JP2015022201A - プロジェクター、および、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、照明装置として機能させることを利用した処理を実行可能なプロジェクター、および、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。
ここで、所定の領域内に人間が存在するか否かによって、プロジェクターによりコンテンツに係る画像を投写させた方がメリットが大きいか、プロジェクターを照明装置として機能させた方がメリットが大きいかは異なる。例えば、プロジェクターにより投写されたコンテンツに係る画像を視認できる領域に人間が存在しない場合は、プロジェクターを照明装置として機能させた方がメリットが大きい。
以上を踏まえ、上記構成によれば、プロジェクターは、所定の領域内に人間が存在するか否かに応じて、動作モードをコンテンツモードと、照明モードとのいずれかに切り替える。これにより、プロジェクターを照明装置として機能させることを踏まえた適切な処理が可能となる。
この構成によれば、プロジェクターにより、所定の領域に人間が存在している場合にのみ、コンテンツに係る画像を投写することが可能となり、不必要にコンテンツに係る画像が投写されることを抑制可能である。
この構成によれば、投写したコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在している場合に、動作モードをコンテンツモードに切り替わるため、不必要にコンテンツに係る画像が投写されることを抑制可能である。
この構成によれば、プロジェクターは、複数の領域のそれぞれにおける人間の存在の有無の関係に応じて動作モードを切り替えるため、領域と人間との関係を踏まえたより的確な動作モードの切り替えを実行可能である。
この構成によれば、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在するか否かに応じて、動作モードを適切に切り替え可能である。さらに、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在しない場合は、プロジェクターにより投射された光を照明として利用可能な領域に人間が存在するか否かに応じて、動作モードを適切に切り替え可能である。
この構成によれば、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在せず、かつ、プロジェクターにより投射された光を照明として利用可能な領域に人間が存在しない場合には、光の投射が停止されるため、不必要に光の投射が行われることを抑制でき、省エネを実現できる。
この構成によれば、動作モードが照明モードの場合、光拡散装置を利用して、照明光として好適な光を投射可能である。
ここで、所定の領域内に人間が存在するか否かによって、プロジェクターによりコンテンツに係る画像を投写させた方がメリットが大きいか、プロジェクターを照明装置として機能させた方がメリットが大きいかは異なる。例えば、プロジェクターにより投写されたコンテンツに係る画像を視認できる領域に人間が存在しない場合は、プロジェクターを照明装置として機能させた方がメリットが大きい。
以上を踏まえ、上記制御方法によれば、プロジェクターは、所定の領域内に人間が存在するか否かに応じて、動作モードをコンテンツモードと、照明モードとのいずれかに切り替える。これにより、プロジェクターを照明装置として機能させることを踏まえた適切な処理が可能となる。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター100の使用態様を示す図である。
プロジェクター100は、飲食店や、教室、オフィス等の部屋の天井に取り付けられ、取り付け位置から画像光を投射してスクリーンSCに画像を投写する投射型プロジェクターである。
詳細には、図1(A)、(B)に示すように、天井面50の所定の位置には、固定部51が固定されており、この固定部51に対して軸52を中心として回動可能に取付カバー53が取り付けられている。
図1(A)に示すように、取付カバー53の内部には、図示せぬ電力供給ラインから電力が供給される給電端子55が設けられている。給電端子55への電力の供給のオン/オフは、部屋の壁に設けられたスイッチ54(図1(B))により可能である。
給電端子55は、雌ねじ形状の口金用ソケットである。プロジェクター100の端部には、雄ねじ形状の受電端子9が設けられており、給電端子55に対して受電端子9が螺合されることにより、これら端子間が、物理的(機械的)、電気的に接続される。これら端子の接続により、プロジェクター100に対する電力の供給が可能な状態となる。
