JP5999306B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録用水系インクに関する。
従来、インクジェット記録用ヘッドのノズルから吐出させた微小なインク滴によって、記録媒体に画像や文字を記録する、いわゆるインクジェット記録方法が知られている。このようなインクジェット記録方法に用いられるインクとしては、水および顔料を含む水系インクが知られている。水系インクに含まれる成分のうち、水は、環境への影響が少なく、取扱いが容易であるという点から広く用いられている。また、顔料は、染料等の着色剤に比べて、耐光性や耐水性に優れているという点から広く用いられている。
このようなインクジェット記録用の水系インクは、普通紙や写真用紙などの様々な記録媒体に対する記録に用いられるため、多様な記録媒体に対して良好な品質を備えた画像を記録できることが求められている。
例えば、引用文献1には、画像濃度等に優れた画像を得るために、カチオン性物質を含む処理液を付着させた記録媒体に、自己分散型顔料、非水溶性樹脂および水溶性樹脂等を含む水性インクを用いることが記載されている。
また、引用文献2には、光沢性および発色性に優れた画像を得るために、水溶性樹脂により分散してなる着色剤、弱アルカリ化剤、保湿剤等を含む水性インク組成物を用いることが記載されている。
特開2004−338291号公報 特開2005−272706号公報
しかしながら、上記の水性インクを用いて普通紙に対して画像の記録を行う場合、普通紙の吸水性が高いことから、紙面の内部へのインクの浸透が促進されて、画像の発色性が低下する場合があった。
また、インク中の水分が記録媒体の内部に浸透することにより、水分吸収に伴う記録媒体の膨張や、吸収した水分の蒸発に伴う記録媒体の収縮等が発生して、記録媒体がカール等の変形を起こす場合があった。特に普通紙を用いた場合には、記録媒体の変形が顕著になることが多かった。
さらに、上述の水性インクを用いると、画像を構成するドットの表面が荒れてしまったり、ドットの濡れ拡がり性が低下してしまうことにより、光沢性を十分に向上できない場合があった。このような問題は、インク成分が表面に残りやすい記録媒体で起こりやすく、例えば、表面に平滑なインク吸収層を備えている写真用紙を用いた場合に、特に顕著になることが多かった。
また、水系インクを用いて記録される画像は、耐擦性に優れない場合があった。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、記録媒体の変形を低減でき、かつ、発色性、光沢性および耐擦性に優れた画像を記録できるインクジェット記録用水系インクを提供することにある。
本発明は、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録用水系インクの一態様は、
自己分散型顔料と、
重量平均分子量が1,000以上30,000以下の第1樹脂と、
重量平均分子量が30,000超300,000以下の第2樹脂と、
両性イオン化合物と、
水と、
を含有する。
適用例1のインクジェット記録用水系インクによれば、記録媒体の変形を低減でき、かつ、発色性、光沢性および耐擦性に優れた画像が得られる。
[適用例2]
適用例1において、
前記両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M(質量%)]および前記第2樹脂の含有量[M(質量%)]の合計[M+M(質量%)]と、の差[M−(M+M)]が、5以上であることができる。
[適用例3]
請求項1または請求項2において、
前記第2樹脂のガラス転移温度(Tg)が、−40℃以上80℃以下であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記第1樹脂が、アルカリ可溶型樹脂であることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか1例において、
前記両性イオン化合物が、ベタイン系化合物であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]が、8質量%以上40質量%以下であることができる。
[適用例7]
請求項1ないし請求項6のいずれか1例において、
前記両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M(質量%)]との含有比(M/M)が、6以上14以下であることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか1例において、
前記第2樹脂の含有量[M(質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M(質量%)]との含有比(M/M)が、1以上4以下であることができる。
以下に本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクジェット記録用水系インク
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用水系インク(以下、単に「水系インク」ともいう。)は、自己分散型顔料と、重量平均分子量が1000以上30,000以下の第1樹脂と、重量平均分子量が30,000超300,000以下の第2樹脂と、両性イオン化合物と、水と、を含有する。
以下、本実施形態に係る水系インクに含まれる各成分について詳細に説明する。
1.1.自己分散型顔料
本実施形態に係る水系インクは、自己分散型顔料を含有する。自己分散型顔料は、顔料の表面に−COOH、−CHO、−OH、−SOHおよびこれらの塩からなる群より選ばれる1種または2種以上等の官能基(分散性付与基)を有するように処理された顔料である。
このような自己分散型顔料は、分散剤を別途配合せずとも、水系インク中で均一に分散し得るものである。なお、ここでいう「分散」とは、自己分散型顔料が分散剤なしに水中に安定に存在している状態をいい、分散している状態のもののみならず、溶解している状態のものも含むものとする。
自己分散型顔料が配合されたインクは、自己分散型顔料以外の自己分散型ではない顔料および分散剤の配合された通常のインクと比べて、分散安定性が高く、また、インクの粘度が適度なものとなるので、顔料をより多く含有させることが可能となり、特に普通紙に対して発色性に優れた画像(例えば、文字や図形等)を形成することができる。
なお、このような自己分散型顔料を使用したインクで形成された画像は、インク中に含まれる樹脂の量が従来のインクと比較して少ないため、耐擦過性、グロスに劣るという問題がある。このような問題に対して、本実施形態に係る水系インクは、第1樹脂(後述)や、第2樹脂(後述)等を含有することによって、当該問題を解決することができる。
