JP2015015347A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲート電極の抵抗が小さなトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置を提供する【解決手段】半導体基板と、電気的なデータの書き込み及び消去が可能なメモリセルトランジスタを有する。また、メモリセルトランジスタと、メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタとを有するメモリセルユニットとを有する。メモリセルトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな浮遊ゲート電極と、制御ゲート電極とを積層して備える。第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな下部電極と、上部電極とを有する。第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、その側壁部に、前記上部電極と、下部電極と、半導体基板とに対し、絶縁膜を介して対向している側壁電極を有する。【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、不揮発性半導体記憶装置に関する。
NAND型フラッシュメモリのような不揮発性半導体記憶装置において、メモリセルトランジスタのゲート電極は、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とが電極間絶縁膜を介して積層して形成されている。選択トランジスタ、又は周辺回路トランジスタ等は、メモリセルトランジスタの膜構成を利用して形成されている。選択トランジスタ又は周辺回路トランジスタのゲート電極では、電極間絶縁膜に開口部を設けて、浮遊ゲート電極に相当する膜と、制御ゲート電極に相当する膜とを接触させ、導通を図っている。
ゲート電極の抵抗が小さなトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置を提供する。
本実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板と、電気的なデータの書き込み及び消去が可能なメモリセルトランジスタを有する。また、メモリセルトランジスタと、メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタとを有するメモリセルユニットとを有する。メモリセルトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな浮遊ゲート電極と、制御ゲート電極とを積層して備える。第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな下部電極と、上部電極とを有する。第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、その側壁部に、前記上部電極と、下部電極と、半導体基板とに対し、絶縁膜を介して対向している側壁電極を有する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について、不揮発性半導体記憶装置としてNAND型のフラッシュメモリ装置に適用したものを図1〜図13を参照して説明する。なお、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは必ずしも一致しない。また、上下左右の方向についても、後述する半導体基板における回路形成面側を上とした場合の相対的な方向を示し、必ずしも重力加速度方向を基準としたものとは一致しない。
以下、第1の実施形態について、不揮発性半導体記憶装置としてNAND型のフラッシュメモリ装置に適用したものを図1〜図13を参照して説明する。なお、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは必ずしも一致しない。また、上下左右の方向についても、後述する半導体基板における回路形成面側を上とした場合の相対的な方向を示し、必ずしも重力加速度方向を基準としたものとは一致しない。
図1は、NAND型フラッシュメモリ装置の電気的構成を概略的に示す図の一例である。図1に示すように、NAND型フラッシュメモリ装置1は、多数のメモリセルをマトリクス状に配設したメモリセルアレイArと、メモリセルアレイArの各メモリセルの読出/書込/消去を行う周辺回路PCとを有すると共に、図示しない入出力インタフェース回路等を備えている。
メモリセル領域M内のメモリセルアレイArには、ユニットメモリセルUCが複数配設されている。ユニットメモリセルUCには、ビット線BL0〜BLn−1との接続側に選択ゲートトランジスタSTDが、ソース線SL側に選択ゲートトランジスタSTSが設けられている。これら選択ゲートトランジスタSTD−STS間にm個(mは3以上の整数、例えばm=32)のメモリセルトランジスタMT0〜MTm−1が直列接続されている。
複数のユニットメモリセルUCはメモリセルブロックを構成し、複数のメモリセルブロックはメモリセルアレイArを構成する。すなわち、1つのブロックは、ユニットメモリセルUCを行方向(図1中左右方向)にn列並列に配列したものである。メモリセルアレイArは、ブロックを列方向(図1中上下方向)に複数配列したものである。なお、説明を簡略化するため図1には1つのブロックを示している。
制御線SGDは、選択ゲートトランジスタSTDのゲートに接続される。ワード線WLm−1は、ビット線BL0〜BLn−1に接続されるm番目のメモリセルトランジスタMTm−1の制御ゲートに接続される。ワード線WL2は、ビット線BL0〜BLn−1に接続される3番目のメモリセルトランジスタMT2の制御ゲートに接続される。ワード線WL1は、ビット線BL0〜BLn−1に接続される2番目のメモリセルトランジスタMT1の制御ゲートに接続される。ワード線WL0は、ビット線BL0〜BLn−1に接続される1番目のメモリセルトランジスタMT0の制御ゲートに接続される。制御線SGSは、ソース線SLに接続される選択ゲートトランジスタSTSのゲートに接続される。制御線SGD、ワード線WL0〜WLm−1、制御線SGS及びソース線SLは、ビット線BL0〜BLn−1とそれぞれ交差する。
周辺回路領域PAはメモリセル領域Mの周辺に設けられており、周辺回路PCは周辺回路領域PAに形成されている。この周辺回路PCは、アドレスデコーダADC、センスアンプSA、チャージポンプ回路を有する昇圧回路BS、転送トランジスタ部WTB等を具備している。アドレスデコーダADCは、昇圧回路BSを介して転送トランジスタ部WTBに電気的に接続されている。
アドレスデコーダADCは、外部からアドレス信号が与えられることに応じて1つのブロックを選択する。昇圧回路BSは、アドレスデコーダADCの外部から駆動電圧VRDECが供給されるようになっており、ブロックBの選択信号が与えられると駆動電圧VRDECを昇圧して転送ゲート線TGを介して各転送ゲートトランジスタWTGD、WTGS、WT0〜WTm−1に所定電圧を供給する。ここでは図示していないが、昇圧回路BSの構成要素として抵抗素子Rが含まれる。
転送トランジスタ部WTBは、転送ゲートトランジスタWTGD、WTGS、ワード線転送ゲートトランジスタWT0〜WTm−1等を備えている。転送ゲートトランジスタWTGDは選択ゲートトランジスタSTDに対応して設けられている。転送ゲートトランジスタWTGSは選択ゲートトランジスタSTSに対応して設けられている。ワード線転送ゲートトランジスタWT0〜WTm−1は各メモリセルトランジスタMT0〜MTm−1に対応してそれぞれ設けられている。転送トランジスタ部WTBは、各ブロックに設けられている。
転送ゲートトランジスタWTGDは、ドレイン/ソースのうち一方が選択ゲートドライバ線DR1に接続されており、他方が選択ゲートトランジスタSTDを制御する制御線SGDに接続されている。転送ゲートトランジスタWTGSは、ドレイン/ソースのうち一方が選択ゲートドライバ線DR2に接続されており、他方が選択ゲートトランジスタSTSを制御する制御線SGSに接続されている。また、転送ゲートトランジスタWT0〜WTm−1は、ドレイン/ソースのうち一方がワード線駆動信号線WDL0〜WDLm−1にそれぞれ接続されており、他方がメモリセルアレイAr(メモリセル領域M)内に設けられるワード線WL0〜WLm−1にそれぞれ接続されている。
行方向に配列された複数のユニットメモリセルUCの選択ゲートトランジスタSTDは、そのゲート電極が制御線SGDによって電気的に接続されている。同じく行方向に配列された複数のユニットメモリセルUCの選択ゲートトランジスタSTSは、そのゲート電極が制御線SGSによって電気的に接続されている。選択ゲートトランジスタSTSのソースは、ソース線SLに共通接続されている。
行方向に配列された複数のユニットメモリセルUCのメモリセルトランジスタMT0〜MTm−1は、それぞれ、そのゲート電極がワード線WL0〜WLm−1によって電気的に接続されている。
各転送ゲートトランジスタWTGD、WTGS、WT0〜WTm−1は、ゲート電極が転送ゲート線TGによって互いに共通接続されており、昇圧回路BSの昇圧電圧供給端子に接続されている。センスアンプSAは、ビット線BL0〜BLn−1に接続されており、データの読出時に当該データを一時的に保存するラッチ回路に接続されている。
図2は、メモリセル領域Mの一部の平面レイアウトパターンを模式的に示す図の一例である。なお、以下、個々のビット線BL0〜BLn−1をビット線BLと、ワード線WL0〜WLm−1をワード線WLと、メモリセルトランジスタMT0〜MTm−1をメモリセルトランジスタMTと称する。なお、図2〜図58において、説明の便宜上、XYZ直交座標系を使用する。この座標系においては、半導体基板10の表面に対して平行な方向であって相互に直交する2方向をX方向およびY方向とし、これらX方向およびY方向の双方に対して直交する方向をZ方向とする。
図2において、ソース線SL、制御線SGS、ワード線WL、及び制御線SGDが、Y方向(図2における上下方向。図1における列方向。)に互いに離間されX方向(図2における左右方向。図1における行方向。)に延伸して並列配置されている。ビット線BLがX方向に互いに所定の間隔で離間されY方向に延伸して並列配置されている。ソース線SLとビット線BLとは、相互に直交して形成されている。
ビット線BLの下方の、半導体基板10のメモリセル領域には、トレンチ内に絶縁膜を埋め込むSTI(shallow trench isolation)構造の素子分離領域Sbが図中Y方向に沿って延伸して形成されている。この素子分離領域Sbは、図中X方向に所定間隔で複数形成されている。これにより、素子領域SaがY方向に沿って延伸形成されることになり、半導体基板10の表層部に複数の素子領域SaがX方向に分離して形成される。すなわち、素子領域Sa間には素子分離領域Sbが設けられており、半導体基板は素子分離領域Sbによって複数の素子領域Saに分離されている。
ワード線WLは、素子領域Saと直交する方向(図2中X方向)に沿って延伸形成されている。ワード線WLは、図中Y方向に所定間隔で複数本形成されている。ワード線WLと素子領域Saの交点部分にはメモリセルトランジスタMTが配置されている。同様に、制御線SGS、SGDと素子領域Saの交点部分には選択ゲートトランジスタSTS、STDが配置されている。
Y方向に隣接した複数のメモリセルトランジスタMTはNAND列(メモリセルNANDストリング)の一部となる。選択ゲートトランジスタSTS、STDは、NAND列の端部のメモリセルトランジスタMTのY方向両外側に隣接して設けられる。ソース線SL側の選択ゲートトランジスタSTSはX方向に複数設けられており、複数の選択ゲートトランジスタSTSのゲート電極は制御線SGSにより電気的に接続されている。選択ゲートトランジスタSTSは制御線SGSと素子領域Saが交差する部分に形成されている。ソース線コンタクトSLCは、ソース線SLとビット線BLの交差部分に設けられている。
選択ゲートトランジスタSTDは、図中X方向に複数設けられており、選択ゲートトランジスタSTDの選択ゲート電極SGは制御線SGDによって電気的に接続されている。選択ゲートトランジスタSTDは制御線SGDと素子領域Saが交差する部分に形成されている。ビット線コンタクトBLCは、隣接する選択ゲートトランジスタSTD間の、それぞれの素子領域Sa上に形成されている。
図3は、図2中AA線に沿う部分の断面構造を簡略的に示した図の一例である。図3において、半導体基板10としてシリコン基板の上面にゲート絶縁膜12を介して、メモリセルトランジスタMTのゲート電極であるメモリセルゲート電極MG、及び選択ゲートトランジスタSTS、STDのゲート電極である選択ゲート電極SGが形成されている。メモリセルトランジスタMTは、ゲート絶縁膜12上に形成されたメモリセルゲート電極MGとソースドレイン領域20aとを含む構成である。メモリセルトランジスタMTは図3におけるY方向(左右方向)に複数隣接して複数形成されている。メモリセルトランジスタMTは、隣接するメモリセルトランジスタMTとソースドレイン領域20aを共有するようして列方向に直列接続されている。これら直列接続されたメモリセルトランジスタMTの両端に選択ゲートトランジスタSTS及び選択ゲートトランジスタSTDが配置されている。
メモリセルゲート電極MGは、ゲート絶縁膜12上に形成されており、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極14、電極間絶縁膜16、制御ゲート電極18を備えている。
メモリセルゲート電極MG−MG間、選択ゲート電極SG−メモリセルゲート電極MG間に位置する半導体基板10の表層にはソースドレイン領域20aが設けられている。また、選択ゲート電極SG−SG間に位置する半導体基板10の表層には高濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20bが設けられている。
メモリセルゲート電極MG−MG間、選択ゲート電極SG−メモリセルゲート電極MG間に位置する半導体基板10の表層にはソースドレイン領域20aが設けられている。また、選択ゲート電極SG−SG間に位置する半導体基板10の表層には高濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20bが設けられている。
選択ゲートトランジスタSTD及びSTSの選択ゲート電極SGの構造は、メモリセルゲート電極MGと同様の構造である。すなわち、選択ゲート電極SGは、ゲート絶縁膜12上に、浮遊ゲート電極14に相当する電極(第2浮遊ゲート電極15と称する)、電極間絶縁膜16、制御ゲート電極18に相当する電極(第2制御ゲート電極19と称する)が積層されることにより形成されている。
上記構成の各メモリセルゲート電極MG、選択ゲート電極SGの上部には層間絶縁膜22が設けられている。図3には詳しく図示していないが、メモリセルゲート電極MG−MG間、MG−SG間には層間絶縁膜22を埋め込まないでエアギャップ(空隙)AGを設けて絶縁するエアギャップ構造(図6(a)参照)を有することができる。
ソース線SLは層間絶縁膜22の中ほどに設けられている。ソース線コンタクトSLC上部は、ソース線SLに接している。ソース線コンタクトSLCは、ソース線SL下部から層間絶縁膜22を貫通して、選択ゲートトランジスタSTSの選択ゲート電極SG−SG間の半導体基板10のソースドレイン領域20bに接触するように設けられている。ビット線BLは層間絶縁膜22上に設けられている。ビット線コンタクトBLC上部は、ビット線BLに接している。ビット線コンタクトBLCは層間絶縁膜22を貫通して、選択ゲートトランジスタSTDの選択ゲート電極SG−SG間の半導体基板10のソースドレイン領域20bに接触するように設けられている。
以上が、第1の実施形態が適用されるNAND型フラッシュメモリ装置の基本的な構成である。
以上が、第1の実施形態が適用されるNAND型フラッシュメモリ装置の基本的な構成である。
次に、図4〜図13を参照して、第1の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。
図4(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図2のBB線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。
図4(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図2のBB線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。
図4(a)において、半導体基板10上には、複数のメモリセルゲート電極MG、及び選択ゲート電極SGが設けられている。メモリセルゲート電極MGは、半導体基板10上に設けられたゲート絶縁膜12上に、浮遊ゲート電極14、電極間絶縁膜16及び制御ゲート電極18を有している。浮遊ゲート電極14は、第1ポリシリコン膜14aにより形成されている。制御ゲート電極18は第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cを積層して有している。浮遊ゲート電極14と制御ゲート電極18の間には電極間絶縁膜16が設けられている。浮遊ゲート電極14は電気的にフローティングとなっている。金属膜18c上にはキャップ絶縁膜24、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。第1ポリシリコン膜14aは例えば不純物が導入されたポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロン(B)が用いられており、第1ポリシリコン膜14aはp型となっている。浮遊ゲート電極14に導入する不純物をp型不純物とすると、書き込み特性が向上する。
電極間絶縁膜16は例えばシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜によるONO(Oxide Nitride Oxide)膜により形成されている。第2ポリシリコン膜18aは、例えば不純物を導入したポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロンを用いることができ、第2ポリシリコン膜18aはp型にすることができる。バリアメタル18bは、例えば窒化タングステン(WN)により形成されている。金属膜18cは、例えばタングステン(W)により形成されている。キャップ絶縁膜24は、例えばシリコン窒化膜により形成されている。
第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28は例えばシリコン酸化膜により形成されている。第1絶縁膜26は、半導体基板10上のゲート絶縁膜12、メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGの表面をコンフォーマルに覆っている。隣接するメモリセルゲート電極MG間の半導体基板10上には、ソースドレイン領域20aが形成されている。メモリセルゲート電極MGとソースドレイン領域20aによりメモリセルトランジスタMTが構成されている。
選択ゲート電極SGは上述のメモリセルゲート電極MGと同様の膜構成を有している。ここでは区別するために、選択ゲート電極SGにおける浮遊ゲートを第2浮遊ゲート電極15と称する。また、選択ゲート電極SGにおける制御ゲートを第2制御ゲート電極19と称する。選択ゲート電極SGにおいて、ゲート絶縁膜12上に第2浮遊ゲート電極15が設けられており、その上に電極間絶縁膜16が形成されている。第2浮遊ゲート電極15は、メモリセルゲート電極MGにおける第1ポリシリコン膜14aと同じ膜材料により形成されている。電極間絶縁膜16上には第2制御ゲート電極19が形成されている。第2制御ゲート電極19は、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cを有している。第2浮遊ゲート電極15と第2制御ゲート電極19は電極間絶縁膜16により絶縁されている。従って、選択ゲート電極SGは、メモリセルゲート電極MGと同様に、フローティング状態となっている第2浮遊ゲート電極15を有している。第2浮遊ゲート電極15に電子を注入すれば、第2浮遊ゲート電極15内に電子が捕獲され、選択ゲートトランジスタSTDの閾値を制御することができる。
