JP2015042813A - 立坑の構築方法および立坑 - Google Patents

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【課題】地震時に発生する断面力を低減することが可能な立坑の構築方法および立坑を提供すること。
【解決手段】下ケーソンAと、下ケーソンAの上端面に載置される上ケーソンBとを備える立坑Sとする。下ケーソンAと上ケーソンBとの間に、可撓性を有する止水手段Cを配置してもよい。立坑Sを構築する場合には、下ケーソンAと上ケーソンBとを仮結合した状態で両ケーソンA,Bを沈下させ、両ケーソンA,Bの境界が所定位置に達したら、両ケーソンA,Bの仮結合を解除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、立坑の構築方法および立坑に関する。
各種ケーソン工法(オープンケーソン工法やニューマチックケーソン工法など)により立坑を構築する場合がある(例えば、特許文献1参照)。ケーソン式立坑の構築方法は、刃口付きの筒状体を地中に沈下させる工程と、沈設した筒状体に後続の筒状体を継ぎ足す工程と、継ぎ足した筒状体を刃口付きの筒状体とともに地中に沈下させる工程とを備えるものである。上下に隣接する筒状体は、剛結合されており、結合部での剛性低下が生じない一つの躯体として地中に沈設される。
従来のケーソン式立坑では、地震時に大きな軸ひずみが発生するおそれがあるため、立坑に発生する軸ひずみを低減し得る構造モデルとして、立坑の水平断面に可撓性継手を設けた構造モデルが提案されている(例えば、非特許文献1,2参照)。非特許文献1の構造モデルは、振動実験用の実験モデルであり、円筒状のウレタンを立坑本体とし、立坑本体同士の間に挟んだ帯円状のネオプレンゴムを可撓性継手としたものである。また、非特許文献2の構造モデルは、非特許文献の実験モデルを評価するための解析モデルである。この解析モデルでは、立坑本体および可撓性継手がシェル要素でモデル化されている。
特開2007−23618号公報
安藤恒平,外5名,「大深度シールド立坑の地震時挙動と可撓継手の効果に関する基礎的研究−地盤・立坑模型の振動台実験による挙動把握−」,土木学会第66回年次学術講演会講演概要集,一般社団法人土木学会,平成23年8月,I−488,第975〜976頁 澤田茉伊,外5名,「大深度シールド立坑の地震時挙動と可撓継手の効果に関する基礎的研究−模型振動実験の数値シミュレーションによる考察−」,土木学会第66回年次学術講演会講演概要集,一般社団法人土木学会,平成23年8月,I−489,第977〜978頁
従来のケーソン式立坑は、鉛直方向の剛性が高いことから、地盤強度が急変する地層境界を超えて立坑を形成すると、地層境界を跨ぐ部位に大きな地震時断面力が発生する。大きな断面力に対処すべく立坑の壁厚を大きくすると、鉛直方向の剛性がさらに高まり、断面力が大きくなってしまう。また、立坑の壁厚を大きくすると、材料費や掘削土量が増大するので、コスト削減の妨げとなる。
非特許文献1,2等の既往の研究において可撓構造の有効性は確認されているものの、その具体的構造や施工方法については提案されていない。
このような観点から、本発明は、地震時に立坑に発生する断面力を低減することが可能な立坑を提供することを課題とし、さらには、このような立坑を精度良く構築することが可能な立坑の構築方法を提供することを課題とする。
本発明に係る立坑は、下ケーソンと、前記下ケーソンの上端面に載置される上ケーソンとを備える立坑である。なお、「載置」とは、構造的な結合が切れた状態(引張力およびせん断力が伝達され難い状態)で突き合わされていることを意味する。
本発明に係る立坑では、下ケーソンと上ケーソンとの結合構造が可撓構造(引張力およびせん断力が伝達され難い構造)となるので、両ケーソンの境界部分が可撓性を具備するようになる(曲り易くなる)。つまり、本発明によれば、立坑に発生する地震時の曲げモーメントとせん断力を低減することが可能になり、ひいては、立坑に発生する地震時の断面力を低減することが可能になる。
前記下ケーソンの壁(下壁本体)および前記上ケーソンの壁(上壁本体)がコンクリート構造である場合には、下壁本体の上端面に鋼製の上端補強板を定着するとともに、上壁本体の下端面に鋼製の下端補強板を定着しておき、上端補強板と下端補強板とを突き合わせた構造にするとよい。このようにすると、下ケーソンおよび上ケーソンのコンクリート部分が防護されるので、両ケーソンの境界部分(突合せ部分)が繰り返しの変位を受けたときでも、コンクリート部分の欠損を抑制することが可能になる。
なお、前記上端補強板の上面および前記下端補強板の下面の少なくとも一方にシール溝を形成し、当該シール溝にシール材を配置するとよい。このようにすると、両ケーソンの境界における通常時の止水性能が向上する。