自己分散型顔料を形成し得る顔料としては、公知の無機顔料および有機顔料のいずれをも用いることができる。そのような顔料としては、例えば、カラーインデックスに記載されているピグメントイエロー、ピグメントレッド、ピグメントバイオレット、ピグメントブルー、ピグメントブラック等の顔料の他、フタロシアニン系、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、縮合環系等の顔料が例示できる。また、黄色4号、5号、205号、401号;橙色228号、405号;青色1号、404号等の有機顔料や、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クローム等の無機顔料が挙げられる。
顔料のカラーインデックスとしては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180等、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、またはC.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50等、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バットブルー4、60等、C.I.ピグメントグリーン7、10、C.I.ピグメントブラウン3、5、25、26、C.I.ピグメントオレンジ2、5、7、13、14、15、16、24、34、36、38、40、43、63等、C.I.ピグメントブラック1,7等が挙げられる。
このような自己分散型顔料を調製するには、真空プラズマ等の物理的処理や化学的処理により、官能基または官能基を含んだ分子を顔料の表面に配位、グラフト等の化学的結合をさせること等によって得ることができる。例えば、特開平8−3498号公報に記載の方法によって得ることができる。また、自己分散型顔料は、市販品を利用することも可能であり、好ましい例としては、オリエント化学工業(株)製の「マイクロジェットCW1」、「マイクロジェットCW2」、キャボット社製の「CAB−O−JET 200」、「CAB−O−JET 300」等が挙げられる。
自己分散型顔料は、例えば、次のようにして調製される。
(自己分散型顔料の一調製方法例(顔料の表面酸化処理−スルホン化処理))
溶剤に顔料を添加し、これをハイスピードミキサー等で高速剪断分散するか、またはビーズミルやジェットミル等で衝撃分散してスラリー状の顔料分散液を得る。該顔料分散液をゆっくり攪拌しながら、硫黄を含む処理剤(スルファミン酸、発煙硫酸、硫酸、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸等)を添加し、該顔料分散液を60〜200℃に加熱処理して、前記顔料表面に前記分散性付与基を導入する。該顔料分散液から溶剤を除去した後、水洗、限外濾過、逆浸透、遠心分離、濾過等を繰り返して前記硫黄を含む処理剤を取り除いて、自己分散型顔料を得る。
また、自己分散型顔料は、インクの保存安定性の向上や、ノズルの目詰まり防止の観点から、その平均粒径が10nm以上300nm以下であることが好ましく、40nm以上150nm以下であることがより好ましい。
自己分散型顔料の含有量は、十分な発色濃度が得られる点および水系インクの液安定性の点で、水系インクの全質量に対して、2質量%以上15質量%以下であるのが好ましく、4質量%以上12質量%以下であるのがより好ましく、6質量%以上12質量%以下であることがより一層好ましい。
1.2.第1樹脂
本実施形態に係る水系インクは、重量平均分子量が1000以上30,000以下の第1樹脂を含有する。
第1樹脂の機能の一つとしては、記録される画像の光沢性を向上させることが挙げられる。第1樹脂が画像の光沢性を向上できるメカニズムとしては、次の2つの理由によるものだと考えられる。
第1の理由としては、第1樹脂の分子量が上記範囲にあるため、記録媒体上に付着した水系インクからなる液滴(ドット)の流動性が向上して、ドットが濡れ拡がりやすくなることに起因すると考えられる。このようにドットが濡れ広がりやすくなると、ドットの側面の傾斜角度が小さくなる。そうすると、ドットに入射する光の散乱が少なくなり、記録される画像の光沢性が向上すると考えられる。
第2の理由としては、第1樹脂が水系インク中に含まれる自己分散型顔料の分散性を向上させる効果によるものだと考えられる。このように自己分散型顔料の分散性が向上すると、顔料粒子を含む粗大な凝集物の発生を抑制できるので、凝集物によりドットの表面が荒れてしまうことを低減できる。そうすると、ドットの表面が平滑になるので、ドットに入射した光が正反射しやすくなり、記録される画像の光沢性が向上すると考えられる。
第1樹脂の他の機能の一つとしては、記録媒体と水系インク、および/または、水系インク中の固形分間の密着性を高めることが挙げられる。
第1樹脂としては、アルカリ可溶型樹脂であることが好ましい。アルカリ可溶型樹脂とは、アルカリ性条件下で水溶性を示す任意の樹脂を意味する。アルカリ可溶型樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等およびこれらの塩が挙げられる。これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、特に疎水性官能基を有するモノマーと親水性官能基を持つモノマーとの共重合体、疎水性官能基と親水性官能基とを併せ持つモノマーからなる重合体が好ましい。共重合体の形態としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれの形態でも用いることができる。
上記の塩としては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリ−iso−プロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリン等の塩基性化合物との塩が挙げられる。これら塩基性化合物の添加量は、上記第1樹脂の中和当量以上であれば特に制限はない。
第1樹脂の重量平均分子量は、1,000以上30,000以下であり、好ましくは1,500以上20,000以下である。第1樹脂の分子量が上記範囲内にあることで、光沢性に優れた画像が得られる。一方、第1樹脂の分子量が上記範囲未満であると、インクの流動性が高まりすぎて、ブリーディング等の不具合が生じる場合がある。また、第1樹脂の分子量が上記範囲を超えると、インクの流動性や、顔料を分散させる機能が低下する傾向にあるので、記録される画像の光沢性が低下する場合がある。
