JP2015101243A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】コーナリング性能を向上することができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ベルト層3とトレッドゴム部4の間において繊維コードをタイヤ周方向に沿って配設したベルト補強層5を設ける。ベルト補強層5は、タイヤ赤道CLよりも外側に存在する外側領域50の剛性が内側領域51の剛性よりも高く(Ro>Ri)、かつ、主溝40で挟まれた各陸部42,43の領域内において、外側部分52の剛性が内側部分53の剛性よりも高く(Rb>Rc)、かつ、外側のショルダー陸部41−1での剛性が内側のショルダー陸部41−2での剛性よりも高く(Ra>Rd)、かつ、外側のショルダー陸部41−1での剛性が前記外側部分52の剛性と等しいかそれよりも高く(Ra≧Rb)、かつ、内側のショルダー陸部41−2での剛性が前記内側部分53の剛性と等しいかそれよりも高く(Rd≧Rc)、形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤは、カーカス層の外周側に、スチールコードをタイヤ周方向に対して傾斜配列した少なくとも2枚のベルト層を設けてなる。また、タイヤ性能を向上させることを目的として、ベルト層の外周側に、繊維コードをタイヤ周方向に実質的に平行に配列してなるベルト補強層を設けることがある。
例えば、特許文献1には、コーナリングの際のスムースなハンドリング特性を損なうことなく、高速耐久性の向上を図るため、ベルト補強層を構成する繊維コードの打ち込み本数を、ショルダー領域からセンター領域に向かって漸減させることが開示されている。
特許文献2には、乾燥路面におけるハンドリング性能を向上させるために、車両装着時にタイヤ赤道よりも外側に存在するベルト補強層の剛性を、タイヤ赤道よりも内側に存在するベルト補強層の剛性よりも高く設定することが開示されている。
特許文献3には、グリップ特性を向上するために、ベルト層を幅方向に1又は2箇所不連続としつつ、ベルト補強層を、前記ベルト層の不連続領域周辺で幅方向にオーバーラップを形成しつつ巻回して構成することが開示されている。
特許文献4には、接地形状を適正化するために、主溝に対応する位置とベルト層端部を覆う位置に限定してベルト補強層を設け、タイヤ幅方向外側に位置するベルト補強層ほどモジュラスを高く設定することが開示されている。
特開2001−322405号公報 特開2010−215100号公報 特開平5−131804号公報 特開2013−095368号公報
上記特許文献1では、ベルト補強層の剛性をショルダー領域からセンター領域に向かって漸減することでコーナリング性能の向上を図っている。しかしながら、コーナリング時には、トレッドゴム部の幅方向全体として車両装着時の外側領域における負荷が大きくなって当該外側領域の接地圧が高くなるだけでなく、各陸部の領域内においても車両装着時の内側部分よりも外側部分で接地圧が高くなる。従来、このような各陸部の領域内におけるコーナリング時の接地圧を考慮して、各陸部の領域内でベルト補強層の剛性に幅方向で違いを設けることはなされておらず、コーナリング性能に改善の余地があった。
本発明は、以上の点に鑑み、コーナリング性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、カーカス層と、トレッド部における前記カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、前記ベルト層の半径方向外方側に配置されタイヤ周方向に延びる複数の主溝で区画された複数の陸部を備えるトレッドゴム部と、前記ベルト層と前記トレッドゴム部の間において繊維コードをタイヤ周方向に沿って配設したベルト補強層と、を備え、前記トレッドゴム部がタイヤ幅方向両端部にショルダー陸部を備える。そして、前記ベルト補強層は、車両装着時にタイヤ赤道よりも外側に存在する外側領域の剛性(Ro)が前記タイヤ赤道よりも内側に存在する内側領域の剛性(Ri)よりも高く、かつ、前記主溝で挟まれた各陸部の領域内において、車両装着時の外側部分の剛性(Rb)が内側部分の剛性(Rc)よりも高く、かつ、車両装着時の外側のショルダー陸部での剛性(Ra)が内側のショルダー陸部での剛性(Rd)よりも高く、かつ、前記外側のショルダー陸部での剛性(Ra)が前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の外側部分の剛性(Rb)と等しいかそれよりも高く、かつ、前記内側のショルダー陸部での剛性(Rd)が前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の内側部分の剛性(Rc)と等しいかそれよりも高く、形成されている。
