする場合がある。このような場合には、用紙積載トレイの上端を越えて位置する用紙の位置規制が適切に行えないため、用紙を真っすぐに印字位置へと移動させることができなといった問題や、給紙ローラーに最上位置の用紙を接触させるときの圧力が一定範囲から外れてしまうといった問題を招来する。
このような問題に対して、特許文献1、2、3に記載されているように、用紙の上方側へ突出する壁部を備えることによって、この壁部よりも上には用紙を積載できないように制限する構造が知られている。しかしながら、このような用紙側へ突出する壁部を備える構造では、前記壁部の下に無理やりに用紙を詰め込むことが行われがちになるなど、前記問題を十分に解決できるものではなかった。
特開2015−110464号公報 特開2005−59980号公報 特開2009−234690号公報
本発明は、用紙側へ突出する壁部を備えることなく、給紙カセットに用紙が積載量を超えてセットされるのを抑制することができ、給紙カセットの上部側に位置する用紙の位置規制が適切に行える給紙装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明における給紙装置は、前記の課題を解決するため、
用紙が積載される用紙積載トレイを備え、装置本体に対して出し入れ可能に設けられる給紙カセットと、
前記用紙積載トレイに積載された用紙の位置を規制する規制板と、
前記規制板の上面よりも上に位置できるように可動に設けられ、前記上面よりも上に位置するときに前記用紙の位置を規制する補助規制部と、を備えており、
用紙を規制する高さが、前記給紙カセットが装置本体から引き出された状態では、前記規制板の高さとなる一方、前記給紙カセットが装置本体内に挿入された状態では、前記補助規制部によって前記規制板の高さよりも高くされることを特徴とする。
前記の構成であれば、前記給紙カセットが給紙装置の装置本体内から引き出された状態において、ユーザーが前記規制板の高さを超えて用紙を積載したとしても、前記給紙カセットが装置本体内に挿入された状態において、前記用紙を規制する高さは、前記補助規制部によって、前記規制板の高さよりも高くされることになる。すなわち、前記給紙カセットが装置本体から引き出された状態での用紙積載量は、前記給紙カセットが装置本体内に入れられたときの正規の用紙積載量よりも低くされることになる。これにより、正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙をセットすることが抑制されることになり、前記給紙カセット内での上部側の積載用紙の位置規制等が適切に行えるようになる。また、このように正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙をセットすることが抑制されるので、給紙ローラーに最上位置の用紙を接触させるときの圧力を一定範囲に保つことも容易になる。
用紙を規制する高さが、前記給紙カセットが装置本体内に完全に挿入される前の段階で、前記補助規制部によって前記規制板の高さよりも高くされるようにしてもよい。これによれば、前記用紙積載トレイに積載された上部の用紙が、前記給紙カセットの装置本体へ完全に挿入された時点の衝撃によって前記補助規制部上に載り上げることも抑制しやすくなる。
前記補助規制部は、前記給紙カセットに設けられていてもよい。また、前記補助規制部は、前記規制板に設けられていてもよい。
前記補助規制部は、前記規制板の上端部に回動可能に設けられており、前記給紙カセットを前記装置本体から引き出す動作と連動して用紙の規制高さを低くするように回動し、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作と連動して用紙の規制高さを高くするように回動してもよい。かかる構成において、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作中に、前記補助規制部は、用紙の規制高さを高くするように回動した後、少なくとも1回、用紙の規制高さを低くするように回動して再び用紙の規制高さを高くするように回動してもよい。これによれば、前記用紙積載トレイ内の上部側の積載用紙の位置規制等がさらに適切に行えるようになる。
