JP2015046553A - 誘電体フィルムおよびフィルムコンデンサ - Google Patents

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【課題】金属膜との密着性の高い誘電体フィルムと、それを用いたフィルムコンデンサを提供する。【解決手段】誘電体フィルム1は、有機樹脂シート3の表面に、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5が島状に点在している構成を有している。この表面に金属膜を形成したときには、誘電体フィルム1の厚みが薄くても、金属膜との密着力の高いものを得ることができる。また、誘電体フィルム1の滑り性も向上するため巻回型のフィルムコンデンサに好適なものとなる。【選択図】図1

Description

本発明は、誘電体フィルムおよびフィルムコンデンサに関する。
フィルムコンデンサは、例えば、ポリプロピレン樹脂をフィルム化した誘電体フィルムの表面に蒸着によって形成された金属膜を電極として有している。このような構成により、誘電体フィルムの絶縁欠陥部で短絡が生じた場合にも、短絡のエネルギーで欠陥部周辺の金属膜が蒸発、飛散して絶縁化し、フィルムコンデンサの絶縁破壊を防止できるという利点を有している(例えば、特許文献1を参照)。
このため、フィルムコンデンサは電気回路が短絡した際の発火や感電を防止することができるという点が注目され、近年、LED(Light Emitting Diode)照明等の電源回路への適用を始め、用途が拡大しつつある(例えば、特許文献2を参照)。
また、フィルムコンデンサについても、他の電子部品と同様、小型化の要求がますます高まってきており、誘電体フィルムを薄層化する試みが行われている。ところが、誘電体フィルムを薄層化すると、誘電体フィルムの表面の凹凸が小さくなり、より平滑になってくるために、誘電体フィルムの表面に電極層として形成される金属膜との密着性が低下してしまうという問題がある。
特開平9−129475号公報 特開2010−178571号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、金属膜との密着性の高い誘電体フィルムと、それを用いたフィルムコンデンサを提供することを目的とする。
本発明の誘電体フィルムは、有機樹脂シートの表面に、金属酸化物を含む扁平状の膜が島状に点在していることを特徴とする。
本発明のフィルムコンデンサは、上記誘電体フィルムの表面に導体層を有していることを特徴とする。
本発明によれば、金属膜との密着性の高い誘電体フィルムと、それを用いたフィルムコンデンサを得ることができる。
(a)は、本発明の誘電体フィルムの一実施形態を部分的に示す外観斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。 本発明の誘電体フィルムの他の態様を示すもので、金属酸化物を含む扁平状の膜が有機樹脂シートの表面と略面一であることを示す断面模式図である。 (a)は、誘電体フィルムの両面に電極層を有する構造を模式的に示す断面図であり、(b)は、本発明のフィルムコンデンサの一実施形態を示す外観斜視図である。
図1(a)は、本発明の誘電体フィルムの一実施形態を部分的に示す外観斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
本実施形態の誘電体フィルム1は、有機樹脂シート3の表面に、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5が島状に点在している構成となっている。
本実施形態の誘電体フィルム1によれば、有機樹脂シート3の表面に、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5が島状に点在しているため、有機樹脂シート3と、その表面に電極層として形成される金属膜との間の密着性を高めることができる。これは金属膜と金属酸化物5aを含む扁平状の膜5との間の密着力の方が金属膜と有機樹脂シート3との間の密着力よりも高いことによる。以下、扁平状の膜5のことを、単に膜5と言う場合がある。
この場合、膜5を構成する金属酸化物5aは、その大部分が膜5の表面に露出しているのが良いが、金属酸化物5aの表面に有機物等の薄い層が形成されている場合でも、その厚みが10nm以下であれば、金属酸化物5aが露出している状態と同等の効果を得ることができる。
金属酸化物5aのサイズ(平均粒径)としては、金属酸化物5aの凝集の低減や金属酸化物5a同士が当接したときに変形しやすくなるという理由から10〜250nmであることが望ましい。
また、誘電体フィルム1の表面における膜5の面積割合は、単位面積当たり、5〜70%であることが望ましい。膜5の面積割合が単位面積当たり、5〜70%であると、誘電体フィルム1の金属膜との密着性を高めることができるとともに、膜5の無い領域が存在するために有機樹脂シート3の剛性を低く維持することができ、例えば、巻回型のフィルムコンデンサに好適なものとなる。
