JP2015103619A - 素子収納用パッケージおよび実装構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 気密性に優れた素子収納用パッケージおよびその素子収納用パッケージを用いた実装構造体を提供すること。【解決手段】 素子収納用パッケージ2であって、上面に素子3の実装領域Rを有する基板4と、基板4上に実装領域Rを取り囲むように設けられた、一部に貫通孔Hを有する枠体5と、基板4上に貫通孔Hを通って枠体5の内外にわたって設けられた、貫通孔Hに沿って形成された溝Lを有するとともに貫通孔Hに嵌った金属部材61と、枠体5の内外にわたって設けられた信号線路7を有するとともに溝Lに嵌ったセラミックス部材62からなる入出力端子6と、を備え、溝Lは、上部よりも下部の幅が狭く形成されており、セラミックス部材62が溝Lにろう材8を介して接続されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、素子収納用パッケージおよびその素子収納用パッケージを用いる実装構造体に関する。
従来から、基板と、誘電体層の一主面に信号線路を形成し、誘電体層の他主面にグランド層を形成した入出力端子と、一部に入出力端子が設けられた枠体とを有する素子収納用パッケージが知られている(下記特許文献1参照)。そして、マイクロ波、ミリ波等の高周波で用いられる入出力端子においては、高周波の信号を効率良く伝送するために、比誘電率が低く誘電損失が小さい誘電体層を使用する必要がある。
かかる素子収納用パッケージは、入出力端子がセラミックス材料からなり、基板や枠体が金属材料からなるため、入出力端子に基板や枠体から熱応力が加わったときは、クラックなどが発生する虞がある。
ところで、入出力端子にクラックなどが発生すると、素子収納用パッケージの気密性が損なわれる虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、気密性に優れた素子収納用パッケージおよびその素子収納用パッケージを用いる実装構造体を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る素子収納用パッケージは、上面に素子の実装領域を有する基板と、前記基板上に前記実装領域を取り囲むように設けられた、一部に貫通孔を有する枠体と、前記基板上に前記貫通孔を通って前記枠体の内外にわたって設けられた、前記貫通孔に沿って形成された溝を有するとともに前記貫通孔に嵌った金属部材と、前記枠体の内外にわたって設けられた信号線路を有するとともに前記溝に嵌ったセラミックス部材からなる入出力端子と、を備え、前記溝は、上部よりも下部の幅が狭く形成されており、前記セラミックス部材が前記溝にろう材を介して接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、気密性に優れた素子収納用パッケージおよびその素子収納用パッケージを用いる実装構造体を提供することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる素子収納用パッケージおよび実装構造体の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されないものである。
<実装構造体の概略構成>
図1は、本実施形態に係る実装構造体1を示す概観斜視図である。図2は、図1の実装構造体1に用いられる素子収納用パッケージの概観を示す斜視図である。実装構造体1は、テレビ等の家電機器、携帯電話、コンピュータ機器、無線基地局または衛星搭載機器等の電子機器に用いるものである。特に、マイクロ波、ミリ波等の高周波で用いられる電子機器の高周波回路に用いられる。
図1は、本実施形態に係る実装構造体1を示す概観斜視図である。図2は、図1の実装構造体1に用いられる素子収納用パッケージの概観を示す斜視図である。実装構造体1は、テレビ等の家電機器、携帯電話、コンピュータ機器、無線基地局または衛星搭載機器等の電子機器に用いるものである。特に、マイクロ波、ミリ波等の高周波で用いられる電子機器の高周波回路に用いられる。
実装構造体1は、素子収納用パッケージ2と、素子収納用パッケージ2に実装された素子3とを備えている。素子収納用パッケージ2は、例えば、半導体素子、光半導体素子、トランジスタ、ダイオードまたはサイリスタ等の能動素子、あるいは抵抗器、コンデンサ、太陽電池、圧電素子、水晶振動子またはセラミック発振子等の受動素子からなる素子3を実装するのに用いるものである。
素子収納用パッケージ2は、上面に素子3の実装領域Rを有する基板4と、基板4上に実装領域Rを取り囲むように設けられた、一部に貫通孔Hを有する枠体5と、貫通孔Hを通って枠体5の内外にわたって設けられた入出力端子6とを備えている。なお、素子収納用パッケージ2は、基板4の実装領域Rに素子3を実装し、素子3と入出力端子6とを電気的に接続することで、実装構造体1として用いることができる。
