JP2015018674A - 導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法、および、導電膜 - Google Patents

導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法、および、導電膜 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性および靭性に優れた導電膜を形成することができる導電膜形成用組成物、および、上記導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法、並びに、上記製造方法により製造された導電膜を提供する。【解決手段】平均粒子径が10〜500nmである酸化銅粒子(A)と、平均粒子径が100〜3000nmの銅粒子(B)と、糖類(C)と、水および/または水溶性溶剤を含む溶剤(D)とを少なくとも含有し、上記酸化銅粒子(A)の含有量(WA)と上記銅粒子(B)の含有量(WB)との質量比(WA:WB)が、3:1〜1:3であり、上記酸化銅粒子(A)および上記銅粒子(B)の合計の含有量(WAB)と上記糖類(C)の含有量(WC)との質量比(WAB:WC)が、20:1〜2:1である、導電膜形成用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法、および、導電膜に関する。
基材上に導電膜を形成する方法として、金属粒子又は金属酸化物粒子の分散体を印刷法により基材に塗布し、加熱処理して焼結させることによって導電膜や回路基板における配線等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による配線作製法に比べて、簡便・省エネルギー・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
なかでも、近年、低コスト化の観点から、金属酸化物粒子を含む組成物を用いて導電性に優れる導電膜を形成する方法の開発が要望されている。
例えば、特許文献1には、酸化銅粒子と金属粉と糖アルコールとを含有する金属酸化物分散体が開示されている(特許請求の範囲)。
国際公開第2003/51562号
昨今、機器の高機能化への要求に対応するため、導電膜の導電性の一層の向上が要求されている。また、機器の小型化への要求に対応するため、特にプリント配線基板などにおいては配線のより一層の微細化が進み、それに伴って、配線(導電膜)の靭性の向上が要求されている。また、フレキシブルディスプレイに対応する観点からも配線の靭性の向上が要求されている。すなわち、フレキシブルディスプレイに用いられる配線は繰り返し折り曲げられため、そのような変形が加えられても断線することなく導電性が維持されることが要求されている。
しかしながら、本発明者らが、特許文献1を参考に、酸化銅粒子と金属粉と糖アルコールとを含有する組成物について検討したところ、得られる導電膜の導電性および靭性は昨今要求されるレベルを必ずしも満たすものではないことが明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、導電性および靭性に優れた導電膜を形成することができる導電膜形成用組成物、および、上記導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法、並びに、上記製造方法により製造された導電膜を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸化銅粒子と銅粒子と糖類とを特定の量比で配合することで、導電性および靭性に優れた導電膜を形成することができる導電膜形成用組成物となることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 平均粒子径が10〜500nmである酸化銅粒子(A)と、平均粒子径が100〜3000nmの銅粒子(B)と、糖類(C)と、水および/または水溶性溶剤を含む溶剤(D)とを少なくとも含有し、上記酸化銅粒子(A)の含有量(WA)と上記銅粒子(B)の含有量(WB)との質量比(WA:WB)が、3:1〜1:3であり、上記酸化銅粒子(A)および上記銅粒子(B)の合計の含有量(WAB)と上記糖類(C)の含有量(WC)との質量比(WAB:WC)が、20:1〜2:1である、導電膜形成用組成物。
(2) 上記糖類(C)が、単糖類である、上記(1)に記載の導電膜形成用組成物。
(3) 上記単糖類が、グルコースまたはフルクトースである、上記(2)に記載の導電膜形成用組成物。
(4) 上記質量比(WA:WB)が、1:1〜1:2.5である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(5) 上記質量比(WAB:WC)が、18:1〜5:1である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(6) 上記銅粒子(B)の平均粒子径が、200nm以上500nm未満である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(7) 上記溶剤(D)が少なくとも水を含有する、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(8) 上記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、50〜300nmである、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(9) 上記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、80〜180nmである、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(10) 上記酸化銅粒子(A)が、酸化銅(II)粒子である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物。
