JP2015064545A - 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 - Google Patents

感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】現像性、指触乾燥性、パンチング耐性に優れるアルカリ現像型感光性樹脂組成物、該組成物からなるドライフィルム、これらの硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供する。【解決手段】(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)無機充填物、(C)熱硬化成分、および、(D)光重合開始剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物であって、(A)カルボキシル基含有樹脂として、(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂および(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、または、(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含み、かつ、(B)無機充填物として、球状シリカを含むアルカリ現像型感光性樹脂組成物である。【選択図】図1

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板に関する。
一般に、電子機器等に用いられるプリント配線板において、不必要な部分にはんだが付着するのを防止すると共に、回路の導体が露出して酸化や湿気により腐食されるのを防ぐために、回路パターンの形成された基板上の接続孔を除く領域にソルダーレジストが形成される。
基板上に所望のパターンのソルダーレジストを形成する方法の一つとして、フォトリソグラフィ技術を利用した形成方法が用いられている。例えば、アルカリ現像型の感光性樹脂組成物からなる感光性ソルダーレジストを、パターンマスクを通して露光した後、アルカリ現像することにより、露光部と非露光部とに生じたアルカリ現像液への溶解性の差を利用してパターンを形成することができる。
従来、現像性等の観点から、アルカリ現像型の感光性樹脂組成物として、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂に、アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を反応させて生成した水酸基に、ヘキサヒドロフタル酸無水物等の飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂を、樹脂成分の主成分として含有する組成物が主として用いられている(例えば特許文献1)。しかしながら、このような組成物を用いて作製したソルダーレジストは、プリント配線板の製造工程で必要なパンチングによる打ち抜きによって、クラックが入り易いという問題があった。
また、露光方法として、回路形成された基板にソルダーレジスト層を塗布・乾燥し、次いでフォトツールを真空密着して露光する接触露光が主流となっている。このとき、乾燥塗膜の指触乾燥性(タック性)が悪いと、塗膜にフォトツールが密着してしまい、フォトツールが剥離できないという不具合や、あるいは基板から乾燥塗膜が剥がれてしまうという不具合があった。
特開平7−50473号公報
そこで本発明の目的は、現像性、指触乾燥性、パンチング耐性に優れるアルカリ現像型感光性樹脂組成物、該組成物からなるドライフィルム、これらの硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂およびクレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を配合し、または、フェノール系骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を配合し、さらに、無機充填物として球状シリカを配合することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)無機充填物、(C)熱硬化成分、および、(D)光重合開始剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物であって、(A)カルボキシル基含有樹脂として、(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、および、(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含有し、かつ、(B)無機充填物として、球状シリカを含有することを特徴とするものである。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、および、(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を、固形分換算で1:9〜9:1の比率で含むことが好ましい。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のフェノール系骨格がフェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、および、トリスフェニルメタン型の骨格のうち少なくともいずれか一種を含むことが好ましい。
本発明の他のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)無機充填物、(C)熱硬化成分、および、(D)光重合開始剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物であって、(A)カルボキシル基含有樹脂として、(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含み、かつ、(B)無機充填物として、球状シリカを含有することを特徴とするものである。
本発明の他のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、前記(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のフェノール系骨格がフェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、および、トリスフェニルメタン型の骨格のうち少なくともいずれか一種を含むことが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、フィルムに塗布・乾燥させて得られることを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記アルカリ現像型感光性樹脂組成物、または、前記アルカリ現像型感光性樹脂組成物をフィルムに塗布・乾燥させて得られるドライフィルムを、光硬化および熱硬化の少なくとも何れか一方を行うことによって得られることを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、前記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、現像性、指触乾燥性、パンチング耐性に優れるアルカリ現像型感光性樹脂組成物、該組成物からなるドライフィルム、これらの硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供することができる。
