JP2002174958A - 中間転写ベルトの製造方法、中間転写ベルト、湿式画像形成方法及び湿式画像形成装置 - Google Patents

中間転写ベルトの製造方法、中間転写ベルト、湿式画像形成方法及び湿式画像形成装置

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JP2002174958A JP2000372689A JP2000372689A JP2002174958A JP 2002174958 A JP2002174958 A JP 2002174958A JP 2000372689 A JP2000372689 A JP 2000372689A JP 2000372689 A JP2000372689 A JP 2000372689A JP 2002174958 A JP2002174958 A JP 2002174958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写ベルトの表面のフッ素樹脂膜に十分
な耐久性を発揮させることができるプリンタ(湿式画像
形成装置)を提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂膜として非晶質フッ素樹脂を
ベルト基材に化学結合せしめた中間転写ベルト20を用
いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーと液体キャ
リアとを含有する液体現像剤によって現像されたトナー
像を像担持体から自らの表面に転写した後、転写体に転
写せしめる中間転写ベルト及びこれの製造方法、並び
に、この中間転写ベルトを用いる湿式画像形成方法及び
湿式画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、湿式画像形成装置においては、
中間転写体の表面にフッ素樹脂層を形成することで、そ
の表面からのトナー像の離型性を向上せしめ、中間転写
体から記録紙への転写効率を高めることが望ましい。
【0003】しなしながら、金属やゴム等からなる中間
転写体の表面に安定したフッ素樹脂層を形成することは
困難であり、形成したとしてもそのフッ素樹脂層に対し
て実使用に耐え得る程度の耐久性を発揮させることがで
きなかった。
【0004】そこで、特開平7−72740号公報にお
いて、フッ素樹脂製の熱圧縮チューブを用いて、中間転
写体の表面にフッ素樹脂層を形成した湿式画像形成装置
が開示されている。この湿式画像形成装置は中間転写体
として中間転写ドラムを備え、これは、直径80[m
m]のアルミニウム管に4[mm]厚のエピクロルヒド
リンゴム層を形成したドラムに、厚さ100[μm]の
PFA熱圧縮チューブや、厚さ500[μm]のFEP
熱圧縮チューブを150[℃]30[分]の条件で収
縮、固定されたものである。かかる中間転写ドラムで
は、熱圧縮によってドラム表面に強固に密着せしめたフ
ッ素樹脂層に十分な耐久性を発揮させることができる。
なお、上記PFAは、テトラフルオロエチレンーパーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体を示している。
また、上記FEPは、テトラフルオロエチレンーヘキサ
フルオロプロピレン共重合体を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、装置内のレ
イアウトの制約という観点からすれば、中間転写体とし
てはドラム方式よりも、様々な形状で配設し得るベルト
方式を採用する方が有利である。しかしながら、ベルト
は容易に変形してしまうため、フッ素樹脂製の熱圧縮チ
ューブを被覆することはできない。
【0006】一方、従来より、フッ素樹脂であるPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン、4弗化エチレン樹
脂)の粉末を金属母体に塗布した後、350[℃]以上
で焼成してテフロン(登録商標)層を形成する方法が知
られている。しかしながら、この方法も、熱に強い金属
材料をドラム基材として使用し得る中間転写ドラムに採
用することはできるが、150[℃]程度の耐熱性のベ
ルト基材しか用いることのできない中間転写ベルトには
採用することができない。
【0007】また、PTFEや他のフッ素樹脂ポリマー
を、ベルト基材に対してその耐熱温度未満の温度で被覆
し得る方法もいくつか知られているが、何れの方法でも
画像形成の実使用に耐え得る程度の耐久性をフッ素樹脂
層に発揮させることができないのが現状である。
【0008】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その第1の目的とするところは、耐久性に優れ
たフッ素樹脂膜を中間転写ベルトの表面に被覆すること
ができる中間転写ベルトの製造方法を提供することであ
る。
【0009】また、その第2の目的とするところは、表
面のフッ素樹脂膜に十分な耐久性を発揮させることがで
きる中間転写ベルト、並びにこれを用いる湿式画像形成
方法及び湿式画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これま
で、ポリエステル樹脂層とNBRゴム製の表層との2層
構造からなる周長1.0[m]のベルト基材に、様々な
方法によってフッ素樹脂膜を被覆して中間転写ベルトを
形成し、その耐久テストを行ってきた。すると、フッ素
樹脂として、旭硝子社製のサイトップ(商品名)やダイ
キン工業社製のケイ素含有有機フッ素ポリマーを用いた
中間転写ベルトでは、ベルト基材上のフッ素樹脂膜に優
れた耐久性を発揮させ得ることがわかった。具体的に
は、かかる中間転写ベルトでは、トナー像の中間転写と
クリーニングブレードによるクリーニングとを2000
0回以上実施しても、フッ素樹脂膜を剥離することな
く、良好な転写効率を維持することができた。上記サイ
トップやケイ素含有有機フッ素ポリマーの主成分は非晶
質フッ素樹脂であり、基材と物理的にではなく化学結合
するという特徴がある。よって、非晶質フッ素樹脂をベ
ルト基材と化学結合させたフッ素樹脂膜では、十分な耐
久性を発揮させ得ることがわかった。
【0011】そこで、上記第1の目的を達成するため
に、請求項1の発明は、トナーと液体キャリアとを含有
する液体現像剤によって現像されたトナー像を像担持体
から自らの表面に転写した後、転写体に転写せしめる中
間転写ベルトの製造方法において、該中間転写ベルトの
ベルト基材を形成する工程と、該ベルト基材の表面をこ
れと化学結合させた非晶質フッ素樹脂膜で被覆する工程
