JP2015097150A - 電池用電極体、電極複合体およびリチウム電池 - Google Patents

電池用電極体、電極複合体およびリチウム電池 Download PDF

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Abstract

【課題】リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池を提供すること、また、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池に好適に適用することできる電池用電極体、電極複合体を提供すること。
【解決手段】本発明の電池用電極体1は、複数の粒子状活物質111を含む活物質成形体11と、活物質成形体11に接触するように設けられた固体電解質層12とを有し、活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面が平坦であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池用電極体、電極複合体およびリチウム電池に関する。
携帯型情報機器をはじめとする多くの電子機器の電源として、リチウム電池(一次電池および二次電池を含む)が利用されている。一般に、リチウム電池は、正極と負極と、これらの層の間に設置され、リチウムイオンの伝導を媒介する電解質層とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のリチウム二次電池は、薄膜正極活物質、固体電解質、薄膜負極活物質が積層して構成されたものであり、平面視した際の面積が、下層に比べて上層が小さくなるように構成されている。このような構成とすることにより、電池の小型化を図ることはできるが、活物質の利用効率が低く、電池容量が小さいという問題があった。
また、電池容量を増やすために、薄膜状の活物質ではなく粒子状の活物質を含む電極合材層と、膜状の活物質とを備えた構成のリチウム電池が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に記載のリチウム電池では、電極合材層の表面の凹凸が大きく、リーク・短絡を確実に防止するためには、粒子状の活物質を含む電極合材層と、膜状の活物質との間に、比較的厚みの大きい固体電解質層を設ける必要がある。このような構成では、内部抵抗が高く、出力を上げるのが困難であった。
特許第3116857号公報 特開2011−65982号公報
本発明の目的は、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池を提供すること、また、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池に好適に適用することできる電池用電極体、電極複合体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電池用電極体は、複数の粒子状活物質を含む活物質成形体と、
前記活物質成形体に接触するように設けられた固体電解質層とを有し、
前記活物質成形体は前記固体電解質層に接触する面が平坦であることを特徴とする。
これにより、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池に好適に適用することができる電池用電極体を提供することができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体の表面の表面粗さRaが5.0μm以下であることが好ましい。
これにより、リーク・短絡の発生をより確実に防止・抑制することができ、より高容量でかつより高出力のリチウム電池に好適に適用することできる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体の表面には前記粒子状活物質が露出しており、前記粒子状活物質と前記固体電解質層とが直接接触していることが好ましい。
これにより、電池用電極体の内部抵抗を小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体は、前記固体電解質層と接触する側の表面に平坦化処理が施されたものであることが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、活物質成形体の表面の表面粗さRaを所定の範囲内の値とすることができ、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池をより容易に得ることができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体は、複数の前記粒子状活物質の間に他の材料が存在することにより、前記固体電解質層と接触する側の表面が平坦化されていることが好ましい。
これにより、例えば、研磨処理だけで平坦化した場合に比べて、活物質成形体の固体電解質層に接触する側の表面の表面粗さRaをより小さいものとすることができ、固体電解質層の厚さがより小さいものであっても、リーク・短絡の発生をより確実に防止することができる。また、固体電解質層の厚さをより小さいものとすることができるため、電池用電極体の内部抵抗をより小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体は、複数の前記粒子状活物質の間に電解質が存在しているものであることが好ましい。
これにより、リチウム電池のさらなる高容量化を図ることができる。
本発明の電池用電極体では、前記電解質は、結晶性電解質とガラス電解質との複合材料であることが好ましい。
