JP2015064790A - タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および表示装置 - Google Patents

タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および表示装置 Download PDF

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【課題】材料選定に関する自由度が高く且つ安定して製造され得るタッチパネルセンサを提供する。
【解決手段】タッチパネルセンサ30は、透明樹脂シート32と、透明樹脂シート32の一方の側の面上の第1電極40と、透明樹脂シート32の他方の側の面上の接合層34と、接合層34上の第2電極50と、を有する。第1電極40の導電体メッシュをなす第1導線46は、透明樹脂シート32側に位置する第1導電性金属層47と、導電性金属層47を一方の側から覆う第1暗色層48と、を有している。第2電極50の導電体メッシュをなす第2導線56は、接合層34側に位置する第2暗色層58と、第2暗色層58によって一方の側から覆われた第2導電性金属層57と、を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、電極を有したタッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを含むタッチパネル装置、並びに、タッチパネルセンサまたはタッチパネル装置を含む表示装置に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の画像表示機構が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、画像表示機構とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは画像表示機構の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの画像表示機構の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、投影型の容量結合方式のタッチパネル装置が注目されている。投影型容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)することにより、新たに奇生容量が発生し、この静電容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置を検出するようになっている。
投影型の容量結合方式のタッチパネル装置は、アクティブエリア内に配置された一対の検出電極群を含んでいる。一対の検出電極群は、誘電体を挟んで異なる厚さ方向位置に配置される。各検出電極群は、ストライプ状に配列された多数の線状検出電極を含んでいる。一対の検出電極群の間で、検出電極の配列方向は直交している。
これまでの多くのタッチパネルセンサにおいて、検出電極は、ITO等の透明導電材料を用いて形成されてきた。例えば、特許文献1では、両面露光法を用いてITOをパターニングすることにより、タッチパネルセンサの一対の検出電極群を互いに対して高精度に位置決めすることを開示している。ただし昨今では、特許文献2に開示されているように、表示装置の大型化にともなって検出電極の抵抗値を低下させることが求められており、電気抵抗値の低い金属材料を用いて検出電極を作製したタッチパネルセンサも普及しつつある。このタッチパネルセンサでは、検出電極が幅狭の導線として形成されている。このため、アクティブエリアでの透過率を十分高くすることができる。その一方で、金属材料の導電率が高いことから、金属導線の幅を狭くしても、タッチパネルセンサの面抵抗率(単位:Ω/□)を十分小さくすることができる。
金属材料からなる検出電極は、透明基材上に、接着剤を介して金属箔を積層し、次に、パターニングされたレジストをマスクとして、金属箔をエッチングすることにより作製されてきた。ただし、工業的に製造されている金属箔の厚みは10μm以上である。このような厚みの金属箔をエッチングすることによって安定して作製され得る、其の場合、金属導線の幅は少なくとも10μm以上となる。その理由は、エッチング加工で十分な形状及び寸法精度で安定して製造可能となるのは線幅が厚み以上の場合に限られる為である。即ち、厚み未満の線幅にエッチングすると、図15に示すように、エッチング時に必然的に生じてしまう横方向への浸食(サイドエッチング)により、隣り合う浸食箇所がレジストの下方で繋がってしまうことにある。レジストの下方で浸食箇所が繋がってしまうと、当該レジスト部分はもはや安定して支持され得ない。結果として、当該レジスト部分の下方に形成されるべき金属導線は直線性に欠け、また、高さ(厚み)にばらつきが生じる。加えて、図15に示すように、得られた金属導線の断面形状は、基材から突出する三角形形状となる。このような金属導線は、幅が狭い上に高さも低いため、十分な導電率を呈することはない。したがって、このタッチパネルセンサの面抵抗率は高くなってしまい、位置検出のためのセンシング感度が低下する。さらに、このようなタッチパネルセンサを、突出した金属導線が観察者側を向くようにしてタッチパネル装置や表示装置に組み込んだ場合、必要な面抵抗率を有する金属導線が視認されやすくもなる。
特許文献2では、このような問題に対処すべく、真空蒸着法等の成膜法によって透明基材上に金属薄膜を形成し、次に、パターニングされたレジストをマスクとして、この金属薄膜をエッチングすることによって、サイドエッチングによる上記不具合を生じること無く十分に細線化された検出電極を形成することを提案している。また、特許文献2では、金属薄膜よりも低反射性の暗色層で検出電極の表面を形成することにより、アクティブエリア内に位置する検出電極の不可視化を図ることも提案している。
特許第4775722号 特許第5224203号
しかしながら、十分に細線化された金属材料からなる一対の検出電極群を両面露光法により作製する場合、透明基材の両面に金属薄膜及び暗色膜を成膜する必要がある。真空蒸着法等の薄膜形成法は、透明基材に熱的負荷を及ぼす。このため、金属薄膜上ではなく透明基材の両面に金属薄膜及び暗色膜をそれぞれ成膜するためには、蒸着等の金屬薄膜形成時の透明基材の熱による收縮、歪等の劣化を防止すべく厚い透明基材を用いる等、透明基材の選定に制約が生じる。また、一方の面に於いては暗色膜を、透明基材上に成膜する必要があり、密着性を考慮すると、暗色膜の材料選定に大きな制約が生じる。加えて、透明基材の一方の側に成膜処理を行った後に透明基材の他方の側に成膜処理を行う際、先に成膜した金属薄膜または黒化膜が、搬送用のローラ等に接触するため、タッチパネルセンサの製品歩留まりが大幅に低下する。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、高精度に位置決めされるとともに十分に細線化された検出電極を両面に有したタッチパネルセンサであって、材料選定に関する自由度が高く、且つ透明基材の熱的劣化を最小化し安定して製造され得るタッチパネルセンサを提供することを目的とする。また、本発明は、高精度に位置決めされるとともに十分に細線化された検出電極を両面に有したタッチパネルセンサを、材料選定に関する自由度が高く且つ安定して製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるタッチパネルセンサは、
透明樹脂シートと、
前記透明樹脂シートの一方の側の面上に設けられた第1検出電極と、
前記透明樹脂シートの他方の側の面上に設けられた接合層と、
前記接合層の他方の側の面上に設けられた第2検出電極と、を備え、
前記第1検出電極は、第1導線が多数の開口領域を画成するメッシュパターンにて配置されている第1導電体メッシュを含み、
前記第2検出電極は、第2導線が多数の開口領域を画成するメッシュパターンにて配置されている第2導電体メッシュを含み、
前記第1導電体メッシュをなす前記第1導線は、前記透明樹脂シート側に位置する第1導電性金属層と、前記第1導電性金属層を一方の側から覆う第1暗色層と、を含み、
前記第2導電体メッシュをなす前記第2導線は、前記接合層側に位置する第2暗色層と、前記第2暗色層によって一方の側から覆われた第2導電性金属層と、を含む。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1導電性金属層は、前記透明樹脂シート側に位置する基材側導電性金属層と、前記第1暗色層側に位置する表層側導電性金属層と、を含んでいてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記基材側導電性金属層の幅は、前記表層側導電性金属層の幅よりも広くなっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記接合層は、硬化性樹脂の硬化物からなる接着層であってもよい。
本発明によるタッチパネル装置は、上述した本発明によるタッチパネルセンサのいずれかを備える。
本発明によるタッチパネル装置が、前記タッチパネルセンサに積層されたカバー層をさらに備えるようにしてもよい。
本発明による表示装置は、上述した本発明によるタッチパネルセンサのいずれか、或いは、上述した本発明によるタッチパネル装置のいずれかを含む。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法は、
透明樹脂シートと、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD法、イオンプレーティング法又はこれらの二以上を組み合わせた方法により前記透明樹脂シートに積層された第1導電性金属膜と、前記第1導電性金属膜の前記透明樹脂シートとは反対側に積層された第1暗色膜と、を有する第1積層体に、支持体と、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法又はこれらの二以上を組み合わせた方法により前記支持体に積層された第2導電性金属膜と、前記第2導電性金属膜の前記支持体とは反対側に積層された第2暗色膜と、を有する第2積層体を、前記第1積層体の前記透明樹脂シートの側と前記第2積層体の前記第2暗色膜の側とが対面するようにして、接合層を介して積層する工程と、
