JP2015094118A - 建築用パネル材 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1では、紙と耐水性樹脂のフィルムとからなる下地シートを、合板やMDF等の板の両側の表面に貼り付けた構成とされた下地用板が提案されている。
また、本発明においては、前記透光部材は、前記素パネルの厚さ方向両側においてそれぞれが露出するようにパネル厚さ方向に離間して配される一対の表面側透光部材と、これら一対の表面側透光部材を接続するように設けられ、かつパネル厚さ方向に透光可能な構成とされたスペーサー部材と、を備えていてもよい。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、図1、図2、図3及び図5の横断面図では、表面基材及び表面仕上シートの切断面の平行斜線(ハッチング)を省略している。
本実施形態に係る建築用パネル材1は、図3及び図4に示すように、芯材10の四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成とされた素パネル2を備えている。この素パネル2は、表面仕上シート4の貼着が可能なように四周表面21a,21a,22a,24aが易貼着性の下地面とされている。また、建築用パネル材1(素パネル2)は、素パネル2の厚さ方向両側において露出するように設けられた透光部材40を備えている。
また、本実施形態では、素パネル2を、少なくとも一方の側端部に該側端部の長手方向に沿って溝部3が形成されるように、芯材10の四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成としている。また、本実施形態では、建築用パネル材1を、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに貼着され溝部3に差し入れられた表面仕上シート4の端部5,5を押さえるように溝部3に挿入されるシート押さえ部材30を備えた構成としている。
表面仕上シート4は、当該建築用パネル材1が工場出荷後に、例えば、住居等の建物等の施工現場や工務店等の施工現場外の貼着現場において素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに貼着される。この表面仕上シート4としては、薄シート状(フィルム状)とされたもので貼着現場において貼着可能なものであればどのようなものでもよく、例えば、合成樹脂製や突板等の化粧シートや、樹脂クロスや紙クロス、布クロス等の壁紙等としてもよい。また、表面仕上シート4は、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,24aに接着剤等によって貼着されるものとしてもよく、裏面に粘着材及び剥離紙が設けられたものとしてもよい。
これら一対の縦枠材13,13のパネル幅方向外方側側面が芯材10のパネル幅方向の両側側端面12,12をそれぞれに構成する。また、各枠材13,15のパネル厚さ方向両面が芯材10のパネル厚さ方向の両面11,11をそれぞれに構成する。
また、上下に隣接する横枠材15,15間に、パネル厚さ方向に開口する多数の中空筒状のセルの集合体からなるコア材等を収容するように設けた構成としてもよい。この場合は、後記する透光部材40を囲むようにコア材等を設けるようにしてもよい。
本実施形態では、表面基材20は、薄板状の木質系基材28の表面に下地面21a,21a,22a,24aを構成する下地シート29を貼着した構成とされ、かつ裏面側に芯材10の角部に応じた折曲溝25を設けた構成とされている。これら木質系基材28及び下地シート29は、表面基材20の全体に亘って積層状に設けられている。
また、本実施形態では、素パネル2の少なくとも一方の側端部において対向される表面基材20の各端部の裏面側に端部折曲溝26,26を設けた構成としている。また、これら端部折曲溝26,26において折り曲げられた表面基材20の各端部23,23が溝部3におけるパネル厚さ方向に沿う方向に向く両溝内側面23a,23aを構成するものとしている。つまり、これら両溝内側面23a,23aも下地面を構成することとなる。
この溝部3は、当該溝部3に表面仕上シート4の端部5,5が差し入れられた状態で、これら端部5,5を押さえるように挿入されるシート押さえ部材30の挿入が可能なように、適宜のパネル幅方向に沿う寸法(溝深さ寸法)及びパネル厚さ方向に沿う寸法(溝幅寸法)とされている。
なお、この溝部3の両溝内側面23a,23aは、全体が下地面とされたものに限られず、例えば、少なくともパネル幅方向外方側略半部が下地面とされたものとしてもよい。