素子3は、台座3a上に実装される。台座3aは、素子収納用パッケージ2の内部の実装領域Rに設けられる。台座3aは、素子3を実装するものであって、素子3の高さ位置を調整することができる。台座3aは、絶縁材料からなり、台座3aの上面に素子3と電気的に接続される電気配線が形成されている。
基板4は、平面視したとき四角形状に形成された部材である。基板4は、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金から成る。基板4は、熱伝導率を良好にして、実装領域Rに実装した素子3から発生する熱を効率良く基板4を介して外部に放散させる機能を備えている。なお、基板4の熱伝導率は、例えば15W/(m・K)以上450W/(m・K)以下に設定されている。また、基板4の熱膨張率は、例えば4ppm/℃以上18ppm/℃以下に設定されている。
また、基板4は、例えば、溶融した金属材料を型枠に鋳込んで固化させたインゴットに対して、従来周知の圧延加工または打ち抜き加工等の金属加工法を用いることで、所定形
状に製作される。なお、基板4の一辺の長さは、例えば3mm以上50mm以下に設定されている。また、基板4の厚みは、例えば0.3mm以上5mm以下に設定されている。
状に製作される。なお、基板4の一辺の長さは、例えば3mm以上50mm以下に設定されている。また、基板4の厚みは、例えば0.3mm以上5mm以下に設定されている。
また、基板4の表面は、酸化腐食の防止、あるいは実装領域Rに素子3や台座3aを半田付けやろう付けしやすくするために、電気めっき法または無電解めっき法を用いて、ニッケルまたは金等の鍍金層が形成されている。基板4の実装領域Rは、基板4の上面に枠体5を接続したときに、平面視して枠体5で囲まれる領域である。なお、本実施形態では、基板4の形状は、平面視したときに四角形状としているが、素子3を実装することが可能であれば、平面視したときに四角形状に限られず、多角形状または円形状や楕円形状等であってもよい。なお、基板4の角は、平面視して、C面やR面が形成されていてもよい。
枠体5は、基板4の実装領域Rを取り囲むように設けられ、素子3を外部から保護するための部材である。また、枠体5は、側面の一部に入出力端子6を設ける貫通孔Hが形成されている。枠体5は、接合部材を介して基板4に接続される。なお、接合部材は、例えば、銀、銅、金、アルミ二ウムまたはマグネシウム等からなり、ニッケル、カドミウムまたは燐等の添加物を含有してもよい。
また、枠体5は、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金から成る。枠体5は、実装領域Rに素子3が実装されている状態で、素子3から発生する熱を効率良く枠体5の外部に発散させる機能を備えている。なお、枠体5の熱伝導率は、例えば15W/(m・K)以上450W/(m・K)以下に設定されている。また、枠体5の熱膨張率は、例えば4ppm/℃以上18ppm/℃以下に設定されている。
貫通孔Hは、図3に示すように、枠体5の側面から下面にかけて矩形状に切り掛かれたものである。貫通孔Hの大きさは、上下方向の長さが例えば1mm以上10mm以下に設定されている。また、貫通孔Hは、枠体5の縁に沿った方向の長さが例えば0.5mm以上5mm以下に設定されている。また、貫通孔Hは、枠体5の貫通孔Hに沿った方向の長さが例えば0.3mm以上3mm以下に設定されている。
入出力端子6は、枠体5の貫通孔Hに設けられる。入出力端子6は、マイクロ波、ミリ波等の高周波の信号を伝送するためのものである。入出力端子6は、基板4上に貫通孔Hを通って枠体5の内外にわたって設けられる。入出力端子6は、貫通孔Hに沿って形成された溝Lを有するとともに貫通孔Hに嵌った金属部材61と、枠体5の内外にわたって設けられた信号線路7を有するとともに溝Lに嵌ったセラミックス部材62から構成されている。
金属部材61は、セラミックス部材62を固定するものである。金属部材61は、図7または図8に示すように、溝Lを有し枠体5の貫通孔Hに嵌る。金属部材61は外形が、図9に示すように、側面視して、上面の中央部分が上に突出した凸状に形成されている。金属部材61の下面は、平坦である。また、溝Lは、図8に示すように、正面視して、金属部材61の一面から他面までを貫通しており、上部よりも下部の幅が狭く形成されている。具体的には、溝Lは、幅が二段階になっている。溝Lの下部は、例えば幅が0.3mm以上4.8mm以下であって、溝Lの上部は、例えば幅が0.4mm以上4.9mm以下に形成されている。