前記第2積層体の前記第2暗色膜及び前記第2導電性金属膜が前記接合層を介して前記第1積層体に接合した状態で、前記支持体を剥がして、前記第2導電性金属膜、前記第2暗色膜、前記接合層、前記透明樹脂シート、前記第1導電性金属膜及び前記第1暗色膜をこの順で含む中間積層体を作製する工程と、
前記中間積層体の前記第2導電性金属膜及び前記第2暗色膜、並びに、前記第1暗色膜及び前記第1導電性金属膜をパターニングする工程と、を備える。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記第1積層体の前記第1導電性金属膜は、前記透明樹脂シート側に位置する基材側導電性金属膜と、前記第1暗色膜側に位置する表層側導電性金属膜と、を含んでもよい。
本発明によれば、高精度に位置決めされるとともに十分に細線化された検出電極を両面に有したタッチパネルセンサが、高い自由度で材料を選定しながら透明基材の熱的劣化を最小化して安定して製造され得る。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、タッチパネル装置を画像表示機構とともに概略的に示す斜視図である。 図2は、図1のタッチパネル装置を画像表示機構とともに示す断面図である。なお、図2に示された断面は、図1のII−II線に沿った断面に概ね対応している。 図3は、タッチパネル装置のタッチパネルセンサを一方の側から示す上面図である。 図4は、図3の拡大平面図である。 図5は、タッチパネルセンサの断面図である。 図6(a)〜(c)は、第1積層体の製造方法を説明するための図である。 図7(a)及び(b)は、第2積層体の製造方法を説明するための図である。 図8は、中間積層体の製造方法を説明するための図である。 図9は、中間積層体の製造方法を説明するための図である。 図10は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図である。 図11は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図である。 図12は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図である。 図13は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図である。 図14は、図5に対応する図であって、タッチパネルセンサの一変形例を説明するための図である。 図15は、エッチング時の不具合を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図13は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1はタッチパネル装置及び表示装置を概略的に示す斜視図であり、図2は図1のタッチパネル装置及び表示装置を示す断面図であり、図3および図4はタッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す平面図である。
図1〜図4に示されたタッチパネル装置20は、投影型の静電容量結合方式として構成され、タッチパネル装置への外部導体(例えば、人間の指)の接触位置を検出可能に構成されている。なお、静電容量結合方式のタッチパネル装置20の検出感度が優れている場合には、外部導体がタッチパネル装置に接近しただけで当該外部導体がタッチパネル装置のどの領域に接近しているかを検出することができる。このような現象にともなって、ここで用いる「接触位置」とは、実際には接触していないが位置を検出され得る接近位置を含む概念とする。
<<<画像表示機構12>>>
図1および図2に示すように、タッチパネル装置20は、画像表示機構(例えば液晶表示装置)12とともに組み合わせられて用いられ、表示装置10を構成している。図示された画像表示機構12は、一例としてフラットパネルディスプレイ、より具体的には液晶表示装置として構成されている。画像表示機構12は、表示面12aを形成する液晶表示パネル15と、液晶表示パネル15を背面から照明するバックライト14と、液晶表示パネル15に接続された表示制御部13と、を有している。液晶表示パネル15は、映像を表示することができる表示領域A1と、表示領域A1を取り囲むようにして表示領域A1の外側に配置された非表示領域(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部13は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて液晶表示パネル15を駆動する。液晶表示パネル15は、表示制御部13の制御信号により、所定の映像を表示面12aに表示するようになる。すなわち、画像表示機構12は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置として役割を担っている。
なお、図2に示されているように、液晶表示パネル15は、一対の偏光板16,18と、一対の偏光板16,18間に配置された液晶セル17と、を有している。出光側に配置された偏光板18の出光側には、機能層19が設けられている。機能層19は、特定の機能を発揮することを期待された層であって、画像表示機構12の最出光側面、すなわち表示面12aを形成している。機能層19は、一例として、反射防止層(AR層)としての機能する低屈折率層とすることができる。また機能層19の他の例として、反射防止層に代えて或いは反射防止層に加えて、防眩機能を有した防眩層(AG層)、耐擦傷性を有したハードコート層(HC層)、帯電防止機能を有した帯電防止層(AS層)等の一以上を含むように構成され得る。
偏光板16,18は、入射した光を直交する二つの偏光成分に分解し、一方の方向の偏光成分を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向の偏光成分を吸収する機能を有した偏光子を有している。以下においては、液晶表示パネル15に含まれる一対の偏光板を区別するため、液晶表示パネル15の配置状態に関係なく、入光側(バックライト側)の偏光板16を下偏光板と呼び、出光側(観察者側)の偏光板18を上偏光板と呼ぶ。
液晶セル17は、一対の支持板と、一対の支持板間に配置された液晶と、を有している。液晶セル17は、一つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加された液晶セル17の液晶の配向は変化するようになる。入光側に配置された下偏光板16を透過した特定方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分は、一例として、電界印加されている液晶セル17を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、電界印加されていない液晶セル17を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、液晶セル17への電界印加の有無によって、下偏光板16を透過した特定方向の偏光成分が、下偏光板16の出光側に配置された上偏光板18をさらに透過するか、あるいは、上偏光板18で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
バックライト14は、光源を含んでおり、面状に光を照射する。バックライト14は、エッジライト型(サイドライト型)や直下型として構成された既知の面光源装置を用いることができる。光源は、発光ダイオード(LED)、冷陰極管、白熱灯、有機EL等の既知の光源から構成され得る。
<<<タッチパネル装置20>>>
次に、タッチパネル装置20について説明する。タッチパネル装置20は、タッチパネルセンサ30を含む積層構造体20aと、タッチパネルセンサ30に接続された検出制御部21と、を有している。タッチパネルセンサ30を含む積層構造体20aは、画像表示機構12の表示面12aに対面する位置に配置されている。上述したように、タッチパネル装置20は、投影型容量結合方式のタッチパネル装置として構成されており、情報を入力する入力装置としての役割を担っている。図2に示された例では、タッチパネル装置20の積層構造体20aは、観察者側、すなわち、画像表示機構12とは反対の側から順に、カバー層22、接合層23、タッチパネルセンサ30及び第2カバー層24を有している。
カバー層22は、誘電体として機能する透光性を有した層であり、例えばガラス板や樹脂フィルムから形成される。このカバー層22は、タッチパネル装置20への入力面(タッチ面、接触面)として機能するようになる。つまり、カバー層22に導体、例えば人間の指5を接触させることにより、タッチパネル装置20に対して外部から情報を入力することができるようになっている。また、カバー層22は、表示装置10の最観察者側面をなしており、表示装置10において、タッチパネル装置20および画像表示機構12を外部から保護するカバーとしても機能する。
カバー層22は、接合層23を介してタッチパネルセンサ30と接合されている。接合層23は、タッチパネルセンサ30の電極40,50と、カバー層22に接触する導体、例えば人間の指5と、の間で誘電体として機能する。このような接合層23としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。第2カバー層24は、タッチパネルセンサ30の後述する第2電極50を覆う層である。第2カバー層24は、繊細なパターンを有する第2電極50を保護する層として機能する。
