JP2015028613A - 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 繰り返し画像を転写し続けても、その転写特性を維持させることができ、長期に亘って良好な画像を得ることができる電子写真用部材を提供することにある。
【解決手段】 多層構造または単層構造の電子写真用部材において、電子写真用部材の最外層が、下記A乃至Cの条件を満たすことを特徴とする電子写真用部材:
A:最外層は、パーフルオロポリエーテル及び結着樹脂を含有し、且つ、最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合が、0.10以上0.40以下である、
B:最外層の19F−NMRスペクトルにおいて、PFPEのCF部位に由来するピークの22℃における緩和時間T2が13ms以上である、
C:結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機及びプリンタの如き電子写真方式の画像形成装置において使用できる電子写真用部材、該電子写真用部材を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
複写機やプリンタの電子写真方式の画像形成装置(以下、「電子写真装置」とも称する)において、高画質カラー画像を得ることができる電子写真装置が上市されている。
一般的に、カラー画像を得るためには、以下の方法がある。
まず、各色のトナー画像をそれぞれの色ごとに感光体上に現像する。現像された各色のトナー画像を中間転写体に順次転写し、中間転写体上にカラーのトナー画像を形成する。次に、中間転写体上に形成されたカラーのトナー画像を記録媒体に一括再転写し、カラーのトナー画像が形成された記録媒体を得ることができる。
このように、トナーを記録媒体に転写するまでに感光体や中間転写体といった電子写真用部材上にトナーが接触することから、トナーの融着を抑制するために電子写真用部材の表面にトナー離型性を持たせる必要がある。また、これらの電子写真用部材はお互いに接した状態で動かすため、摩擦による劣化を抑制する必要がある。そのために、電子写真用部材の表面は、低摩擦性を有することも求められる。
これに対して、電子写真用部材の表面をフッ素化合物でコートすることによって、トナー離型性や低摩擦性を向上させる提案がなされている。特許文献1では、重合性フッ素樹脂/重合性シロキサングラフト型樹脂を含有する表層を中間転写ベルト上に設けることにより、中間転写体表面のトナー離型性と低摩擦性を向上させている。また、特許文献2では、感光体表層にフッ素系材料によるハードコーティングを行い、かつ、潤滑性微粒子を含有させることにより、感光体表面の低摩擦性を向上させている。
特開2012−78801号公報 特開2008−233893号公報
しかしながら、これらの方法では確かに電子写真用部材の印刷初期における低摩擦性やトナー離型性を向上させることができるが、多数枚印刷するとトナー離型性と低摩擦性が維持できないことがわかった。
よって、本発明の目的は、繰り返し画像を転写し続けても、トナー離型性及び低摩擦性を維持させることができ、長期に亘って良好な画像を得ることができる電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することである。
本発明は、多層構造または単層構造の電子写真用部材において、
該電子写真用部材の最外層が、下記A乃至Cの条件を満たすことを特徴とする電子写真用部材に関する。
A:該最外層は、パーフルオロポリエーテル及び結着樹脂を含有し、且つ、該最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合((フッ素原子の数)/(炭素原子の数))が、0.10以上0.40以下である、
B:該最外層の19F−NMRスペクトルにおいて、該パーフルオロポリエーテルのCF部位に由来するピークの22℃における緩和時間T2が13ms以上である、
C:該結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下である。
また、本発明は、該電子写真用部材を有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
また、本発明は、該電子写真用部材を有することを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明によれば、繰り返し画像を転写し続けても、トナー離型性及び低摩擦性を維持させることができ、長期に亘って良好な画像を得ることが可能である電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することが可能である。
本発明の電子写真装置の一例を示す模式図である。
〔電子写真用部材〕
以下、本発明に係る電子写真用部材について詳しく説明する。
本発明者らは、以下の要件を満たす電子写真用部材が上述の課題を解決することができることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、多層構造または単層構造の電子写真用部材であり、該電子写真用部材の最外層が、下記A乃至Cの条件を満たすことを特徴とする電子写真用部材である:
A:該最外層は、パーフルオロポリエーテル及び結着樹脂を含有し、且つ、該最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合((フッ素原子の数)/(炭素原子の数))が、0.10以上0.40以下である、
B:該最外層の19F−NMRスペクトルにおいて、該パーフルオロポリエーテルのCF部位に由来するピークの22℃における緩和時間T2が13ms以上である、
C:該結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下である。
このような最外層を設けることにより上述の課題を解決できる詳細な理由について、本発明者らは以下のように推定している。
多数枚印刷を行うことによって、低摩擦性やトナー離型性が維持しにくくなることに関して、本発明者らが検討した結果、以下の2点が主な原因であることが考えられた。
一つは、転写時における放電によって電子写真用部材の表面に存在するパーフルオロポリエーテル(以下、PFPEとも称する)中のC−C結合やC−F結合が切れてしまうといった化学的な劣化である。もう一つは、クリーニングをはじめとする他の部材との接触による摩耗によって、電子写真用部材の表面に存在するPFPEの物理的な除去である。
実際に、PFPEでコートした電子写真用部材の表面に対して放電を与えたところ、放電前に比べて放電後の電子写真用部材の表面におけるフッ素濃度が低下することが確認された。
これに対して、本発明では、電子写真用部材の最外層に、分子運動性が高いPFPEを含有させることによって解決している。具体的には、放電や摩耗により電子写真用部材の表面のPFPEが消失しても、最外層の中にある分子運動性の高いPFPEが電子写真用部材の表面に移動できるため、電子写真用部材の表面のPFPEの減少を抑制することができる。これにより、多数枚印刷を行った場合でも、電子写真用部材の表面にPFPEを存在させることができるため、電子写真用部材のトナー離型性及び低摩擦性を維持させることができたのである。
この際のPFPEの表面への移動に起因するドライビングフォースは以下の2点が考えられる。
一つは、電子写真用部材の表面と最外層中におけるPFPEの濃度勾配である。電子写真用部材の表面のPFPEの減少した際に、電子写真用部材の表面に存在するPFPEの存在量と最外層中に存在するPFPEの含有量のバランスを保とうとするために、最外層中のPFPEが表面に移行しやすくなっていると考えられる。
もう一つは、フッ素の含有量の低い結着樹脂である。最外層を形成する結着樹脂のフッ素含有量が低いことにより、この結着樹脂とフッ素の含有量の多いPFPEとの親和性が低くなるため、PFPEがより電子写真用部材の表面に移行しやすくなっていると考えられる。
上述の理由から、放電や摩耗により電子写真用部材の表面のPFPEが消失しても、最外層の内部にあるPFPEが表面に移動し、電子写真用部材表面のPFPEの量が一定に保たれ、トナー離型性と低摩擦性を維持できると考えている。
実際、本発明の電子写真用部材を使用して数千枚の印刷後、X線光電子分光法(ESCA)で電子写真用部材の表面のPFPEの存在量を測定したところ、印刷後におけるPFPEの減少が、PFPEを表面にコートしただけのものと比べて抑制できた。さらに、本発明の電子写真用部材の場合、印刷後、数時間経過すると、印刷直後と比較してPFPEの存在量が増加することが観測された。この現象は、電子写真用部材の最外層からPFPEが表面に移動していることに起因するものと推察される。
そして、本発明に係る電子写真用部材における最外層は、炭素原子の数に対するフッ素原子の割合((フッ素原子の数)/(炭素原子の数))が、0.10以上0.40以下である。この規定は、本発明に係る最外層中には、PFPEが一定量存在することを意味する。
また、本発明に係る電子写真用部材の最外層は、19F−NMRスペクトルにおいて、PFPEのCF部位に由来するピークの22℃における緩和時間T2が13ms以上である。また、該緩和時間T2が13ms以上50ms以下であることが好ましい。
