JP2015078650A - キャニスタ用蓄熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融しても相変化物質が密閉容器内で移動せず、且つ外部からの熱を効率よく相変化物質へ伝導可能なキャニスタ用蓄熱材を提供する。
【解決手段】燃料タンク内において発生した蒸発燃料を吸着捕捉するためのキャニスタ20内へ、吸着材12と共に配され、凝固あるいは溶融する際の潜熱を利用してキャニスタ20内の温度変化を抑制する相変化物質17が密閉容器41・51内に収容されたキャニスタ用蓄熱材40・50であって、相変化物質17は、C15〜C18のバラフィン系炭化水素と、オレフィン系エラストマーからなるゲル化剤とを含有し、溶融温度となると半固形化したゲル状となる。また、相変化物質17は、密閉容器41・51の内壁面全体に沿って配され、密閉容器41・51内の中央部には、相変化物質17の相変化に伴う体積変化を許容可能な空間Sを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料タンク内において発生した蒸発燃料を吸着捕捉するためのキャニスタ内へ吸着材と共に配され、凝固あるいは溶融する際の潜熱を利用してキャニスタ内の温度変化を抑制する相変化物質が密閉容器内に収容された、キャニスタ用の蓄熱材に関する。
この種の蓄熱材として、例えば本出願人が先に提案した下記特許文献1がある。特許文献1では、密閉容器内に収容される相変化物質として、融点が18℃のヘキサデカン(C1634)等を使用している。この相変化物質は、溶融温度(融点以上の温度)では液体となる。このとき、固体から液体への相変化に伴って体積が増大するため、密閉容器内には、相変化物質の体積増加分を許容できる空間が、密閉容器の内壁面と相変化物質の表面との間に設けられている。
特開2009−215938号公報
しかしながら、特許文献1での相変化物質は溶融すると完全な液体となるため、車両運転中の加減速や旋回動作等による通称Gと称される慣性力が作用すると、密閉容器内にて相変化物質が移動し、密閉容器内壁面と相変化物質との接触位置や積極面積が変動してしまう。これでは、蓄熱材の周囲から密閉容器を介して相変化物質へ至る熱伝導性にバラツキが生じ、蓄熱効果、すなわち温度変化の抑制効果が不安定となってしまう。
また、特許文献1では、溶融すると完全な液体となる相変化物質を使用することを前提としているため、当該相変化物質の体積変化を許容する空間は、密閉容器の内壁面と相変化物質の表面との間に設けられている。これでは、密閉容器と相変化物質とが接触していない部分が常に存在することになり、蓄熱材全体において外部からの熱を効率よく相変化物質へ伝導させることができない。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、溶融しても相変化物質が密閉容器内で移動せず、且つ外部からの熱を効率よく相変化物質へ伝導可能な、キャニスタ用蓄熱材を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明は、燃料タンク内において発生した蒸発燃料を吸着捕捉するためのキャニスタ内へ、前記蒸発燃料を吸着可能な吸着材と共に配され、凝固あるいは溶融する際の潜熱を利用して前記キャニスタ内の温度変化を抑制する相変化物質が密閉容器内に収容された、キャニスタ用の蓄熱材である。ここで、前記相変化物質は、溶融温度となると半固形化したゲル状となる。そのうえで、前記相変化物質は前記密閉容器の内壁面全体に沿って配され、前記密閉容器内の中央部には、前記相変化物質の相変化に伴う体積変化を許容可能な空間を有することを特徴とする。
これによれば、相変化物質は溶融温度となっても完全に液体とはならず半固形化したゲル状となるだけなので保形性を有し、車両運転中の慣性力が作用してもその場から移動することはない。したがって、常に一定の密閉容器と相変化物質との接触位置や積極面積が保たれるため、蓄熱材の周囲から密閉容器を介して相変化物質へ至る熱伝導性が安定し、蓄熱効果、すなわち温度変化の抑制効果も安定する。しかも、相変化物質は溶融温度となっても保形性を有するため、相変化物質の相変化に伴う体積変化を許容可能な空間を密閉容器の中央部に設け、相変化物質は密閉容器の内壁面全体に沿って配すことで、相変化物質と密閉容器との接触面積を最大にできる。そのため、蓄熱材全体において外部からの熱を効率よく相変化物質へ伝導させることができ、温度変化の抑制効果も向上する。