或いは、前記補助規制部は、前記規制板の上端部から突出および没入可能に設けられており、前記給紙カセットを前記装置本体から引き出す動作と連動して用紙の規制高さを低くするように没入し、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作と連動して用紙の規制高さを高くするように突出してもよい。かかる構成において、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作中に、前記補助規制部は、用紙の規制高さを高くするように突出した後、少なくとも1回、用紙の規制高さを低くするように没入して再び用紙の規制高さを高くするように突出してもよい。これによれば、前記用紙積載トレイ内の上部側の積載用紙の位置規制等がさらに適切に行えるようになる。
前記規制板および前記補助規制部は、給紙方向に平行な規制面を有して前記用紙の両サイドに位置してもよい。
前記給紙カセットの出し入れ方向が給紙方向と交差するようにしてもよい。
そして、本発明における画像形成装置においては、用紙を一枚ずつ供給する給紙装置として、本発明における前記のような給紙装置を用いるようにした。
本発明であれば、正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙をセットすることが抑制され、前記給紙カセット内での上部側の積載用紙の位置規制等が適切に行えるようになる。また、給紙ローラーに最上位置の用紙を接触させるときの圧力を一定範囲に保つことも容易になる。
本発明の実施形態にかかる画像形成装置を示した概略の説明図である。 同図(A)および同図(B)は、本発明の実施形態にかかる給紙装置における給紙カセットを示した斜視図である。 図2の給紙カセットにおける規制板を示すとともに補助規制部の動作を示した説明図である。 図3の補助規制部を動作させる機構(規制板の内部構造)を示した説明図である。 図2の給紙カセットにおける規制板及び補助規制部を示すとともに、規制板の内部に設けられた機構を駆動するカム等を示した斜視図である。 図5と同様の箇所を示した図であって、カム等の動作により補助規制部が回動して鉛直起立した状態を示した斜視図である。 図2の給紙カセットの底面図である。 図7の給紙カセットの底面図おいて紙カセットの出し入れと連動するカム等の動作を示した説明図である。 図7の給紙カセットの底面図において給紙カセットが挿入された状態におけるカム等の動作を示した説明図である。 図3の補助規制部の動作例を示した説明図である。 図10の規制板と補助規制部の蝶番部の一例を示した説明図である。 図5とは異なる他の実施形態を示す図であって、規制板の内部に設けられた機構を駆動するカム等を示した斜視図である。 図12と同様の箇所を示した図であって、カム等の動作により補助規制部が突出した状態を示した斜視図である。 図12の一部分に対応しており、規制板のカバーを取り外して示した斜視図である。 図12の補助規制部の動作例を示した説明図である。
次に、本発明の実施形態に係る給紙装置および画像形成装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明に係る給紙装置および画像形成装置は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
例えば、図1に示すように、この実施形態に係る画像形成装置100は、トナー画像が形成される4つの感光体10に対応させて、現像剤を収容させた4つの現像装置13を設け、各現像装置13においては、それぞれの現像剤中におけるトナーの色彩を異ならせ、黒色,黄色,マゼンダ色,シアン色のトナーを用いるようにしている。
ここで、この画像形成装置100においては、前記各感光体10を回転させて、各感光体10の表面をそれぞれ帯電装置11によって帯電させ、このように帯電された各感光体10に対して、それぞれ潜像形成装置12により画像形成情報に従った露光を行い、各感光体10の表面にそれぞれ静電潜像を形成するようにしている。
そして、このように静電潜像が形成された各感光体10に対して、それぞれ対応する現像装置13から所定の色彩のトナーを各感光体10の静電潜像に供給して現像を行い、各感光体10の表面にそれぞれの色彩のトナー画像を形成するようにしている。
次いで、前記ように各感光体10に形成された各色彩のトナー画像を、回転ローラー14aに架け渡されて回転駆動される無端ベルト状になった中間転写ベルト14の表面に、前記各感光体10と対向して設けられた各一次転写ローラー15により順々に一次転写させて、この中間転写ベルト14の表面にフルカラーのトナー画像を形成するようにしている。
