JP2015017824A - ガスセンサ素子およびヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスセンサ素子のヒータにおける電極パッドの削れ量を低減する。
【解決手段】ガスセンサ素子のヒータは、基体と、電熱体と、導体部と、電極パッドとを備える。電極パッドは、基体の表面に形成され、導体部に隣接する第1の電極層と;第1の電極層の上に形成された第2の電極層とを含む。セラミック成分の含有量は、第1の電極層よりも第2の電極層の方が多く、導電性成分の含有量は、第2の電極層より記第1の電極層の方が多い。
【選択図】図4

Description

本発明は、ガスセンサ素子およびヒータに関する。
ガスセンサに用いられるガスセンサ素子として、ヒータを備えるガスセンサ素子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このようなガスセンサ素子のヒータは、セラミックから成る基体と、基体の内部に埋設された電熱体と、電熱体に電力を供給する電極パッドとを備える。ヒータの電極パッドは、基体の表面に設けられた導体であり、ガスセンサに設けられた接触端子と接触によって電気的に接続され、接触端子から電力の供給を受ける。
特許文献1,2には、基体の表面に形成された第1の電極層と、第1の電極層の上に形成された第2の電極層とを備える電極パッドが記載されている。特許文献1,2の電極パッドでは、セラミック成分の含有量は、第1の電極層よりも第2の電極層の方が少なく、導電性成分の含有量は、第2の電極層よりも第1の電極層の方が少ない。特許文献1の技術は、導電性成分に白金とパラジウムとを含有する場合において白金の使用量を低減することを目的とし、特許文献2の技術は、電極パッドの表面における導電性成分によって平滑性を向上させることを目的とする。
特開2010−66192号公報 特開2009−192523号公報
特許文献1,2の電極パッドを適用したヒータであっても、ヒータを接触端子に組み付ける際に、接触端子との接触によって電極パッドが削れるという課題があった。電極パッドの削れは、電極パッドの抵抗値の増加や耐久性の低下を引き起こす。また、ヒータの組み付け時における電極パッドの削れ量を見込んで電極パッドを厚くする対応では、例えば貴金属などの高価な材料を電極パッドに用いる場合、電極パッドを厚くした分だけコストが増大するという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、ヒータが提供される。このヒータは、セラミックから成る基体と;前記基体の内部に埋設され、電力に基づいて発熱する電熱体と;前記基体の内部において前記電熱体と電気的に接続され、前記基体の内部から前記基体の表面に至る導体部と;前記基体の前記表面において前記導体部と電気的に接続され、前記電熱体に電力を供給する電極パッドであって、前記基体を構成する主成分に共通するセラミック成分と、導電性を有する導電性成分と、から主に成る電極パッドとを備える。前記電極パッドは、前記基体の前記表面に形成され、前記導体部に隣接する第1の電極層と;前記第1の電極層の上に形成された第2の電極層とを含み、前記セラミック成分の含有量は、前記第1の電極層よりも前記第2の電極層の方が多く、前記導電性成分の含有量は、前記第2の電極層よりも前記第1の電極層の方が多い。この形態によれば、導電性成分を比較的に多く含有する第1の電極層によって、電極パッド全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、導電性成分よりも硬度が高いセラミック成分を比較的に多く含有する第2の電極層によって、ヒータの組み付け時における電極パッドの削れ量を低減できる。その結果、電極パッドの削れ量を見込んで電極パッドを厚くする場合のコストを抑制できる。
(2)上述のヒータにおいて、前記第1の電極層における前記セラミック成分の含有量は、16.1体積パーセント以上であってもよい。この形態によれば、第1の電極層と基体との密着力によって、基体に対する電極パッドの密着性を向上させることができる。
(3)上述のヒータにおいて、前記第2の電極層が前記基体の前記表面に接触する面積は、前記第1の電極層が前記基体の前記表面に接触する面積よりも大きくてもよい。この形態によれば、基体の主成分に共通するセラミック成分を比較的に多く含有する第2の電極層と基体との密着力によって、基体に対する電極パッドの密着性を向上させることができる。
(4)上述のヒータにおいて、前記第1の電極層は、複数の経路を構成する形状を成してもよい。この形態によれば、導電性成分の使用量を抑制しつつ、電極パッド全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層の一部が断線した場合に、電極パッド全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層における経路同士の間において第2の電極層が基体に密着することによって、基体に対する電極パッドの密着性を向上させることができる。
(5)本発明の一形態によれば、ガスセンサ素子が提供される。このガスセンサ素子は、固体電解質層を間に挟む一対の電極を用いて、被測定ガスに含まれる特定のガス成分を検知するセンサセルと;前記センサセルを加熱する上述のヒータとを備える。この形態によれば、組み付け時における電極パッドの削れ量を低減できるため、ガスセンサ素子の耐久性を向上させることができる。
本発明は、ヒータおよびガスセンサ素子以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、上述のガスセンサ素子を備えるガスセンサ、および、上述のガスセンサ素子を製造する製造方法などの形態で実現することができる。