図1(B)に示すように、プロジェクター100は、部屋の壁に設けられたスクリーンSCに対して画像光を投射し、スクリーンSCに画像光に基づく画像を投写する。
なお、図1で示したプロジェクター100の使用態様はあくまで一例である。例えば、プロジェクター100は、天井ではなく、壁や、床に取り付けられてもよく、また、専用のレーンに取り付けられてもよい。また、プロジェクター100は、屋内に限らず、屋外に設けられてもよい。
また、受電端子9は、雄ねじ形状の端子に限らない。例えば、電源コンセントに接続されるプラグ型の端子であってもよく、また、照明ダクト上の電力線と電気的に接続される所定形状の端子であってもよい。すなわち、受電端子9は、形状や、給電端子に対する接続の形態を問わず、電力が供給される端子であればよい。
図2に示すとおり、プロジェクター100は、光源1と、光源1を駆動する光源コントローラー2と、光源1からの光を変調する空間光変調装置3と、空間光変調装置3に画像を書き込む表示コントローラー4と、光源1からの光が空間光変調装置3に照射されるように設けられた照射光学系5と、空間光変調装置3によって変調された光を投射する投射光学系6と、投射光学系6からの光の拡散度を調整する光拡散装置7と、光拡散装置7を制御する光拡散コントローラー8と、を備えている。
本実施形態では、光源1、空間光変調装置3、および、照射光学系5、および、投射光学系6が協働して「投射部」として機能する。
照射光学系5は、RGB光源1R、1G、1Bのそれぞれからの光(光ビーム)の光路を合成するダイクロイックプリズムと、フライアイレンズを含んだインテグレーターと、インテグレーターからの光の偏光を一つに揃える偏光変換素子と、を備えている。
空間光変調装置3は、単板の透過型液晶ライトバルブである。本実施形態の液晶ライトバルブは、一対の偏光板とその間に位置した液晶パネルとを含んでいる。後で詳述するように、RGB光源1R、1G、1Bと空間光変調装置3とは、RGBシーケンシャル方式、すなわち色順次方式によって駆動される。そしてこのことによって、プロジェクター100はフルカラーの照明または画像を投写し得る。
一対の電極間に電位差がない場合には、リバースモードPDLC層は光透過性を呈し、この結果、光は実質的な拡散を受けずに光拡散装置7を透過する。このときの光拡散装置7は非拡散状態にあると表現される。
一方、一対の電極間に所定電位差が与えられた場合には、リバースモードPDLC層は光拡散性を呈し、この結果、光は拡散されて光拡散装置7を透過する。このときの光拡散装置7は拡散状態にあると表現される。
さらに、一対の電極間に与えられた電位差が0と所定電位差との間の中間的なものである場合には、リバースモードPDLC層はその電位に応じた中間的な光拡散性を呈し、この結果、光は適度に拡散されて光拡散装置7を透過する。このときの光拡散装置7は中間的な拡散状態にあると表現される。
このように、光拡散装置7は、プロジェクター100が投写する画像または照明の拡散度を調整することができる。
リバースモードPDLC層が光透過性を呈するときの透明度は、通常のPDLC層が光透過性を呈するときの透明度よりも高い。このことは、光拡散装置7がリバースモードPDLC層(またはリバースモードPDLC装置)を備えることの利点の一つである。なお、用語「PDLC」は、「リバースモードPDLC」と通常の「PDLC」との双方を包含するように定義されている。
図3に示すように、プロジェクター100は、受電端子9と、電源回路24と、制御部23を備えている。
受電端子9は、プロジェクター100が機能するための電力を外部の電源から給電端子を介して受け、電源回路24に出力する。受電端子9に供給される電力は、交流でも直流でもよい。電源回路24は、プロジェクター100の各部に電力を供給する。
制御部23は、CPUや、ROM、RAM、不揮発性メモリー、システム・コントローラー、その他の回路等を備え、プロジェクター100の各部を制御する。不揮発性メモリーには、後述する機能を実現するためのオペレーティングソフトウェアや、アプリケーションソフトウェアが記憶され、ROMにはBIOSが記憶されている。
制御部23は、機能ブロックとして、人間検出部30と、モード切替部31とを備えているが、これらについては後述する。
