JP6259271B2 - ケーソン沈設方法及び地中柱体群 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーソンを地盤中に沈設するケーソン沈設方法及びこの方法に用いる地中柱体群に関する。
建築構造物の基礎工事や、地下構造物の築造の工法の一つとして、ケーソン沈設工法がある。この工法は、有底筒状に形成され筒底の下部に地盤掘削用の作業室を備えたニューマチックケーソンや無底筒状に形成されたオープンケーソン等のケーソン(函)を地盤上に配置し、このケーソンの周壁内側の地盤及び周壁下端の刃先部下方の地盤を掘削しつつ、その自重により又は荷重を加える等して、ケーソンを所定の深さまで徐々に沈下させて設置し、地盤中に基礎及び地下構造物を構築する工法である。
この種の工法におけるケーソンの沈設方法では、ケーソンを沈下させる力である沈下力(主にケーソンの自重)を、この沈下力に抵抗する力である沈下抵抗力より高くなるようにすることにより、ケーソンを沈下させている。つまり、このケーソン沈設方法においては、主にケーソンの周壁(特に刃先部における周壁)と周壁周りの地盤との間の摩擦力や地盤の粘着力等の沈下抵抗力に抗してケーソンを沈下させている。
この種のケーソン沈設方法としては、例えば、特許文献1に開示されたケーソン沈設方法が知られている。特許文献1に記載されたケーソン沈設方法では、ケーソンの沈下領域の地盤の支持力を均一化することを目的として、ケーソン沈下前に、沈下領域における刃先部下方の地盤を、砂柱又は砂利柱が互いに連接してなる地中柱体群に置き換えている。
特公昭58−043532
しかしながら、特許文献1に記載されたケーソン沈設方法では、刃先部下方の地中柱体群を構成する土質材料は単なる砂や砂利であるため、特にこの地中柱体群の上側部においては支持力が低くケーソン沈設作業中に大重量のケーソンを安定して支持しつつ沈下させることが困難であった。
ここで、地中柱体群の支持力を高めるべく、地中柱体群を構成する土質材料としてベントナイト等の強度の高い土質材料を用いることも考えられる。しかしながら、この場合、粘土層等の粘着力の高い土質の地盤でケーソンを沈下させる場合と同様に、ケーソンが急激に沈下(急沈)することが想定される。これは、粘着力の高い土質材料の場合、ケーソンの静止状態からケーソンの沈下開始後のごく初期までの間においては、ケーソンの周壁に粘着力の高い土質材料が粘着した状態で非常にゆっくりと沈下していくところ、ある程度沈下すると粘性に起因する沈下抵抗力が急激に低下することが想定されるためである。
本発明は、このような実状に着目してなされたものであり、大重量のケーソンを安定して支持しつつ、ケーソンを急沈させることなく沈設することが可能なケーソン沈設方法及びこの方法に用いる地中柱体群を提供することを目的とする。
上記課題に対して、本発明に係るケーソン沈設方法は、その一態様として、刃先部を備える円筒状のケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置する構成とした。
また、本発明に係る地中柱体群は、その一態様として、刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下されて設置される円筒状のケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、予め構築される地中柱体群であって、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する構成とした。
本発明に係るケーソン沈設方法の上記一態様によると、円筒状のケーソンの刃先部下方地盤に、粘着力及び強度を相互に異ならせた複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、刃先部を地中柱体群の上端面上に据え付け、その後、地中柱体群のうちの刃先部の下方部分を除去して、ケーソンを刃先部下方向に沈下させている。これにより、例えば、ケーソン自重に応じた支持力を有するように地中柱体群の一部を強度の高い柱体として、主にこの柱体によりケーソンを支持し、地中柱体群の残りの部分を粘着力の低い柱体として、ケーソン自重に応じて地中柱体群全体の粘着力を低減させることで粘性の高い土質に起因するケーソンの急沈を抑制することができる。その結果、刃先部下方地盤を全体として支持力がありかつ適度な粘着力を有した土質に置換することができるため、例えば、大重量のケーソンであっても、ケーソンを安定して支持しつつ、適度な粘着力によりケーソンを徐々に沈下させることができる。
このようにして、大重量のケーソンを安定して支持しつつ、ケーソンを急沈させることなく沈設することが可能なケーソン沈設方法及びこの方法に用いる地中柱体群を提供することができる。
