JP2015012234A - コモンモードチョークコイルおよびその製造方法 - Google Patents

コモンモードチョークコイルおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015012234A
JP2015012234A JP2013138099A JP2013138099A JP2015012234A JP 2015012234 A JP2015012234 A JP 2015012234A JP 2013138099 A JP2013138099 A JP 2013138099A JP 2013138099 A JP2013138099 A JP 2013138099A JP 2015012234 A JP2015012234 A JP 2015012234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
common mode
mode choke
base material
choke coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013138099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6263875B2 (ja
Inventor
雅司 大室
Masashi Omuro
雅司 大室
工藤 和秀
Kazuhide Kudo
和秀 工藤
直也 穂坂
Naoya Hosaka
直也 穂坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013138099A priority Critical patent/JP6263875B2/ja
Publication of JP2015012234A publication Critical patent/JP2015012234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6263875B2 publication Critical patent/JP6263875B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】 導電体を接合する工程が不要となってコイル製品価格の低廉化を図りながら、接続部信頼性の低下を招くことのない、横巻き構造のコモンモードチョークコイルを簡単に提供する。
【解決手段】 コイル1は、下側基材2および上側基材3と、シート4とを備えて構成されている。シート4の片面上には、2本の単一の導体路5a,5bが並んで形成されている。下側基材2は、底面2aに対向する一面2bに、シート4の矩形状の曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を有する。上側基材3は、上面3aに対向する一面3bに、シート4の矩形状の曲がりに上方から嵌合する凹凸形状を有する。これら下側基材2と上側基材3との間にシート4を挟んでプレスすることで、シート4が折り曲げられ、各導体路5a,5bが巻き線形状を呈して、横巻き構造のコモンモードチョークコイル1が製造される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、2本以上の導体路が並んで巻かれて構成されるコモンモードチョークコイルおよびその製造方法に関するものである。
従来、この種のコモンモードチョークコイルとしては、例えば、特許文献1に開示された積層型コモンモードチョークコイルがある。この積層型コモンモードチョークコイルでは、磁性体シートの表面に導体線路によって形成された2つのコイルA,Bが相対向するように積層体ブロック内に配置されている。各コイルA,Bは、複数枚のスルーホールダミーシートを挟んで上下に導体印刷シートを積層し、スルーホールを介して上下の導体線路を電気的に接続して、構成されている。
また、従来、導体路が巻かれて構成されるコイルとしては、例えば、特許文献2に開示された折り曲げコイルがある。この折り曲げコイルは、電気絶縁性および可撓性を有したシート状基板が曲げ軸で折り曲げられて構成される。シート状基板の片面には、曲げ軸に対して、1つのパターンの端部の曲げ軸方向の位置と、隣接するパターンの別の端部の曲げ軸方向の位置とが一致するパターンで、多数の導電体が一定の間隔をおいて形成されている。このシート状基板が、導電体が形成された面を内側にして曲げ軸で曲げられ、互いに重なる導電体の端部が半田からなる接合材によって接合されることで、連続した導体路が形成されてヘリカル型巻線コイルが構成される。
また、従来、導体路が巻かれて構成されるコイルとして、例えば、特許文献3に開示されたボビンコイルもある。このボビンコイルは、絶縁フィルムが円筒状に湾曲されて構成される。絶縁フィルム上には、その対向する2辺に沿って複数の導体の各両端が配置され、かつ、一定のピッチで互いに隔たるように配設されて、導体列が形成されている。この絶縁フィルムが、導体列が略螺旋状に一列に繋がるように対向する2辺が合わされて円筒状に湾曲され、一方の辺に位置する導体の端部が他方の辺に位置する隣列する導体の端部に電気的に接続されることで、空芯コイル体が構成される。
特開平3−219609号公報 特開平11−265813号公報 特開2002−93649号公報
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された積層型コモンモードチョークコイルは、複数枚のシートを積層して構成されるので、コイルを形成する導体路はスパイラル状に巻かれる。スパイラル状コイルは縦巻き構造コイルとなって浮遊容量が発生しやすい問題がある。このため、巻き線型コイルのような横巻き構造コイルを用いてコモンモードチョークコイルを構成する必要があるが、従来の技術では、巻き線を使わずに導体路によって横巻き構造のコモンモードチョークコイルを得るのは困難である。
一方、上記従来の特許文献2および特許文献3に開示されたいずれのコイルによっても、巻線型コイルのような横巻き構造のコイルを導体路によって得ることができる。しかし、これらのいずれのコイルにおいても、複数の導電体を接合材によって接合することで、巻線状の導体路を形成している。このため、特許文献2および特許文献3に開示された上記従来のいずれのコイルも、導電体を接合材によって接合する工程が必須となり、製品価格の低廉化を図ることができない。また、導電体の接続部が多数存在するため、コイルの製品としての接続部信頼性の低下を招く可能性が高い。従って、特許文献2および特許文献3に開示された上記従来の各コイルは、導電体の一つ一つの各接続部の接続信頼性を向上させる構造もしくは製法がさらに必要となり、製品価格の上昇は免れ得ない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
幅方向において所定のパターンで振幅し、長さ方向において前記パターンが所定回数周期的に繰り返される2本以上の単一の導体路が電気絶縁性を有するシートの片面または両面上に並んで形成され、厚み方向において、前記パターンが繰り返される周期でシートが曲げられて、各導体路が巻かれたコモンモードチョークコイルを構成した。
本構成によれば、2本以上の単一の導体路が並んで形成されたシートが単に曲げられことで、シート上に形成された各導体路が巻かれて、コモンモードチョークコイルが形成される。従って、従来の横巻き構造のコイルのように、複数の導電体を接続してコイルを構成する導体路を形成する必要がなくなる。このため、導電体の接続部を備えること無く、巻線型コイルに似た横巻き構造のコモンモードチョークコイルを形成することが可能になる。この結果、導電体を接合する工程が不要となってコイル製品価格の低廉化を図りながら、接続部信頼性の低下を招くことのない、巻線型コイルに似た横巻き構造のコモンモードチョークコイルを簡単に提供することができる。
また、本発明は、
シートが、長さ方向において谷面と山面とが側面を介して交互に現れる、連続する4つの面を1周期とする周期で折り曲げられ、
各導体路が、連続する面の内の第1面において次に連続する第2面に近付くに連れて振幅高さが高くなるまたは低くなる幅方向に振幅し、次の第2面を振幅高さを保ってまたはほぼ変えずに横切り、第2面に連続する次の第3面において次に連続する第4面に近付くに連れて振幅高さが低くなるまたは高くなる幅方向に振幅し、次の第4面を振幅高さを保ってまたはほぼ変えずに横切る
ことを特徴とする。
本構成によれば、各導体路は、長さ方向に進行するのに連れ、コイルの厚み方向において、曲げられたシートの谷面への下降と山面への上昇を側面を介して交互に繰り返し、幅方向において、振幅高さを第1面で高くまたは低くし、第2面で保ちまたはほぼ変えず、第3面で低くまたは高くし、第4面で保ちまたはほぼ変えずに振幅し、巻き構造を呈する。
また、本発明は、
シートが、長さ方向において上り斜面と下り斜面とが交互に現れる、連続する2つの面を1周期とする周期で折り曲げられ、
各導体路が、連続する2つの面に形成される部分を1周期として前記パターンを繰り返す
