JP2015073385A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降機の軽負荷高速運転を行う場合、同一荷重に対する巻き上げ時と巻き下げ時の運転周波数を等しく制御する。【解決手段】実施形態によれば、データ設定手段は、通常運転モードとは区別されたデータ設定モードにおいて、昇降機に少なくとも2種類の荷重を加えたときの各巻き上げおよび各巻き下げの条件でモータを軽負荷判定周波数まで加速し、その周波数において負荷検出手段により検出されたそれぞれの負荷に基づいて巻き上げ時と巻き下げ時の荷重−負荷特性を求める。運転制御手段は、通常運転モードにおいて、運転を開始した後巻き上げ/巻き下げ指令に応じてモータを軽負荷判定周波数まで加速し、その周波数において負荷検出手段により検出された負荷と巻き上げ/巻き下げに応じた荷重−負荷特性とに基づいて昇降機に加わる荷重を推定し、その荷重に応じて軽負荷高速運転の高速運転周波数を決定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、昇降機の軽負荷高速運転を行うインバータ装置に関する。
この種のインバータ装置は、荷役効率の向上を目的として、吊荷を上下に移動させるクレーンやホイストの巻上用モータの駆動に広く用いられている。例えば、運転指令が入力されると所定の軽負荷判定周波数で運転し、その運転時のトルクや電流などのインバータ内部情報に基づいてモータが軽負荷かどうかを判定し、軽負荷と判定した場合にはモータの回転速度を高めるように制御する。また、クレーンやホイストの稼働率を一層高めるため、いわゆるフルノッチの状態でインバータ装置の出力電力(絶対値)を一定に保ち、軽負荷になるほどモータの回転速度、すなわち巻き上げ、巻き下げの動作速度(吊荷の昇降速度)を高めるように制御することが行われている。
特開2006−333577号公報
しかし、インバータ装置の出力電力が一定となる条件の下で高速運転周波数を決定する場合、機械損失などに起因して、同一荷重を吊り上げた場合であっても、巻き上げ時の動作速度と巻き下げ時の動作速度が異なる問題があった。一般に、同一荷重を巻き上げ駆動、巻き下げ駆動した場合、インバータ装置で観測される出力電力は、巻き上げ時よりも巻き下げ時の方が小さく観測される。このため、インバータ装置の出力を一定に保つことにより高速運転周波数を決定すると、同じ荷重条件にもかかわらず巻き下げ時は巻き上げ時に比べて著しく高速となり、昇降機の操作性を悪化させていた。
そこで、昇降機の軽負荷高速運転を行う場合、同一荷重に対する巻き上げ時と巻き下げ時の運転周波数を等しく制御するインバータ装置を提供する。
実施形態のインバータ装置は、昇降機を駆動するモータの負荷を検出する負荷検出手段を有し、この負荷検出手段により検出された負荷が小さい場合にモータの回転速度を高める軽負荷高速運転を行う制御手段を備えている。制御手段は、軽負荷高速運転の実行条件が規定された運転基準データを設定するデータ設定手段と、その設定された運転基準データに基づいて軽負荷高速運転の実行を制御する運転制御手段とを備えている。
運転基準データは、少なくとも軽負荷判定周波数および荷重の巻き上げ時と巻き下げ時の荷重−負荷特性のデータを含んでいる。データ設定手段は、通常運転モードとは区別されたデータ設定モードにおいて、昇降機に少なくとも2種類の荷重を加えたときの各巻き上げおよび各巻き下げの条件でモータを軽負荷判定周波数まで加速し、この軽負荷判定周波数において負荷検出手段により検出されたそれぞれの負荷に基づいて巻き上げ時と巻き下げ時の荷重−負荷特性を求める。
運転制御手段は、通常運転モードにおいて、運転を開始した後巻き上げ/巻き下げ指令に応じてモータを軽負荷判定周波数まで加速し、この軽負荷判定周波数において負荷検出手段により検出された負荷と巻き上げ/巻き下げに応じた荷重−負荷特性とに基づいて昇降機に加わる荷重を推定し、その荷重に応じて軽負荷高速運転の高速運転周波数を決定する。
一実施形態を示す巻上装置の構成図 軽負荷判定周波数における荷重−負荷特性を示す図 軽負荷高速運転の荷重−運転周波数特性を示す図 データ設定モードにおけるデータ設定運転の説明図 通常運転モードにおける軽負荷高速運転の説明図