溝Lは、金属部材61の下面に沿って、底面を有しており、底面が平坦に形成されている。また、溝Lの内面は、段差があり、上部と下部に分かれる。かかる上部および下部の内面ともに、溝Lの底面に対して垂直に沿って形成されており、平坦に形成されている。
溝Lの下部は、上下方向の長さが、例えば0.5mm以上8mm以下である。また、溝Lの上部は、上下方向の長さが、例えば0.5mm以上5mm以下である。
溝Lの下部は、上下方向の長さが、例えば0.5mm以上8mm以下である。また、溝Lの上部は、上下方向の長さが、例えば0.5mm以上5mm以下である。
金属部材61は、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金から成る。金属部材61の熱伝導率は、例えば15W/(m・K)以上450W/(m・K)以下に設定されている。また、金属部材61の熱膨張率は、例えば4ppm/℃以上18ppm/℃以下に設定されている。
セラミックス部材62は、第1誘電体層62aと、第1誘電体層62a上の一部に設けられた第2誘電体層62bとを有している。また、セラミックス部材62は、第1誘電体層62aと第2誘電体層62bの間に、枠体5の内外を電気的に接続する信号線路7が設けられている。
また、セラミックス部材62は、下面、上面および側面に接地導体層が形成されている。ここで、セラミックス部材62の上面とは、第2誘電体層62bの上面に相当する。なお、接地導体層は、共通の電位、例えばアース電位にする機能を備えている。また、接地導体層は、例えば、タングステン、モリブデンまたはマンガン等で形成されたメタライズ金属層と、メタライズ金属層上にニッケルメッキ層が形成されたものである。
信号線路7は、所定の電気信号を伝達する機能を備えている。信号線路7は、例えば、マイクロストリップ線路またはコプレーナ線路として用いる。信号線路7は、例えば、タングステン、モリブデンまたはマンガン等で形成されたメタライズ金属層上に、ニッケルメッキ層および金メッキ層が形成されてなる。また、信号線路7の線路幅は、信号線路7に伝わる信号の波長の4分の1以下であって、例えば0.05mm以上0.5mm以下に設定されている。なお、信号線路7には、リード端子が接続される。リード端子は、外部の電子機器等と素子3とを電気的に接続するための部材である。リード端子は、接合部材を介したり、ワイヤボンディング介したりして、信号線路7上に接続される。そして、信号線路7とリード端子とが電気的に接続される。なお、信号線路7には、リード端子と同様に、ボンディングワイヤを用いることもできる。
第1誘電体層62aおよび第2誘電体層62bは、絶縁性の基板であって、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムまたは窒化珪素等の無機材料、あるいはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂またはエチレン樹脂等の有機材料、あるいはアルミナまたはムライト等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料等からなる。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。なお、第1誘電体層62aおよび第2誘電体層62bの厚みは、信号線路7に伝わる信号の波長の2分の1以下であって、例えば0.1mm以上2mm以下に設定されている。
また、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bには、多数のフィラーが含有されていても構わない。第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bが有機材料からなる場合は、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bにフィラーが含有されていることによって、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bの硬化前の粘度を調整することができ、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bの厚み寸法を所望の値に近づけることができる。フィラーは、例えば球状であって、フィラーの径は、例えば0.05μm以上6μm以下に設定されており、熱膨張率は、例えば−5ppm/℃以上5ppm/℃以下である。なお、フィラーは、例えば、酸化珪素、炭化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムまたは水酸化アルミニウム等からなる。
また、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bに含有されるフィラーの比誘電率