NMRにおける緩和とは、電磁波を受けることによって励起された核がエネルギーを放出して基底状態に戻ることである。
この緩和には、縦緩和と呼ばれるスピン−格子緩和と横緩和と呼ばれるスピン−スピン緩和がある。この緩和する過程は緩和時間と呼ばれる時定数によって特徴づけられる。特に、横緩和の緩和時間T2は、分子の運動性と相関があることが知られており、緩和時間T2が長いほど、動きやすい分子であることを意味する。
つまり、本発明では、最外層中のPFPEの緩和時間T2が13ms以上であることは、最外層中に存在するPFPEは、分子運動性が高いことを意味している。例えば、最外層中におけるPFPEが、最外層中の結着樹脂に共有結合によって結合している場合、最外層中におけるPFPEの分子運動性は低下する。すなわち、PFPEの緩和時間T2は短くなる。また、最外層中のPFPEの緩和時間T2を50ms以下とすることで、更に長期に亘ってPFPEを最外層中から電子写真用部材の表面に移動させることが可能となる。
このように、最外層中に適度に分子運動性が高いPFPEを含有していることにより、繰り返し画像を転写し続けても、トナー離型性及び低摩擦性を維持させることができる。
更に、本発明に係る電子写真用部材の最外層の結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下である。
この規定は、本発明に係る最外層中の結着樹脂は、その分子内にC−F結合が存在していたとしても、一定量以下であることを意味している。特には、結着樹脂は、その分子内にC−F結合を有しないことが好ましい。このような結着樹脂は、フッ素原子を分子内に多く含むPFPEとの親和性が相対的に低くなる。その結果、PFPEの最外層中における移動度を、フッ素原子を潤沢に含む結着樹脂を用いた場合と比較してより大きくすることができる。
以上述べてきたように、上記した要件A乃至Cを満たす電子写真用部材は、移動度が高い状態にあるPFPEを含む最外層を備えたものとなる。そのため、長期に亘って、繰り返し電子写真画像の形成に供した場合でも、最外層の表面に一定量のPFPEを継続的に存在させ続けることができる。そのため、トナー離型性及び低摩擦性を長期に亘って維持させることができるものと考えられる。
〔電子写真用部材の構成〕
電子写真用部材は、電子写真プロセスに使用され、なおかつトナー離型性または低摩擦性が要求される部材であれば特に制限されるものではない。
その中でも、電子写真用部材は、電子写真用中間転写体または電子写真用感光体であることが好ましい。
また、電子写真用部材は、ベルト、ローラあるいはその他類似の形態で使用することが可能であり、形態を選ばず用いるのに好適な形態を選択して使用することが出来る。
さらに、電子写真用部材は、多層構造または単層構造のいずれの構造を有していてもよい。
以下に電子写真用部材の構成について、ベルト形状のものを例に挙げて説明する。
<基層>
電子写真用部材は、最外層の他に基層を有していてもよい。
電子写真用部材における基層は、樹脂に導電剤を含有させた半導電性のフィルムであることが好ましい。
ここで樹脂は熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のいずれの樹脂を使用することも可能である。その中でも、高強度かつ高耐久性の点から、該基層は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド又はポリエステルを含むことが好ましく、より好ましくはポリイミド、ポリアミドイミド又はポリエーテルエーテルケトンを含むことである。
樹脂は単一の樹脂であっても、複数の樹脂をブレンド又はアロイされた混合体であってもよく、目的とされる機械的強度などの特性に応じて最適に選択される。
導電剤としては、電子伝導性物質又はイオン電導性物質を用いることが可能である。
電子導電性物質としてはカーボンブラック、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン又は導電性高分子が使用可能である。
イオン導電性物質としては、過塩素酸ナトリウム、リチウム、カチオン性又はアニオン性のイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、もしくは、オキシアルキレン繰り返しユニットを持つオリゴマー又はポリマーが使用可能である。
基層は、体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上1.0×1012Ω・cm以下であることが好ましい。また、表面抵抗率は1.0×10Ω/□以上1.0×1014Ω/□以下であることが好ましい。
基層の体積抵抗率を上記の範囲に設定することによって、連続駆動時のチャージアップや転写バイアス不足による画像不良を更に低減することができる。
また、基層の表面抵抗率を上記の範囲に設定することによって、転写材Sが中間転写ベルト7から離れる際の剥離放電やトナー飛散による画像不良を更に低減することができる。
また、基層上に最外層を形成した後の電子写真用部材の体積抵抗率及び表面抵抗率についても同程度の値を示すことが好ましい。
このため、電子写真用部材の最外層も半導電性であることが好ましい。すなわち、電子写真用部材の体積抵抗率は1.0×10Ω・cm以上1.0×1012Ω・cm以下であることが好ましい。また、電子写真用部材の表面抵抗率は1.0×10Ω/□以上1.0×1014Ω/□以下であることが好ましい。
電子写真用部材の体積抵抗率や表面抵抗率を調整するために、最外層中に導電剤を含むことが好ましい。最外層中に含有される導電剤としては、上記基層に用いることができる導電剤と同じのものを使用することが出来る。
また、基層の膜厚は、30μm以上150μm以下であることが好ましい。
<最外層>
次に、電子写真用部材の最外層に関して説明する。
{結着樹脂}
最外層に含まれる結着樹脂は、PFPEを分散させたり、基層との密着性を確保したり、機械的強度の特性を確保したりするために用いられる。
そして、本発明に係る結着樹脂としては、CF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下のものを用いる。
係る結着樹脂の例としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。これらの混合物も用いることができる。
上記の結着樹脂の中でも特に、メタクリル樹脂またはアクリル樹脂(以下、メタクリル樹脂及びアクリル樹脂を総称してアクリル系樹脂と呼ぶ)が、好ましく用いられる。
具体的には、まず、アクリル系樹脂を形成するための重合性モノマー、溶媒、パーフルオロポリエーテル及び分散剤を湿式分散装置で均一分散し、分散液を得る。その分散液を基層上にバーコートまたはスプレーコートの如き塗布方法でコートする。そして、コートされた分散液から溶媒を乾燥除去したのち、熱硬化、電子線または紫外線によって重合性モノマーを重合させることによって最外層を形成する。
このとき重合を行うための、重合開始剤を適宜使用してもよい。
重合開始剤としては、アルキルフェノン、アシルフォスフィンオキサイドの如きラジカル重合性開始剤、芳香族スルホニウム塩の如きカチオン重合開始剤、ニフェジピンアニオン重合開始剤が挙げられる。具体的には、ラジカル重合開始剤としてはイルガキュアシリーズ(BASF社製)、カチオン重合開始剤としてはSPシリーズ(ADEKA社製)が挙げられる。
また、その他、上述した導電剤、酸化防止剤、レベリング剤、架橋剤及び難燃剤の如き公知の添加剤を適宜配合して使用してもよい。また固体フィラーを混合することは強度補強など必要特性に応じて適宜行ってもよい。
結着樹脂の含有量は、最外層の全固形分の質量に対して20.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30.0質量%以上90.0質量%以下である。
最外層の膜厚については成膜条件(例えば固形分濃度、成膜速度など)を調整することにより適宜所望の膜厚を形成することが可能である。最外層の膜厚は、実機耐久条件での摩耗及び損耗を考慮すると1μm以上であることが好ましく、ベルトを張架したときの耐屈曲性を考慮すると20μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以下である。
アクリル系樹脂としては、
(i)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、エチレングリコ―ルジアクリレート及びビスフェノールAジアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のアクリレート、及び、
(ii)ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、アルキルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコ―ルジメタクリレート及びビスフェノールAメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のメタクリレート
