JP2015078663A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置 Download PDF

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寿行 矢野
Hisayuki Yano
寿行 矢野
宮里 佳明
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
秀俊 広瀬
Hidetoshi Hirose
秀俊 広瀬
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Yoshiichi Hara
由一 原
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Abstract

【課題】耐久性が向上し構造が簡素化された内燃機関の可変動弁装置を提供することを課題とする。
【解決手段】カムシャフトと共に回転する第1カム部と、前記第1カム部の外周から突出した位置にある第1状態と前記第1状態よりも低い位置にある第2状態との間を移行するように前記第1カム部に支持された第2カム部と、前記第1及び第2状態で前記第2カム部をロックするロック機構と、ロックが解除されている状態でバルブからの反力が前記第2カム部に作用している時に前記第2状態へ移行する付勢力で、前記第2カム部を前記第1状態となるように付勢する第2カム部用付勢部材と、を備えている、内燃機関の可変動弁装置。
【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の可変動弁装置に関する。
特許文献1の装置では、可動カムに設けられた長孔をカムシャフトが貫通している。これにより、可動カムはカムシャフトに対して偏心回転でき、カムシャフトの回転に応じてバルブからの反力を受けて径方向に往復動できる。カムシャフトと可動カムの間には、バネによって付勢され油圧の作用により伸びるプランジャが設けられている。油圧が作用していない場合には、プランジャは伸縮し、カムシャフトに対して可動カムの径方向の往復動が許容される。油圧が作用するとプランジャが伸びた状態に維持され、カムシャフトに対して可動カムの位置が固定される。
特開2001−329819号公報
特許文献1の装置では、プランジャに油圧が作動していない場合にはプランジャは可動カムの長孔内を摺接する。このため、プランジャが磨耗して装置の耐久性が低下する恐れがある。また、可動カムを径方向外側に突出した位置とこの位置よりも低位置での双方の位置でロックする機構を設けることも考えられるが構造が複雑化する恐れがある。
そこで、耐久性が向上し構造が簡素化された内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的は、カムシャフトと共に回転する第1カム部と、前記第1カム部の外周から突出した位置にある第1状態と前記第1状態よりも低い位置にある第2状態との間を移行するように前記第1カム部に支持された第2カム部と、前記第1及び第2状態で前記第2カム部をロックするロック機構と、ロックが解除されている状態でバルブからの反力が前記第2カム部に作用している時に前記第2状態へ移行する付勢力で、前記第2カム部を前記第1状態となるように付勢する第2カム部用付勢部材と、を備え、前記ロック機構は、前記第1カム部に形成された第1係合孔、前記第2カム部に形成され、前記第1状態で前記第1係合孔に対向する第2係合孔、前記第1係合孔に収納される押圧部材、前記第2係合孔に収納されるロック部材、前記第1状態で前記ロック部材が前記第1及び第2係合孔に係合するように前記ロック部材を付勢するロック部材用付勢部材、前記第1係合孔に連通し、前記第1状態で前記ロック部材用付勢部材の付勢力に抗して前記第1係合孔から前記ロック部材を離脱させるように前記押圧部材に油圧を作用させる経路、前記第2カム部に形成され、油圧が作用した前記押圧部材が前記第2状態で係合する係合部、前記押圧部材への油圧の作用が解除された場合に前記係合部と前記押圧部材との係合を解除する解除部、を含む、内燃機関の可変動弁装置によって達成できる。
前記解除部は、前記係合部に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記ロック部材を押して前記ロック部材を係合凹部から退避させる案内面、及び、前記ロック部材に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記係合部に押されて前記ロック部材を前記係合凹部から退避させる案内面、の少なくとも一方を含む、構成であってもよい。
