JP2015085451A - ロボット - Google Patents
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また、特許文献2に記載の内部配線構造において、フラットケーブルを複数重ねて配線を施す構成とした場合に、第1コネクター側および第2コネクター側のそれぞれにおいて、複数のコネクターを並設させるスペースが広く必要になってしまうので、ロボットの小型化に不利になるという課題があった。
本適用例によれば、接続部におけるフラットケーブルの一端の挿入方向が、第1の面に対して略直交する方向になっているので、フラットケーブルの他端の方向に張力が作用したときに、接続部に接続されたフラットケーブルの一端がより抜け難くなる顕著な効果を奏する。
したがって、第1部材と第2部材とが相対的に回動する関節構造において、より信頼性の高い配線構造を提供することができる。
したがって、第1部材と第2部材とが相対的に回動する関節構造において、より信頼性の高い配線構造を有する多軸型のロボットを提供することができる。
まず、本実施形態1に係るロボットの概略構成について説明する。図1は、実施形態1に係るロボットの概略構成を模式的に示す斜視図である。なお、実施形態における「回動」とは、正転及び逆転を意味する。
基底部70は、ロボット10の台座であり、工場内の作業スペースの床や、作業台などの平面に複数本のボルト(ネジ)によって強固に固定される。なお、固定場所は、水平面(X軸及びY軸を含む面)に限定するものではなく、ロボット10の重量、及び振動に耐え得る強度があれば、移動可能な台車上や、壁面、天井、あるいは後述するようなロボットユニットに設けられたアーム連結部などであっても良い。
なお、制御部72は、ロボット本体とは別体に設けられていても良い。
まず、ロボット10のジョイント73からリンク80までの多関節アーム構造(腕から手まで)は、本体部71をZ軸方向に貫く肩軸91を中心にして水平方向に旋回する。即ち、ジョイント73は、本体部71の多関節アームが連結される表面に対して交差する回転軸のことをいい、本実施形態では、本体部71の表面に対して略直交する回転軸になっている。
また、エンドエフェクターが取り付けられるリンク81が、多関節アーム構造における一端(末端)であり、本体部71(基底部70側)に取り付けられたジョイント73がロボットアーム構造における他端(根元)に相当する。なお、以降の説明において、ロボットアーム構造におけるリンク81に近い側を「末端側」、基底部70に近い側を「根元側」という表現も用いる。
また、本体部71には、ロボットアーム構造を回転駆動するためのモーター、および複数のギヤを含む減速機構などが組み込まれている。また、以降説明する各回動軸の近傍にも、該当するリンクやエンドエフェクターを駆動するためのモーター、および減速機構などが組み込まれている。
なお、本実施形態1の多関節アームにおいて、第1番目の一の回動軸92と略平行な一の回動軸は、本体側から順に第1〜第n番目の一の回動軸と、追番にて名称を付す。ここで、「略平行」とは、完全に平行である構成に加えて、10°以内の範囲で交差している構成を含むものと定義する。
また、回動軸の延在方向は、ロボット10が動作すると変化する(例えば、肩軸91を中心に旋回した場合)ため、図1に示す多関節アームの態様を初期状態と定義し、この初期状態に設置された状態を前提として説明する。
リンク76の末端側にはジョイント77が組み合わされており、さらにこのジョイント77の末端側にはリンク78が組み付けられている。リンク78は、ジョイント77の末端側に延在するように配置されている。リンク78が組み付けられたジョイント77は、リンク76の末端側をX軸方向に貫く第2番目の一の回動軸93を中心にして駆動される。
そして、リンク78の末端側には、駆動伝達部50と電装部60とを有するジョイント79が組み合わされている。ジョイント79は、一の回動軸と略直交する2の回動軸94であってリンク78の末端側をY軸方向に貫く二の回動軸94を中心にしてジョイント79がリンク78に対して捻れ方向に回動するように駆動される。
また、ジョイント79の末端側には、リンク80が組み合わされており、このリンク80は、ジョイント79の末端側をX軸方向に貫く第3番目の一の回動軸95を中心にして駆動される。
そして、駆動プーリー85と従動プーリー86とは無縁の動力伝達索条としてのタイミングベルト87を介して連結されている。また、駆動プーリー85と従動プーリー86との間には、タイミングベルト87のテンションを調整するためにタイミングベルト87の動きに従って回動可能に接触させたプーリーを有するアイドラー88が配置されている。
以上、説明した構成の第1部材としてのジョイント79に備わる駆動伝達部50によれば、第3番目の一の回動軸95に駆動用回転源としてのモーターを直接接続する構造よりも、第3番目の一の回動軸95を設置するアーム部材としてのジョイント79の小型化が図れる。具体的には、第3番目の一の回動軸95の軸方向にモーターが配置されることによる多関節アームの延伸方向と直交するアーム幅方向へのジョイント79の幅の増大が抑えられる。
