JP2015067187A - 車両制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両制御システムにおける配線長の短縮化および配線の簡易化を図る。
【解決手段】車両制御システムは、車両の複数の領域に分かれて配置され、制御対象の機能部の機能により複数のグループに分類される複数の機能ECUと、各領域に配置されている複数の中継ECUと、複数の中継ECUを互いに接続する第1ネットワークと、各領域に配置され、各領域内において機能ECUと中継ECUとを接続する第2ネットワークとを備える。各機能ECUは、該機能ECUが配置されている領域とは異なる領域に配置された該機能ECUと同じグループに分類されている機能ECUと通信する際に、該機能ECUが配置されている領域内の第2ネットワークおよび中継ECUと、第1ネットワークと、通信相手となる機能ECUが配置されている領域内の中継ECUおよび第2ネットワークと、を介してデータの送受信を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子制御ユニット(ECU)を備える車両制御システムに関する。
高機能化・インテリジェント化が進んだ近年の車両には、車両の各機能部を制御する多数の電子制御ユニット(Electronic Control Unit、以下「ECU」と呼ぶ)が搭載されている。ノードとしての複数のECUは、リンク(通信路)によって互いに接続され、車載ネットワーク(例えばISO11898として標準化されたCAN(Controller Area Network))を構成する。このような車載ネットワークを構成する車両制御システムとして、複数のECUが制御対象の各機能部の機能によりグループ分けされ、各グループごとに互いに異なるバスに接続されたシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この車両制御システムでは、各グループごとに統括ECUが設けられ、グループ内の各ECUは、統括ECUによって制御される。
特開2004−136816号公報
一般に、各ECUは、車両内の様々な領域に散在しているため、上述した特許文献1に記載の車両制御システムでは、各グループ内のECU同士を接続する配線が長く、かつ、複雑となるという問題があった。このため、車両全体としての重量が増加するという問題や、車両制御システムが構築された後に新たなECUを追加しようとする場合に、配線が困難になるという問題が起こり得る。このように、従来の車両制御システムでは、配線長の短縮化、および、配線の簡易化が可能な技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、車両(900)が有する複数の機能部を制御する車両制御システム(100,100a)が提供される。この車両制御システム(100,100a)は、前記車両の複数の領域(Ar1,Ar2,Ar3)に分かれて配置され、前記複数の機能部を制御し、制御対象の前記機能部の機能により複数のグループ(Gr1,Gr2,Gr3)に分類される複数の機能ECU(11〜15,21〜25,31〜34)と、前記複数の領域ごとに配置されている複数の中継ECU(51,52,53)と、前記複数の中継ECUを互いに接続する第1ネットワーク(NW10)と、前記複数の領域ごとに配置され、各領域内において前記機能ECUと前記中継ECUとを接続する第2ネットワーク(NW1,NW2,NW3,NW4,NW5)と、を備える。各機能ECUは、該機能ECUが配置されている領域とは異なる領域に配置され、かつ、該機能ECUと同じグループに分類されている前記機能ECUと通信する際に、該機能ECUが配置されている領域内の前記第2ネットワークおよび前記中継ECUと、前記第1ネットワークと、通信相手となる前記機能ECUが配置されている領域内の前記中継ECUおよび前記第2ネットワークと、を介してデータの送信または受信を行う。この形態の車両制御システムによれば、各領域ごとに、各機能ECUと中継ECUとを接続する第2ネットワークが設けられ、また、各中継ECUを接続する第1ネットワークが設けられ、異なる領域に配置されている同じグループに分類されている機能ECU同士が通信する際に、第2ネットワークと、中継ECUと、第1ネットワークとを介してデータの送信又は受信が行われる。したがって、異なる領域に亘って設置される配線は、第1ネットワークを構成する配線のみであるので、配線長を短縮化でき、かつ、配線を容易化できる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、車両制御システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、本発明は、車両制御システムを搭載した車両や、車両の制御方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態の車両制御システムの概略構成を示す説明図である。 第1実施形態の車両制御システムにおける各ECUの論理配置を示す説明図である。 第1実施形態の車両制御システムにおけるネットワークの概略構成を示す説明図である。 図1に示す第1中継ECU51の詳細構成を示すブロック図である。 図1に示す第2中継ECU52の詳細構成を示すブロック図である。 図1に示す第3中継ECU53の詳細構成を示すブロック図である。 中継制御部により実行されるデータ中継処理の手順を示すフローチャートである。 統括制御部により実行されるデータ中継処理の手順を示すフローチャートである。 中継制御部により実行されるデータ受信通知記憶処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の車両制御システム100におけるデータの送受信の一例を示すタイミングチャートである。 比較例としての従来の車両制御システムの概略構成を示す説明図である。 第2実施形態の車両制御システムの概略構成を示す説明図である。 図12に示す第1ブレーキ制御部401の詳細構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるネットワーク切替処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態における優先度マップの設定内容を示す説明図である。 第3実施形態における帯域閾値マップの設定内容を示す説明図である。 第3実施形態における通信優先度決定処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態における基幹ネットワークデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態における優先度マップの設定内容を示す説明図である。 第4実施形態における優先度決定処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態における基幹ネットワークデータ送信処理の手順を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
A1.システム構成:
図1に示すように、第1実施形態の車両制御システム100は、車両900に搭載され、多数のECUによって車両900が有する様々な機能部を制御する。図1および2では、各ECUが制御対象とする各機能部は、図示を省略している。なお、各ECUが制御する機能部の詳細は後述する。本実施形態において、車両900は、ハイブリッド車両(HV車両)であり、動力源として、内燃エンジンと、発電機により駆動する図示しないモーターとを備えている。
図2に示すように、車両制御システム100を構成するECUは、3つのグループ(第1グループGr1、第2グループGr2、および第3グループGr3)に分類される。第1グループGr1は、制御対象とする機能部の機能分野が、運動・エネルギー系(以下、「M/E系」とも呼ぶ)であるECUからなる。具体的には、第1グループGr1は、エンジンECU11と、HVECU12と、EPSECU13と、バッテリーECU14と、第1エアコンECU15と、第1統括ECU10とからなる。
エンジンECU11は、内燃機関を制御する。HVECU12は、発電機やインバータやモーター等のHVを構成する各機能部(後述するバッテリーを除く)を制御する。EPSECU13は、EPS(Electric Power Steering)を制御する。バッテリーECU14は、バッテリーのSOC(State of charge)の監視等を行う。第1エアコンECU15は、エアコン(空調機構)の駆動を制御する。第1統括ECU10は、第1グループGr1の各ECU11〜15を統括制御する。具体的には、例えば、第1統括ECU10は、第1グループGr1内の各ECUの動作状態(負荷状態)の監視および負荷の分散を行う。また、例えば、第1統括ECU10は、第1グループGr1内の各ECUのセキュリティを確保する。具体的には、第1統括ECU10は、第1グループGr1内の各ECUに対して予め設定されているセキュリティレベルを維持するように、所定の処理を実行する。例えば、比較的高いセキュリティレベルが設定されているECUが送受信するデータに対して、暗号化および復号を行う。また、比較的低いセキュリティレベルが設定されているECUが送受信するデータに対して、CAN−IDに基づくフィルタリングを行う。なお、図2に示す第1統括ECU10は、論理的な存在であり、実際には、後述する2つの中継ECUにより実現される。
第2グループGr2は、制御対象とする機能部の機能分野が、ボディー系であるECUからなる。具体的には、第2グループGr2は、第1ドアECU21と、第2ドアECU22と、第2エアコンECU23と、コーナーセンサーECU24と、ライト・ホーンECU25と、第2統括ECU20とからなる。
第1ドアECU21は、車両900の進行方向に向かって右側のドアを制御する。第2ドアECU22は、車両900の進行方向に向かって左側のドアを制御する。第2エアコンECU23は、エアコンに関連するスイッチ(運転モード制御や温度制御のためのスイッチ群)を制御する。コーナーセンサーECU24は、車両900のボディーの後方の隅に搭載されているコーナーセンサーを制御する。ライト・ホーンECU25は、車両900に搭載されているヘッドライトやテールライト等の照明装置、およびホーンを制御する。第2統括ECU20は、第2グループGr2の各ECU21〜25を統括制御する。第2統括ECU20が実行する具体的な処理は、上述した第1統括ECU10が実行する処理と同様であるので、説明を省略する。
第3グループGr3は、制御対象とする機能部の機能分野が、インフォメーション系であるECUからなる。具体的には、第3グループGr3は、ナビゲーションECU31と、後席モニタECU32と、第1カメラECU33と、第2カメラECU34と、第3統括ECU30とからなる。
ナビゲーションECU31は、ナビゲーション装置を制御する。後席モニタECU32は、後席モニタを制御する。第1カメラECU33は、車両900のボディーの前方側に搭載されているカメラを制御する。第2カメラECU34は、車両900のボディーの後方側に搭載されているカメラを制御する。第3統括ECU30は、第3グループGr3の各ECU31〜34を統括制御する。第3統括ECU30が実行する具体的な処理は、上述した第1統括ECU10が実行する処理と同様であるので、説明を省略する。
図2では、各グループGr1〜Gr3ごとに、それぞれ構成するECU同士がバスにより接続されているものとして表わされているが、かかる接続は論理的な接続である。同様に、図2では、3つの統括ECU10,20,30は、互いにバスにより接続されているものとして表わされているが、かかる接続は論理的な接続である。これらの論理的な接続に対して、図1では、各ECUの物理的な接続を表わしている。
車両900が有する各機能部は、車両900内の各領域に散在しており、また、車両制御システム100では、各ECUを、制御対象の機能部の近傍に配置するようにしている。このため、図1に示すように、車両制御システム100を構成するECUは、3つの領域(フロント領域Ar1、センター領域Ar2、およびリア領域Ar3)に分散して配置されている。なお、「機能部の近傍」とは、制御対象の機能部に接する程度の範囲に限定されるものではなく、例えば、制御対象の機能部から、およそ数センチメートルから2メートル程度離れた範囲を含む広い意味を有する。換言すると、「機能部の近傍」とは、制御対象の機能部が配置されている領域と同じ領域内であることを意味する。
