JP2001157479A - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JP2001157479A JP2000065958A JP2000065958A JP2001157479A JP 2001157479 A JP2001157479 A JP 2001157479A JP 2000065958 A JP2000065958 A JP 2000065958A JP 2000065958 A JP2000065958 A JP 2000065958A JP 2001157479 A JP2001157479 A JP 2001157479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】巻上機などのシステムに使用される誘導電動機
の制御装置において、巻上機の利用効率を改善でき、使
い勝手の良いシステムとしての誘導電動機の制御装置を
提供する。 【解決手段】誘導電動機の制御装置の加速トルク演算回
路30,トルク演算回路31,速度演算回路32によ
り、軽荷重時には誘導電動機9の運転可能な最大速度指
令値で運転しつつ、定格荷重時には誘導電動機9を定格
速度で運転させ、さらに、巻上機の上昇時と下降時の速
度を同じにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、巻上機の駆動源
としての誘導電動機をベクトル制御により可変速制御す
る誘導電動機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、この種の誘導電動機をベクトル
制御により可変速制御する誘導電動機の制御装置の従来
例を示すブロック図である。
【0003】図8において、1は速度指令器、2は単一
積分器、3は速度調節器、4は磁束指令値演算器、5は
ベクトル演算器、6は速度検出器、7は交流電源、8は
インバータ、9は誘導電動機、10は負荷、21は加速
度演算器、22は加速トルク演算回路、 23はトルク設
定回路、24は荷重推定回路、 25はトルク演算回路、
26は速度演算回路、27は速度指令値変換回路を示
す。
【0004】この誘導電動機の制御装置において、速度
指令器1は誘導電動機9が運転するべき回転速度の速度
指令値(N# )を指令する。単一積分器2は予め定めた
加速勾配(増加値/単位時間)または減速勾配(減少値
/単位時間)で前記速度指令値(N# )に達する(N*
=N# )まで増加または減少させる速度設定値(N*
を出力する。速度調節器3は前記速度設定値(N* )と
速度検出器6の検出値(n)との偏差を調節演算して、
該偏差を零にするトルク指令値(τ* )を出力する。磁
束指令値演算器4は前記検出値(n)から磁束指令値
(φ* )を演算して出力する。
【0005】また、ベクトル演算器5では前記トルク指
令値(τ* )と磁束指令値(φ* )とからインバータ8
をベクトル制御する制御信号を出力し、その結果、交流
電源7の電力がインバータ8により所望の電圧と周波数
の交流電力に変換され、このインバータ8が出力する交
流電力が給電される誘導電動機9は、ベクトル制御によ
り可変速制御することができる。
【0006】図9は、前記速度指令値(N# )と速度設
定値(N* )との関係を示すタイムチャートである。
【0007】図9において、時刻T0 で正転方向の速度
指令値(N# )が発せられると、時刻T0 から時刻T1
までの期間は、単一積分器2に設定された加速勾配(増
加値/単位時間)に基づいて速度設定値(N* )を正転
方向に増加させ、時刻T1 でN* =N# となり、時刻T
1 から速度指令値(N# )が零にされる時刻T2 までの
期間は、単一積分器2がN* (=N# )を出力し、時刻
2 から時刻T3 までの期間は、単一積分器2に設定さ
れた減速勾配(減少値/単位時間)に基づいて速度設定
値(N* )の正転方向の値を減少させ、時刻T3 でN*
=0となり、時刻T3 から速度指令値(N# )が逆転方
向の速度指令値(N# )が発せられる時刻T4 までの期
間は、単一積分器2がN* (=0)を出力し、時刻T4
から時刻T5 までの期間は、該減速勾配に基づいて速度
設定値(N* )の逆転方向の値を増加させ、時刻T5
* =N# となり、時刻T5 から速度指令値(N# )が
零にされる時刻T6 までの期間は、単一積分器2がN*
(=N# )を出力し、時刻T6 から時刻T7 までの期間
は、該加速勾配に基づいて速度設定値(N* )の逆転方
向の値を減少させ、時刻T7 でN* =0となる。
【0008】図10は、図8に示した従来の誘導電動機
の制御装置により、誘導電動機9の負荷10として、減
速機を介して巻上機を駆動するシステムの動作説明図で
あり、図10(イ)は巻上機の状態を示し、図10
(ロ)は巻上機を昇降させる誘導電動機9の速度を示
し、図10(ハ)は巻上機の昇降に伴う誘導電動機9の
出力トルクを示している。
【0009】すなわち時刻t0 以前の期間では荷重(図
示のm)は地上にあり、このときには誘導電動機9は停
止しており(速度=0)、且つ図示しないブレーキによ
り制動が掛けられている。
【0010】先ず、時刻t0 より巻上機は巻き上げを開
始するが、図10(イ)の紙面左端図は時刻t0 の巻上
機の状態を示し、前記ブレーキは時刻t0 の時点で開放
され、時刻t0 より時刻t1 までは前記単一積分器2に
設定された加速勾配で巻上機の巻き上げ速度(v)を増
加させている期間を示している。時刻t1 において、前
記速度指令値(N# )と速度設定値(N* )とが一致
し、時刻t1 より時刻t2 までは巻上機の巻き上げ速度
(v)が一定の期間を示している。時刻t2 より時刻t
3 までは前記単一積分器2に設定された減速勾配で巻上
