JP2015009334A - 眼鏡レンズ加工装置、眼鏡レンズ加工プログラム - Google Patents

眼鏡レンズ加工装置、眼鏡レンズ加工プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 面取り加工を適切に行うことができる。【解決手段】 眼鏡レンズを挟持して回転させる第1回転シャフトと、仕上げ加工具と、眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施す面取り加工具と、面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、第1回転シャフトと第2回転シャフトとの相対位置を調整する調整手段と、調整手段の駆動を制御する制御部と、を備える眼鏡レンズ加工装置であって、第1回転シャフトの回転中心軸と加工具面が成す角度である面取り角度を設定する面取り角度設定手段と、眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得するコバ情報取得手段と、コバ情報取得手段によって取得されたコバ面の形状に関する情報に基づいて、面取り角度を補正する角度補正手段と、を備え、制御部は、補正された面取り角度に基づいて、調整手段の駆動を制御し面取り加工を行うことを特徴とする。【選択図】 図15

Description

本件発明は、眼鏡レンズの周縁を加工するための眼鏡レンズ加工装置、眼鏡レンズ加工プログラムに関する。
眼鏡レンズ加工装置として、例えば、研削加工具や切削加工具を用いて眼鏡レンズを加工する眼鏡レンズ加工装置が知られている。(例えば、特許文献1、2)
例えば、特許文献1に記載の眼鏡レンズ加工装置は、チャック軸に狭持された眼鏡レンズの周縁を砥石によって研削加工し、眼鏡枠の玉型に合った形状に加工するための装置である。
また、例えば、特許文献2に記載の眼鏡レンズ加工装置は、切削ツールによって眼鏡レンズを加工する。
眼鏡レンズ加工装置によって仕上げ加工された眼鏡レンズは、コバに角部を有するため、面取り加工が行われる。そこで、角部を除去するための面取り加工具を備えた眼鏡レンズ加工装置が提案されている。
特開2006−095684号公報 特開2012−250297号公報
ところで、例えば、ハイカーブレンズと呼ばれる曲率の大きなレンズなどを加工する際、眼鏡レンズの回転中心軸に対して、ヤゲン加工具または平加工具の回転軸を傾斜させて眼鏡レンズのヤゲン加工または平加工をする眼鏡レンズ加工装置がある(インクラインド加工)。
しかしながら、従来の加工装置では、面取り角度が、固定角度又は操作者の入力角度に対応していたので、例えば、インクラインド加工されたレンズに対して面取りを行う場合、コバが形成された角部に対して面取り加工具の加工具面が適正な角度で接触されず、角部を落としきれない可能性があった。また、インクラインド加工されていないレンズであっても、コバ厚の変化が大きい場合、同様な問題が生じる可能性があった。
本件発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、面取り加工を適切に行うことができる眼鏡レンズ加工装置、眼鏡レンズ加工プログラムを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 前記眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、眼鏡レンズの周縁を玉型形状に仕上げ加工するための仕上げ加工具と、前記仕上げ加工具によって仕上げ加工された眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施すための面取り加工具と、前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記調整手段の駆動を制御する制御部と、を備える眼鏡レンズ加工装置であって、前記面取り加工を行う際に、前記第1回転シャフトの回転中心軸と前記面取り加工具の加工具面が成す角度である面取り角度を設定するための面取り角度設定手段と、前記眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得するためのコバ情報取得手段と、前記コバ情報取得手段によって取得された前記コバ面の形状に関する情報に基づいて、前記面取り角度設定手段によって設定された前記面取り角度を補正する角度補正手段と、を備え、前記制御部は、前記角度補正手段によって補正された前記面取り角度に基づいて、前記調整手段の駆動を制御し、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整して前記面取り加工を行うことを特徴とする。
(2) 眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、眼鏡レンズの周縁を玉型形状に仕上げ加工するための仕上げ加工具と、前記仕上げ加工具によって仕上げ加工された眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施すための面取り加工具と、前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記調整手段の駆動を制御する制御部と、を備える眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、前記眼鏡レンズ加工装置のプロセッサに実行されることで、前記面取り加工を行う際に、前記第1回転シャフトの回転中心軸と、前記面取り加工具の加工具面と、が成す角度である面取り角度を設定するための設定ステップと、前記第1回転シャフトに対する前記眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得された前記コバ面の形状に関する情報に基づいて、前記面取り角度を補正する補正ステップと、前記角度補正手段によって補正された前記面取り角度に基づいて、前記調整手段の駆動を制御し、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整ステップと、を前記眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする。
眼鏡レンズ加工装置の装置本体の概略構成図である。 レンズ加工部の概略構成図を示している。 レンズチャックユニットの概略構成図である。 レンズチャックユニットのX軸方向及Z軸方向の駆動機構について説明する図である。 スピンドル保持ユニットのY軸方向の駆動機構について説明する図である。 眼鏡レンズ加工装置の制御ブロック図である。 眼鏡レンズ加工時の眼鏡レンズ加工装置の制御フローチャートを示す図である。 面取り角度を説明するための図である。 面取り角度を説明するための図である。 面取り量を説明するための図である。 眼鏡レンズ加工時の眼鏡レンズ加工装置1の駆動動作について説明する図である。 YZ軸方向の位置調整及び回転中心軸の調整後の位置関係について説明する図である。 レンズ前面の球面を形成する球を示す図である。 動径角度0度におけるレンズ形状データを示す図である レンズ後面の面取り角度βrの補正方法を説明するための図である レンズ前面の面取り角度βfの補正方法を説明するための図である ある動径角における面取り形状データを示す概略図である。 レンズ後面の面取り角度を補正する方法を説明するための図である。 レンズ前面の面取り角度を補正する方法を説明するための図である。 面取り角度を説明するための図である。
<実施形態>
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置(以下、加工装置と略す)1の概略構成図である。図1(a)は加工装置1を正面から見たときの概略構成図である。図1(b)は加工装置1を側面から見たときの概略構成図である。加工装置の上部には、レンズの加工を行うためのレンズ加工部10が設けられている。
図2は、レンズ加工部10の概略構成図を示している。レンズ加工部10の構成について説明する。レンズ加工部10には、レンズチャックユニット20、スピンドル保持ユニット30が備えられている。
なお、実施例の装置においては、眼鏡レンズ加工装置1を正面から見たときの上下方向をY軸方向、前後方向をX軸方向、左右方向をZ軸方向として説明する。
<レンズチャックユニット>
レンズチャックユニット20は、眼鏡レンズ(以下、レンズと略す)LEを狭持(保持)し、スピンドル保持ユニット30に対して、レンズLEを移動させるためのものである。レンズチャックユニット20には、キャリッジ21、ベース24が備えられている。キャリッジ21は、レンズLEを挟持して回転させるための一対の第1回転シャフト22(22F、22R)を備える。第1回転シャフト22は後述する回転中心軸L2(図8参照)を中心に回転される。