フロント領域Ar1は、車両900の前方側の領域であり、内燃機関およびHV機構が搭載されたエンジンコンパートメントを含む。センター領域Ar2は、車両900の進行方向における中央に位置する領域であり、インストルメントパネルおよび客室を含む。リア領域Ar3は、車両900の後方側の領域である。
車両制御システム100では、各領域Ar1〜Ar3において、機能分野ごとにECU同士がバスにより接続されている。但し、第1実施形態の物理的接続では、同じバスにより接続されるECUの機能分野として、上述した第1グループGr1のM/E系と、上述した第2グループGr2および第3グループGr3のボディー・インフォメーション系(以下、「B/I系」とも呼ぶ)との合計2つの機能分野が設定されている。
また、車両制御システム100では、各領域Ar1〜Ar3に中継ECU(第1中継ECU51、第2中継ECU52および第3中継ECU53)が設けられ、各中継ECUは、自らが配置されている領域内に設置されているすべてのバスに接続されている。
具体的には、フロント領域Ar1には、エンジンECU11と、HVECU12と、EPSECU13と、ライト・ホーンECU25と、第1カメラECU33と、中継ECU51とが配置されている。機能分野がM/E系である3つのECU(エンジンECU11、HVECU12、およびEPSECU13)は、互いにバス311により接続されている。また、機能分野がB/I系の2つのEUC(ライト・ホーンECU25および第1カメラECU33)は、互いにバス331により接続されている。なお、第1カメラECU33が接続されているケーブル331aについては、後述する。フロント領域Ar1には、第1中継ECU51が配置されている。第1中継ECU51は、上述した2つのバス311,331に加えて、バス305に接続されている。バス305は、3つの中継ECU51〜53を互いに接続するバスである。
センター領域Ar2には、第1ドアECU21と、第2ドアECU22と、第2エアコンECU23と、ナビゲーションECU31とが配置されている。これら4つのECU21,22,23,31は、いずれも機能分野がB/I系であり、互いにバス332により接続されている。センター領域Ar2には、第2中継ECU52が配置されている。第2中継ECU52は、バス332に加えて、前述のバス305に接続されている。
リア領域Ar3には、バッテリーECU14と、第1エアコンECU15と、後席モニタECU32と、コーナーセンサーECU24と、第2カメラECU34とが配置されている。機能分野がM/E系である2つのECU(バッテリーECU14および第1エアコンECU15)は、互いにバス313により接続されている。機能分野がB/I系の3つのECU(コーナーセンサーECU24、後席モニタECU32および第2カメラECU34)は、互いにバス333により接続されている。リア領域Ar3には、第3中継ECU53が配置されている。第3中継ECU53は、2つのバス313,333に加えて、前述のバス305に接続されている。
図3に示すように、フロント領域Ar1には、第1領域内ネットワークNW1と、第2領域内ネットワークNW2とが構築されている。第1領域内ネットワークNW1は、ノードとしての4つのECU11,12,13,51と、リンクとしてのバス311とにより構成されている。第2領域内ネットワークNW2は、ノードとしての3つのECU25,33,51と、リンクとしてのバス331とで構成されている。
センター領域Ar2には、第3領域内ネットワークNW3が構築されている。第3領域内ネットワークNW3は、ノードとしての5つのECU21,22,23,31,52と、リンクとしてのバス332とにより構成されている。
リア領域Ar3には、第4領域内ネットワークNW4と、第5領域内ネットワークNW5とが構築されている。第4領域内ネットワークNW4は、ノードとしての3つのECU(バッテリーECU14、第1エアコンECU15、および第3中継ECU53)と、リンクとしてのバス313とにより構成されている。第5領域内ネットワークNW5は、ノードとしての4つのECU(コーナーセンサーECU24、後席モニタECU32、第2カメラECU34、および第3中継ECU53)と、リンクとしてのバス333とにより構成されている。
また、各領域Ar1〜Ar3に亘って基幹ネットワークNW10が構築されている。基幹ネットワークNW10は、ノードとしての3つの中継ECU51〜53と、リンクとしてのバス305により構成されている。
上述した5つの領域内ネットワークNW1〜NW5は、それぞれ、各領域内に配置されているECUのうち、中継ECUを除くECU(以下、「機能ECU」と呼ぶ)を、各領域内に配置されている中継ECUに接続する。基幹ネットワークNW10は、3つの中継ECU51〜53を互いに接続する。このようなネットワーク構成により、同じ領域内のECU機能同士の通信は、領域内ネットワークを利用して実行される。また、互いに異なる領域内の機能ECU同士の通信は、基幹ネットワークNW10および各機能ECUが配置されている領域内の領域内ネットワークを利用して実行される。
本実施形態では、基幹ネットワークNW10における通信速度(最大帯域)は、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5のいずれの通信速度よりも高い。このような通信速度の差異を設けるため、本実施形態では、基幹ネットワークNW10として、Ethernet(登録商標)を採用し、また、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5として、いずれもISO11898として標準化されたCAN(Controller Area Network))を採用する。基幹ネットワークNW10は、各領域内ネットワークNW1〜NW5とは異なり、すべての領域Ar1〜Ar3から出力されるデータ(データフレーム)を中継する。このため、基幹ネットワークNW10の通信速度が相対的に低いと、基幹ネットワークNW10がボトルネックとなって異なる領域内の機能ECU同士の通信のスループットが低下し得る。そこで、本実施形態では、基幹ネットワークNW10の通信速度を相対的に高くして、異なる領域内の機能ECU同士の通信のスループットの低下を抑制している。
図4に示すように、第1中継ECU51は、第1中継制御部510と、第1M/E系統括制御部10aと、第1B/I系統括制御部20aと、3つの通信制御部511,512,513とを備えている。
第1中継制御部510は、第1B/I系統括制御部20aおよび第1M/E系統括制御部10aに接続されている。第1中継制御部510は、基幹ネットワークNW10のデータフレームと、第1領域内ネットワークNW1および第2領域内ネットワークNW2のデータフレームとの間の変換を行う。また、第1中継制御部510は、後述するデータ中継処理を実行して、第1中継ECU51が接続されている3つのネットワーク(第1領域内ネットワークNW1、第2領域内ネットワークNW2、および基幹ネットワークNW10)間のデータ(データフレーム)の中継を行う。
第1M/E系統括制御部10aは、第1中継制御部510および通信制御部512に接続されている。第1M/E系統括制御部10aは、第1領域内ネットワークNW1に接続されているECU(エンジンECU11、HVECU12、およびEPSECU13)を統括制御する。すなわち、第1M/E系統括制御部10aは、図2に示す論理的な第1統括ECU10の一部に相当する。
第1B/I系統括制御部20aは、第1中継制御部510および通信制御部513に接続されている。第1B/I系統括制御部20aは、第2領域内ネットワークNW2に接続されているECU(ライト・ホーンECU25および第1カメラECU33)を統括制御する。すなわち、第1B/I系統括制御部20aは、図2に示す論理的な第2統括ECU20および第3統括ECU30の一部に相当する。
通信制御部511は、基幹ネットワークNW10における通信(Ethernet通信)を制御する。通信制御部511は、送信バッファ511sおよび受信バッファ511rを備えている。通信制御部512は、第1領域内ネットワークNW1における通信(CAN通信)を制御する。通信制御部512は、送信バッファ512sおよび受信バッファ512rを備えている。通信制御部513は、第2領域内ネットワークNW2における通信(CAN通信)を制御する。通信制御部513は、送信バッファ513sおよび受信バッファ513rを備えている。なお、第1中継ECU51では、基幹ネットワークNW10から受信したEthernetフレームを、第1領域内ネットワークNW1または第2領域内ネットワークNW2にCANフレームとして出力する。後述するように、本実施形態では、基幹ネットワークNW10において送受信されるEthernetフレームの最大フレーム長は128バイトである。他方、第1領域内ネットワークNW1および第2領域内ネットワークNW2において送受信されるCANフレームの最大フレーム長は8バイトである。そこで、通信制御部512および通信制御部513は、基幹ネットワークNW10から受信したEthernetフレームを、8バイトごとに分割してCANフレームとして第1領域内ネットワークNW1または第2領域内ネットワークNW2に出力する。
本実施形態では、第1中継制御部510と、第1M/E系統括制御部10aと、第1B/I系統括制御部20aと、3つの通信制御部511,512,513とは、1つのマイクロコントローラ(マイコン)によって構成されている。
ここで、図4に示すように、バス331は、ケーブル331aを有している。ケーブル331aの端部には、コネクタ331bが設けられている。コネクタ331bは、CAN規格に則った仕様を有している。コネクタ331bは、フロント領域Ar1に配置されている。車両900の出荷前には、図示しない前方確認用のカメラと、第1カメラECU33とは、車両900に搭載されておらず、車両900の出荷後において、利用者によってフロント領域Ar1に配置されている。具体的には、利用者は、図示しない前方確認用のカメラと第1カメラECU33とをフロント領域Ar1に配置すると共に、かかるカメラと第1カメラECU33とを接続する。また、利用者は、図4に示すように、第1カメラECU33をコネクタ331bに接続する。このようにして第1カメラECU33は、車両制御システム100に組み込まれる。このとき、予めコネクタ331bが用意されているので、利用者は、第1カメラECU33を容易に車両制御システム100に組み込むことができる。
図5に示すように、第2中継ECU52は、第2中継制御部520と、第2B/I系統括制御部20bと、2つの通信制御部521,523とを備えている。
第2中継制御部520は、第2B/I系統括制御部20bおよび通信制御部521に接続されている。第2中継制御部520が実行する処理内容は、上述した第1中継ECU51の第1中継制御部510が実行する処理内容と同様であるので、説明を省略する。
第2B/I系統括制御部20bは、第2中継制御部520および通信制御部523に接続されている。第2B/I系統括制御部20bは、第3領域内ネットワークNW3に接続されているECU(第1ドアECU21、第2ドアECU22、第2エアコンECU23およびナビゲーションECU31)を統括制御する。すなわち、第2B/I系統括制御部20bは、図2に示す論理的な第2統括ECU20の一部および第3統括ECU30の一部に相当する。
通信制御部521は、基幹ネットワークNW10における通信(Ethernet通信)を制御する。通信制御部521は、送信バッファ521sおよび受信バッファ521rを備えている。通信制御部523は、第3領域内ネットワークNW3における通信(CAN通信)を制御する。通信制御部523は、送信バッファ523sおよび受信バッファ523rを備えている。
図6に示すように、第3中継ECU53は、第3中継制御部530と、第3M/E系統括制御部10cと、第3B/I系統括制御部20cと、3つの通信制御部531,532,533とを備えている。
第3中継制御部530は、第3M/E系統括制御部10c、第3B/I系統括制御部20c、および通信制御部531に接続されている。第3中継制御部530が実行する処理内容は、上述した第1中継ECU51の第1中継制御部510が実行する処理内容と同様であるので、説明を省略する。
