JP2015227616A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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寿行 矢野
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寿行 矢野
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Abstract

【課題】可変動弁装置の異常を判定できる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】カムシャフトと共に回転する第1カム部、第1カム部の外周面から突出した高位置と高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に第1カム部に支持された第2カム部、第2カム部を高位置でロックするロック機構、カムシャフト及び第1カム部内に設けられロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路、前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材、前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロア、前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、経路内の容積を変化させる従動部材、を含む可変動弁装置と、経路内の油圧を検出する油圧検出部と、経路内の油圧がロック機構のロックを解除可能である場合に、油圧の変化に基づいて可変動弁装置の異常を判定する判定部と、を備えた内燃機関の制御装置。
【選択図】図9

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1の可変動弁装置では、可動カムの長孔をカムシャフトが貫通しており、油圧の作用により可動カムがカムシャフトに対して偏心回転してバルブをリフトさせない状態からカムシャフトに対して固定されてバルブをリフトさせる状態へと切り替えることができる。
特開2001−329819号公報
このような可変動弁装置の異常を判定する技術は知られていない。
そこで、可変動弁装置の異常を判定できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、カムシャフトと共に回転する第1カム部、前記第1カム部の外周面から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に前記第1カム部に支持された第2カム部、前記第2カム部を前記高位置でロックするロック機構、前記カムシャフト及び第1カム部内に設けられ前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路、前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材、前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロア、前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、前記経路内の容積を変化させる従動部材、を含む可変動弁装置と、前記経路内の前記油圧を検出する油圧検出部と、前記経路内の前記油圧が前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記油圧の変化に基づいて前記可変動弁装置の異常を判定する判定部と、を備えた内燃機関の制御装置によって達成できる。
可変動弁装置が正常であり経路内の油圧がロック機構のロックを解除可能である場合には、カムロブ部の揺動に従動して従動部材が経路内へ進退して油圧を変化させる。これに対して、可変動弁装置が異常でありカムロブ部が正常に揺動しない場合には従動部材も正常に経路内へ進退せずに油圧の変化も正常時より小さい。従って、経路内の油圧がロック機構のロックを解除可能である場合に油圧の変化に基づいて、可変動弁装置の異常を判定できる。
前記判定部は、正常にロックが解除された前記第2カム部が揺動することが想定される揺動想定期間内での前記油圧の変化に基づいて、前記可変動弁装置の異常を判定する、構成であってもよい。これにより異常判定の精度が向上する。
前記付勢部材は、前記カムシャフト内の前記経路内に設けられ、前記従動部材とともに前記第2カム部を付勢する、構成であってもよい。これにより部品点数の増大が抑制される。
前記可変動弁装置は、同一の前記カムシャフトに対して設けられ当該内燃機関の複数の気筒にそれぞれ対応した複数の可変動弁装置を含み、複数の前記可変動弁装置の前記経路は、互いに連通しており、前記判定部は、前記経路内の前記油圧が複数の前記可変動弁装置の前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、複数の前記可変動弁装置の前記第2カム部の前記揺動想定期間のそれぞれの期間内での前記油圧の変化に基づいて、複数の前記可変動弁装置の何れが異常かを判定する、構成であってもよい。これにより、複数の可変動弁装置についても異常かどうかを判定できる。
前記可変動弁装置は、当該内燃機関の一の気筒に設けられた複数の吸気バルブ及び複数の排気バルブの一方に対応するように一対の前記第2カム部及びロック機構を複数対含み、前記経路は、複数の前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させ、前記判定部は、前記経路内の前記油圧が複数の前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記揺動想定期間内での前記油圧の変化に基づいて少なくとも何対の前記第2カム部及びロック機構が異常であるかを判定する、構成であってもよい。これにより、可変動弁装置が複数対の第2カム部及びロック機構を有している場合であっても、何対の第2カム部及びロック機構が異常かを判定できる。
