JP2015093387A - 熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットおよび印画物の製造方法 - Google Patents

熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットおよび印画物の製造方法 Download PDF

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瀬 恵 二 廣
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裕 之 長谷川
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田 雅 治 福
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Abstract

【課題】視覚による光沢感評価の評価結果と近似する評価結果が得られる新規な評価方法で優れた光沢感を有する印画物を製造でき、なおかつ印画物のシワも抑制することができる、熱転写インクシートと熱転写受像シートのセットの提供。【解決手段】熱転写受像シート10と熱転写インクシートのセットは、熱転写受像シート10と熱転写インクシートとを重ね合わせて、前記熱転写受像シート上に画像を形成するために用いられるものであって、熱転写受像シートが、基材11と、基材上に設けられた受容層13とを有してなり、熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaが、50nm以上100nm以下であり、熱転写インクシートが、基材シートと、基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが、0.5nm以上10nm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットに関し、より詳細には、特定の層構成を有する熱転写受像シートと特定の層構成を有する熱転写インクシートのセットに関する。また、該セットを用いて製造した光沢感に優れる印画物に関し、より詳細には、写像性が特定の範囲内にある印画物の製造方法に関する。
従来より、熱転写受像シートの基材の表面粗さを小さくすることによって光沢性を上げる技術や(特許文献1を参照)、熱転写インクシートの支持体の表面粗さを規定することによって光沢感を出す技術(特許文献2を参照)は知られている。しかし、熱転写シートと熱転写受像シートとを重ねて熱をかける熱転写において、それぞれの表面粗さをほどよく組み合わせてバランスをとることによって光沢感を向上させる技術はいまだ知られていない。
一方、熱転写受像シートや熱転写インクシートの表面粗さを低くすると、熱転写受像シート上を熱転写インクシートが滑りにくくなり、印画物にシワが発生しやすいという問題がある。つまり、光沢性の向上とシワ発生の抑制はトレードオフの関係にあり、これらの双方を満足させることが求められている。
また、商品の光沢感はその価値を判断する重要な要素である。特に、印画後の印画物表面の光沢感は、印画物の品質を判断する要素として重要である。そのため、これらの視覚的要素による商品の差別化が求められている。特に、印画後の印画物表面の光沢感は、消費者の視覚に訴えかける最終的な品質として、最近特に重要視されてきた。
光沢に関しては、JIS規格(JISZ8741)に規定された測定方法があり、測定した数値を「光沢度」と呼んでいる。この光沢度は、サンプルの鏡面反射率を求め、標準板の鏡面反射率との比×100により表される。標準板の光沢度は100と定義されており、標準板は入射角60°の可視光の鏡面反射率が10%となるように作製されており、屈折率1.567のガラス面を有している。すなわち、この「光沢度」は、入射角と同角度の反射角(正反射角) における反射率、すなわち、正反射率(鏡面反射率)を測定するものであり、「正反射光沢度」あるいは「鏡面光沢度」と呼ばれる。従来の光沢感評価は、この「光沢度」測定によるものが大半であった。しかし、正反射光沢度と、人間の視覚による光沢感は、ずれることがよくある。この事実に対し、光沢度の低いものから高いものになるにつれて入射角を小さくして測定すべきであり、これにより視覚によって認識される光沢感との相関が向上するとの指摘もある。
一方、光沢感の評価方法については、上記「光沢度」に頼らず、光学機器を使用せずに、順位配列法等により、実際に検査員が目視で評価する方法もある。二個の被対象物に対する評価を複数回繰返して行うものであるが、評価に非常に時間が掛かることや、複数の検査員が評価を行った場合に、その評価結果に差異が生じるという問題があった。また、このような評価を行う検査員には習熟と多くの経験が必要である。
そこで、客観的かつ短時間で被対象物の表面の光沢感を評価する光沢感評価方法として、所定の反射角(受光角)における反射光強度を測定し、測定した拡散反射領域における反射光強度の逆数の値により、被対象物の光沢感を評価する方法が提案されている(特許文献3を参照)。
特開2006−240287号報 特開2003−320622号報 特開2007−78625号報
しかしながら、特許文献1に記載の評価方法による評価結果は、人間の視覚によって認識される光沢感評価の評価結果と、ずれが生じることを知見した。したがって、依然として、人間の視覚によって認識される光沢感評価の評価結果と近似する評価結果が得られる新規な評価方法で優れた光沢感を有する印画物およびそれを製造できる熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットの開発が望まれている。
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、視覚による光沢感評価の評価結果と近似する評価結果が得られる新規な評価方法で優れた光沢感を有する印画物を製造でき、なおかつ印画物のシワも抑制することができる、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットを提供することにある。また、視覚による光沢感評価の評価結果と近似する評価結果が得られる新規な評価方法で優れた光沢感を有し、なおかつシワの抑制された印画物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、基材と、基材上に設けられた受容層とを有してなり、受容層面の表面粗さRaが特定の範囲内にある熱転写受像シートと、基材シートと、基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが特定の範囲内にある熱転写インクシートとを重ね合わせて、熱転写受像シート上に画像を形成することで、上記課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の一態様によれば、
熱転写受像シートと熱転写インクシートとを重ね合わせて、前記熱転写受像シート上に画像を形成するために用いられる、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットであって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材上に設けられた受容層とを有してなり、前記熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaが、50nm以上100nm以下であり、
前記熱転写インクシートが、基材シートと、前記基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、前記基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが、0.5nm以上10nm以下である、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットが提供される、
本発明の態様においては、前記熱転写受像シートの基材が、熱可塑性樹脂フィルムを含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱転写受像シートの基材が、ポリオレフィンフイルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリエチレン誘導体フィルム、ポリアミドフィルム、およびポリメチルペンテンフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱転写インクシートの基材シートが、熱可塑性樹脂フィルムを含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱転写インクシートの基材シートが、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなることが好ましい。
また、本発明の他の態様によれば、
熱転写受像シートと熱転写インクシートとを重ね合わせて、前記熱転写受像シート上に画像を形成する印画物の製造方法であって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材上に設けられた受容層とを有してなり、前記熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaが、50mm以上100mm以下であり、