ガスセンサの断面を示す説明図である。 ガスセンサ素子の外観斜視図である。 ガスセンサ素子の分解斜視図である。 電極パッドの詳細構成を示す説明図である。 基体に対する電極層の密着性を評価した評価試験の結果を示す表である。 電極層の削れ量を評価した評価試験の結果を示す表である。 第2実施形態における電極パッドの詳細構成を示す説明図である。 第3実施形態における電極パッドの詳細構成を示す説明図である。 第4実施形態における電極パッドの詳細構成を示す説明図である。 第5実施形態における電極パッドの詳細構成を示す説明図である。 第6実施形態における電極パッドの詳細構成を示す説明図である。
A.実施形態
A−1.ガスセンサの構成
図1は、ガスセンサ10の断面を示す説明図である。図1の断面は、ガスセンサ10の軸心である軸線AXを通る平面でガスセンサ10を切断した断面である。本実施形態の説明では、ガスセンサ10において、図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
ガスセンサ10は、内燃機関の排気系統に装着され、排気ガスに含まれる酸素(O2)を検知する酸素センサである。ガスセンサ10は、ガスセンサ素子100と、プロテクタ300と、主体金具400と、素子保持部500と、外筒600と、絶縁体700と、ケーブル800とを備える。
ガスセンサ10のガスセンサ素子100は、複数のセラミック層が積層された板状を成す積層セラミックデバイスである。ガスセンサ素子100は、酸素分圧に応じた起電力をセンサ出力として出力する酸素濃淡電池を構成する。ガスセンサ素子100の詳細については後述する。
ガスセンサ素子100は、ガスセンサ素子100からのセンサ出力を処理する処理回路(図示しない)と、ケーブル800を通じて電気的に接続される。本実施形態では、ケーブル800は、4本のリード線810a,810b,810c,810dを備え、各リード線には、ガスセンサ素子100と接触によって電気的に接続する接触端子820a,820b,820c,820dがカシメによって固定されている。本実施形態では、接触端子820a,820b,820c,820dは、ガスセンサ素子100の電極パッド(後述する)に対して押しつける形で機械的および電気的に接続する。本実施形態では、ガスセンサ10を製造する際、ガスセンサ素子100は、接触端子820a,820b,820c,820dに接触して摺りながら軸線AXに沿って移動する摺動接触を経て、接触端子820a,820b,820c,820dに取り付けられる。
ガスセンサ10のプロテクタ300は、有底円筒状を成す金属製の部材である。プロテクタ300は、主体金具400の先端側に溶接によって固定され、主体金具400の先端側から突出したガスセンサ素子100を覆う。これによって、プロテクタ300は、ガスセンサ素子100の先端側を保護する。プロテクタ300には、ガスセンサ素子100へと被測定ガス(本実施形態では排気ガス)を導入可能にする貫通孔が形成されている。
ガスセンサ10の主体金具400は、円筒状を成す金属製の部材である。主体金具400の内側には、素子保持部500を介してガスセンサ素子100が固定される。
ガスセンサ10の素子保持部500は、主体金具400の内側にガスセンサ素子100を保持する部位であり、素子保持部500の中央をガスセンサ素子100が貫通する。本実施形態では、素子保持部500は、先端側から順に、セラミックホルダ510と、滑石リング520と、滑石リング530と、セラミックスリーブ540とを備える。
素子保持部500のセラミックホルダ510は、筒状を成すセラミック製の部材であり、主体金具400の内側に挿入され、ガスセンサ素子100を主体金具400の内側に位置決めする。素子保持部500の滑石リング520および滑石リング530は、予め滑石粉末を圧縮して固めたものである。滑石リング520および滑石リング530は、セラミックホルダ510とセラミックスリーブ540との間に、セラミックスリーブ540によって先端側に押圧された状態で充填される。素子保持部500のセラミックスリーブ540は、筒状を成すセラミック製の部材である。セラミックスリーブ540は、先端側に向けて押圧された状態で主体金具400の後端側にカシメによって固定され、ガスセンサ素子100を主体金具400の内側に位置決めする。
ガスセンサ10の外筒600は、円筒状を成す金属製の部材である。外筒600は、主体金具400の後端側に溶接によって固定され、主体金具400の後端側から突出したガスセンサ素子100を覆う。これによって、外筒600は、ガスセンサ素子100の後端側を保護する。外筒600の後端側には、ケーブル800が保持される。
ガスセンサ10の絶縁体700は、電気絶縁性セラミックから成る筒状の部材である。絶縁体700は、外筒600の内側に固定され、接触端子820a,820b,820c,820dを保持する。
A−2.ガスセンサ素子の構成
図2は、ガスセンサ素子100の外観斜視図である。図3は、ガスセンサ素子100の分解斜視図である。図2には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。図2のXYZ軸は、他の図におけるXYZ軸に対応する。
図2のXYZ軸のうち、X軸は、ガスセンサ素子100の長手方向に沿った軸である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態において、ガスセンサ素子100のX軸は、軸線AXに沿った軸となる。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、軸線AXにおける先端側から後端側に向かう方向に対応し、−X軸方向は、+X軸方向に対する逆方向である。
図2のXYZ軸のうち、Y軸は、ガスセンサ素子100の幅方向に沿った軸である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、図2の紙面手前から紙面奥に向かう方向であり、−Y軸方向は、+Y軸方向に対する逆方向である。
図2のXYZ軸のうち、Z軸は、ガスセンサ素子100の厚み方向に沿った軸である。Z軸方向に沿ったZ軸方向のうち、図2の紙面下側から紙面上側に向かう方向であり、−Z軸方向は、+Z軸方向に対する逆方向である。