本発明の空気入りタイヤであると、ベルト補強層の剛性を、接地面全体として外側領域が内側領域よりも高くなるように設定した上で、各陸部においても上記のように設定したので、タイヤのコーナリング時に負荷がかかり接地圧が高くなる部位の剛性を効果的に上げることができ、コーナリング性能を向上することができる。
(a)は第1実施形態に係る空気入りタイヤの要部拡大断面図であり、(b)はそのベルト補強層についての各部位での剛性の関係を示す概念図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのベルト補強層についての各部位での剛性の関係を示す概念図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのベルト補強層についての各部位での剛性の関係を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に示す実施形態の空気入りタイヤは、乗用車用空気入りラジアルタイヤである。該タイヤは、図示しない左右一対のビード部と、該ビード部から半径方向外向きに延びる左右一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部の外周端同士を連結するトレッド部1とを備える。
該タイヤには、一対のビード部間に架け渡されたカーカス層2が埋設されている。カーカス層2は、トレッド部1から両側のサイドウォール部を経て、ビード部に至り、その両端部がビードコアで巻き上げられて係止されている。カーカス層2は、有機繊維コードからなるカーカスコードを所定の打ち込み本数で平行配列しゴムで被覆してなるカーカスプライからなる。少なくとも1枚のカーカスプライ(図示する例では1枚)を、カーカスコードがタイヤ周方向に対して実質上直角になるように配設されることで、カーカス層2が構成されている。
トレッド部1におけるカーカス層2の外周側(即ち、タイヤ半径方向外側)には、ベルト層3が配されている。ベルト層3は、カーカス層2のクラウン部外周に重ねて設けられており、通常は少なくとも2枚のベルトプライで構成することができ、この例では2枚のベルトプライ30,31で構成されている。ベルト層3は、スチールコード等のベルトコードをタイヤ周方向に対して一定角度で傾斜させかつタイヤ幅方向に所定間隔にて配設させてなるものであり、2枚のベルトプライ30,31間でベルトコードが互いに交差するように配設されている。
ベルト層3のタイヤ半径方向外方側には接地面を構成するトレッドゴム部4が設けられている。トレッドゴム部4の表面、即ち接地面には、タイヤ周方向に延びる複数の主溝40が設けられている。図示する例では4本の主溝40が設けられており、該主溝40により、トレッドゴム部4には、複数の陸部41,42,43が区画形成されている。詳細には、タイヤ幅方向両端部において主溝40と接地端との間にショルダー陸部41,41が設けられている。また、隣り合う2本の主溝40,40によって区画された陸部が3つ設けられており、そのうちのタイヤ赤道CLを含む陸部がセンター陸部42であり、その両側に設けられた陸部がメディエート陸部43,43である。このようにして、この例では、タイヤ幅方向に5つの陸部41,43,42,43,41が設けられている。なお、陸部としては、タイヤ周方向に連続して延びるリブでもよく、あるいはまた、タイヤ周方向に所定の間隔をおいて設けた横溝により複数のブロックをタイヤ周方向に並設してなるブロック列であってもよい。