前記解除部は、前記係合部に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記ロック部材を押す案内面、及び、前記ロック部材に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記係合部に押される案内面、の少なくとも一方を含み、前記案内面は、前記第2状態から前記第1状態へ移行する際の前記第2カム部の移動方向に垂直な方向に対して傾斜しており、前記係合部から前記第2係合部に向かう前記垂直な方向で下り傾斜している、構成であってもよい。
耐久性が向上し構造が簡素化された内燃機関の可変動弁装置を提供できる。
図1は、本実施例の可変動弁装置の外観図である。 図2は、本実施例の可変動弁装置の外観図である。 図3A、3Bは、軸方向からみたカムユニットの断面図である。 図4A、4Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図である。 図5A〜5Cは、カムロブ部のロックの説明図である。 図6は、カムロブ部のロックの説明図である。 図7A〜7Dは、ピン、係合凹部の説明図である。 図8A、8Bは、ピン、係合凹部の説明図である。
以下、実施形態を図面と共に詳細に説明する。
図1、2は、本実施例の可変動弁装置1の外観図である。可変動弁装置1は、車両等に搭載される内燃機関に採用される。可変動弁装置1は、カムシャフトS、カムシャフトSに設けられたカムユニットCU、を含む。カムシャフトSは、カムユニットCUの一端に接続した部分SA、カムユニットCUの他端に接続した部分SB、を含む。カムシャフトSは、内燃機関からの動力により回転する。カムシャフトSと共にカムユニットCUが回転することにより、ロッカーアームRを介してバルブVをリフトさせる。バルブVは、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブである。
カムユニットCUは、カムシャフトSよりも径が大きくカムシャフトSの部分SA、SBに連結されたカムベース部10、カムベース部10に連結された2つのカムロブ部20、を含む。カムベース部10は、略円柱状であり、カムシャフトSの軸方向(以下、軸方向と称する)から見た場合に略円形のベース円部11を有している。ベース円部11は、カムベース部10の外周面に相当する。2つのカムロブ部20は、軸方向に所定の間隔をあけて並んでいる。2つのカムロブ部20は、それぞれ2つのロッカーアームRを押して2つのバルブVをリフトさせる。カムベース部10の軸方向の厚さは、カムロブ部20の軸方向の厚さよりも厚い。
図2に示すように、カムベース部10は、2つのカムロブ部20の間に凹部10Hが形成されている。凹部10Hは、2つのロッカーアームRがカムベース部10に接触する部分の間に形成されている。凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない。2つの支持シャフト33は、2つのカムロブ部20をそれぞれカムベース部10と共に軸方向に貫通している。カムロブ部20は、支持シャフト33を支点としてカムベース部10に対して揺動する。カムロブ部20は、カムベース部10のベース円部11から最大限に突出した高位置とベース円部11から突出しない低位置間を揺動可能である。カムロブ部20がカムベース部10から最大限に突出した状態は、第1状態に相当する。カムロブ部20がカムベース部10から突出しない状態は、第2状態に相当する。支持シャフト33の端部は凹部10H内で露出している。2つのカムロブ部20には、それぞれストッパピン34Pが貫通している。
カムベース部10の凹部10Hでは、2つのスプリング34sが支持シャフト33の端部に巻かれている。スプリング34sの一端は凹部10Hの内側面を押し、スプリング34sの他端はストッパピン34Pを押している。即ち、スプリング34sは、ストッパピン34Pが凹部10Hから離れるように付勢している。これにより、カムロブ部20はカムベース部10から突出するように付勢される。スプリング34sは、第2カム部用付勢部材の一例である。
図1、2において、左側のカムロブ部20は高位置にあり、右側のカムロブ部20は低位置にある。本実施例の場合、カムロブ部20が高位置でロックされている場合には、カムロブ部20がロッカーアームRを駆動してバルブVをリフトさせる。カムロブ部20が低位置でロックされている場合には、カムロブ部20はロッカーアームRに接触する又は接触せずにバルブVはリフトしない。カムベース部10は第1カム部の一例であり、カムロブ部20は第2カム部の一例である。尚、図1、2においては、理解を容易にするために一方のカムロブ部20のみを高位置にあるが、実際には後述するように2つのカムロブ部20は共に同じ位置に位置づけられる。
