JP2015048246A - 巻芯部材及びテープロール - Google Patents

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Abstract

【課題】テープが粘着剤を有していない場合でも、簡易な構成で巻芯部材におけるテープの巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持を可能にする。【解決手段】外部から導入される印字済みテープ153′を巻き取るための巻芯部材100であって、所定の装着部位に装着可能な紙芯44と、紙芯44の軸方向長さと略同じ間隔で離間する2つの把持爪61を備え、紙芯44に対してその軸方向両端部から2つの把持爪61を紙芯44の外周側へ延設するよう設けられたテープ把持部60と、を有し、テープ把持部60は、2つの把持爪61がそれぞれ外周側の先端を互いに向き合う方向に屈曲可能に構成されている。【選択図】図14

Description

本発明は、テープを巻き取るための巻芯部材及びこれを備えたテープロールに関する。
例えば印字したテープを巻芯部材に巻き付ける場合、当該テープの表面に粘着剤があれば巻芯部材において巻き崩れなく安定して巻き付け状態を維持できる。しかし、テープに粘着剤がない場合には、巻芯部材において容易に巻き崩れが生じて巻き付け状態を維持できない。
このような巻芯部材に関する技術として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術では、巻芯部材の円筒部(リール部材)を回転可能に支持するテープホルダに、テープを挿入し係止する切り欠き部が設けられている。円筒部に巻回されたテープの端部を切り欠き部に挿入し係止することで、テープがばらけるのを防止できる。
特開2006−159413号公報
しかしながら上記従来技術が備えるテープホルダは、円筒部を回転可能に支持する一方でテープを巻回したテープロールの外周部まで延設する必要があり、さらにテープの端部が挿入可能な切り欠き部を形成するため構造が複雑となってしまう。
本発明の目的は、テープが粘着剤を有していない場合でも、簡易な構成で巻芯部材におけるテープの巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持が可能な巻芯部材及びテープロールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、外部から導入される導入テープを巻き取るための巻芯部材であって、所定の装着部位に装着可能な円筒部と、前記円筒部に対してその軸方向両端部の少なくとも一方の端部から前記円筒部の外周側へ延設する把持爪が設けられたテープ把持部と、を有し、前記テープ把持部は、前記把持爪が他方の端部へ向かう方向に屈曲可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の巻芯部材は、円筒部と、円筒部に対してその軸方向両端部の少なくとも一方の端部から前記円筒部の外周側へ延設する把持爪が設けられたテープ把持部と、を有している。
この巻芯部材は、外部からの導入テープを巻き取るために用いられる。このとき、上記把持爪は、巻芯部材の円筒部の外周側に順次巻き付けて積層した導入テープに対してその軸方向両端部の少なくとも一方の端部から把持する。これにより、導入テープが粘着材を有していない場合でも、その一方の端部側において巻き崩れを防ぐことができる。また把持爪は他方の端部へ向かう方向に屈曲可能に構成されている。これにより、巻芯部材に巻き付けた導入テープの終端の近傍に対して、把持爪の先端を屈曲させて外周側から押さえるように固定できる。つまり、導入テープが粘着材を有していない場合でも、巻芯部材への巻き付け状態を維持できる。
以上のようにして、本発明によれば、導入テープが粘着材を有していない場合でも、簡易な構成で巻芯部材における導入テープの巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持を可能にする。
本発明によれば、テープが粘着剤を有していない場合でも、簡易な構成で巻芯部材におけるテープの巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持を可能にする。
本発明の一実施形態の巻芯部材を装着するテープ印刷装置の外観を表す右側面図である。 テープ印刷装置の内部構造を表す側断面図である。 テープ印刷装置の第1開閉カバー、及び第2開閉カバーが開いた状態の外観を表す右側面図である。 テープ印刷装置の第1開閉カバー及び第2開閉カバーを開けてテープカートリッジ及びリボンカートリッジを取り外した状態を表す分解側面図である。 テープカートリッジの全体構成を表す斜視図である。 前方側開閉カバーに設けられたカッター機構を表す斜視図である。 カッター機構を表す図である。 軸受部周辺の構造を表す斜視図である。 軸受部周辺の構造を表す斜視図である。 軸受部周辺及び巻き取り機構を上方から見た平面図である。 巻き取り機構の分解斜視図である。 組み上げられた巻き取り機構の外観を表す斜視図である。 巻芯部材の斜視分解図と、矢視XIIIb−XIIIbの軸直交断面図である。 印字済みテープを巻き付けて固定した状態の巻芯部材の斜視拡大図と、矢視XIVb−XIVbの軸直交断面図である。 把持爪を径方向に対して傾斜角を成すよう設けた場合の巻芯部材の軸直交断面図である。 接続部を紙芯の外周面に固定した場合の巻芯部材の斜視拡大図と、矢視XVIb−XVIbの軸直交断面図である。 把持爪が周方向に幅を持つ場合の巻芯部材の斜視拡大図と、矢視XVIIb−XVIIbの軸直交断面図である。 把持爪に目盛を設けた場合の側面拡大図である。 把持爪に切り欠きを設けた場合の側面拡大図である。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面中に「前方」「後方」「左方」「右方」「上方」「下方」の注記がある場合は、明細書中の説明における「前方(前)」「後方(後)」「左方(左)」「右方(右)」「上方(上)」「下方(下)」とは、その注記された方向を指す。
<テープ印刷装置の概略構成>
