JP2015063923A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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宮里 佳明
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
寿行 矢野
Hisayuki Yano
寿行 矢野
秀俊 広瀬
Hidetoshi Hirose
秀俊 広瀬
由一 原
Yoshiichi Hara
由一 原
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【課題】作用角が小さい場合にも時間面積を確保できる内燃機関の可変動弁装置を提供することを課題とする。【解決手段】アクチュエータにより移動する制御軸と、前記制御軸に対して揺動可能に設けられ前記制御軸の位置に応じて前記制御軸に対する相対角度が変更される揺動部材と、前記揺動部材の揺動により駆動する機関弁と、前記揺動部材を揺動させるカム機構と、を備え、前記カム機構は、カムベース部、前記カムベース部の外周から突出した第1位置と前記第1位置よりも低く前記カムベース部の外周から突出した第2位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され前記揺動部材を揺動させるカムロブ部、前記カムロブ部の位置を切り替える切替機構、を含み、前記切替機構は、前記機関弁の作用角が増大する途中で前記カムロブ部の位置を前記第2位置から前記第1位置へと切り替える、内燃機関の可変動弁装置。【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の可変動弁装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の可変動弁装置が開示されている。
特開2008−255851号公報
特許文献1の内燃機関の可変動弁装置では、リフト量が小さい場合には作用角は小さくなり、リフト量が大きい場合には作用角も大きい状態となる。このため作用角が小さい場合には機関弁が開いている時間面積を確保できなくなるおそれがある。これにより、例えば吸気効率が低下するおそれがある。
そこで、作用角が小さい場合にも時間面積を確保できる内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的は、アクチュエータにより移動する制御軸と、前記制御軸に対して揺動可能に設けられ前記制御軸の位置に応じて前記制御軸に対する相対角度が変更される揺動部材と、前記揺動部材の揺動により駆動する機関弁と、前記揺動部材を揺動させるカム機構と、を備え、前記カム機構は、カムベース部、前記カムベース部の外周から突出した第1位置と前記第1位置よりも低く前記カムベース部の外周から突出した第2位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され前記揺動部材を揺動させるカムロブ部、前記カムロブ部の位置を切り替える切替機構、を含み、前記切替機構は、前記機関弁の作用角が増大する途中で前記カムロブ部の位置を前記第2位置から前記第1位置へと切り替える、内燃機関の可変動弁装置によって達成できる。
アクチュエータにより移動する制御軸と、前記制御軸に対して揺動可能に設けられ前記制御軸の位置に応じて前記制御軸に対する相対角度が変更される揺動部材と、前記揺動部材の揺動により駆動する機関弁と、前記揺動部材を揺動させるカム機構と、を備え、前記カム機構は、第1カムロブ部、前記第1カムロブ部よりも小さい第2カムロブ部、前記第1及び第2カムロブ部の何れかが前記揺動部材を揺動させるように切り替える切替機構、を含み、前記切替機構は、前記機関弁の作用角が増大する途中で前記第2カムロブ部から前記第1カムロブ部へと切り替える、内燃機関の可変動弁装置によって達成できる。
作用角が小さい場合にも時間面積を確保できる内燃機関の制御装置を提供できる。