図1は、実施例1のアルカリ現像型感光性樹脂組成物の硬化塗膜の断面の写真を示す図である。右下の白色のスケールバーは2μmを示す。
以下、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物の各成分について説明する。なお、特段の記載が無い限り、本明細書において、記号「〜」を用いて表される数値範囲は、その上限と下限の数値を含む範囲(すなわち、その下限以上、その上限以下の範囲)を意味する。
[(A)カルボキシル基含有樹脂]
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂として、(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂および(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂(以下、単に「(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂」とも称する)、または、(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂(以下、単に「(A3)のカルボキシル基含有樹脂」とも称する)を含有する。本発明においては、前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、および、前記(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂との組合せにより、パンチング耐性、現像性、はんだ耐熱性、指触乾燥性の何れの特性も良好となるだけでなく、単独で用いたものよりも現像性や指触乾燥性がさらに良好になるという予想だにし得ない効果を得ることができる。また、前記(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含有することにより、それぞれの骨格を単独で有する樹脂を用いたものよりも現像性や指触乾燥性がさらに良好になるという予想だにし得ない効果を得ることができる。前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂ならびに前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂は特に限定されず、ソルダーレジスト用や、層間絶縁層用の光硬化性組成物において使用されている公知慣用のカルボキシル基含有樹脂を採用することができる。前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂は、フェノール系骨格が主骨格であることが好ましい。前記(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂は、クレゾールノボラック型骨格が主骨格であることが好ましい。前記(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂は、フェノール系骨格およびクレゾールノボラック型骨格が主骨格であることが好ましい。また、前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂ならびに前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂はそれぞれ、光硬化性や耐現像性の観点から、分子内にエチレン性不飽和結合を有することが好ましいが、エチレン性不飽和二重結合を有さずともよい。エチレン性不飽和結合を有さない場合には、組成物を光硬化性とするために、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(光反応性モノマー)を併用することが好ましい。エチレン性不飽和二重結合としては、アクリル酸もしくはメタアクリル酸またはそれらの誘導体由来のものが好ましい。
前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂の製造方法は特に限定されないが、それぞれ、フェノールノボラック型等のフェノール系骨格を有するエポキシ樹脂またはクレゾールノボラック型骨格を有するエポキシ樹脂のエポキシ基に、不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基をエステル化反応(全エステル化または部分エステル化、好ましくは全エステル化)させ、生成した水酸基にさらに飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を付加反応させて得ることができる。また、前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂の製造方法は特に限定されないが、フェノールノボラック型等のフェノール系骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有するエポキシ樹脂のエポキシ基に、不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基をエステル化反応(全エステル化または部分エステル化、好ましくは全エステル化)させ、生成した水酸基にさらに飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を付加反応させて得ることができる。各反応は、後述するような触媒を用い、溶媒中で容易に行なうことができる。前記フェノール系骨格としては、フェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、トリスフェニルメタン型等の骨格が挙げられる。この中でも、現像性、はんだ耐熱性、指触乾燥性がより向上することより、フェノールノボラック型が好ましい。
前記不飽和モノカルボン酸の代表的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、α−シアノ桂皮酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸等が挙げられる。これらの中でも、光反応性と硬化物の物性、特に耐熱性、電気特性および耐吸湿性に与える影響から、アクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも何れか1種が好ましい。これら不飽和モノカルボン酸は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記フェノールノボラック型等のフェノール系骨格を有するエポキシ樹脂またはクレゾールノボラック型骨格を有するエポキシ樹脂に、または、前記フェノールノボラック型等のフェノール系骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有するエポキシ樹脂に、不飽和モノカルボン酸を反応させて得られる反応生成物に、さらに飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を付加する反応において、多塩基酸無水物の使用量は、生成するカルボキシル基含有感光性樹脂の酸価が、好ましくは20〜200mgKOH/g、より好ましくは50〜120mgKOH/gとなるような付加量とする。20〜200mgKOH/gの範囲であると、アルカリ水溶液に対する溶解性が向上し、形成した塗膜のアルカリ水溶液による現像が容易になり、露光部の表面が現像されにくくなる。