とを実施することを特徴とするものである。
【0012】この中間転写ベルトの製造方法において
は、ベルト基材と強固に化学結合せしめた非晶質フッ素
樹脂膜に対し、画像形成の実使用にも十分に耐え得る耐
久性を発揮させる。よって、耐久性に優れたフッ素樹脂
膜を中間転写ベルトの表面に被覆することができる。
【0013】上記第2の目的を達成するために、請求項
2の発明は、トナーと液体キャリアとを含有する液体現
像剤によって現像されたトナー像を像担持体から自らの
表面に転写した後、転写体に転写せしめる中間転写ベル
トにおいて、ベルト基材の表面をこれと化学結合させた
非晶質フッ素樹脂膜で被覆したことを特徴とするもので
ある。
【0014】この中間転写ベルトにおいては、ベルト基
材と強固に化学結合したフッ素樹脂膜に対し、画像形成
に耐え得るのに十分な耐久性を発揮させることができ
る。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の中間転写ベ
ルトであって、上記非晶質フッ素樹脂膜の主成分がパー
フルオロポリエーテル鎖であることを特徴とするもので
ある。
【0016】この中間転写ベルトにおいては、非晶質フ
ッ素樹脂であるパーフルオロポリエーテル鎖をベルト基
材に化学結合させることで、該パーフルオロポリエーテ
ル鎖を主成分とする非晶質フッ素樹脂膜に対し十分な耐
久性を発揮させることができる。なお、パーフルオロポ
リエーテル鎖は、上述の耐久テストに用いたケイ素含有
有機フッ素ポリマーの主成分である。
【0017】請求項4の発明は、請求項3の中間転写ベ
ルトであって、上記パーフルオロポリエーテル鎖がその
末端に上記ベルト基材と化学結合可能なアルコキシシラ
ン基、水酸基又はカルボン酸基を有することを特徴とす
るものである。
【0018】この中間転写ベルトにおいては、パーフル
オロポリエーテル鎖の末端のアルコキシシラン基、水酸
基又はカルボン酸基をベルト基材に化学結合させること
で、該該パーフルオロポリエーテル鎖を主成分とする非
晶質フッ素樹脂膜に対して十分な耐久性を発揮させるこ
とができる。なお、上述の耐久テストに用いたケイ素含
有有機フッ素ポリマーは、その主成分であるパーフルオ
ロポリエーテル鎖の末端にアルコキシシラン基、水酸基
又はカルボン酸基を有しており、これをベルト基材に化
学結合させることで安定した非晶質フッ素樹脂膜として
定着する。
【0019】請求項5の発明は、トナーと液体キャリア
とを含有する液体現像剤によって像担持体上にトナー像
を形成する工程と、該像担持体上のトナー像を中間転写
ベルトに転写する工程と、該中間転写ベルト上のトナー
像を別の転写体に転写する工程とを実施して、該転写体
上に画像を形成する湿式画像形成方法において、該中間
転写ベルトとして請求項2、3又は4の中間転写ベルト
を用いることを特徴とするものである。
【0020】請求項6の発明は、像担持体と、トナーと
液体キャリアとを含有する液体現像剤によって該像担持
体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担
持体上のトナー像を中間転写ベルトに転写した後、別の
転写体に転写する転写手段とを備え、該転写体に画像を
形成する湿式画像形成装置において、該中間転写ベルト
として請求項2、3又は4の中間転写ベルトを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0021】これら湿式画像形成方法や湿式画像形成装
置では、中間転写ベルト表面の非晶質フッ素樹脂膜によ
って良好な転写効率を得ることができるとともに、該非
晶質フッ素樹脂膜の十分な耐久性によってその転写効率
を継続して維持することができる。
【0022】請求項7の発明は、請求項6の画像形成装
置において、上記像担持体と上記トナー像形成手段と上
記中間転写ベルトと上記転写手段とを備える作像手段を
一対設け、一方の転写手段によって上記転写体の片面に
トナー像を転写させ、もう一方の転写手段によって該転
写体の反対面に別のトナー像を転写させるようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0023】この湿式画像形成装置においては、それぞ
れの像担持体上から対応する中間転写ベルトにトナー像
が転写される際、液体現像剤中の各トナーが電気泳動に
よって中間転写ベルトに向けて押し付けられて互いの付
着力を高めることで、トナーの固まりを形成する。これ
らトナーの固まりは、各トナー間よりも弱い付着力で、
中間転写ベルトの離型性に優れたフッ素樹脂膜に付着し
ている。このように付着したトナーの固まりは、電界の
静電力の作用を受けて転写体に転写される際、個々のト
ナーとしてではなく固まり全体として転写体に向けて電
気泳動する。このため、個々のトナーの電気泳動がトナ
ー間に生ずる液体キャリアの乱流によって妨げられると
いうようなことがなくなり、個々のトナーとして電気泳
動する場合よりも泳動速度が速まる。一方の中間転写体
から転写体の片面にトナー像が転写される際、該トナー
像はこのように泳動速度が速まって速やかに転写され
る。この後、もう一方の中間転写体から転写体の反対面
にトナー像が転写される際に、このトナー像と、先に片
面に転写されたトナー像とが同極性に帯電している場
合、電界によって前者のトナー像に対して転写体に向か
う順方向の静電力が付与される一方で、後者のトナー像
に該片面から離れるような逆方向の静電力が付与されて
しまう。このような逆方向の静電力が作用すると、先に
転写体の片面に転写されたトナー像が転写ローラ等に逆
転写されてしまうおそれがある。ところが、本湿式画像
形成装置においては、このトナー像中における個々のト
ナーの逆転写を開始させる前に、もう一方の中間転写ベ
ルトのフッ素樹脂層上に形成されたトナー像をトナーの
固まりとして転写体の反対面に速やかに転写することが
できる。かかる構成においては、従来のように、トナー
像の逆転写を抑えるべく、片面にトナー像が転写された
転写体を定着装置に通してから転写装置にスイッチバッ
クさせてその反対面にトナー像を転写したり、帯電極性
の異なる2種類のトナーを用いたり、一方のトナー像を
コロナチャージャーによって逆極性に帯電させたりする
ことなく、転写体の両面にトナー像を転写することがで
きる。なお、トナーの固まりが固まり全体として電気泳
動すると、個々のトナーとして電気泳動するよりも泳動
速度が速まるという現象は、本発明者らの行ったトナー
泳動試験によって確認されている。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、本発明を適用した中間転写