図1は、本実施例のエンジンシステムの説明図である。 図2は、可変動弁装置の外観図である。 図3は、可変動弁装置の外観図である。 図4A、4Bは、軸方向からみた可変動弁装置の断面図である。 図5A、5Bは、カムユニットの内部構造を示した断面図である。 図6A〜6Cは、カムロブ部のロックの説明図である。 図7A、7Bは、カムロブ部のロックの説明図である。 図8は、時間面積と作用角との関係を示したグラフである。 図9は、カムユニットの変形例を示した説明図である。
図1は、本実施例に係るエンジンシステムAの模式図である。図1に示すエンジンシステムAは、エンジンENを含み、エンジンENは、4つの気筒42(図1では1つのみ図示)を有している。気筒42は、4つに限定されず複数あればよい。このエンジンENでは、吸気通路43を流れる空気が燃焼室45に充填され、筒内燃料噴射弁44によって燃料が噴射され、空気と燃料との混合気が生成される。この混合気に対し点火プラグ46による点火が行われると、混合気が燃焼してピストン47が往復動し、エンジンENの出力軸であるクランク軸48が回転駆動される。そして、各燃焼室45での燃焼により生じた排気は排気通路49等を通ってエンジンENの外部へ排出される。
エンジンENの出力調整は、吸気通路43に設けられたスロットル弁51をアクチュエータ52等によって駆動して、そのスロットル弁51の開度を調節することによって実現される。スロットル開度の開度調節は、運転者によって操作されるアクセルペダル53の踏込み量に応じてアクチュエータ52が駆動されることにより行われる。
エンジンENには、吸気弁IV及び排気弁EVが気筒42毎に設けられている。吸気弁IV、排気弁EVはそれぞれ、クランク軸48の回転が伝達されて回転する吸気側カムシャフトIS、排気側カムシャフトESによって作動する。この作動により、各吸気弁IVは燃焼室45と吸気通路43との連結部分を開閉し、各排気弁EVは燃焼室45と排気通路49との連結部分を開閉する。
エンジンENには、排気弁EVの作用角、リフト量を変更する可変動弁装置1Eとが設けられている。可変動弁装置1Eは、詳しくは後述するが、ECU5からの指令に基づいて供給される油の圧力、及びアクチュエータの動力により、排気弁EVの動作特性を変更する。具体的には、可変動弁装置1Eは、排気弁EVの位相、作用角、最大リフト量を変更する。ここで、動作特性とは、これら弁の位相、最大リフト量、及び作用角の少なくとも一つを含む。
また、エンジンシステムAには、可変動弁装置1Eを駆動するための作動油を貯留しているオイルパン90が設けられている。オイルポンプPにより、オイルパン90に貯留された油が可変動弁装置1Eに供給される。油の供給量は、それぞれオイルコントロールバルブOCV2により制御される。オイルコントロールバルブOCV2は、電磁駆動式の流量制御弁であり、ECU5によって制御される。オイルポンプPは、エンジンENのクランク軸48に連動した機械式である。
エンジンENには、クランク軸48が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ71が設けられている。また、吸気通路43内のスロットル弁51よりも下流には、吸入空気の圧力を検出するための吸気圧センサ74が設けられている。また、運転者による同アクセルペダル53の踏込み量を検出するアクセルセンサ75、スロットル開度を検出するスロットルセンサ76、エンジンENを冷却するため冷却水の温度を検出する水温センサ77が設けられている。また、オイルパン90には、オイルパン90に貯留された油の温度を検出する温度センサ79が設けられている。
ECU5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成され、各センサからの出力に基づいて、エンジンシステムA全体の作動を制御する。また、ECU5は、制御部に相当する。
次に、可変動弁装置1Eについて詳細に説明する。図2、3は、本実施例の可変動弁装置1Eの外観図である。可変動弁装置1Eは、排気側カムシャフトES、排気側カムシャフトESに設けられたカムユニットCU、後述するアームアッセンブリ134を含む。排気側カムシャフトESは、カムユニットCUの一端に接続した部分SA、カムユニットCUの他端に接続した部分SB、を含む。排気側カムシャフトESは、内燃機関からの動力により回転する。排気側カムシャフトESと共にカムユニットCUが回転することにより、詳しくは後述するアームアッセンブリ134、ロッカーアームRを介して排気弁EVをリフトさせる。排気弁EVは、内燃機関の機関弁の一例である。カムユニットCUは、カム機構の一例である。