また、このようにケーソンを急沈させることなく地盤中に沈設することができるため、刃先部と掘削地盤の底部との衝突による振動及び騒音の発生を抑制することができ、ケーソンの沈設施工の周辺に悪影響を及ぼすことなく沈設施工が可能である。そのため、鉄道の線路、振動を嫌う重要構造物、民家等が近接している場所においても、ケーソン沈設工法を採用して建築構造物の基礎工事等を行うことができる。また、急沈抑制により、沈設施工の安全性を向上することもできる。そして、ケーソンを徐々に沈下させることができるため、ケーソンの地盤中への建込精度を向上させることができる。また、ニューマチックケーソンを利用する場合であっても、作業室内の急激な気圧上昇の発生を防止することができると共に、作業室内の圧気がケーソン外に漏れて、沈設施工の周辺の地表等から噴出するエアブローを抑制することができる。
本発明の一実施形態におけるケーソンの概略構成を示す図であり、ケーソン沈設後の状態を示している。 図1に示すA−A線矢視断面図である。 本実施形態におけるケーソン沈設工法の施工手順を説明するための概念図であり、第1柱体用のボーリング工程を示す図である。 図3に示すB−B線矢視の拡大断面図である。 図3に続く第1柱体構築工程を示す図である。 第1柱体構築工程完了後の地中柱体群の斜視イメージ図である。 図5に続く第2柱体用のボーリング工程を説明するための断面図であり、第2柱体用のボーリング工程後における図4と同一位置での断面図である。 図7に続く第2柱体構築工程を説明するための断面図である。 第2柱体構築工程完了後の地中柱体群の斜視イメージ図である。 図8に続く第1ロットケーソンの設置工程を示す図である。 図10の第1ロットケーソンの刃先部と地中柱体群との位置関係を示す部分拡大断面図である。 図10に続く第1ロットの掘削沈下工程を示す図である。 図12に示すC−C線矢視断面図である。 第2ロットケーソンの設置工程を示す図である。 第1〜第5ロットケーソンを設置した状態を示す図である。 ケーソン内部への中埋めコンクリートの打設工程を示す図である。 図16に続く頂版設置工程を示す図である。 沈設が完了したケーソン上に橋脚を配置した状態を示す図である。
以下、添付図面参照して本発明に係るケーソン沈設方法の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるケーソンの概略構成を説明するためのイメージ図である。本実施形態においては、ケーソンとしてニューマチックケーソン1を利用し、このニューマチックケーソン1を沈設させて橋脚100の基礎を構築するケーソン沈設工法に、本発明に係るケーソン沈設方法を適用した場合について、以下に説明する。
本実施形態における地盤は、地表側から、上層G1、中間層G2、下層G3及び支持層層G4の順で層をなして構成されているものとする。そして、上層G1と中間層G2との境界面、中間層G2と下層G3との境界面は地表面に対して傾斜しているものとする。例えば、上層G1は砂礫層であり、中間層G2は沖積粘土層等の軟弱粘土層であり、下層G3は固結シルト等の比較的粘着力及び強度の高い硬質粘土層である。また、支持層G4は、例えば、泥岩層からなり、ニューマチックケーソン1及び橋脚100を支持可能な地耐力を有しているものとし、図1に示すように、ニューマチックケーソン1の後述する刃先部6の先端を、支持層G4に貫入させた状態で地盤中に沈設させるものとする。
前記ニューマチックケーソン1は、全体的には、上下方向に延びる円筒形状又は角筒形形状をなし、周壁2を有している。なお、本実施形態では、ニューマチックケーソン1は、図2に示すように、円筒形状であるものとする。
ニューマチックケーソン1は、沈設された状態で、下から順に、ケーソン基部3と、ケーソン中間部4と、ケーソン頂部5とにより構成されている。
前記周壁2は、ケーソン基部3、ケーソン中間部4及びケーソン頂部5の外周壁からなる。例えば、ケーソン中間部4及びケーソン頂部5の外周壁は、それぞれケーソン基部3の外周壁から外方にはみ出さないような形状で形成されている。周壁2の下端側、すなわち、ケーソン基部3における周壁2の下端側には、刃先部6が形成されている。
また、本実施形態において、周壁2(特に刃先部6の周囲)は、図2に示すように、地盤中への沈下中に、その外周面が後述する第1柱体21と第2柱体22とからなる地中柱体群23で完全に覆われている。
図1に戻って、前記ケーソン基部3は、周壁2の下端側に刃先部6を備えてなるものであり、この刃先部6の内側に地盤掘削用の作業室7が形成されている。
具体的には、ケーソン基部3は、円筒状の刃先部6と、この円筒の上端を覆い作業室7の天井となる作業天井壁8とからなる。以下において、このケーソン基部3を、第1ロットケーソン11と呼ぶ。
前記刃先部6は、ケーソン沈下時に地中柱体群23に貫入するものであり、この刃先部6における周壁2は、ケーソン中間部4及びケーソン頂部5の外周壁より外方に、例えば数センチ程度はみ出すように形成されている。これにより、ケーソン沈下時におけるケーソン中間部4及びケーソン頂部5の周壁2と地中柱体群23との間の摩擦抵抗を、軽減するようにしている。
前記作業室7は、作業員や掘削機等により地盤を掘削するための地盤掘削用の空間である。作業室7内には外部から空気等が供給されており、作業室7内は圧気状態になっている。これにより、地盤から作業室7内への地下水、泥及びガス等の流入を防止して、掘削作業の安全及び効率化を図っている。