これにより、電池用電極体の内部抵抗をさらに小さいものとすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記固体電解質層の厚さ方向の一部が、前記活物質成形体の内部に入り込んでいることが好ましい。
これにより、集電体と活物質成形体との接触面積(第1の接触面積)よりも、活物質成形体と固体電解質層との接触面積(第2の接触面積)を大きいものとすることができ、電極複合体全体として電荷担体の移動がより良好となる。また、活物質成形体と固体電解質層との密着性を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記粒子状活物質の平均粒径が0.1μm以上70μm以下であることが好ましい。
これにより、電極複合体を用いたリチウム電池の容量を特に高いものとしつつ、活物質成形体、電池用電極体の機械的強度を特に優れたものとすることができる。また、電池用電極体の製造時における粒子状活物質の取り扱いが容易になる。
本発明の電池用電極体では、前記粒子状活物質の平均粒径をD[μm]、前記活物質成形体の前記固体電解質層に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]としたとき、0.01≦X/D≦10の関係を満足することが好ましい。
これにより、活物質成形体の表面粗さRaを容易かつ確実に十分に小さいものとすることができ、固体電解質層の厚さがより小さい場合であっても、リーク・短絡の発生がより確実に防止・抑制される。また、固体電解質層の厚さをより小さいものとすることができるため、電池用電極体の内部抵抗をさらに小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。また、リチウム電池を形成した際の電池容量を特に大きいものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記固体電解質層の厚さが0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
これにより、リーク・短絡の発生を確実に防止しつつ、電池用電極体の内部抵抗をさらに小さいものとすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体の前記固体電解質層に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]、前記固体電解質層の厚さをY[μm]としたとき、0.005≦X/Y≦2.5の関係を満足することが好ましい。
これにより、リーク・短絡の発生をより確実に防止しつつ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体の厚さが10μm以上500μm以下であることが好ましい。
これにより、リチウム電池のさらなる小型化・薄型化に寄与することができるとともに、電池容量・出力を特に優れたものとすることができる。また、電極複合体を巻回した場合等における活物質成形体の破壊等がより効果的に防止される。
本発明の電池用電極体では、前記活物質成形体の厚さをT[μm]、前記粒子状活物質の平均粒径をD[μm]としたとき、2.0≦T/D≦500の関係を満足することが好ましい。
これにより、リチウム電池を形成した際の容量・出力を特に優れたものとすることができる。また、電極複合体を巻回した場合等における活物質成形体の破壊等がより効果的に防止される。
本発明の電極複合体は、本発明の電池用電極体と、
前記電池用電極体の前記活物質成形体側に設けられた集電体とを備えたことを特徴とする。
これにより、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池に好適に適用することができる電極複合体を提供することができる。
本発明のリチウム電池は、本発明の電池用電極体を備えたものであることを特徴とする。
これにより、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池を提供することができる。
本発明の電極複合体の第1実施形態を模式的に示す要部側断面図である。 本発明の電極複合体の第2実施形態を模式的に示す要部側断面図である。 本発明のリチウム電池の第1実施形態を模式的に示す要部側断面図である。 本発明のリチウム電池の第2実施形態を模式的に示す要部側断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付する図面を参照しつつ、詳細な説明をする。
[電池用電極体、電極複合体]
まず、本発明の電池用電極体および電極複合体について説明する。図1は、電極複合体の第1実施形態を模式的に示す要部側断面図である。なお、本明細書で引用する図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率等は適宜異ならせてある。
図1に示すように、本実施形態の電極複合体10は、電池用電極体1と、集電体2とを備えている。
電池用電極体1は、複数個の粒子状活物質111を含む活物質成形体11と、活物質成形体11に接触する固体電解質層12とを備えている。
活物質成形体11は集電体2と接触しており、固体電解質層12は活物質成形体11の集電体2に対向する面とは反対側の面に設けられている。
活物質成形体11は、複数個の粒子状活物質111を含む材料で構成されている。これにより、活物質を薄膜で形成する場合よりも、リチウム電池を形成した際の電池容量を大きくすることができる。また、粒子状活物質111同士の間に隙間が生じ、活物質成形体11を多孔質状のものとし、網目状の細孔を有するものとすることができる。活物質成形体11において、複数個の粒子状活物質111は、例えば、焼結等により、接合することによって、活物質成形体11の機械的強度、形状の安定性を特に優れたものとすることができるとともに、電荷担体の移動をより良好にすることができる。