機の巻き上げ速度(v)を減少させている期間を示して
いる。時刻t3 より時刻t4 までは誘導電動機9は停止
しており(速度=0)、且つ前記ブレーキにより制動が
掛けられ、この期間では、図10(イ)の紙面中央図の
如く、荷重(図示のm)は空中に停止している。
【0011】次に、時刻t4 より時刻t5 までは前記単
一積分器2に設定された減速勾配で巻上機の巻き下げ速
度(v)を増加させている期間を示している。時刻t5
において、前記速度指令値(N# )と速度設定値
(N* )とが一致し、時刻t5 より時刻t6 までは巻上
機の巻き下げ速度(v)が一定の期間を示している。時
刻t 6 より時刻t7 までは前記単一積分器2に設定され
た加速勾配で巻上機の巻き下げ速度(v)を減少させて
いる期間を示している。時刻t7 以降の期間では荷重
(図示のm)は地上にあり、このときには誘導電動機9
は停止しており(速度=0)、且つ前記ブレーキにより
制動が掛けられている。図10(イ)の紙面右端図は時
刻t7 の巻上機の状態を示している。
【0012】このとき、巻上機の一定走行に必要な誘導
電動機9の出力トルク(図示のτ0)と、巻上機の加速
または減速に必要な誘導電動機9の出力トルク(図示の
τ0±τ1 )とは図10(ハ)に示す関係にある。
【0013】次に、加速度演算回路21と、加速トルク
演算回路22と、トルク設定回路23と、荷重推定回路
24と、トルク演算回路25と、速度演算回路26と、
速度指令値変換回路27とにより、 前記システムの運転
効率を改善すべく、巻上機の荷重に対して運転可能な最
大回転速度の演算について説明する。
【0014】図11は、 誘導電動機9の負荷10とし
ての減速機10aを介した巻上機10bと、巻上機10
bの荷重(図示のm)とからなるシステムを示す構成図
である。
【0015】図11において、誘導電動機9が回転速度
n〔r/min〕で回転することで、減速機10aを介
して巻上機10bが回転し、荷重mは速度v〔m/mi
n〕で上昇,下降する。前記速度設定値(N* )が増加
または減少している期間、すなわち加減速時における速
度調節器3の出力であるトルク指令値(τ* )と走行ト
ルク(τ0 )と加減速必要トルク(τ1 )とには式
(1)の関係がある。
【0016】
【数1】τ* =τ0 +τ1 …(1) この走行トルク(τ0 )は、式(2)の右辺に示す2つ
の成分に分解される。
【0017】
【数2】τ0 =τ01+τ02 …(2) ここで、τ01:荷重mに対する走行トルク τ02:機械損補償トルク また、加減速必要トルク(τ1 )は、式(3)の右辺に
示す2つの成分に分解される。
【0018】
【数3】τ1 =τ11+τ12 …(3) ここで、τ11:荷重mに対する加減速必要トルク τ12:電動機と巻上機に対する加減速必要トルク 上記τ01,τ11,τ12それぞれはこのシステムの機械仕
様から式(4)〜式(6)で表すことができる。
【0019】
【数4】 τ01=mv/(2πn)〔kgfm〕 …(4)
【0020】
【数5】 τ11=(mv2 /2π2 2 )・(1/375)・Δn〔kgfm〕…(5)
【0021】
【数6】 τ12=(GD2 /375)・Δn〔kgfm〕 …(6) ここで、 m:荷重質量〔kg〕 v:昇降速度〔m/min〕 n:電動機回転速度〔r/min〕 Δn:電動機回転加速度〔r/min/s〕 GD2 :電動機軸換算全はずみ車効果〔kgfm2 〕 このシステムにおける機械損補償トルクτ02は、減速機
10aの効率に基づくものが大勢を占めるので、下記式
(7)で得られる値をトルク設定回路23に予めプリセ
ットする。
【0022】
【数7】 τ02={減速機定格出力×(1−減速機効率)/電動機定格出力} ×電動機定格トルク〔kgfm〕 …(7) なお、機械損補償トルクτ02は誘導電動機9の回転方向
によりその極性が異なるので、トルク設定回路23には
速度検出器6の検出値(n)を取り込み、極性を持った
機械損補償トルクτ02を出力するようにしている(図1
4参照)。
【0023】前記式(6)の電動機と巻上機に対する加
減速必要トルクτ12は、予め設定できる電動機軸換算全
はずみ車効果(GD2 )と、後述の加速度演算回路21
で得られる加速度(Δn)とに基づく乗算演算を加速ト
ルク演算回路22で行う。
【0024】加速度演算回路21では、式(8)の演算
を行っている。
【0025】
【数8】 Δn=(nk −n(k-1) )/TS 〔r/min/s〕 …(8) ここで、 nk :今回の電動機速度検出値〔r/mi
n〕 n(k-1) :前回の電動機速度検出値〔r/min〕 TS :検出周期〔s〕 なお、速度調節器3により速度設定値(N* )と速度検
出値(n)との偏差が常に零になるように制御されてい
るので、加速度(Δn)として単一積分器2に設定され
ている値を用いて行うこともできる。
【0026】トルク設定回路23の出力の機械損補償ト
ルクτ02と加速トルク演算回路22の出力の加減速必要
トルクτ12とを、前記式(1)〜式(3)に代入するこ
とにより、式(9)が得られる。
【0027】
【数9】 τ01+τ11=τ* −τ02−τ12 …(9) すなわち、前記式(4)と式(5)と式(9)とには、
式(4)+式(5)=式(9)の関係があるので、この
関係式に基づいて荷重推定回路24では荷重mを求める
演算を行っている。
【0028】またトルク演算回路25において、荷重推
定回路24で得られた荷重mの推定値と前記式(4)と
から荷重mに対する走行トルクτ01が求まり、同様に前
記式(5)とから荷重mに対する加減速必要トルクτ11
が求まる。
【0029】次に、速度演算回路26での誘導電動機9
の運転可能最大速度指令値(N0 #)を求める演算につ
いて説明をする。