前記作業天井壁8には、貫通孔8aが形成されている。この貫通孔8aは、ケーソン沈設施工時に作業天井壁8の上面に設置される筒状のマンロック及びマテリアルロック(図示省略)の内部空間と連通する。図1では、貫通孔8aは、図の簡略化のため1つのみ示したが、実際には、マンロック内部との連通用、マテリアルロック内部との連通用、作業室7の圧気用の配管及び作業室7内のガスモニタリング用等の孔がそれぞれ、適宜の位置に形成されている。なお、マンロックには、上方開口部から下方開口部を経て作業室7まで到達する階段が形成されており、この階段を通って、作業員が作業室7内に入室可能とされている。また、マンロックには、途中に減圧室が設けられており、作業員は圧気された作業室7での作業終了後、この減圧室を経由して地表側に出るようになっている。そして、図示省略のマテリアルロックは、作業室7において掘削した土砂をクレーン等によって排出する際等に利用される。
前記ケーソン中間部4は、第1ロットケーソン11の上部に構築され、例えば、円筒状に形成されケーソン沈設深さに応じて適宜個数に分割されている。
本実施形態において、ケーソン中間部4は、例えば、3分割されているものとして、下側から第2ロットケーソン12、第3ロットケーソン13、第4ロットケーソン14と呼ぶものとする。各ケーソン12,13,14は、後述するように第1ロットケーソン11が上層G1内を沈下するに従って鉛直方向に順次設置される。
前記ケーソン頂部5は、ケーソン中間部4の上部に構築されものであり、例えば、円筒状ケーソン51と、この円筒状ケーソン51の開口を閉塞する頂版となる円柱状の頂版52とを含んで構成される。円筒状ケーソン51は、例えば、その周壁2(外周壁)の外径をケーソン中間部4と合せて形成され、内径をケーソン中間部4の内径より大きくして形成される。以下において、この円筒状ケーソン51を、第5ロットケーソン15と呼ぶ。
次に、本発明に係るケーソン沈設方法の一実施形態を、ケーソンとして上記ニューマチックケーソン1を用いた場合について、図3〜図18を参照して説明する。図3及び図4は第1柱体用のボーリング工程、図5及び図6は第1柱体構築工程、図7は第2柱体用のボーリング工程、図8及び図9は第2柱体構築工程、図10及び図11は第1ロットケーソン11の設置工程、図12及び図13は第1ロットの掘削沈下工程、図14は第2ロットケーソン12の設置工程、図15は第1〜第5ロットケーソン11〜15の設置状態、図16は中埋めコンクリートの打設工程、図17は頂版設置工程、図18はケーソン上に橋脚を配置した状態をそれぞれ示す。
なお、図3〜図18において、前述したマンロック及びマテリアルロックや、圧気用等の配管等については、図の簡略化のため図示省略している。さらに、図3〜図18においては、図1に示した上層G1〜下層G3の各層の境界は、図の簡略化のため図示省略すると共に、G1〜G3をまとめて符号Gで略して示す。
本実施形態におけるケーソン沈設方法は、ニューマチックケーソン1を、刃先部6を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置する方法であって、ニューマチックケーソン1の沈下領域における刃先部6下に位置する刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる2種類の柱体(21,22)を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群23を予め構築し、刃先部6をこの地中柱体群23の上端面上に据え付けた後、地中柱体群23のうち刃先部6の下方部分を除去して、ニューマチックケーソン1を刃先部下方向に上記所定深さまで沈下させて設置するように構成され、具体的には、以下に詳述する、「ボーリング工程」、「地中柱体群構築工程」、「ケーソン設置工程」及び「ケーソン掘削沈下工程」を含んで構成される。本実施形態において、前記2種の柱体(21,22)は、第1の土質材料21bからなる第1柱体21と、第1の土質材料21bより粘着力が低い第2の土質材料22bからなりかつ第1柱体21より強度の低い第2柱体22と、からなる。
まず、図3及び図3に示すB−B線矢視断面図である図4に示すように、ニューマチックケーソン1の沈下領域における刃先部下方地盤G(G1〜G3)に、複数の孔21aを、互いに連通しないように間隔を空けて、該地盤の地表から下方に向かって、例えば、泥岩層からなる支持層G4の手前まで削孔する。各孔21aは、それぞれの孔中心が、例えば、図4に示すように、刃先部6周りの周壁2の輪郭線Lの線上に沿うようにして、削孔されている。孔21aは、例えば、周方向に等角度のピッチ(例えば、30°)で削孔されている。この孔(以下「第1孔」と言う。)21a内に、後述するようにして第1柱体21が延設される。以下において、この工程を第1柱体用ボーリング工程と言う。この第1柱体用ボーリング工程と、後述する第2柱体用ボーリング工程とが、前述の「ボーリング工程」に相当する。