前記不飽和基含有モノカルボン酸とのエステル化反応および多塩基酸無水物の付加反応は、後述する有機溶剤の存在下でハイドロキノンや酸素等の重合禁止剤の存在下、通常、約50〜150℃で行なう。このとき必要に応じて、トリエチルアミン等の三級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物等を触媒として添加してもよい。
前記多塩基酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の脂環式二塩基酸無水物;無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の脂肪族または芳香族二塩基酸無水物;あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族または芳香族四塩基酸二無水物等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。これらの中でも、脂環式二塩基酸無水物が特に好ましい。
前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂ならびに前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂の重量平均分子量はそれぞれ、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000〜150,000であることが好ましい。この範囲であると、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良く、現像時に膜減りが生じにくく、解像度が向上し、現像性が良好であり、貯蔵安定性が良くなる。より好ましくは、5,000〜100,000である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂はそれぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂を、固形分換算で(A1):(A2)=1:9〜9:1の比率で含むことが好ましく、2.5:7.5〜7.5:2.5の比率で含むことがより好ましい。
前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂は、フェノール系骨格とクレゾールノボラック型骨格を1:9〜9:1の割合で含有することが好ましく、2.5:7.5〜7.5:2.5の割合で含有することがより好ましい。
また、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他のカルボキシル基含有樹脂を含んでもよい。
[(B)無機充填物]
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(B)無機充填物として、球状シリカを含有する。本発明において、球状シリカを含有することによって、パンチング耐性が向上し、さらに現像性、はんだ耐熱性、指触乾燥性といった他の特性にも優れるという予想だにし得ない効果を得ることができる。球状シリカは、電子材料用途のフィラーとして使用可能な球状シリカであればいずれでもよい。球状シリカの平均粒径(D50)は、0.01〜5μmであればよく、0.1〜3μmであることが好ましい。平均粒径は、レーザー回折法により測定される。球状シリカは、表面をシランカップリング剤で処理したものであってもよい。
球状シリカの形状は、球状であればよく、真球のものに限定されるものではない。好適な球状シリカとして例えば以下のように測定される真球度が、0.8以上のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
真球度は以下のように測定される。SEMで写真を撮り、その観察される粒子の面積と周囲長から、(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)}で算出される値として算出する。具体的には画像処理装置を用いて100個の粒子について測定した平均値を採用する。
球状シリカの製造方法は、特に限定されるものでなく当業者に知られた方法を適用することができる。例えば、VMC(VaporizedMetal Combustion)法により、シリコン粉末を燃焼して製造することができる。VMC法とは、酸素を含む雰囲気中でバーナーにより化学炎を形成し、この化学炎中に目的とする酸化物粒子の一部を構成する金属粉末を粉塵雲が形成される程度の量投入し、爆燃を起こさせて酸化物粒子を得る方法である。
市販されている球状シリカとしては、アドマテック社製SOシリーズ(アドマファインSO−E2、アドマファインSO−E5等)、東亜合成社製HPSシリーズ(HPS−0500、HPS−1000、HPS3500等)等が挙げられる。
球状シリカは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。球状シリカの配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは、30〜70質量部であり、より好ましくは40〜60質量部である。30〜70質量部の範囲だと、ドライフィルムとして基材にラミネートする際に、基材や回路への埋め込みや冷熱サイクル特性が良好となる。また、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の無機充填物を含んでいてもよい。尚、前記配合量は、前記(A1)〜(A3)カルボキシル基含有樹脂を組み合わせて含有する場合には、前記(A1)〜(A3)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部に対する配合量であり、以後の各配合量についても同様とする。
[(C)熱硬化成分]
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(C)熱硬化成分を含有する。(C)熱硬化成分は、カルボキシル基含有樹脂と反応するものであればよく、エポキシ化合物、アミノ基を有する化合物、オキセタン化合物、イソシアネート化合物等が挙げられる。中でも、エポキシ化合物が好ましい。
前記エポキシ化合物としては、エポキシ化植物油;ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、チオエーテル型エポキシ樹脂;ブロム化エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;ジグリシジルフタレート樹脂;テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;ナフタレン基含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体、CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。反応性の観点より、2官能以上のエポキシ化合物が好ましい。中でも、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ビフェノールノボラック型エポキシ化合物がより好ましい。