また、上記目的は、カムシャフトと共に回転する第1カム部、前記第1カム部の外周面から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に前記第1カム部に支持された第2カム部、前記第2カム部を前記高位置でロックするロック機構、前記カムシャフト及び第1カム部内に設けられ前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路、前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材、前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロア、前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、前記経路内の容積を変化させる従動部材、前記従動部材の位置を検出する位置検出部、を含む可変動弁装置と、前記経路内の前記油圧が前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記従動部材の位置の変化に基づいて前記可変動弁装置の異常を判定する判定部と、を備えた内燃機関の制御装置によっても達成できる。
可変動弁装置が正常であり経路内の油圧がロック機構のロックを解除可能である場合には、カムロブ部の揺動に従動して従動部材の位置が変化する。これに対して、可変動弁装置が異常でありカムロブ部が正常に揺動しない場合には従動部材も正常に移動せずに位置の変化も正常時より小さい。従って、経路内の油圧がロック機構のロックを解除可能である場合に従動部材の位置の変化に基づいて、可変動弁装置の異常を判定できる。
前記ロック機構は、前記第1及び第2カム部のそれぞれに形成され前記第2カム部が前記高位置にある場合に互いに対向する第1及び第2係合孔、前記第1係合孔に収納される押圧部材、前記第1及び第2係合孔に収納されるロック部材、前記ロック部材が前記第1及び第2係合孔に係合するように前記ロック部材を付勢するロック部材用付勢部材、を含み、前記経路は、前記第1係合孔に連通し、前記ロック部材用付勢部材の付勢力に抗して前記第1係合孔から前記ロック部材を離脱させるように前記押圧部材に油圧を作用させる、構成であってもよい。
可変動弁装置の異常を判定できる内燃機関の制御装置を提供できる。
図1は、本実施例の可変動弁装置の外観図である。 図2A、2Bは、カムシャフトの軸方向からみたカムユニットの断面図である。 図3A、3Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図である。 図4A、4Bは、カムロブ部のロックの解除の説明図である。 図5A、5Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図である。 図6は、4気筒エンジンに第1〜第4の可変動弁装置を適用した場合の説明図である。 図7は、各気筒で実行される行程とクランク角との関係を示した表である。 図8A、8Bは、4つの可変動弁装置が正常の場合での油圧の変化及び排気バルブのリフト状態を示したグラフである。 図9A、9Bは、4つの可変動弁装置の一部が異常の場合での油圧の変化及び排気バルブのリフト状態を示したグラフである。 図10は、ECUが実行する異常判定制御の一例を示すフローチャートである。 図11は、油圧の変化の検出方法の説明図である。 図12は、油圧の変化の検出方法の変形例の説明図である。 図13A、13Bは、変形例である可変動弁装置の断面図である。 図14A、14Bは、ある気筒に対応する可変動弁装置が正常の場合でのギャップセンサから出力される電圧値の変化及び排気バルブのリフト状態を示したグラフである。 図15A、15Bは、ある気筒に対応する可変動弁装置が異常の場合でのギャップセンサから出力される電圧値の変化及び排気バルブのリフト状態を示したグラフである。 図16は、変形例である可変動弁装置の外観図である。
以下、実施形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例の可変動弁装置1の外観図である。可変動弁装置1は、車両等に搭載される内燃機関であるエンジンに採用される。可変動弁装置1は、カムシャフトS、カムシャフトSに設けられたカムユニットCU、を含む。図2A、2Bは、カムシャフトSの軸方向(以下、軸方向と称する)から見たカムユニットCUの断面図である。カムシャフトSは、エンジンの動力により回転する。カムシャフトSと共にカムユニットCUが回転することにより、ロッカーアームRを介して排気バルブVをリフトさせる。尚、可変動弁装置1によって駆動されるバルブは、排気バルブVに限定されず、吸気バルブであってもよい。
カムユニットCUは、カムシャフトSよりも径が大きくカムシャフトSが貫通したカムベース部10、カムベース部10に支持された2つのカムロブ部20、を含む。カムベース部10は、軸方向から見た場合に略円形のベース円部11を有している。カムベース部10は、カムピース部10aと、カムピース部10aを挟むようにして連結された2つのカムピース部10b、10cとを含む。カムピース部10a〜10cは、貫通した2つの連結ピンCPにより連結されている。軸方向から見た場合のカムピース部10a〜10cの外周形状は同じである。
カムピース部10a、10bは隙間12を介して連結されており、隙間12内にカムロブ部20が配置されている。同様にカムピース部10a、10cの間の隙間12内にもカムロブ部20が配置されている。2つのカムロブ部20は、軸方向に所定の間隔をあけて配置され、それぞれ2つのロッカーアームRを押して2つの排気バルブVをリフトさせる。
図1に示すように、カムピース部10aには、凹部10Hが形成されている。凹部10Hは、2つのロッカーアームRには接触しない部分に形成されている。支持シャフト33は、カムピース部10a〜10c、カムロブ部20を軸方向に貫通している。支持シャフト33の一部は凹部10H内で露出している。カムピース部10b側に配置されたカムロブ部20には、ストッパピン34Pが貫通して固定されており、カムピース部10c側に配置されたカムロブ部20も同様である。
図2A、2Bに示すように、カムロブ部20の一端側に支持シャフト33が貫通している。カムロブ部20は、支持シャフト33により、カムベース部10から突出した高位置と突出しない低位置間を揺動可能に支持されている。図2Aは、高位置にあるカムロブ部20を示し、図2Bは、低位置にあるカムロブ部20を示している。カムピース部10aには、ストッパピン34Pが貫通した長孔14が形成されている。カムロブ部20の揺動に伴って移動するストッパピン34Pの移動範囲を長孔14が規制することにより、カムロブ部20の揺動範囲が規制される。カムピース部10bについても同様である。カムロブ部20は、カムシャフトSに係合可能な略U字状又は略L字状である。図2A、2Bにおいて、カムシャフトSは反時計方向に回転し、これに伴いカムベース部10、カムロブ部20も反時計方向に回転する。尚、カムシャフトSの回転方向は逆方向であってもよい。