粒子状活物質111の平均粒径は、0.1μm以上70μm以下であるのが好ましく、3.0μm以上50μm以下であるのがより好ましく、5.0μm以上40μm以下であるのがさらに好ましい。これにより、電極複合体10を用いたリチウム電池の容量を特に高いものとしつつ、活物質成形体11、電池用電極体1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。また、電池用電極体1、電極複合体10の製造時における粒子状活物質111の取り扱い(分散、混練、粉じん取扱いなど)が容易になる。
なお、粒子状活物質111の平均粒径は、例えば、粒子状活物質111をn−オクタノールに0.1質量%以上10質量%以下の範囲の濃度となるように分散させた後、光散乱式粒度分布測定装置(例えば、日機装社製、ナノトラックUPA−EX250)を用いた測定により、メジアン径として求めることができる。
活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面(図1中、上側の表面)が平坦である。これにより、固体電解質層12の厚さが小さいものであっても、表面の凹凸による欠陥、すなわち、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制される。また、固体電解質層12の厚さを小さいものとすることができるため、電池用電極体1の内部抵抗を小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を優れたものとすることができる。
上記のように、活物質成形体11が複数の粒子状活物質を含むものであり、かつ、活物質成形体11の表面が平坦であることにより、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池に好適に適用することできる。また、このようなことから、電池を小型化した場合であっても、十分な容量、出力が得られる。
活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面の表面粗さRaは、5.0μm以下であるのが好ましく、3.0μm以下であるのがより好ましく、1.0μm以下であるのがさらに好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。なお、本発明において、表面粗さRaとは、JIS B 0601に準拠して測定される値のことをいう。
活物質成形体11は、固体電解質層12と接触する側の表面に平坦化処理が施されたものであるのが好ましい。これにより、容易かつ確実に、活物質成形体11の表面の表面粗さRaを前述したような範囲内の値とすることができる。
平坦化処理の方法としては、例えば、ロール研磨、バフ研磨、ベルト研磨、パミス研磨、バイブレーション研磨等の機械研磨、ドライエッチングやウェットエッチング等による化学研磨、電解研磨や、これらから選択される2種以上を組み合わせた方法(例えば、CMP等)等の各種研磨法等が挙げられる。
粒子状活物質111の平均粒径をD[μm]、活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]としたとき、0.01≦X/D≦10の関係を満足するのが好ましく、0.02≦X/D≦1.0の関係を満足するのがより好ましく、0.03≦X/D≦0.1の関係を満足するのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、活物質成形体11の表面粗さRaを容易かつ確実に十分に小さいものとすることができ、固体電解質層12の厚さがより小さい場合であっても、リーク・短絡の発生がより確実に防止・抑制される。また、固体電解質層12の厚さをより小さいものとすることができるため、電池用電極体1の内部抵抗をさらに小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。また、リチウム電池を形成した際の電池容量を特に大きいものとすることができる。
粒子状活物質111は、集電体2を正極側に用いる場合と、集電体2を負極側に用いる場合とで、構成材料が異なる。
集電体2を正極側に用いる場合の粒子状活物質111の構成材料としては、例えば、各種正極活物質を用いることができ、より具体的には、例えば、リチウム複酸化物等を用いることができる。
本明細書において「リチウム複酸化物」とは、リチウムを必ず含み、かつ全体として2種以上の金属イオンを含む酸化物であって、オキソ酸イオンの存在が認められないものを指す。
このようなリチウム複酸化物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMn、LiFePO、LiFeP、LiMnPO、LiFeBO、Li(PO、LiCuO、LiFeF、LiFeSiO、LiTi12、LiMnSiO等が挙げられる。また、本明細書においては、これらのリチウム複酸化物の結晶内の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体もリチウム複酸化物に含むものとし、これら固溶体も正極活物質として用いることができる。