隣接するメモリセルゲート電極MG間及びメモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間には空隙(エアギャップAG)が形成されている。このエアギャップAG上部に蓋をするように第2絶縁膜28が形成されている。第2絶縁膜28はメモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SG上部を覆うように形成されることにより、複数のエアギャップAGを形成している。言い換えれば、第2絶縁膜28が、複数のエアギャップAG上に形成されていると言える。エアギャップAGにより、メモリセルゲート電極MG間及びメモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間の寄生容量が低減される。
選択ゲート電極SGの、メモリセルゲート電極MGに隣接する側面と反対側の側面には、スペーサ電極32aが設けられている。スペーサ電極32aは、選択ゲート電極SG上の第2絶縁膜28、第1絶縁膜26、及び選択ゲート電極SGの側面に形成されている。スペーサ電極32aとメモリセルゲート電極MG間及びスペーサ電極32aとの間には第3絶縁膜30が設けられている。スペーサ電極32aと半導体基板10間には、第3絶縁膜30が設けられている。第3絶縁膜30は例えばシリコン酸化膜により形成されている。スペーサ電極32aは例えば不純物が導入されたポリシリコンにより形成されており、導電体となっている。不純物としては例えばリン(P)、ヒ素(As)又はボロン(B)を用いることができる。
隣接するスペーサ電極32a間の半導体基板10にはソースドレイン領域20bが形成されている。第2絶縁膜28、スペーサ電極32a及びソースドレイン領域20b上には、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。コンタクト40は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、及び第4絶縁膜34を貫通してソースドレイン領域20bに達している。コンタクト40上には配線42が形成されている。ここではコンタクト40はビット線コンタクトBLC、配線42はビット線BLを示している。図4(a)では示されていないが、スペーサ電極32aは引出領域Tで外部から電圧制御を行うための配線に接続されている。スペーサ電極32aの引出領域Tでの構造については後述する。
図5は周辺回路トランジスタPTの平面レイアウトパターンを模式的に示す図の一例である。図5において、周辺回路トランジスタPTは、素子領域Sa中央部を図中X方向に横断するように設けられた周辺回路ゲート電極PGと、周辺回路ゲート電極PGの両側に配置されたソースドレイン領域20aを有している。周辺回路ゲート電極PGには開口部38が設けられている。開口部38において、第1ポリシリコン膜14aと、第2ポリシリコン膜18aが接触し、導通している。ソースドレイン領域20a上、及び周辺回路ゲート電極PG上にはそれぞれコンタクト40及びコンタクト44が配置されている。
図4(b)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図5のCC線における断面構造を示している。すなわち周辺回路トランジスタPTのゲート長方向(図5におけるY方向)における断面構造を示している。
図4(b)において、半導体基板10上にゲート絶縁膜12を介して周辺回路ゲート電極PGが形成されている。なお、周辺回路トランジスタPTのゲート絶縁膜12の膜厚は、メモリセル領域のゲート絶縁膜12の膜厚と同じ場合で説明する。なお、周辺回路トランジスタPTのゲート絶縁膜12の膜厚は、メモリセル領域のゲート絶縁膜12の膜厚よりも厚くても良いし、薄くても良い。周辺回路ゲート電極PGは第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18cを有している。第1ポリシリコン膜14a及び第2ポリシリコン膜18aには、不純物として例えばリンを導入することができ、n型とすることができる。電極間絶縁膜16には開口部38が設けられている。開口部38においては電極間絶縁膜16が除去されている。開口部38において第1ポリシリコン膜14aと第2ポリシリコン膜18aが接触し、導通している。金属膜18c上にはキャップ絶縁膜24、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。
周辺回路ゲート電極PGの両側面にはスペーサ電極32bが設けられている。スペーサ電極32bは、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26及び周辺回路ゲート電極PGの側面に形成されている。スペーサ電極32bの幅は、選択ゲート電極SG側面のスペーサ電極32aよりも小さい。スペーサ電極32bと周辺回路ゲート電極PG間、及びスペーサ電極32bと半導体基板10間には、第3絶縁膜30が設けられている。周辺回路ゲート電極PG側面のスペーサ電極32bはコンタクトなどを接続しないことにより、フローティング状態にすることができる。周辺回路ゲート電極PGの両側面の半導体基板10表面には低濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20a、及び高濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20bが形成されている。ソースドレイン領域20a及びソースドレイン領域20bにより、LDD(lightly doped drain)領域が形成されている。
周辺回路ゲート電極PG、スペーサ電極32b及び半導体基板10上には第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。コンタクト40は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36及び第4絶縁膜34を貫通してソースドレイン領域20b上に達している。コンタクト40上には配線42が形成されている。また、周辺回路ゲート電極PG上において、コンタクト44は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26及びキャップ絶縁膜24を貫通して金属膜18c上に達している。周辺回路ゲート電極PGにおいては前述のように開口部38が設けられている。これにより、コンタクト44から第1ポリシリコン膜14aまで導通が図られ、コンタクト44に印加した電圧は第1ポリシリコン膜14aに印加される。従って、周辺回路トランジスタPTは浮遊ゲート電極14のない通常のトランジスタとして動作する。
[動作についての説明]
次に、図4(a)を参照して、第1の実施形態によるNAND型フラッシュメモリ装置1の動作について説明する。図4(a)において、スペーサ電極32aには引出領域においてコンタクトが形成されており、これを介してスペーサ電極32aに所定の電圧が印加される(図11〜図13参照)。引出領域における構成については後述する。なお、NAND型フラッシュメモリ装置1の動作は、周辺回路PCに配置された制御回路CNTが周辺回路PCのアドレスデコーダADC、センスアンプSA、チャージポンプ回路を有する昇圧回路BS、転送トランジスタ部WTBなどを制御して行う。
次に、図4(a)を参照して、第1の実施形態によるNAND型フラッシュメモリ装置1の動作について説明する。図4(a)において、スペーサ電極32aには引出領域においてコンタクトが形成されており、これを介してスペーサ電極32aに所定の電圧が印加される(図11〜図13参照)。引出領域における構成については後述する。なお、NAND型フラッシュメモリ装置1の動作は、周辺回路PCに配置された制御回路CNTが周辺回路PCのアドレスデコーダADC、センスアンプSA、チャージポンプ回路を有する昇圧回路BS、転送トランジスタ部WTBなどを制御して行う。
[選択ゲートトランジスタの閾値調整動作(書込み動作)]
第1の実施形態では、選択ゲートトランジスタSTD又はSTS(以下、選択ゲートトランジスタSTDで説明する)の閾値調整のために、選択ゲート電極SGの第2浮遊ゲート電極15に電子を注入する(書き込む)。
第1の実施形態では、選択ゲートトランジスタSTD又はSTS(以下、選択ゲートトランジスタSTDで説明する)の閾値調整のために、選択ゲート電極SGの第2浮遊ゲート電極15に電子を注入する(書き込む)。
第2浮遊ゲート電極15への書き込みは以下のように行う。例えば、選択ゲートトランジスタSTDの第2制御ゲート電極19に第1書込み電圧Vpgm1を印加する。第1書込み電圧Vpgm1は例えば20Vを用いる。半導体基板10は例えば0Vとする。スペーサ電極32aは例えばフローティングとする。スペーサ電極32aに第1書込み電圧Vpgm1を印加しても良い。スペーサ電極32aをフローティング又は第1書込み電圧Vpgm1とするのは、スペーサ電極32a−第2制御ゲート電極19間の第3絶縁膜30を絶縁破壊させないようにするためである。このようにすると、電子が半導体基板10から第2浮遊ゲート電極15に注入され、書き込みが行われる。第2浮遊ゲート電極15に電子が書き込まれた結果、選択ゲートトランジスタSTDの閾値が高くなる。書き込む電子の量を制御することにより、閾値を調整することができる。なお、メモリセルへの書き込みを防止するため制御ゲート電極18はフローティング状態にしておく。また、ビット線及びソース線は0Vにしておく。
上述のように、本実施形態では、選択ゲートトランジスタSTD又はSTSの閾値調整を、第2浮遊ゲート電極15への電子の書き込みによって行う。従って、選択ゲートトランジスタSTDのソースドレイン領域20aへの不純物注入によって閾値を調整する場合に比較して、NAND型フラッシュメモリ装置の製造後に選択ゲートトランジスタSTDの閾値を調整できる。その結果、選択ゲートトランジスタSTDの閾値を適正にすることができ、メモリセルトランジスタMTの閾値変動が抑制されるという利点を有する。また、開口部38(図4(b)参照)を形成するためには、解像力の高いリソグラフィ工程を用いるが、選択ゲート電極SGにおいては開口部38を設ける必要がないため、工程を容易化できる。
[選択ゲートトランジスタの閾値調整動作(消去動作)]
選択ゲートトランジスタSTDの消去は以下のように行う。例えば、第2浮遊ゲート電極15への再書き込みを行いたい場合などに、第2浮遊ゲート電極15へ蓄積された電子を放出(リセット)するために行う。例えば、選択ゲートトランジスタSTDの第2制御ゲート電極19に0Vを印加する。半導体基板10には例えば第1消去電圧Vera1を印加する。このようにすると、第2浮遊ゲート電極15−半導体基板10間の電位差によって電子が半導体基板10に引き抜かれ、消去が行われる。消去が行われるとメモリセルトランジスタMTの閾値は低くなる。この時、スペーサ電極32aは例えばフローティングとする。スペーサ電極32aはフローティングなので、第2制御ゲート電極19とのカップリングにより、電位が下がる。第2制御ゲート電極19との電位差は小さくなるため、第3絶縁膜30の絶縁破壊は回避できる。なお、メモリセルの消去を防止するため制御ゲート電極18はフローティング状態にしておく。また、ビット線及びソース線はフローティング状態にしておく。
選択ゲートトランジスタSTDの消去は以下のように行う。例えば、第2浮遊ゲート電極15への再書き込みを行いたい場合などに、第2浮遊ゲート電極15へ蓄積された電子を放出(リセット)するために行う。例えば、選択ゲートトランジスタSTDの第2制御ゲート電極19に0Vを印加する。半導体基板10には例えば第1消去電圧Vera1を印加する。このようにすると、第2浮遊ゲート電極15−半導体基板10間の電位差によって電子が半導体基板10に引き抜かれ、消去が行われる。消去が行われるとメモリセルトランジスタMTの閾値は低くなる。この時、スペーサ電極32aは例えばフローティングとする。スペーサ電極32aはフローティングなので、第2制御ゲート電極19とのカップリングにより、電位が下がる。第2制御ゲート電極19との電位差は小さくなるため、第3絶縁膜30の絶縁破壊は回避できる。なお、メモリセルの消去を防止するため制御ゲート電極18はフローティング状態にしておく。また、ビット線及びソース線はフローティング状態にしておく。
[セル書き込み動作]
メモリセルの書き込みは以下のように行う。例えば、選択されたメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に第2書込み電圧Vprg2を印加する。第2書込み電圧Vprg2は例えば22Vである。選択されていないメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18には例えば第1パス電圧Vpass1が印加される。第1パス電圧Vpass1はメモリセルトランジスタMTの蓄積された電子にかかわらず、メモリセルトランジスタMTがオンする電圧である。第1パス電圧Vpass1は例えば9Vである。なお、第1パス電圧Vpass1は選択されていないメモリセルトランジスタMTの位置に応じて変更することができる。ここで、選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入する場合には、半導体基板10及びビット線には例えば0Vを印加する。一方、選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入しない場合には、半導体基板10には例えば0Vを印加し、ビット線には非選択ビット線電圧Vblを印加する。スペーサ電極32a及び第2制御ゲート電極19には例えば非選択ビット線電圧と同じ電圧Vblを印加する。ここで、非選択ビット線電圧Vblは例えば2.5Vである。なお、ソース線には、例えば、非選択ビット線電圧Vbl、または、0Vよりも大きく非選択ビット線電圧Vblよりも小さい電圧を印加することもできる。
メモリセルの書き込みは以下のように行う。例えば、選択されたメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に第2書込み電圧Vprg2を印加する。第2書込み電圧Vprg2は例えば22Vである。選択されていないメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18には例えば第1パス電圧Vpass1が印加される。第1パス電圧Vpass1はメモリセルトランジスタMTの蓄積された電子にかかわらず、メモリセルトランジスタMTがオンする電圧である。第1パス電圧Vpass1は例えば9Vである。なお、第1パス電圧Vpass1は選択されていないメモリセルトランジスタMTの位置に応じて変更することができる。ここで、選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入する場合には、半導体基板10及びビット線には例えば0Vを印加する。一方、選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入しない場合には、半導体基板10には例えば0Vを印加し、ビット線には非選択ビット線電圧Vblを印加する。スペーサ電極32a及び第2制御ゲート電極19には例えば非選択ビット線電圧と同じ電圧Vblを印加する。ここで、非選択ビット線電圧Vblは例えば2.5Vである。なお、ソース線には、例えば、非選択ビット線電圧Vbl、または、0Vよりも大きく非選択ビット線電圧Vblよりも小さい電圧を印加することもできる。
選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入する場合には、ビット線側から選択ゲートトランジスタSTDを介して0VがメモリセルトランジスタMTのチャネルに転送される。その結果、浮遊ゲート電極14−半導体基板10(メモリセルトランジスタMTのチャネル電位)間の電位差によって、選択されたメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極14に電子が注入され、書き込みが行われる。書込みが行われるとメモリセルトランジスタMTの閾値は高くなる。この時、選択ゲートトランジスタSTD、STSの第2浮遊ゲート電極15−半導体基板10(選択ゲートトランジスタSTDのチャネル電位)間の電位差は小さいため、第2浮遊ゲート電極15に電子ほとんど注入されない。
また、選択したメモリセルトランジスタMTに電子を注入しない場合には、選択ゲートトランジスタSTDがオフすることにより、メモリセルトランジスタMTのチャネル電位がカップリングにより上昇する。このとき、選択ゲートトランジスタSTD、STSの第2浮遊ゲート電極15もカップリングにより電位が上昇する。従ってチャネルと第2浮遊ゲート電極15間の電位差は小さくなり、選択ゲートトランジスタSTD、STSの第2浮遊ゲート電極15に電子ほとんど注入されない。よって、メモリセルトランジスタMTへの書込み動作に伴い、選択ゲートトランジスタSTD及びSTSの第2浮遊ゲート電極15へ意図しない書き込みが生ずることを回避することができる。なお、書込み動作後には通常ベリファイ動作が行われる。
[セル読み出し動作]
メモリセルの読み出しは以下のように行う。例えば、選択されたメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に読み出し電圧Vcgrvを印加する。選択されていないメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18には例えば第2パス電圧Vpass2が印加される。第2パス電圧Vpass2はメモリセルの書き込み状態によらずメモリセルトランジスタMTがオンする電圧である。第2パス電圧Vpass2は例えば6Vである。
メモリセルの読み出しは以下のように行う。例えば、選択されたメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に読み出し電圧Vcgrvを印加する。選択されていないメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18には例えば第2パス電圧Vpass2が印加される。第2パス電圧Vpass2はメモリセルの書き込み状態によらずメモリセルトランジスタMTがオンする電圧である。第2パス電圧Vpass2は例えば6Vである。
ここで、ソース線SLに0Vを、ビット線BLにプリチャージ電圧Vpreを印加し、選択ゲートトランジスタSTD及びSTSをオンにする。このとき、スペーサ電極32a及び第2制御ゲート電極19には例えば、選択電圧Vsen(3V)を印加することで、スペーサ電極32a下にチャネルを形成させる。選択されたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が読み出し電圧Vcgrvより高ければ、そのメモリセルトランジスタMTはオンせず、ビット線BLに充電された電圧は放電しない。このビット線BLの電位がセンスアンプS/Aで検知され、メモリセルのデータは“0”と判定される。一方、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が読み出し電圧Vcgrvよりも低い場合は、そのメモリセルトランジスタMTはオンし、ビット線BLに充電された電荷が放電される。このビット線BLの電位がセンスアンプS/Aで検知され、メモリセルのデータは“1”と判定される。
[セル消去動作]
