JP2015082465A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ハウジングに収容された端子金具の帯電の有無を容易にかつ確実に検知できるようにするところにある。
上記構成によれば、回路遮断をしたにも拘わらず、ハウジング内に収容された端子金具に電荷が残っていたような場合にも、テスター等を用いて容易にかつ確実にそのことを確認することができる。
(1)前記検電用孔が、前記ハウジングにおける前記内方突出部の上面に開口されている。コネクタの装着時にはケースの内部に配されるところの、ハウジングの内方突出部の上面に検電用孔を開口した構造としたから、検電用孔について防水構造を採る必要が無く、安価に対応できる。
以下、本発明の実施形態1を図1ないし図10に基づいて説明する。
本実施形態のコネクタSCは、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されたインバータ等の機器のケース1に取り付けられて使用されるものである。
詳細には、図10において、ケース1の左側が機器の内部であって、図示しない機器本体が収容されており、同ケース1の外面にコネクタSCが取り付けられるようになっている。
ケース1の内側における取付孔3と対向した位置には、図10に示すように、相手コネクタMCが配されている。
各端子金具10は、図5及び図7に示すように、電線Wの芯線に接続された電線側端子11と、上記の相手コネクタMCに収容された相手端子(図示せず)と嵌合接続される機器側端子15と、機器側端子15と電線側端子11とを電気的に接続する接続部材20とから構成され、全体として略L字形をなすように形成されている。
機器側端子15は雌形端子であって、図7に示すように、角筒状をなす端子本体16内に一対の弾性接触片17が対向して収容されており、同端子本体16の底板16Bの後縁には、取付板18が延出形成されている。
接続部材20は、丸形編組線21Aを素材とした接続導体21の後縁に接続端子25が結合された構造であり、同接続端子25は、基端部26が直角曲げされた丸形端子により構成されている。
第1収容部31の後面における中央幅位置の上端部には、雌ねじ体38が装着された第1シェル固定部37が設定されている。また第1収容部31の外周にはシールリング39が装着されている。
第2収容部41内には、図7に示すように、左右一対の第2キャビティ45が前後方向に貫通した形態で形成されており、両第2キャビティ45は、前端側では溝65を挟んで、後端側では仕切壁46を挟んで仕切られている。
各第2キャビティ45の小径部45Aにおける外側(互いに離間した側)の側面には、それぞれ機器側端子15の端子本体16のあご部16Aに弾性的に係止して抜け止めするランス47が設けられている。
第2キャビティ45の前壁には、相手コネクタMCに装着された雄端子状をなす相手端子のタブが挿入される端子挿入口48が開口されている。
各端子固定部55は、上記の壁部54の後面における第2キャビティ45の軸心から左右に所定寸法オフセットされた位置に装着孔56が形成され、同装着孔56に雌ねじ体57が嵌着されることで形成されている。
同連結部50の上面における中央幅位置の後端部には、図6に示すように、雌ねじ体64が装着された第2シェル固定部63が設定されている。
第1シェル71は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属板を深絞り加工することによって、外形長円形をなす段付きの筒形に形成されている。図6に示すように、この第1シェル71の後面板71Aにおける中央幅位置の上縁寄りの位置には、取付孔72が開口されている。
第2シェル80の上面板81の略中央部には、図6に示すように、取付孔82が開口されている。また、同第2シェル80の後面板83の下縁における中央幅位置には、図2にも示すように、取付孔85が開口された接続片84が突出形成されており、同接続片84は、第1シェル71の後面板71Aにおける取付孔72の形成位置の外面に、取付孔72,85同士を整合させて重ね合わせ可能となっている。
後記するように、第2シェル80がハウジング30に対して正規に装着された状態において、同ハウジング30の第2収容部41の基端部42がケース1の取付孔3に正規に嵌合された場合に、両取付板86が取付部2の上面に摺接して重ねられ、各取付板86のボルト挿通孔87が取付部2の上面の各ねじ孔と整合するようになっている。