なお、第1孔21a及び後述する第2孔22aの角度ピッチは、例えば、ニューマチックケーソン1の自重等に基づいて適宜定めればよい。この第1柱体用ボーリング工程の前に、ニューマチックケーソン1の沈下領域及び第1孔21a及び後述する第2孔22aを囲むように、所定深さまでシートパイル(鋼矢板)SPを予め地盤中に建て込み、ニューマチックケーソン1の沈設施工時における地表側での土留めを行っている。
次に、図5及び図6に示すように、第1柱体用ボーリング工程で削孔された各第1孔21a内に、後に詳述する第2の土質材料22bより粘着力が高い第1の土質材料21bをそれぞれ充填して、第1の土質材料21bから成る第1柱体21を複数構築する。この第1の土質材料21bは、ケーソン1に対して沈下抵抗力を作用させる粘着力とケーソン1を主に支持する強度(支持力)を有するように、ケーソン自重に応じて選定される。このようにして、第1の土質材料21bからなる第1柱体21を地盤上下方向に複数延設する。以下において、この工程を第1柱体構築工程と言う。この第1柱体構築工程と、後述の第2柱体構築工程とが、前述の「地中柱体群構築工程」に相当する。
また、本実施形態において、第1の土質材料21bは、泥水に固化材を混練させてなる流動化処理土である。この流動化処理土は、第1孔21a内に充填(打設)された後、徐々に硬化し、所定期間経過すると、目標の設計強度を有する第1柱体21となる。この流動化処理土(21b)からなる第1柱体21は、高い粘着力と強度を有するため、ケーソン沈下の際に、ニューマチックケーソン1の周壁2(特に刃先部6の周壁2)に対して沈下抵抗力を作用させると共に、ニューマチックケーソン1を安定して支持することができる。
そして、図7に示すように、各第1柱体21の間のそれぞれにおいて、地盤の地表から下方に向かって、孔(以下「第2孔」と言う。)22aを、例えば泥岩層からなる支持層G4の手前まで削孔する。各第2孔22aは、第1孔21aと同様に、それぞれの孔中心が刃先部6周りの周壁2の輪郭線Lの線上に沿うように削孔されている。この第2孔22a内に、後述するようにして第2柱体22が延設される。以下において、この工程を第2柱体用ボーリング工程と言う。
本実施形態においては、第2孔22aは、第2柱体22が第1柱体21と隣接すると共に、第1孔21aの孔径と同じ孔径で、かつ、周方向に等角度のピッチ(例えば、30°)で削孔されている。つまり、本実施形態においては、各孔(21a、22a)は、それぞれ、同径、同角度のピッチ(例えば、15°)で、かつ、互いに間隔を空けずに、例えば、互いに接するようにして削孔されている。
次に、図8及び図9に示すように、第2柱体用ボーリング工程で削孔された各第2孔22a内に、第1の土質材料21bより粘着力が低い第2の土質材料22bをそれぞれ充填し、第2の土質材料22bから成る第2柱体22を複数構築する。この第2の土質材料22bは、第2孔22a内に充填されて柱体となったときの強度が第1柱体21より低くなり、かつ、ケーソン自重に応じて地中柱体群全体の粘着力を低減するように選定される。このようにして、第2の土質材料22bからなり第1柱体より粘着力及び強度の低い第2柱体22を地盤上下方向に複数延設する。以下において、この工程を第2柱体構築工程と言う。
このようにして、ケーソン沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる第1柱体21と第2柱体22とを、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群23を予め構築する。
また、本実施形態においては、地中柱体群23は、各柱体(21,22)の間隔を空けずに連続して構築される。具体的には、第1柱体21と第2柱体22は、図8及び図9に示したように、周方向について、交互に、かつ、互いに隣接するように配置されている。これにより、ケーソン沈下の際に周壁2と接する第1柱体21の接触面積と、周壁2と接触する第2柱体22の接触面積とを略同一にしている。
例えば、各柱体(21,22)の間隔が空いていない場合であって、第1柱体21より強度の低い第2柱体22がそれ自体だけで自立困難な場合に、第2柱体22を第1柱体21より先に構築し、その後に、第2柱体22に接するように第1孔21aを削孔すると、第2の土質材料22bが第1孔21a側に崩れ込む可能性があるため、第2柱体の構築が困難となる。本実施形態においては、第1柱体21を延設した後に第2柱体22を延設しているため、第2柱体を容易に構築することができる。
そして、本実施形態において、第2の土質材料22bは、単粒度(単一の粒度)の砕石であり、第2柱体22は、第1柱体21より通気性が高くなるように構成されている。
次に、図10及び刃先部6周辺の拡大図である図11に示すように、地中柱体群23の上端面上に刃先部6を据え付けて、ニューマチックケーソン1の第1ロットケーソン11を設置する。具体的には、第1ロットケーソン11の周壁2の輪郭線Lが、各孔21aの孔中心に合うように配置する。
なお、この第1ロットケーソン11の上述した設置工程と、図14及び図15で示した各ロットのケーソン12,13,14,15の設置工程とが、前述の「ケーソン設置工程」に相当する。
図10及び図11のように、第1ロットケーソン11を地盤上に設置した後、周壁2の内側の地盤G(上層G1)と、刃先部6の下方部分を順次掘削除去して、図12に示すように、第1ロットケーソン11を刃先部下方向に沈下させる。