第1樹脂の重量平均分子量は、例えば、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、ポリスチレン換算分子量によって求めることができる。
第1樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−40℃以上80℃以下であることが好ましく、−30℃以上65℃以下であることがより好ましい。第1樹脂のガラス転移温度が上記範囲内にあることで、記録媒体に対する水系インクの密着性が良好となる場合がある。
また、第1樹脂の酸価は、50以上300以下であることが好ましく、70以上250以下であることがより好ましい。酸価が上記範囲内にあると、自己分散型顔料の分散性を向上できる場合がある。
第1樹脂としては、市販品を用いることもでき、例えば、ジョンクリル67(重量平均分子量:12,500、酸価:213)、ジョンクリル678(重量平均分子量:8,500、酸価:215)、ジョンクリル586(重量平均分子量:4,600、酸価:108)、ジョンクリル611(重量平均分子量:8,100、酸価:53)、ジョンクリル680(重量平均分子量:4,900、酸価:215)、ジョンクリル682(重量平均分子量:1,700、酸価:238)、ジョンクリル683(重量平均分子量:8,000、酸価:160)、ジョンクリル690(重量平均分子量:16,500、酸価:240)(以上商品名、BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
前記第1樹脂の含有量[M(質量%)]は、水系インクの全質量に対して、固形分換算で、0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.7質量%以上3質量%以下であることがより好ましく、0.7質量%以上2質量%以下であることがさらに好ましい。第1樹脂の含有量が上記範囲内、とりわけ下限値を下回らずにあることで、記録される画像の光沢性を向上できる場合がある。また、第1樹脂の含有量が上記範囲内、とりわけ上限を超えずにあることで、水系インクの粘度を適正な範囲に保つことが容易になり、水系インクの保存安定性や、インクジェット記録装置のノズルの吐出安定性が向上する場合がある。
1.3.第2樹脂
本実施形態に係る水系インクは、重量平均分子量が30,000超300,000以下の第2樹脂を含有する。
第2樹脂の機能の一つとしては、記録媒体上に付着した水系インクを固化させて、さらにインク固化物を記録媒体上に強固に定着させることが挙げられる。これにより、本実施形態に係る水系インクを用いて記録された画像は、耐擦性に優れる。
本実施形態に係る水系インクには、水系インクに完全に溶解するような第2樹脂を添加してもよく、水系インク中で粒子として分散している状態(すなわち、エマルション状態またはサスペンション状態)となるような第2樹脂を添加してもよい。
第2樹脂を構成する成分としては、例えばポリアクリル酸エステルもしくはその共重合体、ポリメタクリル酸エステルもしくはその共重合体、ポリアクリロニトリルもしくはその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレンもしくはそれらの共重合体、石油樹脂、クロマン・インデン樹脂、テルペン樹脂、ポリ酢酸ビニルもしくはその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルエーテル、ポリ塩化ビニルもしくはその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリブタジエンもしくはその共重合体、ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、天然樹脂等が挙げられる。この中で、特に分子構造中に疎水性部分と親水性部分とを併せ持つものがより好ましい。これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
第2樹脂としては、公知の材料・方法で得られるものを用いることもできる。例えば、特公昭62−1426号公報、特開平3−56573号公報、特開平3−79678号公報、特開平3−160068号公報、特開平4−18462号公報等に記載のものを用いてもよい。また、市販品を用いることもでき、例えば、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(以上商品名、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001、ボンコート5454(以上商品名、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE1014(商品名、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(商品名、サイデン化学株式会社製)、ジョンクリル7100、ジョンクリル390、ジョンクリル711、ジョンクリル511、ジョンクリル7001、ジョンクリル632、ジョンクリル741、ジョンクリル450、ジョンクリル840、ジョンクリル74J、ジョンクリルHRC−1645J、ジョンクリル734、ジョンクリル852、ジョンクリル7600、ジョンクリル775、ジョンクリル537J、ジョンクリル1535、ジョンクリルPDX−7630A、ジョンクリル352J、ジョンクリル352D、ジョンクリルPDX−7145、ジョンクリル538J、ジョンクリル7640、ジョンクリル7641、ジョンクリル631、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
第2樹脂は、例えば、以下に示す方法で得られ、そのいずれの方法でもよく、必要に応じて複数の方法を組み合わせて得てもよい。その方法としては、所望の第2樹脂を構成する成分の単量体中に重合触媒(重合開始剤)と分散剤とを混合して重合(すなわち乳化重合)する方法、親水性部分を持つ樹脂を水溶性有機溶剤に溶解させその溶液を水中に混合した後に水溶性有機溶剤を蒸留等で除去することで得る方法、樹脂を非水溶性有機溶剤に溶解させその溶液を分散剤と共に水溶液中に混合して得る方法等が挙げられる。上記の方法は、用いる樹脂の種類・特性に応じて適宜選択することができる。第2樹脂を分散する際に用いることのできる分散剤としては、特に制限はないが、アニオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリルリン酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩等)、ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等)を挙げることができ、これらを単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