のいずれかの重合性モノマーを重合して得られた繰り返し構造単位を有する重合体であることが好ましい。
トナー付着を低減するという点から結着樹脂は硬いことが好ましい。このためアクリル系樹脂についても2官能以上の架橋性モノマーを多く使用し、高硬度とすることが好ましい。具体的には、重合性モノマーの平均アクリル官能数が2以上であることが好ましく、より好ましくは3以上であり、更に好ましくは4以上である。このような高架橋性で高硬度の樹脂は一般的に熱硬化性となり易く、その点で本発明においてはアクリル系樹脂を含めて熱硬化性樹脂は典型的に好ましく用いられる樹脂である。
次に、最外層の結着樹脂の物性について説明する。
最外層の結着樹脂としては、固体であることが好ましく、該結着樹脂のガラス転移温度が使用温度域以上、実質的には40℃以上であることが好ましく、より好ましくは50℃以上である。
{パーフルオロポリエーテル(PFPE)}
本発明においてPFPEは、パーフルオロアルキレンエーテルを繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーのことである。パーフルオロアルキレンエーテルの繰り返し単位としては、パーフルオロメチレンエーテル、パーフルオロエチレンエーテル、及び、パーフルオロプロピレンエーテルの繰り返し単位が挙げられる。具体的には、ダイキン工業のデムナム、デュポン社のクライトックス、ソルベイソレクシス社のフォンブリンが挙げられる。その中でも、パーフルオロポリエーテルが下記式(a)
で示される繰り返し構造単位1、又は、下記式(b)
で示される繰り返し構造単位2を有していることが好ましい。
PFPEは、該繰り返し構造単位1又は該繰り返し構造単位2を有する場合、該繰り返し構造単位1の繰り返し数p及び該繰り返し構造単位2の繰り返し数qは、それぞれ独立で0≦p≦100、0≦q≦100であり、且つ、p+q≧1であることが好ましい。
また、該繰り返し構造単位1及び該繰り返し構造単位2の両方を有する場合、該繰り返し構造単位1と該繰り返し構造単位2とは、ブロック共重合体構造を形成していてもランダム共重合体構造を形成していてもよい。
該最外層に存在するPFPEの重量平均分子量Mwは、PFPEの電子写真用部材の表面への移行性の観点から100以上9,000以下であることが好ましく、より好ましくは、100以上8,000以下である。
また、PFPEは、電子写真用部材の最外層の結着樹脂と結合または結合に近い状態を形成することができる反応性官能基、または、最外層の結着樹脂と結合または結合に近い状態を形成することができない非反応性官能基を有していてもよい。
例えば、結着樹脂が付加反応によって形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じる反応性官能基としてはアクリル基、メタクリル基またはオキシラニル基が挙げられる。
このような反応性官能基を有するPFPEとしては、ソルベイソレクシス社のアクリル基またはメタクリル基含有のFluorolink MD500、MD700、5101X、5113X、AD1700、ダイキン工業社のオプツールDACやシラン基含有のFluorolink S10がある。
また、例えば、結着樹脂が付加反応によって形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じない非反応性官能基としては、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基またはメチル基が挙げられる。このような非反応性官能基を有するPFPEとしては、ソルベイソレクシス社のFluorolink D10H、D4000、Fomblin Z15、ダイキン工業社のデムナムS−20、S−65、S200がある。
その中でも、PFPEの電子写真用部材の表面への移行のしやすさの観点から、PFPEは非反応性官能基を有しているものが好ましい。
また、PFPEは、最外層の全固形分の質量に対して10.0質量%以上70.0質量%以下含有していることが好ましく、より好ましくは10.0質量%以上60.0質量%以下であり、更に好ましくは20.0質量%以上50.0質量%以下である。PFPEの含有量を上記の範囲内に調整することによって、繰り返し転写を行った場合でも、電子写真用部材の最外層の中から電子写真用部材の表面にPFPEを供給し、電子写真用部材表面のPFPEの量の減少をより抑制することができる。
ところで、本発明に係る最外層において、PFPEの緩和時間T2を13ms以上、特には、13ms以上50ms以下の範囲に調整するためには、PFPEを最外層中に、結着樹脂とは、できる限り化学結合していない状態で存在させることが好ましい。そのため、PFPEとしては、上述したように、結着樹脂と結合または結合に近い状態を形成することができる反応性官能基を有さないものを選択することが好ましい。また、反応性官能基を有するPFPEを用いる場合には、当該反応性官能基が結着樹脂と化学反応しないように、電子写真用部材を製造する過程を制御することが好ましい。
{分散剤}
電子写真用部材の最外層は、パーフルオロポリエーテルを分散させるための分散剤を含有することが好ましい。このような分散剤を含有することによって、最外層中でのPFPEの分散状態をより安定させることができる。分散剤としては、パーフロオロアルキル鎖と炭化水素に親和性のある部位を持つ化合物、つまりは親フッ素と嫌フッ素の両親媒性を持つ化合物で、界面活性剤、両親媒性ブロックコポリマー及び両親媒性グラフトコポリマーが好ましく用いられる。その中でも、分散剤は、下記(i)及び(ii)の少なくとも一方を含むことが特に好ましい。
(i)フルオロアルキル基を有するビニルモノマーと、アクリレートまたはメタクリレートとを共重合させて得られるブロック共重合体。
(ii)フルオロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとを共重合させて得られる櫛型グラフト共重合体。
上記(i)のブロック共重合体としては、日本油脂(株)製のモディパーF200、F210、F2020、F600、FT−600が挙げられる。また、上記(ii)の櫛型グラフト共重合体としては、フッ素系グラフトポリマーとしては、東亜合成(株)製のアロンGF−150、GF−300、GF−400が挙げられる。
分散剤の含有量は、最外層の全固形分の質量に対して1.0質量%以上70.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5.0質量%以上60.0質量%以下である。
ここで、分散剤は、本発明に係る最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合、及び、結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量の両方の条件を満たすための重要な要素となり得る。すなわち、CF部位、CF部位及びCF部位が少ない結着樹脂中に多くのPFPEを含有させるためには、分散剤を用いることが好ましい。
{その他}
最外層に、電子写真用部材に求められる特性に応じて、導電性を持たせてもよい。最外層に導電性を持たせるために、最外層中に導電性フィラーを含有させてもよい。
導電性フィラーとしては公知の電子電導性材料やイオン導電性材料を使用することができる。電子電導性材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、アンチモンドープ酸化錫、アンチモンドープ酸化亜鉛、リンドープ酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールが挙げられる。また、イオン導電性材料としては、スルホン酸カリウム塩、ジスルホン酸リチウム塩が挙げられる。
〔電子写真用部材の製造方法〕
以下に本発明の電子写真用部材の具体的な製造方法について説明する。なお、本発明は、以下の製造方法に制限されるわけではない。
{基層}
電子写真用部材の基層は、以下の方法によって作製することが可能である。
例えば、熱硬化性樹脂を用いる場合、カーボンブラックの如き導電剤を、熱硬化性樹脂の前駆体又は可溶性の熱硬化性樹脂、溶剤とともにワニスとして分散する。そして、このワニスを遠心成型装置の成形型にコーティングし、コーティングされたものを焼成する焼成工程を経ることによって半導電性フィルムを成型することができる。
また、熱可塑性樹脂を用いる場合、カーボンブラックの如き導電剤と熱可塑性樹脂、必要に応じてさらに添加剤を混合し、2軸の混練装置などで溶融混練して半導電性の樹脂組成物を作製する。次にこの樹脂組成物を溶融押出しによりシート、フィルムまたはシームレスベルトの形状に押出す押出方法により半導電性フィルムを得ることが出来る。シームレスベルトは円筒ダイスから押し出しベルトとする方法でも、押出しにより成形したシートをつなぎ合わせてシームレス化してもよい。また、この成形方法の他に、熱プレスまたは射出成型を使用して成型することもできる。
また、電子写真用部材の機械的強度及び耐久強度を強化する目的で、結晶化処理を施すことが好ましい。結晶化処理としては、例えば用いる樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度でアニーリング処理することであり、これにより用いた樹脂の結晶化を促進することが出来る。このようにして得られた電子写真用部材は、機械的強度及び耐久強度に優れるだけでなく、耐磨耗性、耐薬品性、摺動性、強靭性及び難燃性の面においても優れたものを作製することが可能である。