図3は、レンズチャックユニット20の概略構成図である。キャリッジ21の表側には、第1回転シャフト22Fを回転可能に保持する保持アーム29Lが固定されている。キャリッジ21の裏面には、図示無き左右に延びる2本のガイドレール上を移動可能なチャックテーブル23が設けられている。チャックテーブル23は、第1回転シャフト22Rを回転可能に保持する保持アーム29Rが固定されている。また、チャックテーブル23には、チャックテーブル23を第1回転シャフト22に対して、平行移動するための図示無き圧力駆動源が設けられている。圧力駆動源は、エアポンプ、バルブ、ピストン等で構成される。エアポンプは、空気を圧送するために用いられる。ピストンは、チャックテーブル23に固定されている。バルブは、ピストンが配置された密閉空間に設けられている。そして、密閉空間への空気の導入がバルブの開閉によって調整される。圧力駆動源は、密閉空間において空気の導入を調整することによって、回転中心軸L2(図8参照)に対して、ピストンを平行移動させる。これにより、チャックテーブル23とともに、保持アーム29R及び第1回転シャフト22Rがキャリッジ21に設けられた第1回転シャフト22F側へ平行移動される。そして、第1回転シャフト22Fと第1回転シャフト22Rとで眼鏡レンズLEが挟持される。なお、第1回転シャフト22Fと第1回転シャフト22Rとは、同軸の関係に配置されている。
レンズチャックユニット20には、駆動源(例えば、モータ)110が設けられている。モータ110は、第1回転シャフト22Rをその軸を中心に回転させるために、用いられる。モータ110の回転駆動によって、タイミングベルト、プーリー等の回転伝達機構を介して第1回転シャフト22Rが回転される。
また、レンズチャックユニット20には、駆動源(例えば、モータ)120が設けられている。モータ120は、第1回転シャフト22Fをその軸を中心に回転させるために、用いられる。モータ120の回転駆動によって、タイミングベルト、プーリー等の回転伝達機構を介して第1回転シャフト22Fがモータ120によって回転される。モータ110、120の回転軸には、第1回転シャフト22F、22Rの回転角を検知するエンコーダが取り付けられている。なお、モータ110、120は、同期して駆動される。すなわち、第1回転シャフト22F及び22Rは、同期して回転駆動をする。これらによりレンズ回転ユニットが構成される。
<キャリッジ回転駆動機構>
レンズチャックユニット20には、軸角度変更機構(軸角度変更手段)25が設けられている。軸角度変更機構25は、加工具の切り換えや眼鏡レンズ加工の際の第1回転シャフト22と加工具との相対的な位置関係の調整するために用いられる。(詳細は後述する)。また、軸角度変更手段25は第1回転シャフト22と第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段として用いてもよい。なお、本実施形態において、第2回転シャフトと第3回転シャフトは兼用されるため、X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85は、第1回転シャフト22と第3回転シャフト(第2回転シャフト)45b1との相対的な位置関係を調整するヤゲン仕上げ加工具調整手段そして用いてもよい。
軸角度変更機構25は、駆動源(例えば、モータ等)26、プーリー27、タイミングベルト28で構成されている。プーリー27は、キャリッジ21が固定されている。モータ26が回転駆動されると、モータ26の回転がタイミングベルト28を介して、プーリー27へ伝達される。キャリッジ21は、プーリー27が回転されることによって、ベース24に対して、キャリッジ21の中心軸(A軸)を回転中心に回転駆動する。これによって、キャリッジ21の回転駆動とともに、第1回転シャフト22の軸角度がA軸を中心に変更(回転)される。なお、本実施例において、キャリッジ21の回転開始時の初期位置としては、第1回転シャフト22F、22Rによって眼鏡レンズを挟持した際に、第1回転シャフト22F、22Rの軸方向がY軸方向と平行軸となる位置に設定されている(図11(a)参照)。このとき、第1回転シャフト22F、22Rにおいては、第1回転シャフト22Rが上側となり、第1回転シャフト22Fが下側となるように位置される。すなわち、眼鏡レンズLEの凹面(後面)が上側、眼鏡レンズの凸面(前面)が下側となる。第1回転シャフト22FがレンズLEの前面側となり、第1回転シャフト22RがレンズLEの後面側となる。
<X軸及びZ軸駆動機構>
図4は、レンズチャックユニット20のX軸方向及Z軸方向の駆動機構について説明する図である。レンズチャックユニット20には、レンズチャックユニット20をスピンドル保持ユニット30に対して、X方向及びZ方向にそれぞれ移動させる各駆動機構(X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85)が設けられている。X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85は、第1回転シャフト22と第2回転シャフト65b1の相対的な位置関係を調整する調整手段として用いてもよい。なお、本実施形態において、第2回転シャフトと第3回転シャフトは兼用されるため、X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85は、第1回転シャフト22と第3回転シャフト(第2回転シャフト)45b1との相対的な位置関係を調整するヤゲン仕上げ加工具調整手段そして用いてもよい。
X軸駆動機構80は、駆動源(モータ)81を備える。モータ81には、X軸方向に向かって延びるシャフト82が直結されている。また、モータ81の回転軸には、レンズチャックユニット20のX軸方向の移動位置を検知するエンコーダが取り付けられている。シャフト82の外周には、ネジ溝が形成されている。シャフト82の先には、軸受けとして図示無き移動部材(例えば、ナット)が嵌まりあっている。移動部材には、レンズチャックユニット20が固定されている。モータ81が回転駆動されると、レンズチャックユニット20がX軸方向に延びるシャフト82に沿って移動する。これによって、キャリッジ21とともに、第1回転シャフト22F、22RがX軸方向に直線移動される。
Z軸駆動機構85は、駆動源(モータ)86を備える。モータ86には、Z軸方向に向かって延びる図示無きシャフトが直結されている。また、モータ86の回転軸には、レンズチャックユニット20のZ軸方向の移動位置を検知するエンコーダが取り付けられている。シャフトの外周には、ネジ溝が形成されている。シャフトの先には、軸受けとして図示無き移動部材(例えば、ナット)が嵌まりあっている。移動部材には、レンズチャックユニット20が固定されている。モータ86が回転駆動されると、レンズチャックユニット20がZ軸方向に延びるシャフトに沿って移動する。これによって、キャリッジ21とともに、第1回転シャフト22F、22RがZ軸方向に直線移動される。
<スピンドル保持ユニット>
図2において、スピンドル保持ユニット30は、移動支基31、左右側面に第1加工具ユニット40、第2加工具ユニット45、レンズ形状測定ユニット50F、50Rが備えられている。移動支基31の左右側面には、第1加工具ユニット40及び第2加工具ユニット45が配置される。
<加工ユニット>
図2に示されるように、第1加工具ユニット40は、移動支基31の左側面に配置されており、3つのスピンドル40a、40b、40cが備えられている。また、第2加工具ユニット45は、移動支基31の右側面に配置されており、3つのスピンドル45a、45b、45cが備えられている。第1加工具ユニット40のスピンドル40a、40b、40cはそれぞれ加工具を回転させるための回転シャフト40a1,40b1、40c1を有し、その各回転シャフトと同軸に各加工具(ツール)60a、60b、60cが取り付けられる。また、第2加工具ユニット45のスピンドル45a、45b、45cはそれぞれ加工具を回転させるための回転シャフト45a1、45b1、45c1を有し、その各回転シャフトに同軸に各加工具65a、65b、65cが取り付けられる。各加工具は、眼鏡レンズを加工するための加工具として用いられる。各スピンドルの回転シャフトは、各スピンドルの内部に配置された回転伝達機構を介し、各スピンドルの後方にそれぞれ配置された駆動源(例えば、モータ)により回転される。
例えば、本実施例においては、加工具60aには、粗加工具としてのエンドミル又はカッターが配置されている。加工具60aは、仕上げ加工前の未加工の眼鏡レンズLEを切削するために用いられる。加工具60bには、溝掘り加工具(溝加工具)としてカッターが配置される。加工具60cには、レンズLEの屈折面に穴を開けるための穴加工具としてのエンドミルが配置されている。加工具65aには、鏡面加工具として鏡面砥石が配置される。鏡面加工具は、水を用いて、眼鏡レンズLEの鏡面を磨くために用いられる。加工具65bには、仕上げ加工具として円錐形状を持つカッターが配置される。仕上げ加工具65bは、眼鏡レンズの周縁を玉型形状に仕上げ加工するための仕上げ加工具であってもよい。仕上げ加工具65bは、レンズLEのコバにヤゲンを形成するためのヤゲン溝(V溝)とレンズLEの周を平加工するための平加工面とが形成されており、粗加工されたレンズ周縁をヤゲン加工及び平仕上げ加工するために用いられる。つまり、仕上げ加工具65bにはレンズLEのコバにヤゲンを形成するためのヤゲン仕上げ加工具として用いられてもよい。また、仕上げ加工具65b(平加工面)は、仕上げ加工具によって仕上げ加工された眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施すための面取り加工具として兼用される。