例えば、第1ロットケーソン11の設置後、作業室7内を圧気し、その後、マンロックから作業者が作業室7内に入り、第1ロットケーソン11の設置前に沈下領域の地盤上に配置した掘削機械等により、地盤等を掘削する。なお、掘削は、これに限らず、例えば、作業天井壁8に天井走行式ケーソン及び監視カメラ(図示省略)を設置して、作業室7外から遠隔操作にて掘削可能に構成してもよい。
具体的には、本実施形態においては、周壁2の内側の地盤Gを掘削すると共に、第1柱体21のうち刃先部6の下方部分(例えば、刃先部6が貫入している部分の直下)の第1の土質材料21bを掘削して空間を形成して、第2柱体22のうち前記空間に隣接する部分の第1の土質材料22bをケーソン自重によりケーソン内側に崩し落とすことで、地中柱体群23のうち刃先部6の下方部分を除去して、ニューマチックケーソン1を沈下させる。これにより、地中柱体群23については、第1柱体21のみを掘削することによりニューマチックケーソン1を沈下させることができる。
なお、例えば、周壁2の外周側に吐出口が開口するように周壁2内に予め配管を埋め込んでおき、沈下作業中に、この配管を介して摩擦低減材を周壁2と地中柱体群23との間に適宜注入して、沈下をより円滑に行うようにしてもよい。
より具体的には、図12に示すC−C矢視断面図である図13に示すように、刃先部6下の所定の各角度位置における第1柱体21の掘削及びその第1柱体21に隣接する両隣の第2柱体22の第1柱体21側部分を自然崩落させることを1つの作業単位とし、この作業単位の掘削を周方向に一つ飛ばしで順次行っていき((2)〜(6))、一周したところで残りの掘削を上記同様に1つ飛ばしで順次行っていく((7)〜(12))。これにより、刃先部6が地中柱体群23に貫入している部分が徐々に少なくなって、ケーソン支持力が徐々に少なくなり、自重等の沈下力が粘着力等の沈下抵抗力に抗して、ニューマチックケーソン1が沈下し始める。これを所定深さまで繰り返すことによって、第1ロットケーソン11を刃先部下方向に徐々に沈下させる。なお、掘削順はこれに限らず、例えば、対角をなす領域毎(例えば、(1)−(4)、(9)−(12)等)に順次行っていく等、適宜決めることができる。
このようにして、地盤(上層G1)及び地中柱体群23の上記順次掘削により、第1ロットケーソン11を所定の深さまで沈下させ、第1ロットケーソン11の掘削沈下工程が完了する。その後、図14に示すように、第1ロットケーソン11の上部に第2ロットケーソン12を設置する。
次に、図14において、第1ロットケーソン11の第1ロット掘削沈下工程と同様にして、第2ロット掘削沈下工程を行い、その後、更に、第3〜第5ロットのケーソン(13,14,15)の設置及びそれぞれに対応する第3〜第5ロット掘削沈下工程を行い、図15に示すように、第1ロットケーソン11の刃先部6を支持層G4に貫入させる。そして、作業室7内の設備、マンロック、マテリアルロック及び各種配管等を撤去する。
なお、前述の第1ロット掘削沈下工程と、図14及び図15で示した第2ロット〜第5ロットケーソン(12,13,14,15)にそれぞれ対応する第2ロット掘削沈下工程〜第5ロット掘削沈下工程とが、前述した「ケーソン掘削沈下工程」に相当する。
そして、図16に示すように、作業室7内への中埋めコンクリート16aを打設すると共に、第2ロットケーソン12〜第4ロットケーソン14の内部へ同様に中埋めコンクリート16bを打設する。なお、第2ロットケーソン12〜第4ロットケーソン14の内部へは、中埋めコンクリート16bに替って水を投入するようにしてもよいし、埋戻土を投入するようにしてもよいし、何も投入せず空洞にしてもよい。
次に、図17に示すように、頂版52を第5ロットケーソン15の内部に配置して、第5ロットケーソン15の開口を閉塞し、ニューマチックケーソン1の躯体が完成する。このようにして、ニューマチックケーソン1をその刃先部6が支持層G4に貫入する深さまで沈下させて設置し、橋脚の基礎を構築する工事が完了する。その後、図18に示すように、頂版52の上に橋脚が設置され橋脚下端を土砂等で埋戻すと共にシートパイルSPを撤去し、橋脚の設置が完了する。
本実施形態によるケーソン沈設方法によれば、ニューマチックケーソン1の刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる2種類の柱体(21,22)を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群23を予め構築し、刃先部6を地中柱体群23の上端面上に据え付け、その後、地中柱体群23のうち刃先部6の下方部分を除去して、ニューマチックケーソン1を刃先部下方向に沈下させている。これにより、ケーソン自重に応じた支持力を有するように地中柱体群23の一部を強度の高い第1柱体21として、主にこの第1柱体21によりニューマチックケーソン1を支持し、地中柱体群23の残りの部分を粘着力の低い第2柱体22として、地中柱体群23全体の粘着力を低減させることで粘性の高い土質に起因するケーソンの急沈を抑制することができる。その結果、刃先部下方地盤を全体として支持力がありかつ適度な粘着力を有した土質に置換することができるため、例えば、大重量のケーソンであっても、ケーソンを安定して支持しつつ、適度な粘性によりケーソンを徐々に沈下させることができる。