第2樹脂の重量平均分子量は、30,000超300,000以下であり、好ましくは45,000以上300,000以下、より好ましくは45,000以上160,000以下である。第2樹脂の分子量が上記範囲内にあることで、インクの吐出安定性に優れ、かつ、画像の耐擦性を向上させる機能を良好に発揮できる。一方、第2樹脂の分子量が上記範囲未満になると、画像の耐擦性を向上させる機能が低下する場合がある。また、第2樹脂の分子量が上記範囲を超えると、画像の光沢性が低下したり、インクの吐出安定性が低下したりする場合がある。
第2樹脂の重量平均分子量は、例えば、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、ポリスチレン換算分子量によって求めることができる。
第2樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−40℃以上80℃以下であることが好ましく、−30℃以上65℃以下であることがより好ましい。第2樹脂のTgが上記範囲内にあることで、乾燥過程におけるインク層表面の造膜性を確保することができ、耐擦性に優れた画像を形成することができる。
上述したように、第2樹脂は、粒子状であってもよい。この場合には、第2樹脂の平均粒子径は、10nm以上150nm以下であることが好ましく、10nm以上100nm以下であることがより好ましい。第2樹脂の平均粒子径が上記範囲内にあることで、乾燥過程におけるインク層表面の平滑性を確保することができ、発色性、光沢性に優れた画像を形成することができる。
第2樹脂が粒子状である場合の平均粒子径は、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。このような粒度分布測定装置としては、例えば、周波数解析法としてヘテロダイン法を採用した日機装株式会社製の「マイクロトラックUPA」(商品名)が挙げられる。なお、本明細書では、「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒子径のことを指すものとする。
第2樹脂の含有量[M(質量%)]は、水系インクの全質量に対して、固形分換算で、1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。第2樹脂の含有量が上記範囲内、とりわけ下限値を下回らずにあることで、インクの固化・定着の強度が十分に得られる傾向にある。また、第2樹脂の含有量が上記範囲内、とりわけ上限を超えずにあることで、水系インクの粘度を適正な範囲に保つことが容易になり、水系インクの保存安定性や、インクジェット記録装置のノズルの吐出安定性が向上する場合がある。
第2樹脂の含有量[M(質量%)]と、第1樹脂の含有量[M(質量%)]との含有比(M/M)は、0.5以上8以下であることが好ましく、1以上4以下であることがより好ましい。第1樹脂と第2樹脂の含有比が上記範囲内にあることで、光沢に優れた画像が得られるとともに、特に耐ラインマーカー性に優れた画像が得られる。
1.4.両性イオン化合物
本実施形態に係る水系インクは、両性イオン化合物を含有する。両性イオン化合物の機能の一つとしては、記録媒体(特に、普通紙)の変形を抑制することが挙げられる。両性イオン化合物が記録媒体の変形を抑制できる具体的なメカニズムは、次のように考えられる。
両性イオン化合物は、保水性に優れるという性質を備えるため、インクに含まれる水分の蒸発を適度に抑制できる。そのため、蒸発を考慮して余分に添加していた水分量を減らすことができる。このように、インク中に含まれる総水分量を減らすことができるので、記録媒体がインク中の水分を吸収することで、膨張し変形してしまうことを低減できる。また、記録媒体に付着したインク(液滴)に含まれる水分が、急激に蒸発することを抑制できるので、水分の蒸発に伴う記録媒体の収縮による変形(カール)を抑制できる。
このように、本実施形態に係る水系インクは、記録媒体の変形等を生じさせにくい。そのため、本実施形態に係る水系インクを用いて画像の記録された記録媒体は、インクジェット記録装置内における搬送性にも優れたものとなる。
両性イオン化合物としては、特に限定されず、例えば、ベタイン系化合物、アミノ酸およびその誘導体が挙げられる。より具体的にはベタイン系化合物として、グリシンベタイン(分子量117、「トリメチルグリシン」ともいう。)、γ−プチロベタイン(同145)、ホマリン(同137)、トリゴネリン(同137)、カルニチン(同161)、ホモセリンベタイン(同161)、バリンベタイン(同159)、リジンベタイン(同188)、オルニチンベタイン(同176)、アラニンベタイン(同117)、スタキドリン(同185)およびグルタミン酸ベタイン(同189)等のアミノ酸のN−トリアルキル置換体が挙げられる。また、アミノ酸として、グリシン(分子量75)、アラニン(同89)、セリン(同105)、トレオニン(同119)、バリン(同117)、メチオニン(同149)、システイン(同121)、プロリン(同115)、リシン(同146)、ヒスチジン(同155)、アルギニン(同174)やそれらの誘導体が挙げられる。これらの中では、インク付着後の記録媒体の膨張速度をより遅くする観点、およびノズルの目詰まりを低減させる観点から、ベタイン系化合物が好ましく、トリメチルグリシンがより好ましい。両性イオン化合物は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いられることができ、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、トリメチルグリシンとして、アミノコート(旭化成ケミカルズ社製)を使用することもできる。
また、両性イオン化合物の重量平均分子量は、100以上250以下であることが好ましい。これにより、画像(ドット)の表面をより平滑にでき、より高いグロスを有する画像を形成できる場合がある。
両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]は、水系インクの全質量に対して、8質量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。これにより、記録媒体の変形をより一層抑制できる場合がある。
