JP2015048435A - インクジェットインク組成物、画像記録方法、及び画像記録物 - Google Patents

インクジェットインク組成物、画像記録方法、及び画像記録物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015048435A
JP2015048435A JP2013182130A JP2013182130A JP2015048435A JP 2015048435 A JP2015048435 A JP 2015048435A JP 2013182130 A JP2013182130 A JP 2013182130A JP 2013182130 A JP2013182130 A JP 2013182130A JP 2015048435 A JP2015048435 A JP 2015048435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
water
ink
recording medium
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013182130A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5840660B2 (ja
Inventor
誠 大元
Makoto Omoto
誠 大元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2013182130A priority Critical patent/JP5840660B2/ja
Priority to US14/328,712 priority patent/US20150064423A1/en
Priority to EP14177496.8A priority patent/EP2843014B1/en
Publication of JP2015048435A publication Critical patent/JP2015048435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5840660B2 publication Critical patent/JP5840660B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/101Inks specially adapted for printing processes involving curing by wave energy or particle radiation, e.g. with UV-curing following the printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0015Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form for treating before, during or after printing or for uniform coating or laminating the copy material before or after printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24802Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
    • Y10T428/24893Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.] including particulate material

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】吐出安定性に優れ、かつ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を記録できるインクジェットインク組成物、並びに、これを用いた画像記録方法及び画像記録物を提供する。【解決手段】数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、重合性基を有する粒子と、着色剤と、水と、を含有し、前記水溶性高分子に対する前記粒子の含有質量比〔前記粒子/前記水溶性高分子〕が、0.6〜3.5であり、30℃での粘度が10mPa・s〜14mPa・sであるインクジェットインク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットインク組成物、画像記録方法、及び画像記録物に関する。
従来、ガラス、金属、プラスチック等の非吸収性又は低吸収性の記録媒体に対し、フレキソ印刷等のアナログ印刷が行なわれていたが、近年では、小ロット、多品種、短納期、及び低コストという観点から、インクジェット印刷によるデジタル印刷も行なわれている。
インクジェット印刷、即ち、インクジェット方式による画像記録に用いられるインクジェットインク組成物(以下、単に「インク」ともいう)としては、溶媒として溶剤を用いた溶剤系のインクのほか、地球環境や作業環境に配慮する点から、溶媒として水を用いた水系のインクが注目されている。
水系のインクとして、以下のインクが知られている。
例えば、画像の手触り感などの風合いがよく、優れた耐擦過性を有する画像が記録されるインクとして、ポリマー粒子、インク全量に対する比率が0.5質量%以上8質量%未満であるワックス粒子、着色剤、及び水を含有するインクが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、高い画像濃度を有し、記録紙上での滲みや浸透のない耐水性に優れた画像を提供することが可能で、且つ吐出安定性に優れたインクとして、着色剤、水、非光硬化型樹脂微粒子、および光硬化型樹脂を含有するインクが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、カールの発生を抑制することができ、保存安定性が良好で、さらにインクの吐出安定性が良好で、画像変形の発生を抑制可能なインクとして、水と、色材と、水溶性高分子増粘剤と、全水溶性有機溶剤に対する含有率が70質量%以上であってSP値が27.5以下の水溶性有機溶剤とを含有し、全水溶性有機溶剤の含有率が30質量%以下であるインクが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、ライン方式のインクジェット記録ヘッドを用いた印字方式により、白スジの発生が抑制され、且つ、鮮鋭性に優れた画像を記録することができるインクとして、顔料、水、及び、水溶性高分子化合物を含有し、この水溶性高分子化合物が、親水性主鎖に対して複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋または重合結合可能な高分子化合物であるインクが知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、インクジェット記録方式により、ノーカーボン複写紙の減感剤層を形成するためのインクとして、水溶性有機系減感剤、非水溶性樹脂、及び水を含有し、前記水溶性有機系減感剤の含有量が15〜45質量%であり、前記水溶性有機系減感剤が、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びポリプロピレングリコールからなる群より選択される1種又は2種以上であるインクが知られている(例えば、特許文献5参照)。
また、さまざまな記録媒体への印字適性を有し、カラーブリード耐性、ビーディング耐性、画像耐候性に優れ、さらには優れた光沢を示す画像が得られるインクとして、水、活性エネルギー線反応性樹脂微粒子及び親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより、側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有するインクジェットインクが知られている(例えば、特許文献6参照)。
特開2013−82209号公報 特開2001−81365号公報 特開2010−65205号公報 特開2009−91528号公報 特開2012−149235号公報 特開2007−161887号公報
ところで、一般的なインクジェットインク組成物(インク)は、例えば30℃での粘度が数mPa・s程度となるように調製される。
しかし近年では、インクジェット方式による高速印刷(高速の画像記録)を達成するために、大液滴(例えば10pL以上)のインクを吐出できる、ノズル径が大きいインクジェットヘッドからインクを吐出して画像を記録する場合がある。この場合には、インクの正常な吐出を行う観点から、高粘度(具体的には、30℃での粘度が10mPa・s以上)のインクを用いることがある。
かかる高粘度のインクを用いた高速の画像記録では、インクの吐出に関し、より高度な吐出安定性が要求される傾向がある。
ここでいう「吐出安定性」には、ヘッドからインクを連続して吐出する際の連続吐出性、及び、ヘッドからインクを間欠的に吐出する際の間欠吐出性の両方が包含される。
一方、画像の耐擦性(耐擦過性や耐摩擦性とも呼ばれている)を向上させるために、光硬化性の粒子(例えば、上記特許文献2に記載の「光硬化型樹脂」、上記特許文献6に記載の「活性エネルギー線反応性樹脂微粒子」等)や、光硬化性のモノマー、光硬化性のオリゴマー等を含有する光硬化性のインクを用いて画像を記録し、記録された画像に光(例えば紫外線)を照射することによって画像を硬化させる画像記録方法がある。
しかしこの方法では、画像が硬くなりすぎる場合があり、その結果、画像が記録された記録媒体を曲げ変形させた時に、記録媒体の曲げ変形に画像が追従できず、画像が割れてしまうことがある。かかる画像の割れは、例えば、非吸収性又は低吸収性であり、曲げ変形可能な(例えば厚さがある程度薄い)記録媒体に対し、高粘度のインクを大液滴で吐出して画像を記録する場合に特に問題となり易い。
このように、画像の耐擦性だけでなく、画像が記録された記録媒体を変形させたときの画像の割れを抑制すること、即ち、画像の耐擦性と画像の柔軟性(記録媒体の変形に対する追従性)との両立が求められる場合がある。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、吐出安定性に優れ、かつ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を記録できるインクジェットインク組成物及び画像記録方法を提供することである。
また、本発明の目的は、上記画像記録方法によって得られ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を備えた画像記録物を提供することである。
上記課題を達成するための具体的な手段は、以下の通りである。
<1> 数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、重合性基を有する粒子と、着色剤と、水と、を含有し、水溶性高分子に対する上記粒子の含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕が0.6〜3.5であり、30℃での粘度が10mPa・s〜14mPa・sであるインクジェットインク組成物である。
<2> 上記粒子が、エチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子である<1>に記載のインクジェットインク組成物である。
<3> 更に、HLBが3〜12である界面活性剤を含有する<1>又は<2>に記載のインクジェットインク組成物である。
<4> 水溶性高分子の含有量が、1質量%〜16質量%である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物である。
<5> 水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、及び、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種である<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物である。
<6> 水溶性高分子の数平均分子量が、1000〜100000である<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物である。
<7> 水溶性高分子の数平均分子量が、4000〜20000である<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物である。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物を、インクジェットヘッドから10pL〜120pLの液滴量で吐出することにより、記録媒体上にインクジェットインク組成物を付与するインク付与工程を有する画像記録方法である。
<9> 記録媒体は、厚さが0.1μm〜1000μmであり、ASTM D570で規定される吸水率(24時間)が0.5%未満である<8>に記載の画像記録方法である。
<10> 記録媒体が、プラスチック製の記録媒体である<8>又は<9>に記載の画像記録方法である。
<11> インクジェットヘッドの吐出面が、金属及びシリコンからなる群から選択される少なくとも1種を含む<8>〜<10>のいずれか1つに記載の画像記録方法である。
<12> 更に、記録媒体上に付与された前記インクジェットインク組成物に光を照射する光照射工程を有する<8>〜<11>のいずれか1つに記載の画像記録方法である。
<13> 更に、インク付与工程後であって光照射工程前に設けられ、記録媒体上に付与されたインクジェットインク組成物を乾燥させる乾燥工程を有する<12>に記載の画像記録方法である。