また、前記中間転写ベルト14に転写されずに各感光体10の表面に残留しているトナーを、それぞれ第1のクリーニング装置30によって、各感光体10の表面から除去するようにしている。
そして、前記ように中間転写ベルト14の表面に形成されたフルカラーのトナー画像を、この中間転写ベルト14により二次転写ローラー16と対向する位置に導くようにしている。
一方、画像形成装置100に設けられたこの実施形態の給紙装置4に積載されている用紙Sを、給紙ローラー41により給紙してタイミングローラー18に送り、このタイミングローラー18により用紙Sを中間転写ベルト14と二次転写ローラー16との間に導き、中間転写ベルト14の表面に形成されたトナー画像を前記二次転写ローラー16により用紙Sに転写させるようにしている。また、用紙Sに転写されずに前記中間転写ベルト14の表面に残ったトナーを、第2のクリーニング装置30によって中間転写ベルト14の表面から除去するようにしている。
そして、前記のようにトナー画像が転写された用紙Sを定着装置19に導き、この定着装置19により、転写された前記トナー画像を用紙Sに定着させた後、このようにトナー画像が定着された用紙Sを排紙ローラー20により排紙させるようにしている。
前記給紙装置4は、当該給紙装置4の装置本体に対して出し入れ可能に給紙カセット40を備えている。なお、前記給紙ローラー41は、給紙装置4の装置本体側に設けられていてもよいが、この実施形態では、給紙カセット40に設けている。また、この実施形態では、前記給紙カセット40の引き出し方向は、前記給紙ローラー41による給紙方向と直交している。
図2(A)および図2(B)に示すように、前記給紙カセット40は、用紙Sが積載される用紙積載トレイ42を備えている。この用紙積載トレイ42には、前記用紙Sが積載される押し上げ板43と、前記押し上げ板43に積載された用紙Sの位置を規制する規制板44とが設けられている。
前記押し上げ板43は、前記給紙ローラー41に近い側を昇降させるように、前記給紙ローラー41から遠い側に回動支点を有している。
前記規制板44は、2個設けられており、前記押し上げ板43に積載される用紙Sの給紙路の両側に位置している。そして、各規制板44は、互いに向き合う側に、前記用紙Sの給紙方向に平行な規制面(鉛直面)を有している。また、各規制板44は、前記用紙Sのサイズに合わせて前記給紙方向に直交する方向に位置設定可能に設けられている。
図3に示すように、各規制板44の上部には、補助規制部45が設けられている。前記補助規制部45は、前記規制板44の上面よりも上に位置できるように可動に設けられており、前記上面よりも上に位置する状態において、当該上面よりも上に位置する用紙Sの位置を規制するようになっている。
そして、前記用紙Sを規制する高さは、前記給紙カセット40が装置本体内から引き出された状態では、前記規制板44の高さとなる一方、前記給紙カセット40が装置本体内に挿入された状態では、前記補助規制部45によって前記規制板44の高さよりも高くされる。
前記補助規制部45は、給紙方向に長い長方形の板部材からなり、前記規制板44の上部の用紙積載側に設けられている軸45aによって水平状態から鉛直起立状態へと回動可能に設けられている。前記補助規制部45が水平状態のとき、その上面は前記規制板44の上面と略面一になり、前記補助規制部45が鉛直起立状態のとき、その上面が鉛直面となって規制面(用紙Sを給紙方向と直交する方向に規制する面)となり、前記規制板44の規制面と略面一になる。なお、前記補助規制部45は、例えば、前記軸45aに設けられた巻バネによって前記水平状態となる方向に付勢されている。
前記規制板44内には、昇降部材441が昇降自在に設けられている。この昇降部材441が上昇して前記規制板44の上面から突出するとき、前記補助規制部45は鉛直起立するように回動し、前記昇降部材441が降下して前記規制板44の上面以下に没入するとき、前記補助規制部45は水平姿勢となるように回動する。
図4に示すように、前記昇降部材441は、水平軸回りに回転するコロ441aと、このコロ441aの下側で当該コロ441aを回転支持する支持部441bとを備える。前記支持部441bには、前記規制板44内に突出形成されたガイド突起に係合する縦方向に長いガイド長孔441c、および傾斜長孔441dが形成されている。
