JP6550865B2 - 眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラム - Google Patents

眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラム Download PDF

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Description

本開示は、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲンを眼鏡レンズの周縁に加工する眼鏡レンズ加工装置、及び眼鏡レンズ加工装置によって実行される眼鏡レンズ加工プログラムに関する。
眼鏡レンズ加工装置は、眼鏡フレームに眼鏡レンズを支持させるためのヤゲンをレンズ周縁に形成するためのヤゲン加工具を有し、レンズチャック軸に保持されたレンズとヤゲン加工具との位置関係を調整してレンズ周縁にヤゲンを加工する(特許文献1参照)。ヤゲン加工具は、一般に、ヤゲンの前斜面と後斜面とを同時に加工するためのV溝の加工部位を持つ。このV溝を持つヤゲン加工具で形成されるヤゲン形状は、V溝の形状に依存することとなる。
特開2007−181889号公報
ヤゲンの前斜面と後斜面とを同時に加工するためのヤゲン加工具のV溝形状は、眼鏡フレームのリムの標準的な溝形状に合わせたものである。しかし、リムの溝形状は一様では無く、例えば、図14で示すように、ヤゲン加工具のV溝で形成されたヤゲンLVのヤゲン角度LA(ヤゲンの前傾斜面LVfと後傾斜面LVrとが成す角度)に対して、リムRMのリム溝GMの溝角度MA(溝GMの前側GMfと後側GMrとが成す角度)が小さい(狭い)ものがある。この場合、ヤゲンの前傾斜面LVf及び後傾斜面LVrの途中がリムRMに接触することとなり、ヤゲンの先端がリム溝GMの奥まで入らず、レンズがリムRMに適切に嵌らなくなってしまう。
本開示は、上記従来装置の問題点に鑑み、リムの溝に適切に嵌めることが可能なヤゲンを加工できる眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラムを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示における典型的な実施形態は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つヤゲン加工具と、前記ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置であって、
前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得手段と、取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記V溝の前溝部位でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記V溝の後溝部位でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲン(ヤゲンは前斜面と後斜面とによって形成され、リムに嵌め込まれるものである)の前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つ第1ヤゲン加工具と、前記第1ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な位置関係を調整する第1調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置であって、
ヤゲンの前斜面及び後斜面を別々に加工するための第2ヤゲン加工具と、前記第2ヤゲン加工具が取り付けられた第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸とのの相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する第2調整手段と、前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得手段と、前記第1ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度と同じヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第1モードと前記第2ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第2モードと選択するモード選択手段と、前記第2モードが選択されたときに、前記角度データ取得手段で取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記第2調整手段を制御し、前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記第2調整手段を制御し、前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御手段と、を備えることを特徴とする置。
(3) 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つヤゲン加工具と、前記ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
眼鏡レンズ加工装置のプロセッサによって実行されることで、前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得ステップと、取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記V溝の前溝部位でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記V溝の後溝部位でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御ステップと、を眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする。
(4) 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡レンズの周縁にヤゲン(ヤゲンは前斜面と後斜面とによって形成され、リムに嵌め込まれるものである)の前斜面及び後斜面を同時に加工するV溝を持つ第1ヤゲン加工具と、ヤゲンの前斜面及び後斜面を別々に加工するための第2ヤゲン加工具と、前記第2ヤゲン加工具が取り付けられた第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸とのの相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記第1ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度と同じヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第1モードと前記第2ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第2モードと選択するモード選択手段と、を備え、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるヤゲンをレンズ周縁に加工する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
眼鏡レンズ加工装置のプロセッサによって実行されることで、前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得ステップと、前記第2モードが選択されたときに、前記角度データ取得ステップによって取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整し、前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整し、前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御ステップと、を眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする。