まず、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態の巻芯部材が適用されるテープ印刷装置の概略構成について説明する。
図1〜図4において、本実施形態のテープ印刷装置1は、装置外郭を構成する筐体2と、後方側開閉部8と、前方側開閉カバー9とを有している。
筐体2は、筐体本体2aと、筐体本体2aの後方側に設けられた第1収納部3と、筐体本体2aの前方側に設けられた第2収納部4及び第3収納部5とを備えている。なお、これら第1収納部3、第2収納部4、及び第3収納部5については、後でより詳しく説明する。
後方側開閉部8は、筐体本体2aの後方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この後方側開閉部8は、回動することで、第1収納部3の上方を開閉可能である。この後方側開閉部8は、第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bにより構成されている。
第1開閉カバー8aは、筐体本体2aの後方側の上部に設けられた所定の回動軸心K1まわりに回動することで、第1収納部3のうち前方側の上方を開閉可能である。詳細には、第1開閉カバー8aは、第1収納部3のうち前方側の上方を覆う閉じ位置(図1〜図2の状態)から、第1収納部3のうち前方側の上方を露出させる開き位置(図3、図4の状態)までの間で回動可能である。このとき、第1開閉カバー8aの回動軸心K1は、前後方向における位置が第1収納部3に収納された後述する第1ロールR1のロール中心ROよりも後方側にあり、上下方向における位置が当該ロール中心ROよりも上方側にある。
第1開閉カバー8aの内部には、ヘッド保持体10が設けられている(図3参照)。そして、第1開閉カバー8aは、上記の回動軸心K1まわりに回動することで、ヘッド保持体10に備えられた印字ヘッド11を、筐体本体2aに設けられた搬送ローラ12に対して相対的に離反・近接可能である。詳細には、第1開閉カバー8aは、印字ヘッド11が搬送ローラ12に対して近接した閉じ位置(図2の状態)から、印字ヘッド11が搬送ローラ12から離反した開き位置(図3の状態)までの間で回動可能である。
第2開閉カバー8bは、上記第1開閉カバー8aよりも後方側に設けられており、筐体本体2aの後方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K2まわりに回動することで、第1収納部3のうち後方側の上方を、上記第1開閉カバー8aの開閉とは別個に開閉可能である。詳細には、第2開閉カバー8bは、第1収納部3のうち後方側の上方を覆う閉じ位置(図1及び図2の状態)から、第1収納部3のうち後方側の上方を露出させる開き位置(図3及び図4の状態)までの間で回動可能である。このとき、第2開閉カバー8bの回動軸心K2は、前後方向における位置が上記第1開閉カバー8aの回動軸心K1よりもさらに後方側にあり、上下方向における位置が当該回動軸心K1よりもさらに上方側にある。なお、第2開閉カバー8bの回動軸心K2の上下方向における位置を、上記第1開閉カバー8aの回動軸心K1と同一としてもよい。
そして、これら第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bは、それぞれが閉じ状態であるときに、当該第1開閉カバー8aの外周部18と当該第2開閉カバー8bの縁部19とが互いに略接触して、第1収納部3の上方の略全部を覆うように構成されている。
前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K3まわりに回動することで、第2収納部4の上方を開閉可能である。詳細には、前方側開閉カバー9は、第2収納部4の上方を覆う閉じ位置(図1〜図3の状態)から、第2収納部4の上方を露出させる開き位置(図4の状態)までの間で回動可能である。
このとき、筐体本体2aにおける閉じ状態での前方側開閉カバー9の下方にある第1所定位置13には、テープカートリッジTKが着脱可能に装着される。テープカートリッジTKは、第1ロールR1と、第3ロールR3と、第1ロールR1及び第3ロールR3を連結する連結アーム16(図4参照)とを備えている。
第1ロールR1は、連結アーム16によりテープカートリッジTKの後方側において支持されており、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された際には回転自在となる。第1ロールR1は、繰り出しにより消費される被印字テープ150を、あらかじめ左右方向の軸心O1まわりに巻回されている。なお、本願各図においては、上記ロールR1に備えられる上記被印字テープ150は(図示の煩雑防止のために)適宜省略され、当該被印字テープ150の幅方向両側を挟み込むように設けられている略円形のロールフランジ部のみを図示している。その場合、便宜上、当該ロールフランジ部に符号「R1」を付して略示している。
そしてこのとき、第1収納部3には、テープカートリッジTKの装着によって、第1ロールR1が上方から受け入れられ、被印字テープ150の巻回の軸心O1が左右方向となる状態で収納される。そして、第1ロールR1は、第1収納部3に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において当該第1収納部3内で所定の回転方向(図2中のA方向)に回転することで、被印字テープ150を繰り出す。本実施形態では、被印字テープ150として、粘着性を備えるテープ、及び、粘着性を備えないテープ、のいずれもが使用可能である。図2においては粘着性を備えた被印字テープ150が用いられる場合を例示している。すなわち、被印字テープ150は、基材層153、粘着剤層152、剥離材層151が、厚さ方向一方側(図2中の部分拡大図中の上方側)から他方側(図2中の部分拡大図中の下方側)へ向かって、この順序で積層されている。基材層153は、上記印字ヘッド11によって所望の印字が形成される層である。粘着剤層152は、基材層153を適宜の被着体(図示省略)に貼り付けるための層である。剥離材層151は、粘着剤層152を覆う層である。以下、特に断らない限り、上記粘着性を備えた被印字テープ150が用いられる場合に基づき、説明を行う。