なお、以下の説明において、面取り加工具を回転させる回転シャフトを第2回転シャフトとし、ヤゲン加工具を回転させる回転シャフトを第3回転シャフトとする。本実施形態において、面取り加工具とヤゲン加工具は仕上げ加工具65bとして兼用されるため、第2回転シャフトと第3回転シャフトは回転シャフト45b1として兼用される。
加工具65cには、ヤゲン加工されたレンズ周縁をさらに段付き加工するためのステップ加工用の加工具が配置されている。
各スピンドルの近傍には、それぞれ、空気や水を送るためのホース41a、41b、41c、46a、46b、46cが設けられている。ホース41a、41b、41c、46a、46b、46cは、眼鏡レンズ加工後の切削片を空気によって除去するために用いられる。また、ホース46aは、眼鏡レンズを加工する際に用いる水を供給するために用いられる。
各スピンドルは、スピンドルの先端が下方(重力方向)に向かって傾斜して配置されている。本実施例においては、各スピンドルの傾斜角度度がZ軸方向(水平方向)から下方に45°傾斜するように配置されている。
<Y軸駆動機構>
図5は、スピンドル保持ユニット30のY軸方向の駆動機構について説明する図である。スピンドル保持ユニット30には、スピンドル保持ユニット30をレンズチャックユニット20に対して、Y軸方向に移動させる各駆動機構(Y軸駆動機構90)が設けられている。Y軸駆動機構90は、第1回転シャフト22と第2回転シャフト45b1の相対的な位置関係を調整する調整手段として用いてもよい。なお、本実施形態において、第2回転シャフトと第3回転シャフトは兼用されるため、X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85は、第1回転シャフト22と第3回転シャフト(第2回転シャフト)45b1との相対的な位置関係を調整するヤゲン仕上げ加工具調整手段そして用いてもよい。
Y軸駆動機構90は、駆動源(モータ)91を備える。モータ91の回転軸には、Y軸方向に向かって延びるシャフト92が直結されている。また、モータ91には、スピンドル保持ユニット30のY軸方向の移動位置を検知するエンコーダが取り付けられている。シャフトの外周には、ネジ溝が形成されている。シャフトの先には、軸受けとして移動部材(例えば、ナット)94が嵌まりあっている。移動部材94には、移動支基31が固定されている。モータ91が回転駆動されると、移動支基31がY軸方向に延びるシャフトに沿って移動する。これによって、スピンドル保持ユニット30がY軸方向に直線移動される。なお、移動支基31には、図示無きバネが掛けられており、移動支基31の下方への荷重をキャンセルしてその移動が容易になるようにしている。
以上のような加工ユニットの構成において、Y軸駆動機構90及びZ軸駆動機構85は、回転シャフト(40a1,40b1,40c1、45a1,45b1、45c1)に対する第1回転シャフト22の相対的な位置関係を変化させるための移動機構を構成し、さらに、その移動機構として、各回転シャフトと第1回転シャフト22との軸間距離を変動する機構と、第1回転シャフト22の軸方向に第1回転シャフト22を移動する機構と、を構成する。
<レンズ形状測定ユニット>
図2において、キャリッジ21の上方には、レンズ形状測定ユニット(以下、測定ユニットと略す)50、測定ユニットの駆動機構55が設けられている。測定ユニット50Fは、レンズ前面の位置(玉型上のレンズ前面側の位置)を検知する。測定ユニット50Rは、レンズ後面の位置(玉型上のレンズ後面側の位置)を検知する。
測定ユニット50F、50Rの先端部には、測定子51F、51Rが固定されている。測定子51Fは、レンズLEの前面に接触される。測定子51Rは、レンズLEの後面に接触される。測定ユニット50F、50Rは、Z軸方向にスライド可能に保持されている。
駆動機構55は、測定ユニット50F、50RをZ軸方向に移動させるために用いられる。例えば、駆動機構55における図示無きモータの回転駆動がギヤ等の回転伝達機構を介して測定ユニット50F、50Rに伝えられる。これによって、退避位置に置かれた測定子51F、51RがレンズLE側に移動されると共に、測定子51F、51RをレンズLEに押し当てる測定圧が掛けられる。なお、測定子51F、51Rを押し当てる構成としては、これに限定されない。例えば、バネを用いることによって、測定子51F、51Rを押し当てる構成が挙げられる。
レンズLEの前面位置の検知時には、軸角度変更機構25によってレンズチャック軸22F、22RがZ軸方向に位置された後、玉型形状に基づいてレンズLEが回転されながらスピンドル保持ユニット30をY軸方向に移動させ、測定ユニット50Fに設けられた図示無きエンコーダによりレンズ前面のレンズチャック軸方向の位置(玉型上のレンズ前面側の位置)が検知される。また、レンズ後面においても、レンズ前面位置の検知時と同様にして、測定ユニット50Fに設けられた図示無きエンコーダにより後面のレンズチャック軸方向の位置が検知される。
レンズコバ位置の測定をする際、まず軸角度変更機構25によってレンズチャック軸22F、22RがZ軸方向に位置される。その後、測定子51Fがレンズ前面に接触され、測定子51Rがレンズ後面に接触される。この状態で玉型データに基づいてスピンドル保持ユニット30がY軸方向に移動され、レンズLEが回転されることにより、レンズ加工のためのレンズ前面及びレンズ後面のコバ位置(レンズチャック軸方向の位置)が同時に測定される。なお、測定子51F及び測定子51Rが一体的にZ軸方向に移動可能に構成されてもよい。この場合、コバ位置測定手段においては、レンズ前面とレンズ後面が別々に測定される。また、上記のレンズ形状測定ユニット50F,50Rでは、レンズチャック軸22F,22RをY軸方向に移動するものとしたが、相対的に測定子306F及び測定子51RをY軸方向に移動する機構とすることもできる。
<制御手段>
図6は、眼鏡レンズ加工装置の制御ブロック図である。制御部(制御手段)70には、モータ26、モータ110、モータ120、モータ81、モータ86、モータ91、図示無き各スピンドルの内部に配置されたモータ、図示無き圧力駆動源、レンズ形状測定ユニット50F、50R、とが接続されている。
また、制御部70には、加工条件のデータ入力用のタッチパネル機能を持つディスプレイ5、加工スタートスイッチ等が設けられたスイッチ部7、メモリ3、ホストコンピュータ1000等が接続されている。ホストコンピュータ1000は、玉型データ、玉型に対する眼鏡レンズの光学中心のレイアウトデータ、等のレンズ加工に必要な加工条件データを入力するためのデータ入力ユニットして機能する。
制御部70は、第1回転シャフト22と第2回転シャフト(第3回転シャフト)45b1の相対的な位置関係を調整する調整手段として機能する前述のX、Y、Z軸駆動機構等の駆動を制御する。
以下、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置が粗加工及び仕上げ加工、面取り加工をする際の動作を説明する。以下の説明において、仕上げ加工とは、ヤゲン加工または平加工として説明する。制御部70は、各種制御処理を司るプロセッサ(例えば、CPU)と、眼鏡レンズ加工プログラムを記憶する記憶媒体とを備える。プロセッサは、眼鏡レンズ加工プログラムに従って、以下、図7に示す制御フローチャートに基づいて説明する処理を実行する。
操作者は、入力手段によって、作製する眼鏡に関する眼鏡データを入力する。眼鏡データは、例えば、眼鏡枠の玉型形状データ、眼鏡枠の幾何学中心及びレンズLEの光学中心の位置関係を示すレイアウトデータ、乱視軸角度データ等である。操作者は、予め測定された眼鏡データを外部から呼び出して選択するようにしてもよい。制御部70は、操作者によって入力された眼鏡データを取得し、読み込む(ステップ1)。
次に、操作者は入力手段(例えば、ディスプレイ5、スイッチ部7、ホストコンピュータ1000など)によってヤゲン加工か平加工かを選択する。なお、以降の説明では、ヤゲン加工を行う場合を説明するが、平加工も同様に説明できる。
さらに操作者は、入力手段によってレンズLEの面取り加工をする際の面取り角度を入力する。図8は本実施形態における面取り角度を説明するための図である。図8(a)は、第2回転シャフト45b1の回転軸L1及び第1回転シャフトの回転中心軸L2含む面Wにおける加工具65bの断面図である。図8に示す加工具65bの断面形状のうち、中心軸L2に近い方の刃面(加工具面)を辺Dとする。本実施形態の面取り角度βは、辺Dの延長線L3が中心軸L2と成す角度とする。つまり、面取り加工を行う際に、第1回転シャフトの中心軸L2と面取り加工具の加工具面が成す角度といえる。
ただし、面取り角度はこの定義に限らない。眼鏡レンズLEと加工具65bの相対的な傾斜関係が定義できればよい。例えば、図8(b)に示すように、回転軸L1と中心軸L2が成す角度β´を面取り角度と定義してもよい。この場合、メモリ3に記憶された加工具のテーパ角θ1の2分の1と角度β´からレンズLEと加工具65bの相対的な傾斜関係がわかる。テーパ角θ1とは、加工具の形状から想定される円錐の頂点の角度を示す。