(11) 基材上に上記(1)〜(10)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を塗布して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
上記塗膜に対して加熱焼成処理を行い、上記酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する還元工程とを備える、導電膜の製造方法。
(12) 上記加熱焼成処理を行う雰囲気が、窒素ガス雰囲気である、上記(11)に記載の導電膜の製造方法。
(13) 上記塗布の方法が、スクリーン印刷法である、上記(11)または(12)に記載の導電膜の製造方法。
(14) 上記基材が、ポリイミド基材またはガラスエポキシ基材である、上記(11)〜(13)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(15) 上記(11)〜(14)のいずれかに記載の製造方法により製造された導電膜。
(16) プリント配線基板の配線に用いられる、上記(15)に記載の導電膜。
以下に示すように、本発明によれば、導電性および靭性に優れた導電膜を形成することができる導電膜形成用組成物、および、上記導電膜形成用組成物を用いた導電膜の製造方法、並びに、上記製造方法により製造された導電膜を提供することができる。
[導電膜形成用組成物]
本発明の導電膜形成用組成物(以下、単に、本発明の組成物とも言う)は、平均粒子径が10〜500nmである酸化銅粒子(A)と、平均粒子径が100〜3000nmの銅粒子(B)と、糖類(C)と、水または水溶性溶剤である溶剤(D)とを少なくとも含有する。
ここで、上記酸化銅粒子(A)の含有量(WA)と上記銅粒子(B)の含有量(WB)との質量比(WA:WB)は、3:1〜1:3であり、上記酸化銅粒子(A)および上記銅粒子(B)の合計の含有量(WAB)と上記糖類(C)の含有量(WC)との質量比(WAB:WC)は、20:1〜2:1である。
本発明の組成物はこのような構成をとることにより、得られる導電膜は、導電性および靭性に優れるものになると考えられる。
これは詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
本発明の組成物は、酸化銅粒子と銅粒子と糖類とを含有する。ここで、糖類は還元剤として働き、酸化銅粒子を還元する。また、組成物から形成された塗膜に熱や光などのエネルギーを付与することで、還元反応の反応性が大きく向上し、短時間で酸化銅粒子が銅に還元される。そして、酸化銅が銅に還元されると同時に、銅に還元された酸化銅粒子が銅粒子を融着し、導電膜が形成される。ここで、糖類は、還元力に優れるため、酸化銅粒子を効率的に還元し、銅粒子の融着が良好になる。結果、本発明の組成物から得られる導電膜は優れた靭性を有するものと考えられる。このことは、後述する比較例が示すように、糖類の代わりに還元剤として糖類以外の化合物を使用した場合には(比較例7および8)、得られる導電膜の靭性が不十分となるという事実からも推測される。
また、本発明の組成物は、各成分の量比が特定である点にも特徴がある。すなわち、酸化銅粒子と銅粒子との量比が特定であるため、系全体に亘って酸化銅粒子の還元が均一に進み、かつ、銅粒子間が良好に接着した導電膜が形成され、導電性および靭性の向上に繋がるものと考えられる。また、酸化銅粒子および銅粒子の合計と糖類との量比が特定であるため、導電膜中に存在する銅と糖類との量比のバランスが良好となり、また、還元剤(糖類)が加熱反応後に除去されることにより生じる体積収縮が抑えられることで銅密度が高い導電膜が形成され、導電膜の導電性および靭性の向上に繋がるものと考えられる。結果として、導電性および靭性に優れた導電膜が得られるものと考えられる。このことは、後述する比較例が示すように、いずれの量比が外れた場合にも、得られる導電膜の導電性および靭性が不十分となることからも推測される(比較例1〜4)。
以下では、まず、導電膜形成用組成物の各成分(酸化銅粒子(A)、銅粒子(B)、糖類(C)、溶剤(D)など)について詳述し、その後、導電膜形成用組成物の調製方法、導電膜の製造方法、および、導電膜について詳述する。
<酸化銅粒子(A)>
本発明の組成物に含有される酸化銅粒子(A)は、平均粒子径が10〜500nmである粒子状の酸化銅であれば特に制限されない。
粒子状とは小さい粒状を指し、その具体例としては、球状、楕円体状などが挙げられる。完全な球や楕円体である必要は無く、一部が歪んでいても良い。
酸化銅粒子(A)は、酸化銅(I)粒子(Cu2O粒子)又は酸化銅(II)粒子(CuO粒子)であることが好ましく、安価に入手可能である点、空気中での安定性に優れる点、および、還元反応性に優れる点から、酸化銅(II)粒子であることがより好ましい。
酸化銅粒子(A)の平均粒子径は10〜500nmの範囲であれば特に制限されないが、50〜300nmであることが好ましく、80〜180nmであることがより好ましい。
なお、本発明における平均粒子径は、平均一次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