メモリセルの消去動作は通常はブロック単位で行われる。同一ブロック内のメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に0Vを印加する。例えば、半導体基板10には消去電圧Veraを印加する。スペーサ電極32aにも消去電圧Veraを印加する。消去電圧Veraは例えば15Vである。これにより、浮遊ゲート電極14に捕獲されていた電子が半導体基板10に引き抜かれ、メモリセルの消去が行われる。
メモリセルの消去動作は通常はブロック単位で行われる。同一ブロック内のメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極18に0Vを印加する。例えば、半導体基板10には消去電圧Veraを印加する。スペーサ電極32aにも消去電圧Veraを印加する。消去電圧Veraは例えば15Vである。これにより、浮遊ゲート電極14に捕獲されていた電子が半導体基板10に引き抜かれ、メモリセルの消去が行われる。
ここで、スペーサ電極32a及び選択ゲートトランジスタSTDの第2制御ゲート電極19はフローティングとする。これにより、選択ゲートトランジスタSTDの第2浮遊ゲート電極15はカップリングにより電位が上昇し、半導体基板10との電位差が小さくなる。従って、第2浮遊ゲート電極15に捕獲されている電子は半導体基板10に引き抜かれることがない。なお、スペーサ電極32a及び第2制御ゲート電極19には上述のように消去電圧Veraを印加しても良いし、これに代えてフローティングとしても良い。また、ビット線及びソース線はフローティング状態にしておく。
以上のように、第1の実施形態では、選択ゲートトランジスタSTD又はSTSの閾値電圧の調整を、第2浮遊ゲート電極15に電子を注入することにより行う。選択ゲートトランジスタSTD、STSに通常のトランジスタを使用した場合、隣接する選択ゲート電極SG間に不純物を導入して閾値を調整する場合があった。本実施形態ではその必要がないため、コンタクト40のコンタクト抵抗が低減できる。
また、第2制御ゲート電極19及びスペーサ電極32aに所定の電圧を印加するか、若しくはフローティングにする。これにより、セル書込み/読み出し/消去時の、第2浮遊ゲート電極15への意図しない電子の注入、電子の引き抜き(書込み/消去)を防止することができる。また、これにより、第3絶縁膜30の絶縁破壊を回避することができる。
以上の動作をまとめると図59のようになる。
以上の動作をまとめると図59のようになる。
[第1の実施形態の製造方法]
次に、図4及び図6〜図10を参照して、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図4及び図6〜図10は第1の実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示すための図の一例である。図4及び図6〜図10の各図(a)は、図2のBB線における断面構造を示しており、メモリセル領域及び選択ゲートトランジスタSTD(STS)の断面構造を示している。図4及び図6〜図10の各図(b)は、図5のCC線における断面構造を示しており、各図(a)と同一工程の周辺回路トランジスタPTの断面構造を示している。
次に、図4及び図6〜図10を参照して、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図4及び図6〜図10は第1の実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示すための図の一例である。図4及び図6〜図10の各図(a)は、図2のBB線における断面構造を示しており、メモリセル領域及び選択ゲートトランジスタSTD(STS)の断面構造を示している。図4及び図6〜図10の各図(b)は、図5のCC線における断面構造を示しており、各図(a)と同一工程の周辺回路トランジスタPTの断面構造を示している。
図6(a)及び(b)に示すように、半導体基板10上にゲート絶縁膜12及び複数のメモリセルゲート電極MGが形成されている。メモリセルゲート電極MG間の半導体基板10表面にはソースドレイン領域20aが形成されている。選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGが形成される領域には、後に選択ゲート電極SGとなる膜が形成されている。この工程では、未だ選択ゲート電極SG又は選択ゲートトランジスタSTDは形成されていないが、図には説明のため便宜的に選択ゲート電極SG、選択ゲートトランジスタSTDを示している。
メモリセルゲート電極MG、及び、後に選択ゲート電極SGとなる膜の膜構成は、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c及びキャップ絶縁膜24である。メモリセルゲート電極MGにおいて、浮遊ゲート電極14は第1ポリシリコン膜14aを有する。制御ゲート電極18は第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18cを有する。ここで、半導体基板10には、例えば導電型がp型のシリコン基板を用いることができる。ゲート絶縁膜12としては例えばシリコン酸化膜を用いることができる。シリコン酸化膜は、例えば温度850℃〜950℃程度でのドライO2による熱酸化法により形成することができる。
第1ポリシリコン膜14aは例えば不純物が導入されたポリシリコンを用いることができる。ポリシリコンはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成することができる。不純物の導入の際には、リソグラフィ法及びイオン注入法を用いて、メモリセル領域Mと周辺回路領域とを打ち分けている。メモリセル領域Mにおける第1ポリシリコン膜14aには不純物として例えばボロンを用いることができる。メモリセル領域Mの第1ポリシリコン膜14aはp型となる。電極間絶縁膜16には例えばONO膜を用いることができる。ONO膜は例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜を順次成膜することにより形成することができる。キャップ絶縁膜24は例えばシリコン窒化膜により形成されている。シリコン窒化膜はたとえばCVD法を用いて形成することができる。メモリセルゲート電極MG表面及び選択ゲート電極SGが形成される領域のキャップ絶縁膜24上には第1絶縁膜26がコンフォーマルに形成されている。第1絶縁膜26は例えばシリコン酸化膜で形成されている。第1絶縁膜26は例えばCVD法を用いて、被覆性の良い条件にて形成する。
第2絶縁膜28はメモリセルゲート電極MG間の間隙に蓋をするように形成されており、この隙間はエアギャップAGとなる。第2絶縁膜28は、複数のエアギャップAG上、複数のメモリセルゲート電極MG上及び選択ゲート電極SGが形成される領域上に形成される。第2絶縁膜28は例えばシリコン酸化膜により形成されている。第2絶縁膜28は例えばCVD法を用いて、被覆性の悪い条件にて形成する。メモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間の間隙の幅は、メモリセルゲート電極MG間の間隙の幅より広いため、第2絶縁膜28が僅かに入り込んで間隙の内壁を覆っている。なお、図6(a)には表示されないが、半導体基板10上には素子領域Sa及び素子分離領域Sbが形成されている。
図6(b)においては、半導体基板10上に、ゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が形成されている。第1ポリシリコン膜14a及び第2ポリシリコン膜18aには、例えば不純物が導入されたポリシリコンを用いることができる。不純物の導入には、例えばイオン注入法を用いることができる。不純物の導入の際には、リソグラフィ法及びイオン注入法を用いて、メモリセル領域Mと周辺回路領域とを打ち分けている。不純物として例えばリン又はヒ素を用いることができる。図6(b)に示される領域、すなわち周辺回路トランジスタPTが形成される領域においては、第1ポリシリコン膜14a及び第2ポリシリコン膜18aはn型となる。他の膜構成は上述したメモリセルゲート電極MG又は選択ゲート電極SGに使用される膜構成を利用しているため同じである。他に異なる点は、後に周辺回路ゲート電極PGが形成される領域の電極間絶縁膜16に、開口部38が形成されている点である。開口部38において、第1ポリシリコン膜14aと第2ポリシリコン膜18aは接触している。
次に、図7(a)に示すように、選択ゲート電極SGの、メモリセルゲート電極MG側とは反対側の端部の加工を施す。選択ゲート電極SGの加工は、リソグラフィ法を用い、RIE(Reactive Ion Etching)法による異方性ドライエッチングにより行う。次いで、選択ゲート電極SG間の半導体基板10表面に、不純物を導入し、ソースドレイン領域20aを形成する。不純物の導入は、例えばイオン注入法を用いることができる。不純物としては例えばリン又はヒ素を用いることができる。図7(b)に示すように、周辺回路トランジスタPTにおいて、周辺回路ゲート電極PGの加工が施される。周辺回路ゲート電極PGの加工は、リソグラフィ法を用い、RIE法による異方性ドライエッチングにより行う。次いで、周辺回路ゲート電極PGの両側の半導体基板10表面に、低濃度に不純物を導入し、ソースドレイン領域20aを形成する。不純物の導入は、イオン注入法を用い、不純物としては例えばリン又はヒ素を用いることができる。
図7(b)においては、図7(a)と同一工程を用いて周辺回路ゲート電極PGの加工を行う。周辺回路ゲート電極PGの加工は、リソグラフィ法を用い、RIE法による異方性ドライエッチングにより行う。次いで、周辺回路ゲート電極PG両側の半導体基板10表面に、不純物を導入し、ソースドレイン領域20aを形成する。不純物の導入は、例えばイオン注入法を用いることができる。不純物としては例えばリン、ヒ素又はボロンを用いることができる。
次に、図8(a)及び(b)に示すように、全面に第3絶縁膜30を形成する。第3絶縁膜30には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第3絶縁膜30は例えばALD(atomic layer deposition)法により形成することができる。続いて、全面に不純物が導入された第3ポリシリコン膜52を形成する。第3ポリシリコン膜52の形成は、CVD法を用いることができる。不純物は例えばリン、ヒ素又はボロンを用いることができる。不純物の導入は例えばイオン注入法を用いることができる。第3ポリシリコン膜52の膜厚は、後に形成するスペーサ電極32aの膜厚となる。第3ポリシリコン膜52の膜厚は、スペーサ電極32aに対してコンタクト形成時のリソグラフィ工程における合わせ余裕を考慮した膜厚とする。
次に、図9(a)及び(b)に示すように、図9(a)に示す領域(メモリセルゲート電極MG形成領域及び選択ゲートトランジスタSTD形成領域)をレジスト53で覆う。図9(b)に示すように、周辺回路トランジスタPTの形成領域はレジスト53で覆われていない。ここで、レジスト53をマスクとして第3ポリシリコン膜52にエッチングを施し、周辺回路ゲート電極PGを被覆する第3ポリシリコン膜52の膜厚を薄くする。これは、後に周辺回路トランジスタPTの高濃度ソースドレイン領域20bを形成する際のゲート電極PGと高濃度ソースドレイン領域20bの距離を調整するためである。
次に、図10(a)及び(b)に示すように、レジスト53を除去した後、全面にRIE法による異方性ドライエッチングを施し、第3ポリシリコン膜52をエッチバックする。この工程により選択ゲート電極SG側面にスペーサ電極32aが形成される。同じく、周辺回路ゲート電極PG側面に、スペーサ電極32bが形成される。スペーサ電極32bの幅は、スペーサ電極32aの幅よりも小さい。
次いで、半導体基板10表面に、高濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20bを形成する。ソースドレイン領域20bの形成は、例えばイオン注入法により、リン、ヒ素又はボロンを半導体基板10表面に注入することにより行う。スペーサ電極32aの幅はこのイオン注入を行う際の、選択ゲート電極SG側面からの距離を規定している。スペーサ電極32bの幅はこのイオン注入を行う際の、周辺回路ゲート電極PG側面からの距離を規定している。
次に図4(a)及び(b)に示すように、全面に第4絶縁膜34、第5絶縁膜36、層間絶縁膜22を順次形成する。次いで、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34を貫通し、ソースドレイン領域20bに達するコンタクト40を形成する。コンタクト40の形成は例えばリソグラフィ法を用い、RIE法による異方性ドライエッチングを用いて行う。コンタクト40内には導電物質として、例えば、チタン(Ti)/窒化チタン(TiN)によるバリアメタルと、タングステンを埋設することができる。チタン、窒化チタン、タングステンは、例えばCVD法により形成することができる。
コンタクト40上には配線42が形成される。配線42は例えばタングステンにより形成される。タングステンは例えばCVD法により成膜し、次いでリソグラフィ法、RIE法による異方性ドライエッチングを用いて配線形状に加工することにより形成できる。周辺回路ゲート電極PG上にはコンタクト44及び配線46が形成される。コンタクト44及び配線46は、コンタクト40及び配線42の形成と同じ工程で形成される。図4(a)及び(b)には示されないが、引出領域Tにおいて、スペーサ電極32a上に接続するコンタクトも同じ工程で形成される。これについては後述する。
以上により第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1を形成することができる。
以上により第1の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1を形成することができる。
次に、図11〜図13を参照して、コンタクト形成可能領域Aにおける構成について説明する。図11は、第1の実施形態における配線の引出領域Tの平面レイアウト図の一例を模式的に示したものである。図11左側にメモリセル領域Mが、メモリセル領域Mの右側に引出領域Tが配置されている。スペーサ電極32aへのコンタクト接続は引出領域Tにて行う。前述したように、メモリセル領域Mにはワード線WLがX方向に延在し、Y方向に離間されて複数形成されている。それぞれのワード線WLは引出領域Tに引き出されている。同じく選択ゲート電極SG、及びその側面に形成されたスペーサ電極32aはX方向に延在しており、引出領域Tに引き出されている。
図12(a)は、選択ゲート電極SGの引き出し部分の先端部(図11中の○印で囲んだ部分)を拡大して示した平面レイアウト図の一例である。図12(a)は選択ゲート電極SGとスペーサ電極32aに着目したレイアウトを示している。図12(b)は、図12(a)のDD線における断面構造を示す図である。
図12(a)及び(b)において、選択ゲート電極SG側壁部に、第3絶縁膜30を介してスペーサ電極32aが設けられている。スペーサ電極32aは上部から下部にかけて湾曲した形状を有している。スペーサ電極32aの外側は第4絶縁膜34、第5絶縁膜36が取り囲んでいる。コンタクト54は、選択ゲート電極SG側面のスペーサ電極32a上の湾曲した部分に接続している。スペーサ電極32aの幅は、コンタクト形成可能領域Aとなる。ここで、第3ポリシリコン膜52を加工してスペーサ電極32aを形成している。この時、第3ポリシリコン膜52の膜厚は、コンタクト54を形成する際のリソグラフィのX方向における合わせ余裕を考慮して設定されている。コンタクト54上には配線が設けられている。コンタクト54及び配線46の形成方法は、上述のコンタクト40及び配線42と同様である。
このような構成を採ることにより、コンタクトを接続させるための電極パターンを別途設けることなく、スペーサ電極32aにコンタクト54を接続することができる。
次に、図13(a)及び(b)は、上記とは異なる形状のコンタクト形成可能領域Aについて説明するための図である。図13(a)は、選択ゲート電極SGの引き出し部分の先端部(図11中の○印で囲んだ部分)を拡大して示した平面レイアウト図の一例である。図13(a)は選択ゲート電極SGとスペーサ電極32aに着目したレイアウトを示している。図13(b)は、図13(a)のEE線における断面構造を示す図である。
次に、図13(a)及び(b)は、上記とは異なる形状のコンタクト形成可能領域Aについて説明するための図である。図13(a)は、選択ゲート電極SGの引き出し部分の先端部(図11中の○印で囲んだ部分)を拡大して示した平面レイアウト図の一例である。図13(a)は選択ゲート電極SGとスペーサ電極32aに着目したレイアウトを示している。図13(b)は、図13(a)のEE線における断面構造を示す図である。
図13(a)及び(b)において、選択ゲート電極SG側壁部に、第3絶縁膜30を介してスペーサ電極32aが設けられている。スペーサ電極32aは上部から下部にかけて湾曲した形状を有している。スペーサ電極32aの外側は第4絶縁膜34、第5絶縁膜36によって覆われている。スペーサ電極32aを含むコンタクト形成可能領域Aは、図中X方向に延長されており、X方向に選択ゲート電極SG上に形成されたスペーサ電極32aの厚さよりも広く形成されている。この場合、コンタクト形成可能領域Aは、図10における工程で、コンタクト形成可能領域Aを形成したい領域上にフォトレジストを形成することにより、コンタクト形成可能領域Aを任意の形状、大きさに形成することができる。
図13(a)及び(b)においては、コンタクト形成可能領域Aは、半導体基板10上及び選択ゲート電極SG上にスペーサ電極32aに加工される第3ポリシリコン膜52が残るようにして広く形成している。コンタクト54上には配線が設けられている。コンタクト54及び配線46の形成方法は、上述のコンタクト40及び配線42と同様である。図13(b)において、コンタクト54が、コンタクト形成可能領域Aの平面部上に接続している例を示している。コンタクト54はコンタクト形成可能領域A内であれば任意の場所に形成できる。
コンタクト形成可能領域Aは、コンタクト54形成時におけるX方向の合わせ余裕を確保して、形成することができる。従って、スペーサ電極32aの膜厚によって合わせ余裕を確保しなくてもよいので、第3ポリシリコン膜52を成膜する際の膜厚を薄くすることができる。この場合は、スペーサ電極32aの膜厚を小さくすることができる。従って、その分、選択ゲートトランジスタSTを減少させることが可能となり、ひいてはNAND型フラッシュメモリ装置1の小型化に寄与する。
以上説明したように、第1の実施形態において、選択ゲートトランジスタSTD(STS)は、第2浮遊ゲート電極15に電子を書き込むことによって閾値の調整を行うことができる。従って、選択ゲートトランジスタSTDのソースドレイン領域20aへの不純物注入によって閾値を調整する場合に比較して、メモリセルトランジスタMTの閾値変動が抑制されるという利点を有する。
また、ソースドレイン領域20aへの不純物注入によって閾値を調整する場合、導入する不純物は例えばボロンが用いられる。従って、ソースドレイン領域20aにもボロンが導入されるため、コンタクト40のコンタクト抵抗が上昇するという問題があった。第1の実施形態によれば、選択ゲートトランジスタSTDの閾値の調整を、第2浮遊ゲート電極15に電子を注入することによって行う。従って、上述のようにコンタクト抵抗が上昇するというという問題を回避できる。
また、スペーサ電極32aの存在により、コンタクト40下部の半導体基板10に打ち込まれる高濃度の不純物が選択ゲート電極SG下部に流入することを抑制できる。従って、選択ゲートトランジスタSTD又はSTSの閾値が変動することを回避することができる。
また、本実施形態では開口部38を設ける必要がないため、工程を容易化できる。
また、本実施形態では開口部38を設ける必要がないため、工程を容易化できる。
(第2の実施形態)