実施例の眼鏡レンズ加工装置の概略構成図である。 レンズチャックユニットの概略構成図である。 ヤゲン加工具を持つ仕上げ加工具の例を示す図である。 ヤゲン加工具のV溝、前ヤゲン肩加工部位及び後ヤゲン肩加工部位を示す図である。 X軸移動機構及びZ軸移動機構を説明するための概略図である。 Y軸移動機構を説明するための概略図である。 実施例の装置における電気系の概略構成ブロック図である。 第1ヤゲンモードで、ヤゲン加工具のV溝によるレンズ周縁加工を説明する図である。 リムの溝の開き角がヤゲン加工具のV溝で形成されるヤゲンのヤゲン角度よりも小さい場合を示す図である。 ヤゲンの前斜面加工段階と後斜面加工段階を行う例を説明する図である。 第2ヤゲン加工具を用いてヤゲンの前斜面加工段階と後斜面加工段階を行う例を示す図である。 ヤゲン加工具のさらなる変容例を示す図である。 図12のヤゲン加工具によってヤゲンをレンズの形成する場合の概略説明図である。 ヤゲン加工具のV溝で形成されたヤゲンのヤゲン角度に対して、リム溝の溝角度が小さい(狭い)場合の例を説明する図である。
<概要>
典型的な実施形態を、図1〜図13を用いて説明する。図1〜図13は実施形態に係る眼鏡レンズ加工装置及び眼鏡レンズ加工プログラムを説明するための図である。
本開示の眼鏡レンズ加工装置1は、眼鏡レンズLEを保持する保持手段の例であるレンズチャック軸222F、222Rと、レンズLEの周縁にヤゲンを形成するためのヤゲン加工具332と、ヤゲン加工具332を回転する加工具回転軸312eと、を有する。例えば、ヤゲン加工具332は、レンズLEの周縁に標準的なヤゲン角度LAをなすヤゲンの前斜面LVf及び後斜面LVrを同時に加工するV溝331を持つ。例えば、標準的なヤゲンとは、平均的な溝形状を持つリムに適合するヤゲンである。例えば、標準的なヤゲンの角度LAは100度〜115度ほどであり、標準的なヤゲンの高さLVHは、0.8〜1.0mmである。
また、眼鏡レンズ加工装置1は、位置調整ユニット110と、リムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面に関する角度データを取得する角度データ取得手段(50)と、制御ユニット50と、を備える。例えば、位置調整ユニット110は加工具回転軸312eとレンズチャック軸222F、222Rとの相対的な位置関係を調整するために使用される。また、位置調整ユニット110は加工具回転軸312eとレンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度を調整する角度調整機構120を含む。制御ユニット50は、加工装置1における各駆動機構の制御、データの取得等の装置全体の制御を司る。例えば、制御ユニット50は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を備える。制御ユニット50には、レンズLEの周縁を各加工具によって加工させるための加工プログラムが記憶されている。加工プログラムは制御ユニット50のプロセッサにより実行される。
例えば、角度データ取得手段(50)が取得する角度データは、ヤゲン加工具332のV溝331の開き角度331Aより小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データである。例えば、ヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データには、目標形状のヤゲンの前斜面と後斜面とがなすヤゲン角度LA1が含まれていても良い。あるいは、ヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データには、ヤゲン中心軸LVBに対する前斜面LVfの角度LA1fと、ヤゲン中心軸LVBに対する後斜面LVfの角度LA1rと、が含まれていても良い。例えば、この角度データは、リム溝の開き角、リムの前側斜面の角度と後側斜面の角度等を測定可能な眼鏡枠形状測定装置を使用し、装置1に測定データが入力されることにより、制御ユニット50によって得られる。あるいは、入力手段の例であるディスプレイ20を使用して測定データを入力することでもよい。
制御ユニット50は、角度データ取得手段によって取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて位置調整ユニット110を制御し、加工具回転軸312eとレンズチャック軸との相対的な角度を調整してV溝331の前溝部位331fでヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階を行う。また、制御ユニット50は、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて位置調整ユニット110を制御し、加工具回転軸312eとレンズチャック軸との相対的な角度を調整してV溝331の後溝部位331rでヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階を行う。前斜面加工段階と後斜面加工段階はどちらが先でもよい。そして、制御ユニット50は、前斜面加工段階と後斜面加工段階とでは加工具回転軸312eとレンズチャック軸との相対的な角度を異なる角度で調整し、V溝331の開き角度より小さいヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する。これにより、V溝331によって加工された標準的なヤゲン角度のヤゲンではリム溝に嵌め込むことができない場合であっても、リム溝の奥まで入るようなヤゲンをより適切に加工することができる。
例えば、角度データ取得手段が取得する角度データにはヤゲンの前斜面と後斜面とがなすヤゲン角度データが含まれる。この場合、例えば、制御ユニット50は、ヤゲン角度データとV溝331の開き角度との差に基づき、前斜面加工段階及び後斜面加工段階における加工具回転軸312eとレンズチャック軸との相対的な角度を異なる角度でそれぞれ設定する。
また、制御ユニット50は、取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前斜面加工段階でのレンズチャック軸に対する前斜面の角度を求め、求めた角度と加工具回転軸312eに対するV溝の前溝部位の傾斜角度とに基づいて前斜面加工段階における加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を設定しても良い。また、制御ユニット50は、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて後斜面加工段階でのレンズチャック軸に対する後斜面の角度を求め、求めた角度と加工具回転軸312eに対するV溝の後溝部位の傾斜角度とに基づいて後斜面加工段階における加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を設定しても良い。これによっても、リム溝の奥まで入るようなヤゲンをより適切に加工することができる。V溝の前溝部位の傾斜角度及びV溝の後溝部位の傾斜角度については、メモリに予め記憶されても良い。
例えば、加工装置1は、眼鏡レンズの周縁に形成するヤゲンの形成データであるヤゲン軌跡データを取得するヤゲン軌跡取得手段を備えているとよい。制御ユニット50は、ヤゲン軌跡取得手段によって取得されたヤゲン軌跡データに基づいて位置調整ユニット110の駆動を制御することによって、ヤゲン加工具332でレンズ周縁にヤゲンを加工する。例えば、ヤゲン軌跡データはヤゲン頂点の軌跡データ(rn,θn、hn)として取得される。ヤゲン軌跡データは、ヤゲンの前斜面と前ヤゲン肩との境界点の軌跡データと、ヤゲンの後斜面と後ヤゲン肩との境界点の軌跡データと、の少なくとも一方が利用されることでもよい。
また、加工装置1は、ヤゲンの前斜面及び後斜面を別々に加工するための第2ヤゲン加工具(334、336)と、第2ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸とレンズチャック軸との相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する第2位置調整ユニットと、備えていてもよい。例えば、第2ヤゲン加工具はV溝を持つヤゲン加工具332と同じ加工具回転軸312eに取り付けられていても良い。また、第2位置調整ユニットは位置調整ユニット110が共用されてもよい。