ことを特徴とする。
本構成によれば、各導体路は、長さ方向に進行するのに連れ、コイルの厚み方向において、折り曲げられたシートの上り斜面での上昇と下り斜面での下降とを交互に繰り返し、幅方向において、所定のパターンで振幅して、巻き構造を呈する。
また、シートが、連続する2つの面を1周期とする周期で折り曲げられので、連続する4つの面を1周期とする周期で折り曲げられる上記の場合に比較して、少ない回数で1巻き当たりの折り曲げを行える。このため、同外形寸法のコモンモードチョークコイルにおいて、より多くの巻き数を稼ぐことができるので、大きなインダクタンスを有する横巻き構造のコモンモードチョークコイルを提供することができる。また、同じ巻き数のコモンモードチョークコイルにおいて、シートの折り曲げ回数を少なくすることができるので、シートの信頼性の向上を期待することができる。
また、本発明は、各導体路が、シートの折り曲げ線に交差して上り斜面および下り斜面に形成されることを特徴とする。
本構成によれば、シートの折り曲げによって導体路が曲げられる部分は、シートの折り曲げ線に導体路が交差する部分だけになる。このため、導体路が曲げられる部分が少なくなるので、導体路の信頼性の向上を期待することができる。
また、本発明は、各導体路が、シートの折り曲げ線に沿って形成された所定長の部分を有して、シートの両面上に並んで形成されることを特徴とする。
本構成によれば、シートの折り曲げ線に沿って形成された所定長の各導体路部分は、折り曲げられたシートの各面で最も外側に位置する。従って、同じ外形寸法のコモンモードチョークコイルにおいて、コイルの巻き径を最も大きく形成することができる。このため、コイル内径部の断面積を大きく確保でき、コイル内径部を磁束が通り易くなって、コモンモードチョークコイルを構成する各コイルのQ値を高くすることができる。
また、本発明は、各導体路が、矩形波状に振幅するパターンを有し、上り斜面または下り斜面のいずれか一方に1振幅の所定割合部分が形成され、いずれか他方に1振幅の残りの割合部分が形成されることを特徴とする。
本構成によれば、各導体路は、長さ方向に進行するのに連れ、コイルの厚み方向において、シートの上り斜面での上昇と下り斜面での下降とを交互に繰り返し、幅方向において、上り斜面または下り斜面のいずれか一方の斜面で、1振幅の所定割合分を振幅し、いずれか他方の斜面で、1振幅の残りの割合分を振幅して、巻き構造を呈する。
また、本発明は、各導体路が、正弦波状に振幅するパターンを有し、上り斜面および下り斜面の各長さ方向中央に正弦波の最大振幅部または最小振幅部がそれぞれ形成されることを特徴とする。
本構成によれば、各導体路は、長さ方向に進行するのに連れ、コイルの厚み方向において、シートの上り斜面での上昇と下り斜面での下降とを交互に繰り返し、幅方向において、上り斜面および下り斜面の各長さ方向中央で、正弦波の最大振幅部または最小振幅部をそれぞれ描くパターンで振幅して、巻き構造を呈する。
また、本発明は、シートの周囲を囲む基材を備えたことを特徴とする。
本構成によれば、シートの曲げ形状がシートの周囲を囲む基材によって保たれ、強度が確保されるので、コイルの製品取り扱い性が向上する。
また、本発明は、シートの曲がりに嵌合する凹凸形状を一面に有する基材を備えたことを特徴とする。
本構成によれば、シートの曲げ形状が、シートの曲がりに嵌合する凹凸形状を一面に有する基材によって保たれ、強度が確保されるので、コイルの製品取り扱い性が向上する。また、シートの曲がりに嵌合する凹凸形状が連続して1面に形成されたマザー基板を用いて、マザー基板の上にシートを嵌合させて個々の製品に分割することで、1枚のマザー基板から多数個の製品を取るウエハ加工によって本構造のコイルを製造することができる。
また、本発明は、
各導体路が、その巻き始めおよび巻き終わりにおけるシートの少なくとも一方の面上に電極パットを備え、
シートが、基材の両側部を覆って基材の底面側に曲げ返され、基材の底面に電極パットを露出させて曲げられる
ことを特徴とする。
本構成によれば、各導体路の巻き始めおよび巻き終わりに各導体路に一体に形成された電極パットが基材の底面に露出し、外部電極を構成する。このため、導電体の接続部を全く有すること無く、各コイルに外部電極を備えることができ、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイルを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。また、基材の両側部で各導体路が曲げ返されることで、コイルの長さ方向に外部電極形成のための寸法を取る必要がなくなり、コイルの長さ方向を全て巻線形成に使用することができる。このため、同外形寸法および同構成材料のコモンモードチョークコイルにおけるインダクタンス取得効率を上げることができる。
また、本発明は、シートの曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を一面に有する下側基材と、シートの曲がりに上方から嵌合する凹凸形状を一面に有する上側基材とを備えたことを特徴とする。
本構成によれば、シートの曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状をそれぞれ一面に有する下側基材および上側基材によってシートが挟まれることで、シートの曲げ形状が保たれ、強度が確保されるので、コイルの製品取り扱い性が向上する。また、シートの曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状が連続してそれぞれの1面に形成された下側マザー基板および上側マザー基板を用いて、これら下側および上側マザー基板の間にシートを挟んで個々の製品に分割することで、マザー基板から多数個の製品を取るウエハ加工によって本構造のコモンモードチョークコイルを製造することができる。
また、本発明は、下側基材の凹凸形状と上側基材の凹凸形状との各凹凸ピッチおよび各凹凸深さが均一でかつ同一であることを特徴とする。
本構成によれば、下側基材または上側基材の一方を他方に対してピッチ方向にずらし、かつ反転させることで、下側基材または上側基材の一方を下側基材および上側基材の双方として用いることができる。従って、下側基材と上側基材との間に互換性が生じ、下側基材および上側基材の成形加工をプレスによって行う場合、同一のプレス金型で下側基材および上側基材のプレス成形加工を行うことができる。このため、コイルの製品1個当たりに必要とされる金型のコストを半減することができ、横巻き構造のコモンモードチョークコイルの製造コストをさらに低減することが可能になる。
また、本発明は、
上側基材が、下側基材の両側部を覆って山面が下側基材の底面と並ぶ凸部を両端部に備え、
各導体路が、その巻き始めおよび巻き終わりにおけるシートの少なくとも一方の面上に電極パットを備え、
シートが、上側基材の両端部に備えられた凸部の山面に電極パットが露出して曲げられる
ことを特徴とする。
本構成によれば、各導体路の巻き始めおよび巻き終わりに各導体路に一体に形成された電極パットが、上側基材の両端部に備えられた凸部の山面に露出し、外部電極を構成する。このため、導電体の接続部を全く有すること無く、各コイルに外部電極を備えることができ、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイルを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。
また、本発明は、基材の側面に露出する各導体路の巻き始めおよび巻き終わりに電気的に接続された外部電極を備えることを特徴とする。
本構成によれば、基材の側面に露出する各導体路の巻き始めおよび巻き終わりにだけ外部電極を接続することで、基材の側面に外部電極を備える横巻き構造のコモンモードチョークコイルを構成することができる。このため、導電体の接続箇所が少なく、接続信頼性の低下を招くことの懸念が極めて少ない、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイルを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。
また、本発明は、基材が、非磁性体または磁性体からなることを特徴とする。
本構成によれば、基材が非磁性体からなる場合には基材の透磁率が小さくなり、インダクタンスを低く抑えることができるので、高周波用途の横巻き構造のコモンモードチョークコイルが提供される。また、基材が磁性体からなる場合には基材の透磁率が大きくなるので、用いる磁性体の種類を選択することで、所望の大きさのインダクタンスを有する横巻き構造のコモンモードチョークコイルが得られる。
また、本発明は、下側基材と上側基材との間にシートを挟んでプレスすることでシートを曲げるコモンモードチョークコイルの製造方法を構成した。
本構成によれば、シートを曲げて各導体路を巻き構造に加工する工程と、下側基材と上側基材とを嵌合させてシートの曲げ形状を保つ強度に加工する工程とが、下側基材と上側基材との間にシートを挟んでプレスする1つの工程で行われる。このため、製造工程が少なくなり、横巻き構造のコモンモードチョークコイルの製品コストをさらに低減することができる。