前記熱転写インクシートが、基材シートと、前記基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、前記基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが、0.5nm以上10nm以下であり、
下記の測定方法:
コンピュータ制御によりディスプレイにチェックパターンを表示して測定対象物表面に投影する投影光学系と、投影されて測定対象物表面で反射したチェックパターンの虚像を撮像素子で撮影する撮像光学系とからなり、前記撮像素子で撮影したチェックパターンの画像データをコンピュータに収得してデータ処理することにより測定対象物表面の表面性状を測定する表面性状測定装置を用いて、
白地と黒地が直線境界部で分割されたチェックパターンを測定対象物表面に投影して収得したチェックパターン画像の画素毎の前記直線境界部の輝度波形に対して、フィッティング処理を行い、該フィッティング処理にて算出した輝度波形のゲインの平均値を、測定対象物表面の写像性として算出する方法であって、
前記フィッティング処理が、下記数式:
に示すシグモイド関数を使用した非線形最小二乗法によるものである方法、
により得られた写像性が0.4以上0.6以下である印画物を得ることを特徴とする、印画物の製造方法が提供される。
本発明の他の態様においては、前記熱転写受像シートの基材が、熱可塑性樹脂を含んでなることが好ましい。
本発明の他の態様においては、前記熱転写受像シートの基材が、ポリオレフィンフイルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリエチレン誘導体フィルム、ポリアミドフィルム、およびポリメチルペンテンフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなることが好ましい。
本発明の他の態様においては、前記熱転写インクシートの基材シートが、熱可塑性樹脂を含んでなることが好ましい。
本発明の他の態様においては、前記熱転写インクシートの基材シートが、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなることが好ましい。
本発明によれば、視覚による光沢感評価の評価結果と近似する評価結果が得られる新規な評価方法で優れた光沢感を有する印画物を製造でき、なおかつ印画物のシワも抑制することができる、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットを提供することができる。また、本発明によれば、視覚による光沢感評価の評価結果と近似する評価結果で優れた光沢感を有する写像性が特定の範囲内にあり、かつシワも抑制された印画物の製造方法を提供することができる。
本発明で用いられる熱転写受像シートの一実施形態を示した模式断面図である。 本発明で用いられる熱転写インクシートの一実施形態を示した模式断面図である。
<熱転写インクシートと熱転写受像シートのセット>
本発明によるセットは、下記の熱転写受像シートと下記の熱転写インクシートとを組み合わせたものである。下記の熱転写受像シートと下記の熱転写インクシートとを重ね合わせて、熱転写受像シート上に画像を形成することで、視覚による光沢感評価で優れた光沢感を有する印画物を製造できる。以下、本発明によるセットに用いる熱転写インクシートと熱転写受像シートについて詳述する。
<熱転写受像シート>
本発明に用いる熱転写受像シートは、基材と、基材上に設けられた受容層とを有してなるものである。好ましい態様では、熱転写受像シートは、基材と受容層との間にプライマー層をさらに有してもよい。また、熱転写受像シートは、受容層と反対側の面に、裏面層をさらに有してもよい。
熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaは、50nm以上100nm以下であり、好ましくは50nm以上90nm以下であり、より好ましくは55nm以上85nm以下であり、さらに好ましくは60nm以上85nm以下である。受容層面の表面粗さRaが上記範囲内であり、後述する条件を満たしている熱転写インクシートと組み合わせて使用することで、熱転写受像シート上に画像が形成された印画物の光沢感を向上させることができ、かつ印画物のシワも抑制することができる。特に、受容層面の表面粗さRaを60nm以上にすることで、印画物のシワをより抑制することができる。なお、表面粗さRaは、JIS B0601に準拠して測定することができる。表面粗さRaの測定には、市販の測定機器を用いることができ、例えば、光学計測機器:ZYGO(Zygo社製、NewViewTM6000)を用いることができる。
熱転写受像シートの一実施形態の模式断面図を図1に示す。図1に示される熱転写受像シート10は、基材11と、該基材11上に、プライマー層12と、受容層13とをこの順に有してなるものである。以下、本発明による熱転写受像シートを構成する各層について説明する。
<基材>
熱転写受像シートを構成する基材は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。
このような基材の材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられる。特に、基材には、熱可塑性樹脂フィルムを用いることが好ましく、ポリオレフィンフイルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリエチレン誘導体フィルム、ポリアミドフィルム、およびポリメチルペンテンフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を用いることがより好ましい。これらのフィルムを積層したものを用いてもよいし、延伸または未延伸のいずれのものを用いてもよい。また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用でき、特に限定されない。また、上記基材の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。なお、基材厚みは、熱転写受像シートに要求される強度や耐熱性等や、基材として採用した素材の材質に応じて、適宜変更可能であり、例えば、基材の厚みは、50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、100μm〜300μmの範囲内であることがより好ましい。
また、基材は、少なくとも一方の面上に多孔質フィルムを積層したものを用いてもよい。多孔質フィルムの厚さは、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、20μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。また、多孔質フィルムは、ベースとなる樹脂としてポリプロピレン樹脂を含み、内部に微細空隙を有する多孔質フィルムであってもよい。多孔質フィルムを設けることで、熱転写受像シートの印画物の環境変化(特に、湿度変化)によるカールの変化量を低下させることで、各環境下への保存後における品位を向上できる。
<プライマー層>
熱転写受像シートを構成するプライマー層は、基材と受容層の間に設けられるものであり、基材と受容層の接着性、白色度、クッション性、隠蔽性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするものである。本発明においては、従来公知のあらゆるプライマー層を設けることができる。プライマー層に用いる樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂のうちの活性水酸基を有するものについてはさらにそれらのイソシアネート硬化物をバインダーとすることもできる。
また、白色性や隠蔽性を付与するために酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、および炭酸カルシウム等のフィラーを添加することが好ましい。さらに、白色性を高めるためにスチルベン系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、およびベンゾオキサゾール系化合物等を蛍光増白剤として添加したり、印画物の耐光性を高めるためにヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、およびベンゾフェノン系化合物等を紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤として添加したり、あるいは帯電防止性を付与するためにカチオン系アクリル樹脂、ポリアニリン樹脂、および各種導電性フィラー等を添加することができる。プライマー層の塗工量は、乾燥状態で0.5〜5g/m2程度が好ましい。
<受容層>
熱転写受像シートを構成する受容層は、熱転写インクシートから移行してくる昇華染料を受容し、形成された画像を維持するためのものである。受容層に用いる樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、およびエポキシ樹脂等が挙げられる。