集電体2を負極側に用いる場合の粒子状活物質111の構成材料としては、例えば、各種負極活物質を用いることができ、より具体的には、例えば、シリコン−マンガン合金(Si−Mn)、シリコン−コバルト合金(Si−Co)、シリコン−ニッケル合金(Si−Ni)、五酸化ニオブ(Nb)、五酸化バナジウム(V)、酸化チタン(TiO)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ニッケル(NiO)、錫(Sn)が添加された酸化インジウム(ITO)、アルミニウム(Al)が添加された酸化亜鉛(AZO)、ガリウム(Ga)が添加された酸化亜鉛(GZO)、アンチモン(Sb)が添加された酸化スズ(ATO)、フッ素(F)が添加された酸化スズ(FTO)、炭素材料、炭素材料の層間にリチウムイオンが挿入された物質、TiOのアナターゼ相、LiTi12、LiTi等のリチウム複酸化物、Li金属等を用いることができる。
活物質成形体11の厚さは、特に限定されないが、10μm以上500μm以下であるのが好ましく、20μm以上400μm以下であるのがより好ましく、30μm以上300μm以下であるのがさらに好ましい。これにより、リチウム電池のさらなる小型化・薄型化に寄与することができるとともに、電池容量・出力を特に優れたものとすることができる。また、電極複合体10を巻回した場合等における活物質成形体11の破壊等がより効果的に防止される。
活物質成形体11の厚さをT[μm]、粒子状活物質111の平均粒径をD[μm]としたとき、2.0≦T/D≦500の関係を満足するのが好ましく、2.5≦T/D≦100の関係を満足するのがより好ましく、3.0≦T/D≦35の関係を満足するのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、リチウム電池を形成した際の容量・出力を特に優れたものとすることができる。また、電極複合体10を巻回した場合等における活物質成形体11の破壊等がより効果的に防止される。
活物質成形体11は、粒子状活物質111以外の構成成分を含むものであってもよいが、本実施形態では、複数の粒子状活物質111間の領域が空隙になっている。これにより、活物質成形体11中に占める粒子状活物質111の割合を高めることができ、リチウム電池のさらなる高容量化を図る上で有利である。また、電池用電極体1、電極複合体10の製造が容易となる。
活物質成形体11の抵抗率は、700Ω/cm以下であるのが好ましい。これにより、電極複合体10を用いてリチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。抵抗率は、例えば、活物質成形体11の表面に電極として用いる銅箔を付着し、直流分極測定を行うことにより求めることができる。
固体電解質層12は、固体電解質で構成されたものである。
固体電解質層12を構成する固体電解質としては、例えば、結晶質のもの、非晶質(ガラス状)のもののいずれも用いてもよく、具体的には、SiO−P−LiO、SiO−P−LiCl、LiO−LiCl−B、Li3.40.6Si0.4、Li14ZnGe16、Li3.60.4Ge0.6、Li1.3Ti1.7Al0.3(PO、Li2.88PO3.730.14、LiNbO、Li0.35La0.55TiO、LiLaZr12、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−P、LiPON、LiN、LiI、LiI−CaI、LiI−CaO、LiAlCl、LiAlF、LiI−Al、LiFAl、LiBr−Al、LiO−TiO、La−LiO−TiO、LiN、LiNI、LiN−LiI−LiOH、LiN−LiCl、LiNBr、LiSO、LiSiO、LiPO−LiSiO、LiGeO−LiVO、LiSiO−LiVO、LiGeO−ZnGeO、LiSiO−LiMoO、LiPO−LiSiO、LiSiO−LiZrO等の酸化物、硫化物、ハロゲン化物、窒化物等が挙げられる。また、本明細書においては、これらの組成物の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体も、固体電解質として用いることができる。
固体電解質層12のイオン伝導率は、1×10−5S/cm以上であることが好ましい。固体電解質層12がこのようなイオン伝導率を有することにより、活物質成形体11の表面から離れた位置の固体電解質層12に含まれるイオンも、活物質成形体11の表面に効率よく達し、活物質成形体11における電池反応に寄与することができ、活物質成形体11における活物質の利用率が向上し、電池容量を大きくすることができる。
固体電解質層12のイオン伝導率は、例えば、固体電解質粉末を624MPaで錠剤型にプレス成型したものを大気雰囲気下700℃で8時間焼結し、スパッタリングにより直径0.5cm、厚み100nmのプラチナ電極をプレス成型体両面に形成して交流インピーダンス法を実施することにより測定することができる。測定装置には、例えば、インピーダンスアナライザ(ソーラトロン社製、型番SI1260)を用いることができる。
固体電解質層12の厚さは、特に限定されないが、0.5μm以上5.0μm以下であるのが好ましく、1.0μm以上2.0μm以下であるのがより好ましい。これにより、リーク・短絡の発生を確実に防止しつつ、電池用電極体1の内部抵抗をさらに小さいものとすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]、固体電解質層12の厚さをY[μm]としたとき、0.005≦X/Y≦2.5の関係を満足するのが好ましく、0.007≦X/Y≦1.5の関係を満足するのがより好ましく、0.009≦X/Y≦1.0の関係を満足するのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、リーク・短絡の発生をより確実に防止しつつ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