前記エポキシ化合物の配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、1〜100質量部が好ましい。この範囲であると、硬化性が向上し、はんだ耐熱性といった一般の諸特性が良好となるからである。また、十分な強靭性が得られ、保存安定性も低下しないからである。より好ましくは、2〜70質量部である。
前記アミノ基を有する化合物としては、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂等が挙げられる。例えばメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物等がある。さらに、アルコキシメチル化メラミン化合物、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン化合物、アルコキシメチル化グリコールウリル化合物およびアルコキシメチル化尿素化合物は、それぞれのメチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等とすることができる。特に人体や環境に優しいホルマリン濃度が0.2%以下のメラミン誘導体が好ましい。
前記オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
前記イソシアネート化合物としては、分子中に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を用いることができる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートまたは脂環式ポリイソシアネートが用いられる。芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートおよび2,4−トリレンダイマーが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびイソホロンジイソシアネートが挙げられる。脂環式ポリイソシアネートの具体例としてはビシクロヘプタントリイソシアネートが挙げられる。並びに先に挙げられたイソシアネート化合物のアダクト体、ビューレット体およびイソシアヌレート体が挙げられる。前記イソシアネート化合物は、イソシアネート基がブロック剤により保護されて一時的に不活性化されたブロックイソシアネート化合物であってもよい。
(C)熱硬化成分は、上記以外の化合物であってもよく、マレイミド化合物、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、エピスルフィド樹脂等の公知慣用の熱硬化成分を用いることができる。(C)熱硬化成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[(D)光重合開始剤]
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、(D)光重合開始剤を含有する。(D)光重合開始剤は、特に限定されず、公知慣用の光重合開始剤を用いることができる。例えば、ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
露光時の光に対する感度を向上させることができるため、チオキサントン類(以下、「チオキサントン系光重合開始剤」とも称する)を他の光重合開始剤と併用することが好ましい。チオキサントン系光重合開始剤としては、上記の中でも、2,4−ジエチルチオキサントンを用いることがより好ましい。チオキサントン系光重合開始剤の配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して好ましくは0.05〜2質量部、より好ましくは0.1〜1質量部である。0.05〜2質量部の範囲であると、感度向上の効果が大きくその結果アンダーカットを抑制し易くなり、またアウトガスが生じにくくなるからである。
オキシムエステル系光重合開始剤を用いる場合の配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましい。この範囲であると、銅上での光硬化性が十分であり、塗膜の硬化性が良好となり、耐薬品性などの塗膜特性が向上し、また、深部硬化性も向上するからである。より好ましくは、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜3質量部である。
また、チオキサントン系光重合開始剤およびオキシムエステル系光重合開始剤以外の光重合開始剤を用いる場合の配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましい。この範囲であると、銅上での光硬化性が十分であり、塗膜の硬化性が良好となり、耐薬品性などの塗膜特性が向上し、また、深部硬化性も向上するからである。より好ましくは、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜15質量部である。
(光反応性モノマー)
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、公知慣用の光反応性モノマーを含んでもよい。光反応性モノマーは、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。光反応性モノマーは、活性エネルギー線照射によるカルボキシル基含有樹脂の光硬化を助けるものである。
前記光反応性モノマーとして用いられる化合物としては、例えば、公知慣用のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコールのジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート等のアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコールまたはこれらのエチレオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物等の多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、およびこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等の多価アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルの多価アクリレート類;前記に限らず、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオール等のポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類およびメラミンアクリレート、および前記アクリレートに対応する各メタクリレート類等が挙げられる。