第3M/E系統括制御部10cは、第3中継制御部530および通信制御部532に接続されている。第3M/E系統括制御部10cは、第4領域内ネットワークNW4に接続されているECU(バッテリーECU14および第1エアコンECU15)を統括制御する。すなわち、第3M/E系統括制御部10cは、図2に示す論理的な第1統括ECU10の一部に相当する。
第3B/I系統括制御部20cは、第3中継制御部530および通信制御部513に接続されている。第3B/I系統括制御部20cは、第5領域内ネットワークNW5に接続されているECU(コーナーセンサーECU24、後席モニタECU32および第2カメラECU34)を統括制御する。すなわち、第3B/I系統括制御部20cは、図2に示す第2統括ECU20の一部および第3統括ECU30の一部に相当する。
前述の基幹ネットワークNW10は、請求項における第1ネットワークに相当する。また、領域内ネットワークNW1〜NW5は請求項における第2ネットワークに、第1グループGr1は請求項における第1グループに、第2グループGr2および第3グループGr3は請求項における第2グループに、コネクタ331bは請求項におけるインターフェイスに、それぞれ相当する。
A2.車両制御システム100におけるデータの送受信:
車両制御システム100では、各中継ECU51〜53において、後述するデータ中継処理およびデータ受信通知記憶処理が実行されることにより、各ECUから出力されたデータ(データフレーム)が宛先ECUに中継されると共に、機能分野ごとに定められた優先順位に従って、データの中継が行われる。本実施形態において、前述の優先順位は、M/E系が最も高く、ボディー系が2番目に高く、インフォメーション系が3番目に高い(最も低い)順位である。
車両900のイグニッションキーがオンすると、図7に示すデータ中継処理が、各中継ECU51〜53の中継制御部510,520,530において開始され、図8に示すデータ中継処理が、各中継ECU51〜53の統括制御部において開始される。以下では、図7に示すデータ中継処理について、第1中継ECU51の第1中継制御部510を一例として説明する。但し、他の中継制御部520,530においても、同様な処理が行われる。
図7に示すように、第1中継制御部510は、基幹ネットワークNW10経由でデータを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において、基幹ネットワークNW10経由でデータを受信したと判定されると(ステップS105:YES)、第1中継制御部510は、受信したデータに含まれている宛先アドレス(CAN−ID)を特定し、宛先ECUが配下ECU(第1中継ECU51が所属する領域内ネットワークNW1,NW2に接続されている機能ECU)であるか否かを判定する(ステップS110)。
前述のステップS110において、宛先ECUが配下ECUではないと判定された場合(ステップS110:NO)、第1中継制御部510は、受信したデータを廃棄し(ステップS115)、前述のステップS105に戻る。これに対して、ステップS110において、宛先ECUが配下ECUであると判定された場合(ステップS110:YES)、第1中継制御部510は、宛先ECUの機能分野を特定する(ステップS120)。第1中継制御部510は、初期シーケンスとして、配下ECUから、予め設定されているCAN−ID、および機能分野等の各ECUを特定可能な情報を取得しており、かかる情報に基づき、宛先ECUの機能分野を特定できる。
第1中継制御部510は、ステップS120で特定された機能分野の統括制御部にデータを送信し(ステップS125)、前述のステップS105に戻る。例えば、ステップS120で特定された機能分野がM/E系であれば、第1中継制御部510は、受信したデータを第1M/E系統括制御部10aに送信する。
前述のステップS105において、基幹ネットワークNW10経由でデータを受信しないと判定されると(ステップS105:NO)、第1中継制御部510は、中継すべきM/E系のデータの有無を判定する(ステップS130)。後述するように、各統括制御部10a,20aは、接続されている領域内ネットワークを介してデータを受信すると、データを受信した旨を示す情報を含む通知(以下、「データ受信通知」と呼ぶ)を、第1中継制御部510に通知する。したがって、第1中継制御部510は、かかるデータ受信通知の有無に基づき、中継すべきM/E系のデータの有無を判定できる。データ受信通知の詳細については、後ほど説明する。
ステップS130において、中継すべきM/E系のデータが有ると判定されると(ステップS130:YES)、第1中継制御部510は、統括制御部10aを制御して、対応する通信制御部の受信バッファ(統括制御部10aに対応する通信制御部512の受信バッファ512r)からデータを読み出す(ステップS145)。
第1中継制御部510は、ステップS145で読み出されたデータの宛先ECUを特定し(ステップS150)、宛先ECUが配下ECUであるか否かを判定する(ステップS155)。宛先ECUが配下ECUであると判定されると(ステップS155:YES)、第1中継制御部510は、宛先ECUの機能分野を特定し(ステップS160)、特定された機能分野の統括制御部にデータを送信する(ステップS165)。ステップS155〜S165の処理は、上述したステップS110〜S125と同じであるので、詳細な説明は省略する。
前述のステップS155において、宛先ECUが配下ECUでないと判定されると(ステップS155:NO)、第1中継制御部510は、基幹ネットワークNW10用の通信制御部の送信バッファ(通信制御部511の送信バッファ511s)にデータを格納する(ステップS170)。このとき、第1中継制御部510は、CANフレームとEthernetフレームとの変換を行って(CANフレームをEthernetフレームにカプセル化して)データを格納する。
前述のステップS165またはステップS170が完了すると、第1中継制御部510は、送信したデータに対応するデータ受信通知を削除する(ステップS175)。
前述のステップS130において、中継すべきM/E系のデータが無いと判定されると(ステップS130:NO)、第1中継制御部510は、中継すべきボディー系データの有無を判定する(ステップS135)。中継すべきボディー系データが有ると判定されると(ステップS135:YES)、前述のステップS145〜S170が実行される。これに対して、中継すべきボディー系データが無いと判定されると(ステップS135:NO)、第1中継制御部510は、中継すべきインフォメーション系データの有無を判定する(ステップS140)。中継すべきインフォメーション系データが有ると判定されると(ステップS140:YES)、前述のステップS145〜S170が実行される。これに対して、中継すべきインフォメーション系データが無いと判定されると(ステップS140:NO)、前述のステップS105に戻る。
なお、各通信制御部511,512,513は、自らが有する送信バッファにデータが格納されると、自らが接続されているネットワークのプロトコルに従って、データを送信する。
このように、中継制御部が実行するデータ中継処理では、まず、基幹ネットワークNW10経由でのデータの受信の有無を確認し、かかるデータを受信している場合には、領域内ネットワーク経由で受信しているデータの処理よりも優先して、データの中継が行われる。また、領域内ネットワーク経由でのデータの受信確認を行う際に、最初にM/E系データの有無が判定され、かかるデータを受信している場合には、他の機能分野(すなわち、ボディー系およびインフォメーション系)のデータよりも優先してデータの中継が行われる。また、M/E系データの受信が無い場合には、ボディー系データの有無が判定され、かかるデータを受信している場合には、インフォメーション系データよりも優先してデータの中継が行われる。したがって、上述したデータ中継処理を実行することにより、機能分野ごとに定められた優先順位(M/E系、ボディー系、インフォメーション系の順序)に従って、データの中継が行われる。
次に、図8に示すデータ中継処理について、第1中継ECU51の統括制御部10aを一例として説明する。但し、他の統括制御部10c,20a,20b,20cにおいても、同様な処理が行われる。
図8に示すように、統括制御部10aは、接続されている領域内ネットワーク(第1領域内ネットワークNW1)経由でデータを受信したか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205において、第1領域内ネットワークNW1経由でデータを受信したと判定されると(ステップS205:YES)、統括制御部10aは、統括処理を実行する(ステップS210)。統括処理とは、配下ECU(第1領域内ネットワークNW1に接続されているECU)を統括制御するために必要な処理を意味する。例えば、受信したデータを対象として暗号化を行ったり、宛先ECUの負荷状態に応じてデータの送信を待機する等の処理を意味する。なお、図8のデータ中継処理において、「配下ECU」とは、統括制御ECUに対応する通信制御部が接続されている領域内ネットワークに所属している機能ECUを意味する。
統括制御部10aは、統括処理(ステップS210)が完了すると、宛先ECUが配下ECUであるか否かを判定する(ステップS215)。宛先ECUが配下ECUであると判定された場合(ステップS215:YES)、統括制御部10aは、受信したデータを対応する通信制御部の送信バッファ(送信バッファ512s)に格納する(ステップS220)。
これに対して、宛先ECUが配下ECUでないと判定された場合(ステップS215:NO)、第2領域内ネットワークNW2から受信したデータ(CANフレームデータ)は、基幹ネットワークNW10を介して他の領域内ネットワークに送信されるべきデータである。ここで、本実施形態では、各中継ECU51〜53において、各領域内ネットワークから受信するデータのデータ量が大きい場合、例えば、第1カメラECU33や第2カメラECU34の映像データのように、1回に送るべきデータ量が大きく、複数のCANフレームデータにより送信されるデータである場合、複数のCANフレームをまとめて1つのEthernetフレームに変換して基幹ネットワークNW10に送信する。このような処理と行うのは、受信するCANフレームごとに1つのEthernetフレームに変換して基幹ネットワークNW10に送信すると、送信するデータ量に対するEthernetフレームヘッダ等のオーバーヘッドのデータ量が大きくなり、データ送信効率が低下するからである。なお、本実施形態では、1つのEthernetフレームにまとめるCANフレームの数は16フレームとする。CANフレームのフレーム長は、最大8バイトであるため、基幹ネットワークNW10において送受信されるEthernetフレームのフレーム長は、最大128バイトである。Ethernet規格では、最大1500バイトのフレーム長のフレームを送受信することができる。しかしながら、本実施形態では、基幹ネットワークNW10において送受信されるEthernetフレームのフレーム長を最大128バイトとしている。これは、フレーム長の大きなEthernetフレームが送受信されることにより、基幹ネットワークNW10がかかるフレームの送受信に占有されてしまい、より優先順位の高いデータの送受信が待機状態となることを抑制するためである。
具体的には、宛先ECUが配下ECUでないと判定された場合(ステップS215:NO)、統括制御部10aは、受信したデータに関連する複数のCANフレームが存在するか否かを判定する(ステップS225)。本実施形態では、各機能ECUは、1回に送るべきデータ量が大きく(例えば、8バイトよりも大きく)、複数のCANフレームデータに分割して送る場合、予め分割して送るCANフレーム数を通知する。このため、ステップS225では、かかるCANフレーム数が複数であるか否かにより、ステップS225の判定を実行できる。なお、予め分割して送るCANフレーム数は、例えば、CANフレームのヘッダ(例えば、コントロールフィールド)を利用して通知することができる。
