JP2014206126A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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秀俊 広瀬
Hidetoshi Hirose
秀俊 広瀬
利之 前原
Toshiyuki Maehara
利之 前原
宮里 佳明
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
寿行 矢野
Hisayuki Yano
寿行 矢野
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Abstract

【課題】バルブの動作特性を調整できる内燃機関の可変動弁装置を提供することを課題とする。【解決手段】カムシャフトと共に回転するカムベース部と、前記カムベース部の外周から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され、油圧の作用により前記高位置又は前記低位置に位置づけられるカムロブ部と、前記カムベース部に対する前記カムロブ部の揺動の支点の位置を調整する調整部材と、を備えた内燃機関の可変動弁装置。【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の可変動弁装置に関する。
特許文献1の可変動弁装置では、カムシャフトから進退自在に連結された可動カムが設けられている。カムシャフトから突出した位置で可動カムがロックされてカムシャフトが回転することにより、可動カムがバルブを駆動させる。
特開2001−329819号公報
特許文献1の可変動弁装置では、バルブを駆動させる際の可動カムの位置を微調整できない。このため、可動カムによって駆動されるバルブの動作特性、例えばバルブの開時期や閉時期等を微調整できない。
そこで、バルブの動作特性を微調整できる内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的は、カムシャフトと共に回転するカムベース部と、前記カムベース部の外周から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され、油圧の作用により前記高位置又は前記低位置に位置づけられるカムロブ部と、前記カムベース部に対する前記カムロブ部の揺動の支点の位置を調整する調整部材と、を備えた内燃機関の可変動弁装置によって達成できる。カムベース部に揺動可能に連結されたカムロブ部の揺動支点の位置を調整することにより、バルブの動作特性を微調整できる。
上記構成において、前記調整部材は、前記カムベース部に支持されて前記カムロブ部を貫通する軸部材、前記軸部材を前記カムベース部に固定する固定部、を含み、前記軸部材は、前記カムベース部を貫通したベース軸部、前記ベース軸部に対して偏心して前記カムロブ部に貫通して周囲を前記カムロブ部が揺動する偏心軸部、を含んでもよい。
上記構成において、前記カムベース部は、前記カムロブ部を挟む第1及び第2壁部を含み、前記ベース軸部は、前記第1及び第2壁部をそれぞれ貫通した第1及び第2ベース軸部を含んでもよい。
上記構成において、前記第1及び第2壁部は、それぞれ前記第1及び第2ベース軸部が貫通する第1及び第2貫通孔を含み、前記第1貫通孔の内径は、前記偏心軸部の外径よりも大きく、前記第2貫通孔の内径は、前記偏心軸部の外径よりも小さくてもよい。
上記構成において、油圧の作用により前記高位置で前記カムロブ部をロックするロック機構を備えてもよい。
上記構成において、前記カムロブ部を前記高位置側へ付勢する付勢部材と、前記高位置で前記カムロブ部をロックし、ロックが解除された前記カムロブ部が前記低位置にある間に油圧の作用によりロック部材が前記カムベース部及びカムロブ部に係合して前記低位置で前記カムロブ部をロックする前記ロック機構と、前記高位置でロックされた前記カムロブ部により駆動され、ロックが解除された前記カムロブ部を前記低位置側へ付勢するカムフォロアと、を備えてもよい。
