JP2003293378A - ケーソンの圧入装置及びケーソンの圧入方法 - Google Patents

ケーソンの圧入装置及びケーソンの圧入方法

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JP2003293378A
JP2003293378A JP2002099538A JP2002099538A JP2003293378A JP 2003293378 A JP2003293378 A JP 2003293378A JP 2002099538 A JP2002099538 A JP 2002099538A JP 2002099538 A JP2002099538 A JP 2002099538A JP 2003293378 A JP2003293378 A JP 2003293378A
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Yoshinori Hasegawa
壬則 長谷川
Yasuko Hasegawa
靖子 長谷川
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Yamaha Kako Kensetsu Co Ltd
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Yamaha Kako Kensetsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合理的なケーソンの耐力の範囲からの逸脱
や、控え部、圧入部、その他機械・設備類の膨大化の回
避を実現させることが可能となるようなケーソンの圧入
装置及びケーソンの圧入方法を提供する。 【解決手段】 ケーソン5の内部地山の掘削に併せて、
ケーソン5をその自重を用いて地中に沈下させるための
ケーソン5の圧入装置であって、ケーソン5の途中にケ
ーソン5を上側ケーソン及び下側ケーソンに分割する継
手部1であって上側ケーソン及び下側ケーソンの間隔の
拡縮が可能であるものと、地中に定着してなる控え部2
と、控え部2に反力をとって上側ケーソンに対して地中
への圧入力を付与する上側圧入部3と、継手部1に介設
される下側圧入部4であって控え部2、圧入部及び上側
ケーソンに反力をとって下側ケーソンに対して地中への
圧入力を付与するものと、を含むケーソン5の圧入装置
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中構造物の基
礎、シールドの発進等で必要となる立坑その他の土木構
造物に用いられるケーソンの圧入装置及びケーソンの圧
入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のケーソンの圧入装置とし
ては、例えばケーソンの内部地山の掘削に併せて、ケー
ソンをその自重を用いて地中に沈下させるためのケーソ
ンの圧入装置であって、地中に定着してなる控え部たる
アースアンカーと、このアースアンカーに反力をとって
ケーソンに対して地中への圧入力を付与する圧入部たる
センターホールジャッキと、を含むものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ケーソンの圧入装置では、大深度でケーソンを圧入する
必要があるような場合には、ケーソンの地中への圧入に
必要となる圧入力が過大となり、ケーソンの耐力を越
え、或いはアースアンカーやセンターホールジャッキの
耐力を越える場合が起こり得る。
【0004】このような場合には、ケーソンを構成する
壁の厚さ寸法が合理的なケーソンの壁の厚さ寸法の範囲
を逸脱してしまう。また、アースアンカーやセンターホ
ールジャッキを増設する必要や、そのための機械・設備
類の規模を増加させる必要が生じてしまう。
【0005】そこで、本発明の課題は、大深度化に伴い
発生するはずの増加費用の低減効果が確実かつ十分に得
られるように、合理的なケーソンの耐力の範囲からの逸
脱や、控え部、圧入部、その他機械・設備類の膨大化の
回避を実現させることが可能となるようなケーソンの圧
入装置及びケーソンの圧入方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、第
一発明と、第二発明とを含むものとして構成されてい
る。第一発明は、ケーソンの圧入装置に係るものであ
り、第二発明は、ケーソンの圧入方法に係るものであ
る。
【0007】第一発明に係るケーソンの圧入装置は、ケ
ーソンの内部地山の掘削に併せて、ケーソンをその自重
を用いて地中に沈下させるために用いられるものであ
る。