関連する複数のCANフレームが存在すると判定されると(ステップS225:YES)、統括制御部10aは、受信したデータ(CANフレームデータ)を、第1中継ECU51が有する図示しないメモリに蓄積する(ステップS226)。統括制御部10aは、所定数のCANフレームが揃ったか否か(図示しないメモリに蓄積されたか否か)を判定する(ステップS227)。上述したとおり、本実施形態では、1つのEthernetフレームにまとめるCANフレームの数は16フレームであるので、ステップS226における「所定数」は、16である。なお、予め通知されるCANフレーム数が16未満である場合には、ステップS226では、通知されたフレーム数分のCANフレームが揃ったか否かが判定される。
所定数のCANフレーム又は通知されたフレーム数分のCANフレームが揃ったと判定された場合(ステップS227:YES)、または、前述のステップS225において関連する複数のCANフレームが存在しないと判定された場合(ステップS225:NO)、統括制御部10aは、データ受信通知を第1中継制御部510に送信し(ステップS230)、ステップS205に戻る。データ受信通知は、中継すべきデータを受信したことを示す情報と、かかるデータが、いずれの機能分野のデータであるかを示す情報を含む。なお、前述のステップS227において、所定数のCANフレーム又は通知されたフレーム数のCANフレームが揃っていないと判定された場合(ステップS227:NO)、ステップS205に戻る。例えば、1回に送るべきデータのデータ量が1024バイトである場合、関連する複数のCANフレーム数として128が通知される。この場合、第1中継ECU51の図示しないメモリに16個のCANフレームが蓄積されるまで、ステップS205,S210,S215,S225,S226,S227が繰り返し実行され、16個のCANフレームが蓄積されると、データ受信通知が第1中継制御部510に通知される。したがって、1回に送るべきデータ(データ量が1024バイトのデータ)をすべて受信するまでの間に、第1中継制御部510にデータ受信通知が8回送信されることになる。
前述のステップS205において、第1領域内ネットワークNW1経由でデータを受信していないと判定されると(ステップS205:NO)、統括制御部10aは、第1中継制御部510からデータを受信したか否かを判定する(ステップS235)。図7に示すように、第1中継制御部510は、ステップS125およびステップS165において、統括制御部10aにデータを送信し得る。
図8のステップS235において、第1中継制御部510からデータを受信していないと判定されると(ステップS235:NO)、前述のステップS205に戻る。これに対して、第1中継制御部510からデータを受信していると判定されると(ステップS235:YES)、統括制御部10aは、統括処理を実行する(ステップS240)。ステップS240の処理は、上述したステップS210の処理と同じであるので、詳細な説明を省略する。
統括処理(ステップS240)が完了すると、統括制御部10aは、第1中継制御部510から受信したデータを、対応する通信制御部の送信バッファ(通信制御部512の送信バッファ512s)に格納し(ステップS245)、ステップS205に戻る。
車両900のイグニッションキーがオンすると、各中継ECU51〜53の中継制御部510,520,530において、図9に示すデータ受信通知記憶処理が開始される。以下、図9に示すデータ受信通知記憶処理について、第1中継ECU51の第1中継制御部510を一例として説明する。但し、他の中継制御部520,530においても、同様な処理が行われる。
図9に示すように、第1中継制御部510は、同じ中継ECU(第1中継ECU51)内のいずれかの統括制御部(統括制御部10a又は第1B/I系統括制御部20a)からデータ受信通知を受信したか否かを判定する(ステップS305)。上述したように、図8のステップS230において、統括制御部10aおよび第1B/I系統括制御部20aは、第1中継制御部510にデータ受信通知を送信する。したがって、ステップS305では、ステップS230で送信されたデータ受信通知の受信の有無が判定される。
データ受信通知を受信したと判定されると(ステップS305:YES)、第1中継制御部510は、第1中継ECU51が有する図示しないメモリに、データ受信通知と、データ受信通知の送信元であるECUを特定可能な情報とを対応付けて記憶させる(ステップS310)。本実施形態では、ECUを特定可能な情報として、CAN−IDが用いられる。
以上のデータ受信通知記憶処理により、第1中継制御部510は、中継すべきデータが有ることと、かかるデータがいずれの機能分野のデータであるかと、かかるデータを送信した統括制御部とを特定することができる。したがって、第1中継制御部510は、図7に示すステップS130〜S140において、中継すべきM/E系データの有無、中継すべきボディー系データの有無、および中継すべきインフォメーション系データの有無を判定することができる。ステップS130〜S140を実行する際、第1中継制御部510は、図示しないメモリに記憶されているすべてのデータ受信通知をチェックして、各機能分野のデータの有無を判定する。したがって、例えば、M/E系データのデータ受信通知が、ボディー系データのデータ受信通知よりも時間的に後に図示しないメモリに記憶されている場合であっても、M/E系データの中継処理が、ボディー系データの中継処理よりも優先して実行されることとなる。なお、第1中継制御部510は、図7に示すステップS175において、図示しないメモリから、データ受信通知を削除する。このとき、データ受信通知と併せて、データ受信通知の送信元であるECUを特定可能な情報(CAN−ID)を削除する。
上述したように、統括制御部は、配下ECUから比較的大きなデータサイズのデータ(データフレーム)を受信すると、所定数(16個)のフレームごとにデータ受信通知を中継制御部に送信する。そして、図7に示すように、領域内ネットワーク経由で受信したデータについては、1つのデータ受信通知に対応する1つのデータごとにデータ中継処理が実行される。したがって、例えば、中継ECUにおいて、優先順位が比較的低い機能分野のデータ(例えば、インフォメーション系データ)であって、大きなデータサイズのデータを領域内ネットワークから受信してかかるデータの中継処理を行っている最中に、優先順位が比較的高い機能分野のデータ(例えば、M/E系データ)を受信した場合に、優先順位が比較的低いデータの中継処理がすべて完了するまで待つことなく、優先順位が比較的高いデータの中継処理を行うことができる。
上述したデータ中継処理およびデータ受信通知記憶処理が実行された場合の具体的なデータのやりとりについて、図10を用いて説明する。図10において、最上段は、基幹ネットワークNW10のタイミングチャートを示す。また、図10において、上から2段目は第1領域内ネットワークNW1のタイミングチャートを、上から3段目は第2領域内ネットワークNW2のタイミングチャートを、上から4段目は第3領域内ネットワークNW3のタイミングチャートを、上から5段目は第4領域内ネットワークNW4のタイミングチャートを、上から6段目は第5領域内ネットワークNW5のタイミングチャートを、それぞれ示す。なお、各タイミングチャートの横軸は時刻を示す。
図10の上から2段目のタイミングチャートに示すように、M/E系のデータf1は、第1領域内ネットワークNW1内において送信および受信が行われるので、第1領域内ネットワークNW1を介して送受信されない。これに対して、第2領域内ネットワークNW2内の機能ECUから送信されたデータf2は、時刻t1において第2中継ECU52での受信が完了し、基幹ネットワークNW10に向けて送信される。これに対応して、基幹ネットワークNW10では、データb1が第2領域内ネットワークNW2から第3領域内ネットワークNW3に中継され、データc1として第3領域内ネットワークNW3内の機能ECUに中継される。なお、基幹ネットワークNW10においてデータb1の送受信に要する時間は、第2領域内ネットワークNW2においてデータf2の送受信に要する時間よりも短い。
同様に、第5領域内ネットワークNW5内の機能ECUから送信されたデータr1は、時刻t2において第3中継ECU53での受信が完了し、基幹ネットワークNW10に向けて送信される。これに対応して、基幹ネットワークNW10では、データb2が第5領域内ネットワークNW5から第3領域内ネットワークNW3に中継され、データc2として第3領域内ネットワークNW3内の機能ECUに中継される。
第3領域内ネットワークNW3では、上述したデータc2の受信が完了した時刻t3において、データc3の送受信が開始される。かかるデータc3は、ボディー系のデータである。データc3の送受信が完了した時刻t4において、インフォメーション系のデータc4の送受信が開始される。データc4は、例えば、カメラにより得られた映像データのように、比較的データサイズが大きいデータである。したがって、複数のCANフレームに分割されて送受信される。ここで、データc4の送受信の途中で、ボディー系のデータc5が第2中継ECU52により受信されたため、データc4の送受信は中断され、時刻t5からデータc5の送受信が開始されている。そして、データc5の送受信が完了した時刻t6から、中断されていたデータc4の送受信が再開されている。時刻t7において、データc4の第2中継ECU52での受信が完了し、基幹ネットワークNW10に向けて送信される。これに対応して、基幹ネットワークNW10では、データb3が第3領域内ネットワークNW3から第5領域内ネットワークNW5に中継され、データr3として第5領域内ネットワークNW5内の機能ECUに中継される。
第4領域内ネットワークNW4では、データr4が第3中継ECU53に受信されて、基幹ネットワークNW10に向けて送信される。これに対応して、基幹ネットワークNW10では、データb4が第4領域内ネットワークNW4から第1領域内ネットワークNW1に中継され、データf4として第1領域内ネットワークNW1内の機能ECUに中継される。
A3.比較例:
図11に示す比較例では、図1と同様に、従来の車両制御システムにおける各ECUの物理的な配置を表わしている。図11に示す比較例の車両制御システム901は、上述した車両制御システム100の各機能ECUに加えて、図2に示す3つの統括ECU10,20,30を、物理的なECUとして備えている。なお、3つの統括ECU10,20,30は、車両900において、進行方向における中央部分に配置されている。
比較例の車両制御システム901では、図2に示す各ECUの論理的な接続を、そのまま物理的な接続として構成されている。具体的には、第1グループGr1の各ECUは、互いにバス210により接続されている。また、第2グループGr2の各ECUは、互いにバス220により接続されている。また、第3グループGr3の各ECUは、互いにバス230により接続されている。また、3つの統括ECU10,20,30は、互いにバス205により接続されている。
比較例のECUの物理的配置および物理的な接続によれば、バス(ケーブル)の配線長(総配線長)は、非常に長い。具体的には、各機能ECUから統括ECUまでを接続するために、車両900のフロントの領域から車両900のセンターの領域まで、或いは、車両900のリアの領域から車両900のセンターの領域まで、ケーブルが設置されている。例えば、第2カメラECU34と第3統括ECU30とを接続するために、車両900の最も後方の位置から、車両900の中央部分までケーブルが設置されている。このように、比較例の車両制御システム901では、配線長が長くなるので、車両900全体としての重量は非常に大きくなる。
また、比較例のECUの物理的配置および物理的な接続によれば、バス(ケーブル)の配線は非常に複雑となり、車両制御システム901の構築やメンテナンスが非常に面倒である。例えば、車両900の出荷後において、第1カメラECU33が搭載される場合、第1カメラECU33が設置される車両900のフロントの領域から、インフォメーション系の統括ECUである第3統括ECU30が配置されている車両900のセンターの領域まで配線を行わねばならない。すなわち、エンジンコンパートメントから客室内に亘って配線を行わねばならず、ユーザに大きな作業負担を強いることになる。
これに対して、第1実施形態の車両制御システム100では、各領域Ar1〜Ar3において、機能分野ごとに機能ECU同士がバスにより接続されている。加えて、各領域Ar1〜Ar3において、中継ECUを設け、領域を跨ぐ配線は、中継ECU51〜53が接続されるバス305のみである。したがって、ケーブルの配線長を短縮化でき、かつ、配線を簡易化できる。