面取り角度βの設定方法としては操作者が任意に入力するものでもよいし、複数の選択肢から一つの面取り角度βを選択してもよい。なお、面取り角度βは、図9に示すように、例えば、レンズ後面の面取り角度βr(図9(a)参照)とレンズ前面の面取り角度βf(図9(b)参照)とで別々に設定されるものでもよい。もちろん面取り角度βrと面取り角度βfは同一の角度でもよいし、異なる角度でもよい。制御部70は、例えば、操作者によって面取り角度βが入力されることによって、面取り角度βを設定する(ステップ2)。
なお、制御部70は、メモリ3に予め記憶された面取り角度βを自動で読み出してもよい。
上記のように、入力手段(例えば、ホストPC1000など)、制御部70などは、面取り角度を設定するための面取り角度設定手段として機能する。
続いて、操作者は、面取り加工の面取り量を入力する。面取り量は操作者が任意に入力してもよいし、複数の選択肢の中から一つの面取り量を選択してもよい。制御部70は、例えば、操作者が入力した面取り量を入力手段からの入力信号に基づいて取得する(ステップ3)。図10に示すように、本実施形態において、面取り量Mとは、面取り加工後におけるレンズLEの加工面の長さとして説明する。
レンズLEが操作者または図示無きレンズ搬送ユニットによって第1回転シャフト22Fの上にセットされる。レンズLEがセットされると、制御部70は圧力駆動源を制御し、チャックテーブル23とともに、保持アーム29及び第1回転シャフト22Rを第1回転シャフト22F側へ平行移動させる。そして、第1回転シャフト22Fと第1回転シャフト22Rによって眼鏡レンズLEが狭持される(ステップ4)。
図11は、眼鏡レンズ加工時の眼鏡レンズ加工装置1の駆動動作について説明する図である。図11(a)は、眼鏡レンズを設置又は取り出す際における加工開始前後の眼鏡レンズ加工装置1の位置関係(初期位置)を示す図である。S(点線)は、加工を開始する際の第1回転シャフト22の初期位置を示している。また、Y軸方向の初期位置は、Y軸方向の駆動範囲の最上端位置となる。Z軸方向の初期位置は、Z軸方向の駆動範囲の中間位置となる。X軸方向の初期位置は、X軸方向の駆動範囲の最前面位置となる。なお、初期位置は上記構成に限定されない。初期位置は、加工装置1の駆動範囲であればよい。もちろん、検者が初期位置を任意に設定可能な構成としてもよい。
レンズLEが第1回転シャフト22によって狭持されると、制御部70は、モータ81を駆動させ、レンズチャックユニット20をX軸方向に後退させる。そして、制御部70は、モータ91を駆動させ、スピンドル保持ユニット30をY軸方向に移動させる(図11(b)参照)。また、Y軸方向の移動時に、制御部70は、モータ26を駆動させることによって、A軸を中心にキャリッジ21を回転させ、第1回転シャフト22の軸角度を変更する。
例えば、図11(c)に示されるように、制御部70は、A軸を回転中心として、初期位置Sから第1回転シャフト22をa方向(反時計回り方向)に所定角度回転させる。もちろん、b方向(時計回り方向)に所定角度回転させる構成としてもよい。また、制御部70は、モータ86を駆動させ、Z軸方向に移動させる(図11(d)参照)。
図12は、YZ軸方向の位置調整及び第1回転シャフト22の調整後の位置関係について説明する図である。図12(a)は、レンズ形状測定ユニット50F、50Rによる検知時の図を示している。図12(b)は、加工具60aによる粗加工時の図を示している。図12(c)は、仕上げ加工具65bによる仕上げ加工時の図を示している。
続いて、制御部70は、測定ユニット50によってレンズ形状の測定を開始する(ステップ5)。測定ユニット50は、制御部70が取得した玉型形状データに基づいて、レンズLEのレンズ形状データを測定する。
レンズ形状データは、例えば、玉型に沿って測定されたレンズ前面または後面の3次元位置データである。本実施形態において、測定ユニット50は、レンズLEのヤゲン頂点の位置と、ヤゲン頂点位置から0.5mmだけ外側の位置を測定する。
まず、制御部70は、YZ軸方向の位置調整及び第1回転シャフト22の軸角度を調整し、レンズ形状測定ユニット50F、50Rの位置に眼鏡レンズLEが来るようにする(図12(a)参照)。そして、YZ軸方向の位置調整及び第1回転シャフト22の軸角度の調整後、制御部70は、モータ81を駆動させ、レンズチャックユニット20をX軸方向に前進させる。このようにして、制御部70は、測定ユニット50F、50Rの位置に眼鏡レンズLEが位置されると、第1回転シャフト22の回転駆動とY軸方向の駆動を玉型形状データに基づいて制御し、レンズ前面及び後面の回転中心軸方向のレンズ形状データを取得する。測定ユニット50が測定したレンズ形状データはメモリ3に記憶される。
なお、レンズ形状データの取得方法は上記に限定されない。例えば、玉型の光学中心から外側に向けて直線的にレンズ形状測定ユニット50Fの測定子51Fを移動させてレンズのカーブ形状を求めてもよい。
制御部70はレンズ形状データ(例えば、コバ厚)等に基づいて、ヤゲン位置、ヤゲンカーブ値などのヤゲン形状データを種々の演算によって算出し、取得する(ステップ6)。例えば、レンズLEの前面と後面の中間に、所定の幅のヤゲンを立てるように設定されてもよい。制御部70は設定に基づいて自動的にヤゲン形状データを算出してもよい。ただし、ヤゲン形状データは、操作者が入力手段によって手動で入力するものとしてもよい。ヤゲンの幅または高さ等も同様に、制御部70が自動で設定してもよいし、操作者が入力してもよい。ヤゲンの頂点の角度は加工具65bの加工溝の角度によって決定する。
レンズ形状データの測定が完了すると、制御部70は、レンズLEを仕上げ加工するときの、回転中心軸に対するコバの傾斜角度を取得する(ステップ7)。なお、本実施形態にて説明する加工方法では、コバの傾斜角度は動径角ごとによって異なり、一定にはならい。このため、制御部70は玉型データの各動径角の位置に対してコバの傾斜角度を取得する。なお、各動径角の位置とは、連続的に繋がった位置だけに限定されない。所定角度だけ間隔を空けた位置であってもよい。例えば、玉型データの動径角が0度の位置、1度の位置、2度の位置、・・・、という様に、1度ごとに間隔を空けた位置であってもよい。もちろん、所定角度は1度に限らない。0.36度であってもよいし、0.18度であってもよい。
測定ユニット50または制御部70等は、レンズLEのコバ面の傾斜角度またはコバ厚等のコバ面の形状に関する情報を取得するためのコバ情報取得手段としてもよい。つまり、レンズ形状測定ユニット(例えば、測定ユニット50)は、測定子を用いて眼鏡レンズの形状を測定することによってコバ面の形状に関する情報を取得するためのセンサとして用いられてもよい。制御部70は、センサからの検出信号に基づいてコバ面の形状に関する情報を取得してもよい。制御部70は、取得されたコバ面の形状に関する情報に基づいて、面取り角度を補正してもよい。
測定ユニット50は、眼鏡レンズの形状を測定する際、レンズ前面のカーブ情報を取得してもよい。
以下の説明においては、加工具65bによってレンズのコバがヤゲン仕上げ加工される場合に、レンズに形成されたヤゲンの麓(ヤゲン肩)におけるコバの傾斜角度を、玉型の動径長に応じて変化させる方法を説明する。
制御部70は、例えば、取得されたレンズ前面のカーブ情報と、玉型データとに基づいて、ヤゲン加工用コバ傾斜角度を、動径角毎に設定してもよい。ヤゲン加工用コバ傾斜角度は、ヤゲン仕上げ加工を行うためのコバ面の傾斜角度を示す。
ヤゲン仕上げ加工を行う際、制御部70は、玉型データと、動径角毎のヤゲン加工用コバ傾斜角度に基づいて、X、Y、Z軸駆動機構または軸角度変更機構25等を制御してレンズにヤゲン加工を施してもよい。さらに、制御部70は、動径角毎のヤゲン加工用コバ傾斜角度を、面取り加工におけるコバ面の傾斜角度として動径角毎に取得してもよい。
以下のその一例を示す。例えば、コバの傾斜角度はレンズ前面における玉型に対応した位置での法線方向に設定される。コバの傾斜角度が法線方向に設定されることにより、特に、高カーブフレームに枠入れられる高カーブレンズ(レンズ表面のカーブ値で、5カーブ以上のレンズ)の場合に、以下の利点がある。
例えば、ヤゲンのコバの傾斜角度が第1回転シャフト22と平行に加工される場合に対して、ヤゲンが小さくなる現象が軽減される。また、ヤゲンの前斜面及び後斜面の中心方向がレンズ表面のカーブに沿うようなるため、高カーブフレーム(リム)に対してヤゲンが適合し易くなり、フレームにレンズが安定して保持される。
なお、ヤゲンの麓におけるコバの傾斜角度は、玉型に対応した位置での法線方向に厳密に一致していなくても良く、法線方向から或る許容角度(例えば、3度)で外れていても良い。
また、コバの傾斜角度は、法線方向に限られない。例えば、入力手段によって操作者が任意に入力するものでもよい。コバの傾斜角度は玉型の動径角ごとに一定でもよいし、玉型の動径角ごとに異なってもよい。コバの傾斜角度は種々の方法にて設定できる。
