JP6699277B2 - プロジェクター - Google Patents

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本発明は、プロジェクターに関する。
従来、会議室や店舗の天井に埋め込み設置されるプロジェクターが知られている(例え
ば、特許文献1参照)。特許文献1記載のプロジェクターは、天井より上の空間に設置さ
れ、反射鏡を用いて、スクリーンに画像を投射することが可能である。
特開2010−164685号公報
特許文献1記載のプロジェクターは、反射鏡を動かすことにより投射光の進路を変更す
る。ここで、投射光の進路を頻繁に、或いは速やかに変更したいというニーズに対しては
、より速やかに投射光の方向を変更できるようにする点で改善の余地がある。また、光の
方向を変更するための構成を簡易化したいというニーズもある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成によって、光を投射
する方向を速やかに変更可能なプロジェクターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光源が発する光を画像光に変調して投射するプ
ロジェクターであって、前記画像光の光学特性を調整する光学特性調整部と、前記光学特
性調整部の出射側に配置され、前記光学特性調整部により調整された前記画像光の光学特
性に基づいて、前記画像光の投射方向を変更する方向変更部と、を備えることを特徴とす
る。
本発明によれば、画像光の光学特性を調整することにより、投射方向を速やかに変更で
きる。これにより、簡易な構成によって光を投射する方向を速やかに変更可能なプロジェ
クターを実現できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記方向変更部は、第1の光学特性を
有する光を反射して第1の方向に進行させ、第2の光学特性を有する光を透過させて第2
の方向に進行させる光学素子であること、を特徴とする。
本発明によれば、画像光の投射方向を、光学素子を透過する方向と光学素子により反射
される方向とに切り替えることができる。この構成では、画像光の方向を変える際に光学
素子を機械的に動かす必要がない。このため、より簡易な構成によって、光を投射する方
向を速やかに変更できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像光を前記第1の方向及び前記
第2の方向のいずれか一方に進行させて照明光を投射する照明モードと、前記画像光を前
記第1の方向及び前記第2の方向のいずれか他方に進行させて画像を投射する画像モード
と、を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターを照明モードで動作させて照明目的で利用することが
でき、画像モードで動作させて画像表示装置として利用することもできる。また、簡易な
構成により、照明モードと画像モードとで異なる方向に画像光を投射できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記光学素子は、前記プロジェクター
の本体から出射される光に対する角度を変更可能に支持されることを特徴とする。
本発明によれば、光学素子の角度を変更して、光学素子が反射する画像光の方向を変更
できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記光学素子を透過する光を拡散する
拡散部をさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターが画像光を拡散させて投射することができる。これに
より、例えば照明のために画像光を投射する場合に、照明範囲を拡大することができ、画
像光の分布の均質化を図ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記光学特性調整部は、前記画像光の
偏光方向を調整することを特徴とする。
本発明によれば、画像光の偏光方向を調整することによって、プロジェクターが光を投
射する方向を変更できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記方向変更部は、第1の偏光方向の
光を反射して第1の方向に進行させ、第2の偏光方向の光を透過させて第2の方向に進行
させる光学素子であることを特徴とする。
本発明によれば、画像光の偏光方向を調整することによって、光を投射する方向を速や
かに切り替えることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記光学特性調整部は、液晶素子を含
むことを特徴とする。
本発明によれば、画像光の偏光方向を速やかに調整できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記液晶素子の表示モードは、強誘電
性液晶、OCB(Optically Compensated Bend Mode)モード、またはECB(Electrica
lly Controlled Birefringence)モードのいずれかであることを特徴とする。
本発明によれば、液晶素子に対する電圧の印加状態を切り替えることにより、画像光の
偏光方向をより速やかに切替えることができる。
第1の実施形態に係るプロジェクターの側面視図。 プロジェクターのブロック図。 光学系の構成を示す図。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの設置例を示す説明図。 プロジェクターの別の設置例を示す図。 第2の実施形態に係るプロジェクターの側面視図。
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るプロジェクター1の側面視図である。