ベルトの製造方法(以下、ベルト製造方法という)の一
実施形態について説明する。本発明者らは、次の表1に
示されるような各条件により、ポリエステル樹脂層とN
BRゴム製の表層との2層構造からなる周長1.0
[m]のベルト基材に特殊な表面処理を施して中間転写
ベルトを形成し、その耐久テストを行ってみた。
【表1】
【0025】表1において真空成膜とは、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)の粉末を揮発させてベルト
基材に吸着させる方法である。また、RF40Wは、ス
パッタするときの周波数のエネルギーが40[w]であ
ることを示している。
【0026】サイトップ(商品名)は、次の化学式で示
される物質であり、パーフルオロアルケニルビニルエー
テルの環化重合体からなるフッ素樹脂を主成分としてい
る。
【化1】 この物質は、ヘテロ環構造を有するため結晶化しない
(Tg=108℃)。よって、パーフルオロカーボン溶
液で希釈が可能であり、溶媒除去によってサブミクロン
オーダーの薄膜を形成することができる。
【0027】テフロンAF(商品名)は、次の化学式で
示される物質であり、テトラフルオロエチレンとパーフ
ルオロジメチルジオキソールの共重合体からなる。
【化2】 この物質は、サイトップに近い特性を発揮する。
【0028】TSLB8233(商品名)は、次の化学
式で示されるフルオロアルキルシランである。
【化3】 この物質は、メトキシシラン側がベルト基材等の基板酸
化物だけでなく、分子相互に結合して表面上に2次元ネ
ットワークを作り、強固な単分子膜を形成する。
【0029】PFPEはフッ素パーフルオロポリエーテ
ル(PerFluoroPolyEther)を示し、
これは周知の通りフッ素樹脂である。
【0030】ケイ素含有有機フッ素ポリマーAは、次の
化学式で示される物質であり、片末端にアルコキシシラ
ン基を有するパーフルオロポリエーテル鎖を主成分とし
ている。
【化4】 この物質は、パーフルオロポリエーテル片末端がアルコ
キシシラン基で変性されたもので、この部分がベルト基
材と化学結合する。主鎖中に酸素を含み、サイトップな
どと同じ非晶質であるが、室温では液体のような振る舞
い(基材に固定されている末端を中心として主鎖が面内
回転することが知られている)をする。なお、この振る
舞いについては、後述のケイ素含有有機フッ素ポリマー
B、Cも同様である。
【0031】ケイ素含有有機フッ素ポリマーBは、次の
化学式で示される物質であり、片末端に水酸基を有する
パーフルオロポリエーテル鎖を主成分としている。
【化5】
【0032】ケイ素含有有機フッ素ポリマーCは、次の
化学式で示される物質であり、片末端にカルボン酸基を
有するパーフルオロポリエーテル鎖を主成分としてい
る。
【化6】
【0033】以上のように、サイトップ、テフロンA
F、ケイ素含有有機フッ素ポリマーA、B、Cはそれぞ
れ非晶質フッ素樹脂である。但し、サイトップやテフロ
ンAFが固体であるのに対し、ケイ素含有有機フッ素ポ
リマーA、B、Cはそのガラス転移点温度(Tg)が−
20[℃]以下であり、室温では液体のような性状とな
る。このような性状であっても、その末端のアルコキシ
シラン基、水酸基あるいはカルボン酸基がベルト基材の
NBRゴムと強固に化学結合しているので、ベルト基材
表面を流れ落ちるようなことはない。
【0034】サイトップやテフロンAFについては、ベ
ルト基材のNBRゴム層にプライマー処理を施してから
コーティングした。
【0035】また、サイトップ、ケイ素含有有機フッ素
ポリマーA、B、Cについては、ベルト基材に塗布した
後、120〜130[℃]、30〜60[分]の条件で
焼成して定着せしめた。この条件であれば、ベルト基材
を熱変性させるようなことはない。
【0036】なお、ケイ素含有有機フッ素ポリマーA、
B、Cに共通する化学構造については、ダイキン工業社
の特許第2874715号(登録日:平成11年1月1
4日)に開示されている。
【0037】耐久テストについては、表1に示した各条
件でベルト基材上に形成した薄層を、中間転写ベルト用
のクリーニングゴムブレードで擦ることによって行っ
た。この耐久テストにおいて、10、000回のブレー
ド摺擦を実施したところ、薄層の剥離が認められなかっ
たのは、表1中のテスト結果の項目に「○」を付した条
件で作成した6種類の中間転写ベルトだけであった。更
に、これら6種類の中間転写ベルトに対し、ブレード摺
擦を20、000回まで延長したところ、TSLB82
33(フルオロアルキルシラン)で薄層を形成したもの
では、撥油性の低下が認められ、薄層の劣化が示唆され
た。
【0038】残りの5種類の中間転写ベルトでは、上記
薄層として、何れも非晶質フッ素樹脂を主成分とするフ
ッ素樹脂膜がベルト基材のNBRゴムと強固に化学結合
しているため、20、000回以上のブレード摺擦にも
耐え得る良好な耐久性を発揮したと考えられる。
【0039】よって、表1に示した各条件のうち、これ
ら5種類の中間転写ベルトを製造するための条件を用い
れば、耐久性に優れたフッ素樹脂膜を中間転写ベルトの
表面に被覆することができる。
【0040】なお、サイトップ、テフロンAF、ケイ素
含有有機フッ素ポリマーA、B、Cに用いられている非
晶質フッ素樹脂に限らず、他の非晶質フッ素樹脂であっ
ても、ベルト基材のNBRゴムに化学結合させることが
できれば、同様の結果が得られると考えられる。
【0041】また、ケイ素含有有機フッ素ポリマーA、
B又はCを用いるベルト製造方法では、NBRゴム層に
プライマー処理を施す工程が不要であるため、サイトッ
プやテフロンAFを用いるベルト製造方法よりも、製造
コストを抑えることができる。
【0042】次に、本発明を適用した湿式画像形成装置
として、電子写真方式の湿式プリンタ(以下、単にプリ
ンタという)の実施形態について説明する。図1は、本
実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図におい
て、このプリンタは、作像ユニット13、2次転写対向
ローラ20、給紙カセット11、レジストローラ対1
2、定着装置22などを備えている。
【0043】[作像ユニット]作像ユニット13は、2
つの作像装置14、15、光書込ユニット3、中間転写
ベルト16、駆動ドラム17、張架ドラム18、電源1
9などを備えている。
【0044】上記中間転写ベルト16は、厚さ0.3
[mm]の無端ベルト状のポリエステル樹脂フイルム
