JP2019063939A - 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
(2) 本開示の第2態様に係る眼鏡レンズ加工プログラムは、眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、前記眼鏡レンズの周縁に面取り加工を施すための面取り加工具と、前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、を有する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、前記眼鏡レンズ加工装置のプロセッサに実行されることで、前記第1回転シャフトの回転中心軸と、前記面取り加工具の加工具面と、が成す角度である面取り角度を設定する面取り角度設定ステップと、前記面取り角度に基づいて、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整ステップと、前記眼鏡レンズの後面に段落ち加工を施すことにより形成された段差部分における後屈折面側のエッジを、前記調整手段により調整された前記面取り加工具によって面取り加工する制御ステップと、を前記眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする。
以下、本開示における実施形態の一例について、図面を参照して説明する。図1〜図12は、本実施形態に係る眼鏡レンズ加工装置を説明する図である。本実施形態においては、眼鏡レンズ加工装置を正面からみたときの前後方向をX軸方向、上下方向をY軸方向、左右方向をZ軸方向として説明する。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用され得る。
例えば、このような制御を行うことによって、後屈折面側のエッジを面取り加工する際に、面取り加工具がコバ面側のエッジに接触して、コバ面側のエッジが削れてしまうことを抑制することができる。なお、加工具の端部とは、加工面の端部であってもよい。また、加工具の端部とは、加工具の角部であってもよい。加工具の角部は、所定の範囲を含んでいてもよい。
以下、本開示の実施例について図面を用いて説明する。図1は、本実施例に係る眼鏡レンズ加工装置1(以下、加工装置1と略す)の概略構成図である。図1(a)は加工装置1を正面からみたときの概略構成図である。図1(b)は加工装置1を側面からみたときの概略構成図である。加工装置の上部には、レンズの加工を行うためのレンズ加工部10が設けられている。また、加工装置1の側面には、タッチパネル機能をもつディスプレイ5、加工開始スイッチ等が設けられたスイッチ部7、等が設けられている。
レンズチャックユニット20は、眼鏡レンズLE(以下、レンズLEと略す)を狭持し、スピンドル保持ユニット30に対してレンズLEを移動させるためのものである。レンズチャックユニット20には、キャリッジ21、ベース24が備えられている。キャリッジ21は、レンズLEを挟持して回転させるための一対の第1回転シャフト22(22F、22R)を備える。第1回転シャフト22は、後述する回転中心軸L2(図8参照)を中心に回転される。
レンズチャックユニット20には、軸角度変更機構25が設けられている。軸角度変更機構25は、加工具の切り換えやレンズLEを加工する際の第1回転シャフト22と加工具との相対的な位置関係を調整するために用いられる。なお、軸角度変更手段25は、第1回転シャフト22と、後述する第2回転シャフト45c1と、の相対的な位置関係を調整するために用いられてもよい。
図4はレンズチャックユニット20のX軸方向及びZ軸方向の駆動機構について説明する図である。レンズチャックユニット20には、レンズチャックユニット20をスピンドル保持ユニット30に対してX軸方向及びZ軸方向にそれぞれ移動させる各駆動機構(X軸駆動機構80、Z軸駆動機構85)が設けられている。X軸駆動機構80とZ軸駆動機構85は、第1回転シャフト22と、後述する第2回転シャフト45c1と、の相対的な位置関係を調整するために用いられてもよい。
図2において、スピンドル保持ユニット30は、移動支基31、第1加工具ユニット40、第2加工具ユニット45、レンズ形状測定ユニット50(以下、測定ユニット50と略す)を備える。移動支基31の左右側面には、第1加工具ユニット40及び第2加工具ユニット45が配置される。