カムシャフトS内には、油が供給される経路Tが軸方向に延びて形成されている。カムシャフトSの周壁部には、経路Tから径方向に延びカムロブ部20と対向する貫通孔Shが形成されている。貫通孔Shには貫通孔Shの延びた方向、即ち径方向に摺動可能に従動ピン41が嵌合してカムシャフトSに保持されている。従動ピン41が径方向に摺動することにより経路T内に進退して、経路T内への従動ピン41の突出量、及びカムシャフトSからのカムロブ部20側への従動ピン41の突出量が変化する。従動ピン41は、上面を有する円筒状であり、円筒状の周壁部42、周壁部42の開口を塞ぎカムロブ部20に接触する上壁部43を含む。従動ピン41の周壁部42と貫通孔Shの内周面とのクリアランスは、従動ピン41が貫通孔Sh内を摺動可能でありこのクリアランスから油が漏れにくい程度に設定されている。従って従動ピン41の形状は、例えば円柱状や角柱状などの棒状、直方体状や球状等であってもよい。
経路T内には、従動ピン41とともにカムロブ部20を高位置側へ付勢するスプリング44sが設けられている。スプリング44sの一端は経路Tの内面に固定され、他端は従動ピン41に固定されている。このように、スプリング44sはカムシャフトSとカムロブ部20との間に介在して従動ピン41とともにカムロブ部20を高位置側に付勢する。スプリング44sは、前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材の一例である。
カムロブ部20の一端部側は支持シャフト33が貫通し、他端部側ではピン26Pを保持している。また、詳しくは後述するが、可変動弁装置1はカムロブ部20を高位置でロックするロック機構を備えており、ピン26Pがロック機構の一部を構成する。可変動弁装置1には、2つのカムロブ部20をそれぞれロックする2つのロック機構が設けられている。詳しくは後述する。
カムロブ部20が高位置でロックされているロック状態では、カムロブ部20がロッカーアームRを駆動して排気バルブVをリフトさせる。ロックが解除されたロック解除状態では、カムロブ部20はロッカーアームRからの反力によりロッカーアームRを駆動させずにスプリング44sの付勢力に抗して低位置側へ揺動する。ロッカーアームRから離脱するとスプリング44sの付勢力に従って高位置に復帰する。スプリング44sの付勢力は、ロック解除状態でロッカーアームRからの反力のみでカムロブ部20が低位置に揺動可能な程度に設定されているからである。このようにロック解除状態では、カムロブ部20はロッカーアームRを駆動させずにカムシャフトSの回転に伴って高位置及び低位置間を揺動し、排気バルブVは停止状態に維持される。カムベース部10はカムシャフトと共に回転する第1カム部の一例であり、カムロブ部20は前記第1カム部の外周面から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に前記第1カム部に支持された第2カム部の一例である。ロッカーアームRは、前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロアの一例である。尚、カムフォロアは、カムに直接駆動されるバルブリフタであってもよい。
ロック状態では、従動ピン41はスプリング44sによりカムロブ部20に押付けられている。ロック解除状態では、カムロブ部20が高位置から低位置に揺動する際には、従動ピン41はスプリング44sの付勢力に抗してカムロブ部20に押されて経路T内に進行する。カムロブ部20が低位置から高位置に揺動する際には、従動ピン41はスプリング44sの付勢力に従ってカムロブ部20に押付けられながら貫通孔Shに嵌合した状態を維持しつつ経路Tから退避する。このように従動ピン41は、前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、前記経路内の容積を変化させる従動部材の一例である。従動ピン41については詳しくは後述する。
また、スプリング44sは、カムロブ部20が低位置から高位置へ揺動可能に付勢しつつ、従動ピン41がカムロブ部20に従動するように付勢している。このため、従動ピン41をカムロブ部20に従動させるための付勢部材と、カムロブ部20を高位置へ復帰させるための付勢部材とを個別に設けた構成と比較して、本実施例は部品点数が削減され製造コストも抑制され大型化も抑制されている。
図3A、3Bは、カムユニットCUの内部構造を示した断面図である。図3A、3Bにおいては、2つのカムロブ部20は共に高位置にある。図3A、3Bは、図2AのA−A断面図に相当する。図3Bは、一部の部品を省略した図である。図3A、3Bに示すように、カムユニットCUは略対称に形成され、カムピース部10b側に一対のカムロブ部20及びロック機構が設けられており、カムピース部10c側に一対のカムロブ部20及びロック機構が設けられている。従って、以下の説明ではカムピース部10b側のカムロブ部20及びロック機構について説明する。カムピース部10a内には経路Tに連続して径方向外側に延びた経路T6が形成されている。経路T6は、経路Tから径方向外側に延び、次に軸方向に延びて2つのカムロブ部20側に延びている。経路T、T6は、2つのカムロブ部20をそれぞれロックする2つのロック機構に油圧を作用させる。経路T、T6は、前記カムシャフト及び第1カム部内に設けられ前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路の一例である。
ECU5は、CPU、ROM、RAMなどから構成され、エンジン全体の動作を制御する。ROMには、後述する制御を実行するためのプログラムが格納されている。ECU5には、各種センサが電気的に接続されている。
オイルコントロールバルブOCVは電磁駆動式の流量制御弁であり、ECU5によって制御される。オイルパンに貯留された油はオイルポンプPにより経路T、T6内に供給される。オイルコントロールバルブOCVは、オイルポンプPにより経路T、T6内に供給される油圧をリニアに調整できる。オイルコントロールバルブOCVは、油圧制御弁の一例である。尚、油圧制御弁は、段階的に経路T、T6内に供給される油圧を調整可能なものであってもよい。
油圧センサPSは、経路T、T6内の油圧に応じた検出値をECU5に出力する。ECU5は、油圧センサPSからの検出値に基づいて経路T、T6内の油圧を把握する。油圧センサPSは、経路T、T6内の油圧を検出する。油圧センサPSは、前記経路内の前記油圧を検出する油圧検出部の一例である。