熱転写受像シートは、熱転写インクシートとの離型性を向上させるために受容層中に離型剤を有することができる。離型剤としてはポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系またはリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、反応性シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、および各種シリコーン樹脂などが挙げられるが、シリコーンオイルが好ましい。上記シリコーンオイルとしては油状のものも用いることができるが、硬化型のものが好ましい。硬化型シリコーンオイルとしては反応硬化型、光硬化型、および触媒硬化型等が挙げられるが、反応硬化型および触媒硬化型のシリコーンオイルが特に好ましい。
反応型シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオイルとを反応硬化させたものが好ましく、アミノ変性シリコーンオイルとしては、KF−393、KF−857、KF−858、X−22−3680、およびX−22−3801C(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられ、エポキシ変性シリコーンオイルとしてはKF−100T、KF−101、KF−60−164、およびKF−103(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。触媒硬化型シリコーンオイルとしてはKS−705、FKS−770、およびX−22−1212(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。これらの硬化型シリコーンオイルの添加量は受容層を構成する樹脂の0.5〜30質量%が好ましい。
受容層の形成に際しては、受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度をさらに高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、および微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。また、フタル酸エステル化合物、セバシン酸エステル化合物、およびリン酸エステル化合物等の可塑剤を添加してもよい。
<離型層>
熱転写受像シートは、受容層の表面の少なくとも一部に、上記の離型剤を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾燥させることにより、離型層をさらに有してもよい。離型層を構成する離型剤としては前記したアミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオイルとの反応硬化物が特に好ましく、離型剤層の厚さは、0.01〜5.0μm、特に0.05〜2.0μmが好ましい。なお、受容層を形成する際にシリコーンオイルを添加して形成すると、塗布後に表面にブリードアウトしたシリコーンオイルを硬化させても離型層を形成することができる。なお、受容層の形成に際しては、受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度をさらに高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、および微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。また、フタル酸エステル化合物、セバシン酸エステル化合物、およびリン酸エステル化合物等の可塑剤を添加するのもよい。
<裏面層>
熱転写受像シートを構成する裏面層は、基材の受容層と反対側の面に設けられるものであり、インクジェット方式やドットインパクト方式、筆記具等で使用するインキの定着性を有しており、記録部のにじみが生じ難く速乾性に優れたバックプリントを可能とする(バックプリント適性を向上させる)ものである。さらに、以下に示す受像紙裏面としての基本特性を有するものでもある。
1.受容層面と重ね合わせた際に、温度や加重をかけて保存しても貼り付き(ブロッキング)を生じない。
2.誤って受像紙の表裏面を逆にしてプリンターに装着し、熱転写インクシートと重ね合わせて熱転写を行った場合であっても、熱転写インクシートと貼り付いてプリンター内で詰まる事が無く、印字物が排出される(裏面離型性を有している)。
3.受容層面と擦れても受容層面を傷付けず、また、裏面層からの粒子成分の脱落(粉落ち)を生じない。
また、裏面層は、バインダー樹脂および微粒子を含むことが好ましく、その他の添加剤、例えば、消泡剤や帯電防止剤等を裏面層に適宜添加することができる。
裏面層に用いるバインダー樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンまたはエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテート−ヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース系樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、および塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
裏面層に用いる微粒子は、有機微粒子および無機微粒子のいずれも用いることができる。例えば、コロイダルアルミナ、コロイダルシリカ、およびシリカ粒子からなる群から選択される少なくとも1種の無機微粒子を用いることができる。
本発明において、裏面層の塗布量は特に限定されるものではないが、塗布量は乾燥後0.1g/m〜3.0g/mの範囲内であることが好ましく、0.3g/m〜2.5g/mの範囲内であることがより好ましい。塗布量が上記範囲程度であれば、十分なバックプリント適性が得られる。
<熱転写受像シートの製造方法>
熱転写受像シートは、上記の基材の少なくとも一方の面に受容層を公知の方法により積層することで製造することができる。好ましい態様によれば、受容層は、熱可塑性樹脂および他の必要な添加剤、例えば、離型剤、可塑剤、充填剤、架橋剤、硬化剤、触媒、熱離型剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、および光安定剤等を、有機溶剤や水に溶解もしくは分散させた塗工液を、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、およびグラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布および乾燥して形成することができる。このように形成される受容層の塗布量は、通常、乾燥状態で0.5〜50g/m程度、好ましくは1〜10g/mである。また、プライマー層や裏面層等の塗布も、上記の受容層の形成手段と同様の方法で行われる。
<熱転写インクシート>
本発明に用いる熱転写インクシート(インクリボンともいう)は、基材シートの一方の面に3色の熱転写性色材層が設けられており、基材シートと各色の色材層との間に色材プライマー層がさらに設けられてなり、基材シートの他方の面に耐熱滑性層が設けられている層構成を有する。好ましい態様によれば、図2に示すとおり、基材シート21の一方の面に色材プライマー層22と、該色材プライマー層22上に、イエロー色材層24、マゼンダ色材層25、およびシアン色材層26からなる熱転写性色材層23を有し、他方の面に耐熱滑性層27を有してなる熱転写インクシートが提供される。以下、熱転写インクシートを構成する各層について説明する。
<基材シート>
熱転写インクシートを構成する基材シートは、熱転写性色材層が設けられる面の表面粗さRaが0.5nm以上10nm以下であり、好ましくは1nm以上9nm以下であり、より好ましくは1nm以上5nm以下である。基材シートの熱転写性色材層が設けられる面の表面粗さRaが上記範囲内であり、前述の条件を満たした熱転写受像シートと組み合わせて使用することで、熱転写受像シート上に画像が形成された印画物の光沢感を向上させることができ、かつ印画物のシワも抑制できる。なお、表面粗さRaは、JIS B0601に準拠して測定することができる。表面粗さRaの測定には、市販の測定機器を用いることができ、例えば、表面粗さ形状測定機(東京精密(株)製、サーフコム1400)を用いることができる。
基材シートには、熱可塑性樹脂フィルムを用いることが好ましい。例えば、上記条件を満たす、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系フィルム、ナイロン(登録商標名)6、ナイロン(登録商標名)66などの脂肪族系ポリアミドフィルム、ケブラー(登録商標名)、ノーメックス(登録商標名)などの芳香族系ポリアミドフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニルなどのビニル系フィルム、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系フィルム、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド系フィルム、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリングフィルム、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのスチレン系フィルム、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロースなどのセルロース系フィルム等を用いることができる。特に、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を用いることがより好ましい。これらのフィルムを積層したものを用いてもよいし、延伸または未延伸のいずれのものを用いてもよい。例えば、積層ポリエステルフィルムを用いることがより好ましい。