本発明の組成物中の酸化銅粒子(A)の含有量(WA)は、WA:WBが後述する範囲であれば特に制限されないが、組成物全量に対して、5.0〜60.0質量%であることが好ましい。なかでも、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、組成物全量に対して、10.0〜40.0質量%であることが好ましく、15.0〜35.0質量であることがより好ましい。
<銅粒子(B)>
本発明の組成物に含有される銅粒子(B)は、平均粒子径が100〜3000nmである粒子状の銅であれば特に制限されない。粒子状の定義は酸化銅粒子(A)と同じである。
銅粒子(B)の平均粒子径は100〜3000nmの範囲であれば特に制限されないが、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、150〜2000nmであることが好ましい。なかでも、得られる導電膜の靭性がより優れる理由から、200nm以上500nm未満であることが好ましい。平均粒子径の測定方法は酸化銅粒子(A)と同じである。
本発明の組成物中の銅粒子(B)の含有量(WB)は、WA:WBが後述する範囲であれば特に制限されないが、組成物全量に対して、5.0〜60.0質量%であることが好ましい。なかでも、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、組成物全量に対して、15.0〜50.0質量%であることが好ましく、20.0〜43.0質量%であることがより好ましい。
本発明の組成物において、上記酸化銅粒子(A)の含有量(WA)と上記銅粒子(B)の含有量(WB)との質量比(WA:WB)は、3:1〜1:3である。なかでも、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、2.5:1〜1:3であること好ましく、1:1〜1:2.5であることがより好ましい。
A:WBが3:1〜1:3の範囲から外れると、得られる導電膜の導電性および靭性が不十分となる。
<糖類(C)>
本発明の組成物に含有される糖類(C)は特に制限されない。
糖類(C)としては、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロースなどの単糖類;ラクトース、スクロース、セロビオース、トレハロース、マルトースなどの二糖類;ラフィノース、メレジトースなどの三糖類;オリゴ糖;セルロース、デンプンなどの多糖類;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトールなどの糖アルコール;などが挙げられる。なかでも、得られる導電膜の導電性がより高くなる理由から、単糖類または糖アルコール(糖アルコールのなかでも特に単糖類のカルボニル基を還元して得られる糖アルコール)であることが好ましい。そのなかでも、得られる導電膜の導電性がより高くなる理由から、単糖類であることが好ましい。
本発明の組成物に単糖類が含有されると、単糖類に含まれるアルデヒド基(−CHO)またはケトン基(−CO−)が酸化銅粒子の還元反応性を向上させるため、得られる導電膜は導電性により優れたものとなる。
上記糖類(C)の分子量としては特に制限されないが、塗布性、および、還元反応後の膜中からの除去性の点から、100〜1000であることが好ましい。また、重量平均分子量で100〜10000であることが好ましく、150〜1000であることがより好ましい。なお、上記重量平均分子量は、GPC法(溶媒:N−メチルピロリドン)により得られたポリスチレン換算値である。
本発明の組成物において、上記酸化銅粒子(A)および上記銅粒子(B)の合計の含有量(WAB)と上記糖類(C)の含有量(WC)との質量比(WAB:WC)は、20:1〜2:1である。なかでも、得られる導電膜の靭性がより優れる理由から、20:1〜3:1であることが好ましい。そのなかでも、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、18:1〜5:1であることが好ましい。WAB:WCが、20:1〜2:1の範囲から外れると、得られる導電膜の導電性および靭性が不十分となる。
本発明の組成物中の糖類(C)の含有量(WC)は、WAB:WCが上述した範囲であれば特に制限されないが、組成物全量に対して、1.0〜30.0質量%であることが好ましい。なかでも、得られる導電膜の靭性がより優れる理由から、組成物全量に対して、2.0〜20.0質量%であることが好ましい。そのなかでも、得られる導電膜の導電性がより優れる理由から、組成物全量に対して、4.0〜10.0質量%であることが好ましい。
<溶剤(D)>
本発明の組成物に含有される溶剤(D)は、水および/または水溶性溶剤を含む溶剤である。なかでも、水を含む溶剤であることが好ましく、水および水溶性溶剤を含む溶剤(混合溶剤)であることがより好ましい。
水溶性溶剤は水溶性の溶剤であれば特に制限されないが、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル)、エステル類(例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル)などの有機溶剤を使用することができる。なかでも、アルコール類であることが好ましい。
溶剤(D)は複数の水溶性溶剤を含んでいてもよい。
本発明の組成物中の溶剤(D)の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、5〜80質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましく、20〜40質量%であることがさらに好ましい。