プロジェクター1は、箱形または円筒形状の本体11を有し、本体11には投射口12
が形成される。プロジェクター1は、後述するように変調された画像光を投射することに
より、投射対象に画像を表示する投射型表示装置である。
投射口12の外側には光路制御素子14(方向変更部、光学素子)が配置される。光路
制御素子14は、投射口12から投射される画像光を受ける位置に配置される光学素子で
ある。
光路制御素子14は、リンク13を介して本体11に回動可能に支持される。リンク1
3は、本体11の内部または本体11の側面に設置されるモーター35(図2)に連結さ
れ、モーター35の回転により光路制御素子14を回動させる。また、リンク13は、光
路制御素子14を固定する機能を有する。従って、モーター35の回転によって、投射口
12から出射される光に対する光路制御素子14の角度が変化する。また、リンク13に
より、モーター35が回転しない間は、本体11に対する光路制御素子14の角度は変化
しないよう保持される。
光路制御素子14は、投射口12から投射される画像光の光学特性に基づいて、画像光
の投射方向を変更する機能を有する。
画像光の光学特性としては、偏光方向、波長等が挙げられるが、以下では偏光方向を例
にとって具体例を述べる。
本実施形態の光路制御素子14は、第1の偏光を有する画像光を反射面15で反射する
反射型偏光子として構成される。光路制御素子14は、上記第1の偏光以外の画像光(例
えば、第2の偏光といえる)を透過させる。例えば、第1の偏光をs偏光、第2の偏光を
p偏光とすることができる。第1の偏光と第2の偏光とは、例えば、偏光面が互いに異な
る直線偏光であるが、偏光面が互いに直交する場合に限定されない。
本実施形態では、プロジェクター1が投射口12からs偏光の画像光を投射する場合、
この画像光は光路制御素子14で反射され、図中に符号Aで示す第1投射方向に投射され
る。また、プロジェクター1が投射口12からs偏光以外の偏光(例えば、p偏光)を有
する画像光を投射する場合、この画像光は光路制御素子14を透過して、図中に符号Bで
示す第2投射方向に投射される。プロジェクター1が、第1の偏光の画像光と第2の偏光
の画像光とを切り替えて投射する場合、光路制御素子14により、画像光の投射方向が第
1投射方向Aと第2投射方向Bとに切り替えられる。また、プロジェクター1が投射する
画像光に第1の偏光の成分と第2の偏光の成分とが混在する場合、第1の偏光の成分が光
路制御素子14で反射されて第1投射方向Aに進行し、第2の偏光の成分が光路制御素子
14を透過して第2投射方向Bに進行する。この場合、プロジェクター1は、第1投射方
向Aと第2投射方向Bとの両方に同時に画像光を投射できる。例えば、第1投射方向Aは
、本発明の第1の方向に相当し、第2投射方向Bは第2の方向に相当する。
本実施形態のプロジェクター1は、画像光を第1投射方向Aに投射する動作モードと、
第2投射方向Bに投射する動作モードとを切り替えて実行する。プロジェクター1の設置
方法として、天井面に埋設設置する方法、及び、後述するように机上に載置される方法が
想定される。この場合、画像光を第1投射方向Aに投射すると、壁面や、壁面と平行に設
置されたスクリーン(図示略)等の投射面に画像を投射できる。このため、画像光を第1
投射方向Aに投射する動作モードを画像モードと呼ぶ。また、画像光を第2投射方向Bに
投射すると、床面や天井面に対して照射される光を照明として利用できる。このため、画
像光を第2投射方向Bに投射する動作モードを、照明モードと呼ぶ。プロジェクター1が
画像を投射するスクリーンの具体的態様は、幕であってもよいし硬質の平板または曲面板
であってもよく、壁面に壁掛け設置される構成、天井面に吊り下げ設置される構成、床面
に立設される構成等、種々の構成とすることができる。
図2は、プロジェクター1のブロック図である。
プロジェクター1は、画像データを出力する画像供給装置2を接続するインターフェイ
ス(I/F)部25を備える。
画像供給装置2は、例えば、DVDプレーヤー等の画像再生装置、デジタルテレビチュ
ーナー等の放送受信装置、ビデオゲーム機やパーソナルコンピューター等の画像出力装置
が挙げられる。画像供給装置2は、パーソナルコンピューター等と通信して画像データを
受信する通信装置等であってもよい。
インターフェイス部25は、画像供給装置2に接続され、画像供給装置2からデジタル
画像データ或いはアナログ画像信号を入力するコネクター及びインターフェイス回路を備
える構成であってもよい。また、インターフェイス部25は、SD(Secure Digital)メ
モリーカード等のカード型記録媒体や、USBメモリーデバイス等、可搬型の記憶媒体を
接続可能なコネクター及びインターフェイス回路を備えてもよい。また、インターフェイ
ス部25は、無線LAN(WiFi(登録商標))や、Miracast(登録商標)、
Bluetooth(登録商標)等の無線通信の規格に準じた無線データ通信を、画像供
給装置2との間で実行する構成であってもよい。
画像供給装置2は、インターフェイス部25が対応可能なデータフォーマットでデジタ
ル画像データを出力する。画像供給装置2が入力するデータは、インターフェイス部25
が対応可能なデータフォーマットであれば、データの内容が静止画像であっても動画像(
映像)であってもよい。以下の説明では、画像供給装置2からプロジェクター1に入力さ
れるデータを、画像データと呼ぶ。
プロジェクター1は、プロジェクター1の各部を制御する制御部20を備える。制御部
20は、プロジェクター1の各部を制御することにより、インターフェイス部25に入力
される画像データに基づく画像を投射部40によって表示(投射)する。
投射部40は、光源41、光源41が発する光を変調して画像光を生成する光変調装置
42、特性調整素子43(光学特性調整部)、及び、光変調装置42が変調した画像光を