なお、タッチパネル装置20の積層構造体20aには、図示された例に限られず、特定の機能を発揮することを期待されたその他の機能層が設けられても良い。また、一つの機能層が二以上の機能を発揮するようにしてもよいし、例えば、タッチパネルセンサ30の後述する透明樹脂シート32や、その他の積層構造体20aに含まれる各層(各基材や、接着層)に機能を付与するようにしてもよい。タッチパネル装置20の積層構造体20aに付与され得る機能としては、一例として、防眩(AG)機能、反射防止(AR)機能、耐擦傷性を有したハードコート(HC)機能、帯電防止(AS)機能、電磁波遮蔽機能、赤外線遮蔽機能、紫外線遮蔽機能、位相差機能、偏光機能、防汚機能等を例示することができる。
タッチパネル装置20の検出制御部21は、タッチパネルセンサ30に接続され、カバー層22を介して入力された情報を処理する。具体的には、検出制御部21は、カバー層22へ導体(典型的には、人間の指)5が接触している際に、カバー層22への導体5の接触位置を特定し得るように構成された回路(検出回路)を含んでいる。また、検出制御部21は、画像表示機構12の表示制御部13と接続され、処理した入力情報を表示制御部13へ送信することもできる。この際、表示制御部13は、入力情報に基づいた映像情報を作成し、入力情報に対応した映像を画像表示機構12に表示させることができる。
なお、「容量結合」方式および「投影型」の容量結合方式との用語は、タッチパネルの技術分野で用いられる際の意味と同様の意味を有するものとして、本件においても用いている。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のタッチパネル装置は電極(導電体層)を含んでおり、外部の導体(典型的には人間の指)がタッチパネルに接触することにより、外部の導体とタッチパネル装置の電極(導電体層)との間でコンデンサ(静電容量)が形成されるようになる。そして、このコンデンサの形成にともなった電気的な状態の変化に基づき、タッチパネル上において外部導体が接触している位置の位置座標が特定(位置検出)されるようになる。
<<タッチパネルセンサ30>>
次に、タッチパネルセンサ30について、詳述する。図2および図3に示すように、タッチパネルセンサ30は、透明樹脂シート32と、透明樹脂シート32の一方の側の面上に設けられた第1電極40と、透明樹脂シート32の他方の側の面上に設けられた接合層34と、接合層34の他方の側の面上に設けられた第2電極50と、を含んでいる。図示された実施の形態では、タッチパネルセンサ30に関連して用いる「一方の側」は、観察者側、すなわち、検出制御部21とは反対の側となっている。また図示された実施の形態では、タッチパネルセンサ30に関連して用いる「他方の側」は、画像表示機構12側、すなわち、観察者側とは反対の側となっている。
<透明樹脂シート32>
透明樹脂シート32は、電極40,50を支持する基材として機能し、且つ、タッチパネルセンサ30における誘電体としても機能する。図1および図3に示すように、透明樹脂シート32は、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1に隣接する非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。図1に示すように、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1は、画像表示機構12の表示領域A1に対面する領域の中央部から周縁部にかけての領域を占めている。一方、非アクティブエリアAa2は、矩形状のアクティブエリアAa1の周縁部を四方から周状に取り囲むように、言い換えると、額縁状に形成されている。この非アクティブエリアAa2は、画像表示機構12の非表示領域A2に対面する領域に形成されている。
アクティブエリアAa1を介して画像表示機構12の画像を観察することができるよう、透明樹脂シート32は、透明または半透明となっている。透明樹脂シート32は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であることがより好ましい。なお、透明樹脂シート32の可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JISK0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
透明樹脂シート32は、例えば、誘電体として機能し得るガラスや樹脂の板やフィルムから構成され得る。樹脂フィルムとしては、光学部材の基材として使用されている種々の樹脂フィルムを好適に用いることができる。一例として、タッチパネル裝置20の積層構造体20aに位相差板や偏光板を含む場合は複屈折性を有さない光学等方性の樹脂、典型的には、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースエステル樹脂を、透明樹脂シート32として用いることができる。その一方で、該積層構造体20aに位相差板又は偏光板を含ま無い場合は複屈折性を有する光学異方性の樹脂も、透明樹脂シート32として用いることができる。例えば、安価で安定性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂を、透明樹脂シート32として用いることができる。ポリエステル樹脂フィルムは、吸湿性が低く、高温多湿の環境化においても変形等が生じ難いといった利点を、有している。
<接合層34>
図2に示すように、接合層34は、透明樹脂シート32の片側のみに設けられている。より具体的には、接合層34は、透明樹脂シート32の他方の側の面上に設けられている。図2に示された例において、接合層34は、透明樹脂シート32の他方の側の面上にベタで設けられ、すなわち、透明樹脂シート32の他方の側の面上に隙間無く面状の領域に設けられている。
接合層34は、第2電極50を透明樹脂シート32に接合するための層である。接合層34をなす材料は、第2電極50を透明樹脂シート32に接合し得る範囲で特に限定されることはない。一例として、接合層34は、いわゆるリワーク性(一度剥がした後に再接合可能である性質)を有した粘着剤からなる粘着層ではなく、リワーク性を持たない接着剤からなる接着層として形成されていることが好ましい。例えば、接合層34は、硬化性樹脂の硬化物からなる接着層であることが好ましい。接合層34が硬化性樹脂の硬化物からなる接着層である場合には、タッチパネルセンサ30が用いられる環境条件の変化(温度変化や湿度変化等)にともなって第2電極50の透明樹脂シート32に対する相対位置が変化することを、効果的に抑制することができる。これにより、安定して優れた位置検出精度を確保することが可能となる。
<電極40>
次に、透明樹脂シート32または接合層34上に設けられたタッチパネルセンサ30の第1電極40及び第2電極50について説明する。なお、以下の説明及び図面においては、第1電極40について、40番台の符号を付して説明し、第2電極50について、50番台の符号を付して説明する。ただし、第1電極40及び第2電極50は、共通する構成を含んでおり、共通する構成については、「第1」や「第2」との用語を用いることなく且つ40番台の符号と第2電極50番台の符号の両方を参照しながら説明する。
図3に示すように、透明樹脂シート32の一方の側の面上には、多数の第1電極40が設けられている。また、接合層34の他方の側の面上には、多数の第2電極50が設けられている。各電極40,50は、位置検出に用いられる検出電極45,55と、検出電極45,55に接続された取出電極(取出配線)42,52と、を有している。検出電極45,55は、パターンをなすようにしてアクティブエリアAa1内に配置されている。一方、取出電極42,52は、非アクティブエリアAa2内に配置されている。
(検出電極45,55)
第1検出電極45は、透明樹脂シート32の一方の側(観察者側)の面上に所定のパターンで配置されている。また、第2検出電極55は、接合層34の他方の側(画像表示機構12側)の面上に、第1検出電極45とは異なるパターンで配置されている。より具体的には、図3に示すように、第1検出電極45は、長方形の輪郭形状を有して線状に延び、且つ、その長手方向と交差する方向に配列されている。同様に、第2検出電極55も、長方形の輪郭形状を有して線状に延び、且つ、その長手方向と交差する方向に配列されている。ただし、第1検出電極45の配列方向と第2検出電極55の配列方向とは非平行となっている。図示された例において、第1検出電極45は、ストライプ状に当該図上で上下方向に配列され、且つ、その配列方向に直交する方(当該図上に於いて左右方向)向に直線状に延びている。また、第2検出電極55も、ストライプ状に当該図上で左右方向配列され、且つ、その配列方向に直交する方向(当該図上で上下方向)に直線状に延びている。さらに、第1検出電極45の配列方向と第2検出電極55の配列方向とは直交している。
検出電極45,55は、外部導体がタッチパネルセンサ30に接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。従って、検出電極45,55には、電磁的な変化または静電容量の変化に起因する電流を検知可能なレベルで流すことができる程度の導電性が求められる。このような検出電極45,55を構成するための材料として、優れた導電性を有する金属材料、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を用いることができる。
一方、これらの金属材料は、可視光に対して遮光性を有している。そこで、検出電極45,55は、導線46,56が多数の開口領域45b,55bを画成するメッシュパターンにて配置されている導電体メッシュ45a,55aを含んでいる。とりわけ図3及び図4に示された例においては、各検出電極45,55が、細長い領域に形成された導電体メッシュ45a,55aから形成されている。図4に示された例においては、アクティブエリアAa1の全域に導電体メッシュ45a,55aが形成され、各検出電極45,55の輪郭に対応して、導電体メッシュをなす導線46,56を断線させることにより、各検出電極45,55が形成されている。なお、図4に示された例において、導電体メッシュ45a,55aは、格子配列状の規則的なメッシュパターンを有している。ただし、導電体メッシュ45a,55aは、格子配列以外の規則的なメッシュパターンを有していてもよいし、不規則的なメッシュパターンを有していてもよい。