基材シートは、上記の樹脂を主成分とする共重合樹脂若しくは混合体(アロイを含む)、または複数層からなる積層シートであっても良い。また、基材シートは、延伸フィルムでも、未延伸フィルムであってもよいが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸されたフィルムを使用することが好ましい。上記した樹脂からなる基材シートの中でも、芳香族系ポリアミドフィルムは、耐熱性、機械的強度、高速印画適性に優れるため、より好ましい。
芳香族系ポリアミドフィルムは、上に示した一般式(1)および一般式(2)の少なくとも一方で表される繰り返し単位を単独あるいは共重合により重合の形で50モル%以上、好ましくは70モル%以上含むものであるのが望ましい。ここで、Ar、Ar、Arは、例えば、下記に示す一般式(3)に示すようなものが用いられ、X、Yは、−O−、−CH−、−CO−、−SO−、−S−、−C(CH−などから選ばれるが、これらに限定されるものではない。
なお、上記の芳香族系ポリアミドフィルムは、芳香環上の水素原子の一部が、フッ素や臭素、塩素などのハロゲン基、ニトロ基、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基などの置換基で置換されていてもよく、また、重合体を構成するアミド結合中の水素が他の置換基によって置換されていてもよい。
基材シート1は、通常、厚みが2.5μm〜50μm程度のものを使用するが、2.5μm〜25μmの厚みを有する基材シートをより好適に使用することができる。基材シートの厚みが2.5μm未満であると、機械的強度が不足し、転写層を支持できなくなる場合がある。一方、基材シートの厚みが50μmを越えると、機械的強度は高いものの、熱転写インクシートから転写層を転写する際の熱エネルギーの伝達が不十分となり転写性が低下する傾向にある。
基材シートには、その表面に剥離層を設ける場合、予め、剥離層を設ける面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、等の易接着処理を行ってもよい。
<熱転写性色材層>
熱転写インクシートを構成する熱転写性色材層は、昇華性染料を含む層である。その昇華型染料としては、従来、公知の熱転写インクシートに使用されている染料は、いずれも本発明に使用可能であり、特に限定されない。これらの染料としてはジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン等のメチン系、インドアニリン系、アセトフェノンアゾメチン,ピラゾロアゾメチン,イミダゾルアゾメチン,ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン,トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、そしてピリドンアゾ,チオフェンアゾ,イソチアゾールアゾ,ピロールアゾ,ピラゾールアゾ,イミダゾールアゾ,チアジアゾールアゾ,トリアゾールアゾ,ジスアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等があげられる。具体的には次のような染料が用いられる。
C.I.(Color Index)ディスパースイエロー51,3,54,79,60,23,7,141,201,231
C.I.ディスパースブルー24,56,14,301,334,165,19,72,87,287,154,26,354
C.I.ディスパースレッド135,146,59,1,73,60,167
C.I.ディスパースオレンジ149
C.I.ディスパースバイオレット4,13,26,36,56,31
C.I.ソルベントイエロー56,14,16,29
C.I.ソルベントブルー70,35,63,36,50,49,111,105,97,11
C.I.ソルベントレッド135,81,18,25,19,23,24,143,146,182
C.I.ソルベントバイオレット13
C.I.ソルベントブラック3
C.I.ソルベントグリーン3
例えばイエロー染料としてフォロンブリリアントイエローS−6GL(サンド社製、ディスパースイエロー231)、マクロレックスイエロー6G(バイエル社製、ディスパースイエロー201)、マゼンタ染料としてMS−RED−G(三井東圧化学株式会社製、ディスパースレッド60)、マクロレックスレッドバイオレットR(バイエル社製、ディスパースバイオレット26)、シアン染料はカヤセットブルー714(日本化薬株式会社製、ソルベントブルー63)、フォロンブリリアントブルーS−R(サンド社製、ディスパースブルー354)、ワクソリンブルーAP−FW(ICI社製、ソルベントブルー36)等があげられる。
次に、上記の染料を担持するためのバインダー樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース,酢酸セルロース、酢酸・酪酸セルロース等のセルロース樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等があげられるが、これらの中ではセルロース系、ポリウレタン系、ビニル系、アクリル系およびポリエステル系の樹脂が耐熱性、染料移行性などの点で好ましく用いられる。
熱転写性色材層は、前記基材シートの一方の面に、これらの染料及びバインダー樹脂、必要に応じて添加剤(例えば、離型剤など)やフィラー等を加えて、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、DMF等の適当な有機溶剤に溶解、あるいは有機溶剤や水等に分散させて、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、リバースロールコーティング印刷法等の手段により塗工および乾燥して塗膜を形成することができる。このようにして形成する熱転写性色材層は、固形分の塗工量で、0.2g/m〜5.0g/m好ましくは0.4g/m〜2.0g/m程度であり、また熱転写性色材層中の昇華性染料は、熱転写性色材層の全質量の5質量%〜90質量%好ましくは10質量%〜70質量%の量で存在するのがよい。希望する熱転写性色材層の画像がモノカラーである場合は、イエロー、マゼンタ、シアン等の色材層の中から1種を選んで形成し、またフルカラー画像である場合には適当なイエロー、マゼンタ、およびシアン(必要に応じて、ブラックも追加する)の各熱転写性色材層を選んで形成する。
<色材プライマー層>
熱転写インクシートは、基材シートと各色の色材層との間に、色材プライマー層を設けること基材シートとにより、色材層との密着性を高め、また印画時に熱転写インクシートの熱転写性と、熱転写受像シートとの熱融着をより防止することができ、好ましい。また、色材プライマー層には少なくとも無機フィラーとバインダー樹脂を含み、基材シート自体の熱伝導性を維持、そして、より熱伝導性を高めるため、導電性の高い無機フィラーを含有することが好ましい。
その無機フィラーとしては、例えば、シリカ、沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化チタン等のフィラーがあげられる。そのフィラーの大きさは、平均粒径で、0.01〜10μm、好ましくは0.1〜5μm程度である。無機フィラーの含有量は、バインダー樹脂に対して、好ましくは20質量%〜50質量%である。無機フィラーの添加量が、上記範囲内であれば、熱転写性色材層を十分な転写感度が転写しつつ、基材シートと熱転写性色材層との接着性が保たれ、熱転写時に異常転写を抑制することができる。
色材プライマー層に用いるバインダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂等が挙げられる。上記の中でも、特に、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびアクリル樹脂は接着性が強いため、好ましい。
色材プライマー層は、上記に挙げた材料と、その他添加剤を加えたものを、有機溶剤または水系溶媒に溶解または分散させた塗工液を調整し、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の塗工手段を用いて形成することができる。このようにして形成するプライマー層は、固形分の塗工量で、0.01g/m〜3.0g/m程度である。
<溶融インキ層>
熱転写インクシートは、熱転写性色材層と同一面側に面順次で溶融インキ層を設けてもよい。その溶融インキ層は、着色剤とビヒクルで構成でき、更に必要に応じて種々の添加剤を加えたものである。着色剤としては、有機または無機の顔料あるいは染料のうち、記録材料として要求される着色濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色しないものが好ましい。また加熱により発色するような物質や、被転写体に塗布されている物質と接触することにより発色するような物質を用いることもできる。そして、着色剤は、ブラックの他にも、シアン、マゼンタ、イエロー等、種々の色の着色剤を使用することができる。
