JP2015229970A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切換ピンの位置をカム軸の軸線方向に保持して、カムキャリアをカム軸の軸線方向に正確に移動させることができる内燃機関の可変動弁装置を提供すること。【解決手段】カム切換部5は、ピストン53に係合可能な係止部材83、84を有し、係止部材83、84をピストン53に係合してピストン53の移動を阻止する係合位置と、ピストン53との係合が解除される係合解除位置とに移動させる係止機構80を備える。また、係止機構80は、ハウジング52に形成され、係止部材83、84を収容するとともに係合位置または係合解除位置の一方から他方に向かって係止部材83、84の基部83a、84aに油圧を作用させる係止部材収容室85、86と、係合位置または係合解除位置の他方から一方に向かって係止部材83、84を付勢するコイルスプリング87、88と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、バルブの作動特性が互いに異なる複数個のカムを備えるカムキャリアをカム軸の軸線方向に移動させる内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来、内燃機関の可変動弁装置としては、バルブの作動特性の異なる複数のカムを外周に備えるカムキャリアを、カム軸の軸線方向に移動させてバルブを作動させるカムを切換える可変動弁装置が知られている(特許文献1参照)。
この可変動弁装置は、カム軸を取り囲むように円筒状に形成され、カム軸と一体に回転し、かつカム軸の軸線方向に移動自在なバルブの作動特性が異なる低速カムと高速カムと、軸線方向の端面に軸線方向に高低差を有する端部カム面が周回する形状に形成されているカムキャリアとを備えている。
また、可変動弁装置は、カムキャリアの軸線方向両側に、カム軸の軸線方向に沿って往復運動可能な一対のピストンを備えており、それぞれのピストンの先端部が端部カム面を押圧することにより、カムキャリアを軸線方向に移動させて低速カムと高速カムとを切換える。
特開2013−19307号公報
しかしながら、上記従来の可変動弁装置にあっては、ピストンの先端部が端部カム面を押圧することにより、カムキャリアを軸線方向に移動させるが、ピストンの位置を軸線方向において保持する機構を備えていない。
このため、カム軸の軸線方向においてカムキャリアから切換ピンに大きな荷重が加わった場合に、ピストンをカム軸の軸線方向の一定の位置に保持することができない。したがって、カムキャリアをカム軸の軸線方向に正確に移動させることができないおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、切換ピンの位置をカム軸の軸線方向に保持して、カムキャリアをカム軸の軸線方向に正確に移動させることができる内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1態様は、シリンダヘッドに回転自在に軸支されたカム軸と、前記カム軸に対して同軸となるように設けられ、前記カム軸と一体に回転し、かつ前記カム軸の軸線方向に移動自在であり、バルブの作動特性が互いに異なる第1カムおよび第2カムが外周面に隣接して設置されたカムキャリアと、前記カムキャリアの外周面に形成され、前記カム軸の軸線方向に幅が変化するように前記カム軸の軸線方向に対向する一対の側壁を有する凹形状部と、前記凹形状部に挿入される先端部を有し、前記カム軸の軸線方向に移動自在な切換ピンと、前記シリンダヘッドに設けられ、前記カムキャリアが前記カム軸の軸線方向に移動して前記第1カムまたは前記第2カムの一方が前記バルブに作用するよう、前記切換ピンの先端部を前記一対の側壁の一方に押し付けて前記切換ピンを前記カム軸の軸線方向に移動させるアクチュエータと、を備えた内燃機関の可変動弁装置であって、前記アクチュエータは、前記切換ピンを保持するピストンと、前記ピストンを前記カム軸の軸線方向に移動可能に収容するピストン収容室が形成され、前記シリンダヘッドに取付けられたハウジングと、前記ピストン収容室の一端部側と他端部側に形成され、それぞれオイルが出入りする第1油圧室および第2油圧室と、前記ピストンに係合可能な係止部材を有し、該係止部材を、前記ピストンに係合して前記ピストンの移動を阻止する係合位置と、前記ピストンとの係合が解除される係合解除位置とに移動させる係止機構とを備えるものから構成されている。
本発明の第2態様としては、前記係止機構は、前記ハウジングに形成され、前記係止部材を収容するとともに前記係合位置または前記係合解除位置の一方から他方に向かって前記係止部材の基部に油圧を作用させる係止部材収容室と、前記係合位置または前記係合解除位置の他方から一方に向かって前記係止部材を付勢する付勢部材と、を有することが好ましい。
本発明の第3態様としては、前記係止機構は、前記ピストンの移動範囲の始端位置に配置された第1係止機構と、前記ピストンの移動範囲の終端位置に配置された第2係止機構とを有し、前記第1係止機構または前記第2係止機構の一方の前記係止部材を前記係合位置に向かって移動させるとき、前記第1係止機構または前記第2係止機構の他方の前記係止部材を前記係合解除位置に向かって移動させ、前記ピストンは、該ピストンが前記始端位置にあるとき前記第1係止機構の前記係止部材が係合可能な第1係合孔と、前記ピストンが前記終端位置にあるときに前記第2係止機構の前記係止部材が係合可能な第2係合孔とを有することが好ましい。
本発明の第4態様としては、前記第1係止機構の前記係止部材収容室を前記第1油圧室または前記第2油圧室の一方に連通し、前記第2係止機構の前記係止部材収容室を前記第1油圧室または前記第2油圧室の他方に連通したことが好ましい。
本発明の第5態様としては、前記第1係止機構の前記係止部材収容室と前記第2係止機構の前記係止部材収容室は、前記係止部材の先端部よりも大径に形成され、前記カム軸の軸線方向視でV字型に配置されるとともに、前記カム軸の軸線方向にオフセットして配置されたことが好ましい。