また、前記下ケーソンと前記上ケーソンとの間に、可撓性を有する止水手段を配置してもよい。このようにすると、下ケーソンと上ケーソンとの間に横ズレや目開きが生じる地震時においても、両ケーソン間を止水することが可能になる。
止水手段は、例えば両ケーソンの内周面等に付設してもよいが、好適には、前記下ケーソンの上端面および前記上ケーソンの下端面の少なくとも一方に設けた収容溝の内部に収容するとよい。このようにすると、立坑の内空断面を侵すこと無く止水手段を設置することが可能になる。
本発明に係る立坑の構築方法は、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を備えるものである。
(1)下ケーソンを地中に沈下させる第一沈設工程。
(2)前記下ケーソンの上端面に上ケーソンを載置し、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合する結合工程。
(3)仮結合された前記下ケーソンおよび前記上ケーソンを沈下させる第二沈設工程。
(4)前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除する結合解除工程。
ケーソンの沈設方法に制限はなく、例えば、オープンケーソン工法でもよいし、ニューマチックケーソン工法でもよい。また、結合工程では、下ケーソンの上側で上ケーソンを構築することで、上ケーソンを下ケーソンに載置してもよいし、プレキャストした上ケーソンを下ケーソンの上端面に載置してもよい。
本発明に係る立坑の構築方法によれば、可撓性を具備した立坑を形成することが可能になる。また、下ケーソンおよび上ケーソンを仮結合した状態で第二沈設工程を行うので、沈設作業中でもケーソン内部への水の浸入を防ぐことができ、さらには、沈設作業時の姿勢制御に伴ってケーソンに偏圧等が作用した場合であっても、両ケーソン間にズレ等が生じ難くなる。つまり、本発明に係る立坑の構築方法によれば、可撓性を具備する立坑を精度良く構築することが可能になる。
前記結合工程では、前記下ケーソンおよび前記上ケーソンの一方の内壁面から両者の境界を通って他方に達するPC鋼材を配置し、当該PC鋼材に緊張力を導入することで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合するとよい。この場合、前記結合解除工程では、前記PC鋼材を抜き取ることで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除すればよい。このようにすると、上下のケーソンを強固に結合した状態で沈設作業を行うことができるので、両ケーソン間のズレや目開き等を好適に抑制することができる。また、立坑内空側からPC鋼材を抜き取るだけで両ケーソンの仮結合を解除できるので、簡易かつ迅速に可撓構造へ移行することが可能になる。
また、前記結合工程では、前記下ケーソンおよび前記上ケーソンの内壁面から両者の突き合わせ部にコッターを挿入することで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合してもよい。この場合、前記結合解除工程では、前記コッターを抜き取ることで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除すればよい。PC鋼材に代えてコッターを使用した場合でも、両ケーソンを強固に結合した状態で沈設作業を行うことができるので、両ケーソン間のズレや目開き等を好適に抑制することが可能になる。また、立坑内空側からコッターを抜き取るだけで両ケーソンの仮結合を解除できるので、簡易かつ迅速に可撓構造へ移行することも可能になる。
本発明に係る立坑によれば、地震時に立坑に発生する断面力を低減することが可能になる。また、本発明に係る立坑の構築方法によれば、可撓構造を有する立坑を精度良く構築することが可能になる。
本発明の実施形態に係る立坑を示す断面図である。 図1のX部拡大図である。 (a)は図2の部分拡大図、(b)は(a)のY部拡大図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る立坑の構築方法の第一沈設工程を説明するための断面図である。 (a),(b)は、結合工程のうち、上ケーソンを下ケーソンに載置する過程を説明するための断面図である。 (a),(b)は、結合工程のうち、上ケーソンと下ケーソンとを仮結合する過程を説明するための断面図である。 (a)〜(c)は、第二沈設工程を説明するための断面図である。 仮結合の変形例を示す断面図である。 (a)は仮結合の他の変形例を示す断面図、(b)は側面図である。
