JP7380306B2 - 熱転写シート - Google Patents

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Description

本開示は、熱転写シートに関する。
従来より、熱昇華転写型色材層又は溶融転写型色材層を備える熱転写シートと、熱転写受像シートとを重ね合わせ、次いで、プリンタが備えるサーマルヘッドとプラテンローラーとの間を通過させると共に、サーマルヘッドにより熱転写シートを加熱し、昇華転写型色材層に含まれる昇華性染料を移行、又は溶融転写型色材層自体を転写することにより、熱転写受像シートに画像を形成し、印画物が製造されている。
印画物におけるシワの発生を抑制すべく(以下、場合により、印画シワ抑制性という)、熱転写シートには、基材の色材層が設けられた面とは反対の面に、背面層が設けられている場合がある(特許文献1参照)。
背面層は、基材上に背面層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成し、これを乾燥させた後、60℃の環境下で5日間程度のエイジング処理を行うことにより形成される。生産性向上の観点から、エイジング処理時間の短縮が求められているが、従来の背面層の構成によりエイジング処理を短縮した場合、印画シワ抑制性が不十分であった。
特開平6-278373号公報
本開示の課題は、背面層形成時において、エイジング処理時間を短縮した場合であっても、高い印画シワ抑制性を有する(以下、場合により、単に、印画シワ抑制性という)、熱転写シートを提供することである。
本開示の熱転写シートは、
背面層と、基材と、色材層と、を備え、
背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成されることを特徴とする。
本開示によれば、高い印画シワ抑制性を有する、熱転写シートを提供できる。
本開示の熱転写シートの一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一実施形態を示す概略断面図である。
(熱転写シート)
本開示による熱転写シート10は、図1に示すように、背面層11と、基材12と、色材層13とを備える。色材層13は、図2に示すように、複数設けられていてもよい。
一実施形態において、色材層13が、昇華転写型色材層である場合、熱転写シート10は、基材12と昇華転写型着色層との間に、プライマー層を備えていてもよい(図示せず)。
一実施形態において、色材層13が、溶融転写型色材層である場合、熱転写シート10は、基材12と溶融転写型着色層との間に、剥離層及び/又は離型層を備えていてもよい(図示せず)。熱転写シート10が剥離層及び離型層を備える場合、基材12と溶融転写型着色層との間に、離型層、剥離層の順に設けられる。
以下、本開示の熱転写シートが備える各層について説明する。
(背面層)
背面層は、アリル樹脂及び重合開始剤を含む、樹脂組成物の硬化物から構成される。これにより、背面層形成時において、エイジング処理時間を短縮した場合であっても、背面層の印画シワ抑制性を向上できる。
本開示において、アリル樹脂とは、重合成分として、少なくとも1種のアリルモノマーを含む樹脂をいう。アリルモノマーとしては、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート、アリルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメリット酸トリアリル、ピロメリット酸テトラアリル、ソルビン酸アリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、クエン酸ジアリル及びブタンテトラカルボン酸テトラアリル等が挙げられる。
これらの中でも、印画シワ抑制性という観点から、ジアリルフタレートが好ましい。
背面層は、2種以上のアリル樹脂を含んでいてもよい。
また、アリル樹脂は、アリルモノマー以外の化合物を共重合成分として含んでもよい。アリル樹脂におけるその他の化合物由来の構成単位の割合は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。
アリル樹脂は、下記一般式(1)~(4)で表される樹脂であることが好ましい。このような構造のアリル樹脂を背面層に含有させることにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
下記一般式(1)又は(3)で表される樹脂がより好ましく、下記一般式(1)で表される樹脂が特に好ましい。
Figure 0007380306000001
Figure 0007380306000002

Figure 0007380306000003
Figure 0007380306000004
上記一般式(1)~(4)において、m、n及びoは、1以上の整数を表す。
このようなアリル樹脂は、市販品を使用してもよい。例えば、一般式(1)で表されるアリル樹脂として、(株)大阪ソーダ製のダイソーダップ(登録商標)A、ダイソーダップ(登録商標)S及びダイソーダップ(登録商標)K等を使用できる。また、一般式(2)で表されるアリル樹脂として、大阪ソーダ製のダイソーイソダップを使用できる。また、一般式(3)で表されるアリル樹脂として、(株)大阪ソーダ製のラドパー(登録商標)AD-032を使用できる。
アリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上100000以下が好ましく、15000以上70000以下がより好ましい。これにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
本開示においてMwは、ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS K 7252-1:2016に準拠した方法により測定する。