ビヒクルは、ワックスを主成分とし、その他にワックスと乾性油、樹脂、鉱油、セルロースおよびゴムの誘導体等との混合物が用いられる。また、熱溶融性着色インキから形成される溶融インキ層には、良好な熱伝導性および溶融転写性を与えるために、熱伝導性物質を含有させることができる。このような熱伝導性物質としては、カーボンブラック等の炭素質物質、アルミニウム、銅、酸化スズ、二硫化モリブデン等が挙げられる。上記の熱溶融性着色インキを用いて、基材シート上へ溶融インキ層を形成する方法としては、ホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の公知の方法が挙げられる。溶融インキ層の厚さは、要求される印字濃度、熱感度等を考慮して適宜決定することができ、通常、固形分の塗工量で0.1g/m〜30g/m程度である。
<熱転写性保護層>
熱転写インクシートは、熱転写性色材層と同一面側に面順次で保護層を設けてもよい。熱転写性保護層は、サーマルヘッド等の加熱により、熱転写インクシートから熱転写受像シートへ熱転写可能であれば、保護層だけで構成することができる。また、熱転写性保護層は、基材シート側から順に、剥離層、保護層、および接着層からなる層構成としてもよい。剥離層を設けることで、基材シートからの転写性を向上できる。接着層を保護層の上に設けることで、熱転写性保護層が被転写体へ転写する際、被転写体への密着性を向上できる。
<保護層>
保護層に用いるバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、活性光線硬化性樹脂等を挙げることができる。尚、活性光線とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる光線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。特に、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂等のポリエステル系樹脂を好適に使用することができる。なお、ポリエステル樹脂やポリエステルウレタン樹脂は、他の熱可塑性樹脂との共重合体であってもよい。
保護層に用いるバインダー樹脂の含有量について特に限定はないが、保護層の固形分総量に対し、好ましくは20質量%〜100質量%であり、より好ましくは30質量%〜100質量%である。保護層中のバインダー樹脂の含有量が上記範囲内であれば、十分な箔切れ性や耐久性を得ることができる。
保護層は、バインダー樹脂に加え、各種フィラーや、蛍光増白剤、耐侯性を向上させるための紫外線吸収剤等、その他の材料を含有していてもよい。保護層は、上記に説明した熱可塑性樹脂を主成分として、基材シート上に設けることができ、保護層を1層のみで構成できるが、2層以上の複数層で形成することができる。その際、複数の保護層は、同一の熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成するか、あるいは異なる熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成することもできる。保護層が3層を有する場合では、例えば2層を同一の熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成し、残りの1層を異なる熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成するか、あるいは3層全て同一の熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成するか、あるいは3層全て異なる熱可塑性樹脂を主体に構成した塗工液で形成することもできる。
保護層は、上記のバインダー樹脂を主体にして、適当な有機溶剤により、溶解または分散させて保護層用塗工液を調製し、これを基材シート(必要に応じて基材シート上に設けられた剥離層)上にグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の従来公知の手段により塗工、乾燥して形成することができる。保護層の厚さは、1層だけの構成条件では固形分の塗工量で2g/m〜15g/mが好ましい。保護層の上記塗工量が上記範囲内であれば、十分な箔切れ性や耐久性を得ることができる。
<剥離層>
熱転写インクシートは、熱転写性保護層が基材シートから剥離しやすいように、基材シートと保護層との間に剥離層を設けることができる。なお、剥離層は、熱転写時に被転写体上に転写される層である。剥離層の材料としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル共重合体の熱可塑性樹脂や、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型の樹脂、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。また、剥離層には箔切れ性を向上させるために、マイクロシリカやポリエチレンワックスなどのフィラーを含有させることが好ましい。また、剥離層は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。また剥離層は、上記に例示した樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いて形成することとしてもよい。
形成される剥離層は、上記の樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコート、バーコートなどの公知のコーティング方法で、基材シート上の少なくとも1部に塗工、乾燥することで形成することができる。剥離層は固形分の塗工量で、通常は0.1g/m〜5g/m程度、好ましくは0.5g/m〜2g/m程度である。
<接着層>
熱転写インクシートは、必要に応じて熱転写性保護層の表面に接着層を形成し、熱転写性保護層の転写性と、転写後の保護層の画像面に対する密着性を向上させることができる。接着層は、従来公知の感熱接着剤がいずれも使用できるが、ガラス転移温度が50℃〜100℃の熱可塑性樹脂から形成することがより好ましく、例えば、紫外線吸収性樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂などの如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。
接着層は、上述に例示される材料の中から選択される単独または複数の樹脂材料、さらに必要に応じて、添加剤を加え、有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分散させて接着層用塗工液を調製し、これをグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により、塗工、乾燥して形成することができる。接着層の塗工量は特に限定はないが、通常、固形分の塗工量で、1g/m〜10g/m程度である。
<離型層>
熱転写インクシートは、必要に応じて剥離層と基材シートとの間に、さらに離型層を設けてもよい。離型層は、基材シートと剥離層との剥離性が適当でない場合、基材シートと剥離層との接着性を調整し、剥離層の剥離を良好に行うために設けることができる。このような離型層は、例えば、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、水溶性樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂等の各種樹脂等やこれらの混合物から構成される。
また、離型層は、上記ワックス類及び上記樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する塗工液を、従来公知の塗工方法に従って基材シート上に塗工し、乾燥することで形成することができる。離型層は、固形分の塗工量で、通常0.5g/m〜5g/m程度である。離型層を備える場合、熱転写性保護層は転写により剥離層から剥離され、離型層自体は基材シート側に残るように形成しておくのが望ましい。
<耐熱滑性層>
熱転写インクシートを構成する耐熱滑性層は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと基材シートとの熱融着を防止し、走行を滑らかに行うために設けられる。耐熱滑性層を形成する樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
また、耐熱滑性層の耐熱性や塗膜強度および基材シートとの密着性を向上させるために、樹脂中に反応基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートとの反応硬化物や、不飽和結合を有するモノマー、オリゴマーとの反応生成物を用いることができ、硬化方法は加熱する、あるいは紫外線を照射するなど、その硬化手段は特に限定されない。樹脂中に反応基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートとの反応硬化物が、実用しやすく、好ましい。