カムピース部10bには、隙間12側の側面に開口しピン16Pを保持した孔16が形成されている。孔16は、軸方向に延び、底面を有している。孔16の底面とピン16Pとの間には、ピン16Pに連結されたスプリング16Sが配置されている。スプリング16Sは、カムロブ部20に向けてピン16Pを付勢している。カムピース部10aには、隙間12側の側面に開口し隙間12を介して孔16と対向しピン17Pを保持した孔17が形成されている。孔17は、経路T6に連通している。カムロブ部20には、ピン26Pを保持した孔26が形成されている。孔26は、カムロブ部20を軸方向に貫通している。孔26は、支持シャフト33が貫通したカムロブ部20の一端側から離れた他端側に形成されている。
カムロブ部20が高位置にある場合、孔16、17、26は軸方向に並び、ピン16P、17P、26Pは軸方向に並ぶ。経路T、T6内に油圧が作用していない状態では、スプリング16Sの付勢力により、ピン16Pが孔16、26に共通に係合し、ピン26Pは孔26、17に共通に係合する。これにより、ピン16P、26Pがカムベース部10に対するカムロブ部20の揺動を規制してカムロブ部20は高位置でロックされる。スプリング16Sは、前記ロック部材が前記第1及び第2係合孔に係合するように前記ロック部材を付勢するロック部材用付勢部材の一例である。孔17、孔26は、前記第1及び第2カム部のそれぞれに形成され前記第2カム部が前記高位置にある場合に互いに対向する第1及び第2係合孔一例である。ピン26Pは、前記第1及び第2係合孔に収納されるロック部材の一例である。ピン17Pは、前記第1係合孔に収納される押圧部材の一例である。
次に、ロックの解除について詳細に説明する。図4A、4Bは、ロックの解除の説明図である。ECU5がオイルコントロールバルブOCVを制御してオイルポンプPにより経路T、T6内の油圧が一定に維持される。これにより、図4Aに示すようにピン17Pに油圧が作用してスプリング16Sの付勢力に抗してカムロブ部20側に押される。ピン17Pがカムロブ部20側に移動することにより、ピン26Pはピン17Pに押されて孔17から離脱して孔26に収納され、ピン16Pはピン26Pに押されて孔26から離脱して孔16に収納される。即ち、ピン16P、17P、26Pは、それぞれ孔16、17、26に収納される。これにより、カムロブ部20の揺動の規制が解除されてロックが解除される。
ロック解除状態でカムシャフトSが回転することにより、カムロブ部20はロッカーアームRから反力を受け、図2B、4Bに示すようにカムロブ部20はスプリング44sの付勢力に抗して低位置側へ揺動する。図4Bは、図2BのB−B断面図に相当する。
ロック解除状態では、上述したようにカムロブ部20は、ロッカーアームRからの反力とスプリング44sの付勢力とにより低位置及び高位置間を揺動する。カムロブ部20が高位置に復帰すると孔16、26、17は軸方向に並ぶが、ロック解除状態では経路T、T6内の油圧が一定以上に維持され常時ピン17Pにはスプリング16Sに抗する油圧が作用している。このため、ピン26Pは孔17には係合せずピン16Pも孔26には係合せずに、ロック解除状態が維持される。
次にロック状態への復帰について説明する。ECU5はオイルコントロールバルブOCVを制御して経路Tへの油の供給を停止すると、ピン17Pに作用していた油圧が低下する。この状態でカムロブ部20が高位置に位置し孔16、26、17は軸方向に並ぶと、図3Aに示すようにスプリング16Sの付勢力に従ってピン16Pがカムロブ部20側に移動して孔16、26に共通に係合し、ピン26Pはピン16Pに押されて孔26、17に共通に係合する。これによりカムロブ部20の揺動が規制されて高位置でロックされる。スプリング16S、孔17、26、ピン17P、26Pは、カムロブ部20を高位置でロックし、前記第2カム部を前記高位置でロックするロック機構の一例である。以上の構造によりカムロブ部20がロックされ、またロックが解除される。
本実施例では、カムロブ部20を高位置でのみロックする。例えば、高位置及び低位置でカムロブ部20をロックする機構をカムベース部10に設けると、カムベース部10の構造が複雑化して剛性が低下し製造コストも増大する恐れがある。本実施例では、高位置でのみカムロブ部20をロックするのでカムベース部10の構造が簡易化され剛性の低下も抑制され、製造コストも抑制されている。
また、カムロブ部20を高位置及び低位置でそれぞれロックする2つのロック機構をカムベース部10に設ける場合にカムロブ部20の揺動範囲を小さく設定すると、2つのロック機構も接近した位置に設ける必要がある。しかしながら、2つのロック機構が接近した位置にあるとその周辺部分の剛性を確保できない恐れがあり、揺動範囲を小さく設定するには一定の限界がある。本実施例の場合、高位置でのみカムロブ部20をロックするのでこのような制限を受けずに揺動範囲を設定できる。
また、例えば、カムロブ部に長孔を設けてカムシャフトがこの長孔を貫通する構成では、カムロブ部の揺動範囲を確保するために細いカムシャフトを採用すること、又は長孔が拡大したカムロブ部を採用することが考えられる。前者の場合、細いカムシャフトでは剛性が低下する恐れがある。後者の場合、長孔が大きいカムロブ部では軸方向での断面積を確保できずに剛性が低下する恐れがある。本実施例では、カムロブ部20はカムシャフトSに貫通されていないため、細いカムシャフトを採用せずにカムシャフトSの剛性の低下を抑制し、カムロブ部20の軸方向での断面積を確保して剛性の低下を抑制できる。
次に、従動ピン41について詳細に説明する。図5A、5Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図であり、それぞれ図2AのC−C断面図、図2BのD−D断面図である。図2A、2B、5A、5Bに示すように、ロック解除状態では従動ピン41はカムロブ部20に従動して経路T内に進退するので、経路T内への従動ピン41の突出量も変化して経路Tの内容積も変化する。ロック解除状態では経路T内には所定の油圧が作用しているので、従動ピン41の経路Tへの進退により経路Tの内容積が変化して経路T内の油圧が変化する。具体的には、カムロブ部20が低位置側に揺動すると、従動ピン41が経路T内に進行して経路Tの内容積が縮小され油圧が上昇する。カムロブ部20が高位置側に揺動すると、従動ピン41が経路Tから退避して経路Tの内容積が増大し油圧が低下する。ECU5は、このような経路T内の油圧の変化に基づいて可変動弁装置1の異常を判定する異常判定制御を実行する。ECU5は前記経路内の前記油圧が前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記油圧の変化に基づいて前記可変動弁装置の異常を判定する判定部の一例である。以下、4気筒エンジンに4つの可変動弁装置を適用した場合での異常判定制御について説明する。
