JP2015040937A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理する期間中における通電デューティ比率の切り換えに伴って画像加熱不良もしくは高温オフセットが生ずることを抑制できる画像加熱装置を提供する。【解決手段】記録材の搬送方向に並列配置される第1の発熱抵抗体と、記録材の搬送方向に直交する方向の中央部に対する端部の発熱量が第1の発熱抵抗体よりも大きい第2の発熱抵抗体と、を有し加熱回転体に接触するヒータと、第1、第2の発熱抵抗体の通電デューティを各々独立に制御できる制御手段と、を備える画像加熱装置で、幅が同じ記録材を画像加熱処理する期間中に第1の発熱抵抗体の通電デューティに対する第2の発熱抵抗体の通電デューティの比率である通電デューティ比率を切り換えるとき、第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させる方向と逆方向に、第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させる。【選択図】図1

Description

本発明は、画像加熱装置に関し、電子写真複写機や電子写真プリンタ等の画像形成装置に好適なものである。画像加熱装置としては、記録材上に形成した未定着トナー画像を固着画像として加熱定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を増大させる光沢度増大装置等を挙げることができる。
従来、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載される画像加熱装置としての定着装置としては、オンデマンド性に優れたフィルム加熱方式の定着装置が広く用いられている。すなわち、加熱源としてのセラミックス製のヒータに耐熱性の定着フィルム(定着部材)を加圧ローラ(加圧部材)で密着させて摺動搬送させ、この定着フィルムを挟んでヒータと加圧ローラとでニップ部を形成する。そして、ニップ部で記録材を挟持搬送しつつ記録材上の未定着トナー像を加熱定着する。
このようなフィルム加熱方式の定着装置において、加熱用ヒータの発熱領域よりも長手方向(幅方向)が小さいサイズの記録材を連続通紙する場合、その定着ニップ部内において、記録材が通る部分では加熱用ヒータからの熱が記録材に付与される。一方、記録材が通らない部分(非通紙領域)では、加熱用ヒータからの熱が定着部材や加圧部材などの定着装置を構成する部材に蓄積してしまう。そのため、非通紙領域での温度上昇が大きくなり易く、定着部材や加圧部材等への熱的影響を与え易くなる。
そこで、従来、小サイズの記録材を連続プリントするときは、ヒータの非通紙領域での発熱量を記録材が通過する領域に対して小さくする定着装置が提案されている(特許文献1)。すなわち、記録材の搬送方向に並列配置されて記録材の搬送方向に直交する方向(長手方向)の発熱分布が異なる複数の発熱抵抗体と、それぞれの発熱抵抗体に対する通電デューティを制御できる駆動回路により、記録材サイズに応じて長手方向に発熱傾斜をつける。
具体的には、大サイズの記録材に対しては、第1、第2の発熱抵抗体610、620における通電デューティに関して、均等の通電比率40%(発熱量は共に200W)で通電を行う。また、小サイズの記録材に対しては、第1の発熱抵抗体610の通電比率を50%(発熱量は250W)、第2の発熱抵抗体620の通電比率を20%(発熱量は100W)で通電を行う。
特開平10−177319号公報
しかしながら、特許文献1ではサイズが同じ記録材を画像加熱処理する期間中に、少なくとも2つの発熱抵抗体の通電デューティ比率の切り換えを行うこと、更には通電デューティ比率の切り換えに伴って画像加熱不良等が生ずるという課題が認識されていない。
本発明の目的は、記録材の搬送方向に直交する長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理する期間中における通電デューティ比率の切り換えに伴って画像加熱不良もしくは高温オフセットが生ずることを抑制できる画像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像加熱装置は、加熱回転体と、前記加熱回転体との間にニップ部を形成する加圧体と、記録材の搬送方向に並列配置される第1の発熱抵抗体と、記録材の搬送方向に直交する方向の中央部に対する端部の発熱量が前記第1の発熱抵抗体よりも大きい第2の発熱抵抗体と、を有し前記加熱回転体に接触するヒータと、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを各々独立に制御できる制御手段と、を備え、前記ニップ部で記録材に形成された画像を加熱する画像加熱装置において、記録材の搬送方向に直交する方向の幅が同じ記録材を画像加熱処理する期間中に前記第1の発熱抵抗体の通電デューティに対する前記第2の発熱抵抗体の通電デューティの比率である通電デューティ比率を切り換えるとき、前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させる方向と逆方向に、前記第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させることを特徴とする。
(作用)