【0008】これは、継手部と、控え部と、上側圧入部
と、下側圧入部とからなっている。ここで、継手部は、
ケーソンの途中にケーソンを上側ケーソン及び下側ケー
ソンに分割する継手部であって上側ケーソン及び下側ケ
ーソンの間隔の拡縮が可能である機能を果たす。控え部
は、地中に定着してなる機能を果たす。上側圧入部は、
控え部に反力をとって上側ケーソンに対して地中への圧
入力を付与する機能を果たす。下側圧入部は、継手部に
介設される下側圧入部であって控え部、圧入部及び上側
ケーソンに反力をとって下側ケーソンに対して地中への
圧入力を付与する機能を果たす。
【0009】このような第一発明に係るケーソンの圧入
装置によれば、このような継手部及び下側圧入部を含む
ものとして構成されているので、合理的なケーソンの耐
力の範囲からの逸脱や、控え部、圧入部、その他機械・
設備類の膨大化の回避を実現させることが可能となる。
【0010】したがって、これによれば、大深度化に伴
い発生するはずの増加費用の低減効果が得られることが
可能となる。
【0011】一方、第二発明に係るケーソンの圧入方法
は、ケーソンの内部地山の掘削に併せて、ケーソンをそ
の自重を用いて地中に沈下させるために用いられる方法
である。これは、以下の各工程を含む方法として構成さ
れている。
【0012】すなわち、地中に定着してなる控え部を設
置する控え部設置工程。ケーソンの途中にケーソンを上
側ケーソン及び下側ケーソンに分割する継手部であって
上側ケーソン及び下側ケーソンの間隔の拡縮が可能であ
るものを設置する継手部設置工程。控え部設置工程の後
に、上側圧入部を設置して、上側圧入部が控え部に反力
をとって上側ケーソンに対して地中への圧入力を付与す
る上側圧入力付与工程。そして、控え部設置工程及び継
手部設置工程の後に、継手部に下側圧入部を介設して、
下側圧入部が控え部、圧入部及び上側ケーソンに反力を
とって下側ケーソンに対して地中への圧入力を付与する
下側圧入力付与工程である。
【0013】このような第二発明に係るケーソンの圧入
方法によれば、このような継手部設置工程及び下側圧入
力付与工程を含むものとして構成されているので、合理
的なケーソンの耐力の範囲からの逸脱や、控え部、圧入
部、その他機械・設備類の膨大化の回避を実現させるこ
とが可能となる。
【0014】したがって、これによれば、大深度化に伴
い発生するはずの増加費用の低減効果が得られることが
可能となる。
【0015】このような第二発明に係るケーソンの圧入
方法において、第二発明による課題の解決にとって適合
的である工程をさらに付加することとして、大深度化に
よる増加費用の低減効果が確実かつ十分に得られること
とする観点からすれば、継手部設置工程の前に、ケーソ
ンの地中への圧入にとって現に必要となっている圧入力
である現必要圧入力を把握する現必要圧入力把握工程を
含み、継手部設置工程における継手部の設置は、現必要
圧入力で行うケーソンの地中への圧入にとって現に必要
となっているケーソンの耐力が合理的なケーソンの耐力
の範囲を逸脱しない部位に行うことが好ましい。
【0016】また、第二発明による課題の解決にとって
適合的である工程をさらに付加することとして、大深度
化による増加費用の低減効果がさらに確実かつ十分に得
られることとする観点からすれば、現必要圧入力把握工
程の前に又は現必要圧入力把握工程に併せて、ケーソン
の外側面への潤滑剤の塗布、ケーソンの外側面における
高圧水の噴出その他の現必要圧入力を低減させるための
現必要圧入力低減工程を含むことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】なお、ここでは、シールドの発進等で必要
となる立坑に適用する場合について説明するが、これに
限られるものではなく、水中構造物の基礎その他の用途
に適用する場合でも、以下の説明が妥当する。また、ケ
ーソン5としてオープンケーソン5を採用する場合につ
いて説明するが、これに限られるものではなく、条件さ
え整えばニューマティックケーソン5その他のケーソン
5を採用する場合でも、以下の説明が妥当する。また、
ケーソン5の躯体は、施工現場でコンクリートやスティ
ールなどで一体整形した躯体でもよく、あるいは予め工
場などで作ったセグメントを施工現場で組み立てて躯体
を形成した場合でも、以下の説明が妥当する。
【0019】[ケーソン5の圧入装置]図1は本発明の
一実施の形態に係るケーソン5の圧入装置が適用される
該ケーソン5の施工装置の概略構成図、図2は該ケーソ
ン5の圧入装置の全体構成図、図3は該ケーソン5の圧
入装置の部分構成図、図4は該ケーソン5の圧入装置の
部分構成図図5は該ケーソン5の圧入装置の部分構成図
を示している。