無線LANアダプター12は、制御部23の制御の下、無線LANの通信規格に準拠して通信する。プロジェクター100は、無線LANアダプター12を利用して、図示しない外部のサーバーコンピューターや、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレットコンピューター等と通信し、これら機器に記憶されたデータに基づいて、画像を投写することができる。
SSD13は、不揮発メモリーたるフラッシュメモリー、および、フラッシュメモリーに読み書きするフラッシュドライブを含んで構成され、制御部23の制御の下、各種データを不揮発的に書き換え可能に記憶する。
メモリーカードI/O回路14は、制御部23の制御の下、専用のカードスロットに挿入されたメモリーカードに読み書きする。
SSD13に係るフラッシュメモリーや、メモリーカードI/O回路14に係るメモリーカードには、プロジェクター100が投写する画像に係るコンテンツデータ(後述)が記憶可能である。また、記憶されている画像に係るコンテンツデータは、無線LANアダプター12を介した通信により、外部ネットワーク経由で書き換え可能である。
また、本実施形態において、コンテンツとは、映画や、ミュージックビデオ、プレゼンテーション用のスライドショー等、まとまりを持った一連の静止画、動画のことである。外部機器から信号が入力される場合は、入力された静止画(例えば、デスクトップを示す静止画)や、動画もコンテンツに該当する。
また、コンテンツデータとは、JPEGファイルや、MPEGファイル等の所定のファイル形式のデータであって、コンテンツに係る画像(静止画、動画)を投写する際の元データとなるデータのことである。
また、コンテンツに係る画像とは、コンテンツデータや、外部からの信号に基づいて画像光が投射され、スクリーンにSCに投写される画像である。
光源駆動回路25は、制御部23の制御の下、RGB光源1R、1G、1Bに駆動信号を出力し、これら光源を駆動する。制御部23、および、光源駆動回路25が協働して、光源コントローラー2として機能する。
光拡散駆動回路26は、制御部23の制御の下、光拡散装置7に駆動信号を出力し、光拡散装置7を上述した非拡散状態、拡散状態、および、中間的な拡散状態のいずれかの状態とする。制御部23、および、光拡散駆動回路26が協働して、光拡散コントローラー8として機能する。
デバイスI/F32には、デバイスが接続され、制御部23の制御の下、所定のプロトコルに準拠して、デバイスと通信する。本実施形態では、デバイスI/F32には、検出器33が接続されている。
人間検出部30は、検出器33からの入力に基づいて、第1の領域A1に人間が存在するか否か、および、第2の領域A2に人間が存在するか否かを検出する。
第1の領域A1とは、後述するコンテンツモードにおいて、プロジェクター100が投射した光によって投写される画像の視認可能性に基づいて規定される領域である。すなわち、当該第1の領域A1に人間が位置したときに、その人間がスクリーンSCに投写された画像を視認できると想定される領域である。
第2の領域A2とは、後述する照明モードにおいて、投射した光の照明としての利用可能性に基づいて規定される領域である。後述するように、照明モードでは、照明用の光が投射されるが、この照明用の光によって照らされる範囲や、この照明用の光を、人間が光として認識できる範囲が、第2の領域A2に該当する。
図4は、プロジェクター100が設けられた部屋を上から見た図に、第1の領域A1、および、第2の領域A2を説明に適した態様で模式的に表わした図である。
図4の例では、第1の領域A1は、スクリーンSCを中心として所定の距離の範囲に対応する領域であり、第2の領域A2は、スクリーンSCを中心として上記所定の距離よりも長い距離の範囲に対応する領域である。このように、第1の領域A1、および、第2の領域A2は、それぞれ、厳密に規定された領域である必要はない。第1の領域A1は、スクリーンSCに投写された画像が視認できる可能性がある領域であればよく、また、第2の領域A2は、投射した光の照明としての利用できる可能性がある領域であればよい。
以下、検出器33、および、人間検出部30について具体例を挙げて説明する。
以下で説明する人間検出部30の機能は、CPUがプログラムを読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
人間検出部30は、カメラ装置を制御して、所定の周期で撮影を行わせて、撮影画像データを生成させ、この撮影画像データを取得する。そして人間検出部30は、取得した撮影画像データに基づいて、第1の領域A1、および、第2の領域A2に人間が存在するか否かを検出する。