以下、図面を参照しながら一実施形態について説明する。図1は、ホイストクレーン装置に設けられた巻上装置1(昇降機)の構成を示している。巻上装置1は、インバータ装置2により巻上用のモータ3(例えば誘導電動機)を可変速制御するようになっている。モータ3の出力は、機械式ブレーキ装置4と減速機(図示せず)とを介して巻取りドラム5に伝達され、モータ3が回転すると、吊荷8はフック7が取り付けられたケーブル6により吊り上げられるようになっている。
インバータ装置2は、主回路部9と制御部10とから構成されている。主回路部9は、三相交流電源11から与えられる交流電圧を整流して電源線12、13間に出力するコンバータ14、電源線12、13間に接続された平滑用のコンデンサ15、電源線12、13間の直流電圧を交流電圧に変換するインバータ16、およびインバータ16からモータ3に流れる電流を検出する電流検出器17、18から構成されている。
ここで、コンバータ14は、ダイオード14aを三相ブリッジ接続することにより構成され、インバータ16は、IGBT等からなるスイッチング素子16aを三相ブリッジ接続すると共に各スイッチング素子16aに還流ダイオード16bを並列接続することにより構成されている。なお、モータ3の回転軸には、ロータリエンコーダなどの回転速度検出器19が取り付けられている。
制御部10(制御手段に相当)は、操作手段20または外部から入力される種々の信号(例えば運転指令信号、周波数指令信号、自動設定選択信号)、電流検出器17、18により検出されたモータ3の相電流、回転速度検出器19により検出された回転速度などに基づいて、インバータ16のゲート駆動信号を生成する。この制御部10は、ベクトル制御に代表されるモータ制御に関する各種の演算を高速に実行可能なプロセッサを備えており、メモリに記憶されたプログラムに従って各演算をソフトウェア処理するようになっている。
図1に示す制御部10は、上記ソフトウェア処理が実行する各機能をブロックに分けて表している。負荷検出手段21は、モータ3の負荷を検出するもので、本実施形態ではトルク電流Iqに基づいてモータ3のトルクを検出する。運転制御手段22は、通常運転モードにおいて、周波数指令信号に従ってモータ3を駆動するとともに、記憶手段23に記憶されている運転基準データに基づいて軽負荷高速運転を行う。
データ設定手段24は、通常運転モードとは区別されたデータ設定モードにおいて、モータ3を所定条件の下で駆動し、その駆動状態で負荷検出手段21により検出されたトルクに基づいて上記運転基準データを自動設定する。ドライブ回路25は、運転制御手段22から出力されるPWM変調されたゲート駆動信号を入力し、絶縁および電圧変換を行ってインバータ16に対し出力する。表示手段26は、インバータ装置2の運転や運転基準データの自動設定に関する情報を出力する。なお、制御部10は、機械式ブレーキ装置4に対する作動指令信号も生成する。
次に、インバータ装置2の動作について図2から図5も参照しながら説明する。インバータ装置2は、自動設定選択信号がLレベルの場合に実行する通常運転モードと、自動設定選択信号がHレベルの場合に実行するデータ設定モードとを有している。通常運転モードとは、実際の巻き上げ、巻き下げ動作において周波数指令信号に従ってモータ3を駆動し、ケーブル6を巻き上げたり巻き下げたりする運転モードである。周波数指令信号が正の場合が巻き上げ指令であり、周波数指令信号が負の場合が巻き下げ指令である。
通常運転モードにおいて、運転制御手段22は、作業者の操作内容に従って、微速、中速などの複数段階の速度で巻き上げと巻き下げの運転を行う。また、巻上装置1の稼働率を高めるため、運転制御手段22は、いわゆるフルノッチの操作状態において、軽負荷になるほどモータ3の運転周波数(巻き上げと巻き下げの動作速度)を高める軽負荷高速運転を実行する。一方、データ設定モードとは、実稼動運転に入る前に、データ設定手段24が上記軽負荷高速運転に用いる運転基準データを自動設定するモードである。
既述したように、インバータ16の出力電力(絶対値)を一定に制御する場合、同じ荷重であっても巻き上げ時と巻き下げ時の動作速度が異なる。これは、巻き上げ時と巻き下げ時とで、吊荷8を昇降させる仕事に対して機械損失が作用する向きが逆になるからである。すなわち、力行である巻き上げ時には、インバータ16の出力電力から機械損失が差し引かれた電力が巻き上げに寄与する。このため、巻き上げ時の動作速度は、インバータ16の出力電力に相当する動作速度よりも低くなる。一方、回生である巻き下げ時には、インバータ16の回生電力にさらに機械損失が加わった電力が巻き下げにより生じる。このため、巻き下げ時の動作速度は、インバータ16の出力電力に相当する動作速度よりも高くなる。