上記構成において、前記ロック機構は、前記カムシャフトの軸方向に延びた前記カムロブ部の保持孔に保持された前記ロック部材、前記カムベース部に形成され前記カムロブ部が前記高位置にある高状態で前記ロック部材が前記軸方向に並ぶ第1ロック孔、前記カムベース部に形成され前記カムロブ部が前記低位置にある低状態で前記ロック部材が前記軸方向に並ぶ第2ロック孔、前記高状態で前記ロック部材が前記第1ロック孔に挿入されるように付勢する第1スプリング、前記低状態で前記ロック部材が前記第2ロック孔から退避するように付勢する第2スプリング、前記カムベース部に形成され、前記高状態で前記ロック部材が前記第1ロック孔から離脱するように油圧を作用させる第1経路、前記カムベース部に形成され、前記低状態で前記ロック部材が前記第2ロック孔に挿入されるように油圧を作用させる第2経路、を含んでもよい。
バルブの動作特性を微調整できる内燃機関の可変動弁装置を提供できる。
図1は、本実施例の可変動弁装置の外観図である。 図2は、本実施例の可変動弁装置の外観図である。 図3A、3Bは、軸方向からみたカムユニットの断面図である。 図4A、4Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図である。 図5A〜5Cは、カムロブ部のロックの説明図である。 図6A、6Bは、カムロブ部のロックの説明図である。 図7A、7Bは、支持シャフトを示したカムユニットの内部構造の断面図である。 図8Aは、支持シャフトの拡大図であり、図8Bは、図8AのD−D断面図である。 図9A〜9Cは、バルブの開閉時期の調整例の説明図である。
以下、実施形態を図面と共に詳細に説明する。
図1、2は、本実施例の可変動弁装置1の外観図である。可変動弁装置1は、車両等に搭載される内燃機関に採用される。可変動弁装置1は、カムシャフトS、カムシャフトSに設けられたカムユニットCU、を含む。カムシャフトSは、カムユニットCUの一端に接続した部分SA、カムユニットCUの他端に接続した部分SB、を含む。カムシャフトSは、内燃機関からの動力により回転する。カムシャフトSと共にカムユニットCUが回転することにより、ロッカーアームRを介してバルブVをリフトさせる。バルブVは、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブである。
カムユニットCUは、カムシャフトSよりも径が大きくカムシャフトSの部分SA、SBに連結されたカムベース部10、カムベース部10に連結された2つのカムロブ部20、を含む。カムベース部10は、略円柱状であり、カムシャフトSの軸方向(以下、軸方向と称する)から見た場合に略円形のベース円部11を有している。ベース円部11は、カムベース部10の外周面に相当する。2つのカムロブ部20は、軸方向に所定の間隔をあけて並んでいる。2つのカムロブ部20は、それぞれ2つのロッカーアームRを押して2つのバルブVをリフトさせる。カムベース部10の軸方向の厚さは、カムロブ部20の軸方向の厚さよりも厚い。
図2に示すように、カムベース部10は、2つのカムロブ部20の間に凹部10Hが形成されている。凹部10Hは、2つのロッカーアームRがカムベース部10に接触する部分の間に形成されている。凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない。2つの支持シャフト33は、2つのカムロブ部20をそれぞれカムベース10と共に軸方向に貫通している。カムロブ部20は、支持シャフト33を支点としてカムベース部10に対して揺動する。カムロブ部20は、カムベース部10のベース円部11から最大限に突出した高位置とベース円部11から突出しない低位置間を揺動可能である。支持シャフト33の端部は凹部10H内で露出している。2つのカムロブ部20には、それぞれストッパピン34Pが貫通している。
カムベース部10の凹部10Hでは、2つのスプリング34sが支持シャフト33の端部に巻かれている。スプリング34sの一端は凹部10Hの内側面を押し、スプリング34sの他端はストッパピン34Pを押している。即ち、スプリング34sは、ストッパピン34Pが凹部10Hから離れるように付勢している。これにより、カムロブ部20はカムベース部10から突出するように付勢される。スプリング34sは、付勢部材の一例である。
図1、2において、左側のカムロブ部20は高位置にあり、右側のカムロブ部20は低位置にある。本実施例の場合、カムロブ部20が高位置でロックされている場合には、カムロブ部20がロッカーアームRを駆動してバルブVをリフトさせる。カムロブ部20が低位置でロックされている場合には、カムロブ部20はロッカーアームRに接触する又は接触せずにバルブVはリフトしない。尚、図1、2においては、理解を容易にするために一方のカムロブ部20のみを高位置にあるが、実際には後述するように2つのカムロブ部20は共に同じ位置に位置づけられる。