このように上記の第1態様によれば、係止機構の係止部材を係合位置に移動させることで、カムキャリアから大きな荷重が加わった場合に切換ピンを保持するピストンが軸線方向に移動することが係止部材により阻止されるので、カム軸の軸線方向における切換ピンの位置を保持することができる。したがって、切換ピンの位置をカム軸の軸線方向に保持して、カムキャリアをカム軸の軸線方向に正確に移動させることができる。
上記の第2態様によれば、係止部材収容室において係止部材の基部に油圧を作用させることで係止部材を係合位置または係合解除位置の一方から他方に移動させることができる。また、係止部材への油圧を解除することで、付勢部材により係止部材を係合位置または係合解除位置の他方から一方に移動させることができる。また、係合位置または係合解除位置の他方から一方に係止部材を移動させるための油圧経路を不要にすることができるので、アクチュエータをコンパクトで簡易な構成にすることができる。
上記の第3態様によれば、第1係止機構によりピストンを始端位置に保持でき、第2係止機構によりピストンを終端位置に保持できるので、切換ピンを保持するピストンを始端位置および終端位置に正確に保持することができる。また、第1係止機構または第2係止機構の一方の係止部材を係合位置に向かって移動させるとき、第1係止機構または第2係止機構の他方の係止部材を係合解除位置に向かって移動させるので、ピストンの始端位置および終端位置での保持を迅速に行うことができる。
上記の第4態様によれば、第1油圧室または第2油圧室の一方の油圧が第1係止機構の係止部材収容室に作用し、第1油圧室または第2油圧室の他方の油圧が第2係止機構の係止部材収容室に作用するので、ピストンの移動に連動して第1係止機構のまたは第2係止機構の係止部材を移動させることができる。また、ピストンの移動に連動して第1係止機構または第2係止機構の係止部材を移動させることができるので、第1係止機構および第2係止機構の係止部材を移動させるための油圧経路とピストンを移動させるための油圧経路とを共有することができるので、アクチュエータをコンパクトで簡易な構成にすることができる。
上記の第5態様によれば、第1係止機構および第2係止機構において、係止部材収容室を係止部材の先端部よりも大径に形成することで、係止部材の基部の油圧の受圧面積を増大させることができる。また、第1係止機構の係止部材収容室と第2係止機構の係止部材収容室を、カム軸の軸線方向視でV字型に配置するとともに、カム軸の軸線方向にオフセットして配置することで、第1係止機構の係止部材収容室と第2係止機構の係止部材収容室とを、互いに干渉することを防止しつつカム軸の軸線方向にコンパクトに配置することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置を備えたシリンダヘッドの断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置のカムキャリア、カム軸およびアクチュエータの断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置のカムキャリアの外観斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置のアクチュエータの分解斜視図である。 図5(a)は、本発明の実施形態に係るアクチュエータおよびカムキャリアの上面図である。図5(b)は、本発明の実施形態に係るアクチュエータの内部構造およびカムキャリアの上面図である。図5(c)は、本発明の実施形態に係るアクチュエータおよびカムキャリアの図5(a)、図5(b)のI−I方向矢視断面図である。図5(d)は、本発明の実施形態に係るアクチュエータおよびカムキャリアの図5(a)、図5(b)のII−II方向矢視断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置における油圧回路を示す図である。 図7(a)〜図7(d)は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置において、カムキャリアが第2位置(第2カムを選択した位置)に向けて移動する状態を示す側面図である。図7(e)〜図7(h)は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置において、カムキャリアが第1位置(第1カムを選択した位置)に向けて移動する状態を示す側面図である。 図8(a)〜図8(d)は、本発明の実施形態に係る内燃機関の可変動弁装置において、カムキャリアが第2位置(第2カムを選択した位置)に向けて移動する状態を示す上面図である。
以下、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の実施形態について、図面を用いて説明する。図1〜図8は、本発明に係る一実施形態の内燃機関の可変動弁装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
(可変動弁装置の概略構成)
図1に示すように、内燃機関としてのエンジン10は、シリンダヘッド1およびシリンダヘッド1に対向して設けられたヘッドカバー1Aを備えており、このヘッドカバー1Aに可変動弁装置2を備えている。なお、本実施形態のシリンダヘッド1は、ヘッドカバー1Aを含んで構成される。
可変動弁装置2は、カム軸3と、カムキャリア4と、カムキャリア4の上方に設置されたカム切換部5とを備えており、吸気バルブ13のリフト状態を変化させるためにカムの切換えを行う。また、シリンダヘッド1は、排気バルブ側のカム軸30や排気カム40等を備えている。
(ロッカアーム)
図1において、本実施形態の可変動弁装置2は、カムキャリア4の回転に伴い揺動するタイプのロッカアーム11が用いられている。
このロッカアーム11は、アーム先端部11Cの下面に形成された凹部が、ハイドロリックラッシュアジャスタ(HLA)12のピボット12Aの上に当接するように設置されている。ロッカアーム11の中央には、被押圧ローラ11Aがピン11Bで軸支されている。