また、膜5の面積に占める金属酸化物5aの割合(面積割合)は70〜95%であることが望ましい。膜5の面積に占める金属酸化物5aの割合(面積割合)が70〜95%であると、金属膜の接着しやすい金属酸化物5aの割合が高まるため、誘電体フィルム1に対する金属膜の密着強度をさらに高めることができる。なお、この場合にも、膜5中には有機樹脂が含まれていることから、膜5自体が変形しやすいものとなり、これにより誘電体フィルム1を巻回型に適用するようにした場合に、例えば、曲率半径のより小さいフィルムコンデンサを実現することが可能になる。このとき、有機樹脂シート3の表面における膜5の間隔(最近接間距離)は、金属膜の有機樹脂シート3と接触する領域をより狭くすることができ、剥離を低減できるという理由から0.1〜5μmであることが望ましい。なお、実用上の範囲で誘電体フィルム1の変形能を維持できるのであれば、膜5は、隣の膜5との間で一部が連結した状態となっていてもよい。この場合には、有機樹脂シート3と金属膜とが一部でも連続した接着部分を有するようになることから、有機樹脂シート3と金属膜との間の接着力をさらに高めることができる。
また、本実施形態の誘電体フィルムでは、膜5は、有機樹脂シート3の他方の表面よりも一方の表面に主として形成されていることが望ましい。膜5が有機樹脂シート3の両面のうち一方の表面に主として形成されていると、膜5の占める面積割合の高い方の表面側に金属膜を形成し、巻回させたときに、膜5に接着した面とは反対側の金属膜の表面が膜5の無い有機樹脂シート3に接触する側となるため、金属膜と有機樹脂シート3の膜5の
占める面積割合の低い表面側との間で滑り性が維持され、これにより誘電体フィルム1を多層に巻回しても金属膜と有機樹脂シート3との接触に起因した拘束によって発生する応力を小さくすることが可能となる。その結果、誘電体フィルム1をフィルムコンデンサに適用し、誘電体フィルム1に電圧を印加した際に、誘電体フィルム1の膨張によって起こるクラックなどの欠陥の発生を抑制することが可能になる。ここで、膜5が有機樹脂シート3の他方の表面よりも一方の表面に主として形成されているとは、誘電体フィルム1の両面に見られる膜5の面積割合を比較したときに、膜5の面積割合の低い方を1としたときに、膜5の面積割合の高い方の面積割合が5以上となっているものをいう。
なお、膜5が有機樹脂シート3の他方の表面よりも一方の表面に主として形成されている2枚の誘電体フィルム1を用いて、膜5の面積割合の低い方の表面側を貼り合わせたものにすると、誘電体フィルム1の両主面に金属膜との密着強度の高い面を露出させることが可能となる。このような構造を有する誘電体フィルム1の場合には、誘電体フィルム1の両面に金属膜との接着力の高い面を形成できるため、金属膜と誘電体フィルム1とが交互に積層されて形成される積層型のフィルムコンデンサに好適なものとなる。
図2は、本発明の誘電体フィルムの他の態様を示すもので、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5が有機樹脂シート3の表面と略面一であることを示す断面模式図である。
また、本実施形態の誘電体フィルム1では、膜5の表面は、有機樹脂シート3の表面と略面一であることが望ましい。膜5の表面が有機樹脂シート3の表面と略面一であると、膜5が略面一でない場合に生じる膜5のエッジ近傍での段差を起点とした剥離が発生し難くなるため、有機樹脂シート3と金属膜との間の密着強度をさらに高めることができる。この場合、膜5が有機樹脂シート3の表面と略面一であるとは、膜5と有機樹脂シート3との間に数nm程度の段差を有する場合も含む意味である。
有機樹脂シート3の表面に形成されている膜5を構成する金属酸化物5aは、その一部が露出しているものでも良い。有機樹脂シート3の表面付近に形成された金属酸化物5aのうち、一部だけ露出し、他の部分は有機樹脂シート3に埋まっている状態であると、膜5の有機樹脂シート3からの欠落を防止することができる。
上記した構成を有する誘電体フィルム1としては、その平均厚みが3μm、特には、2μmといった薄層化したものに好適であり、また、有機樹脂シート3の表面粗さ(Ra)についても50nm以下、特に、10nm以下と平滑な表面を有するものに適している。
ここで、本実施形態の誘電体フィルム1を構成する金属酸化物5aとしては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、および酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの金属酸化物5aは有機樹脂シート3に比較して比誘電率が高いことから、得られる誘電体フィルム1についても高誘電率化を図ることが可能となる。
この場合、有機樹脂シート3の表面に形成されている金属酸化物5aは、面の中央部と周縁部、あるいは膜5の厚み方向である表面側と有機樹脂シート3側とで有機樹脂の割合が異なっており、中央部から周縁部側へ、あるいは膜5の厚み方向の有機樹脂シート3側へ向かうにつれて、金属酸化物5aに含まれる有機樹脂の割合が多くなっていることが望ましい。中央部から周縁部へ向かうにつれて、金属酸化物5aに含まれる有機樹脂の割合が多くなっていると、金属酸化物5aが有機樹脂シート3中に結合したような状態となり、金属酸化物5aが、例えば、セラミック粒子のように有機樹脂シート3中に明確な界面を介して存在する場合に比較して、有機樹脂シート3に対する金属酸化物5aの接着強度を高めることができる。