と、厚さ0.35[mm]のNBRゴム層との2層構造
からなるベルト基材に、厚さ1.0[μm]の非晶質フ
ッ素樹脂膜が被覆されたエンドレスベルトであり、体積
固有抵抗値が約10[Ωcm]に調整されている。非
晶質フッ素樹脂膜は、上述のサイトップ、テフロンA
F、ケイ素含有有機フッ素ポリマーA、B又はCによっ
てNBRゴム層上に形成された厚さ1.0[μm]の被
膜である。
【0045】上記駆動ドラム17と張架ドラム18とは
この中間転写ベルト18を張架し、これを、図示しない
駆動手段によって回転駆動せしめられる駆動ドラム17
の回転に伴って図中矢印方向に無端移動させる。
【0046】2つの上記作像装置14、15は、それぞ
れ、感光体ドラム1、コロナ帯電器2、転写ローラ4、
除電手段5、ドラムクリーニング装置6、現像装置50
などから構成されている。また、これら作像装置14、
15は、1つの光書込ユニット3を共有するようになっ
ている。
【0047】上記作像装置14では、次のような作像プ
ロセスが行われる。即ち、図中矢印方向に回転しながら
コロナ帯電器2によって所定電位に一様に帯電せしめら
れた感光体ドラム1表面の一部が、画像情報に基づいて
駆動する光書込ユニット3によってレーザー露光され
る。露光された部分は、帯電電位が減衰せしめられて静
電潜像になった後、現像装置50との対向位置である現
像領域まで移動する。
【0048】作像装置14の現像装置50内には、シリ
コンオイル等の絶縁性液体からなる液体キャリア中に、
15[wt%]のトナーと、適当量の電荷付与剤CCA
とが分散された粘度100[cSt]の液体現像剤が収
容されている。かかる液体現像剤を用いるプリンタは、
本発明者らによって近年開発されたものであり、それ以
前は、粘度数[cSt]、トナー濃度1〜3[%]とい
う低粘度低濃度の液体現像剤を用いるものしかなかっ
た。
【0049】液体現像剤中のトナーは、液体キャリア中
で正極性に帯電している。現像装置50内の現像ローラ
51は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめら
れながら、その表面に液体現像剤を担持する。この現像
ローラ51には、図示しない電源によって現像バイアス
が印加されており、これによって感光体ドラム1と間の
現像領域に現像電界が形成される。現像領域まで移動し
た上記静電潜像は、この現像電界によって反転現像され
てトナー像となる。具体的には、現像領域では、現像ロ
ーラ51と感光体ドラム1の静電潜像との間に位置する
トナーが、現像ローラ51側から感光体ドラム1側に向
かう静電力を受け、静電潜像に向けて電気泳動する。そ
して、静電潜像に付着してトナー像を形成する。一方、
現像ローラ51と感光体ドラム1の地肌部との間に位置
するトナーは、反対方向に向かう静電力を受け、現像ロ
ーラ51の表面に向けて電気泳動する。この電気泳動に
より、感光体ドラム1の地肌部はトナー付着のない非画
像部となる。
【0050】上記感光体ドラム1と上記転写ローラ4と
は、中間転写ベルト16を間に挟み込みながら互いに順
方向に回転して1次転写ニップを形成している。現像領
域で反転現像されたトナー像は、感光体ドラム1の回転
に伴い、この1次転写ニップに挟まれる。1次転写ニッ
プには、図示しない電源から転写ローラ4に印加される
転写バイアスの影響によって転写電界が形成されてお
り、トナー像はこの転写電界やニップ圧などの作用によ
って感光体ドラム1から中間転写ベルト16に1次転写
される。トナー像中のトナーはバインダー樹脂を主成分
としており、この1次転写の際、転写電界の影響によっ
て中間転写ベルト16の表面に向けて押し付けられて圧
縮されることで、互いの付着力を高め、強固なトナーの
固まりとなる。
【0051】1次転写ニップを通過した感光体ドラム1
表面は、除電手段5によって除電された後、その表面に
付着している転写残トナーがドラムクリーニング装置6
のクリーニングブレードによってクリーニングされる。
【0052】上記作像装置15においても、作像装置1
4と同様の作像プロセスによって感光体ドラム1にトナ
ー像が形成される。但し、作像装置15の現像装置50
は、感光体ドラム1上の静電潜像を作像装置14の現像
装置50とは異なる色に現像する。液体現像剤中のトナ
ーの色が異なっているのである。この異なった色のトナ
ー像を、作像装置14によって中間転写ベルト16上に
転写されたトナー像に重ね合わせて1次転写する。この
1次転写により、先に中間転写ベルト16上に形成され
たトナーの固まりに他色のトナーの固まりが押し付けら
れて一体化し、中間転写ベルト16上には2色のトナー
の固まりから構成される2色トナー像が形成される。こ
の2色トナー像は、中間転写ベルト16の回転に伴って
後述の2次転写ニップに進入する。
【0053】上記張架ドラム18には、電源19によっ
て直流でプラス極性の2次転写バイアスが印加される。
【0054】[2次転写対向ローラ]2次転写対向ロー
ラ20は、張架ドラム18との間に中間転写ベルト16
を挟み込みながら、張架ドラム18と順方向に回転して
2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップで
は、張架ドラム18に印加される2次転写バイアスの影
響によって2次転写電界が形成されている。
【0055】[給紙カセット]給紙カセット11は、中
間転写ベルト16に形成された2色トナー像が2次転写
ニップに進入するタイミングを見計らって、2次転写ニ
ップに向けて転写紙Pを送り出す。このような送り出し
により、2次転写ニップでは、2色トナー像と転写紙P
とが重ね合わされる。そして、ニップ圧や上記2次転写
電界の影響を受けて2色トナー像が転写紙P上に一括し
て2次転写される。
【0056】なお、2次転写ニップを通過した中間転写
ベルト16表面に付着している残留トナーや液体キャリ
アは、図示しないクリーニングブレードによってクリー
ニングされる。
【0057】[定着装置]定着装置22は、互いに当接
しながら図示しない駆動手段によって互いに順方向に回
転せしめられる加熱ローラ23、加圧ローラ24を備え
ている。2次転写ニップで2色トナー像が転写せしめら
れた転写紙Pは、これらローラによって形成される定着
ニップに送り出され、ここでニップ圧を印加されながら
加熱ローラ23での加熱によって2色トナー像が定着せ
しめられる。そして、図示しない排出機構を経て機外へ
と排出される。
【0058】[現像装置]図2は本実施形態に係るプリ
ンタの現像装置50を示す概略構成図である。この現像
装置50は、ポンプ部57と、タンク部59と、現像部