本発明の実施形態に係る立坑Sは、図1に示すように、地盤強度が急変する地層境界Kを超えて形成される大深度立坑である。地層境界K以深の地盤G1は、支持層になり得る硬質土層(例えば、洪積層や固結した粘性土層など)であり、地層境界K以浅の地盤G2は、地盤G1よりも地盤強度の小さい軟弱土層(例えば沖積層など)である。なお、地盤構成は、一例に過ぎない。本発明は、前記の地盤構成以外の地盤構成においても広く適用可能である。
立坑Sは、地層境界K以深に配置される下ケーソンAと、地層境界K以浅に配置される上ケーソンBと、下ケーソンAと上ケーソンBとの間に介設される止水手段C(図2参照)とを備えている。上ケーソンBは、下ケーソンAの上端面に載置されている。
下ケーソンAは、ニューマチックケーソン工法により沈設された有底円筒状の函体(躯体)であり、土留壁となる下壁本体1と、下壁本体1の下端部に設けられた底版2と、下壁本体1の下端部から下方に向けて突出する刃口3とを備えている。なお、オープンケーソン工法により沈設する場合は、底版2を省略し、下ケーソンAを筒状の函体にする。
上ケーソンBは、円筒状の函体(躯体)であり、土留壁となる上壁本体4を備えている。
なお、図1中の符号61,62は、下ケーソンAおよび上ケーソンBを仮結合するためのPC鋼材である。PC鋼材61,62は、沈設作業中においては管材63(図2参照)に挿通されているが、沈設作業を終えた後には管材63から抜き取られる。
図2に示すように、下壁本体1は、鉄筋コンクリート構造の壁体である。下壁本体1の上端面には、上端補強板11,11が定着されているとともに、収容溝1aが形成されている。収容溝1aの底面には、下固定板12が定着されている。また、下壁本体1の内壁面(立坑内空側の側面)には、凹部1b,1bが形成されている。
収容溝1aは、下壁本体1の壁厚方向の中央部に位置していて、図示は省略するが、下壁本体1の全周に亘って連続して形成されている。収容溝1aには、止水手段Cが収容される。
凹部1bは、三角柱状の窪みであり、下壁本体1の上端面から所定高さだけ下がった第一の高さ位置と、第一の高さ位置から所定高さだけ下がった第二の高さ位置とに形成されている。図示は省略するが、各段の凹部1bは、下ケーソンAの周方向に間隔をあけて複数形成されている。
上端補強板11は、下壁本体1の上端角部のコンクリートを防護する鋼板である。図3の(a)にも示すように、上端補強板11は、収容溝1aを挟んで内外両側に配置されていて、J字状のアンカー筋13aを利用して下壁本体1の上端角部に定着されている。図示は省略するが、上端補強板11は、下壁本体1の全周に亘って連続して配置されている。
上端補強板11の上面には、図3の(b)に示すように、シール溝1c,1cが形成されている。図示は省略するが、シール溝1cは、上端補強板11の全周に亘って連続して形成されている。なお、本実施形態では、一つの上端補強板11に内外二つのシール溝1c,1cを形成した場合を例示したが、シール溝1cの数は適宜変更してもよい。
図3の(a)に示すように、下固定板12は、止水手段Cの取付座となる鋼板であり、下壁本体1の全周に亘って収容溝1aの底面を覆っている。本実施形態の下固定板12は、収容溝1aの底面に配置されていて、J字状のアンカー筋13bを利用して下壁本体1に定着されている。
下壁本体1のコンクリートは、内壁面に沿って配筋された内側縦筋14、外壁面に沿って配筋された外側縦筋15、内側縦筋14又は外側縦筋15に交差して配筋された横筋16、上端面に沿って配筋された上端筋17等によって補強されている。
内側縦筋14の上端部は、下壁本体1の外壁面に向かって折り曲げられていて、収容溝1aの内周面付近まで延出している。また、外側縦筋15の上端部は、下壁本体1の内壁面に向かって折り曲げられていて、収容溝1aの外周面付近まで延出している。すなわち、内側縦筋14および外側縦筋15は、下壁本体1の上端面から突出しておらず、上壁本体4に定着されていない。
上端筋17は、内側縦筋14のおよび外側縦筋15を繋ぐように配筋されている。本実施形態の上端筋17は、内側縦筋14の水平部分に重ねられる直線部と、外側縦筋15の水平部分に重ねられる直線部と、一方の直線部から他方の直線部に至る中央部とを備えている。上端筋17の中央部は、収容溝1aの断面形状(収容溝1aの左右の側面および底面)に沿って屈曲している。
上ケーソンBの上壁本体4は、鉄筋コンクリート構造の壁体である。上壁本体4の下端面には、下端補強板41,41が定着されているとともに、上固定板42が定着されている。また、図2に示すように、上壁本体4の内壁面(立坑内空側の側面)には、凹部4b,4bが形成されている。
凹部4bは、三角柱状の窪みであり、上壁本体4の下端面から所定高さだけ上がった第一の高さ位置と、第一の高さ位置から所定高さだけ上がった第二の高さ位置とに形成されている。図示は省略するが、各段の凹部4bは、上ケーソンBの周方向に間隔をあけて複数形成されている。