図6は、4気筒エンジンに第1〜第4の可変動弁装置1〜4を適用した場合の説明図である。可変動弁装置2〜4は、上述した可変動弁装置1と同様の構成である。4気筒エンジンは、可変動弁装置1〜4のそれぞれに対応する第1〜第4の気筒♯1〜♯4を備えている。可変動弁装置1〜4の各経路T6は、カムシャフトS内の経路Tを介して連通し、経路Tを介して各経路T6内への油が供給される。本実施例では、可変動弁装置1〜4は気筒♯1〜♯4の排気バルブVを駆動する場合を例として説明する。従って、可変動弁装置1〜4が設けられているカムシャフトSは、排気カムシャフトである。但し、本発明はこれに限定されずに可変動弁装置1〜4を吸気シャフトに設けて吸気バルブを駆動する構成であってもよい。
図7は、各気筒♯1〜♯4で実行される行程とクランク角との関係を示した表である。4気筒エンジンの場合、ロック状態では所定のクランク角範囲毎に気筒♯1〜♯4の何れかで排気行程が行われる。具体的には、第1クランク角範囲(0〜180度)では気筒♯2で排気行程が行われる。第2クランク角範囲(180〜360度)では気筒♯1で排気行程が行われる。第3クランク角範囲(360〜540度)では気筒♯3で排気行程が行われる。第4クランク角範囲(540〜720度)では気筒♯4で排気行程が行われる。尚、吸気バルブがリフトする吸気行程についても、所定のクランク角範囲毎に気筒♯1〜♯4の何れかで行われる。
可変動弁装置1〜4が正常でありロック解除状態にある場合には、カムロブ部20は揺動し排気バルブVはリフトせずに気筒♯1〜♯4では排気行程は行われない。従ってこの場合にカムロブ部20が揺動する期間は、排気行程に対応したクランク角範囲に対応している。即ち、第1、第2、第3、第4クランク角範囲で、それぞれ気筒♯2、♯1、♯3、♯4に対応するカムロブ部20が揺動する。以上のように、第1〜第4クランク角範囲は、それぞれ、正常にロックが解除された可変動弁装置2、1、3、4のカムロブ部20が揺動することが想定される揺動想定期間に相当する。
図8A、8Bは、4つの可変動弁装置1〜4が正常の場合での油圧の変化及び排気バルブVのリフト状態を示したグラフである。ECU5は、所定の条件成立時に、オイルコントロールバルブOCVを制御して経路T、T6内の油圧を可変動弁装置1〜4のカムロブ部20のロックを解除可能な解除値M0に維持する。経路T、T6内に油圧が解除値M0に至ると、各カムロブ部20のロックが解除されカムシャフトSの回転に伴って可変動弁装置1〜4のカムロブ部20が揺動する。上述したようにカムロブ部20の揺動に伴って従動ピン41が経路T内に進退するため、カムロブ部20の揺動に伴って経路T、T6内の油圧が変化する。このため、油圧は図8Aに示すように解除値M0以上を保ちつつ上昇と低下を周期的に繰り返す。また、気筒♯1〜♯4の排気バルブVの駆動は図8Bに示すように停止される。尚、図8Bにおいて、破線はロック解除制御を実行しなかった場合での排気バルブVのリフト状態を示し、実線は実際の排気バルブVのリフト状態を示している。
図9A、9Bは、4つの可変動弁装置1〜4の一部が異常の場合での油圧の変化及び排気バルブVのリフト状態を示したグラフである。何らかの原因により可変動弁装置3の2つのカムロブ部20のロックが解除されず、又はロックは解除されているが高位置に固定され揺動しない場合、2つのカムロブ部20は気筒♯3の排気バルブVを第3クランク角範囲でリフトさせる。2つのカムロブ部20は揺動しないので、第3クランク角範囲での油圧は上昇せずに略解除値M0を示す。
また、例えば何らかの原因により可変動弁装置2の2つのカムロブ部20の一方のロックが解除されず、又はロックは解除されているが高位置に固定され揺動しない場合、一方のカムロブ部20は揺動しないので、第2クランク角範囲での油圧の上昇分は、正常時での上昇分よりも小さくなる。以上のように、可変動弁装置1〜4の何れかが異常の場合での油圧は、正常時での油圧よりも低下している期間が発生する。尚、図9Bにおいて、破線はロック解除制御を実行しなかった場合での排気バルブVのリフト状態を示し、実線は実際の排気バルブVのリフト状態を示している。
図10は、ECU5が実行する異常判定制御の一例を示すフローチャートである。ECU5は、エンジンの運転状態等に基づいてカムロブ部20のロックの解除要求があるか否かを判定する(ステップS1)。否定判定の場合には本制御は終了する。肯定判定の場合、ECU5は、オイルコントロールバルブOCVを制御して経路T、T6内に油を供給し(ステップS2)、油圧センサPSからの検出値に基づいて経路T、T6内の油圧がカムロブ部20のロックを解除可能な解除値M0に至ったか否かを判定する(ステップS3)。否定判定の場合、ECU5は、油圧が解除値M0に至るまでオイルコントロールバルブOCVを制御して経路T、T6内へ油を供給する。肯定判定の場合、ECU5は、オイルコントロールバルブOCVを制御して油圧を解除値M0に維持する(ステップS4)。
油圧が解除値M0に至ると、ECU5は、第1クランク角範囲で油圧が基準値M1を超えたか否かを判定する(ステップS5)。基準値M1は、解除値M0よりも大きい値であり詳しくは後述する。肯定判定の場合、ECU5は第2クランク角範囲で油圧が基準値M1を超えたか否かを判定する(ステップS7)。肯定判定の場合、ECU5は第3クランク角範囲で油圧が基準値M1を超えたか否かを判定する(ステップS9)。肯定判定の場合、ECU5は第4クランク角範囲で油圧が基準値M1を超えたか否かを判定する(ステップS11)。ステップS5、S7、S9、S11で全て肯定判定の場合、可変動弁装置1〜4の全てが正常でありECU5は本制御を終了する。
ステップS5で否定判定の場合には、ECU5は気筒♯2に対応する可変動弁装置2が異常であると判定し(ステップS6)、ステップS7の処理を実行する。ステップS7で否定判定の場合には、ECU5は気筒♯1に対応する可変動弁装置1が異常であると判定し(ステップS8)、ステップS9の処理を実行する。ステップS9で否定判定の場合には、ECU5は気筒♯3に対応する可変動弁装置3が異常であると判定し(ステップS10)、ステップS11の処理を実行する。ステップS11で否定判定の場合には、ECU5は気筒♯4に対応する可変動弁装置4が異常であると判定し(ステップS12)、本制御を終了する。