例えば、人間検出部30は、撮影画像データを所定の記憶領域に定義された座標系に展開し、既存のパターンマッチング等の手法により、撮影画像データに基づく画像の中に、人間の顔の画像が存在するか否かを検出する。存在する場合は、撮影画像データにおける人間の顔の画像を示すデータの位置や、当該データの大きさ、カメラ装置の画角および向き等を踏まえて、カメラ装置に対する相対的な人間の位置を推定する。ここで、カメラ装置と、第1の領域A1の範囲、および、第2の領域A2の範囲との位置関係が予め設定されており、人間検出部30は、当該位置関係に係る設定と、推定したカメラ装置に対する相対的な人間の位置とに基づいて、人間が第1の領域A1に存在するか否か、第2の領域A2に存在するか否かを検出する。
人間検出部30は、カメラ装置を制御して、所定の周期で撮影を行わせて、撮影画像データを生成させ、この撮影画像データを取得する。次いで、人間検出部30は、撮影画像データに基づいて撮影範囲に人間が存在するか否かを判別する。人間が存在する場合、カメラ装置のオートフォーカス機能を利用した測距を行い、撮影画像データにおける人間の画像のデータの位置等を踏まえて、カメラ装置に対する相対的な人間の位置を推定する。当該推定後、上述した方法により、人間が第1の領域A1に存在するか否か、第2の領域A2に存在するか否かを検出する。
また例えば、第1の領域A1、および、第2の領域A2のそれぞれの床(例えば、絨毯の裏)に配設された加重センサー、ひずみゲージ、振動センサーである。人間検出部30は、センサーの検出値に基づいて、人間の動きを検出することにより、人間が第1の領域A1に存在するか否か、第2の領域A2に存在するか否かを検出する。
以上例を挙げて、検出器33、および、人間検出部30の構成を説明したが、検出器33、および、人間検出部30の構成は例示したものに限られない。すなわち、第1の領域A1、および、第2の領域A2に人間が存在するか否かを検出可能であれば、どのような構成であってもよい。
RGB光源1R、1G、および、1Bの駆動に係る動作モードとして、通常モードと、高速モードの2つがある。
以下、図5を用いてそれぞれのモードについて説明する。
図5において横軸時間軸であり、図5は、時間の経過との関係で、各色の光源が駆動するタイミングを示している。図5(A)は、通常モードを説明するための図であり、図5(B)は、高速モードを説明するための図である。
図5(A)に示すとおり、RGBシーケンシャル駆動、すなわち色順次駆動においては、フルカラーの1フレームが、時間的に連続した3つのフィールド画像で表現される。倍速駆動がない場合、ソースの画像のフレーム周波数Fframeが60Hzであれば、フィールド画像のRGB繰り返し周波数Ffieldは60Hzである。また、たとえば3倍速駆動の場合に、ソースの画像のフレーム周波数Fframeが60Hzであれば、フィールド画像のRGB繰り返し周波数Ffieldは180Hzとなる。通常モードでRGB光源1R、1G、1Bを駆動する場合、RGBのフィールド画像に対応してR、G、BのLEDも順次繰り返して駆動されるが、このときのRGB光源1R、1G、1Bの繰り返し周波数FLnormalは60Hz(3倍速駆動の場合は180Hz)となる。つまり、通常モードでは、フィールド画像のRGB繰り返し周波数Ffieldと、順次駆動されるRGB光源1R、1G、1Bの繰り返し周波数FLnormalとが、同じである。なお、要素色の数も要素光源の数も3より多くてかまわない。
図5(B)に示すとおり、高速モードの場合のRGB光源1R、1G、1Bの繰り返し周波数FLhighは、通常モードの場合に空間光変調装置3に書き込まれていたフィールド画像のRGB繰り返し周波数Ffieldよりも高い。
図5(B)では、RGB光源1R、1G、1Bが高速モードで駆動されることに併せて、空間光変調装置3に照明投写用の画像(画像データ)が書き込まれる。この画像は、たとえば一様な輝度分布で表される画像である。また、書き込まれた画像は、図5(B)に示すとおり空間光変調装置3において特にリフレッシュされなくてもよいが、リフレッシュされてもよい。リフレッシュされる場合には、書き込まれる画像がその輝度分布に経時変化を伴うものでもよい。リフレッシュのタイミングは、RGB光源1R、1G、1Bのそれぞれの点灯可能期間の切り換わりのいずれかに合わせることが、視覚的なビートが生じにくいので、好ましい。ただし、リフレッシュの周波数は低いほうが好ましい。消費電力がより少なくなるからである。そこで、たとえば、書き込まれた画像が、RGB光源1R、1G、1Bの繰り返し周波数より低い周波数でリフレッシュすることが考えられる。 ただし、空間光変調装置3がノーマリーホワイト(パラニコル)の液晶ライトバルブを含む場合には、画像(画像データ)が書き込まれなくても空間光変調装置3のそれぞれの画素領域が光を透過させることから、この場合には、RGB光源1R、1G、1Bが高速モードで駆動されているときに、表示コントローラー4が空間光変調装置3に対して画像を書き込むことがなくてもよい。