投射して投射画像を結像する投射光学系44を備える。
光源41は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ、或いは
、LEDやレーザー光源等の固体光源で構成される。光源41は、光源駆動部31から供
給される電力により点灯し、光変調装置42に向けて光を発する。
光変調装置42は、光源41が発する光を変調して画像光を生成し、画像光を投射光学
系44に照射する。光変調装置42は、例えば、透過型の液晶ライトバルブ、反射型の液
晶ライトバルブ、デジタルミラーデバイス(DMD)等の光変調素子を備える。光変調装
置42の光変調素子には光変調装置駆動部32が接続される。光変調装置駆動部32は、
画像処理部26が出力する画像信号に基づき、光変調素子を駆動して各画素の階調を設定
し、光変調素子にフレーム(画面)単位で画像を描画する。
投射光学系44は、光変調装置42で変調された光をスクリーン上に結像するレンズや
ミラーを備える。また、投射光学系44は、ズームレンズ、フォーカスレンズ等の各種の
レンズまたはレンズ群を含んでもよい。
特性調整素子43は、光変調装置42と投射光学系44との間の光路に配置される光学
素子であり、光変調装置42によって変調された画像光の光学特性を調整する。特性調整
素子43は、例えば、光変調装置42が変調した画像光の偏光方向を調整する。この場合
、特性調整素子43は、特定の偏光方向の画像光を投射光学系44に出射する。具体的に
は、特性調整素子43は、液晶素子によって画像光の偏光方向を切り替える構成とするこ
とができる。或いは、特性調整素子43は、特定方向の偏光(例えば、s偏光)の画像光
を透過させ、偏光方向が異なる光を反射あるいは吸収する光学素子(偏光板)であっても
よい。また、特性調整素子43は、画像光の偏光を、特定方向の偏光(例えば、s偏光)
に変換する偏光変換素子であってもよく、例えばλ/2波長板であってもよい。
投射部40を構成する光変調装置42、特性調整素子43、及び投射光学系44の具体
例については図3を参照して後述する。
インターフェイス部25には、画像データを処理して表示用の画像信号を投射部40に
出力する画像処理部26が接続される。画像処理部26は、画像供給装置2からインター
フェイス部25に入力される画像データを取得し、取得した画像データに対する画像処理
を実行する。また、画像処理部26は、インターフェイス部25に可搬型の記憶媒体が接
続された場合に、この記憶媒体から画像データを読み出して取得し、画像供給装置2から
入力される画像データと同様に処理してもよい。
制御部20は、例えば、図示しないCPU、ROM、及びRAMを備え、ROM或いは
後述する記憶部21が記憶するプログラムをCPUが実行することにより、プロジェクタ
ー1の各部を制御する。
制御部20には、記憶部21、画像処理部26、入力部27、光源駆動部31、光変調
装置駆動部32、調整素子駆動部33、及び反射体駆動部34が接続される。制御部20
は、これらの各部を制御する機能ブロックとして、投射制御部22、及び投射方向制御部
23を有する。投射制御部22及び投射方向制御部23は、制御部20のCPUがプログ
ラムを実行することにより、ソフトウェアとハードウェアの協働により実現される機能ブ
ロックである。
記憶部21は、フラッシュメモリー等の不揮発性記憶装置により構成され、制御部20
により処理されるデータや、制御部20のCPUが実行するプログラムを記憶する。また
、記憶部21は、プロジェクター1が投射する画像データを記憶してもよい。
画像処理部26は、インターフェイス部25に接続され、インターフェイス部25に入
力される画像データを取得する。画像処理部26は、制御部20の制御に従って、取得し
た画像データに対して各種処理を行う。例えば、画像処理部26は、画像データの解像度
を光変調装置42の表示解像度に合わせて変換する解像度変換処理を実行する。また、画
像処理部26は、画像データの形状を補正する幾何補正処理、画像データの色調を補正す
る色調補正処理等を実行する。画像処理部26は、処理後の画像データを表示するための
画像信号を生成し、光変調装置駆動部32に出力する。
また、画像処理部26は、記憶部21が画像データを記憶する場合、記憶部21が記憶
する画像データに対して上記画像処理を行ってもよい。この場合、制御部20が記憶部2
1から画像データを読み出して画像処理部26に出力する。画像処理部26は画像データ
に対する処理を行って、処理後の画像信号を光変調装置駆動部32に出力する。
光源駆動部31は、光源41に対して駆動電流やパルスを供給し、光源41を発光させ
る。また、光源駆動部31は光源41の発光の輝度を調整可能であってもよい。
光変調装置駆動部32は、制御部20の制御に従って、画像処理部26から入力される
画像信号に基づき、光変調装置42を駆動して、光変調装置42にフレーム単位で画像を
描画する。
調整素子駆動部33は、特性調整素子43を駆動して、特性調整素子43による画像光
の光学特性の調整状態を制御する。例えば、調整素子駆動部33は、特性調整素子43が
画像光の光学特性を調整する状態と、調整しない状態とを切り替えさせる。また、例えば
、調整素子駆動部33は、特性調整素子43が画像光の光学特性を2通りに調整可能であ
る場合に、これら2通りの光学特性を切り替えさせる。
反射体駆動部34は、リンク13を動作させるモーター35に接続される。反射体駆動
部34は、制御部20の制御に従って、モーター35に駆動電流やパルスを出力し、モー
ター35を回転させる。また、反射体駆動部34は、モーター35の回転方向及び回転量
を制御可能である。反射体駆動部34は、モーター35を回転させることで、投射光学系
44が投射する画像光に対する光路制御素子14の角度を調整する。
投射制御部22は、投射部40による画像の投射に係る制御を実行する。投射制御部2