は、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bを構成する材料の比誘電率よりも小さく設定することができる。このように、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bの比誘電率よりも小さい低誘電率のフィラーとすることで、入出力端子6をさらに低誘電率化することができ、信号線路7に伝送される信号の伝送効率を向上させることができる。
は、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bを構成する材料の比誘電率よりも小さく設定することができる。このように、第1誘電体層62aまたは第2誘電体層62bの比誘電率よりも小さい低誘電率のフィラーとすることで、入出力端子6をさらに低誘電率化することができ、信号線路7に伝送される信号の伝送効率を向上させることができる。
信号線路7に伝達される信号は、信号線路7の直上または直下に位置する材料に起因して、伝送特性が変化するが、伝送特性の変化が大きいと信号線路7に伝達される信号の反射量が大きくなる。そして、信号線路7は、枠体5の内外を電気的に接続するために、枠体5の内外に延在して形成されている。そのため、平面視して信号線路7と枠体5とが重なる領域が、信号線路7に伝達される信号の伝送特性の変化が大きい。本実施形態においては、信号線路7と枠体5とが重なる領域において、信号線路7の直上および直下に誘電体層の一部を貼り合わせて、信号線路7が大気と接する領域を低減する。その結果、信号線路7に伝達される信号の伝送特性の変化を抑制し、信号線路7に伝送される高周波の反射を低減することができる。
セラミックス部材62は、上下方向の長さが、例えば0.8mm以上9.8mm以下に設定されている。また、セラミックス部材62は、貫通孔Hに沿った方向の長さが、例えば1mm以上10mm以下に設定されている。また、セラミックス部材62は、貫通孔Hに直交する平面方向の長さが、例えば0.2mm以上4.7mm以下に設定されている。つまり、セラミックス部材62は、図8に示すように、正面視して、上下方向の長さが、貫通孔Hに直交する平面方向の長さよりも長くなるように設定されている。換言すれば、セラミックス部材62は、正面視して、上下方向の長さを平面方向の長さで割った比が1を超えるように設定されている。
セラミックス部材62の幅を正面視して薄くし、そこに信号線路7を設けることで、電気的に信号線路7の周波数特性を向上できるという作用効果を奏する。即ち、セラミックス部材62は、信号線路7と金属部材61との間に生じる電界分布の広がりを抑制できるとともに安定化させることができ、特性インピーダンスの変動および隣接する高周波信号とのクロストークを抑制できることから、信号線路7の周波数特性を向上できる。
第1誘電体層62aは、溝Lの下部に嵌る。そして、第1誘電体層62aの側面のうち、第2誘電体層62b寄りの箇所は、溝Lの内面と隙間があく。溝Lの内面のうち段差がある箇所を境に、段差の上側に隙間があく。また、第2誘電体層62bの側面は、溝Lの内面と隙間があき、その隙間にろう材8が充填される。セラミックス部材62は、第1誘電体層62aの側面との間隔が狭い溝Lの下部により、セラミックス部材62の傾きや位置ズレが抑制される。なお、隙間は、貫通孔Hに直交する平面方向の長さが、例えば0.1mm以上0.5mm以下に設定されている。
仮に、第1誘電体層62aの側面と溝Lの下部との間隔が広い場合には、溝Lの深さ方向および長さ方向におけるセラミックス部材62の傾きや位置ズレが大きくなる。また、溝Lの段差の上側とセラミックス部材62の側面との間に隙間が設けられない場合には、金属部材61は、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際にセラミックス部材62に加えられる応力を低減できず、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制し難くなる。
本実施形態では、金属部材61は、溝Lの段差の上側とセラミックス部材62の側面との間に隙間が設けられるとともにろう材が充填されることにより、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際にセラミックス部材62に加えられる応力を低減でき、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制できる。
ろう材8は、隙間に充填される。ろう材8は、セラミックス部材62を金属部材61の溝Lに嵌めて、セラミックス部材62を金属部材61に固定することができる。セラミックス部材62は、溝Lの内面にろう材8を介して固定される。セラミックス部材62は、ろう材8が被着しやすいように、溝Lの内面と対向する側面に接地導体層となる金属層が下地として形成されている。なお、ろう材8は、例えば、銀、銅、金、アルミ二ウムまたはマグネシウム等からなり、ニッケル、カドミウムまたは燐等の添加物を含有してもよい。