<14> 乾燥は、記録媒体上に付与されたインクジェットインク組成物に、風速5m/s〜30m/s、温度20℃〜80℃の温風を吹き付けることにより行う<13>に記載の画像記録方法である。
<15> 記録媒体上に、<8>〜<14>のいずれか1つに記載の画像記録方法により記録された画像を有する画像記録物である。
本発明によれば、吐出安定性に優れ、かつ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を記録できるインクジェットインク組成物及び画像記録方法が提供される。
また、本発明によれば、上記画像記録方法によって得られ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を備えた画像記録物が提供される。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
〔インクジェットインク組成物〕
本発明のインクジェットインク組成物(以下、「本発明のインク」ともいう)は、数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、重合性基を有する粒子と、着色剤と、水と、を含有し、上記水溶性高分子に対する上記粒子の含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕が0.6〜3.5であり、30℃での粘度が10mPa・s〜14mPa・sである。
本発明者は鋭意検討した結果、インクの粘度を上記範囲とし、かつ、インクにおける含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕を上記範囲とすることにより、インクの吐出安定性を向上させることができ、かつ、記録された画像における耐擦性と柔軟性とを両立できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明のインクによれば、インクの吐出安定性が向上し、かつ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を記録できる。
上記吐出安定性の効果は、インクジェットヘッドから本発明のインクを、10pL〜120pLの液滴量(比較的大きい液滴量)で吐出する画像記録方法において、特に効果的に奏される。かかる画像記録方法については後述する。
本発明のインクは、上述のとおり、30℃での粘度が10mPa・s〜14mPa・sであり、30℃での粘度が数mPa・s程度である従来のインクと比較して、高粘度のインクである。
上記粘度が10mPa・s未満であると、インクの吐出安定性が低下する。例えば、インクがノズルから溢れてノズル面(吐出面)に固着し、その結果、インクの不吐出が生じる場合がある。この不吐出は、ヘッドの吐出面(ノズル面)が、金属及びシリコンからなる群から選択される少なくとも1種を含む場合に、より生じやすい傾向がある。
一方、上記粘度が14mPa・sを超えても、インクの吐出安定性が低下する。
上記粘度は、11mPa・s〜13mPa・sであることがより好ましい。
本発明のインクの上記粘度は、振動式粘度計(BROOKFIELD社製、DV−II+VISCOMETER)及びコーンプレート(φ35mm)を用い、温度30℃、相対湿度50%の環境下で測定された、液温30℃のインクの粘度を指す。
また、本発明のインクの粘度は、主として、上記水溶性高分子の種類及び含有量、並びに上記含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕によって調整することができる。
また、本発明のインクは、上記水溶性高分子と上記粒子とを含有し、含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕が0.6〜3.5である。
含有質量比が上記範囲であると、画像の耐擦性と画像の柔軟性とを両立できる。
上記含有質量比が0.6未満であると、画像の耐擦性が低下する。
一方、上記含有質量比が3.5を超えると、画像の柔軟性が低下する。
上記含有質量比は、0.6〜3.0が好ましい。
以下、本発明のインクの各成分について説明する。
<水溶性高分子>
本発明のインクは、数平均分子量(Mn)1000以上の水溶性高分子を少なくとも1種含有する。
本発明において、「水溶性高分子」とは、100gの水に対する溶解度(25℃)が1g以上である高分子化合物を指す。
本発明において、上記水溶性高分子は、インク粘度上昇に寄与する成分であるとともに、画像の柔軟性向上に寄与する成分(即ち、画像の可塑剤として機能する成分)である。更に、数平均分子量が1000以上である点で、画像の耐擦性向上に寄与する成分でもある。
水溶性高分子の数平均分子量が1000未満であると、画像のベタつきが生じ、これにより、画像の耐擦性が低下する。また、所望とするインクの粘度を得るために多くの含有量が必要となり、これにより、インクの保存安定性が低下する懸念がある。
水溶性高分子の数平均分子量は1000以上であるが、2000以上であることが好ましく、4000以上であることがより好ましく、6000以上であることが更に好ましく、8000以上であることが特に好ましい。
一方、水溶性高分子の数平均分子量の上限には特に制限はないが、インクの吐出安定性の観点から、200000以下であることが好ましく、100000以下であることがより好ましく、20000以下であることが特に好ましい。
本発明における、水溶性高分子の数平均分子量(Mn)は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)により測定された値を指す。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、カラムオーブンの設定温度を40℃として測定する。数平均分子量の算出には、標準ポリスチレンを用いる。
水溶性高分子としては、画像の柔軟性と画像の耐擦性との両方をより向上させる観点から、標準状態(25℃、1気圧)で固体である化合物が好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー、ポリサッカライド系ポリマー、アクリル系ポリマー、ピロリドン系ポリマー、セルロース系ポリマー等が挙げられるが、より好ましくは、ポリエーテル系ポリマー、ピロリドン系ポリマーであり、特に好ましくは、ポリエーテル系ポリマーである。
水溶性高分子として、より具体的には、例えば、ゼラチン類、ポリビニルアルコール類、各種変性ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ビニルホルマール類及びその誘導体、ポリアルキレングリコール類、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレート、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸共重合体塩、ポリメタクリル酸ソーダ、アクリル酸ビニルアルコール共重合体塩のアクリル基を含むポリマー、澱粉、酸化澱粉、カルボキシル澱粉、ジアルデヒド澱粉、デキストリン、アルギン酸ソーダ、アラビアゴム、カゼイン、プルラン、デキストラン、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)などの天然ポリマー又はその誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリグリセリン、マレイン酸アルキルビニルエーテル共重合体、マレイン酸N−ビニルピロール共重合体、スチレン無水マレイン酸共重合体、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体、ポリエチレンイミン等の合成ポリマー等を挙げることができる。
上記の中でも、画像の柔軟性をより向上させる観点から、水溶性高分子としては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体が好ましく、ポリエチレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体が特に好ましい。
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよいが、ブロック共重合体が好ましい。
以下では、エチレングリコールとプロピレングリコールとのブロック共重合体を、「ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール共重合体」ということがある。
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体(好ましくはポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール共重合体)における、プロピレングリコールに由来する構造単位に対するエチレングリコールに由来する構造単位のモル比(以下、「モル比〔PEG/PPG〕」ともいう)は、インクの吐出性の観点から、3.0以上が好ましく、4.0以上がより好ましく、5.0以上が特に好ましい。
モル比〔PEG/PPG〕の上限には特に制限はないが、モル比〔PEG/PPG〕は、例えば8.0以下とすることができ、7.0以下が好ましい。
以下、本発明に好適に使用される水溶性高分子の具体例を、例示するが、本発明は以下の記載に制限されるものではない。
・ポリエチレングリコール(数平均分子量(Mn)2000、4000、8000、20000、50000、100000)
・ニューポールPE−68(商品名、三洋化成工業社製、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体、Mn:8800、モル比〔PEG/PPG〕=160/30)
・ニューポールPE−78(商品名、三洋化成工業社製、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体、Mn:3400、モル比〔PEG/PPG〕=150/35)
・ニューポールPE−108(商品名、三洋化成工業社製、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体、Mn:16500、モル比〔PEG/PPG〕=300/55)
・ニューポールPE−128(商品名、三洋化成工業社製、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体、Mn:25000、モル比〔PEG/PPG〕=455/86)
・ポリビニルピロリドン(Mn:10000)
・ポリアクリルアミド(Mn:10000)
中でも好ましくは、ポリエチレングリコール、ニューポールPE−68、ニューポールPE−78、ニューポールPE−108、ニューポールPE−128、ポリビニルピロリドンであり、特に好ましくは、ポリエチレングリコール、ニューポールPE−68、ニューポールPE−78、ニューポールPE−108、ニューポールPE−128である。
本発明のインクは上記水溶性高分子を、1種のみ含有していてもよいし、2種以上を含有していてもよい。
本発明のインク中における上記水溶性高分子の含有量は、インクの粘度及び含有質量比〔上記粒子/上記水溶性高分子〕が上述した範囲となるように適宜調整できるが、1質量%〜16質量%が好ましく、1質量%〜14質量%がより好ましく、2質量%〜12質量%が更に好ましく、3質量%〜9質量%が特に好ましい。
<重合性基を有する粒子>
本発明のインクは、重合性基を有する粒子(以下、「重合性基含有粒子」ともいう)を少なくとも1種含有する。
本発明において、上記重合性基含有粒子は、主に、画像の耐擦性向上に寄与する。
重合性基含有粒子は、光(例えば紫外線)が照射されることにより、重合性基によって重合し硬化する粒子である。
重合性基含有粒子は、水を含む本発明のインク中に粒子として存在するものである。このため、重合性基含有粒子は、水不溶性の粒子であることが好ましい。
ここで、「水不溶性」とは、粒子を105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100g中に溶解させたときに、その溶解量が10g以下である粒子を指す。この溶解量は、好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下である。
重合性基としては、エチレン性二重結合を有する基、エポキシ基等が挙げられるが、エチレン性二重結合を有する基が好ましい。
エチレン性二重結合を有する基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方を意味する。
重合性基含有粒子は、重合性基を有するポリマー粒子が好ましく、重合性基を有するポリウレタン粒子がより好ましい。
以下、重合性基を有するポリウレタンを「特定ポリウレタン」ということがあり、重合性基を有するポリウレタン粒子を「特定ポリウレタン粒子」ということがある。
特定ポリウレタン粒子としては、エチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子、即ち、重合性基として、エチレン性二重結合を含む基(好ましくは(メタ)アクリロイル基)を有するポリウレタン粒子が特に好ましい。
エチレン性二重結合を有するポリウレタン(特定ポリウレタン)としては、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂が特に好ましい。
ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方を意味する。
特定ポリウレタンにおけるポリウレタン骨格は、ジオール化合物とジイソシアネート化合物とを原料として重付加反応により合成される。ジオール化合物及びジイソシアネート化合物の詳細については、特開2001−247787号公報の段落番号[0031]〜[0036]の記載を参照することができる。
