JP6728529B2 - プリプレグ及び多層基板 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係るプリプレグは、多層基板の積層に用いるプリプレグであって、マトリックスと、このマトリックス中に配設されるシート状補強材とを備え、上記マトリックスが、酸素含有官能基を有するフッ素樹脂を主成分とする。
拡散率(%)=100×(B70+B20)/2/B5・・・(1)
以下、本発明の実施形態に係るプリプレグ及び多層基板について、適宜図面を参照しつつ詳説する。
当該プリプレグは、多層基板の積層に用いられるシート状プリプレグであり、マトリックスと、このマトリックス中に配設されるシート状補強材とを備える。当該プリプレグは、マトリックス中に配設されるシート状補強材によって厚み方向及び面方向のいずれの方向においても線膨張が抑制されるため、接着後における寸法安定性に優れると共に比誘電率に代表される電気特性の温度依存性が低い。
当該プリプレグに用いるマトリックスは、酸素含有官能基を有するフッ素樹脂を主成分とし、多層基板の積層時、プレス処理等によって溶融することでプリント配線板やプリント配線板用基材等を接着する。当該プリプレグは、比較的比誘電率の低い材料であるフッ素樹脂をマトリックスの主成分とするため、形成される多層基板の比誘電率を低減できる。また、酸素含有官能基を有するフッ素樹脂は、フッ素樹脂の中では融点が低く、かつ親水性が比較的高い。そのため、当該プリプレグは、比較的低温のプレス処理で接着可能であり、また導電パターンとの接着性向上のために表面を親水化した絶縁層であっても確実に接着できる。
当該プリプレグに用いるシート状補強材は、マトリックス中に配設され、当該プリプレグの面方向における線膨張を抑制し、接着後における寸法安定性を向上する。また、シート状補強材は、当該プリプレグの厚み方向における線膨張を抑制することで、比誘電率に代表される電気特性の温度依存性を低減する。
当該プリプレグの平均厚さの上限としては、300μmが好ましく、150μmがより好ましい。一方、上記平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましい。上記平均厚さが上記上限を超えると、当該プリプレグを用いた多層基板が不要に厚くなるおそれがある。逆に、上記平均厚さが上記下限未満であると、当該プリプレグの強度が低下するおそれや、十分な接着性を発揮できないおそれがある。
次に、当該プリプレグの好ましい製造方法の例示として、第1の製造方法及び第2の製造方法について説明する。この第1の製造方法及び第2の製造方法は、いずれも当該プリプレグを容易かつ確実に製造できる。
当該プリプレグの第1の製造方法は、シート状補強材の両面にフッ素樹脂を主成分とする樹脂フィルムを重畳する重畳工程と、上記重畳体を真空吸引しつつ熱圧着する熱圧着工程とを備える。
本工程では、シート状補強材の両面にフッ素樹脂を主成分とする樹脂フィルムを重畳する。上記シート状補強材としては、当該プリプレグにおいて説明したシート状補強材と同様のもの等を用いることができる。また、上記樹脂フィルムの主成分としては、当該プリプレグのマトリックスの主成分として例示したものと同様のフッ素樹脂等を用いることができる。
本工程では、上記重畳工程で得られた重畳体を真空吸引しつつ熱圧着する。上記熱圧着温度の上限としては、400℃が好ましく、300℃がより好ましい。一方、上記熱圧着温度の下限としては、上記樹脂フィルムの主成分であるフッ素樹脂の融点が好ましく、上記フッ素樹脂の分解開始温度がより好ましい。より詳しくは、上記熱圧着温度の下限としては、上記フッ素樹脂の融点よりも10℃高い温度が好ましく、上記フッ素樹脂の融点よりも30℃高い温度がより好ましい。具体的な熱圧着温度の下限としては、200℃が好ましく、220℃がより好ましい。上記熱圧着温度が上記上限を超えると、得られる当該プリプレグが変形するおそれがある。逆に、上記温度が上記下限未満であると、シート状補強材及び樹脂フィルムが一体化した当該プリプレグを得ることが難しくなるおそれがある。ここで「分解開始温度」とはフッ素樹脂が熱分解し始める温度をいい、「分解温度」とはフッ素樹脂が熱分解によってその質量が10%減少する温度をいう。