【0030】先ず、加速トルク演算回路22の演算値
(τ12)とトルク設定回路23の設定値(τ02)とトル
ク演算回路25の演算値(τ01,τ11)と、巻上機10
bを加減速に必要な誘導電動機9の出力トルクの最大値
(τM1)とには式(10)の関係がある(図10参
照)。
【0031】
【数10】 τM1=|τ01+τ02|+|τ11+τ12| …(10) 次に、図12に示す誘導電動機9の短時間運転許容トル
ク−回転速度特性図(第1象限のみを図示)における前
記τM1に対応する誘導電動機9の速度値(N01 # )を求
める。
【0032】なおこの速度値(N01 # )は、式(11)
の関係にある。
【0033】
【数11】 N01 # =(τA /τM1)・NB …(11) ここで、NB :電動機定格速度 τA :電動機定格速度の短時間運転許容トルク また、昇降距離の長いシステムを適用する場合には、定
速で昇降させる時間も長くなることから巻上機10bを
定速運転に必要な誘導電動機9の出力トルクの最大値
(τM2)は、式(12)の関係にある(図10参照)。
【0034】
【数12】τM2=|τ01+τ02| …(12) このときには、図13に示す誘導電動機9の連続運転許
容トルク−回転速度特性図(第1象限のみを図示)にお
ける前記τM2に対応する誘導電動機9の速度値
(N02 # )を求める。
【0035】なおこの速度値(N02 # )は、式(13)
の関係にある。
【0036】
【数13】 N02 # =(τB /τM2)・NB …(13) ここで、NB :電動機定格速度 τB :電動機定格速度の連続運転許容トルク すなわち、速度演算回路26では前記N01 # またはN02
# のいずれか小さい方の値を誘導電動機9の運転可能最
大速度指令値(N0 # )として出力する。または、この
システムの動作モードに合わせて、当該する前記N01 #
またはN02 # のいずれか一方の値を選択して、誘導電動
機9の運転可能最大速度指令値(N0 #)として出力す
る。
【0037】さらに、速度指令値変換回路27では速度
指令器1の指令値(N# )または速度演算回路26の演
算値(N0 # )のいずれか大きい方の値を新たな速度指
令値(N# )として、単一積分器2に出力する。
【0038】上述の荷重推定回路24で推定した荷重、
誘導電動機9の短時間及び連続の許容トルクー速度特性
などから誘導電動機9の運転可能最大速度を算定し、こ
の速度で運転することにより、 例えば、クレーンに備え
る巻上機を駆動するシステムなどにこの誘導電動機の制
御装置を適用すると、 該巻上機を軽荷重で昇降させる際
にはより高速で昇降させるなど、運転効率の改善がなさ
れる。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した従来の巻
上機を駆動する誘導電動機の制御装置によると、下記
〜項に記載するような問題点があった。 .誘導電動機の加速動作中に、 加減速必要トルクを演
算するようにしているが単一積分器に設定された前記加
速勾配よりも減速勾配が大きい設定条件の場合では、 適
正な加減速必要トルクを演算できない。 .巻上機により荷重を上昇させる場合と下降させる場
合とでは、走行トルクと機械損補償トルクの極性の関係
が違うため、それぞれ異なった値の運転可能最大速度を
演算していた。すなわち、 下降させる場合の運転可能最
大速度が上昇させる場合の値より大きくなり、 例えばク
レーンに備える巻上機において、 このクレーンの操作員
に違和感を与える場合があった。 .例えばクレーンに備える巻上機などでは、定格荷重
時の定格速度が安全上の仕様として定められているた
め、演算された運転可能最大速度で上昇させると前記仕
様を逸脱する場合があった。 .運転可能最大速度指令値の演算は加速動作中に行う
ようにしているため、 例えば負荷外乱(強風などによる
負荷の揺動,ロープのたるみなど)で演算値にバラツキ
が生ずる場合があった。
【0040】この発明の目的は上記問題点を解決し、前
記システムの使い勝手を良くできる誘導電動機の制御装
置を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】この第1の発明は、イン
バータで給電される誘導電動機が減速機を介して巻上機
を駆動するシステムであって、前記誘導電動機に指令さ
れる速度指令値(N#)に基づき、現在の速度設定値
(N* )を所定の加速勾配(増加値/単位時間)または
所定の減速勾配(減少値/単位時間)で該速度指令値
(N# )に達する(N* =N# )まで増加または減少さ
せる速度設定値(N* )と、該誘導電動機の速度検出値
(n)との偏差を調節演算して得られるトルク指令値
(τ* )と、該速度検出値(n)から演算して得られる
磁束指令値(φ* )とによるベクトル演算をし、このベ
クトル演算値に基づき前記インバータを介して該誘導電
動機を可変速制御する誘導電動機の制御装置において、
前記速度検出値(n)から前記誘導電動機の加速度(Δ
n)を演算する加速度演算回路と、加速度演算回路の演
算値(Δn)と、前記誘導電動機の軸換算の全はずみ車
効果(GD2 )として予め設定される値と、前記加速勾
配と減速勾配の関係とに基づいて、該誘導電動機と巻上
機に対する加減速必要トルク(τ12)を演算する加速ト
ルク演算回路と、前記システムの機械損最大値に対応す
る機械損補償トルク(τ02)を予め設定するトルク設定
回路と、前記トルク指令値(τ*)と、加速度演算回路
の演算値(Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ
12)と、トルク設定回路の設定値(τ02)と、誘導電動
機の回転速度(n)と、該回転速度(n)時の巻上機の
昇降速度(v)とに基づいて、該巻上機が昇降させてい