【0020】本実施の形態において、ケーソン5の圧入
装置は、図1に示すように、地上に配置した門型クレー
ン6から吊り下げられる油圧ハイドログラブ7の投下に
よって行うケーソン5の内部地山の掘削及び排土に併せ
て、ケーソン5をその自重を用いて地中に沈下させるこ
とを目的として用いられるものである。
【0021】ここで、ケーソン5としては、同図に示す
ように、下端部に刃口部5cを含むものとして構成され
ており、ケーソン5の地中への圧入に必要となる圧入力
の低減が図られている。
【0022】なお、このようなケーソン5の内部地山の
掘削は、大気下の掘削のみならず、水中掘削として行う
ことも可能となっている。
【0023】具体的には、このケーソン5の圧入装置
は、図1に示すように、継手部1と、控え部2と、上側
圧入部3と、下側圧入部4とを含むものとして構成され
ている。
【0024】以下、これらの各構成要素についてさらに
詳細に説明する。
【0025】(1)継手部1 継手部1は、図1及び図2に示すように、ケーソン5の
途中にケーソン5を上側ケーソン5及び下側ケーソン5
に分割する役割を果たすものとして構成されている。
【0026】本実施の形態における継手部1は、図2に
示すように、ケーソン5の上側の途中に設けられる第一
継手部11と、ケーソン5の下側の途中に設けられる第
二継手部12とからなっている。
【0027】ここで、第一継手部11は、同図に示すよ
うに、ケーソン5を上側ケーソン5としての第一ケーソ
ン5aと下側ケーソン5としての第二ケーソン5b及び
刃口部5cとに分割する役割を果たすものとして構成さ
れている。
【0028】具体的には、この第一継手部11は、図3
に示すように、所定のストロークで行われる第一ケーソ
ン5a及び第二ケーソン5bの間隔の拡縮動作に対応可
能である第一中押スライド板11aと、この第一中押ス
ライド板11a及びケーソン5の隙間からの地下水の浸
入を阻止するゴム、樹脂その他の材料からなる第一止水
部材11bと、上側ケーソン5及び下側ケーソン5の間
からの地下水や土砂の浸入を阻止する第一泥土遮断シー
ト11cとを含むものとして構成されている。なお、本
実施の形態における第一止水部材11bは、止水性を担
保しようとする観点から、ケーソン5の壁の内側に設け
られる凹部にはめ込むこととなっている。
【0029】ここで、この中押スライド板は、上側ケー
ソン5及び下側ケーソン5のいずれか一方に固着されて
いることが必要となるが(図3参照)、中押スライド板
及び止水部材や泥土遮断シートは、ケーソン5の内側に
取り付けられているか、外側に取り付けられているかの
別を問わない。
【0030】つまり、このような第一継手部11によれ
ば、第一ケーソン5a及び第二ケーソン5bの間隔を拡
縮させることが可能となっている。
【0031】一方、第二継手部12は、図2に示すよう
に、ケーソン5を上側ケーソン5としての第一ケーソン
5a及び第二ケーソン5bと下側ケーソン5としての刃
口部5cとに分割する役割を果たすものとして構成され
ている。
【0032】具体的には、この第二継手部12は、図4
に示すように、所定のストロークで行われる第一ケーソ
ン5a及び第二ケーソン5bの間隔の拡縮動作に対応可
能である第二中押スライド板12aと、この第二中押ス
ライド板12a及びケーソン5の隙間からの地下水の浸
入を阻止する第二止水部材12bと、上側ケーソン5及
び下側ケーソン5の間からの地下水や土砂の浸入を阻止
する第二泥土遮断シート12cとを含むものとして構成
されている。
【0033】つまり、このような第二継手部12によれ
ば、第二ケーソン5b及び刃口部5cの間隔を拡縮させ
ることが可能となっている。
【0034】(2)控え部2 控え部2は、図1及び図2に示すように、地中に定着し
てなるものとして構成されている。
【0035】具体的には、この控え部2としては、これ
らの図に示すような鋼線21aを含むアースアンカー2
1が用いられている。
【0036】(3)上側圧入部3 上側圧入部3は、図1及び図2に示すように、控え部2
に反力をとって上側ケーソン5に対して地中への圧入力
を付与する役割を果たすものとして構成されている。
具体的には、この上側圧入部3は、これらの図に示すよ
うに、上側ケーソン5の上に載置され、上部からの圧入
力を下部に伝える桁受31と、この桁受31の上に載置
され、上部からの圧入力を下部に伝える圧入桁32と、
この圧入桁32の上に配置されるとともにアースアンカ
ー21に含まれる鋼線21aに取り付けられ、この鋼線
21aに対して圧入力を付与するセンターホールジャッ
キ33と、を含むものとして構成されている。
【0037】(4)下側圧入部4 下側圧入部4は、図1及び図2に示すように、継手部1