図3A、3Bは、軸方向からみたカムユニットCUの断面図である。図3Aは、高位置にあるカムロブ部20を示し、図3Bは、低位置にあるカムロブ部20を示している。カムロブ部20は、カムベース部10の経路Tを回避した略U字状又は略L字状である。カムロブ部20の基端側は支持シャフト33が貫通している。図3A、3Bにおいて、カムシャフトSは時計方向に回転する。これに伴いカムベース部10、カムロブ部20も時計方向に回転する。カムベース部10には、ストッパピン34Pが貫通した長孔14が形成されている。カムロブ部20の揺動に伴って移動するストッパピン34Pの移動範囲を長孔14が規制することにより、カムロブ部20の揺動範囲が規制している。
図4A、4Bは、カムユニットCUの内部構造を示した断面図である。図4A、4Bにおいては、2つのカムロブ部20は共にリフト状態にある。図4A、4Bは、図3AのA−A断面図に相当する。図4A、4Bに示すように、カムユニットCUは、軸方向でのカムユニットCUの中心に軸方向に対称に形成されている。従って、以下の説明では2つのカムロブ部20のうち一方について説明する。カムベース部10には、カムロブ部20を収納可能なスリット12が形成されている。カムベース部10内には、カムシャフトSの軸心上で延びた経路T、経路Tから径方向外側に延びた経路T6が形成されている。経路T6は、経路Tから径方向外側に延び、次に軸方向に延びて2つのカムロブ部20側に延びている。経路T6は、油圧を供給する経路部の一例である。
オイルコントロールバルブOCVは電磁駆動式の流量制御弁であり、ECU5によって制御される。ECU5は、制御部の一例である。オイルパンに貯留された油はオイルポンプPにより経路T内に供給される。オイルポンプPは、内燃機関のクランクシャフトに連動した機械式である。オイルコントロールバルブOCVは、オイルポンプPにより経路T内に供給される油圧を、オイルコントロールバルブOCVに印加される電流値に基づいてリニアに調整できる。オイルコントロールバルブOCVは、油圧制御弁の一例である。尚、油圧制御弁は、段階的に経路T内に供給される油圧を調整可能なものであってもよい。ECU5は、CPU、ROM、RAMなどから構成され、内燃機関全体の動作を制御する。ROMには、後述する制御を実行するためのプログラムが格納されている。
カムベース部10は、2つのカムロブ部20にそれぞれ作用するピン16P、17Pを保持している。2つのカムロブ部20はそれぞれピン26Pを保持している。ピン26Pは、ロック部材の一例である。ピン17Pは押圧部材の一例である。図4Bは、ピン16P等を省略した図である。カムロブ部20は、支持シャフト33が貫通した基端部から離れた自由端部を有し、カムロブ部20の自由端部側にはピン26Pを保持した孔26が形成されている。孔26は、カムロブ部20を軸方向に貫通している。孔17は、第1係合孔の一例である。孔26は、第2係合孔の一例である。
カムベース部10には、スリット12に連通した孔16が形成されている。孔16は、軸方向に延び、底面を有している。孔16には、ピン16Pが収納されている。孔16の底面とピン16Pとの間にはピン16Pに連結されたスプリング16Sが配置されている。スプリング16Sは、カムロブ部20に向けてピン16Pを付勢している。スプリング16Sは、ロック部材用付勢部材の一例である。
カムベース部10には、スリット12を介して孔16に対向する孔17が形成されている。孔17には、ピン17Pが収納されている。孔17は、経路T6に連通している。カムロブ部20が高位置にある場合には、孔17は、孔16と同軸上に位置して対向する。孔17は、軸方向に延びている。
カムロブ部20が高位置にある場合、孔16、17、26は軸方向に並び、ピン16P、17P、26Pは軸方向に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の一端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。リフト状態においては、スプリング16Sの付勢力により、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、ピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、カムロブ部20は高位置でカムベース部10にロックされる。孔17は、第1係合孔の一例である。