また、本発明は、シートの両面に接着剤を付けてプレスを行うことを特徴とする。
本構成によれば、シートを曲げて各導体路を巻き構造に加工する工程と、下側基材と上側基材とを嵌合させてシートの曲げ形状を保つ強度に加工する工程と、下側基材と上側基材との間にシートを接合する工程とが、下側基材と上側基材との間にシートを挟んでプレスする1つの工程で行われる。このため、製造工程がさらに少なくなり、横巻き構造のコモンモードチョークコイルの製品コストをさらに低減することができる。
本発明によれば、上記のように、導電体を接合する工程が不要となってコイル製品価格の低廉化を図りながら、接続部信頼性の低下を招くことのない、巻線型コイルに似た横巻き構造のコモンモードチョークコイルを簡単に提供することができる。
本発明の第1,第2の各実施形態によるコモンモードチョークコイルの外観斜視図である。 図1に示すコモンモードチョークコイルを構成する下側基材および上側基材の外観斜視図である。 (a)は、第1の実施形態によるコモンモードチョークコイルを構成するシートが折り曲げられる前の平面斜視図、(b)は、(a)に示すシート上に形成された導体路のパターン周期を説明するため平面図である。 (a)は、図3に示すシートが折り曲げられた状態の斜視図、(b)は、別の態様で折り曲げられた状態の斜視図である。 (a)は、第2の実施形態によるコモンモードチョークコイルを構成するシートが折り曲げられる前の平面斜視図、(b)は、(a)に示すシート上に形成された導体路のパターン周期を説明するため平面図である。 (a)は、図5に示すシートが折り曲げられた状態の斜視図、(b)は、別の態様で折り曲げられた状態の斜視図である。 本発明の第3,第4,第5の各実施形態によるコモンモードチョークコイルの外観斜視図である。 図7に示すコモンモードチョークコイルを構成する下側基材および上側基材の外観斜視図である。 (a)は、第3の実施形態によるコモンモードチョークコイルを構成するシートが折り曲げられる前の平面斜視図、(b)は、(a)に示すシート上に形成された導体路のパターン周期を説明するため平面図である。 (a)は、図9に示すシートが折り曲げられた状態の斜視図、(b)は、別の態様で折り曲げられた状態の斜視図である。 (a)は、第4の実施形態によるコモンモードチョークコイルを構成するシートが折り曲げられる前の平面斜視図、(b)は、(a)に示すシート上に形成された導体路のパターン周期を説明するため平面図である。 (a)は、図11に示すシートが折り曲げられた状態の斜視図、(b)は、別の態様で折り曲げられた状態の斜視図である。 (a)は、第5の実施形態によるコモンモードチョークコイルを構成するシートが折り曲げられる前の平面斜視図、(b)は、(a)に示すシート上に形成された導体路のパターン周期を説明するため平面図である。 (a)は、図13に示すシートが折り曲げられた状態の斜視図、(b)は、別の態様で折り曲げられた状態の斜視図である。 (a)は、第1,第2の各実施形態の変形例によるコモンモードチョークコイルの外観斜視図、(b)は、第3,第4,第5の各実施形態の変形例によるコモンモードチョークの外観斜視図である。 (a)は、第1,第2の各実施形態の他の変形例によるコモンモードチョークコイルの外部電極を備える前の外観斜視図、(b)は、(a)に示すコモンモードチョークコイルの外部電極を備えた外観斜視図である。 (a)は、第3,第4,第5の各実施形態の他の変形例によるコモンモードチョークコイルの外部電極を備える前の外観斜視図、(b)は、(a)に示すコモンモードチョークコイルの外部電極を備えた外観斜視図である。 (a)は、図16に示す構造のコモンモードチョークコイルが得られるマザー基板の側面図、(b)は、図17に示す構造のコモンモードチョークコイルが得られるマザー基板の側面図である。
次に、本発明のコモンモードチョークコイルおよびその製造方法の実施形態について、説明する。
図1は、本発明の第1,第2の各実施形態によるコモンモードチョークコイル1Aの外観斜視図である。
コモンモードチョークコイル1Aは、非磁性体または磁性体からなる下側基材2および上側基材3と、電気絶縁性を有するシート4とを備えて構成されており、幅W,長さL,厚みtの直方体状をしている。下側基材2は、その外観が図2(b)に示されるラック歯車状をしており、底面2aに対向する一面2bに、シート4の矩形状の曲がりに下方から嵌合する凹凸形状をコイル1Aの巻き数分有する。上側基材3は、その外観が図2(a)に示され、上面3aに対向する一面3bに、シート4の矩形状の曲がりに上方から嵌合する凹凸形状をコイル1Aの巻き数分有する。また、上側基材3は、下側基材2の両側部2c,2cを覆って山面3c,3cが下側基材2の底面2aと並ぶ凸部3d,3dを両端部に備えている。これら凸部3d,3dは、基材中央部に形成された凸部よりも大きなものとなっており、その高さ寸法はコイル1Aの厚みtと同じになっている。下側基材2の長さは、これら凸部3d,3dの分、上側基材3の長さよりも短くなっている。シート4は、エポキシ、ポリイミドなどの樹脂や、セラミック等の材質からなり、これら下側基材2および上側基材3の各凹凸形状部間に挟まれて、設けられている。
図3(a)は、本発明の第1の実施形態によるコモンモードチョークコイル1Aに用いられるシート4が折り曲げられる前の平面斜視図である。この図では、その理解のためにシート4の厚みを誇張して厚く記載している。図3(a)に示すシート4の片面上には、2本の単一の導体路5a,5bが、銅、銀などの一般的な内部電極材料を用いて、印刷法やリソグラフィー技術などの一般的な電極形成法によって並んで形成されている。これら導体路5a,5bは、コイル1Aの幅W方向において、所定の台形波状パターンで振幅し、コイル1Aの長さL方向において、この台形波状パターンがコイル1Aの巻き数に相当する所定回数周期的に繰り返されて、ミアンダ形状に形成されている。このシート4が、図1に示すように、厚みt方向において、台形波状パターンが繰り返される1周期を1周期とする周期で、図4(a)の斜視図に示すように折り曲げられることで、各導体路5a,5bは巻き線形状を呈する。なお、図4において図3と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
シート4の上記の折り曲げは、図3(b)の平面図に模式的に示す、一点鎖線で示す線を谷折り線v、破線で示す線を山折り線mとして行われ、長さL方向において谷面Vと山面Mとが側面Sを介して交互に現れる、連続する4つの面を1周期とする周期で折り曲げられる。この折り曲げパターンは、谷折り−山折り−山折り−谷折りを1周期としている。
このようなシート4に形成された各導体路5a,5bは、図3(b)に示す、連続する4つの面の内の、始めの谷折り線vで区切られる第1面Iの谷面Vにおいて、次に連続する第2面IIの側面Sに近付くに連れて振幅高さが高くなる幅W方向に振幅し、対角線方向に横切る。そして、次の第2面IIの側面Sを振幅高さを保ってまたはほぼ変えずに、長さL方向に平行に横切る。その後、第2面IIに連続する次の第3面IIIの山面Mにおいて、次に連続する第4面IVの側面Sに近付くに連れて振幅高さが低くなる幅W方向に振幅し、対角線方向に横切る。そして、次の第4面IVの側面Sを振幅高さを保って、長さL方向に平行に横切る。
従って、各導体路5a,5bは、長さL方向に進行するのに連れ、コイル1Aの厚みt方向において、曲げられたシート4の谷面Vへの下降と山面Mへの上昇を側面Sを介して交互に繰り返し、幅W方向において、振幅高さを第1面Iで高くし、第2面IIで保ちまたはほぼ変えず、第3面IIIで低くし、第4面IVで保って振幅し、巻き構造を呈する。各導体路5a,5bによって形成されるコイルのインダクタンス分は、第1面Iおよび第3面IIIでの振幅高さ変化が急で、各導体路5a,5bの台形波状パターンが急峻なほど大きくなるが、コモンモードチョークコイル1Aを製造し難くなる。
各導体路5a,5bは、図3(a)に示すように、その巻き始めおよび巻き終わりにおけるシート4の両面上に、コの字状に折り曲げられた電極パット5c,5cを備える。シート4は、上側基材3の両端部に備えられた凸部3d,3dの山面3c,3c(図2参照)に、電極パット5c,5cが露出して折り曲げられる。このため、電極パット5c,5cの前の側面Sにおける各導体路5a,5bは、電極引き出し用に形成されている。
図5(a)は、本発明の第2の実施形態によるコモンモードチョークコイル1Aに用いられるシート4が折り曲げられる前の平面斜視図である。このシート4は、一方の導体路5aが表面、他方の導体路5bが導体路5aに対向する裏面に並んで形成されている点だけが、第1の実施形態によるコモンモードチョークコイル1Aと異なる。なお、図5において図3と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