アリル樹脂のヨウ素価は、40g/100g以上95g/100g以下が好ましく、45g/100g以上70g/100g以下がより好ましい。これにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
なお、本開示において、ヨウ素価の測定は、JIS K 6235:2006に準拠して行う。
上記樹脂組成物におけるアリル樹脂の含有量は、40質量%以上100質量%以下が好ましく、60質量%以上100質量%以下がより好ましく、80質量%以上98質量%以下が特に好ましい。これにより、熱転写シートの生産性及び印画シワ抑制性を更に向上できる。
重合開始剤は、アリル樹脂を3次元架橋させることにより、樹脂組成物を硬化できるものであれば、特に限定されることなく使用できる。例えば、過酸化物、アゾ化合物及び過硫酸塩等が挙げられる。これらの中でも、熱転写シートの生産性及び印画シワ抑制性という理由から、過酸化物が好ましい。
過酸化物としては、例えば、ジドデカノイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド及びジデカノイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド化合物、並びにt-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミノヒドロペルオキシド、t-へキシルヒドロペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド化合物等が挙げられる。これらの中でも、ジアシルペルオキシド化合物が好ましく、ジドデカノイルペルオキシドが特に好ましい。
アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチルニトリル、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-マチルプロピオネート)及び4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)等が挙げられる。
過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム等が挙げられる。
樹脂組成物における重合開始剤の含有量は、樹脂組成物に含まれるアリル樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上5質量部以下がより好ましい。これにより、熱転写シートの生産性及び印画シワ抑制性を更に向上できる。
一実施形態において、樹脂組成物は、少なくとも1種の滑材を含む。これにより、熱印画シワ抑制性及びプリンタ内搬送性を更に向上できる。
滑材としては、例えば、金属石けん、ワックス及びシリコーンオイル等が挙げられる。
金属石けんとしては、例えば、アルキルリン酸エステルの多価金属塩及びアルキルカルボン酸の金属塩等が挙げられる。アルキルリン酸エステルにおけるアルキル基は、炭素数12以上が好ましく、特にステアリル基が滑性に優れ、好ましい。またアルキルリン酸エステルの多価金属塩における金属塩は、亜鉛またはアルミニウム塩が好ましい。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エトキシ化アルコール変性ワックス、パラフィンワックス及びモンタンワックス等が挙げられる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル及び(メタ)アクリル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
樹脂組成物における滑材の含有量は、1質量%以上70質量%以下が好ましく、10質量%以上50質量%以下がより好ましい。これにより、印画シワ抑制性及びプリンタ内搬送性を更に向上できる。
一実施形態において、背面層は、少なくとも1種の粒子を含む。これにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
粒子は、無機粒子であってもよく、有機粒子であってもよい。
無機粒子としては、例えば、タルク及びカオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、並びに窒化ホウ素等が挙げられる。
有機粒子としては、(メタ)アクリル樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン樹脂、ラウロイル樹脂、フェノール樹脂、アセタール樹脂、スチレン樹脂及びポリアミド等からなる有機樹脂粒子、並びにこれら樹脂材料を架橋材と反応させた架橋樹脂粒子等が挙げられる。
樹脂組成物における粒子の含有量は、0.5質量%以上30質量%以下が好ましく、1質量%以上15質量%以下がより好ましい。これにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
樹脂組成物は、アリル樹脂以外の樹脂材料(以下、その他の樹脂材料という)を含むことができる。その他の樹脂材料としては、例えば、ポリエステル、ビニル樹脂、ビニルアセタール樹脂、ポリアミド、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。
なお、本開示において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を包含する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を包含する。
背面層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、離型材及び分散材等の添加材を含んでもよい。