また、筐体本体2aにおける第1収納部3及び第3収納部5の中間上方側には、上記搬送ローラ12が設けられている。搬送ローラ12は、筐体本体2aに設けられた搬送用モータM1によりギア機構(図示省略)を介して駆動されることで、第1収納部3に収納された第1ロールR1から繰り出される被印字テープ150を、テープ幅方向が左右方向となるテープ姿勢で搬送する。
また、第1開閉カバー8aに設けられた上記ヘッド保持部10には、上記印字ヘッド11が備えられている。印字ヘッド11は、上述したように、第1開閉カバー8aが回動軸心K1まわりに回動することで、搬送ローラ12に対して相対的に離間・近接可能である。すなわち、第1開閉カバー8aが閉じ状態となると、印字ヘッド11が搬送ローラ12に近接し、第1開閉カバー8aが開き状態となると、印字ヘッド11が搬送ローラ12から離間する。この印字ヘッド11は、搬送ローラ12により搬送される被印字テープ150を当該搬送ローラ12と協働して挟持するように、ヘッド保持部10のうち閉じ状態での第1開閉カバー8aにおいて搬送ローラ12の上方に対向する位置に配置されている。したがって、第1開閉カバー8aが閉じ状態である場合には、印字ヘッド11と搬送ローラ12とは、互いに上下方向に対向して配置される。そして、印字ヘッド11は、搬送ローラ12との間に挟まれた状態の被印字テープ150の上記基材層153に対し、後述するリボンカートリッジRKのインクリボンIBを用いて所望の印字を形成して、印字済みテープ150′とする。
またこのとき、筐体本体2aにおける閉じ状態での第1開閉カバー8aの下方でかつテープカートリッジTKの上方となる第2所定位置14には、リボンカートリッジRKが着脱可能に装着される。リボンカートリッジRKは、リボン供給ロールR4と、リボン巻き取りロールR5とを備えている。
リボン供給ロールR4は、リボンカートリッジRKの後方側において回転自在に支持されており、リボンカートリッジRKが装着された状態において所定の回転方向(図2中のD方向)に回転することで、印字ヘッド11による印字形成を行うためのインクリボンIBを繰り出す。
リボン巻き取りロールR5は、リボンカートリッジRKの前方側において回転自在に支持されており、リボンカートリッジRKが装着された状態において所定の回転方向(図2中のE方向)に回転することで、印字形成後の使用済みのインクリボンIBを巻き取る。
また、第1開閉カバー8aにおけるテープ搬送方向に沿った印字ヘッド11の下流側には、リボン巻き取りローラ15が備えられている。リボン巻き取りローラ15は、使用済みのインクリボンIBを、リボン巻き取りロールR5へガイドする。
すなわち、リボン供給ロールR4から繰り出されるインクリボンIBは、印字ヘッド11と搬送ローラ12との間に挟まれた状態の被印字テープ150のさらに印字ヘッド11側に配置されて印字ヘッド11の下方に接触する。そして、印字ヘッド11からの加熱によりインクリボンIBのインクが、被印字テープ150の基材層153に転写されて印字形成が実行された後、使用済みのインクリボンIBが、リボン巻き取りローラ15によりガイドされつつリボン巻き取りロールR5に巻き取られる。なお、本願各図においては、上記ロールR4,R5に備えられる上記インクリボンIBは(図示の煩雑防止のために)適宜省略され、巻回されたインクリボンIBの積層構造を覆うように設けられたロールハウジング部のみを図示している。その場合、便宜上、当該ロールフランジ部に符号「R4」「R5」を付して略示している。
連結アーム16は、テープ搬送方向に沿った第3ロールR3の上流側に、例えば略水平なスリット形状を含む引き剥がし部17を備えている(図4参照)。引き剥がし部17は、第1ロールR1から繰り出されて前方側へと搬送される印字済みテープ150′から、剥離材層151を引き剥がす部位である。引き剥がし部17により印字済みテープ150′から剥離材層151が引き剥がされることで、剥離材層151と、それ以外の基材層153及び粘着剤層152からなる印字済みテープ150″とに分離される。そして、引き剥がされた剥離材層151が巻き取られ巻回されることで、上記第3ロールR3が形成される。また、剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″が巻き取り機構40の外周側に巻回されることで、後述する第2ロールR2が形成される。
第3ロールR3は、連結アーム16によりテープカートリッジTKの前方側(つまり、テープ搬送方向に沿った第1ロールR1の下流側)において支持されている。テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では第3ロールR3が回転自在となり、印字済みテープ150′から引き剥がされた剥離材層151を、左右方向の軸心O3(軸線)まわりに巻回する。なお、本願各図においては、上記ロールR3に備えられる上記剥離材層151は(図示の煩雑防止のために)適宜省略され、当該剥離材層151の幅方向両側を挟み込むように設けられている略円形のロールフランジ部のみを図示している。その場合、便宜上、当該ロールフランジ部に符号「R3」を付して略示している。
このとき、第3収納部5には、テープカートリッジTKの装着によって、第3ロールR3が上方から受け入れられ、剥離材層151の巻回の軸心O3が左右方向となる状態で収納される。そして、第3ロールR3は、第3収納部5に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において、筐体本体2aに設けられた剥離紙巻き取り用モータM3によりギア機構(図示省略)を介して駆動され、第3収納部5内で所定の回転方向(図2中のC方向)に回転することで、剥離材層151を巻き取る。