ろう材8は、隙間に充填されることで、セラミックス部材62と金属部材61との間が金属層を介して塞がれる。そして、金属部材61の溝Lにろう材8を介して接続されたセラミックス部材62を有する入出力端子6が構成される。
ろう材8は、金属部材61やセラミックス部材62よりも変形しやすく、金属部材61がセラミック部材62に対して熱膨張や熱収縮を起こしても、金属部材61とセラミックス部材62の間に充填されたろう材8が変形して、金属部材61からろう材8を介してセラミックス部材62に加わる応力を緩和し、低減することができる。また、金属部材61とセラミックス部材62の溝Lを二段階として、セラミックス部材62の側面のうち上方に位置する箇所は金属部材61と間を空けて設けられ、金属部材61からセラミックス部材62に直接応力が加わることを抑制することができる。
素子収納用パッケージ2に、素子3を半田等を介して基体4の実装領域Rに実装することで、実装構造体1を構成することができる。ICまたはLSI等の半導体素子を実装する場合、半導体素子としては、例えばシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウムまたは炭化珪素等を用いることができる。また、素子3の上面と、枠体5内に位置する入出力端子6の信号線路7とをボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。
枠体5上には、蓋体9が設けられる。蓋体9は、枠体5内の気密性を保つための機能を備えている。蓋体9は、例えば、銅、タングステン、鉄、ニッケルまたはコバルト等の金属、あるいはこれらの金属を複数種含む合金、あるいは酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体またはガラスセラミック等のセラミックスから成る。また、蓋体9は、枠体6の上面に、例えば半田等の接合部材を介して接合されたり、シーム溶接によって接合されたりする。
本実施形態によれば、素子3の発する熱が基板2を介して枠体5に伝わり、枠体5が熱膨張や熱収縮を起こしても、枠体5から入出力端子6に加わる応力が、直接セラミック材料からなる部分に加わりにくくすることができる。具体的には、枠体5から金属部材61に加わり、さらに、金属部材61からろう材8を介してセラミックス部材62に加わるため、セラミックス部材62にクラック等が発生しにくくすることができる。その結果、入出力端子6が破壊されるのを抑制することができ、パッケージの気密性を良好に保つことができる。また、入出力端子6のろう材8が応力を緩和することによって、セラミックス部材62が破壊されず、信号線路7の伝送特性が低下するのを抑制することができ、電気的特性が優れた素子収納用パッケージ2および実装構造体1を提供することができる。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。なお、図10に示すように、金属部材61に複数の溝Lを設けて、それぞれの溝Lにろう材8を介してセラミックス部材62を設けた入出力端子6を用いてもよい。
また、金属部材61は、セラミックス部材62の側面と溝Lの下部との間に隙間を設け
るとともに、溝Lの上部の内面からセラミックス部材62側への段差を設け、セラミックス部材62の側面を溝Lの上部に嵌めてもよい。これにより、セラミックス部材62は、第1誘電体層62aや第2誘電体層62bの側面との間隔が狭い溝Lの上部により、溝Lの深さ方向および長さ方向の傾きや位置ズレが抑制される。さらに、金属部材61は、溝Lの段差の下側とセラミックス部材62の側面との間に隙間が設けられるとともにろう材が充填されることにより、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際にセラミックス部材62に加えられる応力を低減でき、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制できる。また、溝Lは、底部から段差部までの高さをHa、セラミックス部材62の高さをHbとする場合、Ha/Hb≧1/2であることが好ましい。これにより、セラミックス部材62は、溝Lの深さ方向および長さ方向の傾きや位置ズレがより抑制される。また、セラミックス部材62および溝Lは、図8の正面図において、セラミックス部材62の幅方向の中心線において線対称に設定する。これにより、セラミックス部材62および溝Lは、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際に生じる応力を分散でき、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制できる。