被押圧ローラ11Aは、ロッカアーム11の上面から突出しており、カムキャリア4の第1カム41と第2カム42(図2参照)とのいずれかに当接する。
ロッカアーム11の他端部側のアーム先端部11Dの下面は、吸気バルブ13の上端に当接する。なお、吸気バルブ13は、シリンダヘッド1に対して軸線方向に進退可能に設けられており、バルブスプリング14により引き上げる方向、すなわち、吸気バルブ13によって開閉される吸気ポート15と燃焼室16とを閉じる方向に付勢されている。
(カム軸)
図1において、カム軸3は、シリンダヘッド1の上部に設置された軸受部となるロアカムハウジング6とアッパカムハウジング7とに回転自在に支持されている。カム軸3は、図示しないチェーンやベルト等により図示しないクランクシャフトと連動して回転するように連動部分を備えている。
なお、ロアカムハウジング6とアッパカムハウジング7は、ヘッドカバー1Aで覆われてシリンダヘッド1内に内蔵されている。また、カム軸3の回転数は、クランクシャフトの回転数の1/2となるように設定されている。
本実施形態の可変動弁装置2において、カム軸3は、エンジン10の前後方向(図1の紙面手前奥方向)に沿って延びるように設置されている。すなわち、エンジン10の前後方向がカム軸3の軸線方向となる。
図2において、吸気バルブ13は、2本1組で1つの燃焼室16毎に設けられており、本実施形態のエンジン10は、例えば、4気筒エンジンであれば、吸気バルブ13は、4組で8本設けられる。
カム軸3の軸線方向の所定領域の外周面には、軸線方向に所定の幅寸法を持つスプライン外歯31が周回して形成されている。
カム軸3におけるスプライン外歯31が形成された領域の軸線方向に隣接する近傍の領域には位置決め機構32が設けられており、位置決め機構32は、カム軸3に対して半径方向に沿って凹むように形成された収納凹部33と、収納凹部33内に収納されるスプリング34と、収納凹部33内に収納されてカム軸3の表面から一部が突出するように設置されたボール35とを備えている。
ボール35は、後述するカムキャリア4側に設けられた第1位置決め用溝46と第2位置決め用溝47とに係止される。
(カムキャリア)
図2、図3において、カムキャリア4は、カム軸3を取り囲むように円筒状に形成されており、カムキャリア4の内周面にはカム軸3のスプライン外歯31と噛み合うスプライン内歯45が形成されている。このため、カム軸3とカムキャリア4とは、一体に回転するとともに、カムキャリア4がカム軸3に対して軸線方向に移動自在となる。
また、カムキャリア4の内周面におけるスプライン内歯45が形成された領域に隣接する領域には第1位置決め用溝46と第2位置決め用溝47が周回するように形成されている。
これらの第1位置決め用溝46および第2位置決め用溝47は、カム軸3側に設けられた位置決め機構32のボール35が係止されることで、カムキャリア4を第1位置と第2位置との間をクリック動作により位置決めさせる。
カムキャリア4は、周面にバルブの作動特性の異なる、第1カム41および第2カム42が軸線方向に並んで一体に設けられている。第1カム41と第2カム42との一体構成体は、所定間隔を隔てて一対が設置されている。第1カム41は、本発明の第1カムを構成し、第2カム42は、本発明の第2カムを構成する。
一対の第1カム41が選択される場合は、それぞれの第1カム41が、ロッカアーム11の上方に位置し、一対の第2カム42が選択される場合は、それぞれの第2カム42が、ロッカアーム11の上方に位置する。
すなわち、第1カム41同士の間隔、第2カム42同士の間隔、および吸気バルブ13同士の間隔は、同一に設定されている。そして、カムキャリア4は、第1カム41によって吸気バルブ13を作動させる第1位置と、第2カム42によって吸気バルブ13を作動させる第2位置とに移動自在である。
図3に示すように、第1カム41は、基礎となるベース円部41Aと、ベース円部41Aよりも半径方向外側に突出したノーズ部41Bとを備える。第2カム42は、基礎となる第1カム41のベース円部41Aと同じ半径のベース円部42Aのみを備えており、ノーズ部は備えていない。
すなわち、本実施形態の第2カム42はベース円部42Aのみを備えているため、第2カム42は、吸気バルブ13をリフトしない。
したがって、カムキャリア4が第2位置に切換えられた気筒が気筒休止状態となるように、吸気バルブ13の作動特性が変更される。
図3に示すように、これら第1カム41および第2カム42は、軸線方向に沿って隣接して設置されており、ベース円部41A、42Aが軸線方向に面一に形成された連続面となっている。
また、第1カム41は、カム軸3に対するノーズ部41Bの周方向の設置状態により、図示しないクランクシャフトの動作に伴って動作する吸気バルブ13のリフトタイミングを規定している。
図3に示すように、カムキャリア4の外周面には、本発明の凹形状部を構成するガイド溝43が周回して連続するように形成されている。このガイド溝43において、互いに対向する一対の側壁のうち一方は、カムキャリア4を第1位置に移動させる第1切換カム43Aであり、一対の側壁のうちの他方は、カムキャリア4を第2位置に移動させる第2切換カム43Bである。
すなわち、第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bは、本発明の一対の側壁を構成するものであり、第1切換カム43Aは、対向する一対の側壁のうち一方を構成し、第2切換カム43Bは、対向する一対の側壁のうち他方を構成する。
図3に示すように、ガイド溝43は、溝幅が最大となる最大溝幅部43Cと、溝幅が最小となる最小溝幅部43Dと、最大溝幅部43Cと最小溝幅部43Dとの間を連絡する傾斜部43Eとを備えている。
ここで、最大溝幅部43C、最小溝幅部43Dおよび傾斜部43Eは、第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bの対向面を含んだガイド溝43のカム軸3の軸線方向の幅を指す。