2は、画像処理部26が実行する処理の実行タイミング、実行条件等を制御する。また、
投射制御部22は、光源駆動部31を制御して、光源41の輝度の調整等を行う。また、
投射制御部22は、光変調装置駆動部32が光変調装置42に画像を描画する処理を制御
する。
制御部20は、ユーザーの入力操作を受け付ける入力部27に接続される。入力部27
は、操作スイッチを備えた操作部28に接続され、操作部28における操作を検出する。
また、入力部27は、リモコン3が送信する赤外線信号を受信する赤外線受光部として構
成され、リモコン3における操作を検出する。入力部27は、操作部28及びリモコン3
における操作を示す操作データを制御部20に出力する。
投射制御部22は、入力部27から入力される操作データに基づき、画像を投射する指
示を検出した場合に、インターフェイス部25に入力される画像データや記憶部21が記
憶する画像データに基づいて投射を実行する。また、投射制御部22は、入力部27から
入力される操作データに基づき、投射終了の指示を検出した場合に、投射を終了する。
投射方向制御部23は、入力部27から入力される操作データに基づき、動作モードを
設定する。投射方向制御部23は、操作データに基づいて画像光の投射方向の設定、或い
は、投射方向の切り替えの指示を検出した場合に、投射方向に対応する動作モードを設定
する。本実施形態では、投射方向制御部23は、画像光を第1投射方向A(図1)に投射
する画像モード、及び、第2投射方向Bに投射する照明モードを選択して設定できる。
投射方向制御部23は、設定した動作モードに対応するように、調整素子駆動部33を
制御して、特性調整素子43による光学特性の調整状態を切り替える。
また、投射方向制御部23は、入力部27から入力される操作データに基づき、光路制
御素子14の角度の変更の指示を検出した場合、反射体駆動部34を制御して、モーター
35を動作させる。プロジェクター1では、例えば、第1投射方向Aに画像光を投射する
画像モードにおいて、画像光の投射位置や投射方向の変更を指示する操作を、リモコン3
で行うことができる。当該操作が行われた場合、入力部27は画像光の投射位置或いは投
射方向の変更を指示する操作データを出力する。投射方向制御部23は、検出した指示に
基づき、画像光の投射方向を変更する変更量(例えば、角度)と変更方向とを求める。投
射方向制御部23は、求めた変更量と変更方向とに対応してモーター35を動作させる。
このモーター35の回転動作がリンク13を介して光路制御素子14に伝達され、光路制
御素子14の角度が変更される。
図3は、投射部40の具体的な一実施態様を示す図である。図3には投射部40を構成
する各部を模式的に示しており、例えば各部を固定する構造については図示を省略する。
以下の説明において、赤(R)の色光を赤色光、緑(G)の色光を緑色光、青(B)の
色光を青色光と称する。
図3の投射部40は、光変調装置42として、3つの液晶ライトバルブ52を備える。
液晶ライトバルブ52は、赤色光を変調する液晶ライトバルブ52R、緑色光を変調する
液晶ライトバルブ52G、及び、青色光を変調する液晶ライトバルブ52Bを含む。液晶
ライトバルブ52R、52G、52Bを総称して液晶ライトバルブ52と呼ぶ。すなわち
、液晶ライトバルブ52Rは赤色光用の液晶パネルであり、液晶ライトバルブ52Gは緑
色光用の液晶パネルであり、液晶ライトバルブ52Bは青色光用の液晶パネルである。
液晶ライトバルブ52に光が入射する入射側には光学素子51が配置され、液晶ライト
バルブ52が光を出射する出射側には光学素子53が配置される。すなわち、液晶ライト
バルブ52Rに対応して光学素子51R、53Rが配置され、液晶ライトバルブ52Gに
対応して光学素子51G、53Gが配置され、液晶ライトバルブ52Bに対応して光学素
子51B、53Bが配置される。光学素子51R、51G、51Bを総称して光学素子5
1と呼ぶ。また、光学素子53R、53G、53Bを総称して光学素子53と呼ぶ。
図3の投射部40は、光源41が発する光を赤色光、青色光、及び緑色光に分離して、
液晶ライトバルブ52に導く分離光学系(光分離部)を有する。この分離光学系は、ダイ
クロイックミラー58a、58b、及び、ミラー57a、57b、57cで構成される。
光源41が発する光はダイクロイックミラー58aにより青色光成分と他の成分とに分
離される。ダイクロイックミラー58aは青色光を透過させ、この青色光はミラー57a
に反射して液晶ライトバルブ52Bに入射する。また、ダイクロイックミラー58aに反
射した光はダイクロイックミラー58bにより赤色光と緑色光とに分離される。緑色光は
ダイクロイックミラー58bに反射して液晶ライトバルブ52Gに導かれる。また、赤色
光はダイクロイックミラー58bを透過して、ミラー57b、57cに反射して液晶ライ
トバルブ52Rに導かれる。
また、図3の投射部40は、液晶ライトバルブ52R、52G、52Bで変調された光
を合成する合成光学系(光合成部)を備える。この合成光学系はプリズム56を備える。
プリズム56の有する4面のうち、1つの面に液晶ライトバルブ52Bが対向配置され、
他の1つの面に液晶ライトバルブ52Gが対向配置され、他の1つの面に液晶ライトバル
ブ52Rが対向配置された構成である。プリズム56には、液晶ライトバルブ52Rで変
調された赤色光と、液晶ライトバルブ52Gで変調された緑色光と、液晶ライトバルブ5
2Bで変調された青色光とがそれぞれ入射する。プリズム56は入射光を合成して、投射
レンズ55に向けて出射する。
投射部40が備える分離光学系、及び、合成光学系は、光変調装置42の一部を構成す
るものとしてもよい。また、合成光学系を投射光学系44の一部として含めてもよい。
光学素子51、53は、偏光分離機能を有する素子であり、例えば、高分子素材の偏光
板を用いることができる。光学素子51は、光源41が出力する光の一方の偏光成分だけ