る荷重(m)を推定する荷重推定回路と、荷重推定回路
の推定値(m)と、前記回転速度(n)と、前記昇降速
度(v)と、加速度演算回路の演算値(Δn)と、前記
加速勾配と減速勾配の関係とに基づいて、前記荷重
(m)に対する走行トルク(τ01)と加減速必要トルク
(τ11)とを演算するトルク演算回路と、加速トルク演
算回路の演算値(τ12)と、トルク設定回路の設定値
(τ02)とトルク演算回路の演算値(τ01,τ11)と、
前記誘導電動機の短時間及び連続の許容トルク−速度特
性と、前記荷重に対する走行トルク−速度特性とから該
誘導電動機の運転可能最大速度指令値(N0 # )を求め
る速度演算回路と、前記運転可能最大速度指令値(N0
# )を新たな速度指令値(N# )とする速度指令値変換
回路とを備えたことを特徴とする。
【0042】また第2の発明は前記誘導電動機の制御装
置において、前記速度検出値(n)から前記誘導電動機
の加速度(Δn)を演算する加速度演算回路と、加速度
演算回路の演算値(Δn)と、前記誘導電動機の軸換算
の全はずみ車効果(GD2 )として予め設定される値と
に基づいて、該誘導電動機と巻上機に対する加減速必要
トルク(τ12)を演算する加速トルク演算回路と、前記
システムの機械損最大値に対応する機械損補償トルク
(τ02)を予め設定するトルク設定回路と、前記トルク
指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値(Δn)
と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、トルク設
定回路の設定値(τ 02)と、誘導電動機の回転速度
(n)と、該回転速度(n)時の巻上機の昇降速度
(v)とに基づいて、該巻上機が昇降させている荷重
(m)を推定する荷重推定回路と、荷重推定回路の推定
値(m)と、前記回転速度(n)と、前記昇降速度
(v)と、加速度演算回路の演算値(Δn)とに基づい
て、前記荷重(m)に対する走行トルク(τ01)と加減
速必要トルク(τ11)とを演算するトルク演算回路と、
加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、トルク設定回
路の設定値(τ 02)とトルク演算回路の演算値(τ01
τ11)と、前記誘導電動機の短時間及び連続の許容トル
ク−速度特性と、前記荷重に対する走行トルク−速度特
性とから該誘導電動機の運転可能最大速度指令値(N0
# )を求める速度演算回路と、前記運転可能最大速度指
令値(N0 # )を新たな速度指令値(N# )とする速度
指令値変換回路とを備えたことを特徴とする。
【0043】また第3の発明は前記誘導電動機の制御装
置において、前記速度検出値(n)から前記誘導電動機
の加速度(Δn)を演算する加速度演算回路と、加速度
演算回路の演算値(Δn)と、前記誘導電動機の軸換算
の全はずみ車効果(GD2 )として予め設定される値と
に基づいて、該誘導電動機と巻上機に対する加減速必要
トルク(τ12)を演算する加速トルク演算回路と、前記
トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値(Δ
n)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、誘導
電動機の回転速度(n)と、該回転速度(n)時の巻上
機の昇降速度(v)と、予め設定される前記システムの
機械効率(η)とに基づいて該誘導電動機が出力するト
ルクが駆動トルクか制動トルクかを判別し、この判別結
果を伝達係数(κ)として出力する伝達係数演算回路
と、前記トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演
算値(Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12
と、伝達係数演算回路の演算値(κ)と、前記回転速度
(n)と、前記昇降速度(v)とに基づいて、該巻上機
が昇降させている荷重(m)を推定する荷重推定回路
と、荷重推定回路の推定値(m)と、前記回転速度
(n)と、前記昇降速度(v)と、加速度演算回路の演
算値(Δn)とに基づいて、前記荷重(m)に対する走
行トルク(τ01)と加減速必要トルク(τ11)とを演算
するトルク演算回路と、前記巻上機の定格昇降速度
(V)と、定格荷重(M)と、前記機械効率(η)と、
前記誘導電動機の定格出力(P)とから該巻上機の機械
仕様に基づく走行トルク−速度特性を演算するトルク−
速度パターン演算回路と、加速トルク演算回路の演算値
(τ12)と、トルク演算回路の演算値(τ01,τ11
と、前記誘導電動機の短時間及び連続の許容トルク−速
度特性と、前記走行トルク−速度パターンの演算値とか
ら該誘導電動機の運転可能最大速度指令値(N0 # )を
求める速度演算回路と、前記運転可能最大速度指令値
(N 0 # )を新たな速度指令値(N# )とする速度指令
値変換回路とを備えたことを特徴とする。
【0044】さらに第4の発明は前記第1乃至第3のい
ずれかの発明において、前記速度演算回路から速度指令
値変換回路への経路に、予め設定した前記誘導電動機の
速度範囲における前記運転可能最大速度指令値
(N0 # )の平均値を演算し、この平均値を新たな運転
可能最大速度指令値(N0 # )とする平均値演算回路を
挿設したことを特徴とする。
【0045】この発明によれば、後述の如く、前記シス
テムの使い勝手を良くすることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施例
を示す誘導電動機の制御装置のブロック図であり、図8
に示した従来例ブロック図と同一機能を有するものには
同一符号を付して、ここではその説明を省略する。