また、第2収納部4には、印字済みテープ150′から剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″を順次巻回するための上記巻き取り機構40が上方から受け入れられ、印字済みテープ150″の巻回の軸心O2が左右方向となる状態で、軸心O2まわりに回転可能に支持されるように収納される。そして、巻き取り機構40が、第2収納部4に収納された状態において、筐体本体2aに設けられた粘着巻き取り用モータM2によりギア機構を介して駆動され、第2収納部4内で所定の回転方向(図2中のB方向)に回転することで、印字済みテープ150″を巻き取って積層する。これにより、巻き取り機構40の外周側に印字済みテープ150″が順次巻回されて、上記第2ロールR2(テープロールに相当)が形成される。なお、本願各図においては、上記ロールR2に備えられる上記印字済みテープ150″は(図示の煩雑防止のために)適宜省略され、当該被印字テープ150″の幅方向両側を挟み込むように設けられている略円形のロールフランジ部のみを図示している。その場合、当該ロールフランジ部に符号「R2」を付して略示している。
また、前方側開閉カバー9の内面には、所定の付勢部材を介して第2ロールR2の外周面に向かう方向に支持された押さえローラ37が設けられている。第2ロールR2の外径が十分に大きい場合には、押さえローラ37の先端が第2ロールR2の外周面に付勢して接触する。なお、上記巻き取り機構40及び軸心O2周辺の構成については、後でより詳しく説明する。
<テープ印刷装置の動作の概略>
次に、テープ印刷装置1の動作の概略について説明する。
すなわち、第1所定位置13にテープカートリッジTKが装着されると、筐体本体2aの後方側に位置する第1収納部3に第1ロールR1が収納され、筐体本体2aの前方側に位置する第3収納部5に第3ロールR3が収納される。また、筐体本体2aの前方側に位置する第2収納部4には、第2ロールR2を形成するための巻き取り機構40が収納される。
このとき、搬送ローラ12が駆動されると、第1収納部3に収納された第1ロールR1の回転により繰り出される被印字テープ150が、前方側へ搬送される。そして、搬送される被印字テープ150の基材層153に対し、印字ヘッド11により所望の印字が形成されて、印字済みテープ150′となる。印字形成された印字済みテープ150′は、さらに前方側へ搬送されて引き剥がし部17まで搬送されると、当該引き剥がし部17において剥離材層151が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層151は、下方側へ搬送されて第3収納部5へ導入され、当該第3収納部5内において巻回されて第3ロールR3が形成される。
一方、剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第2収納部4へ導入され、当該第2収納部4内の巻き取り機構40の外周側に巻回されて第2ロールR2が形成される。その際、第2ロールR2よりも後方側、つまりテープ搬送方向に沿った第2ロールR2の上流側において前方側開閉カバー9に設けられたカッター機構30(後述の図6参照)が、印字形成されかつ剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで、第2ロールR2に巻回されていく印字済みテープ150″を切断し、切断後は第2ロールR2を第2収納部4から取り出すことができる。
<各部詳細構造>
次に、テープ印刷装置1の各部の詳細構造について順を追って説明する。
<テープカットリッジ>
図5及び上記図4において、テープカートリッジTKは、前述したように、第1ロールR1と、第3ロールR3と、連結アーム16とを備えている。連結アーム16は、後方側に設けられた左・右一対の第1ブラケット部20,20と、前方側に設けられた左・右一対の第2ブラケット部21,21とを備えている。なお、図5中では、既に述べたように、第1ロールR1において軸心O1まわりに巻回される被印字テープ150、及び、第3ロールR3において軸心O3まわりに巻回される剥離材層151の図示を省略すると共に、第1ロールR1及び第3ロールR3を構成する部材の一部を省略して図示している。
第1ブラケット部20,20は、第1ロールR1を、軸心O1に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では第1ロールR1を当該軸心O1まわりに回転可能に保持する。これら第1ブラケット部20,20は、上端部において左右方向に略沿って延設された第1接続部22により第1ロールR1の外径との干渉を回避しつつ接続されている。
第2ブラケット部21,21は、第3ロールR3を、軸心O3に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では第3ロールR3を当該軸心O3まわりに回転可能に保持する。これら第2ブラケット部21,21は、上端部において左右方向に略沿って延設された第2接続部23により接続されている。
そして、後方側の第1ブラケット部20,20及び第1接続部22と、前方側の第2ブラケット部21,21及び第2接続部23とは、左・右一対のロール連結ビーム部24,24により連結されている。
ここで、前述したように、テープカートリッジTKの使用時には、第1ロールR1から被印字テープ150が繰り出されて搬送されることで、当該被印字テープ150が消費される。一方、第3ロールR3には、被印字テープ150が搬送されて印字形成された印字済みテープ150′から、上記引き剥がし部17により引き剥がされた剥離材層151が、軸心O3まわりに巻回される。
<カッター機構の詳細構造>
図6及び図7に示すように、カッター機構30は、ガイド板31と、可動刃32と、可動刃32を支持する可動刃支持部33aを備えた走行体33と、ガイドレール34と、を有する。
ガイド板31は、第2開閉カバー4の開放縁側の内側に、搬送ローラ12よりもテープ搬送方向下流側においてテープ幅方向に延設されている。このガイド板31は、第2開閉カバー4に対して左右一対の支持板35a,35bにより支持されている。そして、ガイド板31は、上記筐体2内の搬送ローラ12によりテープ幅方向が左右方向となる姿勢で搬送される印字済みテープ150″の上面(言い換えれば基材層153の上面)に接触してガイドする(図7中の想像線参照)。