このようにして、大重量のケーソンを安定して支持しつつ、ケーソンを急沈させることなく沈設することが可能なケーソン沈設方法及びこの方法に用いる地中柱体群を提供することができる。
また、このようにケーソンを急沈させることなく地盤中に沈設することができるため、刃先部6と掘削地盤の底部との衝突による振動及び騒音の発生を抑制することができ、ケーソンの沈設施工の周辺に悪影響を及ぼすことなく沈設施工が可能である。そのため、鉄道の線路、振動を嫌う重要構造物、民家等が近接している場所においても、ケーソン沈設工法を採用して建築構造物の基礎工事等を行うことができる。また、急沈抑制により、沈設施工の安全性を向上することもできる。そして、ケーソンを徐々に沈下させることができるため、ケーソンの地盤中への建込精度を向上させることができる。また、ニューマチックケーソン1の作業室7内の急激な気圧上昇の発生を防止することができると共に、作業室7内の圧気がケーソン外に漏れて、沈設施工の周辺の地表等から噴出するエアブローを抑制することができる。
ここで、ケーソンを支持可能な地耐力を有する支持層G4が地盤の比較的深い位置にあり、ケーソンをより深い位置まで沈下させなければならない沈設施工現場が多くなっている。このように、ケーソンの大深度沈設の場合、図1に示したように、地盤Gが粘土層や砂礫層等の強度や性質の異なる幾層もの地層で構成され、さらに、その地層がケーソンの沈下方向に対して斜めに層をなしていることが多いため、地盤Gの土質がケーソン沈下方向及びケーソン周方向に不均一な場合が多い。
このような場合、ケーソンを円滑に沈設することがより困難となるが、本実施形態においては、地中柱体群23は各柱体(21,22)の間隔を空けずに連続して構築されているため、ケーソンの沈設領域の地盤Gがどのような土質であっても、ケーソンを円滑に沈設することができる。
また、本実施形態においては、第1の土質材料21bとして泥水に固化材を混練させてなる流動化処理土を用いた。この流動化処理土からなる第1柱体21は、掘削面が平滑であり崩れることがない。そのため、沈下掘削時における第1柱体21の掘削を容易に行うことができる。また、流動化処理土は、高い粘着力と高い支持力(強度)とを兼ね備えており、ケーソンを主に支持すると共に、沈下抵抗を発生させる土質として好適である。
さらに、本実施形態においては、第2の土質材料21bとして単粒度の砕石を用いたが、これに限らず、単粒度の砂利を用いてもよい。第2の土質材料21bとして単粒度の砕石や単粒度の砂利を用いることにより、周壁2に作用する沈下抵抗力を効果的に低減することができる。なお、第2の土質材料21bは、単粒度の砕石や砂利に限らず、第1の土質材料21bより粘着力が低く、かつ、その第2の土質材料22bからなる第2柱体22の強度が第1柱体21の強度より低くなるものであればよい。
さらにまた、本実施形態においては、第2の土質材料22bは、単粒度の砕石であり、第2柱体22は、第1柱体21より通気性が高くなるように構成されている。これにより、ケーソン沈設施工中に、作業室7内の圧気が作業室7外に漏れることがあったとしても、通気性の高い第2柱体22を通じて地表側へ圧気を排出することができる。したがって、ケーソンの沈設施工領域から離れた場所の地上に、圧気が排出されることをより効果的に防止することができる。なお、第2の土質材料22bは、前述したように、単粒度の砕石に限らず、単粒度の砂利であってもよい。
また、このようなニューマチックケーソン1の沈設施工は、同時期に、隣接して複数個所で行われることがあると共に、地盤に砂層が含まれている場合があり、この場合、作業室7内の圧気が砂層を貫流して砂層内のガス等を隣接するニューマチックケーソン1側の作業室7に流入させてしまうことがある。したがって、地中柱体群23を、地盤に含まれる砂層よりも通気性が高くなるように構成することにより、沈設施工が隣接して複数個所で行われている場合であっても、上記のような貫流を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
例えば、本発明に係るケーソン沈設方法は、ニューマチックケーソン1を所定深さまで沈下させた後に、第2柱体22内に固化材を注入して固化体を構築する固化体構築工程を備えてもよい。固化体構築工程では、例えば、各ロットのケーソン11〜15の設置及び掘削沈下工程の後、詳しくは、図18に示すように、ニューマチックケーソン1の躯体が完成した後、前述した摩擦低減材注入用の配管を介して第2柱体22内に、セメントミルク等の固化材(グラウト)を注入して固化体を構築する。固化材は、第2の土質材料22bの隙間に徐々に注入され、第2の土質材料22bと結合する。