【0047】すなわち図1においては、図8に示した加
速トルク演算回路22とトルク演算回路25と速度演算
回路26とに代えて、加速トルク演算回路30とトルク
演算回路31と速度演算回路32とを備えている。
【0048】先ず加速トルク演算回路30では、単一積
分器2から前記加速勾配と減速勾配とを読み取り、加速
勾配≧減速勾配に設定されているときには前述の式
(6)による演算値τ12を出力し、加速勾配<減速勾配
に設定されているときには下記式(14)による演算値
τ12を出力する。
【0049】
【数14】 τ12=(GD2 /375)・Δn・( 減速勾配/加速勾配) 〔kgfm〕 …(14) 次にトルク演算回路31では、単一積分器2から前記加
速勾配と減速勾配とを読み取り、加速勾配≧減速勾配に
設定されているときには前述の式(5)による演算値τ
11を出力し、加速勾配<減速勾配に設定されているとき
には下記式(15)による演算値τ11を出力する。
【0050】
【数15】 τ11=(mv2 /2π2 2 )・(1/375)・Δn ×( 減速勾配/加速勾配) 〔kgfm〕 …(15) すなわち、上述の加速トルク演算回路30とトルク演算
回路31とにより、加減速必要トルクτ1 (=τ11+τ
12)をより適正な値にすることができる。
【0051】さらに速度演算回路32では、巻上機の上
昇動作時と下降動作時の速度を一致させるためと、荷重
が定格値付近では必ず定格速度で運転するために、前述
の式(11)による速度値N01 # と式(13)による速
度値N02 # の導出に加えて、後述の速度値N03 # を導出
し、これらN01 # ,N02 # ,N03 # の内いずれか最小値
を運転可能最大速度指令値N0 # として出力している。
【0052】この速度演算回路32における速度値N03
# の導出について、図2,図3に示す特性図を参照しつ
つ、以下に説明する。
【0053】図2は、定格荷重付近では必ず定格速度で
運転するための誘導電動機9の許容トルク(τC )−回
転速度の特性図(第1象限のみ図示)であり、この許容
トルクτC は下記式(16)で表される。
【0054】
【数16】τC =τA ・K1 …(16) ここで、τA :誘導電動機9の定格速度時の連続運転許
容トルク K1 :定格荷重時の走行トルクの電動機定格トルクに対
する比率 図2に示したτK2は、定格荷重付近では必ず定格速度が
速度値として導出されるための値であり、予め設定した
比率K2 を用いた式(17)で表される。
【0055】
【数17】τK2=τC ・K2 …(17) また図2に示したτK3は、電動機最高速度(NMAX )に
おけるトルクで式(18)で表される。
【0056】
【数18】τK3=τC ・NB /NMAX …(18) ここで、NB :電動機定格速度 誘導電動機9が定格速度(NB )から最高速度
(NMAX )までの間における許容トルクは、下記式(1
9)で表される。
【0057】
【数19】 許容トルク=τC ・(n/NMAX )・Kx …(19) ここで、n:電動機の回転速度 Kx :図3に示す前記n−Kx 特性図から得られる値 すなわち、図2に示す前述の荷重mに対する走行トルク
(τ01)に対応する誘導電動機9の速度値(N03 # )を
求めれば、巻上機の上昇動作時と下降動作時の速度値を
一致させることができる。
【0058】なお、この速度値(N03 # )は、τ01≧τ
K2のときにはN03 # =NB となり、τ01<τK2のときに
は、式(20)で示すN03 # となる。
【0059】
【数20】 N03 # =(τC ・Kx /τ01)・NB …(20) さらに速度演算回路32では、このシステムの動作モー
ドに合わせて、当該する前記N01 # またはN02 # または
03 # のいずれか一つの値を選択して、誘導電動機9の
運転可能最大速度指令値(N0 # )として出力すること
もできる。
【0060】図4は、この発明の第2の実施例を示す誘
導電動機の制御装置のブロック図であり、図1に示した
実施例ブロック図と同一機能を有するものには同一符号
を付して、ここではその説明を省略する。
【0061】すなわち、この誘導電動機の制御装置では
図1に示した速度演算回路32から速度指令値変換回路
27への経路に、平均値演算回路33を挿設している。
【0062】この平均値演算回路33では単一積分器2
から出力される速度指令値(N* )に対し、予め設定し
た演算開始速度から電動機の定格速度(NB )に到達す
るまでの間、速度演算回路32が出力する運転可能最大
速度指令値(N0 # )の平均値を演算し、この平均値を
新たな運転可能最大速度指令値(N0 # )として出力す
ることで、強風などによる荷重の揺動,ロープのたるみ
などに起因した演算値のバラツキを抑制している。
【0063】図5は、この発明の第3の実施例を示す誘
導電動機の制御装置のブロック図であり、図1,図4,
図8に示したブロック図と同一機能を有するものには同
一符号を付している。
【0064】すなわち、この誘導電動機の制御装置では
図8に示した速度演算回路26に代えて上述の速度演算
回路32を備え、さらに速度演算回路32から速度指令
値変換回路27への経路に、上述の平均値演算回路33
を挿設している。
【0065】例えば、クレーンに備える巻上機を駆動す
るシステムなどに図5に示した誘導電動機の制御装置を
適用すると、 該巻上機を軽荷重で昇降させる際にはより
高速で昇降させるなどの運転効率の改善がなされ、ま
た、該巻上機の上昇動作時と下降動作時の速度値を一致
させることができ、さらに、強風などによる荷重の揺
動,ロープのたるみなどに起因した演算値のバラツキを
抑制している。
【0066】図6は、この発明の第4の実施例を示す誘
導電動機の制御装置のブロック図であり、図8に示した