特定ポリウレタンは、例えば、通常のポリウレタン合成で使用される、イソシアネート化合物及びジオール化合物に加え、(メタ)アクリロイル基を有するジオール化合物を共重合させることによって合成することができる。また、適宜、カルボニル基を有するジオール化合物を共重合させることも好ましい。
特定ポリウレタン粒子は、合成された特定ポリウレタンを、公知の転相乳化法などにより粒子化することにより作製できる。このとき、合成された特定ポリウレタンに重合開始剤(好ましくは光重合開始剤)を添加して粒子化することにより、特定ポリウレタン粒子中に重合開始剤を導入してもよい。
特定ポリウレタンは、下記の観点から好ましいと推測される。
すなわち、特定ポリウレタンにおけるポリウレタン骨格は、ポリマー間で水素結合のような強固な相互作用が可能なウレタン部位と、ポリマー間での相互作用が比較的弱い非ウレタン部位とから形成されている。そして、インクの膜(画像)が形成される際に、ミクロな構造として、相互作用が比較的強い部位と比較的弱い部位とがそれぞれ寄り集まって海−島構造を構築し、この海−島構造の構築により、画像に柔軟性が付与されるものと推測される。
更に、特定ポリウレタンは、記録された画像に光が照射されると、重合性基による重合によって硬化する。これにより、画像に耐擦性が付与される。
また、特定ポリウレタンにおけるポリウレタン骨格は、下記一般式(PU−1)で表される構造を有することが好ましい。
一般式(PU−1)において、Rは、脂肪族基、又は芳香族基を表し、Rは、ジオール化合物の残基を表す。
で表される脂肪族基としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素化m−キシレンジイソシアネート(H6XDI)、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等に由来する2価の基が挙げられる。
で表される芳香族基としては、m−キシレンジイソシアネート(XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等に由来する2価の基が挙げられる。
このうち、Rとしては、画像の耐擦性の観点から、脂肪族基であることが好ましい。これは、比較的柔らかい構造を選択することで、インクが記録媒体に定着した後のインク膜の柔軟性が向上し、画像の耐擦性が向上するためと推察される。
としては、ジオール化合物の残基を表し、この残基としては、アルキレン基、ポリエーテル基、ポリエステル基、ポリカーボネート基、及びポリカプロラクトン基から選ばれる基が好ましく、より好ましくは、アルキレン基、ポリエーテル基、ポリエステル基、及びポリカプロラクトン基から選ばれる基であり、特に好ましくは、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数2〜60のアルキルエーテル基、及び炭素数1〜30のアルキルエステル基から選ばれる基である。これは、比較的柔らかい構造を選択することで、インクが記録媒体に定着した後のインク膜の柔軟性が向上し、画像の耐擦性が向上するためと推察される。
また、mは、整数を表し、後述の分子量を満たす範囲で適宜選択すればよい。
特定ポリウレタンにおけるポリウレタン骨格は、耐擦性の観点から、ジイソシアネートとジオールとから形成されるポリウレタン構造であることが好ましく、インクの保存安定性及び吐出安定性の観点も考慮すると、ジイソシアネートとポリカーボネートジオールとから形成されるポリウレタン構造であることがより好ましい。
特定ポリウレタンは、内部に架橋構造を有するもの又は有さないもののいずれでもよいが、画像定着性の観点からは、架橋構造を有していないものがより好ましい。
特定ポリウレタン粒子としては、上市されている市販品を用いてもよい。
かかる市販品としては、特定ポリウレタン粒子のエマルジョン(分散液)として、大成ファインケミカル社製のアクリットWBR−829、同WBR−829D、同WBR−839(いずれもエチレン性二重結合を有するウレタン(メタ)アクリレート系樹脂のエマルジョン)、等が挙げられる。
重合性基含有粒子に含まれ得るポリマーとしては、特定ポリウレタン以外にも、重合性基を有する(メタ)アクリル系樹脂、重合性基を有するスチレン系樹脂等を用いることもできる。
ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの少なくとも一方を指す。
(メタ)アクリル系樹脂としては、アニオン性基を有するものが好ましい。このような(メタ)アクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有する(メタ)アクリルモノマー(アニオン性基含有(メタ)アクリルモノマー)と、必要に応じて、このアニオン性基含有(メタ)アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーとを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン基から選ばれる1つ以上の基を有する(メタ)アクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有する(メタ)アクリルモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等)が好ましく、特に、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
スチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体のほか、スチレンとアクリルモノマー等の他のモノマーとの共重合体が挙げられる。アクリルモノマーとしては、上記のアクリル系樹脂と同様のアニオン性基含有アクリルモノマーが挙げられる。
重合性基含有粒子に含まれ得るポリマーは、重量平均分子量が、3000〜300000であることが好ましく、5000〜200000であることがより好ましい。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算値として測定された値である。測定条件は下記の通りである。
<条件>
・GPC:HLC−8220 GPC(東ソー社製)
・カラム:TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも東ソー社製)
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・標準試料:標準ポリスチレン
・流速:0.35ml/min
・カラム温度:40℃
本発明における重合性基含有粒子は、自己分散性を有する自己分散性ポリマー(好ましくは上記特定ポリウレタンである自己分散性ポリマー)の粒子であることが好ましい。
自己分散性ポリマーについては、特開2013−82209号公報の段落0066〜0108の記載を適宜参照できる。
重合性基含有粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径で10nm〜400nmの範囲であることが好ましく、10nm〜200nmの範囲であることがより好ましく、10nm〜100nmの範囲であることが更に好ましく、特に好ましくは10nm〜50nmの範囲である。平均粒子径が10nm以上であると、製造適性が向上する。また、平均粒子径が400nm以下であると、保存安定性が向上する。また、重合性基含有粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。また、水不溶性粒子を2種以上混合してもよい。
なお、重合性基含有粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置(日機装社製、UPA−EX150)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することで求められるものである。
重合性基含有粒子がポリマー(例えば特定ポリウレタン)を含む場合、重合性基含有粒子は、ポリマー以外にも重合開始剤等のその他の成分を含んでいてもよい。
重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、ラジカル型光重合開始剤がより好ましい。ラジカル型光重合開始剤の市販品としては、例えば、BASF社製のIRGACUREシリーズ、DAROCURシリーズ、LUCIRINシリーズなどが挙げられる。
重合性基含有粒子が重合開始剤を含む場合、重合開始剤の含有量は、重合性基含有粒子全体に対し、0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましく、1質量%〜10質量%が特に好ましい。
また、重合性基含有粒子中におけるポリマー(例えば特定ポリウレタン)の含有量は、重合性基含有粒子全体に対し、80質量%以上が好ましく、90質量%以上が特に好ましい。
上記ポリマーの含有量の上限には特に制限はないが、重合性基含有粒子が重合開始剤を含む場合には、上記ポリマーの含有量は99.9質量%以下が好ましく、99質量%以下がより好ましい。
本発明のインクは、重合性基含有粒子を、1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
本発明のインクにおける重合性基含有粒子の含有量は、インクの粘度及び含有質量比〔粒子/水溶性高分子〕が上述した範囲となるように適宜調整できるが、インク全量に対して、例えば1質量%〜30質量%とすることができ、2質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
<界面活性剤>
本発明のインクは、界面活性剤を少なくとも1種含有することができる。
これにより、インクの表面張力をより効果的に調整できる。
界面活性剤としては特に制限はなく、公知の界面活性剤の中から適宜選択して用いることができる。
界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤は、他の界面活性剤に比べ、表面張力及びインクと接触するインクジェットヘッド部材(ヘッドノズルなど)との間の界面張力を適正に保ちやすく、泡立ちが発生しにくい。このため、インクがアセチレングリコール系界面活性剤を含有することにより、インクの吐出安定性が高められる。また、インクがアセチレングリコール系界面活性剤を含有することにより、記録媒体に対する濡れ性や浸透性が良好になり、インクの濃淡ムラや滲みが抑えられる。このため、精細な画像形成に有利である。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、サーフィノール104、同104E、同104H、同104A、同104BC、同104DPM、同104PA、同104PG−50、同104S、同420、同440、同465、同485、同2520、同SE、同SE−F、同504、同61、同DF37、同DF110D、同CT111、同CT121、同CT131、同CT136、同TG、同GA(以上、いずれもAir Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、同Y、同P、同A、同STG、同SPC、同E1004、同E1006、同E1008、同E1010、同PD−001、同PD−002W、同PD−003、同PD−004、同EXP.4001、同EXP.4036、同EXP.4051、同AF−103、同AF−104、同AK−02、同SK−14、同AE−3(以上、いずれも日信化学工業(株)製)、アセチレノールE00、同E00P、同E40、同E100(以上、いずれも川研ファインケミカル(株)製)等が挙げられる。
界面活性剤としては、吐出安定性の観点から、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)が3〜12である界面活性剤が好ましい。
界面活性剤のHLBが12以下であると、インクの泡立ちや空気の巻き込みをより効果的に抑制でき、吐出安定性をより向上させることができる。
界面活性剤のHLBは、3〜10がより好ましく、3〜8が特に好ましい。
また、界面活性剤としては、数平均分子量が1000未満である界面活性剤が好ましい。
HLBが3〜12である界面活性剤としては、市販品を用いてもよい。
市販品としては、例えば、オルフィンE1008(分子量:578.78、HLB:10−12)、オルフィンE1006(分子量:490.67、HLB9−10)、サーフィノール2520(分子量:562.78、HLB8)、サーフィノール440(分子量:380.54、HLB8)、サーフィノールSE−F(分子量:不明、HLB6)、サーフィノール420(分子量:270.41、HLB4)、サーフィノール104PG−50(分子量:226.36、HLB4)、サーフィノールDF110D(分子量:不明、HLB3)などが挙げられる。
なかでも、好ましくは、サーフィノール2520、サーフィノール440、サーフィノールSE−F、サーフィノール420、サーフィノール104PG−50、サーフィノールDF110Dであり、特に好ましくは、サーフィノールSE−F、サーフィノール420、サーフィノール104PG−50、サーフィノールDF110Dである。
上記市販品の中には、分子量非開示のものがあるが、いずれも、当該界面活性剤の物性より分子量1000以上の化合物ではないことが明らかである。
なお、「界面活性剤」の数平均分子量は、明確に構造がわかる場合は、計算で算出することも可能であるが、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)により測定することもできる。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、カラムオーブンの設定温度を40℃として測定する。分子量の算出には、標準ポリスチレンを用いる。