カムユニットCUは、カムシャフトSよりも径が大きくカムシャフトSの部分SA、SBに連結されたカムベース部10、カムベース部10に連結された2つのカムロブ部20、を含む。カムベース部10は、略円柱状であり、カムシャフトSの軸方向(以下、軸方向と称する)から見た場合に略円形のベース円部11を有している。ベース円部11は、カムベース部10の外周面に相当する。2つのカムロブ部20は、軸方向に所定の間隔をあけて並んでいる。2つのカムロブ部20は、それぞれ2つのロッカーアームRを押して2つの排気弁EVをリフトさせる。カムベース部10の軸方向の厚さは、カムロブ部20の軸方向の厚さよりも厚い。
図3に示すように、カムベース部10は、2つのカムロブ部20の間に凹部10Hが形成されている。凹部10Hは、2つのロッカーアームRがカムベース部10に接触する部分の間に形成されている。凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない。支持シャフト33は、カムベース部10、2つのカムロブ部20を軸方向に貫通している。カムロブ部20は、支持シャフト33を支点としてカムベース部10に対して揺動する。カムロブ部20は、カムベース部10のベース円部11から最大限に突出した第1位置とベース円部11から突出し第1位置よりも低い第2位置間を揺動可能である。支持シャフト33の一部は凹部10H内で露出している。2つのカムロブ部20には、それぞれストッパピン34Pが貫通している。
カムベース部10の凹部10Hでは、2つのスプリング34sが支持シャフト33に巻かれている。スプリング34sの一端は凹部10Hの内側面を押し、スプリング34sの他端はストッパピン34Pを押している。即ち、スプリング34sは、ストッパピン34Pが凹部10Hから離れるように付勢している。これにより、カムロブ部20はカムベース部10から突出するように付勢される。スプリング34sは、付勢部材の一例である。
図2、3において、2つのカムロブ部20は双方とも第2位置にある。本実施例の場合、カムロブ部20が第1位置及び第2位置の何れの場合も、カムベース部10のベース円からカムロブ部20が部分的に突出する。
図4A、4Bは、軸方向からみた可変動弁装置1Eの断面図である。図4Aは、第1位置にあるカムロブ部20を示し、図4Bは、第2位置にあるカムロブ部20を示している。カムロブ部20は、カムベース部10の供給経路Tを回避した略U字状又は略L字状である。カムロブ部20の基端側は支持シャフト33が貫通している。図4A、4Bにおいて、カムシャフトSは時計方向に回転する。これに伴いカムベース部10、カムロブ部20も時計方向に回転する。カムベース部10には、ストッパピン34Pが貫通した長孔14が形成されている。カムロブ部20の揺動に伴って移動するストッパピン34Pの移動範囲を長孔14が規制することにより、カムロブ部20の揺動範囲を規制している。
図4A、4Bに示すように、カムロブ部20が第2位置にある場合もカムベース部10から突出する。尚、後述するアームアッセンブリ134が同じ状態の場合、カムロブ部20が第1位置にある場合では排気弁EVの作用角は大きくなり、カムロブ部20が第2位置にある場合には排気弁EVの作用角は小さくなる。
次に、アームアッセンブリ134について説明する。アームアッセンブリ134は、例えば特開2008−255851号公報に開示されている装置と同じであり公知のものである。アームアッセンブリ134は、揺動部材の一例である。
ロッカーシャフト131は、カムシャフトSと平行に延び、軸方向及び周方向への移動が規制された状態で取り付けられている。コントロールシャフト132は、ロッカーシャフト131内に軸方向の移動可能に挿入されている。コントロールシャフト132の一端側には、駆動用のアクチュエータが接続されている。コントロールシャフト132は、アクチュエータによって軸方向に前進・後退される。コントロールシャフト132は制御軸の一例である。