シート4は、図5(b)の平面図に模式的に示す谷折り線vおよび山折り線mに沿って、第1の実施形態と同様にして折り曲げられる。図6(a)は、このようにして折り曲げられた状態のシート4の斜視図である。なお、図6において図4および図5と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。第2の実施形態では、シート4の両面の同位置に各導体路5a,5bが形成されるので、折り曲げられた状態のシート4では、第1の実施形態におけるシート4の片面にずれて形成される態様と異なり、各導体路5a,5bは重なって1本に見える。
第1,第2の各実施形態では、下側基材2と上側基材3との間にシート4を挟んでプレスすることで、シート4が図4(a),図6(a)に示すように折り曲げられ、コモンモードチョークコイル1Aが製造される。この際、シート4の両面に接着剤が付けられて、プレス加工が行われる。用いる接着剤の種類は一般的な接着剤でよく、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤などが用いられる。
図7は、本発明の第3,第4,第5の各実施形態によるコイル1Bの外観斜視図である。
コイル1Bは、非磁性体または磁性体からなる下側基材12および上側基材13と、電気絶縁性を有するシート4とを備えて構成されており、幅W,長さL,厚みtの直方体状をしている。下側基材12は、その外観が図8(b)に示され、底面12aに対向する一面12bに、シート4の鋸歯状の折れ曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を、コイル1Bの巻き数分有する。上側基材13は、その外観が図8(a)に示され、上面13aに対向する一面13bに、シート4の鋸歯状の折れ曲がりに上方から嵌合する凹凸形状を、コイル1Bの巻き数分有する。また、上側基材13は、下側基材12の両側部12c,12cを覆って山面13c,13cが下側基材12の底面12aと並ぶ凸部13d,13dを両端部に備えている。コイル1Bの厚みtは、凸部13d,13dの高さ寸法になっている。下側基材12の長さは、これら凸部13d,13dの分、上側基材13の長さよりも短くなっている。シート4は、これら下側基材12および上側基材13の各凹凸形状部間に挟まれて、設けられている。
図9(a)は、本発明の第3の実施形態によるコイル1Bに用いられるシート4が折り曲げられる前の平面図である。シート4の片面上には2本の単一の導体路5a,5bが、第1,第2の実施形態と同様な内部電極材料を用いて、同様な電極形成法によって形成されている。各導体路5a,5bは、コイル1Bの幅W方向において、所定の正弦波状パターンで振幅し、コイル1Bの長さL方向において、この正弦波状パターンがコイル1Bの巻き数に相当する所定回数周期的に繰り返されて、ミアンダ形状に形成されている。このシート4が、厚みt方向において、正弦波状パターンが繰り返される1周期を1周期とする周期で、図10(a)の斜視図に示すように折り曲げられることで、各導体路5a,5bは巻き線形状を呈する。なお、図10において図9と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
シート4の上記の折り曲げは、図9(b)に一点鎖線で示す折り曲げ線を谷折り線v、破線で示す折り曲げ線を山折り線mとして行われ、長さL方向において上り斜面Uと下り斜面Dとが交互に現れる、連続する2つの面を1周期とする周期で折り曲げられる。また、各導体路5a,5bは、シート4の折り曲げ線に交差して上り斜面Uおよび下り斜面Dに形成されており、正弦波振幅の最大振幅部および最小振幅部が、上り斜面Uおよび下り斜面Dの各長さL方向中央にそれぞれ形成されている。従って、各導体路5a,5bは、長さL方向に進行するのに連れ、コイル1Bの厚みt方向において、シート4の上り斜面Uでの上昇と下り斜面Dでの下降とを交互に繰り返し、幅W方向において、上り斜面Uおよび下り斜面Dの各長さL方向中央で、正弦波の最大振幅部および最小振幅部をそれぞれ描くパターンで振幅して、巻き構造を呈する。
各導体路5a,5bは、その巻き始めおよび巻き終わりのシート4上に電極パット5c,5cを備える。シート4は、上側基材13の両端部に備えられた凸部13d,13dの山面13c,13c(図8参照)に、電極パット5c,5cが露出して折り曲げられる。このため、電極パット5c,5cの前の側面Sにおける各導体路5a,5bは、電極引き出し用に形成されている。
図11(a)は、本発明の第4の実施形態によるコイル1Bに用いられるシート4が折り曲げられる前の平面図、同図(b)は同シート4の折り曲げ時の谷折り線vおよび山折り線mを模式的に示す平面図である。なお、図11において図9と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
第4の実施形態によるコイル1Bでは、各導体路5a,5bを、コイル1Bの幅W方向において、所定の矩形波状パターンで振幅させ、コイル1Bの長さL方向において、この矩形波状パターンをコイル1Bの巻き数に相当する所定回数周期的に繰り返して、ミアンダ形状に形成する。この際、各導体路5a,5bは、幅W方向において、最も低い振幅高さhから最も高い振幅高さhまで振れ、その後、最も低い振幅高さhまで戻る振幅を1振幅とした場合、上り斜面Uまたは下り斜面Dのいずれか一方に、1振幅の所定割合部分x,yが形成される。また、上り斜面Uまたは下り斜面Dのいずれか他方に、1振幅の残りの割合部分1−x,1−yが形成される。
この第4の実施形態によるコイル1Bでも、シート4は、図12(a)の斜視図に示すように第3の実施形態によるコイル1Bと同様にして折り曲げられる。なお、図12において図11と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。各導体路5a,5bは、長さL方向に進行するのに連れ、コイル1Bの厚みt方向において、シート4の上り斜面Uでの上昇と下り斜面Dでの下降とを交互に繰り返し、幅W向において、上り斜面Uで1振幅の所定割合分を振幅し、下り斜面Dで1振幅の残りの割合分を振幅して、巻き構造を呈する。
図13(a)は、本発明の第5の実施形態によるコイル1Bに用いられるシート4が折り曲げられる前の平面図、同図(b)は同シート4の折り曲げ時の谷折り線vおよび山折り線mを模式的に示す平面図である。なお、図13において図9と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
第5の実施形態によるコイル1Bでは、各導体路5a,5bは、シート4の谷折り線vおよび山折り線mに沿って形成された所定長の部分を両面に有して、シート4の両面に対向して並んで形成されている。このコイル1Bでは、各導体路5a,5bを、シート4の両面で、コイル1Bの幅W方向において、所定の矩形波状パターンで振幅させ、コイル1Bの長さL方向において、この矩形波状パターンをコイル1Bの巻き数に相当する所定回数周期的に繰り返して、ミアンダ形状に形成する。
この第5の実施形態によるコイル1Bでも、シート4は、図14(a)の斜視図に示すように第3の実施形態によるコイル1Bと同様にして折り曲げられる。各導体路5a,5bは、長さL方向に進行するのに連れ、コイル1Bの厚みt方向において、シート4の上り斜面Uでの上昇と下り斜面Dでの下降とを交互に繰り返し、幅W向において、谷折り線vに沿って振幅して、上り斜面Uを長さL方向に水平に横切った後、山折り線mに沿って振幅して、下り斜面Dを長さL方向に水平に横切り、巻き構造を呈する。
第3,第4,第5の各実施形態では、下側基材12と上側基材13との間にシート4を挟んでプレスすることで、シート4が図10(a),図12(a),図14(a)に示すように折り曲げられて、コイル1Bが製造される。この際、シート4の両面に接着剤が付けられて、プレス加工が行われる。
このような第1〜第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1A,1Bによれば、2本の単一の導体路5a,5bが形成された各シート4が単に曲げられことで、シート4上に形成された各導体路5a,5bが巻かれて、コモンモードチョークコイル1A,1Bが形成される。従って、従来のコイルのように、複数の導電体を接続してコイルを構成する導体路を形成する必要がなくなる。このため、導電体の接続部を備えること無く、巻線型コイルに似た横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bを形成することが可能になる。この結果、導電体を接合する工程が不要となってコイル製品価格の低廉化を図りながら、接続部信頼性の低下を招くことのない、巻線型コイルに似た横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bを簡単に提供することができる。