なお、第2ヤゲン加工具の加工部位は、V溝331の前溝部位331f及び後溝部位331rより長い距離の加工部位を有すると良い。これにより、V溝331で形成されるヤゲンの高さLVHよりも大きな距離のヤゲンを加工することができる。またさらに、レンズ前面側のヤゲン高さとレンズ後面側のヤゲン高さを異なる距離とすることもでき、ヤゲンの形状の自由度を増すことができる。
なお、第2ヤゲン加工具(334、336)は、ヤゲン加工具332の加工具回転軸に取り付けられていても良いし、別の加工具回転軸(第2加工具回転軸)取り付けられていても良い。
例えば、加工装置1は、V溝331の溝角度と同じヤゲン角度のヤゲンをレンズに形成する第1ヤゲンモードと、V溝331の溝角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズに形成する第2ヤゲンモードと、選択するモード選択手段(20、50)を備えているとよい。第1ヤゲンモードが選択された場合には、制御ユニット50はヤゲン加工具332のV溝でヤゲンの前斜面と後斜面とを同時に加工するため、ヤゲン加工を迅速に行える。第2ヤゲンモードが選択された場合には、制御ユニット50が前斜面加工段階と後斜面加工段階を行うことで、加工時間は第1ヤゲンモードよりも長くかかるが、リム溝の開き角がV溝の開き角より小さいリム溝に適合するヤゲンをレンズに加工することができる。
<実施例>
以下、典型的な実施例の一つを図面に基づいて説明する。図1は、実施例の眼鏡レンズ加工装置1(以下、加工装置1と略す)の概略構成図であり、加工装置1を正面からみたときの図である。
加工装置1の上部には、レンズ加工部100が設けられている。レンズ加工部100には、レンズ保持手段の例であるレンズチャックユニット(レンズ回転ユニット)200と、加工具を回転するためのスピンドル保持ユニット(加工具回転ユニット)300と、位置調整ユニット110と、レンズ形状測定ユニット500と、が備えられている。なお、実施例においては、加工装置1を正面から見たときの上下方向をY軸方向、前後方向をX軸方向、左右方向をZ軸方向として説明する。
<レンズチャックユニット>
図2は、レンズチャックユニット200の概略構成図である。レンズチャックユニット200は、眼鏡レンズ(以下、レンズと略す)LEを保持して回転させるための、一対のレンズチャック軸(シャフト)222F、222Rと、キャリッジ221と、を備える。レンズチャック軸222Fとレンズチャック軸222Rとは、同軸の関係に配置されている。キャリッジ221は、レンズチャック軸222Fを回転可能に保持する保持アーム229Fと、レンズチャック軸222Rを回転可能に保持する保持アーム229Rと、を備える。保持アーム229Fはキャリッジ221の表側に固定されている。保持アーム229Rは、レンズチャック軸222Rが延びる軸方向に移動可能にキャリッジ221に保持されている。例えば、キャリッジ221には、レンズチャック軸222R及び222Fと平行に延びるレール(図示を略す)が設けられ、レールに沿って保持アーム229Rに移動可能に設けられている。キャリッジ221には、保持アーム229Rは移動するための駆動源230(図7参照)が配置されている。駆動源230は、例えば、エアシリンダ、モータ等で構成される。駆動源230の駆動によってレンズチャック軸222Rがレンズチャック軸222F側に移動されることにより、レンズLEがレンズチャック軸222F、222Rによって保持される。
なお、キャリッジ221には、レンズチャック軸222Rを回転させるための駆動源の例であるモータ220Rと、レンズチャック軸222Fを回転させるための駆動源の例であるモータ220Fと、が配置されている。モータ220R及び220Fは、例えば、キャリッジ221の裏側に設けられている。モータ220Rの駆動によって、例えば、タイミングベルト、プーリー等の回転伝達機構を介してレンズチャック軸222Rが回転される。モータ220Fの駆動によって、例えば、タイミングベルト、プーリー等の回転伝達機構を介してレンズチャック軸222Fが回転される。モータ220R及び220Fが同期して駆動されることにより、レンズチャック軸222R及び222Fが同期して回転される。なお、レンズチャック軸222R及び222Fは一つの駆動源によって同期して回転されることでも良い。
<スピンドル保持ユニット>
図1において、スピンドル保持ユニット300は、レンズLEの周縁等を加工するための複数の加工具を有する。実施例では、図1の左側に配置された移動支基302Lには、スピンドル310a,310b及び310cが備えられている。図1の右側に配置された移動支基302Rには、スピンドル310d,310e及び310fが備えられている。例えば、各スピンドルは、スピンドルの先端が下方(重力方向)に向かって傾斜(例えば、Z軸方向に対して下方に45度傾斜)して配置されている。これにより、複数のスピンドルを配置する際に、装置を小型化できる。
スピンドル310aの加工具回転軸(回転シャフト)312aには、未加工のレンズLEの周縁を粗加工するための粗加工具320aが取り付けられている。粗加工具320aは、例えば、エンドミル、カッター、粗砥石、等が使用される。スピンドル310bの加工具回転軸312bには、レンズLEの周縁を溝掘り加工するための溝加工具320bが取り付けられている。溝加工具320bは、例えば、カッター、砥石、等が使用される。スピンドル310cの加工具回転軸312cには、レンズLEの屈折面に穴加工するための穴加工具320cが取り付けられている。穴加工具320cは、例えば、エンドミル等が使用される。スピンドル310fの加工具回転軸312fには、平仕上げ加工又はヤゲン加工されたレンズLEの周縁に、ステップ(段付き)加工を行うためのステップ加工具340が取り付けられている。
スピンドル310eの加工具回転軸312eには、粗加工されたレンズLEの周縁を仕上げ加工するための仕上げ加工具330が取り付けられている。仕上げ加工具330は、例えば、カッター、砥石が使用される。
図3は、ヤゲン加工具を持つ仕上げ加工具330の例を示す図である。図3の仕上げ加工具330はカッターの例である。仕上げ加工具330は、レンズLEの周縁にヤゲンLVを形成するためのヤゲン加工具332を持つ。また、仕上げ加工具330は、ヤゲン加工具332と同軸の平仕上げ加工具334を有する。
ヤゲン加工具332は、レンズLEの周縁にヤゲンLVを形成するためのV溝331と、ヤゲンLVに連続的に繋がる前ヤゲン肩(前ヤゲン裾野)LYfを形成するための前ヤゲン肩加工部位YSfと、後ヤゲン肩(後ヤゲン裾野)LYrを形成するための後ヤゲン肩加工部位YSrと、を有する。
図4はヤゲン加工具332のV溝331及び加工部位YSf、YSrの例を示す拡大図である。V溝331は、レンズLEのヤゲンLVの前斜面LVfを形成するための前溝部位331fと、後斜面LVrを形成するための後溝部位331rと、を有する。前ヤゲン肩(前ヤゲン裾野)LYfの加工部位YSfは、前溝部位331fに連続的に繋がっている。後ヤゲン肩(後ヤゲン裾野)LYrの加工部位YSrは、後溝部位331rに連続的に繋がっている。
V溝331の開き角度(前溝部位331fと後溝部位331rとのなす角度)331Aは、例えば、標準的なリム溝に適合させるヤゲンのヤゲン角度(前斜面LVfと後斜面LVrとがなす角度)LAを形成するように設定されている。開き角度331Aは、例えば、110度である。
なお、開き角度331Aは、溝基準軸331Bに対する前溝部位331fの前角度331Afと、溝基準軸331Bに対する後溝部位331rの後角度331Arと、を合わせた角度である。溝基準軸331Bは、代表的な例では、V溝頂点331Tを中心とした開き角度331Aの半分を通る溝の中心方向に設定されている。溝基準軸331Bの設定としては、前ヤゲン肩加工部位YSfと後ヤゲン肩加工部位YSrとを結ぶ方向(平加工面方向YS)に対して直行する方向として設定することもできる。ヤゲンLVの前斜面LVf及び後斜面LVrを同時に形成するヤゲン加工時には、溝基準軸331BをレンズLEのヤゲン中心軸LVB(ヤゲン頂点LVTが向く方向ともいう)に合わせることにより、ヤゲンLVの前斜面LVfがヤゲン中心軸LVBに対して前角度LAfとなり、後斜面LVrがヤゲン中心軸LVBに対して後角度LArとなる。