また、詳しくは図5B、5C、7A〜7D、8A、8Bを用いて説明するが、カムロブ部20が低位置にある場合、カムロブ部20に形成された係合凹部27と孔17とが軸方向に並ぶ。係合凹部27は、カムロブ部20を低位置でロックするためのものである。係合凹部27は、L字又はU字状に形成されたカムロブ部20の、ピン26Pと支持シャフト33との間に設けられている。
次に、カムロブ部20のロックについて詳細に説明する。図5A〜6は、カムロブ部20のロックの説明図である。オイルコントロールバルブOCV及びオイルポンプPにより経路Tを介して経路T6内に油が供給されると、図5Aに示すように、ピン17Pがスプリング16Sの付勢力に抗してカムロブ部20側に押される。これにより、ピン16Pは孔26から離脱し、ピン26Pは孔17から離脱する。即ち、ピン16P、17P、26Pは、それぞれ孔16、17、26に収納される。これにより、高位置でカムロブ部20のロックが解除される。
カムロブ部20のロックが解除された状態でカムシャフトSが回転することにより、カムロブ部20はロッカーアームRから反力を受ける。これにより、図5Bに示すように、カムロブ部20はスプリング34sの付勢力に抗して低位置に移動する。換言すれば、スプリング34sの付勢力は、カムロブ部20のロックが解除されている状態でロッカーアームRからの反力のみで低位置に移動可能な程度に設定されている。このようにロッカーアームRはロックが解除されたカムロブ部20を低位置側に付勢する。カムロブ部20が低位置にある場合には、係合凹部27、孔26とは同軸上に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の他端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。ロッカーアームRは、バブルを駆動するためのカムフォロアの一例である。尚、カムフォロアは、カムに直接駆動されるバルブリフタであってもよい。
ピン26Pは経路T6からの油の圧力により、図5Cに示すように、ピン17Pは、基端が孔17内に挿入された状態で先端が係合凹部27に係合する。これにより、低位置でカムロブ部20はロックされる。このように、油が所定の圧力以上で経路T内に供給されている間は、カムロブ部20は低位置でロックされる。
次にオイルコントロールバルブOCVにより経路Tへの油の供給が停止されると、詳しくは後述するが、図6に示すように、カムロブ部20が低位置から高位置へ移動しながらピン17Pは係合凹部27から離脱する。実際には、カムロブ部20がロッカーアームRに接触していない間に、スプリング34sの付勢力に従ってカムロブ部20は高位置へと移動する。カムロブ部20が高位置にある状態では、前述したようにピン16P、26P、17Pが軸方向に並ぶ。
この状態で、図4Aに示すように、スプリング16Sの付勢力に従って、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、同様にピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、高位置でカムロブ部20がロックされる。以上のようにしてカムロブ部20が高位置及び低位置でロックされる。孔26、ピン26P、17P、スプリング16S、孔17、係合凹部27等は、第1及び第2状態でカムロブ部20をロックするロック機構の一例である。このようにカムロブ部20が低位置でもロックされる。このため、低位置でカムロブ部20をロックせずにバルブVからの反力とスプリング34sの付勢力とによってカムロブ部20を往復動させる構成と比較して、カムロブ部20を安定した状態で保持でき、部品の信頼性や耐久性が確保されている。
図1、2、3A、3B、4A、4Bに示したように、カムベース部10は、カムシャフトSに連結されており、カムシャフトSはカムベース部10を貫通していない。このため、カムベース部10の軸方向の断面積を確保することができ、カムベース部10の強度を確保することができる。カムシャフトSはカムベース部10を貫通していないためカムシャフトSの径を細くする必要はない。このためカムシャフトSの強度も確保されている。カムベース部10に形成された孔16、17、カムロブ部20に形成された孔26などは、全て軸方向に延びている。このため、例えば、軸方向と交差する方向に延びた孔を設けこの孔内を摺動するピンを配置した場合と比較して、カムベース部10の軸方向での断面積を確保することができる。これにより、カムユニットCUの強度が確保されている。