次に、図14〜図28を参照して、第2の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第2の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
次に、図14〜図28を参照して、第2の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第2の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
図14Aは第2の実施形態における周辺回路領域の周辺回路トランジスタPTの平面レイアウトを示す図の一例である。図14Bは第2の実施形態における周辺回路領域の抵抗素子Rの平面レイアウトの一例を示す図である。
図14Aにおいて、周辺回路トランジスタPTは、素子領域Sa中央部分を跨ぐように設けられた周辺回路ゲート電極PGを有する。素子領域Saは半導体基板10上に矩形状に区画されており、素子分離領域Sbによって囲まれている。素子領域Saは周辺回路ゲート電極PGにより図中Y方向に離間されている。素子領域Saにソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。ソースドレイン領域20b上にはコンタクト40が配置されている。
周辺回路ゲート電極PG上にはコンタクト44が配置されている。詳しくは後述するが、周辺回路ゲート電極PGは第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24及び第1マスク絶縁膜25を積層して有している。コンタクト44は、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24及び第1マスク絶縁膜25(以下、上部電極層68という)が除去されている領域(以下、上部電極層除去領域Z2という)に形成されている。
図14Bにおいて、抵抗素子Rは矩形形状の抵抗体60を有する。抵抗体60には、所定の距離を離間して、コンタクト62a、及び62bが接続している。抵抗素子Rの電流パスはコンタクト62a−62b間の抵抗体60となる。抵抗体60上にはダミー電極64が設けられている。詳しくは後述するが、ダミー電極64は第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24及び第1マスク絶縁膜25を積層して有している。コンタクト62a、62bは、ダミー電極64が除去された領域(以下、ダミー電極除去領域Z3という)に形成されている。
図14Cにおいて、制御線SGS、SGDの中央部付近にはX方向に延びる上部電極層除去領域Z1が設けられている。この上部電極層除去領域Z1中にはX方向に延びるコンタクト44が形成されている。また、第1実施例と異なりソース線コンタクトSLCが設けられていない。すなわち、ソース線SLは、X方向に配置された素子領域Saを共通に接続するいわゆるローカルインターコネクトとなっている。
図15(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。
図15(a)において、半導体基板10上にメモリセルゲート電極MG、選択ゲート電極SGが設けられている。メモリセルゲート電極MGは、半導体基板10上に設けられたゲート絶縁膜12上に、浮遊ゲート電極14、電極間絶縁膜16及び制御ゲート電極18を有している。浮遊ゲート電極14は、第1ポリシリコン膜14aにより形成されている。制御ゲート電極18は第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cを積層して有している。金属膜18c上にはキャップ絶縁膜24、第1マスク絶縁膜25、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。第1ポリシリコン膜14aは例えば不純物が導入されたポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロンが用いられる。
電極間絶縁膜16は例えばシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜によるONO膜により形成されている。第2ポリシリコン膜18aは、例えば不純物を導入したポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロンが用いられる。バリアメタル18bは、例えば窒化タングステンにより形成されている。金属膜18cは、例えばタングステンにより形成されている。キャップ絶縁膜24は、例えばシリコン窒化膜により形成されている。第1マスク絶縁膜25、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28は例えばシリコン酸化膜により形成されている。第1絶縁膜26は、半導体基板10、メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGの表面を覆っている。隣接するメモリセルゲート電極MG間の距離K1を有している。ここで、メモリセルゲート電極MGが所定のピッチで形成された繰り返しパターンであり、寸法はハーフピッチで形成されている。1ピッチの長さ=Pとすると、メモリセルゲート電極MGの幅は1/2Pとなる。メモリセルゲート電極MG間距離も1/2Pとなる。すなわち、K1=1/2Pとなる。
選択ゲート電極SGは上述のメモリセルゲート電極MGと同様の膜構成を有している。選択ゲート電極SGは、上部電極層68を有する。上部電極層68は、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24及び第1マスク絶縁膜25を有している。選択ゲート電極SG上にX方向に延びるコンタクト(コンタクト配線)44が接続している。ここで、コンタクト44はX方向に隣接する選択ゲート電極SGの第1ポリシリコン膜14aを共通に接続している。
コンタクト44は層間絶縁膜22等の絶縁膜を貫通し、選択ゲート電極SGの第1ポリシリコン膜14aに直接接続している。コンタクト44は、選択ゲート電極SGの上部電極層除去領域Z1において選択ゲート電極SGの第1ポリシリコン膜14aに達している。上部電極層除去領域Z1は幅K2を有している。選択ゲート電極SGの上部電極層68は電極間絶縁膜16により第1ポリシリコン膜14aと絶縁している。選択ゲート電極SGには、コンタクト44と第1ポリシリコン膜14aが接触して導通が図られている。選択ゲートトランジスタSTD(STS)は浮遊ゲート電極14のない通常のトランジスタとして動作する。
選択ゲート電極SGの、メモリセルゲート電極MGに隣接する側面と反対側の側面には、絶縁膜側壁66が設けられている。絶縁膜側壁66は、選択ゲート電極SG上の第2絶縁膜28、第1絶縁膜26、第1マスク絶縁膜25、及び選択ゲート電極SGの側面に形成されている。絶縁膜側壁66には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。絶縁膜側壁66の下部及び側部の半導体基板10にはソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。第2絶縁膜28、絶縁膜側壁66及びソースドレイン領域20b上には、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。
コンタクト40は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、及び第4絶縁膜34を貫通してソースドレイン領域20bに達している。コンタクト40上には配線42が形成されている。ここではコンタクト40はビット線コンタクトBLC、配線42はビット線BLを示している。
コンタクト44は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26及び電極間絶縁膜16を貫通して選択ゲート電極SGの第1ポリシリコン膜14aに達している。コンタクト44上には配線46が形成されている。
隣接するメモリセルゲート電極MG間及びメモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間には空隙(エアギャップAG)が形成されている。このエアギャップAG上部に蓋をするように第2絶縁膜28が形成されている。第2絶縁膜28はメモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SG上部を覆うように形成されることにより、複数のエアギャップAGを形成している。言い換えれば、第2絶縁膜28が、複数のエアギャップAG上に形成されていると言える。エアギャップAGにより、メモリセルゲート電極MG間及びメモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間の寄生容量が低減される。
図15(b)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14AのII線における断面構造を示している。図15(b)において、半導体基板10上にゲート絶縁膜12を介して周辺回路ゲート電極PGが形成されている。周辺回路ゲート電極PGは第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18c及びキャップ絶縁膜24を積層して有している。キャップ絶縁膜24上には第1マスク絶縁膜25、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。
周辺回路ゲート電極PGの両側面には絶縁膜側壁66が設けられている。絶縁膜側壁66は、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26、第1マスク絶縁膜25及び周辺回路ゲート電極PGの側面に形成されている。周辺回路ゲート電極PGの両側面の半導体基板10表面にはソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。周辺回路ゲート電極PG、絶縁膜側壁66及び半導体基板10上には第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。
コンタクト40は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36及び第4絶縁膜34を貫通してソースドレイン領域20b上に達している。コンタクト40上には配線42が形成されている。また、周辺回路ゲート電極PG上において、コンタクト44は、上部電極層除去領域Z2に形成されている。上部電極層除去領域Z2においては上部電極層68が除去されている。上部電極層除去領域Z2は幅K3を有している。コンタクト44は上部電極層除去領域Z2において、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26を貫通し、第1ポリシリコン膜14aに達している。周辺回路ゲート電極PGには、コンタクト44と第1ポリシリコン膜14aが接続されて導通が図られている。従って、周辺回路トランジスタPTは浮遊ゲート電極を有さない通常のトランジスタとして動作する。
図16は、第2の実施形態における抵抗素子Rの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14BのJJ線における断面構造を示している。図16において、半導体基板10上にゲート絶縁膜12、抵抗体60が設けられている。半導体基板10には、例えば導電型がp型のシリコン基板を用いることができる。ゲート絶縁膜12としては、例えばシリコン酸化膜を用いることができる。抵抗体60には、例えば不純物を導入したポリシリコン膜(第1ポリシリコン膜14a)を用いることができる。不純物としては例えばリン(P)、ヒ素(As)又はボロン(B)を用いることができる。
抵抗体60上には、電極間絶縁膜16、ダミー電極64、キャップ絶縁膜24、第1マスク絶縁膜25が設けられている。電極間絶縁膜16には、例えばシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜によるONO膜を用いることができる。ダミー電極64は、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cを積層して備えている。第2ポリシリコン膜18aには、例えば不純物を導入したポリシリコン膜を用いることができる。不純物としては例えばリン、ヒ素又はボロンを用いることができる。バリアメタル18bには、例えば窒化タングステンを用いることができる。金属膜18cには、例えばタングステンを用いることができる。キャップ絶縁膜24には、例えばシリコン窒化膜を用いることができる。第1マスク絶縁膜25には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。
抵抗体60上にはダミー電極64が除去されている領域(ダミー電極除去領域Z3)が設けられている。ダミー電極除去領域Z3は幅K4を有している。これらの上部には第1絶縁膜26、第2絶縁膜28及び層間絶縁膜22が形成されている。第1絶縁膜26、第2絶縁膜28及び層間絶縁膜22には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。
コンタクト62a及び62bはダミー電極除去領域Z3において抵抗体60に接触している。コンタクト62aとコンタクト62bは所定の距離を離間している。コンタクト62a及びコンタクト62bは、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26及び電極間絶縁膜16を貫通して、抵抗体60を構成する第1ポリシリコン膜14aに接触するように設けられている。コンタクト62a及び62b内には、例えばチタン/窒化チタンによるバリアメタルとタングステンの積層膜が埋設されている。コンタクト62aとコンタクト62b上には、それぞれ配線64a及び64bが設けられている。配線64a及び64bは例えばタングステンにより形成されている。
ここで、上部電極層除去領域Z1の幅K2、上部電極層除去領域Z2の幅K3、及びダミー電極除去領域Z3の幅K4は、隣接するメモリセルゲート電極MG間の距離K1よりも大きい。
第2の実施形態による抵抗素子Rによれば、コンタクト62a及び62bが、抵抗体60に接触するように設けられている。従って、抵抗体60として、プロセスによって特性変動の少ない第1ポリシリコン膜14aを使用することができる。また、金属膜18cにコンタクトを形成する場合に比較して、金属膜18c−バリアメタル18b−第2ポリシリコン膜18a−第1ポリシリコン膜14aの間の接触抵抗が重畳することがない。従って、特性変動が小さく、バラつきが小さな抵抗値を有する抵抗素子Rを得ることが可能となる。
[第2の実施形態の製造方法]
次に、図15及び図17〜図26を参照して、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図15及び図17〜図26は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図15及び図17〜図26の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図15及び図17〜図26の各図(b)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14AのII線における断面構造を示している。
次に、図15及び図17〜図26を参照して、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図15及び図17〜図26は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図15及び図17〜図26の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図15及び図17〜図26の各図(b)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14AのII線における断面構造を示している。
先ず、図17(a)及び(b)に示すように、半導体基板10上に、ゲート絶縁膜12を形成する。半導体基板10には、例えばp型のシリコン基板を用いることができる。ゲート絶縁膜12には、例えばドライO2による熱酸化を用いて形成したシリコン酸化膜を用いることができる。ゲート絶縁膜12上に、第1ポリシリコン膜14aを形成する。第1ポリシリコン膜14aは、例えばCVD法を用いてノンドープのポリシリコン膜を成膜する。続いて、例えばリソグラフィ法及びイオン注入法を用い、図17(a)に示す領域には不純物として例えばボロンを導入し、図17(b)に示す領域には不純物として例えばリンを導入する。図17(a)に示す領域では、第1ポリシリコン膜14aはp型となり、図17(b)に示す領域では第1ポリシリコン膜14aはn型となる。
次に、図17に示す断面構造には表示されないが、リソグラフィ法及びRIE法を用いて第1ポリシリコン膜14aをエッチングし、続けて半導体基板10をエッチングする。これにより半導体基板10に素子分離溝を形成する。素子分離絶縁膜としてシリコン酸化膜を素子分離溝に埋設して素子分離領域Sbを形成する。
その後、全面に電極間絶縁膜16を形成する。電極間絶縁膜16としては、例えばONO膜を用いることができる。ONO膜は、例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜を順に成膜することにより形成することができる。
次に、電極間絶縁膜16上に、第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b、金属膜18cを順次成膜する。第2ポリシリコン膜18aには、例えば不純物を導入したポリシリコンを用いることができる。ポリシリコンの成膜は、例えばCVD法を用いてノンドープのポリシリコンを成膜することにより形成する。続いて、例えばリソグラフィ法及びイオン注入法を用い、図17(a)に示す領域(メモリセル領域M)には不純物としてボロンを導入し、図17(b)に示す領域(周辺回路領域PA)には不純物としてリンを導入する。これにより、図17(a)に示す領域の第2ポリシリコン膜18aはp型に、図17(b)に示す領域の第2ポリシリコン膜18aはn型になる。
バリアメタル18bとしては、例えば窒化タングステンを用いることができる。窒化タングステンは例えばスパッタリング法により成膜することができる。金属膜18cとしては例えばタングステンを用いることができる。タングステンは例えばスパッタリング法により成膜することができる。第2ポリシリコン膜18a及びバリアメタル18b及び金属膜18cは、メモリセルゲート電極MGにおいては制御ゲート電極18を構成する。第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cは、周辺回路ゲート電極PGにおいては上部電極層68を構成する。
次に、金属膜18c上に、キャップ絶縁膜24、第1マスク絶縁膜25、アモルファスシリコン膜70及び第2マスク絶縁膜72を形成する。キャップ絶縁膜24としては例えばシリコン窒化膜を用いることができる。シリコン窒化膜は例えばCVD法により成膜することができる。第1マスク絶縁膜25及び第2マスク絶縁膜72には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第1マスク絶縁膜25及び第2マスク絶縁膜72は、例えばCVD法を用い、TEOS(Tetraethyl orthosilicate、テトラエトキシシラン)をソースガスとしてシリコン酸化膜を成膜することにより形成できる。アモルファスシリコン膜70は例えばCVD法を用い、モノシランをソースガスとして、例えば温度450℃にてアモルファスシリコンを成膜することにより形成できる。アモルファスシリコン膜70には成膜中に、不純物として例えばボロンを導入しながら成膜されている。