下端補強板41は、上壁本体4の下端角部のコンクリートを防護する鋼板である。図3の(a)に示すように、下端補強板41は、上固定板42を挟んで内外両側に配置されていて、J字状のアンカー筋43aを利用して上壁本体4の下端角部に定着されている。図示は省略するが、下端補強板41は、上壁本体4の全周に亘って連続して配置されており、かつ、上端補強板11に直に突き合わされている。
下端補強板41の下面(上端補強板11に突き合わされる面)には、図3の(b)に示すように、シール溝4c,4cが形成されている。シール溝4cは、上端補強板11のシール溝1cに対向する位置に形成されており、図示は省略するが、下端補強板41の全周に亘って連続して形成されている。上端補強板11のシール溝1cと下端補強板41のシール溝4cとによって形成された空間には、水膨張性のシール材7が配置される。
図3の(a)に示すように、上固定板42は、止水手段Cの取付座となる鋼板であり、上壁本体4の下端面の中央部を上壁本体4の全周に亘って覆っている。本実施形態の上固定板42は、下固定板12に対向する位置に配置されていて、J字状のアンカー筋43bを利用して上壁本体4に定着されている。本実施形態の上固定板42は、収容溝1aを覆い隠すことが可能な幅寸法を有しているが、上固定板42の適所には、止水手段Cの取付作業を行うための開口が形成されている。
上壁本体4のコンクリートは、内壁面に沿って配筋された内側縦筋44、外壁面に沿って配筋された外側縦筋45、内側縦筋44又は外側縦筋45に交差して配筋された横筋46等によって補強されている。
内側縦筋44の下端部は、上壁本体4の外壁面に向かって折り曲げられている。また、外側縦筋45の下端部は、上壁本体4の内壁面に向かって折り曲げられていて、内側縦筋44の水平部分に重ねられている。すなわち、内側縦筋44および外側縦筋45は、上壁本体4の下端面から突出しておらず、下壁本体1に定着されていない。
止水手段Cは、下固定板12と上固定板42との間に介設されている。止水手段Cは、軸力、せん断力および曲げモーメントを実質的に伝達しない非構造材であり、構造的な結合が切れた状態(上ケーソンBが下ケーソンAに載置された状態)を阻害しない。本実施形態の止水手段Cは、可撓性を有するゴム板(伸縮止水板)からなる。このゴム板は、下固定板12に固定される下取付部と、上固定板42に固定される上取付部と、断面横V字状の可撓部とを備えている。止水手段Cを設けておけば、下ケーソンAと上ケーソンBとの間に横ズレや目開きが生じる地震時においても両ケーソンA,B間を止水することが可能となる。
図2に示すように、下壁本体1および上壁本体4には、管材63が埋設されている。管材63には、内壁面側(立坑内空側)の補強板11,41と収容溝1aとの間を通るものと、外壁面側(地山側)の補強板11,41と収容溝1aとの間を通るものとが存在している。内壁面側の管材63には、第一のPC鋼材61(図1,図6参照)が挿通され、外壁面側の管材63には、第二のPC鋼材62(図1,図6参照)が挿通される。
図6に示すPC鋼材61,62は、沈設作業中だけ下壁本体1および上壁本体4に配置され、沈設作業を終えた後には撤去される。本実施形態のPC鋼材61,62は、PC鋼より線からなる。PC鋼材61,62は、それぞれ弧状を呈するように配置され、下壁本体1の内壁面(本実施形態では凹部1b)から下壁本体1と上壁本体4との境界を通って上壁本体4の内壁面(本実施形態では凹部4b)に至る。PC鋼材61,62には、緊張力が導入される。なお、図示は省略するが、PC鋼材61,62は、それぞれ、立坑Sの周方向に間隔をあけて複数配置されている。
内壁面側(立坑内空側)のPC鋼材材61は、下壁本体1の上段の凹部1bから、内壁面側の上端補強板11と収容溝1aとの間のコンクリート面(下壁本体1の上端面および上壁本体4の下端面)を通り、上壁本体4の下段の凹部4bに至る。また、外壁面側(地山側)のPC鋼材62は、下壁本体1の下段の凹部1bから、外壁面側の上端補強板11と収容溝1aとの間のコンクリート面を通り、上壁本体4の上段の凹部4bに至る。PC鋼材61,62の長手方向の中間部分は、いずれも直線状を呈しており、下壁本体1の上端面および上壁本体4の下端面に直交している。PC鋼材61,62の下端部は、当該部分に螺合させたナットによって凹部1bの上側傾斜面に定着されており、PC鋼材61,62の上端部は、当該部分に螺合させたナットによって凹部4bの下側傾斜面に定着されている。