前処理として、2本の電線Wの端末にゴム栓35が先通しされたのち、皮剥きされた端末に対して電線側端子11が圧着される。
一方、機器側端子15の後端には、接続部材20が接続される。前処理としては、所定長さに形成された丸形編組線21Aの一端(後端)が接続端子25の基端部26に当てられ、同丸形編組線21Aの他端(前端)が、機器側端子15の後方に延出された取付板18に当てられて、共に抵抗溶接で固定される。
端的には、各機器側端子15の後端に、自然状態の丸形編組線21Aを介して所定姿勢を採った接続端子25が接続された形態となる。
次に、接続部材20(自然状態の丸形編組線21Aと接続端子25)を後端に備えた2個の機器側端子15が、互いに背中合わせの姿勢を採った上で、連結部50の後面の開口部51から収容室52を通って、対応する第2キャビティ45内に後方から挿入され、前壁に当たる正規位置まで押し込まれると、ランス47が端子本体16のあご部16Aに係止し、機器側端子15は第2キャビティ45の小径部45A内に抜け止めされて収容される。
これに伴い、接続導体21の素材である丸形編組線21Aが軸方向に圧縮され、同図に示すように、長さ方向の中央部に膨出部22が設けられた形態の丸形編組線21Aからなる接続導体21が形成される。このような長さ方向の中央部に膨出部22が設けられた丸形編組線21Aは、単なる丸形編組線と比較すると、軸方向により伸縮しやすい。
続いて、ゴム栓35が電線Wに沿って摺動されて各第1キャビティ32の入口に嵌着され、ゴム栓押さえ36で抜け止めされる。それとともに、連結部50の開口部51に、カバー60がシールされて嵌着される。
続いて、第2シェル80が、第2収容部41の基端部42から連結部50に亘る領域を覆うように装着され、後面板83の下縁に突設された接続片84が、第1シェル71の後面板71Aの取付孔72の形成面に重ねられ、図6に示すように、両取付孔72,85に通したねじ38Aを雌ねじ体38にねじ込むことで、第1シェル71の後面板71Aと第2シェル80の接続片84とが重なった形態で第1シェル固定部37に固定される。
端的には、電気的に接続された第1シェル71と第2シェル80とからなるシールドシェル70がハウジング30の被着され、2箇所においてねじ38A,64Aで止められて固定された状態となる。
具体的には、図4に示すように、ハウジング30の第2収容部41における各分岐部66の上面には、対をなす検電用孔67が開口されている。この検電用孔67は、電圧測定用のテスターに備えられたリードが挿入可能であって、内部の第2キャビティ45に開口している。特に図7に示すように、第2キャビティ45に収容された機器側端子15の端子本体16の側面に対向する位置に開口している。
それとともに、シールドシェル70における第1シェル71の前面に突設された押圧片75が、取付部2の下部領域に凹み形成された受け部5に進入しつつ、第2シェル80に設けられた左右一対の取付板86が、取付部2の上面に摺接して重ねられる。
これにより、ハウジング30に収容された一対の端子金具10が正極または負極として機能しつつ、直流電源と機器本体との間に電源供給回路が構成されることになる。
万が一、電圧値が測定されたら、端子金具10が帯電しているものと見なされ、適宜手段により放電をし、そののちメンテナンス作業を行えばよい。
コネクタSC側では、ハウジング30の第2収容部41の各分岐部66に検電用孔67を開けるだけで済むから、僅かな設計変更で対応できる。
なお、テスターのリードを第2キャビティ45の前壁の端子挿入口48から挿入することも考えられるが、この場合は機器側端子15の弾性接触片17の折り返し部に突き当てて変形(塑性変形)させるおそれがある。この実施形態では、敢えて機器側端子15の端子本体16の側面に接触させるようにしたから、上記した弾性接触片17の変形を招くおそれがない。
次に、本発明の実施形態2に係るコネクタSCXを図11ないし図17によって説明する。この実施形態2では、上記実施形態1のコネクタSCに対して、さらに別の一対の検電用孔103を付加して設けている。以下には、実施形態1と異なる点について主に説明する。なお、実施形態1と同一の機能を有する部材、部位については、適宜に同一の符号を付すことで、説明を省略しまたは簡略化する。
両逃がし孔105の間には、連結部50に形成された第2シェル固定部63(図6参照)の雌ねじ体64と整合する取付孔82が形成されている。