さらに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂に、アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート樹脂や、さらにそのエポキシアクリレート樹脂の水酸基に、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のヒドロキシアクリレートとイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネートのハーフウレタン化合物を反応させたエポキシウレタンアクリレート化合物等を光反応性モノマーとして用いてもよい。このようなエポキシアクリレート系樹脂は、指触乾燥性を低下させることなく、光硬化性を向上させることができる
光反応性モノマーの配合量は、固形分換算で、前記(A1)および(A2)カルボキシル基含有樹脂の総量100質量部または前記(A3)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、5〜100質量部であることが好ましい。この範囲であると、光硬化性が向上し、活性エネルギー線照射後のアルカリ現像により、パターン形成が容易となり、また、塗膜強度が向上するからである。より好ましくは、5〜70質量部である。
(溶剤)
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、組成物の粘度を調整するためや、基板やキャリアフィルムに塗布するための粘度調整のために、公知慣用の有機溶剤を含んでもよい。例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、1−ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テルピネオール、メチルエチルケトン、カルビトール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(その他の任意成分)
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、電子材料の分野において公知慣用の添加剤を配合してもよい。添加剤としては熱硬化触媒、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、上記以外の充填剤、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、着色剤、光開始助剤、増感剤等が挙げられる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、キャリアフィルム(支持体)と、該キャリアフィルム上に形成された上記アルカリ現像型感光性樹脂組成物からなる層とを備えたドライフィルムの形態とすることもできる。
ドライフィルム化に際しては、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を前記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等でキャリアフィルム上に均一な厚さに塗布し、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、10〜150μm、好ましくは20〜60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラスチックフィルムを用いることが好ましい。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルム上に本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を成膜した後、さらに、膜の表面に塵が付着するのを防ぐ等の目的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。
剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバーフィルムを剥離するときに膜とキャリアフィルムとの接着力よりも膜とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、例えば前記有機溶剤で塗布方法に適した粘度に調整し、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布し、約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。また、前記組成物をキャリアフィルム上に塗布し、乾燥させてフィルムとして巻き取ったドライフィルムの場合、ラミネーター等によりアルカリ現像型感光性樹脂組成物層が基材と接触するように基材上に張り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、樹脂絶縁層を形成できる。
前記基材としては、予め回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネートエステル等を用いた高周波回路用銅張積層版等の材質を用いたもので全てのグレード(FR−4等)の銅張積層版、その他ポリイミドフィルム、PETフィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用い乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、例えば約140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、前記(A1)および(A2)のカルボキシル基含有樹脂または前記(A3)のカルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基と、(C)熱硬化成分が反応し、耐熱性、耐薬品性、耐吸湿性、密着性、電気特性等の諸特性に優れた硬化塗膜を形成することができる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を塗布し、溶剤を揮発乾燥した後に得られた塗膜に対し、露光(活性エネルギー線の照射)を行うことにより、露光部(活性エネルギー線により照射された部分)が硬化する。また、接触式(または非接触方式)により、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光もしくはレーザーダイレクト露光機により直接パターン露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば0.3〜3wt%炭酸ソーダ水溶液)により現像してレジストパターンが形成される。
前記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えばコンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のレーザー光源としては、最大波長が350〜410nmの範囲にあるレーザー光を用いていればガスレーザー、固体レーザーどちらでもよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には20〜800mJ/cm、好ましくは20〜600mJ/cmの範囲内とすることができる。