図2に示すように、第1加工具ユニット40は移動支基31の左側面に配置されており、3つのスピンドル40a、40b、40cを備えている。また、第2加工具ユニット45は移動支基31の右側面に配置されており、3つのスピンドル45a、45b、45cを備えている。第1加工具ユニット40のスピンドル40a、40b、40cは、それぞれの加工具を回転させるための回転シャフト(加工具回転軸)40a1、40b1、40c1を有し、その各回転シャフトと同軸に各加工具60a、60b、60cが取り付けられている。また、第2加工具ユニット45のスピンドル45a、45b、45cは、それぞれの加工具を回転させるための回転シャフト(加工具回転軸)45a1、45b1、45c1を有し、その各回転シャフトと同軸に各加工具65a、65b、65cが取り付けられている。各加工具は、レンズLEを加工するための加工具として用いられる。各スピンドルの回転シャフトは、各スピンドルの内部に配置された回転伝達機構を介し、各スピンドルの後方にそれぞれ配置された駆動源(例えば、モータ)により回転される。
図5はスピンドル保持ユニット30のY軸方向の駆動機構について説明する図である。スピンドル保持ユニット30には、スピンドル保持ユニット30をレンズチャックユニット20に対してY軸方向に移動させる各駆動機構(Y軸駆動機構90)が設けられている。Y軸駆動機構90は、第1回転シャフト22と、第2回転シャフト45c1と、の相対的な位置関係を調整するために用いられてもよい。
図2において、キャリッジ21の上方には、測定ユニット50(50F、50R)と、測定ユニット50の駆動機構55が設けられている。測定ユニット50F、50Rは、Z軸方向にスライド可能に保持されている。測定ユニット50Fは、レンズLEの前面位置(玉型上のレンズ前面側の位置)を検知する。測定ユニット50Fの先端部には測定子51Fが固定されており、測定子51FはレンズLEの前面に接触される。測定ユニット50Rは、レンズLEの後面位置(玉型上のレンズ後面側の位置)を検知する。測定ユニット50Rの先端部には測定子51Rが固定されており、測定子51RはレンズLEの後面に接触される。
図6は、加工装置1の制御ブロック図である。制御部70は、加工装置1の各部を制御する。制御部70は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を含んで構成されてもよい。例えば、CPUは、加工装置1における各部材の駆動を制御する。例えば、RAMは、各種の情報を一時的に記憶する。例えば、ROMには、CPUが実行するプログラム等が記憶されている。なお、制御部70は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。
以下、図7に示すフローチャートを用いて、上記の構成を備える加工装置1が、レンズLEの後面に段差部分を形成する段落ち加工と、レンズLEの後屈折面側のエッジを面取りする面取り加工と、を行う際の制御動作を順に説明する。
操作者はレンズLEをセットすると、操作部(ディスプレイ5、スイッチ部7、及びホストコンピュータ1000等)を操作して眼鏡データを入力する。例えば、眼鏡データとは、玉型形状データ、後述する段落ち加工において段差部分LSを形成するための段差形成データ、玉型形状とレンズLEの光学中心との位置関係を示すレイアウトデータ、等である。例えば、段差形成データは、図8に示す突出部分LS1の厚みLSWや切込み距離LSD等であってもよい。制御部70は、操作者が入力したこれらの眼鏡データを読み込むことで、玉型形状データと段差形成データとを取得する。また、制御部70は、取得した眼鏡データをメモリ3に記憶させる。
次に、操作者は、操作部を操作して、レンズLEに面取り加工を施す際に必要となる面取りデータを入力する。例えば、面取りデータとは、第1回転シャフト22の回転中心軸L2と、面取り加工具(本実施例においては、加工具65c)の加工具面と、が成す角度である面取り角度β(図9参照)や、面取り加工後のレンズLEにおける加工面の長さである面取り量M(図10参照)等であってもよい。なお、例えば、面取り角度βは、後述する面取り加工においてレンズLEに形成される面取りの角度でなくてもよい。すなわち、面取り角度βは、後述する段差部分LSの第1面P1と、加工具65cの加工具面と、が成す角度と同一でなくてもよい。
上記のようにしてレンズLEの加工に必要な情報(すなわち、玉型形状データ、段差形成データ、レイアウトデータ、面取りデータ等)が取得されると、制御部70は、玉型形状データに基づいてレンズLEのレンズ形状を測定し、レンズ形状データを取得する。例えば、レンズ形状データは、レンズLEの前屈折面及び後屈折面において玉型形状に対応した位置情報や、レンズLEの前屈折面におけるカーブ情報(傾斜情報)等である。