60とから構成されている。
【0059】上記ポンプ部57は、上記タンク部59と
上記現像部60とを連通させるように配設され、連通路
の途中に、ゴムなどの弾性材料で構成されたインペラー
58を備えている。図示しない駆動手段によって回動可
能なこのインペラー58は、非回転時には上記連通路の
内壁に密着して連通路を遮断する。また、正転時や逆転
時には、そのペラーによって液体現像剤150に推進力
を与え、タンク部59と現像部60との間で液体現像剤
150を搬送する。具体的には、インペラー60は、現
像装置本体が待機状態に入る直前に逆転し、現像部60
内の液体現像剤150をタンク部59内に全て搬送す
る。また、現像動作に入る直前や現像動作中には適宜正
転し、現像部60内に適量の液体現像剤150を補充す
る。この補充は、現像部60内の液位を検知する図示し
ない液位検知手段の検知結果に基づいて制御される。
【0060】上記タンク部59には、モータ56によっ
て水平方向に回転駆動される攪拌翼55が配設され、こ
れにより、タンク内に貯留されている液体現像剤150
が攪拌される。
【0061】上記現像部60は、現像ローラ51、塗布
ローラ52、クリーニングブレード53、メータリング
ブレード54などを備えている。現像ローラ51と塗布
ローラ52とは、互いにカウンター方向に回転しながら
当接して塗布ニップを形成するようになっている。塗布
ローラ52は、回転に伴って現像部60内の液体現像剤
150を汲み上げる。汲み上げられた液体現像剤150
の膜は、塗布ローラ52に当接するメータリングブレー
ド54によって膜厚が規制された後、上記塗布ニップに
挟まれることでその一部が現像ローラ51に塗布されて
現像液薄層となる。そして、現像ローラ51の回転に伴
い、図示しない感光体ドラムとの対向位置である現像領
域に搬送され、ここで現像に寄与する。現像領域を通過
した現像ローラ51表面に残留する現像液薄層は、クリ
ーニングブレード53によってクリーニングされ、上記
タンク部59に戻される。
【0062】以上の構成の本プリンタにおいて、中間転
写ベルト16を、上述のサイトップ、テフロンAF、ケ
イ素含有有機フッ素ポリマーA、B又はCによって非晶
質フッ素樹脂膜が形成された5種類のものに順次交換し
ながら、その2次転写率を測定した。
【0063】2次転写率の測定については、次のように
して行った。即ち、まず、給紙カセット11に転写紙P
をセットしない状態で装置を作動させ、中間転写ベルト
16上に2色トナー像が重ね合わせて1次転写された時
点で装置を強制的に停止させた。そして、中間転写ベル
ト16から透明粘着テープへと2色トナー像を移し取
り、この透明粘着テープを白紙に張り付けてその画像
(光学反射)濃度を測定し、結果を2次転写前画像濃度
とした。次に、給紙カセット11に転写紙Pをセットし
て装置を作動させ、中間転写ベルト16から転写紙Pへ
の2色トナー像の2次転写が終了した時点で装置を強制
的に停止させた。そして、クリーニング前の中間転写ベ
ルト16に残っている残トナー画像を透明粘着テープに
移し取り、同様にして画像濃度を測定して、結果を2次
転写残画像濃度とした。以上のようにして2次転写前画
像濃度と2次転写残画像濃度とを得た後、次の数1で示
される式に基づいて2次転写率を求めた。
【数1】2次転写率=(2次転写前画像濃度−2次転写
残画像濃度)/2次転写前画像濃度
【0064】5種類の中間転写ベルト16による二次転
写率はすべて98[%]以上であり、優れた転写効率が
発揮された。
【0065】以上の構成の本プリンタにおいては、中間
転写ベルト16表面の非晶質フッ素樹脂膜によって良好
な転写効率を得ることができるとともに、この非晶質フ
ッ素樹脂膜の十分な耐久性によってその転写効率を継続
して維持することができる。
【0066】次に、このプリンタに1パス両面転写方式
を採用した実施例のプリンタについて説明する。但し、
このプリンタについて説明する前に、従来の両面転写方
式について簡単に説明しておく。
【0067】一般に、同じ帯電極性のトナーから構成さ
れる2つのトナー像を互いに向かい合わせるようにして
転写紙の両面に転写することは困難である。例えば、図
3に示すように、転写紙Pの両面に転写すべく、それぞ
れ負極性に帯電したトナーTから構成されるトナー像が
形成された2つの中間転写ドラム80、81を当接させ
て順方向に回転させながら、転写紙Pを両ドラム間に挟
み込ませたとする。このとき、一方のトナー像が中間転
写ドラム80上から転写紙Pのおもて面(図中上側の
面)に転写されるためには、負極性のトナーTに対して
中間転写ドラム80から中間転写ドラム81に向かう方
向(矢印A方向)の静電力を付与する電界が両ドラム間
に形成されなければならない。一方、中間転写ドラム8
1上から転写紙Pの裏面(図中下側の面)に別のトナー
像が転写されるためには、負極性のトナーTに対してこ
れとは反対側の方向(矢印B方向)の静電力を付与する
電界が両ドラム間に形成されなければならない。しか
し、両ドラム間に互いに逆向きの電界を同時に形成する
ことは不可能である。仮に、交番電界を形成して対処し
ようとしても、電界の向きを途中で逆転させてしまうた
め、逆転時に何れか一方のトナー像を転写紙Pからドラ
ムに向けて逆転写してしまう。また、転写紙Pのおもて
面だけにトナー像を転写した後、転写紙Pを反転させて
裏面に別のトナー像を転写する場合でも、2回目の転写
の際には図3に示した状態になるため、おもて面に転写
したトナー像を逆転写してしまう。
【0068】そこで、転写紙等の転写体を転写装置と定
着装置とに通してその一方の面だけにトナー像を定着せ
しめた後、転写体を反転させてから再び転写装置と定着
装置とに戻して転写体の両面にトナー像を転写するいわ
ゆるスイッチバック両面転写方式を採用した画像形成装
置が知られている。この画像形成装置では、一回目の転
写工程で転写したトナー像に逆電界を作用させてしまう
2回目の転写工程に先立ち、このトナー像を転写体に定
着させておくので、2回目の転写工程におけるトナー逆
転写を抑えて良好な両面転写を実現することができる。
【0069】しかしながら、この画像形成装置において
は、転写体を反転させて再び転写装置に戻すための複雑
なスイッチバック機構が必要になったり、転写体のスイ
ッチバックによって両面転写の高速化が困難になったり
するという不具合があった。
【0070】そこで、互いに帯電極性の異なるトナーか
ら構成されるトナー像をそれぞれ個別に担持する一対の
像担持体を用いて、転写体の両面にトナー像を転写させ
るようにした画像形成装置が提案されている。この画像