図3A、3Bは、軸方向からみたカムユニットCUの断面図である。図3Aは、高位置にあるカムロブ部20を示し、図3Bは、低位置にあるカムロブ部20を示している。カムロブ部20は、カムベース部10の供給経路Tを回避した略U字状又は略L字状である。カムロブ部20の基端側は支持シャフト33が貫通している。図3A、3Bにおいて、カムシャフトSは時計方向に回転する。これに伴いカムベース部10、カムロブ部20も時計方向に回転する。カムベース部10には、ストッパピン34Pが貫通した長孔14が形成されている。カムロブ部20の揺動に伴って移動するストッパピン34Pの移動範囲を長孔14が規制することにより、カムロブ部20の揺動範囲が規制している。
図4A、4Bは、カムユニットCUの内部構造を示した断面図である。図4A、4Bにおいては、2つのカムロブ部20は共にリフト状態にある。図4A、4Bは、図3AのA−A断面図に相当する。図4A、4Bに示すように、カムユニットCUは、軸方向でのカムユニットCUの中心に軸方向に対称に形成されている。従って、以下の説明では2つのカムロブ部20のうち一方について説明する。カムベース部10には、カムロブ部20を収納可能なスリット12が形成されている。カムベース部10内には、カムシャフトSの軸心上で延びた供給経路T、供給経路Tから径方向外側に延びた経路T5、T6が形成されている。経路T5、T6は、それぞれ供給経路Tから径方向外側に延び、次に軸方向に延びて2つのカムロブ部側に延びている。経路T6は第1経路の一例である。経路T5は、第2経路の一例である。
オイルコントロールバルブOCVは電磁駆動式の流量制御弁であり、ECU5によって制御される。ECU5は、制御部の一例である。オイルパンに貯留されたオイルはオイルポンプPにより供給経路T内に供給される。オイルポンプPは、内燃機関のクランクシャフトに連動した機械式である。オイルコントロールバルブOCVは、オイルポンプPにより供給経路T内に供給される油圧を、オイルコントロールバルブOCVに印加される電流値に基づいてリニアに調整できる。オイルコントロールバルブOCVは、油圧制御弁の一例である。尚、油圧制御弁は、段階的に供給経路T内に供給される油圧を調整可能なものであってもよい。ECU5は、CPU、ROM、RAMなどから構成され、内燃機関全体の動作を制御する。ROMには、後述する制御を実行するためのプログラムが格納されている。
カムベース部10は、2つのカムロブ部20にそれぞれ作用するピン15P、16P、17Pを保持している。2つのカムロブ部20はそれぞれピン26Pを保持している。ピン26Pは、ロック部材の一例である。図4Bは、ピン15P等を省略した図である。カムロブ部20は、支持シャフト33が貫通した基端部から離れた自由端部を有し、カムロブ部20の自由端部側にはピン26Pを保持した孔26が形成されている。孔26は、カムロブ部20を軸方向に貫通している。孔26は、保持孔の一例である。
カムベース部10には、スリット12に連通した孔15、16が形成されている。孔15、16は、スリット12に対して同一側に形成されている。孔15、16は、軸方向に延び、底面を有している。孔15、16には、それぞれピン15P、16Pが収納されている。孔15の底面とピン15Pとの間にはピン15Pに連結されたスプリング15Sが配置されている。孔16の底面とピン16Pとの間にはピン16Pに連結されたスプリング16Sが配置されている。スプリング16Sは、カムロブ部20に向けてピン16Pを付勢している。スプリング15Sは、ピン15Pが孔15から離脱しない程度の長さに設定されている。スプリング15Sは、第2スプリングの一例である。スプリング16Sは、第1スプリングの一例である。
カムベース部10には、スリット12を介して孔16に対向する孔17が形成されている。孔17には、ピン17Pが収納されている。孔17は、経路T6に連通している。孔17は、孔16と同軸上に位置している。孔17は、軸方向に延びている。