また、V溝331の溝深さ331Hは、標準的なリムの溝に適合させるヤゲン高さLVHと同じ距離に設定されている。例えば、溝深さ331Hは、0.9mmに設定されている。溝深さ331Hの方向は、溝基準軸331Bの方向として設定されている。
ヤゲンLVの加工時の代表的な例では、ヤゲン中心軸LVBは、レンズチャック軸222R及び222Fの中心軸の方向222Cに直交する方向に設定される。しかし、ヤゲン中心軸LVBは、レンズLEの前面LEfのカーブに応じて変更されても良い。例えばレンズLEの動径角毎の玉型に対応するレンズ前面LEfの位置の傾斜に直交する方向に設定されても良い。
また、実施例では溝基準軸331Bに対する前角度331Afと後角度331Arとは同じ角度である。しかし、前角度331Afと後角度331Arは異なる角度であっても良い。例えば、高カーブレンズ用のヤゲン加工具332を設ける場合は、溝基準軸331Bに対するに対する後角度331Arより前角度331Afを大きくしても良い。
また、実施例では、ヤゲン加工具332及び平仕上げ加工具334が一つの加工具回転軸312eに同軸に取り付けられている。また、実施例では、ヤゲン加工具332及び平仕上げ加工具334が一体的に形成されている。しかし、ヤゲン加工具332及び平仕上げ加工具334は、別々の加工具回転軸に取り付けられていても良い。平仕上げ加工具334は、レンズの前面及び後面を面取りするための面取り加工具を兼ねることもできる。
図3において、実施例では、加工具回転軸312eの軸中心312eCに対する仕上げ加工具330の外径については、加工具の先端に行くにしたがって中心軸312eCからの距離が徐々に短くなるように形成されている。これにより、レンズLEの屈折面のカーブがきつい場合でもヤゲンが小さくなることを抑えることができる。しかし、仕上げ加工具330の外径は円柱形状であってもよい。
図1において、スピンドル310dの加工具回転軸312dには、仕上げ加工されたレンズLEの周縁に、鏡面加工を行うための鏡面加工具320dが取り付けられている。鏡面加工具320dは、例えば、砥石である。鏡面加工具320dは、仕上げ加工具330のヤゲン加工具332と同じV溝を持つ鏡面ヤゲン加工具と、平仕上げ加工具334と同じ形状の鏡面平仕上げ加工具と、を有する。
なお、図1における各加工具(320a−320d、330、340)の配置位置は、単に例示に過ぎず、入れ替わっていても良い。また、複数の加工具が一つの加工具回転軸に配置されていても良い。例えば、溝加工具320bと穴加工具320cは、一つの加工具回転軸に取り付けることができる。また、図1の実施例の加工装置1では、各加工具がそれぞれ加工具回転軸312a−312fに取り付けられる構成としたが、各加工具が一つの加工具回転軸に付け替えられる加工具交換タイプ(ツールチェンジ)の装置であっても良い。また、ヤゲン加工具332を持つ装置の構成は、特開2007−181889号に示されるよう、一般的なタイプの装置であっても良い。
<位置調整ユニット>
位置調整ユニット110の構成を図2、図5、図6を使用して説明する。位置調整ユニット110は、各加工具(320a−320d、330、340)の加工具回転軸312a−312fとレンズチャック軸222F、222Rとの相対的な位置関係を調整するために設けられている。位置調整ユニット110は、レンズチャック軸角度調整機構120(以下、角度調整機構と略す)と、X軸移動機構130と、Z軸移動機構140と、Y軸移動機構150と、を有する。
図2には、角度調整機構120の概略構成が図示されている。角度調整機構120は、加工具回転軸312a−312fとレンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度を調整(変更)するために用いられる。図2おいて、キャリッジ221は、キャリッジ221の中心を通り、且つX軸方向(前後方向)に平行に延びるA軸を中心に回転可能に、キャリッジベース112(図1、図5参照)に保持されている。キャリッジ221の外周にはプーリー127が取り付けられている。角度調整機構120は、A軸を中心にキャリッジ221を回転するための駆動源の例であるモータ126を有する。モータ126はキャリッジベース112に取り付けられている。モータ126の回転は、回転伝達機構の例であるタイミングベルト128、プール127を介してキャリッジ221に伝達される。これにより、A軸の軸回りにレンズチャック軸222F、222Rが回転され、加工具回転軸312a−312fに対するレンズチャック軸222F、222Rの相対的な角度がそれぞれ調整(変更)される。
なお、角度調整機構120における相対的な角度の調整は、レンズチャック軸222F、222Rの回転軸が固定されており、加工具回転軸312a−312fの角度が調整されることでもよい。
図5は、X軸移動機構130及びZ軸移動機構140の構成例を説明するための概略図である。X軸移動機構130は、加工具回転軸312a−312fに対するレンズチャック軸222F、222Rの相対的なX軸方向の位置を調整(移動)するために用いられる。図5において、キャリッジベース112はX軸方向へ移動可能に、Z軸移動ベース131に保持されている。Z軸移動ベース131上には駆動源の例であるモータ135が配置されている。モータ135の回転は、例えば、回転運動を直動に変換するための変換機構136(ボールネジ、ナット等の周知の部材で構成される)によってX軸方向への直線運動に変換される。モータ135の回転により、変換機構136を介してキャリッジベース112がX軸方向へ移動される。これにより、各加工具に対するレンズチャック軸222F、222Rに保持されたレンズLEの相対的なX軸方向の位置が調整(移動)される。
Z軸移動機構140は、加工具回転軸312a−312fに対するレンズチャック軸222F、222Rの相対的なZ軸方向の位置を調整(移動)するために用いられる。図5において、Z軸移動ベース131はZ軸方向へ移動可能に、加工装置1の本体ベース部10に搭載されている。本体ベース部10には駆動源の例であるモータ145が配置されている。モータ145の回転は、回転運動を直動に変換するための変換機構146(ボールネジ、ナット等の周知の部材で構成される)によってZ軸方向への直線運動に変換される。モータ145の回転により、変換機構146を介してZ軸移動ベース131がZ軸方向へ移動される。これにより、各加工具に対するレンズチャック軸222F、222Rに保持されたレンズLEのZ軸方向の相対的な位置が調整(移動)される。
図6は、Y軸移動機構150の構成例を説明するための概略図である。図6は、スピンドル保持ユニット300を加工装置1の裏側から見た図として示されている。Y軸移動機構150は、加工具回転軸312a−312fに対するレンズチャック軸222F、222Rの相対的なY軸方向の位置を調整(移動)するために用いられる。実施例のY軸移動機構150は、加工具回転軸312a−312fを有するスピンドル保持ユニット300を加工装置1の本体ベース部10に対してY軸方向へ移動させるように構成されている。
図6において、移動支基302L及び302RはY軸方向へ一体的に移動可能に、本体ベース部10に保持されている。Y軸移動機構150は、本体ベース部10に配置された駆動源の例であるモータ155を備える。モータ155の回転は、回転運動を直動に変換するための変換機構156によってY軸方向への直線運動に変換される。モータ155の回転により、変換機構156を介して移動支基302L及び302Rが一体的にY軸方向へ移動される。これにより、各加工具に対するレンズチャック軸222F、222Rに保持されたレンズLEのY軸方向の想定的な位置が調整される。
<レンズ形状測定ユニット>
図1において、キャリッジ221の上方には、レンズ形状測定ユニット(以下、測定ユニットと略す)500が配置されている。測定ユニット500は、移動支基302L及び302Rと一緒にY軸方向へ移動可能に設けられている。
測定ユニット500は、レンズLEの前面(前側屈折面)に接触させる測定子511Fと、レンズLEの後面(後屈折面)に接触させる測定子511Rと、を有する。また、測定ユニット500は、測定子511Fの支持部514Fと、測定子511Rの支持部514Rと、をそれぞれ個別にZ軸方向へ移動させる駆動部516を有する。また、測定ユニット500は、測定子511FのZ軸方向の移動位置を検知する検知器(センサ)520Fと、測定子511RのZ軸方向の移動位置を検知する検知器(センサ)520Rと、を有する(図7参照)。