次いで、第2マスク絶縁膜72をパターニングする。パターニングは、例えばリソグラフィ法を用いても良いし、例えばダブルパターニング法を用いても良い。第2マスク絶縁膜72のパターニングは以下のように設定する。後にメモリセルゲート電極MGが形成される領域N1におけるパターンをパターンQ、図において選択ゲート電極SGの左側に対応するパターンをパターンS1、図において選択ゲート電極SGの右側に対応するパターンをパターンS2とする。また、選択ゲート電極SGが形成される領域をN2とする。ここで、メモリセルゲート電極MGは所定のピッチで形成された繰り返しパターンであり、寸法はハーフピッチで形成される。1ピッチの長さ=Pとすると、メモリセルゲート電極MGの幅は1/2Pとなるように形成される。メモリセルゲート電極MG間距離も1/2Pとなる。パターンQは、1ピッチの2倍のピッチ、すなわち2Pのピッチで繰り返し配置されたパターンとして形成される。パターンQの幅は1/2Pとなるように形成される。隣接するパターンQ間の距離は3/2Pとなる。パターンS1は最終的な選択ゲート電極SGの幅を考慮し、所定の幅に形成される。パターンS2は図中Y方向右側に延伸している。パターンQ−パターンS1間の距離l1は、3/2Pとなるように形成される。パターンS1−S2間の距離l2は、3/2Pを越えるように設定される。
図17(b)に示すように、周辺回路トランジスタPTが形成される領域N3において、パターンS3及びS4は、パターンS3−S4間が周辺回路ゲート電極PGの形成領域に対応するように形成される。パターンS3−S4間距離l3は3/2Pを越えるように設定される。
次に、図18(a)及び(b)に示すように、上述のパターンQ、S1〜S4の側壁にスペーサ絶縁膜74を形成する。スペーサ絶縁膜74は以下の工程により形成することができる。スペーサ絶縁膜74は例えばシリコン窒化膜により形成される。シリコン窒化膜は例えばCVD法を用い、被覆性の良好な条件にて形成する。シリコン窒化膜の膜厚は、1/2Pとなるように設定される。シリコン窒化膜を成膜した後に、全面にRIE法による異方性ドライエッチングを施し、シリコン窒化膜をエッチバックする。異方性ドライエッチングは、シリコン窒化膜の膜厚分をエッチングするように行う。以上の工程によりスペーサ絶縁膜74が形成される。この工程により、パターンQ、S1〜S4の側壁に連続するようにスペーサ絶縁膜74が形成される。
ここで、上述のように、隣接するパターンQ間、及びパターンQ−S1間の距離は3/2Pであり、スペーサ絶縁膜74の幅は1/2Pであるため、この領域でのスペーサ絶縁膜74間の距離K1は1/2Pとなる。パターンS1−S2間、及びパターンS3−S4間では、スペーサ絶縁膜74の幅だけパターン間の距離が狭くなる。パターンS1−S2間の距離、及びパターンS3−S4間の距離は3/2Pを越えるように設定してある。従って、パターンS1−S2間のスペーサ絶縁膜74間の距離K2、及びパターンS3−S4間のスペーサ絶縁膜74間の距離K3は、距離K1(=1/2P)を越える。K1、K2、K3の関係は、K2>K1=1/2P、K3>K1=1/2Pとなる。
次に、図19に示すように、領域N2及び領域N3と、領域N1のパターンQが形成された領域以外とを覆うレジスト76を形成する。図19(b)に示す領域には全面を覆うようにレジスト76を形成する。続いて、レジスト76をマスクとしてRIE法によるドライエッチングを施す。このドライエッチングは、第2マスク絶縁膜72、すなわちシリコン酸化膜を対象とするエッチング条件で行う。第2マスク絶縁膜72下のアモルファスシリコン膜70はエッチングストッパとなる。これによりレジスト76で覆われていない領域のパターンQをエッチング除去する。
次に、図20(a)及び(b)に示すように、レジスト76を除去する。領域N1においてスペーサ絶縁膜74はパターンQが除去されたため、ピッチ長さPで繰り返し配置される孤立したパターンとなる。上述のように、スペーサ絶縁膜74の幅は1/2Pである。領域N1においてスペーサ絶縁膜74間の距離は1/2Pとなる。領域N2及び領域N3では第2マスク絶縁膜72で形成されたパターンS1〜S4は残存しており、その側面にはスペーサ絶縁膜74が形成されている。スペーサ絶縁膜74間のスペースにはアモルファスシリコン膜70が露出している。
次に、図21(a)及び(b)に示すように、第2マスク絶縁膜72で形成されたパターンS1〜S4、及びスペーサ絶縁膜74をマスクとして、アモルファスシリコン膜70、第1マスク絶縁膜25、キャップ絶縁膜24、金属膜18c、バリアメタル18b、第2ポリシリコン膜18aを順次エッチング除去する。
エッチングはRIE法を用いた異方性ドライエッチングを用いる。エッチングは以下の複数のステップによって進む。すなわち、第1のステップでは、第2マスク絶縁膜72のパターンS1〜S4、及びスペーサ絶縁膜74をマスクとして、アモルファスシリコン膜70をエッチングする。第1のステップでは、シリコンをエッチング対象とする条件でエッチングを行う。次に、第2のステップでは、シリコン酸化膜をエッチングする条件に変更し、第1マスク絶縁膜25をエッチングする。続いて、第3のステップでは、シリコン窒化膜をエッチング対象とする条件に変更し、キャップ絶縁膜24をエッチングする。第2及び第3のステップを実施する間に、第2マスク絶縁膜72のパターンS1〜S4、及びスペーサ絶縁膜74がエッチングされて消失しても良い。
アモルファスシリコン膜70には、第2マスク絶縁膜72のパターンS1〜S4、及びスペーサ絶縁膜74のパターンが転写される。第2マスク絶縁膜72のパターンS1〜S4、及びスペーサ絶縁膜74が消失した後は、アモルファスシリコン膜70がエッチングのマスクとなる。第1マスク絶縁膜25及びキャップ絶縁膜24には、アモルファスシリコン膜70のパターンが転写される。
次いで、第4のステップでは、金属膜18cとして例えばタングステン、バリアメタル18bとして例えば窒化タングステンをエッチング対象とする条件に変更し、金属膜18c及びバリアメタル18bをエッチングする。タングステン及び窒化タングステンをエッチングする条件は同じ条件でも良いし、異なる条件としても良い。
続いて第5のステップでは、第2ポリシリコン膜18aとしてポリシリコンをエッチング対象とする条件に変更し、第2ポリシリコン膜18aをエッチングする。ステップ4及び5の間にアモルファスシリコン膜70はエッチングされて消失しても良い。アモルファスシリコン膜70が消失した後は、第1マスク絶縁膜25がエッチングのマスクとなる。エッチングは電極間絶縁膜16をエッチングストッパとして用い、電極間絶縁膜16上でストップさせる。
以上の工程により、領域N1においては、メモリセルゲート電極MGの制御ゲート電極18部分がパターニングされる。隣接する制御ゲート電極18間距離は距離K1、すなわち1/2Pである。制御ゲート電極18は、距離K1で並ぶ繰り返しパターンとなる。領域N2及び領域N3においては、上部電極層68がパターニングされ、上部電極層除去領域Z1及びZ2が形成される。上部電極層除去領域Z1の幅は距離K2であり、距離K1(1/2P)を越える幅となる。上部電極層除去領域Z2の幅は距離K3であり、距離K1(1/2P)を越える幅となる。
次に、図22(a)及び(b)に示すように、全面に第6絶縁膜80を形成する。第6絶縁膜80として、例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第6絶縁膜80は例えば、プラズマCVD法で形成することができる。第6絶縁膜80は、被覆性が比較的悪い条件で成膜される。すなわち、図22に示すように、パターン間が距離K1以下で形成された制御ゲート電極18において、制御ゲート電極18間は第6絶縁膜80により完全に被覆されない。制御ゲート電極18の第1マスク絶縁膜25、キャップ絶縁膜24、金属膜18c及びバリアメタル18bの上面及び側面は第6絶縁膜80により覆われている。第6絶縁膜80は、制御ゲート電極18間の上部間口が閉塞しない膜厚で成膜される。隣接する第6絶縁膜80間には間隙が形成されている。制御ゲート電極18間の溝の下部は第6絶縁膜80により被覆されておらず、電極間絶縁膜16が露出している。
パターン間の距離がK1を超える幅K2及びK3で形成された上部電極層除去領域Z1、上部電極層除去領域Z2においては、間口が広いため、第6絶縁膜80がパターン間に入り込み、内壁が第6絶縁膜80により被覆される。上部電極層除去領域Z1及び上部電極層除去領域Z2におけるパターン間の距離は上述のように距離K2及びK3であり、距離K1よりも大きい。上部電極層除去領域Z1及び上部電極層除去領域Z2においては、電極間絶縁膜16表面に第6絶縁膜80が表面を被覆するように形成されており、電極間絶縁膜16は露出していない。
パターン間の距離が距離K1よりはるかに大きい領域(例えばパターンがほとんどない領域など)においても、同様に第6絶縁膜80が形成されており、電極間絶縁膜16は露出していない。第6絶縁膜80の成膜条件は上記の被覆状態となるように設定される。次いで、RIE方によるエッチングを用いて、第6絶縁膜80をエッチングし、第6絶縁膜80を後退させる。次工程でのエッチング時に、メモリセルゲート電極MGを加工するのに十分なスペースを得るためである。
次に、図23(a)及び(b)に示すように、第6絶縁膜80をマスクとして、RIE法により異方性ドライエッチングを施す。このエッチングにおいては、電極間絶縁膜16(例えばONO膜)をエッチング対象とした条件の後に、第1ポリシリコン膜14a(例えばポリシリコン)をエッチング対象とした条件に設定される。エッチングはゲート絶縁膜12をエッチングストッパとして用い、ゲート絶縁膜12上にてストップさせる。
領域N1の制御ゲート電極18間において、第6絶縁膜80は形成されていない。従って、制御ゲート電極18間において、第6絶縁膜80に覆われていないため、エッチングが進行する。一方、上部電極層除去領域Z1、Z2及び、パターン間の距離が距離K1よりも大きいその他の領域においては、パターン上及びパターン間を含む全面が第6絶縁膜80により被覆されてマスクされているため、この工程ではエッチングは進行しない。従って、電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残った状態となる。
また、上述のように、制御ゲート電極18の金属膜18c及びバリアメタル18bは第6絶縁膜80で覆われているため、エッチング中にこれらに含まれる金属材料(本実施形態においてはタングステン)が飛散することを抑制することができる。従って、バリアメタル18b及び金属膜18cに含まれる金属材料による汚染を抑制することができる。次いで、第6絶縁膜80を選択的に除去する。第6絶縁膜80の除去は、例えば希釈フッ酸溶液を用いたエッチング処理にて行うことができる。希釈フッ酸溶液としては、例えば、バッファードフッ酸溶液を用いることができる。次いで、メモリセルゲート電極MG間の半導体基板10にイオン注入法を用いて不純物を導入する。不純物としては例えばリンを用いることができる。これによりソースドレイン領域20aを形成する。
以上の工程を経ると、図23に示すように、領域N1においては制御ゲート電極18間がエッチング除去され、結果として複数のメモリセルゲート電極MGが形成される。領域N2及び領域N3は、上述のように第6絶縁膜80でマスクされているため、上記工程ではエッチングによる加工はされていない。従って、上部電極層除去領域Z1及び上部電極層除去領域Z2においては、電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが残存している。
次に、図24(a)及び(b)に示すように、第1絶縁膜26、第2絶縁膜28を順次成膜する。第1絶縁膜26、第2絶縁膜28としては例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第1絶縁膜26は例えばCVD法を用いて成膜することができる。第1絶縁膜26は被覆性の良い条件にて成膜する。第1絶縁膜26はメモリセル領域においてメモリセルゲート電極MGの側壁を覆うカバー膜として用いられる。
第2絶縁膜28は例えばプラズマCVD法を用いて成膜することができる。第2絶縁膜28は、パターン間の距離がK1以下の場合はパターン間に成膜されず、パターン間の距離が距離K1を超える場合はパターン間に成膜される条件にて成膜する。第2絶縁膜28は、メモリセルゲート電極MG間の間隙を埋設することができない条件にて成膜する。
上部電極層除去領域Z1及び上部電極層除去領域Z2の幅はメモリセルゲート電極MG間距離よりも広い。これを利用し、第2絶縁膜28は、メモリセルゲート電極MG間は埋設せず、上部電極層除去領域Z1及び上部電極層除去領域Z2の溝内は埋設するように条件設定される。第2絶縁膜28がメモリセルゲート電極MG間の間隙の上部を覆うように形成されることにより、複数のエアギャップAGを形成している。言い換えれば、第2絶縁膜28が、複数のエアギャップAG上に形成されていると言える。これにより、メモリセル領域においてエアギャップAGが形成される。エアギャップAGにより、メモリセルゲート電極MG間及びメモリセルゲート電極MG−選択ゲート電極SG間の寄生容量が低減される。
次に、図25(a)及び(b)に示すようにレジスト53を形成する。レジスト53はリソグラフィ法により形成される。レジスト53はメモリセルゲート電極MGが形成される領域から選択ゲート電極SGの他方の端部まで、及び、周辺回路ゲート電極PG上をマスクするように形成されている。
次に図26(a)及び(b)に示すように、レジスト53をマスクとして、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26、第1マスク絶縁膜25、キャップ絶縁膜24、金属膜18c、バリアメタル18b、第2ポリシリコン膜18a、電極間絶縁膜16、第1ポリシリコン膜14aを順次エッチングする。エッチングは、RIE法を用いた異方性ドライエッチングにより施される。ゲート絶縁膜12はエッチングストッパとして用いられ、エッチングはゲート絶縁膜12上にてストップさせる。次に、レジスト53を除去する。その後、選択ゲート電極SG横の半導体基板10、及び周辺回路ゲート電極PG横の半導体基板10に、低濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20aを形成する。ソースドレイン領域20aは、例えば不純物としてリン、ヒ素又はボロンを用い、イオン注入法により半導体基板10に不純物イオンを打ち込むことにより形成できる。
次に、図15に示すように、選択ゲート電極SG側面、及び周辺回路ゲート電極PG側面に、絶縁膜側壁66を形成する。絶縁膜側壁66は例えばシリコン酸化膜により形成される。絶縁膜側壁66は例えば以下の工程により形成される。全面にCVD法を用いて、被覆性の良い条件にてシリコン酸化膜を形成する。次に、RIE法による異方性ドライエッチングを用いてシリコン酸化膜をエッチバックする。以上の工程により絶縁膜側壁66が形成される。次に、選択ゲート電極SG横の半導体基板10及び周辺回路ゲート電極PG横の半導体基板10に高濃度に不純物が導入されたソースドレイン領域20bを形成する。ソースドレイン領域20bは、例えば不純物としてリン、ヒ素又はボロンを用い、イオン注入法により半導体基板10に不純物イオンを打ち込むことにより形成できる。ソースドレイン領域20a及びソースドレイン領域20bによりLDD構造が形成される。
次いで、全面に、第4絶縁膜34及び第5絶縁膜36を形成する。第4絶縁膜34としては例えばシリコン酸化膜を用いることができる。シリコン酸化膜は例えばCVD法を用いて成膜することができる。第5絶縁膜36としては例えばシリコン窒化膜を用いることができる。シリコン窒化膜は例えばCVD法を用いて成膜することができる。次いで、層間絶縁膜22を形成する。層間絶縁膜22としては例えばシリコン酸化膜を用いることができる。シリコン酸化膜は例えばCVD法により形成することができる。
次に、層間絶縁膜22の上面からソースドレイン領域20b上に達するコンタクト40を形成する。また、選択ゲート電極SG上の上部電極層除去領域Z1において層間絶縁膜22上面から第1ポリシリコン膜14a上面に達するコンタクト44を形成する。また、周辺回路トランジスタPT上の上部電極層除去領域Z2において、層間絶縁膜22上面から第1ポリシリコン膜14a上面に達するコンタクト44を形成する。コンタクト40及び44は、以下の方法により形成することができる。コンタクト40及びコンタクト44は、共通のリソグラフィ工程及びドライエッチング工程を用いて形成することが可能である。すなわち、ビット線コンタクトBLCに相当するコンタクト40、周辺回路領域におけるコンタクト40及びコンタクト62aにおいては、例えばリソグラフィ法及びRIE法による異方性ドライエッチングを用いて層間絶縁膜22、第5絶縁膜36及び第4絶縁膜34を貫通するコンタクト穴を形成する。コンタクト穴の底面は半導体基板10に達している。また、コンタクト44及びソース線SLに相当するコンタクトにおいては、例えばリソグラフィ法及びRIE法による異方性ドライエッチングを用いて、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26及び電極間絶縁膜16を貫通する溝を形成する。溝の底面は第1ポリシリコン膜14aに達している。
次いで、コンタクト40及び44の穴内に、例えばチタン/窒化チタンをバリアメタルとして形成し、続いてタングステンを埋設する。チタン、窒化チタン、タングステンは例えばCVD法により成膜することができる。次に、配線42及び46を形成する。配線42及び46は例えば以下の方法により形成することができる。すなわち、全面に例えばタングステンをCVD法により成膜する。次に、リソグラフィ法及びRIE法による異方性ドライエッチングにより、タングステンをパターニングし、配線形状を形成する。以上の工程により第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置を形成することができる。
コンタクト40、44及び62a、配線42、46、64a及び64bの形成は、上記方法に代えて、以下の方法を用いることができる。すなわち、選択ゲート電極SG横及び周辺回路ゲート電極PG横のソースドレイン領域20b上において層間絶縁膜22上面から半導体基板10に達するコンタクト40を形成する。また、上部電極層除去領域Z1及びZ2おいて層間絶縁膜22上面から第1ポリシリコン膜14a上面に達するコンタクト44を形成する。
次いで、例えばCVD法を用いて、チタン/窒化チタン、タングステンを順次成膜する。チタン/窒化チタン及びタングステンは、コンタクト40及び44の穴内を埋設し、さらに層間絶縁膜22表面に所定の膜厚となるように成膜される。次に、リソグラフィ法及びRIE法による異方性ドライエッチングを施し、チタン/窒化チタン及びタングステンを配線形状にパターニングする。このようにして、コンタクト40及び44、配線42及び46を形成することができる。
以上の工程により第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置を製造することができる。
以上の工程により第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置を製造することができる。
次に、図27及び図28を参照して、第2の実施形態に係るワード線WLの引出領域Tからコンタクトパッド領域L1に至る領域の構成について説明する。図27は、第2の実施形態に係るワード線WLの引出領域Tの平面レイアウト図の一例を模式的に示したものである。図27においては、ワード線WL及び選択ゲート電極SGに着目して平面レイアウト図を示している。図27中左側にメモリセル領域Mが、メモリセル領域Mの右側に引出領域Tが配置されている。引出領域Tの図中右側にはコンタクトパッド領域L1(図中斜線で示す領域)が配置されている。引出領域Tは、ワード線WLをメモリセル領域Mからコンタクトパッド領域L1に引き出すための領域である。