また、第1,第2の各実施形態のコモンモードチョークコイル1Aでは、シート4の曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状をそれぞれ一面2bおよび3bに有する下側基材2および上側基材3によってシート4が挟まれることで、第3,第4,第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1Bでは、シート4の曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状をそれぞれ一面12bおよび13bに有する下側基材12および上側基材13によってシート4が挟まれることで、シート4の折り曲げ形状が保たれ、強度が確保されるので、コモンモードチョークコイル1A,1Bの製品取り扱い性が向上する。
また、第1,第2の各実施形態のコモンモードチョークコイル1Aでは、各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに各導体路5a,5bに一体に形成された電極パット5c,5cが、上側基材3の両端部に備えられた凸部3d,3dの山面3c,3cに露出し、外部電極を構成する。第3,第4,第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1Bでは、各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに各導体路5a,5bに一体に形成された電極パット5c,5cが、上側基材13の両端部に備えられた凸部13d,13dの山面13c,13cに露出し、外部電極を構成する。このため、導電体の接続部を全く有すること無く、各導体路5a,5bによって構成されるコイルに外部電極を備えることができ、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。
また、第1〜第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1A,1Bにおいては、下側基材2,12および上側基材3,13がアルミナ等の非磁性体からなる場合には、下側基材2,12および上側基材3,13の透磁率が小さくなる。このため、各導体路5a,5bによって構成されるコイルのインダクタンスを低く抑えることができるので、高周波用途の横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bが提供される。また、下側基材2,12および上側基材3,13がフェライト等の磁性体からなる場合には、下側基材2,12および上側基材3,13の透磁率が大きくなる。このため、用いる磁性体の種類を選択することで、所望の大きさのインダクタンスを有する横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bが得られる。
また、第1〜第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1A,1Bの製造方法によれば、シート4を曲げて各導体路5a,5bを巻き構造に加工する工程と、下側基材2,12と上側基材3,13とを嵌合させてシート4の曲げ形状を保つ強度に加工する工程とが、下側基材2,12と上側基材3,13との間にシート4を挟んでプレスする1つの工程で行われる。このため、製造工程が少なくなり、横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bの製品コストをさらに低減することができる。
また、第1〜第5の各実施形態のコモンモードチョークコイル1A,1Bの製造方法によれば、シート4の両面に接着剤が付けられて上記のプレス加工が行われるので、シート4を曲げて各導体路5a,5bを巻き構造に加工する工程と、下側基材2,12と上側基材3,13とを嵌合させてシート4の曲げ形状を保つ強度に加工する工程と、下側基材2,12と上側基材3,13との間にシート4を接合する工程とが、下側基材2,12と上側基材3,13との間にシート4を挟んでプレスする1つの工程で行われる。このため、製造工程がさらに少なくなり、横巻き構造のコモンモードチョークコイル1A,1Bの製品コストをさらに低減することができる。
また、第3,第4,第5の各実施形態のコイル1Bにおいては、シート4は、図10(a),図12(a),図14(a)に示すように、連続する2つの上り斜面Uおよび下り斜面Dを1周期とする周期で鋸歯状に折り曲げられる。このため、シート4Aが、図4(a),図6(a)に示すように、連続する4つの面を1周期とする周期で矩形波状に折り曲げられる場合に比較して、少ない回数で1巻き当たりの折り曲げを行える。このため、第3,第4,第5の各実施形態のコイル1Bによれば、同外形寸法のコモンモードチョークコイルにおいて、より多くの巻き数を稼ぐことができるので、大きなインダクタンスを有する横巻き構造のコモンモードチョークコイル1Bを提供することができる。また、同じ巻き数のコモンモードチョークコイルにおいて、シート4の折り曲げ回数を少なくすることができるので、シート4の信頼性の向上を期待することができる。なお、単位長さ当たりのシート4の折り曲げ回数を多くして、シート4の折り曲げ角度を急峻にすると、コイル1Bのインダクタンス分は大きくなるが、コイル1Bを製造し難くなる。
また、図10(a),図12(a)に示すシート4を用いる第3,第4の各実施形態のコイル1Bにおいては、シート4の折り曲げによって各導体路5a,5bが曲げられる部分は、シート4の谷折り線vおよび山折り線mに各導体路5a,5bが交差する部分だけになる。このため、導体路5a,5bが曲げられる部分が少なくなるので、導体路5a,5bの信頼性の向上を期待することができる。
また、図14(a)に示すシート4を用いる第5の実施形態のコイル1Bによれば、シート4の折り曲げ線に沿って形成された所定長の各導体路5a,5b部分は、折り曲げられたシート4の各面で最も外側に位置する。従って、同じ外形寸法のコモンモードチョークコイルにおいて、コイルの巻き径を最も大きく形成することができる。このため、コイル内径部の断面積を大きく確保でき、コイル内径部を磁束が通り易くなって、コモンモードチョークコイル1BのQ値を高くすることができる。
なお、上記の第1,第2の各実施形態では、各導体路5a,5bが、連続する面の内の第1面Iにおいて第2面IIに近付くに連れて振幅高さが高くなる幅W方向に振幅し、第3面IIIにおいて第4面IVに近付くに連れて振幅高さが低くなる幅W方向に振幅する場合について、説明した。しかし、各導体路5a,5bは、連続する面の内の第1面Iにおいて第2面IIに近付くに連れて振幅高さが低くなる幅W方向に振幅し、第3面IIIにおいて第4面IVに近付くに連れて振幅高さが高くなる幅W方向に振幅するように構成してもよい。また、各導体路5a,5bは、第2面IIおよび第3面IIIを振幅高さをほぼ変えずに例えば円弧状に横切るように構成してもよい。
また、第1,第2の各実施形態では、各導体路5a,5bが、振幅高さを第1面Iで高くし、第2面IIで保ちまたはほぼ変えず、第3面IIIで低くし、第4面IVで保って振幅する場合について、説明した。しかし、各導体路5a,5bは、振幅高さを第1面Iで保ちまたはほぼ変えず、第2面IIで高くまたは低くし、第3面IIIで保ちまたはほぼ変えず、第4面IVで低くまたは高くなるように振幅する構成であってもよい。
また、第3,第4の各実施形態によるコイル1Bでは、図9,図11に示すように、各導体路5a,5bをシート4の片面に形成した場合について、説明した。しかし、図5に示すシート4を用いる第2の実施形態によるコイル1Aと同様に、各導体路5a,5bをシート4の両面に対向させて並んで形成することでも、第3,第4の各実施形態によるコイル1Bと同様な横巻き構造のコモンモードチョークコイルが得られる。
また、上記の第1〜第5の各実施形態では、シート4の片面または両面上に単一の導体路5a,5bを2本形成した場合について、説明した。しかし、シート4の片面または両面上に単一の導体路を3本以上形成し、トリファイラ構造等のコモンモードチョークコイルを構成するようにしてもよい。
また、上記の第1〜第5の各実施形態では、各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりにおける電極パット5c,5cをシート4の両面にわたって形成した場合について、説明した。しかし、電極パット5c,5cは必ずしも両面にわたって形成する必要は無く、少なくとも、外部に露出させる方の片面にだけ形成するように構成してもよい。
また、第1〜第5の各実施形態では、シート4を谷折り線vおよび山折り線mに沿って折り曲げる場合について、説明した。しかし、シート4は必ずしも折り線に沿って折り曲げる必要は無く、波状などに湾曲させることで、シート4上に形成された各導体路5a,5bを巻き構造にするようにしてもよい。この場合、下側基材2,12および上側基材3,13に設けられる凹凸形状も、波状などの湾曲状となる。
また、第1〜第5の各実施形態では、シート4の曲がりに下方および上方から嵌合する下側基材2,12および上側基材3,13により、シート4の強度を保つ構造を構成した場合について、説明した。しかし、電極パット5c,5cを露出させてシート4の周囲に樹脂を充填し、シート4の周囲を樹脂で直方体状に囲む樹脂基材などを備えることで、シート4の強度を保つ構造を構成するようにしてもよい。本構成によれば、シート4の曲げ形状がシート4の周囲を囲む樹脂などの基材によって保たれ、強度が確保されるので、本構成によっても、コイル1A,1Bの製品取り扱い性が向上する。