レンズLEの前屈折面及び後屈折面の測定時には、角度調整機構120によってレンズチャック軸222F、222RがZ軸方向に平行に位置され、また、Z軸移動機構140によってZ軸方向の位置が所定の測定位置に調整される。そして、玉型に基づいてY軸移動機構150によってレンズLEのY軸位置が変えられ、測定ユニット500によって、レンズチャック軸方向であるZ軸方向におけるレンズLEの前面及び後面の位置が測定される。
<電気系の概略構成>
図7は、実施例の装置における電気系の概略構成ブロック図である。制御ユニット50は、加工装置1における各駆動機構の制御、データの取得等の装置全体の制御を司る。例えば、制御ユニット50は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を備える。制御ユニット50には、レンズLEの周縁を各加工具によって加工させるための加工プログラムが記憶されている。加工プログラムは制御ユニット50のプロセッサによって実行される。
また、制御ユニット50は、各種の演算(例えば、レンズ周縁にヤゲンを加工するためのヤゲン軌跡の演算等)を行う演算ユニットを兼ねていてもよい。制御ユニット50にはレンズチャックユニット200の各モータ等(230,220F,220R)、位置調整ユニット110の各モータ(126,135,145,155)、レンズ形状測定ユニット500の駆動部516、検知器520F及び520Rが接続されている。制御ユニット50は、位置調整ユニット110を制御してレンズLEの周縁を加工する加工制御ユニットとして機能する。
また、制御ユニット50にはタッチパネル機能を持つディスプレイ(入力ユニット)20、メモリ51が接続されている。ディスプレイ20は加工装置1に指令信号を入力するためのスイッチを有する。
また、制御ユニット50には外部入力装置の例であるホストコンピュータ1000が接続されていても良い。制御ユニット50にはホストコンピュータ1000を介して眼鏡枠形状測定装置1002の測定によって得られた玉型(動径角及び動径長)のデータ、眼鏡フレームのリムの溝角度に関するデータ、フレームカーブ等のフレームに関する各種のデータが入力される。また、ホストコンピュータ1000から玉型、レイアウトデータ(玉型に対するレンズLEの光学中心の位置関係データ)、加工条件データ(レンズLEの周縁をヤゲン加工、平仕上げ加工、溝掘り加工等の条件データ)等が入力される。ホストコンピュータ1000から入力されたこれらのデータは、制御ユニット50によって取得される。
例えば、眼鏡枠形状測定装置1002は、眼鏡フレームのリムの溝に挿入された測定子をリムの溝に沿って移動し、測定子の移動位置を検知することによりリムの形状を測定するものである。眼鏡枠形状測定装置1002の構成は周知のものが使用できるので、ここでは説明を略す。眼鏡枠形状測定装置1002の測定結果によって眼鏡レンズLEの周縁を加工するための目標形状である玉型(動径角及び動径長)のデータが得られる。また、眼鏡枠形状測定装置1002がリムの溝の角度データ(リム溝の開き角、リムの前側斜面の角度と後側斜面の角度等のデータ)を測定可能なものであると良い。眼鏡枠形状測定装置1002によって得られた測定データは、制御ユニット50に入力されることにより、制御ユニット50によって取得される。制御ユニット50は、リム溝の角度データを取得するデータ取得ユニットの例としても機能する。
<加工動作>
次に、以上のような構成を備える装置の動作を説明する。以下では、レンズLEにヤゲン加工する場合を中心に説明する。
ホストコンピュータ1000からレンズLEの周縁を加工するための条件データ(レンズLEを眼鏡フレームのリムに適合させる玉型データ、レイアウトデータ、ヤゲン加工のためのデータ、等)が入力され、これらが制御ユニット50によって取得される。レイアウトデータについては、ディスプレイ20に表示されたレイアウト画面を用いて入力しても良い。ヤゲン加工に際して、標準的なヤゲンを形成する場合に用いる第1ヤゲンモード(ヤゲン加工具332のV溝331によってヤゲンの前斜面LVf及び後斜面LVrを同時に形成するヤゲンモード)と、ヤゲン角度LAをヤゲン加工具332のV溝331の開き角度331Aより小さくする第2ヤゲンモードと、をディスプレイ20に表示されるヤゲンモード選択画面によって選択できる。
始めに第1ヤゲンモードが選択された場合を説明する。レンズ加工に必要な条件データが制御ユニット50によって取得されると、レンズLEのレンズ形状測定工程に移行する。制御ユニット50は、位置調整ユニット110の各機構を制御すると共に測定ユニット500の駆動部16の駆動を制御し、レンズチャック軸222F、222Rに保持されたレンズLEの前面及び後面における玉型に対応する位置(レンズチャック軸方向の位置)の情報を得る。このとき、制御ユニット50は、測定ユニット500によって得られたデータから前面のカーブ情報(傾斜情報)を得る。レンズ前面のカーブ情報は、例えば、玉型に対応するレンズ前面データの内の少なくとも4点を使用することによって数学的に得ることができる。また、玉型に対応する位置付近で、レンズチャック中心から動径角毎における異なる距離での位置情報を得ることによって数学的に得ることができる。
レンズ形状測定工程が終了すると、レンズLEの周縁を粗加工する工程に移行される。制御ユニット50は、位置調整ユニット110の各機構の駆動を制御し、粗加工具320a(加工具回転軸312a)に対するレンズLE(レンズチャック軸222R,222F)の相対的な位置関係を調整し、玉型に基づいてレンズLEの周縁を粗加工具320aによって粗加工させる。粗加工の形状データは、玉型に対して一定の仕上げ代を確保するように求められる。
粗加工工程が終了すると、ヤゲン仕上げ加工の工程に移行される。制御ユニット50は、レンズ形状測定によって取得されたレンズLEの前面及び後面の位置情報に基づき、レンズのコバ厚方向におけるヤゲン位置(例えば、ヤゲン頂点位置)を設定したヤゲン軌跡データを求める演算を行う。例えば、制御ユニット50は、各動径角におけるコバ厚(レンズ前面とレンズ後面との差)を一定の比率(例えば、3:7の比率)で分割するようにヤゲン頂点位置を配置したヤゲン軌跡データ(rn,θn、hn)(n=1,2,3,・・・,N)を取得する。rnはレンズのチャック中心(加工中心)に対するヤゲン頂点の動径長のデータであり、θnは動径角のデータであり、hnはレンズチャック軸222F、222Rの方向(中心軸222C方向)又はレンズLEのコバ厚方向のデータである。なお、ヤゲン軌跡の演算はこれに限られず、例えば、レンズ前面から一定距離分をシフトさせた位置等、周知の種々の方法を使用することができる。
制御ユニット50は、ヤゲン軌跡データに基づいて位置調整ユニット110の各機構の駆動を制御してヤゲン加工具332とレンズチャック軸222F、222Rに保持されたレンズLEとの位置関係を調整し、粗加工されたレンズLEの周縁にヤゲン加工具332のV溝331によってヤゲンLVの前斜面LVf及び後斜面LVrを同時に形成するヤゲン加工を行う。例えば、図8に示すように、制御ユニット50は、ヤゲン軌跡データ(rn,θn、hn)と軸中心312eCの基準位置に対するV溝頂点331Tの位置とに基づき、レンズチャック軸222F、222Rの回転角Θnに、中心軸222Cに対するV溝頂点331Tの位置関係の加工制御データ(Dn、Θn、Kn)(n=1,2,3,・・・,N)を演算(取得)する。DnはV溝頂点331Tと中心軸222Cとの相対距離データであり、Θnはレンズチャック軸222F、222Rの回転角(レンズLEの回転角)のデータであり、Knは中心軸222C方向の基準位置に対するV溝頂点331Tの相対位置データである。この加工制御データの演算は周知の方法と同様であるので、説明は省略する。
制御ユニット50は、ヤゲン加工具332の平加工面方向YS(前ヤゲン肩加工部位YSfと後ヤゲン肩加工部位YSrとを結ぶ方向)がレンズチャック軸222F、222Rの方向(中心軸222C方向)となるように、角度調整機構120の駆動を制御する。制御ユニット50は、加工制御データ(Dn、Θn、Kn)に基づいて位置調整ユニット110を制御し、レンズLEの回転角Θn毎に、V溝頂点331Tと中心軸222Cとの相対的な位置関係を調整し、また、V溝頂点331Tとレンズチャック軸222F、222R(中心軸222C)の方向の相対的な位置関係を調整する。これにより、標準的なヤゲン角度を持つヤゲンLVがレンズLEの周縁に加工される。