(取出電極42,52)
取出電極42,52は、検出電極45,55の各々に対し、接触位置の検出方法に応じて一つまたは二つ設けられている。各取出電極42,52は、対応する検出電極45,55に接続されて配線を形成している。取出電極42,52は、透明樹脂シート32の非アクティブエリアAa2内を、対応する検出電極45,55から透明樹脂シート32の端縁まで延びている。そして、取出電極42,52の検出電極45,55とは反対側の端部に、端子部42a,52aが形成されている。取出電極42,52は、その端子部42a,52aにて、図示しない外部接続配線(例えば、FPC)を介し、検出制御部21に接続される。
(電極40,50の断面形状)
次に、電極40,50の断面形状について説明する。図5は、厚さ方向に沿った断面において、タッチパネルセンサ30が示されている。とりわけ図5は、導電体メッシュ45a,55aをなす導線46,56の断面形状を示している。ここで厚さ方向とは、シート状(フィルム状、板状、パネル状)からなるタッチパネルセンサ30のシート面(フィルム面、板面、パネル面)への法線方向に沿った断面のことを指す。また、シート面(フィルム面、板面、パネル面)とは、対象となるシート状(フィルム状、板状、パネル状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。そして、本実施の形態においては、透明樹脂シート32が一対の主面を有するシート状の形状を有している。したがって、本実施の形態では、厚さ方向に沿った断面とは、透明樹脂シート32の面への法線方向に沿った断面と一致する。
図5に示すように、第1検出電極45の導電体メッシュ45aをなす第1導線46は、透明樹脂シート32側に位置する基端面46aと、基端面46aに対向して配置された平坦な先端面46bと、基端面46aと先端面46bとの間を接続する一対の側面46cと、を有している。基端面46aと先端面46bは互いに平行となっている。そして、図5に示された例において、第1導線46は、透明樹脂シート32側に位置して基端面46aを形成する第1導電性金属層47と、第1導電性金属層47上に設けられ先端面46bを形成する第1暗色層48と、有している。すなわち、第1暗色層48は、第1導電性金属層47を一方の側から覆っている。
同様に、第2検出電極55の導電体メッシュ55aをなす第2導線56は、透明樹脂シート32側に位置する基端面56aと、基端面56aに対向して配置された平坦な先端面56bと、基端面56aと先端面56bとの間を接続する一対の側面56cと、を有している。基端面56aと先端面56bは互いに平行となっている。そして、図5に示された例において、第2導線56は、接合層34側に位置して基端面56aを形成する第2暗色層58と、第2暗色層58上に設けられ先端面56bを形成する第2導電性金属層57と、を有している。すなわち、第2導電性金属層57は、第1暗色層48によって一方の側から覆われている。
ここで導電性金属層47,57は、高導電率を有した金属材料を用いて形成された層であり、上述したように、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上からなる層である。
また、導電性金属層47,57は、単層である必要はなく、複数の層として構成されていてもよい。図5に示された例では、透明樹脂シート32の一方の側の面上に直接に積層された第1導電性金属層47は、透明樹脂シート32側に位置する基材側導電性金属層47aと、第1暗色層48側に位置する表層側導電性金属層47bと、を含んでいる。このような構成によれば、透明樹脂シート32と直接接触する基材側導電性金属層47aを、透明樹脂シート32との密着性に優れた材料、例えば、例えば、透明樹脂シート32がポリエステル樹脂フィルムからなる場合はニッケルやニッケル合金から形成することができる。その一方で、透明樹脂シート32と接触しない表層側導電性金属層47bを、導電率に優れ且つ安価な材料、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金から形成することができる。
金属材料からなる導電性金属層47,57は、優れた導電率を有する反面、比較的に高い反射率を呈する。したがって、タッチパネルセンサ30の検出電極45,55をなす導電性金属層47,57によって外光が反射されると、タッチパネル装置20のアクティブエリアAa1を介して観察される画像表示機構12の画像コントラストが低下してしまう。そこで、暗色層48,58が、導電性金属層47,57の観察者側(一方の側)に配置されている。この暗色層48,58によって、画像のコントラストを向上させ、画像表示機構12によって表示される画像の視認性を改善することができる。すなわち、暗色層48,58は、黒色等の暗色の層であり、隣接する導電性金属層47,57よりも低反射率の層である。
暗色層48,58としては、種々の既知の層を用いることができる。導電性金属層47,57を部分的に暗色化処理して、金属酸化物や金属硫化物からなる暗色層48,58を導電性金属層47,57の一部分から形成してもよい。また、暗色材料の塗膜や、ニッケルやクロム等のめっき層等のように、導電性金属層47,57上に暗色層48,58を設けるようにしてもよい。一具体例として、導電性金属層47,57が鉄からなる場合には、450〜470℃程度のスチーム雰囲気中に導電性金属層47,57を10〜20分間さらして、導電性金属層47,57の表面に1〜2μm程度の酸化膜(暗色膜)を形成するようにしてもよい。別の方法として、鉄からなる導電性金属層47,57を濃硝酸などで薬品処理して、導電性金属層47,57の表面に四三酸化鉄(Fe3O4)からなる酸化膜(暗色膜)を形成するようにしてもよい。また、導電性金属層47,57が銅からなる場合には、硫酸、硫酸銅及び硫酸コバルトなどからなる電解液中にて、導電性金属層47,57を陰極電解処理して、カチオン性粒子を付着させるカソーディック電着が好ましい。該カチオン性粒子を設けることでより粗化し、同時に暗色が得られる。カチオン性粒子としては、銅粒子、銅と他の金属との合金粒子が適用できるが、好ましくは銅−コバルト合金の粒子である。該カチオン性粒子の粒径は、黒濃度の点から、平均粒径0.1〜1μm程度が好ましい。なお、ここで用いる暗色層48,58とは、暗色化された層のみでなく、粗化された層も含む。
コントラストの低下を防止する観点から、暗色層48,58に関しては、その色味がL*a*b*表色系(CIE1976)において、a*が−5.0〜3.0、b*が−5.0〜4.0であることが好ましい。暗色層48,58の色味の測定条件は、C光源、観測視野2°であり、導電体メッシュ45a,55aの開口率が95%以上である電極40,50の背面に黒色アクリル板を配置した状態で測定するものとする。
なお、図5は、導電体メッシュ45a,55aをなす導線46,56の断面形状を示しているが、電極40,50の導電体メッシュ45a,55a以外の部分も、幅が異なるだけで、導電体メッシュ45a,55aをなす導線46,56と同様の断面形状を有するようにしてもよい。
例えば、第1取出電極42も、図5に示された第1検出電極45の第1導線46と同様の断面形状を有することができる。したがって、第1取出電極42は、透明樹脂シート32側に位置する基端面46aと、基端面46aに対向して配置された平坦な先端面46bと、基端面46aと先端面46bとの間を接続する一対の側面46cと、を有していてもよい。また、図5に示されているように、第1取出電極42の基端面46aと先端面46bが互いに平行となっていてもよい。さらに、第1取出電極42は、厚さ方向の断面において、第1導電性金属層47を含んでいる。そして、第1取出電極42と第1検出電極45との間で、第1導電性金属層47は一体的に形成されていてもよい。すなわち、第1電極40が、任意の厚さ方向断面においてその少なくとも一部分を占める第1導電性金属層47を含んでいてもよい。
一方、第1取出電極42は、画像表示機構12の非表示領域A2に対面する非アクティブエリアAa2内に配置されている。したがって、第1取出電極42は、第1暗色層48を有している必要はない。ただし、第1暗色層48のパターニング等の煩雑さを回避するため、第1取出電極42が、第1検出電極45と同様に第1暗色層48を有するようにしてもよい。この場合、第1取出電極42と第1検出電極45との間で、第1暗色層48が一体的に形成されていてもよい。
同様に、第2取出電極52も、図5に示された第2検出電極55の第2導線56と同様の断面形状を有することができる。したがって、第2取出電極52は、接合層34側に位置する基端面56aと、基端面56aに対向して配置された平坦な先端面56bと、基端面56aと先端面56bとの間を接続する一対の側面56cと、を有していてもよい。また、第2取出電極52についても図5に示されているように、その基端面56aと先端面56bが互いに平行となっていてもよい。さらに、第2取出電極52は、厚さ方向の断面において、第2導電性金属層48を含んでいてもよい。そして、第2取出電極52と第2検出電極55との間で、第2導電性金属層57は一体的に形成されていてもよい。すなわち、第2電極50が、任意の厚さ方向断面においてその少なくとも一部分を占める第2導電性金属層57を含んでいてもよい。さらに、第2取出電極52は、第1取出電極42と同様の理由で、第2暗色層58を有している必要はない。ただし、第2取出電極52は、第1取出電極42と同様の理由で、第2暗色層58を有するようにしてもよい。この場合、第2取出電極52と第2検出電極55との間で、第2暗色層58が一体的に形成されていてもよい。