背面層の厚さは、0.1μm以上2μm以下が好ましく、0.1μm以上1μm以下がより好ましい。これにより、印画シワ抑制性を更に向上できる。
背面層は、樹脂組成物を水又は適当な溶媒へ分散して、あるいは樹脂組成物を水又は適当な溶媒へ溶解して、塗工液を作成し、基材等の上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥することにより形成できる。塗布手段としては、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法又はロッドコート法等の公知の手段を使用できる。
(基材)
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギーへの耐熱性を有し、基材上に設けられる転写層等を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
基材として、樹脂材料から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)を使用できる。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4-ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート及びテレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタール及びポリビニルブチラール等のビニルアセタール樹脂、ポリアクリレート及びポリメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のイミド樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、ポリスチレン(PS)等のスチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等が挙げられる。
上記樹脂材料の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、ポリエステルが好ましく、PET又はPENがより好ましく、PETが特に好ましい。
また、上記樹脂フィルムの積層体を基材として使用することもできる。樹脂フィルムの積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法又はエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
基材が樹脂フィルムである場合、該樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよい。強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
基材の厚さは、3.0μm以上25.0μm以下が好ましい。これにより、基材の機械的強度及び熱転写時の熱エネルギーの伝達を良好にできる。
(色材層)
熱転写シートは、基材上に色材層を備える。該色材層は、色材層に含まれる昇華性染料のみが被転写体へ移行する昇華転写型色材層であってもよく、色材層自体が転写する溶融転写型色材層であってもよい。また、昇華転写型色材層及び溶融転写型色材層を共に備えていてもよい。
色材層は、少なくとも1種の色材を含み、これは顔料であっても、染料であってもよい。また、染料は昇華性染料であってもよい。
顔料としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、黒煙、鉄黒、アニリンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、カドミウムレッド、カドモポンレッド、クロムレッド、バーミリオン、ベンガラ、アゾ系顔料、アリザリンレーキ、キナクリドン、コチニールレーキペリレン、イエローオーカー、オーレオリン、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、クロムイエロー、ジンクイエロー、ネイプルスイエロー、ニッケルイエロー、アゾ系顔料、グリニッシュイエロー、ウルトラマリン、岩群青、コバルト、フタロシアニン、アントラキノン、インジコイド、シナバーグリーン、カドミウムグリーン、クロムグリーン、フタロシアニン、アゾメチン、ペリレン及びアルミニウム顔料等が挙げられる。
染料としては、ジアリールメタン染料、トリアリールメタン染料、チアゾール染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン染料、インドアニリン染料、アセトフェノンアゾメチン染料、ピラゾロアゾメチン染料、キサンテン染料、オキサジン染料、チアジン染料、アジン染料、アクリジン染料、アゾ染料、スピロピラン染料、インドリノスピロピラン染料、フルオラン染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料及びキノフタロン染料等が挙げられる。
一実施形態において、色材層は樹脂材料を含む。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビニル樹脂、ビニルアセタール樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。
色材層は、上記添加材を含むことができる。
色材層の厚さは、例えば、0.1μm以上3μm以下である。
色材層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、あるいは上記材料を水又は適当な溶媒へ溶解して、塗工液を作成し、上記塗布手段により基材等の上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥することにより形成できる。
(プライマー層)