ガスセンサ素子100は、複数のセラミック層が積層された板状の積層構造190を備える。積層構造190は、外表面191,192,193,194,195,196を有する直方体である。
積層構造190の外表面191は、+Z軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面192は、−Z軸方向を向いた表面である。積層構造190の外表面193は、−Y軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面194は、+Y軸方向を向いた表面である。積層構造190の外表面195は、+X軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面196は、−X軸方向を向いた表面である。
ガスセンサ素子100は、センサ部102と、ヒータ部104とを備える。ガスセンサ素子100のセンサ部102は、被測定ガスに含まれる特定のガス成分(本実施形態では酸素)を検知するセンサセルである。ガスセンサ素子100のヒータ部104は、センサ部102を加熱するヒータである。本実施形態では、ヒータ部104は、センサ部102と一体的に積層構造190の一部として構成されている。他の実施形態では、ヒータ部104は、センサ部102とは別体に構成されてもよい。
ガスセンサ素子100は、センサ部102として、固体電解質セラミック層110と、セラミック層120と、セラミック層130と、多孔質部140と、導体層210と、導体層220と、電極パッド290aと、電極パッド290bとを備える。
固体電解質セラミック層110とセラミック層120との間には、積層構造190の長手方向(X軸方向)に広がる空隙180が形成されている。本実施形態では、空隙180の+X軸方向側は、外表面195において外側に開放され、空隙180の−X軸方向側は、外表面194の手前で閉塞されている。本実施形態では、空隙180は、電極を構成する導体層210に、基準ガスとして大気を導入する大気導入孔である。
ガスセンサ素子100の固体電解質セラミック層110は、長方形板状のセラミック層である。本実施形態では、固体電解質セラミック層110の材質は、ジルコニア(二酸化ジルコニウム(ZrO2))に酸化イットリウム(Y23)を添加したイットリア部分安定化ジルコニアである。他の実施形態では、固体電解質セラミック層110の材質は、酸化カルシウム(CaO)、酸化スカンジウム(Sc23)、酸化イッテルビウム(Yb23)、酸化ガドリニウム(Gd23)、酸化ネオジム(Nd23)、酸化テルビウム(Tb23)の少なくとも1つの酸化物を添加した部分安定化ジルコニアであってもよい。
固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側の表面には、導体層210が形成されている。固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側の表面には、導体層220が形成されている。固体電解質セラミック層110には、導体層210と電極パッド290aとの間を電気的に接続する導体であるスルーホール281aが形成されている。本実施形態では、スルーホール281aには導体が充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側には、+Z軸方向側に凸状を成す表面118が形成されている。表面118は、空隙180の+Z軸方向側を画定する。
ガスセンサ素子100のセラミック層120は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層120は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層120の材質は、アルミナ(酸化アルミニウム(Al23))である。
セラミック層120の+Z軸方向側には、−Z軸方向側に凸状を成す表面128が形成されている。表面128は、空隙180の−Z軸方向側を画定する。
ガスセンサ素子100のセラミック層130は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側に積層されている。セラミック層130は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層120の材質は、アルミナである。
セラミック層130の+Z軸方向側の表面には、電極パッド290aと電極パッド290bとが形成されている。セラミック層130には、スルーホール282aとスルーホール282bとが形成されている。スルーホール282aは、導体層210と電極パッド290aとの間を電気的に接続する導体であり、スルーホール282bは、導体層220と電極パッド290bとの間を電気的に接続する導体である。本実施形態では、スルーホール282aおよびスルーホール282bには導体が充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
ガスセンサ素子100の多孔質部140は、被測定ガスを拡散可能な連続気孔を形成する多孔体であり、セラミック層130における−X軸方向寄りの一部に、セラミック層130の+Z軸方向側から−Z軸方向側にわたって形成されている。多孔質部140は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、多孔質部140の材質は、アルミナである。
ガスセンサ素子100の導体層210は、固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側に形成された導体パターンである。本実施形態では、導体層210の材質は、白金(Pt)である。導体層210は、電極部212と、リード部214と、接続部216とを備える。