本実施形態では、固体電解質層12の厚さ方向の一部が、活物質成形体11の内部に入り込んでいる。これにより、集電体2と活物質成形体11との接触面積(第1の接触面積)よりも、活物質成形体11と固体電解質層12との接触面積(第2の接触面積)を大きいものとすることができる。仮に、電極複合体が第1の接触面積と第2の接触面積とが同じか、第2の接触面積よりも第1の接触面積のほうが大きいと、集電体と活物質成形体との界面のほうが、活物質成形体と固体電解質層との界面よりも電荷担体の移動が容易であるため、活物質成形体と固体電解質層との界面が電荷担体移動のボトルネックとなる。そのため、電極複合体全体としては良好な電荷担体の移動を阻害してしまうが、第1の接触面積よりも第2の接触面積のほうが大きいことにより、上述のボトルネックを解消しやすく、電極複合体10全体として電荷担体の移動がより良好となる。また、活物質成形体11と固体電解質層12との密着性を特に優れたものとすることができる。
固体電解質層12の厚さ方向の一部が活物質成形体11の内部に入り込んでいる場合、固体電解質層12のうち活物質成形体11の内部に入り込んでいる部分の最大厚さは、0.1μm以上1.0μm以下であるのが好ましく、0.2μm以上0.7μm以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような効果をより顕著に発揮させることができるとともに、例えば、電極複合体10を巻回した場合等における活物質成形体11や固体電解質層12の破壊等がより効果的に防止される。
本実施形態では、活物質成形体11の表面には粒子状活物質111が露出しており、粒子状活物質111と固体電解質層12とが直接接触している。これにより、電池用電極体1の内部抵抗を小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
集電体2は、活物質成形体11を構成する粒子状活物質111と接触するようにして設けられている。
集電体2の構成材料としては、例えば、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)およびパラジウム(Pd)等の各種金属材料や、カーボン(C)、これらの群から選択される2種以上の元素を含む合金(例えば、ステンレス鋼)等が挙げられる。
また、集電体2は、複数の層を備えた積層体であってもよいし、厚さ方向で組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
集電体2の形状は、板状、箔状、網状等を採用することができる。集電体2の表面は、平滑であってもよく、凹凸が形成されていてもよい。
集電体2の厚さは、10nm以上200μm以下であるのが好ましく、30nm以上120μm以下であるのがより好ましい。これにより、電極複合体10の形状の安定性を特に優れたものとしつつ、リチウム電池のさらなる小型化・薄型化を図ることができる。
次に、本発明の電池用電極体、電極複合体の第2実施形態について説明する。以下、本実施形態の電池用電極体、電極複合体について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図2は、本発明の電極複合体の第2実施形態を模式的に示す要部側断面図である。
図2に示すように、本実施形態では、活物質成形体11は、粒子状活物質111に加え、他の材料(粒子状活物質111以外の材料)112を含むものである。このように、本発明において、活物質成形体は、少なくとも、複数の粒子状活物質を含むものであればよく、粒子状活物質以外の材料(他の材料)を含むものであってもよい。
他の材料112は、いかなる形態で含まれるものであってもよい。他の材料112は、図2に示す構成では、複数の粒子状活物質111の間の空間(隙間)を埋めるように連続的に設けられた連続相であるが、例えば、粒子状のもの等であってもよいし、粒子状活物質111の表面を被覆する膜状のものであってもよい。
他の材料112としては、例えば、導電材、バインダー、絶縁体、固体電解質等が挙げられる。
他の材料112として用いることのできるバインダーとしては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。
他の材料112として用いることのできる導電材としては、例えば、カーボン等が挙げられる。
他の材料112として用いることのできる絶縁体としては、例えば、Al、TiO等が挙げられる。
他の材料112として用いることのできる固体電解質としては、例えば、固体電解質層12の構成材料として説明したもの等が挙げられる。
特に、活物質成形体11は、複数の粒子状活物質111の間に、他の材料112としての電解質が存在しているものであるのが好ましい。これにより、粒子状活物質111からの電荷担体の移動がより良好となり、リチウム電池のさらなる高容量化を図ることができる。
活物質成形体11が、複数の粒子状活物質111の間に、他の材料112としての電解質が存在しているものである場合、前記電解質(他の材料112としての電解質)は、結晶性電解質とガラス電解質との複合材料であるのが好ましい。これにより、結晶性電解質やガラス電解質を単体で形成する場合よりも電池用電極体1の内部抵抗をさらに小さいものとすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
また、活物質成形体11は、複数の粒子状活物質111の間に、他の材料112としての導電材が存在しているものであるのが好ましい。これにより、電池用電極体1の内部抵抗を特に小さいものとすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