カムロブ部20が高位置にある場合、孔16、17、26は軸方向に並び、ピン16P、17P、26Pは軸方向に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の一端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。リフト状態においては、スプリング16Sの付勢力により、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、ピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、カムロブ部20はリフト状態でカムベース部10にロックされる。孔17は、第1ロック孔の一例である。
次に、カムロブ部20のロックについて詳細に説明する。図5A〜6Bは、カムロブ部20のロックの説明図である。オイルコントロールバルブOCV及びオイルポンプPにより供給経路Tを介して経路T5、T6内にオイルが供給されると、図5Aに示すように、ピン17Pがスプリング16Sの付勢力に抗してカムロブ部20側に押される。これにより、ピン16Pは孔26から離脱し、ピン26Pは孔17から離脱する。即ち、ピン16P、17P、26Pは、それぞれ孔16、17、26に収納される。これにより、高位置でカムロブ部20のロックが解除される。
カムロブ部20のロックが解除された状態でカムシャフトSが回転することにより、カムロブ部20はロッカーアームRから反力を順に受ける。これにより、図5Bに示すように、カムロブ部20はスプリング34sの付勢力に抗して低位置に移動する。換言すれば、スプリング34sの付勢力は、カムロブ部20のロックが解除されている状態でロッカーアームRからの反力のみでカムロブ部20は低位置に移動可能な程度に設定されている。このようにロッカーアームRはロックが解除されたカムロブ部20を低位置側に付勢する。カムロブ部20が低位置にある場合には、孔15、26とは同軸上に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の他端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。ロッカーアームRは、バブルを駆動するためのカムフォロアの一例である。尚、カムフォロアは、カムに直接駆動されるバルブリフタであってもよい。
ピン26Pは経路T5からのオイルの圧力により、図5Cに示すように、スプリング15Sの付勢力に抗して孔15、26に共通に挿入される。これにより、リフト停止状態でカムロブ部20はロックされる。このように、オイルが所定の圧力以上で供給経路T内に供給されている間は、カムロブ部20は低位置でロックされる。孔15は、第2ロック孔の一例である。
次にオイルコントロールバルブOCVにより供給経路Tへのオイルの供給が停止されると、図6Aに示すように、スプリング15Sの付勢力によりピン26Pが孔15から離脱して孔26に収納される。これにより、低位置でカムロブ部20のロックが解除される。
次に、スプリング34sの付勢力に従って、図6Bに示すように、カムロブ部20が低位置から高位置へ移動する。実際には、カムロブ部20がロッカーアームRに接触していない間に、スプリング34sの付勢力に従ってカムロブ部20は高位置へと移行する。カムロブ部20が高位置にある状態では、前述したようにピン16P、26P、17Pが軸方向に並ぶ。
この状態で、図4Aに示すように、スプリング16Sの付勢力に従って、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、同様にピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、高位置でカムロブ部20がロックされる。以上のようにしてカムロブ部20が高位置及び低位置でロックされる。孔26、ピン26P、スプリング15S、16S、孔15、17等は、ロック機構の一例である。このようにカムロブ部20が低位置でもロックされるので、カムロブ部20を安定した状態で保持でき、信頼性や耐久性が確保されている。
図1、2、3A、3B、4A、4Bに示したように、カムベース部10は、カムシャフトSに連結されており、カムシャフトSはカムベース部10を貫通していない。このため、カムベース部10の軸方向の断面積を確保することができ、カムベース部10の強度を確保することができる。カムシャフトSはカムベース部10を貫通していないためカムシャフトSの径を細くする必要はない。このためカムシャフトSの強度も確保されている。カムベース部10に形成された孔15、16、17、カムロブ部20に形成された孔26などは、全て軸方向に延びている。このため、例えば、軸方向と交差する方向に延びた孔を設けこの孔内を摺動するピンを配置した場合と比較して、カムベース部10の軸方向での断面積を確保することができる。これにより、カムユニットCUの強度が確保されている。