当該プリプレグの第2の製造方法は、織布又は不織布である補強材の表面及び内部にフッ素樹脂を主成分とする組成物を含浸させる含浸工程と、含浸させた上記組成物を加熱する加熱工程とを備える。
含浸工程では、織布又は不織布である補強材の表面及び内部にフッ素樹脂を主成分とする組成物を含浸させる。不織布及び織布としては、当該プリプレグにおいて説明した不織布及び織布と同様のもの等を用いることができる。また、上記フッ素樹脂としては、当該プリプレグのマトリックスの主成分として例示したものと同様のフッ素樹脂等を用いることができる。上記組成物としては、例えば溶媒にフッ素樹脂粒子が分散したフッ素樹脂ディスパージョン等が挙げられる。当該プリプレグの補強材織布又は不織布である補強材の表面及び内部に上記組成物を含浸させる方法としては、例えば織布又は不織布の表面に上記組成物を塗布する方法、上記組成物にガラスクロス又は樹脂クロスを浸漬する方法等が挙げられる。
加熱工程では、含浸させた上記組成物を加熱する。加熱工程は、含浸させた上記組成物が乾燥し硬化する焼き付け工程に相当する。加熱工程後には、織布又は不織布の表面にフッ素樹脂の層が形成されると共に、織布又は不織布の内部にフッ素樹脂が含浸する。
当該多層基板は、絶縁層とこの絶縁層の表面側に積層される導電パターンとを有する複数のプリント配線板と、このプリント配線板同士の接着に用いるプリプレグとを備える多層基板であって、上記複数のプリント配線板のうちの少なくとも1のプリント配線板の絶縁層がフッ素樹脂を主成分とし、このフッ素樹脂を主成分とする絶縁層の接着に当該プリプレグが用いられている。
第1プリント配線板1〜第3プリント配線板3としては、第1プリント配線板の有する第1絶縁層1aの主成分をフッ素樹脂とする以外は特に限定されず、従来公知のプリント配線板を用いることができる。第1プリント配線板1〜第3プリント配線板3の平面視で導電パターンが積層されていない領域における全光線透過率及び拡散率としては、例えば上述の当該プリプレグの全光線透過率及び拡散率と同様とすることができる。第1絶縁層1a〜第3絶縁層3aのそれぞれの平均厚みとしては、特に限定されないが、例えば5μm以上100μm以下とすることができる。また、第1導電パターン1b〜第3導電パターン1bのそれぞれの平均厚みとしては、特に限定されないが、例えば2μm以上30μm以下とすることができる。
図2示すように、第1接着層4は、マトリックス6と、このマトリックス中に配設される織布又は不織布であるシート状補強材7とを備える。マトリックス6の主成分は、酸素含有官能基を有するフッ素樹脂である。このフッ素樹脂は、非架橋でも架橋されていてもよいが、架橋されていることが好ましい。酸素含有官能基を有するフッ素樹脂は比較的低融点であるが、このように、マトリックス6の主成分を架橋フッ素樹脂とすることで第1接着層4の耐熱性を向上でき、その結果、当該多層基板を実装のためにリフロー処理する際に、各プリント配線板間のズレを抑制できる。
第2接着層5としては、特に限定されず、従来公知の接着剤、接着シート、シート状プリプレグ等により形成することができる。なお、第2接着層5は、当該プリプレグにより形成される層であってもよい。また、第2接着層5は必須ではなく、第2プリント配線板2及び第3プリント配線板3を熱融着する場合には省略することもできる。
次に、当該多層基板の製造方法の一例を説明する。この製造方法には、絶縁層及びこの絶縁層の一方又は両方の表面側に積層される導電パターンを有するプリント配線板と、当該プリプレグとを少なくとも用いる。また、この製造方法には、必要に応じ、絶縁層及びこの絶縁層の一方の表面側に積層される導電層を有するプリント配線板用基材をさらに用いてもよい。このプリント配線板及びプリント配線板用基材のうちの少なくとも1つは、フッ素樹脂を主成分とする絶縁層を有する。なお、上記プリント配線板用基材は、上記絶縁層の他方の表面側に積層される導電パターンをさらに備えてもよい。