加えて、車両制御システム100では、各中継ECUに、各中継ECUの配下ECUが所属するグループ(機能分野)の統括制御部を設けているので、統括制御の処理を実行させるために、異なる領域間においてデータのやりとりを行わせることを抑制できる。このため、基幹ネットワークNW10(バス305)を経由する通信量を抑制でき、スループットを向上できる。
また、車両制御システム100では、基幹ネットワークNW10の通信速度が、領域内ネットワークNW1〜NW5の通信速度に比べて高いので、基幹ネットワークNW10がボトルネックとなって異なる領域内のECU同士の通信のスループットが低下することを抑制できる。
また、各機能ECUから出力されたデータは、各中継ECU51〜53において、M/E系、ボディー系、インフォメーション系の順序の優先順位に従って中継される。このため、比較的重要度が高く、かつ、高い応答性が求められるM/E系データを優先的に処理することができる。
また、車両制御システム100では、コネクタ331bが予め設けられているので、車両900の出荷後に新たな機能ECUを搭載する場合に、新たな機能ECUを、第1領域内ネットワークNW1に容易に追加できる。なお、フロント領域Ar1の第2領域内ネットワークNW2や、他の領域の領域内ネットワークにコネクタ331bと同様なコネクタを予め設けておいてもよい。
B.第2実施形態:
B1.システム構成:
図12では、図1と同様に、第2実施形態の車両制御システム100aにおける各ECUの物理的な配置を表わしている。第2実施形態の車両制御システム100aは、ブレーキECU60と、直接接続回線400と、第1ブレーキ制御部401と、第2ブレーキ制御部402と、を備えている点において、図1に示す第1実施形態の車両制御システム100と異なり、他の構成は、車両制御システム100と同じである。なお、図12において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
ブレーキECU60は、第1グループGr1に所属し、ブレーキ61,62を制御する。なお、図12では、図示の便宜上、左右の後輪用のブレーキ61,62のみを示している。ブレーキECU60は、これらブレーキ61,62に加えて、図示しない前輪用の2つのブレーキを制御する。ブレーキECU60は、フロント領域Ar1に配置されており、バス311および直接接続回線400に接続されている。
直接接続回線400は、各領域内ネットワークNW1〜NW5および基幹ネットワークNW10を経由しない回線であり、ブレーキECU60と、第1ブレーキ制御部401と、第2ブレーキ制御部402とを互いに接続する。第2実施形態の車両制御システム100aでは、直接接続回線400をリンクとし、第1ブレーキ制御部401および第2ブレーキ制御部402をノードとするネットワークが、車両900内に構築されている。このようなネットワークとしては、例えば、CANや、FlexRayや、Ethernet等の標準化されたネットワークや、独自のプロトコルを用いるネットワークを採用することができる。上述したように、直接接続回線400は、第1領域内ネットワークNW1〜NW5および基幹ネットワークNW10を経由しない回線であるため、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信を除く他の通信には、使用されない。したがって、直接接続回線400を用いることにより、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信のスループットの低下を抑制できる。
第1ブレーキ制御部401は、ブレーキ61に接続されており、ブレーキECU60からの指示に従い、ブレーキ61を制御する。また、第1ブレーキ制御部401は、ブレーキ61の動作状態をブレーキECU60に通知する。同様に、第2ブレーキ制御部402は、ブレーキ62に接続されており、ブレーキECU60からの指示に従い、ブレーキ62を制御する。また、第2ブレーキ制御部402は、ブレーキ62の動作状態をブレーキECU60に通知する。
図13に示すように、第1ブレーキ制御部401は、直接接続回線通信制御部411と、領域内ネットワーク通信制御部412と、監視部413と、通信切替部414と、ブレーキ接続インターフェイス部415と、主制御部416とを備えている。第2実施形態では、第1ブレーキ制御部401は、1つのマイコンにより構成されている。
直接接続回線通信制御部411は、直接接続回線400を終端しており、直接接続回線400を介した通信を制御する。領域内ネットワーク通信制御部412は、バス313に接続されており、第4領域内ネットワークNW4における通信を制御する。監視部413は、直接接続回線400を介した通信の正常性を監視する。具体的には、例えば、受信したデータ(データフレーム)に含まれるチェックサムを利用して通信の正常性を判断する。前述の監視部413による監視は、車両900のイグニッションキーがオンを契機として、繰り返し実行される。
通信切替部414は、第1ブレーキ制御部401とブレーキECU60との間の通信を行うためのネットワークを、直接接続回線400を含むネットワークと、第4領域内ネットワークNW4とのうちのいずれかに切り替える。
ブレーキ接続インターフェイス部415は、ブレーキ61(より正確には、ブレーキを駆動するための図示しないアクチュエータ)に接続するためのインターフェイスを有する。主制御部416は、上述した各機能部411〜415を総括制御する。なお、第2ブレーキ制御部402の詳細構成は、第1ブレーキ制御部401の詳細構成と同じであるので、説明を省略する。
車両制御システム100aでは、後述するネットワーク切替処理を実行することにより、ブレーキECU60とブレーキ61との間の通信、およびブレーキECU60とブレーキ62との間の通信として、直接接続回線400を介した通信が、第4領域内ネットワークNW4と基幹ネットワークNW10と第1領域内ネットワークNW1とを介した通信よりも優先して実行される。
B2.ネットワーク切替処理:
図14に示すネットワーク切替処理は、車両900のイグニッションキーがオンすると、第1ブレーキ制御部401および第2ブレーキ制御部402において開始される。以下では、第1ブレーキ制御部401を一例として、ネットワーク切替処理の手順を説明する。但し、第2ブレーキ制御部402においても、同様な処理が行われる。
図14に示すように、第1ブレーキ制御部401の主制御部416は、監視部413による監視結果を取得し(ステップS405)、直接接続回線400を介した通信が異常であるか否かを判定する(ステップS410)。直接接続回線400を介した通信が異常ではない(正常である)と判定されると(ステップS410:NO)、主制御部416は、通信切替部414を制御して、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークとして、直接接続回線400を含むネットワークを設定し(ステップS415)、前述のステップS405に戻る。
これに対して、直接接続回線400を介した通信が異常であると判定されると(ステップS410:YES)、主制御部416は、通信切替部414を制御して、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークとして、第4領域内ネットワークNW4、基幹ネットワークNW10、および第1領域内ネットワークNW1を設定し(ステップS420)、ステップS405に戻る。
主制御部416は、ブレーキECU60と通信を行う際に、ネットワーク切替処理により設定されたネットワークを用いて通信を行う。したがって、直接接続回線400を介した通信が正常である場合には、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークとして、直接接続回線400を含むネットワークが用いられる。また、直接接続回線400を介した通信が異常である場合には、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークとして、第4領域内ネットワークNW4、基幹ネットワークNW10、および第1領域内ネットワークNW1が用いられる。なお、直接接続回線400を介した通信が、異常から正常に戻った場合には、直接接続回線400を含むネットワークが再び用いられることになる。
以上説明した第2実施形態の車両制御システム100aは、第1実施形態の車両制御システム100と同様の効果を有する。加えて、車両制御システム100aでは、直接接続回線400を介した通信が異常とならない限り、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークとして、直接接続回線400を含むネットワークが用いられる。すなわち、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信として、直接接続回線400を含むネットワークを介した通信が優先的に実行される。このため、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信のスループットが低下することが抑制できる。また、直接接続回線400を介した通信が異常となった場合には、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信用ネットワークが、第4領域内ネットワークNW4、基幹ネットワークNW10、および第1領域内ネットワークNW1へと切り替わるので、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信が途絶えることを抑制できる。
なお、上述した第2実施形態において、ブレーキ61,62は、請求項における特定機能に相当する。また、ブレーキECU60は、請求項における特定ECUに相当する。
C.第3実施形態:
第3実施形態の車両制御システムは、各中継ECU51〜53が、優先度マップおよび帯域閾値マップを備えている点、各中継ECU51〜53において、通信優先度決定処理が実行される点、および各中継ECU51〜53において、基幹ネットワークデータ送信処理が実行される点において、第1実施形態の車両制御システム100と異なり、他の構成は、車両制御システム100と同じである。
第3実施形態の車両制御システムでは、基幹ネットワークNW10におけるデータの送信に対して、機能分野ごとの優先度を設け、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高くなってきた場合に、より高い優先度の機能分野に関する通信を優先して実行するようにしている。
各中継ECU51〜53の図示しないメモリには、予め優先度マップおよび帯域閾値マップが格納されている。
図15に示すように、優先度マップには、各機能分野と、優先度とが対応付けられている。具体的には、M/E系には「高」(高優先度)が対応付けられており、ボディー系には「中」(中優先度)が対応付けられており、インフォメーション系には「低」(低優先度)が対応付けられている。このような優先度マップは、予めユーザ(車両制御システムの管理者等)によって設定されている。上述した優先度マップは、後述する通信優先度決定処理において利用される。
図16に示すように、帯域閾値マップには、通信優先度と、帯域閾値とが対応付けられている。通信優先度とは、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高くなってきた場合における通信の優先度を意味する。帯域閾値とは、基幹ネットワークNW10の最大帯域に対する、基幹ネットワークNW10へのデータの送信が許容されている状態と、基幹ネットワークNW10へのデータの送信が停止されている状態とを切り替える際の境界となる基幹ネットワークNW10の使用帯域の割合を意味する。なお、前述の状態の切り替えについては後述する。
図16に示すように、通信優先度の「高」(高通信優先度)には帯域閾値として「−」が対応付けられている。これは、帯域閾値が無いこと、つまり、帯域制限を行わないことを意味する。また、通信優先度の「中」(中通信優先度)には帯域閾値として「70%」が対応付けられており、通信優先度の「低」(低通信優先度)には帯域閾値として「60%」が対応付けられている。上述した帯域閾値マップは、後述する基幹ネットワークデータ送信処理において利用される。