両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]と、第1樹脂の含有量[M(質量%)]および第2樹脂の含有量[M(質量%)]の合計[M+M(質量%)]との差[M−(M+M)]が、0以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることがより一層好ましい。また、上限値は特に限定されないが、例えば、15以下とすることが好ましい。
ここで、第1樹脂および第2樹脂は、乾燥に伴って収縮する成分である。そのため、記録媒体に付着した水系インクからなる液滴(ドット)が、液滴中の第1樹脂および第2樹脂の硬化(インクに含まれる揮発成分の揮発)に伴って収縮することで、記録媒体も変形してしまう場合がある。このような場合において、[M−(M+M)]が0以上であると、記録媒体の変形を効果的に抑制できる。
両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]と、第1樹脂の含有量[M(質量%)]との含有比(M/M)は、3.5以上40以下であることが好ましく、5以上14以下であることがより好ましい。両性イオン化合物と第1樹脂の含有比が上記範囲内にあることで、水系インクは、インクの乾燥過程で生じる波打ち状変形(コックリング)が生じ難く、光沢に優れた画像を得られる。
1.5.水
本実施形態に係る水系インクは、分散媒として水を含有する。本実施形態に係る水は、主溶媒であり、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いることが、カビやバクテリアの発生を防止して顔料インクの長期保存を可能にする点で好ましい。
本実施形態に係る水系インクには、上述した両性イオン化合物が含まれているため、従来の水系インクよりも、水の含有量を少なくすることができる。具体的には、水の含有量は、水系インクの全質量に対して、50質量%以上65質量%以下であるのが好ましい。水系インクに含まれる水の含有量が上記範囲内にあることで、インクの粘度を適正な範囲に調整しつつ、インクの乾燥性と保湿性とのバランスを良好にできる。
1.6.その他
(アセチレングリコール系界面活性剤)
本実施形態に係る水系インクは、アセチレングリコールを含んでいてもよい。アセチレングリコールは、アセチレン基を中央に持ち、左右対称の構造をした非イオン系界面活性剤で、泡立ちにくい濡れ剤として各方面の水系材料に応用されている。アセチレングリコールは、濡れ、消泡、および分散といった機能に優れている。分子構造としても非常に安定したグリコールで、分子量も小さく、水の表面張力を下げる効果があるため、インクの記録媒体への浸透性や滲みを適度に制御できる。
アセチレングリコール系界面活性剤の具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフィノール104(シリーズ)、420、440、465、485(以上、エアープロダクツ社製、商品名)、オルフィン STG、PD−001、SPC、E1004、E1010(日信化学工業社製、商品名)、アセチレノールE00、E40、E100、LH(以上、川研ファインケミカル社製、商品名)等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アセチレングリコール系界面活性剤を含有する場合には、その含有量は、水系インクの全質量に対して、0.1質量%以上3.0質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上2.0質量%以下であるのがより好ましい。
本実施形態に係る水系インクは、アセチレングリコール系界面活性剤以外の界面活性剤を含有してもよい。このような界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤以外のノニオン系界面活性剤(例えば、ポリシロキサン系化合物等のシリコーン系界面活性剤)や、アニオン系界面活性剤等が挙げられる。
(湿潤剤)
本実施形態に係る水系インクは、湿潤剤を含んでいてもよい。これにより、インクジェットヘッドのノズル近傍での目詰まりを効果的に抑制することができる。
湿潤剤として、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、数平均分子量2000以下のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、イソブチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、並びにグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、およびマルトトリオース等の糖類、糖アルコール類、ヒアルロン酸類、および尿素類等のいわゆる固体湿潤剤、並びにエタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、およびイソプロパノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、並びに2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、およびスルホラン等が挙げられる。
湿潤剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
湿潤剤を含有する場合には、その含有量は、水系インクの全質量に対して、10質量%以上50質量%以下であるのが好ましい。
(浸透促進剤)
本実施形態に係る水系インクは、浸透促進剤を含んでいてもよい。
このような浸透促進剤としては、多価アルコールのアルキルエーテル(グリコールエーテル類ともいう)および1,2−アルキルジオールのうち少なくともいずれかが好ましく用いられる。多価アルコールのアルキルエーテルとしては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。1,2−アルキルジオールとしては、例えば1,2−ペンタンジオール、および1,2−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの他に、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、および1,8−オクタンジオール等の直鎖炭化水素のジオール類を挙げることができる。浸透促進剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
浸透促進剤を含有する場合には、その含有量は、水系インクの全質量に対して、3質量%以上20質量%以下であるのが好ましい。
(酸化防止剤)