を透過させ、他方の偏光成分を透過させない。このため、液晶ライトバルブ52には、光
学素子51を透過した、特定の偏光方向の光が入射する。また、光学素子53は、液晶ラ
イトバルブ52により変調された画像光の一方の偏光成分だけを透過させ、他方の偏光成
分を透過させない。光学素子53により、液晶ライトバルブ52で変調された画像光の偏
光が、さらに特定方向に揃えられる。液晶ライトバルブ52で変調された画像光は、光学
素子53により特定の偏光成分を有する光となってプリズム56に入射する。
また、図3の投射部40において、投射光学系44は投射レンズ55で構成される。投
射レンズ55は、1枚のレンズに限らず、複数のレンズを備えるレンズ群として構成する
こともできる。投射レンズ55は、投射口12(図1)または投射口12の近傍に配置さ
れる。プリズム56で合成された画像光は、投射レンズ55を透過して投射口12から出
射される。
プリズム56と投射レンズ55との間には、特性調整素子43として、偏光制御素子5
4(光学特性調整部、液晶素子)が配置される。偏光制御素子54は、プリズム56から
の出射光の偏光方向を制御する。例えば、偏光制御素子54は、ノーマリーホワイトモー
ドの液晶セルで構成することもできる。この液晶セルは、電圧が印加されない状態(非印
加時)と電圧が印加された状態(印加時)との間で偏光に係る光学特性が変化する。例え
ば、液晶セルの屈折率差Δnと光路長(セルの厚さ)dとの積Δndの値が、非印加時と
印加時とで、0とλ/2との間で切換わる仕様とすることができる。この構成により、偏
光制御素子54に対し調整素子駆動部33から電圧を印加する状態と、電圧を印加しない
状態とを切り替えることで、プリズム56から出射する画像光の偏光方向を切り替えて、
投射レンズ55に入射させることができる。例えば、偏光制御素子54は、電圧非印加時
に、プリズム56から出射する画像光の偏光方向を維持したままで投射レンズ55に入射
させる。また、偏光制御素子54は、電圧印加時に、プリズム56から出射する画像光の
偏光方向を90°回転させた状態で投射レンズ55に入射させる。
プリズム56から出射する画像光は、光学素子51及び光学素子53により偏光方向が
整えられた光であり、偏光方向が一様な光である。従って、プリズム56から出射する画
像光の偏光方向を、偏光制御素子54の電圧の印加状態を切り替えることで、投射レンズ
55から光路制御素子14に出射する光の偏光方向を切り替えることができる。
これにより、制御部20が調整素子駆動部33を制御して、投射レンズ55から出射す
る画像光の偏光方向を切り替えることにより、画像光の投射方向を、第1投射方向Aと第
2投射方向Bとに切り替えることが可能となる。この切り替えを行う際に、プロジェクタ
ー1の構造部品が機械的に移動するような動作が不要であり、簡単な構成によって、速や
かに、画像光の投射方向を変更できる。
なお、偏光制御素子54を構成する液晶セルの表示モードを、強誘電性液晶、OCB(
Optically Compensated Bend Mode)モード、またはECB(Electrically Controlled B
irefringence)モードとすることができる。この場合、偏光制御素子54に対する電圧の
印加/非印加を切り替えることに伴い、偏光方向をより速やかに切替えることができる。
図4は、プロジェクター1の動作を示すフローチャートである。
制御部20は、入力部27から入力される操作データに基づいて投射開始の指示を検出
すると(ステップS11)、プロジェクター1の動作モードを設定する(ステップS12
)。制御部20は、プロジェクター1が画像光を投射する方向が第1投射方向Aに設定さ
れているか第2投射方向Bに設定されているかに応じて、動作モードを設定する。投射方
向の設定は、入力部27から入力される操作データに基づいて制御部20が実行する。投
射方向が第1投射方向Aである場合、制御部20は動作モードを画像モードに設定し、投
射方向が第2投射方向Bである場合は動作モードを照明モードに設定する。
制御部20は、設定した動作モードを判定し(ステップS13)、画像モードに設定さ
れた場合はステップS14に移行し、照明モードに設定された場合はステップS19に移
行する。
ステップS14で、制御部20は、画像処理部26が出力する画像信号に基づき、光変
調装置駆動部32によって光変調装置42に画像を描画する処理を開始する(ステップS
14)。制御部20は、ステップS14で、画像処理部26による画像の処理を開始して
もよい。
制御部20は、投射方向を、画像モードに対応する投射方向(第1投射方向A)に設定
し(ステップS15)、この投射方向に画像光を投射するため、調整素子駆動部33によ
り特性調整素子43を駆動する(ステップS16)。例えば、制御部20は、調整素子駆
動部33から特性調整素子43に電圧を印加する印加状態を切り替える。
制御部20は、光源駆動部31を制御して光源41を点灯(発光)させ、画像光の投射
を開始する(ステップS17)。
制御部20は、投射を終了する終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS18
)。終了条件は、例えば、入力部27から入力される操作データにより投射終了の指示を
検出すること等である。終了条件が成立しない場合(ステップS18;No)、制御部2
0は投射を継続する。また、終了条件が成立した場合(ステップS18;Yes)、本処
理を終了する。
動作モードを照明モードに設定した場合、ステップS19で、制御部20は、投射方向
を、照明モードに対応する投射方向(第2投射方向B)に設定する(ステップS15)。
制御部20は、設定した投射方向に画像光を投射するため、調整素子駆動部33により特
性調整素子43を駆動する(ステップS20)。例えば、制御部20は、調整素子駆動部
33から特性調整素子43に電圧を印加する印加状態を切り替える。制御部20は、光源