アームアッセンブリ134は、気筒数と同数設けられており、ロッカーシャフト31に対し各気筒と対応するように設置されている。このアームアッセンブリ134は、カムユニットCUと、ロッカーアームRのローラRaとの間に配設されている。
アームアッセンブリ134は、コントロールシャフト132と連動して移動可能なスライダギアと、カムユニットCUにより駆動される入力アーム141と、排気弁EVをリフトさせる出力アーム142とを備えている。入力アーム141および出力アーム142は、スライダギア上に設けられ、軸方向への移動が規制されている。出力アーム142は、径方向に突出したノーズ142cを備えている。
カムユニットCUが入力アーム141のローラ141eに接触して入力アーム141を揺動させることにより、これに伴い出力アーム142が揺動する。出力アーム142のノーズ142cがロッカーアームRのローラRaを押圧することにより、排気弁EVはリフトされる。
コントロールシャフト132の軸方向の移動により、スライダギアも軸方向に移動する。これに伴い、入力アーム141に対する出力アーム142の軸周りの相対角度差が変更できる。従って、例えばカムロブ部20が第1位置で固定されている場合であっても、コントロールシャフト132を移動させることにより、排気弁EVの作用角及びリフト量が変化する。例えば、カムロブ部20が第1位置で固定されている場合、コントロールシャフト132の一方向の移動に伴って、排気弁EVの作用角及びリフト量が小さい状態から、作用角及びリフト量が大きい状態へと切り替えられる。カムロブ部20が第2位置で固定されている場合も同様である。このようにアームアッセンブリ134によって変更される排気弁EVの作用角及びリフト量は、共に増大又は共に減少する。
図5A、5Bは、カムユニットCUの内部構造を示した断面図である。図5A、5Bにおいては、2つのカムロブ部20は共にリフト状態にある。図5A、5Bは、それぞれ図4AのA−A断面図、図4BのB−B断面図に相当する。図5A、5Bに示すように、カムユニットCUは、軸方向でのカムユニットCUの中心に軸方向に対称に形成されている。従って、以下の説明では2つのカムロブ部20のうち一方について説明する。カムベース部10には、カムロブ部20を収納可能なスリット12が形成されている。カムベース部10内には、カムシャフトSの軸心上で延びた供給経路T、供給経路Tから径方向外側に延びた経路T5、T6が形成されている。経路T5、T6は、それぞれ供給経路Tから径方向外側に延び、次に軸方向に延びて2つのカムロブ部側に延びている。経路T6は第1経路の一例である。経路T5は、第2経路の一例である。
オイルコントロールバルブOCV2は、オイルポンプPにより供給経路T内に供給される油圧を、オイルコントロールバルブOCV2に印加される電流値に基づいてリニアに調整できる。オイルコントロールバルブOCV2は、油圧制御弁の一例である。オイルコントロールバルブOCV1も同様である。尚、油圧制御弁は、段階的に供給経路T内に供給される油圧を調整可能なものであってもよい。ECU5は、CPU、ROM、RAMなどから構成され、内燃機関全体の動作を制御する。ROMには、後述する制御を実行するためのプログラムが格納されている。
カムベース部10は、2つのカムロブ部20にそれぞれ作用するピン15P、16P、17Pを保持している。2つのカムロブ部20はそれぞれピン26Pを保持している。ピン26Pは、ロック部材の一例である。図5Bは、ピン15P等を省略した図である。カムロブ部20は、支持シャフト33が貫通した基端部から離れた自由端部を有し、カムロブ部20の自由端部側にはピン26Pを保持した孔26が形成されている。孔26は、カムロブ部20を軸方向に貫通している。孔26は、保持孔の一例である。
カムベース部10には、スリット12に連通した孔15、16が形成されている。孔15、16は、スリット12に対して同一側に形成されている。孔15、16は、軸方向に延び、底面を有している。孔15、16には、それぞれピン15P、16Pが収納されている。孔15の底面とピン15Pとの間にはピン15Pに連結されたスプリング15Sが配置されている。孔16の底面とピン16Pとの間にはピン16Pに連結されたスプリング16Sが配置されている。スプリング16Sは、カムロブ部20に向けてピン16Pを付勢している。スプリング15Sは、ピン15Pが孔15から離脱しない程度の長さに設定されている。スプリング15Sは、第2スプリングの一例である。スプリング16Sは、第1スプリングの一例である。