図17に示す通信優先度決定処理は、車両900のイグニッションキーがオンすると、各中継ECU51〜53において開始される。
図17に示すように、各中継ECU51〜53の中継制御部は、同じ中継ECU内の各統括制御部のうち、配下ECUが接続されている統括制御部を特定する(ステップS505)。例えば、第1中継ECU51の第1M/E系統括制御部10aおよび第1B/I系統括制御部20aには、いずれも配下ECUが接続されている。したがって、第1中継ECU51の第1中継制御部510は、ステップS505において、第1M/E系統括制御部10aおよび第1B/I系統括制御部20aを特定する。
各ECU51〜53の中継制御部は、ステップS505において特定された各統括制御部の機能分野に応じた優先度を、優先度マップを参照して特定する(ステップS510)。上述したとおり、第1中継制御部510は、ステップS505において、第1M/E系統括制御部10aおよび第1B/I系統括制御部20aを特定するので、図15に示す優先度マップを参照して、第1M/E系統括制御部10aには「高」を、第1B/I系統括制御部20aには「中」の優先度を特定する。なお、第1B/I系統括制御部20aの機能分野は、ボディー系およびインフォメーション系の2つである。この場合、より高い優先度であるボディー系の優先度「中」が、第1B/I系統括制御部20aの優先度として決定される。
各ECU51〜53の中継制御部は、ステップS510で特定された各統括制御部の優先度のうち、最も高い優先度を、自らが配置されている中継ECUの優先度として特定し、かかる優先度を、他のすべての中継ECUに通知する(ステップS515)。例えば、第1中継ECU51は、第1M/E系統括制御部10aの優先度「高」と、第1B/I系統括制御部20aの優先度「中」のうち、より高い「高」を、他の2つの中継ECU52,53に通知する。
各ECU51〜53の中継制御部は、すべての中継ECU51〜53の優先度に基づき、自らが配置されている中継ECUの通信優先度を決定し(ステップS520)、ステップS505に戻る。第3実施形態では、通信優先度は、「高」、「中」、「低」の3段階に設定される。具体的には、すべての中継ECUのうち、最も高い優先度の中継ECUは、自らの通信優先度として「高」を決定する。すべての中継ECUのうち、最も低い優先度の中継ECUは、自らの通信優先度として「低」を決定する。すべての中継ECUのうち、最も高い優先度および最も低い優先度とは異なる優先度の中継ECUは、自らの通信優先度として「中」を決定する。上述したように、第1中継ECU51は、自らの優先度として「高」を特定する。また、第2中継ECU52は自らの優先度として「中」を、第3中継ECU53は自らの優先度として「高」をそれぞれ特定する。したがって、第1中継ECU51および第3中継ECU53の優先度は、3つの中継ECU51〜53の優先度のうち、最も高い優先度である。これに対して、第2中継ECU52の優先度は、3つの中継ECU51〜53の優先度のうち、最も低い優先度である。したがって、第1中継ECU51の通信優先度は「高」、第2中継ECU52の通信優先度は「低」、第3中継ECU53の通信優先度は「高」に、それぞれ決定される。なお、決定された通信優先度は、中継ECUが有する図示しないメモリに記憶される。
図18に示す基幹ネットワークデータ送信処理は、車両900のイグニッションキーがオンすると、各中継ECU51〜53において開始される。なお、第1実施形態では、図7に示すステップS170において、基幹ネットワークNW10用の通信制御部の送信バッファにデータが格納されると、通信制御部は、かかるデータを自動的に基幹ネットワークNW10に送信していた。これに対して、第3実施形態では、後述するように、ステップS170が実行された後、中継制御部による制御の下、通信制御部によるデータの送信が行われる。なお、以下では、第1中継ECU51を一例として説明する。但し、他の中継ECU52,53においても、同様な処理が行われる。
図18に示すように、第1中継制御部510は、基幹ネットワークNW10を介して送信すべきデータの有無を判定する(ステップS605)。これは、図7に示すステップS170により通信制御部511の送信バッファ511sにデータが格納されているか否かにより判定される。
第1中継制御部510は、自らが配置されている中継ECUの通信優先度を特定する(ステップS610)。かかる通信優先度は、前述の通信優先度決定処理により決定されている。なお、上述したように、第1中継ECU51の通信優先度として「高」が決定されている。
第1中継制御部510は、ステップS610において特定された通信優先度に基づき、図16に示す帯域閾値マップを参照して、対応する帯域閾値を特定する(ステップS615)。第1中継制御部510の通信優先度は「高」であるので、ステップS615では、帯域閾値として「−」(帯域閾値無し)が特定される。
第1中継制御部510は、通信制御部511を制御して、基幹ネットワークNW10の使用帯域を特定し(ステップS620)、特定された使用帯域が、帯域閾値(より正確には、最大帯域に帯域閾値を掛け合わせて得られる帯域)以上であるか否かを判定する(ステップS625)。なお、帯域閾値が「−」の場合には、特定された使用帯域がどのような値であっても、帯域閾値よりも小さいと判定される。
使用帯域が帯域閾値よりも小さい場合(ステップS625:NO)、第1中継制御部510は、通信制御部511を制御して、送信バッファ511sに格納されているデータを、基幹ネットワークNW10のプロトコルに従って送信する(ステップS630)。これに対して、使用帯域が帯域閾値以上である場合(ステップS625:YES)、前述のステップS605に戻る。
上述のように、第1中継ECU51には、通信優先度として「高」が決定されるため、帯域閾値として「−」が特定される。このため、ステップS625において、使用帯域が帯域閾値よりも小さいと判定されるので、特定された使用帯域の大きさに関係なく、送信バッファ511sに格納されているデータは送信される。これに対して、第2中継ECU52には、通信優先度として「中」が決定されるので、帯域閾値として「70%」が特定される。このため、例えば、使用帯域が80%であると特定されると、ステップS625において、使用帯域が帯域閾値よりも大きいと判定されるので、第2中継ECU52において基幹ネットワークNW10を介して送信すべきデータが存在しても、かかるデータは送信されないことになる。ただし、基幹ネットワークデータ送信処理は繰り返し実行されるので、いずれかのタイミングで基幹ネットワークNW10の使用帯域が、80%から70%未満に低下すると、第2中継ECU52において送信を待機(停止)されていたデータは、送信されることになる。
以上説明した第3実施形態の車両制御システムは、第1実施形態の車両制御システム100と同様の効果を有する。加えて、各中継ECUに対して、配下ECUの各機能分野の優先度(重要度)のうち、最も高い優先度を通信優先度として決定すると共に、より高い通信優先度に対してより高い帯域閾値が決定される。このため、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高くなってきた場合に、より優先度の高い機能分野の機能ECUを配下ECUとして有する中継ECUは、より優先してデータを送信することができる。換言すると、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高くなってきた場合に、より優先度の低い機能分野の機能ECUを配下ECUとして有する中継ECUがデータの送信を停止することにより、より優先度の高い機能分野の機能ECUを配下ECUとして有する中継ECUによる基幹ネットワークNW10を介した通信を優先して行うことができる。
D.第4実施形態:
第4実施形態の車両制御システムは、帯域閾値マップが省略されている点と、優先度マップの設定内容と、通信優先度決定処理に代えて優先度決定処理が実行される点と、基幹ネットワークデータ送信処理の具体的処理とにおいて、第3実施形態の車両制御システムと異なり、他の構成は、第3実施形態の車両制御システムと同じである。
第3実施形態の車両制御システムでは、各中継ECUにおいて、配下ECUの各機能分野の優先度に応じて、中継ECUの通信優先度を決定し、かかる通信優先度に基づき、基幹ネットワークNW10におけるデータ送信の優先制御を行っていた。これに対して、第4実施形態の車両制御システムでは、各中継ECUにおいて、通信優先度を決定せず、配下ECUの各機能分野の優先度に応じて、基幹ネットワークNW10におけるデータ送信の優先制御を行う。
図19に示すように、第4実施形態の優先度マップには、各中継ECUが有し得る統括制御部の機能分野に応じた優先度と優先順位と帯域閾値とが設定されている。具体的には、M/E系には、優先度「高」と、優先順位「1」と、帯域閾値「−」とが設定されている。B/I系(ライト・ホーン有り)には、優先度「中」と、優先順位「2」と、帯域閾値「70%」とが設定されている。B/I系(ライト・ホーン有り)とは、B/I系のうち、ライト・ホーンECUを配下に有する統括制御部の技術分野を意味する。B/I系(ライト・ホーン無し)には、優先度「低」と、優先順位「3」と、帯域閾値「60%」とが設定されている。B/I系(ライト・ホーン無し)とは、B/I系のうち、ライト・ホーンECUを配下に有しない統括制御部の技術分野を意味する。なお、優先順位「1」は、最も高い優先順位を意味し、優先順位「3」は、最も低い優先順位を意味する。ここで、B/I系(ライト・ホーン有り)の優先順位が、B/I系(ライト・ホーン無し)の優先順位よりも高いのは、照明装置とECUとの間の通信およびホーンとECUとの間の通信は、比較的重要度が高いためである。なお、上述した優先順位とは、第3実施形態における優先度のように絶対的な優先度を示すものではなく、相対的な優先度を示す。また、上述した帯域閾値とは、第3実施形態における帯域閾値と同じ意味を有するので、詳細な説明を省略する。優先度マップは、予めユーザ(車両制御システムの管理者等)によって設定されている。
図20に示す優先度決定処理は、車両900のイグニッションキーがオンすると、各中継ECU51〜53において開始される。
図20に示すステップS705は、図17に示す第3実施形態の通信優先度決定処理のステップS505と同じ処理であるので、詳細な説明を省略する。各中継ECUの中継制御部は、ステップS705において特定された統括制御部の機能分野を、他の中継ECUに通知する(ステップS710)。例えば、第1中継ECU51の第1中継制御部510は、第1M/E系統括制御部10aの機能分野である「M/E系」および第1B/I系統括制御部20aの機能分野である「B/I系(ライト・ホーン有り)」を、他の2つの中継ECU52,53に通知する。
各中継ECUの中継制御部は、すべての中継ECUの各統括制御部の機能分野に基づき、優先度マップを参照して、自らの中継ECUにおける配下ECUを有する各統括制御部の優先度を決定し(ステップS715)、ステップS705に戻る。第1中継ECU51における各統括制御部の機能分野は、「M/E系」および「B/I系(ライト・ホーン有り)」である。第2中継ECU52における各統括制御部の技術分野は、「B/I系(ライト・ホーン無し)」である。第3中継ECU53における各統括制御部の技術分野は、「M/E系」および「B/I系(ライト・ホーン無し)」したがって、図19に示すすべての(3つの)機能分野が、いずれかの中継ECUの統括制御部の機能分野に該当する。このため、優先順位「1」の機能分野の統括制御部の優先度として「高」が、優先順位「2」の機能分野の統括制御部の優先度として「中」が、優先順位「3」の機能分野の統括制御部の優先度として「低」が、それぞれ決定される。具体的には、各中継ECU51〜53の各統括制御部に対して、以下のように優先度が決定される。
・統括制御部10a:優先度「高」
・第1B/I系統括制御部20a:優先度「中」
・第2B/I系統括制御部20b:優先度「低」
・統括制御部10c:優先度「高」
・第3B/I系統括制御部20c:優先度「低」