図3A、3Bに示したように、カムロブ部20の自由端は、カムロブ部20の基端側からカムシャフトSの回転方向から逆方向に離れている。ここで、カムロブ部20の基端側は、支持シャフト33により揺動の支点となっている。このため、ロッカーアームRの反力により、カムロブ部20がカムシャフトSの回転方向と逆方向に揺動するのが容易となる。これによって、ロックが解除された状態で、カムロブ部20の低位置から高位置へ移動が容易となっている。また、低位置へ移動する際のカムロブ部20が受けるロッカーアームRからの反力による負荷が低減され、カムロブ部20の耐久性が確保されている。
また、カムベース部10は、2つのカムロブ部20を支持している。このため、カムベース部10は軸方向の長さを確保しているため強度が確保されている。また、カムベース部10を2つのカムロブ部20に共通化して使用しているため部品点数も削減されている。
また、図1、2に示したように、スプリング16S、34sは、カムロブ部20に対して軸方向に配置されている。例えばこのようなスプリング34s等をカムロブ部20に対して径方向に重なる位置に配置する場合と比較して、カムロブ部20の軸方向での断面積を確保できる。これによりカムロブ部20の強度を確保することができる。
また、上述したようにスプリング34sが配置された凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない部分に設けられているので、この部分を有効利用している。スプリング34sが、ロッカーアームRに接触するカムベース部10の部分から退避した位置に配置されていることにより、ロッカーアームRが接触するカムベース部10の部分の軸方向の断面積も確保されている。これにより、カムベース部10の強度も確保されている。
次に、ピン17P、係合凹部27の形状について説明する。図7A〜8Bは、ピン17P、係合凹部27の説明図である。図7A〜7Dは、カムロブ部20が高位置でロックされている状態から低位置でロックされるまでの状態を示している。図8A、8Bは、低位置でのロックが解除される状態を示している。尚、図7A〜8Bでは、スプリング34sについては簡略化して示している。ピン17Pは、先端側には外周面17PTが形成されている。外周面17PTは、カムロブ部20側に近づくほど断面積が小さくなるようにテーパー状に形成されている。外周面17PTの先端にはピン17Pの軸方向に直交する平坦状の頂面17PBが形成されている。係合凹部27は、内周面27T、底面27Bを有している。内周面27Tは、ピン17Pの外周面17PTに対応するようにテーパー状となっている。内周面27Tは、底面27Bに近づくほど内径が小さくなっている。
図7Cに示すように、ロックが解除された状態でカムロブ部20が低位置に移動した場合に、ピン17Pと内周面27Tが対向する。ここで、油圧の作用によりピン17Pはカムロブ部20側に押されて内周面27Tと係合する。最初にピン17Pの外周面17PTと係合凹部27の内周面27Tが接触してピン17Pがスライドし、次にピン17Pの頂面17PBが係合凹部27の底面27Bに接触する。この状態でピン17Pに油圧が作用している間は、低位置でのカムロブ部20のロックが維持される。
このように、ピン17Pと係合凹部27との係合のし始めは、外周面17PT、内周面27T同士が接触する。このため、ピン17Pの軸心と係合凹部27の軸心との位置がずれていた場合であっても、ピン17Pは係合凹部27の中心に案内される。これにより、例えばピン17Pに作用する油圧が低い場合であってもピン17Pを係合凹部27に係合させることができ、カムロブ部20を低位置でロックすることができる。
また、図8A、8Bに示すように、ピン17Pに作用する油圧が解除された場合には、スプリング34sの付勢力に従ってカムロブ部20は低位置から高位置へと移動しようとする。この際に、係合凹部27の内周面27Tがピン17Pの外周面17PTを押しながら、カムロブ部20は高位置へと移動する。これにより、ピン17Pはカムロブ部20から退避するように移動して係合凹部27から離脱する。係合凹部27の内周面27T、ピン17Pの外周面17PTは、係合凹部27とピン17Pとの係合を解除する解除部の一例である。