ベルト層3とトレッドゴム部4との間には、有機繊維コードをタイヤ周方向に沿って配設してなるベルト補強層5が設けられている。ベルト補強層5は、ベルト層3をその全幅で覆うキャッププライであり、タイヤ周方向に実質的に平行に配列した繊維コードと、該繊維コードを被覆する被覆ゴムとで構成されている。ベルト補強層5は、複数本の有機繊維コードを一列に並べてゴム被覆してなる帯状部材を、ベルト層3の外周で螺旋状に巻回することにより形成することができる。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、車両に装着する際の表裏の指定があるタイヤである。すなわち、車両に装着する際に、外側(車両外側)に装着される面と、内側(車両内側)に装着される面とが指定されている。図1において、紙面右側が車両装着時の外側であり、紙面左側が車両装着時の内側である。
本実施形態において、ベルト補強層5は、車両装着時にタイヤ赤道CLよりも外側に存在する外側領域50の剛性(Ro)が、タイヤ赤道CLよりも内側に存在する内側領域51の剛性(Ri)よりも高く設定されている(即ち、Ro>Ri)。このように本実施形態では、第1に、接地面全体として、ベルト補強層5の剛性を、車両内側よりも車両外側で高くなるように設定しており、左右非対称なタイヤ構造としている。ここで、外側領域50の剛性(Ro)とは、ベルト補強層5を、タイヤ赤道CLを中心としてタイヤ幅方向に二等分したときの外側の領域の当該領域全体としての剛性であり、内側領域51の剛性(Ri)とは、該二等分したときの内側の領域の当該領域全体としての剛性である。
また、ベルト補強層5は、図1(b)に示すように、隣り合う主溝40で挟まれた各陸部42,43の領域内において、車両装着時の外側部分52の剛性(Rb)が内側部分53の剛性(Rc)よりも高く設定されている(Rb>Rc)。このように本実施形態では、第2に、各陸部42,43の領域内でも、ベルト補強層5の剛性を幅方向で異ならせて、コーナリング時に接地圧が高く側の剛性を高めている。すなわち、この例では、センター領域42及びメディエート陸部43に相当する領域において、ベルト補強層5は幅方向で二等分され、その外側部分52の剛性(Rb)が内側部分53の剛性(Rc)よりも高くなっている。
本実施形態では、また、ベルト補強層5はタイヤ幅方向において剛性違いの複数の部分を持つように分割されている。車両装着時の外側のショルダー陸部41−1でのベルト補強層5の剛性をRaとし、車両装着時の内側のショルダー陸部41−2でのベルト補強層5の剛性をRdとする。また、隣り合う主溝40で挟まれた各陸部42,43の領域内において、車両装着時の外側のベルト補強層部分52の剛性をRbとし、車両装着時の内側のベルト補強層部分53の剛性をRcとする。このとき、Ra>Rd、かつRa≧Rb、かつRd≧Rcの関係を満足するように、ベルト補強層5の各部分の剛性が設定されている。
すなわち、タイヤ幅方向両端部のショルダー陸部41−1,41−2同士で比較した場合、車両内側よりも外側の方がベルト補強層5の剛性が高い(Ra>Rd)。また、センター陸部42及びメディエート陸部43では、各陸部の領域内で、外側のベルト補強層部分52の剛性を内側のベルト補強層部分53の剛性よりも高く設定した上で(Rb>Rc)、該外側のベルト補強層部分52の剛性を外側のショルダー陸部41−1での剛性以下に設定し(Ra≧Rb)、かつ、該内側のベルト補強層部分53の剛性を内側のショルダー陸部41−2での剛性以下に設定している(Rd≧Rc)。
また、該外側のベルト補強層部分52の剛性は、内側のショルダー陸部41−1でのベルト補強層5の剛性よりも高く設定されている(Rb>Rd)。更に、該外側のベルト補強層部分52の剛性(Rb)は、同一陸部内だけでなく、他の陸部42,43における上記内側のベルト補強層部分53の剛性(Rc)よりも高く設定されている。
なお、主溝40に相当する位置におけるベルト補強層5の剛性は特に限定されない。しかしながら、一般に溝底では剛性が低いことに鑑みると、溝底に相当する部分54でのベルト補強層5の剛性は高い方が好ましい。そのため、本実施形態では、図1(b)に示すように、溝底に相当する部分54では、その両側のベルト補強層5のうち、剛性が高い側の剛性に一致させている。詳細には、外側のショルダー陸部41−1とメディエート陸部43との間の主溝領域では、外側のショルダー陸部41−1での剛性(Ra)とし、センター陸部42とメディエート陸部43との間の主溝領域では、外側のベルト補強層部分52の剛性(Rb)とし、内側のショルダー陸部41−2とメディエート陸部43との間の主溝領域では、内側のショルダー陸部41−2での剛性(Rd)としている。