高速モードの場合に投写される光の色は、RGB光源1R、1G、1B間の発光強度比を変更することで変えることができる。また、当該光の色は、RGB光源1R、1G、1Bのそれぞれの点灯可能期間内でのパルス幅(点灯期間幅)を変更することでも変えることができる。
後述するように、本実施形態では、動作モードが照明モードの場合に、RGB光源1R、1G、1Bが高速モードで駆動されることから、コンテンツモードにおいてコンテンツに係る画像を投写する場合よりも色割れが知覚されにくくなる。また、動作モードが照明モードの場合に、R、G、BのLEDが点灯し得る時間期間(点灯可能期間)に重複がないことから光源駆動回路25(図3)内に同一の回路を重複して備える必要がなくなり、回路構成を簡略化できる。また、コンテンツに係る画像を投写する場合と同様にRGBシーケンシャル駆動を行っているため、駆動制御を簡略化することができる。つまり、照明機器としても機能するプロジェクター100を提供するにあたりコスト増を防げる。
図6は、プロジェクター100の動作を示すフローチャートである。
本例では、図6のフローチャートの処理は、ユーザーによるスイッチ54の操作によって、プロジェクター100への電力の供給が開始されたことをトリガーとして開始される。その他、ユーザーから明示的な指示があった場合に、開始する構成であってもよい。
また、以下の説明において、モード切替部31の機能は、制御部23のCPUがプログラムを読み出して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
第1の領域A1に人間が存在する場合(ステップSA1:YES)、制御部23のモード切替部31は、動作モードをコンテンツモードへと切り替える(ステップSA2)。
このコンテンツモードは、ステップSA3〜SA5で説明するように、コンテンツに係る画像を、当該画像に適した方法でスクリーンSCに投写するモードである。
このように、本実施形態では、プロジェクター100が投射した光によってスクリーンSCに投写される画像の視認可能性に基づいて規定された第1の領域A1に人間が存在する場合、モード切替部31は、動作モードをコンテンツモードへと切り替える。この構成のため、コンテンツに係る画像が人間に視認される可能性がある場合に、コンテンツに係る画像が投写されることとなり、不必要にコンテンツに係る画像が投写されることを抑制できる。
次いで、制御部23は、上述した通常モードにて、RGB光源1R、1G、1Bの駆動を開始する(ステップSA4)。ここで、光拡散装置7が非拡散状態にあるから、RGB光源1R、1G、1Bからの光は光拡散装置7を実質的に拡散しないで透過する。なお、光源1の点灯が始まるタイミングと、光拡散装置7が光を実質的に拡散しないようになるタイミングとは、前後を問わないし同時でもよい。
次いで、制御部23は、各部を制御して、コンテンツに係る画像の投写を開始する(ステップSA5)。具体的には、制御部23は、SSD13が備えるフラッシュメモリーや、メモリーカードI/O回路14に係るカードスロットに挿入されたメモリーカード等に記憶されたコンテンツデータに基づいて、適切なタイミングで、空間光変調装置3に画像書き込む。なお、制御部23は、無線LANアダプター12を介して外部機器から入力された映像信号を含む信号に基づいて、コンテンツに係る画像をスクリーンSCに投写してもよい。また、使用するコンテンツデータは、事前に定められたものであってもよく、開始前にユーザーに選択させる構成であってもよい。
コンテンツに係る画像は、人間が視認するものであるため、人間が見やすいように、明瞭で明るいことが求められるが、光拡散装置7を非拡散状態とし、通常モードで光源を駆動することにより、上記要請に応えることができる。
次いで、制御部23は、処理手順をステップSA11へ移行する。ステップSA11の処理については、後述する。
第2の領域A2に人間が存在する場合(ステップSA6:YES)、制御部23のモード切替部31は、動作モードを照明モードへと切り替える(ステップSA7)。