駆動部31を制御して光源41を点灯(発光)させ、画像光の投射を開始し(ステップS
21)、ステップS18に移行する。
なお、ステップS19で、照明モードに対応して投射方向を設定する前または後に、制
御部20は、光変調装置駆動部32を制御して、光変調装置42が描画する画像を調整し
てもよい。例えば、制御部20は、光変調装置42が描画する画像を、白一色としてもよ
い。この場合、プロジェクター1が出射する画像光の輝度が最大となるので、より明るく
照明できる。また、例えば、制御部20は、予め照明用に設定された色を照射するように
、光変調装置駆動部32を制御して、光変調装置42に描画させてもよい。この場合、光
変調装置42は、画像全体が照明用に設定された色となるように光を変調する。また、照
明モードにおいても、制御部20の制御によって、光変調装置42に画像を描画してもよ
い。
図5は、プロジェクター1の設置例を示す説明図である。
図5の例では、プロジェクター1を設置室101の天井面102の上の空間に設置し、
投射口12を天井面102から露出させる。この場合、プロジェクター1は、光路制御素
子14で画像光を反射することにより、壁面105に設置されたスクリーン106に、画
像を投射できる。また、プロジェクター1が発する画像光が光路制御素子14を透過して
、第2投射方向Bに照射されると、床面110を照明できる。
図6は、プロジェクター1の別の設置例を示す説明図である。
図6の例では、プロジェクター1を設置室151内の机160に載置し、投射口12を
天井面152に向けて設置する。
この場合、プロジェクター1は、光路制御素子14で画像光を反射することにより、壁
面153に設置されたスクリーン154に、画像を投射できる。また、プロジェクター1
が発する画像光が光路制御素子14を透過して、第2投射方向Bに照射されると、天井面
152を照明できる。
図5に例示した設置状態と、図6に例示した設置状態とでは、プロジェクター1の設置
方向が上下逆となるので、光路制御素子14で反射してスクリーン106、154に投射
される画像の向きが異なる。プロジェクター1において、リモコン3の操作または操作部
28の操作により、設置方向を設定可能な構成としてもよい。この場合、制御部20は、
設置方向に対応して、光変調装置駆動部32が光変調装置42に描画する画像の向きを設
定する構成であってもよい。
上記構成において、制御部20が調整素子駆動部33を制御して、特性調整素子43に
よって、異なる偏光方向の光が混在する画像光が、投射口12から出射されるようにして
もよい。この場合、画像光が第1投射方向Aと第2投射方向Bとの両方に分散して照射さ
れる。例えば、色光毎に偏光方向が異なるようにすれば、スクリーン106(またはスク
リーン154)と、床面110(又は天井面152)とに異なる色の画像光を投射するこ
とができる。また、特性調整素子43によって、例えば、画像光の偏光を、s偏光成分と
p偏光成分の両方を含む偏光とすれば、この画像光は光路制御素子14により第1投射方
向Aと第2投射方向Bとに分散して投射される。
また、モーター35(図2)の動作により光路制御素子14の角度を調整することで、
例えば、壁面105、153に設置されるスクリーン106、154の高さに対応して、
画像光の第1投射方向Aを上下に移動させることができる。
また、上記構成において、制御部20が調整素子駆動部33を制御し、特性調整素子4
3の状態を切り替えることにより、複数の偏光方向の光を時分割で出射してもよい。この
場合、例えば、調整素子駆動部33が偏光制御素子54に電圧を印加する状態と、電圧を
印加しない状態とを時分割で切り替える動作を行う。この場合、第1投射方向Aと第2投
射方向Bとに交互に光が出射されるので、スクリーン106(またはスクリーン154)
と床面110(または天井面152)の双方に同一の画像を投射することができる。さら
に、偏光制御素子54の切り替えタイミングと同期して画像データを切り替えることによ
り、スクリーン106(又はスクリーン154)と床面110(または天井面152)に
それぞれ別の画像を投射することもできる。ここで、床面110(または天井面152)
に投射する画像を照明用の画像とすれば、第1投射方向Aの出射光によりスクリーン10
6、154等に画像を投射し、さらに、第2投射方向Bの出射光により照明を行うことが
できる。この時分割の切り替えを、例えば1秒あたり数回以上の短周期で行うことで、画
像の投射と照明との両方を同時に行うような視覚効果を得ることができる。この場合、偏
光制御素子54として、強誘電性液晶、OCB(Optically Compensated Bend Mode)モ
ード、またはECB(Electrically Controlled Birefringence)モードを有する液晶素
子を用いることにより、偏光方向切り替え時のタイムロスを極力減らすことができ、より
自然な視覚効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明を適用した第1の実施形態に係るプロジェクター1は、光
源41が発する光を画像光に変調して投射するプロジェクター1である。プロジェクター
1は、画像光の光学特性を調整する特性調整素子43と、特性調整素子43の出射側に配
置され、特性調整素子43により調整された画像光の光学特性に基づいて、画像光の投射
方向を変更する光路制御素子14とを備える。このため、プロジェクター1は、投射口1
2から出射する画像光の光学特性により、光路制御素子14において投射方向を変更でき
る。画像光が光路制御素子14で反射され第1投射方向Aに投射されるか、光路制御素子
14を透過して第2投射方向Bに投射されるかを、制御部20の制御により速やかに切り
替えることができる。これにより、簡易な構成によって光を投射する方向を速やかに変更