図3A、3Bに示したように、カムロブ部20の自由端は、カムロブ部20の基端側からカムシャフトSの回転方向から逆方向に離れている。ここで、カムロブ部20の基端側は、支持シャフト33により揺動の支点となっている。このため、ロッカーアームRの反力により、カムロブ部20がカムシャフトSの回転方向と逆方向に揺動するのが容易となる。これによって、ロックが解除された状態で、カムロブ部20の低位置から高位置へ移動が容易となっている。また、低位置へ移動する際のカムロブ部20が受けるロッカーアームRからの反力による負荷が低減され、カムロブ部20の耐久性が確保されている。
また、カムベース部10は、2つのカムロブ部20を支持している。このため、カムベース部10は軸方向の長さを確保しているため強度が確保されている。また、カムベース部10を2つのカムロブ部20に共通化して使用しているため部品点数も削減されている。
また、図1、2に示したように、スプリング15S、16S、34sは、カムロブ部20に対して軸方向に配置されている。例えばこのようなスプリング34s等をカムロブ部20に対して径方向に重なる位置に配置する場合と比較して、カムロブ部20の軸方向での断面積を確保できる。これによりカムロブ部20の強度を確保することができる。
また、上述したようにスプリング34sが配置された凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない部分に設けられているので、この部分を有効利用している。スプリング34sが、ロッカーアームRに接触するカムベース部10の部分から退避した位置に配置されていることにより、ロッカーアームRが接触するカムベース部10の部分の軸方向の断面積も確保されている。これにより、カムベース部10の強度も確保されている。
図3Aに示したように、経路T5の出口はスリット12に開口するように形成され、この出口はリフト状態のカムロブ部20から離れた位置に形成されている。このため、リフト状態の場合において、供給経路Tにオイルを供給することにより、経路T5の出口からスリット12を介してロッカーアームR等にオイルを供給できる。これにより、ロッカーアームRとカムユニットCU等の潤滑を確保することができる。また、従来のカムシャワー機構を廃止したとしても、本実施例の可変動弁装置1により、潤滑を促進することができる。
次に、カムロブ部20の揺動の支点の位置を調整可能な支持シャフト33について説明する。図7A、7Bは、支持シャフト33を示したカムユニットの内部構造の断面図である。図7A、7Bは、図3のC−C断面図に相当する。図7Aは、7Bは、それぞれ右側のカムロブ部20が異なる位置で調整された場合を示している。尚、図7A、7Bにおいては、理解を容易にするためにカムロブ部20の位置を誇張して記載している。図8Aは、支持シャフト33の拡大図であり、図8Bは、図8AのD−D断面図である。
支持シャフト33は、カムベース部10に支持されてカムロブ部20を支持している。支持シャフト33は、2つのナットNによりカムベース部10に対して回転しないように固定されている。2つのナットNを用いているので、カムユニットCUが高速回転した場合であってもナットNが支持シャフト33から離脱することが抑制されている。支持シャフト33からナットNを取外すことにより、支持シャフト33はカムベース部10に対して回転可能となる。カムベース部10に対する支持シャフト33の回転位置を調整して所定位置で固定することにより、カムロブ部20の揺動の支点の位置を微調整できる。支持シャフト33、ナットNは、調整部材の一例である。支持シャフト33は、軸部材の一例である。ナットNは、固定部の一例である。詳しくは以下で説明する。
図7A、7Bの右側には、カムベース部10、カムロブ部20を貫通した支持シャフト33を示している。図7A、7Bの左側には、支持シャフト33を取外したカムベース部10、カムロブ部20を示している。カムロブ部20は、スリット12を画定し互いに対向する壁部121、125により挟まれている。支持シャフト33は、壁部121、125と共にカムロブ部20に貫通している。尚、左右の壁部125は、互いに対向し、凹部10Hの内側面を画定する。壁部125は、カムベース部10の内側の壁部に相当し、壁部121は、カムベース部10の外側の壁部に相当する。