本実施形態において、ベルト補強層5の剛性を上記のように変化させる具体的手段としては、ベルト補強層5の単位幅当たり(例えば1cm当たり)の引張強力差、及び/又は、繊維コードを被覆するゴムの硬度差によることが好適である。例えば、ベルト補強層5を構成する繊維コードの太さや材質を変化させたり、該繊維コードの打ち込み本数(幅25mm当たりの繊維コードの埋め込み本数)を変化させたり、ベルト補強層5の重ね枚数(巻き重ね数)を変化させたりすることにより、引張強力に差を持たせることができる。各部位での引張強力の差は、特に限定しないが、5%以上の差を付けることが好ましい。ベルト補強層5の引張強力は、例えば、繊維コードの引張強力をJIS L1017に準拠した破断荷重で測定し、該破断荷重に繊維コードの打ち込み本数を乗じて求めることができる。
また、例えば、ベルト補強層5を構成する被覆ゴムの配合を変えてゴム硬度に差を持たせることにより、ベルト補強層5の剛性を変化させてもよい。被覆ゴムの硬度差は、特に限定されないが、JIS K6253に準拠したタイプAデュロメータによる測定値(測定温度:23℃)で3°以上であることが好ましい。
以上の構成を持つ本実施形態によれば、接地面全体として、ベルト補強層5の剛性を、車両内側よりも車両外側で高くなるように設定した上で、各陸部42,43の領域内でも、ベルト補強層5の剛性を幅方向で異ならせて、コーナリング時に負荷がかかる部位の剛性を上げているので、コーナリング時におけるグリップ性能を効果的に向上することができ、コーナリング性能を向上することができる。
特に、各陸部42,43の領域内において、外側部分52と内側部分53とに剛性差を設けており、陸部全体で剛性を高めるものではないので、接地性の悪化を抑えることができ、コーナリング性能の向上に寄与することができる。
また、各陸部42,43の領域内における内側のベルト補強層部分53の剛性を、内側のショルダー陸部41−2での剛性以下に設定したので(Rd≧Rc)、トレッド接地面内で中心部に向かう力(面内収縮力)によるワイピング現象を適度に抑えることができ、この点からも接地性を向上して、コーナリング性能の向上に寄与することができる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係る空気入りタイヤのベルト補強層5についての剛性を示した図である。この例では、ベルト補強層5は、主溝40で挟まれた各陸部42,43の領域内における車両装着時の外側部分52の剛性(Rb)が、車両装着時の外側の陸部ほど高く形成されている。
すなわち、この例では、タイヤ幅方向両端部のショルダー陸部41を除く陸部42,43において、車両装着時の内側の陸部から外側の陸部に向かうほど、ベルト補強層5の剛性が高くなるように構成されている。詳細には、各陸部42,43の領域内における外側のベルト補強層部分52の剛性が、第1実施形態のように隣接する陸部間で一定ではない。3つの外側のベルト補強層部分52のうち、車両内側のメディエート陸部43に相当する部分でのベルト補強層部分52−1の剛性Rb1が最も低く(但し、Rb1>Rd)、車両外側のメディエート陸部43に相当するベルト補強層部分52−3の剛性Rb3が最も高く、センター陸部42に相当する部分でのベルト補強層部分52−2の剛性Rb2がその中間に設定されている(Rb1<Rb2<Rb3)。
このように、第2実施形態によれば、各陸部42,43内の外側のベルト補強層部分52の剛性を、陸部毎に車両内側から外側に向けて高くなるように設定したので、コーナリング時にかかる負荷に対して、より適切な剛性配分にすることができる。また、陸部42,43内での剛性差が過度に大きくなるのを抑制することで、剛性差による接地形状の悪化を抑制することができ、接地性の向上により更にコーナリング性能を向上することができる。第2実施形態について、その他の構成及び効果は第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態に係る空気入りタイヤのベルト補強層5についての剛性を示した図である。この例では、ベルト補強層5は、主溝40で挟まれた各陸部42,43の領域内における車両装着時の外側部分52の剛性(Rb)だけでなく、内側部分53の剛性(Rc)についても、車両装着時の外側の陸部ほど高く形成されている。