<その他成分>
本発明の組成物には、上記各成分以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、本発明の組成物には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤は、酸化銅粒子(A)および/または銅粒子(B)の分散性を向上させる役割を果たす。界面活性剤の種類は特に制限されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これら界面活性剤は、1種を単独、または2種以上を混合して用いることができる。
<導電膜形成用組成物の粘度>
本発明の組成物の粘度は、インクジェット、スクリーン印刷等の印刷用途に適するような粘度に調整させることが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPであることが好ましく、1〜40cPであることがより好ましい。スクリーン印刷を行う場合は、1000〜100000cPであることが好ましく、10000〜80000cPであることがより好ましい。
<導電膜形成用組成物の調製方法>
本発明の組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、上記溶剤(D)中に上記各成分を添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により成分を分散させることによって調製することができる。また、銅粒子(B)以外の各成分を分散させた液を調製してから、銅粒子(B)を添加し、銅粒子(B)を分散させることによって調製してもよい。
[導電膜の製造方法]
本発明の導電膜の製造方法は、上述した本発明の組成物を用いて導電膜を製造する方法である。本発明の導電膜の製造方法は、本発明の組成物を用いるものであれば特に制限されない。
本発明の導電膜の製造方法の好適な態様としては、少なくとも塗膜形成工程と還元工程とを備えるものが挙げられる。以下に、それぞれの工程について詳述する。
<塗膜形成工程>
本工程は、基材上に上述した本発明の組成物を塗布して、塗膜を形成する工程である。本工程により加熱焼成処理(還元工程)前の前駆体膜が得られる。
本工程で使用される基材としては、公知のものを用いることができる。基材に使用される材料としては、例えば、樹脂、紙、ガラス、シリコン系半導体、化合物半導体、金属酸化物、金属窒化物、木材、またはこれらの複合物が挙げられる。なかでも、汎用性の点から、樹脂基材が好ましい。
より具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアセタール樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、セルロース誘導体等の樹脂基材;非塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙(アート紙、コート紙)、特殊印刷用紙、コピー用紙(PPC用紙)、未晒包装紙(重袋用両更クラフト紙、両更クラフト紙)、晒包装紙(晒クラフト紙、純白ロール紙)、コートボール、チップボール、段ボール等の紙基材;ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス、石英ガラス等のガラス基材;アモルファスシリコン、ポリシリコン等のシリコン系半導体基材;CdS、CdTe、GaAs等の化合物半導体基材;銅板、鉄板、アルミ板等の金属基材;アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウム、酸化インジウム、ITO(インジウム錫酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、ネサ(酸化錫)、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、フッ素ドープ酸化錫、酸化亜鉛、AZO(アルミドープ酸化亜鉛)、ガリウムドープ酸化亜鉛、窒化アルミニウム基材、炭化ケイ素等のその他無機基材;紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、紙−ポリエステル樹脂等の紙−樹脂複合物、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス布−ポリイミド系樹脂、ガラス布−フッ素樹脂等のガラス−樹脂複合物等の複合基材等が挙げられる。これらの中でも、ガラスエポキシ基材、ポリエステル基材、ポリイミド基材、ポリエーテルイミド基材、紙基材またはガラス基材であることが好ましく、ポリイミド基材またはガラスエポキシ基材であることがより好ましい。
本発明の組成物を基材上に塗布して、塗膜を形成する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
塗布の方法としては、例えば、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパー、スプレーコータ、ブレードコータ、ドクターコータ、スクイズコータ、リバースロールコータ、トランスファーロールコータ、エクストロージョンコータ、カーテンコータ、ディップコーター、ダイコータ、グラビアロールによる塗工法、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などが挙げられる。なかでも、簡便であり、また、サイズの大きい導電膜を製造することが容易であることから、スクリーン印刷法またはインクジェット法であることが好ましく、スクリーン印刷法であることがより好ましい。