図11は、油圧の変化の検出方法の説明図である。曲線C1は、可変動弁装置が正常な場合での油圧を例示している。曲線C2は、単一の可変動弁装置の2つのカムロブ部20の一方が異常な場合での油圧を示している。曲線C3は、単一の可変動弁装置の2つのカムロブ部20の双方が異常な場合での油圧を示している。EUC5は、解除値M0よりも大きい基準値M1を油圧が超えたか否かに基づいて、そのクランク角範囲で本来揺動すべきカムロブ部20を備えた可変動弁装置が異常か否かを判定する。基準値M1は、可変動弁装置1〜4毎に設けられた2つのカムロブ部20が正常に揺動する場合に油圧が超える値であり、2つのカムロブ部20の少なくとも一方が正常に揺動しない場合には油圧が超えない値である。基準値M1は、予め実験により算出されてECU5のROMに記録されている。実際の油圧が基準値M1を超えた場合には、対応する可変動弁装置は異常ではないと判定される。実際の油圧が基準値M1を超えない場合には、対応する可変動弁装置は異常であると判定される。このように、ECU5は、油圧の変化が正常の場合よりも小さい場合に対応する可変動弁装置が異常であると判定する。
このように本実施例では、可変動弁装置1〜4毎の異常を判定するためのセンサ等を設けることなく、経路T内の油圧の変化に基づいて可変動弁装置1〜4の異常を判定できる。このため、可変動弁装置1〜4の製造コストの増大が抑制され大型化も抑制される。また、正常時に可変動弁装置1〜4のカムロブ部20の揺動することが想定されるそれぞれのクランク角範囲内での、油圧の変化に基づいて可変動弁装置1〜4の何れが以上であるか判定するので、判定精度が向上している。
尚、ECU5は、クランク角センサからの出力に基づいてクランク角を把握して、正常にロックが解除された可変動弁装置1〜4のカムロブ部20のそれぞれ揺動することが想定される揺動想定期間を把握する。クランク角センサは、気筒♯1〜♯4内を往復するピストンに同期して回転するクランクシャフトの1回転当たり1回、所定のクランク角度でECU5に出力する。尚、ECU5は、カム角センサからの出力に基づいて排気カムシャフトのカム角を把握して、このカム角に上記揺動想定期間を把握してもよい。
図12は、油圧の変化の検出方法の変形例の説明図である。ECU5は、油圧が上述した基準値M1を超えない場合に、解除値M0より大きく基準値M1より小さい基準値M2を油圧が超えたか否かを判定してもよい。基準値M2は、可変動弁装置1〜4毎に設けられた2つのカムロブ部20の少なくとも一方が正常に揺動する場合に油圧が超える値であり、2つのカムロブ部20の双方が正常に揺動しない場合には油圧が超えない値である。基準値M2は、予め実験により算出されてECU5のROMに記録されている。実際の油圧が基準値M1を超えずに基準値M2を超えた場合には、ECU5は少なくとも一対のカムロブ部20及びロック機構が異常であると判定し、基準値M2を超えない場合には、二対のカムロブ部20及びロック機構が異常であると判定する。
尚、可変動弁装置1〜4毎に設けられた2つのカムロブ部20の揺動想定期間は略一致しているがこれに限定されない。例えば、単一の気筒に設けられた2つの排気バルブVの位相が互いにずれるように、対応する単一の可変動弁装置に設けられた2つのカムロブ部20の形状やカムベース部10に対する取付け位置が異なっていてもよい。この場合、2つのカムロブ部20の双方の揺動想定期間が重なった期間が、排気行程に対応するクランク角範囲内にあればよい。
尚、単一の可変動弁装置にカムロブ部20及びロック機構が3対以上設けられている場合であっても、同様に異なる基準値を複数設定して油圧が超えた基準値に基づいて、少なくとも何対のカムロブ部20及びロック機構が異常であるかを判定できる。
油圧に基づいて可変動弁装置の異常を判定する方法は、上記の例に限定されない。例えば、各気筒♯1〜♯4の排気行程に対応するクランク角範囲での油圧の最大値、油圧が基準値を超えている期間又は超えていない期間に基づいて、異常を判定してもよい。例えば、油圧の最大値が基準値よりも小さい場合には対応する可変動弁装置が異常であると判定してもよい。油圧が基準値を超えている期間が所定期間よりも短い場合に可変動弁装置に異常があると判定してもよい。油圧が基準値を超えていない期間が所定期間よりも長い場合に可変動弁装置に異常があると判定してもよい。
また、エンジンでは複数サイクルの行程が繰り返されるため、例えば1サイクル目の第2クランク角範囲での油圧と2サイクル目の第2クランク角範囲での油圧との平均値に基づいて、可変動弁装置1が異常か否かを判定してもよい。同様に、他のクランク角範囲毎の油圧の平均値に基づいて可変動弁装置2〜4の何れが異常であるかを判定してもよい。
尚、上記可変動弁装置1〜4が吸気バルブを駆動する構成の場合には、可変動弁装置1〜4のカムロブ部20のロックが正常に解除された場合には各気筒の吸気行程に対応するクランク角範囲でカムロブ部20が揺動する。従って、この場合、ECU5は各気筒の吸気行程に対応するクランク角範囲での油圧に基づいて可変動弁装置1〜4の何れが異常であるかを判定できる。
上記実施例では可変動弁装置1〜4のうち何れが異常であるかを判定したが、可変動弁装置1〜4の何れが異常であるかを特定せずに可変動弁装置1〜4の少なくとも一つに異常があるか否かを判定してもよい。この場合、例えば、経路T内の油圧が解除値M0に至った後に、油圧が基準値M1を超えていない期間を計測し、この期間が所定期間よりも長い場合には、可変動弁装置1〜4の少なくとも一つに異常があると判定してもよい。
尚、1気筒エンジンの場合には、エンジンの1サイクルの期間内で、油圧が基準値M1を超えたか否かに基づいて可変動弁装置の異常を判定してもよい。
また、気筒♯1〜♯6を備えた6気筒エンジンの場合には、例えば気筒♯2の排気行程はクランク角180〜360度で実行される、気筒♯5の排気行程はクランク角300度〜480度で実行される。このように6気筒エンジンの場合には、2つの気筒で実行される排気行程の期間が部分的に重なる。この場合も、クランク角180〜360度内での油圧に基づいて気筒♯2に対応する可変動弁装置の異常を判定し、クランク角300〜480度内での油圧に基づいて気筒♯5に対応する可変動弁装置の異常を判定できる。