なお図示された例において、電極40,50は導電性金属層47,57と暗色層48,58とを有するように構成されているが、これに限れず、電極40,50がさらに他の層を含んでいてもよい。電極40,50に含まれるべき他の層として、例えば、防錆層が例示される。
このような構成からなる電極40,50において、図5に示された導電体メッシュ45a,45b,56a、56bをなす導線46,56の幅(最大幅)W、すなわち、シート状からなるタッチパネルセンサ30のシート面に沿った幅(最大幅)Wを1μm以上5μm以下とし、且つ、図5に示された導電体メッシュ45a,45b,56a、56bをなす導線46,56の高さ(厚さ)H、すなわち、シート状からなるタッチパネルセンサ30のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)Hを0.2μm以上2μm以下とすることが好ましい。このような寸法の導電体メッシュ45a,45b,56a、56bによれば、導線46,56が十分に細線化されているので、電極40,50を極めて効果的に不可視化することができる。同時に、断面形状において平行となる基端面46a,56aおよび先端面46b,56bの間の高さが十分な高さとなり、すなわち、導線46,56の断面形状のアスペクト比(H/W)が十分に大きくなり、高い導電性を有するようになる。結果として、導電性メッシュ55における面抵抗率を50Ω/□以下、さらに好ましくは20Ω/□以下にすることも可能となる。
すなわち、このような断面寸法を有した導線46,56によれば、タッチパネルセンサ30の電極40,50を低抵抗に維持しながら、当該電極40,50をなす導線46,56を細線化することができる。細線化した導線46,56によれば、高精細化された画素との組み合わせにおいて、或いは、タブレットと呼ばれる携帯端末の短ピッチ配列された画素との組み合わせにおいても、十分に検出電極45,55を不可視化しながら、高い検出精度を発揮することができる。
なお、シート状からなるタッチパネルセンサ30のシート面に沿った幅Wは、電極40、50の不可視化の観点から、5.0μm以下であることが好ましく、3.5μm以下であることがさらに好ましく、面抵抗率を低下させる観点から、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがさらに好ましい。また、シート状からなるタッチパネルセンサ30のシート面への法線方向に沿った高さ(厚さ)Hは、電極40の製造精度を安定させる観点から、2.0μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがさらに好ましく、面抵抗率を低下させる観点から、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。加えてここで説明した作用効果を確保する観点から、細導線60の断面形状のアスペクト比(H/W)は、0.04以上2.00以下であることが好ましく、0.67以上7.00以下であることがより好ましい。
後述するタッチパネルセンサ30の製造方法によれば、電極40,50の導線46,56以外の部分の高さは、導電体メッシュ45a,55aをなす導線46,56の高さと同一となる。その一方で、電極40,50の導線46,56以外の部分、例えば不可視化が要求されていない取出電極42,52の幅を5.0μm以上とすることができる。
<タッチパネルセンサ30の製造方法>
次に、タッチパネルセンサ30の製造方法の一例について説明する。以下に説明する製造方法では、まず、図6に示すようにして第1積層体70を準備し、また、図7に示すようにして第2積層体75を準備する。第2積層体75の準備は、第1積層体70の準備の前に行っても良いし、第1積層体70の準備の後に行っても良いし、或いは、第1積層体70の準備と並行して行っても良い。その後、第1積層体70および第2積層体75から中間積層体80を作製し、中間積層体80からタッチパネルセンサ30を作製する。以下、各工程について順に説明していく。
(第1積層体70の製造)
まず、図6を参照して、第1積層体70を準備する工程について説明する。図6(c)に示すように、第1積層体70は、透明樹脂シート32、第1導電性金属膜71及び第1暗色膜72をこの順で含んでいる。第1積層体70を作製するにあたり、まず、透明樹脂シート32を準備する。第1積層体70の透明樹脂シート32は、タッチパネルセンサ30の透明樹脂シート32をなすようになる。したがって、第1積層体70の透明樹脂シート32の材料は、タッチパネルセンサ30の透明樹脂シート32用の材料として例示した材料を適宜選択して用いることができる。また、以下に説明する第1積層体70の製造方法によれば、透明樹脂シート32に加えられる負荷、とりわけ熱負荷は大きくならない。したがって、透明樹脂シート32の厚みは、25μm以上300μm以下と薄くすることもできる。
次に、透明樹脂シート32の片側の面上に、第1導電性金属膜71及び第1暗色膜72を順に作製する。第1導電性金属膜71及び第1暗色膜72は、パターニングされることにより、タッチパネルセンサ30の第1電極40を形成するようになる。このうち、第1導電性金属膜71が、第1電極40の第1導電性金属層47を形成し、第1暗色膜72が、第1電極40の第1暗色層48を形成する。
また、図示された例では、第1導電性金属膜71は、透明樹脂シート32上に形成された基材側導電性金属膜71aと、基材側導電性金属膜71aの透明樹脂シート32とは反対側に形成された表層側導電性金属膜71bと、を有している。基材側導電性金属膜71aは、第1導電性金属層47の基材側導電性金属層47aを形成し、表層側導電性金属膜71bは、第1導電性金属層47の表層側導電性金属層47bを形成するようになる。図6(a)では、透明樹脂シート32の面上に、基材側導電性金属膜71aが形成されている。図6(b)では、基材側導電性金属膜71aの透明樹脂シート32とは逆側の面上に、表層側導電性金属膜71bが形成されている。そして、図6(c)では、表層側導電性金属膜71bの基材側導電性金属膜71aとは逆側の面上に、第1暗色膜72が形成されている。
上述した厚みの第1電極40を作製する観点から、基材側導電性金属膜71aの厚みは、10nm以上100nm以下とすることができる。また、表層側導電性金属膜71bの厚みは、0.1μm以上3.0μm以下とすることができる。さらに、第1暗色膜72の厚みは、10nm以上100nm以下とすることができる。
基材側導電性金属膜71aは、銅箔等の金属箔を接着層を介して基材にラミネートしたものから形成するのではなく、接着層を介さずに透明樹脂シート32上に直接的に形成する。また、表層側導電性金属膜71bも、銅箔等の金属箔を接着層を介して基材にラミネートしたものから形成するのではなく、接着層を介さずに基材側導電性金属膜71a上に直接的に形成する。すなわち、入手可能な特定の厚みを有した金属箔を積層するのではなく、透明樹脂シート32または基材側導電性金属膜71a上に所望の厚みを有した基材側導電性金属膜71a及び表層側導電性金属膜71bを成膜する。基材側導電性金属膜71a及び表層側導電性金属膜71bの成膜方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、電界めっき法及び無電界めっき法を含むめっき法、CVD法、イオンプレーティング法又はこれらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。
上述したように、第1電極40の高さ(厚さ)Hを0.2〜2μm程度とするため、0.2〜2μmの厚みで第1導電性金属膜71を成膜しようとすると、真空蒸着法を採用することが好ましい。蒸着によれば、0.2〜2μmの厚みの第1導電性金属膜71、とりわけ0.5μm以上の厚みの第1導電性金属膜71を比較的に短時間で安価に製造することができる。図示された例では、第1導電性金属膜71が基材側導電性金属膜71aと表層側導電性金属膜71bとを含んでおり、基材側導電性金属膜71a及び表層側導電性金属膜71bを、それぞれ、別の材料を用いて真空蒸着法により形成することができる。
また、別の方法として、スパッタリングと他の方法、例えばスパッタリングと電界めっきとを含む複数工程にて、第1導電性金属膜71を成膜することも有効である。スパッタリングによれば、密着性に優れた下地層を形成することができ、且つ、その後の電界メッキによって、第1導電性金属膜71の厚みを比較的迅速に所望の厚みまで増加させることができる。さらに、図示された例のように、第1導電性金属膜71が基材側導電性金属膜71aと表層側導電性金属膜71bとを含む場合には、基材側導電性金属膜71aを真空蒸着法やスパッタリング法により作製し、その後に、表層側導電性金属膜71bを電界めっき法によって作製することもできる。
なお、第1導電性金属膜71の材料は、既に説明したタッチパネルセンサ30の第1導電性金属層47用の材料を用いることができる。すなわち、第1導電性金属膜71に用いられる材料として、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を採用することができる。とりわけ、透明樹脂シート32に接触する第1導電性金属膜71の基材側導電性金属膜71aの材料は、透明樹脂シート32との密着性に優れた材料、例えば、ポリエステル樹脂フィルムとの密着性に優れたニッケルやニッケル合金とすることができる。また、透明樹脂シート32から離間した第1導電性金属膜71の表層側導電性金属膜71bの材料は、導電率に優れ且つ安価な材料、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金とすることができる。なお、透明樹脂フィルムへの密着性に優れた基材側金属層47a(基材側導電性金属膜71a)を設けることに代えて、透明樹脂フィルムの第1金属層47(第1導電性金属膜71)が形成される側の面が、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂の硬化物からなる密着強化層によって形成されるようにしてもよい。