また、溝側側端面片部22,22とこれらにそれぞれに隣接する溝構成片部23,23との境界部に端部折曲溝26,26を設けた構成としている。
これら折曲溝25及び端部折曲溝26は、少なくとも下地シート29を残すように表面基材20の裏面側に設けられている。
表面基材20は、これら折曲溝25及び端部折曲溝26の部位において残存する少なくとも下地シート29の部位がヒンジ部(折曲部)のように機能し、これらの部位において折り曲げ可能とされている。
このような折曲溝25及び端部折曲溝26が裏面側に設けられた表面基材20は、折曲溝25及び端部折曲溝26において折り曲げられて芯材10の四周を略覆うように貼着される。また、表面基材20が貼着された状態では、素パネル2の四周表面としてのパネル厚さ方向両面21a,21a及びパネル幅方向両側側端面22a,22a,24aは、溝部3の部位を除いて、全面に亘って一連状に設けられた下地シート29の表面によって構成される。また、本実施形態では、溝部3の少なくともパネル幅方向外方側略半部の両溝内側面23a,23aも一連状に設けられた下地シート29の表面によって構成される。
また、表面基材20の表面側層を構成する下地シート29としては、その表面が、表面仕上シート4の貼着が可能で剥離し難いような易貼着性の表面物性(貼着手段による十分な貼着強度が得られる物性)を有したものとしてもよい。このような下地シート29としては、紙材や、紙材に貼着手段としての接着剤との親和性のある樹脂を含浸させたシート、貼着手段としての接着剤との親和性のある樹脂シート等としてもよい。また、下地シート29の表面(素パネル2の四周表面(これに加えて溝部3の少なくともパネル幅方向外方側略半部の両溝内側面))が易貼着性の下地面となるように適宜の表面処理(表面研磨や、プライマー塗布、各種放電処理、光オゾン処理等)が施されたものとしてもよい。また、下地シート29は、例えば、50μm〜1.0mm程度の厚さ寸法とされたものとしてもよい。
また、当該建築用パネル材1が、建具や可動間仕切を構成する場合には、素パネル2に、ランナーや戸車等の走行案内部材や、蝶番等の回動連結部材、ハンドルや引手等の手掛部材、錠装置等を取り付けるための収納凹所や加工孔等を適宜、設けておくようにしてもよい。
また、このシート押さえ部材30は、素パネル2の溝部3の全長に亘って設けられるものとしてもよく、溝部3の長手方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられるものとしてもよい。例えば、上記のように当該建築用パネル材1が、建具や可動間仕切を構成し、一方の側端面において開口するように素パネル2に収納凹所や加工孔等が設けられている場合には、当該部位にはシート押さえ部材30を設けないようにしてもよい。
このシート押さえ部材30は、図2(c)に示すように、厚さ方向をパネル幅方向に沿わせて配設される薄板状の基部31のパネル厚さ方向に沿う方向の両端部に、パネル幅方向に沿うように突出し、互いに平行状とされた薄板状の側片部32,32を設けた構成とされている。つまり、本実施形態では、シート押さえ部材30を、横断面略コ字溝形状としている。
このような構成により、シート押さえ部材30は、少なくとも溝部3への挿入方向先端側がパネル厚さ方向に弾性変形可能とされている。
このシート押さえ部材30は、表面仕上シート4の端部5,5が差し入れられた状態における溝部3に挿入され、これら端部5,5を溝部3の両溝内側面23a,23aに押圧する構成とされている。
また、シート押さえ部材30は、上記したWPCや、硬質の合成樹脂系材料、金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
また、本実施形態では、切断ガイド7,7を、素パネル2の厚さ方向両側の下地面とされた表面21a,21aよりも透光部材40をパネル厚さ方向両側に突出させて形成された段差によって形成される構成としている。
素パネル2には、厚さ方向両側において露出させるように透光部材40を配置するための開口部が厚さ方向に貫通するように設けられている。本実施形態では、上述のように芯材10を枠組みされたものとし、この芯材10の枠内空間を上記開口部の一部とし、該枠内に透光部材40を配置している(図4(a)参照)。また、図1に示すように、芯材10の厚さ方向両側に貼着された表面基材20の表面側片部21,21のそれぞれに、透光部材40のパネル厚さ方向両側部位が嵌め込まれ、上記開口部の一部となる開口部27,27をパネル厚さ方向に貫通させて設けた構成としている。これら厚さ方向両側の開口部27,27によって透光部が区画される。
また、本実施形態では、透光部を、素パネル2の上側半部におけるパネル幅方向の略中央に、パネル長手方向に等間隔を空けて複数箇所(図例では、3箇所)に設けた例を示している。なお、このような態様に代えて、単一の透光部を設けた態様等としてもよい。