メモリセル領域Mにおいて、素子分離領域Sbが図中Y方向に延伸し、X方向に所定の間隔を離間してラインアンドスペース状に複数本並列している。素子領域Saは素子分離領域Sbに区画されており、同じく図中Y方向に延伸し、X方向に所定の間隔を離間してラインアンドスペース状に並列している。ワード線WLは図中X方向に延伸し、Y方向に所定の間隔を離間してラインアンドスペース状に複数本並列している。一対の選択ゲート電極SGがX方向に延伸している。
複数のワード線WLが、一対の選択ゲート電極SGを隔てて図中上下(Y方向)に分離して配置されている。ワード線WLは、メモリセル領域Mと同じ間隔で図中Y方向に延長し、引出領域Tに引き出されている。ワード線WLはメモリセルゲート電極MGでもあるため、隣接するワード線WL間の距離は上述のように距離K1(1/2P)である。選択ゲート電極SGの図中下側に位置するワード線WLは、引出領域Tにおいて端部を有しており、端部においてワード線WLは終端している。選択ゲート電極SGの図中上側のワード線WLは、引出領域Tの端部からさらに図中右方向(Y方向)に延伸している。
コンタクトパッド領域L1において、ワード線WLは、コンタクトパッド78が分散配置されるようにひきまわされている。コンタクトパッド領域L1において、パターン間距離は、距離K1よりも大きい。従って、コンタクトパッド領域L1では電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aは抜け残っており、残存している。一対の選択ゲート電極SGに挟まれた領域L2は、パターン間距離が距離K1よりも大きいが、図26にて示した工程でゲート絶縁膜12が露出するまでエッチング加工される領域である。従って、領域L2では電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aは抜け残っておらず、除去されている。
図28(a)及び(b)は、引出領域Tのワード線WL端部を含む断面図の一例を示す図である。図28(a)はワード線WL間における断面図を示しており、図27のII−II線における断面を示す。図28(b)はワード線WL上における断面を示しており、図27のIII−III線における断面を示す。
図28(a)において、ワード線WL間距離は前述のように距離K1(1/2P)であるためエアギャップAGが形成されている。コンタクトパッド領域L1においては、パターン間距離は距離K1より大きい。従って、コンタクトパッド領域L1においては、図23で説明した工程において、第6絶縁膜80が全面を被覆している。図23における工程を経ると、コンタクトパッド領域L1においては、電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残った状態となる。すなわち、コンタクトパッド領域L1においては全面に電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが存在している。
エアギャップAGが消失する箇所はパターン間距離が距離K1よりも大きくなるところである。電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残る箇所はパターン間距離が距離K1より大きい場所である。エアギャップAGが消失する箇所と、電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残る箇所の端部はおおよそ一致する。
図28(b)において、半導体基板10上にゲート絶縁膜12及び電極間絶縁膜16が形成されている。引出領域Tにおいては電極間絶縁膜16上に制御ゲート電極18、キャップ絶縁膜24及び第1マスク絶縁膜25が形成されている。コンタクトパッド領域L1においては、パターン間距離は距離K1より大きい。コンタクトパッド領域L1においては、上述のように第1ポリシリコン膜14a及び電極間絶縁膜16が抜け残った状態となっている。上記膜構成の上部に、第1絶縁膜26、第2絶縁膜28、第4絶縁膜34及び第5絶縁膜36が積層し、さらにその上に層間絶縁膜22が形成されている。
以上より、コンタクトパッド領域L1のようにパターン間の距離が距離K1よりも大きい領域では、電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残る。従って、コンタクトパッド領域L1でエッチング時の基板やられを回避することができるという効果を有する。ここで、基板やられとは、メモリセルゲート電極MG等の加工時などに、ゲート絶縁膜12が膜減りし、半導体基板10までエッチングされてしまうことを意味する。また、引出領域Tで電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aが抜け残ることで、エアギャップAGの端部での開口が小さくなり、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22による封止が容易となる。
(第3の実施形態)
次に、図29から図46を参照して、第3の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第3の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1及び第2の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
次に、図29から図46を参照して、第3の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第3の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1及び第2の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
図29は第3の実施形態における周辺回路領域の周辺回路トランジスタPTの平面レイアウトを示す図の一例である。図29において、周辺回路トランジスタPTは、図中における素子領域Saの中央部分を跨ぐように設けられた周辺回路ゲート電極PGを有する。素子領域Saは半導体基板10上に例えば矩形状に区画されており、素子分離領域Sbによって囲まれている。素子領域Saは周辺回路ゲート電極PGにより図中Y方向に離間されており、それぞれにソースドレイン領域20a、20bが形成されている。ソースドレイン領域20b上にはコンタクト40が配置されている。周辺回路ゲート電極PG上にはコンタクト44が配置されている。
図30(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。
図30(a)において、半導体基板10上にメモリセルゲート電極MG、選択ゲート電極SGが設けられている。メモリセルゲート電極MGは、半導体基板10上に設けられたゲート絶縁膜12上に、浮遊ゲート電極14、電極間絶縁膜16及び制御ゲート電極18を有している。浮遊ゲート電極14は、第1ポリシリコン膜14aにより形成されている。制御ゲート電極18は第2ポリシリコン膜18a、バリアメタル18b及び金属膜18cを積層して有している。金属膜18c上にはキャップ絶縁膜24、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。
半導体基板10としては、例えばp型不純物が導入されたシリコン基板を用いることができる。ゲート絶縁膜12としては例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第1ポリシリコン膜14aは例えば不純物が導入されたポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロンが導入されることにより、第1ポリシリコン膜14aはp型となっている。電極間絶縁膜16は例えばシリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜によるONO膜により形成されている。第2ポリシリコン膜18aは、例えば不純物を導入したポリシリコン膜により形成されている。不純物としては例えばボロンが導入されることにより、第2ポリシリコン膜18aはp型となっている。
バリアメタル18bは、例えば窒化タングステンにより形成されている。金属膜18cは、例えばタングステンにより形成されている。バリアメタル18bは、金属膜18cと第1ポリシリコン膜14a又は第2ポリシリコン膜18aが反応してシリサイドを形成することを防止するためのバリア膜として用いられている。また、バリアメタル18bは、導電性を有し、金属膜として用いられている。
キャップ絶縁膜24は、例えばシリコン窒化膜により形成されている。第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28は例えばシリコン酸化膜により形成されている。第1絶縁膜26は、半導体基板10、メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGの表面を覆っている。
選択ゲート電極SGはメモリセルゲート電極MGと同様の膜構成を有しているが、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16及び第2ポリシリコン膜18aの構造が異なる。すなわち、電極間絶縁膜16は、図において選択ゲート電極SGの左側から右方向に延伸し、中央付近において図中上方向に延伸方向を変え、その上端がバリアメタル18bに接するように形成されている。電極間絶縁膜16の他端は、選択ゲート電極SG左側側壁の第1絶縁膜26に接するように形成されている。第2ポリシリコン膜18aは電極間絶縁膜16、バリアメタル18b及び第1絶縁膜26に囲まれるように形成される。選択ゲート電極SGの図中右側の領域において、第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bが接触している。
メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGの表面には第1絶縁膜26が形成されている。メモリセルゲート電極MG間にはエアギャップAGが形成されている。第2絶縁膜28がエアギャップAG及びメモリセルゲート電極MG上に形成されている。エアギャップAGは第2絶縁膜28によりその上部を塞がれるように形成されている。選択ゲート電極SGの図中右端部の側面には絶縁膜側壁66が形成されている。メモリセルゲート電極MG間の半導体基板10にはソースドレイン領域20aが形成されている。選択ゲート電極SGの図中右側の半導体基板10にはソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。
上記構成の上部に、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。第4絶縁膜34には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第5絶縁膜36には例えばシリコン窒化膜を用いることができる。コンタクト40は、これら膜を貫通して、ソースドレイン領域20bに達している。コンタクト40内には例えばチタン/窒化チタンによるバリア膜とタングステンが埋設されている。コンタクト40上には配線42が設けられている。配線42は例えばタングステンにより形成されている。
図30(b)はメモリセルゲート電極MGの延在方向(X方向、図1における行方向)に沿った方向におけるメモリセルゲート電極MGの断面を模式的に示す図の一例である。図30(b)は図14CのMM線における断面構造を示している。図30(b)において、半導体基板10表面に、所定幅で形成された素子分離溝92が複数設けられている。素子分離溝92内には素子分離絶縁膜90が埋設されており、素子分離領域Sbを形成している。素子領域Saは、素子分離領域Sbによって、図において左右方向に複数に分断されている。素子領域Saの半導体基板10表面には、ゲート絶縁膜12が形成されており、ゲート絶縁膜12上に、浮遊ゲート電極14(第1ポリシリコン膜14a)が形成されている。浮遊ゲート電極14の下部の側面に接して素子分離絶縁膜90が設けられている。素子分離絶縁膜90上面高さは、浮遊ゲート電極14上面よりも低く、下面よりも高い位置に設定されている。素子分離絶縁膜90及び浮遊ゲート電極14は電極間絶縁膜16により覆われている。浮遊ゲート電極14、電極間絶縁膜16及び素子分離絶縁膜90上は、電極間絶縁膜16を介して制御ゲート電極18に覆われている。制御ゲート電極18は全体としては図における左右方向に縦断するように形成されている。制御ゲート電極18上には、キャップ絶縁膜24、第1絶縁膜26、第2絶縁膜28、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が順に積層されている。
図30(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29のPP線における断面構造を示している。図30(c)において、半導体基板10上にゲート絶縁膜12を介して周辺回路ゲート電極PGが形成されている。周辺回路ゲート電極PGは第1ポリシリコン膜14a、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24の積層膜を有している。第1ポリシリコン膜14aには不純物が導入されたポリシリコンを用いることができる。不純物としては例えばリン又はヒ素を用いることができ、この領域では第1ポリシリコン膜14aはn型となっている。第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bは、全面において接しているため、接触面積が大きい。従って、接触抵抗を低くできる。
キャップ絶縁膜24上には第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28が設けられている。周辺回路ゲート電極PGの両側面には絶縁膜側壁66が設けられている。絶縁膜側壁66は、第2絶縁膜28、第2絶第1絶縁膜26及び周辺回路ゲート電極PGの側面に形成されている。周辺回路ゲート電極PGの両側の半導体基板10表面にはソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。周辺回路ゲート電極PG、絶縁膜側壁66及び半導体基板10上には第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。
コンタクト40は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36及び第4絶縁膜34を貫通してソースドレイン領域20b上に達している。コンタクト40上には配線42が形成されている。また、周辺回路ゲート電極PG上において、コンタクト44は、層間絶縁膜22、第5絶縁膜36、第4絶縁膜34、第2絶縁膜28、第1絶縁膜26を貫通し、金属膜18cに達して接触している。周辺回路ゲート電極PGにおいて、第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bの間には、電極間絶縁膜16が存在せず、第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bは広い面積で接触している。周辺回路ゲート電極PGにおいては、コンタクト44から、金属膜18c、バリアメタル18b及び第1ポリシリコン膜14aを介して導通が図られている。周辺回路トランジスタPTは浮遊ゲート電極を有さない通常のトランジスタとして動作する。
以上の構成により、選択ゲート電極SGにおいては、第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bとの接触面積を大きくできるため、接触抵抗を小さくすることができる。また、例えば第1の実施形態における開口部38(図4(b)参照)を形成するためには、解像力の高いリソグラフィ工程を用いるが、本実施形態では開口部38を設ける必要がないため、工程を容易化できる。
[第3の実施形態の製造方法]
次に、図30〜図46を参照して、第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図30〜図46は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図30〜図46の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、図30には示されていないが、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図30〜図46の各図(b)は、メモリセルゲート電極MGの延在方向に沿った方向(図14CにおいてX方向、図1にける行方向)における断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのMM線における断面構造を示す。図30〜図46の各図(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29(a)のPP線における断面構造を示す。
次に、図30〜図46を参照して、第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図30〜図46は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図30〜図46の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、図30には示されていないが、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図30〜図46の各図(b)は、メモリセルゲート電極MGの延在方向に沿った方向(図14CにおいてX方向、図1にける行方向)における断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのMM線における断面構造を示す。図30〜図46の各図(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29(a)のPP線における断面構造を示す。
先ず、図31(a)、(b)及び(c)に示すように、半導体基板10上にゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、第3マスク絶縁膜94を順次形成する。半導体基板10としては、導電型がp型のシリコン基板を用いることができる。ゲート絶縁膜12は、例えばシリコン酸化膜を用いることができる。シリコン酸化膜は、例えば温度800℃〜950℃程度で、ドライO2雰囲気にて半導体基板10としてのシリコン基板を熱酸化することにより形成することができる。第1ポリシリコン膜14aは例えばCVD法を用いてノンドープポリシリコンを成膜し、次いでリソグラフィ法及びイオン注入法を用いて、不純物を導入する。メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGが形成される領域には、不純物として例えばボロンを導入する。
周辺回路トランジスタPTが形成される領域には、不純物として例えばリン又はヒ素を導入する。これにより、メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGが形成される領域の第1ポリシリコン膜14aはp型ポリシリコンとなる。また、周辺回路トランジスタPTが形成される領域の第1ポリシリコン膜14aはn型ポリシリコンとなる。第3マスク絶縁膜94は、例えばCVD法を用いてシリコン窒化膜を成膜することにより形成することができる。次にリソグラフィ法を用い、RIE法による異方性ドライエッチングを施す。このエッチングにより、第3マスク絶縁膜94、第1ポリシリコン膜14a、ゲート絶縁膜12を順次加工する。さらに半導体基板10をエッチングし、ゲート絶縁膜12の下面よりも深い素子分離溝92を形成する。