なお、仮に、すべての中継ECUの統括制御部の技術分野がM/E系およびB/I系(ライト・ホーン無し)のみであり、B/I系(ライト・ホーン有り)が無い場合には、B/I系ライト・ホーン無し)の優先度は、上述した例とは異なり、「中」となる。
図21に示す第4実施形態における基幹ネットワークデータ送信処理は、車両900のイグニッションキーがオンすると、各中継ECU51〜53において開始される。図21に示すステップS805は、図18に示す第3実施形態の基幹ネットワークデータ送信処理のステップS605と同じ処理であるので、詳細な説明を省略する。
送信すべきデータが有ると判定された場合(ステップS805:YES)、各中継ECUの中継制御部は、送信すべきデータに対応する統括制御部(送信すべきデータを中継した統括制御部)の優先度を特定する(ステップS810)。例えば、送信すべきデータが、ライト・ホーンECU25から出力されて第1B/I系統括制御部20aが中継したデータである場合、第1B/I系統括制御部20aに対して決定された優先度「中」が特定される。
続くステップS815、S820、S825、およびS830は、図18に示すステップS615、S620、S625、およびS630と同じであるので、詳細な説明は省略する。以上の基幹ネットワークデータ送信処理によれば、上述した「ライト・ホーンECU25から出力されて第1B/I系統括制御部20aが中継したデータ」は、基幹ネットワークNW10の使用帯域が最大帯域の70%を超えない限り、基幹ネットワークNW10に送出される。また、例えば、「エンジンECU11から出力されて第1M/E統括制御部10aが中継したデータ」は、使用帯域の大きさに関係なく基幹ネットワークNW10に送出される。
以上説明した第4実施形態の車両制御システムは、第1実施形態の車両制御システム100と同様の効果を有する。加えて、第4実施形態の車両制御システムでは、すべての統括制御部の機能分野の相対的な優先度を決定し、かかる優先度に応じて送信すべきデータを基幹ネットワークNW10において送受信するので、より優先度の高い機能分野のデータを、より優先して基幹ネットワークNW10を利用して送受信することができる。また、優先度決定処理は繰り返し実行され、各中継ECU51〜53が配下ECUを有する統括制御部の機能分野を互いに通知し合うので、配下ECUを有する統括制御部の機能分野が変化した場合(例えば、配下ECUが新規接続された場合や、配下ECUが取り外された場合)において、すべての統括制御部の機能分野の相対的な優先度を動的に変更することができる。
E.変形例:
E1.変形例1:
上記実施形態における車両制御システム100,100aの構成はあくまで一例であり、車両制御システム100,100aの構成は種々変更可能である。例えば、各実施形態では、各中継ECU51〜53において、中継制御部、各統括制御部、および通信制御部は1つのマイコンによって構成されていたが、これらの制御部を複数のマイコンにより構成してもよい。具体的には、例えば、第1中継制御部510と通信制御部511とを1つのマイコンにより構成し、第1B/I系統括制御部20aと通信制御部513とを1つのマイコンにより構成し、統括制御部10aと通信制御部512とを1つのマイコンにより構成してもよい。また、各実施形態における機能ECUのうち、少なくとも一部の機能ECUの機能を、かかる機能ECUを配下ECUとして有する中継ECUが有する構成を採用してもよい。換言すると、いずれかの中継ECUは、配下ECUと同じ筐体に収容されてもよい。また、かかる構成において、中継ECUと、同じ筐体に収容されている機能ECUとを、同一の(1つの)マイコンにより構成してもよい。
また、各機能分野の統括制御部を、それぞれいずれか1つの中継ECUにのみ配置する構成を採用してもよい。この構成では、各中継ECUには、他の中継ECUに比べて自身がより近くに位置する機能部の統合制御部が配置されることが好ましい。このような構成により、機能ECUと中継ECUとの間の通信を、基幹ネットワークNW10を介さずに実行することができるので、基幹ネットワークNW10のスループットの低下を抑制でき、また、基幹ネットワークNW10として、通信速度(最大帯域)が比較的低く、比較的安価に構築可能なネットワークを採用できる。
また、統括制御部を、中継ECUから分離し、独立したECUとして構成してもよい。また、各実施形態では、同じバスにより接続されるECUの機能分野として、M/E系と、B/I系の合計2つの機能分野が設定されていたが、これに代えて、運動系、エネルギー系、ボディー系、インフォメーション系を、それぞれ独立して設定してもよい。また、これら各機能分野のうち、任意の機能分野を組み合わせた機能分野を、同じバスにより接続されるECUの機能分野として設定してもよい。なお、各領域Ar1〜Ar3における機能ECUの数、機能分野の種類、機能部の種類および数は、各実施形態の数および種類に限らず、任意の数および種類としてもよい。
E2.変形例2:
上述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。具体的には、例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、車両制御システムの物理構成として図12および図13に示す構成を採用し、かつ、図14に示すネットワーク切替処理、図17に示す通信優先度決定処理、図18に示す基幹ネットワークデータ送信処理をそれぞれ実行する構成を採用してもよい。このとき、優先度マップにおいて、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信の優先度を、他の機能分野に比べて高く設定しておくことが好ましい。このようにすることで、直接接続回線400を介した通信が異常となり、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信に用いられるネットワークとして、第4領域内ネットワークNW4、基幹ネットワークNW10、および第1領域内ネットワークNW1が設定された場合に、かかる通信を、他の機能分野の通信に比べて基幹ネットワークNW10において優先的に実行させることができる。
なお、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信に用いられるネットワークとして、第4領域内ネットワークNW4、基幹ネットワークNW10、および第1領域内ネットワークNW1が設定された場合に、基幹ネットワークNW10を介して実行される各機能分野の通信のうち、少なくとも一部の通信を停止させてもよい。このような構成により、ブレーキECU60と第1ブレーキ制御部401との間の通信、およびブレーキECU60と第2ブレーキ制御部402との間の通信のスループットが、他の機能分野の通信に起因して低下することを抑制できる。なお、このように通信を停止させる機能分野としては、例えば、図15に示す優先度マップを参照して、より優先度の低い機能分野の通信をより優先して停止させてもよい。例えば、最も優先度の低いインフォメーション系の通信を停止させてもよい。
E3.変形例3:
各実施形態において、基幹ネットワークNW10と、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5との組み合わせは、上述したEthernetおよびCANであったが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、基幹ネットワークNW10としてEthernetを、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5として、FlexRay Consortiumにより規定されたFlexRayを、それぞれ採用してもよい。また、例えば、基幹ネットワークNW10としてFlexRayを、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5としてCANを、それぞれ採用してもよい。
また、各実施形態において、基幹ネットワークNW10における通信速度(帯域)は、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5の通信速度よりも高かったが、これに代えて、両者の通信帯域を同じにする、或いは、5つの領域内ネットワークNW1〜NW5の通信速度を、基幹ネットワークNW10における通信速度よりも高くしてもよい。
また、各実施形態において、基幹ネットワークNW10は1系統のみであったが、複数系統としてもよい。例えば、基幹ネットワークNW10を2系統としてもよい。この場合、例えば、EthernetとCANとの2系統としてもよい。また、例えば、Ethernetと直接接続回線の2系統としてもよい。また、基幹ネットワークNW10を2系統とする場合に、より通信速度が高い(最大帯域がより大きい)ネットワークをメインのネットワークとし、より通信速度が低い(最大帯域がより小さい)ネットワークをサブのネットワークとしてもよい。この場合、第2実施形態と同様に、メインのネットワークが正常である場合にはメインのネットワークを基幹ネットワークNW10として用い、メインのネットワークが異常の場合にはサブのネットワークを基幹ネットワークNW10として用いてもよい。加えて、サブのネットワークを基幹ネットワークNW10として用いる場合には、各機能分野の通信のうち、より優先度の低い通信を停止させてもよい。このようにすることにより、基幹ネットワークNW10の通信速度が低下した場合でも、優先度のより高い機能分野の通信を確保することができる。
E4.変形例4:
各実施形態では、車両900をフロント領域Ar1、センター領域Ar2、リア領域Ar3の合計3つの領域に分割していたが、分割の態様は、これに限定されるものではない。例えば、車両900の進行方向に沿って、左側領域と、中央領域と、右側領域とに分割してもよい。また、例えば、フロント、センター、リアの各領域を、それぞれ左側と、中央と、右側との合計3つの領域に分割し、車両900全体として合計9つの領域に分割してもよい。このような分割態様においても、それぞれの領域に中継ECUが配置される。
E5.変形例5:
第3実施形態では、各中継ECU51〜53の優先度が同じ場合には、必ず同じ通信優先度が決定されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、通信優先度決定処理のステップS515において、中継ECUの優先度と共に、中継ECUの配下ECUの数を他の中継ECUに通知し、優先度が同じ場合には、配下ECUの数がより多い中継ECUに、より高い通信優先度が設定される構成を採用してもよい。このようにすることで、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高くなった場合に、多くの機能ECUが通信停止となることを抑制できる。
E6.変形例6:
各実施形態では、図8に示すデータ中継処理のステップS230において、分割したフレーム数だけデータ受信通知を送信していたが、これに代えて、分割したフレーム数を含むデータ受信通知を送信してもよい。この構成では、図7に示すステップS175において、データ受信通知を削除することに代えて、データ受信通知に含まれるフレーム数を1つ減算することが好ましい。そして、データ受信通知に含まれるフレーム数が0(ゼロ)になった場合に、データ受信通知を削除することが好ましい。
E7.変形例7:
図7,8に示すデータ中継処理、図9に示すデータ受信通知記憶処理、図14に示すネットワーク切替処理、図17に示す通信優先度決定処理、図18に示す基幹ネットワークデータ送信処理、図20に示す優先度決定処理、および図21に示す基幹ネットワークデータは、いずれも、車両900のイグニッションキーがオンしたことを契機として開始されていたが、車両900のイグニッションキーがオンしたことに代えて、バッテリーがHVに接続されたことを契機として開始されてもよい。
E8.変形例8:
各実施形態では、各通信制御部は、送信バッファに格納されたデータごとに、接続されているネットワークにデータを送信していた。ここで、送信バッファに格納されるデータは、各機能分野ごとのデータであるので、各通信制御部は、各機能分野ごとにデータ(データフレーム)を送信していた。しかしながら、複数の機能分野のデータを1つのデータ(データフレーム)として送信してもよい。例えば、中継制御部は、基幹ネットワークNW10を介して中継すべきデータを図示しないメモリに格納し、宛先ECUが同じ複数のデータ(CANフレーム)を、1つのEthernetフレームに変換して(カプセル化して)、各通信制御部の送信バッファに格納し、通信制御部は、送信バッファに格納されているデータ(Ethernetフレーム)ごとに、基幹ネットワークNW10を介して送信してもよい。