ガイド板31の下方には、刃先32aがガイド板31と上下方向に対向するように(この例では刃先32aが上向きとなるように)上記可動刃32が配置されている。可動刃32は、ガイドレール34に案内されてカッターモータ(図示せず)の駆動により走行される上記走行体33により、ガイド板31に沿いつつテープ幅方向に走行して切断を行う(図7中の矢印ウ参照)。上記ガイドレール34は、第2開閉カバー4に対し、上記左右一対の支持板35a,35bにより支持されている。
可動刃32は、ガイドレール34に沿った走行体33の上記走行によって、ガイド板31との間に印字済みテープ150″を狭持しつつ、当該印字済みテープ150″に対し最下層の粘着剤層152から進入し、上記切断を行う。その際、上記可動刃支持部33aは、可動刃32を、テープ幅に沿った上記走行方向に向かって当該可動刃32の刃先32a(図7参照)が印字済みテープ150″をガイド板31方向へ押す態様で傾斜するように(この例では下り傾斜となるように)、走行体33に対して支持している。これにより、印字済みテープ150″は、上面(詳細には印字ヘッド11による印字形成後の基材層153の上面)がガイド板31に接触されてガイドされつつ、下方に配置された斜め上向きの可動刃32の刃先32aによって最下層の粘着剤層152から進入され切り込まれることにより、幅方向に切断される。このときガイド板31には、走行体33による可動刃32の走行を案内するために、テープ幅方向にスリット31aが孔設されている。
なお、テープ搬送方向に沿ってガイド板31よりも下流側には、印字済みテープ150″の搬送経路を、第2ロールR2へ向かう側と排出口(図示省略)へ向かう側との相互間で切り替えるためのシュート15が配されている。
<巻き取り機構及び軸心O2の周辺構造概略>
また、本実施形態では、上述したように第2収納部4に巻き取り機構40が装着され、この巻き取り機構40の外周側に印字済みテープ150″が巻き取られて積層することで、第2ロールR2が形成される。図8〜図10において、筐体本体2aの第2収納部4内で、第2ロールR2が装着された際の軸心O2方向に沿った左・右両側に、それぞれ当該第2ロールR2を挟み込むように対向して略円柱形状の突起である2つの軸受部39が固定的に設けられている。巻き取り機構40は、その軸方向両側の各軸端部をそれぞれ軸受部39,39に装着することで、当該巻き取り機構40の中央部分が回転可能に支持される。このとき、筐体本体2aの第2収納部4における左側の軸受部39よりも後方側の下方では、上記粘着巻き取り用モータM2に連動する駆動ギア38がその歯面の一部を軸受部39に向けて露出している。なお、図8、図9中では、第2ロールR2の図示を省略している。
図10において、巻き取り機構40は、後に詳述するように、軸心方向両側の各軸端部が連結して小径の支持軸となり、これが印字済みテープ150″を巻回する中央のドラム部50の軸中心を貫通して回転自在に支持するよう構成されている。ドラム部50における右側の外周には略円環形状のフランジを備えた第1外筒42が装着されており、ドラム部50における左側の外周には略円環形状のフランジを備えた第2外筒43が装着されている。この第2外筒43は、当該巻き取り機構40の左端側の所定の範囲で軸心方向(左右方向)に移動可能に装着されている。これにより、巻き取り機構40が巻回する印字済みテープ150″に対し、第1外筒42と第2外筒43がそのテープ幅に合わせて適切に幅方向で挟み込むことができる。
巻き取り機構40の左端側で所定の周方向位置には、上記第2外筒43の移動位置に応じて露出幅が変化する被検出部81が設けられている。この被検出部81は、露出幅に応じて凹凸波の露出量が変化する形状で形成されている(図中の破線部参照)。巻き取り機構40を筐体本体2aの第2収納部4に装着する際には、この被検出部81が下方に位置するように装着される。筐体本体2aの第2収納部4には、巻き取り機構40が装着された際に、被検出部81と対向する位置に検出部82が設けられている。特に詳細に図示しないが、この検出部82は対向する被検出部81の凹凸波の露出量を機械的又は光学的に検出して、上記第2外筒43の軸方向位置を判別する。これにより、第1外筒42と第2外筒43で挟み込んでいる印字済みテープ150″のテープ幅をテープ印刷装置1側で自動的に検出することができ、さらにこのテープ幅に基づいて第2ロールR2の種別や基本径も判別できる。
また、左側の軸受部39の下方近傍位置(図10中で見た軸受部39の背面位置)には、略四角筒形状の突部36が設けられている。
<巻き取り機構の詳細>
図11及び図12において、巻き取り機構40は、上記軸心O2を軸とする略円筒状の内筒41(所定の装着部位に相当)と、上記第1外筒42と、上記第2外筒43と、軸部材51と、被駆動ギア52と、ロック部材53とを備えている。
第1外筒42は、内筒41の軸方向(すなわち軸心O2方向である左右方向)に沿って一方側端部(詳細には右端部)の外周側に着脱可能に装着される。この第1外筒42は、略円筒状の第1筒部45と、第1筒部45の右端部に一体的に形成された略円環形状の第1フランジ部46とを備えている。
第2外筒43は、内筒41の軸方向(すなわち軸心O3方向である左右方向)に沿って他方側端部(詳細には左端部)の外周側に装着される。この第2外筒43は、略円筒状の第2筒部47と、第2筒部47の左端部に一体的に形成された略円環形状の第2フランジ部48とを備えている。この第2外筒43は、上述したように、巻き取り機構40の左端側の所定の範囲で軸心方向(左右方向)に移動可能に装着されている。なお、内筒41、第1外筒42、及び第2外筒43が、上記のドラム部50を構成している。
内筒41に対し第1外筒42及び第2外筒43が装着された状態では、第1フランジ部46及び第2フランジ部48は、互いに軸心方向で対向して配置され、これら第1フランジ部46及び第2フランジ部48の間には、上記印字済みテープ150″を受け入れ可能な空間が形成される。
また、内筒41に対し第1外筒42及び第2外筒43が装着された状態では、第1筒部45及び第2筒部47は、第1フランジ部46及び第2フランジ部48を接続するように軸心O2に略沿って延設され、これら第1筒部45及び第2筒部47の外周側(言い換えれば、第1フランジ部46及び第2フランジ部48の間の空間)には、略円筒状の紙芯44(円筒部に相当)が装着可能である。紙芯44は、前述の引き剥がし部17において印字済みテープ150′から剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″を、テープ幅方向が左右方向となるように、外周側に巻き付けるための供給部材である。なお、図12中では、第1筒部45及び第2筒部47の外周側に紙芯44が装着されていない状態を図示している(上記図10も同様)。