また、上側基材3,13を備えず、シート4の曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を一面2b,12bに有する下側基材2,12だけを備えることで、シート4の強度を保つ構造を構成するようにしてもよい。本構成によれば、シート4の曲げ形状が下側基材2,12だけによって保たれ、強度が確保されるので、本構成によっても、コイル1A,1Bの製品取り扱い性が向上する。
この際、シート4の電極パット5c,5c前の折り方を、上記の第1,第2の各実施形態と異なり山折りとすることで、シート4は、図4(b),図6(b)の斜視図に示すように、両端部が内側に折り返された形状に折られる。このため、下側基材2だけを備えることで得られるコイル1Cは、図15(a)の斜視図に外観が示されるようになる。なお、同図において図2および図4と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。このコイル1Cにおいては、シート4は、下側基材2の両側部2c,2cを覆って下側基材2の底面2a側に両端部が曲げ返され、下側基材2の底面2aに電極パット5c,5cを露出させて、曲げられている。図15(a)においては図4(b)のシート4を図示しているが、図6(b)のシート4によっても、同様なコイル1Cが得られる。
また、シート4の電極パット5c,5c前の折り方を、上記の第3,第4,第5の各実施形態と異なり山折りとすることで、シート4は、図10(b),図12(b),図14(b)の斜視図に示すように、両端部が内側に折り返された形状に折られる。このため、下側基材12だけを備えることで得られるコイル1Dは、図15(b)の斜視図に外観が示されるようになる。なお、同図において図8および図10と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。このコイル1Dにおいては、シート4は、下側基材12の両側部12c,12cを覆って下側基材12の底面12a側に両端部が曲げ返され、下側基材12の底面12aに電極パット5c,5cを露出させて、曲げられている。図15(b)においては図10(b)のシート4を図示しているが、図12(b),図14(b)のシート4によっても、同様なコイル1Dが得られる。
これら構成のコイル1C,1Dによれば、各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに各導体路5a,5bに一体に形成された電極パット5c,5cが下側基材2,12の底面2a,12aに露出し、外部電極を構成する。このため、本構成のコイル1C,1Dによっても、導電体の接続部を全く有すること無く、コイル1C,1Dに外部電極を備えることができ、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイル1C,1Dを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。また、下側基材2,12の両側部で各導体路5a,5bが曲げ返されることで、コイル1C,1Dの長さL方向に外部電極形成のための寸法を図1,図7に示すコイル1A,1Bのように取る必要がなくなり、コイル1C,1Dの長さL方向を全て巻線形成に使用することができる。このため、同外形寸法および同構成材料のコイルにおけるインダクタンス取得効率を上げることができる。
図15(a),(b)に示すコイル1C,1Dが奏するこのような作用効果は、凸部3d,3d、13d,13dを備えない次述する図16,図17に示す上側基材3A,13Aを用い、シート4を下側基材2,12と上側基材3A,13Aとの間に挟んだ構成においても、得られる。
また、第1,第2の各実施形態では、上側基材3の両端部に、基材中央部に形成された凸部よりも大きな凸部3d,3dを備え、凸部3d,3dの山面3c,3cに電極パット5c,5cを露出させて外部電極を構成した場合について、説明した。しかし、このような凸部3d,3dを備えずに、例えば図16(a)の外観斜視図に示すように、上側基材3Aを構成するようにしてもよい。なお、同図において図1と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この場合、下側基材2と上側基材3Aとによって構成される基材6の側面6aに露出する各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに、同図(b)に示すように外部電極7a,7bを電気的に接続する。この外部電極7a,7bの形成は例えばディップ塗布法などで行われる。
また、第3,第4,第5の各実施形態では、上側基材13の両端部に凸部13d,13dを備え、凸部13d,13dの山面13c,13cに電極パット5c,5cを露出させて外部電極を構成した場合について、説明した。しかし、このような凸部13d,13dを備えずに、例えば図17(a)の外観斜視図に示すように、上側基材13Aを構成するようにしてもよい。なお、図17において図7と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この場合、下側基材12と上側基材13Aとによって構成される基材16の側面16aに露出する各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに、同図(b)に示すように外部電極17a,17bを電気的に接続する。この外部電極17a,17bの形成も例えばディップ塗布法などで行われる。
これらの各構成によれば、基材6,16の側面6a,16aに露出する各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりにだけ外部電極7a,7b、17a,17bを接続することで、基材6,16の側面6a,16aに外部電極7a,7b、17a,17bを備える横巻き構造のコモンモードチョークコイル1E,1Fを構成することができる。また、上記の各実施形態のように、上側基材3,13の両端部に凸部3d,3d、13d,13dを形成する必要が無く、また、各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりに電極パット5c,5cを形成する必要も無い。このため、導電体の接続箇所が4箇所で少なく、接続信頼性の低下を招くことの懸念が極めて少ない、外部電極7a,7b、17a,17bを備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイル1E,1Fを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。
また、シート4の周囲を樹脂で直方体状に囲む樹脂基材などを備えて構成される上述した巻き構造のコイルや、シート4の曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を一面2b,12bに有する下側基材2,12だけを備えて構成される上述した巻き構造のコイル1C,1Dにおいて、各導体路5a,5bの両端部に電極パット5c,5cを備えず、樹脂基材または下側基材2,12の側面に各導体路5a,5bの巻き始めおよび巻き終わりを露出させることで、上記の外部電極7a,7b、17a,17bのような外部電極を基材の側面に構成することできる。このため、このような巻き構造のコイルによっても、導電体の接続箇所が4箇所で少なく、接続信頼性の低下を招くことの懸念が極めて少ない、外部電極を備えた横巻き構造のコモンモードチョークコイルを安価にかつ接続信頼性高く提供することができる。
また、このように外部電極を各導体路5a,5bとは別に形成する上記の横巻き構造のコモンモードチョークコイルにおいては、シート4の曲がりに嵌合する凹凸形状が連続して1面に形成された、基材の材質からなるマザー基板を用いて、マザー基板の上に、電極パット5c,5cを備えない各導体路5a,5bが連続して形成されたシート4を嵌合させて、ダイシング等によって個々の製品に分割することができる。また、電極パット5c,5cを備えない各導体路5a,5bが連続して形成されたシート4の周囲を囲む樹脂基材をマザー基板とし、このマザー基板をダイシング等によって分割することで、個々の製品を得ることができる。このため、1枚のマザー基板から多数個の製品を取るウエハ加工により、上記各構造のコイルを製造することができる。
また、図18(a)に示す、基材の材質からなる下側マザー基板22Aおよび上側マザー基板33Aを用いて、これら下側マザー基板22Aおよび上側マザー基板33Aの間にシート4を挟んで図の点線に沿う箇所でダイシングをし、個々の製品に分割することによっても、マザー基板22A,33Aから多数個の製品を取るウエハ加工によって図16に示す構造のコモンモードチョークコイル1Eを製造することができる。この場合、下側マザー基板22Aおよび上側マザー基板33Aには、シート4の矩形波状曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状が連続してそれぞれの1面に形成されている。