制御部70は、レンズLEのコバ面の形状に関する情報を取得する。例えば、レンズLEのコバ面の形状に関する情報とは、コバ面の傾斜角度や、コバ面の厚さ等である。例えば、制御部70は、レンズLEの回転中心軸L2に対するコバ面の傾斜角度を、玉型形状データの各動径角の位置において取得してもよい。なお、各動径角の位置とは、玉型形状データにおける動径角0度の位置から所定の角度の間隔(例えば、0.18度毎の間隔、0.36度毎の間隔、1度毎の間隔、等)を空けた位置であってもよい。もちろん、連続的に繋がった位置であってもよい。また、例えば、制御部70は、測定子51Fと51Rとが検出した検出信号に基づいて、コバ面の厚さを取得してもよい。
レンズ形状データが取得されると、未加工のレンズLEの不要な部分を切除するために、レンズLEの周縁が粗加工される。粗加工では、玉型形状に対して所定の距離(例えば、1mm等)だけ外側までが切除され、後に行う仕上げ加工時のための仕上げ代が確保される。例えば、制御部70は、このような粗加工によって形成されるレンズLEの形状を予測し、これを粗加工形状データとして算出する。粗加工形状データは、玉型形状データやレイアウトデータに基づいて求められる。また、例えば、制御部70は、レンズLEを粗加工形状データ通りに加工するため、スピンドル保持ユニット30の各駆動機構、及び軸角度変更機構25を制御する粗加工制御データを算出する。
粗加工が完了すると、粗加工されたレンズLEの周縁を滑らかにするために、平仕上げ加工が行われる。制御部70は、平仕上げ加工によって形成されるレンズLEの形状を予測し、これを平仕上げ加工形状データとして算出する。例えば、平仕上げ加工形状データは、玉型形状データ、レイアウトデータ、及びコバ面の形状に関する情報に基づいて算出される。また、例えば、制御部70は、レンズLEを平仕上げ加工形状データ通りに加工するため、スピンドル保持ユニット30の各駆動機構、及び軸角度変更機構25を制御する平仕上げ加工制御データを算出する。
平仕上げ加工が完了すると、レンズLEに段差部分LSを形成するために、レンズLEの後面が段落ち加工される。図8は段落ち加工を行った場合におけるレンズLEの側面図である。段落ち加工では、加工具65cによってレンズLEの後面が削られ、段差部分LSが形成される。段差部分LSの壁面には、レンズLEの後屈折面Lbに接する第1面P1と、レンズLEのコバ面Lcに接する第2面P2とが形成される。これによって、レンズLEの前面は突出し、突出部分LS1が形成される。
段落ち加工が完了すると、段差部分LSにおける後屈折面側のエッジEbを削るために、面取り加工が開始される。例えば、本実施例においては、加工具65c(すなわち、段落ち加工具)を用いることによって、レンズLEに対する面取り加工が行われる。つまり、加工具65cは、レンズLEに段落ち加工を施すとともに、レンズLEの後屈折面側のエッジを面取り加工する。
なお、本実施例においては、平仕上げ加工後のレンズLEの形状(すなわち、玉型形状)が所定の形状よりも小さいと、レンズLEを挟持する第1回転シャフト22と加工具65cとが、面取り加工時に干渉することがある。図11は玉型形状が小さなレンズLEを挟持する第1回転シャフト22と加工具65cとの位置関係を説明する図である。例えば、制御部70は、設定された面取り角度βだけ傾斜させた加工具65cの根本側の端部t1が範囲R内に位置するように第1回転シャフト22を移動させた後、交点Kと端部t1とを結ぶ直線dに沿って、第1回転シャフト22と第2回転シャフト45c1との相対的な位置関係を調整する。例えば、このとき、加工具65cの上面側の端部t2に第1回転シャフト22が干渉すると、設定された面取り量で後屈折面側のエッジEbを面取り加工できなくなってしまう。
3 メモリ
5 ディスプレイ
7 スイッチ部
10 レンズ加工部
21 回転ベース(キャリッジ)
20 レンズチャックユニット
22 第1回転シャフト
25 軸角度変更機構
30 スピンドル保持ユニット
40 第1加工具ユニット
45 第2加工具ユニット
45c スピンドル
45c1 第2回転シャフト
50 レンズ形状測定ユニット
60c 段落ち加工具、面取り加工具
70 制御部
80 X軸駆動機構
85 Z軸駆動機構
90 Y軸駆動機構
Claims (9)
- 眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、
前記眼鏡レンズの周縁に面取り加工を施すための面取り加工具と、
前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、
を有する眼鏡レンズ加工装置であって、
前記第1回転シャフトの回転中心軸と、前記面取り加工具の加工具面と、が成す角度である面取り角度を設定する面取り角度設定手段と、
前記面取り角度に基づいて、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整手段と、
前記眼鏡レンズの後面に段落ち加工を施すことにより形成された段差部分における後屈折面側のエッジを、前記調整手段により調整された前記面取り加工具によって面取り加工する制御手段と、