に介設されるものとして構成されており、控え部2、圧
入部及び上側ケーソン5に反力をとって下側ケーソン5
に対して地中への圧入力を付与する役割を果たすものと
して構成されている。
【0038】本実施の形態における下側圧入部4は、こ
れらの図に示すように、第一継手部11に介設される第
一下側圧入部41と、第二継手部12に介設される第二
下側圧入部42442とからなっている。
【0039】ここで、第一下側圧入部41は、控え部
2、圧入部及び上側ケーソン5としての第一ケーソン5
aに反力をとって下側ケーソン5としての第二ケーソン
5b及び刃口部5cに対して地中への圧入力を付与する
役割を果たすものとして構成されている。
【0040】具体的には、この第一下側圧入部41は、
図3に示すように、所定のストロークで第一ケーソン5
a及び第二ケーソン5bの間隔を拡大させる中押ジャッ
キ41aを含むものとして構成されている。
【0041】また、このような中押ジャッキ42a41
aは、ケーソン5の地中への圧入が円滑に行われ、か
つ、圧入したケーソン5に傾斜が生じないように、圧入
桁32の上に配置されることが必要となる。例えば本実
施の形態における中押ジャッキ42a41aは、図5
(a)に示すようなほほ等間隔な配置として、円形断面
を有しているケーソン5に対して均等な圧入力を付与す
ることが可能となっている。
【0042】なお、図5(b)は、ケーソン5として、
矩形断面を有しているものを採用する場合についての具
体的な事例を示している。
【0043】つまり、このような第一下側圧入部41に
よれば、ケーソン5の地中への圧入に必要となる圧入力
をケーソン5の自重、上側圧入部3及び第二下側圧入部
424とともに負担することが可能となっている。
【0044】一方、第二下側圧入部42は、控え部2、
圧入部並びに上側ケーソン5としての第一ケーソン5a
及び第二ケーソン5bに反力をとって下側ケーソン5と
しての刃口部5cに対して地中への圧入力を付与する役
割を果たすものとして構成されている。
【0045】具体的には、この第二下側圧入部42は、
図4に示すように、所定のストロークで第一ケーソン5
a及び第二ケーソン5bの間隔を拡大させる中押ジャッ
キ42aを含むものとして構成されている。
【0046】つまり、このような第二下側圧入部42に
よれば、ケーソン5の地中への圧入に必要となる圧入力
をケーソン5の自重、上側圧入部3及び第一下側圧入部
41とともに負担することが可能となっている。
【0047】すなわち、このようなケーソン5の圧入装
置によれば、このような継手部1及び下側圧入部4を含
むものとして構成されているので、ケーソン5の地中へ
の圧入に必要となる圧入力の一部を下側圧入部4によっ
て負担することが可能となっており、合理的なケーソン
5の耐力の範囲からの逸脱や、控え部2、圧入部、その
他機械・設備類の膨大化の回避を実現させることが可能
となっている。
【0048】したがって、これによれば、大深度化に伴
い発生するはずの増加費用の低減効果が確実かつ十分に
得られることとなる。
【0049】[ケーソン5の圧入方法]図6は本発明の
一実施の形態に係るケーソン5の圧入方法の全体構成を
説明するフローチャートを示している。
【0050】本実施の形態において、ケーソン5の圧入
方法は、所定のロットのケーソン5を構築するケーソン
5構築工程の後に、ケーソン5の内部地山の掘削に併せ
て、該ケーソン5をその自重を用いて地中に沈下させる
ことを目的として実行されるものである。
【0051】本実施の形態におけるケーソン5の圧入方
法は、上記したようなケーソン5の圧入装置を用いて行
うものとして構成されており、具体的には、図6にフロ
ーチャートとして示すように、控え部設置工程101〜
下側圧入力付与工程106までの各工程により構成され
ている。以下、図6を用いて、図1〜図5を参考にしな
がら、各工程について説明する。
【0052】(1)控え部設置工程101 これは、地中に定着してなる控え部2を設置する工程で
ある。
【0053】具体的には、鋼線21aを含むアースアン
カー21が圧入すべきケーソン5の周囲又は内部に打設
され、これにより地中に定着される。
【0054】なお、このような控え部設置工程101
は、上側圧入力付与工程105及び下側圧入力付与工程
106の前まで行うことが必要となるが、現必要圧入力
低減工程102及び現必要圧入力把握工程103や継手
部設置工程104との前後は問わない(図6参照)。
【0055】(2)現必要圧入力低減工程102102 これは、現必要圧入力把握工程103の前に、ケーソン
5の外側面への潤滑剤の塗布を行う工程である。このよ