形成装置では、例えば、図4に示すように、2回目の転
写工程あるいは両面同時転写工程において、転写紙Pを
介して互いに極性の異なるトナー像を対向させる。この
ように対向させた状態で、転写紙Pの一方の面上で負極
性に帯電しているトナーTに対して転写紙Pに向かう方
向の静電力を付与する電界を形成すると、反対面で正極
性に帯電しているトナーTに対しても転写紙Pに向かう
方向の静電力を付与することができる。このため、一方
のトナー像を予め転写紙Pに定着させておく必要がなく
なり、転写紙Pをスイッチバックさせることなく1パス
での両面転写を行って、上述のような不具合を解消する
ことができる。
【0071】しかしながら、この画像形成装置では、極
性の異なるトナー像を形成するための一対の感光体ドラ
ム、光書込ユニット、現像ユニットなどについて、それ
ぞれの対で共通仕様のものを用いることができず、トナ
ーの極性に見合った仕様にしなければならない。このた
め、同じ帯電極性のトナーだけを用いるものに比べ、部
品の種類数が遙かに多くなってメンテナンス性が悪くな
るという不具合があった。また、互いに帯電極性が異な
るだけで色等の外見は殆ど変わらないトナーを区別して
管理しなければならず、このことがメンテナンス性をよ
り一層悪くしていた。
【0072】そこで、同じ帯電極性のトナーを用いて転
写体の両面に転写するための2つのトナー像を形成し、
何れか一方を転写体に転写する前にコロナチャージャー
によって逆極性に帯電させるようにした画像形成装置も
提案されている。この画像形成装置によれば、同じ帯電
極性のトナーだけを用いるので、上述のようなメンテナ
ンス性の悪化を解消することができる。しかも、一方の
トナー像をコロナチャージャーによって逆極性に帯電さ
せ、転写時には、互いに極性の異なるトナー像を両者間
に介在する転写体に向けてそれぞれ静電的に移動させ
る。このため、一方のトナー像を予め転写体に定着させ
ておく必要はなく、1パスでの両面転写を行うことがで
きる。
【0073】しかしながら、この画像形成装置では、一
方のトナー像の極性を逆転させる際にコロナ放電によっ
てトナーを周囲の非画像部に飛び散らせていわゆるトナ
ー散りを形成し易いという不具合があった。
【0074】以上のように、従来の両面転写方式では、
どれも一長一短があり、上述した全ての不具合を解消し
得るものはなかった。
【0075】[実施例1]図5は、本実施例に係るプリ
ンタの概略構成図である。図において、このプリンタ
は、第1作像ユニット13a、第2作像ユニット13b
という2つの作像ユニットを備えている。これら作像ユ
ニットの中間転写ベルト16a、16bは、それぞれ、
上述のケイ素含有有機フッ素ポリマーAの20[wt
%]溶液がNBRゴム層にスプレー塗布された後、13
0[℃]60[分]の条件で焼成された厚さ1.0[μ
m]の非晶質フッ素樹脂膜を有している。また、張架ロ
ーラ18a、18bとともに2次転写ニップN1、N2
を形成する2次転写対向ローラ20a、20bは、直径
60[mm]の金属ローラに、厚さ0.35[mm]の
ヒドリンゴム層が形成されたものに、同様の非晶質フッ
素樹脂膜が被覆された構成となっている。
【0076】中間転写ベルト16a、16b、2次転写
対向ローラ20a、20bは、それぞれ、厚さ3[m
m]、硬度70[度]のウレタンゴム製の図示しないク
リーニングブレードによってクリーニングされる。
【0077】以上の構成の本プリンタを用いて、10、
000枚の転写紙Pに対して2色トナー像を両面転写し
てみたところ、全ての転写紙Pにおいて、裏面の2色ト
ナー像を逆転写させることなく、両面の2色トナー像と
もに96[%]という優れた2次転写率が実現された。
【0078】優れた2次転写率が安定して実現されたの
は、10、000枚の両面転写中に、中間転写ベルト1
6a、16bの非晶質フッ素樹脂膜がまったく剥離しな
かったか、あるいは部分的に微小に剥離しても、周囲に
存在するパーフルオロポリエーテル鎖が剥離部分に移動
してNBRゴム層と新たに化学結合したためと考えられ
る。
【0079】また、転写紙Pの裏面に2次転写した未定
着の2色トナー像に対して次の2次転写ニップN1で逆
電界を作用させているにもかかわらず、これを逆転写さ
せるとなく、転写紙Pへの両面転写が可能になった理由
は次のように考えられる。即ち、本発明者らは、プリン
タに用いられている液体現像剤中におけるトナーの電気
泳動の様子を観察すべく、図6に示すような泳動試験装
置を試作した。図において、この泳動試験装置100
は、透明なガラス板101、これの表面に積層されたT
字状の透明な第2電極102、泳動ギャップG1を介し
てこの第2電極102と線対称の姿勢をとるようガラス
板101に積層されたT字状の透明な第1電極103な
どを備えている。これら第1電極103、第2電極10
2の材料にはそれぞれITO(インジウム酸化スズ)が
用いられている。0.15[μm]の厚みで積層された
第2電極102の端には導電性テープ105が導通可能
に接続されており、この導電性テープ105は更に電源
106に接続されている。また、同様の厚みで積層され
た第1電極103の端には、接地された導電性テープ1
04が接続されている。
【0080】かかる構成の泳動試験装置100を用い
て、正極性(+極性)に帯電したトナーが絶縁性液体キ
ャリア中に15[wt%]濃度で分散された粘度100
[cSt]の液体現像剤についてトナーの泳動試験を行
った。具体的には、図7に示すように、液体現像剤15
0を上記泳動ギャップG1に滴下して20[μm]程度
の厚みになるようにスクイズした後、50倍の対物レン
ズを搭載した高速度ビデオカメラ108と、非発熱性の
光源であるコールドライト107との間に泳動試験装置
100を配設した。そして、上記電源106から+10
00[V]の直流電圧を出力させ、上記第2電極102
側から上記第1電極103側に電気泳動するトナーを、
上記高速度ビデオカメラ108(Kodak high speed fil
ming camera Model 4540)によって撮影した。
【0081】すると、上記電源106から直流電圧を出
力した直後から、上記第1電極103に向けてのトナー
の電気泳動が始まり、数百msec後には、図8に示す
ように、大部分のトナーが第1電極103側に集結し
た。このとき、トナーの集結する第1電極103は上記
2次転写ニップN2における転写紙Pに相当し、トナー
の離れる第2電極102は中間転写ベルト16b(但
し、非晶質フッ素樹脂層は形成されていない)に相当す
る。
【0082】このように集結したトナーに対して逆電界