この照明モードは、ステップSA7〜SA9で説明するように、プロジェクター100によって照明用の光を投射するモードである。すなわち、プロジェクター100を照明装置として機能させるモードである。
このように、本実施形態では、第1の領域A1に人間が存在せず、かつ、第2の領域A2に人間が存在している場合、モード切替部31は、動作モードを照明モードへと切り替える。この構成のため、不必要にコンテンツに係る画像が投写されることを抑制した上で、人間が照明を有効利用可能な場合に、プロジェクター100を照明装置として機能させることができる。
次いで、制御部23は、上述した高速モードにて、RGB光源1R、1G、1Bの駆動を開始する(ステップSA9)。なお、光源1の点灯が始まるタイミングと、光拡散装置7が光を拡散するようになるタイミングとは、前後を問わないし同時でもよい。
以上の処理により、RGB光源1R、1G、1Bからの光は、空間光変調装置3と投射光学系6とを経由し、光拡散装置7によって拡散される。この結果、プロジェクター100からは、照明用の光が投射される。すなわち、RGB光源1R、1G、1Bの光は光拡散装置7によって拡散されていることから、プロジェクター100から、室内などを照らすのに適した柔らかな光が投射される。従って、プロジェクター100は照明装置として機能する。特に、本実施形態に係るプロジェクター100は、天井面50に取り付けられるものであるため、好適に照明装置として機能させることができる。
次いで、制御部23は、処理手順をステップSA11へ移行する。ステップSA11の処理については、後述する。
この省エネモードでは、少なくとも、RGB光源1R、1G、1Bの駆動が停止され、光の投射が行われない。これにより、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在せず、かつ、プロジェクターにより投射された光を照明として利用可能な領域に人間が存在しない場合に、不必要に光の投射が行われることを抑制でき、省エネを実現できる。
なお、省エネモードでは、いわゆるスリープ状態へ移行する等、他の省エネを実現するための処理を行ってもよいことは勿論である。
次いで、制御部23は、処理手順をステップSA11へ移行する。
ステップSA11の処理は、例えば、以下のようにして行われる。すなわち、制御部23は、所定のサンプリング周期で、人間検出部30の検出結果を取得し、検出結果が変化したか否かを監視することにより、領域と人間との関係に変化が生じたか否かを監視する。
領域と、人間との関係に変化が生じた場合、制御部23は、処理手順をステップSA1へ戻し、動作モードの切り替えに係る処理を開始する。
この構成によれば、プロジェクター100により、所定の領域に人間が存在している場合にのみ、コンテンツに係る画像を投写することが可能となり、不必要にコンテンツに係る画像が投写されることを抑制可能である。
より具体的には、モード切替部31は、人間検出部30により、第1の領域A1内に人間が存在することが検出されている場合は、動作モードを、コンテンツモードに切り替え、人間検出部30により、第1の領域A1内に人間が存在することが検出されておらず、かつ、第2の領域A2内に人間が存在することが検出されている場合は、動作モードを、照明モードに切り替える。
この構成によれば、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在するか否かに応じて、動作モードを適切に切り替え可能である。さらに、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在しない場合は、プロジェクターにより投射された光を照明として利用可能な領域に人間が存在するか否かに応じて、動作モードを適切に切り替え可能である。
この構成によれば、投写されたコンテンツに係る画像を視認可能な領域に人間が存在せず、かつ、プロジェクターにより投射された光を照明として利用可能な領域に人間が存在しない場合には、光の投射が停止されるため、不必要に光の投射が行われることを抑制でき、省エネを実現できる。
この構成によれば、動作モードが照明モードの場合、光拡散装置を利用して、照明光として好適な光を投射可能である。
上述した実施形態では、人間検出部30は、第1の領域A1と、第2の領域A2の2つの領域における人間の存在を検出する構成であり、また、モード切替部31は、各領域における人間の存在の有無の関係に応じて動作モードを切り替える構成であった。
