JP6208496B2 - ケーソン沈設方法 - Google Patents
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Description
このように、ケーソンが急沈すると、刃口部と掘削地盤の底部との衝突により振動及び騒音が発生し、ケーソンの沈設施工の周辺に悪影響を及ぼすことがあると共に、沈設施工の安全上問題がある。また、急沈によりケーソンの地盤中への建込精度不良を引き起こす。そして、作業室を備えたニューマチックケーソンを利用する場合には、ケーソンの急沈により作業室内の気圧が急激に上昇する可能性があり作業環境上問題があると共に、作業室内の圧気がケーソン外に漏れて、沈設施工の周辺の地表から噴出する可能性もある。
また、本発明に係るケーソン沈設方法は、その別の態様として、刃口部を備えるケーソンを、地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、前記ケーソンの沈下領域における前記刃口部下に位置する刃口部下地盤に、該刃口部下地盤の周囲の地盤より粘着力の低い土質材料で構成した置換柱体を予め構築し、前記刃口部を前記置換柱体の上端面上に据え付けた後、前記ケーソンを刃口部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置し、前記刃口部下地盤に互いに連通しないように間隔を空けて、該刃口部下地盤の地表から下方に向かって複数の孔を削孔し、固化型注入材を注入するための挿通管を前記孔内のうちの前記ケーソンの沈下予定領域外の領域に配置した後に、前記複数の孔内に、前記土質材料をそれぞれ充填して、前記置換柱体を構築する構成とした。
このようにして、地盤が粘着力の高い土質であっても、ケーソンを急沈させることなく沈設することが可能なケーソン沈設方法を提供することができる。これにより、刃口部と掘削地盤の底部との衝突による振動及び騒音の発生を抑制することができ、ケーソンの沈設施工の周辺に悪影響を及ぼすことなく沈設施工が可能である。そのため、鉄道の線路、振動を嫌う重要構造物、民家等が近接している場所においても、ケーソン沈設工法を採用して建築構造物の基礎工事等を行うことができる。また、ケーソンの急沈を抑制することができるため、沈設施工の安全性を向上することもできる。そして、ケーソンを徐々に沈下させることができるため、ケーソンの地盤中への建込精度を向上させることができる。また、ニューマチックケーソンを利用する場合であっても、作業室内の急激な気圧上昇の発生を防止することができると共に、作業室内の圧気がケーソン外に漏れて、沈設施工の周辺の地表等から噴出するエアブローを抑制することができる。
また、土質材料は、砕石又は砂利である。これにより、置換柱体は、刃口部下地盤の周囲の地盤より通気性が高くなる。したがって、ケーソン沈設施工中に、作業室内の圧気が地盤側に漏れることがあったとしても、通気性の高い置換柱体を通じて地表側へ圧気を排気することができる。したがって、ケーソンの沈設施工領域から離れた場所の地上に、圧気が排気されることをより効果的に防止することができる。
また、ニューマチックケーソンの沈設施工は、同時期に、隣接して複数個所で行われることがあると共に、地盤に砂層が含まれている場合があり、この場合、作業室内の圧気が砂層を貫流して砂層内のガス等を隣接するニューマチックケーソン側の作業室に流入させてしまうことがある。したがって、置換柱体を、地盤に含まれる砂層よりも通気性が高くなるように構成することにより、沈設施工が隣接して複数個所で行われている場合であっても、上記のような貫流を防止することができる。
さらに、土質材料として単粒度の砕石や単粒度の砂利を用いることにより、ケーソンの周壁に作用する沈下抵抗力を効果的に低減することができる。
本発明に係るケーソン沈設方法の上記別の態様によると、刃口部下地盤に互いに連通しないように間隔を空けて、刃口部下地盤の地表から下方に向かって複数の孔を削孔し、固化型注入材を注入するための挿通管を孔内のうちのケーソンの沈下予定領域外の領域に配置した後に、複数の孔内に、土質材料をそれぞれ充填して、置換柱体を構築する。これにより、挿通管と干渉することなくケーソンを地盤上に配置することができる。
ニューマチックケーソン1は、また、沈設された状態で、下から順に、ケーソン基部3と、ケーソン中間部4と、ケーソン頂部5とにより構成されている。
具体的には、ケーソン基部3は、円筒状の刃口部6と、この円筒の上端を覆い作業室7の天井となる作業天井壁8とからなる。以下において、このケーソン基部3を、第1ロットケーソン11と呼ぶ。
本実施形態において、ケーソン中間部4は、例えば、3分割されているものとして、下側から第2ロットケーソン12、第3ロットケーソン13、第4ロットケーソン14と呼ぶものとする。各ケーソン12,13,14は、後述するように第1ロットケーソン11が上層G1内を沈下するに従って鉛直方向に順次設置される。
なお、各図において、前述したマンロック及びマテリアルロックや、圧気用等の配管等については、図の簡略化のため図示省略している。