また、本実施形態の傾斜部43Eは、カム軸3の軸線方向に対して第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bの傾斜面を含んでおり、最大溝幅部43Cは、カム軸3の軸線方向と略直交する方向の第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bのフラット面を含む。
最小溝幅部43Dは、後述する切換ピン51の先端部51bが通過可能な溝幅である。最大溝幅部43Cは、最小溝幅部43Dを中心として溝幅方向の両外側に切換ピン51の先端部51bが通過可能な空間を有する溝幅に形成されている。このように本実施形態のガイド溝43は、カム軸3の軸線方向に幅が変化するよう構成される。
(カム切換部)
図2、図4において、カム切換部5は、ハウジング52と、このハウジング52の内部に設けられたピストン53とを備えている。ハウジング52は、カム軸3の軸線方向に沿って延在してヘッドカバー1Aに取付けられている。
ピストン53には切換ピン51の基部51aが固定されている。切換ピン51は、先端部51bが下方を向いてカム軸3の軸線方向に直交する姿勢でピストン53に設けられている。カム切換部5は、本発明のアクチュエータを構成している。
また、切換ピン51は、ガイド溝43に挿入される先端部51bを有し、この先端部51bにおけるカム軸3の軸線方向両端部は、第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bに対向している。切換ピン51は、ピストン53とともにカム軸3の軸線方向に移動自在であり、第1切換カム43Aおよび第2切換カム43Bに接触自在となっている。
ハウジング52の内部にはピストン収容室70および油圧室54、55が設けられており、ピストン収容室70にはピストン53が移動可能に収容されている。油圧室54、55は、ピストン53を挟んでピストン収容室70の一端部側と他端部側に形成され、それぞれオイルが出入りする。ここで、油圧室54は、本発明の第1油圧室を構成し、油圧室55は、本発明の第2油圧室を構成する。
ハウジング52には油孔52A、52Bが形成されている。油孔52Aは、油圧室54の上部に位置しており、油圧室54に連通するとともにハウジング52の上面に開口している。油孔52Bは、油圧室55の上部に位置しており、油圧室55に連通するとともにハウジング52の上面に開口している。
油圧室54にはコイルスプリング56が収容されており、このコイルスプリング56は、ピストン53を油圧室55に向かって付勢している。このため、切換ピン51は、コイルスプリング56の付勢力が作用する状態において、第1切換カム43Aに接触する。
図6において、カム切換部5は、油圧回路57を備えており、油圧回路57は、ヘッドカバー1Aに形成され、油孔52Aを通して油圧室54に連通するオイル通路58と、ヘッドカバー1Aに形成され、油孔52Bを通して油圧室55に連通するオイル通路59とを備えている。なお、ヘッドカバー1Aとオイル通路58、59との位置関係は、図示省略する。
オイル通路58は、オイルポンプ66の図示しないオイル通路に連通しており、オイル通路58にはオイルポンプ66からオイルが供給される。なお、オイルポンプ66は、クランクシャフトの回転によって駆動される機械式のオイルポンプから構成されてもよく、電動ポンプから構成されてもよい。
油圧回路57は、オイルコントロールバルブ(以下、単にOCVという)60を備えており、OCV60のオイル通路は、オイル通路58およびオイル通路59に連通している。OCV60は、スリーブ61の内部にスプール62が設けられた4ポートスプール弁から構成されており、4つのポート60a〜60dを備えている。
スリーブ61の内部にはスプール62を挟んでコイルスプリング63および電磁ソレノイド64が設けられている。OCV60は、コイルスプリング63によってスプール62が付勢されると、スプール62が電磁ソレノイド64の方向に移動してポート60aとポート60dとが連通されるとともに、ポート60bとポート60cとが連通される。
これにより、オイル通路59から油孔52Bを通して油圧室55に高圧のオイルが導入され、ピストン53がコイルスプリング56の付勢力に抗して図6中、右方に移動する。このとき、オイル通路58が低圧となるため、ピストン53の右方への移動に伴って油圧室54のオイルが油孔52Aを通してオイル通路58に排出される。
一方、OCV60は、電磁ソレノイド64が励磁されると、コイルスプリング63の付勢力に抗してコイルスプリング63が圧縮される方向にスプール62を押圧する。このとき、スプール62がコイルスプリング63の圧縮方向に移動して、図6に示すようにポート60aとポート60cとが連通されるとともに、ポート60bとポート60dとが連通される。
これにより、オイル通路58から油孔52Aを通して油圧室54に高圧のオイルが導入され、油圧室54の高圧のオイルとコイルスプリング56の付勢力がピストン53に作用し、ピストン53が図6中、左方に移動する。このとき、オイル通路59が低圧となるため、ピストン53の左方への移動に伴って油圧室55のオイルが油孔52Bを通してオイル通路59に排出される。
本実施形態の可変動弁装置2は、カム切換部5のピストン53をカム軸3の軸線方向に移動させることにより、切換ピン51をカム軸3の軸線方向に移動させて切換ピン51の先端部51bを第1切換カム43Aまたは第2切換カム43Bに押し付ける。
これにより、カムキャリア4をカム軸3の軸線方向に移動させて、吸気バルブ13を作動させる第1カム41および第2カム42を切換える。
図6において、OCV60のポート60bにはドレイン通路68が連通しており、ドレイン通路68には油圧調整弁65が設けられている。油圧調整弁65は、ハウジング65Aの内部にオイル通路65aを有し、オイル通路65aにはボール65Bとコイルスプリング65Cとが設置される。コイルスプリング65Cは、ボール65Bをオイル通路59、68側に付勢することにより、弁座65bを閉止する。
油圧調整弁65は、油圧回路57内の油圧が一定油圧以上となると、コイルスプリング65Cの付勢力に抗してボール65Bが弁座65bから離隔する。これにより、OCV60のポート60bからドレイン通路68にオイルをドレインする。