本発明のインクが界面活性剤を含有する場合、含有される界面活性剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明のインクが界面活性剤を含有する場合、その含有量は、インクの表面張力を考慮して適宜選択できるが、0.1質量%〜2質量%が好ましく、0.1質量%〜1.5質量%がより好ましく、0.2質量%〜1質量%が特に好ましい。
<着色剤>
本発明のインクは、着色剤を少なくとも1種含有する。
着色剤としては、顔料、染料等が好適であり、中でも画像の耐光性の観点から、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料又は無機顔料のいずれであってもよい。インク着色性の観点から、顔料は、水に殆ど不溶であるか又は難溶であることが好ましい。
有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。
また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系顔料、カーボンブラック系顔料等が挙げられる。
本発明のインクでは、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても、水相に分散可能であればいずれも使用可能である。顔料を界面活性剤や高分子分散剤等で表面処理したものや、グラフトカーボン等も使用可能である。
本発明のインクにおいては、上記顔料の中でも、特に、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、及びカーボンブラック系顔料が好ましい。
本発明のインクは、着色剤として水分散性顔料を含有してもよい。
水分散性顔料の具体例としては、下記(1)〜(4)の顔料が挙げられる。
(1)カプセル化顔料:ポリマー粒子に顔料を含有させてなるポリマー分散物、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し、顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散可能にしたもの
(2)自己分散顔料:表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラック等を表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたもの
(3)樹脂分散顔料:重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料
(4)界面活性剤分散顔料:界面活性剤により分散された顔料
なお、カプセル化顔料は、例えば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、又は特開平11−43636号の各公報に記載の方法により製造することができる。
また、自己分散顔料も好ましい例の1つである。自己分散顔料とは、多数の親水性官能基及び/又はその塩(以下、「分散性付与基」と称する。)を、顔料表面に直接又はアルキル基、アルキルエーテル基、アリール基等を介して間接的に結合させたもので、顔料分散用の分散剤を用いずに水性媒体中に分散可能な顔料である。ここで、「分散剤を用いずに水性媒体中に分散」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても水性媒体中に分散可能なことをいう。
自己分散顔料は、市販品を使用してもよく、具体的には、マイクロジェットCW−1(商品名;オリヱント化学工業社製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(商品名;キャボット社製)等が挙げられる。
−分散剤−
本発明のインクにおいて、着色剤として顔料を用いる場合には、分散剤を用いてもよい。
分散剤としては、ポリマー分散剤及び低分子の界面活性剤型分散剤が挙げられ、本発明のインクにおいては、これらのいずれを用いてもよい。
また、ポリマー分散剤としては、水溶性又は非水溶性のいずれの分散剤を用いてもよい。
なお、「非水溶性」とは、分散剤を105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100g中に溶解させたときに、その溶解量が10g以下であることをいう。
低分子の界面活性剤型分散剤については、特開2013−82209号公報の段落0044〜0048の記載を参照することができる。
ポリマー分散剤のうち、水溶性分散剤としては、親水性高分子化合物が挙げられる。
ポリマー分散剤のなかでも、顔料の分散安定性の観点から、カルボキシル基を含む高分子化合物が好ましく、例えば、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂等のようなカルボキシル基を含む高分子化合物が特に好ましい。
ポリマー分散剤の重量平均分子量は、3,000〜200,000の範囲が好ましく、5,000〜100,000の範囲がより好ましく、5,000〜80,000の範囲が更に好ましく、10,000〜60,000の範囲が特に好ましい。
ポリマー分散剤は、自己分散性の観点から、カルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が100mgKOH/g以下のポリマーであることが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が25mgKOH/g〜100mgKOH/gのポリマーであることがより好ましい。
顔料と分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3の範囲であることが好ましく、1:0.125〜1:2の範囲であることがより好ましく、1:0.125〜1:1.5の範囲であることが更に好ましい。
また、本発明のインクにおいては、顔料の表面の少なくとも一部が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料がより好ましい。水溶性樹脂は、顔料を分散させる分散剤として作用する。顔料が架橋ポリマーで被覆されていると、顔料分散物、又はこの顔料分散物を用いて水系インクとしたときに、優れた安定性(pH変動に対する安定性及び温度変動に対する安定性)を付与することができる。水溶性樹脂としては、ポリビニル類、ポリウレタン類、ポリエステル類等が挙げられ、中でもポリビニル類が好ましい。
ここでいう水溶性樹脂は、分子内に、架橋剤により架橋反応を起こす基を有している。このような基は、特に限定されないが、カルボキシル基又はその塩、イソシアナート基、エポキシ基等が挙げられる。本発明のインクにおいては、水溶性樹脂は、分散性向上の観点から、カルボキシル基又はその塩を有していることが好ましい。
水溶性樹脂は、共重合成分としてカルボキシル基含有モノマーを用いて得られる共重合体であることが好ましい。
水溶性樹脂の酸価(水溶性樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、顔料の分散性及び分散安定性の観点から、135mgKOH/g〜250mgKOH/gであることが好ましく、135mgKOH/g〜200mgKOH/gであることがより好ましく、135mgKOH/g〜180mgKOH/gであることが特に好ましい。
水溶性樹脂の顔料に対する量は、10質量%〜250質量%であることが好ましく、10質量%〜200質量%であることがより好ましく、20質量%〜150質量%であることが更に好ましく、30質量%〜100質量%であることが特に好ましい。
顔料の表面が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料は、顔料を、水溶性樹脂を用いて分散した後に、架橋剤により架橋する工程を経て得ることができる。
水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された顔料としては、具体的には、Projet Yellow APD1000、Projet Magenta APD1000、Projet Cyan APD1000、Projet Black APD1000(いずれもFUJIFILM Imaging Colorants社製)等が好適に用いられる。
本発明のインクにおいては、顔料に代えて染料を着色剤として用いてもよい。染料を用いる場合には、染料を水不溶性の担体に保持したものを用いることができる。染料としては、公知の染料を制限なく用いることができ、例えば、特開2001−115066号公報、特開2001−335714号公報、特開2002−249677号公報等に記載の染料が好適に用いられる。担体としては、水に不溶又は難溶であれば、特に制限はなく、無機材料、有機材料、及びこれらの複合材料から選択して用いることができる。具体的には、特開2001−181549号公報、特開2007−169418号公報等に記載の担体が好適に用いられる。
染料を保持した担体(水不溶性着色粒子)は、分散剤を用いて水系分散物として用いることができる。分散剤としては上述した分散剤を好適に用いることができる。
本発明のインクにおいては、画像の耐擦性、品質等の観点から、顔料と分散剤とを含むことが好ましく、有機顔料とポリマー分散剤とを含み、顔料の表面の少なくとも一部がポリマー分散剤で被覆された水分散性顔料として含有されることがより好ましい。
また、本発明のインクにおいては、有機顔料とカルボキシル基を含むポリマー分散剤とを含み、顔料表面の少なくとも一部がカルボキシル基を有するポリマー分散剤で被覆された水分散性顔料として含有されることが特に好ましい。
分散状態での顔料の平均粒子径は、10nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることがより好ましく、10nm〜100nmであることが更に好ましい。平均粒子径が200nm以下であると、色再現性が良好になり、また、打滴する際の打滴特性も良好になる。平均粒子径が10nm以上であると、耐光性が良好になる。色材の粒径分布は、特に限定されるものではなく、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ色材を2種以上混合して使用してもよい。
ここで、分散状態での顔料の平均粒子径は、インク化した状態での平均粒子径を示すが、インク化する前段階のいわゆる濃縮インク分散物についても同様である。
なお、分散状態での顔料の平均粒子径、並びに後述するポリマー粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装社製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することで求められるものである。
顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のインクが顔料を含有する場合、この顔料のインク中における含有量は、画像濃度の観点から、インクの全量に対して、1質量%〜25質量%であることが好ましく、2質量%〜15質量%であることがより好ましい。
<水>
本発明のインクは、水を含有する。
即ち、本発明のインクは、いわゆる水系のインクである。
水としては、不純物を含まないイオン交換水、蒸留水等を用いることが好ましい。
本発明のインクにおける水の含有量は特に限定されるものではないが、保存安定性及び吐出安定性の確保の観点から、10質量%〜90質量%が好ましく、20質量%〜90質量%がより好ましく、30質量%〜90質量%が更に好ましく、40質量%〜90質量%が特に好ましい。
<水溶性有機溶剤>
本発明のインクは、水溶性有機溶剤を少なくとも1種含有することができる。
ここで、水溶性有機溶剤とは、25℃の水100gに対して1g以上溶解する有機溶剤を指す。
水溶性有機溶剤としては特に制限はなく、例えば、特開2013−82209の段落0130〜0134に記載された公知の水溶性有機溶剤を用いることができる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、2−ピロリドン、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
<その他の添加剤>
本発明のインクは、上記の成分に加え、必要に応じて、その他の添加剤を含むことができる。
その他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、重合開始剤、固体湿潤剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、インクを調製後に直接添加してもよく、インクの調製時に添加してもよい。
その他の添加剤については、特開2010−65205号公報の段落0088〜0096の記載や、特開2010−70669号公報の段落0083〜0090の記載を適宜参照できる。
<インクの表面張力>
本発明のインクの表面張力には特に制限はないが、20mN/m〜40mN/mが好ましく、より好ましくは30mN/m〜38mN/mであり、特に好ましくは、35mN/m〜37mN/mである。
インクの表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用い、プレート法により25℃の温度条件下で測定された値を指す。
インクの表面張力は、例えば、界面活性剤の種類や量によって調整することができる。
〔画像記録方法〕
本発明の画像記録方法は、上記本発明のインクを、インクジェットヘッドから10pL〜120pLの液滴量で吐出することにより、記録媒体上に前記インクジェットインク組成物を付与するインク付与工程を有する。本発明の画像記録方法は、必要に応じ、その他の工程を有していてもよい。