本工程では、上記プリント配線板に、当該プリプレグを介し、別のプリント配線板又は上記プリント配線板用基材を重畳する。本工程でプリント配線板用基材を用いる場合、このプリント配線板用基材の絶縁層に導電層が積層される方向と反対側の表面を当該プリプレグに対向させる。一方、上記プリント配線板は、いずれの面を当該プリプレグに対向させてもよい。
本工程では、上記重畳工程で得られた重畳体を熱圧着し、これによりプリント配線板同士、又はプリント配線板及びプリント配線板用基材を熱融着させる。上記熱圧着温度の上限としては、250℃が好ましく、220℃がより好ましい。一方、上記熱圧着温度の下限としては、当該プリプレグにおけるマトリックスの主成分であるフッ素樹脂の融点が好ましく、上記フッ素樹脂の分解開始温度がより好ましい。より詳しくは、上記熱圧着温度の下限としては、上記フッ素樹脂の融点よりも10℃高い温度が好ましく、上記フッ素樹脂の融点よりも20℃高い温度がより好ましい。具体的な熱圧着温度の下限としては、180℃が好ましく、190℃がより好ましい。上記熱圧着温度が上記上限を超えると、当該プリプレグが変性して電気特性等が低下するおそれがある。逆に、上記温度が上記下限未満であると、プリント配線板やプリント配線板用基材が十分に熱融着しないおそれがある。
本工程では、上記プリント配線板用基材における導電層にパターンを形成する。上記パターンを形成する方法としては、特に限定されないが、例えばエッチング等が挙げられる。上記エッチング方法としては、特に制限されないが、例えばサブトラクティブ法、セミアディティブ法等が挙げられる。上記エッチング法としてサブトラクティブ法を適用する場合、上記プリント配線板用基材の導電層にパターンのマスキングを施した後、エッチングすることにより、配線を形成できる。これにより、上記プリント配線板用基材に由来するプリント配線板が得られる。
上記製造方法では、上記熱圧着工程で得られたプリント配線板同士の積層体、又はプリント配線板及びプリント配線板用基材の積層体に、電離放射線を照射する電離放射線照射工程をさらに備えることが好ましい。このように、当該多層基板の製造方法が電離放射線照射工程をさらに備えることで、当該プリプレグに含まれているフッ素樹脂を架橋し、その耐熱性を向上できる。その結果、当該多層基板の耐熱性が向上し、当該多層基板をリフロー処理等のために加熱する際に層間のズレや剥離を抑制できる。また、架橋によりフッ素樹脂の結晶化を抑制し、視認性を向上できる。本工程では、当該プリプレグのマトリックスが、PTFE、FEP及びPFAのうち少なくとも1種に酸素含有官能基を導入したフッ素樹脂である場合、上記フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱しながら電離放射線を照射するとよい。一方、上記マトリックスがETFE、PVDF、PVF及びTHVのうち少なくとも1種に酸素含有官能基を導入したフッ素樹脂である場合、常温で照射架橋できる。
(プリプレグの製造)
シート状補強材としての1枚のガラスクロス(ユニチカ社のEガラス「♯1030」、平均厚さ30μm)の両面に、一対のフッ素樹脂フィルム(ダイキン社の「ネオフロン(登録商標)EFEP RP−4020」、平均厚さ50μm)を重畳して重畳体を得た。次に、対象物を真空中でプレス可能なプレス機(北川精機社製)を用い、真空引きで周囲を真空状態とした後、上記重畳体を熱圧着した。得られた熱圧着体を製造例1のプリプレグとした。熱圧着条件は、温度250℃、圧力20MPa、時間20分、真空度1kPaとした。なお、上記「RP−4020」の主成分は酸素原子含有基を導入したETFEであり、その融点は170℃である。