(ピストンの係止機構)
上記のように、可変動弁装置2においては、ピストン53に保持された切換ピン51の先端部51bを第1切換カム43Aまたは第2切換カム43Bに押し付けることで、カムキャリア4をカム軸3の軸線方向に移動させて、吸気バルブ13を作動させる第1カム41および第2カム42を切換えている。
このため、カムキャリア4がカム軸3の軸線方向に移動するとき、カムキャリア4からの荷重がピストン53に作用するため、ピストン53がカムキャリア4により押し戻されてしまうおそれがある。
そこで、可変動弁装置2のカム切換部5には、図2、図4、図5に示すように、切換ピンを保持するピストン53の位置をカム軸3の軸線方向に保持するための係止機構80が設けられている。
係止機構80は、ピストン53の移動範囲の始端位置Aに配置された第1係止機構81と、ピストン53の移動範囲の終端位置Bに配置された第2係止機構82とから構成されている。ここで、ピストン53の移動範囲の始端位置Aは、ピストン53がコイルスプリング56の付勢力によって配置される位置であり、ピストン53の移動範囲の終端位置Bは、ピストン53が油圧室55のオイルの油圧によって配置される位置である。
第1係止機構81および第2係止機構82は、係止部材83、84と、この係止部材83、84を収容する係止部材収容室85、86と、係止部材83、84を付勢するコイルスプリング87、88とをそれぞれ備えている。
また、ピストン53の上面には係合孔73、74が形成されている。係合孔73は、ピストン53が始端位置Aにあるとき第1係止機構81の係止部材83が係合可能な位置に形成されている。係合孔74は、ピストン53が終端位置Bにあるとき第2係止機構82の係止部材84が係合可能な位置に形成されている。係合孔73は本発明の第1係合孔を構成し、係合孔74は本発明の第2係合孔を構成する。
係止部材83、84は、全体として円筒形状に形成されており、先端部83b、84bと、先端部83b、84bよりも大径に形成された基部83a、84aとを備えている。係止部材83、84の先端部83b、84bは係合孔73、74に係合可能にそれぞれ形成されている。
具体的には、係止部材83の先端部83b、84bは、先端に行くに従い縮径するテーパー形状に形成されている。また、係合孔73、74は、係止部材83、84の先端部83b、84bのテーパー形状に一致するよう、奥に行くに従い縮径するテーパー形状に形成されている。
係止部材収容室85、86は、ハウジング52内に円筒径状に形成されており、ハウジング52内でピストン収容室70に向かって延在する姿勢でそれぞれ配置されている。係止部材収容室85、86は、ハウジング52の上面から切削加工等により形成されている。係止部材収容室85、86の上端は、不図示のボルト等によりそれぞれ封止されている。
係止部材収容室85、86は、図2、図5(c)、図5(d)に示すように、係止部材83、84の先端部83b、84bよりも大径にそれぞれ形成されている。具体的には、係止部材収容室85、86の直径は、係止部材83、84の基部83a、84aの直径と等しく形成されている。
また、係止部材収容室85と係止部材収容室86は、図4、図5(c)、図5(d)に示すように、カム軸3の軸線方向視でV字型に配置されるとともに、図2、図4、図5(a)に示すように、カム軸3の軸線方向にオフセットして配置されている。本実施形態では、係止部材収容室85はカム軸3の軸線方向後側に配置され、係止部材収容室86はカム軸3の軸線方向前側に配置されている。
係止部材収容室85、86は、係止部材83、84を、ピストン53に係合してピストン53の移動を阻止する係合位置と、ピストン53との係合が解除される係合解除位置との間で移動可能にそれぞれ収容している。
コイルスプリング87、88は、係止部材収容室85、86の上部、すなわち基部83a、84a側に収容されており、係止部材83、84が係合位置に向かうように係止部材83、84をそれぞれ付勢している。
係止部材収容室85、86は、係止部材83、84が係合解除位置に向かうように、係止部材83、84の基部83a、84aに油圧を作用させるようになっている。
具体的には、ハウジング52の内部には、図2に示すオイル連通路71、72が形成されており、オイル連通路71は、係止部材収容室85と油圧室55とを連通し、オイル連通路72は、係止部材収容室86と油圧室54とを連通している。
これにより、油圧室54の油圧はオイル連通路72を通して係止部材収容室86にも作用し、油圧室55の油圧はオイル連通路71を通して係止部材収容室85にも作用する。
このため、油孔52Aを通して油圧室54に高圧のオイルが導入されると、このオイルはオイル連通路72を通して係止部材収容室86にも導入され、係止部材84をコイルスプリング88に向かって押し上げるように、係止部材84の基部84aに作用する。
一方、油孔52Bを通して油圧室55に高圧のオイルが導入されると、このオイルはオイル連通路71を通して係止部材収容室85にも導入され、係止部材83をコイルスプリング87に向かって押し上げるように、係止部材83の基部83aに作用する。
したがって、係止部材83は油圧室55に供給される油圧に連動して係合位置から係合解除位置に向かって移動し、係止部材84は油圧室54に供給される油圧に連動して係合位置から係合解除位置に向かって移動する。
また、係止部材収容室85に高圧の油圧が導入されるときは係止部材収容室86の油圧が低圧となり、係止部材収容室86に高圧の油圧が導入されるときは係止部材収容室85の油圧が低圧となる。
したがって、係止部材83がコイルスプリング87の付勢力により係合位置に向かって移動するとき、係止部材84は係止部材収容室86の油圧により係合解除位置に向かって移動する。
また、係止部材84がコイルスプリング88の付勢力により係合位置に向かって移動するとき、係止部材83は係止部材収容室85の油圧により係合解除位置に向かって移動する。
次に、作用を説明する。