を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1の眼鏡レンズ加工装置において、
前記面取り加工具は、前記眼鏡レンズに前記段落ち加工を施すための段落ち加工具であって、
前記段落ち加工具は、前記眼鏡レンズに前記段落ち加工を施すとともに、前記眼鏡レンズの後屈折面側のエッジを面取り加工することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1または2の眼鏡レンズ加工装置において、
前記制御手段は、前記面取り加工具と、前記段差部分におけるコバ面側のエッジと、が接触しないように、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項3の眼鏡レンズ加工装置において、
前記制御手段は、面取り加工時において、前記面取り加工具の端部が、前記段差部分に形成される第1面よりもコバ面側であり、かつ前記段差部分に形成される第2面よりも後屈折面側の範囲内に配置された状態となるように制御することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項4の眼鏡レンズ加工装置において、
前記面取り加工具の端部は根本側の端部であって、
前記制御手段は、面取り加工時において、前記面取り加工具の加工具回転軸が前記第1回転シャフトから遠ざかる方向に伸びた状態となるように制御することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項4または5の眼鏡レンズ加工装置において、
前記制御手段は、面取り加工時において、前記第1面と前記第2面とが成す交点と、前記面取り加工具の端部と、が一致する方向に、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項の眼鏡レンズ加工装置は、
前記眼鏡レンズのコバ面の形状に関する情報を取得するためのコバ情報取得手段をさらに備え、
前記面取り角度設定手段は、前記コバ情報取得手段が取得した前記コバ面の形状に関する情報に基づいて、前記面取り角度を設定することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項の眼鏡レンズ加工装置は、
前記第1回転シャフトに前記面取り加工具が接触するか否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記面取り角度設定手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記面取り角度と、面取り加工面の長さである面取り量と、の少なくともいずれかを補正することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 眼鏡レンズを挟持して回転させるための第1回転シャフトと、
前記眼鏡レンズの周縁に面取り加工を施すための面取り加工具と、
前記面取り加工具が取り付けられた第2回転シャフトと、
を有する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
前記眼鏡レンズ加工装置のプロセッサに実行されることで、
前記第1回転シャフトの回転中心軸と、前記面取り加工具の加工具面と、が成す角度である面取り角度を設定する面取り角度設定ステップと、
前記面取り角度に基づいて、前記第1回転シャフトと前記第2回転シャフトとの相対的な位置関係を調整する調整ステップと、
前記眼鏡レンズの後面に段落ち加工を施すことにより形成された段差部分における後屈折面側のエッジを、前記調整手段により調整された前記面取り加工具によって面取り加工する制御ステップと、
を前記眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする眼鏡レンズ加工プログラム。
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JP2017192180A JP7035433B2 (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラム |
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JP2016013582A (ja) * | 2014-06-30 | 2016-01-28 | 株式会社ニデック | 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラム |
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