以下に、コバの傾斜角度を、レンズ前面における玉型に対応した位置での法線方向に一致させる場合に、その法線方向を算出する方法の一例を説明する。
制御部70は、レンズ前面における法線方向を算出するために、レンズ前面のカーブ情報を取得する。レンズ前面のカーブ情報は近似的に球面と見なすことができる。制御部70は、レンズ前面の球面から想定される球の中心Oの座標を求める。なお、レンズ前面のカーブ情報を取得するための前面カーブ取得部には、例えば、レンズ形状測定ユニット50が兼用される。また、予めレンズ前面のカーブ情報が眼鏡データとして有る場合には、データ入力手段としての例であるディスプレイ5、ホストコンピュータ1000等から入力することもできる。
図13は、レンズ前面の球面を形成する球を示す図である。この球の中心Oの座標を求めるために、制御部70は、例えば、レンズ形状測定ユニット50によって測定されたレンズ形状データの内、少なくとも4点のレンズ前面における3次元位置データを取得する。少なくとも4点が定まれば、レンズLEの前面が形成する球が一つに定まる。ただし、選択された4点が平面上にある場合は例外であり、球は一つに定まらない。この場合、選択された4点が含まれる平面上にない別の一点を新たに選択することによって球を一つに定めることができる。
レンズLEの前面を形成する球が一つに定まると、制御部70は、選択された4点の座標と球の方程式から球の中心Oの座標を得る。例えば、中心座標がQ(s,t,u)で半径がrの球の方程式は次のようになる。
Figure 2015009334
上記の式に、測定した4点の座標を代入して連立方程式を解くことで、中心座標と半径を求めることができる。
この球の中心Oを通る直線は、レンズ前面における玉型に対応した位置での法線である。制御部70は、球の中心Oと、玉型から得られるヤゲン頂点の位置と、を通るレンズ前面の法線Nを求める。そして、求めた法線Nの方向とコバ面の傾斜方向が一致するように、ヤゲン加工具65bによって仕上げ加工を行う。以下、図14を用いて、仕上げ加工を行うときのコバ面の傾斜角度を設定する方法を説明する。
図14は動径角度0度におけるレンズ形状データを示す図である。レンズ形状データDtは、図14に示すように、例えば、第1回転シャフト22の中心軸L2と基準面H0を基準とした位置データとする。制御部70は、加工後のコバ面においてレンズ前面の法線N0が中心軸L2と成す角度α0を、仕上げ加工を行う際のコバ面の傾斜角度として設定する。
同様に、加工後の任意のコバ面において、レンズ前面の法線Nが中心軸L2と成す角度を角度αNとすると、角度αNは動径角ごとに異なる。そのため、制御部70は、動径角ごとに角度αNを算出し、コバ面の傾斜角度の設定を行う。
動径角ごとに角度αNが求まると、制御部70は求めた角度αNに基づいて、動径角ごとにコバ面の傾斜角度を設定する。そして、コバ面の傾斜角度に基づいてレンズLEを仕上げ加工するための仕上げ加工データを算出し、取得する(ステップ8)。仕上げ加工データは、仕上げ形状データと、第1加工制御データなどが含まれる。仕上げ形状データは仕上げ加工によって形成するレンズLEの形状を示すものであり、レンズ形状データDt、コバ面の傾斜角度αN、ヤゲン形状データ等に基づいて算出される。図14を用いて説明すると、例えば、レンズ形状データDtとヤゲン頂点のデータPは、中心軸L2と、中心軸L2に垂直な基準面H0を基準とする位置データとしてメモリ3に記憶される。コバの傾斜角度が設定されれば、ヤゲン頂点のデータPと、ヤゲンの幅(または高さ)の情報とから、ヤゲン及びコバの位置が定まる。従って、制御部70は、定まったヤゲン及びコバの位置データとレンズ形状データDtを合成し、仕上げ形状データを算出する。第1加工制御データは加工形状データの通りに仕上げ加工を施すように中心軸L2と回転軸L1との駆動を制御するためのものである。第1加工制御データは、仕上げ形状データと、メモリ3に記憶された加工具の形状データ等から算出できる。制御部70は、仕上げ形状データを求め、求めた仕上げ形状データから第1加工制御データを演算によって求める。
続いて、制御部70は、レンズに粗加工を施す(ステップ9)。そのために、求めた仕上げ加工データに基づいて粗加工データを求める。粗加工データは、例えば、粗加工形状データと粗加工制御データなどである。粗加工データは、粗加工の方法によって様々に求められる。
粗加工の方法としては、例えば、仕上げ加工によって形成されるヤゲン頂点位置から、所定距離(例えば、1mm)だけ外側までを加工することが考えられる。また、粗加工後のコバの傾斜角度が、仕上げ加工後のコバの傾斜角度と一致するように粗加工するとよい。
制御部70は、例えば、上記の粗加工の方法によって形成されるレンズLEの形状を予測し、粗加工形状データとして算出する。そして、制御部70は、レンズLEを粗加工形状データの通りに加工するためにX、Y、Z軸駆動機構または軸角度変更機構25等を制御する粗加工制御データを算出する。
粗加工データを求めると、制御部70は粗加工を開始する。制御部70は、レンズの前面側が、各加工具の基部に向くように、第1回転シャフト22を所定角度回転させる。そして、制御部70は、X、Y、Z軸駆動機構または軸角度変更機構25を制御し、回転シャフト41aに対して第1回転シャフト22を相対的に移動させる。
粗加工が完了すると、制御部70は、求めた仕上げ加工データに基づいて仕上げ加工を行う(ステップ10)。制御部70は、モータ81を駆動させ、レンズチャックユニット20をX軸方向に後退させる。制御部70は、上記の記載と同様にして、YZ軸方向の位置調整及び第1回転シャフト22の軸角度を調整し、仕上げ加工を行うための加工具65bの位置に眼鏡レンズLEが来るようにする(図12(c)参照)。なお、粗加工によってレンズLEが熱等によって変形していないか、測定ユニット50で再びレンズ形状の測定を行ってもよい。
制御部70は、動径角ごとに算出されたコバの傾斜角度(レンズ前面の法線方向Nの角度)に応じて、加工具65bの円錐の刃面に対して傾斜するように、第1回転シャフト22を傾斜させる。そして、仕上げ加工を行う。
ヤゲン加工では、制御部70は、ヤゲン形状データに基づいて、粗加工後のレンズコバの所定位置が加工具65bのヤゲン溝に位置するように、Y軸方向及びZ軸方向の駆動を制御する。また、制御部70は、コバ面がレンズLE前面カーブの法線方向Nと一致するように、A軸を回転中心として、第1回転シャフト22の軸角度を動径角ごとに変更させ、第1回転シャフト22の軸角度の回転駆動を制御する。これにより、加工後のレンズLEの形状は、仕上げ形状データと一致する。従って、仕上げ加工されたレンズLEのコバの方向は、レンズ前面の法線方向Nに一致する。
<面取り加工>
レンズLEの仕上げ加工が完了すると、制御部70は面取り加工を行う。制御部70は、面取り加工を行う前に、まずステップ2で操作者に入力された面取り角度βを補正する。制御部70は、第1段階の補正として、仕上げ加工後のコバの傾斜角度に基づいて面取り角度βを補正する(ステップ11)。制御部70は、入力手段(例えば、ホストPC1000など)、制御部70等の面取り角度設定手段によって設定された面取り角度を、コバ情報取得手段によって取得されたコバ面の形状に関する情報(例えば、回転中心軸L2に対するコバ面の傾斜角度など)に基づいて補正する角度補正手段として機能する。
ステップ11において、面取り角度βをコバの傾斜角度に基づいて補正する方法の一例を説明する。なお、面取り角度βはレンズ後面の面取り角度βrとレンズ前面の面取り角度βfに分けて説明する(図9参照)。補正方法としては、例えば、面取り角度βに仕上げ加工後のコバ面の傾斜角度αを加算または減算することによって、面取り角度βを補正する方法などが考えられる。コバ面の傾斜角度αはステップ7で設定されている。
まず、レンズ後面の面取り角度βrを補正する方法を説明する。図15はステップ2で設定されたレンズ後面の面取り角度βrの補正方法を説明するための図である。図15(a)は、面取り角度βrを補正していない場合、(b)は面取り角度を補正した場合のレンズLEと加工具の関係を示す図である。
面取り角度を補正しない場合、図15(a)に示すように、中心軸L2と加工具65bの刃面は、ステップ2で設定された面取り角度βrだけ傾斜される。この状態で面取り加工を行う場合、コバ面の傾斜角度αが大きいと、レンズ後面の角部が取りきれないことがある。そこで、制御部70は、面取り角度βrを補正する。
図15(b)に示すように、制御部70は、ステップ2で設定された面取り角度βrにコバ面の傾斜角度αを加算し、面取り角度βrを面取り角度βr1に補正する。コバの傾斜角度αが加算されることによって、面取り角度が大きくなり、加工具65bの刃面がレンズLEの角部に対して好適な角度で接触するようなる。
同様に、レンズ前面の面取り角度βfの補正方法の一例を説明する。図16(a)は、面取り角度βfを補正していない場合、図16(b)は、面取り角度を補正した場合のレンズLEと加工具の関係を示す図である。
面取り角度を補正しない場合、図16(a)に示すように、中心軸L2と加工具65bの刃面は、ステップ2で設定された面取り角度βfだけ傾斜される。レンズ後面の面取り加工と同じく、前面の面取り加工においても、コバ面の傾斜角度の影響で好適な面取り加工ができない場合がある。従って、制御部70は、面取り角度βfを補正する。