すなわち、この例では、上記第2実施形態の構成に対し、各陸部42,43の領域内における内側のベルト補強層部分53の剛性についても、隣接する陸部間で一定ではなく、車両内側から外側に向けて高くなるように設定されている。そのため、3つの内側のベルト補強層部分53のうち、車両内側のメディエート陸部43に相当する部分でのベルト補強層部分53−1の剛性Rc1が最も低く、車両外側のメディエート陸部43に相当するベルト補強層部分53−3の剛性Rc3が最も高く(但し、Rc3≦Rd)、センター陸部42に相当する部分でのベルト補強層部分53−2の剛性Rc2がその中間に設定されている(Rc1<Rc2<Rc3)。
このように、第3実施形態によれば、各陸部42,43内の外側のベルト補強層部分52の剛性と内側のベルト補強層部分53の剛性をともに、陸部毎に車両内側から外側に向けて高くなるように設定したので、コーナリング時にかかる負荷に対して、より適切な剛性配分にすることができる。また、陸部42,43内での剛性差が過度に大きくなるのを抑制することで、剛性差による接地形状の悪化を抑制することができ、接地性の向上により更にコーナリング性能を向上することができる。第3実施形態について、その他の構成及び効果は第2実施形態と同様であり、説明は省略する。
なお、第3実施形態では、第2実施形態の構成を前提として、更に内側のベルト補強層部分53の剛性を車両内側から外側に向けて変化するようにしたが、第1実施形態の構成を前提としてもよい。すなわち、外側のベルト補強層部分52の剛性については、車両内側から外側に向けて変化させずに隣接する陸部間で一定としてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記実施形態の構成と効果を具体的に示すために、乗用車用ラジアルタイヤ(サイズ:195/60R15)を試作し、コーナリング性能の評価を行った。評価方法は以下のとおりである。
・コーナリング性能:テストタイヤを実車(国産1800ccクラスの四輪駆動セダン)に装着し、訓練された3名のテストドライバーが、テストコース(乾燥路面と湿潤路面)を走行し、ハンドリング性能を官能評価した。評価は、比較例1のタイヤを基準とした相対比較にて行い、3人の平均点を比較例1のタイヤを100とした指数で表示した。数字大きいほどコーナリング性能が良好である。
実施例1は、上記第1実施形態に相当する例であり、ベルト補強層5を構成する繊維コードの打ち込み本数をタイヤ幅方向で変化させることより、ベルト補強層5に剛性差を設けた。詳細には、図1(b)に示す通りのRa>Rd、Ra=Rb、Rb>Rc、Rc<Rdの関係とするために、各領域の打ち込み本数を、剛性Raについては34本/25mm、剛性Rbについては34本/25mm、剛性Rcについては18本/25mm、及び、剛性Rdについては26本/25mmとした。
実施例2は、上記第2実施形態に相当する例であり、実施例1に対して、センター陸部42及びメディエート陸部43における外側部分52での剛性(Rb)を、車両外側の陸部ほど高くなるように設定した。詳細には、図2に示す通りのRa>Rd、Ra≧Rb、Rb>Rc、Rc<Rd、かつRb1<Rb2<Rb3とするために、各領域での繊維コードの打ち込み本数を、剛性Raについては34本/25mm、剛性Rb1については30本/25mm、剛性Rb2については32本/25mm、剛性Rb3については34本/25mm、剛性Rcについては18本/25mm、及び、剛性Rdについては26本/25mmとした。
実施例3は、上記第3実施形態に相当する例であり、実施例2に対して、センター陸部42及びメディエート陸部43における内側部分53での剛性(Rc)を、車両外側の陸部ほど高くなるように設定した。詳細には、図3に示す通りのRa>Rd、Ra≧Rb、Rb>Rc、Rc<Rd、Rb1<Rb2<Rb3、かつRc1<Rc2<Rc3とするために、各領域での繊維コードの打ち込み本数を、剛性Raについては34本/25mm、剛性Rb1については30本/25mm、剛性Rb2については32本/25mm、剛性Rb3については34本/25mm、剛性Rc1については18本/25mm、剛性Rc2については20本/25mm、剛性Rc3については24本/25mm、及び、剛性Rdについては26本/25mmとした。