図7A、7Bの左側に示すように、壁部121、カムロブ部20、壁部125にはそれぞれ、支持シャフト33が貫通する孔131、23、135が形成されている。孔131、23、135は、底のない貫通孔である。孔131、23、135は内径が異なっている。これらの内径は、孔131の内径d1+2δ、23の内径d1+δ、孔135の内径d1の順に小さくなっている。
図7A、7Bの右側、及び図8に示すように、支持シャフト33は、カムユニットCUの外側から内側に向かって、頭部330、ベース軸部331、偏心軸部333、ベース軸部335、ネジ軸部337が順に形成されている。ベース軸部331、偏心軸部333、ベース軸部335、ネジ軸部337は略円柱状であり、同一方向に延びている。頭部330は、カムベース部10の壁部121の外側に露出する。ネジ軸部337には2つのナットNが羅合して壁部125の外側に露出している。ベース軸部331、偏心軸部333、ベース軸部335は、それぞれ孔131、23、135を貫通する。ベース軸部331、335は、ナットNによりカムベース部10に対して回転不能に固定されている。カムロブ部20は、偏心軸部333周りを揺動する。従って、図3A、3Bで示した支持シャフト33は、偏心軸部333を示している。また、ベース軸部331と孔131との間には、厚みが略δの半筒状の2つ又は3つ以上のスペーサSPが配置されている。
図8Aに示すように、ベース軸部331、335、ネジ軸部337は、外径が略同じであり、これらの中心は同一の中心線CL上に位置する。ベース軸部331、335、ネジ軸部337の外径は、孔135の内径d1と略同じでもある。偏心軸部333の外径は、孔23の内径d1+δと略同じであるが、カムロブ部20が偏心軸部333周りに揺動可能な程度に孔23の内径よりも小さく設定されている。また、偏心軸部333の外径は、ベース軸部331、335の外径よりも大きい。また、偏心軸部333は、ベース軸部331等から偏心している。換言すれば、偏心軸部333の中心線CL´はベース軸部331の中心線CLからずれている。従って、カムベース部10、カムロブ部20を貫通した状態で支持シャフト33を回転させることにより、偏心軸部333はベース軸部331に対して偏心して回転する。偏心軸部333はカムロブ部20を貫通しているため、偏心軸部333が偏心して回転することにより、カムロブ部20の揺動の支点の位置がカムロブ部20に平行な平面内で所定の円上を移動する。
カムユニットCUに対する支持シャフト33の組付けは以下のように行う。ベース軸部331の外面に2つのスペーサSPを押さえつけた状態で、支持シャフト33のネジ軸部337を先に孔131、23、135の順に挿入する。ネジ溝部337は壁部125から突出する。支持シャフト33がカムベース部10、カムロブ部20を貫通した状態で頭部330を工具等により回転させる。これにより、支持シャフト33の回転角度を調整でき、カムロブ部20の揺動の支点位置を微調整できる。調整が終了すると、壁部125から突出したネジ軸部337に2つのナットNを羅合させる。これにより、支持シャフト33はナットN側に引っ張られ、頭部330はスペーサSPを偏心軸部333側へと押付ける。偏心軸部333の外径は、孔135の内径よりも大きいため、偏心軸部333は壁部125に押付けられる。これにより、カムベース部10に対して回転しないように支持シャフト33が固定される。このように、支持シャフト33の回転角度を調整してカムロブ部20の揺動の支点位置を微調整することにより、高位置にあるカムロブ部20によって駆動されるバルブVの動作特性、例えば最大リフト量、開時期、閉時期、作用角等を微調整できる。
尚、孔131の内径d1+2δは、支持シャフト33の偏心軸部333の外径よりも大きいが、孔135の内径d1は、偏心軸部333の外径よりも小さい。従って、支持シャフト33は、孔135側からは挿入できずに孔131側からしか挿入できない。また、孔135の内径d1は、偏心軸部333の外径よりも小さい。このため、支持シャフト30は壁部125側から抜け落ちることはない。