導体層210の電極部212は、固体電解質セラミック層110の表面118のうち+Z軸方向側に多孔質部140が存在する部位に広がる矩形状の電極であり、空隙180の内側に露出する。本実施形態では、電極部212の−Z軸方向側の表面は、固体電解質セラミック層110の表面118と滑らかに繋がる。他の実施形態では、電極部212は、表面118の全域を覆ってもよいし、表面118から−Z軸方向側に突出してもよい。
導体層210のリード部214は、電極部212と接続部216との間を接続する線状を成す。導体層210の接続部216は、リード部214よりも広い幅を有し、固体電解質セラミック層110のスルーホール281aに隣接する。
ガスセンサ素子100の導体層220は、固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側に形成された導体パターンである。本実施形態では、導体層210の材質は、白金(Pt)である。導体層220は、電極部222と、リード部224と、接続部226とを備える。
導体層220の電極部222は、固体電解質セラミック層110における+Z軸方向側の界面のうち+Z軸方向側に多孔質部140が存在する部位に広がる矩形状の電極であり、多孔質部140に隣接する。導体層220のリード部224は、電極部222とリード部224との間を接続する線状を成す。導体層220の接続部226は、リード部224よりも広い幅を有し、セラミック層130のスルーホール282bに隣接する。
ガスセンサ素子100の電極パッド290aは、セラミック層130の+Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール282aに隣接する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290aの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290aは、接触端子820aと機械的および電気的に接続される。
ガスセンサ素子100の電極パッド290bは、セラミック層130の+Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール282bに隣接する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290bの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290bは、接触端子820bと機械的および電気的に接続される。
本実施形態では、基準ガスとして大気が空隙180を通じて導体層210の電極部212に供給され、被測定ガスとして排気ガスが多孔質部140を通じて導体層220の電極部222に供給される。固体電解質セラミック層110、電極部212および電極部222は、酸素濃淡電池を構成し、電極部212と電極部222との間には、大気と排気ガスとの間の酸素分圧の差に応じた起電力が発生する。電極部212と電極部222との間に発生する起電力は、排気ガスに含まれる酸素の検知結果として、電極パッド290aおよび電極パッド290bを通じて外部に出力される。
ガスセンサ素子100は、ヒータ部104として、セラミック層160と、セラミック層170と、導体層260と、電極パッド290cと、電極パッド290dとを備える。
ガスセンサ素子100のセラミック層160は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成す基体であり、セラミック層170の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層160は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層160の材質は、アルミナである。
セラミック層160の+Z軸方向側の表面には、導体層260が形成されている。セラミック層160の−Z軸方向側の表面には、電極パッド290cと電極パッド290dとが形成されている。セラミック層160には、スルーホール286cとスルーホール286dとが形成されている。
ガスセンサ素子100のセラミック層170は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成す基体であり、セラミック層120の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層170は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層170の材質は、アルミナである。
ガスセンサ素子100の導体層260は、セラミック層160とセラミック層170との間に埋設された導体パターンである。本実施形態では、導体層260の材質は、白金(Pt)である。導体層260は、発熱部262と、リード部264と、リード部265と、接続部266と、接続部267とを備える。
導体層260の発熱部262は、ジュール熱を発生させる発熱体であり、セラミック層160の+Z軸方向側の表面のうち、+Z軸方向側に電極部212および電極部222が存在する部位に形成されている。導体層260のリード部264は、発熱部262と接続部266との間を接続する線状を成す。導体層260のリード部265は、発熱部262と接続部267との間を接続する線状を成す。導体層260の接続部266は、リード部264よりも広い幅を有し、セラミック層160のスルーホール286dに隣接する。導体層260の接続部267は、リード部265よりも広い幅を有し、セラミック層160のスルーホール286cに隣接する。
スルーホール286cは、セラミック層160の+Z軸方向側において導体層260と電気的に接続され、セラミック層160の+Z軸方向側から−Z軸方向側に至る導体部である。スルーホール286cは、導体層260と電極パッド290cとの間を電気的に接続する。本実施形態では、スルーホール286cには導体が充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