内周面27T、外周面17PTは、カムロブ部20の低位置から高位置への移動方向に直交する方向、即ち、軸方向に対して傾斜している。詳細には、内周面27T、外周面17PTのうちの、カムロブ部20が低位置から高位置へ移動する際に互いに接触する領域は、係合凹部からピン17Pに向かう軸方向で下り傾斜している。このため、このような傾斜している面の領域同士が接触して係合凹部27が移動することにより、ピン17Pを軸方向へと案内させることができる。これにより、スムーズにピン17Pを係合凹部27から離脱させることができ、低位置でのカムロブ部20のロックを解除できる。これにより、カムロブ部20の低位置でのロックの解除の応答性が向上する。内周面27T、外周面17PTは案内面の一例である。以上のように、内周面27T、外周面17PTは、低位置でのカムロブ部20のロックの容易性とロックの解除の容易性を確保している。
係合凹部27の内周面27T、ピン17Pの外周面17PTの一方がテーパー状であってもよい。即ち、係合凹部27、ピン17Pの何れか一方に上記のような案内面が形成されていればよい。
係合凹部27の内周面27Tはテーパー面でなくてもよい。例えば、係合凹部27の内周面の一部、例えばカムユニットCUの回転中心軸に近い側の内周面の一部が上述したように軸方向に対して傾斜していればよい。この傾斜した面は平面状であってもよいし、湾曲していてもよい。この場合、ピン17Pの先端の外周面は傾斜していてもよいし、していなくてもよい。
またピン17Pの先端の一部、例えば、カムユニットCUの回転中心側に傾斜した案内面が形成されていてもよい。この案内面は平面状であってもよいし、湾曲していてもよい。この場合、係合凹部27の内周面は傾斜していてもよいし、していなくてもよい。
ピン17Pの代わりに球体を用いてもよい。係合凹部27の内側面は半球状であってもよい。
以上のように、ピン17Pはピン26Pを押して高位置でのカムロブ部20のロックを解除すると共に、低位置でカムロブ部20をロックする。このため、例えば高位置でのカムロブ部20のロックを解除するピン17Pとは別に低位置でカムロブ部20をロックするための部材や機構を設ける場合と比較して、本実施例は部品点数が削減され構造が簡潔化されている。このため、カムユニットCUを小型化でき、また製造コストを抑制できる。
また、カムロブ部20を低位置でロックするための油を供給する経路をカムベース部10内に設けると、カムベース部10の強度が低下する恐れもある。また、このような経路を多く設けると、それに伴い経路から多くの油が漏れる恐れもある。また、経路の全長が長くなりすぎると、経路内に油の供給を開始してから所定値まで油圧が上昇するまでの期間が長くなる恐れがある。これにより可変動弁装置の切替えの応答性が低下する恐れがある。本実施例の場合、このような問題の発生を抑制でき切替えの応答性も向上している。
また、本実施例は、カムロブ部20の移動可能な量が小さい場合にも有効である。カムロブ部20を高位置でロックするピン26Pが収納された孔26に隣接して、カムロブ部20を低位置でロックするための係合凹部27を設けることができるからである。
上記実施例では、カムロブ部20の孔26は貫通しているがこれに限定されない。例えは、カムロブ部20に底のある孔を形成し、その内部にスプリング16Sとこれに付勢されるピンを設けてもよい。この場合、高位置でロックされた状態では、ピンが孔26、17の双方に挿入され、ピン17Pに油圧が作用すると、ピン17Pによりピンが孔26内に押し戻されてピンが孔17から離脱して高位置でのロックが解除される。
上記実施例では、係合凹部27の内周面27T、ピン17Pの外周面17PTを、係合を解除する解除部の一例として説明したが解除部はこれに限定されない。例えば、解除部は以下のように構成してもよい。押圧部材に押圧部材用付勢部材(スプリング)の一端を取り付け、他端を第1カム部の第1係合孔内に取り付ける。第1状態で押圧部材に油圧が作用した場合、この押圧部材用付勢部材の付勢力に抗して押圧部材はロック部材を第1係合孔から離脱させる。これにより第1状態での第2カム部のロックが解除される。更に押圧部材に油圧が作用し続けると、押圧部材用付勢部材の付勢力に抗して押圧部材は第2状態にある第2カム部の係合部に係合する。これにより第2状態で第2カム部はロックされる。この状態で押圧部材に作用する油圧が解除されると、押圧部材用付勢部材の付勢力にしたがって、押圧部材は係合部から退避して、第2状態での第2カム部のロックが解除される。このように、押圧部材用付勢部材を解除部として設けてもよい。また、係合部内に押圧部材用付勢部材の一端を取り付け、他端は押圧部材から離間可能な自由端としてもよい。