活物質成形体11は、複数の粒子状活物質111の間に他の材料112が存在することにより、固体電解質層12と接触する側の表面が平坦化されているものであるのが好ましい。これにより、例えば、研磨処理だけで平坦化した場合に比べて、活物質成形体11の固体電解質層12に接触する側の表面の表面粗さRaをより小さいものとすることができ、固体電解質層12の厚さがより小さいものであっても、リーク・短絡の発生をより確実に防止することができる。また、固体電解質層12の厚さをより小さいものとすることができるため、電池用電極体1の内部抵抗をより小さくすることができ、リチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。
活物質成形体11が他の材料112としてバインダーを含む場合、活物質成形体11中におけるバインダーの含有率は、0.1質量%以上5質量%以下であるのが好ましく、0.2質量%以上3質量%以下であるのがより好ましい。
活物質成形体11が他の材料112として導電材を含む場合、活物質成形体11中における導電材の含有率は、0.1質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、0.2質量%以上7質量%以下であるのがより好ましい。
活物質成形体11が他の材料112として絶縁体を含む場合、活物質成形体11中における絶縁体の含有率は、0.1質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、0.2質量%以上7質量%以下であるのがより好ましい。
活物質成形体11が他の材料112として固体電解質を含む場合、活物質成形体11中における固体電解質の含有率は、0.1質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、0.2質量%以上7質量%以下であるのがより好ましい。
電極複合体10は、400℃で30分加熱した際の質量減少率が、5質量%以下であるのが好ましく、3質量%以下であるのがより好ましく、1質量%以下であるのがさらに好ましい。これにより、電極複合体10の単位体積あたりの容量密度を特に優れたものとすることができる。
[電池用電極体、電極複合体の製造方法]
次に、前述したような電池用電極体1、電極複合体10の製造方法の好適な実施形態について説明する。
まず、集電体2上に、粒子状活物質111を含む材料(スラリー)を塗布し乾燥、または、成形型を用いて粒子状活物質111を含む材料を圧縮して成形した後、熱処理することで活物質成形体11を得る(活物質成形体製造工程)。
熱処理することで、粒子状活物質111内の粒界の成長や、粒子状活物質111間の焼結が進行するため、得られる活物質成形体11が形状を保持しやすくなり、活物質成形体11のバインダーの添加量を低減することができる。また、焼結により粒子状活物質111間に結合が形成され、粒子状活物質111間の電子の移動経路が形成されるため、導電材の添加量も抑制できる。
また、得られる活物質成形体11は、活物質成形体11が有する複数の細孔が、活物質成形体11の内部で互いに網目状に連通したものとなる。
本工程において、粒子状活物質111としては、上述した正極活物質または負極活物質の粉末を用いることができる。
粒子状活物質111を含む材料としては、粒子状活物質111に加え、前述したような他の材料112を含むものを用いてもよい。
圧粉成形時には、粒子状活物質111とともに、バインダーを用いると、本工程での操作のしやすさ(活物質成形体11の成形性)が向上する。なお、本工程で粒子状活物質111以外の成分(例えば、バインダー等)を用いる場合、その少なくとも一部は、熱処理等により、電池用電極体、電極複合体の製造過程で除去されるものであってもよいし、最終的に得られる電池用電極体1、電極複合体10の構成成分(他の材料112)として残存するものであってもよい。
本工程の熱処理での処理温度は、850℃以上であり、かつ、粒子状活物質111の融点未満の温度であるのが好ましく、875℃以上1000℃以下であるのがより好ましく、900℃以上920℃以下であることがさら好ましい。これにより、粒子状活物質111同士を焼結させて一体化された活物質成形体11を効率よく製造することができる。また、このような温度範囲で熱処理を行うことにより、導電材を添加しなかったり、導電材の添加量を少なくした場合でも、得られる活物質成形体11の抵抗率を特に低いものとすることができ、電極複合体10を用いてリチウム電池を形成した際の出力を特に優れたものとすることができる。これに対し、処理温度が前記下限値未満であると、活物質成形体11の生産性が低下したり、焼結の進行が不十分となったり、活物質の結晶内の電子伝導性自体が低下し、得られる電極複合体10を用いてリチウム電池を形成した際に、出力が低下する可能性がある。また、処理温度が前記上限値を超えると、活物質の結晶内からリチウムイオンが過剰に揮発することにより、電子伝導性が低下し、得られる電極複合体10の容量が低下する可能性がある。
また、本工程の熱処理の処理時間は、5分以上36時間以下であるのが好ましく、4時間以上14時間以下であるのがより好ましい。これにより、活物質成形体11の生産性を特に優れたものとしつつ、前述したような効果をより確実に得ることができる。
その後、活物質成形体11を研磨し、表面粗さRaが所定の値となるように表面を平坦化する(平坦化工程)。
その後、平坦化した活物質成形体11の表面に、電解質を含む材料を付与し、固体電解質層12を形成する(固体電解質層形成工程)。これにより、活物質成形体11および固体電解質層12を有する電池用電極体1と、集電体とを備えた電極複合体10が得られる。
本工程は、例えば、気相法(スパッタリング等の気相成膜法)を用いて行ってもよいし、液相法(電解質を含む液状の組成物を付与する方法)を用いて行ってもよい。
