JP2015055051A - 建物 - Google Patents
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Abstract
Description
ここに、集合住宅の耐震性を高めると共に、生活空間の間取りの自由度を高めた技術が提案されている(特許文献1)。
ここに、T型耐震壁は、戸境壁となる壁Aと、壁Aと直交する方向に形成された壁Bとを有し、壁Aと壁Bで平面視がT字状に形成されている。T型耐震壁は、壁B同士を所定の間隔を開けて対向配置させている。
また、建物全体を壁式構造とする場合に比べ、外壁、境壁、及びスラブは厚くなるが、構造上必要としていた袖壁や梁をなくすことができるので、全体としての生活空間を広くすることが可能となる。
これにより、壁柱の強軸方向の耐力が強化され、壁柱に、第2方向の水平荷重の大部分を負担させることができる。
これにより、境壁及び壁柱で区画された躯体内部の2つの空間を、連続した1つの生活空間として活用することができる。
本発明の第1実施形態に係る建物10について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る建物10の斜視図であり、図2は住戸プランを示す平面図であり、図3は水回り機器の配置例を示す平面図であり、図4は水回り機器及び家具類の配置例を示す平面図である。
建物10は、X方向(第1方向)へ対向配置された一対の外壁12A、12Bを有している。また、建物10の中央部には、柱(壁柱)18が設けられ、柱18の側面には、外壁12A、12Bと平行に、戸境壁20A、20Bが設けられている。柱18と戸境壁20A、20Bで、住戸30と住戸32が区画されている。
これにより、建物10の、衝撃や繰り返し荷重に対する抵抗性が向上し、躯体16内部に梁や袖壁等を設けなくても、必要な耐震強度を確保することができる。
ここに、外壁12A、12Bの端部X1側にはバルコニー38が設けられ、端部X2側には、外部廊下28、及び出入口48が設けられる(図3参照)。
柱18のY方向の一方の端部18Aには、戸境壁20Aの柱側端部が接合され、柱18のY方向の他方の端部18Bには、戸境壁20Bの柱側端部が接合されている。
これにより、柱18の強軸方向(Y方向)の耐力が強化され、柱18に、Y方向の水平荷重の大部分を負担させることができる。
なお、後述するように、柱18と戸境壁20A、20Bで区画される矩形状のスペースが水回り機器類を設置する空間とされるため、柱18のY方向の幅Y1は、水回り機器類が設置可能な幅とされている。
即ち、本実施形態では、建物10の全体を壁式構造とする場合に比べ、外壁12A、12B、戸境壁20A、20B及びスラブ14の厚さは増すものの、袖壁や梁をなくせるので、住戸全体として室内空間を広くすることができる。
図2(A)に示すように、建物10は、柱18と戸境壁20A、20Bにより、平面視においてL形が噛み合う形状の2つの住戸30、32に区画される。このため、図2(B)に示すように、L形が噛み合う空間(ドットで示す範囲)を、2つの住戸30、32の水回り機器の設置空間34とし、残りの空間を居室空間(生活空間)36としている。
これにより、水回り機器の設置空間34を挟んで居室空間36を両側に配置でき、居室空間36の活用の自由度を高くすることができる。
図3に示すように、機器設置スペース34に浴室24、トイレ25、洗面室26が納められ、洗面室26には、洗面台64と洗濯機65が設けられている。ここに、機器設置スペース34のY方向の幅Y1は、水回り機器の中で最も広いスペースを必要とする浴室24のY方向の幅Y2と同等若しくはそれ以上とされており、柱18と戸境壁20A、20Bで区画される機器設置スペース34に、水回り機器を納めることができる。
このとき、住戸32の浴室24は、バルコニー38までせり出して配置され、開放感のある浴室となる。また、調理台27は、戸境壁20A、20Bに沿って、それぞれ配置される。
なお、住戸30、32のX方向中央部には、スライド式の間仕切り46が設けられている。これにより、必要に応じて、居室空間36を区画することができる。
建物10の居室空間36には、玄関86の近くに、テーブル82と椅子83が配置されている。また、調理台27の横には冷蔵庫85が配置され、食事スペースとして活用することができる。また、バルコニー38側の居室空間36には、ベッド84、テレビ88、クローゼット90が配置され、居間兼寝室として機能させることができる。
このように、本実施形態の建物10によれば、居室空間36の有効活用を図ることができる。
本発明の第2実施形態に係る建物40について、図5を用いて説明する。
図5の斜視図に示すように、第2実施形態に係る建物40は、通路(開口部)44を戸境壁42Bに設けた点において、第1実施形態に係る建物10と相違する。相違点を中心に説明する。
また、通路44は、戸境壁42Bではなく、戸境壁42A側に設けても良い。また、通路44を、戸境壁42Aと戸境壁42Bの両方に設けても良い。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
本発明の第3実施形態に係る集合住宅50について、図6を用いて説明する。
図6(A)は基準階の平面図であり、図6(B)は外観及び断面を示す正面図である。
図6に示すように、第3実施形態に係る集合住宅50は、2室1ユニットに構成された第1実施形態に係る建物10を積層して構築されている。
第1棟60は、1棟のみが独立して建てられた独立棟であり、2室1ユニットの建物10を、4層に積層している。これにより、狭小地にも構築可能で、独立性の高い住戸30、32を提供できる。一方、第2棟61と第3棟62は、互いの外壁12A、12Bの一部を共有させた構成となっており、2室1ユニットの建物10が、外壁12A、12Bの一部を共有させて、水平方向へ展開されている。これにより、土地の有効活用を図ることができる。
本実施形態とすることにより、耐震性能を確保すると共に袖壁や梁のない建物10を備えた集合住宅50を提供することができる。
本実施形態では、第1実施形態に係る建物10を積層する構成について説明した。しかし、これに限定されることはなく、第2実施形態に係る建物40を積層しても良い。
12 外壁
14 スラブ
16 躯体
18 柱(壁柱)
20 戸境壁(境壁)
24 浴室
34 機器設置スペース(矩形状スペース)
40 建物
42 戸境壁(境壁)
44 通路(開口部)
Claims (4)
- 対向配置され第1方向へ延設された外壁と、
前記外壁と接合され、前記外壁とボックス状の躯体を形成するスラブと、
前記躯体内部に設けられて前記スラブを支持し、前記第1方向と交差する第2方向が強軸とされた壁柱と、
前記壁柱の前記第2方向の一方の端部から前記スラブの一方の端部まで、及び、前記壁柱の前記第2方向の他方の端部から前記スラブの他方の端部まで、前記外壁に沿って設けられ、前記躯体内部を区画する境壁と、
を有する建物。 - 前記壁柱は、前記第1方向の厚さが、前記外壁、前記境壁、及び前記スラブの厚さより厚くされている請求項1に記載の建物。
- 前記壁柱と前記境壁で区画される矩形状のスペースに水回り機器が納められ、
前記スペースの前記第2方向の幅は、浴室の前記第2方向の幅と同じとされている請求項1又は2に記載の建物。 - 前記境壁には、入居者が移動可能な開口部が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物。
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- 2013-09-10 JP JP2013187451A patent/JP6452277B2/ja active Active
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