耐熱滑性層には滑性を向上させるために、フィラーを添加してもよい。フィラーとしては、例えばタルク、カオリン、マイカ、グラファイトなどの鉱石類、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化黒鉛等のフッ化物、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、硫化鉄等の硫化物、酸化鉛、アルミナ、酸化モリブデン等の酸化物等の無機フィラーを使用することができる。また、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸と、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛などの金属塩の微粉末状の固体である金属石鹸もフィラーとして使用することができる。さらに、フタロシアニン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の有機フィラーも使用することができる。この中でも、タルクなどの鉱石類のフィラー、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸、シリコーン樹脂のフィラーが好ましく、サーマルヘッド等の滑性が良好であり、かつ熱転写インクシートを巻上げる際の巻きズレ、その巻上げられた巻取りのブロッキングを防止する機能が高い。上記のフィラーは、その平均粒径は、0.05〜10μmの範囲が好ましい。上記のフィラーは、常温(20℃±15℃)で固体のものである。また上記の金属石鹸、有機フィラーでは、常温で固体であるが、加熱下では、例えば200℃以上では、液化するものであれば、サーマルヘッド等の加熱デバイスとの滑性がより向上し、好ましい。
耐熱滑性層中のフィラーの含有量は、耐熱滑性層の全固形分に対して、好ましくは5質量%以上45質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上35質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上25質量%以下である。耐熱滑性層中のフィラーの含有量が上記範囲内であれば、保護層の平滑性の低下を抑制し、また印画物表面の光沢性の低下を抑制することができる。
耐熱滑性層は、上記に記載した樹脂、フィラーと、必要に応じてその他の添加剤を加え、適当な溶剤により、溶解または分散させて、耐熱滑性層形成用インキを調製し、これを、上記の基材シートの裏面に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法などの形成手段により塗工し、乾燥して形成することができる。その耐熱滑性層は、固形分の塗工量で0.1g/m〜2g/m程度である。
<印画物の製造方法>
本発明による印画物の製造方法は、上記の熱転写受像シートと上記の熱転写インクシートとを重ね合わせて、熱転写受像シート上に画像を形成するものであり、
下記の測定方法:
コンピュータ制御によりディスプレイにチェックパターンを表示して測定対象物表面に投影する投影光学系と、投影されて測定対象物表面で反射したチェックパターンの虚像を撮像素子で撮影する撮像光学系とからなり、撮像素子で撮影したチェックパターンの画像データをコンピュータに収得してデータ処理することにより測定対象物表面の表面性状を測定する表面性状測定装置を用いて、
白地と黒地が直線境界部で分割されたチェックパターンを測定対象物表面に投影して収得したチェックパターン画像の画素毎の該直線境界部の輝度波形に対して、フィッティング処理を行い、該フィッティング処理にて算出した輝度波形のゲインの平均値を、測定対象物表面の写像性として算出する方法であって、
前記フィッティング処理が、下記数式:
に示すシグモイド関数を使用した非線形最小二乗法によるものである方法、
により得られた写像性が0.4以上0.6以下である印画物を得るものである。熱転写受像シートと熱転写インクシートについては、上記で詳述した通りである。
本発明による印画物の製造方法により製造される印画物は、上記の測定方法により得られた写像性が、好ましくは、0.45以上0.6以下、より好ましくは0.45以上0.55以下である。印画物の写像性が、上記範囲内であれば、視覚による光沢感に優れた印画物を得ることができる。
上記の測定方法に用いる表面性状測定装置は、従来公知の表面性状測定装置を用いることができる。例えば、特開2012−215486に記載される表面性状測定装置を用いることができる。また、本発明においては、市販の表面性状測定装置を用いることができ、例えば、鏡面計(アークハリマ(株)製)が挙げられる。
具体的には、表面性状測定装置は、鏡面計と、コンピュータとを備えるものである。鏡面計は、コンピュータにより制御可能なチェックパターンを表示し投影するディスプレイと、チェックパターンの反射像を撮影する撮影装置(撮像素子)とからなり、それらが、光学的明暗の2次元分布形状を示す例えば白黒縞状等の任意のチェックパターンをディスプレイに表示して、該チェックパターンを被測定面(測定対象物表面)に投影する投影光学系と、投影光学系により投影されて被測定面で反射したチェックパターンの虚像を撮影装置で撮影する撮像光学系を構成している。
ディスプレイは、例えば液晶ディスプレイである。その他、プラズマ、有機・無機EL等のディスプレイであってもよい。ディスプレイにより形成するチェックパターンは、コンピュータの操作により自在に設定できる。
撮影装置は、撮像素子として例えばCCD、CMOS、デジタルカメラ等のエリアイメージセンサを備えたものである。撮像素子の焦点は、被測定面で反射するチェックパターンが像を結ぶ虚像面の位置に合わせる。その焦点合わせは、撮像素子の焦点距離は固定しておいて、鏡面計の位置(高さ)か、測定対象物2を載せる台の高さのいずれかまたは両方を調整することで行う。
この表面性状測定装置を使用して、コンピュータ制御により、ディスプレイに光学的明暗の2次元分布形状を示すチェックパターンを表示し、ディスプレイ自体が光源となってチェックパターンを被測定面に斜めに投影して、被測定面に写ったチェックパターンを撮影装置により撮影し(ハーフミラーを使用して、チェックパターンをハーフミラーで反射させて被測定面21に略垂直に投影し、ハーフミラーを透過させて撮影するよう構成することもできる。)、撮影したチェックパターンの画像データを収得してコンピュータでデータ処理し、鏡面に近い平滑な面の表面性状を測定することができる。
上記の測定方法においては、測定範囲を特定の狭い範囲に絞り込むことが好ましい。特に、縦方向に関しては、複屈折の影響のない範囲で、出来るだけ広い範囲を設定することが望ましい。例えば、測定範囲を、矩形、例えば、横10mm×縦6mmの長方形に設定することができる。また、測定範囲は、白地と黒地の直線境界部により2分割されるものが好ましい。
本発明による印画物の製造に用いる熱転写記録装置としては、公知のものを用いることができ、特に限定されない。本発明においては、市販の熱転写記録装置を用いることができ、例えば、昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:MEGAPIXELIII)が挙げられる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。
<熱転写受像シートの作製1>
ミクロボイドを有するポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製クリスパーK1212:188μm)の一方の面上に35μmの多孔質ポリプロピレンフィルム(トヨパールSS、東洋紡績(株)製)を、また、該ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面上に50μmの白色ポリエチレンテレフタレート(ルミラーE63S、東レ(株)製)を、それぞれ下記組成の接着層用塗工液(塗工量:4g/m(固形分換算))を用いて貼合した支持体を作成した。次いで、支持体の多孔質ポリプロピレンフィルムの面に、下記組成のプライマー層用塗工液1を、バーコーターにより固形分換算で2.0g/mの塗工量で塗工、乾燥(130℃、1分)してプライマー層を形成した。次いで、プライマー層上に、下記組成の受容層用塗工液1をバーコーターにより、固形分換算で3.0g/mの塗工量で塗工、乾燥(130℃、1分)して受容層を形成した。また、支持体の受容層が設けられている面とは反対の面に、下記組成の裏面層用塗工液1をバーコーターにより、固形分換算で2.0g/mの塗工量で塗工、乾燥(110℃、1分)して裏面層を形成して、熱転写受像シート1を作製した。
<接着層用塗工液>
・ウレタン系樹脂(タケラックA−969V、三井武田ケミカル(株)製) 30質量部
・イソシアネート(タケネートA−5、三井武田ケミカル(株)製) 10質量部
・酢酸エチル 60質量部
<プライマー層用塗工液1>
・ポリエステル樹脂(ポリエスターWR−905、日本合成化学工業(株)製)50質量部
・酸化チタン(TCA888 (株)トーケムプロダクツ製) 20質量部
・蛍光増白剤(ユビテックスBAC、チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)
1.2質量部
・水/イソプロピルアルコール=1/1 28.8質量部
<受容層用塗工液1>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合(ソルバインCN 日信化学工業(株)) 20質量部
・側鎖型/エポキシ・アラルキル変性シリコーンオイル(X−22−3000T、信越化学工業(株)) 1質量部