記録材の搬送方向に直交する長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理する期間中(通紙中)に、長手方向の中央部に対する端部の発熱量が第1の発熱抵抗体よりも大きい第2の発熱抵抗体の通電デューティを減らす。これにより、非通紙部昇温を抑制するとき、画像加熱量を維持して画像加熱不良もしくは加熱回転体の温度が目標温度を上回る高温オフセット(ホットオフセット)を抑制するように第1の発熱抵抗体の通電デューティを増やす。
本発明によれば、記録材の搬送方向に直交する長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理する期間中における通電デューティ比率の切り換えに伴って画像加熱不良もしくは高温オフセットが生ずることを抑制できる。
本発明の実施形態に係る画像加熱装置で定着ヒータ駆動制御における通電デューティ比率切り換え前後の温度波形及び通電デューティ波形を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像加熱装置を搭載した画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る定着ヒータの断面図及び平面図である。 本発明の実施形態に係る定着ヒータの長手方向の発熱分布を示す図である。 本発明の実施形態に係る定着ヒータ駆動回路の概略図である。 本発明の実施形態に係る定着ヒータの通電デューティ比率に対する長手方向の発熱分布を示す図である。 本発明の実施形態に係るPI制御における比例制御成分を表す図である。 本発明の実施形態に係るヒータ駆動制御のフローチャートである。 トナーの溶融粘度の温度依存性を模式的に示した図である。 定着装置の目標温度として設定できる範囲を示した図である。 従来の定着ヒータ駆動制御における通電デューティ比率切り換え前後の温度波形及び通電デューティ波形を示す図である。
《第1の実施形態》
以下に図面を用いて、本発明を実施するための好ましい形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対的な位置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の形態に限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置)
まず、本実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置を搭載した画像形成装置の全体構成について、図2を用いて説明する。図2は、画像形成装置の一例であるフルカラーレーザープリンタ(以下、プリンタ10)の全体構成を示す概略断面図である。なお、本実施形態として、感光体ドラムを複数備えたフルカラーレーザービームプリンタを取り上げたが、本発明はこれに限らず、感光体ドラムを一つ備えたモノクロの複写機、プリンタにも適用することができる。
プリンタ10の下部には、カセット11が引き出し可能に収納されている。カセット11に記録材Pを積載収容し、記録材Pはピックアップローラ13により給紙カセット11から給送され、フィード・リタードローラ対14により1枚毎に分離され、レジストローラ15に給送されるようになっている。プリンタ10は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色ごとに対応する画像形成ステーション7Y、7M、7C、7Kを、横一列に並設してなる画像形成手段としての画像形成部7を備えている。
画像形成部7には、像担持体である感光体ドラム1Y、1M、1C、1K(以後感光体ドラム1で統一)、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電装置2Y、2M、2C、2K、さらに現像装置4Y、4M、4C、4Kが配置される。現像装置4Y、4M、4C、4Kの中には、感光体ドラム1上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置される。
また、感光体ドラム1上のトナー像を静電転写ベルト29に転写する一次転写部8Y、8M、8C、8K(以後一次転写部8で統一)が配置される。更に、一次転写部8で転写されずに感光ドラム1上に残ったトナーをクリーニングするクリーニングブレード6Y、6M、6C、6Kが配設されている。また、画像形成部7の下側には、感光体ドラム1上に静電潜像を形成するために、画像情報に基づいてレーザービームを照射するスキャナユニット3YMおよび3CKが配置されている。
一次転写部8でトナー像が転写された転写ベルト29のトナー像は、対向ローラ30と二次転写ローラ31によって形成される二次転写部Mで、記録材Pに転写される。二次転写部Mで記録材Pに転写されずに転写ベルト29上に残った二次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置34によって除去されて回収される。二次転写部Mを通過した記録材Pは、その後、定着装置12を通過し、トナー像が記録材P上に固着定着される。
トナー像が固着定着された記録材Pは、その後、排出ローラ対32に搬送される。排出ローラ対32を通過後、記録材Pは記録材積載部33に排出される。なお、本実施形態におけるプリンタ10における記録材Pの通紙可能幅は、搬送方向に直交する方向(以下、長手方向)76mm〜297mmであり、プリンタ10の通紙基準は、長手方向に対して略中央(以下、中央基準)である。