従来例ブロック図と同一機能を有するものには同一符号
を付して、ここではその説明を省略する。
【0067】すなわち、この誘導電動機の制御装置では
図8に示したトルク設定回路23と荷重推定回路24と
速度演算回路26とに代えて、伝達係数演算回路41と
荷重推定回路42とトルク−速度パターン演算回路43
と速度演算回路44とを備えている。
【0068】先ず伝達係数演算回路41では、速度調節
器3からのトルク指令値(τ* )と加速トルク演算回路
22からの演算値(τ12)との減算演算(τ*−τ12
を行ない、この演算値の極性と速度検出器6の検出値
(n)の極性との関係及びこのシステムの機械効率
(η)から、誘導電動機9が駆動中であれば伝達係数
(κ)として「1/η」を出力し、また、誘導電動機9
が制動中であれば伝達係数(κ)として「η」を出力す
る。
【0069】また、加減速時における速度調節器3の出
力であるトルク指令値(τ* )と走行トルク(τ0)と
加減速必要トルク(τ1)との間には先述の式(1)の
関係があり、さらに前記伝達係数(κ)との関係は下記
式(21),(22)で表される。
【0070】
【数21】τ0=τ01・κ …(21) ここで、τ01:荷重mに対する走行トルク
【0071】
【数22】τ1=τ11・κ+τ12 …(22) ここで、τ11:荷重mに対する加減速必要トルク τ12:電動機と巻上機に対する加減速必要トルク 従って、式(1)と式(21)と式(22)とから、式
(23)の関係が導出される。
【0072】
【数23】 τ01・κ+τ11・κ=τ*−τ12 …(23) すなわち、先述の「式(4)+式(5)」に伝達係数
(κ)を乗じた値が上記式(23)の関係にあることか
ら、荷重推定回路42では、これらの関係式に基づい
て、荷重mを求める演算を行っている。
【0073】次にトルク−速度パターン演算回路43,
速度演算回路44の動作について説明する。
【0074】この巻上機の機械仕様を満たすために、定
格荷重では必ず定格速度が運転可能最大速度として演算
できるように、先述の図2に示した許容トルク−回転速
度の特性図を設けている。
【0075】図2に示すτK2は下記式(24)の関係に
ある。
【0076】
【数24】 τK2={(M・V)/(6122.4×η)/P} ×k1・τC …(24) ここで、M:定格荷重〔kg〕 V:定格昇降速度〔m/min〕 η:機械効率 P:電動機定格出力〔kW〕 k1:安全係数 すなわちトルク−速度パターン演算回路43では上記式
(24)から導出されるτK2により図2に示す如き走行
トルク−速度パターンを演算して出力し、速度演算回路
44では先述の式(11)による速度値N01 #と式(1
3)による速度値N02 #の導出に加えて、トルク−速度
パターン演算器43の演算パターンに基づいて、前記荷
重mに対する走行トルク(τ01)に対応する誘導電動機
9の速度値(N03 # )を求め、これらN01 # ,N02 #
03 # の内いずれか最小値を運転可能最大速度指令値N
0 # として出力することにより、巻上機の上昇動作時と
下降動作時の速度値を一致させることができる。
【0077】なお、この速度値(N03 # )は、τ01≧τ
K2のときにはN03 # =NB となり、τ01<τK2のときに
は、先述の式(20)で示すN03 # となる。
【0078】さらに速度演算回路44では、このシステ
ムの動作モードに合わせて、当該する前記N01 # または
02 # またはN03 # のいずれか一つの値を選択して、誘
導電動機9の運転可能最大速度指令値(N0 # )として
出力することもできる。
【0079】その結果、この誘導電動機の制御装置で
は、巻上機の機械仕様を取り込むことで内部演算精度が
改善され、荷重に応じた最適な速度パターンが得られ
る。
【0080】図7は、この発明の第5の実施例を示す誘
導電動機の制御装置のブロック図であり、図6に示した
実施例ブロック図と同一機能を有するものには同一符号
を付して、ここではその説明を省略する。
【0081】すなわち、この誘導電動機の制御装置では
図6に示した速度演算回路44から速度指令値変換回路
27への経路に、平均値演算回路45を挿設している。
【0082】この平均値演算回路45では単一積分器2
から出力される速度指令値(N* )に対し、予め設定し
た演算開始速度から電動機の定格速度(NB )に到達す
るまでの間、速度演算回路44が出力する運転可能最大
速度指令値(N0 # )の平均値を演算し、この平均値を
新たな運転可能最大速度指令値(N0 # )として出力す
ることで、強風などによる荷重の揺動,ロープのたるみ
などに起因した演算値のバラツキを抑制している。
【0083】なお、図1,図4〜図7に示した実施例の
説明では、カウンタウェイト無しで誘導電動機9に速度
検出器6を備えたシステムの例について述べたが、この
発明はカウンタウェイトを備えるシステムにも適用可能
であり、また、この発明は速度検出器6を省略した、い
わゆる、速度センサレスベクトル制御を行う誘導電動機
の制御装置にも適用可能であり、さらに、この発明は電
動機として同期電動機または直流電動機の制御装置にも
適用可能である。
【0084】
【発明の効果】この発明によれば、上述の荷重推定回路
で推定した荷重,誘導電動機の短時間及び連続の許容ト
ルクー速度特性などから該誘導電動機の運転可能最大速
度を導出し、この速度で運転しつつ、且つ、定格荷重の
ときには定格速度以内で運転できることから、例えばク
レーンに備える巻上機などにこの誘導電動機の制御装置
を適用したときに、使い勝手の良いシステムとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す誘導電動機の制
御装置のブロック図
【図2】図1の動作を説明する特性図