次に、図32(a)、(b)及び(c)に示すように、全面に素子分離絶縁膜90を形成することにより、素子分離溝92を埋設する。素子分離絶縁膜90は第3マスク絶縁膜94上面を覆って、十分厚く成膜される。素子分離絶縁膜90としては例えばシリコン酸化膜が用いられる。素子分離絶縁膜90は、例えば、CVD法によりライナー膜となるシリコン酸化膜を形成し、次いで、ポリシラザン溶液をスピンコート法により塗布し、水蒸気雰囲気中で熱処理を施すことにより形成できる。ポリシラザンは−SiH2−NH−の基本構造を有するポリマーであり、水蒸気雰囲気でアニールすることによってシリコン酸化膜に転換される。
次に、図33(a)、(b)及び(c)に示すように、CMP法を用いて素子分離絶縁膜90を研磨する。素子分離絶縁膜90の研磨は第3マスク絶縁膜94をストッパとして用い、第3マスク絶縁膜94上面高さにてストップさせる。
続いて、図34(a)、(b)及び(c)に示すように、素子分離絶縁膜90をエッチバックし、素子分離絶縁膜90表面高さが、第3マスク絶縁膜94下面高さ(第1ポリシリコン膜14a上面高さ)と同じになるように設定する。エッチバックは例えば希釈フッ酸溶液を用いたエッチングにより行うことができる。素子分離絶縁膜90のエッチバック量は、希釈フッ酸溶液によるエッチング処理時間を調整することにより制御する。
次に、図35(a)、(b)及び(c)に示すように、第3マスク絶縁膜94を除去する。第3マスク絶縁膜94の除去は、例えば140℃程度に加熱したリン酸(ホットリン酸)を用いたエッチングにより行うことができる。この工程により、素子分離絶縁膜90表面と第1ポリシリコン膜14a表面の高さが略一致したフラットな表面が形成される。
次に、図36(a)、(b)及び(c)に示すように、レジスト76を形成する。図36(a)においては、レジスト76は選択ゲート電極SG形成領域に形成される。レジスト76の端部は、後に選択ゲート電極SGの中央付近になるように設定する。図36(a)及び(b)に示すように、メモリセルゲート電極MGが形成される領域にはレジスト76は形成されない。図36(c)に示すように、周辺回路トランジスタPTが形成される領域では、周辺回路ゲート電極PG上を覆う領域にレジスト76が形成される。本実施形態では全面にレジスト76が形成される例を示している。レジスト76は、メモリセルゲート電極MGが形成される領域上、及び選択ゲート電極SGが形成される領域のおよそ半分程度の上部には形成されていない。
次に、図37(a)、(b)及び(c)に示すように、レジスト76をマスクとして、素子分離絶縁膜90及び第3マスク絶縁膜94にエッチングを施す。エッチングは、例えばRIE法を用いた異方性ドライエッチングを用いる。このエッチングは、素子分離絶縁膜90を形成するシリコン酸化膜と、第1ポリシリコン膜14aを形成するポリシリコンのエッチングレートが略同じになる条件にて行う。これにより、図37(b)に示すように、素子分離絶縁膜90と第1ポリシリコン膜14aにより形成されたフラットな表面を維持したままエッチングが進行する。上述のようにメモリセルゲート電極MGが形成される領域、及び選択ゲート電極SGが形成される領域の半分程度において、レジスト76は形成されていない。従って、メモリセルゲート電極MGが形成される領域、及び選択ゲート電極SGが形成される領域のおよそ半分程度の領域にエッチングが施され、掘り下げられる。この領域において、第1ポリシリコン膜14a及び素子分離絶縁膜90が、フラットな表面を保った状態で下方に掘り下げられて後退する。レジスト76の端部で第1ポリシリコン膜14aに段差が形成される。
次に、図38(a)、(b)及び(c)に示すように、レジスト76を例えばアッシングを用いて除去する。次いで、素子分離絶縁膜90を、RIE法を用いてドライエッチングすることにより後退させる。このエッチングは等方性でも異方性でも良い。これにより素子分離絶縁膜90上面高さが、第1ポリシリコン膜14a上面より低く、下面よりも高い所定の高さとなるように調整する。
次に、図39(a)、(b)及び(c)に示すように、全面に電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18aを形成する。電極間絶縁膜16には例えばONO膜を用いることができる。ONO膜は例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜を順次成膜することにより形成することができる。電極間絶縁膜16は被覆性の良い条件にて成膜される。第2ポリシリコン膜18aは例えばCVD法を用いてノンドープポリシリコンを成膜し、次いでリソグラフィ法及びイオン注入法を用いて、不純物を導入する。メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGが形成される領域には、不純物として例えばボロンを導入する。周辺回路トランジスタPTが形成される領域には、不純物として例えばリン又はヒ素を導入する。これにより、メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SGが形成される領域の第2ポリシリコン膜18aはp型ポリシリコンとなる。また、周辺回路トランジスタPTが形成される領域の第1ポリシリコン膜14aはn型ポリシリコンとなる。第2ポリシリコン膜18aのCVD法による成膜では、被覆性の良い条件を用いる。
被覆性の良い条件にて成膜された電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aにより、図38(a)、(b)及び(c)に示した工程で形成された段差が保持されている。次いで、非感光性レジスト96をスピン塗布し、現像処理を施して硬化させる。非感光性レジスト96により、上記段差が埋め込まれてフラットな表面が形成される。または、有機塗布膜を形成することによりフラットな表面を有する膜を形成することもできる。
続いて、図40(a)、(b)及び(c)に示すように、非感光性レジスト96または有機塗布膜と第2ポリシリコン膜18aとのエッチングレートが略同じになるように条件を設定し、RIE法によるドライエッチングを用いて全面をエッチバックする。エッチバックは、電極間絶縁膜16にて一旦ストップさせる。
次いで、図41(a)、(b)及び(c)に示すように、表面に露出した電極間絶縁膜16を例えばRIE法によるドライエッチングによりエッチング除去する。このエッチングは、第2ポリシリコン膜18a及び第1ポリシリコン膜14aがあまり膜減りしないように行う。これにより、表面が平坦となる。第2ポリシリコン膜18aと第1ポリシリコン膜14aの間には電極間絶縁膜16が介在している。第2ポリシリコン膜18aと第1ポリシリコン膜14aは、電極間絶縁膜16により絶縁されている。選択ゲートトランジスタSTDが形成される領域、及び周辺回路トランジスタPTが形成される領域において、第1ポリシリコン膜14aが露出している。
次に、図42(a)、(b)及び(c)に示すように、バリアメタル18b、金属膜18cを形成する。バリアメタル18bには例えば窒化タングステンを用いることができる。バリアメタル18bは金属膜18cと第1ポリシリコン膜14a又は第2ポリシリコン膜18aが反応してシリサイドを形成することを防止するためのバリア膜として用いられている。また、バリアメタル18bは、導電性を有し、金属膜として用いられている。金属膜18cには例えばタングステンを用いることができる。窒化チタン及びタングステンは例えばスパッタリング法を用いて成膜することができる。選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGが形成される領域では、第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bが接触している。
次いで、キャップ絶縁膜24を形成する。浮遊ゲート電極14は例えばシリコン窒化膜を用いることができる。シリコン窒化膜は例えばCVD法を用いて成膜することが可能である。
次に、図43(a)、(b)及び(c)に示すように、リソグラフィ法及びRIE法を用いて、キャップ絶縁膜24、金属膜18c、バリアメタル18b、第2ポリシリコン膜18a、電極間絶縁膜16、第1ポリシリコン膜14aをエッチング加工する。エッチングはゲート絶縁膜12上にてストップさせる。メモリセルゲート電極MGを形成する。また、選択ゲート電極SGのメモリセルゲート電極MG側の側面が加工される。リソグラフィ法に代えて、ダブルパターニング法、又はトリプルパターニング法を用いても良い。
次に、図44(a)、(b)及び(c)に示すように、第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28を順次成膜する。第1絶縁膜26及び第2絶縁膜28には例えばシリコン酸化膜を用いることができる。第1絶縁膜26は例えばCVD法を用いて成膜することができる。第1絶縁膜26は被覆性の良い条件にて成膜する。第1絶縁膜26はパターニングされたメモリセルゲート電極MGの表面にコンフォーマルに被覆されて形成される。第2絶縁膜28は例えばプラズマCVD法により形成できる。第2絶縁膜28の成膜は被覆性の悪い条件を用いて、間隔の小さな隙間には入り込まないように成膜する。これによりメモリセルゲート電極MG間に形成された間隙には第2絶縁膜28が入り込まず、メモリセルゲート電極MG上面をつなぐ様にして塞ぎつつ第2絶縁膜28が形成される。これによりメモリセルゲート電極MG間にエアギャップAGが形成される。エアギャップAGによりメモリセルゲート電極MG間の寄生容量が低減される。
次いで、図45(a)、(b)及び(c)に示すように、リソグラフィ法を用いてレジスト76を形成する。レジスト76は、図45(a)及び(b)に示すように、メモリセルゲート電極MGが形成される領域から、メモリセルゲート電極MGに隣接しない側の選択ゲート電極SG端までを覆うように形成される。また、レジスト76は、図45(c)に示すように、周辺回路ゲート電極PGが形成される領域上を覆うように形成される。次いで、RIE法による異方性ドライエッチングを用いて、レジスト76をマスクとして、第2絶縁膜28から第1ポリシリコン膜14aまでをエッチング加工する。これにより、選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGを形成する。
次いで、図46(a)、(b)及び(c)に示すように、レジスト76を除去し、メモリセルゲート電極MG、選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGをマスクとして、イオン注入法により半導体基板10に不純物を導入する。不純物としては例えばリン、ヒ素又はボロンを用いることができる。これにより、半導体基板10に、低濃度の不純物領域であるソースドレイン領域20aが形成される。
次いで、選択ゲート電極SGのメモリセルゲート電極MGに隣接していない方の端部側面、及び周辺回路ゲート電極PGの側面に、絶縁膜側壁66を形成する。絶縁膜側壁66は例えばシリコン酸化膜により形成されている。絶縁膜側壁66の形成は例えば以下の工程により行う。所定の膜厚によりシリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜は例えばCVD法を用いて、被覆性の良好な条件を用いて成膜される。次いで、全面にRIE法による異方性ドライエッチングを用いてエッチバックを施す。以上の工程により絶縁膜側壁66が形成される。次いで、イオン注入法により、半導体基板10に、例えばリン、ヒ素、又はボロンを導入し、高濃度不純物領域であるソースドレイン領域20bを形成する。ソースドレイン領域20a及びソースドレイン領域20bによりLDD構造が形成される。
次いで、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が順次成膜される。第4絶縁膜34には例えばCVD法により形成したシリコン酸化膜を用いることができる。第5絶縁膜36には例えばCVD法により形成したシリコン窒化膜を用いることができる。層間絶縁膜22には例えばCVD法により形成したシリコン酸化膜を用いることができる。
次に、図30(a)、(b)及び(c)に示すように、層間絶縁膜22表面から半導体基板10表面までを貫通し、ソースドレイン領域20b上に接するコンタクト40と、層間絶縁膜22表面から金属膜18c表面までを貫通し、金属膜18c上に接するコンタクト44を形成する。コンタクト40及びコンタクト44内は、チタン/窒化チタンによるバリア膜と、タングステンにより埋設される。チタン、窒化チタン及びタングステンは、例えばCVD法により成膜される。次いで、CMP法を用いて余剰部分を研磨除去することにより、コンタクト40及び44内に埋設されるメタルプラグを形成することができる。続いて、コンタクト40及び44上に配線42が形成される。配線42は例えばタングステンにより形成されている。タングステンは例えばCVD法を用いて形成される。タングステンに、リソグラフィ法及びRIE法による異方性ドライエッチングを施して、配線42が形成される。以上により本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1が形成される。
以上説明したように、メモリセルゲート電極MGを形成する領域において、第1ポリシリコン膜14a及び素子分離絶縁膜90をあらかじめ掘り下げることにより、選択ゲート電極SG形成領域の中ほどに段差を形成し、CMP法を利用して平坦化することで段差の上面部分の電極間絶縁膜16を選択的に除去することが可能となる。これにより、選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGにおいて、広い面積で第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bとを接触させることができる。第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18b及び金属膜18cの接触抵抗を小さくすることが可能となるため、デバイスの微細化、及び高速化に寄与することができる。また、本実施形態によって、図4の開口部38の形成が不要となるため、解像力の高いリソグラフィプロセスを採用する必要がなく、プロセスが容易となる。
(第4の実施形態)
次に、図47から図58を参照して、第4の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第4の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1、第2及び第3の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
次に、図47から図58を参照して、第4の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1の具体的な構成について説明する。第4の実施形態におけるNAND型フラッシュメモリ装置1の基本的な構成については、図1〜図3において説明した第1の実施形態における基本構成と同じである。以下の説明において、第1、第2及び第3の実施形態と共通する部分については同一の符号を使用し、その説明については適宜省略する。
図47(a)、(b)及び(c)は、第4の実施形態に係る各部の断面構造の一例を示す図である。図47(a)は、メモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図47(b)はメモリセルゲート電極MGの延在方向(X方向、図1における行方向)に沿った方向におけるメモリセルゲート電極MGの断面を模式的に示す図の一例である。図14CのMM線における断面構造を示している。図47(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29のPP線における断面構造を示している。
図47(a)に示す断面構造は、図30(a)に示す断面構造と略同じであるが、下記の点において異なる。すなわち、図において、選択ゲート電極SG形成領域の中央部における半導体基板10に段差が設けられている。半導体基板10は、選択ゲート電極SGの中央部より右側に位置する領域が、中央部より左側の領域に比較して高い段となっている。選択ゲート電極SGの中央より右側領域の高い段を上段100と称し、左側領域の低い段を下段102と称する。半導体基板10の上段100から下段102にかける境界部分は、斜面104が形成されている。斜面104の右端(上端)と左端(下端)は、選択ゲート電極SGの形成領域に存在している。
メモリセルゲート電極MGの形成領域は半導体基板10の下段102に形成されている。この領域では半導体基板10に斜面104は形成されておらず、半導体基板10は平面となっている。半導体基板10上には、ゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16及び第2ポリシリコン膜18aが積層して形成されている。
メモリセルゲート電極MGの形成領域は下段102から斜面104、上段100に跨っている。ゲート絶縁膜12は下段102乃至上段100の形状を反映するように形成されている。また、選択ゲート電極SGにおいて、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16は、下段102乃至上段100の形状を反映するように形成されており、斜面104の上方において斜めの形状となっている。第2ポリシリコン膜18a及び電極間絶縁膜16は、上段100領域の第1ポリシリコン膜14a上面高さで平坦となっている。上段100領域で、電極間絶縁膜16は除去されている。
第2ポリシリコン膜18aは図中、選択ゲート電極SGのおおよそ左側半分の領域に存在しており、電極間絶縁膜16により第1ポリシリコン膜14aと隔てられている。第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16及び第2ポリシリコン膜18a上にはバリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24及び第1絶縁膜26が形成されている。第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16及び第2ポリシリコン膜18a上にはバリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24が平坦に形成されている。
第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bは、上段100において、選択ゲート電極SGのおよそ右側半分の広い面積にて接触している。メモリセルゲート電極MG及び選択ゲート電極SG表面上には、全体を覆うようにして第1絶縁膜26が形成されている。第1絶縁膜26上には第2絶縁膜28が形成されている。半導体基板10表面の上段100の選択ゲート電極SG横にはソースドレイン領域20a及び20bが形成されている。これらの上部には全体を覆うように、第4絶縁膜34、第5絶縁膜36及び層間絶縁膜22が形成されている。層間絶縁膜22上面からソースドレイン領域20b表面まで貫通してコンタクト40が形成されている。コンタクト40上には配線42が形成されている。選択ゲート電極SG形成領域において、電極間絶縁膜16は、その左端(下端)が選択ゲート電極SG側面の電極間絶縁膜16に接している。電極間絶縁膜16は、右端(上端)がバリアメタル18bに接している。バリアメタル18bは導電性を有しており、金属膜としても用いられている。
図47(a)及び(b)に示すように、メモリセルゲート電極MGは、平坦な半導体基板10の下段102領域に形成されている。メモリセルゲート電極MGは、半導体基板10上に形成されており、ゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、電極間絶縁膜16及び第2ポリシリコン膜18aが積層して形成されている。第2ポリシリコン膜18a上には、バリアメタル18b、金属膜18c、キャップ絶縁膜24が形成されている。
半導体基板10及びメモリセルゲート電極MGの表面上には第1絶縁膜26が形成されている。メモリセルゲート電極MG間には空隙が存在しており、この空隙上部を塞ぐ様にして第2絶縁膜28が形成されている。この空隙はエアギャップAGとなる。第2絶縁膜28が、複数のメモリセルゲート電極MG上、複数のエアギャップAG上、及び選択ゲート電極SG上までを覆うようにして形成されることにより、複数のエアギャップAGを形成している。言い換えれば、第2絶縁膜28が、複数のエアギャップAG上に形成されていると言える。