(画像加熱装置)
次に、本実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置12について、図3を用いて説明する。本例の定着装置12は、フィルム加熱方式であり、加圧用回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の画像加熱装置である。
1)全体構成
1−a)加熱源(ヒータ)
16は加熱源(加熱体)としての定着ヒータであり、セラミック等の基板上に通電発熱体を配設した発熱抵抗体であり、後述のヒータ駆動回路21により通電発熱される。定着ヒータ16の詳細については後述する。
1−b)ヒータホルダ
17は加熱体保持部材としてヒータホルダで、横断面略半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有する。ヒータホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、定着ヒータ16を保持し、後述の加熱回転体としての定着スリーブ20の回転軌跡をガイドする役割を果たす。本実施形態においては、液晶ポリマーとして、住友化学社製のスミカスーパーE5204L(商品名)を使用した。このようにして、定着ヒータ16をヒータホルダ17のヒータ座面部に長手方向に沿って配設し、これらに後述の定着スリーブ20をルーズに外嵌させて定着スリーブユニットを形成している。
1−c)温度検出手段(サーミスタ)およびヒータ駆動回路
18は後述の定着スリーブ20の温度を検出するためのサーミスタである。本実施形態においてスリーブサーミスタ18は、その熱検出部を定着スリーブ20の内面に接触するように配設している。定着スリーブ20の温度情報は、ヒータ駆動回路21へ伝達される。19は定着ヒータ16の温度を検出するためのヒータサーミスタである。本実施形態においてヒータサーミスタ19は、定着ヒータ16の一面側における長手方向の中央部と端部それぞれに配設している。
ヒータ中央サーミスタ19a(図6)は、長手方向の中央部に配置されている。また、ヒータ端部サーミスタ19b(図6)は最大通紙可能幅のSRA3サイズ(320mm幅)よりも内側、かつ、LTR横サイズ(279mm幅)よりも外側となる長手方向の端部付近に配置されている。定着ヒータ16の温度情報は、ヒータ駆動回路21へ伝達される。
21は定着ヒータ16の通電発熱を制御するヒータ駆動回路である。基本的にはスリーブサーミスタ18とヒータサーミスタ19からの温度情報に基づいて、定着ヒータ16に対する通電制御を行うことにより、定着ヒータ16もしくは定着スリーブ20を所定温度に制御している。ヒータ駆動回路21の詳細については、後述する。
1−d)加熱回転体
20は加熱回転体としての定着スリーブであり、ベルト状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。具体的には、基材として内径が24mm、厚み30μmの円筒状に形成したSUS等の金属エンドレスベルト(ベルト基材)上に、厚み約300μmのシリコーンゴム層(弾性層)を形成した上に、厚み30μmのPFA樹脂チューブ(最表層)を被覆してなる。長手方向の外径形状について、本実施形態においてはストレート形状のものを用いたが、端部外径と中央外径に差をつけた逆クラウン形状のものを用いても良い。
1−e)加圧体および加圧機構
22は加圧体(加圧部材)としての加圧ローラである。加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。本実施形態における加圧ローラ22の外径を25mmとした。この加圧ローラ22は、芯金の両端部を装置フレーム24の不図示の奥側と手前側の側板間に回転自由に軸受保持させて配設してある。
加圧ローラ22の下側に、上述した定着スリーブユニットをヒータ16側を上向きにして加圧ローラ22に並行に配置する。そして、ヒータホルダ17の両端部を不図示の加圧機構により、最大で片側147N(15kgf)、総圧294N(30kgf)の力で加圧ローラ22の軸線方向に付勢する。これにより、定着ヒータ16の上向き面を定着スリーブ20を介して加圧ローラ22の弾性層に該弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。
加圧ローラ22は、不図示の駆動手段により矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動による該加圧ローラ22の外面と定着スリーブ20との定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により、円筒状の定着スリーブ20に回転力が作用する。そして、定着スリーブ20がその内面側が定着ヒータ16の上向き面に密着して摺動しながら、ヒータホルダ17の外回りを矢印の反時計方向に従動回転する。定着スリーブ20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着スリーブ20内面との摺動性を確保している。
1−f)ニップ部における挟持搬送
加圧ローラ22が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着スリーブ20が従動回転状態になり、また定着ヒータ16に通電がなされ、該定着ヒータ16が昇温して所定の温度に立ち上げ温調された状態において、記録材Pのニップ部における挟持搬送が行われる。