なお、本発明の電子写真用部材はJIS K 7113による引張り試験を行うことで優れた機械的強度を有していることを確認することが出来る。具体的には、電子写真用部材の引張り弾性率は、1.5GPa以上であることが好ましく、より好ましくは2.0GPa以上、更に好ましくは2.5GPa以上である。また、電子写真用部材の引張り破断伸びは10%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上である。また屈曲疲労試験としてはJIS P 8115が知られているが、これにおいても優れた特性を確認することが出来る。
{最外層}
電子写真用部材の最外層は、以下の方法によって作製することが可能である。
最外層は、
(1)パーフルオロポリエーテル、結着樹脂を形成するための重合性モノマー、分散剤及び重合開始剤を混合して混合物を得る混合工程、
(2)該混合物を基層上に塗布する塗布工程、及び、
(3)該混合物に紫外線を照射して該重合性モノマーを重合させる重合工程
を経て形成されることが好ましい。
まず、混合工程では、パーフルオロポリエーテル、結着樹脂を形成するための重合性モノマー、分散剤及び重合開始剤を撹拌型ホモジナイザー及び超音波ホモジナイザーで混合して、混合物を得る。このとき、混合物に溶媒、紫外線硬化剤、導電剤及び添加剤を更に添加してもよい。ここで、溶媒としては、MEK、MIBK、エチレングリコールを用いることができる。また、紫外線硬化剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤を用いることができる。また、添加剤としては、導電剤、フィラー粒子、着色剤、レベリング剤を用いることができる。
次に、塗布工程では、得られた混合物を基層上にバーコートもしくはスプレーコートによって塗布する。また、塗布した後、60〜90℃で乾燥し溶媒を留去する。
次に、重合工程では、基層上に塗布された混合物に紫外線照射装置によって紫外線を照射して混合物中の重合性モノマーを重合させる。このような工程を経ることによって本発明の電子写真用部材を得ることができる。また、ベルト体へのコート方法としてリングコート法も使用できる。
紫外線の光源としては、高圧水銀ランプやメタルハライドランプを用いることができる。積算照射光量はモノマー種や光重合開始剤種・量により適宜変えることができる。
〔プロセスカートリッジ及び電子写真装置〕
次に、図1を参照して、本発明の電子写真用部材を電子写真用中間転写体として用いた電子写真装置の一例を説明する。
図1の電子写真装置100は、電子写真方式のカラー画像形成装置(カラーレーザープリンタ)である。
電子写真装置100には、中間転写体である中間転写ベルト7に沿って、その移動方向に順に、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分の画像形成部である画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkが配設されている。各画像形成ユニットの基本的な構成は同一であるので、画像形成ユニットの詳細については、イエロー画像形成ユニットPyについてのみ説明する。なお、画像形成ユニットの一部は、電子写真装置の本体から着脱可能なプロセスカートリッジに具備されていてもよい。
イエロー画像形成ユニットPyは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)1Yを有する。感光ドラム1Yは、アルミシリンダを基体として、その上に電荷発生層電荷輸送層及び表面保護層を順に積層して形成したものである。
また、イエロー画像形成ユニットPyは、帯電手段としての帯電ローラ2Yを備えている。帯電ローラ2Yに帯電バイアスを印加することで、感光ドラム1Yの表面は一様に帯電される。
感光ドラム1Yの上方には、画像露光手段としてのレーザー露光装置3Yが配設されている。レーザー露光装置3Yは、一様に帯電された感光ドラム1Yの表面を画像情報に応じて走査露光して、イエロー色成分の静電潜像をその表面に形成する。
感光ドラム1Yに形成された静電潜像は、現像手段としての現像器4Yによって現像剤であるところのトナーによって現像される。つまり、現像器4Yは、現像剤担持体としての現像ローラ4Ya、現像剤量規制部材としての規制ブレード4Ybを備えており、又現像剤としてイエロートナーを収容している。イエロートナーが供給された現像ローラ4Yaは、現像部において感光ドラム1Yと軽圧接されており、感光ドラム1Yと順方向に速度差を持って回転される。現像ローラ4Yaによって現像部に搬送されたイエロートナーは、現像ローラ4Yaに現像バイアスを印加することで、感光ドラム1Yに形成された静電潜像に付着する。これにより、感光ドラム1Yに可視像(イエロートナー像)が形成される。
中間転写体であるところの中間転写ベルト7は、駆動ローラ71、テンションローラ72、従動ローラ73に張架されており、感光ドラム1Yと接触して図中矢印の方向に移動(回転駆動)される。そして、1次転写部Tyに到達したイエロートナー像は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1Yに対向して圧接されている1次転写部材としての1次転写ローラ5Yによって、中間転写ベルト7上に転写される。
同様に、以上の作像動作を、中間転写ベルト7の移動に伴ってマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ユニットPm、Pc、Pkにおいて行い、中間転写ベルト7上にイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナー像を積層する。4色のトナー層は中間転写ベルト7の移動に従って搬送され、2次転写部T’において、2次転写手段としての2次転写ローラ8により、所定のタイミングで搬送されてくる転写材S上に一括転写される。このような2次転写においては通常十分な転写率を確保するために数kVの転写電圧を印加するが、その際に転写ニップ近傍において放電が発生することがある。なお、この放電が転写部材(中間転写ベルト)の化学劣化の一因となっている。
転写材Sは、転写材収納部であるカセット12に収納されている。この転写材Sは、ピックアップローラ13によって機内に分離供給され、搬送ローラ対14、レジストローラ対15によって中間転写ベルト7に転写された4色のトナー像と同期をとられて2次転写部T’まで搬送される。
転写材Sに転写されたトナー像は、定着器9によって定着されて、例えばフルカラーの画像となる。定着器9は、加熱手段を備えた定着ローラ91と加圧ローラ92とを有し、転写材S上の未定着トナー像を加熱、加圧することで定着する。
その後、転写材Sは搬送ローラ対16、排出ローラ対17などによって機外に排出される。
中間転写ベルト7のクリーニング手段としてのクリーニングブレード11が、中間転写ベルト7の駆動方向の2次転写部T’の下流に配設されており、2次転写部T’において転写材Sに転写されずに中間転写ベルト7に残った転写残トナーを除去する。
以上説明したように感光体から中間転写ベルト、中間転写ベルトから記録媒体へトナー画像の電気的転写プロセスが繰り返し行われる。また、多数の転写媒体へ記録を繰り返すことで電気的転写プロセスが更に繰り返し行われることになる。
この電子写真装置は、中間転写ベルト7の移動に伴ってマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ユニットPm、Pc、Pkにおいて行い、中間転写ベルト7上にイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナー像を積層する。4色のトナー層は中間転写ベルト7の移動に従って搬送され、2次転写部T’において、2次転写手段としての2次転写ローラ8により、所定のタイミングで搬送されてくる転写材S上に一括転写される。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、「部」、「%」は、特に言及されていないかぎり、「質量部」及び「質量%」を意味する。
以下に、電子写真用部材に用いられる材料について説明する。
〔材料〕
(1)フッ素−アクリルグラフト共重合体
(1−1)重量平均分子量Mwの測定
測定サンプルをテトラヒドロフラン(以下、THFとも称する)に溶解して濃度0.2質量%の溶液を調整した後、ゲル浸透クロマトグラフ(以下、GPCとも称する)装置GPC−104(ショウデックス社製)を用いて分子量を分析した。なお、分子量の分析にはショウデックス社製、「GPC KF−603」と「GPC KF−604」を1つずつ連結したカラムを用い、カラム温度40℃でTHFを流速1.0mL/minで測定した。サンプルの重量平均分子量(Mw)は分子量が既知のポリスチレン標準物質(ショウデックス社製 SM−105)を用いてあらかじめ作製しておいた検量線から算出した。
(1−2)フッ素−アクリルグラフト共重合体の合成
(グラフト共重合体M50)