うな現必要圧入力低減工程102としては、現必要圧入
力を低減させること、すなわち、壁面の摩擦力を減少さ
せることが可能なものであれば、例えばケーソン5の外
側面において高圧水や圧縮空気を噴出させたりする手段
に代えても差し支えない。
【0056】つまり、本実施の形態に係るケーソン5の
圧入方法による課題の解決にとって適合的である工程が
さらに付加されることとなり、これにより、大深度化に
よる増加費用の低減効果がさらに確実かつ十分に得られ
ることが可能となっている。
【0057】なお、このような現必要圧入力低減工程1
02は、現必要圧入力把握工程103に併せて実行して
もよく、又は、上側圧入力付与工程105や下側圧入力
付与工程106に併せて実行しても差し支えない(図6
参照)。
【0058】(3)現必要圧入力把握工程103103 これは、継手部設置工程104の前に、ケーソン5の地
中への圧入にとって現に必要となっている圧入力である
現必要圧入力を把握する工程である。
【0059】つまり、本実施の形態に係るケーソン5の
圧入方法による課題の解決にとって適合的である工程が
さらに付加されることとなり、これにより、大深度化に
よる増加費用の低減効果が確実かつ十分に得られること
が可能となっている。
【0060】特に、大深度でケーソン5を圧入する必要
があるような場合には、ケーソン5の地中への圧入に必
要となる圧入力は、土質状況その他の具体的な現場状況
いかんによっては相当に流動的である。そのような不確
定な状況の下において行うケーソン5の圧入は、因果法
則が不明であるために予測をともなった事前的な管理が
困難であるから、ここに、現必要圧入力低減工程102
の付加する意義があるといえる。
【0061】(4)継手部設置工程104 これは、ケーソン5の途中にケーソン5を上側ケーソン
5及び下側ケーソン5に分割する継手部1であって上側
ケーソン5及び下側ケーソン5の間隔の拡縮が可能であ
るものを設置する工程である。
【0062】ここで、継手部設置工程における継手部1
の設置は、現必要圧入力で行うケーソン5の地中への圧
入にとって現に必要となっているケーソン5の耐力が合
理的なケーソン5の耐力の範囲を逸脱しない部位に行わ
れることとなっている。
【0063】したがって、例えば現に必要となっている
ケーソン5の壁の厚さ寸法が合理的なケーソン5の壁の
厚さ寸法の範囲を逸脱しようとしている場合には、その
ようなケーソン5の上端部位に継手部1を設置すべきも
のと決定されることとなる。
【0064】(5)上側圧入力付与工程105105 これは、控え部設置工程101の後に、上側圧入部3を
設置して、上側圧入部3が控え部2に反力をとって上側
ケーソン5に対して地中への圧入力を付与する工程であ
る。
【0065】(6)下側圧入力付与工程106106 これは、控え部設置工程101及び継手部設置工程10
4の後に、継手部1に下側圧入部4を介設して、下側圧
入部4が控え部2、圧入部及び上側ケーソン5に反力を
とって下側ケーソン5に対して地中への圧入力を付与す
る工程である。
【0066】これにより、所定の深度までのケーソン5
の圧入が完了した時点で本実施の形態に係るケーソン5
の圧入方法が終了する。
【0067】なお、このケーソン5の圧入方法に続いて
ケーソン5の内部にある掘削底にコンクリートを打設す
る。水中掘削である場合には、水中コンクリートを打設
する。この水中コンクリートの強度が発現した後でケー
ソン5の内部からの排水を行う。
【0068】すなわち、このようなケーソン5の圧入方
法によれば、このような継手部設置工程104及び下側
圧入力付与工程106を含むものとして構成されている
ので、合理的なケーソン5の耐力の範囲からの逸脱や、
控え部2、上側圧入部3、その他機械・設備類の膨大化
の回避を実現させることが可能となる。
【0069】したがって、これによれば、大深度化に伴
い発生するはずの増加費用の低減効果が得られることが
可能となる。
【0070】特に、本実施の形態におけるケーソン5の
圧入方法によれば、現必要圧入力低減工程102及び現
必要圧入力把握工程103を含むものとして構成されて
いるので、大深度でケーソン5を圧入する必要があるよ
うな、ケーソン5の地中への圧入に必要となる圧入力の
事前的な把握が困難な場合でも、大深度化に伴い発生す
るはずの増加費用の低減効果が確実かつ十分に得られる
ことが担保される。
【0071】
【発明の効果】本発明に係るケーソンの圧入装置及びケ
ーソンの圧入方法によれば、大深度化に伴い発生するは
ずの増加費用の低減効果が確実かつ十分に得られること
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入装