軸部材51は、全体が略円柱形状の部材であり、右側の端部には筐体本体2aに設置されている上記軸受部39に装着可能な第1係合部51aを備え、軸方向中央部には第1係合部51aより小径のシャンク部51bを備え、左側の端部には軸連結部51cを備えている。内筒41の軸中心には貫通穴41aが設けられており、軸部材51のシャンク部51bがこの貫通穴41aを貫通することで当該内筒41は軸部材51に回転自在に支持される。
被駆動ギア52は、筐体本体2aの第2収納部4に設けられている駆動ギア38に噛合可能なギアであり、その右側の端面の中心には外周面にキーを備えた挿入筒52aが設けられている。この挿入筒52aを内筒41の貫通穴41aの左端開口部に挿入することで、被駆動ギア52と内筒41(及び第1外筒42、第2外筒43)が一体に回転できる。なお、挿入筒52aを含めた被駆動ギア52全体の軸中心にも貫通穴52bが形成されており、上記軸部材51の左端部は連結した内筒41と被駆動ギア52を貫通できる。
ロック部材53は、上記被駆動ギア52全体を内部に収容できる略カップ形状のカバー部53aと、このカバー部53aの外周で周方向所定位置に設けられた操作部53bと、カバー部53aの左側端面で軸中心位置に設けられた第2係合部53cと、この第2係合部53cの近傍に設けられた爪部53dとを備えている。また、このロック部材53の内側面(カバー部53aの右側端面)の軸中心位置は、上記軸部材51の左端部の軸連結部51cと着脱可能に連結できる。また、ロック部材53の第2係合部53cは、軸部材51の上記第1係合部51aと同様に筐体本体2aに設置されている上記軸受部39に装着できる。また、カバー部53aの周方向所定位置には、上記被駆動ギア52の歯面の一部を露出させる露出穴53eが設けられている。なお、テープ片60については、後述する。
<巻き取り機構の組み上げ手順>
ここで、上記構成の巻き取り機構40の組み上げ手順の一例について説明する。すなわち、巻き取り機構40を組み上げる際には、まず、第2外筒43の第2筒部47が、内筒41の左端部の外周側に外挿される。この時点では、第2筒部47の外周側にまだ紙芯44が装着されておらず、第2フランジ部48を含む第2外筒43は、上述したように左右方向へ移動可能となっている。そして、紙芯44の左端部を第2外筒43における第2フランジ部48の右端面48aに接触しつつ、紙芯44の左端部を第2筒部47の外周側に軽く嵌合させる。この際に、第2外筒43を紙芯44の幅方向寸法に対応させて左右方向に移動させることで、紙芯44の軸方向位置を位置決めできる。紙芯44が第2筒部47の外周側に完全に装着された際には、第2フランジ部48を含む第2外筒43は、内筒41の外周側に固定された状態となって、左右方向に移動不能となる。そして、第1フランジ部46を含む第1外筒42が、外周側に紙芯44が存在する内筒41の右端部の外周部に着脱可能に取り付けられる。このとき、紙芯44は、その右端部が第1外筒42における第1フランジ部46の左端面46aに接触するように、紙芯44の右端部が当該第1フランジ部46によって位置決めされる。
さらに、内筒41の左端部に被駆動ギア52を装着し、ロック部材53で被駆動ギア52を覆う。そして、一体に連結した内筒41と被駆動ギア52の軸中心の貫通穴に軸部材51の軸連結部51cとシャンク部51bを貫通させ、軸連結部51cの先端をロック部材53の内面に着脱可能に連結させる。以上により、巻き取り機構40が組み上がる(図12(a)及び図12(b)参照)。この組み上がった状態では、内筒41、第1外筒42、第2外筒43、紙芯44、及び被駆動ギア52が一体に連結される一方で、軸部材51とロック部材53とが一体に連結される。被駆動ギア52に伝達されたトルクは、内筒41、第1外筒42、第2外筒43、及び紙芯44に伝達され、軸部材51とロック部材53に対して回転する。
そして、軸部材51の第1係合部51aとロック部材53の第2係合部53cとが上記2つの軸受部39,39によりそれぞれ支持されるように装着された状態で、巻き取り機構40全体が前述の第2収納部4に収納される。すると、被駆動ギア52が駆動ギア38に噛合し、上記印字済みテープ150″の巻き取りが行われる。すなわち、紙芯44の外周側に印字済みテープ150″が順次巻き付けられつつ、巻き取り機構40全体が軸受部39に装着された状態で軸心O2まわりに回転する。これにより、紙芯44の外周側に印字済みテープ150″が順次巻き付けられて積層し、上記第2ロールR2が形成される。なお、前述のように紙芯44はドラム部50の一部として巻き取り機構40に組み込まれていることから、言い替えれば紙芯44は、内筒41や軸部材51等を介し軸受部39に対し回転可能に装着されていることになる。
なお、巻き取り機構40は、紙芯44も含めた全ての部材の単位で分解と組み立てを繰り返すことが可能である。これにより、巻き取り機構40の回転と共に、上記第1フランジ部46及び第2フランジ部48の間の空間に順次印字済みテープ150″が導入され、第1筒部45及び第2筒部47に取り付けた紙芯44に印字済みテープ150″が積層されて第2ロールR2が形成された後には、巻き取り機構40全体を分解して第2ロールR2だけを取り外すことができる。
<実施形態の特徴>
ここで、上記構成のテープ印刷装置1において、上述のように被印字テープとして、粘着性を備えるテープ(上記被印字テープ150)、及び、粘着性を備えないテープ、のいずれもが使用可能である。上記被印字テープ150が用いられる場合は、上記粘着剤層152が備えられている。したがって、当該被印字テープ150に基づき生成された上記印字済みテープ150″を紙芯44へと巻き取り開始する際には、印字済みテープ150″に含まれる上記粘着剤層152の粘着剤を用いて紙芯44の外周部に貼り付け、そのまま巻き取れば足りる。また、印字済みテープ150″をカッター機構30で切断してそのまま第2ロールR2を第2収納部4から取り出しても、印字済みテープ150″は巻き崩れを起こすことなく紙芯44での巻き付け状態を維持できる。