攪拌機、滴下ロート、還流冷却器、窒素ガス導入管および温度計を備えたガラス製フラスコに、
・メタクリル酸メチル(東京化成工業社製) 100部
・3−メルカプトプロピオン酸(東京化成工業社製) 2.5部
・酢酸ブチル(キシダ化学社製) 80部
を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら90℃に加熱した。
別容器において、酢酸ブチル20部に2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(日本ファインケム社製、商品名「ABN−E」)1.0部を添加して、溶解して重合開始剤溶液を調整した。この重合開始剤溶液を3時間かけて上記のメタクリル酸メチルが入れられているフラスコへ滴下した。さらにこの混合物を3時間加熱攪拌を行うことで重合反応を行い、片末端にカルボキシル基を有するオリゴマーを得た。
次に窒素雰囲気を空気雰囲気に切り替え、得られた片末端にカルボキシル基を有するオリゴマーに
・メトキシフェノール(東京化成工業社製) 0.02部
・テトラブチルアンモニウムブロミド(東京化成工業社製) 1.0部
・メタクリル酸グリシジル(東京化成工業社製) 3.5部
を加えて110℃で8時間加熱した後に室温まで冷却し、酢酸ブチルを添加して固形分を50%に調整することにより、片末端にメタクリロイル基を有するマクロモノマーM20の酢酸ブチル溶液を得た。
攪拌機、滴下ロート、還流冷却器、窒素ガス導入管および温度計を備えたガラス製フラスコに、
・上記マクロモノマーM20の酢酸ブチル溶液(固形分として70部)
140部
・パーフルオロヘキシルアクリレート
(ユニマテック社製、商品名「ケミノックスFAAC−6」) 30部
・2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2mol付加物
(ダイセル社製、商品名「プラクセルFA2D」) 10部
・メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」とも称する) 70部
を仕込み、窒素気流下で90℃に加熱攪拌した。
別容器において、酢酸ブチル20部に2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(日本ファインケム社製)2.2部を添加して、溶解して重合開始剤溶液を調整した。この重合開始剤溶液を3時間かけて上記のマクロモノマーM20が入れられているフラスコへ滴下した。さらにこの混合物を3時間加熱攪拌を行うことで重合反応を行い、グラフト共重合体M50を得た。
グラフト共重合体M50の分子量を測定したところ、重量平均分子量Mwが5×10のポリマーであることが分かった。
(グラフト共重合体M20)
マクロモノマーM20の酢酸ブチル溶液の添加量を120部(固形分として60部)、パーフルオロヘキシルアクリレートの添加量を40部に変更した以外はグラフト共重合体M50と同様の方法で合成し、グラフト共重合体M20を得た。
グラフト共重合体M20の分子量を測定したところ、重量平均分子量Mwが2×10のポリマーであることが分かった。
(2)アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液
球状のアンチモンドープ酸化錫粉末(SN−100P、石原産業社)20部とトリオクチルアミン(東京化成工業社製)を1部をメチルエチルケトン80部中に加えた。得られた混合物をホモジナイザーULTRA TURRAX(IKA社製)で分散処理を行い、アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液を得た。
(3)PFPE
(3−1)PFPE−ACR1の合成
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、恒温槽および温度計を備えたガラス製フラスコ中で、
・PFPEのジオール体 ZDOL2000(ソルベイソレクシス社製)11.4g
・アクリル酸2−イソシアナトエチル(ワコーケミカル社製)1.692g
を窒素雰囲気下で混合し撹拌させ、Dibutyltin Diacetate触媒(東京化成工業社製)50μlを加えた。その後、50℃に加温し24時間反応させ、下記式ACR1で示される構造を有するPFPE−ACR1を得た。
式(ACR1)
(3−2)PFPE−AR2の合成
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、恒温槽および温度計を備えたガラス製フラスコ中で、
・PFPEのジオール体ZDOL2000(ソルベイソレクシス社製)11.4g
・イソシアン酸ヘキシル(東京化成工業社製)1.526g
を窒素雰囲気下で混合し撹拌させ、Dibutyltin Diacetate触媒(東京化成工業社製)50μlを加えた。その後、50℃に加温し24時間反応させ、下記式AR2で示される構造を有するPFPE−AR2を得た。
式(AR2)
(3−3)PFPE−MAC3の合成
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、恒温槽および温度計を備えたガラス製フラスコ中で、
・PFPEのジオール体ZDOL2000(ソルベイソレクシス社製)11.4g
・カレンズMOI(昭和電工社製)1.862g
を窒素雰囲気下で混合し撹拌させ、Dibutyltin Diacetate触媒(東京化成工業社製)50μlを加えた。その後、50℃に加温し24時間反応させ、下記式MAC3で示される構造を有するPFPE−MAC3を得た。
式(MAC3)
(3−4)PFPE−TH4の合成
攪拌機、窒素ガス導入管および温度計を備えたガラス製フラスコ中で
・ペルフルオロブタンスルホニルフルオリド(東京化成工業社製)4.98g
・脱水した1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(東京化成工業社製)15mlを窒素置換中で撹拌し、氷水浴で0℃に保持した。
・PFPEのジオール体ZDOL2000(ソルベイソレクシス社製)15g
・脱水したトリエチルアミン(東京化成工業社製)1.67g
を混ぜた混合物を前述の0℃に保持したペルフルオロブタンスルホニルフルオリドと1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの混合物に滴下し、滴下終了後2時間0℃に保持した。次に、氷水浴を取り除き、フラスコ内の温度を25℃にし、2時間反応させ、下記式CF4で示される構造を有するPFPE−CF4を得た
式(CF4)
次に、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、恒温槽および温度計を備えたガラス製フラスコ中にPFPE−CF4を10g加え、窒素雰囲気にした。
続いてチオ酢酸 S−カリウム(東京化成工業社製)0.97g、エタノール(キシダ化学社製)10ml、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(東京化成工業社製)10mlを加え撹拌しながら50℃に加温し、50℃で4時間保持した。
0.1mol/l塩酸(キシダ化学社製)を加え、反応液のpHを6以下にし、反応を完結させ、下記式SME4で示される構造を有するPFPE−SME4を得た。
式(SME4)
さらに、攪拌機、窒素ガス導入管、恒温槽および温度計を備えたガラス製フラスコ中に水酸化カリウム(キシダ化学社製)2g、エタノール(キシダ化学社製)8gを加え、窒素雰囲気にして室温で撹拌した。
これにPFPE−SME4を5gと1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(東京化成工業社製)5mlの混合物を滴下し、室温で撹拌を2時間行った。
0.1mol/l塩酸(キシダ化学社製)を加え、反応液のpHを6以下にし、反応を完結させ、下記式TH4で示される構造を有するPFPE−TH4を得た。
式(TH4)
〔測定方法〕
以下の実施例1−1〜1−16及び比較例1−A〜1−Jで作製された中間転写ベルト、並びに、実施例2−1〜2−4及び比較例2−A〜2−Eで作製された電子写真用感光体の物性は以下の方法によって測定された。
(1)19F−NMR(核磁気共鳴法)による緩和時間T2
実施例及び比較例で作製した電子写真用部材から最外層の部分だけ削りとり、得られた粉末を固体19F−NMR(核磁気共鳴法)により分析した。装置はChemagnetics社製CMX−300を用い、乾燥空気中で温度22℃、化学シフトの基準にはヘキサフルオロベンゼンを用い外部基準で−163ppmとし、観測周波数282.436098MHz、観測幅200kHzで分析を行った。それぞれの緩和時間の測定で得られたピーク強度の減衰曲線から、最小2乗法により次式を用いて減衰曲線をフィッテングし、緩和時間T2を求めた。なお、緩和時間T2の単位「ms」は「ミリ秒」を意味する。
I=I×(1−2exp(−t/T1)) 式(1)−1
(ここではIは時間tにおける観測強度、Iは十分時間がたった後の観測強度、tは時間、T1は縦緩和の緩和時間)
I=I×exp(−t/T2) 式(1)−2
(ここではIは時間tにおける観測強度、Iはパルス波をあてた瞬間の観測強度、tは時間、T2は横緩和の緩和時間)