前記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板のソルダーレジストや層間絶縁層等の硬化皮膜の形成に適している。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例、比較例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は質量部を、「%」は質量%を意味する。
(カルボキシル基含有樹脂の調製)
(A1−1:フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂の調製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、P−201、エポキシ当量190g/eq)190部(1当量)、カルビトールアセテート140.1部、及びソルベントナフサ60.3部をフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部(1モル)、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約12時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸80.6部(0.53モル)を加え、90℃に加熱し、約6時間反応させ、固形分酸価が60mgKOH/g、固形分濃度65.8%の樹脂溶液を得た。以下、ワニスA1−1と称する。
(A1−2:フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂の調製)
上記一般式(1)においてXがCH、平均の重合度nが6.2であるビスフェノールF型エポキシ樹脂380部とエピクロルヒドリン925部をジメチルスルホキシド462.5部に溶解させた後、攪拌下70℃で98.5%NaOH60.9部(1.5モル)を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行った。
反応終了後、水250部を加え水洗を行った。油水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半及び過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、残留した副製塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、更に30%NaOH10部を加え、70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量310g/eq、軟化点69℃のエポキシ樹脂(a)を得た。得られたエポキシ樹脂(a)は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質ビスフェノールF型エポキシ樹脂におけるアルコール性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたものであった。このエポキシ樹脂(a)310部及びカルビトールアセテート282部をフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部(1モル)、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約60時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸140部(0.92モル)を加え、90℃に加熱し、固形分酸価が100mgKOH/gになるまで反応を行い、固形分濃度65%の樹脂溶液を得た。以下、ワニスA1−2と称する。
(A2−1:クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂の調製)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、EOCN−104S、エポキシ当量220g/eq)220部(1当量)、カルビトールアセテート140.1部、及びソルベントナフサ60.3部をフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部(1モル)、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約12時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸80.6部(0.53モル)を加え、90℃に加熱し、約6時間反応させ、固形分酸価が85mgKOH/g、固形分濃度65.8%の樹脂溶液を得た。以下、ワニスA2−1と称する。
(A3−1:フェノールノボラック型骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂の調製)
フェノール71g、クレゾール81gと酸触媒のシュウ酸1.4g(フェノールとクレゾールの合計に対して0.9 wt%)に37%ホルマリン99gを90℃以下に維持しながら、2時間かけて滴下し、2時間還流した。さらに常圧及び減圧留去により、縮合水あるいは未反応のフェノール単量体、クレゾール単量体、及び、アルデヒドを除去し、フェノールノボラック骨格とクレゾールノボラック骨格がおおよそ1:1の淡黄色の樹脂152gを得た。
得られた前記淡黄色の樹脂152重量部に対してエピクロルヒドリン441重量部、ジメチルスルホキシド107重量部を加えて溶解後、40℃に加熱し、フレーク状水酸化ナトリウム(純分99%)52重量部を100分かけて添加し、その後、更に50℃で2時間、70℃で1時間反応させた。ついで水洗を繰り返し中性に戻した後、油層から加熱減圧下、過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に761重量部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。更に、このメチルイソブチルケトンの溶液を70℃に加熱し30重量%の水酸化ナトリウム水溶液7.6重量部を添加し、1時間反応させた後、水洗を繰り返し行い中性とした。ついで油層から加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去することによりエポキシ樹脂210重量部を得た。
得られた前記エポキシ樹脂210部(1当量)、カルビトールアセテート140.1部、及びソルベントナフサ60.3部をフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部(1モル)、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約12時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸80.6部(0.53モル)を加え、90℃に加熱し、約6時間反応させ、固形分酸価が60mgKOH/g、固形分濃度69%、樹脂の重量平均分子量7,000の樹脂溶液を得た。
[実施例1〜9、比較例1〜4]
上記の樹脂溶液(ワニス)を、表1に示す種々の成分とともに表1に示す割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで混練し、アルカリ現像型感光性樹脂組成物を調製した。