・両末端型/カルビノール変性シリコーンオイル(X−22−160AS、信越化学工業(株)) 0.2質量部
・トルエン 80質量部
・メチルエチルケトン 80質量部
<裏面層用塗工液1>
・ポリビニルブチラール樹脂(♯3000−1、電気化学工業(株)製) 10質量部
・キレート剤(テンカレート TP110) 4.3質量部
・ナイロン12フィラー(NW330、神東塗料(株)製) 2質量部
・トルエン/イソプロピルアルコール 83.7質量部
熱転写受像シート1の受容層面の表面粗さRaを、JIS B0601に準拠して、光学計測機器:ZYGO(Zygo社製、NewViewTM6000)を用いて測定した(測定条件:4.4mm□、フィルターHIGH=1mm、フィルターLOW=2mm)。結果を表1に示した。
<熱転写受像シートの作製2>
ミクロボイドを有するポリエチレンテレフタレートフィルム(K1212 厚み75μm 東洋紡(株))と、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(FOS−BT 厚み30μm フタムラ化学(株))とを、グラビア印刷法およびドライラミネーションを用いて積層した表側基材層を形成した。該表側基材層の該ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、プライマー層用塗工液1を、乾燥時1.0μmの厚さとなるように塗工しプライマー層を形成した。次いで、プライマー層上に、下記組成の受容層用塗工液2を、乾燥時4.0μmの厚さとなるように塗工し受容層を形成し、表側基材層/プライマー層/受容層がこの順で積層された積層体Aを得た。
次いで、裏側基材層として発泡ポリプロピレンフィルム(MW846 厚み35μm Mobil社)を用意し、該発泡ポリプロピレンフィルムの一方の面に、下記組成の離型層用塗工液を、乾燥時0.3μmの厚さとなるように塗工し離型層を形成した。また、該発泡ポリプロピレンフィルムの他方の面に、下記組成の裏面プライマー層用塗工液を、乾燥時0.5μmの厚さとなるように塗工し裏面プライマー層を形成した。次いで、裏面プライマー層上に、裏面層用塗工液1を、乾燥時0.5μmの厚さとなるように塗工し裏面層を形成し、裏面層、裏面プライマー層、裏側基材層、および離型層がこの順で積層されてなる積層体Bを得た。
次いで、積層体Bの離型層上に、下記組成の粘着剤層用塗工液を、乾燥時10.0μmの厚さとなるように塗工して粘着剤層を形成し、粘着剤層が設けられた積層体Bと、上記積層体Aとを貼り合せることで、裏面層/裏面プライマー層/裏側基材層/離型層/粘着剤層/表側基材層/プライマー層/受容層がこの順で積層されてなるシール型熱転写受像シート2を作製した。
<受容層用塗工液2>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(#1000A 電気化学工業(株)) 12質量部
・エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T 信越化学工業(株))0.8質量部
・アミノ変性シリコーン(X−22−1660B−3 信越化学工業(株))
0.24質量部
・トルエン 30質量部
・メチルエチルケトン 30質量部
<離型層用塗工液>
・付加重合剤シリコーン(KS847H 信越化学工業(株) 100質量部
・トルエン 200質量部
<裏面プライマー層用塗工液>
・ウレタン樹脂(OPTプライマー 昭和インク工業(株)) 100質量部
・イソシアネート系硬化剤(OPT硬化剤 昭和インク工業(株)) 5質量部
また、上記と同様に、熱転写受像シート2の受容層面の表面粗さRaを測定した。結果を表1に示した。
<熱転写受像シートの作製3>
基材をコート紙(三菱製紙株式会社製パールコートN:157.0g/m)に変更した以外は、熱転写受像シートの作製1と同様にして、熱転写受像シート3を作製した。
また、上記と同様に、熱転写受像シート3の受容層面の表面粗さRaを測定した。結果を表1に示した。
<熱転写受像シートの作製4>
基材をコート紙(三菱製紙株式会社製パールコートN:157.0g/m)に変更し、受容層を下記組成の受容層用塗工液3に変更した以外は、熱転写受像シートの作製1と同様にして、熱転写受像シート4を作製した。
<受容層用塗工液3>
・塩酢ビ系エマルジョン(塩ビ/酢ビ=97.5/2.5):固形分36%)411質量部
・離型剤の水分散体(固形分:17%) 98質量部
・エポキシ架橋剤(EX−512、ナガセケムテックス(株)製、固形分100%)
7.6質量部
・純水(エポキシ架橋剤分散用として) 11.4質量部
・増粘材(アデカノールUH−526、(株)ADEKA製、固形分30%)45質量部
・純水(増粘材分散用として) 230質量部
・界面活性剤(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液:固形分20%)23質量部
なお、上記の塩酢ビ系エマルジョンおよび離型剤の水分散体は下記のようにして調製した。
(塩酢ビ系エマルジョンの合成)
2.5Lオートクレーブ中に、脱イオン水600g、塩化ビニル単量体438.8g(全仕込み単量体に対して97.5重量%)と酢酸ビニル11.2g(全仕込み単量体に対して2.5重量%)からなる単量混合体、および過硫酸カリウム2.25gを仕込んだ。この反応混合物を攪拌翼で回転数120rpmを維持するように攪拌し、反応混合物の温度を60℃に上げて重合を開始した。5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液180g(全仕込み単量体に対して2重量%)を重合開始〜4hr後まで連続添加し、重合圧が60℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時に重合を停止した後、残存の単量体を回収して、塩酢ビ系エマルジョンを得た。
(離型剤の水分散体の作製)
酢酸エチル85gにエポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業(株)製)16gとアラルキル変性シリコーン(X−24−510、信越化学工業(株)製)8gを溶解した。次に、トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(固形分10%)14gを純水110gに溶解した。上記2液を混合・攪拌した後、ホモジナイザーを用いて分散を行い、分散体を調製した。その後、分散体を30〜60℃に加温しながら減圧下で酢酸エチルを除去し、シリコーンの水分散体を得た。
また、上記と同様に、熱転写受像シート4の受容層面の表面粗さRaを測定した。結果を表1に示した。
<熱転写インクシート1の作製>
基材シートとして厚さ4.9μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。基材シートの熱転写性色材層が設けられる面の表面粗さRaを、JIS B0601に準拠して、表面粗さ形状測定機(東京精密(株)製、サーフコム1400)を用いて測定した。結果を表1に示した。
その基材シートの一方の面に、下記組成の耐熱滑性層形成用塗工液を用いて、バーコーター法で、固形分で1.0g/mになるように塗工、乾燥して耐熱滑性層を形成した。なお、耐熱滑性層形成用塗工液により形成された耐熱滑性層に含まれるフィラーの含有率は、その耐熱滑性層の全固形分に対して、30質量%であった。
<耐熱滑性層形成用塗工液>
・ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−1、積水化学工業(株)製)
61.5質量部
・ポリイソシアネート(バーノックD750、大日本インキ化学工業(株)製)
8.5質量部
・フィラー1:ステアリルリン酸亜鉛(LBT1830精製、堺化学工業(株)製)
10質量部
・フィラー2:ステアリン酸亜鉛(SZ−PF、堺化学工業(株)製) 10質量部
・フィラー3:ポリエチレンワックス(ポリワックス3000、東洋アドレ(株)製)
3質量部
・フィラー4:エトキシ化アルコール変性ワックス(ユニトックス750 、東洋アドレ(株)製) 7質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・トルエン 100質量部
上記の基材シートの耐熱滑性層を設けた面と反対側に、下記組成のイエロー、マゼンタ、シアンの各色材層用塗工液を用いて、それぞれ固形分換算で0.6g/mの割合でバーコーター法で塗工、乾燥して、イエロー、マゼンタ、シアンの各色材層を形成した。
<イエロー色材層用塗工液>
・分散染料(ディスパースイエロー201) 2.5質量部
・染料(下記化学式で示されるイエロー染料) 2.5質量部
化学式:
・バインダー樹脂(ポリビニルアセタール樹脂、KS−5、積水化学工業(株)製)
4.5質量部
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・アルキル変性シリコーンオイル(KF−412、信越シリコーン(株)製)0.1質量部
・メチルエチルケトン 45.0質量部
・トルエン 45.0質量部
<マゼンタ色材層用塗工液>
・分散染料(マクロレックスレッドバイオレットR) 2.0質量部
・染料(下記化学式で示されるマゼンダ染料) 2.0質量部
化学式:
・バインダー樹脂(ポリビニルアセタール樹脂、KS−5、積水化学工業(株)製)
4.5質量部