(2)最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合((フッ素原子の数)/(炭素原子の数))
実施例及び比較例で作製した最外層の表面にイオンスパッタ装置E−1010(日立ハイテクフィールディング社製)を用いて白金(Pt)を約10nm蒸着した。得られたサンプルをタングステンフィラメントタイプのSEM(走査型電子顕微鏡)VE−7800(キーエンス社製)と付属のエネルギー分散型X線分光法(EDX)の装置Genesis−XM1(EDAX社製)を用いて元素分析を行った。なお、電子源の加速電圧は15kV、スポットサイズの設定値12、積算時間60秒の条件で行い、装置付属の定量計算プログラム(ZAF補正プログラム)を用いて炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合を求めた。
(3)結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量
実施例及び比較例で形成した最外層をヘキサフルオロイソプロパノール(セントラル硝子社製)で溶解させ、溶解成分と不溶成分に分けた。その後、溶解成分についてはサイズ排除クロマトグラフィーの各組成成分を分離回収可能な分取装置で分取した。これらの溶解成分についてH−NMR、13C−NMR、19F−NMRを測定した。水素原子、炭素原子及びフッ素原子のピーク位置、並びにピーク面積比による換算法によって、樹脂の構成材料構造および含有量を確認することができた。この結果から、CF部位、CF部位、CF部位の樹脂中に占める割合を算出し、含有量(質量比)に換算した。
また、不溶成分についても同様に固体NMR分析により、CF部位、CF部位、CF部位の樹脂中に占める割合を算出し、含有量(質量比)に換算した。
〔画像評価〕
以下の実施例1−1〜1−16及び比較例1−A〜1−Jで作製された中間転写ベルト、並びに、実施例2−1〜2−4及び比較例2−A〜2−Eで作製された電子写真用感光体について、以下の方法によって画像評価を行った。
(1)中間転写ベルトの画像評価
実施例1−1〜1−16及び比較例1−A〜1−Jで作製された中間転写ベルトをキヤノン社製imageRUNNER ADVANCE C5051に備え付けられているポリイミド製中間転写ベルトの代わりに取り付け、画像評価を行った。このとき、記録媒体である紙はXerox社普通紙4024(Xerox Multipurpose 4024,20lb)を使用した。また、画像の印刷は高温高湿環境内(30℃,80%RH)で行った。
評価は青のベタ画像を出力し、1枚印刷後(初期)、3万枚印刷後、10万枚印刷後における画像を用いて評価した。この評価結果を表1に示す。
なお、画像評価の基準は以下の通りである。
A:画像ムラがほとんどない、
B:画像ムラが一部発生、
C:転写が十分でなく、白抜けが発生。
(2)電子写真用感光体のクリーニング評価
実施例2−1〜2−4及び比較例2−A〜2−Eで作製した電子写真用感光体を、以下の方法で評価した。
評価装置としてのヒューレットパッカード製のモノクロレーザービームプリンター(商品名:レーザージェット4300n)を用いた。この評価装置のプロセスカートリッジに作製された電子写真用感光体を装着し、2000枚の画像出力を行って、5枚目画像出力後(初期)および2000枚目画像出力後(耐久試験後)の各段階でブレード捲れの発生を評価した。評価の際、クリーニングブレードの電子写真感光体の表面に対する当接線圧は30g/cmになるように設定した。また、評価装置の帯電手段は、帯電ローラを有する接触帯電装置である。評価環境は、温度23℃、湿度50RH%で行った。
ブレード捲れの有無は目視で確認し、以下の評価基準にて評価した。
(初期)
A:ブレード捲れなし、
B:ブレード捲れ発生。
(耐久後)
AA:2000枚の画像出力を行ってもブレード捲れなし
A:501〜1000枚の画像出力中にブレード捲れ発生
B:101〜500枚の画像出力中にブレード捲れ発生
C:6〜100枚の画像出力中にブレード捲れ発生
(実施例1−1)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理し、塗布液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製) 15質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製) 20質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液 35質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
・2−プロパノール 10質量部
・イルガキュア184(BASF社製) 2質量部
・PFPE−MAC3 30質量部
・グラフト共重合体M50 20質量部
ここで、キヤノン社imageRUNNER ADVANCE C5051に使用されている中間転写ベルトを基層として用いた。この基層の表面に、上記塗布液をスプレーコート法により塗布し、溶媒を70℃で3分間乾燥した。その後、高圧水銀ランプで365nmにおけるピーク照度100mW/cm、積算光量500mJ/cmの条件で紫外線を照射することで最外層を形成し、中間転写ベルト1−1を得た。
(実施例1−2)
実施例1−1のPFPE−MAC3の添加量を12質量部に、グラフト共重合体M50を9質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−2を得た。
(実施例1−3)
実施例1−1のPFPE−MAC3の添加量を42質量部に、グラフト共重合体M50をグラフト共重合体M20(固形分100%の粉末)、22質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−3を得た。
(実施例1−4)
実施例1−1のPFPE−MAC3をPFPE−AR2の30質量部に変更し、塗布液にさらにフッ素含有ジアクリレート1,6−Bis(acryloyloxy)−2,2,3,3,4,4,5,5−octafluorohexane(東京化成工業社製)を0.8質量部加えた以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−4を得た。
(実施例1−5)
実施例1−1のPFPE−MAC3をPFPE−AR2の30質量部に変更し、塗布液にさらにフッ素含有ジアクリレート1,6−Bis(acryloyloxy)−2,2,3,3,4,4,5,5−octafluorohexane(東京化成工業社製)を4質量部加えた以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−5を得た。
(実施例1−6)
実施例1−1のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートをウレタンアクリレートU−4HA(新中村化学工業社製)15質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−6を得た。
(実施例1−7)
実施例1−1のジペンタエリスリトールテトラアクリレートをエポキシアクリレートEBECRYL3700(ダイセル化学社製)15質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−7を得た。
(実施例1−8)
実施例1−1のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートをカレンズMT(昭和電工社製)15質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−8を得た。
(実施例1−9)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理し、塗布液を得た。
・セロキサイド2021P(ダイセル化学社製) 15質量部
・シルセスキオキサン誘導体TX−100(東亜合成社製) 20質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液 35質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
・2−プロパノール 10質量部
・アデカオプトマーSP−150(アデカ社製) 2質量部
・PFPE−AR2 30質量部
・グラフト共重合体M50 20質量部
ここで、キヤノン社imageRUNNER ADVANCE C5051に使用されている中間転写ベルトを基層として用いた。この基層の表面に、上記塗布液をスプレーコート法により塗布し、溶媒を70℃で3分間乾燥した。その後、高圧水銀ランプで365nmにおけるピーク照度100mW/cm、積算光量500mJ/cmの条件で紫外線を照射することで最外層を形成し、中間転写ベルト1−9を得た。
(実施例1−10)
実施例1−1のPFPE−MAC3をPFPE−ACR1の30質量部に変更した以外は実施例1−1と同様の方法で塗布液を作製し、1−1と同様の方法で基層に塗布した。続いて、紫外線の照射を電子線の照射に変更して最外層を形成し、中間転写ベルト1−10を得た。なお、このときの電子線の照射条件は、窒素雰囲気下で、加速電圧110kV、ビーム電流10.2mAで電子線を照射し、積算線量200kGyであった。