カムベース部10には、スリット12を介して孔16に対向する孔17が形成されている。孔17には、ピン17Pが収納されている。孔17は、経路T6に連通している。孔17は、孔16と同軸上に位置している。孔17は、軸方向に延びている。
カムロブ部20が第1位置にある場合、孔16、17、26は軸方向に並び、ピン16P、17P、26Pは軸方向に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の一端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。リフト状態においては、スプリング16Sの付勢力により、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、ピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、カムロブ部20はリフト状態でカムベース部10にロックされる。孔17は、第1ロック孔の一例である。
次に、カムロブ部20のロックについて詳細に説明する。図6A〜7Bは、カムロブ部20のロックの説明図である。オイルコントロールバルブOCV2及びオイルポンプPにより供給経路Tを介して経路T5、T6内にオイルが供給されると、図6Aに示すように、ピン17Pがスプリング16Sの付勢力に抗してカムロブ部20側に押される。これにより、ピン16Pは孔26から離脱し、ピン26Pは孔17から離脱する。即ち、ピン16P、17P、26Pは、それぞれ孔16、17、26に収納される。これにより、第1位置でカムロブ部20のロックが解除される。
カムロブ部20のロックが解除された状態でカムシャフトSが回転することにより、カムロブ部20はロッカーアームRから反力を順に受ける。これにより、図6Bに示すように、カムロブ部20はスプリング34sの付勢力に抗して第2位置に移動する。換言すれば、スプリング34sの付勢力は、カムロブ部20のロックが解除されている状態でロッカーアームRからの反力のみでカムロブ部20は第2位置に移動可能な程度に設定されている。このようにロッカーアームRはロックが解除されたカムロブ部20を第2位置側に付勢する。カムロブ部20が第2位置にある場合には、孔15、26とは同軸上に並ぶ。換言すれば、カムロブ部20が揺動範囲の他端でこのような位置に位置づけられるように、ストッパピン34Pに係合した長孔14によりカムロブ部20の揺動範囲が規定されている。ロッカーアームRは、バブルを駆動するためのカムフォロアの一例である。尚、カムフォロアは、カムに直接駆動されるバルブリフタであってもよい。
ピン26Pは経路T5からのオイルの圧力により、図6Cに示すように、スプリング15Sの付勢力に抗して孔15、26に共通に挿入される。これにより、リフト停止状態でカムロブ部20はロックされる。このように、オイルが所定の圧力以上で供給経路T内に供給されている間は、カムロブ部20は第2位置でロックされる。孔15は、第2ロック孔の一例である。
次にオイルコントロールバルブOCV2により供給経路Tへのオイルの供給が停止されると、図7Aに示すように、スプリング15Sの付勢力によりピン26Pが孔15から離脱して孔26に収納される。これにより、第2位置でカムロブ部20のロックが解除される。
次に、スプリング34sの付勢力に従って、図7Bに示すように、カムロブ部20が第2位置から第1位置へ移動する。実際には、カムロブ部20がロッカーアームRに接触していない間に、スプリング34sの付勢力に従ってカムロブ部20は第1位置へと移行する。カムロブ部20が第1位置にある状態では、前述したようにピン16P、26P、17Pが軸方向に並ぶ。