また、図18(b)に示す、基材の材質からなる下側マザー基板22Bおよび上側マザー基板33Bを用いて、これら下側マザー基板22Bおよび上側マザー基板33Bの間にシート4を挟んで図の点線に沿う箇所でダイシングをし、個々の製品に分割することによっても、マザー基板22B,33Bから多数個の製品を取るウエハ加工によって図17に示す構造のコモンモードチョークコイル1Fを製造することができる。この場合、下側マザー基板22Bおよび上側マザー基板33Bには、シート4の鋸歯状曲がりに下方および上方から嵌合する凹凸形状が連続してそれぞれの1面に形成されている。
また、図16,図17に示す横巻き構造のコモンモードチョークコイル1E,1Fにおいて、下側基材2,12の凹凸形状と上側基材3A,13Aの凹凸形状との各凹凸ピッチおよび各凹凸深さが均一でかつ同一の構造にすると、下側基材2,12または上側基材3A,13Aの一方を他方に対して1ピッチずらし、かつ反転させることで、下側基材2,12または上側基材3A,13Aの一方を下側基材2,12および上側基材3A,13Aの双方として用いることができる。従って、下側基材2,12と上側基材3A,13Aとの間に互換性が生じ、下側基材2,12および上側基材3A,13Aの成形加工をプレスによって行う場合、同一のプレス金型で下側基材2,12および上側基材3A,13Aのプレス成形加工を行うことができる。このため、コイル1E,1Fの製品1個当たりに必要とされる金型のコストを半減することができ、横巻き構造のコモンモードチョークコイル1E,1Fの製造コストをさらに低減することが可能になる。
1A,1B,1C,1D,1E,1F…コモンモードチョークコイル
2,12…下側基材
2a,12a…底面
2b,12b…一面
2c,12c…側面
3,3A,13,13A…上側基材
3a,13a…上面
3b,13b…一面
3c,13c…山面
3d,13d…凸部
4…シート
5a,5b…導体路
5c…電極パット
W…幅
L…長さ
t…厚み
v…谷折り線
V…谷面
m…山折り線
M…山面
S…側面
U…上り斜面
D…下り斜面

Claims (17)

  1. 幅方向において所定のパターンで振幅し、長さ方向において前記パターンが所定回数周期的に繰り返される2本以上の単一の導体路が電気絶縁性を有するシートの片面または両面上に並んで形成され、厚み方向において、前記パターンが繰り返される周期で前記シートが曲げられて、各前記導体路が巻かれたコモンモードチョークコイル。
  2. 前記シートは、前記長さ方向において谷面と山面とが側面を介して交互に現れる、連続する4つの面を1周期とする周期で折り曲げられ、
    各前記導体路は、連続する前記面の内の第1面において次に連続する第2面に近付くに連れて振幅高さが高くなるまたは低くなる前記幅方向に振幅し、次の前記第2面を振幅高さを保ってまたはほぼ変えずに横切り、前記第2面に連続する次の第3面において次に連続する第4面に近付くに連れて振幅高さが低くなるまたは高くなる前記幅方向に振幅し、次の前記第4面を振幅高さを保ってまたはほぼ変えずに横切る
    ことを特徴とする請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 前記シートは、前記長さ方向において上り斜面と下り斜面とが交互に現れる、連続する2つの面を1周期とする周期で折り曲げられ、
    各前記導体路は、連続する2つの前記面に形成される部分を1周期として前記パターンを繰り返す
    ことを特徴とする請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  4. 各前記導体路は、前記シートの折り曲げ線に交差して前記上り斜面および前記下り斜面に形成されることを特徴とする請求項3に記載のコモンモードチョークコイル。
  5. 各前記導体路は、前記シートの折り曲げ線に沿って形成された所定長の部分を有して、シートの両面上に並んで形成されることを特徴とする請求項3に記載のコモンモードチョークコイル。
  6. 各前記導体路は、矩形波状に振幅する前記パターンを有し、前記上り斜面または前記下り斜面のいずれか一方に1振幅の所定割合部分が形成され、いずれか他方に1振幅の残りの割合部分が形成されることを特徴とする請求項4に記載のコモンモードチョークコイル。
  7. 各前記導体路は、正弦波状に振幅する前記パターンを有し、前記上り斜面および前記下り斜面の各長さ方向中央に正弦波の最大振幅部または最小振幅部がそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4に記載のコモンモードチョークコイル。
  8. 前記シートの周囲を囲む基材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコモンモードチョークコイル。
  9. 前記シートの曲がりに嵌合する凹凸形状を一面に有する基材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコモンモードチョークコイル。
  10. 各前記導体路は、その巻き始めおよび巻き終わりにおける前記シートの少なくとも一方の面上に電極パットを備え、
    前記シートは、前記基材の両側部を覆って前記基材の底面側に曲げ返され、前記基材の底面に前記電極パットを露出させて曲げられる
    ことを特徴とする請求項9に記載のコモンモードチョークコイル。
  11. 前記シートの曲がりに下方から嵌合する凹凸形状を一面に有する下側基材と、前記シートの曲がりに上方から嵌合する凹凸形状を一面に有する上側基材とを備えたことを特徴とする請求項9に記載のコモンモードチョークコイル。
  12. 前記下側基材の凹凸形状と前記上側基材の凹凸形状との各凹凸ピッチおよび各凹凸深さが均一でかつ同一であることを特徴とする請求項11に記載のコモンモードチョークコイル。
  13. 前記上側基材は、前記下側基材の両側部を覆って山面が前記下側基材の底面と並ぶ凸部を両端部に備え、
    各前記導体路は、その巻き始めおよび巻き終わりにおける前記シートの少なくとも一方の面上に電極パットを備え、
    前記シートは、前記上側基材の両端部に備えられた前記凸部の山面に前記電極パットが露出して曲げられる
    ことを特徴とする請求項11に記載のコモンモードチョークコイル。
  14. 前記基材の側面に露出する各前記導体路の巻き始めおよび巻き終わりに電気的に接続された外部電極を備えることを特徴とする請求項8または請求項9または請求項11または請求項12に記載のコモンモードチョークコイル。
  15. 前記基材は、非磁性体または磁性体からなることを特徴とする請求項8から請求項14のいずれか1項に記載のコモンモードチョークコイル。
  16. 前記下側基材と前記上側基材との間に前記シートを挟んでプレスすることで前記シートを曲げる請求項11から請求項13のいずれか1項または請求項14で引用される請求項11もしくは請求項12に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法。
  17. 前記シートの両面に接着剤を付けて前記プレスを行うことを特徴とする請求項16に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法。
JP2013138099A 2013-07-01 2013-07-01 コモンモードチョークコイル Active JP6263875B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013138099A JP6263875B2 (ja) 2013-07-01 2013-07-01 コモンモードチョークコイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013138099A JP6263875B2 (ja) 2013-07-01 2013-07-01 コモンモードチョークコイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015012234A true JP2015012234A (ja) 2015-01-19
JP6263875B2 JP6263875B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=52305118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013138099A Active JP6263875B2 (ja) 2013-07-01 2013-07-01 コモンモードチョークコイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6263875B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135854A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 株式会社村田製作所 可変コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