可能なプロジェクター1を実現できる。
光路制御素子14は、第1の光学特性を有する光を反射して第1投射方向Aに進行させ
、第2の光学特性を有する光を透過させて第2投射方向Bに進行させる光学素子である。
特性調整素子43は、画像光の光学特性を第1の光学特性及び第2の光学特性のいずれか
に調整する。このため、プロジェクター1は、画像光の光学特性を調整することによって
、画像光の方向を、光学素子を透過する方向と光学素子により反射される方向とに切り替
えることができる。この切り替えの動作において、画像光の方向を変える際に光学素子を
機械的に動かす必要がないので、より簡易な構成によって、光を投射する方向を速やかに
変更できる。
特性調整素子43は、画像光の偏光方向を調整することによって、光路制御素子14に
より光を投射する方向を速やかに変更できる。
光路制御素子14は、プロジェクター1の本体11に対して、リンク13によって回動
可能に支持される。従って、光路制御素子14は、本体11から出射される光に対する角
度を変更可能に支持される。このため、光路制御素子14で反射する画像光の方向を変更
することができ、投射方向の自由度を高めることができる。
光路制御素子14は、第1の偏光方向の光を反射して第1投射方向Aに進行させ、第2
の偏光方向の光を透過させて第2投射方向Bに進行させるので、画像光の偏光方向を調整
することによって、光を投射する方向を速やかに切り替えることができる。
特性調整素子43として、例えば液晶セルで構成される偏光制御素子54を含む構成と
すれば、画像光の偏光方向を速やかに調整できる。
ここで、偏光制御素子54の表示モードは、強誘電性液晶、OCBモード、またはEC
Bモードのいずれかとすることができる。この場合、偏光制御素子54に対する電圧の印
加状態を切り替えることにより、画像光の偏光方向をより速やかに切替えることができる
また、プロジェクター1は、画像光を第1投射方向Aに進行させて照明光を投射する照
明モードと、画像光を第2投射方向Bに進行させて画像を投射する画像モードと、を実行
可能である。このため、プロジェクター1によって、照明を行う動作と、画像を投射する
動作とを実行できる。
[第2の実施形態]
図7は、本発明を適用した第2の実施形態に係るプロジェクター1Aの構成を示す側面
視図である。本実施形態において、上記第1の実施形態で説明したプロジェクター1と共
通の構成については、図に同符号を付して説明を省略する。
プロジェクター1Aは、光路制御素子14(図1)に代えて、光路制御素子14A(方
向変更部、光学素子)を備える。光路制御素子14Aは、投射口12から出射される画像
光の偏光方向に応じて、画像光を反射面15で第1投射方向Aに反射し、或いは、第2投
射方向Bに透過させる。この機能は光路制御素子14と共通である。
光路制御素子14Aは、さらに、反射面15とは反対側の面に拡散層16(拡散部)を
備える。拡散層16は、光路制御素子14Aを透過する画像光を拡散させる。拡散層16
は、例えば、光路制御素子14において反射面15の反対側となる面に、光を拡散する拡
散板を貼付することで構成可能である。
プロジェクター1Aでは、画像光を第2投射方向Bに投射する照明モードにおいて、画
像光を拡散させて、広い範囲の第2投射方向B´に照射できる。この構成によれば、画像
光を拡散させて、より広い範囲を均質に照明できる。
なお、上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の
範囲内で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記各実施形態において、光路制御素子14、14Aは、本体11の外に配置
される構成として説明した。本発明はこれに限定されず、例えば、光路制御素子14、1
4Aを本体11の内部に配置してもよい。この場合、本体11は、光路制御素子14、1
4Aが画像光を反射する方向と、光路制御素子14、14Aが画像光を透過させる方向と
に対応する投射口12を備える構成とすることが好ましい。また、光路制御素子14、1
4Aは、投射レンズ55の入射側に設けてもよい。この場合、光路制御素子14、14A
が画像光を反射する方向と、光路制御素子14、14Aが画像光を透過させる方向とのそ
れぞれに対応して、投射レンズ55及び投射口12を備える構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、特性調整素子43として、液晶セルを用いた偏光制御素子
54を例示した。この例では、調整素子駆動部33が偏光制御素子54に対して電圧を印
加する状態と、電圧を印加しない状態とを切り替えることで、画像光の偏光方向を変更す
る例を説明した。本発明はこれに限定されず、特性調整素子43は、画像光の偏光方向を
調整する機能を有するものであれば、液晶セルに限定されない。例えば、特性調整素子4
3は、光の偏光方向を変換する偏光変換素子を用いてもよい。偏光変換素子としては、偏
光方向を90度回転させることが可能なλ/2波長板を用いることができる。この場合、
図3に示す偏光制御素子54の位置、すなわちプリズム56と投射レンズ55との間の光
路上に、偏光変換素子を位置させる構成とすることができる。さらに、偏光変換素子を光
路に進退させる進退機構(図示略)を設け、偏光変換素子が光路上に位置する状態と、偏
光変換素子が光路から退出した状態とを切り替える構成としてもよい。この構成によれば
、プリズム56から出射される合成光の偏光方向を変換する状態と、偏光方向を変換しな
い状態とを切り替えることができる。これは、偏光制御素子54に電圧を印加する状態と
印加しない状態とを切り替える動作と同様の効果を奏する。
また、特性調整素子43として、特定方向の偏光を透過させ、他の方向の偏光を反射あ
るいは吸収する偏光板を用いてもよい。例えば、画像光の偏光を、s偏光成分とp偏光成