透明樹脂シート32上に第1導電性金属膜71を形成した後、透明樹脂シート32から離間した第1導電性金属膜71の面上に、第1電極40の第1暗色層48を構成するようになる第1暗色膜72を成膜する。既に説明したように、第1導電性金属膜71の表層部分を黒化処理して、第1導電性金属膜71の一部分に金属酸化物や金属硫化物からなる第1暗色膜72を形成してもよい。また、スパッタリング法、真空蒸着法、電界めっき法及び無電界めっき法を含むめっき法、CVD法、イオンプレーティング法、又は、これらの二以上を組み合わせた方法により、第1導電性金属膜71上に第1暗色膜72を設けるようにしてもよい。
以上のようにして、第1積層体70が製造され得る。一般に、樹脂シートと黒化膜との密着性は悪く、従来、黒化膜の材料選択の自由度は非常に制約されてきた。しかしながら、以上に説明した方法では、第1暗色膜72を、樹脂製の透明樹脂シート32上ではなく、第1導電性金属膜71上に形成すればよい。このため、上述したように、種々の方法を採用しながら種々の材料を用いて、第1導電性金属膜71上に第1暗色膜72を形成することができる。また、第1積層体70の製造において、透明樹脂シート32の片側のみに、成膜処理を行う。したがって、透明樹脂シート32への熱的負荷が大きくなり過ぎることを回避することができ、真空蒸着法等の高温処理によって、透明樹脂シート32が大きく損傷してしまうことを防止することができる。このため、透明樹脂シート32の材料選択の自由度が増し、加えて、透明樹脂シート32の厚みを薄くすることも可能となる。さらに、透明樹脂シート32の片側のみに成膜処理が行われており、透明樹脂シート32の一方の面が、第1積層体70の一方の面となっている。このため、第1積層体70は取り扱い性に優れ、透明樹脂シート32上に成膜された薄膜を損傷してしまうことを効果的に抑制することができる。これにより、第1積層体70の歩留まり、最終的にはタッチパネルセンサ30の歩留まりを改善することができる。
(第2積層体75の製造)
次に、図7を参照して、第2積層体75を準備する工程について説明する。図7(b)に示すように、第2積層体75は、支持体78、第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77をこの順で含んでいる。第2積層体75を作製するにあたり、まず、支持体78を準備する。第2積層体75の支持体78は、最終的に廃棄され、タッチパネルセンサ30の一部分を構成するものではない。したがって、支持体78の材料は、特に限定されることなく種々の材料、例えば樹脂や紙を用いることができ、また不透明な材料を用いることもできる。なお、図示された例においては、後述する第2導電性金属膜76との剥離を円滑に行うため、支持体78の一方の面に剥離層78aが設けられている。剥離層78aは、シリコーン等の、珪素樹脂、弗素樹脂、メラミン樹脂、或いはこれらの樹脂を適宜比率で2種以上混合したものからなる剥離剤の塗膜として形成され得る。
この支持体78の片側の面、図示された例では、支持体78の剥離層78a上に、第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77を順に作製する。第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77は、パターニングされることにより、タッチパネルセンサ30の第2電極50を形成するようになる。このうち、第2導電性金属膜76が、第2電極50の第2導電性金属層57を形成し、第2暗色膜77が、第2電極50の第2暗色層58を形成する。図7(a)では、支持体78上に、第2導電性金属膜76が形成されている。図7(b)では、第2導電性金属膜76の支持体78とは逆側の面上に、第2暗色膜77が形成されている。上述した厚みの第2電極50を作製する観点から、第2導電性金属膜76の厚みは、0.1μm以上3.0μm以下とすることができ、第2暗色膜77の厚みは、10nm以上100nm以下とすることができる。
第2導電性金属膜76は、銅箔等の金属箔を接着層を介して基材にラミネートしたものから形成するのではなく、接着層を介さずに支持体78上に直接的に形成する。すなわち、入手可能な特定の厚みを有した金属箔を積層するのではなく、支持体78上に所望の厚みを有した第2導電性金属膜76を成膜する。第2導電性金属膜76の成膜方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、電界めっき法及び無電界めっき法を含むめっき法、CVD法、イオンプレーティング法、又は、これらの二以上を組み合わせた方法を採用することができる。上述したように、第2電極50の高さ(厚さ)Hを0.2〜2μm程度とするため、0.2〜2μmの厚みで第2導電性金属膜76を成膜しようとすると、真空蒸着法を採用することが好ましい。真空蒸着法によれば、0.2〜2μmの厚みの第2導電性金属膜76、とりわけ0.5μm以上の厚みの第2導電性金属膜76を比較的に短時間で安価に製造することができる。また、別の方法として、スパッタリングと他の方法、例えばスパッタリングと電界めっきとを含む複数工程にて、第2導電性金属膜76を成膜することも有効である。
第2導電性金属膜76の材料は、既に説明したタッチパネルセンサ30の第2導電性金属層57用の材料を用いることができる。すなわち、第2導電性金属膜76に用いられる材料として、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、及び、これらの合金の一以上を採用することができる。なお、後述するように、支持体78は、第2導電性金属膜76から剥がされるようになる。したがって、第2導電性金属膜76は、支持体78に対して優れた密着性を有する必要はない。このため、第2導電性金属膜76は、導電率に優れ且つ安価な材料、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金からなる単層とすることが有効である。
支持体78上に第2導電性金属膜76を形成した後、支持体78から離間した第2導電性金属膜76の面上に、第2電極50の第2暗色層58を構成するようになる第2暗色膜77を成膜する。既に説明したように、また第1暗色膜72と同様に、第2導電性金属膜76の表層部分を黒化処理して、第2導電性金属膜76の一部分に金属酸化物や金属硫化物からなる第2暗色膜77を形成してもよい。また、スパッタリング法、真空蒸着法、電界めっき法及び無電界めっき法を含むめっき法、CVD法、イオンプレーティング法、又は、これらの二以上を組み合わせた方法により、第2導電性金属膜76上に第2暗色膜77を設けるようにしてもよい。
以上のようにして、第2積層体75が製造され得る。一般に、黒化膜と他の膜との密着性が悪く、従来、黒化膜の材料選択の自由度は非常に制約されてきた。しかしながら、以上に説明した方法では、第2暗色膜77を、比較的に相性の良い金属材料からなる第2導電性金属膜76上に形成すればよい。このため、上述したように、種々の方法を採用しながら種々の材料を用いて、第2導電性金属膜76上に第2暗色膜77を形成することができる。また、第2積層体75の製造において、支持体78の片側のみに、成膜処理を行う。したがって、支持体78への負荷が大きくなり過ぎることを回避することができ、真空蒸着法等の高温処理によって、支持体78が大きく損傷してしまうことを防止することができる。加えて、該支持体78はタッチパネルセンサ30を製造する過程に於いて、一時的に、第2導電性金屬層57と第2暗色層58を支持するに過ぎず、最終的にはタッチパネルセンサ30上には殘留し無い。従って、支持体78に熱的劣化や損傷を生じた場合でも顕著で無ければ、製造工程及び得られるタッチパネルセンサ30の品質には影響無い。このため、支持体78の材料選択の自由度が増し、加えて、支持体78の厚みを薄くすることも可能となる。さらに、支持体78の片側のみに成膜処理が行われており、支持体78の一方の面が、第2積層体75の一方の面となっている。このため、第2積層体75は取り扱い性に優れ、支持体78上に成膜された薄膜を損傷してしまうことを効果的に抑制することができる。これにより、第2積層体75の歩留まり、最終的にはタッチパネルセンサ30の歩留まりを改善することができる。
(中間積層体80の製造)
次に、図8及び図9を参照して、中間積層体80を準備する工程について説明する。図8に示すように、接合層34を介して、第1積層体70と第2積層体75とを接合する。この際、第1積層体70の透明樹脂シート32と、第2積層体75の第2暗色膜77とが向き合うように、第1積層体70及び第2積層体75を積層する。
ここで、第1積層体70と第2積層体75とを接合する接合層34は、最終的に、タッチパネルセンサ30の接合層34を形成するようになる。この接合層34は、タッチパネルセンサ30において、第1電極40と第2電極50との間に位置する。したがって、タッチパネルセンサ30が配置された環境の条件変化によって、第1電極40の第1検出電極45と第2電極50の第2検出電極55との相対位置が変化しないよう、接合層34は、環境条件の変化に対して耐性を有していることが好ましい。この点から、接合層34は、いわゆるリワーク性(一度剥がした後に再接合可能である性質)を有した粘着剤からなる粘着層ではなく、リワーク性を持たない接着剤からなる接着層として形成されていることが好ましい。例えば、接合層34は、硬化性樹脂の硬化物からなる接着層であることが好ましい。このような接合層34として、エポキシ系又はアクリル系の電離放射線硬化性樹脂からなる接着剤層を例示することができる。尚、電離放射線としては、紫外線、電子線等が選択出来る。
接合層34が硬化性樹脂からなる場合、まず、未硬化状態の原材料を、第1積層体70と第2積層体75との間に塗布する。次に、第1積層体70と第2積層体75とを積層した状態で、電離放射線照射、過熱、経時での化学反応等によって当該原材料を硬化させる。これにより、第1積層体70及び第2積層体75を接合層34で接合してなる積層物が得られる。