また、ベース軸部331の外周にスペーサSPを配置することにより、ベース軸部331とスペーサSPとが孔131に嵌合する。これにより、支持シャフト33の偏心軸部333を挟んで両側に位置するベース軸部331、335がそれぞれカムベース部10の壁部121、125により支持される。このように支持シャフト33の両側がカムベース部10により支持されるので、支持シャフト33に作用する曲げ応力が抑制される。
尚、孔131、135の径の大小関係は逆であっても良い。
次に、バルブVの開閉時期の調整例について簡単に説明する。図9Aは、カムロブ部20が高位置でロックされている場合でのバルブVのリフト量を示している。図9Aにおいては、バルブVのリフト量が最大時のカムユニットCUの角度(以下、カム角と称する)を0度として示している。
図9Bは、バルブVの開時期の調整例を示している。曲線C1、C2は、それぞれ、単一の気筒に設けられた2つのバルブVのリフト量を示している。曲線C1、C2が示すように、2つのバルブVの開時期がずれており、ランプ高さもずれている。これは、例えば、ピン17P、26P、16Pと孔17、26、16との寸法公差のバラつき等に起因する。このような場合、それぞれの曲線C1、C2が所望のバルブの動作特性を示す基準線CRに一致するように、2つのカムロブ部20の揺動の支点位置を微調整できる。図9Bの場合には、曲線C1に対応する一方のバルブVの開時期を遅角させ、曲線C2に対応する他方のバルブVの開時期を進角させて、両バルブVの開時期を基準線CRに一致させる。これにより、各バルブVの開時期のバラつきを抑制すると共に、所望の開時期に調整できる。
また、バルブVの閉時期を一致させる場合も同様である。図9Cは、バルブVの閉時期の調整例を示している。2つのバルブVの閉時期及びランプ高さがずれている場合、2つのバルブVのそれぞれのリフト量を示す曲線C1´、C2´が基準線CR´に一致するように2つのカムロブ部20の揺動の支点位置を微調整できる。例えば、一方のバルブVの閉時期を進角させ、他方のバルブVの閉時期を遅角させる。これにより、各バルブVの閉時期のバラつきを抑制すると共に、所望の閉時期に調整できる。
また、上記の調整により、異なる気筒間でのバルブの開時期又は閉時期のバラつきを抑制できる。また、開時期や閉時期よりも、最大リフト量を優先させて最大リフト量のバラつきを抑制するように微調整することもできる。また、開時期、閉時期よりも、作用角を優先させて作用角のバラつきを抑制するように微調整することもできる。以上のように、バルブの動作特性を微調整できる。
尚、上記の調整は、バルブの動作特性のバラつきを抑制するように調整する場合に限られない。例えば、同一の気筒に設けられた隣接する複数のバルブの一方の開時期を他方の開時期よりも進角させたり、一方のバルブの作用角を他方のバルブの作用角よりも拡大させることも可能である。このように同一の気筒のバルブの動作特性の差をあえて拡大させることにより、気筒内で発生する旋回流、例えばスワール流を強化することもできる。また、エンジンの運転に影響を与えない範囲でバルブの動作特性を微調整することにより、エンジンの運転性能を確保しつつスワール流を強化することもできる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
ベース軸部331、335、ネジ軸部337は、同心円状にあれば外径が異なっていてもよい。
単一のカムベース部10に設けられた2つのカムロブ部20のうち一方のみが揺動支点の位置を微調整できるものであってもよい。一方のカムロブ部20の揺動支点を調整して他方のカムロブ部20に対応させることができるからである。
本実施例では、カムロブ部20がカムベース部10から突出していない位置にある場合を低位置として説明した。しかしながらこれに限定されず、例えば、カムロブ部20は、カムベース部10のベース円部11から突出した高位置と、第高位置よりも突出量が小さいがベース円部11から突出した低位置との間を揺動してもよい。この場合、支持シャフト33の回転位置を調整することにより、低位置にあるカムロブ部20によって駆動されるバルブVの動作特性を調整することができる。
リフト状態において、ピン17Pを介さずに直接ピン26Pにオイルの圧力を作用させてもよい。また、ピン15P、16Pを介さずにスプリング15S、16Sが直接ピン26Pを付勢してもよい。
カムベース部10は、カムシャフトと一体に成型されていてもよいし、本実施例のように別体で成型した後に接合してもよい。