本発明の画像記録方法によれば、インクの吐出安定性が向上し、かつ、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を記録できる。
本発明の画像記録方法によれば、例えば、従来よりも高速で記録媒体を搬送しつつ、高周波数で、且つ、比較的大液滴でインクの吐出を行っても、高品質の画像を有する画像記録物が生産性よく得られる。
<記録媒体>
本発明の画像記録方法では、記録媒体上に、本発明のインクが吐出(付与)されることによって画像が記録される。
記録媒体としては特に制限はなく、支持体や記録材料として公知の記録媒体を用いることができる。
記録媒体の材質としては、例えば、紙、ガラス、金属(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチック(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)等が挙げられる。
記録媒体の形状は、シート状(フィルム状)又は板状が好適である。
かかる形状の記録媒体としては、紙、ガラス板、金属板、プラスチックシート(プラスチックフィルム)、プラスチックがラミネートされた紙、金属がラミネート又は蒸着された紙、金属がラミネート又は蒸着されたプラスチックシート(プラスチックフィルム)、等が挙げられる。
本発明では、特に、記録媒体として、非吸収性又は低吸収性の記録媒体(例えば、プラスチック製の記録媒体)を用いた場合に、画像の耐擦性向上の効果がより効果的に発揮される。
即ち、非吸収性又は低吸収性の記録媒体に画像を記録する場合には、インクが記録媒体に浸透しないため、通常は、記録された画像の耐擦性が低下し易い。しかし、上述の本発明のインクを用いた本発明の画像形成方法によれば、非吸収性又は低吸収性の記録媒体に画像を記録する場合でも、画像の耐擦性の低下を抑制できる。
ここで、「非吸収性又は低吸収性の記録媒体」とは、ASTM D570に準拠して測定された24時間での吸水率が0.5%未満である記録媒体を指す。
より詳細には、「非吸収性の記録媒体」とは、上記吸水率が0.2%未満である記録媒体を指し、「低吸収性の記録媒体」とは、上記吸水率が0.2%以上0.5%未満である記録媒体を指す。
吸水率の単位である「%」は、質量基準である。
また、記録媒体の厚みは、0.1μm〜1000μmであることが好ましく、0.1μm〜800μmであることがより好ましく、1μm〜500μmであることが更に好ましい。
記録媒体の厚みが0.1μm〜1000μmの範囲内であると、記録媒体を曲げ変形させることがより容易となるため、画像の柔軟性(記録媒体の曲げ変形に対する画像の追従性)向上の効果がより効果的に発揮される。
以上のように、特に、記録媒体が、厚さ0.1μm〜1000μmの非吸収性又は低吸収性の(即ち、ASTM D570で規定される吸水率(24時間)が0.5%未満の)記録媒体であると、画像の耐擦性向上及び画像の柔軟性向上の効果がより効果的に発揮される。
かかる記録媒体として、具体的には、プラスチック製の記録媒体が好ましい。
プラスチックの例については前述のとおりであるが、汎用性の点から、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル樹脂が好ましい。
プラスチック製の記録媒体としては、プラスチックシート(プラスチックフィルム)が挙げられ、より具体的には、食品等を包装する軟包装材、量販店のフロア案内用のパネル、等が挙げられる。
記録媒体には、親水化処理が施されてもよい。インクが付与される前の記録媒体に、親水化処理を施すことで、水系のインクである本発明のインクのハジキを防止することができる。更に、画像の耐擦性をより向上させることができる。
親水化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、熱処理、摩耗処理、光照射処理(UV処理)、火炎処理等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、インクを付与して画像を記録する前に、予め記録媒体の表面にコロナ処理を施すと、記録媒体の表面エネルギーが増大し、記録媒体の表面の湿潤及び記録媒体へのインクの接着が促進される。コロナ処理は、例えば、コロナマスター(信光電気計社製、PS−10S)等を用いて行なうことができる。コロナ処理の条件は、記録媒体の種類、インクの組成等、場合に応じて適宜選択すればよい。例えば、下記の処理条件としてもよい。
・処理電圧:10〜15.6kV
・処理速度:30〜100mm/s
本発明における親水化処理としては、コストや作業性の点で、コロナ処理を施す態様が好ましい。
<インク吐出工程>
インク吐出工程は、上述の記録媒体上に本発明のインクを、インクジェットヘッドから10pL〜120pLの液滴で吐出(付与)して画像を記録する工程である。
インクジェットヘッド(ヘッド)としては、10pL〜120pLの液滴で吐出できるヘッドであること以外は特に制限はなく、公知のヘッドを用いることができる。
ヘッドの耐久性をより向上させる観点から、ヘッドの吐出面(ノズル面)は、金属及びシリコンからなる群から選択される少なくとも1種を含む材質であることが好ましい。
また、上記材質の吐出面を備えたヘッドから水系インクを吐出する場合には、水系インクがノズル面(吐出面)に固着して不吐出が発生し易い傾向がある。
しかし本発明のインク及び画像形成方法によれば、インクの粘度を高くしたこと等の作用により、上記材質の吐出面を備えたヘッドを用いた場合においても不吐出の発生が抑制され、ひいては吐出安定性の低下が抑制される。
ヘッドの吐出面の材質としては、銅、銀、パラジウム、ニッケル、金などの金属;ニッケル/金合金、ステンレス、真鍮などの合金;酸化チタンなどの金属酸化物;シリコン;シリコンの酸化皮膜(SiO膜)等が挙げられる。
本工程における画像の記録方式は、マルチパスでも1パスでもよいが、高速記録の観点からは1パス又は2パスが好ましい。
ここで、1パスとは、記録媒体の搬送方向と交差する方向(記録素子の配列方向)について1回の吐出でその方向における走査領域に形成すべきドット(インク滴)の全てを形成して記録する記録方式を意味する。1パスは、ライン方式とも呼ばれており、記録時に搬送される記録媒体の搬送方向と交差する記録媒体幅方向に該記録媒体幅長に対応した長さのヘッド(記録素子が配列されているラインヘッド)が用いられ、該ヘッドに設けられた複数の吐出孔から記録素子の配列方向に同時にインクを吐出する。1パスでは、記録素子の配列方向と交差する方向に記録媒体を走査することで記録媒体の全面に画像の記録が行なえる。従って、短尺のシリアルヘッドを記録媒体の幅方向に走査しながら記録するシャトル方式とは異なり、キャリッジ等の搬送系が不要である。
また、2パスとは、走査領域に形成するドットを2回の吐出により形成して記録する方法である。
本工程において、ヘッドから吐出されるインクの液滴量は、上述のとおり、10pL〜120pLである。
液滴量が10pL以上であることは、前述のとおり、高速の画像記録を行える点で有利である。更に、液滴量が10pL以上であることにより、記録媒体上に付与されたインクの領域がより広く確保され、これにより、画像の耐擦性がより高められる。
一方、液滴量が120pL以下であることにより、記録媒体上に付与されたインクの乾燥をより良好に行うことができ、これにより、画像の滲みをより抑制できる。
ヘッドから吐出されるインクの液滴量は、30pL〜120pLがより好ましく、60pL〜120pLがより好ましく、70pL〜110pLが特に好ましい。
また、記録媒体に着弾する前におけるインクの液滴の直径は、48μm〜61μmが好ましく、51μm〜59μmがより好ましい。なお、インクの液滴の直径は、高速度カメラ(例えば、島津製作所製のHyper Vision HPV−2A)による液滴観察で直接測定することができる。
本発明の画像記録方法によって記録された画像において、各色あたりの解像度は、100dpi(dot per inch)以上が好ましく、高画質の観点から200dpi以上がより好ましい。
インクジェットヘッドの例としては、SapphireQS256/10、SapphireQS256/30、SapphireQS256/80、EmeraldQE256/30、EmelraldQE256/80、Galaxy256/30、Galaxy256/50、Galaxy256/80、Polaris512/15、Polaris512/35、Polaris512/85、SG−1024(いずれも富士フイルムDIMATIX社製)が挙げられる。
<光照射工程>
光照射工程は、記録媒体上に付与されたインクに光を照射する工程である。
光照射工程において照射する光としては、紫外線(以下、「UV光」という場合がある。)が好適である。
UV光のピーク波長は、200nm〜405nmであることが好ましく、220nm〜390nmであることがより好ましく、220nm〜350nmであることが更に好ましく、200nm〜310nmであることが更に好ましく、200nm〜280nmであることが特に好ましい。
UV光は、露光面の照度が、例えば、10mW/cm〜2,000mW/cm、好ましくは、20mW/cm〜1,000mW/cmとなるように照射されるとよい。
UV光源としては、水銀ランプ、ガスレーザー、固体レーザー等が主に利用されており、水銀ランプ、メタルハライドランプ、及びUV蛍光灯が広く知られている。また、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは、産業的及び環境的にも非常に有用であり、LED(UV−LED)及びLD(UV−LD)は、小型、高寿命、高効率、及び低コストであり、UV光源として期待されている。
UV光源としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、又はUV−LEDが好ましく、中圧水銀ランプ又は低圧水銀ランプがより好ましく、低圧水銀ランプが特に好ましい。
光照射工程において、光の照射時間は、0.01秒間〜120秒間とすることができ、好ましくは0.1秒間〜90秒間である。
照射条件及び照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている照射条件及び照射方法を本発明においても同様に適用することができる。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源とを走査する方式や、駆動を伴わない別光源によって照射する方式が好ましい。 光照射は、インクが記録媒体に着弾し、加熱乾燥された後、一定時間(例えば、0.01秒間〜120秒間、好ましくは、0.01秒間〜60秒間)を経て行われることが好ましい。
<乾燥工程>
本発明の画像記録方法は、記録媒体上に付与されたインクを乾燥させる乾燥工程を有していてもよい。
乾燥工程を有することにより、耐擦性及び柔軟性に優れた画像をより短時間で得ることができる。更に、記録媒体のシワやカールをより効果的に抑制することができる。
更に、重合性基含有粒子がポリマー(例えば特定ポリウレタン)を含む場合において、上記乾燥として加熱を伴う乾燥を行ったときには、加熱によりポリマーの融着が促進され、良好な皮膜(画像)が形成される。これにより、画像の耐擦性がより一層向上する。
本発明の画像記録方法が光照射工程を有する場合には、乾燥工程は、上記インク吐出工程後であって上記光照射工程前に設けられることが好ましい。
上記乾燥の温度(乾燥温度)は、20℃以上が好ましい。
中でも、乾燥温度は、20℃〜150℃であることが好ましく、40℃〜80℃であることがより好ましい。乾燥温度が80℃以下であると、加熱による記録媒体の変形をより抑制できる。
なお、乾燥の時間は、インク組成や記録速度等を考慮して、適宜選択することができる。
乾燥の方法としては、インク中に含まれる液体(少なくとも水)の揮発を促進させる方法であれば、特に限定されるものではない。
乾燥の方法としては、例えば、記録前後の記録媒体に熱を加える方法、記録後の記録媒体に風(温風を含む)を吹き付ける方法、これらを組み合わせた方法等が挙げられる。
乾燥の方法として、より具体的には、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥、乾燥空気送風等が挙げられる。
記録媒体に温風を吹き付ける方法の場合、温風の温度の好ましい範囲は、上記乾燥温度として示したとおりである。
また、温風の風速は、風速5m/s〜30m/sが好ましい。
本工程における乾燥は、記録媒体の変形抑制と乾燥の効率とをより効果的に両立させる観点から、記録媒体上のインクに、風速5m/s〜30m/s、温度20℃〜80℃の温風を吹き付けることにより行うことが特に好ましい。
〔画像記録物〕
本発明の画像記録物は、本発明の画像記録方法によって記録された画像を有する。
本発明の画像記録物は、耐擦性及び柔軟性に優れた画像を有するため、例えば、食品等を包装するための軟包装材、量販店のフロア案内用のパネル、紙製又はプラスチック製の手提げ袋等として、好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
〔実施例1〕
<インクの調製>
下記組成の成分を混合し、マゼンダ(M)インクを得た。
−組成−
・Projet Magenta APD1000(FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%) ・・・28.57質量部
・WBR−829(大成ファインケミカル社製の水性紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂エマルジョン;エチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子の39%分散液) ・・・ 13.1質量部
・PEG8000(MPバイオメディカルズ社製のポリエチレングリコール、Mn:8000) ・・・ 6.1質量部