スルーホール286dは、セラミック層160の+Z軸方向側において導体層260と電気的に接続され、セラミック層160の+Z軸方向側から−Z軸方向側に至る導体部である。スルーホール286dは、導体層260と電極パッド290dとの間を電気的に接続する。本実施形態では、スルーホール286dには導体が充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
ガスセンサ素子100の電極パッド290cは、セラミック層160の−Z軸方向側の外表面192においてスルーホール286cと電気的に接続され、発熱部262に電力を供給する導体パターンである。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290cは、接触端子820cに対して接触によって電気的に接続される。
ガスセンサ素子100の電極パッド290dは、セラミック層160の−Z軸方向側の外表面192においてスルーホール286dと電気的に接続され、発熱部262に電力を供給する導体パターンである。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290dは、接触端子820dに対して接触によって電気的に接続される。
図4は、電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。図4の上段には、X軸に沿って切断した電極パッド290dの断面図が図示され、図4の下段には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290dは、第1の電極層291Aと、第2の電極層292Aとを備える。
電極パッド290dにおける第1の電極層291Aは、セラミック層160の外表面192に形成された導体層であり、スルーホール286dに隣接する。本実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Aは、スルーホール286dを覆い隠す円形状の部位と、その円形状の部位に繋がる矩形状の部位とを備える。本実施形態では、第1の電極層291Aの厚みT1は、外表面192から10μmである。
電極パッド290dにおける第2の電極層292Aは、第1の電極層291Aの上に形成された導体層である。本実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Aは、第1の電極層291Aにおける矩形状の部位を覆い隠す矩形状を成す。他の実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Aは、第1の電極層291Aにおける矩形状の部位と同じ大きさの矩形状であってもよい。本実施形態では、第2の電極層292Aの厚みT2は、外表面192から20μmである。
電極パッド290dは、セラミック層160を構成する主成分に共通するセラミック成分と、導電性を有する導電性成分と、から主に成る。本実施形態では、セラミック成分は、アルミナであり、導電性成分は、白金(Pt)である。
電極パッド290dにおけるセラミック成分の含有量は、第1の電極層291Aよりも第2の電極層292Aの方が多く、電極パッド290dにおける導電性成分の含有量は、第2の電極層292Aよりも第1の電極層291Aの方が多い。外表面192に対する電極パッド290dの密着力を確保する観点から、第1の電極層291Aにおけるセラミック成分の含有量は、16.1体積%以上であることが好ましい。本実施形態では、第1の電極層291Aは、16.1体積%のアルミナと83.9体積%の白金とから主に成り、第2の電極層292Aは、34.9体積%のアルミナと65.1体積%の白金とから主に成る。
A−3.評価試験
図5は、基体に対する電極層の密着性を評価した評価試験の結果を示す表である。図5の評価試験では、アルミナの含有量とアルミナの平均粒径が異なる複数の電極層を、アルミナから成る基体の表面に、試料として作製し、これらの試料について基体との密着強度を測定した。
図5の評価試験の電極層におけるアルミナの含有量は、16.1〜51.7体積%であり、電極層におけるアルミナ以外の成分は、主に白金であった。電極層に用いたアルミナの平均粒径は、0.4〜1.5μm(レーザ回折法による値)であった。16.1体積%の割合で平均粒径0.4μmのアルミナを用いて作製した試料の密着強度を基準とし、この基準よりも密着強度が強い試料を「○」と評価し、この基準よりも密着強度が弱い試料を「×」と評価した。図5の表には、評価を行っていない項目には「−」を記載した。
図5の評価試験の結果によれば、電極層の密着性は、アルミナの平均粒径が大きくなるに連れて低下し、アルミナの含有量が増えるに連れて向上する傾向にあることが分かる。また、基体に対する密着力を確保する観点から、基体の表面に形成される電極層におけるアルミナの含有量は、16.1体積%以上であることが好ましい。
図6は、電極層の削れ量を評価した評価試験の結果を示す表である。図6の評価試験では、アルミナの含有量が異なる複数の電極層を、アルミナから成る基体の表面に、試料として作製し、これらの試料を接触端子に組み付ける際に接触端子との接触による試料の削れ量を測定した。
図6の評価試験の電極層におけるアルミナの含有量は、16.1〜51.7体積%であり、電極層におけるアルミナ以外の成分は、主に白金であった。電極層に用いたアルミナの平均粒径は、0.4μm(レーザ回折法による値)であった。接触端子との組み付け後に電極層の厚みが残った試料、つまり、残り厚みが0μm超過の試料を「○」と評価し、接触端子との組み付け後に電極層が基体に残らない試料を「×」と評価した。
図6の評価試験の結果によれば、電極層の削れ量は、アルミナの含有量が増えるに連れて低減する傾向にあることが分かる。また、電極層の削れ量を低減する観点から、接触端子に接触する電極層におけるアルミナの含有量は、17.6体積%以上であることが好ましく、24.9体積%以上であることがいっそう好ましい。