図17に示すように、制御部70は、ステップ2で設定された面取り角度βfからコバ面の傾斜角度αを減算し、面取り角度βfを面取り角度βf1に補正する。コバの傾斜角度αが減算されることによって、面取り角度が小さくなり、加工具65bの刃面がレンズLEの角部に対して好適な角度で接触するようなる。
上記のように、制御部70が面取り角度βr,βfを補正することによって、レンズ前面の面取り角度βfと、レンズ後面の面取り角度βrとは異なる角度となる。したがって、本実施形態において、制御部70は、第1回転シャフト22と第2回転シャフト45b1の相対的な位置を制御し、レンズ前面とレンズ後面において異なる面取り角度で面取り加工を行う。
上記の補正方法を用いた場合、補正された面取り角度は、ステップ2で設定された面取り角度βとは異なる角度になる。ただし、レンズのコバ面の傾斜方向に対して加工具65bの刃面が傾斜する角度は、ステップ2で操作者が予め入力した面取り角度β1に一致する。
制御部70は、面取り角度βr,βfを補正すると、補正後の面取り角度βr1,βf1と仕上げ加工データに基づいて面取り加工データを算出し、取得する(ステップ12)。面取り加工データは、面取り形状データと、第2加工制御データ等が含まれる。面取り形状データは面取り加工によって形成するレンズLEの形状を示すものであり、補正した面取り角度βr,βf、ステップ3で入力された面取り量等に基づいて、仕上げ形状データの一部が変更されたデータである(図17参照)。第2加工制御データは面取り形状データの通りに面取り加工を施すように第1回転シャフト22と第2回転シャフト45b1との駆動を制御するためのものである。
面取り加工データを算出すると、制御部70は、算出した面取り加工データに基づいて面取り加工を行う際に、面取り加工具がヤゲンに接触しないかをさらに判定する(ステップ13)。判定方法として、例えば、制御部70は、図17に示すように、面取り加工具の面取り形状データが、眼鏡レンズに形成されるヤゲンの位置データに対して干渉するか否かを判定することによって、面取り加工具がヤゲンに接触しないか判定してもよい。
例として、レンズ後面の面取り加工を行う際に、面取り加工具がヤゲンに接触しないか否か判定する方法を説明する。図17は、ある動径角における面取り形状データを示す概略図である。面取り形状データD2において、面取りを行う部分を面取り部Cとする。面取り部Cは加工具65bの刃面と同様に直線で表されるものとする。面取り部Cを含む直線を直線Lcとする。また、ヤゲン頂点の位置を座標Pとする。
判定方法として、例えば、直線Lcと座標Pの位置関係によって判定してもよい。面取り形状データD2が図17に示すような方向である場合、制御部70は、例えば、座標Pが直線Lcの上側に存在するとき、加工具65bがヤゲンに接触すると判定する。逆に、座標Pが直線Lcの下側に存在するとき、加工具65bはヤゲンに接触しないと判定する。なお、面取り形状データD2が図17に対して上下反転している場合は、座標Pが直線Lcの上下関係も逆になる。
同様に、制御部70は、玉型データの各動径角ごとに全周にわたって面取り加工具65bとヤゲンが接触するか否か判定する。
制御部70は、面取り加工具65bとヤゲンが接触すると判定した場合、接触すると判定した動径角の位置に対応するの面取り角度を補正し、面取り加工具65bがヤゲンに接触しないようにする。(ステップ14)。こうすることで、面取り加工具65bがヤゲンを変形させることを防ぐことができる。
もちろん、上記の判定手段に限らない。例えば、直線Lcがヤゲン部の座標に重なっているときに、制御部70は、加工具65bがヤゲンに接触すると判定してもよい。
他の判定方法も考えられる。例えば、制御部70は、予めメモリ3に記憶された面取り加工具65bの刃長、径、テーパ角等の加工具情報と第2加工制御データから、面取り加工時に面取り加工具が描く軌跡を算出する。そして、仕上げ加工データに基づくヤゲン形状データが面取り加工具の軌跡と重なっていた場合、制御部70は、面取り加工具がヤゲンに接触すると判定する。
また、他の判定方法として、例えば、図17に示すように、中心軸L2に対する直線Lcの傾斜角度θKが、中心軸L2に対してヤゲンの後斜面が傾斜する傾斜角度θYを比較してもよい。制御部70は、傾斜角度θKが傾斜角度θYより小さいとき、加工具がヤゲンに接触する可能性があると判定してもよい。
なお、ヤゲンが面取り加工具に接触するか判定するために、回転中心軸L2に対する眼鏡レンズに形成されたヤゲンの斜面の角度を取得する必要がある。このため、制御部70は、仕上げ加工データから回転中心軸L2に対するヤゲンの斜面の角度を算出する。このように、本実施形態において、制御部70は、回転中心軸L1に対する眼鏡レンズに形成されたヤゲンの斜面の角度を取得するためのヤゲン角度取得手段として用いられる。
ステップ14において、加工具65bがヤゲンに接触しないように面取り角度を補正する方法を説明する。本実施形態においては、ステップ11の補正で得られた面取り角度βr1,βf1をさらに補正する。ただし、補正の手順によっては、ステップ2で設定された面取り角度βをステップ14にて補正してもよい。
面取り角度βr1,βf1の補正方法としては、例えば、中心軸L2に対して、ヤゲンの後斜面(前斜面)が傾斜する角度と加工具65bの刃面が傾斜する角度(面取り角度)が所定の関係になるように補正することが考えられる。
まず、レンズ後面の面取り角度βr1を補正する方法を説明する。図18(a)は、ステップ13において加工具がヤゲンに接触すると判定されたとき、面取り角度βr1を補正していない場合、(b)は面取り角度βr1を補正した場合のレンズLEと加工具の関係を示す図である。
面取り角度βr1を補正しない場合、図18(a)に示すように、中心軸L2と加工具65bの刃面は、ステップ11で補正された面取り角度βr1だけ傾斜される。この状態で面取り加工を行う場合、加工具65bとヤゲンVが接触してしまい、ヤゲンが変形させてしまう可能性がある。そのため、制御部70は、面取り角度β1rを補正する。
図18に示すように、制御部70は、ステップ11で補正された面取り角度βr1に所定角度eを加算することで、面取り角度βr1を面取り角度βr2に補正する。例えば、所定角度eを次式の条件を満たす角度に設定することによって、加工具65bがヤゲンVに接触することを防ぐことができる。
Figure 2015009334
上記の条件を満たす所定角度eをβr1に加算することによって、面取り角度βr2は、ヤゲンVの後斜面が中心軸L2に対して傾斜する傾斜角度γrより大きくなる。これにより、加工具65bがヤゲンVに接触することが防がれる。
図19(a)は、ステップ13において加工具がヤゲンに接触すると判定されたとき、レンズ前面の面取り角度βf1を補正していない場合、(b)は面取り角度βf1を補正した場合のレンズLEと加工具の関係を示す図である。
レンズ前面の面取り角度βf1を補正する場合も、レンズ後面の面取り角度βr1を補正するときと同様に説明できる。つまり、ヤゲンVの斜面が中心軸L2に対して傾斜する傾斜角度γfより、面取り角度βf1が大きくなるように所定角度eを加算すればよい。
ところで、所定角度eを大きくし過ぎると、面取り加工が好適に行われず、角を落としきれなくなる可能性がある。
そこで、所定角度eは、できるだけ小さい角度に設定するのが好ましい。例えば、所定角度eは、補正後の面取り角度βr2,βf2が、ヤゲンVの斜面の傾斜角度γr,γfより1〜5度だけ大きくなるように設定されることが好ましい。また、装置の誤差によって、加工具65bがヤゲンに接触することが考えられる。それを防ぐための余裕を持たせ、面取り角度βr2,βf2が、ヤゲンVの斜面の傾斜角度γr,γfより2〜5度だけ大きくなるように、所定角度eが設定されてもよい。
制御部70は、例えば、上記の方法で面取り角度βr1,βf1を面取り角度βr2,βf2に補正すると、その補正量に基づいて面取り加工データを修正する。
一方、制御部70は、面取り加工具65bがヤゲンに接触しないと判定した場合、ステップ11で補正した面取り角度を補正することなく、次のステップに進む。このように、制御部70はレンズLEに形成されたヤゲンと面取り加工具とが接触するか否かを判定する判定手段として機能する。
<面取り加工時の制御>
制御部70は、面取り角度を補正すると、駆動機構を駆動させ、面取り加工を開始する。以下に、面取り加工の制御動作を説明する。
制御部70は、玉型上の各動径角ごとに設定した面取り角度βr2,βf2(またはβr1,βf1)に基づいて、第1回転シャフト22の傾斜角度を制御する。すなわち、制御部70は、軸角度変更手段25等によって、第1回転シャフト22の傾斜角度を制御しながら面取り加工を行う。また、制御部70は、第1回転シャフト22の軸角度をa方向又はb方向に180°回転させ、加工具65bにて加工を行う眼鏡レンズの前面と後面との切り換えを行う。