塗布の形状は特に制限されず、基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚は0.01〜5000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましい。
なお、基材上に本発明の組成物を塗布した後、必要に応じて、溶剤を除去するために乾燥処理を施してもよい。残存する溶剤を除去することにより、後述する還元工程において、溶剤の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができる理由から好ましい。乾燥処理の方法としては従来公知の方法を使用することができる。乾燥処理の温度は特に制限されないが、80〜200℃であることが好ましい。乾燥処理の時間も特に制限されないが、1〜30分であることが好ましい。
<還元工程>
本工程は、上記塗膜形成工程で形成された塗膜に対して加熱焼成処理を行い、酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する工程である。上記加熱焼成処理によって、塗膜中の酸化銅粒子や銅粒子表面の酸化銅が還元され、還元された酸化銅粒子によって銅粒子が融着される。
加熱焼成処理の条件は特に制限されないが、温度は、80〜500℃であることが好ましく、100〜400であることがより好ましい。また、昇温速度は、100〜1000℃/分であることが好ましい。また、加熱時間は1〜120分が好ましく、5〜60分がより好ましい。
なお、加熱焼成処理の方法は特に制限されず、焼結装置(特にRTA(rapid thermal anneal)焼結装置)、オーブン、ホットプレート等の公知の加熱焼結処理装置を用いた方法を採用することができる。
上記加熱焼成処理を実施する雰囲気は特に制限されず、大気雰囲気下、不活性雰囲気下、又は還元性雰囲気下などが挙げられる。なお、不活性雰囲気とは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素等の不活性ガスで満たされた雰囲気であり、また、還元性雰囲気とは、水素、一酸化炭素、ギ酸、アルコール等の還元性ガスが存在する雰囲気を指す。なかでも、窒素ガス雰囲気であることが好ましい。
[導電膜]
本発明の導電膜は、上述した本発明の組成物を用いて製造された導電膜である。なかでも、上述した塗膜形成工程と還元工程とを備える製造方法で製造された導電膜であることが好ましい。
導電膜の膜厚は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
導電膜の体積抵抗値は、導電特性の点から、100μΩ・cm未満であることが好ましい。
体積抵抗値は、導電膜の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
導電膜は基材の全面、又は、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記導電膜形成用組成物をパターン状に基材に付与して、上記加熱焼成処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を多層配線基板として構成する場合、パターン状の導電膜の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁膜の材料は特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂など挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、又は液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
また、配線保護のために用いられる絶縁層の材料の一種であるソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993号公報等に詳細に記載され、ここに記載の材料を所望により本発明にも適用することができる。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、具体的には、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200G、などが挙げられる。
上記で得られた導電膜を有する基材(導電膜付き基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
酸化銅粒子(シーアイ化成社製、NanoTek CuO、酸化銅(II)粒子(CuO粒子))(45質量部)と、グルコース(分子量:180)(7.7質量部)と、水(20質量部)と、エタノール(50質量部)とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで酸化銅インク組成物を得た。酸化銅粒子の平均粒子径は110nmであった。
得られた酸化銅インク組成物に銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1050Y、平均粒子径:700nm)を70質量部添加し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を得た。
<実施例2〜19、比較例1〜6>
酸化銅粒子の添加量、銅粒子の平均粒子径および添加量、並びに、糖類の種類および添加量、を下記表1のとおり変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。なお、比較例5では、酸化銅粒子を添加しなかった。また、比較例6では、銅粒子を添加しなかった。
