JP5468705B1 - 地下躯体坑口部と地下管路との接続構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接続装置10は覆工体8と坑口コンクリート5との間に介装される。接続装置10は一対の枠体11、12と可撓性の止水部材13とリブ部材15とを備える。覆工体側の枠体11は、覆工体8に固定される円環状の第1板状部材21と円管状の第1カバー部材31とからなる。坑口部側の枠体12は、坑口コンクリート5に固定される円環状の第2板状部材22と円管状の第2カバー部材32とからなる。止水部材13は、第1カバー部材31と第2カバー部材32との間を跨ぐようにこれらカバー部材に固定される。止水部材13よりトンネル径方向内側における第1板状部材21と第2板状部材22との間にはリブ部材15が介装され、第1板状部材21又は第2板状部材22に固定される。
【選択図】図6
Description
シールド工法では、例えば、地山に発進立坑と到達立坑とを構築し、発進立坑から到達立坑へ向けてシールド掘進機で地山を掘削しながら、シールド掘進機の後部で次々にセグメントをトンネル周方向に組み立ててセグメントリングを構築すると共に、隣接するセグメントリング同士をトンネル軸方向で連結することで管状の覆工体を構築する。
図1は本発明の一実施形態における地下躯体の坑口部と地下管路との接続部付近の断面図である。図2は図1の部分Pの部分拡大図である。
開口部4は、その立坑内部側部分を構成する円形断面の第1開口部4aと、立坑外部側部分を構成する円形断面の第2開口部4bとからなる。
第1開口部4aの内径は第2開口部4bの内径よりも大きい。また、第2開口部4bの内径は、後述する覆工体8の外径よりも大きい。
開口部4の内周面における第1開口部4aと第2開口部4bとの境界部分には段差面4cが形成されている。
ここで、坑口コンクリート5は、本発明における「張り出し部」に対応するものであり、坑口部3を構成し、坑口部3における立坑内部側部分(地下躯体内部側部分)にて坑口部内部側に向かって張り出している。
接続部53において、床版51、52間の間隙には目地材54が介装されている。
接続部53において、床版51の下面には、床版52側に突出する板状部材55が取り付けられている。板状部材55の上面には、床版52の下面が接触している。
接続部53に所定値以上のトンネル軸方向の引張力が作用すると、床版51が床版52から離間し、それに追従して、板状部材55が床版52の下面に接触しながらトンネル軸方向に移動する。この移動距離は最大で10cm程度である。
ここで、第1カバー部材31は、覆工体8における坑口部側の端面8bに沿うようにこの端面8bに第1板状部材21を介して設けられて坑口部側に突出している。また、第1板状部材21は、第1カバー部材31及びリブ部材15と覆工体8における坑口部側の端面8bとの間に介装されている。
ここで、第2カバー部材32は、坑口コンクリート5における覆工体側の表面5aに第2板状部材22を介して設けられて覆工体側に突出している。また、第2板状部材22は、第2カバー部材32及びリブ部材15と坑口コンクリート5における覆工体側の表面5aとの間に介装されている。
止水部材13は、トンネル径方向内側に向けて膨出したU字状の断面を有している。
止水部材13の覆工体側のフランジ部13aの外面は第1カバー部材31の内面に接触している。また、止水部材13の坑口部側のフランジ部13bの外面は第2カバー部材32の内面に接触している。
複数のリブ部材15は、トンネル周方向(覆工体8の周方向)に互いに間隔を空けて配置される。
リブ部材15のウェブ部15cは、リブ部材15の主要部であり、トンネル軸方向(覆工体8の軸方向)に沿って延在する板状部材である。リブ部材15のウェブ部15cの表面は、トンネル周方向(覆工体8の周方向)に対してほぼ直角である。
リブ部材15の覆工体側のフランジ部15aは、その貫通孔に取付ボルト28が挿入された状態で取付ボルト28が第1板状部材21の雌ねじ部に螺合されることで、第1板状部材21に固定される。
リブ部材15の坑口部側のフランジ部15bは、その貫通孔に取付ボルト29が挿入された状態で取付ボルト29が第2板状部材22の雌ねじ部に螺合されることで、第2板状部材22に固定される。
図3〜図6は、本実施形態における立坑1の坑口部3と覆工体8との接続方法を示している。ここで、図3〜図6は、それぞれ、図1の部分Pに対応している。
まず、図3(A)に示すように、立坑1の坑口部3の段差面4cにエントランスパッキン56を設置する。このエントランスパッキン56は、立坑1の坑口部3とシールド掘進機50との間の隙間や、立坑1の坑口部3と仮セグメント(図示せず)及び覆工体8との間の隙間を塞ぐことにより、地下水や土砂が当該隙間から立坑1の内部に浸入することを抑制することを目的として設置されるパッキン装置である。
図7は、真円保持装置60が取り付けられた接続装置10を示している。ここで、図7においては、複数のアンカー19の図示が省略されている。
真円保持装置60は、接続装置10の第2板状部材22の表面に着脱可能に取り付けられて、接続装置10の円環形状を保持する。
接続装置10が覆工体8に取り付けられた後に、真円保持装置60は接続装置10から取り外される。
この後、床版51、52同士の接続などの工事が行われる。
しかしながら、覆工体8の坑口部側部分に可撓セグメントを組み込むと、トンネル工事完了後の通常時又は軽微な地震発生時に覆工体8が可撓セグメント設置箇所にて変形するおそれがあり、ひいては、床版51、52などのトンネル内の構造体やトンネル内の舗装などが損傷するおそれがあった。
この点、本実施形態によれば、第1カバー部材31、第2カバー部材32、第1板状部材21、第2板状部材22、止水部材13、及び、リブ部材15により構成される接続装置10が地上又は立坑1内で組み立てられた後に、接続装置10が覆工体8における坑口部側の端面8bに取り付けられ、この取り付けが行われた後に、坑口部3の張り出し部(坑口コンクリート5)が形成される。これにより、覆工体8の構築を中断することなく、接続装置10を覆工体8に接続することができるので、覆工体8を効率よく構築することができる。