ニューマチックケーソン1の周辺地盤Gが、強度の比較的低い第2柱体22を含む地中柱体群23に置換されたままでは、沈設施工前の現地盤より強度が弱くなってしまう場合であっても、上記のように、第2柱体22に固化材を注入することによって第2柱体22を固化させて強度を高めることができる。したがって、例えば、躯体完成後に、地盤を施工前の現地盤と同等以上の強度に復旧することが要求される場合であっても、固化材を適宜選択することによって、地中柱体群23に置換した部分全体を、現地盤と同等以上の強度に復旧させることができる。
また、本実施形態においては、地中柱体群23は、第1柱体21と第2柱体22とを互いに隣接させて形成されるものとして説明したが、これに限らず、この地中柱体23の外周面の内方にケーソン1の外周面が確実に位置するように、例えば、第1柱体21と第2柱体22とを互いに重ならせて形成されてもよい。これにより、ケーソンの沈下中にケーソン1の外周面(刃先部6の周壁2)を、地中柱体23の外周面の内方に位置させて完全に覆うことができる。
また、第1柱体21と第2柱体22とは、少なくとも互いに隣接するように、間隔を空けずに配置される場合で説明したが、間隔が空いていてもよい。例えば、第1孔21a及び第2孔22aのボーリング精度不良等により、第1柱体21及び第2柱体22の下方等において互いに若干の間隔が空いて、刃先部6の周壁2が直接地盤(例えば粘性土質)に接する場合であっても、それによりケーソンの急沈を引き起こすおそれがない程度であれば、間隔が空いていてもよい。また、本実施形態においては、第1柱体21と第2柱体22は、同径で形成され、かつ、周方向について交互に配置されるものとしたが、これに限らず、地中柱体群23の水平断面(例えば、図8に示す断面)において、第1柱体21と第2柱体22とが地中柱体群23の中心点に対して点対称に配置されていれば、それぞれの径及び配置については、どのように構成であってもよい。各柱体(21,22)の径や配置、及び、これらに基づく周壁2への接触面積の比率等は、刃先部下方地盤Gの粘着力及び強度、並びに、ニューマチックケーソン1の自重及び沈設箇所の深さ等に基づいて適宜定めればよい。
そして、第1の土質材料21bから成る第1柱体21を複数構築する第1柱体構築工程が完了した後、第2柱体構築用の第2孔22aを第1柱体21と接するように削孔し、該第2孔22a内に第2の土質材料22bを充填して第2柱体22を構築するものとして説明したが、これに限らない。例えば、大口径ケーソン等の沈設現場のように、施工機械等の設置場所に余裕がある場合等は、第1柱体構築工程開始後、該第1柱体構築工程が完了するのを待たずに、第2孔22aのボーリング工程及び第2柱体構築工程を第1柱体構築工程と並行して行うようにしてもよい。これにより、工期を短縮することができる。この場合において、第1の土質材料21bとして流動化処理土を用いる場合は、例えば、目標の設計強度に達した第1柱体21に隣接する箇所から、順次、第2孔22aの削孔及び第2柱体22の構築を行う。
また、本実施形態において、ボーリング工程において削孔する各孔(21a,22a)の中心は、刃先部6の輪郭線Lの線上に沿うものとしたが、これに限らず、例えば、輪郭線Lから一定距離だけ外方又は内方にオフセットした輪郭線上に沿うようにしてもよい。この場合、刃先部6が全周にわたって、少なくとも各孔(21a,22a)の開口部と重なるように、オフセット量を調整する。
また、本実施形態において、ニューマチックケーソン1の第1ロットケーソン11を、各孔(21a,22a)の孔中心に合わせて配置するものとしたが、第1ロットケーソンの設置は、これに限らず、前述したように孔中心を輪郭線Lから外方又は内方のオフセットさせた場合は、孔(21a,22a)の開口と刃先部6の重複面積が刃先部6の周方向に沿って略均一になるように配置すればよい。
上記説明では、地中柱体群23は、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体(21,22)からなるものとしたが、柱体は2種類に限らず、3種類以上であってもよい。例えば、地中柱体群23は、第2柱体22を単粒度の砕石からなるものと単粒度の砂利からなるものとの2種類構築し、第1柱体23と合わせて3種類の柱体からなるものとしてもよい。
また、ニューマチックケーソン1を橋脚100の基礎としたが、ニューマチックケーソン1は、橋脚に限らず他の建築構造物の基礎として用いることができる。また、ニューマチックケーソン1は、建築構造物の基礎に限らず、地下構造物として用いることもできる。また、ケーソンとして、ニューマチックケーソン1を利用した場合で説明したが、ケーソンの種類は、これに限らず、底無しの筒からなる一般的なオープンケーソンであってもよい。また、ケーソンの外形は、円形のみでなく、多角形状のあらゆる形状を適用することができる。
1・・・・ニューマチックケーソン(ケーソン)
6・・・・刃先部
7・・・・作業室
21・・・第1柱体
21a・・第1孔
21b・・第1の土質材料(流動化処理土)
22・・・第2柱体
22a・・第2孔
22b・・第2の土質材料(単粒度の砕石又は単粒度の砂利)
23・・・地中柱体群
G・・・・地盤
SP・・・シートパイル

Claims (11)

  1. 刃先部を備えるケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