例えば、ガラス状のリン酸オキシナイトライド(LiPON)で構成された固体電解質層12を形成する場合、リン酸リチウムターゲットを用いて窒素雰囲気下で反応性スパッタを行うことにより、好適に固体電解質層12を形成することができる。本工程では、所定の厚さの固体電解質層12を形成した後に、その層の一部を研磨等により除去してもよい。
また、固体電解質層形成工程において液相法を採用する場合には、液状の組成物として、溶媒を含むものを用いてもよい。液状の組成物として、溶媒を含むものを用いる場合、例えば、製造過程において、加熱、減圧、送風等の方法により当該溶媒を除去することにより、最終的に得られる電池用電極体1、電極複合体10中に、溶媒が残存することを確実に防止することができる。
また、固体電解質層形成工程において液相法を採用する場合には、例えば、電解質の代わりに電解質の前駆体を含む液状の組成物を用いてもよい。このような場合であっても、例えば、焼成等の処理を行うことにより、目的とする固体電解質で構成された固体電解質層12を確実に形成することができる。
前駆体としては、例えば、以下の(A)、(B)、(C)が挙げられる。(B)はいわゆるゾルゲル法を用いて無機固体電解質を形成する場合の前駆体である。
(A)無機固体電解質が有する金属原子を無機固体電解質の組成式に従った割合で含み、酸化により無機固体電解質となる塩を有する組成物
(B)無機固体電解質が有する金属原子を無機固体電解質の組成式に従った割合で含む金属アルコキシドを有する組成物
(C)無機固体電解質微粒子、または無機固体電解質が有する金属原子を無機固体電解質の組成式に従った割合で含む微粒子ゾルを溶媒、または(A)もしくは(B)に分散させた分散液
前駆体の焼成は、大気雰囲気下、上述した活物質成形体11を得るための熱処理よりも低い温度で行うのが好ましい。焼成温度は、300℃以上700℃以下であるのが好ましい。焼成により前駆体から無機固体電解質が生成され、固体電解質層12が形成される。このような温度範囲で焼成することにより、活物質成形体11と固体電解質層12との界面において、それぞれを構成する元素の相互拡散による固相反応が生じ、電気化学的に不活性な副生物が生成することを抑制することができる。また、無機固体電解質の結晶性が向上し、固体電解質層12のイオン電導性を向上させることができる。加えて、活物質成形体11と固体電解質層12との界面において、焼結する部分が生じ、界面における電荷担体の移動が容易となる。これにより、電極複合体10を用いたリチウム電池の容量や出力が向上する。
また前述した活物質成形体製造工程において、または、平坦化工程と固体電解質層形成工程との間で、前記のようにして得られた粒子状活物質111の焼結体に対し、他の材料112を含む液状の組成物を含浸させることにより、図2に示すような、粒子状活物質111に加え、他の材料112を含む材料で構成された活物質成形体11を備えた電池用電極体1、電極複合体10を好適に製造することができる。
[リチウム電池]
次に、本発明のリチウム電池について説明する。図3は、本発明のリチウム電池の第1実施形態を模式的に示す要部側断面図、図4は、本発明のリチウム電池の第2実施形態を模式的に示す要部側断面図である。
本発明のリチウム電池は、前述したような本発明の電池用電極体を備えたものである。これにより、リーク・短絡の発生が確実に防止・抑制され、高容量かつ高出力のリチウム電池を提供することができる。
図3に示すリチウム電池100は、上述の電極複合体10と、電極複合体10における固体電解質層12の表面(活物質成形体11に対向する面とは反対側の面)に設けられた電極(対極)20とを有している。活物質成形体11を構成する粒子状活物質111が正極活物質である場合には、集電体2が正極側の集電体となり、電極20が負極となる。また、活物質成形体11を構成する粒子状活物質111が負極活物質である場合には、集電体2が負極側の集電体となり、電極20が正極となる。
例えば、粒子状活物質111が正極活物質である場合、集電体2の構成材料としてアルミニウムを選択し、負極として機能する電極20の構成材料としてリチウムを選択することができる。
図3に示すようなリチウム電池100は、前記のようにして製造した電極複合体10に対し、マスクを用いた蒸着法等の気相成膜や、Al箔、Li箔等の金属膜を機械的、電気機械的な方法により接合すること等により、電極20を形成することのより、得ることができる。
図4に示すリチウム電池100は、上述の電極複合体10を正極側と負極側とに有している。このようなリチウム電池100は、例えば、正極側として電極複合体10A(電池用電極体1Aと集電体2Aとを有する電極複合体10A)、負極側として電極複合体10B(電池用電極体1Bと集電体2Bとを有する電極複合体10B)をそれぞれ用意し、電極複合体10Aと電極複合体10Bとの固体電解質層同士(固体電解質層12Aと固体電解質層12B)を当接させ一体化することにより製造することができる。
電極複合体10Aでは、活物質成形体11Aを構成する粒子状活物質111Aとして正極活物質が用いられ、電極複合体10Bでは、活物質成形体11Bを構成する粒子状活物質111Bとして負極活物質が用いられている。
電極複合体10Aの固体電解質層12Aと、電極複合体10Bの固体電解質層12Bとは、同じ材料で構成されたものであってもよく、異なる材料で構成されたものであってもよい。
なお、固体電解質層12Aと固体電解質層12Bとの間には、明確な境界がなくてもよい。例えば、固体電解質層12Aと固体電解質層12Bとは、一体的に形成されたものであり、固体電解質層12Aと固体電解質層12Bとは、仮想的に分割されるものであってもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