分の両方を含む偏光とするとともに、偏光板を回動させる回動機構を設けることにより、
s偏光成分のみを透過させる状態と、p偏光成分のみを透過させる状態とを切り替えるこ
とも可能である。
また、特性調整素子43は、画像光の偏光方向を調整する構成に限定されない。例えば
、プロジェクター1が出射する画像光の波長成分を調整するものであってもよい。この場
合、光変調装置42が特性調整素子43として機能する。すなわち、画像光の波長成分を
、光変調装置42を構成する液晶パネルやDMDにより調整する構成としてもよい。この
場合、光路制御素子14、14Aに代えて、所定の波長成分の光を反射し、他の波長成分
の光を透過させるダイクロイックミラーを用いればよい。
上記実施形態では、光変調装置42が、3つの液晶ライトバルブ52を備え、赤色光、
青色光、及び緑色光をそれぞれ変調する構成を例示したが、本発明はこれに限定されない
。例えば、液晶ライトバルブ52に代えて、反射型の液晶パネルやDMDを備える構成で
あってもよいことは上述の通りである。さらに、1つの液晶パネル或いはDMDと、カラ
ーホイールとを備えた構成としてもよい。この場合、ミラー57a、57b、57c及び
ダイクロイックミラー58a、58bで構成される色分離光学系は不要である。
また、上記実施形態では、図5及び図6で示したように、プロジェクター1は、光路制
御素子14で反射した画像光により壁面やスクリーン等の投射面に画像を投射し、光路制
御素子14を透過した光により、床面や天井面を照明するように設置されているが、光路
制御素子14を透過した画像光により壁面やスクリーン等の投射面に画像を投射し、光路
制御素子14で反射した光により、床面や天井面を照明するように設置してもよい。
また、図2に示した各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアとの協働により実現
される機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。従って、
必ずしも各機能ブロックに対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセ
ッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿
論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハー
ドウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウ
ェアで実現してもよい。その他、プロジェクター1の他の各部の具体的な細部構成につい
ても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1、1A…プロジェクター、2…画像供給装置、3…リモコン、11…本体、12…投
射口、13…リンク、14、14A…光路制御素子(方向変更部、光学素子)、15…反
射面、16…拡散層(拡散部)、20…制御部、21…記憶部、22…投射制御部、23
…投射方向制御部、25…インターフェイス部、26…画像処理部、27…入力部、28
…操作部、31…光源駆動部、32…光変調装置駆動部、33…調整素子駆動部、34…
反射体駆動部、35…モーター、40…投射部、41…光源、42…光変調装置、43…
特性調整素子(光学特性調整部)、44…投射光学系、52、52B、52G、52R…
液晶ライトバルブ、54…偏光制御素子(光学特性調整部、液晶素子)、55…投射レン
ズ、56…プリズム、A…第1投射方向(第1の方向)、B…第2投射方向(第2の方向
)。

Claims (7)

  1. 光源が発する光を画像光に変調して投射するプロジェクターであって、
    前記画像光の光学特性を調整する光学特性調整部と、
    前記光学特性調整部の出射側に配置され、前記光学特性調整部により調整された前記画像光の光学特性に基づいて、前記画像光の投射方向を変更する方向変更部と、
    を備え
    前記方向変更部は、第1の光学特性を有する光を反射して第1の方向に進行させ、第2の光学特性を有する光を透過させて第2の方向に進行させる光学素子であり、
    前記光学素子は、前記プロジェクターの本体から出射される光に対する角度を変更可能に支持されることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記画像光を前記第1の方向及び前記第2の方向のいずれか一方に進行させて照明光を投射する照明モードと、前記画像光を前記第1の方向及び前記第2の方向のいずれか他方に進行させて画像を投射する画像モードと、を実行可能であることを特徴とする請求項記載のプロジェクター。
  3. 前記光学素子を透過する光を拡散する拡散部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクター。
  4. 前記光学特性調整部は、前記画像光の偏光方向を調整することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のプロジェクター。
  5. 前記方向変更部は、第1の偏光方向の光を反射して第1の方向に進行させ、第2の偏光方向の光を透過させて第2の方向に進行させる光学素子であることを特徴とする請求項記載のプロジェクター。
  6. 前記光学特性調整部は、液晶素子を含むことを特徴とする請求項またはに記載のプロジェクター。
  7. 前記液晶素子の表示モードは、強誘電性液晶、OCB(Optically Compensated Bend Mode)モード、又はECB(Electrically Controlled Birefringence)モードのいずれかであることを特徴とする請求項記載のプロジェクター。
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