図13A、13Bは、変形例である可変動弁装置1aの断面図である。尚、上記実施例に類似する構成については類似する符号を付することにより重複する説明を省略する。図13A、13Bは、それぞれ図2A、2Bに対応している。ECU5aは、経路T内の油圧の変化に基づいて異常を判定するのではなく、従動ピン41の位置の変化に基づいて異常を判定する。可変動弁装置1aのカムユニットCUaのカムシャフトSa内には、従動ピン41と対向する位置にギャップセンサGSが設けられている。ギャップセンサGSは、ギャップセンサGSから従動ピン41までの距離、即ち従動ピン41の位置に応じた出力値をECU5aに出力する。ECU5aはギャップセンサGSからの出力値に応じて従動ピン41の位置の変化を把握できる。ギャップセンサGSは、従動ピン41の位置を検出する位置検出部の一例である。尚、ギャップセンサGSは、例えば金属製の従動ピン41の変位による磁界の変化を電圧値の変化として出力する渦電流式変位センサであり、測定対象である従動ピン41が遠いほど高い電圧を出力し、近いほど低い電圧を出力する。
図14A、14Bは、気筒♯1の可変動弁装置1aが正常の場合でのギャップセンサGSから出力される電圧値の変化及び排気バルブVのリフト状態を示したグラフである。図14Aにおいては、気筒♯1の排気バルブVの一つに対応するギャップセンサGからの電圧値を示している。気筒♯1のカムロブ部20のロックが正常に解除された場合、カムロブ部20の揺動に伴って従動ピン41がギャップセンサGSに進退し、ギャップセンサGSからの電圧値が一時的に低下する。ECU5aは、ギャップセンサGSからの電圧値が、予め定められた基準値V1を下回った場合には、カムロブ部20は正常にロックが解除されており、可変動弁装置1aは正常であると判定する。尚、基準値Vは、カムロブ部20が高位置にあり従動ピン41がギャップセンサGSから最も離れた位置でのギャップセンサGSの電圧値よりも低い値であり、カムロブ部20が低位置にあり従動ピン41がギャップセンサGSに最も近い位置でのギャップセンサGSの電圧値よりも高い値である。尚、図14Bにおいて、破線はロック解除制御を実行しなかった場合での排気バルブVのリフト状態を示し、実線は実際の排気バルブVのリフト状態を示している。
図15A、15Bは、気筒♯1の可変動弁装置1aが異常の場合でのギャップセンサGSから出力される電圧値の変化及び排気バルブVのリフト状態を示したグラフである。何らかの原因により気筒♯1のカムロブ部20のロックが解除されない場合、カムロブ部20は揺動せずに従動ピン41も移動しない。このため、ギャップセンサGSからの電圧値も変化せずに基準値Vを下回らない。ECU5aは、ギャップセンサGSからの電圧値が基準値Vを下回らない場合に、可変動弁装置1aは異常であると判定する。尚、図15Bにおいて、破線はロック解除制御を実行しなかった場合での排気バルブVのリフト状態を示し、実線は実際の排気バルブVのリフト状態を示している。
例えばECU5aは、経路T内の油圧が解除値M0に至った後にギャップセンサGSからの電圧値に基づいて可変動弁装置1aの異常を判定する。尚、他の可変動弁装置も同様にギャップセンサGSを設けてもよい。ギャップセンサGSは、従動部材の位置を検出する検出部の一例である。尚、カムロブ部20の揺動を検出するための従動ピン41、ギャップセンサGSは、カムシャフトSに設けられているので、装置の大型化が抑制されている。
図16は、変形例である可変動弁装置1bの外観図である。可変動弁装置1bのカムユニットCUbには、上述したスプリング44sに加えてカムロブ部20を高位置側へ付勢するスプリング34sが設けられている。凹部10Hでは、支持シャフト33の一部が露出しており、この露出した部分に2つのスプリング34sが巻かれている。一方のスプリング34sはカムピース部10b側に配置され、他方のスプリング34sはカムピース部10c側に配置されている。一方のスプリング34sの一端は凹部10Hの内面を押し、他端はカムピース部10b側に配置されたカムロブ部20のストッパピン34Pが凹部10Hから離れるように付勢している。カムピース部10c側のカムロブ部20も同様である。
このように、スプリング34sはカムベース部10とカムロブ部20との間に介在してカムロブ部20を高位置側に付勢する。ここで、スプリング34sと上述したスプリング44sとによりカムロブ部20を高位置へ復帰させることができるが、スプリング44sの付勢力のみではカムロブ部20を高位置へ復帰させることができない程度であってもよい。即ち、スプリング44sの付勢力は、従動ピン41がカムロブ部20の揺動に追従して経路T内に進退可能となる程度であればよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本実施例では、カムピース部10a〜10cで構成されるカムベース部10を説明したが、カムベース部10は単一の部材により形成してもよい。例えば、単一の部材で形成されたカムベース部10にカムロブ部20を収納可能なスリットを形成してもよい。本実施例では、カムベース部10はカムシャフトSと別体に形成されているが、カムシャフトと一体にカムベース部10を成型してもよい。また、カムベース部10にはカムシャフトSが貫通する孔を設けずに、カムベース部10の軸方向での両端部に軸部材を連結し、この軸部材をカムシャフトとして用いてもよい。
カムベース部10に設けられた2つのカムロブ部20の一方のみが揺動し他方が常時固定されていてもよい。また、単一のカムロブ部20のみを有した可変動弁装置によって単一の気筒の2つのバルブの一方を駆動し、他方のバルブをカムシャフトSに固定された通常のカムによって駆動してもよい。カムベース部10は、ノーズ部を有してバルブを駆動可能なカム形状であってもよい。この場合も、カムロブ部20はカムベース部10の外周面から突出した高位置と、高位置よりも低い低位置間を揺動可能であればよい。カムロブ部20は、カムベース部10の外周面から突出した高位置、高位置よりも低いがカムベース部10から突出した低位置間を揺動してもよい。
カムロブ部20は、支持シャフト33により揺動可能に支持されているがこの構成に限定されない。例えば、カムロブ部20はカムベース部10に一体に設けられた軸部の周りに揺動可能に支持されていてもよい。また、カムロブ部20に軸部を一体的に設けて、カムベース部10にこの軸部を回転可能に収容する凹部を設けてもよい。
従動ピン41とカムロブ部20とを一体に構成してもよい。この場合、カムロブ部20の揺動の支点である支持シャフト33を支点として従動ピン41も揺動する。このため、従動ピン41が経路T内に進退可能なように、カムシャフトSの貫通孔Sh及び従動ピン41を、カムロブ部20の揺動の支点を同一の支点とした円弧状に延びた形状にすればよい。