本実施形態に係る水系インクは、酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤(紫外線吸収剤)としては、例えば、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩、並びにランタニドの酸化物などが挙げられる。これらの市販品としては、例えば、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024などが用いられる。酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤を含有する場合には、その含有量は、水系インクの全質量に対して、0.5質量%以下であるのが好ましい。
(防腐剤・防黴剤)
本実施形態に係る水系インクは、防腐剤・防黴剤を含んでいてもよい。防腐剤・防黴剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒドロ酢酸ナトリウム、3,4−イソチアゾリン−3−オン、および4,4−ジメチルオキサゾリジンが挙げられる。これらの市販品としては、例えば、プロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2(1,2−ベンチアゾリン−3−オン)、プロキセルTN(いずれもAvecia社製商品名)等が挙げられる。防腐剤・防黴剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
防腐剤・防黴剤を含有する場合には、その含有量は、水系インクの全質量に対して、0.5質量%以下であるのが好ましい。
(pH調整剤)
本実施形態に係る水系インクは、pH調整剤を含有してもよい。pH調整剤としては、例えば、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
1.7.調製方法
本実施形態に係る水系インクは、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。上記の各成分を十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒子および異物を除去するためにろ過を行って目的の水系インクを得ることができる。
1.8.物性
本実施形態に係る水系インクは、記録品質とインクジェット用インクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、本実施形態に係る水系インクの20℃における粘度は、2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上10mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
2.インクジェット記録装置
本実施形態に係る水系インクは、インクジェット記録装置のヘッドに設けられたノズルから吐出させることにより、記録媒体に画像を記録できる。このようにして、画像が記録された記録物を得ることができる。
本実施形態に係る水系インクを適用可能なインクジェット記録装置としては、従来公知のプリンターをいずれも使用でき、特に限定されるものではない。
また、本実施形態に係る水系インクは、普通紙、写真用紙、繊維製品、皮革、シートまたはフィルム、プラスチック、ガラス、セラミックス、金属などのあらゆる記録媒体に適用できるが、特に普通紙および写真用紙に対して好ましく適用することができる。
3.実施例
以下、本発明の実施形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
3.1.水系インクの調製
3.1.1.顔料分散液の調製
(1)シアン顔料分散液C1
回転子−固定子型高剪断混合機(シルバーソンL4RT−A)に4リットルステンレス鋼製ビーカーを取り付け、氷浴中に浸した。このビーカーに、C.I.ピグメントブルー15:4約75gと水1000gを入れ、7200rpmにて15分間均質化した。これに2.07g(0.01mol)のo−アセトアニシジドを溶解したイソプロパノール溶液20mlを添加し、更に15分間撹拌した。
別の容器中で、スルファニル酸4.35g(0.025mol)、1N−HCl30mL、および亜硝酸ナトリウム1.73g(0.025mol)を5〜10℃にて混合して、ジアゾニウム塩を形成させた。次いで、これを上記C.I.ピグメントブルー15:4とo−アセトアニシジドの混合物に撹拌しながら添加し、温度を約10℃に維持した。この混合物を、5M水酸化ナトリウム溶液の滴加によりpH5〜6に調整し、ジアゾニウム塩の存在有無により反応の進行を確認しながら、更に2時間攪拌した。ジアゾニウム塩が存在する場合、反応混合物と0.1%アミノサリチル酸を溶解した1M−NaCO溶液とをそれぞれ濾紙上に1滴ずつ垂らした際、これら二つの滴の広がりが触れ合うと橙色となる。
混合物をテルソニック流通型音波処理装置に移し、そして2時間超音波処理し、得られた顔料分散液を、50nmダイアフィルトレーション膜カラムを用いて精製後、20%の固形分含有率に濃縮し、シアン自己分散型顔料分散液C1(以下、「シアン顔料分散液C1」ともいう。)を得た。この分散液の顔料の体積平均粒子径をMicrotrac UPA 150 (Microtrac社製)の粒度分布測定により測定したところ、105nmであった。
(2)イエロー顔料分散液Y1
顔料としてC.I.ピグメントブルー15:4に代えてC.I.ピグメントイエロー74を用いた点以外は、前記シアン顔料分散液C1と同様に調製し、固形分濃度が20質量%のイエロー自己分散型顔料分散液Y1(以下、「イエロー顔料分散液Y1」ともいう。)を得た。この分散液の顔料の体積平均粒子径をMicrotrac UPA 150 (Microtrac社製)の粒度分布測定により測定したところ、110nmであった。
(3)マゼンタ顔料分散液M1
顔料としてC.I.ピグメントブルー15:4に代えてC.I.ピグメントレッド122を用いた点以外は、前記シアン顔料分散液C1と同様に調製し、固形分濃度が20質量%のマゼンダ自己分散型顔料分散液M1(以下、「マゼンタ顔料分散液M1」ともいう。)を得た。この分散液の顔料の体積平均粒子径をMicrotrac UPA 150 (Microtrac社製)の粒度分布測定により測定したところ、85nmであった。
(4)マゼンタ顔料分散液M2
体積平均粒子径が105nmとなるように、製造条件を変更した以外は、上記マゼンタ顔料分散液M1と同様にしてマゼンタ自己分散型顔料分散液M2(以下、「マゼンタ顔料分散液M2」ともいう。)を調製した。
(5)マゼンタ顔料分散液M3
体積平均粒子径が120nmとなるように、製造条件を変更した以外は、上記マゼンタ顔料分散液M1と同様にしてマゼンタ自己分散型顔料分散液M3(以下、「マゼンタ顔料分散液M3」ともいう。)を調製した。