実施例6〜8で用いた糖類(フルクトース、ソルビトールおよびマルトース)の分子量は以下のとおりである。
・フルクトース(実施例6):180
・ソルビトール(実施例7):182
・マルトース(実施例8):342
実施例2〜5で用いた銅粒子の詳細は以下のとおりである。
・実施例2:銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1020Y、平均粒子径:360nm)
・実施例3:銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1030Y、平均粒子径:490nm)
・実施例4:銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1100Y、平均粒子径:1000nm)
・実施例5:銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1200YP、平均粒子径:3000nm)
<比較例7>
グルコースを添加せず、ポリエチレングリコール(8.5質量部)を添加した以外は、実施例1と同様の手順に従って酸化銅インク組成物を得た。酸化銅粒子の平均粒子径は110nmであった。
得られた酸化銅インク組成物に銅粒子(三井金属鉱業社製、湿式銅粉1200YP、平均粒子径:3000nm)を70質量部添加し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を得た。
<比較例8>
酸化銅粒子(Nabond社製、Cu2Oナノパウダー、酸化銅(I)粒子(Cu2O粒子))(45質量部)と、ジエチレングリコール(70.0質量部)と、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(20.0質量部)とを混合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで酸化銅インク組成物を得た。酸化銅粒子の平均粒子径は80nmであった。
得られた酸化銅インク組成物に銅粒子(日本アトマイズ社製、湿式銅粉HXR−Cu、平均粒子径:5000nm)を70質量部添加し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を得た。
(導電膜の製造)
得られた導電膜形成用組成物(実施例1〜19および比較例1〜8)をそれぞれポリイミド基材(カプトン200H、東レ社製)上にストライプ状(L/S=1mm/1mm)に塗布し、その後、100℃で10分間乾燥させることで、パターン状の塗膜を得た。その後、得られた塗膜を、RTA焼結装置AccuThermo 410(Allwin21社製)を用いて加熱焼成し(昇温速度400℃/分で400℃まで昇温し、10分温度保持した後、100℃まで冷却)、パターン状の導電膜を得た。
(導電性)
得られた導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、導電性を評価した。評価基準は以下のとおりである。結果を表1にまとめて示す。導電性の点から、実用上、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・「A」:体積抵抗率が10μΩ・cm未満
・「B」:体積抵抗率が10μΩ・cm以上50μΩ・cm未満
・「C」:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満
・「D」:体積抵抗率が100μΩ・cm以上1000μΩ・cm未満
・「E」:体積抵抗率が1000μΩ・cm以上
(靭性)
得られたパターン状の導電膜を基板ごと導電膜が外側になるように折り曲げ、その後、戻し、この操作を10回繰り返した(折り曲げ試験)。その後、折り曲げ試験後の導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定した。なお、導電膜の折り曲げた部分を挟むように四探針法抵抗率計のプローブをセットして測定した。
折り曲げ試験による体積抵抗率の上昇率(=(「折り曲げ試験後の体積抵抗率」−「折り曲げ試験前の体積抵抗率」)/「折り曲げ試験前の体積抵抗率」×100%)を算出し、以下の基準で靭性を評価した。靭性の点から、実用上、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・「A」:折り曲げ試験による体積抵抗値の上昇率が10.0%未満(例えば、折り曲げ試験前の体積抵抗率が2.1×10-5Ω・cm、折り曲げ試験後の体積抵抗率が2.3×10-5Ω・cmの場合)
・「B」:折り曲げ試験による体積抵抗値の上昇率が10.0%以上50%未満(例えば、折り曲げ試験前の体積抵抗率が2.1×10-5Ω・cm、折り曲げ試験後の体積抵抗率が3.0×10-5Ω・cmの場合)
・「C」:折り曲げ試験による体積抵抗値の上昇率が50%以上100%未満(例えば、折り曲げ試験前の体積抵抗率が2.1×10-5Ω・cm、折り曲げ試験後の体積抵抗率が4.1×10-5Ω・cmの場合)
・「D」:折り曲げ試験による体積抵抗値の上昇率が100%以上1000%未満(例えば、折り曲げ試験前の体積抵抗率が2.1×10-5Ω・cm、折り曲げ試験後の体積抵抗率が2.0×10-4Ω・cmの場合)
・「E」:折り曲げ試験による体積抵抗値の上昇率が1000%以上(例えば、折り曲げ試験前の体積抵抗率が2.1×10-5Ω・cm、折り曲げ試験後の体積抵抗率が2.0×10-3Ω・cmの場合)
Figure 2015018674