この状態で、図5Aに示すように、スプリング16Sの付勢力に従って、ピン16Pが孔16、26に共通に挿入され、同様にピン26Pは孔26、17に共通に挿入される。これにより、第1位置でカムロブ部20がロックされる。以上のようにしてカムロブ部20が第1位置及び第2位置でロックされる。孔26、ピン26P、スプリング15S、16S、孔15、17等は、ロック機構の一例である。このようにカムロブ部20が第2位置でもロックされるので、カムロブ部20を安定した状態で保持でき、信頼性や耐久性が確保されている。
スプリング15Sや、オイルコントロールバルブOCV2や供給経路T、経路T6、ピン26Pは、カムロブ部20の位置を切り替える切替機構に相当する。
図2、3、4A、4B、5A、5Bに示したように、カムベース部10は、カムシャフトSに連結されており、カムシャフトSはカムベース部10を貫通していない。このため、カムベース部10の軸方向の断面積を確保することができ、カムベース部10の強度を確保することができる。カムシャフトSはカムベース部10を貫通していないためカムシャフトSの径を細くする必要はない。このためカムシャフトSの強度も確保されている。カムベース部10に形成された孔15、16、17、カムロブ部20に形成された孔26などは、全て軸方向に延びている。このため、例えば、軸方向と交差する方向に延びた孔を設けこの孔内を摺動するピンを配置した場合と比較して、カムベース部10の軸方向での断面積を確保することができる。これにより、カムユニットCUの強度が確保されている。
図4A、4Bに示したように、カムロブ部20の自由端は、カムロブ部20の基端側からカムシャフトSの回転方向から逆方向に離れている。ここで、カムロブ部20の基端側は、支持シャフト33により揺動の支点となっている。このため、ロッカーアームRの反力により、カムロブ部20がカムシャフトSの回転方向と逆方向に揺動するのが容易となる。これによって、ロックが解除された状態で、カムロブ部20の第2位置から第1位置へ移動が容易となっている。また、第2位置へ移動する際のカムロブ部20が受けるロッカーアームRからの反力による負荷が低減され、カムロブ部20の耐久性が確保されている。
また、カムベース部10は、2つのカムロブ部20を支持している。このため、カムベース部10は軸方向の長さを確保しているため強度が確保されている。また、カムベース部10を2つのカムロブ部20に共通化して使用しているため部品点数も削減されている。また、支持シャフト33は2つのカムロブ部20に共通に貫通しているため、これによっても部品点数が削減されている。
また、図2、3に示したように、スプリング15S、16S、34sは、カムロブ部20に対して軸方向に配置されている。例えばこのようなスプリング34s等をカムロブ部20に対して径方向に重なる位置に配置する場合と比較して、カムロブ部20の軸方向での断面積を確保できる。これによりカムロブ部20の強度を確保することができる。
また、上述したようにスプリング34sが配置された凹部10Hは、ロッカーアームRに接触しない部分に設けられているので、この部分を有効利用している。スプリング34sが、ロッカーアームRに接触するカムベース部10の部分から退避した位置に配置されていることにより、ロッカーアームRが接触するカムベース部10の部分の軸方向の断面積も確保されている。これにより、カムベース部10の強度も確保されている。
図4Aに示したように、経路T5の出口はスリット12に開口するように形成され、この出口はリフト状態のカムロブ部20から離れた位置に形成されている。このため、リフト状態の場合において、供給経路Tにオイルを供給することにより、経路T5の出口からスリット12を介してロッカーアームR等にオイルを供給できる。これにより、ロッカーアームRとカムユニットCU等の潤滑を確保することができる。また、従来のカムシャワー機構を廃止したとしても、本実施例の可変動弁装置1Eにより、潤滑を促進することができる。
図8は、排気弁EVの作用角と時間面積との関係を示したグラフである。曲線CLは、カムロブ部20が第1位置でロックされている場合での作用角と時間面積との関係を示している。曲線CSは、カムロブ部20が第2位置でロックされている場合での作用角と時間面積との関係を示している。ここで、時間面積とは、縦軸を排気弁EVのリフト量とし横軸をクランク角度としたグラフ上に示された、排気弁EVのリフト状態を示した曲線とリフト量がゼロを示す水平線とで囲まれた面積を示す。また、作用角は、カムロブ部20の位置のみならず、アームアッセンブリ134の入力アーム141と出力アーム142との相対角度差によって決定される。ここで、カムロブ部20が同じ位置でロックされている状態では、入力アーム141と出力アーム142との相対角度差が大きいほど、排気弁EVの作用角、リフト量は増大する。