しかしながら、上記粘着性を備えない被印字テープ(例えば上記基材層153のみからなる被印字テープ。以下適宜、「被印字テープ153」と称する)が使用される場合(図2中のカッコ内表記「153」参照)には、これを用いて上述のように印字形成されることで生成される印字済みテープ(基材層153に対し所望の印字が形成されたもの。以下適宜、「印字済みテープ153′」(導入テープに相当)と称する。図2、図5、図7等のカッコ内表記「153′」参照)について、第2ロールR2を第2収納部4から取り出した際には巻き崩れを起こしやすく、紙芯44での巻き付け状態を維持できない。この結果、印字済みテープ153′の扱いが煩雑となる。
そこで、本実施形態では、図13に示すように紙芯44にテープ把持部60を備えている。図13(a)は、上記図11中に示した紙芯44を拡大し分解した状態を示し、図13(b)は図13(a)中の矢視XIIIb−XIIIbの軸直交断面を示している。これら図13(a)、図13(b)において、テープ把持部60は、円筒状の紙芯44の軸方向長さWと同じ間隔Wで離間する2つの把持爪61と、それら2つの把持爪61の下端を接続する接続部62とを一体に有している。このテープ把持部60は、全体が針金のように細く、アルミなどの塑性を有する材料から成って屈曲可能に構成されている。なお、紙芯44及びテープ把持部60が、巻芯部材100を構成している。
本実施形態の例では、このテープ把持部60の2つの把持爪61が紙芯44の周方向の一部を軸方向で挟むとともに、紙芯44の軸方向両端部からそれぞれ径方向に沿って外周側へ延設するように設けられ、また接続部62が紙芯44の内周面に接着剤などで固定される。また、紙芯44の内周面にはテープ把持部60の接続部62と幅及び高さが同じ溝63が形成されており、接続部62がこの溝63に嵌り込んで固定される。これにより、紙芯44の内周面が面一となって上記巻き取り機構40の内筒41への装着が容易となり、また紙芯44に対するテープ把持部60の固定が安定する。また、2つの把持爪61の長さHについては、第2外筒43の第2フランジ部48の半径方向の幅Hと略同じ又はそれ以下の寸法に設定する(上記図11参照)。つまり巻芯部材100の最大半径を第2フランジ部48の半径と同等又はそれ以下となるように寸法設定する。これにより、第2収納部4内における巻き取り機構40の回転に対し、把持爪61の先端が干渉しないようにする。
以上のようにテープ把持部60を備えた本実施形態の巻芯部材100に印字済みテープ153′を巻き付けた際には、図14に示すように、2つの把持爪61の外周側先端を互いに向き合う方向に屈曲させる。この屈曲では、紙芯44に巻き付けて積層した印字済みテープ153′の外周面と略同じ径方向位置で屈曲させるとよい。
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態においては、2つの把持爪61が、巻芯部材100の円筒部の外周側に順次巻き付けて積層した印字済みテープ153′の軸方向両端部を挟むように把持する。これにより、印字済みテープ153′が粘着剤層152を有していない場合でも、その巻芯部材100における巻き崩れを防ぐことができる。また、2つの把持爪61は、それぞれ外周側の先端を互いに向き合う方向に屈曲可能に構成されている。これにより、巻芯部材100に巻き付けた印字済みテープ153′の終端の近傍に対して、把持爪61の先端を屈曲させて外周側から押さえるように固定できる。つまり、印字済みテープ153′が粘着剤層152を有していない場合でも、巻芯部材100への巻き付け状態を維持できる。
以上のようにして、本実施形態によれば、印字済みテープ153′が粘着剤層152を有していない場合でも、簡易な構成で巻芯部材100における印字済みテープ153′の巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持を可能にする。
なお、特に図示しないが、紙芯44もアルミで構成して2つの把持爪61と一体に形成してもよく、この場合には接続部62を介した固定が不要となって印字済みテープ153′をより安定的に固定できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような各種変形例を順を追って説明する。なお、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(1)把持爪を径方向に対して傾斜角を成すよう設ける場合
上記実施形態では、2つの把持爪61を半径方向に延設し、第2収納部4内における巻き取り機構40の回転に影響を与えないよう各把持爪61の長さHを第2フランジ部48の半径方向の幅Hと略同じ又はそれ以下の寸法に設定していた。本発明はこれに限られず、上記図13(b)に対応する図15に示すように、2つの把持爪61Aを半径方向に対して傾斜角を成すよう設けてもよい。この場合には、巻芯部材100の最大半径を第2フランジ部48の半径と同等又はそれ以下に収まるようにしても、各把持爪61Aの長さをHより長く形成できる。
(2)接続部を紙芯の外周面に固定する場合
上記実施形態では、テープ把持部60の接続部62を紙芯44の内周面に固定していたが、本発明はこれに限られない。他にも、図16に示すように、接続部62を紙芯44の外周面に固定してもよい。この場合には、接続部62を嵌め込む溝63Bを紙芯44Bの外周面に形成する。これにより、テープ把持部60を固定した紙芯44Bの外周面が面一となり、印字済みテープ153′を巻き取った際の外周形状が円形に保持される。
(3)把持爪が周方向に幅を持つ場合
上記実施形態では、2つの把持爪61を含むテープ把持部60全体が細い針金形状で形成されていたが、本発明はこれに限られない。他にも、図17に示すように、テープ把持部60C全体が、紙芯44Cの周方向に幅を持つよう形成されてもよい。この場合には、屈曲させた把持爪61Cで印字済みテープ153′の外周側を押さえる面積が広くなるため、より安定的な固定が可能となる。なお、特に図示しないが、接続部62が細い針金形状のままで2つの把持爪61Cだけが周方向の幅を持つように形成してもよく、この場合でも接続部62が紙芯44Cに確実に固定できていれば上記と同様の効果が得られる。