即ち、ニップ部Nの定着スリーブ20と加圧ローラ22との間に未定着トナー像を担持した記録材Pが入り口ガイド23に沿って案内されて導入される。そして、ニップ部Nにおいて記録材Pのトナー像担持面側が定着スリーブ20の外面に密着して定着スリーブ20と一緒に挟持搬送されていく。
この挟持搬送過程において、定着ヒータ16の熱が定着スリーブ20を介して記録材Pに付与され、記録材P上の未定着トナー像が記録材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。ニップ部Nを通過した記録材Pは、定着スリーブ20から曲率分離され、定着排紙ローラ26で排出される。
なお、23と26は装置フレーム24に組付けた入り口ガイドと定着排紙ローラである。入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた記録材Pが、ニップ部Nに正確に導く役割を果たす。本実施形態の入り口ガイド23は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。また、本実施形態において二次転写ニップからニップ部Nまでの距離は100mmとした。
2)並列配置される複数の発熱抵抗体
図4(a)に定着ヒータ16の断面図、図4(b)に平面図を示す。定着ヒータ16は並列配置される複数の発熱抵抗体として構成される。具体的には、定着スリーブ20の内部に、記録材の搬送方向に並列配置されて夫々独立に通電される、記録材の搬送方向に直交する長手方向の発熱量が中央部に対し端部で小さい第1の発熱抵抗体と、中央部に対し端部で大きい第2の発熱抵抗体が設けられる。
定着ヒータ16は、長手方向が横長平板状のセラミック基板41を備える。本実施形態で、セラミック基板41は長手方向370mm、短手方向10mm、厚み方向0.6mmである。そして、セラミック基板41の一面側に厚み10μm程度、通紙方向の幅1mm程度の発熱体層42および43(本実施形態では長手方向303mm)を備える。第1の発熱抵抗体としての発熱体層42および第2の発熱抵抗体としての発熱体層43は、長手方向に沿ってスクリーン印刷により線状あるいは帯状に塗工した銀パラジウム(Ag/Pd)等を含んだ導電ペーストで、電流が流れることにより発熱する。
そして、発熱体42および43に対する給電パターンとして、同じくセラミック基板41の一面側に銀ペースト等のスクリーン印刷によりパターン形成した電極部44a、44b、44cを備える。また、発熱体42および43の保護と絶縁性を確保するための厚み30μm程度の薄肉のガラスコート45を備える。更に、セラミック基板41の他面側で、定着スリーブ20の接触面に当る箇所にポリイミド等からなる摺動層46を備える。
図4における定着ヒータ16の電極部44(44a、44b、44c)には、給電用コネクタが装着される。後述のヒータ駆動回路21から上記の給電用コネクタを介して電極部44に給電されることにより、発熱体42および43が発熱して定着ヒータ16が迅速に昇温する。本実施形態においては、44cを共通電極とし、44aを介して発熱体42を発熱させ、44bを介して発熱体43を発熱させており、それぞれの発熱体42、43は独立駆動される。
本実施形態において、2本の発熱抵抗体42と43は、互いに長手方向の発熱分布が異なる発熱体である。発熱体42は長手方向の中央部の発熱量に対し端部の発熱量が小さい中央高発熱体である。また、発熱体43は長手方向の中央部の発熱量に対し端部の発熱量が大きい端部高発熱体である。
図5は、定着ヒータ16の発熱抵抗体42、43それぞれの発熱量の長手方向分布と、それぞれの部分発熱量を合計した総発熱量の長手方向分布の例を示す。本実施形態においては、発熱抵抗体42、43に同じ電圧、同じ通電デューティで通電した時の総発熱量分布がフラット(一定)になるように設計している。なお、本実施形態では、発熱体42及び43の抵抗値はそれぞれ15Ω、23Ωとし、最大発熱量はそれぞれ120Vで960W、630Wとなるようにしている。
3)ヒータ駆動回路およびヒータ駆動制御方法
本実施形態におけるヒータ駆動回路21の詳細、及びその駆動制御方法について、図6乃至図9を用いて説明する。なお、以下の説明で、通電デューティとは、単位時間当たりの通電時間のことであり、通電デューティ比率とは、複数のヒータの内の1つのヒータの通電デューティに対するその他のヒータの通電デューティの比率のことである。例えば、2本のヒータをそれぞれヒータA、ヒータBとし、ヒータAの通電デューティをDa、ヒータBの通電デューティをDbとした場合、ヒータAに対するヒータBの通電デューティ比率はDb/Daである。
図6のヒータ駆動回路21は、定着ヒータ16の通電制御を司る駆動回路の概略一例である。スリーブサーミスタ18及びヒータサーミスタ19の温度情報がCPU211に入力されると、CPU211はスリーブサーミスタ18の温度検知結果に基づき、所望の温度制御をするべく、トライアック212a、及び212bの通電タイミングを駆動制御する。ここで、トライアック212aは電極部44aを介して発熱体42に繋がっており、トライアック212bは電極部44bを介して発熱体43に繋がっている。