次に、図9に示すように、第1積層体70、接合層34及び第2積層体75がこの順番で接合された積層物から、第1積層体70の支持体78を剥ぎ取る。図示された例では、支持体78の第2導電性金属膜76に対面する面が、剥離層78aとなっている。したがって、第1積層体70、接合層34及び第2積層体75からなる積層物から、支持体78だけを、円滑かつ安定して分離させることができる。ただし、剥離層78aを設けることは必須ではなく、支持体78と第2導電性金属膜76との接合力(密着力)が、他の層の間での密着力、とりわけ第2導電性金属膜76と第2暗色膜77との接合力(密着力)及び第2暗色膜77と接合層34との接合力(密着力)よりも弱くなっていればよい。このような接合力の調整は、各層に用いられる材料の選択、とりわけ、支持体78をなす材料の選択によって、調整可能である。なお、層間の密着力の強さは、JIS K5600−5−7に規定されたプルオフ法によって、評価することができる。
以上のようにして、第2導電性金属膜76、第2暗色膜77、接合層34、透明樹脂シート32、第1導電性金属膜71及び第1暗色膜72をこの順で含む中間積層体80が、得られる。
(パターニング)
次に、図10〜図13を参照して、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより、透明樹脂シート32上の第1導電性金属膜71および第1暗色膜72を所望のパターンにて、パターニングする。同様に、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより、接合層34上の第2導電性金属膜76および第2暗色膜77を所望のパターンにて、パターニングする。
まず、図10に示すように、第1暗色膜72によって形成されている中間積層体80の一方の面上に、第1感光膜81を設け、第2導電性金属膜76によって形成されている中間積層体80の他方の面上に、第2感光膜86を設ける。ここでは、感光膜81,86は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光膜81,86の具体的な感光特性が特に限られることはない。例えば、感光膜81,86として、光硬化型の感光材が用いられてもよく、若しくは、光溶解型の感光材が用いられてもよい。ここでは、感光膜81,86として光硬化型の感光材が用いられる例を説明する。
(露光工程)
次に、図11に示すように、第1感光膜81上に第1マスク83を配置するとともに、第2感光膜86上に第2マスク88を配置する。マスク83,88は各々、後に形成される第1電極40及び第2電極50に対応したパターンで露光光を透過させる透過部83a,88aと、露光光を遮蔽する遮光部83b,88bと、を含んでいる。その後、図11に示すように、露光光を、マスク83,88を介して感光膜81,86に照射する。この結果、第1感光膜81および第2感光膜86が互いに異なるパターンで同時に露光される。
ここで本実施の形態によれば、中間積層体80は、遮光性を有する第1暗色膜72、第1導電性金属膜71,第2暗色膜77及び第2導電性金属膜76を有している。このため、第1感光膜81を透過した露光光は第1暗色膜72及び第1導電性金属膜71によって遮光される。また、第2感光膜86を透過した露光光は第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77によって遮光される。従って、第1感光膜81を露光するために中間積層体80の一方の側から照射される露光光が第2感光膜86に到達することはなく、同様に、第2感光膜86を露光するために中間積層体80の他方の側から照射される露光光が第1感光膜81に到達することもない。この結果、この露光工程において、第1感光膜81および第2感光膜86を、それぞれ所望のパターンで精度良く同時に露光することができる。とりわけ、この露光工程では、第1マスク83及び第2マスク88が中間積層体80を挟んで対向して配置されている。したがって、第1マスク83及び第2マスク88の相対位置を極めて精度良く位置決めすることができる。結果として、製造されたタッチパネルセンサ30において、第1電極40及び第2電極50の相対位置が極めて高精度に位置決めされる。
(現像工程)
次に、露光された第1感光膜81および第2感光膜86を現像する。具体的には、感光膜81,86に対応した現像液を用意し、この現像液を用いて、感光膜81,86を現像する。これにより、図12に示すように、感光膜81,86のうち露光光が照射されていない部分が除去され、感光膜81,86が所定のパターンにパターニングされる。この結果、第1感光膜81が所定のパターンにパターニングされてなる第1レジストパターン82が、第1暗色膜72によって形成されている中間積層体80の一方の面上に形成される。また、第2感光膜86が所定のパターンにパターニングされてなる第2レジストパターン87が、第2導電性金属膜76によって形成されている中間積層体80の他方の面上に形成される。
(パターニング工程)
その後、図13に示すように、第1レジストパターン82をマスクとして、第1暗色膜72及び第1導電性金属膜71をエッチングする。このエッチングにより、第1暗色膜72及び第1導電性金属膜71が、第1レジストパターン82と略同一のパターンにパターニングされる。また、第2レジストパターン87をマスクとして、第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77をエッチングする。このエッチングにより、第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77が、第2レジストパターン87と略同一のパターンにパターニングされる。エッチング方法は特に限られることはなく、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが適宜用いられる。ウェットエッチングが採用される場合、導電性金属膜71,76及び暗色膜72,77を構成する材料を溶解させることができるエッチング液が適宜選択される。例えば、塩化第2鉄水溶液、塩酸等をエッチング液として用いることができる。
(感光膜の除去工程)
その後、第1レジストパターン82及び第2レジストパターン87を除去する。これによって、図5に示すように、パターニングされた第1暗色膜72及び第1導電性金属膜71によって形成された第1電極40が、一方の側に露出し、パターニングされた第2導電性金属膜76及び第2暗色膜77によって形成された第2電極50が、他方の側に露出する。以上のようにして、タッチパネルセンサ30が得られる。
以上の製造方法によれば、エッチングされる導電性金属膜71,76及び暗色膜72,77の厚みは、作製されるべき電極40,50の厚さと同一の厚さ、例えば0.2μm以上2μm以下とすることができる。そして、この厚みの導電性金属膜71,76及び暗色膜72,77をエッチングする場合、大きなサイドエッチングによる図15図示の如き導線46、56の厚み減少及び断線を引き起こすことなく、1μm〜5μm程度の細線化された電極40,50を作製することができる。すなわち、形成されるべき導線46,56の線幅に対して、導電性金属膜71,76及び暗色膜72,77の厚みが厚過ぎない。これにより、図15を参照して説明した金属箔を用いた場合と比較して、エッチングによる浸食箇所が、レジスト膜の下方で繋がってしまうことはない。これにより、安定して精度よく細線化された電極40,50(導線46,56)を作製することができる。加えて、形成されるべき導線46,56の線幅に対して、導電性金属膜71,76及び暗色膜72,77を適切な厚みに設定しておくことにより、形成された導線46,56の厚さ方向での断面形状を所望の形状、例えば所望のアスペクト比を有した形状とすることができる。
<<<作用効果>>>
以上のような本実施の形態によれば、透明樹脂シート32の一方の側の面上に第1電極40が設けられ、透明樹脂シート32の他方の側の面上に接合層34を介して第2電極50が設けられている。第1電極40の導電体メッシュ45aをなす第1導線46は、透明樹脂シート32側に位置する第1導電性金属層47と、導電性金属層47を一方の側から覆う第1暗色層48と、を有している。第2電極50の導電体メッシュ55aをなす第2導線56は、接合層34側に位置する第2暗色層58と、第2暗色層58によって一方の側から覆われた第2導電性金属層57と、を有している。このようなタッチパネルセンサ30を一方の側から観察した場合、第1暗色層48によって第1導電性金属層47が覆われ、第2暗色層58によって第2導電性金属層57が覆われている。このため、高い反射率を有した導電性金属層47,57を、低反射率で暗色の暗色層48,58によって不可視化することができる。これにより、タッチパネルセンサ30を含む表示装置10は優れたコントラスを呈することができる。
このタッチパネルセンサ30において、第1暗色層48及び第2暗色層58は、いずれも透明樹脂シート32に接触していない。したがって、第1暗色層48及び第2暗色層58をそれぞれ構成するようになる第1暗色膜72及び第2暗色膜77を、いずれも透明樹脂シート32上に形成する必要がなく、導電性金属膜71,76上に形成すればよい。一般に黒化膜に代表される暗色膜は、樹脂製のシートに対して低密着性を示す。このため、透明樹脂シート32上に積層される暗色膜の材料は、制約を受け、結果としてコスト面や取り扱い面において劣っていた。その一方で、黒化膜に代表される暗色膜は、金属材料からなる膜に対して比較的に良好な密着性を示す。このため、種々の方法を採用しながら種々の材料を用いて、導電性金属膜71,76上に第1暗色層48及び第2暗色層58を形成することができる。すなわち、第1暗色層48及び第2暗色層58の材料選択における自由度、及び、第1暗色層48及び第2暗色層58の作製方法選択における自由度を大幅に改善することができる。