置が適用される該ケーソンの施工装置の概略構成図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入装
置の全体構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入装
置の部分構成図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入装
置の部分構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入装
置の部分構成図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るケーソンの圧入方
法の全体構成を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 継手部 2 控え部 3 上側圧入部 4 下側圧入部 5 ケーソン 5a 第一ケーソン 5b 第二ケーソン 5c 刃口部 6 門型クレーン 7 油圧ハイドログラブ 11 第一継手部 11a 第一中押スライド板 11b 第一止水部材 11c 第一泥土遮断シート 12 第二継手部 12a 第二中押スライド板 12b 第二止水部材 12c 第二泥土遮断シート 21 アースアンカー 21a 鋼線 31 桁受 32 圧入桁 33 センターホールジャッキ 41 第一下側圧入部 41a 中押ジャッキ 42 第二下側圧入部 42a 中押ジャッキ 101 控え部設置工程 102 現必要圧入力低減工程 103 現必要圧入力把握工程 104 継手部設置工程 105 上側圧入力付与工程 106 下側圧入力付与工程

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーソンの内部地山の掘削に併せて、該ケ
    ーソンをその自重を用いて地中に沈下させるためのケー
    ソンの圧入装置であって、 前記ケーソンの途中に該ケーソンを上側ケーソン及び下
    側ケーソンに分割する継手部であって該上側ケーソン及
    び該下側ケーソンの間隔の拡縮が可能であるものと、 地中に定着してなる控え部と、 前記控え部に反力をとって前記上側ケーソンに対して地
    中への圧入力を付与する上側圧入部と、 前記継手部に介設される下側圧入部であって前記控え
    部、前記圧入部及び前記上側ケーソンに反力をとって前
    記下側ケーソンに対して地中への圧入力を付与するもの
    と、を含むことを特徴とする、ケーソンの圧入装置。
  2. 【請求項2】ケーソンの内部地山の掘削に併せて、該ケ
    ーソンをその自重を用いて地中に沈下させるためのケー
    ソンの圧入方法であって、 地中に定着してなる控え部を設置する控え部設置工程
    と、 前記ケーソンの途中に該ケーソンを上側ケーソン及び下
    側ケーソンに分割する継手部であって該上側ケーソン及
    び該下側ケーソンの間隔の拡縮が可能であるものを設置
    する継手部設置工程と、 前記控え部設置工程の後に、上側圧入部を設置して、該
    上側圧入部が前記控え部に反力をとって前記上側ケーソ
    ンに対して地中への圧入力を付与する上側圧入力付与工
    程と、 前記控え部設置工程及び前記継手部設置工程の後に、前
    記継手部に下側圧入部を介設して、該下側圧入部が前記
    控え部、前記圧入部及び前記上側ケーソンに反力をとっ
    て前記下側ケーソンに対して地中への圧入力を付与する
    下側圧入力付与工程と、を含むことを特徴とする、ケー
    ソンの圧入方法。
  3. 【請求項3】前記継手部設置工程の前に、前記ケーソン
    の地中への圧入にとって現に必要となっている圧入力で
    ある現必要圧入力を把握する現必要圧入力把握工程を含
    み、 前記継手部設置工程における前記継手部の設置は、前記
    現必要圧入力で行う前記ケーソンの地中への圧入にとっ
    て現に必要となっているケーソンの耐力が合理的なケー
    ソンの耐力の範囲を逸脱しない部位に行うことを特徴と
    する、請求項2に記載のケーソンの圧入方法。
  4. 【請求項4】前記現必要圧入力把握工程の前に又は該現
    必要圧入力把握工程に併せて、前記ケーソンの外側面へ
    の潤滑剤の塗布、該ケーソンの外側面における高圧水の
    噴出その他の現必要圧入力を低減させるための現必要圧
    入力低減工程を含むことを特徴とする、請求項2又は請
    求項3に記載のケーソンの圧入方法。
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