FPC68は、フラットケーブルに類するもののなかで特に可撓性に富み、また、薄いので、電装部60の実装構造の薄型化・小型化に効果を奏する。また、屈曲させやすいことから配線の引き回し経路の自由度が高く、後述するリール68wの形成がし易いので、ロボット10の各部材の配線材料として好適である。
図3に示す第1部材としてのジョイント79の電装部60において、配線基板61は、第2部材としてのリンク80との第3番目の一の回動軸95と略直交する方向に第1面61aを向けて配置されている。配線基板61の第1面61aに実装された複数のコネクター67は、FPC68が第1面61aと直交する方向から挿入される向きに接続口を向けて実装されている。コネクター67に一端が接続されたFPC68は、図示を省略した蓋体としてのカバー(図5におけるカバー99)によりリンク80側との連結部である第3番目の一の回動軸95の方向に折り曲げられた他端を真っ直ぐ延ばして配置されたのち、第3番目の一の回動軸95近傍で再び折り曲げられてリンク80に引き出されている。そして、リンク80に引き出されたFPC68の他端側には、第3番目の一の回動軸95と略平行な回動軸回りに巻回されたリール68wが形成されている。このFPC68のリール68wにより、ジョイント79とリンク80との第3番目の一の回動軸95回りの相対回動に伴うFPC68の長さ方向の往復移動が吸収され、相対回動を阻害しない配線構造が実現できる。
この構成によれば、コネクター67のFPC68との接続部分において、FPC68が第1面61aと平行に接続される構成とした場合に比して、省スペースで複数のコネクター67を設置することができるとともに、FPC68を各コネクター67に接続するときに、隣り合うコネクター67の干渉が抑えられて作業性がよいという効果が得られる。したがって、小型で、組立作業の効率がよいロボット10を提供することができる。
配線基板61の第1面61a上に並設された複数のコネクター67に、補強板69が設けられた一端側の接続部分が挿入・固定されたFPC68は、カバー99の内壁面99aに接触してリール68wの方向に屈曲されている。このFPC68の屈曲部では、カバー99の内壁面99aが、FPC68をコネクター67の挿入方向(接続方向)側に押える力を常に加えている。これにより、FPC68がコネクター67から抜けにくくする効果を奏し、FPC68による配線構造の接続信頼性が保持される。
なお、図5に示した態様よりも、カバー99の内壁面99aによってFPC68の補強板69部分を変形させるように押える構成としてもよく、内壁面99aが補強板69に接触するようにカバー99を配置する構成としてもよい。
ここで、最も配線基板61側にあるFPC68aは信号線用の配線部材であり、配線基板61から離れる方向に重なるFPC68dとFPC68cとが電力線用の配線部材である。また、信号線用のFPC68aと、電力線用のFPC68c,68dとの間に配置されたFPC68bは金属層を含むシールド部材であり、コネクター67を介してグランドに接地されている。このように、電力線用のFPC68c,68dを、信号線用のFPC68aよりも配線基板61から離れる方向に配置して重ねるとともに、電力線用のFPC68c,68dと信号線用のFPC68aとの間に接地されたシールド部材からなるFPC68bを配置して重ねることにより、配線基板61に形成された他の電子回路や信号線用のFPC68aに対して、電力線から発生する熱や電子線が及ぼす電気的な干渉などの悪影響を抑制することができる。
なお、電力線用のFPC68c,68dと信号線用のFPC68aとの間にシールド部材からなるFPC68bを配置する構成に限らず、熱や電力線の遮蔽効果を有する絶縁性の部材を配置する構成としてもよい。この場合、絶縁性の部材をコネクター67に挿入する必要はない。
図6は、ロボットの電装部の変形例を示すものであり、図6(a)はコネクターのロックレバーがロックされる前の状態を示す模式側面図、図6(b)は図6(a)のC−C線模式断面図、図6(c)はコネクターのロックレバーがロックされた状態を示す模式側面図、図6(d)は図6(c)のD−D線模式断面図、図6(e)は図6(c)の状態において蓋体が取り付けられた状態を示す一部模式図である。
これにより、FPC68を接続状態でロックしたロックレバー59が、カバー99´の凸部99a´により保持されるので、コネクター67とFPC68とによる電装部60´の配線構造の接続信頼性をより高く保持させることができる。
この構成に限らず、カバー99´の凹部99b´にFPC68が接触しない構成としてもよい。このような構成によれば、FPC68に加わるストレスを軽減しながら、カバー99´の凸部99a´でロックレバー59を押えることによる接続信頼性を図ることができる。
これに限らず、コネクター67に接続されたFPC68の一端側に張力が作用しているときに、FPC68のリール68w側(他端側)に作用する張力方向は、コネクター67におけるFPC68の一端側の挿入方向、即ち、配線基板61の第1面61aと平行な方向とは異なる方向となるようにすればよい。
Claims (13)