A−4.効果
以上説明した第1実施形態によれば、導電性成分を比較的に多く含有する第1の電極層291Aによって、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、導電性成分よりも硬度が高いセラミック成分を比較的に多く含有する第2の電極層292Aによって、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290dの削れ量を低減できる。電極パッド290cについても同様である。その結果、電極パッド290c,290dの削れ量を見込んで電極パッド290c,290dを厚くする場合よりもコストを抑制できる。
B.第2実施形態
図7は、第2実施形態における電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。図7には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。第2実施形態のガスセンサ素子100は、電極パッド290c,290dの詳細構成が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の電極パッド290dは、第1の電極層291Bと、第2の電極層292Bとを備える。第2実施形態における第1の電極層291Bは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第1の電極層291Aと同様である。図7では、第1の電極層291Bにハッチングが施されている。第2実施形態における第2の電極層292Bは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第2の電極層292Aと同様である。
第2実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Bは、スルーホール286dを覆い隠す円形状の部位と、その円形状の部位から延びて枝状に分岐した部位とを備え、複数の経路を構成する形状を成す。これによって、導電性成分(白金)の使用量を抑制しつつ、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Bの一部が断線した場合に、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Bにおける経路同士の間において第2の電極層292Bがセラミック層160に密着することによって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
第2実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Bは、第1の電極層291Bにおける枝状に分岐した部位を覆い隠す矩形状を成す。第2実施形態では、第2の電極層292Bが外表面192に接触する面積は、第1の電極層291Bが外表面192に接触する面積よりも大きい。これによって、セラミック層160の主成分に共通するセラミック成分(アルミナ)を比較的に多く含有する第2の電極層292Bとセラミック層160との密着力によって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、電極パッド290c,290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290c,290dの削れ量を低減できる。また、セラミック層160に対する電極パッド290c,290dの密着性を向上させることができる。
C.第3実施形態
図8は、第3実施形態における電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。図8には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。第3実施形態のガスセンサ素子100は、電極パッド290c,290dの詳細構成が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第3実施形態の電極パッド290dは、第1の電極層291Cと、第2の電極層292Cとを備える。第3実施形態における第1の電極層291Cは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第1の電極層291Aと同様である。図8では、第1の電極層291Cにハッチングが施されている。第3実施形態における第2の電極層292Cは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第2の電極層292Aと同様である。
第3実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Cは、スルーホール286dを覆い隠す円形状の部位と、その円形状の部位から延びて蜘蛛の巣状に分岐した部位とを備え、複数の経路を構成する形状を成す。これによって、導電性成分(白金)の使用量を抑制しつつ、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Cの一部が断線した場合に、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Cにおける経路同士の間において第2の電極層292Cがセラミック層160に密着することによって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