しかしながら、人間検出部30は、1つの領域における人間の存在を検出し、モード切替部31は、当該1つの領域に人間が存在するか否かに応じて動作モードを切り替える構成であってもよい。この場合、例えば、当該1つの領域を、第1の領域A1に相当する領域とし、モード切替部31は、当該1つの領域に人間が存在する場合、動作モードをコンテンツモードに切り替え、当該1つの領域に人間が存在しない場合、動作モードを照明モードに切り替えるようにすれば、コンテンツに係る画像の投写について、上述した実施形態で述べた効果と同様の効果を得ることができる。
また、人間検出部30は、3つ以上の領域のそれぞれについて、人間が存在するか否かを検出し、モード切替部31は、各領域における人間の存在の有無の関係に応じて動作モードを切り替える構成であってもよい。この構成によれば、例えば、コンテンツを視認可能な領域が、分離した2つ以上の領域である場合、効果的な動作モードの切り替えを実現可能である。
また、図2、3に示したプロジェクター100の各機能部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。従って、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (8)
- 光を投射する投射部と、
所定の領域内に存在する人間を検出する人間検出部と、
前記人間検出部の検出結果に応じて、動作モードを、コンテンツに係る画像の光を前記投射部により投射するコンテンツモード、または、照明用の光を前記投射部により投射する照明モードのいずれかに切り替えるモード切替部と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記モード切替部は、
前記人間検出部により人間が検出された場合は、動作モードを前記コンテンツモードに切り替え、人間が検出されなかった場合は、動作モードを前記照明モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。 - 所定の領域は、動作モードが前記コンテンツモードの場合に、投射した光によって投写される画像の視認可能性に基づいて規定される領域であることを特徴とする請求項2に記載のプロジェクター。
- 前記人間検出部は、
複数の領域のそれぞれについて、領域内に存在する人間を検出可能であり、
前記モード切替部は、
各領域における人間の存在の有無の関係に応じて、動作モードを、前記コンテンツモード、または、前記照明モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。 - 複数の領域に含まれる第1の領域は、動作モードが前記コンテンツモードの場合に、投射した光によって投写される画像の視認可能性に基づいて規定される領域であり、
複数の領域に含まれる第2の領域は、動作モードが前記照明モードの場合に、投射した光の照明としての利用可能性に基づいて規定される領域であり、
前記モード切替部は、
前記人間検出部により、前記第1の領域内に人間が存在することが検出されている場合は、動作モードを、前記コンテンツモードに切り替え、
前記人間検出部により、前記第1の領域内に人間が存在することが検出されておらず、かつ、前記第2の領域内に人間が存在することが検出されている場合は、動作モードを、前記照明モードに切り替えることを特徴とする請求項4に記載のプロジェクター。 - 前記第1の領域、および、前記第2の領域内に人間が存在することが検出されていない場合、前記投射部による光の投射を停止することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクター。
- 光源と、
前記光源からの光路上に配置された光拡散装置と、を備え、
動作モードが前記コンテンツモードの場合、前記光源からの光を前記光拡散装置により拡散しないで透過させ、
動作モードが前記照明モードの場合、前記光源からの光を前記光拡散装置により拡散させて透過させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のプロジェクター。 - 光を投射する投射部を備えるプロジェクターの制御方法であって、
所定の領域内に存在する人間を検出し、検出結果に応じて、動作モードを、コンテンツに係る画像の光を前記投射部により投射するコンテンツモード、または、照明用の光を前記投射部により投射する照明モードのいずれかに切り替える
ことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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