また、前述した実施形態では、本発明のリチウム電池として、リチウムイオン二次電池について代表的に説明したが、本発明のリチウム電池は、例えば、一次電池であってもよい。
また、前述した実施形態では、本発明の電池用電極体、電極複合体が、リチウム電池に適用されるものである場合について代表的に説明したが、本発明の電池用電極体、電極複合体は、リチウム電池以外の電池に適用されるものであってもよい。リチウム電池以外の電池としては、例えば、ナトリウム電池、マグネシウム電池、アルミニウム電池等が挙げられる。
また、図3、図4では、活物質成形体11の構成として粒子状活物質111のみが示されているが、本発明のリチウム電池において、活物質成形体は、粒子状活物質に加え、他の材料(図2参照)を含むものであってもよい。これにより、前述したような効果が得られる。また、図4に示すような構成のリチウム電池においては、活物質成形体11A、活物質成形体11Bのうち一方のみが、図示しない他の材料(図2参照)を含むものであってもよいし、活物質成形体11Aおよび活物質成形体11Bの両方が、図示しない他の材料(図2参照)を含むものであってもよい。活物質成形体11Aおよび活物質成形体11Bの両方が、図示しない他の材料(図2参照)を含むものである場合、活物質成形体11Aを構成する他の材料と、活物質成形体11Aを構成する他の材料とは、同一の材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
また、本発明の電池用電極体、電極複合体、リチウム電池は、いかなる方法で製造されたものであってもよく、前述した方法で製造されたものに限定されない。
100…リチウム電池
10、10A、10B…電極複合体
1、1A、1B…電池用電極体
11、11A、11B…活物質成形体
111、111A、111B…粒子状活物質
112…他の材料
12、12A、12B…固体電解質層
2、2A、2B…集電体
20…電極(対極)

Claims (16)

  1. 複数の粒子状活物質を含む活物質成形体と、
    前記活物質成形体に接触するように設けられた固体電解質層とを有し、
    前記活物質成形体は前記固体電解質層に接触する面が平坦であることを特徴とする電池用電極体。
  2. 前記活物質成形体の表面の表面粗さRaが5.0μm以下である請求項1に記載の電池用電極体。
  3. 前記活物質成形体の表面には前記粒子状活物質が露出しており、前記粒子状活物質と前記固体電解質層とが直接接触している請求項1または2に記載の電池用電極体。
  4. 前記活物質成形体は、前記固体電解質層と接触する側の表面に平坦化処理が施されたものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  5. 前記活物質成形体は、複数の前記粒子状活物質の間に他の材料が存在することにより、前記固体電解質層と接触する側の表面が平坦化されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  6. 前記活物質成形体は、複数の前記粒子状活物質の間に電解質が存在しているものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  7. 前記電解質は、結晶性電解質とガラス電解質との複合材料である請求項6に記載の電池用電極体。
  8. 前記固体電解質層の厚さ方向の一部が、前記活物質成形体の内部に入り込んでいる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  9. 前記粒子状活物質の平均粒径が0.1μm以上70μm以下である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  10. 前記粒子状活物質の平均粒径をD[μm]、前記活物質成形体の前記固体電解質層に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]としたとき、0.01≦X/D≦10の関係を満足する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  11. 前記固体電解質層の厚さが0.5μm以上5.0μm以下である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  12. 前記活物質成形体の前記固体電解質層に接触する側の表面の表面粗さRaをX[μm]、前記固体電解質層の厚さをY[μm]としたとき、0.005≦X/Y≦2.5の関係を満足する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  13. 前記活物質成形体の厚さが10μm以上500μm以下である請求項1ないし12のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  14. 前記活物質成形体の厚さをT[μm]、前記粒子状活物質の平均粒径をD[μm]としたとき、2.0≦T/D≦500の関係を満足する請求項1ないし13のいずれか1項に記載の電池用電極体。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の電池用電極体と、
    前記電池用電極体の前記活物質成形体側に設けられた集電体とを備えたことを特徴とする電極複合体。
  16. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の電池用電極体を備えたものであることを特徴とするリチウム電池。
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