管材63は、PC鋼材61,62と同様、弧状を呈するように配置されていて、下壁本体1の内壁面(本実施形態では凹部1b)から下壁本体1と上壁本体4との境界を通って上壁本体4の内壁面(本実施形態では凹部4b)に至る。なお、管材63は、コンクリート打設時に埋設され、PC鋼材61,62を撤去した後もコンクリート中に残置されるので、フレッシュコンクリートに押し潰されない強度・剛性を有しながらも、下壁本体1と上壁本体4の境界部分の可撓性を阻害しないもの(例えば、塩化ビニル管、ポリエチレン管、薄肉鋼管など)を使用する。
次に、立坑Sの構築方法を説明する。
立坑Sの構築方法は、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を備えるものである。
(1)下ケーソンAを地中に沈下させる第一沈設工程(図4の(a)〜(c)参照)。
(2)下ケーソンAの上端面に上ケーソンBを載置し、下ケーソンAと上ケーソンBとを仮結合する結合工程(図5の(a),(b)、図6の(a),(b)参照)。
(3)仮結合された下ケーソンAおよび上ケーソンBを沈下させ、下ケーソンAと上ケーソンBとの境界を地層境界に位置させる第二沈設工程(図7(a)〜(c)参照)。
(4)下ケーソンAと上ケーソンBとの仮結合を解除する結合解除工程。
第一沈設工程は、図4の(a)〜(c)に示すように、ニューマチックケーソン工法により下ケーソンAを沈設する工程である。第一沈設工程では、まず、底版2と刃口3とを備えた筒状体A1(下ケーソンAの下端部)を現場にて構築した後、底版2と刃口3とで囲まれた作業室Vにて掘削作業を行い、しかる後、筒状体A1の自重、荷重水(図視略)、グラウンドアンカー(図視略)の反力等を利用して筒状体A1を地中に沈設する(図4の(a)参照)。
次に、図4の(b)に示すように、刃口付きの筒状体A1に所定高さの筒状体A2を継ぎ足すとともに、作業室Vにて掘削作業を行い、筒状体A1,A2の自重を利用して筒状体A1,A2をさらに深い位置に沈設する。なお、筒状体A2は、筒状体A1の上に場所打ちコンクリートを打設して形成するが、筒状体A1,A2の結合状態が剛結合となるよう、筒状体A1の縦筋14,15は、適宜な鉄筋継手(重ね継手や機械式継手など)を利用して筒状体A2の縦筋14,15に接合する。以後、図4の(c)に示すように、所定高さの下壁本体1が形成されるまで、筒状体の継ぎ足し作業、掘削作業および沈設作業を繰り返す。複数の筒状体を剛結合して得られる下ケーソンAは、結合部(打ち継ぎ目)で剛性低下が生じない一つの躯体として地中に沈設される。
下壁本体1の上端部を構築する際には、図5の(a)に示すように、上端補強板11、下固定板12および管材63を配置した状態でコンクリートを打設する。また、下壁本体1の縦筋14,15は、下壁本体1の内部に配筋し、下壁本体1の上端面から突出させない。コンクリートが硬化したら、下固定板12の上に止水手段Cを設置する。
下壁本体1の上端部を構築したら、結合工程を行う。
本実施形態の結合工程では、まず、下壁本体1の上端面に載置される上壁本体4の下端部(図7の(a)に示す筒状体B1)を下壁本体1上で構築する。
具体的に説明すると、まず、図5の(b)に示すように、下壁本体1(下ケーソンA)の上側で上壁本体4の配筋作業を行うとともに、型枠を設置する。下端補強板41は、下壁本体1の上端補強板11の上に載置し、上固定板42は、収容溝1aを覆い隠すように載置する。上固定板42を載置したら、上固定板42に設けた開口を利用して止水手段Cを上固定板42にボルト固定し、その後、上固定板42に設けた開口を適宜な方法で閉塞する。しかる後、下壁本体1上にコンクリートを打設する。コンクリートが硬化すると、図6の(a)に示すように、下壁本体1との間で構造的な結合が切れた状態(縦筋が連続しておらず、引張力およびせん断力が伝達され難い状態)の筒状体B1が形成される。
続いて、管材63,63にPC鋼材61,62を挿通する。その後、図6の(b)に示すように、ナットなどの定着具を用いてPC鋼材61,62の両端を下壁本体1および上壁本体4に定着することで、下壁本体1の上端部と上壁本体4の下端部とを仮結合する。なお、PC鋼材61,62には、緊張力(引張力)を導入する。
下壁本体1の上端部と上壁本体4の下端部(筒状体B1)とを仮結合したら、第二沈設工程を行う。第二沈設工程は、第一沈設工程と同様、ニューマチックケーソン工法により行う。図7(a)に示すように、第二沈設工程では、下ケーソンAの作業室Vにて掘削作業を行い、下ケーソンAおよび筒状体B1の自重、荷重水(図視略)、グラウンドアンカー(図視略)の反力等を利用してこれらを地中に沈設する。なお、沈設作業時の姿勢制御に伴って下ケーソンAや筒状体B1に偏圧等が作用する場合があるが、下ケーソンAと筒状体B1との境界部分(突き合わせ部分)をPC鋼材61,62で緊結し、当該境界部分にプレストレスを付与しているので、両ケーソン間にズレや目開き等が生じ難い。