そのため、CPU211は、トライアック212aの通電デューティDa、及びトライアック212bの通電デューティDbをそれぞれ決定でき、所望の長手方向の発熱分布をもって温度制御を施すことができる。トライアック212aの通電デューティDa、及びトライアック212bの通電デューティDbの詳細な決定方法については後述する。
定着ヒータ16をヒータ駆動回路21に組み込み、CPU211でトライアック212aに対する212bの通電デューティ比率Db/Daを決定して駆動制御させることにより、定着ヒータ16の長手方向の発熱分布に任意の勾配を持たせることが可能となる。図7に、通電デューティ比率に応じた定着ヒータ16の長手方向の発熱分布の例を示す。
本実施形態の場合、例えば通電デューティ比率Db/Da=1/1のときの長手方向の発熱分布はフラットとなる。また、Db/Da=0.7/1など、Db/Da<1のときの長手方向の発熱分布は中央高(山型)、Db/Da=1/0.7など、Db/Da>1のときの長手方向の発熱分布は端部高(谷型)となる。
本実施形態では、記録材Pのサイズに応じて、発熱体42に対する発熱体43の通電デューティ比率Db/Daは、CPU211によって表1のように切り換えられるものとしている。すなわち、A3サイズのように通紙可能幅上限の記録材Pを通紙する場合は、通電デューティ比率をDb/Da=1/1として、ヒータ16の長手方向全体で均一な発熱分布にすることで、A3サイズの記録材Pが通過する通紙領域で均一な定着性を得ることができる。
一方、レター横サイズなどの通紙可能幅上限より小さいサイズの記録材を通紙する場合は、通電デューティ比率をDb/Da=0.5/1として発熱体43の発熱量を低減し、レター横サイズの記録材Pが通過しない非通紙領域の発熱を抑制する。これによって、非通紙領域の温度上昇を緩和することができる。

次に図10のフローチャートを用いて、本実施形態におけるヒータ駆動回路21の駆動制御方法を説明する。なお、図10に示すフローチャートは、レター横サイズの記録材Pを連続通紙する場合の例である。
先ず、印刷ジョブのプリント指令が画像形成装置に入力されると、定着装置12のモータ駆動と同期して定着ヒータ16に対する通電加熱を開始する(S11)。このとき、目標温度を185℃とし、トライアック212a、212bに対するウォームアップ中の通電デューティ比率をDb/Da=1/1、Da=100%、Db=100%とした。
ここで、目標温度とは、画像加熱処理(定着処理)するときの加熱回転体である定着スリーブ20の外周面の温度として設定される温度である。また、ウォームアップ中とは、発熱抵抗体42かつ/または43に通電がなされた後、未定着トナー像を担持した記録材Pが定着ニップNに搬送される前までの時間のことである。
ウォームアップ中の通電デューティDa及びDbを100%に設定することにより、発熱抵抗体42及び43の最大可能発熱量が得られるので、可能な限り速い昇温を行うことができる。スリーブサーミスタ18の検知温度が170℃に達したときに(S12)、後述する初期オフセット値を40%に設定してPI制御を開始する(S13)。
次に、S14で記録材Pの給紙を行う。給紙動作は、記録材Pの未定着トナー像が良好に定着されるのであれば、PI制御開始のタイミングS13より先に行っても良い。給紙された記録材Pの後端がニップ部Nから排出されたら(S15)、通電デューティ比率Db/Daが0.5/1に切り換えられているか否かを判断する(S16)。S16において通電デューティ比率が切り換えられていない場合には、ヒータ中央サーミスタ19aとヒータ端部サーミスタ19bの検知温度を比較する(S17)。
そして、ヒータ端部サーミスタ19bの検知温度の方が大きい場合は、長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理(通紙)する期間中に、通電デューティ比率Db/Daを0.5/1に切り換える(S18)。このように通電デューティ比率Db/Daを0.5/1に切り換えることで、長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理(通紙)する期間中に、非通紙領域の温度上昇を緩和できる。なお、S16において通電デューティ比率Db/Daがすでに0.5/1に切り換えられている場合は、S16、S17の動作は行わない。
S19で全てのプリント処理が終了していなければ、S14〜S18の動作を繰り返す。そして、全てのプリント処理が終了していれば、制御を終了する。
次に、本実施形態におけるトライアック212aの通電ディーティDa、及びトライアック212bの通電デューティDbの決定方法を比較例と比較して説明する。
1)比較例(従来例)
先ず、スリーブサーミスタ18の検知温度及び目標温度を用いて、PI制御といわれる比例(Proportional)制御と積分(Integral)制御を合わせた制御により、定着ヒータ16への仮の通電デューティDを決定する。Dは以下の式で表される。
D=比例制御成分+積分制御成分+初期オフセット値 ・・・(式1)
比例制御成分は、図8のグラフを参照して、ΔT=検知温度-目標温度の値から20ms毎に決定される。一方、積分制御成分は、20ms毎にΔTを積算した値ΣΔTに基づいて決定する。すなわち、ΣΔT>36となるタイミングで+1.0%、ΣΔT<−60となるタイミングで−1.0%として積分制御成分を増減する。
また、初期オフセット値はPI制御開始時において安定して温調制御を行うために設けており、スリーブサーミスタ18の検知温度が目標温度に対してオーバーシュートしたり、アンダーシュートしたりしないように、最適な値を設定する。本実施形態において、初期オフセット値は40%に設定している。