また、解除部は以下のように構成してもよい。解除部は、第1カムの回転中心の軸方向に対して傾斜した方向に延び、第2カムから離れるほど前記回転中心から離れるように傾斜した第1係合孔であってもよい。この場合、押圧部材への油圧の作用が解除された場合には、第1カムの回転によって生じる遠心力の作用により、押圧部材は第2カムの係合部から退避するように第1係合孔内を移動する。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本実施例では、カムロブ部20がカムベース部10から突出していない位置にある状態を第2状態として説明したがこれに限定されない。例えば、カムロブ部20は、第1状態よりも突出量が小さいがベース円部11から突出した状態を第2状態としてもよい。
本実施例では、円柱状のカムベース部10を第1カム部の一例として説明したがこれに限定されない。例えば、第1カム部は、ベース円部とベース円部から径方向外側に突出したノーズ部とを備え、第1カム部のみでバルブをリフトさせることが可能な形状であってもよい。この場合、例えば第1カム部のみによってバルブが駆動させる場合の作用角又はリフト量よりも、第1及び第2カム部の双方によってバルブを駆動させる場合での作用角又はリフト量が大きくなるように構成してもよい。
カムベース部10は、カムシャフトと一体に成型されていてもよいし、本実施例のように別体で成型した後に接合してもよい。
1 可変動弁装置
5 ECU
S カムシャフト
R ロッカーアーム
V バルブ
OCV オイルコントロールバルブ
10 カムベース部(第1カム部)
11 ベース円部
12 スリット
16S スプリング(ロック部材用付勢部材)
17 孔(第1係合孔)
17P ピン(押圧部材)
17PT 外周面(解除部、案内面)
20 カムロブ部(第2カム部)
26 孔(第2係合孔)
26P ピン(ロック部材)
27 係合凹部(係合部)
27T 内周面(解除部、案内面)
34s スプリング(第2カム部用付勢部材)
T、T6 経路

Claims (3)

  1. カムシャフトと共に回転する第1カム部と、
    前記第1カム部の外周から突出した位置にある第1状態と前記第1状態よりも低い位置にある第2状態との間を移行するように前記第1カム部に支持された第2カム部と、
    前記第1及び第2状態で前記第2カム部をロックするロック機構と、
    ロックが解除されている状態でバルブからの反力が前記第2カム部に作用している時に前記第2状態へ移行する付勢力で、前記第2カム部を前記第1状態となるように付勢する第2カム部用付勢部材と、を備え、
    前記ロック機構は、
    前記第1カム部に形成された第1係合孔、
    前記第2カム部に形成され、前記第1状態で前記第1係合孔に対向する第2係合孔、
    前記第1係合孔に収納される押圧部材、
    前記第2係合孔に収納されるロック部材、
    前記第1状態で前記ロック部材が前記第1及び第2係合孔に係合するように前記ロック部材を付勢するロック部材用付勢部材、
    前記第1係合孔に連通し、前記第1状態で前記ロック部材用付勢部材の付勢力に抗して前記第1係合孔から前記ロック部材を離脱させるように前記押圧部材に油圧を作用させる経路、
    前記第2カム部に形成され、油圧が作用した前記押圧部材が前記第2状態で係合する係合部、
    前記押圧部材への油圧の作用が解除された場合に前記係合部と前記押圧部材との係合を解除する解除部、を含む、内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記解除部は、前記係合部に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記ロック部材を押して前記ロック部材を係合凹部から退避させる案内面、及び、前記ロック部材に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記係合部に押されて前記ロック部材を前記係合凹部から退避させる案内面、の少なくとも一方を含む、請求項1の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記解除部は、前記係合部に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記ロック部材を押す案内面、及び、前記ロック部材に形成され前記第2カム部が前記第2状態から前記第1状態へ移行する際に前記係合部に押される案内面、の少なくとも一方を含み、
    前記案内面は、前記第2状態から前記第1状態へ移行する際の前記第2カム部の移動方向に垂直な方向に対して傾斜しており、前記係合部から前記第2係合部に向かう前記垂直な方向で下り傾斜している、請求項1の内燃機関の可変動弁装置。
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