前記相変化物質としては、C15〜C18のバラフィン系炭化水素にゲル化剤を添加したゲル化パラフィンを使用することができる。相変化物質の主体としてC15〜C18のバラフィン系炭化水素を使用してれば、その融点は約10〜28℃の範囲にあり、キャニスタ内の一般的な温度変化域である4〜80℃において高い蓄熱効果を発揮させることができる。そのうえで、当該バラフィン系炭化水素にゲル化剤を添加することで、溶融温度となっても半固形化したゲル状とすることができる。
前記ゲル化剤としては、オレフィン系エラストマーを使用することができる。当該オレフィン系エラストマーは、C15〜C18のバラフィン系炭化水素より融点が高く、10〜50nmのナノオーダーレベルの螺旋状の結晶部が互いに連結して網状の構造をとる。そのため、相変化物質は、オレフィン系エラストマーの網構造によって、非晶部であるバラフィン系炭化水素が保持された構造となる。これにより、蓄熱材は溶融温度となっても網構造が残り、均一に半固形化した保形性を有するゲル状で留まることになる。
本発明によれば、相変化物質は溶融温度となってもゲル状となるだけなので、密閉容器内で移動せず密閉容器との接触面積を常に一定の保てるため、蓄熱効果が安定する。また、相変化物質を密閉容器の内壁面全体に沿って配すことができるので、密閉容器を介しての相変化物質への熱伝導性が高くなり、優れた蓄熱効果を得ることができる。
キャニスタの縦断面図である。 キャニスタの横断面図である。 蓄熱材の外観図である。 蓄熱材の断面図である。 蓄熱材の製造方法を示す断面図である。 蓄熱材の別製造方法を示す断面図である。
先ず、本発明の蓄熱材が使用されるキャニスタについて説明する。キャニスタは、ガソリン等の揮発性の高い液体を燃料とする自動車等の車両に搭載されるものであって、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を選択的に吸着捕捉して、蒸発燃料が大気中に漏れ出るのを防止するためのものである。
図1、図2に示すように、キャニスタ20は、内部が複数に仕切られた容器本体部21と、その容器本体部21の開口(図1において下端側)を塞ぐ蓋部22とから構成されている。容器本体部21の内部は、図2に示すように、仕切り壁21wによって横断面形状略角形の主室24と、横断面形状略円形の副室25とに仕切られている。これにより、キャニスタ20内では、気体がU字状の流路を辿って流動することになる。また、副室25は、図1に示すように、バッファープレート23により第1副室25aと第2副室25bとに仕切られている。
容器本体部21には、蓋部22と反対側の天壁部に、タンクポート241とパージポート242、及び大気ポート251が並んで形成されている。タンクポート241は燃料タンクと連通されており、当該燃料タンク内において発生した蒸発燃料と空気の混合ガスF0の導入口となる。パージポート242は、エンジンへ空気を供給する吸気管、または真空ポンプと連通しており、機関吸気または真空ポンプによってキャニスタ20内へ負圧が作用すると、キャニスタ20内に吸着されていた蒸発燃料が脱離されていく蒸発燃料F1の排出口となる。大気ポート251は大気(外気)と連通しており、空気Gの吸排気口となる。
そのうえで、大気ポート251は、多数の細かい開口を備える多孔板25xを介して、第1副室25aと連通している。一方、タンクポート241及びパージポート242は、同じく多数の細かい開口を備える多孔板24xを介して主室24と連通している。容器本体部21の主室24側の天壁部には、主室24内に突出するように隔壁24kが形成されており、その隔壁24kによってタンクポート241と連通する主室24の内部空間と、パージポート242と連通する主室24の内部空間とが隔てられている。
図2に示すように、容器本体部21の主室24には、複数個(本実施形態では三個)の蓄熱材40が、気体の流動方向に沿って互いに間隔をおいた状態で取り付けられている。そのうえで、各蓄熱材40の相互間、及び蓄熱材40と主室24の内壁面との間の空間に、蒸発燃料を吸着する吸着材12が充填されている。吸着材12は、蒸発燃料を選択的に吸着するとともに、空気パージされることで吸着した蒸発燃料を離脱可能な活性炭等により構成されている。ここで、多孔板24xの開口は、吸着材12よりも十分小さな寸法に設定されており、吸着材12を主室24内に保持できるように構成されている。