【図3】図1の動作を説明する特性図
【図4】この発明の第2の実施例を示す誘導電動機の制
御装置のブロック図
【図5】この発明の第3の実施例を示す誘導電動機の制
御装置のブロック図
【図6】この発明の第4の実施例を示す誘導電動機の制
御装置のブロック図
【図7】この発明の第5の実施例を示す誘導電動機の制
御装置のブロック図
【図8】従来例を示す誘導電動機の制御装置のブロック
【図9】図8の動作を説明するタイムチャート
【図10】図8の動作を説明する特性図
【図11】図8の動作を説明する構成図
【図12】図8の動作を説明する特性図
【図13】図8の動作を説明する特性図
【図14】図8の動作を説明する特性図
【符号の説明】
1…速度指令器、2…単一積分器、3…速度調節器、4
…磁束指令値演算器、5…ベクトル演算器、6…速度検
出器、7…交流電源、8…インバータ、9…誘導電動
機、10…負荷、21…加速度演算回路、22,30…
加速トルク演算回路、23…トルク設定回路、24,4
2…荷重推定回路、25,31…トルク演算回路、2
6,32,44…速度演算回路、27…速度指令値変換
回路、33,45…平均値演算回路、41…伝達係数演
算回路、43…トルク−速度パターン演算回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 繁雄 東京都港区港南4丁目1番8号 富士電エ ンジ株式会社内 Fターム(参考) 3F204 CA07 GA03 5H576 AA06 BB06 BB09 CC05 DD04 DD05 EE01 EE18 EE23 FF02 FF04 GG02 GG08 HB01 JJ04 JJ06 JJ22 KK01 KK08 LL03 LL07 LL12 LL34 LL38 LL52 MM17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータで給電される誘導電動機が減
    速機を介して巻上機を駆動するシステムであって、 前記誘導電動機に指令される速度指令値(N# )に基づ
    き、現在の速度設定値(N* )を所定の加速勾配(増加
    値/単位時間)または所定の減速勾配(減少値/単位時
    間)で該速度指令値(N# )に達する(N* =N# )ま
    で増加または減少させる速度設定値(N* )と、該誘導
    電動機の速度検出値(n)との偏差を調節演算して得ら
    れるトルク指令値(τ* )と、該速度検出値(n)から
    演算して得られる磁束指令値(φ* )とによるベクトル
    演算をし、このベクトル演算値に基づき前記インバータ
    を介して該誘導電動機を可変速制御する誘導電動機の制
    御装置において、 前記速度検出値(n)から前記誘導電動機の加速度(Δ
    n)を演算する加速度演算回路と、 加速度演算回路の演算値(Δn)と、前記誘導電動機の
    軸換算の全はずみ車効果(GD2 )として予め設定され
    る値と、前記加速勾配と減速勾配の関係とに基づいて、
    該誘導電動機と巻上機に対する加減速必要トルク
    (τ12)を演算する加速トルク演算回路と、 前記システムの機械損最大値に対応する機械損補償トル
    ク(τ02)を予め設定するトルク設定回路と、 前記トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、
    トルク設定回路の設定値(τ02)と、誘導電動機の回転
    速度(n)と、該回転速度(n)時の巻上機の昇降速度
    (v)とに基づいて、該巻上機が昇降させている荷重
    (m)を推定する荷重推定回路と、 荷重推定回路の推定値(m)と、前記回転速度(n)
    と、前記昇降速度(v)と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)と、前記加速勾配と減速勾配の関係とに基づい
    て、前記荷重(m)に対する走行トルク(τ01)と加減
    速必要トルク(τ11)とを演算するトルク演算回路と、 加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、トルク設定回
    路の設定値(τ02)とトルク演算回路の演算値(τ01
    τ11)と、前記誘導電動機の短時間及び連続の許容トル
    ク−速度特性と、前記荷重に対する走行トルク−速度特
    性とから該誘導電動機の運転可能最大速度指令値(N0
    # )を求める速度演算回路と、 前記運転可能最大速度指令値(N0 # )を新たな速度指
    令値(N# )とする速度指令値変換回路とを備えたこと
    を特徴とする誘導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 インバータで給電される誘導電動機が減
    速機を介して巻上機を駆動するシステムであって、 前記誘導電動機に指令される速度指令値(N# )に基づ
    き、現在の速度設定値(N* )を所定の加速勾配(増加
    値/単位時間)または所定の減速勾配(減少値/単位時
    間)で該速度指令値(N# )に達する(N* =N# )ま
    で増加または減少させる速度設定値(N* )と、該誘導
    電動機の速度検出値(n)との偏差を調節演算して得ら
    れるトルク指令値(τ* )と、該速度検出値(n)から
    演算して得られる磁束指令値(φ* )とによるベクトル
    演算をし、このベクトル演算値に基づき前記インバータ
    を介して該誘導電動機を可変速制御する誘導電動機の制
    御装置において、 前記速度検出値(n)から前記誘導電動機の加速度(Δ
    n)を演算する加速度演算回路と、 加速度演算回路の演算値(Δn)と、前記誘導電動機の