以下、図6〜図8に基づいて本実施形態に係る可変動弁装置2の第1カム41と第2カム42への切換え動作について説明する。図7、図8において、カム軸3の回転方向を矢印Rで示し、係合位置にある係止部材83、84に「L」の文字を付し、係合解除位置にある係止部材83、84に「U」の文字を付している。
(エンジン始動時)
図6において、エンジン始動時にはオイルポンプ66の発生する油圧が低いため、油圧室54および油圧室55の油圧が低圧となる。このため、ピストン53は、コイルスプリング56の左方向への付勢力によって、移動範囲の始端位置Aである図6中、左方の位置に配置される。
このとき、切換ピン51がガイド溝43内において左方に移動してガイド溝43の第1切換カム43Aに当接し、カムキャリア4を左方に移動させ、第1カム41が吸気バルブ13のロッカアーム11に配置される。したがって、エンジン始動時には第1カム41によって吸気バルブ13が開閉駆動される。
また、エンジン停止時およびエンジン停止中も同様に、油圧室54および油圧室55の油圧が低圧となる。このため、エンジン始動時と同様に、第1カム41が吸気バルブ13のロッカアーム11に配置される。
(第1カム41から第2カム42への切換動作)
図7(a)、図8(a)のようにカムキャリア4が第1位置にあり第1カム41が選択されている状態では、係止部材83、83には低圧の油圧が供給されており、ピストン53が始端位置Aに配置されているため、係止部材83がピストン53の係合孔73に対して係合状態となり、係止部材84がピストン53の係合孔74に対して係合解除状態となっている。
この状態から図7(d)、図8(d)のようにカムキャリア4が第2位置にあり第2カム42が選択される状態に切換える場合は、図6において、OCV60の電磁ソレノイド64の励磁を停止する。
このとき、スプール62がコイルスプリング63に付勢されて電磁ソレノイド64の方向に移動する。このため、ポート60aとポート60dとが連通されるとともに、ポート60bとポート60cとが連通される。
これにより、オイル通路59から油孔52Bを通して油圧室55に高圧のオイルが導入されることで、係止部材83はピストン53の係合孔73に対して係合解除状態となり、ピストン53はコイルスプリング63の付勢力に抗して、図7(a)、図8(a)に示す始端位置Aから図7(b)、図8(b)に示す終端位置Bに移動する。
このとき、オイル通路58が低圧となるため、ピストン53の右方への移動に伴ってコイルスプリング63が圧縮されるとともに、油圧室54のオイルが油孔52Aを通してオイル通路58に排出される。
ピストン53が図7(b)、図8(b)に示す終端位置Bに移動すると、係止部材84がピストン53の係合孔74に対して係合状態となり、係止部材83がピストン53の係合孔73に対して係合解除状態となる。
また、カムキャリア4の回転に伴い、図7(c)、図8(c)に示すように、ピストン53に固定された切換ピン51が第2切換カム43Bの最大溝幅部43Cを通して傾斜部43Eに接触し、カムキャリア4に軸線方向右方の力が作用する。
このため、カムキャリア4は、切換ピン51により第1切換カム43Aが右方に押圧されることで、図7(d)、図8(d)に示す第2位置に移動し、第2カム42が吸気バルブ13のロッカアーム11に配置される。
これにより、エンジン10において、ベース円部42Aのみからなる第2カム42に切換えられることで、カムキャリア4が第2位置に切換えられた気筒が気筒休止運転を行うように吸気バルブ13の作動特性が変更される。
また、切換ピン51とカムキャリア4が図7(c)、図8(c)の位置にあるとき、切換ピン51には、オイルポンプ66の油圧による油圧荷重F1が右方に作用しており、カムキャリア4からの荷重F2が左方に作用している。このとき、係止部材84がピストン53の係合孔74に対して係合状態となっているため、カムキャリア4がカム軸3に対して移動するときに、カムキャリア4からの荷重F2によって切換ピン51が左方に移動することはない。
また、カムキャリア4が第2位置に移動した後は、カム軸3側のボール35が第1位置決め用溝46から外れて第2位置決め用溝47に移動して係合した状態となる。この結果、カムキャリア4は、カム軸3に対して第2カム41が選択された第2位置で固定される。
(第2カム42から第1カム41への切換動作)
第1カム41による運転時には、図6に示すOCV60の電磁ソレノイド64が励磁されると、コイルスプリング63の付勢力に抗してスプール62が押圧される。このとき、コイルスプリング63が圧縮される方向にスプール62が移動して、ポート60aとポート60cとが連通されるとともに、ポート60bとポート60dとが連通される。
これにより、オイル通路58から油孔52Aを通して油圧室54に高圧のオイルが導入されることで、係止部材84はピストン53の係合孔74に対して係合解除状態となり、油圧室54の高圧のオイルとコイルスプリング63の付勢力とによって、ピストン53および切換ピン51が図7(e)に示す終端位置Bから図7(f)に示す始端位置Aに移動する。このとき、オイル通路59が低圧となるため、ピストン53の左方への移動に伴って油圧室55のオイルが開口53bを通してオイル通路59に排出される。
ピストン53が図7(f)に示す始端位置Aに移動すると、係止部材84がピストン53の係合孔74に対して係合解除状態となり、係止部材83がピストン53の係合孔73に対して係合状態となる。
また、カムキャリア4の回転に伴い、図7(g)に示すように、ピストン53に固定された切換ピン51が第1切換カム43Aの最大溝幅部43Cを通して傾斜部43Eに接触してカムキャリア4に軸線方向左方の力が作用する。
このため、カムキャリア4は、切換ピン51により第1切換カム43Aが左方に押圧されることで、図7(h)に示す第1位置に移動し、第1カム42が吸気バルブ13のロッカアーム11に配置される。
これにより、エンジン10において、ベース円部41Aとノーズ部41Bからなる第1カム41に切換えられることで、全気筒運転、即ち通常運転を行うように吸気バルブ13の作動特性が変更される。
また、切換ピン51とカムキャリア4が図7(g)の位置にあるとき、切換ピン51には、オイルポンプ66の油圧による油圧荷重F1が左方に作用しており、カムキャリア4からの荷重F2が右方に作用している。