一対の表面側透光部材41,41は、透光性を有した材料から形成されている。これら一対の表面側透光部材41,41は、パネル厚さ方向に厚さ方向を沿わせた薄板状とされている。また、これら一対の表面側透光部材41,41は、互いに略同寸同形状、つまりは、同一部材とされている。
また、本実施形態では、これら一対の表面側透光部材41,41を、表面基材20の表面側片部21,21に設けられた開口部27,27に嵌め込まれるパネル厚さ方向外方側部位のパネル厚さ方向内方側部位に鍔部44,44を一体的に設けた構成としている。
また、これら一対の表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位は、表面基材20の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法とされており、素パネル2の厚さ方向両側の表面21a,21aよりもパネル厚さ方向外方側に突出する突出部42,42を有している。これら突出部42,42と素パネル2の厚さ方向両側の表面21a,21aとの段差は、透光部材40のパネル厚さ方向両側の外周縁43,43に沿って全周に亘って形成されている。
なお、図例では、これら突出部42,42の表面を、素パネル2の厚さ方向両面の表面21a,21aに平行な略平坦面としているが、切断ガイド7,7の形成が可能であれば、このような態様に限られない。例えば、突出部42,42の表面を、湾曲面としたり、凹凸面等としたりしてもよい。
これら鍔部44,44は、パネル面域方向に突出するように設けられており、パネル厚さ方向に厚さ方向を沿わせた薄板状とされている。図例では、これら鍔部44,44の厚さ寸法を、表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位の厚さ寸法よりも小さい寸法とした例を示しているが、パネル厚さ方向外方側部位の厚さ寸法と略同寸法等としてもよい。
なお、一対の表面側透光部材41,41としては、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明または半透明の合成樹脂系材料や、透明または半透明のガラス材料等から形成されたものとしてもよい。
また、本実施形態では、このスペーサー部材45を、不透光な材料から形成されたものとし、パネル厚さ方向に透光可能なようにパネル厚さ方向に貫通する中空部46を設けた筒状とした構成としている。この中空部46は、パネル厚さ方向に透光可能なように、パネル厚さ方向に見て、表面側透光部材41,41の透光部を構成するパネル厚さ方向外方側部位の形状に応じた形状としてもよい。図例では、中空部46を、パネル厚さ方向に見て、略方形状とされた表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位と略同寸同形状とした例を示している。なお、このような態様に代えて、中空部46のパネル厚さ方向に見た形状を、表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位よりも大きい形状としてもよい。さらには、スペーサー部材45を、透光性を有する材料から形成されたものとした場合には、中空部46のパネル厚さ方向に見た形状を、表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位よりも小さい形状としてもよい。
本実施形態では、上記のように中空筒状とされたスペーサー部材45の中空部46のパネル厚さ方向両側の開口周縁に沿うように全周に亘って段状に凹部47,47を設けた構成としている。これら凹部47,47は、凹部47,47の内周面に、表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向内方側部位(鍔部44,44)の外周面が略密着するように形成されている。図例では、これら凹部47,47を、パネル厚さ方向に見て略方形状とされた表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向内方側部位と略同寸同形状とした例を示している。また、これら凹部47,47のパネル厚さ方向に沿う寸法(深さ寸法)は、各表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向内方側部位(鍔部44,44)の厚さ寸法と略寸法とされている。
また、スペーサー部材45のパネル面域方向への移動を抑制するように、芯材10のスペーサー部材45の周囲に枠部材等を設けるようにしてもよい。