前記傾斜長孔441dには、水平移動部材442における係合突起442aが係合されている。前記水平移動部材442には、前記規制板44内に突出形成されたガイド突起に係合する水平方向に長いガイド長孔442bが形成されている。前記水平移動部材442が規制板44内で水平方向に移動すると、前記傾斜長孔441d内で前記係合突起442aが水平方向に移動し、前記支持部441bが上下方向に昇降移動する。また、前記水平移動部材442は、コイルバネ44cによって、給紙ローラー41から遠ざかる方向(前記昇降部材441を降下させる方向)に引っ張られている。
各規制板44における前記水平移動部材442には、規制板44の後端側(給紙ローラー41から遠い側の端)から突出するカム係合部442cが形成されている。前記カム係合部442cは、例えば、垂直軸回りに回転できるコロからなっている。
図5、図6及び図7に示すように、前記規制板44における各々のカム係合部442cは、1個のカム443の縁面に当接している。
前記カム443は、前記規制板44の長手方向に直線移動可能に設けられている。当該カム443が移動すると、前記水平移動部材442が規制板44内で水平移動し、これによって前記昇降部材441が昇降し、前記補助規制部45が回動動作する。
前記カム443には、カムレバー機構46が連結されている。このカムレバー機構46は、第1カムレバー461と、第2カムレバー462と、これらレバーを水平面内でA−B方向に回動自在に支持する鉛直軸部463と、これらレバーが前記カム443を押し込まないB方向に回動付勢する巻バネ464とを備えている。
前記第1カムレバー461において給紙方向側に突出している突出当接部4611は、前記カム443の縁面に当接している。前記第1カムレバー461が前記巻バネ464の付勢に抗してA方向に回動すると、前記カム443は、前記コイルバネ44cの付勢に抗して移動し、前記水平移動部材442を前記給紙ローラー41に近づける(前記昇降部材441を上昇させる)。ここで、前記画像形成装置100側(給紙装置4の装置本体側)における前記給紙カセット40の挿入口近傍には、係合突起部47が設けられている。前記給紙カセット40の出し入れ動作で前記第1カムレバー461の縁面が係合突起部47に当たると、この第1カムレバー461はA方向に回動することになる。
一方、前記第1カムレバー461が前記巻バネ464の付勢によってB方向に回動すると、前記カム443は、前記コイルバネ44cで付勢されている前記水平移動部材442とともに前記給紙ローラー41から遠ざかる方向に移動し、この水平移動部材442の移動によって前記昇降部材441が降下動作する。
前記第2カムレバー462における前記給紙ローラー41側に位置する縁面は、前記第1カムレバー461の前記突出当接部4611の下面側に形成されている突起461aに係合している。また、前記第2カムレバー462には、前記軸部463を中心とする円弧形状の長孔462aが形成されており、この長孔462aには給紙カセット40の底板から突出する突起40aが係合している。
前記第1カムレバー461がB方向に回動すると、前記第2カムレバー462もB方向に回動するが、前記長孔462aの端に前記突起40aが位置する状態では、前記第1カムレバー461及び前記第2カムレバー462のB方向回動が制限される。一方、給紙カセット40の装置本体への挿入で前記第1カムレバー461が前記係合突起部47に押されてA方向に回動する(前記補助規制部45が鉛直起立する。)。ただし、これに連動して前記第2カムレバー462がA方向に回動するわけではない。
給紙カセット40がさらに装置本体側に挿入され、前記係合突起部47が前記第1カムレバー461から外れると、一旦、前記第1カムレバー461はB方向に回動する。従って、前記昇降部材441は、上昇した後に一旦降下動作する。ただし、前記昇降部材441は、最下位置までは降下しない(前記補助規制部45は斜め状態に起立する。)。そして、前記係合突起部47が前記第1カムレバー461から外れた後、前記第2カムレバー462の縁面に係合すると、この第2カムレバー462がA方向に回動する(前記補助規制部45は再び鉛直起立するように回動する。)。
前記給紙カセット40が装置本体側に完全に挿入された状態(或いは、完全に挿入される前の段階)では、図6に示しているように、この第2カムレバー462のA方向の回動は、前記第1カムレバー461の前記突起461aを介して当該第1カムレバー461に伝達され、この第1カムレバー461もA方向に回動することになる。そして、前記第1カムレバー461の前記突出当接部4611によって前記カム443が押され、このカム443及び前記水平移動部材442が、前記コイルバネ44cの付勢に抗して移動し、前記昇降部材441を上昇させる(前記補助規制部45が鉛直起立する。)。