図47(c)に示すように、周辺回路トランジスタPTは、半導体基板10の上段100に設けられている。他の点に関しては図30(c)に示す第3の実施形態と同じ構成を有している。第3の実施形態と同様に、周辺回路ゲート電極PGの第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bは、全面において接しているため、接触面積が大きい。従って、接触抵抗を低くできる。
[第4の実施形態の製造方法]
次に、図47〜図58を参照して、第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図47〜図58は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図47〜図58の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、図47には示されていないが、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図47〜図58の各図(b)は、メモリセルゲート電極MGの延在方向に沿った方向(図14CにおいてX方向、図1にける行方向)における断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのMM線における断面構造を示す。図47〜図58の各図(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29(a)のPP線における断面構造を示す。
次に、図47〜図58を参照して、第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。図47〜図58は、第2の実施形態による不揮発性半導体装置の製造方法を示すための図の一例である。図47〜図58の各図(a)はメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTDの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのHH線における断面構造を示している。なお、図47には示されていないが、選択ゲートトランジスタSTS側の断面構造も略同じである。図47〜図58の各図(b)は、メモリセルゲート電極MGの延在方向に沿った方向(図14CにおいてX方向、図1にける行方向)における断面構造を模式的に示す図の一例であり、図14CのMM線における断面構造を示す。図47〜図58の各図(c)は、周辺回路トランジスタPTの断面構造を模式的に示す図の一例であり、図29(a)のPP線における断面構造を示す。
先ず、図48(a)、(b)及び(c)の示すように、半導体基板10上にレジスト76を形成する。半導体基板10としては、導電型がp型のシリコン基板を用いることができる。レジスト76は選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGが形成される領域に設けられる。レジスト76はメモリセルゲート電極MGが形成される領域には設けられていない。レジスト76左端は、図48(a)に示すように、将来的に選択ゲート電極SGが形成される領域の中央付近に位置するように形成されている。メモリセルゲート電極MGが形成される領域は半導体基板10表面が露出している。
次に、RIE法を用いて、レジスト76をマスクとして半導体基板10にエッチングを施す。このエッチングでは強い異方性条件は採用せず、レジスト76端において、半導体基板10としてのシリコン基板が斜めになるような条件でエッチングを施す。これによりメモリセルゲート電極MGが形成される領域及び選択ゲート電極SGの左半分の領域の半導体基板10がエッチングされて、この部分が掘り下げられ、段差が形成される。前述のように、半導体基板10が掘り下げられていない領域を上段100、掘り下げられた領域を下段102、上段100と下段102の間の斜めの領域を斜面104と称する。
次に、図49(a)、(b)及び(c)に示すように、レジスト76を除去した後、半導体基板10上にゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、第3マスク絶縁膜94を順次形成する。ゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、第3マスク絶縁膜94は、第3の実施形態における図31(a)、(b)及び(c)にて説明した方法により形成される。ゲート絶縁膜12、第1ポリシリコン膜14a、第3マスク絶縁膜94は、半導体基板10に形成された上段100、下段102及び斜面104の形状を反映して形成されており、第3マスク絶縁膜94表面には段差が形成されている。第3マスク絶縁膜94上面高さは、メモリセルゲート電極MGが形成される領域及び選択ゲート電極SGの左側領域において低くなっており、これ以外の領域では高くなっている。
次にリソグラフィ法を用い、RIE法による異方性ドライエッチングを施す。このエッチングにより、第3マスク絶縁膜94、第1ポリシリコン膜14a、ゲート絶縁膜12を順次加工する。さらに半導体基板10をエッチングし、ゲート絶縁膜12の下面よりも深い素子分離溝92を形成する。
次に、図50(a)、(b)及び(c)に示すように、全面に素子分離絶縁膜90を形成することにより、素子分離溝92を埋設する。素子分離絶縁膜90は第3マスク絶縁膜94上面から十分厚く成膜される。素子分離絶縁膜90は、第3の実施形態における図32(a)、(b)及び(c)で説明した方法により形成される。
次に、図51(a)、(b)及び(c)に示すように、CMP法を用いて素子分離絶縁膜90を研磨する。素子分離絶縁膜90の研磨は第3マスク絶縁膜94をストッパとして用い、上段100における第3マスク絶縁膜94上面高さにてストップさせる。素子分離絶縁膜90及び第3マスク絶縁膜94によって形成される表面は、第3マスク絶縁膜94上面高さで平坦になる。
続いて、図52(a)、(b)及び(c)に示すように、素子分離絶縁膜90をエッチバックし、素子分離絶縁膜90の表面高さを、マスク絶縁膜94の上面とほぼ同じ高さとなるように設定する。本実施形態においては、下段102の素子分離絶縁膜90表面高さはマスク絶縁膜94上面高さとなっている例を示している。エッチバックは例えばRIE法によるドライエッチングを用いることができる。この場合、ドライエッチングは異方性条件でも等方性条件でも良い。また、ドライエッチングに代えて、希釈フッ酸を用いてエッチバックを行うことができる。
続いて、図53(a)、(b)及び(c)に示すように、素子分離絶縁膜90をエッチバックし、下段102における素子分離絶縁膜90表面高さを、第1ポリシリコン膜14aの上面高さよりも低く、下面高さよりも高い所定の高さとなるように設定する。エッチバックは例えばRIE法によるドライエッチングを用いることができる。この場合、ドライエッチングは異方性条件でも等方性条件でも良い。
なお、上段100に隣接する素子分離絶縁膜90の上面が半導体基板10よりも低くなってしまうと、選択ゲートトランジスタSGの特性が変化してしまう場合がある。そこで、図53(a)、(c)に示すように上段100及び斜面104にレジスト76を形成する。その結果、上段100及び斜面104における素子分離絶縁膜90はエッチングされず下段102の素子分離絶縁膜90のみがエッチングされる。
次に、図54(a)、(b)及び(c)に示すように、第3マスク絶縁膜94を除去する。第3マスク絶縁膜94の除去は、例えば140℃程度に加熱したリン酸(ホットリン酸)を用いたエッチングにより行うことができる。次に、全面に電極間絶縁膜16、第2ポリシリコン膜18aを形成する。電極間絶縁膜16には例えばONO膜を用いることができる。ONO膜は例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜を順次成膜することにより形成することができる。電極間絶縁膜16は被覆性の良い条件にて成膜される。第1ポリシリコン膜14aは例えば不純物が導入されたポリシリコンを用いることができる。ポリシリコンはCVD法により形成することができ、被覆性の良い条件を用いる。不純物は例えばリン又はボロンを用いることができ、イオン注入法を用いて不純物をポリシリコン中に導入することができる。被覆性の良い条件にて成膜された電極間絶縁膜16及び第1ポリシリコン膜14aにより、上段100及び下段102、及びその間の斜面104によって形成される段差形状が保持されている。次いで非感光性レジスト96をスピン塗布し、現像処理を施して硬化させる。非感光性レジスト96により、上記段差が埋め込まれてフラットな表面が形成される。または、有機塗布膜を形成してすることによりフラットな表面を有する膜を形成することもできる。
続いて、図55(a)、(b)及び(c)に示すように、非感光性レジスト96または有機塗布膜と第2ポリシリコン膜18aとのエッチングレートが略同じになるように条件を設定し、RIE法によるドライエッチングを用いて全面をエッチバックする。エッチバックは、上段100領域の電極間絶縁膜16にて一旦ストップさせる。
次いで、図56(a)、(b)及び(c)に示すように、第2ポリシリコン膜18a及び第1ポリシリコン膜14aから表面に露出した部分の電極間絶縁膜16を、RIE法によるドライエッチングによりエッチング除去する。このエッチングは、第2ポリシリコン膜18a及び第1ポリシリコン膜14aが膜減りしないように行う。メモリセルゲート電極MGが形成される領域(下段102領域)において、電極間絶縁膜16を確実に残存させるためである。これにより、表面が平坦となる。また、選択ゲート電極SGが形成される領域、及び周辺回路ゲート電極PGが形成される領域において、第1ポリシリコン膜14aを露出させることができる。
次に、図57(a)、(b)及び(c)に示すように、バリアメタル18b、金属膜18cを形成する。バリアメタル18bには例えば窒化タングステンを用いることができる。バリアメタル18bは金属膜18cと第1ポリシリコン膜14a又は第2ポリシリコン膜18aが反応してシリサイドを形成することを防止するためのバリア膜として用いられている。また、バリアメタル18bは、導電性を有し、金属膜として用いられている。金属膜18cには例えばタングステンを用いることができる。窒化チタン及びタングステンは例えばスパッタリング法を用いて成膜することができる。次いで、キャップ絶縁膜24を形成する。キャップ絶縁膜24には例えばシリコン窒化膜を用いることができる。シリコン窒化膜は例えばCVD法を用いて成膜することが可能である。
次に、図58(a)、(b)及び(c)に示すように、リソグラフィ法及びRIE法を用いて、キャップ絶縁膜24、金属膜18c、バリアメタル18b、第2ポリシリコン膜18a、電極間絶縁膜16、第1ポリシリコン膜14aをエッチング加工する。エッチングはゲート絶縁膜12上にてストップさせる。これによりメモリセルゲート電極MGを形成する。リソグラフィ法に代えて、ダブルパターニング法、又はトリプルパターニング法を用いても良い。
次に、第3の実施形態における図44(a)、(b)及び(c)、図45(a)、(b)及び(c)、及び図46(a)、(b)及び(c)において説明した工程を実施する。続いて、第3の実施形態と同様に、層間絶縁膜22表面から半導体基板10表面までを貫通し、ソースドレイン領域20b上に接するコンタクト40と、層間絶縁膜22表面から金属膜18c表面までを貫通し、金属膜18c上に接するコンタクト44を形成する。以上の工程により、図47(a)、(b)及び(c)に示すように、本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ装置1が形成される。
以上説明したように、メモリセルゲート電極MGを形成する領域において、半導体基板10をあらかじめ掘り下げることにより段差を形成し、後の工程でCMP法を利用することで段差の上段100部分の電極間絶縁膜16を選択的に除去することが可能となる。これにより、選択ゲート電極SG及び周辺回路ゲート電極PGにおいて、広い面積で第1ポリシリコン膜14aとバリアメタル18bとを接触させることができる。従って、接触抵抗を小さくすることが可能となるため、デバイスの微細化、及び高速化に寄与することができる。
また、例えば、厚いゲート酸化膜と薄いゲート酸化膜を形成するためにあらかじめ半導体基板10に段差を設ける工程と、本実施形態において半導体基板10に段差を設ける工程とを兼用することができる。従って、工程削減が可能となる。また、本実施形態によって、図4の開口部38の形成が不要となるため、解像力の高いリソグラフィプロセスを採用する必要がなく、プロセスが容易となる。
(他の実施形態)
上記に説明した実施形態では、不揮発性半導体記憶装置の一例としてNAND型のフラッシュメモリ装置に適用した例を示したが、その他、NOR型のフラッシュメモリ装置、EEPROM等の不揮発性半導体記憶装置に適用しても良い。
上記に説明した実施形態では、不揮発性半導体記憶装置の一例としてNAND型のフラッシュメモリ装置に適用した例を示したが、その他、NOR型のフラッシュメモリ装置、EEPROM等の不揮発性半導体記憶装置に適用しても良い。
電極間絶縁膜16として、ONO膜を適用した一例を示したが、NONON(nitride-oxide-nitride-oxide-nitride)膜あるいは高誘電率を有する絶縁膜等を適用しても良い。
上述のように、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はNAND型フラッシュメモリ装置、10は半導体基板、14は浮遊ゲート電極、14aは第1ポリシリコン膜、16は電極間絶縁膜、18は制御ゲート電極、18aは第2ポリシリコン膜、18bはバリアメタル、18cは金属膜、26は第1絶縁膜、30は第3絶縁膜、32aはスペーサ電極、40、44、54はコンタクト、68は上部電極層、Mはメモリセル領域、MTはメモリセルトランジスタ、MGはメモリセルゲート電極、BLはビット線、SLはソース線、PTは周辺回路トランジスタ、SGは選択ゲート電極、STD、STSは選択ゲートトランジスタ、Tは引出領域、Z1、Z2は上部電極層除去領域である。
Claims (8)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に、
電気的なデータの書き込み及び消去が可能なメモリセルトランジスタと、
前記メモリセルトランジスタと、前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタとを有するメモリセルユニットと、
を有し、
前記メモリセルトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな浮遊ゲート電極と、制御ゲート電極とを積層して備え、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな下部電極と、上部電極とを有し、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、その側壁部に、前記上部電極と、前記下部電極と、前記半導体基板とに対し、絶縁膜を介して対向している側壁電極を有すること、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記側壁電極は、その上面から下面にかけて湾曲した断面形状をしており、当該湾曲した部分においてコンタクトが接触していることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
- 前記コンタクトは、前記選択ゲート電極の引出領域において、前記側壁電極と接触していることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
- 制御回路をさらに具備し、
前記制御回路は、
前記メモリセルトランジスタの制御ゲート電極には第1の電圧を印加し、
半導体基板には第2の電圧を印加し、
前記側壁電極には第3の電圧を印加し、
前記上部電極はフローティングとし、
前記第1の電圧は前記第2の電圧よりも小さく、
前記第1の電圧は前記第3の電圧よりも小さいこと、
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 半導体基板と、
前記半導体基板上に、
電気的なデータの書き込み及び消去が可能であり、列方向に第1の幅を置いて配置されたメモリセルトランジスタと、
前記複数のメモリセルトランジスタのうち1のメモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタとを有するメモリセルユニットと、
を有し、
それぞれの前記メモリセルトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな浮遊ゲート電極と、制御ゲート電極とを積層して備え、
前記第1及び第2の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、前記浮遊ゲート電極と同じ材料を有する下部電極と、前記制御ゲート電極と同じ材料を有する上部電極を積層して備え、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極には、前記上部電極を除去した領域が設けられ、前記領域において前記下部電極に接触するコンタクトが設けられており、
前記上部電極を除去した領域の幅は前記第1の幅よりも大きいこと、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 電気的なデータの書き込み及び消去が可能なモリセルトランジスタと、
前記メモリセルトランジスタと、前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタとを有するメモリセルユニットと、
を有し、
前記メモリセルトランジスタのゲート電極は、電気的にフローティングな浮遊ゲート電極と、制御ゲート電極とを積層して備え、
前記制御ゲート電極は下部膜と、上部膜とを有し、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、前記浮遊ゲート電極と同じ材料を有する下部電極と、前記制御ゲート電極と同じ材料を有する第1上部電極を積層して備え、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、前記メモリセルトランジスタと隣接する側とは反対側の端部で、前記下部電極と前記上部膜が接触していること、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極は、前記上部電極と前記下部電極との間に電極間絶縁膜を有し、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート電極の側壁に側壁絶縁膜を有しており、
前記第1の選択ゲートトランジスタのゲート長方向における断面において、前記電極間絶縁膜の一端が前記上部膜に接し、前記電極間絶縁膜の他端が前記側壁絶縁膜に接していること、
を特徴とする請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記不揮発性半導体記憶装置は、さらに周辺回路トランジスタを有し、
前記周辺回路トランジスタのゲート電極は第1導電型のポリシリコンと前記制御ゲートと同じ構造の第2上部電極の積層膜を有しており、
前記メモリセルトランジスタは、前記浮遊ゲート電極において第2導電型のポリシリコンを有し、
前記下部膜は第2導電型のポリシリコンである、
を特徴とする請求項6又は7に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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