また、スペーサー部材45としては、軽量化を図る観点等から発泡ポリスチレンや発泡ウレタン等の発泡系の合成樹脂系材料から形成されたものとしてもよく、または、非発泡系の合成樹脂系材料や、木質系材料、金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
まず、図2(b)、(c)及び図3(c)、(d)に示すように、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに、表面仕上シート4を貼着する。
本実施形態では、上記のように素パネル2の一方の側端部のみに溝部3を設けた構成としており、図例では、1枚の表面仕上シート4を、素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに沿わせて貼着した例を示している。
この表面仕上シート4は、予め素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aの寸法に応じた寸法に調整されたものとしてもよく、または、貼着現場において適宜の寸法に切断等によって調整されたものとしてもよい。また、図2(c)及び図3(d)に示すように、この表面仕上シート4は、素パネル2の一方の側端部において対向される表面仕上シート4の端部5,5(図例では、1枚からなる表面仕上シート4の両側端部5,5)を溝部3に差し込み可能な寸法としてもよい。
このように素パネル2の厚さ方向両側の表面21a,21aに表面仕上シート4を貼着すれば、透光部材40のパネル厚さ方向両面が表面仕上シート4に覆われた状態となる。また、表面仕上シート4上には、上記のように切断ガイド7,7が形成される。これら切断ガイド7,7に沿わせるようにして、図1(c)及び図3(c)に示すように、カッター等の切断具8によって表面仕上シート4を切断し、表面仕上シート4の透光部覆い部6,6を除去して、パネル厚さ方向両面において透光部材40を露出させてもよい。
なお、切断ガイド7,7に沿って表面仕上シート4を切断する工程は、少なくとも素パネル2の厚さ方向両側の表面21a,21aに表面仕上シート4を貼着した状態で行えばよく、例えば、シート押さえ部材30を挿入した後等に行うようにしてもよい。
また、このような表面仕上工程は、住居等の建物等の施工現場において行うようにしてもよく、工務店等の施工現場外において行うようにしてもよい。
また、表面仕上済パネル9が建具や可動間仕切を構成し、素パネル2に上記のような収納凹所や加工孔等が設けられている場合には、表面仕上シート4を貼着した後に、当該部位に貼着された表面仕上シート4を切除等するようにしてもよい。
つまり、建築用パネル材1は、芯材10の四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成とされ、かつ表面仕上シート4の貼着が可能なように四周表面21a,21a,22a,22a,24aが易貼着性の下地面とされた素パネル2を備えている。従って、内装の仕上げ段階の際や部分リフォームの際等に、他の内装部位との調和性を見るなどして、表面仕上シート4を選択し、その表面仕上シート4を素パネル2の四周表面21a,21a,22a,22a,24aに容易に貼着することができ、表面意匠の選択自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、芯材10を枠組みされたものとし、その四周に薄板状の表面基材20を貼着した構成、つまりは、フラッシュパネル状としているので、軽量化を図ることができ、表面仕上シート4の貼着作業性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、シート押さえ部材30を、素パネル2の溝部3の溝底側に向くように開口した略U字溝形状としている。従って、略U字溝形状を構成するパネル厚さ方向に沿う方向の両側片部32,32を、互いに近接する側へ変形させながら溝部3に挿入することができ、挿入性を向上させることができる。
図5は、第2実施形態に係る建築用パネル材の一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、芯材10Aの四周を、パネル厚さ方向の両面11,11のそれぞれに沿わせられる2枚の表面基材20A,20Aによって略覆うようにした構成としている。
また、本実施形態では、芯材10Aの両側の側端部に、各側端部の長手方向に沿って上記同様の凹溝14,14を設け、これら凹溝14,14に、溝部3,3を形成するように、表面基材20A,20Aの溝構成片部23,23,23,23を差し込んだ構成としている。