このとき、係止部材83がピストン53の係合孔73に対して係合状態となっているため、カムキャリア4がカム軸3に対して移動するときに、カムキャリア4からの荷重F2によって切換ピン51が右方に移動することはない。
また、カムキャリア4が第1位置に移動した後は、カム軸3側のボール35が第2位置決め用溝47から外れて第1位置決め用溝46に移動して係合した状態となる。この結果、カムキャリア4は、カム軸3に対して第1カム41が選択された第1位置で固定される。
なお、本実施形態の可変動弁装置2は、油圧室55、54に供給される油圧に連動して、係止部材83、84を係合位置から係合解除位置に向かって移動させている。このため、係止部材83、84は、カム軸3の軸線方向への油圧荷重F1が作用している状態で、係合孔73、74から抜けて係合解除位置に向かって移動する。
したがって、係止部材83、84の先端部83b、84bおよび係合孔73、74のテーパー角度が適切な角度より小さい場合、油圧荷重F1による係合孔73、74との摩擦力により、係止部材83、84の先端部83b、84bが係合孔73、74から抜け出ることができないおそれがある。
一方、係止部材83、84の先端部83b、84bおよび係合孔73、74のテーパー角度が適切な角度より大きい場合、カムキャリア4からの荷重F2の放射方向成分によって、係止部材83、84の先端部83b、84bが係合孔73、74から抜け出てしまうおそれがある。
したがって、係止部材83、84の先端部83b、84Bおよび係合孔73、74のテーパー角度は、油圧荷重F1が作用しているとき係止部材83、84の先端部83b、84bが係合孔73、74から抜け出ることができ、かつ、カムキャリア4からの荷重F2が作用しているとき係止部材83、84の先端部83b、84bが係合孔73、74から抜け出ないような適切な角度に設定されている。
このように本実施形態の可変動弁装置2において、カム切換部5は、ピストン53に係合可能な係止部材83、84を有し、係止部材83、84をピストン53に係合してピストン53の移動を阻止する係合位置と、ピストン53との係合が解除される係合解除位置とに移動させる係止機構80を備えている。
これにより、係止機構80の係止部材83、84を係合位置に移動させることで、カムキャリア4から大きな荷重が加わった場合に切換ピン51を保持するピストン53が軸線方向に移動することが係止部材83、84により阻止されるので、カム軸3の軸線方向における切換ピン51の位置を保持することができる。
したがって、切換ピンの位置をカム軸の軸線方向に保持して、カムキャリアをカム軸の軸線方向に正確に移動させることができる。
また、本実施形態の可変動弁装置2において、係止機構80は、ハウジング52に形成され、係止部材83、84を収容するとともに係合位置または係合解除位置の一方から他方に向かって係止部材83、84の基部83a、84aに油圧を作用させる係止部材収容室85、86と、係合位置または係合解除位置の他方から一方に向かって係止部材83、84を付勢するコイルスプリング87、88と、を有する。
これにより、係止部材収容室85、86において係止部材83、84の基部83a、84aに油圧を作用させることで係止部材83、84を係合位置または係合解除位置の一方から他方に移動させることができる。また、係止部材83、84への油圧を解除することで、付勢部材により係止部材83、84を係合位置または係合解除位置の他方から一方に移動させることができる。また、係合位置または係合解除位置の他方から一方に係止部材83、84を移動させるための油圧経路を不要にすることができるので、アクチュエータをコンパクトで簡易な構成にすることができる。
また、本実施形態の可変動弁装置2において、係止機構80は、ピストン53の移動範囲の始端位置Aに配置された第1係止機構81と、ピストン53の移動範囲の終端位置Bに配置された第2係止機構82とを有し、第1係止機構81または第2係止機構82の一方の係止部材83、84を係合位置に向かって移動させるとき、第1係止機構81または第2係止機構82の他方の係止部材83、84を係合解除位置に向かって移動させている。
また、ピストン53は、ピストン53が始端位置Aにあるとき第1係止機構81の係止部材83が係合可能な係合孔73と、ピストン53が終端位置Bにあるときに第2係止機構82の係止部材84が係合可能な係合孔74とを有する。
これにより、第1係止機構81によりピストン53を始端位置Aに保持でき、第2係止機構82によりピストン53を終端位置Bに保持できるので、切換ピン51を保持するピストン53を始端位置Aおよび終端位置Bに正確に保持することができる。
また、第1係止機構81または第2係止機構82の一方の係止部材83、84を係合位置に向かって移動させるとき、第1係止機構81または第2係止機構82の他方の係止部材を係合解除位置に向かって移動させるので、ピストン53の始端位置Aおよび終端位置Bでの保持を迅速に行うことができる。
また、本実施形態の可変動弁装置2は、第1係止機構81の係止部材収容室85を第1油圧室または第2油圧室の一方に連通し、第2係止機構82の係止部材収容室86を第1油圧室または第2油圧室の他方に連通した。
これにより、第1油圧室または第2油圧室の一方の油圧が第1係止機構81の係止部材収容室85に作用し、第1油圧室または第2油圧室の他方の油圧が第2係止機構82の係止部材収容室86に作用するので、ピストン53の移動に連動して第1係止機構81のまたは第2係止機構82の係止部材83、84を移動させることができる。
また、ピストン53の移動に連動して第1係止機構81または第2係止機構82の係止部材83、84を移動させることができるので、第1係止機構81および第2係止機構82の係止部材83、84を移動させるための油圧経路とピストン53を移動させるための油圧経路とを共有することができるので、アクチュエータをコンパクトで簡易な構成にすることができる。