    軸換算の全はずみ車効果(GD2 )として予め設定され
    る値とに基づいて、該誘導電動機と巻上機に対する加減
    速必要トルク(τ12)を演算する加速トルク演算回路
    と、 前記システムの機械損最大値に対応する機械損補償トル
    ク(τ02)を予め設定するトルク設定回路と、 前記トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、
    トルク設定回路の設定値(τ02)と、誘導電動機の回転
    速度(n)と、該回転速度(n)時の巻上機の昇降速度
    (v)とに基づいて、該巻上機が昇降させている荷重
    (m)を推定する荷重推定回路と、 荷重推定回路の推定値(m)と、前記回転速度(n)
    と、前記昇降速度(v)と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)とに基づいて、前記荷重(m)に対する走行ト
    ルク(τ01)と加減速必要トルク(τ11)とを演算する
    トルク演算回路と、 加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、トルク設定回
    路の設定値(τ02)とトルク演算回路の演算値(τ01
    τ11)と、前記誘導電動機の短時間及び連続の許容トル
    ク−速度特性と、前記荷重に対する走行トルク−速度特
    性とから該誘導電動機の運転可能最大速度指令値(N0
    # )を求める速度演算回路と、 前記運転可能最大速度指令値(N0 # )を新たな速度指
    令値(N# )とする速度指令値変換回路とを備えたこと
    を特徴とする誘導電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 インバータで給電される誘導電動機が減
    速機を介して巻上機を駆動するシステムであって、 前記誘導電動機に指令される速度指令値(N# )に基づ
    き、現在の速度設定値(N* )を所定の加速勾配(増加
    値/単位時間)または所定の減速勾配(減少値/単位時
    間)で該速度指令値(N# )に達する(N* =N# )ま
    で増加または減少させる速度設定値(N* )と、該誘導
    電動機の速度検出値(n)との偏差を調節演算して得ら
    れるトルク指令値(τ* )と、該速度検出値(n)から
    演算して得られる磁束指令値(φ* )とによるベクトル
    演算をし、このベクトル演算値に基づき前記インバータ
    を介して該誘導電動機を可変速制御する誘導電動機の制
    御装置において、 前記速度検出値(n)から前記誘導電動機の加速度(Δ
    n)を演算する加速度演算回路と、 加速度演算回路の演算値(Δn)と、前記誘導電動機の
    軸換算の全はずみ車効果(GD2 )として予め設定され
    る値とに基づいて、該誘導電動機と巻上機に対する加減
    速必要トルク(τ12)を演算する加速トルク演算回路
    と、 前記トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、
    誘導電動機の回転速度(n)と、該回転速度(n)時の
    巻上機の昇降速度(v)と、予め設定される前記システ
    ムの機械効率(η)とに基づいて該誘導電動機が出力す
    るトルクが駆動トルクか制動トルクかを判別し、この判
    別結果を伝達係数(κ)として出力する伝達係数演算回
    路と、 前記トルク指令値(τ* )と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)と、加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、
    伝達係数演算回路の演算値(κ)と、前記回転速度
    (n)と、前記昇降速度(v)とに基づいて、該巻上機
    が昇降させている荷重(m)を推定する荷重推定回路
    と、 荷重推定回路の推定値(m)と、前記回転速度(n)
    と、前記昇降速度(v)と、加速度演算回路の演算値
    (Δn)とに基づいて、前記荷重(m)に対する走行ト
    ルク(τ01)と加減速必要トルク(τ11)とを演算する
    トルク演算回路と、 前記巻上機の定格昇降速度(V)と、定格荷重(M)
    と、前記機械効率(η)と、前記誘導電動機の定格出力
    (P)とから該巻上機の機械仕様に基づく走行トルク−
    速度特性を演算するトルク−速度パターン演算回路と、 加速トルク演算回路の演算値(τ12)と、トルク演算回
    路の演算値(τ01,τ 11)と、前記誘導電動機の短時間
    及び連続の許容トルク−速度特性と、前記走行トルク−
    速度パターンの演算値とから該誘導電動機の運転可能最
    大速度指令値(N0 # )を求める速度演算回路と、 前記運転可能最大速度指令値(N0 # )を新たな速度指
    令値(N# )とする速度指令値変換回路とを備えたこと
    を特徴とする誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の誘導電動機の制御装置において、 前記速度演算回路から速度指令値変換回路への経路に、
    予め設定した前記誘導電動機の速度範囲における前記運
    転可能最大速度指令値(N0 # )の平均値を演算し、こ
    の平均値を新たな運転可能最大速度指令値(N0 # )と
    する平均値演算回路を挿設したことを特徴とする誘導電
    動機の制御装置。
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