    前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、
    前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置する構成とし、
    前記複数種の柱体は、第1の土質材料からなる第1柱体と、第1の土質材料より粘着力の低い第2の土質材料からなりかつ前記第1柱体より強度の低い第2柱体と、からなり、
    前記第1柱体を延設した後に前記第2柱体を延設する、ケーソン沈設方法。
  2. 刃先部を備えるケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
    前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、
    前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置する構成とし、
    前記複数種の柱体は、第1の土質材料からなる第1柱体と、第1の土質材料より粘着力の低い第2の土質材料からなりかつ前記第1柱体より強度の低い第2柱体と、からなり、
    前記第1柱体のうち前記刃先部の下方部分を掘削して空間を形成し、前記第2柱体のうち前記空間に隣接する部分をケーソン自重によりケーソン内側に崩し落とすことで、前記ケーソンを沈下させて設置する、ケーソン沈設方法。
  3. 刃先部を備えるケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
    前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、
    前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置する構成とし、
    前記複数種の柱体は、第1の土質材料からなる第1柱体と、第1の土質材料より粘着力の低い第2の土質材料からなりかつ前記第1柱体より強度の低い第2柱体と、からなり、
    前記第1柱体を延設した後に前記第2柱体を延設し、
    前記第1柱体のうち前記刃先部の下方部分を掘削して空間を形成し、前記第2柱体のうち前記空間に隣接する部分をケーソン自重によりケーソン内側に崩し落とすことで、前記ケーソンを沈下させて設置する、ケーソン沈設方法。
  4. 刃先部を備えるケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
    前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、
    前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置する構成とし、
    前記複数種の柱体は、第1の土質材料からなる第1柱体と、第1の土質材料より粘着力の低い第2の土質材料からなりかつ前記第1柱体より強度の低い第2柱体と、からなり、
    前記第2の土質材料は、単粒度の砕石又は単粒度の砂利であり、
    前記第2柱体は、前記第1柱体より通気性が高くなるように構成されている、ケーソン沈設方法。
  5. 刃先部を備える円筒状のケーソンを、該刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
    前記ケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する地中柱体群を予め構築し、
    前記刃先部を前記地中柱体群の上端面上に据え付けた後、前記地中柱体群のうち前記刃先部の下方部分を除去して、前記ケーソンを刃先部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法。
  6. 前記地中柱体群は、各柱体の間隔を空けずに連続して構築される、請求項1〜5のいずれか一つに記載のケーソン沈設方法。
  7. 前記地中柱体群は、該地中柱体群の外周面の内方に前記ケーソンの外周面が位置するように形成される、請求項6に記載のケーソン沈設方法。
  8. 前記第1の土質材料は、泥水に固化材を混練させてなる流動化処理土である、請求項1〜のいずれか1つに記載のケーソン沈設方法。
  9. 前記ケーソンを前記所定深さまで沈下させた後に、前記第2柱体内に固化材を注入して固化体を構築する、請求項4に記載のケーソン沈設方法。
  10. 刃先部を下方に向けて地盤の地表面側から所定深さまで沈下されて設置される円筒状のケーソンの沈下領域における刃先部下方地盤に、予め構築される地中柱体群であって、
    粘着力及び強度が相互に異なる複数種の柱体を、それぞれ地盤上下方向に延設してなり、かつ、ケーソン自重に応じた粘着力及び強度を有する、地中柱体群。
  11. 前記地中柱体群は、各柱体の間隔を空けずに連続して構築される、請求項10に記載の地中柱体群。
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