3.1.2.水系インクの調製
表1および表2に示す割合で各成分を混合し、室温にて2時間攪拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターにて濾過して、実施例および比較例の各インクジェット記録用水系インクを調製した。ただし、表1および表2中に示す添加量は全て質量%の濃度を表し、顔料分散液の数字は顔料の固形分濃度(質量%)を示し、第1樹脂および第2樹脂の数字は樹脂濃度(質量%)を示す。
なお、表1および表2中に示す成分のうち、略称または商品名で記載した成分は、次の通りである。
(第1樹脂)
・第1樹脂A(商品名ARUFON−UC3510、東亜合成株式会社製、ポリアクリル酸エステル、重量平均分子量2,000)
・第1樹脂B(商品名Joncryl−57J、BASF株式会社製、ポリアクリル酸エステル、重量平均分子量5,000)
・第1樹脂C(商品名Joncryl−60J、BASF株式会社製、ポリアクリル酸エステル、重量平均分子量9,000)
・第1樹脂D(商品名Joncryl−HPD96J、BASF株式会社製、ポリアクリル酸エステル、重量平均分子量17,000)
(第2樹脂)
・第2樹脂A(商品名WBR−016U、大成ファインケミカル株式会社製、ポリエーテル系ポリウレタン、重量平均分子量45,000、平均粒子径40nm、Tg20℃)
・第2樹脂B(商品名WBR−600U、大成ファインケミカル株式会社製、ポリエステル系ポリウレタン、重量平均分子量75,000、平均粒子径40nm、Tg−30℃)
・第2樹脂C(ポリウレタン、重量平均分子量130,000、平均粒子径40nm、Tg64℃)
・第2樹脂D(スチレン・アクリル共重合体、重量平均分子量50,000、平均粒子径60nm、Tg−6℃)
・第2樹脂E(商品名Joncryl−PDX7677、BASF株式会社製、ポリアクリル酸エステル、重量平均分子量160,000、平均粒子径10nm、Tg32℃)
・第2樹脂F(スチレン・アクリル共重合体、重量平均分子量300,000、平均粒子径80nm、Tg−15℃)
(両性イオン化合物)
・アミノコート(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製、トリメチルグリシン)
(界面活性剤)
・サーフィノール465(商品名、エアープロダクツ社製、アセチレングリコール系界面活性剤)
・オルフィンE1010(商品名、日信化学工業社製、アセチレングリコール系界面活性剤)
なお、第2樹脂D、第2樹脂Fは、以下のようにして合成したものを用いた。
(第2樹脂D)
攪拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1000gおよびラウリル硫酸ナトリウム7.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム4gを添加し、溶解後、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3gにアクリルアミド20gにスチレン356g、ブチルアクリレート545g、およびメタクリル酸30gを攪拌下に加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と5%水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分40重量%、pH8に調整した。
得られた水性エマルジョンにおいて、第2樹脂Dのガラス転移温度は−6℃、第2樹脂Dの重量平均分子量は50,000、分散質の平均粒径は60nmであった。
(第2樹脂F)
攪拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1000gおよびラウリル硫酸ナトリウム2.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム4gを添加し、溶解後、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3gにアクリルアミド20gにスチレン300g、ブチルアクリレート640g、およびメタクリル酸30gを攪拌下に加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と5%水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分40重量%、pH8に調整した。
得られた水性エマルジョンおいて、第2樹脂Fのガラス転移温度は−15℃、第2樹脂Fの重量平均分子量は300,000、分散質の平均粒径は80nmであった。
Figure 0005999306
Figure 0005999306
3.2.評価試験
3.2.1.光沢性の評価
調製した各インクをインクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン社製)に充填し、記録媒体(写真用紙<光沢>、セイコーエプソン社製)に100%Dutyパッチパターンの記録を行った。得られたサンプルを常温常湿環境下(温度20℃・湿度65%)で1時間放置した。放置後、光沢度計GM−268(コニカミノルタ社製)を用いて、各パッチ部分の20°におけるグロス(光沢度)を測定し、そのグロス値(光沢度)を下記基準に基づき判定した。
A:正反射角20°における記録用紙グロスの150%以上である。
B:正反射角20°における記録用紙グロスの100%以上150%未満である。
C:正反射角20°における記録用紙グロスの50%以上100%未満である。
D:正反射角20°における記録用紙グロスの50%未満である。
3.2.2.発色性の評価
調製した各インクをインクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン社製)に充填し、記録媒体(XeroxP紙)に100%Dutyパッチパターンの記録を行った。得られたサンプルを常温常湿環境下(温度20℃・湿度65%)で1時間放置した。放置後、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いて各パッチ部分のOD値(Optical Density;光学濃度)を測定し、そのOD値を基に発色性の評価をした。判定基準は次の通りである。
A:光学反射濃度(OD値)が1.3以上である。
B:光学反射濃度(OD値)が1.2以上1.3未満である。
C:光学反射濃度(OD値)が1.1以上1.2未満である。
D:光学反射濃度(OD値)が1.1未満である。
3.2.3.定着強度(耐擦性)の評価
(1)布擦り試験