以上のように決定された仮の通電デューティDから、以下の式を用いてトライアック212aの通電デューティDa、及びトライアック212bの通電デューティDbを決定する。
Da=D×α ・・・(式2)
Db=D×β ・・・(式3)
ここで、α、βは、それぞれ通電デューティ比率Db/Da=α/βを表す値である。α、βはそれぞれ0以上1以下の値をとり、α>βならばα=1、α<βならばβ=1、α=βならばα=β=1の値をとる。
表2は、レター横サイズの記録材Pについて、長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理(通紙)する期間中に、通電デューティ比率を切り換えるタイミングにおいて、その前後の発熱量を比較したものである(120V入力)。通電デューティ比率を1/1から1/0.5に切り換えた直後は、発熱抵抗体43の通電デューティは55%から28%に減少する。発熱抵抗体43の最大発熱量は630Wであるので、発熱抵抗体43の発熱量は630W×55%=344Wから630W×28%=172Wに減少する。
一方、本比較例では、発熱抵抗体42の通電デューティは変わらないので、発熱抵抗体42の発熱量は、(発熱抵抗体42の最大発熱量960W)×55%=528Wのままである。その結果、発熱抵抗体42及び発熱抵抗体43の発熱量の和は872Wから700Wに減少する。そのため、スリーブサーミスタ18の検知温度を目標温度に保つための電力が不足し、定着スリーブ20の温度を目標温度以下に低下させてしまう(図12)。その結果、記録材Pへのトナー像の定着不良を発生させるおそれがあった。
以上のような現象は、温度制御に用いる温度検知素子と発熱抵抗体との距離が離れている場合や、熱抵抗が大きい場合に発生し易い。例えば、本実施形態のようなフィルム加熱方式の定着装置において、ヒータ部ではなく、定着スリーブの外面や内面等に温度検出素子を配置させて、定着フィルムの温調を行う場合である。このような構成では、定着フィルムの温度をより精度良く制御するメリットがある一方、発熱量低下によるヒータの温度低下を検知するのに時間が掛かり、目標温度に対する温度低下が発生し易くなる。


2)本実施形態
次に、通電デューティ比率切り換え後の発熱量低下を抑制し、目標温度に対するスリーブサーミスタ18の検知温度の温度低下を抑制する本実施形態における方法について説明する。本実施形態では、仮の通電デューティDを算出するまでの手順は上述した比較例と同じであるが、トライアック212aの通電デューティDa、及びトライアック212bの通電デューティDbを以下の式を用いて決定する。
Da=D×α×(R42+R43)/(R43×α+R43×β) ・・・(式4)
Db=D×β×(R42+R43)/(R43×α+R43×β) ・・・(式5)
ここで、R42、R43は、それぞれ発熱抵抗体42、発熱抵抗体43の抵抗値である。表3は、本実施形態でレター横サイズの記録材Pについて、長手方向におけるサイズが同じ記録材を画像加熱処理(通紙)する期間中に、通電デューティ比率を切り換えるタイミングにおいて、その前後の発熱量を比較したものである。本実施形態では、式4及び式5に基づいて通電ディーティDa、通電デューティDbを決めるので、通電デューティ比率を切り換える前後で発熱量は一定に保たれる。
即ち、本実施形態では、発熱抵抗体42に対する発熱抵抗体43の通電デューティ比率を切り換えるとき、他方の発熱抵抗体43の通電デューティを増減させる方向と逆方向に、一方の発熱抵抗体42の通電デューティを増減させる。したがって、図1のように定着スリーブ20の温度を目標温度に保つことができ、記録材Pへのトナー像の定着不良を抑制することができる。

(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、同一サイズの記録材を通紙している最中に、複数の発熱抵抗体(ヒータ)の通電デューティ比率を切り換えることで、可能な限り速いファーストプリントアウトタイムの達成と非通紙領域での昇温緩和を両立させることができる。そして、本実施形態では、記録材を通紙している最中に通電デューティ比率を切り換える前後で発熱量の変化が抑えられる(より好ましくは一定に保たれる)。したがって、定着スリーブ20の温度の目標温度からのずれを抑えられる(より好ましくは定着スリーブ20の温度を目標温度に保つことができる)ため、記録材Pへのトナー像の定着不良を抑制することができる。
特に、以下に示す場合に顕著に発生し得る定着不良を本実施形態では抑制できることとなる。即ち、(1)画像形成装置のプロセススピードが速い場合と、(2)加熱用ヒータと定着装置の温度を検知する温度検知手段との間の熱抵抗が大きい場合に顕著に発生し得る定着不良を抑制できる。
以下、先ず前者(1)の場合に定着不良が発生し易い理由を図10と図11を用いて説明する。図10はトナーの溶融粘度の温度依存性を模式的に示した図である。温度が高いほど溶融粘度が低いため、トナーの記録材への浸透後の固化が不十分になり、トナーが定着部材へオフセットするホットオフセット現象が発生する。一方、温度が低いほど溶融粘度は高くなるため、トナーの記録材への浸透が不十分になり、トナーを記録材へ十分に定着させることができない。