(4)把持爪に目盛を設ける場合
上述した幅の広い把持爪は、その側面を拡大した図18に示すように、目盛を設けてもよい。各把持爪61Dは、紙芯44Dの外周側に順次巻き付けて積層した印字済みテープ153′(図示省略)に接触する。このため、把持爪61Dに設けた目盛64と、積層した印字済みテープ153′の積層厚み(紙芯44Dの外周面から最も外周側の印字済みテープ153′までの半径方向幅)が近接して比較しやすい。所定の外径の紙芯44Dに印字済みテープ153′を目巻き付けた際の積層厚みでおおよその残距離数(その時点で巻き付けられている印字済みテープ153′の展開長さ)が決まるが、ユーザがその積層厚みだけを目視しただけではその残距離数を把握しにくい。これに対し、例えば把持爪61Dの目盛64を所定単位の残距離数ごと(例えば図示する2mごと)の積層厚みに対応させて設けることで、ユーザは目視による積層厚みと目盛64の比較により、おおよその残距離数を確認できる。なお、この目盛64は、各把持爪61Dを向かい合わせるように屈曲させた状態でも目視しやすいように、軸方向の外側に設けるのが望ましい。
(5)把持爪に切り欠きを設ける場合
上述した幅の広い把持爪は、その側面を拡大した図19に示すように、その周方向の縁部に切り欠き65を形成してもよい。把持爪がその全体で単一の塑性材料で構成されている場合、印字済みテープ153′の積層厚みに対して平行となるようきれいに屈曲せず歪むように屈曲してしまう可能性がある。これに対して、把持爪61Eの周方向の縁部に切り欠き65を形成していることで、径方向に延設している把持爪61Eのうち切り欠き65を形成している位置は、局所的に剛性が低くなって特に屈曲しやすくなる。
例えば図示するように、把持爪61Eの周方向両側の縁部でそれぞれ同じ径方向位置に切り欠き65を形成することで、それらの間をつなぐ線が特に屈曲しやすい予定線66となる。このように把持部61Eの周方向の縁部に切り欠き65が形成されていることで、意図した方向に屈曲予定線66を設定しやすくなる。つまり、印字済みテープ153′の積層厚みに対して略平行な屈曲予定線66に沿ってきれいに屈曲することが容易となり、巻き崩れの防止と巻き付け状態の維持を効果的に実現できる。なお、図示するように、把持爪61Eの周方向両側の縁部にそれぞれ同じ径方向位置で複数組の切り欠き65を形成することで、印字済みテープ153′の積層厚みの減少に応じた段階的な屈曲予定線66を複数設定できる。
なお、上記実施形態及び各変形例においては、把持爪61を紙芯44の軸方向長さと略同じ間隔で離間する配置で2つ備え、紙芯44に対してその軸方向両端部から2つの把持爪61を紙芯44の外周側へ延設するよう設けた構成となっている。また、2つの把持爪61は、それぞれ外周側の先端を互いに向き合う方向に屈曲可能に構成されている。しかし本発明はこれに限られず、他にも紙芯44に対してその軸方向両端部の一方の端部だけから紙芯44の外周側へ1つの把持爪61だけを延設する構成としてもよく、この把持爪61が他方の端部へ向かうように屈曲可能としてもよい。この場合には、その一方の端部側においてだけ印字済みテープ153′の巻き崩れを防ぐことになるが、巻芯部材100に巻き付けた印字済みテープ153′の終端の近傍に対して、把持爪61の先端を屈曲させて外周側から押さえるように固定できる。つまり、印字済みテープ153′が粘着材を有していない場合でも、巻芯部材100への巻き付け状態の維持は可能である(特に図示せず)。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 テープ印刷装置
44、44A 紙芯(円筒部)
、44B、44C
60、60A テープ把持部
、60B、60D
、60E
61、61A 把持爪
、61B、61D
、61E
62 接続部
63、63B 溝
、63C
64 目盛
65 切り欠き
66 屈曲予定線
100、100A 巻芯部材
、100B、100C
、100D、100E
153′ 印字済みテープ(導入テープ)
R2 第2ロール(テープロール)

Claims (5)

  1. 外部から導入される導入テープを巻き取るための巻芯部材であって、
    所定の装着部位に装着可能な円筒部と、
    前記円筒部に対してその軸方向両端部の少なくとも一方の端部から前記円筒部の外周側へ延設する把持爪が設けられたテープ把持部と、
    を有し、
    前記テープ把持部は、前記把持爪が他方の端部へ向かう方向に屈曲可能に構成されている
    ことを特徴とする巻芯部材。
  2. 前記テープ把持部は、
    前記円筒部の軸方向長さと略同じ間隔で離間する2つの把持爪を備え、前記円筒部に対してその軸方向両端部から前記2つの把持爪を前記円筒部の外周側へ延設するよう設けられ、
    前記2つの把持爪がそれぞれ外周側の先端を互いに向き合う方向に屈曲可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の巻芯部材。
  3. 前記把持爪は、前記円筒部の外周側に順次巻き付けて積層した前記導入テープの積層厚みに対応した目盛が設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の巻芯部材。
  4. 前記把持爪は、
    前記円筒部の周方向に所定の幅を持つよう形成され、
    前記把持爪の周方向の縁部には切り欠きが形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の巻芯部材。
  5. 円筒部と、前記円筒部に対してその軸方向両端部の少なくとも一方の端部から前記円筒部の外周側へ延設する把持爪が設けられたテープ把持部と、を有する巻芯部材の前記円筒部の外周側に、導入テープを順次巻き付けて積層した
    ことを特徴とするテープロール。
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