高位置にあるカムロブ部20から従動ピン41が離間するようにスプリング44sの長さが設定されていてもよい。この場合、カムロブ部20が高位置から低位置へ揺動する途中で従動ピン41がカムロブ部20に接触してスプリング44sの付勢力に抗して従動ピン41が経路T内に進行する。また、カムロブ部20が低位置から高位置へ揺動する途中までスプリング44sの付勢力に従ってカムロブ部20に追従して従動ピン41が経路T内から後退し、その後従動ピン41からカムロブ部20が離間する。このような場合であっても、カムロブ部20が正常に揺動しない場合には従動ピン41は移動しないため異常と判定できる。尚、この場合には、スプリング44s以外にカムロブ部20を高位置へ復帰させるための付勢部材を設ける。
1〜4 可変動弁装置
♯1〜♯4 気筒
5 ECU(判定部)
S カムシャフト
R ロッカーアーム
V 排気バルブ
OCV オイルコントロールバルブ
10 カムベース部(第1カム部)
11 ベース円部
16S スプリング(ロック部材用付勢部材、ロック機構)
17 孔(第1係合孔、ロック機構)
17P ピン(押圧部材、ロック機構)
20 カムロブ部(第2カム部)
26 孔(第2係合孔、ロック機構)
26P ピン(ロック部材、ロック機構)
33 支持シャフト
41 従動ピン(従動部材)
44s スプリング(付勢部材)
T、T6 経路
PS 油圧センサ(油圧検出部)
GS ギャップセンサ(位置検出部)

Claims (7)

  1. カムシャフトと共に回転する第1カム部、
    前記第1カム部の外周面から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に前記第1カム部に支持された第2カム部、
    前記第2カム部を前記高位置でロックするロック機構、
    前記カムシャフト及び第1カム部内に設けられ前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路、
    前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材、
    前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロア、
    前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、前記経路内の容積を変化させる従動部材、
    を含む可変動弁装置と、
    前記経路内の前記油圧を検出する油圧検出部と、
    前記経路内の前記油圧が前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記油圧の変化に基づいて前記可変動弁装置の異常を判定する判定部と、を備えた内燃機関の制御装置。
  2. 前記判定部は、正常にロックが解除された前記第2カム部が揺動することが想定される揺動想定期間内での前記油圧の変化に基づいて、前記可変動弁装置の異常を判定する、請求項1の内燃機関の制御装置。
  3. 前記付勢部材は、前記カムシャフト内の前記経路内に設けられ、前記従動部材とともに前記第2カム部を付勢する、請求項1又は2の内燃機関の制御装置。
  4. 前記可変動弁装置は、同一の前記カムシャフトに対して設けられ当該内燃機関の複数の気筒にそれぞれ対応した複数の可変動弁装置を含み、
    複数の前記可変動弁装置の前記経路は、互いに連通しており、
    前記判定部は、前記経路内の前記油圧が複数の前記可変動弁装置の前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、複数の前記可変動弁装置の前記第2カム部の前記揺動想定期間のそれぞれの期間内での前記油圧の変化に基づいて、複数の前記可変動弁装置の何れが異常かを判定する、請求項2の内燃機関の制御装置。
  5. 前記可変動弁装置は、当該内燃機関の一の気筒に設けられた複数の吸気バルブ及び複数の排気バルブの一方に対応するように一対の前記第2カム部及びロック機構を複数対含み、
    前記経路は、複数の前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させ、
    前記判定部は、前記経路内の前記油圧が複数の前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記揺動想定期間内での前記油圧の変化に基づいて少なくとも何対の前記第2カム部及びロック機構が異常であるかを判定する、請求項2の内燃機関の制御装置。
  6. カムシャフトと共に回転する第1カム部、
    前記第1カム部の外周面から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置との間を揺動可能に前記第1カム部に支持された第2カム部、
    前記第2カム部を前記高位置でロックするロック機構、
    前記カムシャフト及び第1カム部内に設けられ前記ロック機構にロックを解除可能な油圧を作用させる経路、
    前記第2カム部を前記高位置側に付勢する付勢部材、
    前記付勢部材の付勢力に抗する反力を前記第2カム部に与えるカムフォロア、
    前記カムフォロアからの反力を受けて揺動し、前記経路内の容積を変化させる従動部材、
    前記従動部材の位置を検出する位置検出部、
    を含む可変動弁装置と、
    前記経路内の前記油圧が前記ロック機構のロックを解除可能である場合に、前記従動部材の位置の変化に基づいて前記可変動弁装置の異常を判定する判定部と、を備えた内燃機関の制御装置。
  7. 前記ロック機構は、
    前記第1及び第2カム部のそれぞれに形成され前記第2カム部が前記高位置にある場合に互いに対向する第1及び第2係合孔、
    前記第1係合孔に収納される押圧部材、
    前記第1及び第2係合孔に収納されるロック部材、
    前記ロック部材が前記第1及び第2係合孔に係合するように前記ロック部材を付勢するロック部材用付勢部材、を含み、
    前記経路は、前記第1係合孔に連通し、前記ロック部材用付勢部材の付勢力に抗して前記第1係合孔から前記ロック部材を離脱させるように前記押圧部材に油圧を作用させる、請求項1乃至6の何れかの内燃機関の制御装置。

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