第3実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Cは、第1の電極層291Cにおける蜘蛛の巣状に分岐した部位を覆い隠す矩形状を成す。第3実施形態では、第2の電極層292Cが外表面192に接触する面積は、第1の電極層291Cが外表面192に接触する面積よりも大きい。これによって、セラミック層160の主成分に共通するセラミック成分(アルミナ)を比較的に多く含有する第2の電極層292Cとセラミック層160との密着力によって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態と同様に、電極パッド290c,290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290c,290dの削れ量を低減できる。また、セラミック層160に対する電極パッド290c,290dの密着性を向上させることができる。
D.第4実施形態
図9は、第4実施形態における電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。図9には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。第4実施形態のガスセンサ素子100は、電極パッド290c,290dの詳細構成が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第4実施形態の電極パッド290dは、第1の電極層291Dと、第2の電極層292Dとを備える。第4実施形態における第1の電極層291Dは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第1の電極層291Aと同様である。図9では、第1の電極層291Dにハッチングが施されている。第4実施形態における第2の電極層292Dは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第2の電極層292Aと同様である。
第4実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Dは、スルーホール286dを覆い隠す円形状の部位と、その円形状の部位から延びて枡目状に分岐した部位とを備え、複数の経路を構成する形状を成す。これによって、導電性成分(白金)の使用量を抑制しつつ、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Dの一部が断線した場合に、電極パッド290d全体の電気抵抗率の増加を抑制できる。また、第1の電極層291Dにおける経路同士の間において第2の電極層292Dがセラミック層160に密着することによって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
第4実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Dは、第1の電極層291Dにおける枡目状に分岐した部位を覆い隠す矩形状を成す。第4実施形態では、第2の電極層292Dが外表面192に接触する面積は、第1の電極層291Dが外表面192に接触する面積よりも大きい。これによって、セラミック層160の主成分に共通するセラミック成分(アルミナ)を比較的に多く含有する第2の電極層292Dとセラミック層160との密着力によって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様に、電極パッド290c,290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290c,290dの削れ量を低減できる。また、セラミック層160に対する電極パッド290c,290dの密着性を向上させることができる。
E.第5実施形態
図10は、第5実施形態における電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。図10には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。第5実施形態のガスセンサ素子100は、電極パッド290c,290dの詳細構成が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第5実施形態の電極パッド290dは、第1の電極層291Eと、第2の電極層292Eとを備える。第5実施形態における第1の電極層291Eは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第1の電極層291Aと同様である。図10では、第1の電極層291Eにハッチングが施されている。第5実施形態における第2の電極層292Eは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第2の電極層292Aと同様である。
第5実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Eは、スルーホール286dを覆い隠す円形状の部位と、その円形状の部位から線状に延びた部位とを備える。第5実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Eは、第1の電極層291Eにおける線状に延びた部位を覆い隠す矩形状を成す。第5実施形態では、第2の電極層292Eが外表面192に接触する面積は、第1の電極層291Eが外表面192に接触する面積よりも大きい。これによって、セラミック層160の主成分に共通するセラミック成分(アルミナ)を比較的に多く含有する第2の電極層292Eとセラミック層160との密着力によって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
以上説明した第5実施形態によれば、第1実施形態と同様に、電極パッド290c,290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290c,290dの削れ量を低減できる。また、セラミック層160に対する電極パッド290c,290dの密着性を向上させることができる。
F.第6実施形態