を作用させるべく、上記電源106からの出力電圧値を
+1000[V]から−1000[V]に切り替えた。
すると、切り替えた直後からトナーの逆泳動が始まると
いうようなことはなく、若干のタイムラグが経過した後
にトナーの逆泳動が始まった。しかも、全てのトナーが
一斉に逆泳動を開始するのではなく、図9に示すよう
に、集結したトナーの固まりの表面から少しずつトナー
が離間して逆泳動し始めた。このように少しずつ逆泳動
が開始されるのは、トナーの固まりと第1電極103と
の付着力がトナー間の付着力よりも優っているためと考
えられる。なお、図9は、電圧切り替え後から40[m
sec]後の状態を示している。
【0083】次に、本発明者らは、上記第1電極103
の表面に非晶質のフッ素樹脂膜を上述のケイ素含有有機
フッ素ポリマーAによってコーティングして同様の泳動
試験を試みた。すると、図10に示すように、数百ms
ec後にトナーが第1電極103側に集結するのは先の
泳動試験と同様であるが、逆電界を作用させた直後か
ら、集結していたトナーが固まりのまま全体的に逆泳動
を開始した。そして、図11に示すように、40[ms
ec]後には第2電極102側に到達した。第1電極1
03側へのトナーの電気泳動(転写)には数百msec
要したのに対し、第2電極102側への逆泳動にはその
1/10程度の時間で済んだのである。個々のトナーが
個別に電気泳動する際には各トナー間に液体キャリアの
乱流が発生してトナーの電気泳動を妨げるのに対し、各
トナーが固まりとして全体的に電気泳動する際にはかか
る乱流が発生しないため、泳動時間が速まったと考えら
れる。また、個々のトナーが固まりのまま全体的に電気
泳動を開始したのは、物質を極めて付着させ難いフッ素
樹脂層とトナーとの付着力がトナー間の付着力よりも遙
かに弱く、トナーの固まりが非晶質フッ素樹脂層から容
易に離間できたためと考えられる。
【0084】第2作像ユニット13bにおいて、中間転
写ベルト16bに2色トナー像が重ね合わせて2次転写
される際、液体現像剤中の各トナーは電気泳動によって
中間転写ベルト16bに向けて押し付けられて互いの付
着力を高めることで、トナーの固まりを形成する。これ
らトナーの固まりは、各トナー間よりも弱い付着力で、
中間転写ベルト16bの離型性に優れた非晶質フッ素樹
脂膜に付着している。このように付着したトナーの固ま
りは、2次転写ニップN2で転写紙Pの裏面に2次転写
される際、個々のトナーとしてではなく固まり全体とし
て転写紙Pに向けて電気泳動する。このため、転写紙P
の裏面に速やかに2次転写される。
【0085】この2次転写の後、転写紙Pの裏面上の2
色トナー像は第1作像ユニット13aの2次転写ニップ
N1内で逆電界の条件下におかれるが、転写紙Pに対し
てトナー間よりも強い付着力で付着しているため、上述
の泳動試験のようにある程度のタイムラグが経過した後
に、個々のトナー粒子の逆泳動を開始させる。一方、中
間転写ベルト16a上の2色トナー像は、離型性に優れ
た非晶質フッ素樹脂膜からトナーの固まりとして速やか
に離間し、転写紙Pのおもて面まで極めて短時間で電気
泳動する。このため、転写紙Pの裏面の2色トナー像中
における個々のトナーの逆転写を開始させる前に、中間
転写ベルト16a上の2色トナー像の転写を終えること
ができたと考えられる。
【0086】更に、仮に転写紙Pの裏面のトナーの逆泳
動を開始させたとしても、離型性に優れた非晶質フッ素
樹脂膜を有する2次転写対向ローラ20aには容易に付
着することができず、このことが逆転写を更に抑えたと
考えられる。
【0087】以上の構成の本プリンタによれば、従来の
ように、トナー像の逆転写を抑えるべく、片面にトナー
像が転写された転写体を定着装置に通してから転写装置
にスイッチバックさせてその反対面にトナー像を転写し
たり、帯電極性の異なる2種類のトナーを用いたり、一
方のトナー像をコロナチャージャーによって逆極性に帯
電させたりすることなく、転写紙Pの両面に2色トナー
像を転写することができる。
【0088】[実施例2]実施例1では、中間転写ベル
ト16a、16b、2次転写対向ローラ20a、20b
として、それぞれケイ素含有有機フッ素ポリマーAによ
る被膜を形成したものを用いたが、これらを上述のサイ
トップによる被膜を形成したものに交換して同様の画像
形成を行ってみた。サイトップによる被膜については、
次のようにして形成した。即ち、まず、ベルト基材やロ
ーラ基材に対し、プライマーとして武田薬品社製のポリ
ウレタンエマルジョンタイプ(Wシリーズ)をワイヤー
バーでコートした。そして、このコート層を120
[℃]で1時間乾燥して厚さ1.5[μm]のアンダー
コート層を作製した。次に、このアンダーコート層の上
にサイトップをオーバーコートした。具体的には、ブレ
ードによるクリーニングに対する耐久性を向上させるた
めに、直径0.5〜1.5[μm]の弗化カルシウム
(CaF)粉末がサイトップ溶液20[ml]あたり
に0.1[g]添加された粘度100[cPs]の溶液
をワイヤバーコートした。そして、コート層を120
[℃]で2時間乾燥して、厚さ1.5[μm]の非晶質
フッ素樹脂層を形成した。
【0089】これら中間転写ベルト16a、16b、2
次転写対向ローラ20a、20bを設けた装置で実施例
1と同様の試験を行ったところ、ほぼ同様の結果が得ら
れた。
【0090】[比較例]実施例1のプリンタの中間転写
ベルト16aと、2次転写対向ローラ20aとを、先に
表1に示したJN7215(フッ素ポリマー)によって
フッ素樹脂膜を形成した中間転写ベルトと2次転写対向
ローラとに代えて、同様の両面転写を実施してみた。す
ると、2、000枚目程度のプリントから地汚れが発生
し始め、10、000枚目のプリントでは2次転写率が
78[%]まで悪化した。JN7215によるフッ素樹
脂膜では、ベルト基材のNBRゴム層や、ローラのウレ
タンゴム層との接着力が弱く、クリーニングブレードに
よって次第に剥離されていったためと考えられる。これ
に対し、ケイ素含有有機フッ素ポリマーAによる非晶質
フッ素樹脂膜では、その主成分のパーフルオロポリエー
テル鎖の末端にハロゲン官能基によって反応性が高めら
れたアルコキシシラン基を有し、これがNBRゴム層ウ
レタンゴム層と化学結合するため十分な耐久性を発揮し
たと考えられる。
【0091】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、耐久性に優れ
たフッ素樹脂膜を中間転写ベルトの表面に被覆すること
ができるという優れた効果がある。
【0092】また、請求項2、3又は4の発明によれ