・オルフィンE1010(日信化学工業社製の界面活性剤;HLB13〜14)
・・・ 1質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
この実施例1では、水溶性高分子(下記表1中では「水溶性高分子(A)」と表記)はPEG8000であり、重合性基含有粒子(下記表1中では「重合性基含有粒子(B)」と表記)はWBR−829中のエチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子である。
下記表1に、水溶性高分子(A)と重合性基含有粒子(B)との含有質量比〔B/A〕を示す。
<測定及び評価>
得られたインクについて、以下の測定及び評価を行った。
結果を下記表1に示す。
(インクの粘度)
インクを30℃に温度調整し、振動式粘度計(BROOKFIELD社製、DV−II+VISCOMETER)及びコーンプレート(φ35mm)を用い、温度30℃、相対湿度50%の環境下で、液温30℃のインクの粘度を測定した。
詳細には、上記測定条件の下、トルク20%〜90%、且つ、回転数0.5rpm〜100rpmの条件で測定された測定値(粘度)の平均値を、実施例1におけるインクの粘度とした。
(インクの保存安定性)
上記インクを60℃で1週間放置し、この放置の前後においてインクの粘度を測定した。得られた測定結果に基づき、下記評価基準に従ってインクの保存安定性を評価した。
インクの粘度は、上記と同様にして測定した。
−評価基準−
A:60℃での1週間の放置の前後において、粘度変化量が0.3mPa・s未満であり、実用上問題ない。
B:60℃での1週間の放置の前後において、粘度変化量が0.3mPa・s以上0.5mPa・s未満であり、実用上問題ない。
C:60℃での1週間の放置の前後において、粘度変化量が0.5mPa・s以上0.8mPa・s未満であり、実用上懸念がある。
D:60℃での1週間の放置の前後において、粘度変化量が0.8mPa・s以上であり、実用上問題になる。
(インクの連続吐出性)
上記インクを、Polarisヘッド(富士フイルムDimatix社製)の全ノズル256chから10kHzの周波数にて連続吐出した。この連続吐出において、インクの液滴量は85pLとした。
上記連続吐出の開始から20分経過後において、不吐出を生じることなく吐出できている残存ノズル数を、ストロボ写真撮影によって計測した。
計測結果に基づき、全ノズル数に対する残存ノズル数の割合を求め、下記評価基準に従ってインクの連続吐出性を評価した。
−評価基準−
A:連続吐出の開始から20分経過後における残存ノズル数の全ノズル数に対する割合が98%以上であり、実用上問題ない。
B:連続吐出の開始から20分経過後における残存ノズル数の全ノズル数に対する割合が95%以上98%未満であり、実用上問題ない。
C:連続吐出の開始から20分経過後における残存ノズル数の全ノズル数に対する割合が90%以上95%未満であり、実用上懸念がある。
D:連続吐出の開始から20分経過後における残存ノズル数の全ノズル数に対する割合が90%未満であり、実用上問題になる。
(インクの間欠吐出性)
上記インクを、Polarisヘッド(富士フイルムDimatix社製)の全ノズル256chから10kHzの周波数にて、1分間連続吐出した。この連続吐出において、インクの液滴量は85pLとした。
上記1分間の連続吐出の後、規定の時間、インクの吐出を停止した。
その後、上記と同様の条件で連続吐出を再開し、この2回目の連続吐出の開始から1分経過後において、不吐出を生じることなく吐出できている残存ノズル数を、ストロボ写真撮影によって計測した。
計測結果に基づき、全ノズル数に対する残存ノズル数の割合を求め、下記評価基準に従ってインクの間欠吐出性を評価した。
−評価基準−
A:2回目の連続吐出の開始から1分経過後における残存ノズル数の、全ノズル数に対する割合が98%以上であり、実用上問題ない。
B:2回目の連続吐出の開始から1分経過後における残存ノズル数の、全ノズル数に対する割合が95%以上98%未満であり、実用上問題ない。
C:2回目の連続吐出の開始から1分経過後における残存ノズル数の、全ノズル数に対する割合が90%以上95%未満であり、実用上懸念がある。
D:2回目の連続吐出の開始から1分経過後における残存ノズル数の、全ノズル数に対する割合が90%未満であり、実用上問題になる。
(画像品質)
上記インクを、上記連続吐出性の評価と同様にして上質紙上に連続吐出し、上質紙上に100%ベタ画像(200×200dpi、印刷方向平行60cm×印刷方向垂直5cm)を記録した。
画像の記録は、30m/分(1kHz)、50m/分(2kHz)、100m/分(4kHz)、150m/分(6kHz)、200m/分(8kHz)、250m/分(10kHz)の条件(搬送速度及び周波数)で行った。これらの条件において、画像間隔が60秒となるようにして、連続で10回、画像の記録を繰り返した。
得られた画像の品質を目視で確認し、下記評価基準に従った画像品質を評価した。
−評価基準
A: 画像の全体において、濃度ムラやスジが目立たず、実用上問題ない。
B: 画像の全体において、濃度ムラやスジがわずかに確認されるが、実用上問題ない。
C: 画像の全体において、濃度ムラやスジが確認され、実用上懸念がある。
D: 画像の全体において、濃度ムラやスジが確認され、実用上問題になる。
(画像の耐擦性)
記録媒体として、ポリプロピレンシート(積水成型工業社製、ポリセームP−8134、厚さ200μm)を準備した。このポリプロピレンシートについて、ASTM D570に従って吸水率(24時間)を測定したところ、0.2%未満であった。
上記ポリプロピレンシートに対し、コロナマスター(信光電気計社製、PS−10S)を用い、処理電圧:15kV、処理速度:50mm/secの条件で2回コロナ処理を行なった。
次に、上記インクをインクジェットヘッド(FUJIFILM Dimatix社製、Polaris PQ512/85)に充填した。次いで、このヘッドからインクを、85pLの液滴量で、上記ポリプロピレンシートのコロナ処理を施された側の面に吐出し、200dpi(dot per inch)の100%ベタ画像を記録した。
得られたベタ画像を、ドライヤを用い、風速7m/s、温度40℃の温風を120秒間吹き付けることによって乾燥させた。
次いで、乾燥させたベタ画像に、低圧水銀灯を用い、500mJ/cmのエネルギーとなる条件でUV光を照射し、ベタ画像を硬化させた。
以上により、画像サンプルを得た。
得られた画像サンプルの画像部を、学振式摩擦試験機(安田精機社製、No.428)を用い、水0.05mLで湿らせた白綿(湿らせる面積:約20mm×約20mm)で、約2Nの力をかけ、規定の往復回数擦った。そして、白綿に移った色を目視により観察し、下記の評価基準に従って画像の耐擦性を評価した。
−評価基準−
A:白綿を20回往復させて画像部を擦っても、白綿への色移りは僅かであり、実用上問題ない。
B:白綿を10回往復させて画像部を擦ると、白綿に色移りが僅かに観られたが、実用上問題ない。
C:白綿を10回往復させて画像部を擦ると、白綿に色移りが観られ、実用上懸念がある。
D:白綿を2回往復させて画像部を擦ると、白綿に顕著に色移りが観られ、実用上問題になる。
(画像の柔軟性)
画像柔軟性を評価する一試験法として、折り曲げ試験を行なった。
評価には、上記画像の耐擦性の評価に用いた画像サンプルと同様の方法により作製した画像サンプルを用いた。
画像サンプルを画像が記録された面方向に折り曲げ、次いで、折り曲げた箇所を画像が記録された面とは逆方向に折り曲げた。この操作を1回の折り曲げとし、画像が割れるまで繰り返し、下記の評価基準に従って画像の柔軟性を評価した。
画像が割れたかどうかは、折り曲げた箇所を、光学顕微鏡(キーエンス社製、VK−9700、倍率:対物10倍)を用いて観察することにより確認した。
−評価基準−
A:画像が割れるまでの折り曲げ回数が8回以上であり、実用上問題ない。
B:画像が割れるまでの折り曲げ回数が5回以上7回以下であり、実用上問題ない。
C:画像が割れるまでの折り曲げ回数が2回以上4回以下であり、実用上懸念がある。
D:画像が割れるまでの折り曲げ回数が1回であり、実用上問題になる。
〔実施例2〕
実施例1において、オルフィンE1010(1質量部)を、エアープロダクツアンドケミカルズ社製の界面活性剤「サーフィノール104PG−50」(0.41質量部)に変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を下記表1に示す。
表1中では、「サーフィノール104PG−50」を「SFN104」と表記する。
「サーフィノール104PG−50」のHLBは、表1に示すとおり4である。
〔実施例3〕
実施例2において、WBR−829(13.1質量部)を、大成ファインケミカル社製の水性紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂エマルジョン「WBR−829D」(14.6質量部)に変更したこと以外は実施例2と同様の測定及び評価を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
「WBR−829D」は、エチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子の35%分散液である。
〔実施例4〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)をPEG2000(11質量部)に変更し、WBR−829Dの量を14.6質量部から20質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
ここで、PEG2000は、和光純薬工業社製のポリエチレングリコール(Mn:2000)である。
〔実施例5〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)を、PEG100000(1.5質量部)に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
ここで、PEG100000は、和光純薬工業社製のポリエチレングリコール(Mn:100000)である。
〔実施例6〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から5.3質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例7〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から7.6質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例8〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から3質量部に変更し、WBR−829Dの量を14.6質量部から25質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例9〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)からPEG4000(9質量部)に変更し、WBR−829Dの量を14.6質量部から16質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例10〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から6.55質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例11〕
実施例3において、WBR−829Dの量を、14.6質量部から17.5質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例12〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)をPEG20000(3.8質量部)に変更し、WBR−829Dの量を14.6質量部から8.6質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔実施例13〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)をPE−108(3.1質量部)に変更し、WBR−829Dの量を14.6質量部から8.6質量部に変更した以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
ここで、「PE−108」は、三洋化成工業社製のポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体(商品名:ニューポールPE−108、Mn:16500、モル比〔PEG/PPG〕=300/55)である。
〔比較例1〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)を、PEG600(13質量部)に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
ここで、PEG600は、和光純薬工業社製のポリエチレングリコール(Mn:600)である。
〔比較例2〕
実施例3において、PEG8000(6.1質量部)及びWBR−829D(14.6質量部)を、それぞれ、PEG100000(1.5質量部)及びWBR−829D(19.2質量部)に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔比較例3〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から5.0質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔比較例4〕