検電カバー110には左右に長い本体板111を備えており、本体板111の左右両端部には、シール栓体114の取付板112が段差状に膨出形成され、各取付板112には、上記した検電部100の周壁101内に緊密に嵌合されるゴム製のシール栓体114が、下方に突出した形態で取り付けられている。
本体板111における両取付板112の間の位置には、フランジ121を備えた六角穴付きボルト120が挿通される挿通孔(図示せず)が開口されている。
本体板111の前縁には、摘み部116が立ち上がり上がり形成されているとともに、後縁には位置決め片117が下向きに屈曲形成されている。同位置決め片117は、第2シェル80Xの上面板81の後縁に形成された位置決め溝106に挿入されるようになっている。
一方、実施形態1に例示した第1シェル71の前面に突出された押圧片75と、ケース1の受け部5とは、共に設けることが割愛されている。
そうしたら、挿通孔、取付孔82に六角穴付きボルト120を通して、第2シェル固定部63の雌ねじ体64に螺合して締め付けることで、検電用孔103がシールされた形態で検電カバー110が被着される。
続いて、各取付板86を取付部2の上面にねじ止めすることにより、ハウジング30に収容された一対の端子金具10が正極または負極として機能しつつ、直流電源と機器本体との間に電源供給回路が構成される。
そうしたら、テスターの正負一対のリードを、ハウジング30の連結部50に形成された検電部100からその底面に開口された検電用孔103に通して、正または負側の接続端子25と電線側端子11の締結部分に接触させ、電圧を測定する。同様に測定値が「0V」であれば、端子金具10に帯電していないことが確認される。
そうしたら、シールドシェル70Xの取付板86にねじ込んだボルト95を緩めて外したのち、コネクタSCXを掴んでケース1の外側に引き抜き、引き続いてメンテナンス作業を行えばよい。
なお、先にコネクタSCXをケース1から外し、実施形態1と同様に、ハウジング30の第2収容部43に設けられた一対の検電用孔67を利用して、電圧を測定することも可能である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態2において、ハウジングの第2収容部(内方突出部)に設けた検電用孔は、これを割愛してもよい。
(2)端子金具の帯電の有無を検知する手段として、1本の検知リードを所定の端子金具に接触させることで検知するものであってもよい。
(3)本発明は、交流電源と接続されたシールドコネクタについても、同様に適用することが可能である。
(4)さらに、シールドを採らない形式の機器取付用のコネクタにも適用可能である。
MC…相手コネクタ
W…電線
1…ケース
3…取付孔
10…端子金具
11…電線側端子
15…機器側端子
20…接続部材
25…接続端子
30…ハウジング
43…(第2収容部41の)先端部(内方突出部)
66…分岐部
67…検電用孔
100…検電部
103…検電用孔
110…検電カバー(カバー)
114…シール栓体
120…ボルト
Claims (4)
- 機器のケースの外面に装着され同ケースを貫通して内方に突出する内方突出部を有するハウジングと、
電源側から引き出された電線の端末に接続され前記ハウジングに対し前記内方突出部に亘って収容される端子金具と、が備えられ、
前記ハウジングが前記ケースに装着されることに伴い、前記端子金具における前記内方突出部に収容された部分が、前記ケース内に配された相手端子と接続されるようにしたコネクタにおいて、
前記ハウジングの外面には、前記端子金具に接触してその帯電状態を検知するべく検電リードが挿入可能な検電用孔が開口されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記検電用孔が、前記ハウジングにおける前記内方突出部の上面に開口されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記検電用孔が、前記ハウジングにおける前記ケースの外方に突出した部分の上面に開口されており、前記検電用孔を防水して塞ぐカバーが着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記ハウジングには正負一対の端子金具が収容され、前記検電用孔は各端子金具に対応して一対が開口されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。
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