容器本体部21の主室24の開口は、蓄熱材40を取り付け、且つ吸着材12を充填した後に、図1に示すように、内蓋板27によって塞がれる。内蓋板27は、第1フィルタ27fと多孔板27xとから構成される通気性の蓋板であり、吸着材12を主室24内に保持する働きをする。内蓋板27は、主室24の開口を塞いだ状態で、その主室24の内壁面に沿って摺動可能に構成されている。そして、内蓋板27の背面中央に、その内蓋板27を押圧する方向に付勢されたコイルスプリング27sの一端が装着されている。このため、容器本体部21の開口が蓋部22によって閉じられると、コイルスプリング27sの他端が蓋部22の内壁面によって押圧される。これにより、内蓋板27はコイルスプリング27sによって主室24内に押し込まれる方向の力を受ける。この結果、吸着材12の粒子間に不必要な空間が形成されることがなく、通気抵抗をほぼ一定にできる。
容器本体部21の副室25は、前述のように、バッファープレート23により第1副室25aと第2副室25bとに仕切られており、図1に示すように、そのバッファープレート23の第2副室25b側に第2フィルタ23fが装着されている。そして、図2に示すように、容器本体部21の第2副室25bにも、複数個(本実施形態では二個)の蓄熱材50が、気体の流動方向に沿って互いに間隔をおいた状態で取り付けられている。そして、各蓄熱材50の相互間、及び蓄熱材50と第2副室25bの内壁面との間の空間に、吸着材12が充填される。さらに、第2副室25bの開口は、蓄熱材50を取り付け、且つ吸着材12を充填した後に、図1に示すように、内蓋板29によって塞がれる。内蓋板29は、第3フィルタ29fと多孔板29xとから構成される通気性の蓋板であり、吸着材12を第2副室25b内に保持する働きをする。蓄熱材40及び蓄熱材50は、それぞれが配される主室24及び副室25の内部空間全体に亘って配される外形寸法を有する。
内蓋板29は、第2副室25bの開口を塞いだ状態で、その第2副室25bの内壁面に沿って摺動可能なように構成されている。そして、内蓋板29の背面中央に、その内蓋板29を押圧する方向に付勢されたコイルスプリング29sの一端が装着されている。このため、容器本体部21の開口が蓋部22によって閉じられると、内蓋板29はコイルスプリング29sにより第2副室25bの内部に押し込まれる方向の力を受ける。なお、第2副室25bを塞ぐ内蓋板29、及び主室24を塞ぐ内蓋板27と蓋部22とにより構成される空間26は、主室24と第2副室25bとを連通させる拡散空間26として機能する。
図2、図4に示すように、蓄熱材40は、一定の耐圧性を有する金属製の密閉容器41と、当該密閉容器41内に収容され、凝固あるいは溶融する際の潜熱を利用してキャニスタ20内の温度変化を抑制する相変化物質17とによって構成されている。図1、図3に示すように、密閉容器41は、蓋状に形成された上側パネル42のフランジ部42eと、浅い開放容器状に形成された下側パネル44のフランジ部44eとが接合されることにより構成される。なお、図1には蓄熱材40・50の上面側を、図3には蓄熱材40の下面側を図示している。上側パネル42は、長方形状に形成されて、その周縁部分が一定幅のフランジ部42eとなる。上側パネル42には、フランジ部42eによって囲まれた範囲内に、断面角形でその上側パネル42の長手方向に延びる溝部42mと突条部42pとが一定幅で交互に形成されている。ここで、上側パネル42は金属板をプレス成形することにより構成されるため、その上側パネル42の表面側で突条部42pとなる部位は裏面側で溝部になり、表面側で溝部42mとなる部位は裏面側で突条部となる。
下側パネル44は長方形の浅い箱状に形成されており、その周縁部分が一定幅のフランジ部44eとなる。そして、下側パネル44の底板の部分に、断面角形でその下側パネル44の長手方向に延びる溝部44mと突条部44pとが一定幅で交互に形成されている。下側パネル44は、上側パネル42と同様に金属板をプレス成形することにより構成されるため、その下側パネル44の下面側(密閉容器41の外面側)で突条部44pとなる部位は上面側(密閉容器41の内面側)で溝部になり、下面側で溝部44mとなる部位は上面側で突条部となる。
下側パネル44の幅寸法、長さ寸法は、上側パネル42の幅寸法、長さ寸法と等しい値に設定されており、下側パネル44の溝部44mと突条部44pの幅寸法は、上側パネル42の溝部42mと突条部42pの幅寸法と等しい値に設定されている。下側パネル44のフランジ部44eと上側パネル42のフランジ部42eとは、密閉容器41内に相変化物質17が収納された状態でレーザー溶接等により接合される。密閉容器41の材料としては、銅やステンレス等を使用することが好ましい。