本実施形態においては、加工具65bを面取り用の加工具として兼用する。この場合、平仕上げ加工面が、面取り加工面として兼用される。制御部70は、仕上げ加工を行った位置から面取り加工を行う位置まで、駆動機構(例えば、X,Y,Z軸駆動機構、軸角度変更手段25)を駆動させ、レンズLEを面取り加工具65bに対して相対的に接近させる。制御部70は、レンズLEが面取り加工具65bの所定距離まで近づくと、駆動機構の駆動を一旦停止させる。そして、制御部70は、中心軸L2と面取り加工具65bの刃面との成す角がステップ11またはステップ14で補正した面取り角度βr2,βf2(またはβr1,βf1)と一致するように、再びX、Y、Z軸駆動機構または軸角度変更機構25を制御する。すなわち、制御部70は、第2加工制御データに基づいてY軸方向及びZ軸方向の制御を行うことによって、面取り加工を行う。
中心軸L2と面取り加工具65bの刃面との成す角が補正した面取り角度角度βr2,βf2(またはβr1,βf1)に一致すると、制御部70は第2回転シャフト45b1を駆動させ、加工具65bを回転させる。そして、中心軸L2と面取り加工具65bの刃面との成す角が、補正された面取り角度角度βr2,βf2(またはβr1,βf1)に一致した状態で、駆動機構を制御し、第1回転シャフト22を第2回転シャフト45b1に対して相対的に接近させ、面取り加工を行う(ステップ15)。そして、制御部70は第1回転シャフト22を回転させてレンズ周縁の面取り加工を行う。同時に、軸角度変更機構25によって軸角度を変更し、中心軸L2と面取り加工具65bとの成す角を、補正された面取り角度角度βr2,βf2(またはβr1,βf1)に一致させる。つまり、制御部70は、玉型データの動径角毎の位置ごとに面取り角度を変化させながら面取り加工を行う。
例えば、本実施形態は、入力手段(例えば、ディスプレイ5、スイッチ部7、ホストコンピュータ1000、制御部70など)によって設定された面取り角度βを、制御部70などの角度補正手段によって補正し、補正された面取り角度(面取り角度βr1〜2、βr1〜2)に基づいて、X、Y、Z軸駆動機構または軸角度変更機構25等の調整手段の駆動を制御部70が制御することによって、第1回転シャフトと第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整して面取り加工を行う。
このように、第1回転シャフト22の軸方向と、仕上げ加工されたレンズLEのコバ面の方向が一致していなくとも、面取り角度を補正することによって、適切な角度で面取り加工具をレンズLEのコバの角部に当てることができる。したがって、レンズLEの光学面とコバ面との間に形成される角部の鋭さが軽減されるような、良好な面取り加工を行うことができる。
また、例えば、高カーブレンズと呼ばれる曲率の大きいレンズのレンズ前面の面取り加工する場合、通常の低カーブレンズと同じ面取り角度で加工した場合に比べ、レンズの光学面(屈折面)に対して加工具の刃面が浅い(小さい)角度で接触する。この場合、装置のわずかな誤差によって面取り量が大きく変化してしまう。そこで、本実施形態のように、面取り角度を補正することによって、加工具がレンズの光学面に対して浅い(小さい)角度で接触することを防ぐことができる。
また、本実施形態のように、面取り角度を一律にして面取り加工を行うのではなく、玉型データの動径角毎、または玉型データの各位置ごとに面取り角度を可変させることによって、レンズ周縁のどの位置に対しても適した面取り加工を施すことができる。
もちろん、面取り角度を一律(一定)にしても構わない。例えば、ステップ11において、面取り角度を補正するときに、玉型データの各動径角毎、または玉型データの各ポイントごとに求められるコバ面の傾斜角度の平均値を用いて面取り角度の補正をしてもよい。
この場合、例えば、コバ面の傾斜角度の平均値を、操作者が入力した面取り角度に加算または減算して得られた一律(一定)の面取り角度を用いて玉型データの全周にわたって面取り加工する。このように、制御部70によって面取り角度が玉型データの全周にわたって一律(一定)になるように補正されることで、面取り加工の際に回転中心軸L2または第2回転シャフトの駆動の制御は容易になる。
また、上記のように、コバ面の傾斜角度の平均値を用いるだけでなく、コバ面が傾斜角度の最大値または最小値を用いて面取り角度を補正してもよい。
なお、本実施形態においては、レンズLEにヤゲン加工を施す場合について説明したが、平加工等のその他の加工についても、同様に説明することができる。例えば、平加工の場合、レンズのコバ面にヤゲンが形成されない。従って、ステップ13で、制御部70は加工具の刃面とヤゲンは接触しないと判定し、面取り加工のステップ15に進む。
このように、2段階のステップで面取り角度を補正することで、ヤゲン加工または平加工など、種々の加工に対応した面取り角度の補正を行うことができる。
なお、以上の説明において、ステップ11で回転中心軸L2に対するコバ面の傾斜角度に基づいて面取り角度を補正し、その後、ステップ14でヤゲン形状に基づいて面取り角度を再度補正するとして説明した。しかしながら、上記のような順序に限定されない。
例えば、まず第1段階のステップとして、制御部70は仕上げ加工データに基づいて、回転中心軸L2に対して、加工具の刃面が傾く傾斜角度がヤゲンの傾斜角度より大きいかまたは小さいか判定し、面取り角度を補正する。レンズ後面の面取り角度を補正する場合は、例えば、回転中心軸L2に対して、加工具の刃面が傾く傾斜がヤゲンの傾斜角度より小さくなるように面取り角度を補正する。レンズ前面の面取り角度を補正する場合は、例えば、回転中心軸L2に対して、加工具の刃面が傾く傾斜がヤゲンの傾斜角度より大きくなるように面取り角度を補正する。
その後、第2段階のステップとして、制御部70はコバ面の傾斜角度に基づいて面取り角度をさらに補正してもよい。なお、以上の説明のように、2段階のステップで面取り角度を補正するだけでなく、1段階のステップのみで面取り角度の補正を行ってもよい。
上記の方法に限らず、面取り角度を行う際に、制御部70等の角度補正手段によって面取り角度がより適した角度に補正されることが好ましい。
なお、本実施形態において、制御部70は、コバの傾斜角度に基づいて、常に面取り角度を補正するものとしたが、これに限らない。例えば、回転中心軸L2に対するコバ面の傾斜角度が所定角度を超えた場合に、制御部70は、面取り角度を補正してもよい。すなわち、回転中心軸L2に対するコバ面の傾斜角度が所定角度より小さい場合、制御部70は、面取り角度を補正することなく、入力手段の入力によって取得した面取り角度でレンズの面取り加工を行ってもよい。
なお、以上の説明において、制御部70は、面取り加工具がヤゲンに接触すると判定した場合、面取り角度を補正するものとしたが、これに限らない。
例えば、面取り角度入力手段(例えば、ホストPC1000)によって入力された面取り角度が、ヤゲンの傾斜角度より小さい場合、面取り加工具がヤゲンに接触する可能性があることを操作者に通知するために信号出力手段などによって信号を出力してもよい。または信号を駆動機構に送信することによって、装置の駆動を制御してもよい。例えば、面取り加工が開始される前に装置の駆動を停止させてもよい。
これにより、操作者は入力した面取り角度では面取り加工具がヤゲンに接触してしまうことを知ることができる。
なお、以上の説明においては、コバ面を中心軸L2に対して傾斜させて仕上げ加工するものとした。しかし、これに限らない。コバ面を中心軸L2に対して傾斜させない場合でも、面取り角度を補正することができる。
例えば、測定ユニット50F,50Rによってコバ面の厚さを測定し、その測定結果に基づいて面取り角度を補正してもよい。測定ユニットは、眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報としてコバ面の厚さを測定する。
例えば、コバの厚さが大きいとき、制御部70は面取り角度が大きくなるように補正し、コバの厚さが小さいとき、制御部70は面取り角度を小さく設定する。これにより、コバの厚さによって面取り加工を施そうとする角部の形状が変化する場合も、適正な面取り角度で面取り加工を行うことが可能となる。
また、以上の説明において、面取り角度をコバ面の傾斜角度によって補正して加工するとして説明したが、これに限らない。例えば、仕上げ加工を行ったときに、第2回転シャフトの角度をメモリ等に記憶しておく。そして、面取り加工の際に、メモリに記憶された仕上げ加工時の第2回転シャフトの角度に一定角度加えて加工する、または一定角度差し引いて加工することで、面取り加工を行うこともできる。
このような面取り加工方法によっても、コバ面の傾斜角度の変化に対応した面取り角度が行える。つまり、コバ面の角部に対して加工具を好適な角度で接触させ、面取り加工を行うことができる。
なお、以上の説明において、加工具がヤゲンに接触することを防ぐための方法は他にも考えられる。その一つとして、例えば、制御部70は加工具がヤゲンに接触しないように、ステップ3で設定した面取り量を補正する方法が考えられる。この場合、制御部70は加工具がヤゲンに接触しないように、ステップ3で設定した面取り量を小さく補正する。面取り量を小さくするためには、回転中心軸L2と第2回転シャフトの相対距離を大きくする必要がある。従って、両者の相対距離が大きくなることによって、加工具65bがヤゲンから遠ざかる。これを利用し、加工具65bがヤゲンに接触しなくなるまで、面取り量を小さく補正すればよい。このような方法であっても、加工具がヤゲンに接触することを防ぐことが可能である。