ここで、図11は定着装置の目標温度として設定できる範囲について、プロセス速度が遅い場合と速い場合を比較した図である。プロセス速度が遅い場合は、トナー層の単位時間当たりの加熱量が多いため、トナー層内における温度勾配が緩やかである。すなわち、図12の左側に示すトナー層の下面(記録材である紙とトナー層の境界面)の温度と、上面(定着部材とトナー層の境界面)の温度との差が小さい。そのため、トナー層の下面の温度が最低定着温度に達するときにおけるトナー層の上面の温度は、高温オフセット(ホットオフセット)現象発生温度に対して十分にマージンがある。
したがって、プロセス速度が遅い方が目標温度を設定できる範囲が広く、この場合、ホットオフセット現象発生温度より所定温度だけ低く、かつトナー層の上面の温度より高い温度に、画像加熱制御温度を設定できる。
一方、プロセス速度が速い場合は、トナー層の温度勾配が急である。そのため、トナー層の下面(記録材である紙とトナー層の境界面)の温度が最低定着温度に達するときにおけるトナー層の上面(定着部材とトナー層の境界面)の温度は、ホットオフセット現象発生温度に対してマージンが小さい。
したがって、目標温度を設定できる範囲が狭く、この場合、ホットオフセット現象発生温度より所定温度だけ低く、かつトナー層の上面の温度より高い温度に、画像加熱制御温度を設定できないことが起こり得る。即ち、トナー層の上面の温度より低い温度に、画像加熱制御温度を設定する場合、定着不良を引き起こすこととなる。
次に、後者(2)の場合に定着不良が発生し易い理由について、フィルム加熱方式の定着装置を例に説明する。フィルム加熱方式の定着装置では、(ア)温度制御に用いる温度検知手段を加熱用ヒーターの温度を直接的に検知できるように配置させる場合と、(イ)フィルムの外面や内面に配置させる場合がある。ここでは、(ア)が加熱用ヒータと定着装置の温度を検知する温度検知手段との間の熱抵抗が小さい場合に相当し、(イ)が熱抵抗が大きい場合に相当する。
(ア)の場合は、ヒータの電力デューティ比率を切り換えた際の加熱用ヒータの温度低下をすぐに検知できるため、すぐに投入電力を増やし温度低下量が少なくすることができる。(イ)の場合は、定着フィルムの温度をより精度良く制御するメリットがある一方、ヒータの電力デューティ比率を切り換えた際の加熱用ヒータの温度低下を検知するのに時間が掛かる。そのため、投入電力を増やすまでに時間が掛かってしまい、目標温度に対する温度低下が発生し易くなる。したがって、(イ)の場合は、ヒータの電力デューティ比率の切り換え時に定着不良を引き起こし易い。
このようなプロセススピードが速い場合や、加熱用ヒータと定着装置の温度を検知する温度検知手段との間の熱抵抗が大きい場合であっても、上述した本実施形態によれば、定着不良が生ずることを抑制できる。
(変形例1)
上述した実施形態においては、記録材の搬送方向に並列配置される発熱抵抗体42、43は、記録材の搬送方向に直交する長手方向の発熱量が第1の発熱抵抗体42では中央部に対し端部で弱く、第2の発熱抵抗体43では中央部に対し端部で強いものであった。即ち、第1、第2の発熱抵抗体42、43の記録材の搬送方向に直交する長手方向の発熱量の分布が逆特性のものであったが、本発明はこれに限らず、第1、第2の発熱抵抗体42、43の記録材の搬送方向に直交する長手方向の発熱量の分布が同特性であっても良い。また、第1の発熱抵抗体42の記録材の搬送方向に直交する長手方向の発熱量の分布がフラット(均一)であっても良い。
なお、記録材の搬送方向に並列配置される発熱抵抗体42、43は、電気的に並列接続される場合に限らず、電気的に直列接続されるものであっても良い。
(変形例2)
上述した実施形態においては、印刷ジョブ中における点灯比率の切り替え水準を1水準に限定したが、本発明はこれに限らず、多段階に変化させても良い。また、本実施形態では、定着ヒータ16の発熱抵抗体42と43はそれぞれ、その長手方向の発熱分布を連続的に変化させているものを用いたが、階段状など、不連続的に変化しているものでも良い。
(変形例3)
また、上述した実施形態では、通電デューティ比率Db/Daを切り換える際に、通電デューティDa及びDbの切り替えタイミングは同時であった。しかしながら、通電デューティDa及びDbの切り換えタイミングは同時でなくても良く、通電デューティDaを切り換えた後に通電デューティDbを切り換えても良い。即ち、第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングの方が、第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングよりも早くしても良い。
あるいは、逆に通電デューティDbを切り換えた後に通電デューティDaを切り換えても良い。即ち、第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングの方が、第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングよりも早くしても良い。
(変形例4)
また、上述した実施形態では、通電デューティ比率Db/Daが小さくなる方向に切り換える場合のみ説明したが、通電デューティ比率を大きくなる方向に切り換える場合も本発明を適用できる。従来では、通電デューティ比率を大きくなる方向に切り換えた場合、投入電力が大きくなり、その結果、以下のような問題があった。即ち、定着スリーブの温度が目標温度を上回ってしまい、高温オフセット(ホットオフセット)として定着時において溶融したトナーの一部が加熱回転体の表面に付着し、これが後続の被定着材を汚染する現象が発生するおそれがあった。