E9.変形例9:
第3実施形態では、優先度のより高い機能分野の通信が優先して実行されるのは、基幹ネットワークNW10の使用帯域が比較的高い場合(使用帯域が50%以上の場合)であったが、これに代えて、使用帯域に関わらず、優先度のより高い機能分野の通信を優先して実行する構成としてもよい。具体的には、例えば、各中継ECU51〜53において、基幹ネットワークNW10用の通信制御部の送信バッファとして、機能分野ごとのバッファを用意しておき、通信制御部は、基幹ネットワークNW10を介してデータを送信する際に、より優先度の高い機能分野のバッファに格納されているデータを、より優先して送信する構成を採用してもよい。
E10.変形例10:
第2実施形態では、直接接続回線(直接接続回線400)に接続されている機能ECUは、ブレーキECU60のみであったが、ブレーキECU60に代えて、または、ブレーキECU60に加えて、他の機能ECUを、制御対象の機能部と直接接続回線で接続してもよい。このような機能ECUとして、電子スロットル用ECUや、ステアリング用ECUや、エアバックECUなど、安全面等の要請により通信経路を二重化すべき機能や、高い応答速度の要請の高い機能のためのECUを採用することが好ましい。
E11.変形例11:
第3実施形態および第4実施形態では、優先度および通信優先度は、3段階(高、中、低)であったが、3段階に代えて、任意の数の段階に設定してもよい。また、帯域閾値の値も、図16および図19に示す値に限定されるものではなく、任意の値に設定してもよい。
E12.変形例12:
第3実施形態では、各中継ECUにおいて、配下ECUの各機能分野の優先度に応じて、中継ECUの通信優先度を決定していた。また、第4実施形態では、各中継ECUが有する統括制御部の機能分野に応じて優先順位が決定されていた。しかしながら、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、各機能ECUに予め優先順位を設定してもよい。この構成では、基幹ネットワークNW10を介して送信すべきデータの送信元(または宛先)の機能ECUの優先順位に応じて、基幹ネットワークNW10におけるデータ送信の優先制御を行うことができる。
本発明は、上述の実施形態および変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態および変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
11〜15,21〜25,31〜34,60…機能ECU
100,100a…車両制御システム
331b…コネクタ
400…直接接続回線
511〜513,521〜523,531〜533…通信制御部
900…車両
NW1〜NW5…領域内ネットワーク
NW10…基幹ネットワーク
10a,10c,20a,20b,20c…統括制御部
Ar1,Ar2,Ar3…領域
Gr1,Gr2,Gr3…グループ

Claims (15)

  1. 車両(900)が有する複数の機能部を制御する車両制御システム(100,100a)であって、
    前記車両の複数の領域(Ar1,Ar2,Ar3)に分かれて配置され、前記複数の機能部を制御し、制御対象の前記機能部の機能により複数のグループ(Gr1,Gr2,Gr3)に分類される複数の機能ECU(11〜15,21〜25,31〜34)と、
    前記複数の領域ごとに配置されている複数の中継ECU(51,52,53)と、
    前記複数の中継ECUを互いに接続する第1ネットワーク(NW10)と、
    前記複数の領域ごとに配置され、各領域内において前記機能ECUと前記中継ECUとを接続する第2ネットワーク(NW1,NW2,NW3,NW4,NW5)と、
    を備え、
    各機能ECUは、該機能ECUが配置されている領域とは異なる領域に配置され、かつ、該機能ECUと同じグループに分類されている前記機能ECUと通信する際に、該機能ECUが配置されている領域内の前記第2ネットワークおよび前記中継ECUと、前記第1ネットワークと、通信相手となる前記機能ECUが配置されている領域内の前記中継ECUおよび前記第2ネットワークと、を介してデータの送信または受信を行う、車両制御システム。
  2. 請求項1に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUは、それぞれ、自身が配置されている領域内の前記機能ECUが所属するグループの機能を統括制御する統括制御部(10a,10c,20a,20b,20c)を有する、車両制御システム。
  3. 請求項1に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUのうちの少なくとも一部は、他の前記中継ECUに比べて自身がより近くに位置する前記機能部の機能を統括制御する統括制御部を有する、車両制御システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、
    前記第1ネットワークの通信速度は、各前記第2ネットワークの通信速度よりも高い、車両制御システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数のグループは、運動系機能の第1グループ(Gr1)と、運動系機能とは異なる他の機能の第2グループ(Gr2,Gr3)とを含み、
    前記複数の中継ECUは、それぞれ、通信制御部(511〜513,521,523,531〜533)を有し、
    前記通信制御部は、前記第1グループに分類される前記機能ECU同士の通信を、前記第2グループに分類される前記機能ECU同士の通信よりも、優先して実行する、車両制御システム。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、さらに、
    前記複数の機能部のうちのいずれかの機能部である特定機能部(61,62)と、前記複数の領域のうちのいずれかの領域内の前記機能ECUであって、前記特定機能部を制御する特定ECU(60)と、を直接接続する直接接続回線(400)を備え、
    前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として、前記直接接続回線を介した第1の通信は、前記特定機能部が配置されている領域内の前記第2ネットワークおよび前記中継ECUと、前記第1ネットワークと、前記特定ECUが配置されている領域内の前記中継ECUおよび前記第2ネットワークと、を介した第2の通信よりも優先して実行される、車両制御システム。
  7. 請求項6に記載の車両制御システムにおいて、さらに、
    前記第1の通信の正常性を監視する監視部(413)と、
    前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として、前記第1の通信と、前記第2の通信とのうちのいずれか一方に切り替える通信切替部(414)と、
    を備え、
    前記通信切替部は、前記監視部により前記第1の通信の異常が発見されると、前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として、前記第2の通信に切り替える、車両制御システム。
  8. 請求項6または請求項7に記載の車両制御システムにおいて、
    前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として前記第2の通信が実行される際に、前記第1ネットワークにおいて、前記第2の通信が、他の通信に比べて優先して実行される、車両制御システム。
  9. 請求項8に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUは、それぞれ、通信制御部(511,521,531)を有し、
    前記通信制御部は、前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として前記第2の通信が実行される際に、前記第1ネットワークを介する他の通信の少なくとも一部を停止する、車両制御システム。
  10. 請求項9に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数のグループのそれぞれについて、同じグループに分類される前記機能ECU同士の前記第1ネットワークを介した通信の優先度が予め設定されており、
    前記通信制御部は、前記特定機能部と前記特定ECUとの間の通信として前記第2の通信が実行される際に、前記第1ネットワークを介する前記他の通信のうち、より低い前記優先度が設定されている通信を停止する、車両制御システム。
  11. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUは、それぞれ、
    該中継ECUに接続されている前記機能ECUの属するグループごとに、該グループに属し該中継ECUに接続されている前記機能ECUである配下ECUを統括制御する統括制御部(10a、10c、20a、20b、20c)と、
    前記第1ネットワークを介したデータの送信を制御する中継制御部(510、520、530)と、
    を有し、
    前記複数のグループの機能分野ごとに予め優先度が設定されており、
    前記中継制御部は、該中継制御部を有する前記中継ECUである自中継ECUに接続されている前記配下ECUが出力したデータを、前記第1ネットワークを介して他の前記中継ECUに送信する際に、
    前記自中継ECUが有する前記統括制御部のうち、前記配下ECUを有する前記統括制御部を特定し、
    前記特定された統括制御部の機能分野に応じた前記優先度を特定し、
    前記特定された優先度のうち最も高い優先度を、前記自中継ECUの優先度として決定し、
    前記決定された優先度を、前記第1ネットワークを介して他の前記中継ECUに送信し、
    すべての前記中継ECUの優先度に基づき、前記自中継ECUにおける前記第1ネットワークへのデータ送信の優先度である通信優先度を決定し、
    前記決定された通信優先度に応じて、該データを、前記第1ネットワークに送出する、
    車両制御システム。
  12. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUは、それぞれ、
    該中継ECUに接続されている前記機能ECUである配下ECUの機能分野を示す情報を互いに通知し合い、
    前記複数の中継ECUに接続されているすべての前記配下ECUの機能分野における、該中継ECUに接続されている前記配下ECUの機能分野の相対的な優先度を決定し、
    該中継ECUに接続されている前記配下ECUが出力したデータを前記第1ネットワークを介して他の前記中継ECUに送信する際に、前記決定された優先度に応じて、該データを、前記第1ネットワークに送出する、
    車両制御システム。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、さらに、
    前記複数の領域のうち、少なくとも1つに配置され、前記第2ネットワークを介して自身の配置されている領域内の前記中継ECUに接続するためのインターフェイス(331b)を備える、車両制御システム。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の中継ECUのうち、少なくとも1つの中継ECUは、前記複数の機能ECUのうちの少なくとも1つの機能ECUと同じ筐体に収容されている、車両制御システム。
  15. 請求項14に記載の車両制御システムにおいて、
    前記複数の機能ECUのうちの少なくとも1つの機能ECUと同じ筐体に収容されている前記中継ECUは、前記同じ筐体に収容されている少なくとも1つの機能ECUと共に単一のマイコンにより構成されている、車両制御システム。
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