(実施例1−11)
実施例1−1のPFPE−MAC3をFomblin MD40(ソルベイソレクシス社製)30質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−11を得た。
(実施例1−12)
実施例1−1のPFPE−MAC3をZDOL4000(ソルベイソレクシス社製)30質量部に、グラフト共重合体M50をグラフト共重合体M20、22質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−12を得た。
(実施例1−13)
実施例1−1のPFPE−TH4を30質量部に、グラフト共重合体M50をグラフト共重合体M20の20質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−13を得た。
(実施例1−14)
実施例1−1のグラフト共重合体M50をアロンGF−400(固形分濃度25質量%、東亜合成社製)、80質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−14を得た。
(実施例1−15)
実施例1−1のPFPE−MAC3の添加量を12質量部に、グラフト共重合体M50をメガファックF−555(DIC社製、不揮発分:30質量%)40質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し、中間転写ベルト1−15を得た。
(実施例1−16)
実施例1−1のイルガキュア184(BASF社製)を、イルガキュア500(BASF社製)1.5質量部及びイルガキュア369(BASF社製)0.5質量部に変更した以外は実施例1−1と同様に最外層を形成し中間転写ベルト1−16を得た。
実施例1−1〜1−16の材料の種類及び添加量を表1−1及び1−2に示し、中間転写ベルトの最外層の分析結果及び中間転写ベルトの評価結果を表1−3に示した。
(比較例1−A)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理し、塗布液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製) 15質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製) 20質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液 35質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
・2−プロパノール 10質量部
・イルガキュア184(BASF社製) 2質量部
ここで、キヤノン社imageRUNNER ADVANCE C5051に使用されている中間転写ベルトを基層として用いた。この基層の表面に、上記塗布液をスプレーコート法により塗布し、溶媒を70℃で3分間乾燥した。その後、高圧水銀ランプで365nmにおけるピーク照度100mW/cm、積算光量500mJ/cmの条件で紫外線を照射することで最外層を形成し、中間転写ベルト1−Aを得た。
(比較例1−B)
比較例1−Aの塗布液にさらにPFPE−MAC3を0.5質量部加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Bを得た。
(比較例1−C)
比較例1−Aの塗布液にさらにPFPE−MAC3を10質量部、及び、グラフト共重合体M50を7質量部加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Cを得た。
(比較例1−D)
比較例1−CのジペンタエリスリトールヘキサアクリレートをウレタンアクリレートU−4HA(新中村化学工業社製)15質量部に変更した以外は比較例1−Cと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Dを得た。
(比較例1−E)
比較例1−Aの塗布液に、さらに
・PTFE粒子(ダイニオンTF9207Z、住友スリーエム社製) 20質量部
・フッ素含有界面活性剤(メガファックF−555、DIC社製、不揮発分:30質量%) 3.3質量部
を加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Eを得た。
(比較例1−F)
比較例1−Aの塗布液に、さらに
・フッ素含有界面活性剤(メガファックF−555、DIC社製、不揮発分:30質量%) 70質量部
を加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Fを得た。
(比較例1−G)
比較例1−Aの塗布液に、さらに
・フッ素含有ジアクリレート 1,6−Bis(acryloyloxy)−2,2,3,3,4,4,5,5−octafluorohexane(東京化成工業社製)
5質量部
・PFPE−AR2 30質量部
・グラフト共重合体M50 30質量部
を加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Gを得た。
(比較例1−H)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理し、塗布液を得た。
・サイトップCTX−109A(旭硝子社製、固形分濃度9質量%) 300質量部
・ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム(三菱マテリアル電子化成社製) 3質量部
・PFPE−MAC3 10質量部
・フッ素含有界面活性剤(モディパーF600、日油株式会社) 10質量部
ここで、キヤノン社imageRUNNER ADVANCE C5051に使用されている中間転写ベルトを基層として用いた。その基層の表面に、上記塗布液をスプレーコート法により塗布し、溶媒を除去した後、200℃で1時間保持し中間転写ベルト1−Hを得た。
(比較例1−I)
比較例1−Aの塗布液に、さらに
・PFPE−MAC3(ソルベイソレクシス社製) 40質量部
・フッ素含有界面活性剤(モディパーF600、日油株式会社) 40質量部
を加えた以外は比較例1−Aと同様の方法で最外層を形成し、中間転写ベルト1−Iを得た。
(比較例1−J)
比較例1−Aの塗布液に、さらにFluorolink 5113X(ソルベイソレクシス社製)を30質量部、及び、グラフト共重合体M50を10質量部加え、分散処理し、塗布液1−Jを得た。
この塗布液を比較例1−Aと同様の方法で基層に塗布、及び、乾燥を行った。その後、電子線の照射することで最外層を形成し、中間転写ベルト1−Jを得た。なお、このときの電子線の照射条件は、窒素雰囲気下で、加速電圧110kV、ビーム電流12.8mAで電子線を照射し、積算線量は1000kGyであった。
比較例1−A〜1−Jの材料の種類及び添加量を表1−4に示し、中間転写ベルトの最外層の分析結果及び中間転写ベルトの評価結果を表1−5に示した。
(実施例2−1)
〔下引き層〕
直径30mm、長さ260mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
次に、
・10質量%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆されている酸化チタン粒子
50質量部
・レゾール型フェノール樹脂 25質量部
・メトキシプロパノール 30質量部
・メタノール 30質量部
・シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、重量平均分子量:3000) 0.002質量部
を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、2時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間140℃で硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化6ナイロン5部をメタノール95部に溶解させることによって、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で20分間乾燥させることによって、膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。
〔電荷発生層〕
次に、
・CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)
10質量部
・下記式(2−1)で示される化合物 0.1質量部
・ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
5質量部
・シクロヘキサノン 250質量部
を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1時間分散処理し、これに酢酸エチル250質量部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を上記の下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