有機樹脂シート3の表面に露出した金属酸化物5aの状態の確認は、例えば、フィルムコンデンサの誘電体フィルム1から化学的方法あるいは物理的方法によって電極層を除いた後の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)などの分析装置を用いて行う。
図3は、(a)は、誘電体フィルムの両面に電極層(金属膜)を有する構造を模式的に示す断面図であり、(b)は、本発明のフィルムコンデンサの一実施形態を示す外観斜視図である。
上述した誘電体フィルム1を具備する本実施形態のフィルムコンデンサは、誘電体フィルム1の両面に電極層11を備えている構成を基本構造とする本体部13により構成されている。この本体部13は、矩形状の誘電体フィルム1と電極層11とが交互に積層された積層型のフィルムコンデンサの他に、長尺状の誘電体フィルム1と電極層11とが巻回された構造の巻回型のフィルムコンデンサにも適用することができる。本実施形態の誘電体フィルム1の場合、滑り性も向上するため巻回型のコンデンサに好適なものとなる。これらのフィルムコンデンサは外部電極14に端子としてさらにリード線15を有していても良いが、フィルムコンデンサの小型化という点でリード線15を有しない構造が望ましい。また、コンデンサ本体13、外部電極14およびリード線15の一部は絶縁性および耐環境の点から外装部材16に覆われていてもよい。
次に、本実施形態のフィルムコンデンサは、例えば、以下に示すような製造方法によって得ることができる。まず、誘電体フィルム1の母材となる有機樹脂を用意する。
有機樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびシクロオレフィンポリマー(COP)、などが好適である。
これらの有機樹脂の室温(約25℃)における比誘電率(ε)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が3.3、ポリプロピレン(PP)が2.3、ポリフェニレンサルファイド(PPS)が3.0、シクロオレフィンポリマー(COP)が2.2〜3.0である。
また、これらの有機樹脂の室温(約25℃)における破壊電界強度(E)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が310(V/μm)、ポリプロピレン(PP)が380(V/μm)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)が210(V/μm)、シクロオレフィンポリマー(COP)が370〜510(V/μm)である。
金属酸化物5aとなる原料組成物としては、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−i−プロポキシアルミニウム、およびトリ−n−ブトキシアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の金属アルコキシド化合物を適用できる。
誘電体フィルム1を形成する場合、例えば、基材としてPET製のフィルムを適用し、この表面に、溶液キャスト法などの成形法を適用して、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5を有する有機樹脂シート3を形成することにより、誘電体フィルム1を得ることができる。
誘電体フィルム1用のスラリは、有機樹脂を溶剤に溶解させて調製した樹脂スラリに、金属アルコキシドまたは溶剤で希釈した金属アルコキシド溶液(以下、金属アルコキシドおよび溶剤で希釈した金属アルコキシド溶液を単にアルコキシドという場合がある)を混合することによって調製する。
この場合、有機樹脂、溶剤およびアルコキシドの特定濃度の組み合わせにより、誘電体フィルム1を形成するときに、アルコキシド中に含まれている金属成分が加水分解反応によって有機樹脂中において特定の数密度で核生成する。一方、有機樹脂中に取り込まれなかった過剰のアルコキシドは有機樹脂シート3の表面に移動し、そこで加水分解反応が進むため、有機樹脂シート3の表面に扁平状の膜5が島状に形成されることになる。
なお、膜5を誘電体フィルム1の一方の表面だけに形成する場合には、フィルムを溶液キャスト法にて、基材上に有限な湿度(40〜70%RH)を持つ大気雰囲気にて形成すればよい。
成膜には、ドクターブレード法、ダイコータ法およびナイフコータ法等から選ばれる一種の成形法を用いる。なお、金属酸化物5aを含む扁平状の膜5を形成するための条件としては、スラリ中における金属成分の濃度、樹脂に対する金属アルコキシドの濃度、成膜時の温度、等を適宜規定する。
成膜に使用する溶剤としては、例えば、メタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルアセトアミド、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、又は、これらから選択された2種以上の混合物を含んだ有機溶剤を用いるのがよい。