なお、以上の説明において、面取り角度とは、面取り加工具の刃面が、回転中心軸L2に対して傾く角度のことであると説明したが、これに限らない。例えば、図20に示すように、面取り角度とは、面取り加工具の刃面が、回転中心軸L2に垂直な方向に対して傾く角度であってもよい。つまり、90度から本実施形態の面取り角度β差し引いた数値を面取り角度としてもよい。このように、面取り角度は、レンズ加工具の加工具面と回転中心軸L2との傾斜関係、または回転軸L1と回転中心軸L2との傾斜関係が定義できればよい。コバの傾斜角度についても同様である。
なお、以上の説明において、ヤゲン加工または平加工などを選択する際、操作者がどの加工を行うか入力するものとしたが、これに限らない。例えば、ホストコンピュータ1000等から送られた眼鏡データに応じて、種々の加工ステップが選択されてもよい。こうすることで、操作者は加工の度に加工の種類を選択する手間が省ける。
なお、以上の説明において、面取り角度は操作者が決定し、入力するものとしたが、これに限らない。例えば、予めメモリに記憶されていてもよいし、制御部70が適当にメモリから選択することで、面取り角度を取得してもよい。
また、面取り量についても同様に、操作者が入力しなくてもよい。上記のように制御部70は、メモリに記憶された複数の面取り量から適当に選択することによって、面取り量を取得してもよい。
なお、以上の説明において、ステップ11で面取り角度を補正してから面取り加工データを求めると説明したが、これに限らない。例えば、入力された面取り角度で面取り加工データを算出してから、コバの傾斜角度に基づいて面取り角度を補正し、面取り加工データを修正してもよい。
3 メモリ
5 ディスプレイ
7 スイッチ部
21 回転ベース(キャリッジ)
22F、22R 第1回転シャフト
25 軸角度変更機構
40 第1加工具ユニット
40a スピンドル部
40a1 回転シャフト
45 第2加工具ユニット
50F、50R レンズ形状測定ユニット
60a 粗加工具
65b 仕上げ加工具、面取り加工具
70 制御部
80 X軸駆動機構
85 Z軸駆動機構
90 Y軸駆動機構

Claims (11)

  1. 眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、眼鏡レンズの周縁を玉型形状に仕上げ加工するための仕上げ加工具と、前記仕上げ加工具によって仕上げ加工された前記眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施すための面取り加工具と、前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記調整手段の駆動を制御する制御部と、を備える眼鏡レンズ加工装置であって、
    前記面取り加工を行う際に、前記第1回転シャフトの回転中心軸と前記面取り加工具の加工具面が成す角度である面取り角度を設定するための面取り角度設定手段と、
    前記眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得するためのコバ情報取得手段と、
    前記コバ情報取得手段によって取得された前記コバ面の形状に関する情報に基づいて、前記面取り角度設定手段によって設定された前記面取り角度を補正する角度補正手段と、を備え、
    前記制御部は、前記角度補正手段によって補正された前記面取り角度に基づいて、前記調整手段の駆動を制御し、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整して前記面取り加工を行うことを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  2. 前記コバ情報取得手段は、前記第1回転シャフトの回転中心軸に対する前記コバ面の傾斜角度に関する情報を取得し、
    前記角度補正手段は、前記コバ情報取得手段によって取得された前記コバ面の傾斜角度に基づいて、前記面取り角度設定手段によって設定された前記面取り角度を補正する請求項1の眼鏡レンズ加工装置。
  3. 請求項2の眼鏡レンズ加工装置において、
    前記仕上げ加工具は眼鏡レンズのコバにヤゲンを形成するヤゲン仕上げ加工具を含み、
    前記調整手段は、ヤゲン仕上げ加工具が取り付けられた第3回転シャフトと前記第1回転シャフトとの相対的な位置関係を調整するヤゲン仕上げ加工具調整手段を含み、
    眼鏡レンズ加工装置は、レンズ前面のカーブ情報を取得する前面カーブ取得手段と、
    取得されたレンズ前面のカーブ情報と前記玉型とに基づいて、ヤゲン仕上げ加工を行うための前記コバ面の傾斜角度であるヤゲン加工用コバ傾斜角度を、動径角毎に設定するコバ面傾斜設定手段と、を有し、
    前記制御部は、前記玉型と、前記コバ面傾斜設定手段によって設定された前記ヤゲン加工用コバ傾斜角度に基づいて、前記ヤゲン仕上げ加工具調整手段を制御してレンズにヤゲン加工を行い、
    前記コバ情報取得手段は、前記ヤゲン加工用コバ傾斜角度を、前記面取り加工における前記コバ面の傾斜角度として動径角毎に得ることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  4. 前記コバ情報取得手段は、前記コバ面の厚さに関する情報を取得し、
    前記角度補正手段は、前記コバ情報取得手段によって取得された前記コバ面の厚さに基づいて、前記面取り角度設定手段によって設定された前記面取り角度を補正する請求項1の眼鏡レンズ加工装置。
  5. 前記コバ情報取得手段は、前記玉型の動径角毎に前記コバ面の傾斜角度を取得し、
    前記角度補正手段は、動径角毎に取得された前記コバ面の傾斜角度に基づいて、前記玉型の動径角毎に前記面取り角度を補正する請求項1〜4のいずれかの眼鏡レンズ加工装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかの眼鏡レンズ加工装置は、前記眼鏡レンズに形成されたヤゲンと前記面取り加工具とが接触するか否か判定する判定手段と、
    をさらに備える眼鏡レンズ加工装置。
  7. 前記判定手段が、前記ヤゲンと前記面取り加工具とが接触すると判定した場合、前記角度補正手段は、前記面取り角度を補正する請求項6の眼鏡レンズ加工装置。
  8. 請求項6の眼鏡レンズ加工装置は、前記回転中心軸に対する前記眼鏡レンズに形成されたヤゲンの斜面の角度を取得するためのヤゲン角度取得手段と、をさらに備え、
    前記判定手段が、前記ヤゲンと前記面取り加工具とが接触すると判定した場合、前記角度補正手段は、前記回転中心軸に対する前記面取り加工具の加工具面の相対的な角度が前記ヤゲンの角度より大きくなるように前記回転中心軸に対する前記第2回転シャフトの相対的な角度を補正し、前記面取り加工具が前記ヤゲンに接触することを防ぐ眼鏡レンズ加工装置。
  9. 前記判定手段が、前記ヤゲンと前記面取り加工具とが接触すると判定した場合、
    前記面取り加工具が前記ヤゲンに接触する可能性があることを通知するための信号を出力する信号出力手段と、をさらに備える請求項1〜8のいずれかの眼鏡レンズ加工装置。
  10. 前記回転中心軸に対する前記眼鏡レンズのコバ面の傾斜角度を取得するためのコバ情報取得手段は、前記眼鏡レンズを加工するために演算された加工制御データに基づいて前記コバ面の傾斜角度を取得する請求項2の眼鏡レンズ加工装置。
  11. 眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、眼鏡レンズの周縁を玉型形状に仕上げ加工するための仕上げ加工具と、前記仕上げ加工具によって仕上げ加工された眼鏡レンズのコバの角部に面取り加工を施すための面取り加工具と、前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記調整手段の駆動を制御する制御部と、を備える眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
    前記眼鏡レンズ加工装置のプロセッサに実行されることで、前記面取り加工を行う際に、前記第1回転シャフトの回転中心軸と、前記面取り加工具の加工具面と、が成す角度である面取り角度を設定するための設定ステップと、
    前記第1回転シャフトに対する前記眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにて取得された前記コバ面の形状に関する情報に基づいて、前記面取り角度を補正する補正ステップと、
    前記角度補正手段によって補正された前記面取り角度に基づいて、前記調整手段の駆動を制御し、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整ステップと、
    を前記眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする眼鏡レンズ加工プログラム。
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