また、このタッチパネルセンサ30は、第1積層体70及び第2積層体75を用いて作製された中間積層体80をブランク(材料)として、製造され得る。第1積層体70及び第2積層体75を用いて中間積層体80を製造する際、透明樹脂シート32または支持体78の片面のみに、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD法、イオンプレーティング法、又は、これらの二以上を組み合わせた方法による成膜処理を行う。すなわち、透明樹脂シート32又は支持体78の両面に成膜処理を行う必要はない。したがって、透明樹脂シート32及び支持体78への熱的負荷が大きくなり過ぎることを回避することができる(両面成膜處理の場合に比べて熱的負荷は1/2となる)。真空蒸着法等の高温処理によって、透明樹脂シート32又は支持体78が大きく損傷してしまうことを防止することができる。このため、透明樹脂シート32及び支持体78の材料選択の自由度が増し、加えて、透明樹脂シート32及び支持体78の厚みを薄くすることも可能となる。
第1積層体70及び第2積層体75を用いて中間積層体80を製造する際、透明樹脂シート32の片面のみに成膜処理が行われており、透明樹脂シート32の一方の面が、第1積層体70の一方の面となっている。また、支持体78の片面のみに成膜処理が行われており、支持体78の一方の面が、第2積層体75の一方の面となっている。即ち、導電性金屬膜71、76、暗色膜72、77に対して導きローラ等により傷付く工程は両面成膜の場合と比べて1/2となる。このため、第1積層体70及び第2積層体75の取り扱い性が良く、透明樹脂シート32上に成膜された薄膜を損傷してしまうこと並びに支持体78上に成膜された薄膜を損傷してしまうことを効果的に抑制することができる。これにより、第1積層体70及び第2積層体75の歩留まり、最終的にはタッチパネルセンサ30の歩留まりを改善することができる。
以上のことから、本実施の形態によるタッチパネルセンサ30は、高い自由度で材料を選定しながら安定して製造され得る。このタッチパネルセンサ30は、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD法、イオンプレーティング法、又は、これらの二以上を組み合わせた方法によって成膜された膜を、パターニングすることによって、形成され得る。このため、タッチパネルセンサ30の第1電極40及び第2電極50を十分に細線化することができる。また、第1電極40及び第2電極50は、両面露光を用いたフォトリソグラフィー技術によって、パターニングされる。したがって、第1電極40及び第2電極50を互いに対して高精度に位置決めすることも可能となる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
例えば、図14に示された例のように、第1電極40の幅が一定ではないようにしてもよい。図14に示された例では、透明樹脂シート32に対して高い密着性を示す基材側導電性金属層47aの幅Waが、表層側導電性金属層47bの幅Wbよりも太くなっている。そして、図14に示すように、表層側導電性金属層47bは、基材側導電性金属層47aの上方となる領域内に配置されている。すなわち、タッチパネルセンサ30のシート面への法線方向からの観察において、基材側導電性金属層47aが、表層側導電性金属層47bの外輪郭の内側に配置されている。このようなタッチパネルセンサ30によれば、表層側導電性金属層47bが透明樹脂シート32から完全離間する。そして、明樹脂シート32に優れた密着性を有し得る基材側導電性金属層47aのみが、透明樹脂シート32と接触している。この結果、剥離の起点が形成され難くなり、第1電極40が透明樹脂シート32により安定して密着し続けるようになる。且つ表層側導電性金屬層47bとしては、透明樹脂シート32との密着性を考慮すること無く、導電性及びエッチング適性上最適な材料を選択出来る。
なお、上述したタッチパネルセンサの製造方法において、第1導電性金属膜71の基材側導電性金属膜71aをなす材料と、表層側導電性金属膜71bをなす材料とのエッチング液に対する耐性(エッチングレート)が異なる場合、基材側導電性金属膜71aからなる基材側導電性金属層47aの幅と、表層側導電性金属膜71bからなる表層側導電性金属層47bの幅が異なるようにすることができる。基材側導電性金属膜71aをなす材料が、表層側導電性金属膜71bをなす材料よりも、エッチング液に対して耐性を有する場合、図14に示すように、第1金属層47が作製され、基材側導電性金属層47aの幅Waが表層側導電性金属層47bの幅Wbよりも太くなる。例えば、基材側導電性金属膜71aをなす材料がニッケルであり、表層側導電性金属膜71bが銅、アルミニウム、又は、これらの合金である場合、図14に示された第1金属層47を作製することができる。
10 表示装置
12 画像表示機構
12a 表示面
13 表示制御部
14 バックライト
15 表示パネル、液晶表示パネル
16 偏光板、下偏光板
17 液晶セル
18 偏光板、上偏光板
19 低屈折率層
20 タッチパネル装置
20a 積層構造体
21 検出制御部
22 カバー層
23 接合層(粘着層)
30 タッチパネルセンサ
32 透明樹脂シート
34 接合層
40 第1電極
42 第1取出電極、第1取出配線
42a 端子部
45 第1検出電極
45a 導電体メッシュ
45b 開口領域
46 第1導線
46a 基端面
46b 先端面
46c 側面
47 第1導電性金属層
47a 基材側導電性金属層
47b 表層側導電性金属層
48 第1暗色層
50 第2電極
52 第2取出電極、第2取出配線
52a 端子部
55 第2検出電極
55a 導電体メッシュ
55b 開口領域
56 第2導線
56a 基端面
56b 先端面
56c 側面
57 第2導電性金属層
58 第2暗色層
70 第1積層体
71 第1導電性金属膜
71a 基材側導電性金属膜
71b 表層側導電性金属膜
72 第1暗色膜
75 第2積層体
76 第2導電性金属膜
77 第2暗色膜
78 支持体
78a 剥離層
80 中間積層体
81 第1感光膜
82 第1レジストパターン
83 第1マスク
83a 透過部、開口部
83b 遮光部
86 第2感光膜
87 第2レジストパターン
88 第2マスク
88a 透過部、開口部
88b 遮光部
A1 表示領域
A2 非表示領域
Aa1 アクティブエリア
Aa2 非アクティブエリア

Claims (9)

  1. 透明樹脂シートと、
    前記透明樹脂シートの一方の側の面上に設けられた第1検出電極と、
    前記透明樹脂シートの他方の側の面上に設けられた接合層と、
    前記接合層の他方の側の面上に設けられた第2検出電極と、を備え、
    前記第1検出電極は、第1導線が多数の開口領域を画成するメッシュパターンにて配置されている第1導電体メッシュを含み、
    前記第2検出電極は、第2導線が多数の開口領域を画成するメッシュパターンにて配置されている第2導電体メッシュを含み、
    前記第1導電体メッシュをなす前記第1導線は、前記透明樹脂シート側に位置する第1導電性金属層と、前記第1導電性金属層を一方の側から覆う第1暗色層と、を含み、
    前記第2導電体メッシュをなす前記第2導線は、前記接合層側に位置する第2暗色層と、前記第2暗色層によって一方の側から覆われた第2導電性金属層と、を含む、タッチパネルセンサ。
  2. 前記第1導電性金属層は、前記透明樹脂シート側に位置する基材側導電性金属層と、前記第1暗色層側に位置する表層側導電性金属層と、を含む、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記基材側導電性金属層の幅は、前記表層側導電性金属層の幅よりも広い、請求項2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 前記接合層は、硬化性樹脂の硬化物からなる接着層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサを備える、タッチパネル装置。
  6. 前記タッチパネルセンサに積層されたカバー層をさらに備える、請求項5に記載のタッチパネル装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ、或いは、請求項5又は6に記載のタッチパネル装置を備える、表示装置。
  8. 透明樹脂シートと、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD法、イオンプレーティング法又はこれらの二以上を組み合わせた方法により前記透明樹脂シートに積層された第1導電性金属膜と、前記第1導電性金属膜の前記透明樹脂シートとは反対側に積層された第1暗色膜と、を有する第1積層体に、支持体と、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法又はこれらの二以上を組み合わせた方法により前記支持体に積層された第2導電性金属膜と、前記第2導電性金属膜の前記支持体とは反対側に積層された第2暗色膜と、を有する第2積層体を、前記第1積層体の前記透明樹脂シートの側と前記第2積層体の前記第2暗色膜の側とが対面するようにして、接合層を介して積層する工程と、
    前記第2積層体の前記第2暗色膜及び前記第2導電性金属膜が前記接合層を介して前記第1積層体に接合した状態で、前記支持体を剥がして、前記第2導電性金属膜、前記第2暗色膜、前記接合層、前記透明樹脂シート、前記第1導電性金属膜及び前記第1暗色膜をこの順で含む中間積層体を作製する工程と、
    前記中間積層体の前記第2導電性金属膜及び前記第2暗色膜、並びに、前記第1暗色膜及び前記第1導電性金属膜をパターニングする工程と、を備える、タッチパネルセンサの製造方法。
  9. 前記第1積層体の前記第1導電性金属膜は、前記透明樹脂シート側に位置する基材側導電性金属膜と、前記第1暗色膜側に位置する表層側導電性金属膜と、を含む、請求項8に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
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