また、ニューマチック工法では、下ケーソンAの内部に荷重水を注入する場合があるが、下ケーソンAと筒状体B1とが引張力を伝達可能な状態で仮結合されているので、荷重水に起因する押し下げ力を筒状体B1にも伝えることができ、したがって、下ケーソンAと筒状体B1とを一体的に沈下させることができる。なお、下ケーソンAの内部に荷重水を注入すると、下ケーソンAと筒状体B1とを離間させようとする力が大きくなるが、下ケーソンAと筒状体B1との境界部分にプレストレスを付与しているので、下ケーソンAと筒状態B1の分離(目開き)を防ぐことができる。
次に、図7の(b)に示すように、筒状体B1に所定高さの筒状体B2を継ぎ足し、その後、作業室Vにて掘削作業を行い、下ケーソンAおよび筒状体B1,B2の自重を利用して下ケーソンAおよび筒状体B1,B2をさらに深い位置まで沈設する。なお、筒状体B2は、筒状体B1の上に場所打ちコンクリートを打設して形成するが、筒状体B1,B2の結合状態が剛結合となるよう、筒状体B1の縦筋44,45は、適宜な鉄筋継手(重ね継手や機械式継手など)を利用して筒状体B2の縦筋44,45に接合する。以後、図7の(c)に示すように、下壁本体1と上壁本体4との境界が地層境界Kの位置に達するまで、筒状体の継ぎ足し作業、掘削作業および沈設作業を繰り返す。複数の筒状体を剛結合して得られる上ケーソンBは、結合部(打ち継ぎ目)で剛性低下が生じない一つの躯体として地中に沈設される。
下ケーソンAおよび上ケーソンBを所定位置に沈設したら、結合解除工程を行う。
結合解除工程は、立坑Sの内空側からPC鋼材61,62を抜き取ることで、下ケーソンAと上ケーソンBとの仮結合を解除する工程である。総てのPC鋼材61,62を抜き取ると、下ケーソンAと上ケーソンBとの結合構造が剛結構造(緊結構造)から可撓構造(引張力およびせん断力が伝達され難い構造)に移行し、両ケーソンA,Bの境界部分が可撓性を具備するようになる。
以上のとおり、本実施形態に係る立坑の構築方法によれば、可撓構造を設けた立坑Sを、その内空断面を侵すこと無く形成することが可能になる。
また、下ケーソンAおよび上ケーソンBを仮結合した状態で第二沈設工程を行っているので、沈設作業に伴って両ケーソンA,Bに偏圧等が作用した場合であっても、両ケーソンA,B間にズレや目開き等が生じ難くなる。つまり、本実施形態に係る立坑の構築方法によれば、可撓構造を具備する立坑Sを精度良く構築することが可能になる。
特に、本実施形態では、緊張力を導入したPC鋼材61,62で両ケーソンA,Bを強固に仮結合しているので、両ケーソンA,B間のズレや目開き等を好適に抑制することが可能になる。なお、本実施形態では、収容溝1aよりも立坑内空側の突合部が一方のPC鋼材61で緊結され、収容溝1aよりも地山側の突合部が他方のPC鋼材62で緊結されているので、下壁本体1と上壁本体4との突合面の全体にバランス良くプレストレス(圧縮力)を付与することが可能になる。
しかも、沈設作業が完了した後は、立坑Sの内空側からPC鋼材61,62を抜き取るだけで、両ケーソンA,Bの仮結合を解除できるので、簡易かつ迅速に可撓構造へ移行することが可能になる。
また、立坑Sでは、下ケーソンAの縦筋14,15と上ケーソンBの縦筋44,45が鉄筋継手を介して連結されておらず(図3の(a)参照)、構造的な結合が切れた状態になっているので、下ケーソンAと上ケーソンBの境界部分において引張力が伝達され難い。すなわち、立坑Sによれば、下ケーソンAと上ケーソンBの境界部分が可撓性を具備するようになる。したがって、立坑Sによれば、地層境界近傍において立坑Sに発生する地震時の曲げモーメントとせん断力を低減することが可能になり、ひいては、立坑Sに発生する断面力を低減することが可能になる。
本実施形態では、下壁本体1の上端面に上端補強板11を定着するとともに、上壁本体4の下端面に下端補強板41を定着し、上端補強板11と下端補強板41とを突き合わせた構造を採用している。このようにすると、下ケーソンAおよび上ケーソンBのコンクリート部分が防護されるので、両ケーソンA,Bの境界部分が繰り返しの変位を受けたときでも、コンクリート部分の欠損を抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、上端補強板11の上面にシール溝1cを形成するとともに、下端補強板41の下面にシール溝4cを形成し、シール溝1c,4cによって形成された閉空間内にシール材7を配置している。このようにすると、両ケーソンA,Bの境界における通常時の止水性が向上するようになる。
加えて、本実施形態では、可撓性を有する止水手段Cを下ケーソンAと上ケーソンBとの間に介在させているので、地震時の変位を受けた場合でも、両ケーソンA,B間を止水することができる。また、本実施形態では、下ケーソンAの収容溝1aの内部に止水手段Cを収容したので、止水手段Cによって立坑の内空断面が侵されることはない。なお、図示は省略するが、下ケーソンAの収容溝1aに代えて上ケーソンBの下端面に収容溝を形成してもよいし、下ケーソンAの収容溝1aに対向する収容溝を上ケーソンBの下端面に形成し、両収容溝の内部に止水手段Cを収容してもよい。