プライマー層は、色材層が昇華転写型色材層である場合に、基材と色材層との間に設けることができる。これにより、基材と色材層との密着性を向上できる。
一実施形態において、プライマー層は1種又は2種以上の樹脂材料を含む。例えば、ポリエステル、ビニル樹脂、ポリウレタン、(メタ)アクリル樹脂、ポリアミド、ポリエーテル、スチレン樹脂及びセルロース樹脂等が挙げられる。
また、プライマー層は上記添加材を含んでいてもよい。
プライマー層の厚さは、例えば、0.05μm以上2.0μm以下である。
プライマー層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、あるいは上記材料を水又は適当な溶媒へ溶解して、塗工液を作成し、上記塗布手段により、基材上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥することにより形成できる。
(剥離層)
剥離層は、色材層が溶融転写型色材層である場合に、基材と色材層との間に設けることができ、溶融転写型色材層の転写時に、共に転写される層である。
剥離層は、樹脂材料を含む。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。
また、剥離層は上記添加材を含むことができる。
剥離層の厚さは、0.1μm以上3μm以下が好ましく、0.3μm以上1.5μm以下がより好ましい。これにより、溶融転写型色材層の転写性を更に向上できる。
剥離層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、あるいは上記材料を水又は適当な溶媒へ溶解して、塗工液を作成し、上記塗布手段により、基材又は離型層上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥することにより形成できる。
(離型層)
離型層は、色材層が溶融転写型色材層である場合に、基材と溶融転写型色材層との間に設けることができ、溶融転写型色材層の転写時に、基材上に留まる層である。
一実施形態において、離型層は樹脂材料を含む。例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、アセタール樹脂、ポリアミド、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリオール樹脂、セルロース樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
一実施形態において、離型層は上記滑材を含む。
離型層における滑材の含有量は、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましい。これにより、溶融転写型色材層の転写性を更に向上できる。
また、離型層は上記添加材を含むことができる。
離型層の厚さは、例えば、0.1μm以上2.0μm以下である。
離型層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、あるいは上記材料を水又は適当な溶媒へ溶解して、塗工液を作成し、上記塗布手段により、基材上に塗布して塗膜を形成し、これを乾燥することにより形成できる。
次に実施例を挙げて、本開示の熱転写シートをさらに詳細に説明するが、本開示の熱転写シートは、これら実施例に限定されない。
実施例1
厚さ4.5μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラー(登録商標)5A-F53)の一方の面に、下記組成の背面層形成用塗工液を、塗布し、塗膜を形成した。この塗膜を、ドライヤーを用いて、110℃の条件で、60秒乾燥し、厚さ1μmの背面層を形成した。
<背面層形成用塗工液>
・アリル樹脂A 87.3質量部
((株)大阪ソーダ製、ダイソーダップ(登録商標)A、Mw50000~60000、軟化温度70~110℃、ヨウ素価50~60g/100g)
・重合開始剤 2.7質量部
(太洋(株)製、ジドデカノイルペルオキシド)
・滑材 7質量部
(堺化学工業(株)製、LBT1830精製、ステアリルリン酸亜鉛)
・タルク 3質量部
(日本タルク工業(株)製、ミクロエース(登録商標)P-3)
・トルエン 120質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 120質量部
PETフィルムの他方の面に、下記組成の色材層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmの色材層を形成し、熱転写シートを得た。
<色材層形成用塗工液組成>
・C.I.ディスパースレッド26(下記構造式(M-1)の染料) 2.3質量部
・C.I.ディスパースバイオレット60(下記構造式(M-2)の染料) 1.6質量部
・下記構造式(M-3)の染料 1.6質量部
・ポリビニルアセタール 3.5質量部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・トルエン 45.5質量部
・MEK 45.5質量部
Figure 0007380306000005
Figure 0007380306000006
Figure 0007380306000007
実施例2~8
背面層の形成に用いた塗工液の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
なお、表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・アリル樹脂B:(株)大阪ソーダ製、ダイソーイソダップ、Mw30000~50000、軟化温度50~80℃、ヨウ素価75~90g/100g
・アリル樹脂C:(株)大阪ソーダ製、ラドパーAD-032、Mw30000~60000、軟化温度60~100℃、ヨウ素価55~70g/100g
・アクリル樹脂:三菱ケミカル(株)製、ダイヤナール(登録商標)BR-88、Mw480000、ガラス転移温度105℃