また、本実施形態の可変動弁装置2は、第1係止機構81の係止部材収容室85と第2係止機構82の係止部材収容室86は、係止部材83、84の先端部よりも大径に形成され、カム軸3の軸線方向視でV字型に配置されるとともに、カム軸3の軸線方向にオフセットして配置されている。
これにより、第1係止機構81および第2係止機構82において、係止部材収容室85、86を係止部材83、84の先端部よりも大径に形成することで、係止部材83、84の基部83a、84aの油圧の受圧面積を増大させることができる。
また、第1係止機構81の係止部材収容室85と第2係止機構82の係止部材収容室86を、カム軸3の軸線方向視でV字型に配置するとともに、カム軸3の軸線方向にオフセットして配置することで、第1係止機構81の係止部材収容室85と第2係止機構82の係止部材収容室86とを、互いに干渉することを防止しつつカム軸3の軸線方向にコンパクトに配置することができる。
(その他の実施形態)
以上、実施形態について説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態では、本発明を、ベース円部42Aからなる第2カム42に切換えて気筒休止機能を実現する可変動弁装置に適用したが、第1カム41とカムプロファイルの異なるノーズ部を第2カム42に設けることで、2段可変動弁装置も実現することができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1…シリンダヘッド、1A…ヘッドカバー(シリンダヘッド)、2…可変動弁装置、3,30…カム軸、4…カムキャリア、5…カム切換部(アクチュエータ)、10…エンジン(内燃機関)、13…吸気バルブ(バルブ)、41…第1カム、42…第2カム、43…ガイド溝(凹形状部)、43A…第1切換カム(一対の側壁のうちの一方)、43B…第2切換カム(一対の側壁のうちの他方)、51…切換ピン、51b…先端部、52…ハウジング、53…ピストン、54…油圧室(第1油圧室)、55…油圧室(第2油圧室)、70…ピストン収容室、73…係合孔(第1係合孔)、74…係合孔(第2係合孔)、80…係止機構、81…第1係止機構、82…第2係止機構、83、84…係止部材、83a、84a…基部、83b、84b…先端部、85、86…係止部材収容室、87、88…コイルスプリング(付勢部材)、A…始端位置、B…終端位置

Claims (5)

  1. シリンダヘッドに回転自在に軸支されたカム軸と、
    前記カム軸に対して同軸となるように設けられ、前記カム軸と一体に回転し、かつ前記カム軸の軸線方向に移動自在であり、バルブの作動特性が互いに異なる第1カムおよび第2カムが外周面に隣接して設置されたカムキャリアと、
    前記カムキャリアの外周面に形成され、前記カム軸の軸線方向に幅が変化するように前記カム軸の軸線方向に対向する一対の側壁を有する凹形状部と、
    前記凹形状部に挿入される先端部を有し、前記カム軸の軸線方向に移動自在な切換ピンと、
    前記シリンダヘッドに設けられ、前記カムキャリアが前記カム軸の軸線方向に移動して前記第1カムまたは前記第2カムの一方が前記バルブに作用するよう、前記切換ピンの先端部を前記一対の側壁の一方に押し付けて前記切換ピンを前記カム軸の軸線方向に移動させるアクチュエータと、を備えた内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記アクチュエータは、
    前記切換ピンを保持するピストンと、
    前記ピストンを前記カム軸の軸線方向に移動可能に収容するピストン収容室が形成され、前記シリンダヘッドに取付けられたハウジングと、
    前記ピストン収容室の一端部側と他端部側に形成され、それぞれオイルが出入りする第1油圧室および第2油圧室と、
    前記ピストンに係合可能な係止部材を有し、該係止部材を、前記ピストンに係合して前記ピストンの移動を阻止する係合位置と、前記ピストンとの係合が解除される係合解除位置とに移動させる係止機構とを備えることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記係止機構は、
    前記ハウジングに形成され、前記係止部材を収容するとともに前記係合位置または前記係合解除位置の一方から他方に向かって前記係止部材の基部に油圧を作用させる係止部材収容室と、
    前記係合位置または前記係合解除位置の他方から一方に向かって前記係止部材を付勢する付勢部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記係止機構は、
    前記ピストンの移動範囲の始端位置に配置された第1係止機構と、前記ピストンの移動範囲の終端位置に配置された第2係止機構とを有し、
    前記第1係止機構または前記第2係止機構の一方の前記係止部材を前記係合位置に向かって移動させるとき、前記第1係止機構または前記第2係止機構の他方の前記係止部材を前記係合解除位置に向かって移動させ、
    前記ピストンは、
    該ピストンが前記始端位置にあるとき前記第1係止機構の前記係止部材が係合可能な第1係合孔と、
    前記ピストンが前記終端位置にあるときに前記第2係止機構の前記係止部材が係合可能な第2係合孔とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記第1係止機構の前記係止部材収容室を前記第1油圧室または前記第2油圧室の一方に連通し、前記第2係止機構の前記係止部材収容室を前記第1油圧室または前記第2油圧室の他方に連通したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記第1係止機構の前記係止部材収容室と前記第2係止機構の前記係止部材収容室は、前記係止部材の先端部よりも大径に形成され、前記カム軸の軸線方向視でV字型に配置されるとともに、前記カム軸の軸線方向にオフセットして配置されたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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