図2に示すように、蓄熱材40は、フランジ部42e・44eがキャニスタ20の主室24の内壁面幅方向両側に形成された一組のレール状溝部245に嵌め込まれる。これにより、蓄熱材40は主室24内へ気体の流動方向とほぼ水平な状態で取り付けられる。ここで、レール状溝部245は、主室24の内壁面に三組形成されており、上段、中段、及び下段のレール状溝部245が高さ方向に等しい間隔をおいて形成されている。
蓄熱材50は、蓄熱材40と同様に相変化物質17を密閉容器51の内部に収納しており、図2に示すように、蓄熱材50と同じ構成で、蓄熱材40よりも小型に形成されている。このため、蓄熱材40と同じ構成部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
蓄熱材50は、密閉容器51の幅方向両側に形成されたフランジ部42e・44eがキャニスタ20の第2副室25b内に位置するバッファープレート23の内壁面幅方向両側に形成された一組のレール状溝部255に嵌め込まれる。これにより、蓄熱材50は第2副室25b内へ気体の流動方向とほぼ水平な状態で取り付けられる。ここで、レール状溝部255は、第2副室25b内のバッファープレート23の内壁面に二組形成されており、上下のレール状溝部245が高さ方向に所定の間隔をおいて形成されている。
蓄熱材40及び蓄熱材50の内部に収容される相変化物質17は、融点未満では固体となっているが、溶融温度となると半固形化したゲル状となる物質が使用されている。具体的には、相変化物質17の主成分(蓄熱効果を発揮する成分)となるC15〜C18のバラフィン系炭化水素に、熱可塑性エラストマーからなるゲル化剤を添加したゲル状パラフィンからなる。C15〜C18のバラフィン系炭化水素としては、炭素数15のペンタデカン(融点10℃)、炭素数16のヘキサデカン(融点18℃)、炭素数17のヘプタデカン(融点21℃)、炭素数18のオクタデカン(融点28℃)が挙げられる。これらバラフィン系炭化水素は、1種のみを単独使用してもよく、2種以上を混用することもできる。
オレフィン系エラストマーとしては、キャニスタ内における一般的な温度変化領域である4〜80℃よりも融点の高い(当然、バラフィン系炭化水素よりも融点が高い)、プロピレン由来の構成単位と炭素数2〜30のα−オレフィン(プロピレンを除く)由来の構成単位とを含む共重合体を使用できる。オレフィン系エラストマー中におけるプロピレン由来の構成単位の含有量は、10〜20モル%程度あればよい(プロピレン由来の構成単位とα−オレフィン由来の構成単位の合計は100モル%である)。炭素数2〜30のα−オレフィン(プロピレンを除く)としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。また、相変化物質17中、ゲル化剤としてのオレフィン系エラストマーの添加量は、5〜20重量%程度であればよい。
当該プロピレンとα−オレフィンからなる共重合体であるオレフィン系エラストマーは、10〜50nmのナノオーダーレベルの螺旋状の結晶部が互いに連結して網状の構造をとる。そのため、相変化物質17は、オレフィン系エラストマーの網構造によって、非晶部であるバラフィン系炭化水素が保持された構造となる。これにより、キャニスタ20内の温度が上昇して相変化物質17の溶融温度(バラフィン系炭化水素の融点以上)となると、バラフィン系炭化水素が溶融する際の潜熱によりキャニスタ20内の熱を奪うことで、キャニスタ20内の温度上昇が抑制される。このとき、溶融状態のバラフィン系炭化水素は、ゲル化剤による網構造によって保持されているので、相変化物質17は均一に半固形化した保形性を有するゲル状となるに留まることになる。逆に、キャニスタ20内の温度が低下すると、バラフィン系炭化水素が凝固することで相変化物質17は固化し、当該バラフィン系炭化水素が凝固する際の熱放出によって、キャニスタ20内の温度低下を抑えることができる。
なお、相変化物質17がゲル化(パラフィン系炭化水素が溶融)する際、当該相変化物質17の体積が上昇する。そこで、相変化物質17は密閉容器41・51の内壁面全体に沿って配されており、密閉容器41・51内の中央部には、相変化物質17の相変化に伴う体積変化を許容可能な空間Sが確保されている。これにより、相変化物質17の体積変化にともなう蓄熱材40・50の破損が防止される。なお、空間Sには、アルゴンガス、窒素、ヘリウムガス等の不活性ガスを充填しておくことが好ましい。相変化物質17の劣化を防ぐためである。
蓄熱材40(及び蓄熱材50)は、図5(a)に示すように、相変化物質17を上側パネル42と下側パネル44の内壁面に沿った所定形状に成形してから、当該相変化物質17を上側パネル42と下側パネル44の内壁面へそれぞれ配し、そのうえで、図5(b)に示すように、上側パネル42及び下側パネル44のフランジ部42eとフランジ部44eとを溶接することで、製造することができる。