以上の動作を、図8、図9及び図10を参照して簡単に再度説明すると、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体から引き出された状態では、補助規制部45は水平状態になっており、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体に途中まで挿入された状態において、補助規制部45は一旦鉛直起立状態になり、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体にさらに途中まで挿入されると、補助規制部45は斜め起立状態になり、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体内に完全に挿入された状態(或いは、完全に挿入される前の段階)では、再び、補助規制部45が鉛直起立状態になる。
このように、前記給紙カセット40が装置本体内から引き出された状態において前記用紙積載トレイ42に用紙Sを積載するときに、ユーザーが前記規制板44の高さを超えて用紙Sを積載したとしても、前記給紙カセット40が装置本体内に挿入されると、前記用紙Sを規制する高さは、前記補助規制部45によって、前記規制板44の高さよりも高くされる。すなわち、前記給紙カセット40が装置本体内から引き出された状態での用紙積載量は、前記給紙カセット40が装置本体内に入れられたときの正規の用紙積載量よりも低くされる。これにより、前記正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙Sをセットすることが抑制されることになり、前記用紙積載トレイ42内の上部側の積載用紙の位置規制等が適切に行えるようになる。また、このように正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙Sをセットすることが抑制されるので、給紙ローラー41に最上位置の用紙を接触させるときの圧力を一定範囲に保つことも容易になる。
また、用紙を規制する高さが、前記給紙カセット40が装置本体内に完全に挿入される前の段階で、前記補助規制部45によって前記規制板44の高さよりも高くされると、前記用紙積載トレイ42に積載された上部の用紙Sが、前記給紙カセット40の装置本体へ完全に挿入された時点の衝撃によって前記補助規制部45上に載り上げることも抑制しやすくなる。なお、前記規制板44の規制面とは反対側の箇所、或いは前記補助規制部45の端部(蝶番から遠い側の端)に、上方に突出する壁状部材を設けておくと、上部の用紙が前記規制板44を乗り越えることを防止できる。この場合、前記補助規制部45によって、用紙を規制する高さが、前記給紙カセット40が装置本体内に完全に挿入された後の段階で高くされたとしても、用紙を位置規制することが可能である。
そして、この実施形態では、前述のように、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体に途中まで挿入された状態において、補助規制部45を、一旦、鉛直起立状態とさせた後に斜め起立状態となるように動作させ、給紙カセット40が給紙装置4の装置本体に最後まで挿入された状態において、補助規制部45を鉛直起立状態とするようにしている。これにより、前記規制板44の高さを超えてセットされた用紙Sに対して多少の力を加えて幅を揃えるような動作が付加されることになり、前記用紙積載トレイ42内の上部側の積載用紙の位置規制等がさらに適切に行えるようになる。なお、このような用紙の幅揃えとなる回動動作を1回に限らず、2回以上行うようにしてもよいものである。一方、このような動作を行わない構成としてもよいものであり、例えば、第2カムレバー462のような1枚のカムレバーのみを使用した構造とすることができる。後述する他の実施形態においても同様である。
なお、図11に示すように、前記補助規制部45を蝶番支持する箇所においては、前記規制板44の蝶番部上端のR部の曲線始端(終端)ラインL1よりも、前記補助規制部45が立ち上がったときの蝶番部のR部の曲線始端(終端)ラインL2が下に位置するようにしてもよい。すなわち、互いの曲線始端(終端)ラインL1、L2が重なるようにしてもよい。これによれば、前記補助規制部45を蝶番支持する箇所において、前記補助規制部45が立ち上がったときに、規制面に凹みが生じるのを回避し、この凹みで用紙の規制が適切に行われなくなるのを防止することができる。