図2は、モータ3を軽負荷判定周波数で巻き上げ駆動および巻き下げ駆動したときの吊荷8の荷重Mとインバータ検出トルクTとの関係(荷重(M)−負荷(T)特性)を示している。巻き上げ時の周波数指令信号は正であり、力行動作における検出トルクTは正となる。一方、巻き下げ時の周波数指令信号は負であり、回生動作における検出トルクTは正となる。
上述したように、巻き上げ時には機械損失に抗するトルクが必要となり、巻き下げ時には機械損失に抗するトルクが不要となる。このため、同一荷重に対し、巻き上げ時のトルクは巻き下げ時のトルクよりも大きくなる。換言すれば、インバータ16の出力電力(絶対値)を一定に制御すると、巻き上げ時と巻き下げ時とで上記トルク差に応じた速度差が生じることになる。
そこで、インバータ装置2は、データ設定モードにおいて、巻き上げ時の荷重−負荷特性と巻き下げ時の荷重−負荷特性とを求める。インバータ装置2は、フルノッチによる通常運転モードを行う場合、運転の向き(巻き上げ/巻き下げ)に応じた荷重−負荷特性を参照して、軽負荷判定周波数において検出されたトルクTから吊荷8の荷重Mを求める。そして、巻き上げ時と巻き下げ時とで共通に、図3に示す荷重Mと軽負荷高速運転の高速運転周波数Fとの関係(荷重(M)−運転周波数(F)特性)に基づいて高速運転周波数FULを決定する。このように制御すると、任意の荷重Mに対する巻き上げ時と巻き下げ時の動作速度が等しくなる。以下、具体的に説明する。
作業者は、データ設定モードで荷重−負荷特性を求めるため、定格荷重以下の既知の2種類の荷重M1、M2を持つ吊荷8を準備し、それらの荷重M1、M2を操作手段20により入力する。精度を高めるには、2種類の荷重の差が大きい方がよい。例えば、M1を無荷重に近い小さい荷重とし、M2を定格荷重とする。作業者は、フック7に荷重M1の吊荷8を掛けた後、外部から入力し或いは操作手段20を操作して自動設定選択信号をHレベルにし、さらに巻き上げ動作の運転指令信号をHレベルにする。
データ設定手段24は、指令周波数fcに軽負荷判定周波数F1をセットし、図4(a)に示すようにモータ3を軽負荷判定周波数F1まで加速する。モータ3が軽負荷判定周波数F1に達すると、負荷検出手段21からトルクTm1を入力する。安定したトルクを得るためには、モータ3が、軽負荷判定周波数F1よりも到達検出幅だけ低い軽負荷判定周波数F1Lに達した時点から検出開始遅れ時間Tw1が経過した時にトルクTm1の入力を開始し、軽負荷判定時間T1が経過までの間におけるトルクTm1の平均値を演算することが好ましい。その後、減速して停止させる。荷重M1は無荷重に近いので、トルクTm1は正(力行)の小さい値になる。ここで、軽負荷判定周波数F1、軽負荷判定周波数F1L、検出開始遅れ時間Tw1および軽負荷判定時間T1は運転基準データである。
続いて、作業者が巻き下げ動作の運転指令信号をHレベルにすると、データ設定手段24は、指令周波数fcに軽負荷判定周波数−F1をセットし、図4(b)に示すようにモータ3を軽負荷判定周波数−F1まで加速する。モータ3が軽負荷判定周波数−F1に達すると、負荷検出手段21からトルクTr1を入力する。安定したトルクを得る方法は巻き上げ時と同様である。荷重M1は無荷重に近いので、トルクTr1は正(回生)にはならず負(力行)の小さい値になる。
その後、作業者は、フック7に荷重M2の吊荷8を掛けた後、再び巻き上げ動作の運転指令信号をHレベルにする。データ設定手段24は、図4(c)、(d)に示すように、荷重M1の場合と同様に軽負荷判定周波数F1、−F1まで加速してそれぞれトルクTm2、Tr2を入力する。荷重M2は定格荷重なので、トルクTm2はTm1よりも大きい値(力行)となり、トルクTr2は正(回生)の大きい値になる。
その後、データ設定手段24は、巻き上げ時、巻き下げ時の軽負荷判定周波数F1、−F1において負荷検出手段21により検出される負荷Tm、Trと吊荷8の推定荷重Mm、Mrとの関係を示す荷重−負荷特性を、それぞれ(1)式、(2)式のように決定する。この荷重−負荷特性は、運転基準データの一つとして記憶手段23に記憶される。