これら表面基材20A,20Aは、互いに同様の構成とされている。これら表面基材20A,20Aは、上記同様、木質系基材28,28の表面に、下地面となる四周表面21a,21a,22a,22a及び溝部3,3の両溝内側面23a,23a,23a,23aを構成する下地シート29,29を貼着した構成とされている。
また、各表面基材20A,20Aの裏面側には、上記第1実施形態と概ね同様、芯材10Aの角部に応じた折曲溝25,25,25,25及び溝構成片部23,23,23,23を折り曲げるための端部折曲溝26,26,26,26が設けられている。
このような構成により、本実施形態では、素パネル2Aの幅方向両方の側端部において対向される各表面基材20A,20Aの各端部としての溝構成片部23,23,23,23を、溝部3,3の両溝内側面23a,23a,23a,23aを構成するものとしている。
これら一対の表面側透光部材41A,41Aは、互いに略同寸同形状とされており、上記第1実施形態において説明した一対の表面側透光部材41,41のパネル厚さ方向外方側部位と同様の構成とされている。つまり、これら一対の表面側透光部材41A,41Aは、素パネル2Aの厚さ方向両側の表面21a,21aよりもパネル厚さ方向外方側に突出する突出部42,42を有した構成とされている。
また、本実施形態では、スペーサー部材45Aを、中実とし、パネル厚さ方向に透光可能なように、上記した表面側透光部材41,41と同様の透光性を有する材料から形成されたものとしている。
なお、スペーサー部材45Aのパネル厚さ方向両側に、上記第1実施形態と概ね同様に、一対の表面側透光部材41A,41Aのパネル厚さ方向内方側部位を受け入れる凹部47,47を設けてもよい。このような構成とすれば、上記第1実施形態と同様、スペーサー部材45Aに対する一対の表面側透光部材41A,41Aのパネル面域方向への位置決めを容易に行うことができる。
まず、上記と概ね同様、素パネル2Aの下地面とされた四周表面21a,21a,22a,22a,22a,22aに、表面仕上シート4A,4Aを貼着する。
本実施形態では、上記のように素パネル2Aの両方の側端部に溝部3,3を設けた構成としており、図例では、2枚の表面仕上シート4A,4Aを、素パネル2Aの厚さ方向の両面21a,21aのそれぞれに沿わせて貼着した例を示している。また、各表面仕上シート4A,4Aの両側部位を、素パネル2Aの両側の側端面22a,22a,22a,22aに沿わせて貼着した例を示している。
これら表面仕上シート4A,4Aは、上記と概ね同様、予め素パネル2Aの四周表面21a,21a,22a,22a,22a,22aの寸法に応じた寸法に調整されたものとしてもよく、または、貼着現場において適宜の寸法に切断等によって調整されたものとしてもよい。また、図5(c)に示すように、これら表面仕上シート4A,4Aは、素パネル2Aの両方の側端部において対向される各表面仕上シート4A,4Aの端部5,5,5,5を各溝部3,3に差し込み可能な寸法としてもよい。
また、上記と概ね同様、図5(c)に示すように、シート押さえ部材30A,30Aを挿入し、表面仕上済パネル9Aとするようにしてもよい。
また、本実施形態では、両方の側端部に各側端部の長手方向に沿って溝部3,3が形成されるように、芯材10Aの四周に薄板状の表面基材20A,20Aを貼着した構成としている。従って、これら両側の溝部3,3に、厚さ方向両側から貼着される表面仕上シート4A,4Aの各端部5,5,5,5を差し入れることができる。これにより、上記第1実施形態において説明したような単一の表面仕上シート4を貼着する態様とした場合と比べて、表面仕上シート4A,4Aの貼着性を向上させることができる。また、例えば、素パネル2Aの厚さ方向両面21a,21a側のそれぞれに沿わせられて貼着される表面仕上シート4A,4Aの色柄等を異ならせたものとすることもでき、表面意匠の選択自由度をより向上させることができる。
また、上記各実施形態では、素パネル2,2Aを、枠組みされた芯材10,10Aの四周に表面基材20,20A,20Aを貼着したいわゆるフラッシュパネル状とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、芯材10,10Aを、中実の板状部材からなるものとしてもよい。この場合は、芯材10,10Aに、透光部材40,40Aに応じた開口部を設けるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、素パネル2,2Aの厚さ方向両側の表面21a,21aよりも透光部材40,40Aを突出させて形成された段差によって切断ガイド7,7が形成される構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、素パネル2,2Aの厚さ方向両側の下地面とされた表面21a,21aよりも透光部材40,40Aを凹ませて形成された段差によって切断ガイド7,7が形成される構成としてもよい。