または、図6(a)に示すように、ゲル化剤の融点よりも高い温度(例えば80〜120℃程度)に加熱して完全に液化した状態の相変化物質17aを、上側パネル42と下側パネル44の内面へそれぞれ流し込んだうえで、図6(b)に示すように、そのまま冷却して相変化部室17をゲル化ないし固化させてから、図6(c)に示すように、上側パネル42と下側パネル44とをつき合わせ、図6(d)に示すように、上側パネル42及び下側パネル44のフランジ部42eとフランジ部44eとを溶接することで製造することもできる。
このような蓄熱材40・50を有するキャニスタ20による蒸発燃料の処理機構について説明する。燃料タンク内で発生した蒸発燃料は、図1の白抜き矢印で示すように、空気との混合ガスF0としてキャニスタ20のタンクポート241から主室24内に導かれる。すると、混合ガスF0から蒸発燃料のみが選択的に吸着材12に吸着され、空気はそのままキャニスタ20内を透過していく。主室24内の吸着材12で吸着しきれなかった蒸発燃料及び空気は、そのまま拡散空間26を介して第2副室25bに導かれ、当該第2副室25bの吸着材12によって残余の蒸発燃料は確実に吸着捕捉され、空気は大気ポート251から放出される。これにより、蒸発燃料の大気放散が防止される。
なお、蒸発燃料が吸着材12に吸着捕捉される際、蒸発燃料の凝固熱によって吸着材12の温度が上昇し、吸着効率が徐々に低下する傾向にある。しかし、キャニスタ20内には、蓄熱材40・50が収納されているため、キャニスタ20内の温度が上昇して相変化物質17の溶融温度(パラフィン系炭化水素の融点)を超えると、相変化物質17がゲル化する際にキャニスタ20内の熱を奪い、キャニスタ20内の温度上昇を抑えることができる。これにより、吸着材12の蒸発燃料吸着効率の低下を抑えることができる。ここで、相変化物質17が溶融する際、当該相変化物質17の体積が増加するが、密閉容器41・51の内部には空間Sが設けられているため、相変化物質17の体積増加分が空間Sによって吸収されることで、密閉容器41・51に無理な力が加わらないようになっている。
一方、車両運転中(エンジン駆動中)は、吸気通路や真空ポンプ等からの負圧がパージポート242を介してキャニスタ20の主室24、拡散空間26、第2副室25b及び第1副室25aに加わる。これにより、図1の太線矢印に示すように、大気ポート251からキャニスタ20の第1副室25aに空気Gが流入し、その空気Gが第2副室25b、拡散空間26、主室24を通り、パージポート242を介して吸気通路まで流れるようになる。これにより、キャニスタ20の吸着材12に吸着されている蒸発燃料がパージ(脱離)され、そのパージされた蒸発燃料F1が空気と共に吸気通路等へ導かれる。
吸着材12に吸着されている蒸発燃料がパージされると、蒸発燃料の気化熱によって吸着材12の温度が低下し、蒸発燃料の脱離効率が徐々に低下する傾向にある。しかし、キャニスタ20内の温度が低下して相変化物質17の融点以下の温度となると、相変化物質17が凝固することで熱を放出し、キャニスタ20内の温度低下が抑えられる。これにより、吸着材12の蒸発燃料離脱効率の低下を抑制することができる。
12 吸着材
17 相変化物質
20 キャニスタ
21 容器本体部
22 蓋部
24 主室
24k 隔壁
25 副室
29s コイルスプリング
40・50 蓄熱材
41・51 密閉容器
241 タンクポート
242 パージポート
251 大気ポート
0 混合ガス
1 蒸発燃料
G 空気
S 空間


Claims (3)

  1. 燃料タンク内において発生した蒸発燃料を吸着捕捉するためのキャニスタ内へ、前記蒸発燃料を吸着可能な吸着材と共に配され、凝固あるいは溶融する際の潜熱を利用して前記キャニスタ内の温度変化を抑制する相変化物質が密閉容器内に収容されたキャニスタ用蓄熱材であって、
    前記相変化物質は、溶融温度となると半固形化したゲル状となり、
    該相変化物質が前記密閉容器の内壁面全体に沿って配され、前記密閉容器内の中央部には、前記相変化物質の相変化に伴う体積変化を許容可能な空間を有することを特徴とする、キャニスタ用蓄熱材。
  2. 前記相変化物質は、C15〜C18のバラフィン系炭化水素とゲル化剤とを含有する、請求項1に記載のキャニスタ用蓄熱材。
  3. 前記ゲル化剤がオレフィン系エラストマーである、請求項2に記載のキャニスタ用蓄熱材。

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