Mm=(M2−M1)/(Tm2−Tm1)・(Tm−Tm1)+M1 …(1)
Mr=(M2−M1)/(Tr2−Tr1)・(Tr−Tr1)+M1 …(2)
任意の荷重Mに対しフルノッチで通常運転モードを行う場合、運転制御手段22は、巻き上げ動作の運転指令信号がHレベルになると、指令周波数fcに軽負荷判定周波数F1をセットし、図5(a)に示すようにモータ3を軽負荷判定周波数F1まで加速する。モータ3が軽負荷判定周波数F1に達すると、負荷検出手段21からトルクTmを入力する。安定したトルクを得る方法はデータ設定モードの場合と同様である。運転制御手段22は、検出したトルクTmと記憶手段23から読み出した巻き上げ時の荷重−負荷特性に基づいて、推定した荷重Mmを求める。
一方、運転制御手段22は、巻き下げ動作の運転指令信号がHレベルになると、指令周波数fcに軽負荷判定周波数−F1をセットし、図5(b)に示すようにモータ3を軽負荷判定周波数−F1まで加速する。モータ3が軽負荷判定周波数−F1に達すると、負荷検出手段21からトルクTrを入力する。運転制御手段22は、検出したトルクTrと記憶手段23から読み出した巻き下げ時の荷重−負荷特性に基づいて、推定した荷重Mrを求める。
続いて、運転制御手段22は、図3に示す荷重−運転周波数特性に基づいて軽負荷高速運転の高速運転周波数FULを決定する。図3の横軸は荷重Mであり、縦軸は高速運転周波数F(巻き上げ時は正の値、巻き下げ時は負の値)である。荷重−運転周波数特性は、運転基準データの一つであり、巻き上げ時と巻き下げ時で共通のものを使用する。作業者は、巻上装置1の稼働率が高くなる所望の特性を持つ荷重−運転周波数特性を、予め操作手段20により入力しておく。
図3に示す荷重−運転周波数特性は、吊荷8の荷重Mと運転周波数Fとの積(仕事率)が一定になる特性であって、巻上装置1の定格荷重Mnで定格周波数Fnとなる基準点Pを含むように設定したものである。この特性によれば、荷重Mにかかわらず、巻上装置1の出力がほぼ最大(定格出力)を維持する。運転制御手段22は、(3)式により軽負荷高速運転の高速運転周波数FULを決定する。Mは、推定荷重MmまたはMrである。高速運転周波数FULは、荷重Mが小さいほど高くなるが、巻上装置1に許容される最大速度Fmaxにより制限されている。
FUL=Fn・(Mn/M) …(3)
運転制御手段22は、指令周波数fcに高速運転周波数FUL(巻き上げ時は正の値、巻き下げ時は負の値)をセットし、図5(a)、(b)に示すようにモータ3を高速運転周波数FULまで加速する。高速運転周波数FULに到達後は、高速運転周波数FULで運転を継続する。
以上説明したように、本実施形態のインバータ装置2は、フルノッチの通常運転モードにおいて、巻上装置1の荷重が小さいほど回転速度を高める軽負荷高速運転を行うので、巻き上げ時および巻き下げ時の動作速度(吊荷8の昇降速度)を高速化でき、巻上装置1の稼働率を高めることができる。
機械損失があるため、巻き上げ時と巻き下げ時とでは同一荷重に対するインバータ装置2の検出トルクが異なる。そこで、インバータ装置2は、軽負荷判定周波数F1または−F1で検出したトルクを、巻き上げ時と巻き下げ時とで別に求めた荷重−負荷特性に適用して吊荷8の荷重を求める。そして、求めた荷重に対して、巻き上げ時と巻き下げ時とで共通の荷重−運転周波数特性を適用して、軽負荷高速運転の高速運転周波数FULを決定する。
この構成によれば、単にインバータ出力を一定に制御する構成とは異なり、運転の向き(巻き上げ/巻き下げ)にかかわらず吊荷8の実際の荷重に応じて高速運転周波数FULが決定される。従って、インバータ装置2は、同一荷重に対し巻き上げ時と巻き下げ時の運転周波数が等しくなるように軽負荷高速運転することができる。その結果、作業者の操作上の違和感がなくなり、巻上装置1の操作性が向上する。
データ設定手段24は、データ設定モードにおいて、2種類の荷重をかけたときの巻き上げと巻き下げの条件で軽負荷判定周波数F1または−F1まで加速し、その軽負荷判定周波数において検出したトルクに基づいて自動で荷重−負荷特性を決定する。作業者は、既知の荷重を持つ2つの吊荷8(一方を無荷重とすれば1つの吊荷8)を準備すれば、簡単な操作により高精度の荷重−負荷特性を得られる。この場合、作業者は、ケーブル6、フック7などの荷重は考慮する必要がない。