式(2−1)
〔電荷輸送層〕
次いで、
・下記式(2−2)で示される化合物(電荷輸送物質) 40質量部
・下記式(2−3)で示される化合物(電荷輸送物質) 5質量部
・下記式(2−4)で示される構成単位を有するポリアリレート(重量平均分子量:115000、テレフタル酸骨格とイソフタル酸骨格のモル比:テレフタル酸骨格/イソフタル酸骨格=50/50) 50質量部
を、モノクロロベンゼン300部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を上記の電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を120℃で1時間乾燥させることによって、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。
式(2−2)
式(2−3)
式(2−4)
〔保護層〕
次に、以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理をし、保護層用塗布液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製) 15質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製) 20質量部
・メチルエチルケトン 70質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液 30質量部
・2−プロパノール 15質量部
・イルガキュア184(BASF社製) 2質量部
・PFPE−AR2 30質量部
・グラフト共重合体M20 15質量部
この保護層用塗布液を上記の電荷輸送層上に浸漬塗布し、溶媒を70℃で3分間乾燥した。その後、高圧水銀ランプで365nmにおけるピーク照度100mW/cm、積算光量1000mJ/cmの条件で紫外線を照射することで約4μmの保護層を形成した。
このようにして、支持体、導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を有し、保護層が最外層である電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−1とする。
(実施例2−2)
実施例2−1の保護層用塗布液のPFPE−AR2の添加量を12質量部、グラフト共重合体M20の添加量を6質量部に変更した以外は実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−2とする。
(実施例2−3)
実施例2−1の保護層用塗布液のPFPE−AR2の添加量を42質量部、グラフト共重合体M20の添加量を21質量部に変更した以外は実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−3とする。
(実施例2−4)
実施例2−1の保護層用塗布液のPFPE−AR2を、PFPE−ACR1の30質量部に変更し、保護層の硬化を、紫外線の代わりに電子線を照射することによって行った以外は、実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−4とする。
なお、このときの電子線の照射条件は、窒素雰囲気下で、加速電圧110kV、ビーム電流10.2mAで電子線を照射し、積算線量は200kGyであった。
実施例2−1〜2−4の材料の種類及び添加量を表2−1に示し、電子写真感光体の最外層の分析結果及び電子写真感光体の評価結果を表2−2に示した。
(比較例2−A)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理をし、保護層用塗布液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製) 15質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製) 20質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子20質量%分散液 30質量部
・メチルエチルケトン 70質量部
・2−プロパノール 15質量部
・イルガキュア184(BASF社製) 2質量部
上記保護層用塗布液を用いたこと以外は、実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−Aとする。
なお、電子写真感光体2−Aの評価において、印刷初期の時点でブレード捲れが発生してしまったため、耐久後の評価は行わなかった。
(比較例2−B)
実施例2−1の保護層用塗布液のPFPE−AR2をPFPE−AR2の10質量部、グラフト共重合体M20をグラフト共重合体M50の7質量部に変更した以外は実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−Bとする。
(比較例2−C)
比較例2−Aの保護層用塗布液に、さらにメガファックF−555(DIC社製、不揮発分:30質量%)70質量部を加えた以外は比較例2−Aと同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−Cとする。
(比較例2−D)
実施例2−1の保護層用塗布液のPFPE−AR2をFluorolink 5113Xの30質量部、グラフト共重合体M20をグラフト共重合体M50の10質量部に変更した以外は実施例2−1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−Dとする。
(比較例2−E)
以下のものを混合し、湿式分散装置ナノヴェイタL−AS(吉田機械興業社製)で分散処理をし、保護層用塗布液を得た。
・サイトップCTX−109A(旭硝子社製、固形分濃度9質量%) 300質量部
・ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム(三菱マテリアル電子化成社製) 3質量部
・PFPE−MAC3 10質量部
・モディパーF600 10質量部
この保護層用塗布液を実施例2−1に記載の電荷輸送層上に浸漬塗布し、溶媒を70℃で3分間乾燥し、さらにその後、120℃で2時間保持することで、保護層を形成した。この電子写真用感光体を電子写真感光体2−Eとする。
比較例2−A〜2−Eの材料の種類及び添加量を表2−3に示し、電子写真感光体の最外層の分析結果及び電子写真感光体の評価結果を表2−4に示した。

Claims (9)

  1. 多層構造または単層構造の電子写真用部材において、
    該電子写真用部材の最外層が、下記A乃至Cの条件を満たすことを特徴とする電子写真用部材:
    A:該最外層は、パーフルオロポリエーテル及び結着樹脂を含有し、且つ、該最外層における炭素原子の数に対するフッ素原子の数の割合((フッ素原子の数)/(炭素原子の数))が、0.10以上0.40以下である、
    B:該最外層の19F−NMRスペクトルにおいて、該パーフルオロポリエーテルのCF部位に由来するピークの22℃における緩和時間T2が13ms以上である、
    C:該結着樹脂中におけるCF部位、CF部位及びCF部位の合計の含有量が5質量%以下である。
  2. 前記緩和時間T2が13ms以上、50ms以下である請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記結着樹脂は、アクリル系樹脂である請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記パーフルオロポリエーテルは、該最外層の全固形分の質量に対して10.0質量%以上70.0質量%以下含有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  5. 前記最外層は、前記パーフルオロポリエーテルを分散させるための分散剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  6. 前記分散剤が、
    フルオロアルキル基を有するビニルモノマーと、アクリレートまたはメタクリレートとを共重合させて得られるブロック共重合体、及び、
    フルオロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとを共重合させて得られる櫛型グラフト共重合体の少なくとも一方を含む請求項5に記載の電子写真用部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真用部材が、電子写真用中間転写体または電子写真用感光体であることを特徴とする電子写真用部材。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真用部材を有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真用部材を有することを特徴とする電子写真装置。
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