次に、他の実施形態について説明していく。図12、図13及び図14に示すように、この実施形態の給紙カセット40は、前記補助規制部45に替えて補助規制部45Aを備える他は、前記実施形態と共通の構造を有している。
前記補助規制部45Aは、前記規制板44の上端に位置する水平部と、この水平部の両端側で規制面と平行に設けられた鉛直部とからなる断面略コ字形状を有しており、給紙方向に長く形成された部材からなっている。そして、規制面側と反対側に位置する前記鉛直部には、鉛直方向に長いガイド長孔45bが形成されており、このガイド長孔45bには前記規制板44内に突出形成されたガイド突起が係合しており、これによって前記補助規制部45Aは鉛直方向に移動する。また、規制面側の反対側に位置する前記鉛直部の上部には、突出部45fが形成されており、この突出部45fが前記規制板44の上端に当たることによって、当該補助規制部45Aの最下位置が規定されるようになっている。
また、前記補助規制部45Aの規制面側に位置する前記鉛直部には、略方形状の凸部45cが間隔をあけて複数形成されている。これら凸部45cは、前記規制板44の規制面に形成されている略方形状の切り欠き部に収まっている。前記規制板44の規制面と前記凸部45cの用紙積載側の面は略面一とされる。また、前記補助規制部45Aの上方向突出時に前記凸部45cの下辺が前記切欠きの上を越えないようにしている。
また、前記補助規制部45Aにおける前記水平部と前記規制面側に位置する鉛直部との境界には、用紙積載側に下り傾斜する傾斜部45eが形成されている。
このような構成においても、前記給紙カセット40の出し入れ動作でカム443が動作して昇降部材441が昇降し、図15に示すように、前記補助規制部45Aが前記規制板44の上端において出没することになる。よって、前記給紙カセット40が装置本体から引き出された状態において前記用紙積載トレイ42に用紙Sを積載するときに、ユーザーが前記規制板44の高さを超えて用紙Sを積載したとしても、前記給紙カセット40が装置本体内に挿入されると、前記用紙Sを規制する高さは、前記補助規制部45Aによって、前記規制板44の高さよりも高くされる。すなわち、前記給紙カセット40が装置本体内から引き出された状態での用紙積載量は、前記給紙カセット40が装置本体内に入れられたときの正規の用紙積載量よりも低くされる。これにより、前記正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙Sをセットすることが抑制されることになり、前記用紙積載トレイ42内の上部側の積載用紙の位置規制等が適切に行えるようになる。また、このように正規の用紙積載量を超えてユーザーが用紙Sをセットすることが抑制されるので、給紙ローラー41に最上位置の用紙を接触させるときの圧力を一定範囲に保つことも容易になる。
また、前記補助規制部45Aにおいては、前記傾斜部45eが形成されているので、この傾斜部45eに縁を載せていた用紙Sは、前記補助規制部45Aが上昇するときに前記傾斜部45eから滑り落ち、前記用紙積載トレイ42の中央側へと移動して整列し易くなる。
また、以上の実施形態においては、補助規制部は、前記規制板44に取り付けたが、これに限らず、前記用紙積載トレイ42の前記規制板44以外の箇所、或いはこの用紙積載トレイ42以外の前記給紙カセット40の箇所に取り付けてもよい。また、補助規制部は、前記給紙カセット40に設けることに限らず、給紙カセット40の出し入れで動作されるように給紙装置4の装置本体側に設けられていてもよい。補助規制部を前記給紙装置4の装置本体側に設ける場合は、単一サイズの用紙を用い、規制板の位置が変化しない構造であるのが望ましいが、規制板の位置が変化する構造でも構わない。また、給紙カセット40の出し入れによる前記カム443の動作で補助規制部45,45Aを動作させたが、電動アクチュエーター等によって、補助規制部45,45Aを動作させてもよい。また、給紙カセットの出し入れ方向が給紙方向と交差させたが、これに限らず、給紙カセットの出し入れ方向を給紙方向とし、用紙の後端規制板において補助規制部を設けるようにしてもよい。
4 :給紙装置
10 :感光体
11 :帯電装置
12 :潜像形成装置
13 :現像装置
14 :中間転写ベルト
15 :一次転写ローラー
16 :二次転写ローラー
18 :タイミングローラー
19 :定着装置