表1中、PEG、DEGおよびPEGEEはそれぞれ以下の化合物を表す。
・PEG:ポリエチレングリコール
・DEG:ジエチレングリコール
・PEGEE:ポリエチレングリコールモノエチルエーテル
表1から分かるように、本願実施例の組成物から得られた導電膜は、いずれも優れた導電性および靭性を示した。
実施例1〜5の対比から、銅粒子の平均粒子径が2000nm以下である実施例1〜4の組成物から得られた導電膜は、より優れた導電性を示した。なかでも、銅粒子の平均粒子径が500nm未満である実施例2および3の組成物から得られた導電膜は、より優れた靭性を示した。
実施例1および6〜8の対比から、糖類が単糖類または糖アルコールである実施例1、6および7の組成物から得られた導電膜は、より優れた靭性を示した。そのなかでも、糖類が単糖類である実施例1および6の組成物から得られた導電膜は、より優れた導電性を示した。
実施例1および9〜14の対比から、WA:WBが2.5:1〜1:3である実施例1、9〜11、13および14の組成物から得られた導電膜は、より優れた導電性を示した。そのなかでも、WA:WBが1:1〜1:2.5である実施例1、10、11および14の組成物から得られた導電膜は、さらに優れた導電性を示した。
実施例1および15〜19の対比から、WAB:WCが20:1〜3:1である実施例1および15〜18の組成物から得られた導電膜は、より優れた靭性を示した。そのなかでも、WAB:WCが18:1〜5:1である実施例1、16および17の組成物から得られた導電膜は、より優れた導電性を示した。
一方、酸化銅粒子を含有しない比較例5および銅粒子を含有しない比較例6の組成物から得られた導電膜は、いずれも導電性および靭性が不十分であった。
また、酸化銅粒子および銅粒子を含有するが、WA:WBが3:1〜1:3の範囲から外れる比較例3および4の組成物から得られた導電膜は、いずれも導電性および靭性が不十分であった。
また、糖類を含有しない比較例7の組成物から得られた導電膜は、靭性が不十分であった。
また、糖類を含有するが、WAB:WCが20:1〜2:1の範囲から外れる比較例1および2は、いずれも導電性および靭性が不十分であった。

Claims (16)

  1. 平均粒子径が10〜500nmである酸化銅粒子(A)と、平均粒子径が100〜3000nmの銅粒子(B)と、糖類(C)と、水および/または水溶性溶剤を含む溶剤(D)とを少なくとも含有し、前記酸化銅粒子(A)の含有量(WA)と前記銅粒子(B)の含有量(WB)との質量比(WA:WB)が、3:1〜1:3であり、前記酸化銅粒子(A)および前記銅粒子(B)の合計の含有量(WAB)と前記糖類(C)の含有量(WC)との質量比(WAB:WC)が、20:1〜2:1である、導電膜形成用組成物。
  2. 前記糖類(C)が、単糖類である、請求項1に記載の導電膜形成用組成物。
  3. 前記単糖類が、グルコースまたはフルクトースである、請求項2に記載の導電膜形成用組成物。
  4. 前記質量比(WA:WB)が、1:1〜1:2.5である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  5. 前記質量比(WAB:WC)が、18:1〜5:1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  6. 前記銅粒子(B)の平均粒子径が、200nm以上500nm未満である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  7. 前記溶剤(D)が少なくとも水を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  8. 前記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、50〜300nmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  9. 前記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、80〜180nmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  10. 前記酸化銅粒子(A)が、酸化銅(II)粒子である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物。
  11. 基材上に請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物を塗布して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    前記塗膜に対して加熱焼成処理を行い、前記酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する還元工程とを備える、導電膜の製造方法。
  12. 前記加熱焼成処理を行う雰囲気が、窒素ガス雰囲気である、請求項11に記載の導電膜の製造方法。
  13. 前記塗布の方法が、スクリーン印刷法である、請求項11または12に記載の導電膜の製造方法。
  14. 前記基材が、ポリイミド基材またはガラスエポキシ基材である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項に記載の製造方法により製造された導電膜。
  16. プリント配線基板の配線に用いられる、請求項15に記載の導電膜。
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