るとともに、溝Lの上部の内面からセラミックス部材62側への段差を設け、セラミックス部材62の側面を溝Lの上部に嵌めてもよい。これにより、セラミックス部材62は、第1誘電体層62aや第2誘電体層62bの側面との間隔が狭い溝Lの上部により、溝Lの深さ方向および長さ方向の傾きや位置ズレが抑制される。さらに、金属部材61は、溝Lの段差の下側とセラミックス部材62の側面との間に隙間が設けられるとともにろう材が充填されることにより、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際にセラミックス部材62に加えられる応力を低減でき、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制できる。また、溝Lは、底部から段差部までの高さをHa、セラミックス部材62の高さをHbとする場合、Ha/Hb≧1/2であることが好ましい。これにより、セラミックス部材62は、溝Lの深さ方向および長さ方向の傾きや位置ズレがより抑制される。また、セラミックス部材62および溝Lは、図8の正面図において、セラミックス部材62の幅方向の中心線において線対称に設定する。これにより、セラミックス部材62および溝Lは、セラミックス部材62および金属部材61が熱膨張や熱収縮する際に生じる応力を分散でき、セラミックス部材62の割れやクラックを抑制できる。
<実装構造体の製造方法>
ここで、図1に示す実装構造体1の製造方法を説明する。まず、基板4、枠体5、金属部材61のそれぞれを準備する。基板4、枠体5、金属部材61のそれぞれは、溶融した金属材料を型枠に鋳込んだ固化させたインゴットに対して、金属研磨や切削加工等の金属加工法を用いることで、所定形状に製作される。その結果、金属部材61に二段階の溝Lを設けることができる。
ここで、図1に示す実装構造体1の製造方法を説明する。まず、基板4、枠体5、金属部材61のそれぞれを準備する。基板4、枠体5、金属部材61のそれぞれは、溶融した金属材料を型枠に鋳込んだ固化させたインゴットに対して、金属研磨や切削加工等の金属加工法を用いることで、所定形状に製作される。その結果、金属部材61に二段階の溝Lを設けることができる。
次に、入出力端子6を準備する。ここでは、セラミックス部材62の材料として、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体またはムライト質焼結体等を用いることができる。セラミックス部材62の材料が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、まず、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム等の原料粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して泥漿状と成すとともに、シート状に成形、乾燥されたグリーンシートを準備する。そして、第1誘電体層62aおよび第2誘電体層62bの形状に打ち抜き加工されたグリーンシートを準備し、焼結前の第1誘電体層62aおよび第2誘電体層62bを作製する。
また、タングステンまたはモリブデン等の高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して金属ペーストを得る。そして、打ち抜き加工された焼結前の第1誘電体層62aの上面に対して、例えばスクリーン印刷法を用いて、金属ペーストを塗って信号線路7を形成する。また、第1誘電体層62aの下面に対して、例えばスクリーン印刷法を用いて、金属ペーストを塗って接地導体層を形成する。さらに、第1誘電体層62aおよび第2誘電体層62bを積層したときに、両者を取り囲む箇所に、例えばスクリーン印刷法を用いて接地導体層を形成する。
次に、焼結前の第1誘電体層62a上に焼結前の第2誘電体層62bを積層して加圧することで、両者を密着させる。そして、金属ペーストを印刷塗布した積層体を約1600℃の温度で焼成することにより、信号線路7や接地導体層が形成されたセラミックスからなるセラミックス部材62を作製することができる。
その後、準備した金属部材61の溝Lにセラミックス部材62をろう材8を介して嵌めて接続する。このようにして、入出力端子6を準備することができる。
次に、枠体5を接合部材を介して基体4の上面に接合するとともに、枠体5の貫通孔Hに、入出力端子6を接合部材を介して嵌めて接続する。このようにして、素子収納用パッケージ2を作製することができる。
次に、素子収納用パッケージ2の実装領域Rに半田を介して素子3を実装し、素子3の電極を入出力端子6の信号線路7にボンディングワイヤを介して電気的に接続する。さらに、枠体5上に、接合部材を介して蓋体9を接合することで、実装構造体1を作製することができる。