<評価基板の作製>
上記で得た各実施例および比較例それぞれのアルカリ現像型感光性樹脂組成物を基板上にスクリーン印刷で乾燥後の膜厚が20μmとなるように全面塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させた後、室温まで放冷する。この基板を高圧水銀灯搭載露光装置(水銀ショートアークランプ搭載オーク製作所社製露光機)を用いて最適露光量にて露光し、温度:30℃、スプレー圧:0.2MPa、現像液:1質量%炭酸ナトリウム水溶液の条件で60秒間現像を行いパターンを得た。さらに、この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cmの条件で紫外線照射した後、160℃で60分加熱して硬化した。得られたプリント基板(評価基板)について、以下のように特性を評価した。最適露光量は、露光の際にステップタブレット(Stouffer社製T4105C)を介して露光し、現像後に残存するステップタブレットの段数が8段の時を最適露光量とした。
<パンチング耐性>
上記評価基板の作製で得た、硬化塗膜を形成した各評価基板について、SUPER HIGH SPEED BENCH DRILL FBD−6(FUJI ELECTRIC MACHIN MFG.社製)にてパンチングを行い、パンチングされた箇所の塗膜状態を光学顕微鏡にて観察し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。
◎:パンチングされた箇所に異常無し。
○:パンチングされた箇所に若干の変形有り。
×:パンチングされた箇所に変形有り、且つ、ヒビや反りの発生。
<現像性>
上記評価基板の作製において、塗膜形成後の乾燥条件を、80℃で90分間に変えて乾燥し、乾燥後の膜厚条件を(a)30μm、(b)20μmの2条件として、それぞれ現像後の未露光部の塗膜除去状態を目視で確認した。評価基準は以下のとおりである。結果を下記表1に示す。
◎:乾燥後の膜厚条件が30μm、20μm何れも現像残りが全くないもの。
○:乾燥後の膜厚条件が20μmでは現像残りが全くないが、30μmは表面にわずかにフィラー残りが見られるもの。
△:乾燥後の膜厚条件が20μmでは現像残りが全くないが、30μmは現像残りが見られるもの。
×:乾燥後の膜厚条件が30μm、20μm何れも全体的に現像残りがあるもの。
<はんだ耐熱性>
上記評価基板の作製で得た、硬化塗膜を形成した各評価基板について、ロジン系フラックスを塗布し、260℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬した。この試験基板を有機溶剤で洗浄したのち、セロハン粘着テープによるピーリング試験を行い、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。
◎:外観変化なし。
○:若干黄変する程度の変色。
△:全面に白化が認められるもの。
×:硬化塗膜の浮き、はんだもぐりが認められるもの。
<指触乾燥性>
上記で得た各実施例および比較例それぞれのアルカリ現像型感光性樹脂組成物を、それぞれパターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させ、室温まで放冷した。この基板にPETフィルムを押し当て、その後、ネガフィルムを剥がしたときのフィルムの張り付き状態を以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。
◎:フィルムを剥がすときに、全く抵抗が無く、塗膜に跡が残らない。
○:フィルムを剥がす時に、僅かに抵抗があり、塗膜に跡が少しついている。
×:フィルムを剥がす時に、抵抗があり、塗膜にはっきり跡がついている。
<硬化塗膜の断面>
実施例1のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いて、上記評価基板の作製に基づいて基板上にそれぞれ硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜の断面の写真を図1に示す。
*1:フェノールノボラック型の骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(PN(フェノールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*2:ビスフェノールF型の骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(BisF(ビスフェノール型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*3:クレゾールノボラック型骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(CN(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*4:フェノールノボラック型骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(PN+CN(フェノールノボラック型及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*5:BASFジャパン社製 イルガキュア907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)
*6:日本化薬社製 DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)
*7:アドマテック社製 アドマファインSO−E2
*8:アドマテック社製 アドマファインSO−E5
*9:日本アエロジル社製 FS−3DC
*10:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
*11:芳香族炭化水素(ソルベッソ150)
*12:DIC社製 エピクロンN−870(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂)
*13:日本化薬社製 NC−3000(ビフェニルノボラックエポキシ樹脂、エポキシ当量=275)
*14:新日鐵化学社製 YSLV−80XY(テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量=190〜200)
*15:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
上記表1に示す結果から、実施例1〜9のアルカリ現像型感光性樹脂組成物の場合、良好なパンチング耐性、現像性、指触乾燥性を兼ね備えていることが分かる。一方、(A)成分として(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のみを含有する比較例1はパンチング耐性に劣るものであった。(A)成分として(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のみを含有する比較例2、3は、現像性、指触乾燥性に劣るものであった。また、(B)無機充填物として、球状シリカではなく、溶融シリカを含有する比較例4は、パンチング耐性に劣るものであった。