1 可変動弁装置
5 ECU
S カムシャフト
R ロッカーアーム
V バルブ(カムフォロア)
OCV オイルコントロールバルブ
N ナット(調整部材、固定部)
10 カムベース部
11 ベース円部
12 スリット
121、125 壁部(第1及び第2壁部)
131、135 孔(第1及び第2貫通孔)
20 カムロブ部
23 孔
26 ピン(ロック部材)
33 支持シャフト(調整部材、軸部材)
331、335 ベース軸部
333 偏心軸部
34s スプリング(付勢部材)
15S スプリング(第2スプリング)
16S スプリング(第1スプリング)
17 孔(第1ロック孔)
15 孔(第2ロック孔)
T6 経路(第1経路)
T5 経路(第2経路)

Claims (7)

  1. カムシャフトと共に回転するカムベース部と、
    前記カムベース部の外周から突出した高位置と前記高位置よりも低い低位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され、油圧の作用により前記高位置又は前記低位置に位置づけられるカムロブ部と、
    前記カムベース部に対する前記カムロブ部の揺動の支点の位置を調整する調整部材と、を備えた内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記調整部材は、前記カムベース部に支持されて前記カムロブ部を貫通する軸部材、前記軸部材を前記カムベース部に固定する固定部、を含み、
    前記軸部材は、前記カムベース部を貫通したベース軸部、前記ベース軸部に対して偏心して前記カムロブ部に貫通して周囲を前記カムロブ部が揺動する偏心軸部、を含む、請求項1の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記カムベース部は、前記カムロブ部を挟む第1及び第2壁部を含み、
    前記ベース軸部は、前記第1及び第2壁部をそれぞれ貫通した第1及び第2ベース軸部を含む、請求項2の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記第1及び第2壁部は、それぞれ前記第1及び第2ベース軸部が貫通する第1及び第2貫通孔を含み、
    前記第1貫通孔の内径は、前記偏心軸部の外径よりも大きく、
    前記第2貫通孔の内径は、前記偏心軸部の外径よりも小さい、請求項3の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 油圧の作用により前記高位置で前記カムロブ部をロックするロック機構を備えた請求項1乃至4の何れかの内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記カムロブ部を前記高位置側へ付勢する付勢部材と、
    前記高位置で前記カムロブ部をロックし、ロックが解除された前記カムロブ部が前記低位置にある間に油圧の作用によりロック部材が前記カムベース部及びカムロブ部に係合して前記低位置で前記カムロブ部をロックする前記ロック機構と、
    前記高位置でロックされた前記カムロブ部により駆動され、ロックが解除された前記カムロブ部を前記低位置側へ付勢するカムフォロアと、を備えた請求項5の内燃機関の可変動弁装置。
  7. 前記ロック機構は、
    前記カムシャフトの軸方向に延びた前記カムロブ部の保持孔に保持された前記ロック部材、
    前記カムベース部に形成され前記カムロブ部が前記高位置にある高状態で前記ロック部材が前記軸方向に並ぶ第1ロック孔、
    前記カムベース部に形成され前記カムロブ部が前記低位置にある低状態で前記ロック部材が前記軸方向に並ぶ第2ロック孔、
    前記高状態で前記ロック部材が前記第1ロック孔に挿入されるように付勢する第1スプリング、
    前記低状態で前記ロック部材が前記第2ロック孔から退避するように付勢する第2スプリング、
    前記カムベース部に形成され、前記高状態で前記ロック部材が前記第1ロック孔から離脱するように油圧を作用させる第1経路、
    前記カムベース部に形成され、前記低状態で前記ロック部材が前記第2ロック孔に挿入されるように油圧を作用させる第2経路、を含む、請求項6の内燃機関の可変動弁装置。
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