なお、本実施形態では、下ケーソンAの上側で上ケーソンBを構築する場合を例示したが、上ケーソンB(あるいは上ケーソンBの一部となる筒状体)を工場等でプレキャストし、プレキャストした上ケーソンBを下ケーソンAの上に載置してもよい。
また、鋼製セグメントやRCセグメント等を周方向および上下方向に接合して各ケーソンを形成してもよい。この場合には、下ケーソンと上ケーソンの境界部分においても、上下に隣接するセグメント同士をボルト等の継手で連結し、かかる状態で第二沈設工程を行い、結合解除工程では、下ケーソンと上ケーソンの境界部分において前記継手を取り除けばよい。
本実施形態では、立坑Sの可撓部(仮結合部)を地層境界に一致させた場合を例示したが、可撓部を地層境界の上下にずらしてもよいし、地層境界以外の位置(例えば、構造形式が変化する部分、壁厚が変化する段部など)に可撓部を設けてもよい。また、本実施形態では、一つの立坑を上下二つのケーソンで形成した場合を例示したが、複数の地層境界を跨ぐ場合や立坑の剛性を低下させたい場合には、一つの立坑を三つ以上のケーソンに分割して複数の可撓部(仮結合部)を設けてもよい。また、地層境界を挟む上下一対の可撓部としてもよい。
( 仮結合の変形例1 )
本実施形態では、PC鋼線(PC鋼より線)からなるPC鋼材61を用いて下ケーソンAと上ケーソンBを仮結合した場合を例示したが、図8に示すように、PC鋼棒からなるPC鋼材64,65を利用して下ケーソンAと上ケーソンBを仮結合してもよい。
PC鋼材64,65は、沈設作業中だけ下壁本体1および上壁本体4に配置され、沈設作業を終えた後には撤去される。PC鋼材64,65は、直線状に配置されており、下壁本体1および上壁本体4の一方の内壁面(凹部1b又は凹部4b)から下壁本体1および上壁本体4の突き合わせ部を通って他方の内部に至る。
図示は省略するが、下壁本体1および上壁本体4には、凹部1bから斜め上方に向かって延出して上定着部材66に至る管材と、凹部4bから斜め下方に向かって延出して下定着部材67に至る管材とが埋設されている。
上定着部材66および下定着部材67は、雌ねじが形成された筒状の部材からなる。上定着部材66は、地山側の下端補強板41の上方に埋設されており、下定着部材67は、地山側の下端補強板11の下方に埋設されている。
一方のPC鋼材64は、下壁本体1の凹部1bから管材(図視略)に挿入され、収容溝1aと地山側の上端補強板11との間を通って上壁本体4の内部に至る。PC鋼材64の先端部は、上定着部材66に螺合する。上定着部材66にPC鋼材64を定着したら、PC鋼材64の基端部にナット68を螺合し、PC鋼材64に緊張力を付与しつつPC鋼材64の基端部を凹部1bの上側傾斜面に定着する。仮結合を解除する場合には、ナット68を緩めるとともにPC鋼材64を上定着部材66から離脱させ、立坑内空側へPC鋼材64を引き抜けばよい。
他方のPC鋼材65は、上壁本体4の凹部4bから管材に挿入され、収容溝1aと立坑内空側の上端補強板11との間を通って下壁本体1の内部に至る。PC鋼材65の先端部は、下定着部材67に螺合する。下定着部材67にPC鋼材65を定着したら、PC鋼材65の基端部にナット68を螺合し、PC鋼材65に緊張力を付与しつつPC鋼材65の基端部を凹部4bの下側傾斜面に定着する。仮結合を解除する場合には、ナット68を緩めるとともにPC鋼材65を下定着部材67から離脱させ、立坑内空側へPC鋼材65を引き抜けばよい。
PC鋼線に代えてPC鋼棒を使用しても、両ケーソンA,Bを強固に結合した状態で沈設作業を行うことができるので、両ケーソンA,B間のズレや目開き等を好適に抑制することが可能になる。また、収容溝1aよりも地山側の突合部が一方のPC鋼材64で通結され、収容溝1aよりも立坑内空側の突合部が他方のPC鋼材65で緊結されているので、下壁本体1と上壁本体4との突合面の全体にバランスよくプレストレス(圧縮力)を付与することが可能になる。さらに、立坑Sの内空側からPC鋼材64,65を抜き取るだけで、両ケーソンA,Bの仮結合を解除できるので、簡易かつ迅速に可撓構造へ移行することが可能になる。
( 仮結合の変形例2 )
本実施形態では、PC鋼材を用いて下ケーソンAと上ケーソンBを仮結合した場合を例示したが、図9の(a)および(b)に示すように、コッター69を利用して下ケーソンAと上ケーソンBを仮結合してもよい。