実施例3において、PEG8000の量を、6.1質量部から8.5質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔比較例5〕
実施例1において、PEG8000を用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
〔比較例6〕
実施例1において、WBR−829を用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
測定及び評価の結果を下記表1に示す。
表1に示すように、水溶性高分子(A)と重合性基含有粒子(B)とを含有し、水溶性高分子(A)のMnが1000以上であり、含有質量比〔B/A〕が0.6〜3.5であり、粘度が10mPa・s〜14mPa・sであるインクを用いた実施例1〜13では、インクの吐出安定性(連続吐出性及び間欠吐出性)、画像の耐擦性、及び画像の柔軟性に優れていた。
一方、水溶性高分子(A)のMnが1000未満であり含有質量比〔B/A〕が0.6未満である比較例1では、インクの吐出安定性、画像の耐擦性、及び画像の柔軟性(特に画像の耐擦性)が低下した。
また、含有質量比〔B/A〕が3.5を超える比較例2では、画像の柔軟性が低下し、インクの吐出安定性が低下した。
また、粘度が10mPa・s未満である比較例3及び粘度が14mPa・sを超える比較例4では、いずれもインクの吐出安定性が低下した。
また、水溶性高分子(A)を用いず、かつ、粘度が10mPa・s未満である比較例5では、インクの吐出安定性及び画像の柔軟性が低下した。
また、重合性基含有粒子(B)を用いなかった比較例6では、画像の耐擦性及び画像の柔軟性(特に画像の耐擦性)が低下した。

Claims (15)

  1. 数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、重合性基を有する粒子と、着色剤と、水と、を含有し、前記水溶性高分子に対する前記粒子の含有質量比〔前記粒子/前記水溶性高分子〕が0.6〜3.5であり、30℃での粘度が10mPa・s〜14mPa・sであるインクジェットインク組成物。
  2. 前記粒子が、エチレン性二重結合を有するポリウレタン粒子である請求項1に記載のインクジェットインク組成物。
  3. 更に、HLBが3〜12である界面活性剤を含有する請求項1又は請求項2に記載のインクジェットインク組成物。
  4. 前記水溶性高分子の含有量が、1質量%〜16質量%である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
  5. 前記水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、及び、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
  6. 前記水溶性高分子の数平均分子量が、1000〜100000である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
  7. 前記水溶性高分子の数平均分子量が、4000〜20000である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物を、インクジェットヘッドから10pL〜120pLの液滴量で吐出することにより、記録媒体上に前記インクジェットインク組成物を付与するインク付与工程を有する画像記録方法。
  9. 前記記録媒体は、厚さが0.1μm〜1000μmであり、ASTM D570で規定される吸水率(24時間)が0.5%未満である請求項8に記載の画像記録方法。
  10. 前記記録媒体が、プラスチック製の記録媒体である請求項8又は請求項9に記載の画像記録方法。
  11. 前記インクジェットヘッドの吐出面が、金属及びシリコンからなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  12. 更に、前記記録媒体上に付与された前記インクジェットインク組成物に光を照射する光照射工程を有する請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  13. 更に、前記インク付与工程後であって前記光照射工程前に設けられ、前記記録媒体上に付与された前記インクジェットインク組成物を乾燥させる乾燥工程を有する請求項12に記載の画像記録方法。
  14. 前記乾燥は、前記記録媒体上に付与された前記インクジェットインク組成物に、風速5m/s〜30m/s、温度20℃〜80℃の温風を吹き付けることにより行う請求項13に記載の画像記録方法。
  15. 記録媒体上に、請求項8〜請求項14のいずれか1項に記載の画像記録方法により記録された画像を有する画像記録物。
JP2013182130A 2013-09-03 2013-09-03 インクジェットインク組成物及び画像記録方法 Expired - Fee Related JP5840660B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013182130A JP5840660B2 (ja) 2013-09-03 2013-09-03 インクジェットインク組成物及び画像記録方法
US14/328,712 US20150064423A1 (en) 2013-09-03 2014-07-11 Inkjet ink composition, image recording method, and image-recorded material
EP14177496.8A EP2843014B1 (en) 2013-09-03 2014-07-17 Inkjet ink composition, image recording method, and image-recorded material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013182130A JP5840660B2 (ja) 2013-09-03 2013-09-03 インクジェットインク組成物及び画像記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015048435A true JP2015048435A (ja) 2015-03-16
JP5840660B2 JP5840660B2 (ja) 2016-01-06

Family

ID=51292792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013182130A Expired - Fee Related JP5840660B2 (ja) 2013-09-03 2013-09-03 インクジェットインク組成物及び画像記録方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20150064423A1 (ja)
EP (1) EP2843014B1 (ja)
JP (1) JP5840660B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016208721A1 (ja) * 2015-06-25 2016-12-29 花王株式会社 インクジェット印刷方法、水系インク
WO2018186225A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 富士フイルム株式会社 インク組成物及びその製造方法、並びに画像形成方法
US10465083B2 (en) 2015-06-25 2019-11-05 Kao Corporation Inkjet printing method and water-based ink
JP2020015790A (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 株式会社リコー 硬化型組成物、硬化型インク、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、及び印刷物
US10655030B2 (en) 2015-06-25 2020-05-19 Kao Corporation Water-based ink
WO2024058251A1 (ja) * 2022-09-16 2024-03-21 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL3683055T3 (pl) 2013-10-23 2022-01-31 Ceraloc Innovation Ab Panel podłogowy
EP3096961B1 (en) * 2014-01-24 2022-03-02 Ceraloc Innovation AB Digital print with water-based ink on panel surfaces
EP3099499A4 (en) 2014-01-31 2017-10-11 Ceraloc Innovation AB A method of printing a digital image on a substrate attached to a panel and a water-based ink for digital printing on a substrate
EP3433105A4 (en) 2016-03-24 2019-11-13 Välinge Innovation AB METHOD FOR FORMING A DECOR ON A SUBSTRATE
EP3491081A4 (en) * 2016-07-27 2020-04-08 Sun Chemical Corporation FREE-RADICAL POLYMERIZABLE AQUEOUS INK-JET COMPOSITIONS
JP7048616B2 (ja) * 2017-07-26 2022-04-05 富士フイルム株式会社 インク組成物及びその製造方法、並びに画像形成方法
CN114746518A (zh) * 2019-11-29 2022-07-12 三菱化学株式会社 喷墨印刷用紫外线固化性水性印墨、喷墨印刷用紫外线固化性水性组合物及印刷物
CN114938652A (zh) * 2020-01-10 2022-08-23 花王株式会社 水性可能量固化喷墨油墨

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001115067A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Seiko Epson Corp インク組成物、記録方法、記録物、及び記録装置
JP2004009582A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2004189930A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Konica Minolta Holdings Inc 水系光硬化性インク、それを用いたインクジェット用インク組成物及び画像形成方法
JP2006082359A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd インクジェットインクセット、画像形成方法及び画像形成装置
JP2007161887A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
WO2007088769A1 (ja) * 2006-02-02 2007-08-09 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 活性光線硬化型インクジェットインク組成物、画像形成方法及びインクジェット記録装置
US20080146689A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-19 Seiko Epson Corporation Two-part curable ink composition set and ink jet recording method, ink jet recording apparatus, and printed product using the same
JP2011184556A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Fujifilm Corp インクジェット顔料インクとこれを用いたインクジェット記録方法
JP2013018951A (ja) * 2011-06-17 2013-01-31 Fujifilm Corp インク組成物、インクセット、及び画像形成方法
JP2013163794A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Fujifilm Corp インク組成物、及び画像形成方法
JP2013166364A (ja) * 2012-01-20 2013-08-29 Fujifilm Corp 画像記録方法及び画像記録物

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60132767A (ja) 1983-12-21 1985-07-15 Seikosha Co Ltd インクジエツトプリンタ
DE3836030A1 (de) * 1988-10-22 1990-05-03 Bayer Ag Pur-dispersionen und loesemittel enthaltende beschichtungsmassen und deren verwendung zur herstellung von wasserdampfdurchlaessigen pur-beschichtungen