1 実装構造体
2 素子収納用パッケージ
3 素子
4 基板
5 枠体
6 入出力端子
61 金属部材
62 セラミックス部材
62a 第1誘電体層
62b 第2誘電体層
7 信号線路
8 ろう材
9 蓋体
R 実装領域
H 貫通孔
L 溝
2 素子収納用パッケージ
3 素子
4 基板
5 枠体
6 入出力端子
61 金属部材
62 セラミックス部材
62a 第1誘電体層
62b 第2誘電体層
7 信号線路
8 ろう材
9 蓋体
R 実装領域
H 貫通孔
L 溝
Claims (4)
- 上面に素子の実装領域を有する基板と、
前記基板上に前記実装領域を取り囲むように設けられた、一部に貫通孔を有する枠体と、前記基板上に前記貫通孔を通って前記枠体の内外にわたって設けられた、前記貫通孔に沿って形成された溝を有するとともに前記貫通孔に嵌った金属部材と、前記枠体の内外にわたって設けられた信号線路を有するとともに前記溝に嵌ったセラミックス部材からなる入出力端子と、を備え、
前記溝は、上部よりも下部の幅が狭く形成されており、前記セラミックス部材が前記溝にろう材を介して接続されていることを特徴とする素子収納用パッケージ。 - 請求項1に記載の素子収納用パッケージであって、
前記溝は、幅が二段階になっており、前記セラミックス部材の側面が前記下部に嵌っていることを特徴とする素子収納用パッケージ。 - 請求項1または請求項2に記載の素子収納用パッケージであって、
前記セラミックス部材は、側面視して、縦幅が横幅よりも大きいことを特徴とする素子収納用パッケージ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の素子収納用パッケージと、
前記素子収納用パッケージの前記実装領域に実装された素子とを備えたことを特徴とする実装構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013242126A JP2015103619A (ja) | 2013-11-22 | 2013-11-22 | 素子収納用パッケージおよび実装構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013242126A JP2015103619A (ja) | 2013-11-22 | 2013-11-22 | 素子収納用パッケージおよび実装構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015103619A true JP2015103619A (ja) | 2015-06-04 |
Family
ID=53379103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013242126A Pending JP2015103619A (ja) | 2013-11-22 | 2013-11-22 | 素子収納用パッケージおよび実装構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015103619A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150116975A1 (en) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | Canon Kabushiki Kaisha | Electronic component, electronic device, method of manufacturing mounted member, and method of manufacturing electronic component |
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US10615328B2 (en) | 2016-03-28 | 2020-04-07 | Seiko Epson Corporation | Piezoelectric actuator, piezoelectric motor, robot, hand, and pump |
-
2013
- 2013-11-22 JP JP2013242126A patent/JP2015103619A/ja active Pending
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CN110337718B (zh) * | 2017-02-23 | 2023-06-16 | 京瓷株式会社 | 绝缘基体、半导体封装以及半导体装置 |
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