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・アルキル変性シリコーンオイル(KF−412、信越シリコーン(株)製)0.1質量部
・メチルエチルケトン 45.0質量部
・トルエン 45.0質量部
<シアン色材層用塗工液>
・染料(下記化学式で示されるシアン染料) 2.0質量部
化学式:
・バインダー樹脂(ポリビニルアセタール樹脂、KS−5、積水化学工業(株)製)
4.5質量部
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・アルキル変性シリコーンオイル(KF−412、信越シリコーン(株)製)0.1質量部
・メチルエチルケトン 45.0質量部
・トルエン 45.0質量部
上記の基材シートの耐熱滑性層を設けた面と反対側に、下記組成の剥離層用塗工液を用いて、固形分換算で1.0g/mの塗工量で、バーコーター法で塗布、乾燥して、剥離層を形成した。
<剥離層用塗工液>
・ポリメチルメタクリレート樹脂(ダイヤナールBR−87、三菱レイヨン(株)製)
20質量部
・トルエン 40質量部
・メチルエチルケトン 40質量部
上記の剥離層の上に、下記組成の保護層形成用塗工液を用いて、固形分換算で2.0g/mの塗工量で、バーコーター法で塗工、乾燥して、保護層を形成して、熱転写インクシート1を作製した。
<保護層形成用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ソルバインCNL 日信化学工業(株)製)
20質量部
・トルエン 40質量部
・メチルエチルケトン 40質量部
<熱転写インクシートの作製2>
基材シートを表裏に粗さの異なるポリエチレンテレフタレートを積層したフィルムに変更した以外は、熱転写インクシートの作製1と同様にして、熱転写インクシート2を作製した。また、上記と同様に、基材シートの熱転写性色材層が設けられる面の表面粗さRaを測定した。結果を表1に示した。
<熱転写インクシートの作製3>
基材シートを厚さ5.2μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに変更した以外は、熱転写インクシートの作製1と同様にして、熱転写インクシート3を作製した。また、上記と同様に、基材シートの熱転写性色材層が設けられる面の表面粗さRaを測定した。結果を表1に示した。
<印画物の製造>
上記で作製した熱転写受像シートと熱転写インクシートを表1の組み合わせで、下記の印画条件で印画物1〜15を形成した。
<印画物条件>
・発熱体平均抵抗値:5045Ω
・主走査方向印字密度:300dpi
・副主走査方向印字密度:300dpi
・印加電圧:22(V)
・1ライン周期:1.5(msec/line)
・印字開始温度:27(℃)
・印加パルス(階調制御方法):1ライン周期を255に等分割したパルス長さをもつ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンタを用い、1ライン周期当りのパルス数255にて、黒ベタ印画物を作製した。なお、保護層転写はパルス数175個の条件で転写した。
<写像性の測定>
上記で製造した印画物について、鏡面計(アークハリマ(株)製)を用いて、上記の特定の測定方法において数式1に示すシグモイド関数を使用した非線形最小二乗法によるフィッティング処理を行い、印画方向と垂直方向それぞれについて写像性を算出した。各方向における算出した値の平均値を表2に示す。
<光沢度の測定>
上記で製造した印画物について、JISZ8741に準拠して、光沢度計(日本電色(株)製 Gloss Meter VG2000)を用いて、印画方向と垂直方向それぞれについて光沢度を測定した。各方向における測定値の平均値を表2に示す。
<視覚による光沢感の評価>
上記で製造した印画物について、下記の評価基準で、光沢感を評価した。結果を表2に示す。
・評価基準
○:光沢感が優れていた。
△:光沢感が通常であった。
×:光沢感が劣っていた。
<印画シワの評価>
上記の印画物の画像について、下記の評価基準で、シワなどの画像欠陥の有無を目視にて評価した。
・評価基準
○:印画シワなど画像欠陥の発生がなかった。
△:印画シワなど画像欠陥の発生が少し見られた。
×:印画シワなどの画像欠陥の発生があった。
10 熱転写受像シート
11 基材
12 プライマー層
13 受容層
20 熱転写インクシート
21 基材シート
22 色材プライマー層
23 熱転写性色材層
24 イエロー色材層
25 マゼンダ色材層
26 シアン色材層
27 耐熱滑性層

Claims (10)

  1. 熱転写受像シートと熱転写インクシートとを重ね合わせて、前記熱転写受像シート上に画像を形成するために用いられる、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセットであって、
    前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材上に設けられた受容層とを有してなり、前記熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaが、50nm以上100nm以下であり、
    前記熱転写インクシートが、基材シートと、前記基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、前記基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが、0.5nm以上10nm以下である、熱転写受像シートと熱転写インクシートのセット。
  2. 前記熱転写受像シートの基材が、熱可塑性樹脂フィルムを含んでなる、請求項1に記載の熱転写受像シートと熱転写インクシートのセット。
  3. 前記熱転写受像シートの基材が、ポリオレフィンフイルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリエチレン誘導体フィルム、ポリアミドフィルム、ポリメチルペンテンフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、請求項1または2に記載の熱転写受像シートと熱転写インクシートのセット。
  4. 前記熱転写インクシートの基材シートが、熱可塑性樹脂フィルムを含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱転写受像シートと熱転写インクシートのセット。
  5. 前記熱転写インクシートの基材シートが、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱転写受像シートと熱転写インクシートのセット。
  6. 熱転写受像シートと熱転写インクシートとを重ね合わせて、前記熱転写受像シート上に画像を形成する印画物の製造方法であって、
    前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材上に設けられた受容層とを有してなり、前記熱転写受像シートの受容層面の表面粗さRaが、50mm以上100mm以下であり、
    前記熱転写インクシートが、基材シートと、前記基材シート上に設けられた熱転写性色材層とを有してなり、前記基材シートの熱転写色材層が設けられる面の表面粗さRaが、0.5nm以上10nm以下であり、
    下記の測定方法:
    コンピュータ制御によりディスプレイにチェックパターンを表示して測定対象物表面に投影する投影光学系と、投影されて測定対象物表面で反射したチェックパターンの虚像を撮像素子で撮影する撮像光学系とからなり、前記撮像素子で撮影したチェックパターンの画像データをコンピュータに収得してデータ処理することにより測定対象物表面の表面性状を測定する表面性状測定装置を用いて、
    白地と黒地が直線境界部で分割されたチェックパターンを測定対象物表面に投影して収得したチェックパターン画像の画素毎の前記直線境界部の輝度波形に対して、フィッティング処理を行い、該フィッティング処理にて算出した輝度波形のゲインの平均値を、測定対象物表面の写像性として算出する方法であって、
    前記フィッティング処理が、下記数式1:
    に示すシグモイド関数を使用した非線形最小二乗法によるものである方法、
    により得られた写像性が0.4以上0.6以下である印画物を得ることを特徴とする、印画物の製造方法。
  7. 前記熱転写受像シートの基材が、熱可塑性樹脂を含んでなる、請求項6に記載の印画物の製造方法。
  8. 前記熱転写受像シートの基材が、ポリオレフィンフイルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリエチレン誘導体フィルム、ポリアミドフィルム、ポリメチルペンテンフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、請求項6または7に記載の印画物の製造方法。
  9. 前記熱転写インクシートの基材シートが、熱可塑性樹脂を含んでなる、請求項6〜8のいずれか一項に記載の印画物の製造方法。
  10. 前記熱転写インクシートの基材シートが、ポリアミドフィルムおよびポリエステルフィルムからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、請求項6〜9のいずれか一項に記載の印画物の製造方法。
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