以上説明した実施形態に加えて以下のような構成を採用してもよい。
データ設定手段24は、データ設定モードにおいて、巻上装置1に少なくとも2種類の荷重をかけたときの巻き上げと巻き下げの条件で荷重−負荷特性を決定すればよい。3種類以上の荷重を用いれば、より高精度に荷重−負荷特性を決定することができる。
荷重−運転周波数特性は、図3に示す特性に限られない。
モータ3の負荷をトルク電流Iqに基づくトルクにより検出したが、これに替えて、トルク電流Iqそのもの、インバータ装置2の入力電力、出力電力などのインバータ装置2の内部情報もしくはそれらから演算できる負荷に相当するもしくは代替可能な量により検出するように構成してもよい。
運転制御手段22およびデータ設定手段24は、それぞれ負荷検出手段21により検出されたトルク(またはトルク電流Iq等)を一次遅れフィルタで処理した値を用いて運転制御および運転基準データの自動設定を行うように構成してもよい。
モータ3は、同期モータ、ブラシレスDCモータなどであってもよい。インバータ装置2は、いわゆるセンサレス駆動方式であってもよい。
以上説明した実施形態によれば、軽負荷高速運転を行う場合、同一荷重に対する巻き上げ時と巻き下げ時の運転周波数を等しく制御することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は巻上装置(昇降機)、2はインバータ装置、3はモータ、10は制御部(制御手段)、21は負荷検出手段、22は運転制御手段、24はデータ設定手段である。

Claims (3)

  1. 昇降機を駆動するモータの負荷を検出する負荷検出手段を有し、この負荷検出手段により検出された負荷が小さい場合に前記モータの回転速度を高める軽負荷高速運転を行う制御手段を備えたインバータ装置において、
    前記制御手段は、前記軽負荷高速運転の実行条件が規定された運転基準データを設定するデータ設定手段と、その設定された運転基準データに基づいて前記軽負荷高速運転の実行を制御する運転制御手段とを備え、
    前記運転基準データは、少なくとも軽負荷判定周波数および荷重の巻き上げ時と巻き下げ時の荷重−負荷特性のデータを含み、
    前記データ設定手段は、通常運転モードとは区別されたデータ設定モードにおいて、前記昇降機に少なくとも2種類の荷重を加えたときの各巻き上げおよび各巻き下げの条件で前記モータを前記軽負荷判定周波数まで加速し、この軽負荷判定周波数において前記負荷検出手段により検出されたそれぞれの負荷に基づいて前記巻き上げ時と巻き下げ時の荷重−負荷特性を求め、
    前記運転制御手段は、前記通常運転モードにおいて、運転を開始した後巻き上げ/巻き下げ指令に応じて前記モータを前記軽負荷判定周波数まで加速し、この軽負荷判定周波数において前記負荷検出手段により検出された負荷と巻き上げ/巻き下げに応じた前記荷重−負荷特性とに基づいて前記昇降機に加わる荷重を推定し、その荷重に応じて前記軽負荷高速運転の高速運転周波数を決定することを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記データ設定手段は、前記軽負荷判定周波数において、荷重M1の巻き上げ時に検出された負荷をTm1、荷重M1の巻き下げ時に検出された負荷をTr1、荷重M2の巻き上げ時に検出された負荷をTm2、荷重M2の巻き下げ時に検出された負荷をTr2としたとき、巻き上げ時、巻き下げ時の前記軽負荷判定周波数において前記負荷検出手段により検出される負荷Tm、Trと推定荷重Mm、Mrとの関係を示す荷重−負荷特性を
    Mm=(M2−M1)/(Tm2−Tm1)・(Tm−Tm1)+M1
    Mr=(M2−M1)/(Tr2−Tr1)・(Tr−Tr1)+M1
    により求めることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記運転制御手段は、前記昇降機を軽負荷高速運転するときに用いる荷重−運転周波数特性を特定する一動作点の荷重をMn、運転周波数をFnとし、前記推定した荷重をMとすれば、
    FUL=Fn・(Mn/M)
    により前記軽負荷高速運転の高速運転周波数FULを決定することを特徴とする請求項1または2記載のインバータ装置。
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