次に、誘電体フィルム1の表面にAl(アルミニウム)などの金属成分を蒸着することによって電極層11を形成し、次いで、電極層11を形成した誘電体フィルム10を巻回させてフィルムコンデンサの本体部13を得る。
次に、本体部13の電極層11が露出した端面に外部電極14を形成する。外部電極14の形成には、例えば、金属の溶射、スパッタ法、メッキ法などが好適である。また、ここで、外部電極14にリード線15を形成しても良い。次いで、外部電極14(リード線15を含む)を形成した本体部13の表面に外装樹脂16を形成することによって本実施形態のフィルムコンデンサを得ることができる。
具体的な材料の選択を行って誘電体フィルムを作製し、以下の評価を行った。
まず、Ti、Zr、Alのうちのいずれかの金属元素を含む金属アルコキシド化合物(日本曹達社製、有機チタンA−1)と、樹脂としてシクロオレフィンポリマー(COP;分子量:Mw=20000)を準備した。
次に、シクロヘキサンに溶解した上記の金属アルコキシド化合物を、シクロヘキサンを溶剤とするシクロオレフィンポリマー溶液中に混合分散させて透明で黄色の塗布溶液を調製した。
この後、相対湿度を55%±5%とした条件で、コーターにより、上記スラリをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗布することによって誘電体フィルムを作製した。作製した誘電体フィルムでは、金属酸化物を含む扁平状の膜は有機樹脂シートの一方の面に主として形成されていた。また、作製した誘電体フィルムは、その表面における膜の面積割合は11〜56%(金属アルコキシドが10質量%の試料は11%、20質量%の試料は50〜56%)であった。また、膜に占める金属酸化物の割合(面積割合)
は70〜90%(金属アルコキシドが10質量%の試料は90%、20質量%の試料は70〜78%)の範囲であった。
作製した誘電体フィルムは、180℃で脱溶剤を行った後の平均厚みが2.5μmであった。
次に、真空蒸着法により誘電体フィルムの両面に平均厚みが75nmのAlの電極層を形成した。
膜の平均厚みは作製した誘電体フィルムの一部を切り取り、10等分した領域を測定した平均値より求めた。
金属膜の密着強度は、クロスカット法(JISK5600−5−6)を用いて評価した。カッターを用いて金属膜の表面に2mm間隔で6本切り込みを入れ、90°方向を変えて直行する6本の切込みをさらに入れ、格子状とした。75mmの長さに切り出したセロハンテープを金属膜の格子にカットした部分に貼り、強く圧着させ、その後、テープの端を約60°の角度で一気に引き剥がした。金属膜の剥離状態をJISK5600−5−6の0〜5段階の評価方法で評価した。測定試料数は10個とした。
誘電体フィルムにおける膜の表面形態は、SEM観察により確認した。
比較例として、平均粒子径が100nmのアルミナ粉末を含ませた誘電体フィルムを作製し、同様の評価を行った(試料No.5)。
表1の結果より、試料(No.1〜4)では、有機樹脂シートの表面に、金属酸化物を含む扁平状の膜が点在した状態となり、クロスカット法を用いて剥離処理したときの金属膜の剥がれは見られなかった(0〜1段階)。
No.1と同じ試料に加圧処理を行った試料は、金属酸化物を含む扁平状の膜が有機樹脂シートの表面と略面一となり、クロスカット法を用いて剥離処理したときの金属膜の剥がれの状態が0段階となり、加圧処理しなかった試料の1段階のレベルから、より剥がれにくい状態になっていた。
これに対し、アルミナ粉末を混合して作製した誘電体フィルムの試料(No.5)では
、誘電体フィルムの表面に試料No.1〜4に見られたような金属酸化物を含む扁平状の膜は形成されていなかった。このためクロスカット法を用いて剥離処理した時に金属膜に剥がれが見られた(3段階)。
1・・・・・・・誘電体フィルム
3・・・・・・・有機樹脂シート
5・・・・・・・膜
5a・・・・・・金属酸化物
11・・・・・・電極層
13・・・・・・本体部
14・・・・・・外部電極
15・・・・・・リード
16・・・・・・外装部材

Claims (5)

  1. 有機樹脂シートの表面に、金属酸化物を含む扁平状の膜が島状に点在していることを特徴とする誘電体フィルム。
  2. 前記膜は、前記有機樹脂シートの他方の表面よりも一方の表面に主として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の誘電体フィルム。
  3. 前記膜の表面は、前記有機樹脂シートの表面と略面一であることを特徴とする請求項1または2に記載の誘電体フィルム。
  4. 前記金属酸化物が酸化チタン、酸化ジルコニウム、および酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の誘電体フィルム。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の誘電体フィルムの表面に導体層を有していることを特徴とするフィルムコンデンサ。
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