[実施例1〜6、8および9、参考例7、比較例1〜4]
上記の樹脂溶液(ワニス)を、表1に示す種々の成分とともに表1に示す割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで混練し、アルカリ現像型感光性樹脂組成物を調製した。
*1:フェノールノボラック型の骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(PN(フェノールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*2:ビスフェノールF型の骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(BisF(ビスフェノール型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*3:クレゾールノボラック型骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(CN(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*4:フェノールノボラック型骨格およびクレゾールノボラック型骨格を有する感光性カルボキシル基含有樹脂(PN+CN(フェノールノボラック型及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)/AA(アクリル酸)/THPA(テトラヒドロフタル酸無水物))
*5:BASFジャパン社製 イルガキュア907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)
*6:日本化薬社製 DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)
*7:アドマテック社製 アドマファインSO−E2
*8:アドマテック社製 アドマファインSO−E5
*9:日本アエロジル社製 FS−3DC
*10:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
*11:芳香族炭化水素(ソルベッソ150)
*12:DIC社製 エピクロンN−870(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂)
*13:日本化薬社製 NC−3000(ビフェニルノボラックエポキシ樹脂、エポキシ当量=275)
*14:新日鐵化学社製 YSLV−80XY(テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量=190〜200)
*15:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
上記表1に示す結果から、実施例1〜6、8および9のアルカリ現像型感光性樹脂組成物の場合、良好なパンチング耐性、現像性、指触乾燥性を兼ね備えていることが分かる。一方、(A)成分として(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のみを含有する比較例1はパンチング耐性に劣るものであった。(A)成分として(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のみを含有する比較例2、3は、現像性、指触乾燥性に劣るものであった。また、(B)無機充填物として、球状シリカではなく、溶融シリカを含有する比較例4は、パンチング耐性に劣るものであった。

Claims (8)

  1. (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)無機充填物、(C)熱硬化成分、および、(D)光重合開始剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物であって、
    (A)カルボキシル基含有樹脂として、(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、および、(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含み、かつ、
    (B)無機充填物として、球状シリカを含有することを特徴とするアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂、および、(A2)クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を、固形分換算で1:9〜9:1の比率で含有することを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  3. 前記(A1)フェノール系骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のフェノール系骨格がフェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、および、トリスフェニルメタン型の骨格のうち少なくともいずれか一種を含むことを特徴とする請求項1または2記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  4. (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)無機充填物、(C)熱硬化成分、および、(D)光重合開始剤を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物であって、
    (A)カルボキシル基含有樹脂として、(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂を含み、かつ、
    (B)無機充填物として、球状シリカを含有することを特徴とするアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  5. 前記(A3)フェノール系骨格、および、クレゾールノボラック型骨格を有するカルボキシル基含有樹脂のフェノール系骨格がフェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、および、トリスフェニルメタン型の骨格のうち少なくともいずれか一種を含むことを特徴とする請求項4記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を、フィルムに塗布・乾燥させて得られることを特徴とするドライフィルム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物、または、請求項1〜5のいずれか1項記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物をフィルムに塗布・乾燥させて得られるドライフィルムを、光硬化および熱硬化の少なくとも何れか一方を行うことによって得られることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項7記載の硬化物を有することを特徴とするプリント配線板。
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