従って、図8において、作用角が同じである曲線CL、CS上の点では、曲線CL上の点での入力アーム141、出力アーム142の相対角度差と、曲線CS上での点での入力アーム141、出力アーム142の相対角度差とは異なっている。具体的には、作用角が比較的小さい場合には作用角が同じであっても、カムロブ部20が第1位置にある場合での相対角度差は、カムロブ部20が第2位置にある場合での相対角度差よりも小さい。また、作用角が比較的大きい場合には作用角が同じであっても、カムロブ部20が第1位置にある場合での相対角度差は、カムロブ部20が第2位置にある場合での相対角度差よりも大きい。
図8に示すように、比較的小さい作用角を実現する場合、第2位置にあるカムロブ部20により実現した場合の方が、第1位置にあるカムロブ部20で同じ作用角を実現する場合よりも、時間面積が確保できる。また、比較的大きい作用角を実現する場合、第1位置にあるカムロブ部20により実現した場合の方が、第2位置にあるカムロブ部20で同じ作用角を実現する場合よりも時間面積を確保できる。
本実施例では、時間面積の確保を優先するようにカムロブ部20の位置を切り替える。図8に示すように、作用角が増大する途中で、カムロブ部20を第2位置から第1位置へと切り替える。具体的には、曲線CL、CSの交点に対応する作用角を閾値としてカムロブ部20の位置を切り替える。目標作用角が最小作用角から閾値までの間では、カムロブ部20を第2位置で固定する。閾値から最大作用角までの間では、カムロブ部20を第1位置で固定する。作用角が比較的小さい場合に時間面積を確保することにより、エンジンENの吸気効率の低下を抑制できる。また、作用角が比較的大きい場合に時間面積を確保することにより、エンジンENの運動性の低下を抑制できる。尚、上記の閾値は予め実験等により算出されてECU5のROM等に記録されている。尚、図8に示した例では、所定の作用角は、曲線CL、CSが交差する位置での作用角であるがこれに限定されない。
尚、図8に示したグラフはあくまで一例である。カムロブ部20の形状や大きさによっては、曲線CL、CSが交差しない場合もある。このような場合も同様に、目標作用角が最小作用角から所定の閾値までの間ではカムロブ部20を第2位置で固定し、目標作用角が所定の閾値から最大作用角までの間ではカムロブ部20を第1位置で固定する。
図9は、変形例のカムユニットCU´の説明図である。カムユニットCU´は、カムシャフトS´と同軸上に固定されたカムベース部10´、カムベース部10´に軸方向に並んで設けられているカムロブ部20L、20S、を含む。また、カムシャフトS´は、アクチュエータによって軸方向に移動可能である。カムシャフトS´が軸方向に移動することにより、入力アーム141を駆動するカムロブ部をカムロブ部20L、又はカムロブ部20Sに択一的に切り替えることができる。アクチュエータは、カムロブ部20L、20Sの何れかがアームアッセンブリ134を揺動させるように切り替えるための切替機構の一例である。
カムベース部10´の回転中心からカムロブ部20Lの先端部までの長さは、カムベース部10´の回転中心からカムロブ部20Lの先端部までの長さよりも長い。また、カムベース部10´から突出しているカムロブ部20Lの両側の根元部間の中心周りの角度は、カムベース部10´から突出しているカムロブ部20Sの両側の根元部間の中心周りの角度よりも大きい。このように、カムロブ部20L、20Sは大きさ、形状が異なっている。カムロブ部20Lの面積は、カムロブ部20Sの面積よりも大きい。このようなカムユニットCU´を採用してもよい。カムロブ部20Lは第1カムロブ部、カムロブ部20Sは第2カムロブ部の一例である。