図9の(a)に示すように、下壁本体1の上端面には、上端補強板11に加えて、下雌金具18が定着されており、上端補強板11と下雌金具18との間には、収容溝1aが形成されている。また、上壁本体4の下端面には、下端補強板41に加えて、上雌金具48が定着されている。
下雌金具18は、図9の(b)に示すように、断面T字状の嵌合溝を有するリップ溝形状の鋼材からなり、J字状のアンカー筋13cを利用して下壁本体1の上端部に定着されている。下雌金具18は、収容溝1aよりも立坑内空側に配置されており、下雌金具18の端面は、下壁本体1の内壁面に露出している。
上雌金具48は、断面T字状の嵌合溝を有するリップ溝形状の鋼材からなり、J字状のアンカー筋43cを利用して上壁本体4に定着されている。上雌金具48は、下雌金具18の上に載置されていて、上雌金具48の端面は、上壁本体4の内壁面に露出している。上雌金具48の下面は、下雌金具18の上面に突き合わされており、下雌金具18および上雌金具48の嵌合溝同士が連続することにより、断面H字状の嵌合孔が形成されている。
コッター69は、断面H字状を呈する鋼材からなる。而して、結合工程において、下ケーソンAおよび上ケーソンBの内空側から前記嵌合孔にコッター69を嵌入すると、下ケーソンAと上ケーソンBとが仮結合される。結合解除工程では、コッター69を前記嵌合孔から抜き取ることで、下ケーソンAと上ケーソンBとの仮結合を解除すればよい。
PC鋼材に代えてコッター69を使用した場合でも、両ケーソンA,Bを強固に結合した状態で沈設作業を行うことができるので、両ケーソンA,B間のズレや目開き等を好適に抑制することが可能になる。また、立坑Sの内空側からコッター69を抜き取るだけで、両ケーソンA,Bの仮結合を解除できるので、簡易かつ迅速に可撓構造へ移行することも可能になる。
S 立坑
A 下ケーソン
1 下壁本体
11 上端補強板
1c シール溝
B 上ケーソン
4 上壁本体
41 下端補強板
4c シール溝
C 止水手段
61,62 PC鋼材
64,65 PC鋼材
69 コッター
7 シール材
G1 硬質地盤
G2 軟質地盤
K 地層境界

Claims (7)

  1. 下ケーソンを地中に沈下させる第一沈設工程と、
    前記下ケーソンの上端面に上ケーソンを載置し、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合する結合工程と、
    仮結合された前記下ケーソンおよび前記上ケーソンを沈下させる第二沈設工程と、
    前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除する結合解除工程とを備えることを特徴とする立坑の構築方法。
  2. 前記結合工程では、前記下ケーソンおよび前記上ケーソンの一方の内壁面から両者の境界を通って他方に達するPC鋼材を配置し、当該PC鋼材に緊張力を導入することで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合し、
    前記結合解除工程では、前記PC鋼材を抜き取ることで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除することを特徴とする請求項1に記載の立坑の構築方法。
  3. 前記結合工程では、前記下ケーソンおよび前記上ケーソンの内壁面から両者の突き合わせ部にコッターを挿入することで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとを仮結合し、
    前記結合解除工程では、前記コッターを抜き取ることで、前記下ケーソンと前記上ケーソンとの仮結合を解除することを特徴とする請求項2に記載の立坑の構築方法。
  4. 下ケーソンと、
    下ケーソンの上端面に載置される上ケーソンとを備えることを特徴とする立坑。
  5. 前記下ケーソンは、コンクリート構造の下壁本体を有し、
    前記下壁本体の上端面には、鋼製の上端補強板が定着されており、
    前記上ケーソンは、コンクリート構造の上壁本体を有し、
    前記上壁本体の下端面には、鋼製の下端補強板が定着されており、
    前記上端補強板と前記下端補強板とが突き合わされていることを特徴とする請求項4に記載の立坑。
  6. 前記上端補強板の上面および前記下端補強板の下面の少なくとも一方にシール溝が形成されており、
    当該シール溝にシール材が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の立坑。
  7. 前記下ケーソンと前記上ケーソンとの間に、可撓性を有する止水手段が配置されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の立坑。
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