または、例えば、透光部材40,40Aの厚さ方向両側の外周縁43,43に全周に亘って面取り部を設け、この面取り部と素パネル2,2Aの厚さ方向両側の開口部27,27の内周縁とによって形成される環状凹溝によって切断ガイド7,7が形成される構成としてもよい。さらには、透光部材40,40A自体の厚さ方向両面に外周縁43,43に沿うように環状に凸条や凹条を設け、これによって切断ガイド7,7が形成される構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、表面基材20,20Aを、薄板状の木質系基材28の表面に下地シート29を貼着した構成とし、かつ裏面側に芯材10,10Aの角部に応じた折曲溝25,25,25,25を設けた構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、素パネル2,2Aの厚さ方向両面及び幅方向両側側端面のそれぞれを個別に構成する下地シートを貼着したような態様としてもよい。さらには、芯材10,10Aのパネル厚さ方向の両面11,11及びパネル幅方向の両側側端面12,12のそれぞれに個別に表面基材を貼着したような態様としてもよい。この場合は、適宜、必要に応じて、素パネル2,2Aの四周表面が易貼着性の下地面となるように上記したような表面処理を施すようにしてもよい。
また、シート押さえ部材30,30Aとしては、略U字溝形状(略C字溝形状、略コ字溝形状)とされたものに限られず、多角柱棒状や丸棒状等とされたものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、シート押さえ部材30,30Aを、表面仕上シート4,4Aの端部5,5が差し入れられた状態における溝部3内に全体が収容される形状とした例を示しているが、一部がパネル幅方向に突出するような形状とされたものとしてもよい。この場合は、シート押さえ部材30,30Aの少なくともこの突出部位を、緩衝性を有したものとしてもよい。また、例えば、シート押さえ部材30,30Aを、パネル幅方向外方側に開口する略U字溝形状(略C字溝形状、略コ字溝形状)とし、その開口側両側縁部に溝部3の開口両縁に沿わせられる鍔部を設けたような形状とされたものとしてもよい。または、シート押さえ部材30,30Aを、角柱棒状部のパネル幅方向外方側の厚さ方向両側縁部に上記同様の鍔部を設けたような形状とされたものとしてもよい。さらには、上記突出部位が中空形状等とされたものとしてもよい。
また、このようなシート押さえ部材30,30Aを設けないようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、素パネル2(,2A)を、一方(または両方)の側端部に該側端部の長手方向に沿って溝部3(,3)が形成されるように、芯材10(,10A)の四周に薄板状の表面基材20(,20A,20A)を貼着した構成とした例を示しているが、このような溝部3(,3)を設けない構成としてもよい。
2,2A 素パネル
10,10A 芯材
20,20A 表面基材
21a パネル厚さ方向の表面(下地面)
22a パネル幅方向の側端面(下地面)
24a パネル幅方向の側端面(下地面)
40,40A 透光部材
41,41A 表面側透光部材
43 外周縁
45,45A スペーサー部材
4,4A 表面仕上シート
7 切断ガイド
Claims (3)
- 芯材の四周に薄板状の表面基材を貼着した構成とされ、かつ表面仕上シートの貼着が可能なように四周表面が易貼着性の下地面とされた素パネルと、該素パネルの厚さ方向両側において露出するように設けられた透光部材と、を備えており、
前記素パネルの厚さ方向両側において露出する前記透光部材の外周縁に沿って前記表面仕上シートの切断が可能なように、前記素パネルの四周表面に前記表面仕上シートが貼着された状態で、該透光部材の外周縁に沿う切断ガイドが形成されることを特徴とする建築用パネル材。 - 請求項1において、
前記切断ガイドは、前記素パネルの厚さ方向両側の下地面よりも前記透光部材をパネル厚さ方向両側に突出させて形成された段差によって形成されることを特徴とする建築用パネル材。 - 請求項1または2において、
前記透光部材は、前記素パネルの厚さ方向両側においてそれぞれが露出するようにパネル厚さ方向に離間して配される一対の表面側透光部材と、これら一対の表面側透光部材を接続するように設けられ、かつパネル厚さ方向に透光可能な構成とされたスペーサー部材と、を備えていることを特徴とする建築用パネル材。
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