次に、第2ヤゲンモードが選択された場合を説明する。第2ヤゲンモードは、例えば、リムRMの溝GMの開き角MAが、ヤゲン加工具332のV溝331で形成されるヤゲンLVのヤゲン角度LAよりも小さい場合等に使用される(図9参照)。標準的なヤゲン角度LAを持つヤゲンLVではリムの溝GMの奥まで入らないため、この問題を軽減するために第2ヤゲンモードが使用される。第2ヤゲンモードの場合には、リム溝GMの角度データを制御ユニット50に取得させる。例えば、図9に示すように、リム溝GMの角度データは溝GMの開き角MAとして取得される。あるいは、リム溝GMの開き角MAの半分の溝方向GMBに対する前溝角度MAf及び後溝角度MArをそれぞれ取得することでも良い。リム溝GMの角度データは、例えば、眼鏡枠形状測定装置1002によって得られる測定され、ホストコンピュータ1000を介して装置1に入力され、制御ユニット50によって取得される。その他の加工条件データ(玉型、レイアウトデータ、フレームカーブデータ等のヤゲン加工に利用されるデータ)は、第1ヤゲンモードの時と同様に、制御ユニット50によって取得される。
第2ヤゲンモードのヤゲン加工の動作を説明する。レンズLEのレンズ形状測定工程、粗加工工程、ヤゲン頂点軌跡データの取得については、基本的に第1ヤゲンモードと同じであるので説明を省略する。
制御ユニット50は、リム溝GMの角度データに基づき、リム溝GMにヤゲンLVを嵌め込むための目標形状のヤゲンの角度データを取得する。例えば、図9に示すように、制御ユニット50は、ヤゲンの前斜面LVfと後斜面LVrとがなすヤゲン角度LA1としてヤゲン角度データを得る。ヤゲン角度LA1は第1ヤゲンモードで形成されるヤゲン角度LAより小さく、リム溝GMの開き角MA以下の値に設定される。あるいは、制御ユニット50は、図4と同じく、ヤゲン中心軸LVBに対する前斜面LVfの角度LA1fと、ヤゲン中心軸LVBに対する後斜面LVfの角度LA1rと、をヤゲン角度データとして得るようにしても良い。ヤゲン中心軸LVBは、ヤゲン加工の角度基準軸として加工装置1において設定されているものである。
ヤゲン高さLVHをV溝331の溝深さ331Hと同じ距離にしたヤゲンを形成する場合を説明する。この場合、制御ユニット50は、ヤゲン軌跡として、溝深さ331H及びヤゲン角度データに基づき、前斜面LVfと前ヤゲン肩LYfとの前境界点LVYfの前斜面軌跡データ(rfn,θn、hfn)(n=1,2,3,・・・,N)を動径角θn毎に取得し、同様に、後斜面LVrと後ヤゲン肩LYrとの後境界点LVYrの後斜面軌跡データ(rrn,θn、hrn)(n=1,2,3,・・・,N)を動径角θn毎に取得する。rfn及びrrnは動径長データであり、θnは動径角のデータであり、hfn及びhrnはレンズチャック軸方向又はレンズのコバ厚方向のデータである。前斜面軌跡データ及び後斜面軌跡データは、ヤゲン頂点軌跡データと、ヤゲン高さLVHと、ヤゲン角度データ(前斜面LVfの角度LA1f、後斜面LVfの角度LA1r)と、が分かっていることにより、ヤゲン頂点軌跡データの演算と同じ要領で数学的に求めることができる。
第2ヤゲンモードのヤゲン加工では、ヤゲンの前斜面LVf及び後斜面LVrの一方の斜面を所期する傾斜角に形成する第1加工段階と、他方の斜面を所期する傾斜角に形成する第2加工段階と、を行うことにより、ヤゲンLVのヤゲン角度LA1をヤゲン加工具332のV溝331の開き角度331Aより小さな値に加工する。例えば、第1加工段階は前斜面加工段階であり、第2加工段階は後斜面加工段階である。
制御ユニット50は、目標形状のヤゲンを形成するためのヤゲン角度データに含まれるヤゲン角度LA1とV溝331の開き角度331Aとの差分(ΔC)に基づき、ヤゲンの前斜面LVfを加工するときの加工具回転軸312eとレンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度ΔAFを設定し、また、ヤゲンの後斜面LVrを加工するときの加工具回転軸312eとンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度ΔARを設定(演算)する。相対的な角度ΔAFと角度ΔARは異なる値に設定される。
例えば、第1ヤゲンモードでヤゲンの前斜面LVf及び後斜面LVrを同時に加工するときの加工具回転軸312eとンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度をΔAとし(図8参照)、ヤゲン角度LA1と開き角度331Aとの差分の角度をΔCとすれば、ヤゲンの前斜面LVfを加工するときの相対的な角度ΔAF=ΔA−(ΔC/2)として設定され、ヤゲンの後斜面LVrを加工するときの相対的な角度ΔAR=ΔA+(ΔC/2)として設定される。なお、ヤゲン角度LA1は開き角度331A以下であれば良いので、前斜面LVfの加工時の相対的な角度ΔAFはΔA−(ΔC/2)より小さくても良く、後斜面LVrの加工時の相対的な角度ΔAFはΔA+(ΔC/2)より大きくても良い。
図10(a)は、ヤゲンの前斜面LVfをV溝331の前溝部位331fによって加工する場合の例を示す図であり、図10(b)は、ヤゲンの後斜面LVrをV溝331の後溝部位331rによって加工する場合の例を示す図である。
制御ユニット50は、図10(a)に示すように、第1加工段階では前斜面LVfを所期する傾斜角とするように、角度調整機構120を制御し、ヤゲン加工具332のV溝331でレンズLEの周縁を加工させる。図10(a)において、制御ユニット50は、第1加工段階ではヤゲン中心軸LVBに対する前斜面LVfの傾斜角度がヤゲン角度LA1fとなるように、第1ヤゲンモード時に対してレンズチャック軸の中心軸222CをΔC/2分だけヤゲン加工具332側へ傾斜させた位置関係に設定する。そして、制御ユニット50は、ヤゲン加工具332の前溝部位331fと前ヤゲン肩加工部位YSfとの交点331Yfに、前斜面軌跡データの前境界点LVYfが位置するように、レンズLEの回転角Θn毎に交点331Yfに対する前境界点LVYfの位置関係の加工制御データ(Dfn、Θn、Kfn)(n=1,2,3,・・・,N)を演算(取得)する。Dfnは交点331Yfと中心軸222Cとの相対距離データであり、Kfnは中心軸222C方向の基準位置に対する交点331Yfの相対位置データである。
制御ユニット50は、前斜面形成用の加工制御データ(Dfn、Θn、Kfn)に基づいて位置調整ユニット110を制御し、レンズLEの回転角Θn毎に、V溝331の交点331YfとレンズLEとの相対的な位置関係を調整する。これにより、第1加工段階ではヤゲンLVの前傾斜LVfが加工される。
続いて、制御ユニット50は、図10(b)に示すように、第2加工段階では後斜面LVrを所期する傾斜角とするように、角度調整機構120を制御し、ヤゲン加工具332のV溝331の後溝部位331r及び後ヤゲン肩加工部位YSrで、第1加工後に残されたレンズLEの周縁を加工させる。図10(b)において、制御ユニット50は、ヤゲン中心軸LVBに対する後斜面LVrの傾斜角度がヤゲン角度LA1rとなるように、第1ヤゲンモード時に対してレンズチャック軸の中心軸222CをΔC/2分だけ、第1加工段階に対して逆方向へ傾斜させた位置関係に設定する。そして、制御ユニット50は、ヤゲン加工具332の後溝部位331rと後ヤゲン肩加工部位YSrとの交点331Yrに、後斜面軌跡データの後境界点LVYrが位置するように、レンズLEの回転角Θn毎に交点331Yrに対する後境界点LVYrの位置関係の加工制御データ(Drn、Θn、Krn)(n=1,2,3,・・・,N)を演算(取得)する。Drnは交点331Yrと中心軸222Cとの相対距離データであり、Krnは中心軸222C方向の基準位置に対する交点331Yrの相対位置データである。
制御ユニット50は、後斜面形成用の加工制御データ(Drn、Θn、Krn)に基づいて位置調整ユニット110を制御し、レンズLEの回転角Θnに、V溝331の交点331YrとレンズLEとの相対的な位置関係を調整する。これにより、第2段階では第1加工後に残されたレンズLEの周縁が除去され、ヤゲンLVの後斜面LVrが加工される。
以上のような第1加工段階と第2加工段階の加工が行われることにより、ヤゲン加工具332のV溝331の開き角331Aより小さなヤゲン角度LA1で、リム溝GMの開き角MAに適合するヤゲンLVを加工できる。これにより、V溝331によって加工された標準的なヤゲン角度のヤゲンではリム溝に嵌め込むことができない場合であっても、ヤゲンLVがリム溝GMの奥まで入り込み、リムRMによるレンズの保持力とフィット感が向上したレンズを提供できる。なお、第1加工段階と第2加工段階は何れが先であってもよく、順番は問わない。
なお、ヤゲン加工具331の回転軸312e(中心軸312eC)に対する前溝部位331fの傾斜角度及び後溝部位331rの傾斜角度は設計的に既知であるので、制御ユニット50はこれらの傾斜角度を加工プログラムに記憶しておいても良い。
また、ヤゲンの前斜面LVf及び後斜面LVrの角度データをヤゲン中心軸LVBに対する角度として取得している場合は、レンズチャック軸222F、222Rに対するヤゲン中心軸LVBの方向を設定することで、所期する前斜面LVf及び後斜面LVrの角度データもレンズチャック軸222F、222Rに対する角度として設定することができる。これらの関係により、所期する前斜面LVfを前溝部位331fで加工するときの加工具回転軸312eとンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度を設定でき、後斜面LVrを後溝部位331rで加工するときの加工具回転軸312eとンズチャック軸222F、222Rとの相対的な角度を設定できる。
上記の例ではヤゲン軌跡データとして、前境界点LVYfを基準とした前斜面軌跡データと、後境界点LVYrを基準とした後斜面軌跡データを用いたが、簡易的には、ヤゲン頂点軌跡データを使用し、ヤゲン頂点LVTをV溝頂点331Tに一致させるように、前斜面加工段階と後斜面加工段階を行っても良い。この場合、レンズに形成されるヤゲン高さLVHの距離は、V溝331の溝深さ331Hよりも多少長くなる。
また、上記の第1加工段階と第2加工段階の加工は、一旦、第1ヤゲンモードで標準的なヤゲン角度LAを持つヤゲンLVをレンズLEの周縁に形成した後、リタッチ加工(いわゆる二度摺り加工)に移行して行うことでもよい。第1ヤゲンモードで標準的なヤゲンを形成した後に、リムに対するヤゲンの適合具合を確認した後に、第2ヤゲンモードを設定することで、上記と同じように、ヤゲンLVがリム溝GMの奥まで入るヤゲン加工を行うことができる。
本開示の変容例を説明する。ヤゲン角度LAをV溝331の開き角度331Aより小さくする第2ヤゲンモードでのヤゲン加工は、上記のようにヤゲン加工具332のV溝331を使用する他、第2ヤゲン加工具(他の加工具)を用いても良い。図11は、平仕上げ加工具334を第2ヤゲン加工具に利用する例である。平仕上げ加工具334は、先端334eから延びる平加工面334SがV溝331の前溝部位331f及び後溝部位331rより長い距離である。
例えば、図11(a)のように、始めにヤゲンLVの前斜面LVfが平加工面334Sで加工される。前斜面LVfが所期する傾斜角となるように、前斜面LVfの角度データに基づいて角度調整機構120が制御され、加工具回転軸312eの中心軸312eCとレンズチャック軸の軸中心222Cの相対的な角度が調整される。また、平仕上げ加工具334の先端334eが前境界点LVYfに位置するように位置調整ユニット110が制御され、平仕上げ加工具334とレンズLEの相対的な位置関係が調整される。
次に、図11(b)のように、前ヤゲン肩(前ヤゲン裾野)LYfが平加工面334Sによって加工される。前ヤゲン肩LYfの設定角度に合わせるように、加工具回転軸312eの中心軸312eCと軸中心222Cの相対的な傾斜角度が調整される。また、平仕上げ加工具334の先端334eが前境界点LVYfに位置するように、平仕上げ加工具334とレンズLEの相対的な位置関係が調整される。
次に、図11(c)のように、ヤゲンLVの後斜面LVrが平加工面334Sで加工される。後斜面LVrが所期する傾斜角となるように、後斜面LVrの角度データに基づいて角度調整機構120が制御され、加工具回転軸312eの中心軸312eCとレンズチャック軸の軸中心222Cの相対的な傾斜角度が調整される。平仕上げ加工具334の先端334eが後境界点LVYrに位置するように位置調整ユニット110が制御され、平仕上げ加工具334とレンズLEの相対的な位置関係が調整される。
次に、図11(d)のように、後ヤゲン肩LYrが平加工面334Sによって加工される。後ヤゲン肩LYrの設定角度に合わせるように、加工具回転軸312eの中心軸312eCと軸中心222Cの相対的な傾斜角度が調整される。また、平仕上げ加工具334の先端334eが後境界点LVYrに位置するように位置調整ユニット110が制御され、平仕上げ加工具334とレンズLEの相対的な位置関係が調整される。
以上の図11(a)〜図11(d)により、V溝331で形成されるヤゲン角度よりも小さなヤゲン角度を持つヤゲンをレンズLEに形成することができ、レンズLEのヤゲンをリム溝GMにより適合させることができる。
なお、図11(a)〜図11(d)の加工の順番は特に問わない。また、図11では、図示の便宜上、軸中心222Cが一定位置にあり、平仕上げ加工具334の位置が変化するように図示したが、図1の構成例では、平仕上げ加工具334が一定位置に固定配置され、レンズLEの位置が変えられるように角度調整機構120を持つ位置調整ユニット110が制御ユニット50により制御される。制御ユニット50は、図11(a)〜図11(d)の各加工工程における加工制御データを求める。この加工制御データは基本的に前述の例の考え方が使用される。
なお、図11の変容例では、平仕上げ加工具334の先端334eの位置を制御することにより、ヤゲン高さLVHを変更可能である。また、平仕上げ加工具334の先端334eから延びる平加工面334Sの距離は、ヤゲン加工具332のV溝331の前溝部位331f及び後溝部位331r加工部位よりも長いため、V溝331で形成されるヤゲンのヤゲン高さLVHよりも大きな距離とすることもできる。またさらに、レンズ前面側のヤゲン高さとレンズ後面側のヤゲン高さを異なる距離とすることもできる。このように、平加工面334Sと端部の先端334eを持つ加工具を使用することにより、ヤゲンの形状の自由度を増すことができる。
なお、第2ヤゲン加工具の例である平仕上げ加工具334は、ヤゲン加工具332の加工具回転軸とは別の加工具回転軸(第2加工具回転軸)取り付けられていても良い。この場合も、本開示の角度調整機構120、位置調整ユニット110は共通で使用できる。
図12は、本開示のヤゲン加工具のさらなる変容例を示す図である。図12は、図3の仕上げ加工具330に対して、平仕上げ加工具334の先端側に、ヤゲンの前斜面及び後斜面を形成するためのヤゲン加工具336を追加した例である。ヤゲン加工具336は、平仕上げ加工具334よりさらに先端に行くにしたがって中心軸312eCからの距離が徐々に短くなるように形成された加工面336Sを有する。この例においても、ヤゲン加工具33は、ヤゲン加工具332の加工具回転軸とは別の加工具回転軸(第2加工具回転軸)取り付けられていても良い。
平仕上げ加工具334の平加工面334Sの延長軸と加工面336Sとのなす角度336Aは、例えば、V溝331の前角度331Afと同じである。しかし、加工面336Sの幅(距離)はV溝331の前溝部位331fの幅より大きくされている。これにより、V溝331によって形成するヤゲンLVのヤゲン高さLVHよりも距離の長いヤゲンLVをレンズに形成することができる。
図13は、図12のヤゲン加工具336によってヤゲンをレンズの形成する場合の概略説明図である。例えば、制御ユニット50は、図13(a)のように、始めにヤゲンLVの前斜面LVfを加工面336Sによって加工させる。このとき、制御ユニット50は、前斜面LVfが所期する傾斜角となるように、前斜面LVfの角度データに基づいて角度調整機構120を制御し、加工具回転軸312eの中心軸312eCとレンズチャック軸の軸中心222Cの相対的な傾斜角度を調整する。また、加工面336Sと平加工面334Sとの境界点336Yが前境界点LVYfに位置するように位置調整ユニット110を制御し、ヤゲン加工具336とレンズLEの相対的な位置関係を調整する。これにより、前斜面LVf及び前ヤゲン肩LYfが同時に加工される。
次に、制御ユニット50は、図13(b)のように、ヤゲンLVの後斜面LVrを加工面336Sによって加工させる。このとき、制御ユニット50は、後斜面LVrが所期する傾斜角となるように、後斜面LVrの角度データに基づいて角度調整機構120を制御し、加工具回転軸312eの中心軸312eCとレンズチャック軸の軸中心222Cの相対的な傾斜角度を調整する。また、加工面336Sと平加工面334Sとの境界点336Yが後境界点LVYrに位置するように位置調整ユニット110を制御し、ヤゲン加工具336とレンズLEの相対的な位置関係を調整する。これにより、後斜面LVr及び後ヤゲン肩LYrが同時に加工される。この例においても、V溝331で形成されるヤゲンよりも小さなヤゲン角度を持つヤゲンをレンズLEに形成することができ、ヤゲンをリム溝GMにより適合させることができる。
図12のヤゲン加工具336の例では、前斜面LVf及び前ヤゲン肩LYfが同時に加工され、また、後斜面LVr及び後ヤゲン肩LYrが同時に加工される。このため、図11における平仕上げ加工具334の先端334eを使用する例よりもトータルの加工時間が短くなり、有利である。また、V溝331によるヤゲンの形成に対して、ヤゲン高さLVHを高くする変更ができるので、より適切にリム溝GMに適合するヤゲンを形成することができる。
1 眼鏡レンズ加工装置
50 制御ユニット
110 位置調整ユニット
120 角度調整機構
222F、222R レンズチャック軸
312e 加工具回転軸
332 ヤゲン加工具
331f 前溝部位
331r 後溝部位

Claims (4)

  1. 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つヤゲン加工具と、前記ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置であって、
    前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得手段と、
    取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記V溝の前溝部位でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記V溝の後溝部位でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  2. 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲン(ヤゲンは前斜面と後斜面とによって形成され、リムに嵌め込まれるものである)の前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つ第1ヤゲン加工具と、前記第1ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な位置関係を調整する第1調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置であって、
    ヤゲンの前斜面及び後斜面を別々に加工するための第2ヤゲン加工具と、
    前記第2ヤゲン加工具が取り付けられた第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸とのの相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する第2調整手段と、
    前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得手段と、
    前記第1ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度と同じヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第1モードと前記第2ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第2モードと選択するモード選択手段と、
    前記第2モードが選択されたときに、前記角度データ取得手段で取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記第2調整手段を制御し、前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記第2調整手段を制御し、前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  3. 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面を眼鏡レンズの周縁に同時に加工するV溝を持つヤゲン加工具と、前記ヤゲン加工具が取り付けられた加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、を備え、眼鏡レンズの周縁にヤゲンを加工する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
    眼鏡レンズ加工装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得ステップと、
    取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整して前記V溝の前溝部位でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記調整手段を制御し、前記加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整して前記V溝の後溝部位でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御ステップと、
    を眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする眼鏡レンズ加工プログラム。
  4. 眼鏡レンズを保持するレンズチャック軸と、眼鏡レンズの周縁にヤゲン(ヤゲンは前斜面と後斜面とによって形成され、リムに嵌め込まれるものである)の前斜面及び後斜面を同時に加工するV溝を持つ第1ヤゲン加工具と、ヤゲンの前斜面及び後斜面を別々に加工するための第2ヤゲン加工具と、前記第2ヤゲン加工具が取り付けられた第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸とのの相対的な角度を含む相対的な位置関係を調整する調整手段と、前記第1ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度と同じヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第1モードと前記第2ヤゲン加工具によって前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に形成する第2モードと選択するモード選択手段と、を備え、眼鏡フレームのリムに眼鏡レンズを保持させるヤゲンをレンズ周縁に加工する眼鏡レンズ加工装置において実行される眼鏡レンズ加工プログラムであって、
    眼鏡レンズ加工装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記V溝の開き角度より小さな溝角度のリムにレンズを保持させるためのヤゲンの前斜面及び後斜面の角度データを取得する角度データ取得ステップと、
    前記第2モードが選択されたときに、前記角度データ取得ステップによって取得されたヤゲンの前斜面の角度データに基づいて前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を調整し、前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの前斜面を加工する前斜面加工段階と、取得されたヤゲンの後斜面の角度データに基づいて前記第2加工具回転軸と前記レンズチャック軸との相対的な角度を前記前斜面加工段階とは異なる角度で調整し、前記第2ヤゲン加工具でヤゲンの後斜面を加工する後斜面加工段階と、を行うことで前記V溝の開き角度より小さなヤゲン角度のヤゲンをレンズ周縁に加工する制御ステップと、
    を眼鏡レンズ加工装置に実行させることを特徴とする眼鏡レンズ加工プログラム。
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