調製した各インクをインクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン社製)に充填し、記録媒体(写真用紙<光沢>、セイコーエプソン社製)に100%Dutyパッチパターンの記録を行った。得られたサンプルを常温常湿環境下(温度20℃・湿度65%)で1時間放置した。放置後、パッチ部分を摺擦布としてベンコットM−3(旭化成製)の表面が摺擦するように直径10mm、荷重200gの分銅により押圧しながら1cm/秒の速度で掃引した。摺擦後の各パッチ部分及びベンコットの摺擦面を目視で観察し、下記評価基準に基づき判定した。
A:布擦りによる摺擦痕が全く認められない。
B:摺擦痕が認められるが、布表面に汚れが認められない。
C:摺擦痕が認められ、布表面に汚れが僅かに認められる。
D:摺擦痕が認められ、布表面に汚れが多量に認められる。
(2)ラインマーカー試験
調製した各インクをインクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン社製)に充填し、記録媒体(Xerox4200)に24point文字パターンの記録を行った。得られたサンプルを常温常湿環境下(温度20℃・湿度65%)で24時間放置した。放置後、ゼブラ社製のイエロー水性蛍光ペンZEBRA PEN2(登録商標)を用いて、印刷文字を筆圧300g/15mmで摺擦した。摺擦後の記録文字を目視で観察し、下記評価基準に基づき判定した。
A:同一部分を2回擦った際、汚れが全く認められない。
B:1回目の擦りでは汚れが認められないが、2回目の擦りで汚れが認められる。
C:1回目の擦りで汚れが僅かに認められる。
D:1回目の擦りで汚れが多量に認められる。
3.2.4.永久カール試験
調製した各インクをインクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン社製)に充填し、記録媒体(XeroxP紙)に100%Dutyパッチパターンの記録を行った。得られたサンプルを常温常湿環境下(温度20℃・湿度65%)で24時間、水平平面のテーブル上に放置した。放置後、水平平面テーブルと記録媒体の四隅との鉛直方向距離を4箇所それぞれ測定した。その距離の平均値をカール(反り)量として、下記判定基準に基づき判定した。
A:24時間放置後のカール量が10mm未満
B:24時間放置後のカール量が10mm以上30mm未満
C:24時間放置後のカール量が30mm以上50mm未満
D:24時間放置後のカール量が50mm以上
3.3.評価結果
以上の評価試験の結果を上記表1および表2に併せて示す。
表1および表2の評価結果に示すように、実施例に係る各水系インクは、いずれも、記録媒体の変形を低減でき、かつ、発色性、光沢性および耐擦性に優れた画像を記録した。
一方、比較例1に係る水系インクは、第1樹脂を含有していない。そのため、記録された画像の光沢性および耐擦性が低下した。
比較例2に係る水系インクには、第2樹脂が含まれていないため、記録された画像の耐擦性が優れなかった。
また、比較例3に係る水系インクには、両性イオン化合物が含まれていないため、記録媒体のカールの発生が顕著になった。また、比較例3に係る水系インクでは、両性イオン化合物を添加していないため、インク中の水分の蒸発を見越して水分量を増やした。そのため、インク中の水分とともに顔料が記録媒体中に浸透しすぎてしまい、発色性が低下したと考えられる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (7)

  1. 自己分散型顔料と、
    重量平均分子量が1,000以上30,000以下の第1樹脂と、
    重量平均分子量が30,000超300,000以下の第2樹脂と、
    両性イオン化合物と、
    水と、
    を含有し、
    前記両性イオン化合物の含有量[M (質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M (質量%)]および前記第2樹脂の含有量[M (質量%)]の合計[M +M (質量%)]と、の差[M −(M +M )]が、5以上であり、
    前記両性イオン化合物の含有量[M (質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M (質量%)]との含有比(M /M )が、6以上14以下であり、
    前記第1樹脂が、ポリアクリル酸エステルであり、
    前記第2樹脂が、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリウレタン、スチレン・アクリル共重合体およびポリアクリル酸エステルからなる群より選択される少なくとも一種である、インクジェット記録用水系インク。
  2. 請求項において、
    前記第2樹脂のガラス転移温度(Tg)が、−40℃以上80℃以下である、インクジェット記録用水系インク。
  3. 請求項1または請求項において、
    前記両性イオン化合物が、ベタイン系化合物である、インクジェット記録用水系インク。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
    前記両性イオン化合物の含有量[M(質量%)]が、8質量%以上40質量%以下である、インクジェット記録用水系インク。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
    前記第2樹脂の含有量[M(質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M(質量%)]との含有比(M/M)が、1以上4以下である、インクジェット記録用水系インク。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記両性イオン化合物の含有量[M (質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M (質量%)]および前記第2樹脂の含有量[M (質量%)]の合計[M +M (質量%)]と、の差[M −(M +M )]が、10以上である、インクジェット記録用水系インク。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記第2樹脂が、スチレン・アクリル共重合体であり、
    前記第2樹脂の含有量[M (質量%)]と、前記第1樹脂の含有量[M (質量%)]との含有比(M /M )が、2以上4以下である、インクジェット記録用水系インク。
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