このような場合にも本発明を適用することで、通電デューティ比率切り換え時に発生が懸念される高温オフセット(ホットオフセット)を抑制することが可能である。
(変形例5)
また、上述した実施形態では、発熱抵抗体42と43の合計発熱量分布について、略フラットになる例を示したが、それに限らず、例えば端部高発熱になる設定の定着ヒータ16を用いても良い。なお、この場合も切替え前後で合計発熱量分布が変わらないことが好ましい。
(変形例6)
また、上述した実施形態では、定着ヒータ16の温度を間接的に温度検知した結果に基づいて温度制御をしたが、これに限らず、定着ヒータ16の温度を直接的にサーミスタで温度検知した結果に基づいて温度制御する場合にも適用可能である
(変形例7)
上述した実施形態では、加熱回転体としての定着スリーブ20と、駆動ローラとしての加圧ローラ22でニップ部Nを形成したが、本発明はこれに限らず、加圧ローラに替えて固定の加圧パッドを用いても良い。この場合、加熱回転体は、駆動プーリを含む複数のプーリに懸架された無端ベルトとして構成することができる。
20・・定着スリーブ(加熱回転体)、22・・加圧ローラ(加圧体)、211・・CPU(制御手段)、N・・ニップ部

Claims (10)

  1. 加熱回転体と、
    前記加熱回転体との間にニップ部を形成する加圧体と、
    記録材の搬送方向に並列配置される第1の発熱抵抗体と、記録材の搬送方向に直交する方向の中央部に対する端部の発熱量が前記第1の発熱抵抗体よりも大きい第2の発熱抵抗体と、を有し前記加熱回転体に接触するヒータと、
    前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを各々独立に制御できる制御手段と、を備え、前記ニップ部で記録材に形成された画像を加熱する画像加熱装置において、
    記録材の搬送方向に直交する方向の幅が同じ記録材を画像加熱処理する期間中に前記第1の発熱抵抗体の通電デューティに対する前記第2の発熱抵抗体の通電デューティの比率である通電デューティ比率を切り換えるとき、前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させる方向と逆方向に、前記第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記通電デューティ比率を切り換える前後で、前記第1の発熱抵抗体、前記第2の発熱抵抗体の発熱量の和が一定であることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記ヒータの前記記録材の搬送方向に直交する方向の中央部および端部の温度を検知する第1の温度検知手段および第2の温度検知手段を有し、前記第1の温度検知手段および前記第2の温度検知手段による温度情報に基づいて、前記第1の発熱抵抗体に対する前記第2の発熱抵抗体の通電デューティ比率を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記通電デューティ比率を切り換える場合、前記第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングと前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングとが同時であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記第1の発熱抵抗体に対する前記第2の発熱抵抗体の通電デューティ比率を切り換える場合、前記第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングの方が、前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングよりも早いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記通電デューティ比率を切り換える場合、前記第2の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングの方が、前記第1の発熱抵抗体の通電デューティを増減させるタイミングよりも早いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記加熱回転体の温度を検知する第3の温度検知手段を有し、前記第3の温度検知手段の検知温度と画像加熱処理するときの前記加熱回転体の目標温度から前記通電デューティを決定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記加圧体は、駆動ローラとしての加圧ローラであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  9. 前記加熱回転体は、無端ベルトであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  10. 前記無端ベルトは、駆動プーリを含む複数のプーリに懸架されることを特徴とする請求項9に記載の画像加熱装置。
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