図11は、第6実施形態における電極パッド290dの詳細構成を示す説明図である。図11には、−Z軸方向から見た電極パッド290dが図示されている。電極パッド290cの詳細構成は、電極パッド290dと同様である。第6実施形態のガスセンサ素子100は、電極パッド290c,290dの詳細構成が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第6実施形態の電極パッド290dは、第1の電極層291Fと、第2の電極層292Fとを備える。第6実施形態における第1の電極層291Fは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第1の電極層291Aと同様である。図11では、第1の電極層291Fにハッチングが施されている。第6実施形態における第2の電極層292Fは、−Z軸方向から見た形状が異なる点を除き、第1実施形態における第2の電極層292Aと同様である。
第6実施形態では、−Z軸方向から見た第1の電極層291Fは、スルーホール286dを覆い隠す円形状を成す。第6実施形態では、−Z軸方向から見た第2の電極層292Fは、第1の電極層291Fを覆い隠す矩形状を成す。第6実施形態では、第2の電極層292Fが外表面192に接触する面積は、第1の電極層291Fが外表面192に接触する面積よりも大きい。これによって、セラミック層160の主成分に共通するセラミック成分(アルミナ)を比較的に多く含有する第2の電極層292Fとセラミック層160との密着力によって、セラミック層160に対する電極パッド290dの密着性を向上させることができる。
以上説明した第6実施形態によれば、第1実施形態と同様に、電極パッド290c,290d全体の電気抵抗率の増加を抑制しつつ、ヒータ部104の組み付け時における電極パッド290c,290dの削れ量を低減できる。また、セラミック層160に対する電極パッド290c,290dの密着性を向上させることができる。
G.他の実施形態
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態における空隙180の構成は、酸素センサに限らず、窒素酸化物(NOx)を検知するNOxセンサに適用することができ、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)などの他のガス成分を検知するガスセンサに適用することもできる。
セラミック層120,130,160,170の少なくとも1つは、上述したアルミナを主成分とするセラミック層に限られず、例えばジルコニアを主成分とするセラミック層であっても、所期の効果を発揮できる。
10…ガスセンサ
100…ガスセンサ素子
102…センサ部
104…ヒータ部
110…固体電解質セラミック層
118,128…表面
120,130,160,170…セラミック層
140…多孔質部
180…空隙
190…積層構造
191,192,193,194,195,196…外表面
210,220,260…導体層
212,222…電極部
214,224,264,265…リード部
216,226,266,267…接続部
262…発熱部
281a,282a,282b,286c,286d…スルーホール
290a,290b,290c,290d…電極パッド
291A,291B,291C,291D,291E,291F…第1の電極層
292A,292B,292C,292D,292E,292F…第2の電極層
300…プロテクタ
400…主体金具
500…素子保持部
510…セラミックホルダ
520,530…滑石リング
540…セラミックスリーブ
600…外筒
700…絶縁体
800…ケーブル
810a…リード線
820a,820b,820c,820d…接触端子
AX…軸線

Claims (6)

  1. セラミックから成る基体と、
    前記基体の内部に埋設され、電力に基づいて発熱する電熱体と、
    前記基体の内部において前記電熱体と電気的に接続され、前記基体の内部から前記基体の表面に至る導体部と、
    前記基体の前記表面において前記導体部と電気的に接続され、前記電熱体に電力を供給する電極パッドであって、前記基体を構成する主成分に共通するセラミック成分と、導電性を有する導電性成分と、から主に成る電極パッドと
    を備えるヒータであって、
    前記電極パッドは、
    前記基体の前記表面に形成され、前記導体部に隣接する第1の電極層と、
    前記第1の電極層の上に形成された第2の電極層と
    を含み、
    前記セラミック成分の含有量は、前記第1の電極層よりも前記第2の電極層の方が多く、
    前記導電性成分の含有量は、前記第2の電極層よりも前記第1の電極層の方が多いことを特徴とするヒータ。
  2. 前記第1の電極層における前記セラミック成分の含有量は、16.1体積パーセント以上である、請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記第2の電極層が前記基体の前記表面に接触する面積は、前記第1の電極層が前記基体の前記表面に接触する面積よりも大きい、請求項1または請求項2に記載のヒータ。
  4. 前記第1の電極層は、複数の経路を構成する形状を成す、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のヒータ。
  5. 前記セラミック成分はアルミナ(Al23)であり、前記導電性成分は白金(Pt)である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のヒータ。
  6. 固体電解質層を間に挟む一対の電極を用いて、被測定ガスに含まれる特定のガス成分を検知するセンサセルと、
    前記センサセルを加熱する請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のヒータと
    を備えるガスセンサ素子。
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