フッ素樹脂を主成分とする絶縁層と、この絶縁層の一方の面に直接積層される被覆層と、この被覆層における上記絶縁層と反対側の表面に積層される導電パターンとを有する2枚のプリント配線板を用意した。この2枚のプリント配線板の絶縁層は、マトリックスとしてのFEPと、厚さ方向の中央部に配設され、上記FEPが含浸しているガラスクロス「#1030」とを備え、平均厚さ100μmである。また、上記被覆層は、銅と絶縁層との接着向上させるため、コーティング材としてアミノシランを塗布することで形成したもので、ケイ素原子、窒素原子及び炭素原子を含む化合物を含有し、平均厚さが30nm以下である。上記導電パターンは、上記絶縁層に積層した銅箔を塩化銅でエッチングすることで形成した。このエッチング後、プリント配線板の表面に露出した上記被覆層をTOF−SIMSで分析した結果、コーティングに由来するNHとフッ素樹脂に由来するCFとが結合したNH−CF結合のフラグメントが検出され、上記コーティング剤と上記絶縁層に含まれるフッ素樹脂とが結合していることが確認された。上記被覆層における上記絶縁層と反対側の表面の対水接触角は70°であった。また、エッチング後のプリント配線板の平面視で導電パターンが積層されていない領域における全光線透過率及び拡散率を後述の方法で測定したところ、全光線透過率は80%、拡散率は15%であった。このプリント配線板は、他のプリント配線板等に重畳した場合に下面を透過することができた。
製造例1と同様の操作でプリプレグを製造した。得られたプリプレグを用いて製造例1と同様にして熱圧着体を製造し、得られた熱圧着体に電子線照射を行った。照射条件は、温度23℃、大気雰囲気、照射線量150kGyとした。電子線照射後の熱圧着体を製造例2の多層基板とした。
シート状補強材として上記ガラスクロスを2枚用いて合計厚さを60μmとした以外は製造例2と同様に操作し、製造例3のプリプレグ及び多層基板を得た。
シート状補強材として上記ガラスクロスを3枚用いて合計厚さを90μmとした以外は製造例2と同様に操作し、製造例4のプリプレグ及び多層基板を得た。
シート状補強材として上記ガラスクロスを4枚用いて合計厚さを120μmとした以外は製造例2と同様に操作し、製造例5のプリプレグ及び多層基板を得た。
フッ素樹脂フィルムとしてダイキン社の「ネオフロン(登録商標)FEP」、(平均厚さ50μm)を用いた以外は製造例2と同様に操作し、製造例6のプリプレグを得た。なお、上記「ネオフロンFEP」の主成分は酸素原子含有基を導入していないFEPであり、その融点は270℃である。製造例6のプリプレグは、上記汎用プレス機では熱圧着できなかったため、多層基板は得られなかった。
シート状補強材を用いず、フッ素樹脂フィルムを2枚直接重畳した以外は製造例2と同様に操作し、製造例7のプリプレグ及び多層基板を得た。
製造例1〜7のプリプレグについて、平均線膨張係数、比誘電率、全光線透過率、拡散率及び視認性を評価した。また、製造例1〜5及び7の多層基板を用い、比誘電率、ヒートサイクル時層間剥離及びリフロー耐性を測定した。
プリプレグの平均線膨張係数は、JIS−K7197:1991「プラスチックの熱機械分析による線膨脹率試験方法」に準拠し、厚さ方向及び平面方向において測定した。具体的には、−40℃から120℃まで20℃間隔で測定し、その算術平均値を求めた。
プリプレグ及び多層基板の比誘電率は、JIS−C2138:2007「電気絶縁材料−比誘電率及び誘電正接の測定方法」に準拠する空洞共振器摂道法により、相対湿度50%の条件で測定される厚さ方向の値を求めた。比誘電率は、30℃及び120℃での測定値と、その変化幅(100×{30℃での比誘電率−120℃での比誘電率}/30℃での比誘電率)とを求めた。多層基板において比誘電率の変化率が1.0以下である場合を「A(良好)」、1.0超3.0以下である場合を「B(やや良好)」、3.0超である場合を「C(良好でない)」と評価した。