ば、ベルト基材と強固に化学結合したフッ素樹脂膜に対
し、画像形成に耐え得るのに十分な耐久性を発揮させる
ことができるという優れた効果がある。
【0093】また特に、請求項3又は4の発明によれ
ば、非晶質フッ素樹脂であるパーフルオロポリエーテル
鎖をベルト基材に化学結合させることで、該パーフルオ
ロポリエーテル鎖を主成分とする非晶質フッ素樹脂膜に
対して十分な耐久性を発揮させることができるという優
れた効果がある。
【0094】また特に、請求項4の発明によれば、パー
フルオロポリエーテル鎖の末端のアルコキシシラン基、
水酸基又はカルボン酸基をベルト基材に化学結合させる
ことで、該該パーフルオロポリエーテル鎖を主成分とす
る非晶質フッ素樹脂膜に対して十分な耐久性を発揮させ
ることができるという優れた効果がある。
【0095】請求項5、6又は7の発明によれば、中間
転写ベルト表面の非晶質フッ素樹脂膜によって良好な転
写効率を得ることができるとともに、該非晶質フッ素樹
脂膜の十分な耐久性によってその転写効率を継続して維
持することができるという優れた効果がある。
【0096】特に、請求項7の発明によれば、従来のよ
うに、トナー像の逆転写を抑えるべく、片面にトナー像
が転写された転写体を定着装置に通してから転写装置に
スイッチバックさせてその反対面にトナー像を転写した
り、帯電極性の異なる2種類のトナーを用いたり、一方
のトナー像をコロナチャージャーによって逆極性に帯電
させたりすることなく、転写体の両面にトナー像を転写
することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタの現像装置を示す概略構成図。
【図3】2つの中間転写ドラムと、これらに挟まれる転
写紙Pとを示す模式図。
【図4】転写紙を介してこれの両面で向かい合う2つの
トナー像を示す模式図。
【図5】実施例に係るプリンタの概略構成図。
【図6】本発明者らが試作した泳動試験装置を示す斜視
図。
【図7】同泳動試験装置を用いた泳動試験方法を説明す
る説明図。
【図8】同泳動試験装置を用いた泳動試験で観察された
トナーの電気泳動の状態を示す模式図。
【図9】図8の状態から逆電界を形成して40[mse
c]経過したときにおけるトナーの電気泳動の状態を示
す模式図。
【図10】同泳動試験装置の第1電極を非晶質のフッ素
樹脂層でコーティングした改良装置において観察された
トナーの電気泳動の状態を示す模式図。
【図11】図10の状態から逆電界を形成して40[m
sec]経過したときにおけるトナーの電気泳動の状態
を示す模式図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体) 2 コロナ帯電器 3 光書込ユニット 4 転写ローラ 5 除電手段 6 ドラムクリーニング装置 11 給紙カセット 14、15 作像装置 16 中間転写ベルト 17 駆動ドラム 18 張架ドラム 19 電源 20 2次転写対向ローラ 22 定着装置 23 加熱ローラ 24 加圧ローラ P 転写紙(転写体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 俊一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H028 BC00 2H032 AA05 AA15 BA04 BA09 2H074 AA03 EE07 4F006 AA04 AB19 AB32 BA11 CA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーと液体キャリアとを含有する液体現
    像剤によって現像されたトナー像を像担持体から自らの
    表面に転写した後、転写体に転写せしめる中間転写ベル
    トの製造方法において、該中間転写ベルトのベルト基材
    を形成する工程と、該ベルト基材の表面をこれと化学結
    合させた非晶質フッ素樹脂膜で被覆する工程とを実施す
    ることを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】トナーと液体キャリアとを含有する液体現
    像剤によって現像されたトナー像を像担持体から自らの
    表面に転写した後、転写体に転写せしめる中間転写ベル
    トにおいて、ベルト基材の表面をこれと化学結合させた
    非晶質フッ素樹脂膜で被覆したことを特徴とする中間転
    写ベルト。
  3. 【請求項3】請求項2の中間転写ベルトであって、上記
    非晶質フッ素樹脂膜の主成分がパーフルオロポリエーテ
    ル鎖であることを特徴とする中間転写ベルト。
  4. 【請求項4】請求項3の中間転写ベルトであって、上記
    パーフルオロポリエーテル鎖がその末端に上記ベルト基
    材と化学結合可能なアルコキシシラン基、水酸基又はカ
    ルボン酸基を有することを特徴とする中間転写ベルト。
  5. 【請求項5】トナーと液体キャリアとを含有する液体現
    像剤によって像担持体上にトナー像を形成する工程と、
    該像担持体上のトナー像を中間転写ベルトに転写する工
    程と、該中間転写ベルト上のトナー像を別の転写体に転
    写する工程とを実施して、該転写体上に画像を形成する
    湿式画像形成方法において、該中間転写ベルトとして請
    求項2、3又は4の中間転写ベルトを用いることを特徴
    とする湿式画像形成方法。
  6. 【請求項6】像担持体と、トナーと液体キャリアとを含
    有する液体現像剤によって該像担持体上にトナー像を形
    成するトナー像形成手段と、該像担持体上のトナー像を
    中間転写ベルトに転写した後、別の転写体に転写する転
    写手段とを備え、該転写体に画像を形成する湿式画像形
    成装置において、該中間転写ベルトとして請求項2、3
    又は4の中間転写ベルトを設けたことを特徴とする湿式
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項6の湿式画像形成装置において、上
    記像担持体と上記トナー像形成手段と上記中間転写ベル
    トと上記転写手段とを備える作像手段を一対設け、一方
    の転写手段によって上記転写体の片面にトナー像を転写
    させ、もう一方の転写手段によって該転写体の反対面に
    別のトナー像を転写させるようにしたことを特徴とする
    湿式画像形成装置。
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