なお、孔20の角度ピッチは、上層G1の粘着力、ニューマチックケーソン1の自重及び沈設箇所の深さ等に基づいて適宜定めればよい。この工程が、「ボーリング工程」である。また、このボーリング工程の前に、ニューマチックケーソン1の沈下領域及び孔20を囲むように、所定深さまでシートパイル(鋼矢板)SPを予め地盤中に建て込み、ニューマチックケーソン1の沈設施工時における地表側での土留めを行っている。
また、本実施形態において、土質材料21は、砕石であり、置換柱体22は、孔20の周囲の地盤(主に粘土層からなる上層G1)より通気性が高くなるように構成されている。砕石は、具体的には、単粒度砕石を用いるとよい。
なお、以下において、この第1ロットケーソン11の上述した設置工程と、図10及び図11で示した各ロットのケーソン12,13,14,15の設置工程とが、「ケーソン設置工程」である。
このようにして、地盤(上層G1)及び置換柱体22の上記順次掘削により、第1ロットケーソン11を所定の深さまで沈下させ、第1ロットケーソン11の掘削沈下工程が完了する。その後、図10に示すように、第1ロットケーソン11の上部に第2ロットケーソン12を設置する。
なお、前述の第1ロット掘削沈下工程と、図10及び図11で示した第2ロット〜第5ロットケーソン(12,13,14,15)にそれぞれ対応する第2ロット掘削沈下工程〜第5ロット掘削沈下工程とが、「ケーソン掘削沈下工程」である。
このようにして、地盤が粘着力の高い土質であっても、ケーソンを急沈させることなく沈設することが可能なケーソン沈設方法を提供することができる。これにより、刃口部6と掘削地盤の底部との衝突による振動及び騒音の発生を抑制することができ、ケーソンの沈設施工の周辺に悪影響を及ぼすことなく沈設施工が可能である。そのため、鉄道の線路、振動を嫌う重要構造物、民家等が近接している場所においても、ケーソン沈設工法を採用して建築構造物の基礎工事等を行うことができる。また、ケーソンの急沈を抑制することができるため、沈設施工の安全性を向上することもできる。そして、ケーソンを徐々に沈下させることができるため、ケーソンの地盤中への建込精度を向上させることができる。また、ニューマチックケーソンを利用する場合であっても、作業室内の急激な気圧上昇の発生を防止することができると共に、作業室内の圧気がケーソン外に漏れて、沈設施工の周辺の地表等から噴出するエアブローを抑制することができる。
また、このようなニューマチックケーソン1の沈設施工は、同時期に、隣接して複数個所で行われることがあると共に、上層G1に砂層が含まれている場合があり、この場合、作業室7内の圧気が砂層を貫流して砂層内のガス等を隣接するニューマチックケーソン1側の作業室7に流入させてしまうことがある。したがって、置換柱体22を、上層G1に含まれる砂層よりも通気性が高くなるように構成することにより、沈設施工が隣接して複数個所で行われている場合であっても、上記のような貫流を防止することができる。
6・・・・刃口部
7・・・・作業室
20・・・孔
21・・・土質材料(砕石、砂利)
22・・・置換柱体
22s・・固化体
G・・・・固化型注入材
Claims (6)
- 刃口部を備えるケーソンを、地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
前記ケーソンの沈下領域における前記刃口部下に位置する刃口部下地盤に、該刃口部下地盤の周囲の地盤より粘着力の低い、単粒度の砕石又は単粒度の砂利からなる土質材料で構成した置換柱体を予め構築し、
前記刃口部を前記置換柱体の上端面上に据え付けた後、前記ケーソンを刃口部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法。 - 前記刃口部下地盤に互いに連通しないように間隔を空けて、該刃口部下地盤の地表から下方に向かって複数の孔を削孔し、固化型注入材を注入するための挿通管を前記孔内のうちの前記ケーソンの沈下予定領域外の領域に配置した後に、前記複数の孔内に、前記土質材料をそれぞれ充填して、前記置換柱体を構築する、請求項1に記載のケーソン沈設方法。
- 刃口部を備えるケーソンを、地盤の地表面側から所定深さまで沈下させて設置するケーソン沈設方法であって、
前記ケーソンの沈下領域における前記刃口部下に位置する刃口部下地盤に、該刃口部下地盤の周囲の地盤より粘着力の低い土質材料で構成した置換柱体を予め構築し、
前記刃口部を前記置換柱体の上端面上に据え付けた後、前記ケーソンを刃口部下方向に前記所定深さまで沈下させて設置し、
前記刃口部下地盤に互いに連通しないように間隔を空けて、該刃口部下地盤の地表から下方に向かって複数の孔を削孔し、固化型注入材を注入するための挿通管を前記孔内のうちの前記ケーソンの沈下予定領域外の領域に配置した後に、前記複数の孔内に、前記土質材料をそれぞれ充填して、前記置換柱体を構築するケーソン沈設方法。 - 前記土質材料は、砕石又は砂利であり、
前記置換柱体は、前記刃口部下地盤の周囲の地盤より通気性が高くなるように構成されている、請求項3に記載のケーソン沈設方法。 - 前記砕石又は前記砂利は、単粒度の砕石又は単粒度の砂利である、請求項4に記載のケーソン沈設方法。
- 前記ケーソンを前記所定深さまで沈下させた後に、前記挿通管を介して前記置換柱体内に固化型注入材を注入して固化体を構築することを含む、請求項3〜5のいずれか一つに記載のケーソン沈設方法。
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