比較例1は、ベルト補強層5を構成する繊維コードの打ち込み本数を、車両装着時の内側端から外側端に向けて漸次大きくなるように設定した例であり、前記内側端での打ち込み本数を18本/25mmとし、前記外側端での打ち込み本数を34本/25mmとした。その他は実施例1と同様に作製したタイヤである。
結果は表1に示す通りであり、比較例1に対して、各ブロック内で剛性差を設けた実施例1であると、コーナリング性能が向上していた。実施例2であると、各陸部42,43の外側部分52での剛性Rbを、車両内側から外側に向かって変化させたことにより、陸部42,43における剛性差による接地性の悪化を抑えて、コーナリング性能が更に向上していた。実施例3であると、各陸部42,43の内側部分53での剛性Rcについても、車両内側から外側に向かって変化させたことにより、陸部42,43における剛性差による接地性の悪化を更に抑制して、コーナリング性能をより一層向上することができた。
Figure 2015101243
1…トレッド部、2…カーカス層、3…ベルト層、4…トレッドゴム部、
40…主溝、41…ショルダー陸部、42…センター陸部、43…メディエート陸部、
5…ベルト補強層、50…外側領域、51…内側領域、52…陸部の領域内における車両装着時の外側部分、53…陸部の領域内における車両装着時の内側部分

Claims (4)

  1. カーカス層と、トレッド部における前記カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、前記ベルト層の半径方向外方側に配置されタイヤ周方向に延びる複数の主溝で区画された複数の陸部を備えるトレッドゴム部と、前記ベルト層と前記トレッドゴム部の間において繊維コードをタイヤ周方向に沿って配設したベルト補強層と、を備えた空気入りタイヤであって、
    前記トレッドゴム部がタイヤ幅方向両端部にショルダー陸部を備え、
    前記ベルト補強層は、
    車両装着時にタイヤ赤道よりも外側に存在する外側領域の剛性(Ro)が前記タイヤ赤道よりも内側に存在する内側領域の剛性(Ri)よりも高く、かつ、
    前記主溝で挟まれた各陸部の領域内において、車両装着時の外側部分の剛性(Rb)が内側部分の剛性(Rc)よりも高く、かつ、
    車両装着時の外側のショルダー陸部での剛性(Ra)が内側のショルダー陸部での剛性(Rd)よりも高く、かつ、
    前記外側のショルダー陸部での剛性(Ra)が前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の外側部分の剛性(Rb)と等しいかそれよりも高く、かつ、
    前記内側のショルダー陸部での剛性(Rd)が前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の内側部分の剛性(Rc)と等しいかそれよりも高く、
    形成されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト補強層は、前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の外側部分の剛性(Rb)が、車両装着時の外側の陸部ほど高く形成されたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト補強層は、前記主溝で挟まれた各陸部の領域内における車両装着時の内側部分の剛性(Rc)が、車両装着時の外側の陸部ほど高く形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルト補強層の前記剛性の変化が、当該ベルト補強層の単位幅当たりの引張強力差、及び/又は、前記繊維コードを被覆するゴムの硬度差によるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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