KR20180011744A (ko) * 2016-07-25 2018-02-02 리니어 테크놀러지 엘엘씨 하이브리드 공통 모드 초크 및 켈빈 전압 감지를 사용하는 통신 시스템
JP2018195984A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 国立大学法人信州大学 単層薄膜コモンモードフィルタ
JPWO2022124415A1 (ja) * 2020-12-11 2022-06-16

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4621231A (en) * 1984-06-19 1986-11-04 Westinghouse Electric Corp. Toroidal sensor coil and method
JPS61283105A (ja) * 1985-06-10 1986-12-13 Nec Corp チヨ−クコイル
JPH0245903A (ja) * 1988-08-05 1990-02-15 Murata Mfg Co Ltd インダクタ
JPH0644113U (ja) * 1992-11-09 1994-06-10 コーア株式会社 インピーダンス素子
JPH08236361A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Ricoh Co Ltd 線輪及び変成器
JP2002043138A (ja) * 2000-05-16 2002-02-08 Fdk Corp インダクタ
JP2002110427A (ja) * 2000-09-27 2002-04-12 Koa Corp セラミック回路素子
JP2004014940A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd シートコイル
JP2010129858A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Seiko Epson Corp インダクタ素子
JP2015005695A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社村田製作所 コイルおよびその製造方法
JP2015005694A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社村田製作所 コイルおよびその製造方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4621231A (en) * 1984-06-19 1986-11-04 Westinghouse Electric Corp. Toroidal sensor coil and method
JPS61283105A (ja) * 1985-06-10 1986-12-13 Nec Corp チヨ−クコイル
JPH0245903A (ja) * 1988-08-05 1990-02-15 Murata Mfg Co Ltd インダクタ
JPH0644113U (ja) * 1992-11-09 1994-06-10 コーア株式会社 インピーダンス素子
JPH08236361A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Ricoh Co Ltd 線輪及び変成器
JP2002043138A (ja) * 2000-05-16 2002-02-08 Fdk Corp インダクタ
JP2002110427A (ja) * 2000-09-27 2002-04-12 Koa Corp セラミック回路素子
JP2004014940A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd シートコイル
JP2010129858A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Seiko Epson Corp インダクタ素子
JP2015005695A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社村田製作所 コイルおよびその製造方法
JP2015005694A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 株式会社村田製作所 コイルおよびその製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135854A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 株式会社村田製作所 可変コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
KR20180011744A (ko) * 2016-07-25 2018-02-02 리니어 테크놀러지 엘엘씨 하이브리드 공통 모드 초크 및 켈빈 전압 감지를 사용하는 통신 시스템
KR101890533B1 (ko) 2016-07-25 2018-08-21 리니어 테크놀러지 엘엘씨 하이브리드 공통 모드 초크 및 켈빈 전압 감지를 사용하는 통신 시스템
JP2018195984A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 国立大学法人信州大学 単層薄膜コモンモードフィルタ
JPWO2022124415A1 (ja) * 2020-12-11 2022-06-16
WO2022124415A1 (ja) * 2020-12-11 2022-06-16 マブチモーター株式会社 レゾルバ
CN116601461A (zh) * 2020-12-11 2023-08-15 马渊马达株式会社 旋转变压器
CN116601461B (zh) * 2020-12-11 2024-04-16 马渊马达株式会社 旋转变压器
US12018962B2 (en) 2020-12-11 2024-06-25 Mabuchi Motor Co., Ltd. Resolver

Also Published As

Publication number Publication date
JP6263875B2 (ja) 2018-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI467607B (zh) 電磁組件
JP6263875B2 (ja) コモンモードチョークコイル
JP5510565B2 (ja) 電子部品
US6956455B2 (en) Method of manufacturing laminated ceramic electronic component and laminated ceramic electronic component
CN101556854B (zh) 叠层片式线圈集成件及其制造方法
CN107622862B (zh) 电子部件以及电路模块
JP2001044035A (ja) 積層インダクタ
CN107564662B (zh) 共模扼流圈
CN109698063A (zh) 层叠线圈部件及其制造方法
CN102545820B (zh) 共模滤波器及其制造方法
JP2006339617A (ja) 電子部品
JP2019220622A (ja) コイル部品
JP6236910B2 (ja) コイル
JP6241090B2 (ja) コイル
CN201307489Y (zh) 叠层片式线圈集成件
JP6934175B2 (ja) コンデンサ
JP6241287B2 (ja) 可変コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
JP7111086B2 (ja) インダクタ
JP6264035B2 (ja) Lcフィルタおよびその製造方法
JP6070290B2 (ja) 樹脂多層部品およびその製造方法
JP2001102218A (ja) 積層チップインダクタ及びその製造方法
KR101412816B1 (ko) 칩 인덕터 및 그 제조방법
CN212725275U (zh) 一种小型芯片的封装结构
CN221379134U (zh) 变压器、变压器芯片及半导体封装器件
JPH0260109A (ja) チップ型インダクタンス素子とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6263875

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150