2 側壁
3 坑口部
4 開口部
4a 第1開口部
4b 第2開口部
4c 段差面
5 坑口コンクリート
5a 表面
6 シールドトンネル
7 セグメント
8 覆工体(地下管路)
8a 端部
8b 端面
9 裏込め材
10 接続装置
11、12 枠体
13 止水部材
13a、13b フランジ部
15 リブ部材
15a、15b フランジ部
15b ウェブ部
16 ボルト
17 ナット
18 空隙
19 アンカー
21 第1板状部材
22 第2板状部材
25 押さえ板
26 取付ボルト
27 ナット
28、29 取付ボルト
31 第1カバー部材
32 第2カバー部材
50 シールド掘進機
51、52 床版
53 接続部
54 目地材
55 板状部材
56 エントランスパッキン
57 仮セグメント
60 真円保持装置
60a、60b、60c、60d、60e,60f、60g 梁部材
Claims (14)
- 地下躯体の側壁に形成された坑口部と、地下管路と、を互いに接続する構造であって、
前記地下管路における坑口部側の端面に沿うように該端面に設けられて坑口部側に突出する管状の第1カバー部材と、
前記坑口部における地下管路側の表面に設けられて地下管路側に突出し、前記第1カバー部材に空隙を隔てて対向する管状の第2カバー部材と、
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間に掛け渡されて前記空隙を覆う可撓性の止水部材と、
前記地下管路における坑口部側の端面と前記坑口部における地下管路側の表面との間に介装されるリブ部材と、
を含んで構成される、地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。 - 複数の前記リブ部材が前記地下管路の周方向に互いに間隔を空けて配置される、請求項1に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記リブ部材は、その一端部が前記地下管路に固定され、他端部が前記坑口部に固定されていない、請求項1又は請求項2に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記リブ部材は、その一端部が前記坑口部に固定され、他端部が前記地下管路に固定されていない、請求項1又は請求項2に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記リブ部材に作用する前記地下管路の軸方向の圧縮力が所定値以上である場合に、前記リブ部材が座屈する、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記坑口部は、その地下躯体内部側部分にて坑口部内部側に向かって張り出す張り出し部を備え、
前記第2カバー部材は、前記坑口部の前記張り出し部における地下管路側の表面に設けられ、
前記リブ部材は、前記地下管路における坑口部側の端面と前記坑口部の前記張り出し部における地下管路側の表面との間に介装される、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。 - 前記第1カバー部材、前記第2カバー部材、前記止水部材、及び、前記リブ部材は、前記側壁より坑口部内部側に位置する、請求項6に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記リブ部材は、前記第1カバー部材、前記第2カバー部材、及び、前記止水部材より坑口部内部側に位置する、請求項6又は請求項7に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記第1カバー部材、前記第2カバー部材、前記止水部材、及び、前記リブ部材より坑口部内部側には床版同士の接続部が位置する、請求項6〜請求項8のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記坑口部の内部には前記地下管路における坑口部側の端部が位置し、
該端部の外周面と前記坑口部の内周面との間には裏込め材が充填されている、請求項6〜請求項9のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。 - 前記第1カバー部材及び前記リブ部材と前記地下管路における坑口部側の端面との間に介装される環状の第1板状部材と、前記第2カバー部材及び前記リブ部材と前記坑口部の前記張り出し部における地下管路側の表面との間に介装される環状の第2板状部材と、を更に含んで構成される、請求項6〜請求項10のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記第1カバー部材、前記第2カバー部材、前記第1板状部材、前記第2板状部材、前記止水部材、及び、前記リブ部材により構成される接続装置が地上又は前記地下躯体内で組み立てられた後に、前記接続装置が前記地下管路における坑口部側の端面に取り付けられ、該取り付けが行われた後に、前記坑口部の前記張り出し部が形成される、請求項11に記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記リブ部材は、前記地下管路の軸方向に沿って延在する板状部材を含んで構成される、請求項1〜請求項12のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
- 前記地下躯体は立坑である、請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の地下躯体坑口部と地下管路との接続構造。
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