- 第1部材と、前記第1部材に対して一の回動軸回りに回動する第2部材と、を含むロボットであって、
前記第1部材に設けられ、フラットケーブルの一端と接続される接続部が配置された配線基板を備え、
前記フラットケーブルの他端は前記第2部材に固定され、
前記フラットケーブルの一端に張力が作用しているときに前記フラットケーブルの他端に作用する張力方向は、前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向と異なることを特徴とするロボット。 - 請求項1に記載のロボットにおいて、
前記接続部は、前記配線基板の前記一の回動軸と略直交する面である第1面に設けられ、
前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向は、前記第1面に平行な方向と異なる方向であることを特徴とするロボット。 - 請求項1または2に記載のロボットにおいて、
前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向は、前記第1面に略垂直な方向であることを特徴とするロボット。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のロボットにおいて、
前記第1部材には、前記第1面と対向する内壁面を有する蓋体が設置され、
前記内壁面は、前記接続部近傍の前記フラットケーブルと接触していることを特徴とするロボット。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のロボットにおいて、
前記フラットケーブルは、前記接続部と前記リールとの間に複数重ねて設置され、
前記接続部は、前記フラットケーブルの前記接続部への延長方向に該接続部の長手方向を直交させて並べて配置されていることを特徴とするロボット。 - 請求項5に記載のロボットにおいて、
前記第1面を平面視したときに前記リールの回動中心軸と前記接続部の中心とが一直線上にあることを特徴とするロボット。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のロボットにおいて、
前記フラットケーブルの前記接続部に接続される接続端子部側に、前記フラットケーブルよりも硬い補強部材が設けられていることを特徴とするロボット。 - 請求項4〜7のいずれか一項に記載のロボットにおいて、
前記接続部は、前記フラットケーブルを挿入後にその挿入方向に押し込むことにより前記フラットケーブルをロックするロックレバーを有し、
前記内壁面が前記ロックレバーに接触していることを特徴とするロボット。 - 請求項4〜8のいずれか一項に記載ロボットにおいて、
前記内壁面は、前記第1面側に突出する凸部を含む凹凸を有し、前記凸部が、前記補強部材および/または前記ロックレバーに接触していることを特徴とするロボット。 - 請求項4〜9のいずれか一項に記載のロボットにおいて、
複数の前記フラットケーブルは、少なくとも電力線用のものと信号線用のものとを含み、
前記電力線用のフラットケーブルが、前記信号線用のフラットケーブルよりも前記配線基板から離れる方向に重ねられているとともに、前記電力線用のフラットケーブルと前記信号線用のフラットケーブルとの間に前記フラットケーブルに近似な形状の絶縁部材またはシールド部材が配置されていることを特徴とするロボット。 - 基体と、
複数の部材を含み、隣り合う前記部材同士が相対的に回動する関節機構により連結された多関節アームと、を有し、
前記多関節アームは、前記基体の表面と交差する肩軸回りに回動するように連結され、
隣り合う前記部材同士が、前記肩軸と交差する一の回動軸、または、前記一の回動軸と略直交する2の回動軸のいずれかの軸回りに回動するように連結され、
前記一の回動軸は、前記基体から順に第1番目の一の回動軸〜第n番目の一の回動軸(nは3以上の整数)を有するロボットであって、
前記部材は、第1部材と、前記第1部材に対して前記第n番目の一の回動軸回りに回動する第2部材と、を有し、
前記第1部材に設けられ、フラットケーブルの一端と接続される接続部が配置された配線基板を備え、
前記フラットケーブルの他端は前記第2部材に固定され、
前記フラットケーブルの一端に張力が作用しているときに前記フラットケーブルの他端に作用する張力方向は、前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向と異なることを特徴とするロボット。 - 請求項11に記載のロボットにおいて、
前記接続部は、前記配線基板の前記一の回動軸と略直交する面である第1面に設けられ、
前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向は、前記第1面に平行な方向と異なる方向であることを特徴とするロボット。 - 請求項11または12に記載のロボットにおいて、
前記接続部における前記フラットケーブルの挿入方向は、前記第1面に略垂直な方向であることを特徴とするロボット。
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