JP3829370B2 (ja) 1995-09-28 2006-10-04 大日本インキ化学工業株式会社 記録液用アニオン性マイクロカプセル化顔料含有水性分散液及び記録液
JPH1025440A (ja) 1996-07-10 1998-01-27 Dainippon Ink & Chem Inc インクジェットフルカラー記録画像
JPH10140065A (ja) 1996-09-11 1998-05-26 Dainippon Ink & Chem Inc 水性記録液
JP4484171B2 (ja) 1997-07-30 2010-06-16 Dic株式会社 インクジェットプリンター用記録液
JP4412748B2 (ja) 1997-12-09 2010-02-10 Dic株式会社 インクジェットプリンター用水性記録液
JPH11209672A (ja) 1998-01-30 1999-08-03 Dainippon Ink & Chem Inc インクジェットプリンター用水性記録液及びその製造方法
US6025068A (en) * 1998-02-13 2000-02-15 Ppg Industries Ohio, Inc. Inkjet printable coating for microporous materials
WO2001008895A1 (fr) * 1999-07-30 2001-02-08 Seiko Epson Corporation Procede d'enregistrement comprenant des supports d'enregistrement et d'impression avec deux composes liquides
JP2001081365A (ja) 1999-09-10 2001-03-27 Fuji Xerox Co Ltd インクプリンタ用記録液及び画像記録方法
JP2001115066A (ja) 1999-10-13 2001-04-24 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP2001181549A (ja) 1999-12-22 2001-07-03 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP2001247787A (ja) 2000-03-07 2001-09-11 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP2001335714A (ja) 2000-03-22 2001-12-04 Fuji Photo Film Co Ltd アゾ色素、その製造方法、インクジェット用インク、インクジェット記録方法
JP4965755B2 (ja) * 2000-03-24 2012-07-04 リコープリンティングシステムズ株式会社 インクジェット用インク組成物
JP3949385B2 (ja) 2001-02-22 2007-07-25 富士フイルム株式会社 フタロシアニン化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法
EP1371697A3 (en) * 2002-06-14 2004-01-02 Rohm And Haas Company Polymeric binders for inkjet inks
JP2006248064A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP4622844B2 (ja) 2005-12-21 2011-02-02 Dic株式会社 水性着色材料及びその製造方法
JP2008221468A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2009091528A (ja) 2007-10-12 2009-04-30 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
JP5484742B2 (ja) 2008-08-14 2014-05-07 富士フイルム株式会社 インクジェット記録液
JP2010070669A (ja) 2008-09-19 2010-04-02 Fujifilm Corp インクジェット記録液
JP5171534B2 (ja) * 2008-10-15 2013-03-27 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法
JP5518588B2 (ja) * 2010-06-17 2014-06-11 富士フイルム株式会社 インクセット、並びに画像形成方法
JP5826015B2 (ja) 2010-12-27 2015-12-02 Dicグラフィックス株式会社 インクジェット用インク組成物
JP2013082209A (ja) 2011-09-29 2013-05-09 Fujifilm Corp 画像形成方法
EP2847286B1 (en) * 2012-05-09 2019-08-07 OCE-Technologies B.V. Ink composition, a method for preparing the ink composition and use thereof, a water soluble resin and use thereof in an ink composition

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001115067A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Seiko Epson Corp インク組成物、記録方法、記録物、及び記録装置
JP2004009582A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2004189930A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Konica Minolta Holdings Inc 水系光硬化性インク、それを用いたインクジェット用インク組成物及び画像形成方法
JP2006082359A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd インクジェットインクセット、画像形成方法及び画像形成装置
JP2007161887A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法
WO2007088769A1 (ja) * 2006-02-02 2007-08-09 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 活性光線硬化型インクジェットインク組成物、画像形成方法及びインクジェット記録装置
US20080146689A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-19 Seiko Epson Corporation Two-part curable ink composition set and ink jet recording method, ink jet recording apparatus, and printed product using the same
JP2011184556A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Fujifilm Corp インクジェット顔料インクとこれを用いたインクジェット記録方法
JP2013018951A (ja) * 2011-06-17 2013-01-31 Fujifilm Corp インク組成物、インクセット、及び画像形成方法
JP2013166364A (ja) * 2012-01-20 2013-08-29 Fujifilm Corp 画像記録方法及び画像記録物
JP2013163794A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Fujifilm Corp インク組成物、及び画像形成方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016208721A1 (ja) * 2015-06-25 2016-12-29 花王株式会社 インクジェット印刷方法、水系インク
JP2017007338A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 花王株式会社 インクジェット印刷方法
CN107709026A (zh) * 2015-06-25 2018-02-16 花王株式会社 喷墨印刷方法、水性油墨
US10465083B2 (en) 2015-06-25 2019-11-05 Kao Corporation Inkjet printing method and water-based ink
US10584252B2 (en) 2015-06-25 2020-03-10 Kao Corporation Inkjet printing method and water-based ink
US10655030B2 (en) 2015-06-25 2020-05-19 Kao Corporation Water-based ink
WO2018186225A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 富士フイルム株式会社 インク組成物及びその製造方法、並びに画像形成方法
JPWO2018186225A1 (ja) * 2017-04-03 2020-05-14 富士フイルム株式会社 インク組成物及びその製造方法、並びに画像形成方法
US10913871B2 (en) 2017-04-03 2021-02-09 Fujifilm Corporation Ink composition, method for producing the same, and image-forming method
JP2020015790A (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 株式会社リコー 硬化型組成物、硬化型インク、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、及び印刷物
WO2024058251A1 (ja) * 2022-09-16 2024-03-21 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2843014A1 (en) 2015-03-04
US20150064423A1 (en) 2015-03-05
EP2843014B1 (en) 2017-08-23
JP5840660B2 (ja) 2016-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5840660B2 (ja) インクジェットインク組成物及び画像記録方法
EP2511351B1 (en) Ink jet ink and ink jet recording method
US7731789B2 (en) Ink composition and ink jet recording method using the same
JP4277898B2 (ja) インクジェット記録方法
JP5957582B1 (ja) インクジェット記録用受理溶液、この受理溶液を含むインクジェット記録用インクセット及びこのインクセットを用いた印刷物の製造方法
JP5170384B2 (ja) インクジェット記録方法
KR20150039556A (ko) 기록 방법
JP2011153180A (ja) 白色インク組成物
JP2012086499A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP6733903B2 (ja) インクジェット記録方法
JP7184513B2 (ja) 水系インク
JP6958813B2 (ja) インクジェット記録方法
JP6005286B2 (ja) 画像形成方法
JP2017024397A (ja) インクジェット記録用受理溶液、この受理溶液を含むインクジェット記録用インクセット及びこのインクセットを用いた印刷物の製造方法
JP2017186505A (ja) インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法
JP6057865B2 (ja) インクジェットインク組成物、画像記録方法、及び画像記録物
JP6010714B1 (ja) インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法
JP5905369B2 (ja) インク組成物及びインクセット、並びに画像形成方法
JP2013006924A (ja) インクジェット用インク組成物
JP2014177609A (ja) インクジェットインク組成物及び画像記録方法
JP5935867B2 (ja) 白色インク組成物
JP5482866B1 (ja) 記録方法及び被記録媒体
JP5999306B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
WO2021131496A1 (ja) 画像記録方法
JP6722798B1 (ja) インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5840660

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees