JP2015008286A - 高周波用プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、加熱された際に反りの発生を十分に抑制するとともに、伝送遅延及び伝送損失の低減されている高周波用プリント配線板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、誘電体層の少なくとも一方の面に導体層を積層した高周波用プリント配線板であって、上記誘電体層が、少なくとも中間層と、この中間層の両面に積層される一対以上のフッ素樹脂層とを備え、上記フッ素樹脂層の合計平均厚みに対する上記中間層の合計平均厚みの比が0.001以上30以下であり、上記中間層の比誘電率が1.2以上10以下であり、上記中間層の線膨張率が−1×10−4/℃以上5×10−5/℃以下であり、上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が300g/cm以上であることを特徴とする。上記導体層の十点平均粗さ(Rz)としては4μm以下が好ましい。上記フッ素樹脂と導体層とが化学結合しているとよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、高周波用プリント配線板及び配線材料に関する。
近年、情報通信量は増大する一方であり、これに応えるため、例えばICカード、携帯電話端末等の機器においてマイクロ波、ミリ波といった高周波領域での通信が盛んになっている。このため、高周波領域で用いた際に伝送損失が小さい高周波用プリント配線板が求められている。
なお、一般的なプリント配線板において、伝送速度V及び伝送損失αdは、誘電体層の比誘電率εr、周波数f及び誘電正接tanδとそれぞれ以下の関係(式(1)及び式(2))を満たす。
Figure 2015008286
Figure 2015008286
つまり、伝送速度Vを早くするとともに伝送損失αdを小さくするためには、誘電体層の比誘電率εrを小さくすることが望まれる。このため、誘電体層の材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビリニデン(PVdF)等のフッ素樹脂を用いることが提案されている(例えば特開2001−7466号公報、特許第4296250号公報参照)。
特開2001−7466号公報 特許第4296250号公報
しかしながら、誘電体層を構成するフッ素樹脂の熱膨張係数(9×10−5/K)が導体層を構成する金属(例えば銅)の熱膨張係数(1.7×10−5/K)と大きく相違するため、上記誘電体層と導体層とを直接そのまま積層した場合には、260℃程度で行われるリフロー処理において反りが発生し、この反りが残存してしまうと高周波用プリント配線板として用いることができないおそれがある。
また、フッ素樹脂は、表面エネルギーが著しく低いため、導体層との接着力が不十分であり、高周波用プリント配線板として用いた場合には、使用時に導体層と誘電体層とが剥離してしまうおそれがある。このような剥離の問題を解消するために、導体層と誘電体層との間にプライマーや接着剤を配設して接着力を高めることも考えられるが、プライマーや接着剤は誘電体層に比べて一般的に比誘電率や誘電正接が大きいので、伝送速度の低下及び伝送損失の増大を招くおそれがある。
さらに、上記剥離の問題を解消するために、導体層の表面をエッチングなどによって予め粗面化しておくことも考えられるが、伝送速度の低下及び伝送損失の増大を招くおそれがある。つまり、高周波領域においては表皮効果によって電流が導体の表面部分を流れるため、導体層の表面を粗面化すると、伝搬距離が長くなり伝送遅延が生じ、また抵抗減衰等によって伝送損失が大きくなるおそれがある。
上記事情に基づいて本発明はなされたものであり、本発明は、加熱された際に反りの発生を十分に抑制するとともに、伝送遅延及び伝送損失が低減されている高周波用プリント配線板を提供することを目的とする。また、同様の構成をとる、誘電体と導電体を有する高周波フラットケーブル、高周波用電線、アンテナ等の配線材料にも適用できる。
上記課題を解決するためになされた発明は、
誘電体層の少なくとも一方の面に導体層を積層した高周波用プリント配線板であって、
上記誘電体層が、少なくとも中間層と、この中間層の両面に積層される一対のフッ素樹脂層とを備え、
上記一対のフッ素樹脂層の合計平均厚みに対する上記中間層の平均厚みの比が0.001以上30以下であり、
上記中間層の比誘電率が1.2以上10以下であり、
上記中間層の線膨張率が−1×10−4/℃以上5×10−5/℃以下であり、
上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が300g/cm以上である
高周波用プリント配線板である。
当該高周波用プリント配線板は、誘電体層が一対のフッ素樹脂層と一定範囲の比誘電率の中間層とを有し、一対のフッ素樹脂層の合計平均厚みに対する中間層の平均厚みの比が上記範囲内であるので、誘電体層全体としての所望の電気的性能が発揮でき、このため伝送速度の向上及び伝送損失の抑制を図ることができる。しかも、上記中間層の熱膨張率が上記範囲内であるので、当該高周波用プリント配線板が加熱された場合に、この中間層によって誘電体層全体としての熱膨張が抑制でき、このため加熱による反りの発生を抑制することができる。さらに、当該高周波用プリント配線板は、フッ素樹脂層と導体層との接着力が上記範囲内であり、両者の密着性が向上しているため、例えば回路形成中において誘電体層と導体層との剥離が生じ難く、これにより誘電体層と導体層との剥離による伝送速度の低下や伝送抵抗の増大を招き難い。
上記導体層の十点平均粗さ(Rz)としては4.0μm以下が好ましい。さらに2μm
が特に好ましい。これにより、表皮効果によって電流が導体の表面部分を流れたとしても、伝搬距離が長くなり難く、好適な伝送速度及び伝送損失とすることができる。
上記フッ素樹脂と導体層とが化学結合していることが好ましい。これにより、所望の接着力によってフッ素樹脂層と導体層とを容易かつ確実に接着することができる。
上記フッ素樹脂層と導体層との接着力としては600g/cm以上が好ましい。これにより、導体層とフッ素樹脂層との密着性がより向上するので、誘電体層と導体層との剥離による伝送速度の低下や伝送抵抗の増大を効果的に抑制することができる。
上記フッ素樹脂層が中間層と化学結合しているとよい。これにより、フッ素樹脂層と中間層との密着性が向上しているため、フッ素樹脂層と中間層との剥離が生じ難い。
上記誘電体層の見かけ比誘電率が1.2以上2.6以下であるとよい。これにより、誘電体層全体として所望の電気的性能を容易かつ確実に発揮することができる。
上記導体層の、誘電体層との界面にシランカップリング剤を含む防錆層が形成され、シランカップリング剤とフッ素樹脂とが化学結合していることが好ましい。これにより、所望の接着力によって誘電体層と導体層とを容易かつ確実に接着することができる。
上記導体層を除去し、上記防錆層の導体層が積層されていた側の面にエポキシ樹脂を塗布し硬化させたときの防錆層とエポキシ樹脂との剥離接着強さとしては1N/cm以上が好ましい。このように、防錆層とエポキシ樹脂との剥離接着強さを上記下限以上とすることで、防錆層とフッ素樹脂層、カバーレイ等との剥離が生じ難い。
上記フッ素樹脂層、中間層、導体層と誘電体層との界面、又はフッ素樹脂層と中間層との界面の少なくともいずれかに、空隙又は発泡層が形成されていてもよい。このように空隙又は発泡層が存在することで、全体としての誘電率を小さくすることが可能である。
上記フッ素樹脂が架橋されており、そのフッ素樹脂層と導体層との化学結合が、電離放射線の照射により行われているとよい。つまり、フッ素樹脂層と導体層とが真空中での熱ラジカルによる反応によっても化学結合することも採用可能であるが、電離放射線の照射により化学結合することによって、反応が加速されるため好ましい。このように電離放射線の照射によってフッ素樹脂層と導体層との接着力を容易かつ確実に向上(化学結合)することができる。
上記中間層が有機繊維を含むとよく、この有機繊維の引張伸びとしては0.5%以上が好ましい。このように、上記中間層が引張伸びが0.5%以上の有機繊維で構成されることで、誘電体層の柔軟性及び強度が向上する。
上記課題を解決するためになされた発明は、
誘電体層の少なくとも一方の面に導体層を積層した配線材料であって、
上記誘電体層が、少なくとも中間層と、この中間層の両面に積層される一対のフッ素樹脂層とを備え、
上記一対のフッ素樹脂層の合計平均厚みに対する上記中間層の平均厚みの比が0.001以上30以下であり、
上記中間層の比誘電率が1.2以上10以下であり、
上記中間層の線膨張率が−1×10−4/℃以上5×10−5/℃以下であり、
上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が300g/cm以上である
配線材料である。
当該配線材料は、誘電体層が一対のフッ素樹脂層と一定範囲の比誘電率の中間層とを有し、一対のフッ素樹脂層の合計平均厚みに対する中間層の平均厚みの比が上記範囲内であるので、誘電体層全体としての所望の電気的性能が発揮でき、このため伝送速度の向上及び伝送損失の抑制を図ることができる。しかも、上記中間層の熱膨張率が上記範囲内であるので、当該配線材料が加熱された場合に、この中間層によって誘電体層全体としての熱膨張が抑制でき、このため加熱による反りの発生を抑制することができる。さらに、当該配線材料は、フッ素樹脂層と導体層との接着力が上記範囲内であり、両者の密着性が向上しているため、誘電体層と導体層との剥離が生じ難く、これにより誘電体層と導体層との剥離による伝送速度の低下や伝送抵抗の増大を招き難い。
なお、「線膨張率」は、1℃温度上昇することで物体の長さが膨張する割合であって、20℃から150℃における平均値であり、熱機械分析装置(TMA)等により測定することができる。「接着力」は、JIS C6481に準拠して測定される引きはがし強さを意味する。「十点平均粗さ(Rz)」は、JIS B 0601−1994に準拠して測定される値であり、評価長さ(l)を3.2mmとし、カットオフ値(λc)を0.8mmとした。「誘電体層の見かけ比誘電率」とは、誘電体層を一つの媒質と判断した場合の合成誘電率と真空の誘電率との比を意味する。「引張伸び」とは、JIS−L1013(2010)に準拠して測定される伸び率を意味する。
以上説明したように、本発明の高周波用プリント配線板及び配線材料は、加熱された際に反りの発生を十分に抑制するとともに、伝送遅延及び伝送損失が低減される。
図1は、本発明の一実施形態に係る高周波用プリント配線板を示す模式的端面図である。 図2は、図1の高周波用プリント配線板の製造工程を示す模式的端面図で、(A)は導体層及び誘電体層を積層した状態、(B)は誘電体層に電離放射線を照射する状態を示す。 図3は、実施例1の高周波用プリント配線板についての周波数ごとの伝送損失を、比較例2及び比較例4と比較して表したグラフである(横軸が周波数であり、縦軸が伝送損失である)。 図4は、実施例2の高周波用プリント配線板についての周波数ごとの伝送損失を、比較例2及び比較例4と比較して表したグラフである(横軸が周波数であり、縦軸が伝送損失である)。 図5は、実施例3の高周波用プリント配線板についての周波数ごとの伝送損失を、比較例2及び比較例4と比較して表したグラフである(横軸が周波数であり、縦軸が伝送損失である)。
以下、本発明に係る高周波用プリント配線板の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[高周波用プリント配線板]
図1の高周波用プリント配線板1は、誘電体層3と、この誘電体層3の両面に積層される一対の導体層2,4とを有する。当該高周波用プリント配線板1は例えばフレキシブルプリント配線板として用いられる。
上記一対の導体層2,4のうち一方(表面側)の導体層2は配線2aを有する配線パターンを構成している。また、他方の導体層4は、一方の面(表面)に上記誘電体層3が積層されるベース層を構成している。なお、この導体層2,4は、金属から構成され、一般的には銅から構成されている。
(配線パターン)
上記配線パターン2は、複数の配線2aを有しており、各配線2aは高周波用プリント配線板1の仕様によって適宜設定される。この配線パターン2は、金属膜のエッチングや切削、あるいは印刷等の手法によって形成することができる。なお、配線2aは、誘電体層3との界面に形成された防錆層(図示省略)を有することが好ましく、この防錆層はシランカップリング剤を含むとよい。また、この防錆層のシランカップリング剤が、誘電体層3のフッ素樹脂と化学結合しているとよい。なお、この防錆層は、後述するように誘電体層3との化学結合前にシランカップリング剤で表面処理することにより形成することができる。
また、上記配線パターン2によって構成される回路のインピーダンスは、高周波用プリント配線板1の仕様によって適宜設定されるが、例えば10Ω以上100Ω以下とすることができ、また30Ω以上80Ω以下とすることができる。
上記配線2aの平均厚みとしては、1μm以上2000μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上30μm以下がさらに好ましい。この配線2aの平均厚みが上記範囲内にあることによって、配線2aの形成作業が煩雑となるおそれが少ないとともに、所望のインピーダンスを容易に得ることができる。
なお、上記配線パターン2の周波数10GHzにおける伝送損失としては、0.230dB/cm以下が好ましく、0.228dB/cm以下がより好ましい。これにより、高周波領域の伝送に好適に用いることができる。
(ベース層)
上記ベース層4は、上述のように誘電体層3の裏面全面に亘って配設される金属層からなる層である。このベース層4は、例えばグランドや上記配線パターン2と異なる配線パターンとして利用される。このベース層4の平均厚みとしては、1μm以上2000μm以下が好ましく、10μm以上300μm以下がより好ましい。これにより、誘電体層3の形成に際して等においてベース層4が十分な強度を有するとともに、適切な厚みで表皮効果を利用することができる。
上記ベース層4の表面(誘電体層3との界面)は、粗面化処理およびプライマー処理がなされず、後述するように電離放射線の照射又は加熱によって誘電体層3(フッ素樹脂層3b)の表面と化学結合をしている。また、ベース層4の表面の十点平均粗さ(Rz)としては例えば4.0μm以下とすることができるが、2.0μm以下であることが好ましい。このようにベース層4の表面粗さを設定することで、好適な伝送速度及び伝送損失とすることができる。なお、前記配線パターン2の裏面(及び表面)も、上記のような粗さとすることが好ましく、これにより好適な伝送速度及び伝送損失とすることができる。なお、ここで上記「平均算術粗さ(Ra)」とは、JIS B 0601−1994に準拠して測定される値であり、評価長さ(l)を3.2mmとし、カットオフ値(λc)を0.8mmとした。
(誘電体層)
上記誘電体層3は、中間層3aと、この中間層3aの両面に積層される一対のフッ素樹脂層3bとからなる三層構造を有している。このフッ素樹脂層3bは、フッ素樹脂を主成分とする層である。このフッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビリニデン(PVdF)等を挙げることができ、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。
このフッ素樹脂層3bに、反り防止や寸法安定性向上のために、フィラーやクロス、フィルムを挿入または混合させてもよい。また、着色、放熱性若しくは反射性を付与するために、フィラーや添加剤を混合することもできる。また、発泡性を付与させてもよく、金型を用いた延伸や押出成形により多孔性を付与させてもよい。
フッ素樹脂層3bのフッ素樹脂は架橋していることが好ましく、具体的には、フッ素樹脂のポリマーの主鎖の炭素原子同士が共有結合している。フッ素樹脂が架橋することにより、リフロー実装温度(約260℃)での変形が抑制されるため、高精度の基板を得ることができる。また、このフッ素樹脂層3bのフッ素樹脂と導体層とが直接接続、つまりフッ素樹脂は上記ベース層4の材料と化学結合していると推定される。具体的には、フッ素樹脂のポリマーの主鎖の炭素原子とベース層4の表面に存在する原子とが共有結合している。このフッ素樹脂層3bのフッ素樹脂を架橋させ、さらにベース層4と化学結合させる方法として、例えば無酸素及びフッ素樹脂の溶融状態下で電離放射線を照射する方法等によりフッ素ラジカルを発生させることで実施できる。また、フッ素樹脂層3bのフッ素樹脂は、配線パターン2の表面及び裏面とも化学結合していると推定される。なお、上記電離放射線の照射方法については、後述の当該高周波用プリント配線板1の製造方法の説明において詳説する。
なお、フッ素樹脂層3bのフッ素樹脂に対する電離線放射線の照射量の下限としては0.1kGyが好ましく、1kGyがより好ましい。一方、上記照射量の上限としては、900KGyがより好ましい。上記照射量が上記下限未満の場合、誘電体層3の導体との結合力が十分に得られず、逆に、上記照射量が上記上限を超える場合、フッ素樹脂の分解反応(架橋との競争反応)に伴う強度低下、銅箔と樹脂との界面における発泡が発生するおそれがある。
上記フッ素樹脂層3bの比誘電率としては、1.2以上2.7以下が好ましく、1.4以上2.5以下がより好ましい。この比誘電率が上記下限値未満であると、銅の回路幅が広くなりすぎるおそれがある。一方、比誘電率が上記上限値を超えると、誘電正接が大きくなり、伝送損失を十分に小さくできないおそれが生ずるとともに、十分な伝送速度が得られないおそれが生ずる。また、インピーダンスマッチングから、回路幅を50μm以下にする必要があるため、安定して量産できない可能性がある。
上記フッ素樹脂層3bの線膨張率は、9×10−5/℃である。なお、フッ素樹脂層3bの線膨張率としては、2×10−5/℃以上1.2×10−4/℃以下が好ましい。フッ素樹脂層3bの線膨張率が上記下限値未満とすると、フッ素樹脂層3b自体が高額化してしまうおそれがある。一方、フッ素樹脂層3bの線膨張率が上記上限値を超えると、加熱されたフッ素樹脂層3bが膨張し過ぎるので、当該高周波用プリント配線板1の反りの発生を的確に防止できなくなるおそれが生ずる。
上記フッ素樹脂層3bの合計平均厚みは、0.5μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましく、10μ以上50μm以下であることがより好ましい。このフッ素樹脂層3bの合計平均厚みが上記下限値未満であると、誘電正接が大きくなり伝送損失を十分に小さくできないおそれが生ずるとともに、十分な伝送速度が得られないおそれが生じ、またフッ素樹脂層3bの形成が煩雑となるおそれがある。一方、上記フッ素樹脂層3bの合計平均厚みが上記上限値を超えると、誘電体層3が不必要に厚くなり、高周波用プリント配線板1の薄型化の要請に反するおそれがあるとともに誘電体層3の材料費が嵩むおそれがあり、またフレキシブル性が求められる場合において誘電体層3が可撓性に欠けるおそれがある。なお、上記フッ素樹脂層3bの合計平均厚みとは、各フッ素樹脂層3bの平均厚みを足した値を意味する。
一対の上記フッ素樹脂層3bは同じ厚みであることが好ましく、具体的には一方のフッ素樹脂層3bの平均厚みに対する他方のフッ素樹脂層3bの平均厚みの比が、0.9以上1.1以下であることが好ましい。つまり、フッ素樹脂層3b同士の厚みが大きく異なる場合には、フッ素樹脂層3bの熱膨張によって反りが生ずるおそれがあり、上述のようにフッ素樹脂層3b同士の厚みが略同等であることで上述のような問題を抑制することができる。
上記導体層を除去した後の防錆層の導体層が積層されていた側の面にエポキシ樹脂を塗布し、このエポキシ樹脂硬化後の防錆層とエポキシ樹脂との剥離接着強さの下限としては、1N/cmが好ましく、1.5N/cmがより好ましく、2N/cmがさらに好ましい。上記剥離接着強さが上記下限未満の場合、防錆層とフッ素樹脂層3b、カバーレイ等との剥離が生じやすくなるおそれがある。
上記中間層3aは、上記フッ素樹脂層3bよりも線膨張率が小さいものであれば特に限定されるものではないが、絶縁性と、フッ素樹脂の融点で溶融流動しない耐熱性と、フッ素樹脂と同等以上の引っ張り強さと、耐腐食性と、後述する線膨張率を有することが望ましい。中間層3aは、例えばガラスをクロス状に形成したガラスクロス、このようなガラスクロスにフッ素樹脂を含浸させたフッ素樹脂含有ガラスクロス、金属、セラミックス、アルミナ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PEEK、PI、アラミド等の耐熱繊維をクロス状または不織布に形成した樹脂クロス、或いはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、LCP(I型)、PI、PAI、PBI、PEEK、PTFE、PFA、熱硬化樹脂、架橋樹脂等を主成分とする耐熱フィルム等から構成することが可能である。なお、これらの耐熱樹脂や耐熱フィルムは、フッ素樹脂と導体とを接着する工程の温度以上の融点(または熱変形温度)を有する。クロスの織り方としては、中間層3aを薄くするためには平織りが好ましいが、屈曲する用途には、綾織りやサテン織りなどが好ましい。この他、公知の織り方を適用することができる。
上記ガラスクロスのガラス繊維の密度としては、1g/m以上5g/m以上が好ましく、2g/m以上3g/m以上がより好ましい。また、上記ガラス繊維の引張強度としては、1GPa以上10GPa以下が好ましく、2GPa以上5GPa以下がより好ましい。また、上記ガラス繊維の引張弾性率としては、10GPa以上200GPa以下が好ましく、50GPa以上100GPa以下がより好ましい。さらに、上記ガラス繊維の最大伸び率としては、1%以上20%以下が好ましく、3%以上10%以下がより好ましい。また、上記繊維の軟化点としては、700℃以上1200℃以下が好ましく、800℃以上1000℃以下がより好ましい。ガラス繊維が上述の性質を有することで、中間層3aが好適に所望の機能を奏することができる。なお、本発明においてガラスクロスを用いた場合にあっても、上記数値範囲に限定されるものではない。
また、上記中間層3aを構成する繊維としては、当該高周波用プリント配線板1に柔軟性を付与する観点や、当該高周波用プリント配線板1を折り曲げて使用する観点から引張伸びが0.5%以上の有機繊維が好ましく、LCP繊維、アラミド繊維、PEEK繊維がより好ましい。特に、LCP繊維は吸水率、誘電率、誘電正接が低いため、さらに好ましい。また、上記引張伸びの下限としては、0.5%が好ましく、1.5%がより好ましく、2%がさらに好ましい。上記引張伸びが上記下限未満の場合、有機繊維の折れにより配線2aが断線するおそれや、当該高周波用プリント配線板1が破損するおそれがある。なお、上記有機繊維の織り方としては、平織り、不織布等の公知の手法が使用できる。
上記中間層3aの比誘電率は例えば6.8程度であり、具体的には1.2以上10以下である。ここで、中間層3aの比誘電率は、好ましくは1.5以上6以下、より好ましくは1.8以上5以下である。なお、この中間層3aの比誘電率を小さくするために中間層3aを発泡させる方法も考えられるが、この場合中間層3aの剛性が不足し、反りに対して十分な効果が得られないおそれが生じ、また、この比誘電率が上記下限値未満であると中間層3aが高額化するおそれがある。一方、比誘電率が上記上限値を超えると誘電正接が大きくなり伝送損失を十分に小さくできないおそれが生ずるとともに、十分な伝送速度が得られないおそれが生ずる。
なお、誘電体層3の見かけ比誘電率(一対のフッ素樹脂層3bとその間の中間層3aとを一つの媒質とみた際の誘電率と真空の誘電率との比)としては、1.2以上2.6以下が好ましく、1.4以上2.4以下がより好ましく、1.6以上2.3以下がさらに好ましい。上記見かけ比誘電率を上記下限値未満とするには、中間層3aを薄くするか中間層3aの比誘電率を小さくする必要があるが、その場合には上述のようなデメリットが生ずるおそれがある。一方、上記見かけ比誘電率が上記上限値を超えると、誘電正接が大きくなり伝送損失を十分に小さくできないおそれが生ずるとともに、十分な伝送速度が得られないおそれが生ずる。
上記中間層3aの線膨張率としては、−1×10−4/℃以上5×10−5/℃であり、0/℃以上5×10−5/℃以下が好ましく、0/℃以上1×10−5/℃以下がより好ましい。中間層3aの線膨張率が上記下限未満の場合、中間層3a自体が高額化するおそれがある。一方、中間層3aの線膨張率が上記上限を超えると、中間層3aの熱膨張による当該高周波用プリント配線板1の反りの発生を的確に防止できなくなるおそれが生ずる。
また、上記フッ素樹脂層3bの線膨張率に対する中間層3aの線膨張率の比としては、0.95以下が好ましく、0.1以下がより好ましい。フッ素樹脂層3bと中間層3aとの線膨張率の上記比が上記上限値を超えると、中間層3aによる当該高周波用プリント配線板1の反りの発生を防止する効果が十分に発揮されないおそれがある。なお、フッ素樹脂層3bの線膨張率に対する中間層3aの線膨張率の比の下限は特に限定されず、例えばコスト増大防止の観点から上記比は0.001以上とするとよい。
上記中間層3aの平均厚みとしては、1μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上20μm以下がより好ましい。この中間層3aの平均厚みが上記下限値未満であると、中間層3aによる当該高周波用プリント配線板1の反りの発生を防止する効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、中間層3aの平均厚みが上記上限値を超えると、誘電体層3が不必要に厚くなり、高周波用プリント配線板1の薄型化の要請に反するおそれがあるとともに誘電体層3の材料費が嵩むおそれがあり、またフレキシブル性が求められる場合において誘電体層3が可撓性に欠けるおそれがある。この中間層は複数の層を、誘電体層の中に設けることができる。また、厚さや種類を変えた中間層を組み合わせて使用することもできる。また、中間層内及びフッ素樹脂層内、中間体層とフッ素樹脂層との界面や、誘電体層と導体層との界面に、エアやボイドを設けることにより、誘電率を低下させることができる。エアやボイドは、独立気泡でも連続気泡であってもよいが、回路内で均一に存在するか、サイズが、回路に影響しないサイズが望ましい。
また、フッ素樹脂層3bの合計平均厚みに対する上記中間層3aの合計平均厚みの比が0.001以上30以下である。この一対の上記フッ素樹脂層3bの合計平均厚みに対する中間層3aの平均厚みの比は、好ましくは0.1以上2以下、より好ましくは0.2以上0.5以下である。フッ素樹脂層3bと中間層3aとの平均厚みの上記比が上記下限値未満であると、中間層3aが薄くなり過ぎ、中間層3aによる当該高周波用プリント配線板1の反りの発生を防止する効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、上記比が上記上限値を超えると、中間層3aが厚くなり過ぎ、誘電体層3が不必要に厚くなるおそれがあり、誘電体層3の材料費が嵩むおそれがあるとともに、フレキシブル性が求められる場合において誘電体層3が可撓性に欠けるおそれがある。
上記中間層3aは、フッ素樹脂層3bのフッ素樹脂と化学結合していることが好ましい。具体的には、フッ素樹脂のポリマーの主鎖の炭素原子と中間層3aの表面に存在する原子とが共有結合している。このフッ素樹脂層3bのフッ素樹脂と中間層3aとを化学結合させる方法として、例えば既述のような無酸素及びフッ素樹脂の溶融状態下で電離放射線を照射する方法を用いることができ、その詳細な説明は後述する。
[製造方法]
当該高周波用プリント配線板1は、上記構造のものが形成できれば特に限定されるものではないが、以下の工程を有する製造方法により容易かつ確実に製造することができる。
(1)ベース層4に誘電体層3と配線パターン2とを積層する工程
(2)誘電体層3に電離放射線を照射する工程
<(1)積層工程>
上記積層工程は、ベース層4の表面に、図2(A)に示すように誘電体層3を構成する誘電体層用シート3と、配線パターン2とを積層する工程である。ここで、誘電体層用シート3は、一対のフッ素樹脂層3bと、この一対のフッ素樹脂層3bの間に配設された中間層3aとの三層構造を有している。また、配線パターン2は、上述した手法によって所望形状に形成されている。さらに、誘電体層用シート3は、各層3a,3bを接着剤の接着によって積層する方法、フッ素樹脂層3bを押出成形しつつ中間層3aに積層する方法、各層3a,3bをラミネートする方法等によって形成される。
<(2)照射工程>
上記照射工程は、図2(B)に示すように上記誘電体層用シート3の少なくとも外面(表面及び裏面)に電離放射線を照射することで、誘電体層3と導体層(ベース層4及び配線パターン2)とを接合する。
この接合に際して、無酸素雰囲気、具体的には酸素濃度が100ppm以下の雰囲気に上記ベース層4、誘電体層用シート3及び配線パターン2の積層体を置き、誘電体層用シート3の外面(表面及び裏面)のフッ素樹脂が溶融した状態で上記積層体に表面側から電離放射線を照射し、フッ素樹脂を架橋させ、さらに配線パターン2及びベース層4と化学結合させる。
上記無酸素雰囲気としては、酸素濃度を5ppm以下とすることがより好ましい。酸素濃度が高いと電離放射線の照射によってフッ素樹脂の主鎖が切断されるおそれがある。また、フッ素樹脂を溶融させる温度としては、フッ素樹脂の融点より0℃以上30℃未満高い温度が好ましい。フッ素樹脂を融点より30℃以上高い温度に加熱すると、フッ素樹脂の熱分解が促進されて材料特性が低下するおそれがある。酸素濃度を低減させる方法としては、窒素などの不活性ガスを使用する、真空などの方法がある。
上記電離放射線としては、例えばγ線、電子線、X線、中性子線、高エネルギーイオン線等を用いることができる。また、電離放射線の照射線量としては、0.01kGy以上1000kGy以下が好ましく、1kGy以上500kGy以下がより好ましい。照射線量が上記下限未満の場合、フッ素樹脂の架橋反応が十分進行しないおそれがある。逆に、上記上限を超える場合、フッ素樹脂の分解が生じやすくなるおそれがある。
<(3)配線パターン形成工程>
さらに、当該高周波用プリント配線板1の製造方法は、上記照射工程の前に、誘電体層3の表面に所定パターンの導体層を形成する工程(配線パターン形成工程)を有する。この形成方法は特に限定されず、例えば金属箔を積層後エッチング、打ち抜いた金属箔を積層する、金属線を配列する、金属粒子の塗装や印刷などによりパターン化することが採用される。これらの金属配線は、シランカップリング剤で表面処理後、フッ素樹脂(誘電体層)と化学結合をすることにより、導体層とフッ素樹脂層とが化学結合し、表面粗度が4μm以下の平滑な界面であっても強固に接着させることができる。シランカップリング剤としては、S原子やN原子を含む化合物の方が接着力が強く、好ましい。
[利点]
当該高周波用プリント配線板1は、所定環境下において電離放射線を照射することで誘電体層3のフッ素樹脂が導体層(ベース層4及び/又は配線パターン2)と化学結合しているため、誘電体層3と導体層2,4との密着性が向上し、接着力にも優れるため、例えば回路形成中において誘電体層3と導体層2,4との剥離が生じ難く、これにより誘電体層3と導体層2,4との剥離による伝送速度の低下や伝送抵抗の増大を招き難い。
また、誘電体層3が一対のフッ素樹脂層3bと一定範囲の比誘電率の中間層3aとを有し、一対のフッ素樹脂層3bの合計平均厚みに対する中間層3aの平均厚みの比が上記範囲内であるので、誘電体層3全体としての所望の電気的性能が発揮でき、このため伝送速度の向上及び伝送損失の抑制を図ることができる。
さらに、中間層3aは熱膨張率が一定範囲内であるので、リフロー等に際して当該高周波用プリント配線板1が加熱された場合に、この中間層3aによって誘電体層3全体としての熱膨張が抑制でき、このため加熱による反りの発生を抑制することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
つまり、上記実施形態においては、誘電体層3と一対の導体層2,4との三層構造のものについて説明したが本発明はこれに限定されるものではない。例えば一対の誘電体層と、この一対の誘電体層の間の導体層と、上記一対の誘電体層の外面にそれぞれ配設される一対の導体層とを備える五層構造や、さらなる多層構造の高周波用プリント配線板も特許請求の範囲内である。また、上記実施形態の配線パターンを形成していない状態、つまりはベース層と誘電体層との二層構造の状態の高周波用プリント配線板も特許請求の範囲内である。
また、上記実施形態においては、フレキシブル性を有するものを主として説明したが、当該高周波用プリント配線板は、フレキシブル性を有さないものであってもよい。
さらに、上記実施形態については、高周波用プリント配線板を例にとり説明したが、本発明は、高周波フラットケーブル、高周波用電線、高周波用アンテナ等の高周波用配線材料のような配線材料に適用することができ、本発明に係る配線材料は、上記実施形態の構成を採用することで、既述の利点を奏することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[高周波用プリント配線板の概要]
銅膜からなるベース層の表面に樹脂製の誘電体層を設け、この誘電体層の表面に一本の帯状の配線を配設することで実施例1及び2、比較例1〜5の高周波用プリント配線板を得る。なお、銅膜の平均厚みが10μm以上50μm以下、表面粗度がRz0.6μmのものを用いる。また、銅膜には防錆処理層が施されている。銅膜と誘電体層とは、化学結合させるため300g/cm以上の強度で接着しており、屈曲させても剥離しない。また、銅膜と誘電体層とは260℃以上1分間加熱しても剥離、膨れを生じなかった。このため、表面実装可能な耐熱性を有していると判断した。
[実施例1〜5]
実施例1〜5においては、誘電体層形成材料を銅膜の表面に積層状態で接着する。その接着工程は、公知の熱プレス機を用いて行うことができる。接着工程は、低酸素濃度下、例えば窒素雰囲気下での真空プレスにより行うことが好ましい。接着工程を低酸素濃度下で行うことにより、銅膜の片面(フッ素樹脂との接着面)の酸化を抑制し密着力の低下を抑制できる。
上記接着工程における加熱温度は、フッ素樹脂の結晶融点以上が好ましく、結晶融点よりも30℃高い温度以上がより好ましく、結晶融点よりも50℃高い温度以上がさらに好ましい。例えば、フッ素樹脂部の主成分がFEPの場合、このFEPの結晶融点が約270℃であるため、加熱温度は270℃以上が好ましく、300℃以上がより好ましく、320℃以上がさらに好ましい。このような加熱温度においてフッ素樹脂部を加熱することで、フッ素樹脂のラジカルを効果的に生成させることができる。ただし、加熱温度があまりに高温になると、フッ素樹脂自体が劣化するおそれがあるため、加熱温度の上限としては600℃以下が好ましく、500℃以下がより好ましい。
また、上記加圧加熱に加えて、他の公知のラジカル生成方法、例えば、電子線照射等を併用してもよい。電子線照射としては、例えばγ線照射処理が挙げられる。電子線照射等を併用することで、フッ素樹脂のラジカルをより効果的に生成させることができるため、合成樹脂部の片面と銅膜との間の接着の確実性をさらに高めることができる。この誘電体層は中間層の両面にフッ素樹脂層を積層した三層構造を有し、この中間層としては、ガラスクロスを使用した。ガラスクロスはIPC styleで規定した。ガラスクロスの繊維は、直径4μmのEガラスを使用した。この繊維の線膨張率は5.6×10−5/℃、引っ張り強度は3.2GPa、引っ張り弾性率は75GPa、最大伸び率4.8%である。また、表面はアミノシラン処理が施されている。なお、このガラスクロスにはフッ素樹脂が含浸されていない。また、フッ素樹脂層は、主成分をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)とする層である。この誘電体層の合成比誘電率εr(見かけ比誘電率)は、2.25である。
実施例1においては、中間層として平均厚み13μmのガラスクロス♯1017を用い、この中間層の両面に平均厚み25μmのフッ素樹脂層を積層し、熱プレスすることで、フッ素樹脂がガラスクロス内に侵入するために全体の厚さは収縮し、平均厚み48μmの誘電体層を得た。なお、中間層の表層の一部(合計3μm)に上記フッ素樹脂層が含浸した状態で三層構造が得られている。銅箔は電解銅箔(厚さ18μm)を使用し、表面粗度はRz0.6μm、表面にはコバルト、シランカップリング剤などで構成された1μm以下の厚さの防錆層が形成されている。プレス後の断面を観察すると、ガラスクロス内の空隙はフッ素樹脂で充填されていた。
実施例2においては、中間層として平均厚み15μmのガラスクロス♯1015を用い、この中間層の両面に平均厚み20μmとなるようフッ素樹脂層を積層することで、平均厚み50μmの誘電体層を得た。なお、中間層の表層の一部(合計5μm)に上記フッ素樹脂層が含浸した状態で三層構造が得られている。
実施例1〜2において、配線の平均厚みを12μmとし、インピーダンスが50Ωとなるよう配線の平均幅を調節すると、配線の平均幅が69.7μmとなる。
実施例3においては、中間層にエアを巻き込みながら貼り合わせることにより、中間層及び中間層とフッ素樹脂層との界面にボイドを発生させ、高周波用プリント配線板を得た。ボイドは独立気泡で、サイズは最大Φ50μm以下であった。また、プレス後に酸素100ppm以下、320℃において電子線照射を10kGyで行った。
実施例4においては中間層を2枚使用し、銅箔/ガラスクロス/フッ素樹脂/ガラスクロス/銅箔をプレスすることにより、銅箔/フッ素樹脂/ガラスクロス/フッ素樹脂/ガラスクロス/フッ素樹脂/銅箔の構成の高周波用プリント配線板を作成した。
実施例5においては、中間層として平均厚み14μm、最大伸び率2〜3%のLCP不織布(クラレ社の「ベクルスNP−6」)を使用した以外は実施例1と同様にして高周波用プリント配線板を作製した。プレス後の断面を観察すると、LCP不織布内の空隙はフッ素樹脂(FEP)で充填されていた。
[比較例1〜5]
比較例1においてはフッ素樹脂製の誘電体層を用い、上記比較例2〜3においては液晶ポリマー(LCP)製の誘電体層を用い、比較例4〜5ではポリイミド性の誘電体層を用いた。
誘電体層の比誘電率は、比較例1が2.1、比較例2〜3が3.0、比較例4〜5が3.4である。誘電体層の平均厚みは、比較例1が43μm、比較例2が25μm、比較例3が40μm、比較例4が25μm、比較例5が40μmである。
配線の平均厚みを比較例1〜5で12μmとし、インピーダンスが50Ωとなるよう配線の平均幅を調節すると、各配線の平均幅は、比較例1では32.2μm、比較例2では54.2μm、比較例3では90.6μm、比較例4では49.3μm、比較例5では82.6μmとなる。
[評価]
<伝送損失及び寸法変化>
上記実施例1〜4及び比較例1〜5について周波数10GHz及び15GHzにおける伝送損失及び寸法変化を測定する。この伝送損失は、校正されたネットワークアナライザに実施例1〜4及び比較例1〜5を各々接続し、SパラメータのS21とS12との特性を計測することで得られる。寸法変化は、両面基板の片面銅箔を全面エッチング後、150℃30分加熱することにより10cm間にマーキングした穴間の距離の変化率を測定する。
表1に示すように、実施例1〜4は、比較例1のものに比べて寸法変化が小さく、つまり加熱された際の反りが小さい。また、実施例1〜4は、比較例2〜5のものに比べて伝送損失が小さい。なお、図3〜5において、実施例1〜3、並びに比較例2及び4について、周波数に応じた伝送損失を表した。この図3〜5のグラフからも明らかなように、実施例1〜3は、比較例2及び4に比べて、伝送損失が小さく、特に高周波領域における伝送損失の差は顕著である。
Figure 2015008286
<折り曲げ強度>
実施例2及び実施例5の高周波用プリント配線板について、以下の手順で折り曲げ強度の評価を行った。曲げRを0μmとして実施例2及び実施例5の高周波用プリント配線板を1kgの荷重をかけて折り曲げ、その後元に戻すことを繰り返して折り曲げ試験を行った。同様に、曲げRを0.2μmとして実施例2及び実施例5の高周波用プリント配線板について折り曲げ試験を行った。折り曲げ後、曲げ部の山折り部及び谷折り部を顕微鏡を用いて観察し、配線の破損の有無を調べた。
曲げRが0μmの場合、実施例2の高周波用プリント配線板の山折り部は10回の折り曲げ後も配線は破損していなかったが、谷折り部は2回の折り曲げ後に配線が破損した。一方、実施例5の高周波用プリント配線板は10回の折り曲げ後、山折り部及び谷折り部のいずれにおいても配線は破損していなかった。
曲げRが0.2μmの場合、実施例2の高周波用プリント配線板の山折り部は10回の折り曲げ後も配線は破損しておらず、谷折り部も9回の折り曲げ後に初めて配線が破損した。一方、実施例5の高周波用プリント配線板は10回の折り曲げ後、山折り部及び谷折り部のいずれにおいても配線は破損していなかった。
[参考例1]
参考例1においては、フッ素樹脂層として平均厚み50μm、平均幅10mm、平均長さ500mmのFEPシート(ダイキン工業株式会社の「NF−0050」)を用いた。また、導体層として平均厚み18μm、表面粗度0.6μmの銅箔を用いた。この銅箔を、シランカップリング剤としてのアミノシランとエタノールとの混合物(アミノシラン濃度が1質量%)に浸漬し、その後乾燥及び120℃での加熱することにより平均厚み30nmの防錆層を銅箔の外表面に形成した。この銅箔と上記フッ素樹脂層とを熱圧着し、銅箔とフッ素樹脂層との積層体を得た。
次いで、上記積層体の銅箔をエッチングし、平均厚み18μm、平均幅100μm、平均ピッチ100μmの配線を25本形成した。上記エッチングにおいて、塩化鉄を含有するエッチング液を用い、このエッチング液の比重が1.31g/cm以上1.33g/cm以下、遊離塩酸濃度が0.1mol/L以上0.2mol/L以下となるように制御し、温度45℃で2分浸漬を行った。
その後、平均厚み25μmのエポキシ樹脂層と平均厚み13μmのポリイミド層とを有するカバーレイを配線及びフッ素樹脂層の表面に積層し、参考例1の評価用基板を得た。
[参考例2]
上記フッ素樹脂層として平均厚み50μm、平均幅10mm、平均長さ500mmのPFAシート(ダイキン工業株式会社の「AF−0050」)を用いた以外は上記参考例と同様にして、参考例2の評価用基板を得た。
[評価]
<接着信頼性>
上記参考例1及び2の評価用基板について、カバーレイと銅箔及びフッ素樹脂層との接着直後の剥離接着強さ及び相対湿度85%、温度85℃の環境下に100時間放置後の剥離接着強さをそれぞれ測定した。カバーレイと銅配線との剥離接着強さは、JIS−K6854−2(1999)に準拠し、銅配線並びにフッ素樹脂層をたわみ性被着材とした場合、及びカバーレイをたわみ性被着材とした場合について2点ずつ測定した。この測定結果を表2に示す。また、剥離接着強さの変化率(接着直後の剥離接着強さをP1、100時間後の剥離接着強さをP2とした場合に、{(P2−P1)/P1}×100で表される値)を表2に併せて示す。
Figure 2015008286
表2に示されるように、参考例1及び2の評価用基板は、いずれも1N/cm以上の高い剥離接着強さを有し、また高温高湿環境下における剥離接着強さの変化率も小さく、このような環境下であっても接着力が低下し難かった。
<エッチング耐性>
[参考例3及び4]
上記参考例1と同様にフッ素樹脂層と銅箔との積層体を形成した後、銅箔を全てエッチングすることで防錆層とフッ素樹脂層との積層体を得た。この積層体の防錆層側の表面に上記参考例1と同様のカバーレイを積層し、参考例3の評価用基板を得た。また、フッ素樹脂層として上記参考例2と同様のものを用いた以外は上記参考例3と同様にして、参考例4の評価用基板を得た。
上記参考例3及び4の評価用基板について、カバーレイ接着直後の防錆層とカバーレイとの剥離接着強さ及びエッチング後の防錆層とカバーレイとの剥離接着強さをそれぞれ測定し、この剥離接着強さの変化率(接着直後の剥離接着強さをP1、エッチング後の剥離接着強さをP3とした場合に、{(P3−P1)/P1}×100で表される値)を求めた。上記エッチングは、塩化鉄を含有するエッチング液を用い、このエッチング液の比重が1.31g/cm以上1.33g/cm以下、遊離塩酸濃度が0.1mol/L以上0.2mol/L以下となるように制御し、温度45℃で2分浸漬することで行った。
上記参考例3及び4において、剥離接着強さの変化率はいずれも±10%以内であり、防錆層のエッチング耐性が高いことが示された。このため、当該高周波用プリント配線板の製造における上記エッチング液を用いた45℃以下2分以内のエッチングにおいて、参考例の防錆層は劣化が少なく、実用に適する。
<対水接触角>
また、参考例1並びに2で用いたフッ素樹脂層及び上記参考例3並びに4と同様の手順により得られた防錆層とフッ素樹脂層との積層体について、水に対する接触角をJIS−K6894(2014)に準拠し測定した。上記参考例1のフッ素樹脂層(FEP)の対水接触角は114°(4点の平均値)であり、上記参考例2のフッ素樹脂層(PFA)の対水接触角は115°(4点の平均値)であった。これに対し、フッ素樹脂層に防錆層を形成した積層体の対水接触角は60°〜80°であった。このように、防錆層によりフッ素樹脂の親水性が向上していることが示された。従って、防錆層を形成することでフッ素樹脂層とエポキシ樹脂との接着性を向上させることができる。
以上のように、本発明の高周波用プリント配線板及び配線部材は、高周波領域においても伝送速度が速く伝送損失が小さいので例えば高周波を用いた通信機器等に好適に用いることができる。
1 高周波用プリント配線板
2 導体層
2a 配線
3 誘電体層(誘電体層用シート)
3a 中間層
3b フッ素樹脂層
4 導体層

Claims (12)

  1. 誘電体層の少なくとも一方の面に導体層を積層した高周波用プリント配線板であって、
    上記誘電体層が、少なくとも中間層と、この中間層の両面に積層される一対以上のフッ素樹脂層とを備え、
    上記フッ素樹脂層の合計平均厚みに対する上記中間層の合計平均厚みの比が0.001以上30以下であり、
    上記中間層の比誘電率が1.2以上10以下であり、
    上記中間層の線膨張率が−1×10−4/℃以上5×10−5/℃以下であり、
    上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が300g/cm以上であることを特徴とする高周波用プリント配線板。
  2. 上記導体層の十点平均粗さ(Rz)が4μm以下である請求項1に記載の高周波用プリント配線板。
  3. 上記フッ素樹脂と導体層とが化学結合している請求項1又は請求項2に記載の高周波用プリント配線板。
  4. 上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が600g/cm以上である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の高周波用プリント配線板。
  5. 上記フッ素樹脂層が中間層と化学結合している請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  6. 上記誘電体層の見かけ比誘電率が1.2以上2.6以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  7. 上記導体層の、誘電体層との界面にシランカップリング剤を含む防錆層が形成され、シランカップリング剤とフッ素樹脂とが化学結合している請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  8. 上記導体層を除去し、上記防錆層の導体層が積層されていた側の面にエポキシ樹脂を塗布し硬化させたときの防錆層とエポキシ樹脂との剥離接着強さが1N/cm以上である請求項7に記載の高周波用プリント配線板。
  9. 上記フッ素樹脂層、中間層、導体層と誘電体層との界面、又はフッ素樹脂層と中間層との界面の少なくともいずれかに、空隙又は発泡層が形成されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  10. 上記フッ素樹脂が架橋されており、そのフッ素樹脂層と導体層との化学結合が、電離放射線の照射により行われている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  11. 上記中間層が有機繊維を含み、この有機繊維の引張伸びが0.5%以上である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の高周波用プリント配線板。
  12. 誘電体層の少なくとも一方の面に導体層を積層した配線材料であって、
    上記誘電体層が、少なくとも中間層と、この中間層の両面に積層される一対以上のフッ素樹脂層とを備え、
    上記フッ素樹脂層の合計平均厚みに対する上記中間層の合計平均厚みの比が0.001以上30以下であり、
    上記中間層の比誘電率が1.2以上10以下であり、
    上記中間層の線膨張率が−1×10−4/℃以上5×10−5/℃以下であり、
    上記フッ素樹脂層と導体層との接着力が300g/cm以上であることを特徴とする配線材料。
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