20 :排紙ローラー
40 :給紙カセット
41 :給紙ローラー
42 :用紙積載トレイ
43 :押し上げ板
44 :規制板
44c :コイルバネ
45 :補助規制部
45A :補助規制部
45c :凸部
45e :傾斜部
45f :突出部
46 :カムレバー機構
47 :係合突起部
100 :画像形成装置
441 :昇降部材
442 :水平移動部材
443 :カム
461 :第1カムレバー
462 :第2カムレバー
L1 :ライン
L2 :ライン
S :用紙

Claims (11)

  1. 用紙が積載される用紙積載トレイを備え、装置本体に対して出し入れ可能に設けられる給紙カセットと、
    前記用紙積載トレイに積載された用紙の位置を規制する規制板と、
    前記規制板の上面よりも上に位置できるように可動に設けられ、前記上面よりも上に位置するときに前記用紙の位置を規制する補助規制部と、を備えており、
    用紙を規制する高さが、前記給紙カセットが装置本体から引き出された状態では、前記規制板の高さとなる一方、前記給紙カセットが装置本体内に挿入された状態では、前記補助規制部によって前記規制板の高さよりも高くされることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1に記載の給紙装置において、用紙を規制する高さが、前記給紙カセットが装置本体内に完全に挿入される前の段階で、前記補助規制部によって前記規制板の高さよりも高くされることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の給紙装置において、前記補助規制部は、前記給紙カセットに設けられていることを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項3に記載の給紙装置において、前記補助規制部は、前記規制板に設けられていることを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項4に記載の給紙装置において、前記補助規制部は、前記規制板の上端部に回動可能に設けられており、前記給紙カセットを前記装置本体から引き出す動作と連動して用紙の規制高さを低くするように回動し、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作と連動して用紙の規制高さを高くするように回動することを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項5に記載の給紙装置において、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作中に、前記補助規制部は、用紙の規制高さを高くするように回動した後、少なくとも1回、用紙の規制高さを低くするように回動して再び用紙の規制高さを高くするように回動することを特徴とする給紙装置。
  7. 請求項4に記載の給紙装置において、前記補助規制部は、前記規制板の上端部から突出および没入可能に設けられており、前記給紙カセットを前記装置本体から引き出す動作と連動して用紙の規制高さを低くするように没入し、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作と連動して用紙の規制高さを高くするように突出することを特徴とする給紙装置。
  8. 請求項7に記載の給紙装置において、前記給紙カセットを前記装置本体内に挿入する動作中に、前記補助規制部は、用紙の規制高さを高くするように突出した後、少なくとも1回、用紙の規制高さを低くするように没入して再び用紙の規制高さを高くするように突出することを特徴とする給紙装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の給紙装置において、前記規制板および前記補助規制部は、給紙方向に平行な規制面を有して前記用紙の両サイドに位置することを特徴とする給紙装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の給紙装置において、前記給紙カセットの出し入れ方向が給紙方向と交差することを特徴とする給紙装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の給紙装置を備えた画像形成装置。
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