尚、カムロブ部20L、20Sの先端部の長さは同じであってもよい。カムロブ部20Lの両側の根元部間の中心周りの角度と、カムロブ部20Sの両側の根元部間の中心周りの角度とは同じであってもよい。カムロブ部20L、20Sの形状が異なっていればよい。即ち、入力アーム141を揺動させるカムロブ部20Lの外周面の長さが、入力アーム141を揺動させるカムロブ部20Sの外周面の長さよりも長ければよい。
以上のように、カムユニットは、図1〜7に示したように単一のカムロブ部20の位置を切り替えるものであってもよいし、図9に示すように、予め大きさが異なるカムを切り替えるものであってもよい。また、その他の構造のカムユニットであってもよい。このように、本実施例の可変動弁装置は、従来の可変動弁装置と異なり、作用角が小さい場合にも機関弁の時間面積を確保できる。このため、作用角が小さく時間面積も小さい場合に生じうる問題を抑制できる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
上記実施例では、可変動弁装置1Eを排気側に設けたが、吸気側に設けてもよいし、排気側及び吸気側の双方に設けてもよい。
ロック機構は、第1位置でのみカムロブ部20をロックし、第2位置ではロックしないものであってもよい。即ち、カムベース部10は、経路T5や、孔15、ピン15P、スプリング15Sを備えていなくてもよい。この場合、ロックが解除された状態でカムロブ部20は、スプリング34sの付勢力とロッカーアームRからの力により第1位置及び第2位置間を往復しながらカムベース部10とともに回転する。
コントロールシャフトを周方向に回転させることにより、コントロールシャフトと共に出力アーム142が周方向に回転して、入力アーム141、出力アーム142の相対角度差を変更できるものであってもよい。
リフト状態において、ピン17Pを介さずに直接ピン26Pにオイルの圧力を作用させてもよい。また、ピン15P、16Pを介さずにスプリング15S、16Sが直接ピン26Pを付勢してもよい。
カムベース部10は、カムシャフトESと一体に成型されていてもよいし、本実施例のように別体で成型した後に接合してもよい。
上記実施例では2つの排気弁EVのそれぞれに位置の切替が可能なカムロブ部20が設けられているが、一方の排気弁EVにのみカムロブ部20を設けてもよい。
1E 可変動弁装置
EV 排気弁(機関弁)
5 ECU
R ロッカーアーム
OCV2 オイルコントロールバルブ
10 カムベース部
11 ベース円部
20 カムロブ部
26P ピン
34s スプリング(付勢部材)
132 コントロールシャフト(制御軸)
134 アームアッセンブリ(揺動部材)

Claims (2)

  1. アクチュエータにより移動する制御軸と、
    前記制御軸に対して揺動可能に設けられ前記制御軸の位置に応じて前記制御軸に対する相対角度が変更される揺動部材と、
    前記揺動部材の揺動により駆動する機関弁と、
    前記揺動部材を揺動させるカム機構と、を備え、
    前記カム機構は、カムベース部、前記カムベース部の外周から突出した第1位置と前記第1位置よりも低く前記カムベース部の外周から突出した第2位置間を揺動可能に前記カムベース部に連結され前記揺動部材を揺動させるカムロブ部、前記カムロブ部の位置を切り替える切替機構、を含み、
    前記切替機構は、前記機関弁の作用角が増大する途中で前記カムロブ部の位置を前記第2位置から前記第1位置へと切り替える、内燃機関の可変動弁装置。
  2. アクチュエータにより移動する制御軸と、
    前記制御軸に対して揺動可能に設けられ前記制御軸の位置に応じて前記制御軸に対する相対角度が変更される揺動部材と、
    前記揺動部材の揺動により駆動する機関弁と、
    前記揺動部材を揺動させるカム機構と、を備え、
    前記カム機構は、第1カムロブ部、前記第1カムロブ部よりも小さい第2カムロブ部、前記第1及び第2カムロブ部の何れかが前記揺動部材を揺動させるように切り替える切替機構、を含み、
    前記切替機構は、前記機関弁の作用角が増大する途中で前記第2カムロブ部から前記第1カムロブ部へと切り替える、内燃機関の可変動弁装置。

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