比較例1
背面層形成用塗工液の組成を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、背面層を形成しよ、熱転写シートを作製した。
<背面層形成用塗工液組成>
・ポリビニルブチラール 40質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BX-1)
・アクリルポリオール 27質量部
(綜研化学(株)製、サーモラック(登録商標)SU-100A)
・ポリイシシアネート 27質量部
(DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750)
・リン酸エステル系界面活性剤 5質量部
(第一工業製薬(株)製、プライサーフ(登録商標)A208S)
・タルク 1質量部
(日本タルク工業(株)製、ミクロエース(登録商標)P-3)
・トルエン 60質量部
・MEK 60質量部
<<摩擦係数測定>>
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート及び昇華型熱転写プリンタ(大日本印刷(株)製、DS-40)の純正受像シートを準備した。
特開2003-300338号公報で記載されている摩擦力測定機能付熱転写プリンタを以下の条件で使用し、純正受像シート上に、画像を形成すると共に、該プリンタが備えるサーマルヘッドと熱転写シートの背面層との摩擦力を測定した。測定した摩擦力を印圧(38N)により除し、摩擦係数を求めた。結果を表1に示す。
(画像形成条件)
・サーマルヘッド:東芝ホクト電子社(株)製
・サーマルヘッド抵抗値:5020Ω
・解像度:300dpi(dots per inch)
・ライン速度:1ms/Line、
・純正受像シート搬送方向の解像度は、300lpi(line per inch))
・パルスデューティ:90%
・印加電圧:26.5V
・印圧:38N
・形成画像:幅1600ピクセル×長さ1090ピクセルのサイズで、階調0~255のグラデーション画像(1ピクセルは、1ドットに相当)
<<印画シワ抑制性評価>>
上記摩擦係数測定で作製した印画物を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
(評価基準)
A:シワが全く発生していない。
B:印画物の一部に軽度のシワが発生している。
C:印画物の一部にシワが発生しているが、実使用上問題の無い程度である。
NG:印画物の全体にシワが発生している。
Figure 0007380306000008
以下、本開示の熱転写シートの一実施形態を例示する。なお、本開示の熱転写シートは、これらに限定されるものではない。
本開示の熱転写シートは、
背面層と、基材と、色材層と、を備え、
背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成される。
一実施形態において、アリル樹脂が、重合成分として、ジアリルフタレートを含む。
一実施形態において、アリル樹脂が、下記一般式(1)~(4)のいずれかで表される樹脂である。
Figure 0007380306000009
Figure 0007380306000010
Figure 0007380306000011
Figure 0007380306000012
一実施形態において、重合開始剤は、過酸化物である。
一実施形態において、樹脂組成物におけるアリル樹脂の含有量は、30質量%以上100質量%以下である。
一実施形態において、樹脂組成物における重合開始剤の含有量は、樹脂組成物に含まれるアリル樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下である。
一実施形態において、背面層は、滑材を含む。
一実施形態において、背面層は、粒子を含む。
10:熱転写シート、11:背面層、12:基材、13:色材層

Claims (8)

  1. 背面層と、基材と、色材層と、を備え、
    前記背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成される、熱転写シート。
  2. 前記アリル樹脂が、重合成分として、ジアリルフタレートを含む、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記アリル樹脂が、下記一般式(1)~(4)のいずれかで表される樹脂である、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
    Figure 0007380306000013
    Figure 0007380306000014
    Figure 0007380306000015
    Figure 0007380306000016
  4. 前記重合開始剤が、過酸化物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  5. 前記樹脂組成物における前記アリル樹脂の含有量が、30質量%以上100質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  6. 前記樹脂組成物における前記重合開始剤の含有量は、前記樹脂組成物に含まれる前記アリル樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  7. 前記背面層が、滑材を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  8. 前記背面層が、粒子を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱転写シート。
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