プリプレグの全光線透過率は、JIS−K7375:2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に準拠して測定した。
プリプレグの拡散率は、JIS−Z8113:1998「照明用語」に準拠して測定した。具体的には、プリプレグに対して垂直方向から平行光を照射し、出射角度5度、20度又は70度における輝度(以下、それぞれB5、B20及びB70とする)を測定し、下記式(1)で算出した。
拡散率(%)=100×(B70+B20)/2/B5・・・(1)
プリプレグの視認性は、上記プリント配線板に重畳し、上記プリント配線板の回路が視認できる場合を「A(良好)」、視認できない場合を「B(良好でない)」と評価した。
多層基板のヒートサイクル時層間剥離は、恒温槽で−40℃、10分と、120℃、10分とのサイクルを100回行い、上記サイクル後に層間剥離が生じている場合を「B(良好でない)」、層間剥離していない場合を「A(良好)」と評価した。
多層基板のリフロー耐性は、リフロー炉を用いてピーク温度が260℃となるように30秒間加熱し、上記加熱後にプリプレグに由来する層が溶融している場合を「B(良好でない)」、溶融していない場合を「A(良好)」と評価した。
1a 第1絶縁層
1b 第1導電パターン
2 第2プリント配線板
2a 第2絶縁層
2b 第2導電パターン
3 第3プリント配線板
3a 第3絶縁層
3b 第3導電パターン
4 第1接着層
5 第2接着層
6 マトリックス
7 シート状補強材
Claims (7)
- 多層基板の積層に用いるプリプレグであって、
マトリックスと、
このマトリックス中に配設される複数枚のシート状補強材と
を備え、
上記マトリックスが、酸素含有官能基を有するフッ素樹脂を主成分とし、
全光線透過率が20%以上95%以下、拡散率が3%以上60%以下であるプリプレグ。 - 上記複数枚のシート状補強材として、2枚以上6枚以下のシート状補強材が用いられている請求項1に記載のプリプレグ。
- 上記複数枚のシート状補強材の平均合計厚みが、15μm以上200μm以下である請求項1又は請求項2に記載のプリプレグ。
- 上記シート状補強材が、織布又は不織布である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のプリプレグ。
- 上記シート状補強材を構成する素材の主成分がガラス又は合成樹脂である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプリプレグ。
- 絶縁層とこの絶縁層の表面側に積層される導電パターンとを有する複数のプリント配線板と、
このプリント配線板同士の接着に用いるプリプレグと
を備える多層基板であって、
上記複数のプリント配線板のうちの少なくとも1のプリント配線板の絶縁層がフッ素樹脂を主成分とし、
このフッ素樹脂を主成分とする絶縁層の接着に請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプリプレグが用いられている多層基板。 - 上記フッ素樹脂を主成分とする絶縁層を有するプリント配線板が、
上記絶縁層の表面に積層される被覆層をさらに備え、
この被覆層が上記プリプレグと当接し、
上記被覆層が、ケイ素原子、窒素原子、イオウ原子又はこれらの組み合わせを含む化合物を含有し、
上記被覆層の平均厚さが100nm以下であり、
上記被覆層における上記絶縁層と反対側の表面の対水接触角が30°以上90°以下であり、
上記絶縁層がポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体又はこれらの混合樹脂を主成分とし、
上記化合物及び上記フッ素樹脂が、飛行時間二次イオン質量分析により検出される結合を形成している請求項6に記載の多層基板。
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